(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022080343
(43)【公開日】2022-05-30
(54)【発明の名称】取引管理方法、取引管理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/18 20120101AFI20220523BHJP
【FI】
G06Q20/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020191329
(22)【出願日】2020-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】518309460
【氏名又は名称】株式会社Kort Valuta
(72)【発明者】
【氏名】柴田 秀樹
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA39
(57)【要約】
【課題】入出金装置にて取引可能な取引処理を産業上有利に行うことができる取引管理方法及び取引管理システムを提供する。
【解決手段】少なくとも入出金装置にて実行可能な取引処理を管理する取引管理サーバーと、前記取引処理を利用する利用者の利用者端末とが通信回線を介して通信可能に接続されている取引管理システムであって、前記取引管理サーバーは、実際に前記入出金装置が設置されていない位置の位置情報を前記取引処理に付す手段を備えている取引管理システムを用いて、実際に前記入出金装置が設置されていない位置を指定するステップ、及び指定された前記位置の位置情報を前記取引処理に付すステップを行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入出金装置にて実行可能な取引処理を管理する取引管理システムを用いる取引方法であって、実際に前記入出金装置が設置されていない位置を指定するステップ、及び指定された前記位置の位置情報を前記取引処理に付すステップを含むことを特徴とする取引管理方法。
【請求項2】
前記位置情報をプロセッシング処理に付す請求項1記載の取引管理方法。
【請求項3】
拡張現実又は仮想現実において、前記位置に、前記取引処理するためのイメージを生成し、前記イメージを用いて前記取引処理を実行する請求項1又は2に記載の取引管理方法。
【請求項4】
前記取引処理を、前記入出金装置の取引処理を利用する利用者の利用者端末を用いて、3Dモデル又は前記イメージを操作することにより行う請求項3記載の取引管理方法。
【請求項5】
前記指定を、前記利用者が前記利用者端末を用いて行う請求項4記載の取引管理方法。
【請求項6】
前記イメージが、前記入出金装置のイメージである請求項3~5のいずれかに記載の取引管理方法。
【請求項7】
前記取引処理が支払処理を含む請求項1~6のいずれかに記載の取引管理方法。
【請求項8】
前記支払処理が前払い方式である請求項7記載の取引管理方法。
【請求項9】
前記支払処理が後払い方式である請求項7記載の取引管理方法。
【請求項10】
前記支払処理が即時払い方式である請求項7記載の取引管理方法。
【請求項11】
少なくとも入出金装置にて実行可能な取引処理を管理する取引管理サーバーと、前記取引処理を利用する利用者の利用者端末とが通信回線を介して通信可能に接続されている取引管理システムであって、前記取引管理サーバーは、実際に前記入出金装置が設置されていない位置の位置情報を前記取引処理に付す手段を備えていることを特徴とする取引管理システム。
【請求項12】
前記利用者端末は、前記位置を指定し、指定された前記位置の位置情報を前記取引管理サーバーに送信する手段を備える請求項11記載の取引管理システム。
【請求項13】
前記取引管理サーバーは、前記位置情報をプロセッシング処理に付す手段を備えている請求項11又は12に記載の取引管理システム。
【請求項14】
前記取引管理サーバーは、拡張現実又は仮想現実において、前記位置に、前記取引処理するためのイメージを生成する手段と備えている請求項11~13のいずれかに記載の取引管理システム。
【請求項15】
前記利用者端末は、3Dモデル又は前記イメージを操作して前記取引処理を行う手段を備える請求項14記載の取引管理システム。
【請求項16】
前記イメージが、前記入出金装置のイメージである請求項14又は15に記載の取引管理システム。
【請求項17】
前記取引処理が支払処理を含む請求項11~16のいずれかに記載の取引管理システム。
【請求項18】
前記支払処理が前払い方式である請求項17記載の取引管理システム。
【請求項19】
前記支払処理が後払い方式である請求項17記載の取引管理システム。
【請求項20】
前記支払処理が即時払い方式である請求項17記載の取引管理システム。
【請求項21】
入出金装置にて実行可能な取引処理を管理する取引管理サーバーを、実際に前記入出金装置が設置されていない位置の位置情報を前記取引処理に付す手段として機能させるプログラム。
【請求項22】
前記位置情報をプロセッシング処理に付す手段として機能させる請求項21記載のプログラム。
【請求項23】
入出金装置にて実行可能な取引処理を利用する利用者の利用者端末を、実際に前記入出金装置が設置されていない位置を指定し、指定した前記位置の前記位置情報を前記取引処理に付すための手段として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金融機関の入出金装置にて取引可能な金融取引等を行うことができる取引管理方法、取引管理システム又はこれらに適用されるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関の金融取引等を行う入出金装置には、現金自動預払装置(一般には「ATM」と称されることが多い。)などがあり、現金の預け入れや引き出し、振り込み等の自動金銭出納サービス(ATMサービス)を提供する装置として広く知られている。現金自動預払装置は、例えば、銀行等の金融機関の店舗、コンビニエンスストア等の店舗、公共場所(例えば駅の構内)等の一角に設置され、利用者の利用に供される。現金自動預払装置は、銀行によって運用されるが、その実運用に当たっては、警備会社に委託されることも多い。利用者は、銀行等によって発行されたキャッシュカードやデビットカード等の媒体(以下、単に「カード」ともいう。)を現金自動預払装置に挿入し、その操作画面に表示される指示に従うことで簡便にATM取引を行うことができる。
なお、近年においては、ATM取引の終了時に、カードを取るべき操作段階にあることを利用者に直感的に認識させることのできる現金自動預払装置などが検討されている(特許文献1)。
【0003】
しかしながら、ATMは設置場所が限られており、わざわざ設置場所まで行って、金融取引等の取引処理を行わなければならず、また、ATMの台数も限られており、利用者が大勢いる場合には、列をつくって順番がくるまで待たなければならない等の問題があった。
ところで、ATM以外の銀行等のWEBサイトを使ってオンライン取引を行うことも考えられるが、単なるオンライン取引では、いちいち専用のWEBサイトを表示させなければならず、また、認証等の手続きも煩雑であり、実際のATMとは全く異なる操作となったりするので感覚的に利用しにくく、特に老人等にとっては容易に利用しにくい問題もあり、必ずしも満足のいくものではなかった。そのため、実際のATMよりも利便性やアクセス容易さ、それに操作感覚等に優れた方策が待ち望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、入出金装置にて取引可能な取引処理を産業上有利に行うことができる取引管理方法及び取引管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、拡張現実(以下、「AR」ともいう)又は仮想現実(以下、「VR」ともいう)において、入出金装置にて実行可能な取引処理を管理する取引管理システムを用いる取引方法であって、実際に前記入出金装置が設置されていない位置を指定するステップ、及び指定された前記位置の位置情報を前記取引処理に付すステップを含む取引管理方法が、容易かつ簡便に前記取引処理を行うことができることを知見し、このような取引管理方法が、上記した従来の問題を一挙に解決できるものであることを見出した。
また、本発明者らは、上記知見を得た後、さらに検討を重ねて、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の発明に関する。
[1] 入出金装置にて実行可能な取引処理を管理する取引管理システムを用いる取引方法であって、実際に前記入出金装置が設置されていない位置を指定するステップ、及び指定された前記位置の位置情報を前記取引処理に付すステップを含むことを特徴とする取引管理方法。
[2] 前記位置情報をプロセッシング処理に付す前記[1]記載の取引管理方法。
[3] 拡張現実又は仮想現実において、前記位置に、前記取引処理するためのイメージを生成し、前記イメージを用いて前記取引処理を実行する前記[1]又は[2]に記載の取引管理方法。
[4] 前記取引処理を、前記入出金装置の取引処理を利用する利用者の利用者端末を用いて、3Dモデル又は前記イメージを操作することにより行う前記[3]記載の取引管理方法。
[5] 前記指定を、前記利用者が前記利用者端末を用いて行う前記[4]記載の取引管理方法。
[6] 前記イメージが、前記入出金装置のイメージである前記[3]~[5]のいずれかに記載の取引管理方法。
[7] 前記取引処理が支払処理を含む前記[1]~[6]のいずれかに記載の取引管理方法。
[8] 前記支払処理が前払い方式である前記[7]記載の取引管理方法。
[9] 前記支払処理が後払い方式である前記[7]記載の取引管理方法。
[10] 前記支払処理が即時払い方式である前記[7]記載の取引管理方法。
[11] 少なくとも入出金装置にて実行可能な取引処理を管理する取引管理サーバーと、前記取引処理を利用する利用者の利用者端末とが通信回線を介して通信可能に接続されている取引管理システムであって、前記取引管理サーバーは、実際に前記入出金装置が設置されていない位置の位置情報を前記取引処理に付す手段を備えていることを特徴とする取引管理システム。
[12] 前記利用者端末は、前記位置を指定し、指定された前記位置の位置情報を前記取引管理サーバーに送信する手段を備える前記[11]記載の取引管理システム。
[13] 前記取引管理サーバーは、前記位置情報をプロセッシング処理に付す手段を備えている前記[11]又は[12]に記載の取引管理システム。
[14] 前記取引管理サーバーは、拡張現実又は仮想現実において、前記位置に、前記取引処理するためのイメージを生成する手段と備えている前記[11]~[13]のいずれかに記載の取引管理システム。
[15] 前記利用者端末は、3Dモデル又は前記イメージを操作して前記取引処理を行う手段を備える前記[14]記載の取引管理システム。
[16] 前記イメージが、前記入出金装置のイメージである前記[14]又は[15]に記載の取引管理システム。
[17] 前記取引処理が支払処理を含む前記[11]~[16]のいずれかに記載の取引管理システム。
[18] 前記支払処理が前払い方式である前記[17]記載の取引管理システム。
[19] 前記支払処理が後払い方式である前記[17]記載の取引管理システム。
[20] 前記支払処理が即時払い方式である前記[17]記載の取引管理システム。
[21] 入出金装置にて実行可能な取引処理を管理する取引管理サーバーを、実際に前記入出金装置が設置されていない位置の位置情報を前記取引処理に付す手段として機能させるプログラム。
[22] 前記位置情報をプロセッシング処理に付す手段として機能させる前記[21]記載のプログラム。
[23] 入出金装置にて実行可能な取引処理を利用する利用者の利用者端末を、実際に前記入出金装置が設置されていない位置を指定し、指定した前記位置の前記位置情報を前記取引処理に付すための手段として機能させるプログラム。
【発明の効果】
【0008】
本発明の取引管理方法及び取引管理システムは、入出金装置にて取引可能な取引処理を産業上有利に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の取引管理システムの好適な実施態様の一例を模式的に示す概略構成図である。
【
図2】本発明の取引管理システムにおいて好適に実施される振込の情報処理フローを模式的に示す図である。
【
図3】本発明の取引管理システムにおいて好適に実施される振込のバーチャルATM画面操作フローチャートを模式的に示す図である。
【
図4】本発明において好適に用いられる利用者端末に表示されるATMイメージ表示前のAR映像又はVR映像の一例を模式的に示す。
【
図5】
図4におけるメニューの一例を模式的に示す。
【
図6】
図4におけるATMイメージ表示中のAR映像又はVR映像の一例を模式的に示す。
【
図7】本発明において好適に用いられるAR映像又はVR映像における入出金装置のイメージの好適な実施態様の一例を示す図である。
【
図8】本発明においてイメージとして用いられる入出金装置の好適な内部システム構成の機能的要素の一例を模式的に示す図である。
【
図9】本発明において好適に用いられるAR映像又はVR映像における入出金装置のイメージの好適な取引開始操作の実施態様の一例を示す図である。
【
図10】本発明において好適に用いられるAR映像又はVR映像における入出金装置のイメージの好適な操作画面(取引画面)の実施態様の一例を示す図である。
【
図11】本発明において好適に用いられるAR映像又はVR映像における入出金装置のイメージの好適な操作画面(振込金額入力確認画面)の実施態様の一例を示す図である。
【
図12】本発明において好適に用いられる利用者端末に表示されるATMイメージ表示前のAR映像又はVR映像の別の一例を模式的に示す。
【
図14】
図12におけるATMイメージ表示中のAR映像又はVR映像の一例を模式的に示す。
【
図15】本発明において好適に用いられるブロックチェーンの構成の一例を説明する図である。
【
図16】本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションの構成の一例を説明する図である。
【
図17】本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションのデータ構造の一例を説明する図である。
【
図18】本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションのスクリプトの一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の取引管理方法は、入出金装置にて実行可能な取引処理を管理する取引管理システムを用いる取引方法であって、実際に前記入出金装置が設置されていない位置を指定するステップ、及び指定された前記位置の位置情報を前記取引処理に付すステップを含むことを特長とする。
【0011】
また、前記取引管理方法は、少なくとも入出金装置にて実行可能な取引処理を管理する取引管理サーバーと、前記取引処理を利用する利用者の利用者端末とが通信回線を介して通信可能に接続されている取引管理システムに好適に用いられ、このような取引管理システムにおいて、前記取引管理サーバーが、実際に前記入出金装置が設置されていない位置の位置情報を前記取引処理に付す手段を備えていることを特長とする取引管理システムも本発明に包含される。
【0012】
本発明では、前記位置情報をプロセッシング処理に付すのが、前記取引処理にかかる情報処理をどこでもより効率的かつより簡便に行うことができるようになるので好ましい。また、本発明においては、拡張現実(AR)又は仮想現実(VR)において、前記位置に、前記取引処理するためのイメージを生成し、前記イメージを用いて前記取引処理を実行するのが、前記入出金装置の取り扱い性をより向上させることができるので好ましく、前記取引処理を、前記入出金装置の取引処理を利用する利用者の利用者端末を用いて、3Dモデル又は前記イメージを操作することにより行うのがより好ましく、前記イメージが、前記入出金装置のイメージであるのが最も好ましい。また、前記の指定は、金融機関でなくても実施可能であり、前記取引管理サーバーの管理者により行われてもよく、前記管理者から前記イメージを生成できる権限を与えられた者により行われてもよい。前記管理者は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、自然人のみならず、法人や各種団体であってもよい。本発明においては、前記指定を、前記利用者が前記利用者端末を用いて行うのが、より利用者にとって容易に利用できるようになるので好ましい。
【0013】
前記入出金装置としては、例えば、現金自動預払装置等が好適な例として挙げられ、前記現金自動預払装置は、利用者(顧客)にいわゆるATM取引サービスを提供する端末装置であれば足り、「ATM」とも称される。なお、前記入出金装置は、その字句どおりに、現金を預け入れ/払い出し(引き出し)双方の機能を備えている必要はない。また、前記現金自動預払装置は、「現金自動取引装置」又は「自動取引装置」といった語と同義とみなされてよい。
【0014】
前記取引処理は、前記入出金装置において取引可能な取引処理であれば特に限定されず、公知の取引処理であってよい。前記取引処理としては、例えば、振込処理、振替処理、払込み処理、キャッシング処理、カードローン処理、外貨預金処理、定期預金処理、残高照会処理、預処理入、振込先削除処理、両替・交換処理等が好適な例として挙げられる。
【0015】
本発明においては、前記取引処理が、支払処理を含むのが好ましい。前記支払処理は、特に限定されないが、例えば、振込処理、振替処理、払込み処理等が挙げられる。なお、本発明においては、前記支払処理が、前払い式、後払い式及び即時払い式のいずれであっても好ましく、利用者にとってのそれぞれの利便性をより向上させることができる。
【0016】
前記取引処理の取引対象も本発明の目的を阻害しない限り特に限定されないが、本発明においては、貨幣、ポイント等が好ましい。
【0017】
「貨幣」は、何らかの値に交換され得る任意の媒体をいい、前記貨幣としては、例えば、特に限定されないが、紙幣、硬貨、為替またはキャッシャーチェック等が挙げられ、種々の通貨(デジタル通貨を含む)も含まれる。本発明においては、前記貨幣が、政府が承認または発行した通貨であってもよいし、仮想通貨等の暗号資産であってもよい。
【0018】
「ポイント等」は、本発明の目的を阻害しない限り限定されず商品またはサービスにおいて付与される公知の特典や金融商品等であってよい。前記特典としては例えば景品等との引換に用いる特典(例えば、ポイント)や、投票券の代金の支払いに用いる特典(たとえば、値引や割引等)等があげられる。「ポイント」は、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、商取引において付与等がされる公知のポイントであってよい。有効期限があってもよいし、有効期限がなくてもよい。また、前記金融商品は、公知の金融商品であってよく、有価証券又は金融派生商品(金融デリバティブ)などが好適な例として挙げられる。なお、前記金融商品は、証券会社等の金融機関を通じて発行されたものであってもよい。前記有価証券としては、例えば、株券(好ましくは非公開株)、国債証券、地方債証券、社債券、出資証券、投資信託の受益証券、貸付信託の受益証券、特定目的信託の受益証券、受益証券発行信託の受益証券、約束手形、為替手形、小切手、郵便為替、倉荷証券、船荷証券、社債利札、商品券、プリペイドカード等が挙げられる。また、前記金融派生商品(金融デリバティブ)としては、例えば、前記有価証券から派生した金融取引等が挙げられ、店頭オプション取引、スワップ取引なども前記金融派生商品(金融デリバティブ)に含まれる。
【0019】
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら具体的な態様に限定されるものではない。
【0020】
図1は、本発明の取引管理システムの好適な実施態様の一例を示す。
図1の取引管理システムは、少なくとも入出金装置にて実行可能な取引処理を管理する取引管理サーバー12と、前記取引処理を利用する利用者の利用者端末11とが通信回線を介して通信可能に接続されている。利用者端末11の画面には、前記入出金装置のイメージ100が表示されており、また、取引管理サーバー12は、金融機関の管理サーバー10とも通信回線を介して通信可能に接続されている。
【0021】
取引管理サーバー12は、前記取引処理の管理者の管理サーバーであればそれでよく、金融機関であってもよいし、前記取引処理の管理を業として実施しているサービス提供者であってもよい。本発明においては、前記管理者が、プロセッシング業者であるのがより効率よく、より適切に前記取引処理を行うことができるようになるので好ましい。
【0022】
また、前記取引管理サーバー12は、前記利用者の利用者情報、前記利用者が利用するカードのカード情報、前記カードの利用による取引情報、前記の指定された前記位置の位置情報を含むATM情報が好適に記憶されている。
【0023】
前記カードは、プリペイドカード(前払い式支払手段)、デビットカード(即時支払手段)およびクレジットカード(後払い支払手段)などであってよく、形状等もカード状に限らず、電子的なものであってもよいし、非接触型ICカード、接触型ICカード、及び/又は磁気ストライプを備えた磁気カード等であってもよい。また、前記カードは、クレジットカード又はデビットカードの種別、クレジットカードの種類、上限金額、及び取引内容に対応する情報を含んでもよい。
【0024】
「金融機関」は、金融サービスおよびマネー・サービスが提供される、銀行またはノンバンク等の金融サービス・プロバイダなどをいう。金融機関としては、例えば、銀行、信用組合、保険会社、保険代理店、株式ブローカ、証券会社、抵当金融会社、マネー・サービス・ビジネス、マネー・サービス・ビジネスのための機関、金融サービスまたはマネー・サービスを提供する組織のための機関等が挙げられる。
【0025】
「利用者」は、ユーザーともいい、前記カードを利用できる人であればよく、自然人のみならず、法人や各種団体であってもよい。
【0026】
「通信回線」は、特に限定されず、通信可能であれば無線回線であっても、有線回線であってもよいが、電話網又はインターネット網を含むことが、双方向で通信が行えるので好ましい。また、前記通信回線は、通信制限が設けられた専用回線であってもよい。
なお、本発明においては、前記取引管理サーバーが、前記取引処理等の管理にブロックチェーンを用いる手段を備えていてもよい。
【0027】
「位置情報」は、前記位置を指定するための位置情報をいい、前記位置が特定できさえすれば特に限定されないが、本発明においては、前記位置情報が、GPS位置情報に基づいて設定されるものであるのが好ましい。
【0028】
図2の取引管理システムでは、利用者は、利用者端末11の画面に表示されている入出金装置のイメージ100を使って、前記取引処理として例えば振込処理を行う。
【0029】
図2は、
図1における取引管理システムにおいて好適に実施される振込の情報処理フローを模式的に示す図である。また、
図3は、
図1における取引管理システムにおいて好適に実施される振込のバーチャルATM画面操作フローチャートを模式的に示す図である。
【0030】
例えば、利用者は、
図4に示すように、利用者端末1にAR映像又はVR映像2aを表示させる。
図4のAR映像又はVR映像2aは、現実又は仮想上にある建物の中の室内映像であり、利用者端末1の画面右上には、メニューアイコン3が表示されている。ここで、
図4の利用者端末1の画面はタッチパネル画面となっており、メニューアイコン3を押すと、
図5に示されるように、メニュー3aが展開され、例えば、「ホームに戻る」、「ATMを出す」、「設定」、「終了する」等の各メニュー項目が選択可能に表示される。なお、各メニュー項目については、本発明において特に限定されるものではなく、公知のメニュー項目を適宜用いることができる。
【0031】
利用者は、メニュー3aにおいて、例えば「ATMを出す」を選択すると、
図2に示すように、利用者端末1のGPS位置情報をもとにATMの位置情報が指定され、指定位置情報として、ATM要求等とともに利用者端末11から取引管理サーバー12に送信される(S101)。取引管理サーバー12は、利用者端末11から指定位置情報及びATM要求を受信すると、指定位置情報及びATM要求に基づきATM情報を生成し(S102)、指定位置情報を含むATM情報を記憶する(S103)。そして、取引管理サーバー12は、利用者端末11に対し、前記AR映像又はVR映像の前記指定位置情報の位置にATMイメージを送信し、利用者端末11の画面上にATMイメージを表示させる(S105)。
【0032】
図6は、ATMイメージ表示中のAR映像又はVR映像を示す。
図6のAR映像又はVR映像2aには、ATMイメージ100が表示されている。また、本発明においては、
図6に示すように、AR映像又はVR映像において、操作設定ボタン4やホームバー5等が設けられていてもよい。
【0033】
図7はATMイメージ100を示しており、
図7においてイメージとして表示されているATMは、操作部120を含んで構成されている。操作部120は、好適には、タッチパネルディスプレイ121、テンキー122、カード読取部123a、カード情報読取部123b、帳票出力機構124、現金出納機構125および釣銭口127等を備えている。また、利用者が、ATM取引の際に、店舗内やコールセンター内のオペレーターと専用線を介して直通通話をするためのインターフォン126を備えていてもよい。これら各構成は、利用者端末1のタッチパネルディスプレイ上にイメージでそれぞれ表示されており、これらイメージをタッチしたり、ATMイメージ100にて取引処理したりすると、それぞれの機能が視覚を通じて発現されるように構成されている。例えば、
図9に示すように、ATMイメージ100のタッチパネルディスプレイ121を、利用者の指6aを使ってタッチすると、ATM取引に際して、操作ガイダンスや取引開始画面を表示する。
【0034】
図10は、
図9においてタッチされたことに伴い表示された取引開始画面7を示す。取引開始画面7の各コンテンツとしては、例えば、AR又はVR世界において使用可能な貨幣又はポイント等を他の貨幣又はポイント等でチャージする「チャージ」、AR又はVR世界において使用可能な貨幣又はポイント等を他の貨幣又はポイント等に交換する「各種交換」、AR又はVR世界において使用可能な貨幣又はポイント等の残高を確認する「残高確認照会」、AR又はVR世界において使用可能な貨幣又はポイント等をカードローンする「カードローン」、貨幣又はポイント等を第三者に振り込む「振込」、貨幣又はポイント等を他の貨幣又はポイント等で引き出せたりする等の取引価額の上限を確認する「出入金可能額照会」などが挙げられる。
【0035】
図10の取引開始画面7にて、例えば振込をタッチして選択すると、振込先又は振込金額入力画面が表示され(図示せず)、
図11に示すように、振込金額等の入力確認画面8が表示される。振込先や振込金額等の入力確認が完了すると、
図2に示すように、利用者端末11から、振込先や振込金額等が振込要求として取引管理サーバー12に送信される(S106)。取引管理サーバー12は、振込要求を利用者端末11から受信すると、前記振込要求に基づき前記利用者の口座から貨幣やポイント等を減算処理し(S107)、常法に従い、振込先である金融機関の管理サーバ10に送金処理を行う(S108)。取引管理サーバー12は、ATM情報、減算処理及び送金処理情報を記憶し(S109)、利用者端末11に、減算処理結果及び送金処理結果を送信する(S110)。
【0036】
図3は、好適な態様の一例として、前記振込のバーチャルATM画面操作フローチャートを示す。ATMイメージ100から取引開始画面を表示させ(S201)、「振込」を選択すると、利用者のカードで振込取引が可能かどうかのカード認証が行われる(S202)。前記カード認証は取引管理サーバー12にて行われるのが好ましく、取引管理サーバー12は、前記利用者の取引条件を記憶し、チェックする手段を有しているのがより好ましく、決済条件及び決済権限を記憶し、チェックする手段を有しているのが最も好ましい。カード認証において、特に問題なければ振込入力画面が表示され(S203)、エラーが出たら認証エラーが利用者端末に送信され、利用者端末において認証エラーが表示される(S207)。振込入力画面が表示されると、振込先や振込金額等を入力し(S204)、取引管理サーバー12において、前記入力内容のチェックが実施される。特に、残高不足かどうかのチェックが行われ(S205)、特に問題なければ振込処理が行われる(S206)。もし、残高不足等でエラーが出た場合には、かかるエラーが利用者端末11に送信され、利用者端末においてエラーが表示される(S207)。
【0037】
本発明方法によれば、入出金装置にて取引可能な取引処理をVR又はARにて行うことができるが、操作映像や処理映像を出力し、実際のATMでの操作感覚で取引できるように構成するのが好ましい。
例えば、
図11に示すように、テンキー122から吹き出しを出すようにして数字入力操作画面9が表示されるなど、実際のATMの使用に即した画面表示がATMイメージ100にてなされることにより、誰でも容易に、実際のATMを操作する感覚で、より分かりやすく取引を行うことができる。また、カード読取部123a又はカード情報読取部123bをタッチすると、利用者のカードから利用者端末1を用いてカード情報を磁気的若しくは電気的又は光学的に読み取るように構成されていたり、前記スロット部は、ガイダンスに従って、カード取引の終了後、カードを排出する映像を出力したりする。なお、
図7では、カード読取部123aが、タッチパネルディスプレイ121の画面の下端部に隣接して配置されているが、本発明においては、これら配置等は特に限定されず、ATMの各構成要素を適宜自由に配置することができる。また、例えば、帳票出力機構124は、ATM取引を記録紙に印刷する映像を出力し、記録紙のイメージをタッチすれば、帳票(明細票)が表示され、取引を確認することもできる。現金出納機構125や釣銭口127は、利用者によって投入される紙幣等の現金を受け入れて鑑別、計数し、受け入れ、また、利用者に払い出す現金を鑑別、計数し、排出する映像、特に開閉蓋を開閉して現金を出し入れする映像を出力し、実際の感覚で取引を行うように構成することもできる。
【0038】
図8は、本発明の好適な実施態様の一例を示す入出金装置の機能的要素を示すブロックダイアグラムである。いくつかの機能的要素は、個々に又は他と相まって、
図1で示した取引管理サーバーの制御手段と関連付けることができる。
【0039】
実際の入出金装置200は、
図3に示すように、CPU210、ユーザーインターフェース220、カード情報取得部230、帳票出力部240、現金出納部250、現金収納部260、記憶部270、換算部280、表示部290および通信制御部300を含んで構成される。
【0040】
CPU210は、演算処理を行う手段を含む。CPU210は、記憶部270に記憶されているプログラム等を実行することによって、本実施の形態における各種取引等に関する処理を実現する。記憶部270は、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶装手段を含む。記憶部270は、CPU210とアクセス可能に接続され、各種処理に供されるデータ等を記憶するものであり、交換レート等も記憶している。ユーザーインターフェース部220は、利用者が情報を入力する手段を含み、例えば、利用者からの入力を受けるタッチパネルやキーボード、それにテンキー等を備えている。カード情報取得部230は、通常、カード読取部123aまたは/およびカード情報読取部123bを備えている。また、カード情報取得部230は、利用者のカード情報を受け取るネットワークインターフェース等を含み、処理に供されるデータを受信してもよい。表示部290は、前記入出金装置における各種取引に必要な入力選択画面等を表示する手段を含む。また、通信制御部300は、通信回線を介して、金融機関の管理サーバー等の外部へ情報等を送受信するネットワークインターフェース等を含む。通信制御部300は、例えば、通信インターフェースである。帳票出力部240、現金出納部250、現金収納部260は、ATM取引の終了に伴い、当該ATM取引に関する情報を利用者に出力する。換算部280は、貨幣やポイント等に交換可能な交換レート(換算レート)に基づいて交換に必要な価額等を算出する手段を有している。なお、前記交換レートは固定レートであってもよいし、変動レートであってもよい。
ATMイメージ100の取引処理は、例えば
図8に示される入出金装置200の各機能が、取引管理サーバー12又は利用者端末11のCPUにて所定のプログラムを実行されることにより実施され得る。
【0041】
また、本発明においては、上記した屋内のVR又はARの映像における取引処理のみならず、屋外でのVR又はAR映像にて、前記取引処理を行うのも好ましい。
図12は、現実又は仮想上にある建物の中の室内映像ではなく、現実又は仮想上の屋外映像を用いている点で
図4のAR映像又はVR映像2aとは異なる。また、
図4と同様、
図12もまた、利用者端末1の画面がタッチパネル画面となっており、メニューアイコン3を押すと、
図13に示されるように、メニュー3aが展開され、例えば、「ホームに戻る」、「ATMを出す」、「設定」、「終了する」等の各メニュー項目が選択可能に表示される。そして、前記と同様にして、ATMイメージを表示させることができる。
図14は、現実又は仮想上の屋外映像を用いた場合のATMイメージ表示中のAR映像又はVR映像を示す。本発明では、指定されたATMの位置情報も取引管理サーバーが記憶しているので、屋内、屋外を問わず、イベントや交流の場でもどこでも、ATMの取引処理を容易かつ簡便に行うことができる。
【0042】
なお、本発明においては、ブロックチェーンを好適に用いることができる。以下、好適に用いられるブロックチェーンについて説明する。本発明においては、ブロックは、カードに関する取引情報を含む取引データベースとして機能する。具体的には、各ブロックは、ダイジェストデータ及び取引に関する情報であるトランザクションのリストを含む。ダイジェストデータは、1つ前のブロックから算出された新たなハッシュ値を含む。すなわち、
図15に示すように、ブロックが1つ前のブロックに含まれる情報から算出されたハッシュ値を含むことによって、各ブロックがチェーンのように繋がった状態で取引データベース(ブロックチェーン)として記憶される。取引履歴データベースは、サーバーのみにて管理されるのではなく、利用者端末11等においても検証及び追加される。
【0043】
トランザクションは、貨幣やポイント等の交換を記録するデータである。トランザクションは、インプット情報とアウトプット情報とを含む。インプット情報は、交換元となる利用者が取引対象となる貨幣やポイント等の交換を受けたときのトランザクションのアウトプット情報(トランザクションを特定する識別情報(トランザクションのハッシュ値や配列番号等))と、利用者がその貨幣やポイント等を所有することを証明するための情報(当該アウトプットを使用する条件を満たすスクリプト等)を含む。アウトプット情報は、交換された貨幣やポイント等の種類及び数、交換先を特定するアドレスにおいて交換された貨幣やポイント等を使用するためのスクリプト等の情報を含む。
【0044】
図16は、本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションの構成の一例を示す。貨幣やポイント等は、取引履歴、すなわち、貨幣やポイント等が今まで経てきた取引のまとまりとして表現される。それぞれのトランザクション(貨幣やポイント等の取引)では、前のトランザクションのハッシュ値や、新たな所有者の公開鍵を含み、元の所有者の暗号鍵によってデジタル署名されている。全てのトランザクションに関する情報は、P2Pネットワーク全体で共有される。このようにトランザクションを表現することで、元の所有者の許可なく、通貨等を本人以外が勝手に譲渡することはできず、また、第三者は、通貨の譲渡を客観的に確認できるといった利点を有する。
【0045】
図17は、本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションのデータ構造の一例を示す。トランザクションのデータ構造は、「出力(出金する貨幣やポイント等)」と、「入力(入金に用いる貨幣やポイント等)」とを有している。送金には、相手に渡す貨幣やポイント等及び宛先(アドレス)が必要であるが、それらを表現したものが出力である。自分に宛てられた貨幣やポイント等を使うか、又は誰かに送金するためには、過去のトランザクションの出力を参照しなければならず、それが今回のトランザクションにおける入力に相当する。一つのトランザクションにおいて、出力および入力はそれぞれ複数指定できる。任意の額の送金を行うためには、過去の自分宛のトランザクションの出力を集め、これから行う取引の入力として指定する必要がある。
【0046】
図18は、本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションのスクリプトの一例を示す。
図19の貨幣やポイント等では、スクリプトによって、入力元のアドレス及び出力元のアドレスを含むトランザクションが記述される。同図に示したトランザクションは、過去に利用者から自分宛に送金された貨幣やポイント等を用いて、他の利用者宛てに所定の額面の貨幣やポイント等を送金することを意味している。トランザクションには、そのトランザクション固有のトランザクション識別子が付されており、通常、トランザクションのハッシュ値が用いられる。「OutputScript」には複数の出力が指定できるところ、「出力2」は、入力のデジタル署名を検証する通常の記述であるのに対し、「出力1」は、バイト配列を付加するための記述である。スクリプトでは、「OP_RETURN」というコードが用意されており、これは、一般的なプログラミングのreturnと同様、そこに来るとスクリプトをストップし、その出力の参照を許さない、とするものである。そして、「OP_RETURN」に続き、「OP_PUSHDATA」を用いてバイト配列を付加すれば、デジタル署名に悪影響を及ぼすことなく、「出力1」をバイト配列の記述欄として利用することができる。なお、「OP_PUSHDATA」を用いて付加できるバイト配列のバイト数には上限がある関係上、ファイルについてはハッシュ値を用い、テキストメッセージについては上限値を超えないことが条件となる。
【0047】
上記のように構成することで、好適に、入出金装置にて実行可能な取引処理を管理する取引管理サーバーを、実際に前記入出金装置が設置されていない位置の位置情報を前記取引処理に付す手段として機能させることができ、より好適には、前記位置情報をプロセッシング処理に付す手段として機能させることができる。また、入出金装置にて実行可能な取引処理を利用する利用者の利用者端末を、実際に前記入出金装置が設置されていない位置を指定し、指定した前記位置の前記位置情報を前記取引処理に付すための手段として機能させることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の取引管理方法及び取引管理システムは、入出金装置にて取引可能な取引処理を産業上有利に行うことができる。
【符号の説明】
【0049】
1 利用者端末
2a AR映像又はVR映像(室内)
2b AR映像又はVR映像(屋外)
3 メニューアイコン
3a メニュー
4 操作設定ボタン
5 ホームバー
6 手
6a 指
7 取引開始画面
8 入力確認画面
9 数字入力操作画面
10 金融機関の管理サーバー
11 利用者端末
12 取引管理サーバー
18 通信回線
100 入出金装置のイメージ
110 撮影像
120 操作部
121 タッチパネルディスプレイ
122 テンキー
123a カード読取部
123b カード情報読取部
124 帳票出力機構
125 現金出納機構
126 インターフォン
127 釣銭口
200 入出金装置
210 CPU
220 ユーザーインターフェース
230 カード情報取得部
240 帳票出力部
250 現金出納部
260 現金収納部
270 記憶部
280 換算部
290 表示部
300 通信制御部