IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社コロプラの特許一覧

特開2022-80828プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステム
<>
  • 特開-プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステム 図1
  • 特開-プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステム 図2
  • 特開-プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステム 図3
  • 特開-プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステム 図4
  • 特開-プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステム 図5
  • 特開-プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステム 図6
  • 特開-プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステム 図7
  • 特開-プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステム 図8
  • 特開-プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステム 図9
  • 特開-プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステム 図10
  • 特開-プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022080828
(43)【公開日】2022-05-30
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20220523BHJP
   H04N 21/44 20110101ALI20220523BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20220523BHJP
【FI】
G06T19/00 600
H04N21/44
H04N21/431
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100024
(22)【出願日】2021-06-16
(62)【分割の表示】P 2020191839の分割
【原出願日】2020-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬場 功淳
(72)【発明者】
【氏名】松山 聡志
【テーマコード(参考)】
5B050
5C164
【Fターム(参考)】
5B050AA10
5B050BA09
5B050BA11
5B050CA08
5B050DA04
5B050EA09
5B050EA19
5B050EA27
5B050FA02
5B050FA05
5C164FA14
5C164UA04S
5C164UB01P
5C164UB88P
5C164UD11S
(57)【要約】
【課題】
ユーザにレース予想を提供する際において、視覚的な表現を向上させる。
【解決手段】
第1コンピュータで実行されるプログラムは、プロセッサに、現実世界における所定のレースに関する第1情報を第2コンピュータから受信するステップと、第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成するステップと、撮像部により撮像された現実画像に、仮想オブジェクトを重畳させて表示するステップと、を実行させる。第1情報には、所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、表示するステップは、予想情報に基づいて、レース場オブジェクト上において移動オブジェクトを移動させ、順位予想に沿うように所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ及び撮像部を備えた第1コンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
現実世界における所定のレースに関する第1情報を第2コンピュータから受信するステップと、
前記第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、前記所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成するステップと、
前記撮像部により撮像された前記第1コンピュータの周囲の現実画像に、前記仮想オブジェクトを重畳させて表示するステップと、を実行させ、
前記第1情報には、前記所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、
前記表示するステップは、前記予想情報に基づいて、前記レース場オブジェクト上において前記移動オブジェクトを移動させ、前記順位予想に沿うように前記所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む、
プログラム。
【請求項2】
前記表示するステップでは、前記順位予想と、予め設定されたレースパターンとに基づいて、前記予測レースを表示する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記順位予想は、所定の順位までを予想したものであり、
前記表示するステップでは、前記予測レースにおいて前記所定の順位まで着順が決定したことに応じて、前記予測レースの表示を終了する、
請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記予想情報には、前記順位予想の確度を示す確度情報が含まれ、
前記表示するステップは、さらに、前記順位予想とともに前記確度を表示することを含む、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記予想情報には、前記所定のレースに関する複数の順位予想が含まれ、
前記表示するステップは、前記複数の順位予想を、前記複数の順位予想それぞれの確度に応じた順番で表示することを含む、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記予想情報には、さらに、前記所定のレースとは異なる1以上の他のレースに関する複数の順位予想が含まれ、
前記表示するステップは、前記複数の順位予想を、前記複数の順位予想それぞれの確度、及び/又は、各レースの開始時間に基づいて決定された順番で表示することを含む、
請求項4または請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記表示するステップでは、前記確度の高さに基づいて表示する予測レースを決定する、または、前記第1コンピュータのユーザによる操作入力に基づいて表示する予測レースを決定する、
請求項4から請求項6のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記予想情報は、過去に実施された他のレースに関する情報と、前記所定のレースにおけるレース条件とに基づいて、前記第2コンピュータまたは他のコンピュータが算出した順位予想を示すものを含む、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記予想情報は、前記第2コンピュータ装置が取得した、人間が予測した順位予想を示すものを含み、
前記予想情報には、さらに、前記人間が発した音声から生成された音声情報、及び/又は、前記人間を撮像した動画の動画情報が含まれ、
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記第1コンピュータのユーザの操作入力に応じて、前記音声、及び/又は、前記動画を再生するステップを実行させる、
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項10】
プロセッサ及び撮像部を備えた第1コンピュータにおいて実行される情報処理方法であって、
前記情報処理方法は、前記プロセッサに、
現実世界における所定のレースに関する第1情報を第2コンピュータから受信するステップと、
前記第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、前記所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成するステップと、
前記撮像部により撮像された前記第1コンピュータの周囲の現実画像に、前記仮想オブジェクトを重畳させて表示するステップと、を実行させることを含み、
前記第1情報には、前記所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、
前記表示するステップは、前記予想情報に基づいて、前記レース場オブジェクト上において前記移動オブジェクトを移動させ、前記順位予想に沿うように前記所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む、
情報処理方法。
【請求項11】
プロセッサ及び撮像部を備えた情報処理装置であって、
前記プロセッサは、
現実世界における所定のレースに関する第1情報を第2コンピュータから受信し、
前記第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、前記所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成し、
前記撮像部により撮像された前記情報処理装置の周囲の現実画像に、前記仮想オブジェクトを重畳させて表示するものであり、
前記第1情報には、前記所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、
前記重畳させて表示することは、前記予想情報に基づいて、前記レース場オブジェクト上において前記移動オブジェクトを移動させ、前記順位予想に沿うように前記所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む、
情報処理装置。
【請求項12】
第1プロセッサ及び撮像装置を備える第1コンピュータと、第2プロセッサを備え、前記第1コンピュータと通信接続可能な第2コンピュータと、を含むシステムあって、
前記第2プロセッサは、
現実世界における所定のレースに関する第1情報を取得し、
前記第1情報を前記第1コンピュータへ送信するものであり、
前記第1プロセッサは、
前記第1情報を第2コンピュータから受信し、
前記第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、前記所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成し、
前記撮像装置により撮像された前記第1コンピュータの周囲の現実画像に、前記仮想オブジェクトを重畳させて表示するものであり、
前記第1情報には、前記所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、
前記重畳させて表示することは、前記予想情報に基づいて、前記レース場オブジェクト上において前記移動オブジェクトを移動させ、前記順位予想に沿うように前記所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理方法、情報処理装置、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1~2には、AR(Augmented Reality)コンテンツやVR(Virtual Reality)コンテンツを端末上で再生する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-87180号公報
【特許文献2】特表2020-13236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、現実世界においては、ボートレースや競馬などの様々なレースが実施されており、新聞やウェブ上では、コンピュータや予想家によるこれらのレースに関するレース予想が提供されている。しかし、そこで提供されるレース予想は、順位予想や予想展開等を単にテキストで示すだけであり、視覚的な表現という観点から改善の余地があった。なお、特許文献1~2には、レース予想を提供する際の視覚的な表現を向上させるという観点は示されておらず、それを解決するための手段も何ら開示されていない。
【0005】
本開示の一態様は、ユーザにレース予想を提供する際において、視覚的な表現を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態によれば、
プロセッサ及び撮像部を備えた第1コンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
現実世界における所定のレースに関する第1情報を第2コンピュータから受信するステップと、
前記第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、前記所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成するステップと、
前記撮像部により撮像された前記第1コンピュータの周囲の現実画像に、前記仮想オブジェクトを重畳させて表示するステップと、を実行させ、
前記第1情報には、前記所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、
前記表示するステップは、前記予想情報に基づいて、前記レース場オブジェクト上において前記移動オブジェクトを移動させ、前記順位予想に沿うように前記所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む、
プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示に示す一実施形態によれば、ユーザにレース予想を提供する際において、視覚的な表現を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ある実施の形態に従うシステムの構成例を示す図である。
図2】ある実施の形態に従うユーザ端末の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図3】ある実施の形態に従うサーバの機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図4】ある実施の形態に従う表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
図5】ある実施の形態に従う撮像部により撮像された現実画像の一例を示す模式図である。
図6】ある実施の形態に従う現実画像に仮想オブジェクトを重畳させて表示した画面の一例を示す模式図である。
図7】ある実施の形態に従う現実画像に仮想オブジェクトを重畳させて表示した画面の一例を示す模式図である。
図8】ある実施の形態に従う予想表示処理の一例を示すフローチャートである。
図9】ある実施の形態に従う表示画面の一例を示す模式図である。
図10】ある実施の形態に従うレースパターンの一例を示す模式図である。
図11】ある実施の形態に従う表示画面の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この技術的思想の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明では、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。本開示において示される1以上の実施形態において、各実施形態が含む要素を互いに組み合わせることができ、かつ、当該組み合わせられた結果物も本開示が示す実施形態の一部をなすものとする。
【0010】
(システムの構成)
図1は、本実施の形態に従うシステム1の構成を示す図である。システム1は、例えば、現実世界で実施される所定のレースの予想を、ユーザが使用する情報処理装置上において仮想オブジェクトを用いた仮想レースとして表示することが可能なものである。本明細書において、「所定のレース」とは、現実世界で実施されるレースであれば特に制限はされず、例えば、ボートレース(本番のレースや、展示レース)、競馬、競輪、オートレース、F1等のカーレース、ドローンレース、ドッグレース、マラソン、駅伝などが挙げられる。
【0011】
図1に示すように、システム1は、各ユーザが使用する情報処理装置(第1コンピュータ)であるユーザ端末10A、ユーザ端末10B及びユーザ端末10C(以下、ユーザ端末10A、10B、10Cなどのユーザ端末を総称して「ユーザ端末10」とも称する)など複数のユーザ端末10と、第1サーバ装置(第2コンピュータ)20と、第2サーバ装置40と、ネットワーク30と、を含む。
【0012】
ユーザ端末10Aとユーザ端末10Bとは、無線基地局31と通信することにより、ネットワーク30と接続する。ユーザ端末10Cは、家屋などの施設に設置される無線ルータ32と通信することにより、ネットワーク30と接続する。ユーザ端末10は、例えば、タッチスクリーンを備える携帯型端末であり、スマートフォン、ファブレット、タブレットなどでありうる。
【0013】
ユーザ端末10は、例えば、アプリ等を配信するプラットフォームを介してインストールされたプログラム、又は、予めプリインストールされているウェブサイト閲覧用ソフトウエアなどを含むプログラムを実行する。ユーザ端末10は、上記プログラムの実行により、第1サーバ装置20と通信し、所定のレースに関連するデータやユーザに関連するデータ等を第1サーバ装置20との間で送受信することにより、ユーザ端末10上でレース予想に基づく仮想レース(以下、「予測レース」とも称する)を表示することを可能とする。
【0014】
第1サーバ装置20は、所定のレースに関連するデータを、第2サーバ装置40から受信する。第1サーバ装置20は、所定のレースに関連するデータを、適宜、ユーザ端末10へ送信する。第1サーバ装置20は、所定のレースに関連するデータや、各ユーザに関連するデータを記憶して管理する。
【0015】
第1サーバ装置20は、ハードウェア構成として、通信IF(Interface)22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ(第2プロセッサ)29と、を備え、これらが通信バスを介して互いに接続されている。
【0016】
通信IF22は、例えばLAN(Local Area Network)規格など各種の通信規格に対応しており、ユーザ端末10や第2サーバ装置40などとの間でデータを送受信するためのインタフェースとして機能する。
【0017】
入出力IF23は、第1サーバ装置20への情報の入力を受け付けるとともに、第1サーバ装置20の外部へ情報を出力するためのインタフェースとして機能する。入出力IF23は、マウス、キーボード等の情報入力機器の接続を受け付ける入力受付部と、画像等を表示するためのディスプレイ等の情報出力機器の接続を受け付ける出力部とを含みうる。
【0018】
メモリ25は、処理に使用されるデータ等を記憶するための記憶装置である。メモリ25は、例えば、プロセッサ29が処理を行う際に一時的に使用するための作業領域をプロセッサ29に提供する。メモリ25は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random
Access Memory)等の記憶装置を含んで構成されている。
【0019】
ストレージ26は、プロセッサ29が読み込んで実行するための各種プログラム及びデータを記憶するための記憶装置である。ストレージ26が記憶する情報には、所定のレースに関連するデータや、各ユーザに関連するデータ等が含まれる。ストレージ26は、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の記憶装置を含んで構成されうる。なお、ストレージは、サーバ装置に含まれる形態に限られず、クラウドサービスを利用することもできる 。
【0020】
プロセッサ29は、ストレージ26に記憶されるプログラム等を読み込んで実行することにより、第1サーバ装置20の動作を制御する。プロセッサ29は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics
Processing Unit)等を含んで構成されうる。
【0021】
第2サーバ装置40は、所定のレースに関連するデータを記憶して管理している。第2サーバ装置40は、例えば、所定のレースの開催者が管理するサーバ装置や、所定のレースに関する情報を外部へ発信する団体(レース専門誌の発行者など)が管理するサーバ装置である。第2サーバ装置40は、所定のレースに関連するデータを、適宜、第1サーバ装置20へ送信する。ある局面においては、第2サーバ装置40は、所定のレースに関連するデータをユーザ端末10へ送信してもよい。第2サーバ装置40のハードウェア構成は、矛盾の生じない範囲で、第1サーバ装置20と同様であってもよい。
【0022】
(ユーザ端末)
図2は、ユーザ端末10の機能的な構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、ユーザ端末10は、アンテナ110と、無線通信IF120と、タッチスクリーン130と、入出力IF140と、記憶部150と、音声処理部160と、マイク161と、スピーカ162と、撮像部170と、制御部(第1プロセッサ)190と、を含む。
【0023】
アンテナ110は、ユーザ端末10が発する信号を電波として空間へ放射する。また、アンテナ110は、空間から電波を受信して受信信号を無線通信IF120へ与える。
【0024】
無線通信IF120は、ユーザ端末10が他の通信機器と通信するため、アンテナ110等を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。無線通信IF120は、チューナー、高周波回路などを含む無線通信用の通信モジュールであり、ユーザ端末10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部190へ与える。
【0025】
タッチスクリーン130は、ユーザからの入力を受け付けて、ユーザに対し情報をディスプレイ132に出力する。タッチスクリーン130は、ユーザの操作入力を受け付けるためのタッチパネル131と、ディスプレイ132と、を含む。タッチパネル131は、例えば、静電容量方式のものを用いることによって、ユーザの指などが接近したことを検出する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(electroluminescence)その他の表示装置によって実現される。
【0026】
入出力IF140は、ユーザ端末10への情報の入力を受け付けるとともに、ユーザ端末10の外部へ情報を出力するためのインタフェースとして機能する。
【0027】
記憶部150は、フラッシュメモリ、HDD等により構成され、ユーザ端末10が使用するプログラム、及び、ユーザ端末10が第1サーバ装置20等から受信する各種データ等を記憶する。
【0028】
音声処理部160は、音声信号の変復調を行う。音声処理部160は、マイク161から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部160は、音声信号をスピーカ162へ与える。音声処理部160は、例えば、音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク161は、音声信号の入力を受け付けて制御部190へ出力するための音声入力部として機能する。スピーカ162は、音声信号を、ユーザ端末10の外部へ出力するための音声出力部として機能する。
【0029】
撮像部170は、ユーザ端末10の周囲の現実画像を撮像するカメラである。撮像部170によって撮像された画像は、制御部190によって画像処理がなされ、ディスプレイ132へ出力される。
【0030】
制御部190は、記憶部150に記憶されるプログラムを読み込んで実行することにより、ユーザ端末10の動作を制御する。制御部190は、例えば、アプリケーションプロセッサによって実現される。
【0031】
制御部190がアプリケーションプログラム151を実行する処理について、より詳細に説明する。記憶部150は、アプリケーションプログラム151と、アプリケーション情報152と、ユーザ情報153と、を記憶する。
【0032】
ユーザ端末10は、例えば、第1サーバ装置20からアプリケーションプログラム151をダウンロードして記憶部150に記憶させる。また、ユーザ端末10は、第1サーバ装置20と通信することで、アプリケーション情報152及びユーザ情報153等の各種のデータを第1サーバ装置20と送受信する。
【0033】
アプリケーションプログラム151は、ユーザ端末10において予測レースを表示するためのプログラムである。アプリケーション情報152は、アプリケーションプログラム151が参照する各種のデータを含む。アプリケーション情報152は、第1情報152Aを含む。
【0034】
第1情報152Aは、第1サーバ装置20や第2サーバ装置40から送信された所定のレースに関する情報を含む。第1情報152Aとしては、例えば、所定のレースの出場者または移動体(以下、「出場者等」とも称する)の順位予想を示す予想情報が含まれる。
【0035】
予想情報には、1のレースに対して複数の順位予想が含まれてもよい。また、予想情報には、複数のレースに対する順位予想が含まれてもよい。また、予想情報には、複数のレース場で実施される各レースに対する順位予想が含まれてもよい。ここで、複数のレース場とは、同一の競技が実施されるレース場(例えば、場所が異なるボートレース場)であってもよいし、それぞれ異なる競技が実施されるレース場(例えば、ボートレース場と競馬場)であってもよい。
【0036】
予想情報には、例えば、コンピュータ装置が算出したコンピュータ予想情報が含まれる。コンピュータ予想情報は、例えば、過去に実施された他のレースに関する情報である過去データと、所定のレースにおけるレース条件とに基づいて、第1サーバ装置20、第2サーバ装置40、又はユーザ端末10が算出した順位予想を含むものである。順位予想の算出は、例えば、ニューラルネットワークを用いた機械学習モデルによって実行されてもよい。
【0037】
過去データには、例えば、過去のレースにおける出場者等の順位やタイム等の出場者の成績情報(展示レースや、調教、試走等の情報を含みうる)、該過去のレースが実施された際の環境情報(例えば、天気、気温、風力、風向き、波の高さ、馬場や路面の状況に関する情報など)、その他のレース予想の参考になりうる情報(過去の事象に基づくもの)が含まれうる。
【0038】
レース条件には、そのレースの開催場所、コース形態、レース距離、そのレースにおける各出場者等の情報(例えば、枠順、ハンデ、体重、装備など)、そのレースの実施時に想定される環境、その他のレース予想の参考になりうる情報(そのレースに関するもの)が含まれうる。
【0039】
また、予想情報には、例えば、人間(例えば、記者や予想家など)が予想した人予想情報が含まれうる。人予想情報は、人間が入力した予想情報であり、第1サーバ装置20または第2サーバ装置40からユーザ端末10に送信される。人予想情報には、予想をした人間が発した音声から生成された音声情報、及び/又は、該人間を撮像した動画の動画情報が含まれうる。
【0040】
また、予想情報には、例えば、順位予想の確度を示す確度情報が含まれることが好ましい。確度とは、順位予想が当たる可能性を示すものである。確度は、例えば、0~100%のように具体的な数値で示されてもよいし、所定のランク(例えば、可能性の高い順にAランク、Bランク、Cランクなど)等で示されてもよい。コンピュータ予想情報の確度は、それを算出したコンピュータによって算出されうる。人予想情報の確度は、それを予想した人間によって決定されうる。予想情報に複数の順位予想が含まれる場合、予想情報には、それぞれの順位予想に対する確度情報が含まれうる。
【0041】
予想情報には、レースの展開を予想した展開予想が含まれていてもよい。展開予想には、例えば、レースの序盤、中盤、終盤等の所定の区間における順位予想が含まれうる。順位予想は、1位から最下位までの全ての順位の予想であってもよいし、所定の順位まで(例えば、賭けの対象となる順位まで)を予想するものでもよいし、ある出場者等が所定の順位以内(例えば、3位以内)に入ることを予想するものでもよい。
【0042】
なお、本明細書において、「出場者」とは、人間だけでなく、馬や犬などの動物も含む概念である。また、「移動体」とは、所定のレースにおいて移動の主体となるものであり、出場者が乗る動物や機体、出場者が遠隔操縦する機体などである。マラソンやドッグレース等では、「出場者」と「移動体」は同一となる。
【0043】
第1情報152Aとしては、予想情報の他にも、例えば、過去データやレース条件に関する情報等が含まれうる。具体的には、第1情報152Aには、所定のレースの名称やレース条件、開催日時、レース場データ、出場者データ、移動体データ、オッズ情報、レース出走表、レース直前情報、ピットレポート、レース結果、レース動画、レース静止画、その他の過去のレース情報、その他の所定のレースに関する情報誌や情報サイトに掲載されうるような情報などを含んでもよい。
【0044】
ユーザ情報153は、ユーザ端末10のユーザについての情報を含む。ユーザ情報153は、例えば、ユーザを識別する情報、ユーザ端末10の位置情報、ユーザのレース購入履歴や的中率(例えば、ボートレースであれば購入した舟券の履歴と、購入した舟券の的中率)などを含んでもよい。
【0045】
制御部190は、アプリケーションプログラム151を読み込んで実行することにより、操作入力受付部191と、送受信部192と、オブジェクト生成部193と、表示制御部194と、検出部195と、再生部196と、の各機能を発揮する。
【0046】
操作入力受付部191は、タッチスクリーン130の出力に基づいて、ユーザの操作入力を受け付ける。具体的には、操作入力受付部191は、ユーザの指などがタッチパネル131に接触または接近したことを、タッチスクリーン130を構成する面の横軸及び縦軸からなる座標系の座標として検出する。
【0047】
操作入力受付部191は、タッチスクリーン130に対するユーザの操作を判別する。操作入力受付部191は、例えば、「接近操作」、「リリース操作」、「タップ操作」、「ダブルタップ操作」、「長押し操作(ロングタッチ操作)」、「ドラッグ操作(スワイプ操作)」、「ムーブ操作」、「フリック操作」、「ピンチイン操作」、「ピンチアウト操作」などのユーザの操作を判別する。
【0048】
操作入力受付部191は、ユーザ端末10に搭載された加速度センサ等によって検出されるユーザ端末10の動きを、操作入力として受け付けてもよい。
【0049】
送受信部192は、無線通信IF120及びネットワーク30を介して、第1サーバ装置20や第2サーバ装置40などの外部の通信機器と各種情報の送信および受信を行う。送受信部192は、例えば、第1サーバ装置20または第2サーバ装置40から第1情報152Aを受信する。また、送受信部192は、例えば、操作入力受付部191が受け付けた操作入力に応じた情報や、ユーザ情報153に記憶された情報等を第1サーバ装置20または第2サーバ装置40へと送信する。
【0050】
オブジェクト生成部193は、所定のレースに関する第2情報をユーザに提示するための仮想オブジェクトを、第1情報に基づいて生成する。本明細書において、「第2情報」とは、例えば、第1情報152Aの少なくとも一部、又は、第1情報152Aから算出される情報である。ある局面において、「第2情報」は、テキストとして提示可能な情報でありうる。ある局面において、「第2情報」は、順位予想やその確度を示すテキストでありうる。
【0051】
オブジェクト生成部193は、仮想オブジェクトとして、レース場を表すレース場オブジェクトと、出場者等を表す移動オブジェクトと、を生成する。オブジェクト生成部193は、第2情報をテキスト表示するための仮想表示板を生成してもよい。オブジェクト生成部193は、上記の各オブジェクトの他にも、第2情報を画像表示するための仮想スクリーン、各種の建物オブジェクト、木などの景観を構成する景観オブジェクト、ユーザのアバターとなるオブジェクト等を生成してもよい。
【0052】
表示制御部194は、撮像部70により撮像されたユーザ端末10の周囲の現実画像に、オブジェクト生成部193により生成された仮想オブジェクトを重畳させた画像(以下、「重畳画像」とも称する)を、ディスプレイ132上に表示させる。表示制御部194は、第1情報152Aに含まれる予想情報に基づいて、レース場オブジェクト上において移動オブジェクトを移動させ、予測レースをディスプレイ132上に表示させる。
【0053】
予測レースは、順位予想に沿うように所定のレースを仮想的に表示したものである。表示制御部194は、順位予想と、予め設定されたレースパターンに基づいて、予測レースを表示するものであることが好ましい。レースパターンについては、後の段落で詳述する。予想情報に展開予想が含まれる場合、表示制御部194は、順位予想と展開予想に基づいて予測レースの表示制御をしてもよい。また、表示制御部194は、予測レースにおいて上記所定の順位まで着順が決定したことに応じて、予測レースの表示を終了してもよい。
【0054】
順位予想が複数ある場合、表示制御部194は、例えば、順位予想の確度の高さに基づいて、または、ユーザによる操作入力に基づいて、表示する予測レースを決定する。
【0055】
表示制御部194は、操作入力受付部191が受け付けた操作入力に応じて、重畳画像における視点を変更可能であることが好ましい。表示制御部194は、操作入力受付部191が受け付けた操作入力に応じて、ディスプレイ132に各種のメニュー画面やGUI(Graphical User Interface)を表示させたり、ディスプレイ132の表示内容を変更したりする。
【0056】
表示制御部194は、例えば、予想情報に含まれる順位予想をディスプレイ132に表示させる。この場合、順位予想とともに確度を表示することが好ましい。また、1のレースに対して複数の順位予想を表示する場合、複数の順位予想を、それぞれの確度に応じた順番で表示することが好ましい。また、複数のレースに関する複数の順位予想を表示する場合、複数の順位予想それぞれの確度、及び/又は、各レースの開始時間に基づいて決定された順番で表示することが好ましい。
【0057】
検出部195は、撮像部170により撮像された現実画像内における平坦面を検出する。平坦面の検出は、従来公知の画像認識技術によって実現される。例えば、検出部195が検出した平坦面を選択する操作をユーザが行った場合、当該平坦面にレース場オブジェクトが配置された重畳画像がディスプレイ132に表示される。
【0058】
平坦面は、水平面であることが好ましい。また、平坦面とレース場オブジェクトを構成する底面とのなす角度は0度であってもよいが、鋭角であることが好ましく、例えば、15度~45度の範囲にすることができる。上記角度は、ユーザの操作を受け付けて調節する態様とすることもできる。また、現実世界の平坦面の一部に凸部がある場合や、当該平坦面に載置物がある場合であっても、当該凸部や当該載置物がレース場オブジェクトによって隠れる程度のサイズならば、レース場オブジェクトを配置可能は平坦面として検出してもよい。
【0059】
再生部196は、人予報情報に含まれる上記音声情報、及び/又は、上記動画情報に基づいて、音声および/または動画を再生する。該音声および/または動画は、例えば、予想をした人間によるレース予想の説明や解説等をするものである。
【0060】
(第1サーバ装置)
図3は、第1サーバ装置20の機能的な構成を示すブロック図である。図3を参照して、第1サーバ装置20の詳細な構成を説明する。第1サーバ装置20は、プログラムに従って動作することにより、通信部220と、記憶部250と、制御部290としての機能を発揮する。
【0061】
通信部220は、第1サーバ装置20がユーザ端末10や第2サーバ装置40などの外部の通信機器とネットワーク30を介して通信するためのインタフェースとして機能する。
【0062】
記憶部250は、システム1を実現するための各種プログラム及びデータを記憶する。ある局面において、記憶部250は、プログラム251と、レース情報252と、ユーザ情報253とを記憶する。
【0063】
プログラム251は、第1サーバ装置20がユーザ端末10や第2サーバ装置40と通信して、システム1を実現するためのプログラムである。プログラム251は、制御部290に実行されることにより、ユーザ端末10や第2サーバ装置40とデータを送受信する処理、ユーザ端末10のユーザが行った操作内容に応じた処理、レース情報252やユーザ情報253を更新する処理などを第1サーバ装置20に行わせる。
【0064】
レース情報252は、所定のレースに関連する各種のデータを含む。レース情報252は、例えば、第1情報252Aを含む。第1情報252Aは、第1情報152Aの元となる情報であり、第1情報152Aは、第1情報252Aの一部でありうる。第1情報252Aは、例えば、第2サーバ装置40から取得された情報、又は該情報に基づいて第1サーバ装置20が算出した情報である。すなわち、第1情報252Aには、予想情報や過去に実施された他のレースに関する情報、所定のレースにおけるレース条件に関する情報等が含まれうる。
【0065】
ユーザ情報253は、ユーザ端末10のユーザについての情報である。ユーザ情報253は、ユーザ管理テーブル253Aを含む。ユーザ管理テーブル253Aは、例えば、ユーザを識別する情報、ユーザ端末10の位置情報、ユーザのレース購入履歴や的中率などをユーザ毎に記憶している。
【0066】
制御部290は、プロセッサ29によって実現され、プログラム251を実行することにより、送受信部291、第1情報取得部292、データ管理部293、計時部294としての機能を発揮する。
【0067】
送受信部291は、通信部220及びネットワーク30を介して、ユーザ端末10や第2サーバ装置40などの外部の通信機器と各種情報の送信および受信を行う。送受信部291は、例えば、第1情報252Aの少なくとも一部をユーザ端末10へ送信する。また、送受信部291は、例えば、第1情報252Aを第2サーバ装置40から受信する。
【0068】
第1情報取得部292は、送受信部291を介して、第1情報252Aを第2サーバ装置40から取得する。第1情報取得部292は、第2サーバ装置40から取得した情報に基づいてコンピュータ予想情報を算出しうる。データ管理部293は、第1情報取得部292等における処理結果に従って、記憶部250に記憶される各種データを更新する処理を行う。計時部294は、時間を計測する処理を行う。計時部294によって計測される時間に基づいて、ユーザ端末10に表示される各種時間(例えば、レース開始までの時間など)が制御されうる。
【0069】
(動作例)
次に、図4から図11を参照して、システム1における動作例について説明する。以下では、主に、所定のレースがボートレースである場合を例示して説明をするが、以下の説明は、所定のレースが他のレースであっても適用可能である。また、以下では、ユーザ端末10と第1サーバ装置20の間、及び第1サーバ装置20と第2サーバ装置40の間でデータの送受信を行うものとして説明をするが、ある局面においては、ユーザ端末10と第2サーバ装置40とで直接的にデータの送受信をするように構成してもよい。
【0070】
図4は、表示制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下で説明するフローチャート(図8を含む)を構成する各処理の順序は、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で順不同であり、並列的に実行されてもよい。また、各装置が実行する処理は、矛盾の生じない範囲で、他の装置によって実行されてもよい。
【0071】
図4及び図8に示される処理は、制御部190がアプリケーションプログラム151を、制御部290がプログラム251をそれぞれ実行することにより実現される。まず、ステップS610において、制御部190は、カメラである撮像部170を起動する。撮像部170によって、ユーザ端末10の周囲の現実画像が撮像される。
【0072】
ステップS620において、制御部190は、撮像部170によって撮像された画像内における平坦面を検出する。ステップS630において、制御部190は、検出した平坦面に仮想オブジェクトを配置する。
【0073】
ここで、図5から図7を用いて、ステップS610、S620、及びS630の処理について具体的に説明する。図5は、撮像部170により撮像された現実画像の一例を示す模式図である。図5の例では、平坦なデスク701上に、キーボード702と、モニタ装置703と、が置かれている。
【0074】
ステップS610において撮像部170が起動されると、ディスプレイ132上に、撮像部170によって撮像されている現実画像が表示される。次に、ステップS620において、制御部190は、撮像部170によって撮像された画像内、すなわちディスプレイ132に表示された画像内における平坦面を検出する。
【0075】
図5では、領域704が平坦面として検出されている。領域704内にはキーボード702があるが、キーボード702はレース場オブジェクト501によって隠れる程度のサイズなので、制御部190は、領域704を平坦面として検出する。
【0076】
図5に示す状態で、撮像部170によって撮像される位置を変更すれば、領域704の位置も変更されうる。領域704は、ディスプレイ132上において、例えば、所定の色を付加されて、他の部分とは区別可能に表示される。ユーザが領域704に対してタップ操作等を実行した場合、ステップS630において、制御部190は、領域704上にレース場オブジェクト501等の仮想オブジェクトを配置する。
【0077】
図6は、現実画像に仮想オブジェクトを重畳させて表示した画面の一例を示す模式図である。図6において、モニタ装置703を含むドットパターンを付した領域が現実画像であり、その他の領域は仮想オブジェクトが表示されている領域である。仮想オブジェクトが表示されていない領域には、例えば、広告画像を表示してもよい。
【0078】
図6では、仮想オブジェクトとして、レース場オブジェクト501と、複数の移動オブジェクト502と、2つのターンマークオブジェクト503と、大型モニタオブジェクト506と、建物オブジェクト507a~507bと、その他の符号を付していない多数のオブジェクト(木オブジェクト、時計オブジェクト等)と、が表示されている。これらのオブジェクトは、例えば、第1サーバ装置20から受信した第1情報152Aに基づいて作製される。
【0079】
図6は、領域704に含まれる平坦面と、レース場オブジェクト501を構成する底面とのなす角度が0度になるようにして、領域704上にレース場オブジェクト501を配置している。この場合、例えば、領域X1のような奥行方向にある領域や、移動オブジェクト502同士が重複して見づらくなることがある。また、大型モニタオブジェクト506の奥行方向側の領域などには、移動オブジェクト502が見えなくなる死角が生じうる。
【0080】
しかし、図6に示す状態において、ユーザは、ディスプレイ132に表示される重畳画像の視点を変更可能である。例えば、ユーザがピンチイン操作やピンチアウト操作等の操作入力をした場合、撮像部170の視点位置がレース場オブジェクト501へ近づいたり遠ざかったりしうる。また、ユーザがユーザ端末10を持ったままディスプレイ132の奥行方向へ移動した場合や、手前方向に移動した場合も、撮像部170の視点位置がレース場オブジェクト501へ近づいたり遠ざかったりしうる。また、ユーザがディスプレイ132上の所定の位置を指定するような操作をした場合、視点位置が指定された位置へと移動しうる。このような視点変更によって、上述の視認性の問題は解消しうる。
【0081】
図7は、現実画像に仮想オブジェクトを重畳させて表示した画面の一例を示す模式図であり、図6に示すレース場オブジェクト501の別態様を示したものである。具体的には、図7は、所定のレースが競馬の場合の例である。
【0082】
図7においても、モニタ装置703を含むドットパターンを付した領域が現実画像であり、その他の領域は仮想オブジェクトが表示されている領域である。図7では、仮想オブジェクトとして、レース場オブジェクト511と、複数の移動オブジェクト512と、大型モニタオブジェクト513と、池オブジェクト514と、複数の木オブジェクト515と、がディスプレイ132に表示されている。これらのオブジェクトも、例えば、第1サーバ装置20から受信した第1情報152Aに基づいて作製される。
【0083】
レース場オブジェクト511、大型モニタオブジェクト513、池オブジェクト514、及び複数の木オブジェクト515は、例えば、現実世界における所定の競馬場のコース情報等のレース場データに基づいて作製されることが好ましい。複数の移動オブジェクト512は、例えば、競馬に出走する馬および騎手をそれぞれ仮想的に表示したオブジェクトである。
【0084】
図4のフローチャートの説明に戻る。ステップS640において、制御部190は、予想表示処理を実行し、アプリケーションプログラム151を終了する操作入力を受け付けたこと等に応じて、一連の表示制御処理を終了する。
【0085】
ここで、図8を用いて、ステップS640の予想表示処理を詳細に説明する。図8は、予想表示処理の一例を示すフローチャートである。まず、ステップS641において、制御部190は、過去データやレース条件に関する情報、又はコンピュータ予想情報を第1サーバ装置20から取得する。ここでいうコンピュータ予想情報は、少なくとも過去データ及びレース条件に基づいて、第1サーバ装置20が算出した順位予想を含むものである。
【0086】
次に、ステップS641において取得した情報に必要なコンピュータ予想情報が含まれていない場合、ステップS642において、制御部190は、コンピュータ予想情報を生成する。ステップS642におけるコンピュータ予想情報の生成は、少なくとも過去データ及びレース条件に基づいて行われうる。
【0087】
次に、ステップS643において、制御部190は、コンピュータ予想情報をディスプレイ132に表示する。ステップS643では、ディスプレイ132の所定の領域に、コンピュータ予想情報に含まれる少なくとも1以上の予想順位が表示される。また、ステップS643では、さらに、予想順位の確度やオッズ等の情報が表示されてもよい。
【0088】
次に、ステップS644において予測レースの表示要求があった場合(ステップS644においてYes)、ステップS645において、制御部190は、ディスプレイ132に予測レースを表示する。具体的には、制御部190は、順位予想に沿うように、レース場オブジェクト501上において各移動オブジェクト502を移動させることによって、予測レースを仮想的に表示する。ステッ
プS644において予測レースの表示要求がない場合(ステップS644においてNo)、ステップS645の処理は実行されない。
【0089】
ステップS644における予測レースの表示要求は、例えば、ユーザが予測レースを表示するための操作入力をしたことに応じてなされてもよいし、予想情報を取得したこと等に応じてなされてもよい。
【0090】
また、ステップS643において複数の予想順位が表示されている場合、ステップS645において表示される予測レースは、ユーザの選択に応じて決定してもよいし、所定の規則(例えば、確度の高い順)に基づいて決定してもよい。また、1つの予測レースの表示が終了した場合、所定の規則に基づいて、自動的に、次の予測レースの表示を開始してもよい。
【0091】
上述のステップS641~ステップS645の処理は、コンピュータ予想情報に関連する予想表示処理である。以下に説明するS646~ステップS649は、人予想情報に関連する予想表示処理である。S641~ステップS645の各処理と、S646~ステップS649の各処理とは、並列的に実行されうる。
【0092】
まず、ステップS646において、制御部190は、予想家の入力データ等を第1サーバ装置20から取得する。すなわち、ステップS646において、制御部190は、人予想情報を取得する。本実施形態において、人予想情報には、順位予想に加えて、予想をした人間の音声情報および該人間の動画情報が含まれる。
【0093】
次に、ステップS647において、制御部190は、人予想情報をディスプレイ132に表示する。ステップS647では、ディスプレイ132の所定の領域に、人予想情報に含まれる少なくとも1以上の予想順位が表示される。
【0094】
次に、ステップS648において音声および動画の再生要求があった場合(ステップS648においてYes)、ステップS649において、制御部190は、音声および動画を再生する。具体的には、ステップS649では、ディスプレイ132の所定の領域に動画が表示され、スピーカ162から音声が出力される。ステップS648では、音声のみを再生してもよい。
【0095】
次に、図9から図11を用いて、ステップS643~S645及びステップS647~S649の各処理についてより詳細に説明する。図9は、本実施形態に係る表示画面の一例を示す模式図である。
【0096】
図9において、ディスプレイ132には、レース場オブジェクト501及び移動オブジェクト502(502a、502b等を含む)等の既に説明をした仮想オブジェクトに加えて、仮想スクリーン508と、コンピュータ予想欄801と、人予想欄802と、レース情報欄803と、が表示されている。
【0097】
コンピュータ予想欄801には、コンピュータ予想情報に含まれる複数の予想順位と、その確度とが、推奨順に表示されている。図9の例において、予想順位は、1位~3位までの順位を予想したもの(いわゆる三連勝単式)であるが、これに限定されない。予想順位は、いわゆる単勝式、複勝式、連勝単式、又は連勝複式等の種別に対応するものでもよい。コンピュータ予想欄801には、異なる種別の予想順位が含まれてもよいし、ユーザの操作等に応じて決定された1の種別のみに対応する予想順位を示してもよい。
【0098】
図9の例において、確度は、高い順にABCのランクで示されているが、これに限定されない。確度は、例えば、「X%」というように具体的な数値で示してもよい。また、図9の例において、推奨順は、確度の高さの順であるが、これに限定されない。推奨順は、オッズの高い順でもよいし、確度およびオッズに基づいて算出されうる期待値の高い順でもよいし、その他の基準に基づくものでもよい。また、予想順位の表示順は、確度やオッズ、期待値等の基準のうちからユーザが選択した基準に基づいて決定してもよい。
【0099】
図9の例において、予測レースを表示するための操作入力がユーザによってなされると、レース場オブジェクト501上に予測レースが表示される。例えば、ユーザが予測レースを表示するための仮想ボタン(図示せず)を押下すると、推奨順に予測レースが表示されうる。また、例えば、コンピュータ予想欄801に示される予想順位のうちのいずれかを選択する操作がなされると、選択された予想順位に基づいて予測レースが表示されうる。
【0100】
予測レースの表示は、レース場オブジェクト501上で各移動オブジェクト502を移動させることによってなされる。予測レースは、順位予想に沿うように展開される。図9の例において推奨順が1番の予想順位が選択された場合、予測レースの最終順位は、1位が1枠、2位が3枠、3位が4枠の出場者等となる。
【0101】
予測情報に展開予想が含まれている場合、予測レースにおけるレース展開は、該展開予想に基づいたものとしてもよい。一方で、予測レースにおけるレース展開は、予め設定されたレースパターンに基づいたものとしてもよい。
【0102】
図10は、レースパターンの一例を示す模式図である。図10は、レースにおいて周回を示す仮想ラインS又はゴールを示すゴールラインGの付近を各移動オブジェクト502が通過する場面を俯瞰的に表現したものであり、所定のコースを3周するレースにおいて、予想順位の1位が移動オブジェクト502a、2位が移動オブジェクト502b、3位が移動オブジェクト502cの場合の例である。なお、図10中の矢印は、各移動オブジェクト502の進行方向を示す。すなわち、各移動オブジェクト502は、紙面左から右へ進行している。
【0103】
図10の(a)は、1周目のレース展開を示している。図10の(a)では、各移動オブジェクト502に明確な優劣がつかずに接戦をしている。図10の(b)は、2周目のレース展開を示している。図10の(b)では、移動オブジェクト502aが先頭になっているが、その他の移動オブジェクト502c~502fの間では明確な優劣がつかずに接戦をしている。
【0104】
図10の(c)は、3周目の序盤から中盤のレース展開を示している。図10の(c)では、移動オブジェクト502aが先頭を保ち、移動オブジェクト502b及び502cが2位争いの接戦をしており、移動オブジェクト502d~502fは移動オブジェクト502b及び502cから大きく遅れている。
【0105】
図10の(d)は、3周目の終盤のレース展開を示している。図10の(d)は、移動オブジェクト502aが先頭でゴールラインGを通過し、移動オブジェクト502bが2位でゴールラインGを通過し、移動オブジェクト502cが3位でゴールラインGに到達した状態を示している。移動オブジェクト502b及び502cは、例えば、接戦のままゴールラインGの間近まで移動し、ゴールラインGの間近で優劣が確定する。
【0106】
また、図10の(d)では、予測レースにおいて3位が確定した段階で、未だにゴールしていない移動オブジェクト502d~502fを含むゴールラインGの左側の領域901をグレーアウトさせ、4位以降の順位を表示しないようにしている。グレーアウトさせる領域は、特に制限されず、レース場オブジェクト501の全領域であってもよい。なお、グレーアウトさせずに、すべての移動オブジェクト502がゴールラインを通過するまで予測レースを表示してもよい。
【0107】
レースパターンは、図10の例に限定されず、第1サーバ装置20の管理者等が適宜設定すればよい。レースパターンは複数あってもよく、レース条件等に応じて、予測レースに用いるレースパターンを決定してもよい。また、レースパターンは、レースの種類に応じて設定してもよい。例えば、ボートレースのように先頭に行くほど有利になるレースでは、図10に示すようなレースパターンを用いることが好ましい。また、競馬や競輪のように各出場者等のレース中の位置取りを想定できるような情報(例えば、脚質やライン)がある場合は、該情報に基づいてレースパターンを決定してもよい。
【0108】
図9の説明に戻る。人予想欄802には、人予想情報に含まれる1以上の予想順位が表示されている。図9の例では、レース記者が予想家となっており、該レース記者が予想した買い目が人予想欄802に示されている。
【0109】
また、人予想欄802には、予想家の画像アイコン802aが示されている。図9の例において、予想家の音声および動画を表示するための操作入力(例えば、画像アイコン802aをタップする等)がユーザによってなされると、スピーカ162から音声が出力され、仮想スクリーン508に動画が表示されうる。なお、仮想スクリーン508に表示されるものはこれに限定されず、図9に示しているように、過去のレース映像や展示レースの映像等が表示されうる。
【0110】
また、人予想欄802において順位予想がタップされる等の所定の操作がされた場合、その順位予想に基づく予測レースを表示してもよい。また、画像アイコン802a等の所定の操作がされた場合、人予想欄802に表示される順位予想等が他の予想家のものに変更されてもよい。
【0111】
レース情報欄803には、ディスプレイ132に示されているレースの情報が示されている。図9の例では、レース情報欄803に「第1競艇場 3R」と示されている。これは、ディスプレイ132に表示されているレース場オブジェクト501、各移動オブジェクト502、コンピュータ予想欄801、人予想欄802等が第1競艇場の第3レースに対応するものであることを示している。
【0112】
図11は、表示画面の一例を示す模式図であり、コンピュータ予測情報の表示方法の別例である。例えば、図9に示す状態において所定の操作入力がされたことに応じて、図11に示す状態に遷移する。なお、図11の例ではコンピュータ予想欄801や人予想欄802等は非表示になっているが、それを表示したままとしてもよい。
【0113】
図11に示すコンピュータ予想欄1001は、2以上のレースに対するコンピュータ予想情報に基づいて表示されたものである。コンピュータ予想欄1001には、コンピュータ予想欄1001a~1001dが含まれている。コンピュータ予想欄1001aには、第1競艇場の第4レースにおけるコンピュータ予想情報に含まれる順位予想の確度が90%であり、その順位予想が的中した場合のオッズが1.3倍であることが示されている。また、コンピュータ予想欄1001aには、そのレースのグレードと、環境情報(天候の情報)と、投票券の購入締め切り時間と、が示されている。コンピュータ予想欄1001aには、さらに、示された確度に対応する順位予想を表示してもよい。
【0114】
コンピュータ予想欄1001bには、第3競艇場の第4レースにおけるコンピュータ予想情報に含まれる順位予想の確度が80%であり、その順位予想が的中した場合のオッズが1.8倍であることが示されている。その他、コンピュータ予想欄1001aと同種の情報が示されている。
【0115】
同様に、コンピュータ予想欄1001cには、第1競馬場の第5レースにおけるコンピュータ予想情報に含まれる順位予想の確度が70%であること等が示されている。また、コンピュータ予想欄1001dには、第2競艇場の第11レースにおけるコンピュータ予想情報に含まれる順位予想の確度が70%であること等が示されている。なお、コンピュータ予想欄1001dにおける月マークは、そのレースがナイター開催であることを示している。
【0116】
上記のように、コンピュータ予想欄1001には、開催場所やレースの種類が異なる複数のレースに対するコンピュータ予想情報の一部が示される。コンピュータ予想欄1001における表示順は、例えば、順位予想それぞれの確度、及び/又は、各レースの開始時間に基づいて決定される。また、コンピュータ予想欄1001における表示順は、確度や開始時間、オッズや期待値等の基準のうちからユーザが選択した基準に基づいて決定してもよい。
【0117】
また、ユーザが、コンピュータ予想欄1001a~1001dのうちのいずれを選択する操作入力をした場合、選択された情報欄に応じたレース場に仮想的に移動するようにしてもよい。すなわち、選択された情報欄に応じたレース場およびレースにそれぞれ対応するレース場オブジェクト501及び移動オブジェクト502を表示する処理をしてもよい。また、この処理に伴って、そのレースに対応するコンピュータ予想欄801や人予想欄802を表示してもよい。
【0118】
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【0119】
[付記事項]
本開示の内容を列記すると以下の通りである。
【0120】
(項目1)
プロセッサ及び撮像部を備えた第1コンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
現実世界における所定のレースに関する第1情報を第2コンピュータから受信するステップと、
前記第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、前記所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成するステップと、
前記撮像部により撮像された前記第1コンピュータの周囲の現実画像に、前記仮想オブジェクトを重畳させて表示するステップと、を実行させ、
前記第1情報には、前記所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、
前記表示するステップは、前記予想情報に基づいて、前記レース場オブジェクト上において前記移動オブジェクトを移動させ、前記順位予想に沿うように前記所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む、
プログラム。
これにより、ユーザにレース予想を提供する際において、視覚的な表現を向上させることができる。
【0121】
(項目2)
前記表示するステップでは、前記順位予想と、予め設定されたレースパターンとに基づいて、前記予測レースを表示する、
項目1に記載のプログラム。
これにより、表示される予測レースに違和感が生じ難くなるとともに、自然なレース展開で予測レースを盛り上げることが可能になる。また、展開予想等に基づいてレース毎に個別のレース展開を生成する必要がなくなるので、第1コンピュータや第1コンピュータにおける処理負担を削減できる。
【0122】
(項目3)
前記順位予想は、所定の順位までを予想したものであり、
前記表示するステップでは、前記予測レースにおいて前記所定の順位まで着順が決定したことに応じて、前記予測レースの表示を終了する、
項目1または項目2に記載のプログラム。
これにより、順位予想が所定の順位までを予想したものであっても、表示される予測レースに違和感が生じ難くなる。具体的には、最下位になる可能性が高い移動オブジェクトが所定の順位の次点でゴールするというような違和感が生じ難くなる。
【0123】
(項目4)
前記予想情報には、前記順位予想の確度を示す確度情報が含まれ、
前記表示するステップは、さらに、前記順位予想とともに前記確度を表示することを含む、
項目1から項目3のいずれか一項に記載のプログラム。
これにより、ユーザは、順位予想に示されるとおりに投票券を購入するか否かの判断がし易くなり、結果として、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0124】
(項目5)
前記予想情報には、前記所定のレースに関する複数の順位予想が含まれ、
前記表示するステップは、前記複数の順位予想を、前記複数の順位予想それぞれの確度に応じた順番で表示することを含む、
項目4に記載のプログラム。
これにより、ユーザは、確度の高い順に確認することができるので、結果として、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0125】
(項目6)
前記予想情報には、さらに、前記所定のレースとは異なる1以上の他のレースに関する複数の順位予想が含まれ、
前記表示するステップは、前記複数の順位予想を、前記複数の順位予想それぞれの確度、及び/又は、各レースの開始時間に基づいて決定された順番で表示することを含む、
項目4または項目5に記載のプログラム。
これにより、ユーザは、複数のレースに関する順位予想を一度に確認可能になるので、結果として、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0126】
(項目7)
前記表示するステップでは、前記確度の高さに基づいて表示する予測レースを決定する、または、前記第1コンピュータのユーザによる操作入力に基づいて表示する予測レースを決定する、
項目4から項目6のいずれか一項に記載のプログラム。
これにより、ユーザは、自分の見たい予測レースを見ることができる、又は、確度の高い順に予測レースを見ることができるので、結果として、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0127】
(項目8)
前記予想情報は、過去に実施された他のレースに関する情報と、前記所定のレースにおけるレース条件とに基づいて、前記第2コンピュータまたは他のコンピュータが算出した順位予想を示すものを含む、
項目1から項目7のいずれか一項に記載のプログラム。
これにより、予想情報の精度が向上するので、質の高い予測レースをユーザに提供することが可能になる。
【0128】
(項目9)
前記予想情報は、前記第2コンピュータ装置が取得した、人間が予測した順位予想を示すものを含み、
前記予想情報には、さらに、前記人間が発した音声から生成された音声情報、及び/又は、前記人間を撮像した動画の動画情報が含まれ、
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記第1コンピュータのユーザの操作入力に応じて、前記音声、及び/又は、前記動画を再生するステップを実行させる、
項目1から項目8のいずれか一項に記載のプログラム。
これにより、コンピュータ予想とは異なる予想情報をユーザに提供できるので、結果として、ユーザの満足度を向上させることができる。
【0129】
(項目10)
プロセッサ及び撮像部を備えた第1コンピュータにおいて実行される情報処理方法であって、
前記情報処理方法は、前記プロセッサに、
現実世界における所定のレースに関する第1情報を第2コンピュータから受信するステップと、
前記第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、前記所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成するステップと、
前記撮像部により撮像された前記第1コンピュータの周囲の現実画像に、前記仮想オブジェクトを重畳させて表示するステップと、を実行させることを含み、
前記第1情報には、前記所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、
前記表示するステップは、前記予想情報に基づいて、前記レース場オブジェクト上において前記移動オブジェクトを移動させ、前記順位予想に沿うように前記所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む、
情報処理方法。
これにより、ユーザにレース予想を提供する際において、視覚的な表現を向上させることができる。
【0130】
(項目11)
プロセッサ及び撮像部を備えた情報処理装置であって、
前記プロセッサは、
現実世界における所定のレースに関する第1情報を第2コンピュータから受信し、
前記第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、前記所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成し、
前記撮像部により撮像された前記情報処理装置の周囲の現実画像に、前記仮想オブジェクトを重畳させて表示するものであり、
前記第1情報には、前記所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、
前記重畳させて表示することは、前記予想情報に基づいて、前記レース場オブジェクト上において前記移動オブジェクトを移動させ、前記順位予想に沿うように前記所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む、
情報処理装置。
これにより、ユーザにレース予想を提供する際において、視覚的な表現を向上させることができる。
【0131】
(項目12)
第1プロセッサ及び撮像装置を備える第1コンピュータと、第2プロセッサを備え、前記第1コンピュータと通信接続可能な第2コンピュータと、を含むシステムあって、
前記第2プロセッサは、
現実世界における所定のレースに関する第1情報を取得し、
前記第1情報を前記第1コンピュータへ送信するものであり、
前記第1プロセッサは、
前記第1情報を第2コンピュータから受信し、
前記第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、前記所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成し、
前記撮像装置により撮像された前記第1コンピュータの周囲の現実画像に、前記仮想オブジェクトを重畳させて表示するものであり、
前記第1情報には、前記所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、
前記重畳させて表示することは、前記予想情報に基づいて、前記レース場オブジェクト上において前記移動オブジェクトを移動させ、前記順位予想に沿うように前記所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む、
システム。
これにより、ユーザにレース予想を提供する際において、視覚的な表現を向上させることができる。
【符号の説明】
【0132】
1:システム、10:ユーザ端末、20:第1サーバ装置、30:ネットワーク、40:第2サーバ装置、130:タッチスクリーン、150:(ユーザ端末の)記憶部、190:(ユーザ端末の)制御部、250:(第1サーバ装置の)記憶部、290:(第1サーバ装置の)制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2022-01-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えた第1コンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
現実世界における所定のレースに関する第1情報を第2コンピュータから受信するステップと、
前記第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、前記所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成するステップと、
記仮想オブジェクトを含む画像を表示するステップと、を実行させ、
前記第1情報には、前記所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、
前記表示するステップは、前記予想情報に基づいて、前記レース場オブジェクト上において前記移動オブジェクトを移動させ、前記順位予想に沿うように前記所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む、
プログラム。
【請求項2】
前記表示するステップでは、前記順位予想と、予め設定されたレースパターンとに基づいて、前記予測レースを表示する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記順位予想は、所定の順位までを予想したものであり、
前記表示するステップでは、前記予測レースにおいて前記所定の順位まで着順が決定したことに応じて、前記予測レースの表示を終了する、
請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記予想情報には、前記順位予想の確度を示す確度情報が含まれ、
前記表示するステップは、さらに、前記順位予想とともに前記確度を表示することを含む、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記予想情報には、前記所定のレースに関する複数の順位予想が含まれ、
前記表示するステップは、前記複数の順位予想を、前記複数の順位予想それぞれの確度に応じた順番で表示することを含む、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記予想情報には、さらに、前記所定のレースとは異なる1以上の他のレースに関する複数の順位予想が含まれ、
前記表示するステップは、前記複数の順位予想を、前記複数の順位予想それぞれの確度、及び/又は、各レースの開始時間に基づいて決定された順番で表示することを含む、
請求項4または請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記表示するステップでは、前記確度の高さに基づいて表示する予測レースを決定する、または、前記第1コンピュータのユーザによる操作入力に基づいて表示する予測レースを決定する、
請求項4から請求項6のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記予想情報は、過去に実施された他のレースに関する情報と、前記所定のレースにおけるレース条件とに基づいて、前記第2コンピュータまたは他のコンピュータが算出した順位予想を示すものを含む、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記予想情報は、前記第2コンピュータ装置が取得した、人間が予測した順位予想を示すものを含み、
前記予想情報には、さらに、前記人間が発した音声から生成された音声情報、及び/又は、前記人間を撮像した動画の動画情報が含まれ、
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記第1コンピュータのユーザの操作入力に応じて、前記音声、及び/又は、前記動画を再生するステップを実行させる、
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項10】
プロセッサを備えた第1コンピュータにおいて実行される情報処理方法であって、
前記情報処理方法は、前記プロセッサに、
現実世界における所定のレースに関する第1情報を第2コンピュータから受信するステップと、
前記第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、前記所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成するステップと、
記仮想オブジェクトを含む画像を表示するステップと、を実行させることを含み、
前記第1情報には、前記所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、
前記表示するステップは、前記予想情報に基づいて、前記レース場オブジェクト上において前記移動オブジェクトを移動させ、前記順位予想に沿うように前記所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む、
情報処理方法。
【請求項11】
プロセッサを備えた情報処理装置であって、
前記プロセッサは、
現実世界における所定のレースに関する第1情報を第2コンピュータから受信し、
前記第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、前記所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成し、
記仮想オブジェクトを含む画像を表示するものであり、
前記第1情報には、前記所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、
前記画像を表示することは、前記予想情報に基づいて、前記レース場オブジェクト上において前記移動オブジェクトを移動させ、前記順位予想に沿うように前記所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む、
情報処理装置。
【請求項12】
第1プロセッサを備える第1コンピュータと、第2プロセッサを備え、前記第1コンピュータと通信接続可能な第2コンピュータと、を含むシステムあって、
前記第2プロセッサは、
現実世界における所定のレースに関する第1情報を取得し、
前記第1情報を前記第1コンピュータへ送信するものであり、
前記第1プロセッサは、
前記第1情報を第2コンピュータから受信し、
前記第1情報に基づいて、レース場を表すレース場オブジェクトと、前記所定のレースの出場者または移動体を表す移動オブジェクトと、を含む仮想オブジェクトを生成し、
記仮想オブジェクトを含む画像を表示するものであり、
前記第1情報には、前記所定のレースの順位予想を示す予想情報が含まれ、
前記画像を表示することは、前記予想情報に基づいて、前記レース場オブジェクト上において前記移動オブジェクトを移動させ、前記順位予想に沿うように前記所定のレースを仮想的に表示した予測レースを表示することを含む、
システム。