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特開2022-8059画像読取装置、画像読取装置の制御方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022008059
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】画像読取装置、画像読取装置の制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20220105BHJP
【FI】
H04N1/00 127B
【審査請求】未請求
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021072845
(22)【出願日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】P 2020077292
(32)【優先日】2020-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2020216201
(32)【優先日】2020-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】000104652
【氏名又は名称】キヤノン電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002767
【氏名又は名称】特許業務法人ひのき国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】増澤 英樹
(72)【発明者】
【氏名】ホワン ティズン
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AA37
5C062AB02
5C062AB17
5C062AB30
5C062AB32
5C062AB38
5C062AC02
5C062AC34
5C062AC58
5C062AC65
5C062AE15
(57)【要約】
【課題】携帯端末の撮像機能を起動することなく、簡単な操作で画像読取を可能とし、ユーザの利便性を高めること。
【解決手段】画像読取装置100は、APモードのアクセスポイントに携帯端末200が接続された場合に携帯端末200から送信される要求(S601)に応じて、設定情報入力画面(図7)を、携帯端末200に送信し(S602~S604)。携帯端末200でウェブブラウザに表示される設定情報入力画面に基づくスキャン実行指示を受信したことに応じて(S605)、スキャン画像ダウンロード画面(図9)へアクセスするためのURL(リンク811(図8))を、携帯端末200に送信し(S606)、該送信に応じてSTモードに切り替え(S607)、前記スキャン実行指示に基づいて原稿読取動作を実行する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線アクセスポイントとして動作する第1モードと無線端末として動作する第2モードで動作可能であり、原稿台に積載された原稿を読み取って画像データを生成する原稿読取動作を行う画像読取装置であって、
前記第1モードにおける無線アクセスポイントに情報処理装置が接続された場合に該情報処理装置から送信される要求に応じて、前記原稿読取動作の実行指示を行うための第1ウェブページを、前記情報処理装置に送信する第1送信手段と、
前記実行指示を受信したことに応じて、前記原稿読取動作により生成される画像データを取得するための第2ウェブページへアクセスするためのアクセス情報を、前記情報処理装置に送信する第2送信手段と、
前記アクセス情報の送信に応じて前記第2モードに切り替える制御手段と、
前記実行指示に基づいて前記原稿読取動作を実行させる実行手段と、
を有することを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記実行指示に読取設定情報が含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記第1ウェブページでは、前記読取設定情報の入力が可能なことを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記アクセス情報は、ランダムな文字列、前記情報処理装置を識別する識別情報に基づく文字列、又は、前記第1ウェブページで入力された情報に基づく文字列を含むURLであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記実行手段は、前記制御手段が前記第2モードに切り替えた後に、前記実行指示に基づく原稿読取動作を開始することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記原稿台に原稿が積載されたことを検知する検知手段を有し、
前記制御手段は、前記検知手段により前記原稿台に原稿が積載されたことが検知されたことに応じて、前記第1モードに切り替えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記第1モードにおける無線アクセスポイントに情報処理装置が接続された場合に該情報処理装置から送信される要求は、前記情報処理装置で動作しているオペレーティングシステムの仕様に基づく要求であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記情報処理装置で動作しているオペレーティングシステムの仕様は、前記情報処理装置が無線アクセスポイントに接続された場合に該無線アクセスポイントを介して該オペレーティングシステムに依存する特定の要求を行い、該要求に対する応答として該オペレーティングシステムに依存する特定の応答と異なる応答を受信した場合、ウェブブラウザにて該受信した応答に応じた処理を行う仕様であり、
前記第1送信手段は、前記特定の要求に応じて、前記特定の応答とは異なる前記第1ウェブページへの転送指示を、前記情報処理装置に応答することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項9】
前記オペレーティングシステムの仕様は、キャプティブポータル検知の仕様であることを特徴とする請求項8に記載の画像読取装置。
【請求項10】
無線アクセスポイントとして動作する第1モードと無線端末として動作する第2モードで動作可能であり、原稿台に積載された原稿を読み取って画像データを生成する原稿読取動作を行う画像読取装置の制御方法であって、
前記第1モードにおける無線アクセスポイントに情報処理装置が接続された場合に該情報処理装置から送信される要求に応じて、前記原稿読取動作の実行指示を行うための第1ウェブページを、前記情報処理装置に送信する第1送信工程と、
前記実行指示を受信したことに応じて、前記原稿読取動作により生成される画像データを取得するための第2ウェブページへアクセスするためのアクセス情報を、前記情報処理装置に送信する第2送信工程と、
前記アクセス情報の送信に応じて前記第2モードに切り替える切り替え工程と、
前記実行指示に基づいて前記原稿読取動作を実行する原稿読取工程と、
を有することを特徴とする画像読取装置の制御方法。
【請求項11】
情報処理装置と直接接続されるネットワークを形成し、原稿を読み取って画像データを生成する原稿読取動作を行う画像読取装置であって、
前記ネットワークに情報処理装置が接続される際に、前記情報処理装置で実行されるWebブラウザから、前記画像読取装置が提供するWebアプリに自動でアクセスさせる機能を持ったWebアプリ提供手段を備えることを特徴とする画像読取装置。
【請求項12】
前記Webアプリ提供手段は、前記ネットワークに前記情報処理装置が接続される際に、前記情報処理装置が自動的に前記Webアプリにアクセスするためのレスポンスを前記情報処理装置に対して送信することを特徴とする請求項11に記載の画像読取装置。
【請求項13】
前記レスポンスは、前記情報処理装置がキャプティブポータルを検知するレスポンスであることを特徴とする請求項12に記載の画像読取装置。
【請求項14】
前記Webアプリは、前記画像読取装置が動作する際の読取設定を入力する設定情報入力画面を表示することを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項15】
前記情報処理装置で実行されるWebブラウザから、前記画像読取装置が提供する前記Webアプリにアクセスされたことを検出したときに、前記原稿読取動作を自動で開始することを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項16】
前記Webアプリを介して前記原稿読取動作により生成された画像データを前記情報処理装置に送信する画像データ送信手段を有することを特徴とする請求項11から15のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項17】
前記ネットワークを形成する手段として、無線で接続可能なアクセスポイントを提供するアクセスポイント提供手段を有し、
前記アクセスポイントに前記情報処理装置が接続されることを特徴とする請求項11から16のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項18】
前記アクセスポイントは、第1識別情報に基づいたアクセスポイントであり、
前記第1識別情報に基づいたアクセスポイントは、前回提供した第2識別情報に基づいたアクセスポイントとは異なるアクセスポイントであることを特徴とする請求項17に記載の画像読取装置。
【請求項19】
前記アクセスポイントを提供してから、一定時間内に前記情報処理装置からのアクセスがない場合、前記アクセスポイントの提供を終了することを特徴とする請求項17又は18に記載の画像読取装置。
【請求項20】
前記Webアプリを介して前記原稿読取動作により生成された画像データを前記情報処理装置に送信する画像データ送信手段を有し、
前記画像データ送信手段による送信が完了した後に、前記アクセスポイントの提供を終了することを特徴とする請求項17から19のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項21】
前記アクセスポイントの提供を終了する前に、ユーザへの継続確認を行う継続確認手段を有し、
前記継続確認手段により継続の旨が選択された際に、前記アクセスポイントの提供を終了しないことを特徴とする請求項20に記載の画像読取装置。
【請求項22】
前記画像読取装置と前記情報処理装置の接続方法を記憶する接続方法記憶手段を備え、
前記接続方法記憶手段は、前記アクセスポイントを提供する前の接続方法を記憶し、
前記アクセスポイントの提供終了後に、以前の接続方法にすることを特徴とする請求項17から21のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項23】
ネットワークを形成するネットワーク形成手段を有し、原稿を読み取って画像データを生成する原稿読取動作を行う画像読取装置の制御方法であって、
前記ネットワークに情報処理装置が接続される際に、前記情報処理装置で実行されるWebブラウザから、前記画像読取装置が提供するWebアプリに自動でアクセスさせる機能を持ったWebアプリ提供工程を備えることを特徴とする画像読取装置の制御方法。
【請求項24】
コンピュータを、請求項1または11に記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置、画像読取装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報処理装置と同一のLAN(Local Area Network)等のネットワークに、スキャナーなどの周辺装置を接続し、複数の情報処理装置から周辺装置を共有して利用することが一般的になってきている。
【0003】
また、携帯型の情報処理装置としてスマートフォンやタブレットPCが普及し、携帯型情報処理装置から周辺装置を使用する要望が高まってきている。
例えば、特許文献1には、情報処理装置が周辺装置と通信経路を介して接続するための接続情報をコード画像として周辺装置の表示部に出力し、情報処理装置が前記出力されたコード画像を読取り、その情報を使って周辺装置にアクセスし、文書データを送受信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5822040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の技術は、情報処理装置の撮像機能を起動してコード画像を読み取る必要があった。また、コード画像を表示可能な表示部を持っていない周辺装置では利用できないといった課題があった。
また、一般的に、携帯端末から画像読取装置に接続する場合には、携帯端末に専用のアプリケーションをインストールする必要がある場合が多く、一度のみの利用を考えているユーザにとっては利便性の良いものではなかった。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものである。本発明は、情報処理装置の撮像機能を起動することがなく、かつ専用のアプリケーションをインストールすることなく、スキャン処理を実現してユーザの利便性を高める仕組みを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る画像読取装置は、上記を鑑み、無線アクセスポイントとして動作する第1モードと無線端末として動作する第2モードで動作可能であり、原稿台に積載された原稿を読み取って画像データを生成する原稿読取動作を行う画像読取装置であって、前記第1モードにおける無線アクセスポイントに情報処理装置が接続された場合に該情報処理装置から送信される要求に応じて、前記原稿読取動作の実行指示を行うための第1ウェブページを、前記情報処理装置に送信する第1送信手段と、前記実行指示を受信したことに応じて、前記原稿読取動作により生成される画像データを取得するための第2ウェブページへアクセスするためのアクセス情報を、前記情報処理装置に送信する第2送信手段と、前記アクセス情報の送信に応じて前記第2モードに切り替える制御手段と、前記実行指示に基づいて前記原稿読取動作を実行する実行手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、情報処理装置と直接接続されるネットワークを形成し、原稿を読み取って画像データを生成する原稿読取動作を行う画像読取装置であって、前記ネットワークに情報処理装置が接続される際に、前記情報処理装置で実行されるWebブラウザから、前記画像読取装置が提供するWebアプリに自動でアクセスさせる機能を持ったWebアプリ提供手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、情報処理装置の撮像機能を起動することがなく、ユーザの利便性を高めることができる。また、専用のアプリケーションを情報処理装置にインストールすることなくスキャン処理を実現してユーザの利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態を示す画像読取装置を適用可能なシステムの構成図。
図2】画像読取装置の概略構成の一例を示す図。
図3】第1実施形態の画像読取装置の制御構成の一例を示す図。
図4】原稿検知処理の一例を示すフローチャート。
図5】第1実施形態の画像読取装置の処理手順の一例を説明するフローチャート。
図6】第1実施形態におけるAPモードでの画像読取装置と携帯端末のやり取りを示すシーケンス図。
図7】第1実施形態における設定情報入力画面の一例を示す図。
図8】第1実施形態におけるアクセスURL画面の一例を示す図。
図9】第1実施形態におけるスキャン画像ダウンロード画面の一例を示す図。
図10】第1実施形態における設定情報入力画面の他の例を示す図。
図11】第2実施形態を示す画像読取装置を適用可能なシステムの構成図。
図12】第2実施形態の画像読取装置の制御構成の一例を示す図。
図13】第2実施形態の画像読取装置の処理手順の一例を説明するフローチャート。
図14】第2実施形態を示すWebアプリモードでの画像読取装置と携帯端末のやり取りを示すシーケンス図。
図15】第2実施形態におけるスキャン画像ダウンロード画面の一例を示す図。
図16】第2実施形態における継続確認画面の一例を示す図。
図17】第4実施形態の画像読取装置の制御構成の一例を示す図。
図18】第4実施形態における画像読取装置と携帯端末のやり取りを示すシーケンス図。
図19】第4実施形態における設定情報入力画面の一例を示す図。
図20A】第4実施形態において画像読取装置がSTモードでスキャンを行う場合に携帯端末に表示される画面の一例を示す図。
図20B】第4実施形態において画像読取装置がSTモードでスキャンを行う場合に携帯端末に表示される画面の一例を示す図。
図21A】第4実施形態において画像読取装置がAPモードでスキャンを行う場合に携帯端末に表示される画面の一例を示す図。
図21B】第4実施形態において画像読取装置がAPモードでスキャンを行う場合に携帯端末に表示される画面の一例を示す図。
図22】第4実施形態の画像読取装置の処理手順の一例を説明するフローチャート。
図23】第4実施形態の画像読取装置のスキャン処理手順の一例を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態は例示であり、本発明を各実施形態の内容に限定するものではない。また、以下の各図においては、実施形態の説明に必要ではない構成要素については図から省略する。
【0012】
〔第1実施形態〕
<システム構成>
図1は、本発明の第1実施形態を示す画像読取装置を適用可能なシステムの構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態のシステムでは、画像読取装置100と携帯端末200と無線アクセスポイント(以下「AP」)300が一つのネットワークにつながっている。
【0013】
画像読取装置100と携帯端末200とAP300は、例えばIEEE802.11a/b/g/n/ac等の無線LAN(WLAN)規格に準拠した方式(WLAN方式)による無線通信機能(WLAN通信機能)を有している。
画像読取装置100と携帯端末200は、WLAN方式でAP300に接続する。また、画像読取装置100と携帯端末200は、WLAN方式で無線ダイレクト接続(Wi-Fi Direct(登録商標)(ワイファイ ダイレクト)での接続)も行える。
携帯端末200は、スマートフォンやタブレット型端末、パーソナルコンピュータ等の一般的な情報処理装置であり、Webページ(ウェブページ)にアクセス可能なWebブラウザ(ウェブブラウザ)が備えられている(インストールされている)ものとする。
【0014】
<装置の搬送路,搬送>
図2は、画像読取装置100の概略構成の一例を示す図である。
図2において、原稿台102は、読取対象の原稿101を積載収納するためのものである。原稿台102上の原稿は、原稿台原稿検知センサ110によって検出され、給紙ローラ106により一枚ずつ分離されて搬送路108に送り出される。搬送路108に送り出された原稿は、搬送ローラ107によって搬送路108に沿って搬送され、画像読取ユニット104により読み取られ、排出部103に排出される。
【0015】
排出部103は、画像読取処理を終えた原稿101を積載収納する。排出部原稿検知センサ111は、排出部103に積載収納されている排紙原稿の有無を検出する。
【0016】
レジストレーションセンサ(以下「レジストセンサ」)109は、搬送路108を搬送される原稿101を検出する。レジストセンサ109が原稿101を検出すると、画像読取ユニット104は、原稿上に形成された画像の読み取りを開始する。本実施形態では、画像読取ユニット104は、搬送路108の両側に2つ設けられており、一方が原稿101の表面を、他方が原稿101の裏面を読み取る。なお、画像読取ユニット104を1つのみとする構成であってもよい。
【0017】
各画像読取ユニット104の対向位置には、背景板105がそれぞれ設けられている。背景板105は、例えば、黒色の部材である。
原稿台原稿検知センサ110、排出部原稿検知センサ111は、それぞれLED等で構成される発光部、発光部から発した光を受光する受光部を有する。
排紙口センサ112は、原稿101が搬送路108に残っているか、排出部103に排出されたかを検出する。
【0018】
<装置の構成>
図3は、第1実施形態の画像読取装置100の制御構成の一例を示す図である。
図3に示すように、画像読取装置100の制御部10は、CPU11を備える。CPU11は、ROM12に記憶されたプログラムを実行し、画像読取装置100全体の制御を行う。ROM12には、CPU11が実行するプログラムや固定的なデータが記憶される。RAM13には、ラインイメージセンサ1043が読み取った画像データや、CPU11の演算結果といった可変データが記憶される。ROM12及びRAM13は他の記憶デバイスであってもよい。
【0019】
制御部10の入出力I/F14には、発光部1044a及び発光部1044bを駆動する駆動回路24や、ラインイメージセンサ1043が読み取った画像に対してシェーディング補正等の画像処理を行う画像処理回路26が接続される。
アナログ・デジタル変換器(以下「ADC」)25は、ラインイメージセンサ1043が出力するアナログ画像信号をデジタル画像データに変換するアナログ・デジタル変換器である。
CPU11は、画像処理回路26から出力される画像データを取得する。
【0020】
通信I/F15は、携帯端末200と接続するためのインタフェースであり、例えば、画像読取装置100が読み取った画像データは、通信I/F15経由で携帯端末200に出力される。
【0021】
発光部121は、原稿台原稿検知センサ110と排出部原稿検知センサ111の発光部を含む。受光部122は、原稿台原稿検知センサ110と排出部原稿検知センサ111の受光部を含む。
制御部10には、発光部121を駆動する駆動回路123、受光部122が受光したアナログ信号をデジタルデータに変換するADC124が接続されている。
【0022】
WLAN I/F16は、WLAN通信機能を有する無線NIC(ネットワーク・インタフェース・カード)である。WLAN I/F16は、無線機器の無線アクセスポイント等の無線AP(例えば図1のAP300)に接続し、接続した無線APを介して外部装置と通信することが可能である。
【0023】
また、WLAN I/F16は、画像読取装置100を無線APとして動作させるためのソフトウェアアクセスポイント(ソフトウェアAP)機能を有する。具体的には、WLAN I/F16は、無線アクセスポイントとして動くアクセスポイントモード(以下「APモード」)及び無線クライアント(無線端末)として動くステーションモード(以下「STモード」)で動作可能である。
【0024】
APモード(第1モード)は、画像読取装置100を無線APとして動作させ、WLAN通信機能を有する外部装置(携帯端末200等)と無線ダイレクト接続を行う動作モードである。APモードで提供する無線アクセスポイントを識別するためのSSID(Service Set Identifier)は、画像読取装置100の機種名に基づくものとしてもよいし、ユーザが自由に設定可能にしてもよい。
【0025】
STモード(第2モード)は、画像読取装置100を無線端末として動作させ、無線クライアントとしてAP300に接続することでネットワークに接続する動作モードである。
このように、WLAN I/F16は、APモード(第1モード)とSTモード(第2モード)とで動作可能な無線インタフェースの一例である。
【0026】
<原稿検知処理>
ここで、画像読取装置100において原稿台102上の原稿を検知する処理(原稿検知処理)について説明する。
図4は、原稿検知処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、CPU11がROM12等に格納されたプログラムを必要に応じてRAM13にロードして実行することにより実現される。
【0027】
S501において、CPU11は、原稿台原稿検知センサ110の発光部を発光させる(LED発光)。
次にS502において、CPU11は、ADC124の動作を開始させる。
さらにS503において、所定のA/D変換時間が経過したと判断すると、S504に処理を進める。
S504において、CPU11は、ADC124から原稿台原稿検知センサ110の受光部122の受光量を取得する。ここで得た値を「V1」とする。
【0028】
次にS505において、CPU11は、原稿台原稿検知センサ110の発光部121を消灯させる(LED消灯)。
次にS506において、CPU11は、ADC124の動作を開始させる。
さらにS507において、所定のA/D変換時間が経過したと判断すると、S508に処理を進める。
S508において、CPU11は、ADC124から原稿台原稿検知センサ110の受光部122の受光量を取得する。ここで得た値を「V2」とする。
【0029】
次にS509において、CPU11は、以下の数1に示す式に基づいて、原稿の有無を判断する。なお、数1中のSは予め設定されている値(所定の値)とする。
【数1】
【0030】
上記S509において、「|V2-V1|>S」の場合、CPU11は、原稿あり(紙あり)と判断し、本フローチャートの処理を終了する。
一方、上記S509において、「|V2-V1|≦S」の場合、CPU11は、原稿なし(紙なし)と判断し、本フローチャートの処理を終了する。
【0031】
<画像読取装置100の処理>
次に、図5を用いて、画像読取装置100の処理手順について説明する。
図5は、第1実施形態における画像読取装置100の処理手順の一例を説明するフローチャートである。このフローチャートの処理は、CPU11がROM12等に格納されたプログラムを必要に応じてRAM13にロードして実行することにより実現される。
【0032】
まず、ユーザが画像読取装置100の電源を入れると、画像読取装置100が起動し、STモードで待機状態となり、本フローチャートの処理が開始する。
まずS1101にて、CPU11は、図4に示した原稿検知処理を実行して原稿の有無を検知する。
次にS1102において、CPU11は、上記S1101の原稿検知処理の結果を判断する。上記S1101の原稿検知処理で原稿が検知されなかった場合(S1102でNoの場合)、CPU11は、S1101に処理を戻す。
【0033】
一方、上記S1101の原稿検知処理で原稿が検知された場合(S1102でYesの場合)、S1103に処理を進める。
S1103において、CPU11は、画像読取装置100の動作モードをAPモードに切り替える。
【0034】
なお、この例では、原稿が検知された場合にAPモードに切り替える構成について説明しているが、画像読取装置100に備えられた所定のボタン(不図示)が押下された場合等、APモードに切り替えるための操作がなされた場合にAPモードに切り替えるようにしてもよいし、これらを併用してもよい。さらに、人感センサ等を用いてユーザが画像読取装置100の前などに立っているのを検知してAPモードに切り替えるようにしてもよい。
【0035】
APモードに切り替え後、S1104において、CPU11は、外部の携帯端末200からの接続を待ち、携帯端末200から接続があると(S1104でYesの場合)、S1105に処理を進める。
S1105において、CPU11は、APモード処理を行う。APモード処理については後述する。
【0036】
次にS1106において、CPU11は、APモード処理の終了を待ち、APモード処理が終了すると(S1106でYesの場合)、S1107に処理を進める。
S1107において、CPU11は、AP300に接続し、STモードに切り替える。
【0037】
次にS1108において、CPU11は、上記S1105のAPモード処理でRAM13に記憶された読取設定に基づいて、原稿読取動作(スキャン処理)を開始する。原稿読取動作(スキャン処理)では、画像読取装置100は、原稿台102に積載された原稿101を順次搬送して読み取って画像データを生成する。なお、ここで開始された原稿読取動作で生成された画像データは、RAM13に記憶されるものとするが、サーバ装置やクラウドストレージ等の他の記憶領域に記憶される構成でもよい。
【0038】
次にS1109において、CPU11は、STモード処理を行う。STモード処理については後述する。
【0039】
そしてS1110において、CPU11は、スキャン処理により原稿台102上の原稿がなくなるまで待ち、原稿台102上の原稿がなくなると(S1110でYesの場合)、S1111に処理を進める。
【0040】
S1111において、CPU11は、スキャン動作を終了する。
【0041】
次にS1112において、CPU11は、STモード処理の完了を待ち、STモード処理が完了すると(S1112でYesの場合)、一連の処理を完了し、S1101に処理を戻す。
【0042】
<APモード処理>
画像読取装置100は、自身がAPモードで提供している無線アクセスポイントに対して無線クライアントが接続した場合、該無線クライアントにおいて起動されるWebブラウザを所定のWebページに導く。この動作を実現させる技術の一例としてキャプティブポータル(Captive Portal)がある。
【0043】
キャプティブポータルとは、無線クライアントから送信されたHTTP/HTTPSパケットを傍受し、その無線クライアントを所定のWebページ(例えば認証ページ等)にリダイレクトさせる機能である。キャプティブポータルは、例えばカフェや空港等の公衆無線LAN等で多く採用されている。
【0044】
なお、一般的なオペレーティングシステム(OS)には、キャプティブポータルを検知するキャプティブポータル検知機能(Captive Portal Detection)が実装されている。OSは、無線アクセスポイントに接続した際に、Well-Known Web Pageと呼ばれる予め決められているインターネットアクセスの有無を検証等するためのWebページにアクセスし、そのレスポンスに基づいてキャプティブポータルの検知が可能な仕様となっている。また、OSは、キャプティブポータルを検知した場合、Webブラウザにて、上記レスポンスで指示されたWebページにアクセスを行う。
【0045】
以下、一般的なOSにおけるキャプティブポータルの検知方法について例示する。
【0046】
Android(登録商標)の場合、無線アクセスポイントに接続すると、「http://google.com/gen_204」にアクセスし、「204 & No Content」のレスポンスを得た場合には「Captive Portal」でないと判断する。一方、「204 & No Content」以外のレスポンスを得た場合には「Captive Portal」と判断する。
【0047】
また、iOS(登録商標)及びmacOS(登録商標)の場合、無線アクセスポイントに接続すると、「http://captive.apple.com/hotspot-detect.html」にアクセスし、テキスト「Success」のレスポンスを得た場合には「Captive Portal」でないと判断する。一方、テキスト「Success」以外のレスポンスを得た場合には「Captive Portal」と判断する。
【0048】
また、Windows(登録商標)の場合、無線アクセスポイントに接続すると、「dns.msftncsi.com」のDNS名前解決を要求して「131.107.255.255」のレスポンスがあると、さらに「http://www.msftncsi.com/ncsi.txt」にアクセスする。そして、テキスト「Microsoft NCSI」のレスポンスを得た場合には「Captive Portal」でないと判断する。一方、テキスト「Microsoft NCSI」以外のレスポンスを得た場合には「Captive Portal」と判断する。
【0049】
OSは、「Captive Portal」を検知した場合、上記レスポンスで指定されている転送先にリダイレクトして、該転送先のWebページにアクセスを行う仕様になっている。この際、OSによっては、OSの機能として搭載されたWebブラウザ(「標準ブラウザ」と言われる)やOSにデフォルトのアプリとして設定されたWebブラウザ(「既定のブラウザ」と言われる)を自動で(ユーザの操作なく)起動するものがある。
以上の例示は、ほんの一例であり、OSの仕様変更等により変わり得るものである。
【0050】
なお、本実施形態では、画像読取装置100がAPモードで提供している無線アクセスポイントに対して接続された携帯端末200に対して所定のWebページを表示させる仕組みを、キャプティブポータルを用いて説明するが、これに限定されるものではない。画像読取装置100がAPモードで提供している無線アクセスポイントに対して接続された携帯端末200に対して所定のWebページを表示させることを実現可能な技術であれば、他の技術を用いてもよい。
【0051】
以下、APモード処理について説明する。
図6は、第1実施形態における画像読取装置100がAPモードになった際に、携帯端末200から画像読取装置100に接続を要求してから、画像読取装置100と携帯端末200のやり取りを説明するシーケンス図である。
【0052】
画像読取装置100は、APモードに移行すると、自身が提供している無線アクセスポイントへの接続を受け付ける。
携帯端末200のOSは、画像読取装置100が提供している無線アクセスポイントに接続すると、上述したWell-Known Web Pageと呼ばれるWebページを要求する(アクセスする)(S601)。
この要求に応じて、画像読取装置100は、該要求に対するレスポンス(応答)として、後述する図7のような設定情報入力画面のURLにリダイレクトするための指示(転送指示)を返信する(S602)。
【0053】
なお、上述したように、携帯端末200のOSから要求されるWell-Known Web Pageと呼ばれるWebページはOSに依存するものである。例えば、Androidでは「http://google.com/gen_204」、iOS及びmacOSでは「http://captive.apple.com/hotspot-detect.html」、Windowsでは「http://www.msftncsi.com/ncsi.txt」等となる。このため、画像読取装置100は、上述の要求から、携帯端末200で動作しているOSを判断可能である。よって、画像読取装置100は、携帯端末200で動作しているOSに応じた設定情報入力画面(OSごとの設定情報入力画面)のURLにリダイレクトするための転送指示を、レスポンスするようにしてもよい。
【0054】
また、上述のような画像読取装置100からのレスポンスは、「Captive Portal」の技術を用いる場合には、OSが「Captive Portal」であると判断するOSに依存する特定のレスポンスである。例えば、OSが「Captive Portal」でないと判断するレスポンスは、上述した通り、Androidでは「204 & No Content」、iOS及びmacOSではテキスト「Success」、Windowsではテキスト「Microsoft NCSI」となり、上述の画像読取装置100からのレスポンスは、これら以外のOSが「Captive Portal」であると判断するレスポンスに該当する。
【0055】
上述のような画像読取装置100からのレスポンス(S602のリダイレクト指示)を受信した携帯端末200のOSは、キャプティブポータルを検知したと判断し、Webブラウザを用いて、該レスポンスで転送指示されたURLにアクセス(リダイレクト)するように制御する(S603)。なお、本実施形態では、キャプティブポータルを検知した際、携帯端末200のOSが既定のWebブラウザ等を自動で(ユーザの操作なしに)起動して、S602で転送指示されたURLにアクセスを行うものとする。しかし、Webブラウザを自動起動しないOSでも、本発明は適用可能である。この種のOSの場合、ユーザ操作等によりWebブラウザを起動するようにしてもよい。例えばAndroid7.0以降では、HTTP/HTTPSの両方でWell-Known Web Pageの要求を行い、HTTPSでレスポンスを受信できない場合、HTTPでキャプティブポータルを検出しても、自動でブラウザ起動せず、ユーザに通知を行い、ユーザから操作(許可)があるとWebブラウザを起動する。このような仕様のOSが動作する携帯端末でも、本実施形態の画像読取装置からのレスポンスは有効に機能する。
【0056】
上記S603のアクセスに応じて、画像読取装置100は、レスポンスとして、図7のような設定情報入力画面を送信する(S604)。
該レスポンスを受信した携帯端末200のWebブラウザは、図7のような設定情報入力画面を表示し、ユーザからの入力を受け付ける。
【0057】
図7は、第1実施形態における設定情報入力画面の一例を示す図である。この画面は、上述のようにAPモードの画像読取装置100に接続した携帯端末200のWebブラウザ上に表示される。
設定情報入力画面は、モード(白黒/カラー)、用紙サイズ(A4/A3/B5/B4/・・・)、解像度(200dpi/300dpi/600dpi/・・・)、読み取り面(片面/両面)等の読取設定情報を入力するための入力欄、及び、「スキャン」ボタンを有する。
【0058】
ユーザが、設定情報入力画面において、モード、用紙サイズ、解像度、読み取り面等の読取設定情報を入力し、「スキャン」ボタン711を押すと、携帯端末200のWebブラウザは、設定情報入力画面で入力された読取設定情報を含むスキャン実行指示を、画像読取装置100に送信する(S605)。
【0059】
この読取設定情報を含むスキャン実行指示を受信した画像読取装置100は、該受信した読取設定情報をRAM13に記憶する。さらに、画像読取装置100は、図8のようなアクセスURL画面(図9のようなスキャン画像データ画面にアクセスするためのアクセス情報であるURLを通知するための画面)を、携帯端末200のWebブラウザに送信する(S606)。この送信が完了すると、画像読取装置100は、APモードを終了する(S607)。
【0060】
これにより、携帯端末200は、画像読取装置100との接続が切断され、AP300への接続が可能となる。なお、APモードを終了した画像読取装置100は、AP300に接続し、STモードに移行する。なお、画像読取装置100は、STモードに移行して無線アクセスポイント(AP300)に接続する際、一定のIPアドレスで接続されるようにする。すなわち、固定IPアドレスが設定されていることが好ましい。ただし、DHCPなどであっても、APモードに移行する直前に使用していたIPアドレスの取得が可能であればそれでも良い。
【0061】
なお、図5に示したAPモード処理(S1105)から、APモード終了(S1106)、STモードに切り替え(S1107)、スキャン開始(S1108)、STモード処理(S1105)の流れについて、以下に補足する。
【0062】
APモード処理(S1105)内で、画像読取装置100から送信された設定情報入力画面(図7)においてユーザにより「スキャン」ボタン711が押下されて、携帯端末200からスキャン設定が画像読取装置100に送信されると、画像読取装置100は、アクセスURL画面(図8)を携帯端末200に送信し、APモードを終了する(S1106)。さらに、画像読取装置100は、STモードに切り替え(S1107)、上述のスキャン設定でスキャンを開始し(S1108)、STモード処理(S1109)に移行する。
【0063】
なお、図6のS606で画像読取装置100からアクセスURL画面の返信を受信した携帯端末200のWebブラウザは、図8のようなアクセスURL画面を表示する。
【0064】
図8は、第1実施形態におけるアクセスURL画面の一例を示す図である。
アクセスURL画面には、リンク811のように、後述する図9のようなスキャン画像ダウンロード画面にアクセスするためのURLが表示されている。リンク811にクリック等の指示がなされると、携帯端末200のWebブラウザは、リンク811が示すURLにアクセスする。
【0065】
なお、このリンク811に対して自動的にアクセスするように構成しても良い。また、リンク811にアクセスするまでの間に、使用するWebブラウザを切り替えるように制御しても良い。すなわち、上述したような標準ブラウザや既定のブラウザ等から携帯端末200にインストールされた他のWebブラウザへ切り替えても良い。この時、アクセスURL画面を開く際のリダイレクトにおいて、Webブラウザが切り替わるようなHTTPリダイレクトの仕組みなどを用いても良いし、Webブラウザを自動起動させるようなJavaScriptを設置するなど、この切り替え動作を実現可能な方法であればいずれの方法であっても良い。
【0066】
本実施形態では、このURLは、STモードに移行した画像読取装置100が提供するWebページを示すものとして説明する。すなわち、ここでは、画像読取装置100がAP300を介してリンク811が示すWebページを提供するものとする。しかし、クラウドストレージ等が、リンク811が示すWebページを提供する構成でもよい。
【0067】
なお、携帯端末200のWebブラウザがリンク811に対応するWebページへアクセスするタイミングでは、携帯端末200は画像読取装置100の無線アクセスポイント(AP)から切断されており、AP300を介して、リンク811に対応するWebページにアクセス可能である。なお、携帯端末200が画像読取装置100のAPから切断されても、携帯端末200のWebブラウザは、リンク811が指示されるなど、画面の切り替えを指示されるまでは、アクセスURL画面(図8)を表示し続けることが可能である。
【0068】
また、リンク811が示すURLは、ランダムな文字列を含む複雑な文字列で構成されるURLとし、アクセスURL画面にリダイレクトされたユーザ以外が、後述する図9のようなスキャン画像ダウンロード画面にアクセスできないようになっている。
【0069】
なお、リンク811が示すURLに、携帯端末200の識別情報(例えばMACアドレス)に基づく文字列(例えばハッシュ値)を含めるようにしてもよい。
また、図7に示したような設定情報入力画面に、テキスト入力欄を新たに設け、該テキスト入力欄に入力された文字列に基づく文字列(例えばハッシュ値)を、リンク811が示すURLに含めるようにしてもよい。もしくは、これらの文字列を、リンク811が示すURLのアクセス先にアクセスする際の認証キーとして利用し、これらの文字列を入力しないとアクセス先を表示しないように画像読取装置100などのアクセス先で制御しても良い。
【0070】
<STモード処理>
画像読取装置100は、STモード処理において、自身が提供する図9のようなWebページへのアクセスを受け付ける。
携帯端末200のWebブラウザからのリンク811に対応するWebページへのアクセスに応じて、画像読取装置100は、該アクセスのレスポンスとして、図9のようなスキャン画像ダウンロード画面を送信する。
該レスポンスを受信した携帯端末200のWebブラウザは、図9のようなスキャン画像ダウンロード画面を表示し、ユーザからの入力を受け付ける。
【0071】
図9は、第1実施形態におけるスキャン画像ダウンロード画面の一例を示す図である。
スキャン画像ダウンロード画面には、画像読取装置100がスキャンした画像データの一覧913と、「ダウンロード」ボタン911と、「終了」ボタン912が配置されている。例えば、ユーザが一覧913からダウンロードしたい画像を選択し、「ダウンロード」ボタン911を押すと、一覧913で選択されている画像データを特定する情報を含むダウンロード要求が、携帯端末200のWebブラウザから画像読取装置100に送信される。なお、Webブラウザによっては一覧表示した画像データの複数ファイルを一度にダウンロードする機能を持たないものもあるが、その場合には1枚ごとにダウンロードしたり、複数ファイルを一度にダウンロードすることができる他のアプリケーションなどにURLを渡して画像をダウンロードさせたりするように構成しても良い。
【0072】
画像読取装置100は、この要求に応じて、一覧913で選択された画像データの携帯端末200へのダウンロードを開始する。ユーザが「終了」ボタン912を押すと、終了要求が、携帯端末200のWebブラウザから画像読取装置100に送信される。画像読取装置100は、この終了要求に応じて、STモード処理を完了する。なお、ユーザによる「終了」ボタン912の押下がない場合にも、スキャンが終了して一定時間(例えば3分間)が経過した場合には、画像読取装置100は、STモード処理を完了するようにしてもよい。
【0073】
また、画像読取装置100は、スキャンが終了して一定の期間(例えば1週間)が経過した場合には、図9のスキャン画像ダウンロード画面(すなわちリンク811が示すURL)に対応するWebページおよびスキャン画像を削除するようにしてもよい。
【0074】
なお、図9のスキャン画像ダウンロード画面(すなわちリンク811が示すURL)に対応するWebページが存在している間、画像読取装置100がSTモードで動作している状態では、いつでも携帯端末200からスキャン画像ダウンロード画面へのアクセスが可能となる。この場合、図7の「スキャン」ボタン711によってスキャン実行指示を画像読取装置100に送信した携帯端末200が画像読取装置100にAPモードで接続された場合に、その携帯端末200のWebブラウザに対し、図8に示すアクセスURL画面を表示させるように再度送信可能になっていることが好ましい。
【0075】
例えば、図7の設定情報入力画面内に「アクセスURL画面の履歴」リスト(不図示)として、上記一定期間内に画像読取装置100がその携帯端末200に送信したアクセスURL画面(図8)のリスト(スキャン日時等で区別)を表示するようにしてもよい。そして、該リストからいずれかが選択された場合に、該選択に対応するアクセスURL画面を、その携帯端末200のWebブラウザに対し再送信するようにしてもよい。なお、携帯端末200の識別は例えばMACアドレス等を用いて行うものとする。
【0076】
また、画像読取装置100は、STモードで自身が接続しているLANと同一のLANからのアクセスのみを受け付けるようにしてもよい。例えば、図9のスキャン画像ダウンロード画面(すなわちリンク811が示すURL)に対応するWebページに、他のLANからアクセスがあった場合に、該アクセスに応答しないようにしてもよいし、エラーを応答するようにしてもよい。これにより、不正アクセスを抑えることができる。
【0077】
また、画像読取装置100は、図9のスキャン画像ダウンロード画面の送信を、該画面で表示する画像データの読み取りに対応する読取設定情報を送ってきた携帯端末(図7の設定情報入力画面において「スキャン」ボタン711が押された携帯端末)と識別情報(例えばMACアドレス)が同じ装置からの要求のみに基づき、行うようにしてもよい。
これにより、スキャンを指示した携帯端末以外の装置からの、スキャン画像データの閲覧を防止して、機密情報を保護することが可能となる。
【0078】
以上、本実施形態によれば、画像読取装置100のIPアドレス等を示す二次元コード等を表示可能な表示部を使用しなくても、携帯端末200から画像読取装置100へアクセスして読取動作の実行を指示することができる。そのため、画像読取装置100は表示部を備える必要がなく、コストダウンを図ることが出来る。但し、画像読取装置100として表示部を備えることを妨げるものではなく、表示部を使用せずに本実施形態で説明した方法で携帯端末200から画像読取装置100にアクセス可能にしたものであれば良い。また、スキャンを開始してから、携帯端末200は、画像読取装置100が提供する無線アクセスポイントとの接続が切断されるので、スキャン中でも、ユーザは携帯端末200を自由に使用でき、利便性が向上できる。さらに、携帯端末200に特別なアプリケーションをインストールすることなく、Webブラウザから、画像読取装置100にスキャンを指示することができ、ユーザの利便性を高めることができる。
このように本実施形態によれば、安価な構成で、操作性に優れ、利便性の高い画像読取装置を実現することができる。
【0079】
なお、例えば、画像読取装置100は自身がSTモードになった時、どんなアクセスポイントにアクセスするのかをユーザに知らせるため、接続するアクセスポイントの情報を表示してもよい。例えば、図8に示したアクセスURL画面に、リンク811とともに、画像読取装置100がSTモードになった時に接続するアクセスポイントの情報(例えばSSID、パスワード等)を表示してもよい。
【0080】
また、画像読取装置100がSTモードに移行した時に接続するアクセスポイントをユーザが指定可能であってもよい。以下、この実施形態について説明する。
図10は、第1実施形態における設定情報入力画面の他の例を示す図である。
図10に示す設定情報入力画面には、アクセスポイント情報入力ボックス1011が設けられている。
アクセスポイント情報入力ボックス1011は、画像読取装置100がSTモードになった時に接続すべきアクセスポイントの情報を入力するためのものである。アクセスポイント情報入力ボックス1011は、ユーザが、画像読取装置100をAP300以外の別のネットワークに接続させたい場合に使用される。空欄にした状態でも「スキャン」ボタンを選択可能にし、その場合にはAP300に接続されるようにしても良い。
【0081】
また、画像読取装置100は、図9のスキャン画像ダウンロード画面に、スキャン画像データ等に加え、他の情報も表示するようにしてもよい。例えば、スキャン中のエラーの通知や、スキャン画像データのダウンロード期限、追加スキャン用の読取設定入力ダイアログ等を、表示するようにしてもよい。
【0082】
なお、上記説明では、画像読取装置100が図8のようなリンク811を有するアクセスURL画面を携帯端末200に送信し、携帯端末200においてリンク811が指定された場合に、携帯端末200が図9のようなスキャン画像ダウンロード画面にアクセスする構成を説明した。しかし、画像読取装置100が、リンク811が示すURLへのリダイレクト指示を携帯端末200に送信して、携帯端末200は自動的にリンク811が示すURLへアクセスするように構成してもよい。
【0083】
なお、上述した例では、図7図10の設定情報入力画面でユーザがスキャン設定を入力してスキャン指示を行うと、該入力されたスキャン設定情報(読取設定情報)が携帯端末200から画像読取装置100に送信され、該スキャン設定情報を用いて画像読取装置100がスキャンを行う構成について説明した。
【0084】
しかし、図7図10の設定情報入力画面の代わりに、スキャン設定の入力なしにスキャン指示を行うためのスキャン指示画面(「スキャン」ボタンを備える)を、画像読取装置100から携帯端末200に送信するようにしてもよい。
【0085】
そして、このスキャン指示画面で「スキャン」ボタンが押下されると、スキャン指示が携帯端末200から画像読取装置100に送信されるものとする。さらに、該スキャン指示を受信すると、画像読取装置100は、予め保持しているデフォルトのスキャン設定情報を用いてスキャンを行うものとする。
【0086】
また、上記スキャン指示画面で「スキャン」ボタンが押下されると、デフォルトのスキャン設定情報が携帯端末200から画像読取装置100に送信されるものとする。さらに、該スキャン指示を受信すると、デフォルトのスキャン設定情報が携帯端末200から画像読取装置100に送信され、該スキャン設定情報を用いて画像読取装置100がスキャンを行うようにしてもよい。また、スキャン指示を送信した携帯端末200の種類に応じたスキャン設定で画像読取装置100がスキャンを行うようにしてもよい。
【0087】
〔第2実施形態〕
<システム構成>
図11は、第2実施形態を示す画像読取装置を適用可能なシステムの構成の一例を示す図である。本実施形態のシステムでは、画像読取装置100と携帯端末200がある。
【0088】
図11において、画像読取装置100と携帯端末200は、例えばIEEE802.11a/b/g/n/ac等の無線LAN(WLAN)規格に準拠した方式(WLAN方式)による無線通信機能(WLAN通信機能)を有している。
【0089】
画像読取装置100は、自身を無線アクセスポイントとして動作させるためのソフトウェアアクセスポイント(ソフトウェアAP)機能を有する。なお、画像読取装置100のメカ構成は図2に示した構成と同様のものとし、説明を省略する。
【0090】
携帯端末200は、スマートフォンやタブレット型端末、パーソナルコンピュータ等の一般的な情報処理装置であり、Webページ(ウェブページ)にアクセス可能なWebブラウザ(ウェブブラウザ)がインストールされている。
【0091】
なお、第2実施形態の画像読取装置100における搬送路等の構成については、第1実施形態の図2で説明した構成と同様であるので説明を省略する。
【0092】
<装置の構成>
図12は、第2実施形態の画像読取装置100の制御構成の一例を示す図である。
図12に示すように、画像読取装置100の制御部10は、CPU11を備える。CPU11は、ROM12に記憶されたプログラムを実行し、画像読取装置100全体の制御を行う。ROM12には、CPU11が実行するプログラムや固定的なデータが記憶される。RAM13には、ラインイメージセンサ1043が読み取った画像データや、CPU11の演算結果といった可変データが記憶される。ROM12及びRAM13は他の記憶デバイスであってもよい。
【0093】
制御部10の入出力I/F14には、ラインイメージセンサ1043が読み取った画像に対してシェーディング補正等の画像処理を行う画像処理回路26が接続される。
アナログ・デジタル変換器(以下「ADC」)25は、ラインイメージセンサ1043が出力するアナログ画像信号をデジタル画像データに変換するアナログ・デジタル変換器である。
【0094】
発光部121は、原稿台原稿検知センサ110と排出部原稿検知センサ111の発光部を含む。受光部122は、原稿台原稿検知センサ110と排出部原稿検知センサ111の受光部を含む。
【0095】
制御部10には、発光部121を駆動する駆動回路123、受光部122が受光したアナログ信号をデジタルデータに変換するADC124が接続されている。また、制御部10には、Webアプリモードボタン150が接続されており、本ボタンが押下されることでWebアプリモードを開始する。Webアプリモードの説明については後述する<Webアプリモード処理>で行う。なお、このWebアプリモードボタン150は、画像読取装置100に設けられたLCDなどの表示部に表示されるソフトウェアキーであっても良い。
CPU11は、画像処理回路26から出力される画像データを取得する。
【0096】
WLAN I/F16は、WLAN通信機能を有する無線NIC(ネットワーク・インタフェース・カード)である。WLAN I/F16は、アクセスポイントモード(以下「APモード」)及びステーションモード(以下「STモード」)で動作可能である。
【0097】
APモードは、ソフトウェアAP機能により、WLAN通信機能を有する外部装置(携帯端末200等)と無線ダイレクト接続を行う動作モードである。すなわち、画像読取装置100は、携帯端末200等の情報処理装置と直接接続されるネットワークを形成する機能を有する。APモードで提供する無線アクセスポイントを識別するためのSSIDは、画像読取装置100の機種名に基づき決定する。なお、セキュリティの観点から、SSIDは毎回異なる文字列を使用することが望ましいため、画像読取装置100の機種名の後に一意のランダムな文字列を付加したもの(すなわち前回提供したSSIDとは異なるSSID)を本例では使用するが、これに限られない。
【0098】
STモードは、画像読取装置100を、ルーターなどが提供するアクセスポイントに無線クライアントとして接続することでネットワークに接続する動作モードである。
このように、WLAN I/F16は、APモードとSTモードとで動作可能な無線インタフェースの一例である。
【0099】
なお、第2実施形態の画像読取装置100において原稿台102上の原稿を検知する処理(原稿検知処理)については、第1実施形態の図4で説明した処理と同様であるので説明を省略する。
【0100】
<キャプティブポータル>
画像読取装置100は、自身がAPモードで提供している無線アクセスポイントに対して無線クライアントが接続した場合、該無線クライアントにおいて起動されるWebブラウザを所定のWebページに導く。この動作を実現させる技術の一例としてキャプティブポータル(Captive Portal)がある。
【0101】
キャプティブポータルとは、無線クライアントから送信されたHTTP/HTTPSパケットを傍受し、その無線クライアントを所定のWebページ(例えば認証ページ等)にリダイレクトさせる機能である。キャプティブポータルは、例えばカフェや空港等の公衆無線LAN等で多く採用されている。
【0102】
なお、一般的なオペレーティングシステム(OS)には、キャプティブポータルを検知するキャプティブポータル検知機能(Captive Portal Detection)が実装されている。OSは、無線アクセスポイントに接続する際に、Well-Known Web Pageと呼ばれる予め決められているインターネットアクセスの有無を検証等するためのWebページにアクセスし、そのレスポンスに基づいてキャプティブポータルの検知が可能な仕様となっている。
【0103】
また、OSは、キャプティブポータルを検知した場合、Webブラウザにて、上記レスポンスで指示されたWebページにアクセスを行う。
以下、一般的なOSにおけるキャプティブポータルの検知方法について例示する。
【0104】
Androidの場合、無線アクセスポイントに接続すると、「http://google.com/gen_204」にアクセスし、「204 & No Content」のレスポンスを得た場合には「Captive Portal」でないと判断する。一方、「204 & No Content」以外のレスポンスを得た場合には「Captive Portal」と判断する。
【0105】
また、iOS及びmacOSの場合、無線アクセスポイントに接続すると、「http://captive.apple.com/hotspot-detect.html」にアクセスし、テキスト「Success」のレスポンスを得た場合には「Captive Portal」でないと判断する。一方、テキスト「Success」以外のレスポンスを得た場合には「Captive Portal」と判断する。
【0106】
また、Windowsの場合、無線アクセスポイントに接続すると、「dns.msftncsi.com」のDNS名前解決を要求して「131.107.255.255」のレスポンスがあると、さらに「http://www.msftncsi.com/ncsi.txt」にアクセスする。そして、テキスト「Microsoft NCSI」のレスポンスを得た場合には「Captive Portal」でないと判断する。一方、テキスト「Microsoft NCSI」以外のレスポンスを得た場合には「Captive Portal」と判断する。
【0107】
OSは、「Captive Portal」を検知した場合、上記レスポンスで指定されている転送先にリダイレクトして、該転送先のWebページにアクセスを行う仕様になっている。この際、OSによっては、既定のWebブラウザを自動で(ユーザの操作なく)起動するものがある。
以上の例示は一例であり、OSの仕様変更等により変わり得るものである。
【0108】
なお、本実施形態では、画像読取装置100がAPモードで提供している無線アクセスポイントに対して接続された携帯端末200に対して所定のWebページを表示させる仕組みを、キャプティブポータルを用いて説明するが、これに限定されるものではない。画像読取装置100がAPモードで提供している無線アクセスポイントに対して接続された携帯端末200に対して所定のWebページを表示させることを実現可能な技術であれば、他の技術を用いてもよい。
【0109】
<画像読取装置100の処理>
次に、図13を用いて、第2実施形態における画像読取装置100の処理手順について説明する。
図13は、第2実施形態における画像読取装置100の処理手順の一例を説明するフローチャートである。このフローチャートの処理は、CPU11がROM12等に格納されたプログラムを必要に応じてRAM13にロードして実行することにより実現される。
まず、ユーザが画像読取装置100の電源を入れると、画像読取装置100が起動し、本フローチャートの処理が開始される。
【0110】
S1301にて、CPU11は、STモードを開始する。
次にS1302において、CPU11は、Webアプリモードの開始を受け付け可能にする。Webアプリモードの開始は、画像読取装置100に備えられたWebアプリモードボタン150がユーザによって押下されることで行われる。Webアプリモードボタン150が押下されると、すなわちWebアプリモードの開始が指示されると(S1302でYesの場合)、CPU11は、S1303に処理を進める。Webアプリモードボタン150が押下されないと(S1302でNoの場合)、CPU11は、S1302に処理を戻す。
【0111】
なお、このS1302でWebアプリモードボタン150の押下判定を行っている間、CPU11は、従来の画像読取装置100における待機状態にも相当するように動作している。つまり、USBやLANで接続された情報処理装置からスキャン指示がなされた場合、そのスキャン指示に従ってスキャン処理を実行することができる。
【0112】
S1303で、CPU11は、STモードを終了したのちにAPモードを開始する。なお、S1303~S1310までの処理がWebアプリモードでの処理となり、Webアプリモードの説明は後述する<Webアプリモード処理>に記載する。
なお、この例では、Webアプリモードボタン150が押下された場合等、APモードに切り替えるための操作がなされた場合にAPモードに切り替える構成について説明しているが、原稿が検知された場合にAPモードに切り替えるようにしてもよいし、これらを併用してもよい。また、Webアプリモードボタン150のような専用のボタンを設けることなく既存のボタンを長押しするなどした場合にAPモードに切り替えるようにしてもよい。さらに、人感センサ等を用いてユーザが画像読取装置100の前などに立っているのを検知してAPモードに切り替えるようにしてもよい。
【0113】
次にS1304において、CPU11は、一定時間内に携帯端末200からの接続があるかどうかを判定する。ユーザは、携帯端末200を操作し、画像読取装置100の提供するソフトウェアAPに接続するための操作を行う。
【0114】
上記S1304で一定時間内(例えば5分以内)に接続がない場合(S1304でNoの場合)、CPU11は、S1310に処理を進める。
一方、上記S1304で一定時間内に接続があった場合(S1304でYesの場合)、S1305に処理を進める。
【0115】
S1305において、CPU11は、図7に示したような設定情報入力画面を携帯端末200に提供(送信)する。CPU11は、携帯端末200からスキャン実行指示を受信すると、S1306に処理を進める。
S1306では、CPU11は、スキャン処理を行う。
次にS1307において、CPU11は、スキャン画像ダウンロード画面を携帯端末200に提供(送信)する。CPU11は、携帯端末200から画像データのダウンロード指示を受信すると、S1308に処理を進める。
【0116】
S1308では、CPU11は、画像データを携帯端末200に送信する。送信する画像データは、ユーザが携帯端末200のスキャン画像ダウンロード画面を操作し、任意に選択することができる。よって、ユーザが画像をダウンロードしないことも選択でき、その場合は画像データの送信は行われない。本処理が完了すると、CPU11はRAM13に記憶された画像データを削除する。
【0117】
次にS1309において、CPU11は、スキャン継続確認を携帯端末200に対して行い、携帯端末200から継続する旨が選択されると(S1309でYesの場合)、CPU11は、S1306に処理を戻す。これにより、改めてAPモードを開始することなくスキャンの継続が行える。
【0118】
一方、S1309において、CPU11は、スキャンを継続しない旨が選択されると(S1309でNoの場合)、CPU11は、S1310に処理を進める。
S1310では、CPU11は、APモードを終了し、S1301に処理を戻すことでWebアプリモードを終了し、初期状態に戻す。
【0119】
<Webアプリモード処理>
以下、Webアプリモード処理について説明する。
図14は、第2実施形態のWebアプリモードが開始され、画像読取装置100がAPモードになった際に、携帯端末200から画像読取装置100に接続を要求してからのやり取りを説明するシーケンス図である。
【0120】
画像読取装置100は、APモードに移行すると、自身が提供している無線アクセスポイントへの接続を受け付ける。
携帯端末200へのユーザの操作により画像読取装置100のアクセスポイントへの接続が指示され、画像読取装置100が提供している無線アクセスポイントに接続すると、携帯端末200のOSは、前述したWell-Known Web Pageと呼ばれるWebページを要求する(アクセスする)(S1401)。
【0121】
この要求に応じて、画像読取装置100は、該要求に対するレスポンス(応答)として、後述する図7のような設定情報入力画面のURLにリダイレクトするための指示(転送指示)を返信する(S1402)。
【0122】
なお、上述のような画像読取装置100からのレスポンスは、OSが「Captive Portal」でないと判断するOSに依存する特定のレスポンスのいずれとも異なるもの(すなわち携帯端末200で動作しているOSがキャプティブポータルを検知するレスポンス)である。例えば、OSが「Captive Portal」でないと判断するレスポンスは、Androidでは「204 & No Content」、iOS及びmacOSではテキスト「Success」、Windowsではテキスト「Microsoft NCSI」となる。
【0123】
上述のような画像読取装置100からのレスポンス(S1402のリダイレクト指示)を受信した携帯端末200のOSは、キャプティブポータルを検知したと判断し、Webブラウザを用いて、該レスポンスで転送指示されたURLにアクセス(リダイレクト)を行うように制御する(S1403)。なお、本実施形態では、キャプティブポータルを検知した際、携帯端末200のOSが既定のWebブラウザを自動で(ユーザの操作なしに)起動して、上記リダイレクトを行うものとする。
【0124】
上記S1403のアクセスに応じて、画像読取装置100は、該アクセスのレスポンスとして、図7のような設定情報入力画面(画像読取装置100が提供するWebアプリの画面)を送信する(S1404)。
【0125】
なお、上述したように、携帯端末200のOSから要求されるWell-Known Web Pageと呼ばれるWebページはOSに依存するものである。例えば、Androidでは「http://google.com/gen_204」、iOS及びmacOSでは「http://captive.apple.com/hotspot-detect.html」、Windowsでは「http://www.msftncsi.com/ncsi.txt」等となる。このため、画像読取装置100は、上述の要求から、携帯端末200で動作しているOSを判断可能である。よって、画像読取装置100は、携帯端末200で動作しているOSに応じた設定情報入力画面(OSごとの設定情報入力画面)のURLにリダイレクトするための転送指示を、レスポンスするようにしてもよい。
該レスポンスを受信した携帯端末200のWebブラウザは、図7のような設定情報入力画面を表示し、ユーザからの入力を受け付ける。図7については第1実施形態で説明済みである。すなわち、該レスポンスにより、携帯端末200は、自動で、Webブラウザを介して、画像読取装置100が提供するWebアプリに自動でアクセスするように動作することになる。すなわち、該レスポンスは、携帯端末200で実行されるWebブラウザから、画像読取装置100が提供するWebアプリに自動でアクセスさせるためのレスポンスに対応する。
【0126】
ユーザが、設定情報入力画面において、モード、用紙サイズ、解像度、読み取り面等の読取設定情報を入力し、「スキャン」ボタン711を押すと、携帯端末200のWebブラウザは、設定情報入力画面で入力された読取設定情報を含むスキャン実行指示を、画像読取装置100に送信する(S1405)。
【0127】
この読取設定情報を含むスキャン実行指示を受信した画像読取装置100は、該受信した読取設定情報をRAM13に記憶する。画像読取装置100は、RAM13に記憶された読取設定に基づいて、原稿読取動作(スキャン処理)を開始する(S1406)。スキャン処理では、画像読取装置100は、原稿台102に積載された原稿101を順次搬送して読み取って、画像データを生成する。生成された画像データは、RAM13に記憶される。スキャン処理により原稿台102上の原稿がなくなると、スキャン処理を終了する。
【0128】
スキャン処理が終了すると、画像読取装置100は、スキャン画像ダウンロード画面を携帯端末200に送信する(S1407)。携帯端末200は、受信した該画面をWebブラウザに表示し、ユーザからの入力を受け付ける。
【0129】
図15は、第2実施形態におけるスキャン画像ダウンロード画面の一例を示す図である。
スキャン画像ダウンロード画面には、画像読取装置100がスキャンした画像データの一覧を表示する一覧表示部1513と、「ダウンロード」ボタン1511と、「終了」ボタン1512が配置されている。なお、一覧表示部1513に表示されるスキャン画像は、画像読取装置100からS1407で送信されたスキャン画像またはそのサムネイル画像である。例えば、ユーザが一覧表示部1513からダウンロードしたい画像を選択し、「ダウンロード」ボタン1511を押すと、一覧表示部1513で選択されている画像データを特定する情報を含むダウンロード要求が、携帯端末200のWebブラウザから画像読取装置100に送信される。画像読取装置100は、この要求に応じて、一覧表示部1513で選択された画像データの携帯端末200への送信を開始する。また、画像読取装置100は、携帯端末200への画像データの送信が完了すると、続けて図16に示すような継続確認画面を携帯端末200に送信する(S1409)。携帯端末200は、受信した継続確認画面をWebブラウザに表示し、ユーザからの入力を受け付ける。なお、画像データの送信が完了すると、画像読取装置100は、RAM13に記憶された画像データを削除する。
【0130】
図16は、第2実施形態における継続確認画面の一例を示す図である。
次に、ユーザが継続確認画面で継続ボタン1621を押下すると、スキャン処理が新たに行われるが、本例ではユーザが「終了」ボタン1622を押下する場合の説明をする。
【0131】
ユーザが「終了」ボタン1622を押すと、終了要求が、携帯端末200のWebブラウザから画像読取装置100に送信される(S1410)。画像読取装置100は、この終了要求に応じて、Webアプリモード処理を終了する。なお、「終了」ボタン1512を押下した場合も、「終了」ボタン1622を押下した時と同様の動作になる。
【0132】
また、ユーザによる「終了」ボタン1512または1622の押下がない場合には、スキャン処理が終了して一定時間(例えば60分間)が経過したときに、画像読取装置100がWebアプリモード処理を終了するようにしてもよい。
【0133】
本実施形態では、携帯端末200のWebブラウザから画像読取装置100にアクセスされたときに図7のような設定情報入力画面が表示される構成としたが、設定情報入力画面を省略し、携帯端末200のWebブラウザから画像読取装置100が提供するWebアプリにアクセスされたときに自動でスキャン処理を開始する構成としてもよい。その際の読取設定は、一般的に使用頻度の高い設定など、所定の設定情報が予め設定された標準設定(モード:カラー、用紙サイズ:A4、解像度:300dpi)とするか、各種自動検知設定(モード:白黒/カラー自動検知、用紙サイズ:用紙サイズ自動検知、解像度:解像度自動検知)を機能として実装することなどで対応することが可能である。また、スキャン画像ダウンロード画面を介さず、画像読取装置100のWebアプリから自動でスキャン画像を携帯端末200に送信するようにしてもよい。
【0134】
また、図12に示した画像読取装置100は、本実施形態の構成に加えてUSBインタフェースをさらに備え、情報処理装置とUSBケーブルを介して接続できる構成にしても良い。この場合、USBインタフェースで接続している状態からWebアプリモードを開始する際に、CPU11は、RAM13にUSBインタフェースで接続していたことを前回接続情報として記憶し、Webアプリモードを終了する際に前回接続情報を読み出して、前回の接続方法であるUSBインタフェースに戻すようにしても良い。
【0135】
また、画像読取装置100は、図15のスキャン画像ダウンロード画面の送信を、該画面で表示する画像データの読み取りに対応する読取設定情報を送ってきた携帯端末(図7の設定情報入力画面において「スキャン」ボタン711が押された携帯端末)と識別情報(例えばMACアドレス)が同じ装置からの要求に基づき、行うようにしてもよい。これにより、スキャンを指示した携帯端末以外の装置からの、スキャン画像データの閲覧を防止して、機密情報を保護することが可能となる。
【0136】
以上、第2実施形態によれば、画像読取装置100のIPアドレス等を示す二次元コード等を表示可能な表示部を使用しなくても、携帯端末200から画像読取装置100へアクセスして読取動作の実行を指示することができる。さらに、携帯端末200に特別なアプリケーションをインストールすることなく、Webブラウザから、画像読取装置100にスキャンを指示することができ、ユーザの利便性を高めることができる。
【0137】
したがって、専用のアプリケーションをインストールする必要がなく、二次元コード等の画像読取装置への接続情報を示すコード画像を表示することなく優れた操作性を実現してユーザの利便性を高め、コード画像を表示可能な表示部を備える必要をなくしてコストダウンを可能とすることができる。
【0138】
また、画像読取装置100は、図15のスキャン画像ダウンロード画面に、スキャン画像データ等に加え、他の情報も表示するようにしてもよい。例えば、スキャン中のエラーの通知や、スキャン画像データのダウンロード期限等を、表示するようにしてもよい。
【0139】
また、画像読取装置100は、図15のスキャン画像ダウンロード画面の一覧表示部1513から任意の画像データをユーザから選択されたときに、選択された画像に対してトリミングや回転処理などの画像データ編集を行えるようにしても良い。
【0140】
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態について説明するが、その基本的構成は第1実施形態と同様であり、その相違点についてのみ説明する。
【0141】
本実施形態においては、画像読取装置100は後述する一時的な例外以外では常にAPモードで動作する。すなわち、図5におけるS1101の原稿検知処理の結果に関わらず、APモードで動作しており、図5におけるS1106、S1107の処理が省略され、APモードのままS1108のスキャン処理が実行される。さらにS1109の処理も省略される。なお、図9のようなWebページを第1実施形態と同様にSTモードでの画像読取装置100のURLに提供して画像のダウンロードを実行させる場合、S1109と同様に図9のようなWebページへのアクセスを受け付けて処理することが必要となるが、この点については後述する。
【0142】
ただし、第1実施形態で説明したAPモードは、基本的には画像読取装置100と携帯端末200とが直接接続されることについてしか説明していないが、本実施形態においては、APモードにおいても、画像読取装置100は、外部インターネットに対して接続可能なように構成されている。すなわち、第1実施形態で説明したAP300は外部インターネットと接続されるためのゲートウェイとしての機能を有するが、本実施形態の画像読取装置100は、このAP300の機能を有し、外部インターネットとの接続においては、種々の有線ネットワーク接続や電話回線通信を含めた無線ネットワーク接続が利用可能である。
【0143】
ここで、S1108のスキャン処理を実行中に、携帯端末200はAPモードである画像読取装置100と接続されたままの状態になり、例えば他のWebブラウザやブラウザタブを使用して他のWebページを閲覧することができないと不便である。本実施形態においてはそれに対応するために、設定情報入力画面が送信された携帯端末200に対して、スキャン処理開始以降の外部への通信が可能なよう、次のように画像読取装置100が動作する。
【0144】
すなわち、設定情報入力画面が送信されて以後の携帯端末200からの外部インターネットなどへのアクセス要求に対し、画像読取装置100は携帯端末200のOSがキャプティブポータルでないと判断するレスポンスを送信し、キャプティブポータルを使用しないアクセスポイントとして携帯端末200の通信を実行させればよい。
【0145】
または、キャプティブポータルを使用し、ユーザや携帯端末200の識別情報などによって認証処理を行い、認証結果に応じて通信を制限しても良い。例えば、設定情報入力画面に対し、ユーザのクレデンシャルなどを入力させるようにして認証しても良いし、設定情報入力画面の時点では第1実施形態と同様にスキャン設定のみを入力させ、その後で外部インターネットへのアクセス要求があった際に、認証を行わせても良い。
【0146】
これらの例においては、スキャン処理が終了した時点で画像読取装置100と携帯端末200とが直接接続されており、画像読取装置100から携帯端末200に対し、そのまま図9のようなスキャン画像ダウンロード画面を提供することができる。
【0147】
携帯端末200に対して、スキャン処理開始以降の外部への通信が可能なようにするための他の方法として、スキャン処理が開始され、スキャン画像ダウンロード画面の送信が完了した後で、画像読取装置100がAP300などの上流側の通信を一時的に遮断するように制御しても良い。
【0148】
この場合、画像読取装置100に接続された携帯端末200のOSは、画像読取装置100の先の通信が遮断されていることを検出することができるため、画像読取装置100との接続を遮断し、携帯端末200が保有する他の通信方法によって外部インターネットへの接続を実行することができる。この例においては、スキャン画像ダウンロード画面を第1実施形態と同様にSTモードでの画像読取装置100のURLに提供しても良い(その場合、画像読取装置100はスキャン処理の完了後にSTモードに一時的に遷移するように制御される)し、画像読取装置100以外の他の情報処理装置上の特定の場所を示すURLに提供しても良い。なお、STモードに一時的に遷移する場合、該STモードにおいて、画像読取装置100は、スキャン画像ダウンロード画面へのアクセスを受け付け、画像ダウンロード等の処理を行う。
【0149】
また、上述の画像読取装置100以外の他の情報処理装置としては、クラウドサービスを利用することも可能であり、その場合、設定情報入力画面もしくはそこから遷移可能なWebページにおいて、所定のクラウドサービスを指定できるようにすることが好ましい。その場合、指定されたクラウドサービスに対するユーザのクレデンシャルを入力させ、スキャン画像をクラウドサービスに送信する際に画像読取装置100がそのクレデンシャルを利用可能なようにすれば良い。
【0150】
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態について説明するが、上記各実施形態との相違点についてのみ説明する。
第4実施形態のシステム構成、画像読取装置100における搬送路等の構成については、第1実施形態の図1図2で説明した構成と同様であるので説明を省略する。
【0151】
<装置の構成>
図17は、第4実施形態の画像読取装置100の制御構成の一例を示す図である。なお、基本的な構成は第1実施形態と同様であり、図3と同一のものには同一の符号を付し、説明を省略する。
【0152】
<接続要求処理>
以下、画像読取装置100において外部の携帯端末200からAPモードで接続を要求する際の処理(接続要求処理)について説明する。
図18は、APモードで起動中の画像読取装置100に対し、携帯端末200から画像読取装置100に接続を要求してからの、画像読取装置100と携帯端末200のやり取りを説明するシーケンス図である。
なお、図18に示す画像読取装置100の処理は、CPU11がROM12等に格納されたプログラムを必要に応じてRAM13にロードして実行することにより実現される。同じく携帯端末200の処理は、携帯端末200の図示しないCPUがROMやその他の記憶装置に格納されたプログラムを必要に応じてRAMにロードして実行することにより実現される。
【0153】
APモードで起動中の画像読取装置100は、自身が提供している無線アクセスポイントへの接続を受け付ける。
携帯端末200のOSは、画像読取装置100が提供している無線アクセスポイントに接続すると、上述したWell-Known Web Pageと呼ばれるWebページを要求する(アクセスする)(S2001)。
【0154】
この要求に応じて、画像読取装置100は、該要求に対するレスポンス(応答)として、後述する図19のような設定情報入力画面のURLにリダイレクトするための指示(転送指示)を返信する(S2002)。
【0155】
なお、上述したように、携帯端末200のOSから要求されるWell-Known Web Pageと呼ばれるWebページはOSに依存するものなので、画像読取装置100は、上述の要求から、携帯端末200で動作しているOSを判断可能である。よって、画像読取装置100は、携帯端末200で動作しているOSに応じた設定情報入力画面(OSごとの設定情報入力画面)のURLにリダイレクトするための転送指示を、レスポンスするようにしてもよい。
また、上述のような画像読取装置100からのレスポンスは、OSが「Captive Portal」でないと判断するOSに依存する特定のレスポンスのいずれとも異なるもの(すなわち携帯端末200で動作しているOSがキャプティブポータルを検知するレスポンス)である。
【0156】
上述のような画像読取装置100からのレスポンス(S2002のリダイレクト指示)を受信した携帯端末200のOSは、キャプティブポータルを検知したと判断し、Webブラウザを用いて、該レスポンスで転送指示されたURLにアクセスを行うように制御する(S2003)。なお、本実施形態では、キャプティブポータルを検知した際、携帯端末200のOSが既定のWebブラウザを自動で(ユーザの操作なしに)起動して、上記リダイレクトを行うものとする。しかし、Webブラウザを自動起動しないOSでも、本発明は適用可能である。この種のOSの場合、ユーザ操作等によりWebブラウザを起動するようにしてもよい。
【0157】
上記S2003のアクセスに応じて、画像読取装置100は、該アクセスのレスポンスとして、図19のような設定情報入力画面を送信する(S2004)。
該レスポンスを受信した携帯端末200のWebブラウザは、図19のような設定情報入力画面を表示し、ユーザからの入力を受け付ける。
【0158】
図19は、第4実施形態における設定情報入力画面の一例を示す図である。
この画面は、上述のようにAPモードの画像読取装置100に接続した携帯端末200のWebブラウザ上に表示される。
【0159】
設定情報入力画面は、モード(白黒/カラー)、用紙サイズ(A4/A3/B5/B4/・・・)、解像度(200dpi/300dpi/600dpi/・・・)、読み取り面(片面/両面)等の読取設定情報を入力するための入力欄2101を有する。
また、設定情報入力画面は、携帯端末に画像データを保存するか、共有フォルダで保存するかの送信設定情報を選択するための選択欄2102、共有フォルダで保存することが選択された場合に、共有フォルダにアクセスするための情報(ユーザー名、パスワード、送信先パス)を入力するための入力欄2103を有する。
さらに、設定情報入力画面は、スキャン中にスキャンステータス確認をするか否かを選択するチェックボックス2104、及び、「スキャン」ボタン2105を有する。
【0160】
ユーザが、設定情報入力画面において、必要に応じて、モード、用紙サイズ、解像度、読み取り面等の読取設定情報、送信設定情報、スキャンステータス確認の入力等を行い、「スキャン」ボタン2105を押すと、携帯端末200のWebブラウザは、設定情報入力画面で入力された読取設定情報、送信設定情報、スキャンステータス確認の情報を含むスキャン実行指示を、画像読取装置100に送信する(S2005)。
この読取設定、送信設定、スキャンステータス確認を含むスキャン実行指示を受信した画像読取装置100は、該受信した読取設定情報をRAM13に記憶する。
【0161】
次に、画像読取装置100は、携帯端末200にスキャン開始後の画面を送信する必要があるか否かを確認する(S2006)。上記S2005で受信したスキャン実行指示に含まれる情報が、送信設定2102で「この携帯端末に保存する」が選択されていることを示す場合、又は、「スキャンステータス確認」チェックボックス2104がチェックされていることを示す場合、スキャン開始後の画面を送信する必要があると判断する。上記以外の場合、すなわち送信設定2102で「共有フォルダ」が選択されていることを示し、且つ、「スキャンステータス確認」チェックボックス2104がチェックされていないことを示す場合、スキャン開始後の画面を送信する必要がないと判断する。
【0162】
スキャン開始後の画面を送信する必要がないと判断した場合(S2006でNoの場合)、画像読取装置100は、接続要求処理を終了する(S2009)。
一方、スキャン開始後の画面を送信する必要があると判断した場合(S2006でYesの場合)、画像読取装置100は、S2007に処理を進める。
【0163】
S2007では、画像読取装置100は、スキャン開始後の画面を生成する。なお、画像読取装置100は、上記S2005で携帯端末200から受信した送信設定によって、異なるスキャン開始後の画面を生成する。
【0164】
前記S2005で受信した送信設定が「この携帯端末に保存する」を示す場合、画像読取装置100はAPモードのままでスキャンを行うため、後述する図21A(a)のようなスキャン中状態を表示する画面を生成する。
【0165】
一方、前記S2005で受信した送信設定が「共有フォルダ」を示す場合、画像読取装置100はAPモードから所定のタイミングでSTモードに切り替えてスキャンを行うため、アクセスリンク先が変わる。そのため、画像読取装置100は、後述する図20A(a)のようなアクセス情報であるURLを通知する画面を生成する。このURLは、画像読取装置100がAPモードの時にアクセスしても無効なURLであるが、画像読取装置100がSTモードになった時にアクセスすると、後述する図20A(b)画面のようなスキャン中画面が表示される。
【0166】
次に画像読取装置100は、携帯端末200に対して、上記S2007で生成したスキャン開始後の画面を送信する(S2008)。
この送信が完了すると、画像読取装置100は、接続要求処理を終了する(S2009)。
【0167】
図20A図20Bは、第4実施形態において画像読取装置100がSTモードでスキャンを行う場合に携帯端末200に表示される画面の一例を示す図である。以下、図20A図20Bを単に「図20」と記載する。以下、各図面について説明する。
【0168】
図20(a)は、STモードでスキャンを行う画像読取装置100へのアクセスURL画面の一例を示す図である。
STモードでスキャンする画像読取装置100へのアクセスURL画面には、リンク2211aのように、後述する図20(b)のようなスキャンステータスを確認する画面にアクセスするためのURLが表示されている。
【0169】
リンク2211aにクリック等の指示がなされると、携帯端末200のWebブラウザは、リンク2211aが示すURLにアクセスする。本実施形態では、このURLは、STモードに移行した画像読取装置100が提供するWebページを示すものとして説明する。すなわち、ここでは、画像読取装置100がAP300を介してリンク2211aが示すWebページを提供するものとする。しかし、ファイルサーバやクラウドストレージ等の他の情報処理資源が、リンク2211aが示すWebページを提供する構成でもよい。
【0170】
図20(b)、図20(c)は、STモードでスキャンを行う画像読取装置100がスキャンステータスを表示する画面の一例を示す図である。
図20(b)はスキャンエラーが発生していない場合のスキャンステータス画面に対応する。図20(c)はスキャンエラーが発生した場合の画面に対応する。
【0171】
図20(c)の画面には、エラー内容を表示するメッセージ2211cと、継続スキャンするためのボタン2212cと、継続スキャンしないボタン2213cが配置されている。例えば、ユーザがボタン2212c又はボタン2213cを押すと、携帯端末200のWebブラウザは、その操作結果を画像読取装置100に送信する。この際の画像読取装置100の動作については後述する。
【0172】
図21A図21Bは、第4実施形態において画像読取装置100がAPモードでスキャンを行う場合に携帯端末200に表示される画面の一例を示す図である。以下、図21A図21Bを単に「図21」と記載する。
【0173】
図21(a)はスキャンエラーが発生していない場合のスキャンステータス画面に対応する。図21(b)はスキャンエラーが発生した場合の画面に対応する。
【0174】
図21(b)の画面には、エラー内容を表示するメッセージ2311bと、継続スキャンするためのボタン2312bと、継続スキャンしないボタン2313bが配置されている。例えば、ユーザがボタン2312b又はボタン2313bを押すと、携帯端末200のWebブラウザは、その操作結果を画像読取装置100に送信する。この際の画像読取装置100の動作については後述する。
【0175】
図21(c)は、スキャンが完了した後に表示されるスキャン画像ダウンロード画面の一例を示す図である。
スキャン画像ダウンロード画面には、画像読取装置100がスキャンした画像データの一覧2313cと、「ダウンロード」ボタン2311cと、「終了」ボタン2312cが配置されている。
【0176】
例えば、ユーザが一覧2313cからダウンロードしたい画像を選択し、「ダウンロード」ボタン2311cを押すと、一覧2313cで選択されている画像データを特定する情報を含むダウンロード要求が、携帯端末200のWebブラウザから画像読取装置100に送信される。画像読取装置100は、この要求に応じて、一覧2313cで選択された画像データの携帯端末200へのダウンロードを開始する。
【0177】
また、ユーザが「終了」ボタン2312cを押すと、終了要求が、携帯端末200のWebブラウザから画像読取装置100に送信される。画像読取装置100は、この終了要求に応じて、画像データダウンロードを完了する。なお、ユーザによる「終了」ボタン2312cの押下がない場合にも、スキャンが終了して一定時間(例えば3分間)が経過した場合には、画像読取装置100は、画像データダウンロード処理を完了するようにしてもよい。
【0178】
<画像読取装置100の処理>
以下、図22図23を用いて、第4実施形態における画像読取装置100の処理手順について説明する。
図22は、第4実施形態における画像読取装置100の処理手順の一例を説明するフローチャートである。図22及び後述する図23に示すフローチャートの処理は、CPU11がROM12等に格納されたプログラムを必要に応じてRAM13にロードして実行することにより実現される。
【0179】
ユーザが画像読取装置100の電源を入れると、画像読取装置100が起動し、本フローチャートの処理が開始される。
まずS1801にて、CPU11は、画像読取装置100の無線モードをAPモードにする。
【0180】
次にS1802において、CPU11は、外部の携帯端末200からの接続を待つ。携帯端末200から接続があると(S1802でYesの場合)、CPU11は、S1803に処理を進める。
S1803において、CPU11は、上記図18に示した接続要求処理を行う。
【0181】
次にS1804において、CPU11は、上記S1803の接続要求処理でRAM13に記憶された送信設定に基づいて、スキャン画像データを携帯端末に保存するか否かを確認する。スキャン画像データを携帯端末に保存する場合(S1804でYesの場合)、CPU11は、S1806に処理を進める。
【0182】
一方、スキャン画像データを携帯端末に保存しない場合(S1804でNoの場合)、CPU11は、S1805に処理を進める。
S1805において、CPU11は、アクセスポイント300に接続し、STモードに切り替える。この時、携帯端末200と画像読取装置100との接続が切断されるので、携帯端末200はアクセスポイント300に再接続できる。このため、スキャン中でも、ユーザは携帯端末200を自由に使用でき、使い勝手がよく、利便性が向上する。
【0183】
次にS1806において、CPU11は、スキャン処理を行う。スキャン処理については後述する。スキャン処理が完了すると、CPU11は、S1807に処理を進める。
S1807では、CPU11は、STモードでスキャンを行ったか否かを確認する。STモードでスキャンを行った場合(S1807でYesの場合)、CPU11は、S1808に処理を進める。
S1808では、CPU11は、上記S1803の接続要求処理でRAM13に記憶された送信設定に基づく送信先に、スキャンした画像データを送信し、S1809に処理を進める。なお、S1807からS1808の流れを、スキャン中に原稿単位(ページ単位)の読取画像が生成される毎など、S1808のスキャン処理における所定のタイミングで実行されても良い。
【0184】
一方、APモードでスキャンを行った場合(S1807でNoの場合)、CPU11は、S1810に処理を進める。
S1810では、CPU11は、携帯端末200によるスキャン画像ダウンロードが完了するまで待ち、スキャンした画像データのダウンロードが完了すると(S1810でYesの場合)、S1809に処理を進める。
【0185】
S1809において、CPU11は、電源を切る操作を検知しなければ(S1810でNoの場合)、S1801に処理を戻す。
一方、電源を切る操作を検知した場合(S1809でYesの場合)、CPU11は、本フローチャートの処理を終了する。
【0186】
<スキャン処理>
図23は、第4実施形態において画像読取装置100が行うスキャン処理(図22のS1806)の一例を説明するフローチャートである。
S1901において、CPU11は、図18に示した接続要求処理でRAM13に記憶された読取設定に基づいて、原稿読取動作(読取処理)を開始する。原稿読取動作では、画像読取装置100は、原稿台102に積載された原稿101を順次搬送して読み取る。
【0187】
次にS1902において、CPU11は、画像読取装置100でスキャンエラーがあったか否かを確認する。スキャンエラーがなかった場合(S1902でNoの場合)、CPU11は、S1906に処理を進める。
一方、スキャンエラーがあった場合(S1902でYesの場合)、CPU11は、S1903に処理を進める。
【0188】
S1903では、CPU11は、スキャンステータスの確認をするか否かを確認する。、図18に示した接続要求処理のS2005で受信した情報が「スキャンステータス確認」チェックボックス2104がチェックされていることを示す場合にはスキャンステータスの確認をすると判断し、そうでない場合にはスキャンステータスの確認をしないと判断する。
【0189】
スキャンステータスを確認しない場合(S1903でNoの場合)、CPU11は、本スキャン処理を終了する。
一方、スキャンステータスを確認する場合(S1903でYesの場合)、CPU11は、S1904に処理を進める。
【0190】
S1904では、CPU11は、携帯端末200にWebページを用いて、図20(c)(STモードスキャンした場合)又は図21(b)(APモードでスキャンした場合)のように通知を行う。この通知に応じ、ユーザが携帯端末200のWebページの図20(c)又は図21(b)の継続スキャンの「はい」又は「いいえ」ボタンを操作すると、操作した結果が、携帯端末200のWebブラウザから画像読取装置100に送信される。
【0191】
次にS1905において、CPU11は、上記S1904で継続スキャンの操作結果を確認する。スキャンを継続しない場合(S1905でNoの場合)、CPU11は、本スキャン処理を終了する。
一方、スキャンを継続する場合(S1905でYesの場合)、CPU11は、S1906に処理を進める。
【0192】
次にS1906において、CPU11は、読取処理により読み取った原稿の画像データを生成する。
そしてS1907において、CPU11は、原稿台102上の原稿がないかを確認する。原稿がある場合(S1907でNoの場合)、CPU11は、S1902に処理を戻す。
一方、原稿台102上の原稿がなくなると(S1907でYesの場合)、CPU11は、本スキャン処理を終了する。
【0193】
以上、第4実施形態によれば、上述の各実施形態の効果に加え、画像読取装置100で読み取られたスキャン画像を携帯端末200又はユーザの指定した送信先に送信することが可能となる。また、スキャン中にスキャンステータスを確認することも可能となる。さらに、スキャンエラーが発生した場合にも、スキャンの継続又は終了を指示することができる。このように、さらにユーザの利便性を高めることができる。上記各実施形態を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0194】
また、第4実施形態において、画像読取装置100で読み取られたスキャン画像の送信先として、図19に示す設定情報入力画面を用いて説明したように、共有フォルダに対して送信できる構成について説明したが、これに限られない。
【0195】
例えば、共有フォルダと並列にクラウドサービスに送信可能なようなメニューを表示し、選択されたクラウドサービスに対して送信可能なように構成しても良い。この場合、携帯端末200にインストールされたアプリケーション上に記憶されたユーザ名やパスワードなどのクレデンシャル(識別情報)を用いてクラウドサービスへの画像データの送信が可能なように、携帯端末200にインストールされたアプリケーションと連携可能に構成しても良い。
【0196】
または、送信先として、携帯端末200にインストールされたアプリケーションから選択するように構成しても良く、その場合にもそのアプリケーションに記憶されたユーザ名やパスワードなどのクレデンシャル(識別情報)を用いて送信可能なように構成しても良い。
【0197】
または、送信先として、ユーザが所望するクラウドサービスのURL等の宛先情報を入力可能にし、さらにユーザ名やパスワードなどのクレデンシャル(識別情報)を入力可能にすることで、ユーザが所望するクラウドサービスに対して画像データを送信可能にしても良い。
【0198】
以上の例において、ユーザ名やパスワードなどに代表されるログイン情報などについては、設定情報入力画面においては入力や取得をさせずに、実際に画像データを送信するタイミングで、携帯端末200上のアプリケーションから取得したり、携帯端末200や画像読取装置100を用いてユーザに入力させたりしても良い。
【0199】
以上、各実施形態によれば、携帯端末の撮像機能を起動することなく、簡単な操作で画像読取を可能とし、ユーザの利便性を高めることができる。また、専用のアプリケーションを情報処理装置にインストールすることなく、画像読取装置への接続情報を示すコード画像を画像読取装置で表示することなく、より少ないステップでのスキャン処理を実現してユーザの利便性を高め、画像読取装置にコード画像を表示可能な表示部を備える必要をなくしてコストダウンを可能にすることもできる。
【0200】
なお、上記各実施形態では、画像読取装置100が提供するWebアプリの一例として、画像読取装置100による原稿読取動作(スキャン、ダウンロード等)を行うためのWebアプリを例に説明した。しかし、画像読取装置100が提供するWebアプリは、携帯端末200等の情報処理装置から画像読取装置100を使用するためのWebアプリであればどのようなWebアプリであってもよい。例えば、画像読取装置100の状態を確認するためのWebアプリでもよいし、画像読取装置100をメンテナンスするためのWebアプリ等でもよい。
【0201】
また、上記各実施形態では、OSのキャプティブポータル(Captive Portal)検知の仕様等を利用して、画像読取装置が提供するアクセスポイントに対して端末(情報処理装置)から接続がなされた際に、画像読取装置が提供するWebアプリに該端末を自動でアクセスさせ、該端末から画像読取装置を利用可能にする構成について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、OSのキャプティブポータル検知の仕様等を利用して、電子機器(例えば複合機やプリンタ、ネットワークカメラ、ドライブレコーダ、各種家電、各種IoT機器などの各種電子機器)が提供するアクセスポイントに端末から接続がなされた際に、該電子機器が提供するWebアプリに該端末を自動でアクセスさせ、該端末から該電子機器を利用可能にする構成でもよい。例えば、電子機器が提供するアクセスポイントに端末から接続がなされた際に、該電子機器が提供するWebアプリにより該電子機器の操作画面を該端末に自動で表示させ、該端末から該電子機器の操作(設定や状態の確認等も含む)を受け付け可能にする構成でもよい。これにより、情報処理装置の撮像機能を起動することがなく、また、専用のアプリケーションを情報処理装置にインストールすることなく、情報処理装置から各種電子機器を容易に操作可能にし、ユーザの利便性を高めることができる。この場合、電子機器としては上述した画像読取装置が有するネットワーク接続機能と同等の機能を有していれば良い。
【0202】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、上記各実施形態を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0203】
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施形態及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0204】
例えば、上記実施形態において画像読取装置100と携帯端末200とは無線接続されるものについて説明したが、有線接続されるように構成しても良く、その場合でも同様に、携帯端末200からのアクセス要求に対して、同様のレスポンスによってリダイレクトさせることで、設定情報入力画面であるWebページを送信することが可能である。また、その場合に限らず、携帯端末200は据置型の情報処理装置であっても良く、ネットワーク通信機能を有していれば良い。
【符号の説明】
【0205】
100 画像読取装置
200 携帯端末
300 アクセスポイント
101 原稿
102 原稿台
110 原稿台原稿検知センサ
150 Webアプリモードボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図21A
図21B
図22
図23