(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022080254
(43)【公開日】2022-05-27
(54)【発明の名称】パネル壁ラーメン構造及びその施工方法
(51)【国際特許分類】
E04B 1/18 20060101AFI20220428BHJP
E04B 1/58 20060101ALI20220428BHJP
F16B 7/00 20060101ALI20220428BHJP
【FI】
E04B1/18 G
E04B1/58 508H
F16B7/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021132113
(22)【出願日】2021-08-16
(31)【優先権主張番号】2020111512795
(32)【優先日】2020-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521361187
【氏名又は名称】杭州賽動科技有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】521432409
【氏名又は名称】張雪燕
(74)【代理人】
【識別番号】100195970
【弁理士】
【氏名又は名称】本夛 伸介
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】張雪燕
【テーマコード(参考)】
2E125
3J039
【Fターム(参考)】
2E125AA02
2E125AA12
2E125AB16
2E125AC16
2E125AG12
2E125AG41
2E125BB09
2E125BB18
2E125BD00
2E125BD01
2E125BE07
2E125BE08
2E125BF04
2E125CA78
2E125CA79
3J039AA06
3J039BB02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】キールの強度が低く、施工が便利ではない問題を解決した、パネル壁ラーメン構造及び施工方法を提供する。
【解決手段】横梁1とスタッド3を含み、横梁1の端部とスタッド3内に梁ピン台2とスタッドピン台4が固定され、スタッドピン台4とスタッド3の側壁にスタッドピン穴41と貫通穴31が開けられ、梁ピン台2内に梁ピン穴21が設けられ、梁ピン穴21の穴壁に外ロック穴が設けられ、スタッドピン穴41内に可動ピン5が挿入され、可動ピン5とスタッドピン穴41の間に二方向復位機構が設けられ、可動ピン5内に内調節穴と二つの内ロック穴とが設けられ、内調節穴内に調節棒6が挿入され、内ロック穴内にロック棒が挿入され、スタッドピン台4とスタッド3の前側壁に中調節穴と外調節穴とが開けられ、調節棒の外端が中調節穴と外調節穴を通してスタッド3の前側壁から伸び出て、内ロック穴とロック棒との間に一方向復位機構が設けられる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル壁ラーメン構造であって、
横向きの横梁と縦向きのスタッドを含み、
前記横梁と前記スタッドとはいずれも矩形管状構造になり、
前記横梁の端部には、梁ピン台が固定され、
前記スタッド内には、スタッドピン台が固定され、
前記スタッドピン台内には、スタッドピン穴が設けられ、
前記スタッドピン穴の穿孔方向は、前記スタッドの左右側壁に垂直して設けられ、
前記スタッドの左右側壁のそれぞれには、前記スタッドピン穴に合わせて連通した貫通穴が設けられ、
前記梁ピン台内には、梁ピン穴が設けられ、
前記梁ピン穴の穿孔方向は、前記横梁の長さ方向に沿って設けられ、
前記スタッドピン穴の投影は、前記梁ピン穴の投影と重なって設けられ、
前記梁ピン穴の穴壁には、外ロック穴が設けられ、
可動ピンは、前記スタッドピン穴内を通り抜けて可動に設けられ、
前記可動ピンと前記スタッドピン穴との間には、両方向復位機構が設けられ、
前記両方向復位機構は、前記可動ピンの両端を動かしてそれぞれ二つの前記貫通孔から伸びだすことができ、
前記可動ピン内には、それぞれ内調節穴と、二つの内ロック穴と、が設けられ、
前記内調節穴の穿孔方向と二つの前記内ロック穴の穿孔方向は、いずれも前記スタッドの前後側壁と垂直して設けられ、
調節棒は、前記内調節穴内を通り抜けて可動に設けられ、
ロック棒は、前記内ロック穴内を通り抜けて可動に設けられ、
前記可動ピン内には、連動空間が形成され、
前記連動空間内には、連動棒が設けられ、
前記連動棒の両端は、それぞれ二本の前記ロック棒の内端に接続され、
前記連動棒の中部は、前記調節棒の内端と接続され、
前記スタッドピン台と前記スタッドの前側壁には、それぞれ位置合わせて連通した棒状の中調節穴と外調節穴とが設けられ、
前記中調節穴の長手方向と前記外調節穴の長手方向とは、前記可動ピンの長手方向に沿って設けられ、
前記調節棒の外端は、前記中調節穴と前記外調節穴とを通り抜けて前記スタッドの前側壁から延出して設けられ、
前記内ロック穴と前記ロック棒との間には、一方向復位機構が設けられ、
前記一方向復位機構は、前記ロック棒を復位させることで前記ロック棒の外端を前記内ロック穴の外端と合わせて前記調節棒の外端を前記スタッドの前側壁から延出させることができ、
前記横梁の両端は、それぞれ隣接する二本の前記スタッドの側壁に接続され、
前記横梁の端部は、前記スタッドの側壁に当接して設けられ、
前記貫通孔から延出した前記可動ピンは、前記梁ピン穴内に嵌まり込んで設けられ、
ラーメンに前記パネルが取り付けられた後、前記パネルの背面が前記スタッドの前側壁と前記横梁の前側壁に当接して前記調節棒の外端に押圧することにより、前記ロック棒の外端が前記内ロック穴から伸び出て前記外ロック穴内に嵌る、
ことを特徴とするパネル壁ラーメン構造。
【請求項2】
前記スタッドピン台は、中空ラーメン構造であり、且つ外接続スリーブと外接続スリーブ内の内接続スリーブとを含み、
前記内接続スリーブの内壁には、スタッドピン穴が形成され、
前記外接続スリーブと前記内接続スリーブとの間は、接続スリーブを介して接続され、
前記外接続スリーブと前記内接続スリーブとの間には、二本の接続棒が接続され、
二本の前記接続棒は、それぞれ前記中調節穴の長手方向の両端に近づいて設けられ、
前記二方向復位機構は、前記外接続スリーブと前記内接続スリーブとの間に設けられる調節スリーブと複数の第一復位ばねとを含み、
前記調節スリーブは、前記調節棒に可動に外装され、
前記第一復位ばねは、前記可動ピンの長手方向に沿って設けられ、
複数の前記第一復位ばねは、一端がそれぞれ前記調節スリーブと接続され、他端がそれぞれ二本の前記接続棒に固定され、
前記第一復位ばねは、前記調節スリーブを介して前記調節棒を前記中調節穴の中部に位置させることで前記可動ピンを前記スタッドピン穴の中部に位置させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のパネル壁ラーメン構造。
【請求項3】
前記一方向復位機構は、前記内ロック穴内に位置する復位溝と、前記ロック棒に固定される復位ブロックを含み、
前記復位ブロックは、前記復位溝内に位置し、前記ロック棒には、第二復位ばねが外装され、
前記第二復位ばねの両端は、それぞれ前記復位ブロックと前記復位溝の外端に当接して設けられ、
前記第二復位ばねは復位すると前記復位ブロックを前記復位溝の内端に位置させて前記ロック棒の外端を前記内ロック穴の外端に合わせることで、前記調節棒を前記スタッドの前側壁から延出させることができる、
ことを特徴とする請求項2に記載のパネル壁ラーメン構造。
【請求項4】
前記可動ピンは、上下両部分を有し、
前記可動ピンの上半部分と下半部分は固定具によって固定されて完全の可動ピンに形成され、
前記内調節穴と前記内ロック穴と前記連動空間は、前記可動ピンの上半部分と前記可動ピンの下半部分の接続部に位置する、
ことを特徴とする請求項3に記載のパネル壁ラーメン構造。
【請求項5】
前記中調節穴の幅と前記外調節穴の幅は、いずれも前記調節棒の棒径と同じであり、
前記調節棒の外端棒壁には、円形係止ブロックが固定され、
前記外調節穴の中部には、円形ノッチ状の係止穴が設けられ、
前記可動ピンが前記スタッドピン台の中部に位置するときに、前記係止部ロックが前記係止穴と位置を合わせ、且つ前記調節棒の外端を押圧することで前記係止ブロックを前記係止穴内に嵌まり込ませることができる、
ことを特徴とする請求項4に記載のパネル壁ラーメン構造。
【請求項6】
二本の前記ロック棒は、前記連動棒の両端が曲がって形成したものであり、
前記調節棒の内端は、前記連動棒の中部に取り外し可能に接続される、
ことを特徴とする請求項5に記載のパネル壁ラーメン構造。
【請求項7】
前記可動ピンの両端は、面取り及びフィレット加工される、
ことを特徴とする請求項6に記載のパネル壁ラーメン構造。
【請求項8】
請求項7に記載のパネル壁ラーメン構造の施工方法であって、
取付方向と取り外し方法とを含み、
前記取付方法:順次に複数の前記スタッドを縦向きに取り付け、前記横梁を二本の前記スタッドの間に置き、前記横梁の反対方向に前記可動ピンを押し動かし、前記二方向復位機構を介して前記可動ピンを復位させ、前記可動ピンを前記梁ピン穴内に嵌め、同様に複数の前記横梁を横向きに取り付け、そしてラーメンに前記パネルを取り付け、前記パネルの背面を、前記調節棒の外端を押圧するように、前記スタッドの前側壁と前記横梁の前側壁に当接させることで、前記ロック棒の外端を前記内ロック穴から延出させて前記外ロック穴内に嵌設し、
前記取り外し方法:前記ラーメンから前記パネルを取り外し、前記一方向復位機構が前記ロック棒を復位させることにより前記ロック棒の外端を前記内ロック穴の外端と合わせ、前記調節棒の外端を前記スタッドの前側壁から伸びだし、前記横梁の反対方向に前記調節棒を移動し、前記調節棒を介して前記可動ピンを移動して前記梁ピン穴から離れさせ、そして前記スタッドから前記横梁を取り外す、
ことを特徴とする施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネル壁キール技術分野に関し、具体的には、パネル壁ラーメン構造及びその施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術において、通常、パネル壁キールのスタッドの一側にピンホールを開けてスプリングボルトの付いた台を横梁の端部に固定し、そしてスプリングピンをピンホールに挿入して接続しなければならない。
例えば中国出願201220312729.9に、パネル壁キール用新型接続構造に関するものが開示され、スプリングボルトを介してスタッドと横梁を接続するという典型的な手段を記載した。しかし、スプリングボルトは横梁をスタッドの一側に挿入接続しかできず、キールをロックできなく、別に補強構造を設ける必要があり、複雑で強度が低い不足と、スタッド両側の横梁の間に直接的な接続関係がないため、接続部にねじれ剛性が低くなって安定性が悪い不足と、順番に横梁とスタッドを取り外せねばならぬ、任意の二本のスタッドの間から横梁を外すのができないことから、施工及び後期の局部メンテナンスが不便になる不足と、が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国出願201220312729.9明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術における上記問題を解決するために、強度のより高く、接続が安定で、施工が便利なパネル壁ラーメン構造及び施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
パネル壁ラーメン構造であって、横向きの横梁と縦向きのスタッドを含み、前記横梁と前記スタッドとはいずれも矩形管状構造になり、前記横梁の端部には、梁ピン台が固定され、前記スタッド内には、スタッドピン台が固定され、前記スタッドピン台内には、スタッドピン穴が設けられ、前記スタッドピン穴の穿孔方向は、前記スタッドの左右側壁に垂直して設けられ、前記スタッドの左右側壁のそれぞれには、前記スタッドピン穴に合わせて連通した貫通穴が設けられ、前記梁ピン台内には、梁ピン穴が設けられ、前記梁ピン穴の穿孔方向は、前記横梁の長さ方向に沿って設けられ、前記スタッドピン穴の投影は、前記梁ピン穴の投影と重なって設けられ、前記梁ピン穴の穴壁には、外ロック穴が設けられ、可動ピンは、前記スタッドピン穴内を通り抜けて可動に設けられ、前記可動ピンと前記スタッドピン穴との間には、両方向復位機構が設けられ、前記両方向復位機構は、前記可動ピンの両端を動かしてそれぞれ二つの前記貫通孔から伸びだすことができ、前記可動ピン内には、それぞれ内調節穴と、二つの内ロック穴と、が設けられ、前記内調節穴の穿孔方向と二つの前記内ロック穴の穿孔方向は、いずれも前記スタッドの前後側壁と垂直して設けられ、調節棒は、前記内調節穴内を通り抜けて可動に設けられ、ロック棒は、前記内ロック穴内を通り抜けて可動に設けられ、前記可動ピン内には、連動空間が形成され、前記連動空間内には、連動棒が設けられ、前記連動棒の両端は、それぞれ二本の前記ロック棒の内端に接続され、前記連動棒の中部は、前記調節棒の内端と接続され、前記スタッドピン台と前記スタッドの前側壁には、それぞれ位置合わせて連通した棒状の中調節穴と外調節穴とが設けられ、前記中調節穴の長手方向と前記外調節穴の長手方向とは、前記可動ピンの長手方向に沿って設けられ、前記調節棒の外端は、前記中調節穴と前記外調節穴とを通り抜けて前記スタッドの前側壁から延出して設けられ、前記内ロック穴と前記ロック棒との間には、一方向復位機構が設けられ、前記一方向復位機構は、前記ロック棒を復位させることで前記ロック棒の外端を前記内ロック穴の外端と合わせて前記調節棒の外端を前記スタッドの前側壁から延出させることができる。
【0006】
前記横梁の両端は、それぞれ隣接する二本の前記スタッドの側壁に接続され、前記横梁の端部は、前記スタッドの側壁に当接して設けられ、前記貫通孔から延出した前記可動ピンは、前記梁ピン穴内に嵌まり込んで設けられる。ラーメンに前記パネルが取り付けられた後、前記パネルの背面が前記スタッドの前側壁と前記横梁の前側壁に当接して前記調節棒の外端に押圧することにより、前記ロック棒の外端が前記内ロック穴から伸び出て前記外ロック穴内に嵌る。
【0007】
本発明のラーメン構造における前記可動ピンの両端がそれぞれ前記スタッドから延出して二つの前記梁ピン台に挿入され、これで前記可動ピンが前記スタッドピン台と二つの前記梁ピン台を通り抜けて前記スタッドと二本の前記横梁とを同時に接続するため、形成した接続点の強度が高まる。前記パネルを取り付けた後、前記ロック棒の外端が前記内ロック穴から伸びだして前記外ロック穴内に嵌り、これで二本の前記ロック棒が前記スタッドピン台と二つの前記梁ピン台とをロックするため、前記スタッドと前記横梁とが前記可動ピンの長手方向に沿って離されることが回避され、接続がもっと安定になる。施工時に、前記スタッドの前側壁から伸びだした前記調節棒の外端によって前記可動ピンを移動させることで、前記横梁と前記スタッドとの取り付けが便利になり、前記パネルの背面を介して前記調節棒の外端を押圧することにより、前記ロック棒の外端が前記外ロック穴内に嵌り、施工が便利になる。
【0008】
前記スタッドピン台は、中空ラーメン構造であり、且つ外接続スリーブと外接続スリーブ内の内接続スリーブとを含み、前記内接続スリーブの内壁には、スタッドピン穴が形成され、前記外接続スリーブと前記内接続スリーブとの間は、接続スリーブを介して接続され、前記外接続スリーブと前記内接続スリーブとの間には、二本の接続棒が接続され、二本の前記接続棒は、それぞれ前記中調節穴の長手方向の両端に近づいて設けられ、前記二方向復位機構は、前記外接続スリーブと前記内接続スリーブとの間に設けられる調節スリーブと複数の第一復位ばねとを含み、前記調節スリーブは、前記調節棒に可動に外装され、前記第一復位ばねは、前記可動ピンの長手方向に沿って設けられ、複数の前記第一復位ばねは、一端がそれぞれ前記調節スリーブと接続され、他端がそれぞれ二本の前記接続棒に固定され、前記第一復位ばねは、前記調節スリーブを介して前記調節棒を前記中調節穴の中部に位置させることで前記可動ピンを前記スタッドピン穴の中部に位置させる。
【0009】
二方向復位機構を設けることにより、可動ピンが自動的に復位することができ且つずっとピン台の中間位置に位置し、また、二方向復位機構には前記調節棒に可動に外装される調節スリーブが含まれるため、二方向復位機構が一方向復位機構に影響を及ぼすことが回避される。
【0010】
前記一方向復位機構は、前記内ロック穴内に位置する復位溝と、前記ロック棒に固定される復位ブロックを含み、前記復位ブロックは、前記復位溝内に位置し、前記ロック棒には、第二復位ばねが外装され、前記第二復位ばねの両端は、それぞれ前記復位ブロックと前記復位溝の外端に当接して設けられ、前記第二復位ばねは復位して前記復位ブロックを前記復位溝の内端に位置させて前記ロック棒の外端を前記内ロック穴の外端に合わせることで、前記調節棒を前記スタッドの前側壁から延出させることができる。
【0011】
一方向復位機構を設けることにより、調節棒が自動的に復位し且つスタッドの前側壁から伸びだし、これでロック棒の外端が内ロック穴の外端に位置を合わせ、これで横梁をスタッドの一側に取り付け、又はパネルを取り外した後に横梁を速く取り外すことが便利になる。
【0012】
前記可動ピンは、上下両部分を有し、前記可動ピンの上半部分と下半部分は固定具によって固定されて完全の可動ピンに形成され、前記内調節穴と前記内ロック穴と前記連動空間は、前記可動ピンの上半部分と前記可動ピンの下半部分の接続部に位置する。
【0013】
したがって可動ピンを便利に速く固定形成することができる。
【0014】
前記中調節穴の幅と前記外調節穴の幅は、いずれも前記調節棒の棒径と同じであり、前記調節棒の外端棒壁には、円形係止ブロックが固定され、前記外調節穴の中部には、円形ノッチ状の係止穴が設けられ、前記可動ピンが前記スタッドピン台の中部に位置するときに、前記係止部ロックが前記係止穴と位置を合わせ、且つ前記調節棒の外端を押圧することで前記係止ブロックを前記係止穴内に嵌まり込ませることができる。
【0015】
したがって、パネルを取り付けた後、係止ブロックが係止穴に嵌り、スタッドと可動ピンの安定性が向上する。
【0016】
二本の前記ロック棒は、前記連動棒の両端が曲がって形成したものであり、前記調節棒の内端は、前記連動棒の中部に取り外し可能に接続される。
【0017】
したがって、可動ピンの製造が便利になる。
【0018】
前記可動ピンの両端は、面取り及びフィレット加工される。
【0019】
前記パネル壁ラーメン構造の施工方法であって、取付方向と取り外し方法とを含み、
前記取付方法:順次に複数の前記スタッドを縦向きに取り付け、前記横梁を二本の前記スタッドの間に置き、前記横梁の反対方向に前記可動ピンを押し動かし、前記二方向復位機構を介して前記可動ピンを復位させ、前記可動ピンを前記梁ピン穴内に嵌め、同様に複数の前記横梁を横向きに取り付け、そしてラーメンに前記パネルを取り付け、前記パネルの背面を、前記調節棒の外端を押圧するように、前記スタッドの前側壁と前記横梁の前側壁に当接させることで、前記ロック棒の外端を前記内ロック穴から延出させて前記外ロック穴内に嵌設し、
前記取り外し方法:前記ラーメンから前記パネルを取り外し、前記一方向復位機構が前記ロック棒を復位させることにより前記ロック棒の外端を前記内ロック穴の外端と合わせ、前記調節棒の外端を前記スタッドの前側壁から伸びだし、前記横梁の反対方向に前記調節棒を移動し、前記調節棒を介して前記可動ピンを移動して前記梁ピン穴から離れさせ、そして前記スタッドから前記横梁を取り外す。
【0020】
上記方法により、本発明のパネル壁ラーメン構造を速く脱着できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明のラーメン構造における前記可動ピンの両端がそれぞれ前記スタッドから延出して二つの前記梁ピン台に挿入され、これで前記可動ピンが前記スタッドピン台と二つの前記梁ピン台を通り抜けて前記スタッドと二本の前記横梁とを同時に接続するため、形成した接続点の強度が高まる。
【0022】
前記パネルを取り付けた後、前記ロック棒の外端が前記内ロック穴から伸びだして前記外ロック穴内に嵌り、これで二本の前記ロック棒が前記スタッドピン台と二つの前記梁ピン台とをロックするため、前記スタッドと前記横梁とが前記可動ピンの長手方向に沿って離されることが回避され、接続がもっと安定になる。
【0023】
施工時に、前記スタッドの前側壁から伸びだした前記調節棒の外端によって前記可動ピンを移動させることで、前記横梁と前記スタッドとの取り付けが便利になり、前記パネルの背面を介して前記調節棒の外端を押圧することにより、前記ロック棒の外端が前記外ロック穴内に嵌り、施工が便利になる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本パネル壁ラーメン構造の局部正面図である。
【
図6】スタッドと、ピン継手台と可動ピンの組み合わせ断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
下記、図面を参照しながら本発明の技術手段をさらに説明する。本発明は下記の実施例に限られない。
【0026】
図1~6に示すように、パネル壁ラーメン構造であって、横向きの横梁1と縦向きのスタッド3を含み、前記横梁1と前記スタッド3とはいずれも矩形管状構造になり、前記横梁1の端部には、梁ピン台2が固定され、前記スタッド3内には、スタッドピン台4が固定され、前記スタッドピン台4内には、スタッドピン穴41が設けられ、前記スタッドピン穴41の穿孔方向は、前記スタッド3の左右側壁に垂直して設けられ、前記スタッド3の左右側壁のそれぞれには、前記スタッドピン穴41に合わせて連通した貫通穴31が設けられ、前記梁ピン台2内には、梁ピン穴21が設けられ、前記梁ピン穴21の穿孔方向は、前記横梁1の長さ方向に沿って設けられ、前記スタッドピン穴41の投影は、前記梁ピン穴21の投影と重なって設けられ、前記梁ピン穴21の穴壁には、外ロック穴22が設けられ、可動ピン5は、前記スタッドピン穴41内を通り抜けて可動に設けられ、前記可動ピン5と前記スタッドピン穴41との間には、両方向復位機構が設けられ、前記両方向復位機構は、前記可動ピン5の両端を動かしてそれぞれ二つの前記貫通孔31から伸びだすことができ、前記可動ピン5内には、それぞれ内調節穴51と、二つの内ロック穴52と、が設けられ、前記内調節穴51の穿孔方向と二つの前記内ロック穴52の穿孔方向は、いずれも前記スタッド3の前後側壁と垂直して設けられ、調節棒6は、前記内調節穴51内を通り抜けて可動に設けられ、ロック棒64は、前記内ロック穴52内を通り抜けて可動に設けられ、前記可動ピン5内には、連動空間53が形成され、前記連動空間53内には、連動棒67が設けられ、前記連動棒67の両端は、それぞれ二本の前記ロック棒64の内端に接続され、前記連動棒67の中部は、前記調節棒6の内端と接続され、前記スタッドピン台4と前記スタッド3の前側壁には、それぞれ位置合わせて連通した棒状の中調節穴42と外調節穴32とが設けられ、前記中調節穴42の長手方向と前記外調節穴32の長手方向とは、前記可動ピン5の長手方向に沿って設けられ、前記調節棒6の外端は、前記中調節穴42と前記外調節穴32とを通り抜けて前記スタッド3の前側壁から延出して設けられ、前記内ロック穴52と前記ロック棒64との間には、一方向復位機構が設けられ、前記一方向復位機構は、前記ロック棒64を復位させることで前記ロック棒64の外端を前記内ロック穴52の外端と合わせて前記調節棒6の外端を前記スタッド3の前側壁から延出させることができる。
【0027】
前記横梁1の両端は、それぞれ隣接する二本の前記スタッド3の側壁に接続され、前記横梁1の端部は、前記スタッド3の側壁に当接して設けられ、前記貫通孔31から延出した前記可動ピン5は、前記梁ピン穴21内に嵌まり込んで設けられる。ラーメンに前記パネル7が取り付けられた後、前記パネル7の背面が前記スタッド3の前側壁と前記横梁1の前側壁に当接して前記調節棒6の外端に押圧することにより、前記ロック棒64の外端が前記内ロック穴52から伸び出て前記外ロック穴22内に嵌る。
【0028】
更に、前記スタッドピン台4は、中空ラーメン構造であり、且つ外接続スリーブ43と外接続スリーブ43内の内接続スリーブ44とを含み、前記内接続スリーブ44の内壁には、スタッドピン穴41が形成され、前記外接続スリーブ43と前記内接続スリーブ44との間は、接続スリーブ45を介して接続され、前記外接続スリーブ43と前記内接続スリーブ44との間には、二本の接続棒46が接続され、二本の前記接続棒46は、それぞれ前記中調節穴42の長手方向の両端に近づいて設けられ、前記二方向復位機構は、前記外接続スリーブ43と前記内接続スリーブ44との間に設けられる調節スリーブ62と複数の第一復位ばね63とを含み、前記調節スリーブ62は、前記調節棒6に可動に外装され、前記第一復位ばね63は、前記可動ピン5の長手方向に沿って設けられ、複数の前記第一復位ばね63は、一端がそれぞれ前記調節スリーブ62と接続され、他端がそれぞれ二本の前記接続棒46に固定され、前記第一復位ばね63は、前記調節スリーブ62を介して前記調節棒6を前記中調節穴42の中部に位置させることで前記可動ピン5を前記スタッドピン穴41の中部に位置させる。前記一方向復位機構は、前記内ロック穴52内に位置する復位溝54と、前記ロック棒64に固定される復位ブロック65を含み、前記復位ブロック65は、前記復位溝54内に位置し、前記ロック棒64には、第二復位ばね66が外装され、前記第二復位ばね66の両端は、それぞれ前記復位ブロック65と前記復位溝54の外端に当接して設けられ、前記第二復位ばね66は復位して前記復位ブロック65を前記復位溝54の内端に位置させて前記ロック棒64の外端を前記内ロック穴52の外端に合わせることで、前記調節棒6を前記スタッド3の前側壁から延出させることができる。前記可動ピン5は、上下両部分を有し、前記可動ピン5の上半部分と下半部分は固定具によって固定されて完全の可動ピン5に形成され、前記内調節穴51と前記内ロック穴52と前記連動空間53は、前記可動ピン5の上半部分と前記可動ピン5の下半部分の接続部に位置する。前記中調節穴42の幅と前記外調節穴32の幅は、いずれも前記調節棒6の棒径と同じであり、前記調節棒6の外端棒壁には、円形係止ブロック61が固定され、前記外調節穴32の中部には、円形ノッチ状の係止穴33が設けられ、前記可動ピン5が前記スタッドピン台4の中部に位置するときに、前記係止部ロック61が前記係止穴33と位置を合わせ、且つ前記調節棒6の外端を押圧することで前記係止ブロック61を前記係止穴33内に嵌まり込ませることができる。二本の前記ロック棒64は、前記連動棒67の両端が曲がって形成したものであり、前記調節棒6の内端は、前記連動棒67の中部に取り外し可能に接続される。前記可動ピン5の両端は、面取り及びフィレット加工される。
【0029】
本発明のラーメン構造における前記可動ピン5の両端がそれぞれ前記スタッド3から延出して二つの前記梁ピン台2に挿入され、これで前記可動ピン5が前記スタッドピン台4と二つの前記梁ピン台2を通り抜けて前記スタッド3と二本の前記横梁1とを同時に接続するため、形成した接続点の強度が高まる。前記パネル7を取り付けた後、前記ロック棒64の外端が前記内ロック穴52から伸びだして前記外ロック穴22内に嵌り、これで二本の前記ロック棒64が前記スタッドピン台4と二つの前記梁ピン台2とをロックするため、前記スタッド1と前記横梁1とが前記可動ピン5の長手方向に沿って離されることが回避され、接続がもっと安定になる。施工時に、前記スタッド3の前側壁から伸びだした前記調節棒6の外端によって前記可動ピン5を移動させることで、前記横梁1と前記スタッド3との取り付けが便利になり、前記パネル7の背面を介して前記調節棒6の外端を押圧することにより、前記ロック棒64の外端が前記外ロック穴22内に嵌り、施工が便利になる。
【0030】
前記パネル壁ラーメン構造の施工方法であって、取付方向と取り外し方法とを含み、
前記取付方法:順次に複数の前記スタッド3を縦向きに取り付け、前記横梁1を二本の前記スタッド3の間に置き、前記横梁1の反対方向に前記可動ピン5を押し動かし、前記二方向復位機構を介して前記可動ピン5を復位させ、前記可動ピン5を前記梁ピン穴21内に嵌め、同様に複数の前記横梁1を横向きに取り付け、そしてラーメンに前記パネル7を取り付け、前記パネル7の背面を、前記調節棒6の外端を押圧するように、前記スタッド3の前側壁と前記横梁1の前側壁に当接させることで、前記ロック棒64の外端を前記内ロック穴52から延出させて前記外ロック穴22内に嵌設し、
前記取り外し方法:前記ラーメンから前記パネル7を取り外し、前記一方向復位機構が前記ロック棒64を復位させることにより前記ロック棒64の外端を前記内ロック穴52の外端と合わせ、前記調節棒6の外端を前記スタッド3の前側壁から伸びだし、前記横梁1の反対方向に前記調節棒6を移動し、前記調節棒6を介して前記可動ピン5を移動して前記梁ピン穴21から離れさせ、そして前記スタッド3から前記横梁1を取り外す。
【0031】
本明細書に記載された具体的な実施例は単に本発明の精神を例に挙げて説明する。本発明の属する技術分野の技術者は説明された具体的な実施例に対して様々な修正又は補充を行うか又は類似する方式で代替することができるが、本発明の精神から逸脱するか又は添付の特許請求の範囲に定義された範囲を超えることはない。
【0032】
本願における部品名称は、本発明の本質を便利に説明且つ解釈するために付けたもので、これらの名称自体には制限性がなく、ほかの用語に置き換えていい。
【符号の説明】
【0033】
1 横梁
2 梁ピン台
21 梁ピン穴
22 外ロック穴
3 スタッド
31 貫通穴
32 外調節穴
33 係止穴
4 スタッドピン台
41 スタッドピン穴
42 中調節穴
43 外接続スリーブ
44 内接続スリーブ
45 接続板
46 接続棒
5 可動ピン
51 内調節穴
52 内ロック穴
53 連動空間
54 復位溝
6 調節棒
61 係止ブロック
62 調節スリーブ
63 第一復位ばね
64 ロック棒
65 復位ブロック
66 第二復位ばね
67 連動棒
7 パネル