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特開2022-80961保険仲介装置、保険仲介方法、保険仲介プログラム及び保険仲介システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022080961
(43)【公開日】2022-05-31
(54)【発明の名称】保険仲介装置、保険仲介方法、保険仲介プログラム及び保険仲介システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/08 20120101AFI20220524BHJP
【FI】
G06Q40/08
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020192196
(22)【出願日】2020-11-19
(71)【出願人】
【識別番号】394013002
【氏名又は名称】三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】溝井国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】上野 靖
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB61
(57)【要約】
【課題】情報漏洩のリスクを抑えつつ、保険金の支払請求手続きをユーザが簡便に行えるようにする。
【解決手段】保険情報取得部111は、ユーザ端末から保険の種目及び証券番号を示す保険情報を取得する。画面表示部113は、保険情報が示す種目に応じた情報入力画面をユーザ端末に表示して、種目の保険について保険金の支払請求をするための情報を入力させる。支払請求部114は、保険情報が示す証券番号と、情報入力画面に入力された入力情報とを保険会社装置に送信して、保険金の支払請求を行う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末から保険の種目及び証券番号を示す保険情報を取得する保険情報取得部と、
前記保険情報取得部によって取得された前記保険情報が示す種目に応じた情報入力画面を前記ユーザ端末に表示して、前記種目の保険について保険金の支払請求をするための情報を入力させる画面表示部と、
前記保険情報が示す証券番号と、前記画面表示部によって表示された前記情報入力画面に入力された入力情報とを保険会社装置に送信して、前記保険金の支払請求を行う支払請求部と
を備える保険仲介装置。
【請求項2】
前記画面表示部は、同意画面を前記ユーザ端末に表示して、診断書の取得に同意するか否かを示す同意情報の入力をさせ、
前記支払請求部は、前記入力情報とともに、前記同意情報を前記保険会社装置に送信する
請求項1に記載の保険仲介装置。
【請求項3】
前記支払請求部は、前記証券番号から特定される保険契約者の本人認証が成功した場合に、前記入力情報を前記保険会社装置に送信する
請求項1又は2に記載の保険仲介装置。
【請求項4】
前記支払請求部は、前記証券番号から特定される保険会社に応じた認証強度の認証方式による前記本人認証が成功した場合に、前記入力情報を前記保険会社装置に送信する
請求項3に記載の保険仲介装置。
【請求項5】
前記保険仲介装置は、さらに、
前記保険情報が示す証券番号を保険会社装置に送信して、前記証券番号から特定される保険の保険金の支払請求を実行可能か否かを示す請求可否情報を前記保険会社装置から取得する事前判定部
を備え、
前記画面表示部は、前記事前判定部によって取得された前記請求可否情報が支払請求が実行可能であることを示す場合に、前記情報入力画面を表示する
請求項1から4までのいずれか1項に記載の保険仲介装置。
【請求項6】
前記保険会社装置は、保険会社毎に対応して設けられ、
前記支払請求部は、前記証券番号から特定される保険会社に対応した保険会社装置に前記証券番号と前記入力情報を送信する
請求項1から5までのいずれか1項に記載の保険仲介装置。
【請求項7】
前記支払請求部は、前記保険会社装置に送信する前記保険情報が示す証券番号と、前記画面表示部によって表示された前記情報入力画面に入力された入力情報とを認証履歴記憶部に記憶する
請求項1から6までのいずれか1項に記載の保険仲介装置。
【請求項8】
保険仲介装置の保険情報取得部が、ユーザ端末から保険の種目及び証券番号を示す保険情報を取得し、
前記保険仲介装置の画面表示部が、前記保険情報が示す種目に応じた情報入力画面を前記ユーザ端末に表示して、前記種目の保険について保険金の支払請求をするための情報を入力させ、
前記保険仲介装置の支払請求部が、前記保険情報が示す証券番号と、前記情報入力画面に入力された入力情報とを保険会社装置に送信して、前記保険金の支払請求を行う保険仲介方法。
【請求項9】
ユーザ端末から保険の種目及び証券番号を示す保険情報を取得する保険情報取得処理と、
前記保険情報取得処理によって取得された前記保険情報が示す種目に応じた情報入力画面を前記ユーザ端末に表示して、前記種目の保険について保険金の支払請求をするための情報を入力させる画面表示処理と、
前記保険情報が示す証券番号と、前記画面表示処理によって表示された前記情報入力画面に入力された入力情報とを保険会社装置に送信して、前記保険金の支払請求を行う支払請求処理と
を行う保険仲介装置としてコンピュータを機能させる保険仲介プログラム。
【請求項10】
保険契約者によって使用されるユーザ端末と、保険会社によって使用される保険会社装置と、保険仲介装置とを備える保険仲介システムであり、
前記保険仲介装置は、
前記ユーザ端末から保険の種目及び証券番号を示す保険情報を取得する保険情報取得部と、
前記保険情報取得部によって取得された前記保険情報が示す種目に応じた情報入力画面を前記ユーザ端末に表示して、前記種目の保険について保険金の支払請求をするための情報を入力させる画面表示部と、
前記保険情報が示す証券番号と、前記画面表示部によって表示された前記情報入力画面に入力された入力情報とを前記保険会社装置に送信して、前記保険金の支払請求を行う支払請求部と
を備える保険仲介システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、保険金の支払請求を仲介する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
いざという時に備えて、各種保険に加入する人が多い。しかし、保険金の支払請求手続きは、保険会社毎に異なっており、ユーザが支払請求手続きを行うには手間がかかる。また、保険金の支払請求には、医師の診断書を取得しなければならない場合がある。この場合には、ユーザは、診断書を取得するために病院へ行くことになり、ユーザに負担がかかるとともに、院内感染のリスクが高くなる。
【0003】
特許文献1には、保険金の支払請求手続きを支援する保険金請求支援システムについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開2018/163265号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された保険金請求支援装置では、保険金の支払可否の判断まで行う。そのため、保険金の支払可否の判断に必要な情報を保険金請求支援装置が保持している。保険金の支払可否の判断に必要な情報には、機密性の高い情報が含まれており、情報漏洩のリスクが高い。
本開示は、情報漏洩のリスクを抑えつつ、保険金の支払請求手続きをユーザが簡便に行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る保険仲介装置は、
ユーザ端末から保険の種目及び証券番号を示す保険情報を取得する保険情報取得部と、
前記保険情報取得部によって取得された前記保険情報が示す種目に応じた情報入力画面を前記ユーザ端末に表示して、前記種目の保険について保険金の支払請求をするための情報を入力させる画面表示部と、
前記保険情報が示す証券番号と、前記画面表示部によって表示された前記情報入力画面に入力された入力情報とを保険会社装置に送信して、前記保険金の支払請求を行う支払請求部と
を備える。
【0007】
前記画面表示部は、同意画面を前記ユーザ端末に表示して、診断書の取得に同意するか否かを示す同意情報の入力をさせ、
前記支払請求部は、前記入力情報とともに、前記同意情報を前記保険会社装置に送信する。
【0008】
前記保険仲介装置は、さらに、
前記証券番号から特定される保険契約者の本人認証を行う認証部
を備え、
前記支払請求部は、前記認証部による前記本人認証が成功した場合に、前記入力情報を前記保険会社装置に送信する。
【0009】
前記認証部は、前記証券番号から特定される保険会社に応じた認証強度の認証方式により、前記本人認証を行う。
【0010】
前記保険会社装置は、さらに、
前記保険情報が示す証券番号を保険会社装置に送信して、前記証券番号から特定される保険の保険金の支払請求を実行可能か否かを示す請求可否情報を前記保険会社装置から取得する事前判定部
を備え、
前記画面表示部は、前記事前判定部によって取得された前記請求可否情報が支払請求が実行可能であることを示す場合に、前記情報入力画面を表示する。
【0011】
前記保険会社装置は、保険会社毎に対応して設けられ、
前記支払請求部は、前記証券番号から特定される保険会社に対応した保険会社装置に前記証券番号と前記入力情報を送信する。
【0012】
本開示に係る保険仲介方法は、
保険仲介装置の保険情報取得部が、ユーザ端末から保険の種目及び証券番号を示す保険情報を取得し、
前記保険仲介装置の画面表示部が、前記保険情報が示す種目に応じた情報入力画面を前記ユーザ端末に表示して、前記種目の保険について保険金の支払請求をするために必要な情報を入力させ、
前記保険仲介装置の支払請求部が、前記保険情報が示す証券番号と、前記情報入力画面に入力された入力情報とを保険会社装置に送信して、前記保険金の支払請求を行う。
【0013】
本開示に係る保険仲介プログラムは、
ユーザ端末から保険の種目及び証券番号を示す保険情報を取得する保険情報取得処理と、
前記保険情報取得処理によって取得された前記保険情報が示す種目に応じた情報入力画面を前記ユーザ端末に表示して、前記種目の保険について保険金の支払請求をするために必要な情報を入力させる画面表示処理と、
前記保険情報が示す証券番号と、前記画面表示処理によって表示された前記情報入力画面に入力された入力情報とを保険会社装置に送信して、前記保険金の支払請求を行う支払請求処理と
を行う保険仲介装置としてコンピュータを機能させる。
【0014】
本開示に係る保険仲介システムは、
保険契約者によって使用されるユーザ端末と、保険会社によって使用される保険会社装置と、保険仲介装置とを備える保険仲介システムであり、
前記保険会社装置は、
前記ユーザ端末から保険の種目及び証券番号を示す保険情報を取得する保険情報取得部と、
前記保険情報取得部によって取得された前記保険情報が示す種目に応じた情報入力画面を前記ユーザ端末に表示して、前記種目の保険について保険金の支払請求をするために必要な情報を入力させる画面表示部と、
前記保険情報が示す証券番号と、前記画面表示部によって表示された前記情報入力画面に入力された入力情報とを前記保険会社装置に送信して、前記保険金の支払請求を行う支払請求部と
を備える。
【発明の効果】
【0015】
本開示では、保険の種目に応じた情報入力画面をユーザ端末に表示して、保険金の支払請求をするために必要な情報を入力させ、入力情報を保険会社装置に送信して保険金の支払請求を行う。
ユーザは、支払請求したい保険を指定して、情報を入力することで、保険金の支払請求を行うことが可能である。したがって、ユーザは保険金の支払請求手続きを簡便に行うことができる。
保険仲介装置は、入力情報を保険会社装置に送信するだけであり、保険金の支払可否の判断は行わない。そのため、保険金の支払可否の判断に必要な情報を保険仲介装置が保持する必要はなく、情報漏洩のリスクが低い。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施の形態1に係る保険仲介システム1の構成図。
図2】実施の形態1に係る保険仲介装置10の構成図。
図3】実施の形態1に係るユーザ情報記憶部131に記憶される情報の説明図。
図4】実施の形態1に係る病院情報記憶部132に記憶される情報の説明図。
図5】実施の形態1に係る画面情報記憶部133に記憶される情報の説明図。
図6】実施の形態1に係る認証履歴記憶部134に記憶される情報の説明図。
図7】実施の形態1に係る認証情報記憶部135に記憶される情報の説明図。
図8】実施の形態1に係る保険仲介システム1の処理の処理フロー図。
図9】実施の形態1に係る保険選択画面の例を示す図。
図10】実施の形態1に係る情報入力画面の例を示す図。
図11】実施の形態1に係る同意画面の例を示す図。
図12】実施の形態1に係る認証通知画面の例を示す図。
図13】実施の形態1に係る支払請求通知画面の例を示す図。
図14】変形例3に係る保険仲介装置10の構成図。
図15】実施の形態2に係る保険仲介装置10の構成図。
図16】実施の形態2に係る認証情報記憶部135に記憶される情報の説明図。
図17】実施の形態2に係る認証強度記憶部136に記憶される情報の説明図。
図18】実施の形態2に係る保険仲介システム1の処理の処理フロー図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
実施の形態1.
***構成の説明***
図1を参照して、実施の形態1に係る保険仲介システム1の構成を説明する。
保険仲介システム1は、保険仲介装置10と、1台以上のユーザ端末20と、1台以上の保険会社装置30とを備える。保険仲介装置10は、各ユーザ端末20及び各保険会社装置30と伝送路90を介して接続されている。具体例としては、伝送路90は、インターネットである。
【0018】
保険仲介装置10は、保険金の支払請求を仲介するコンピュータである。保険仲介装置10は、ユーザ端末20から保険金の支払請求の要求を受け付け、必要な情報を揃えて保険会社装置30に送信することにより、保険金の支払請求を行う。
ユーザ端末20は、保険金の支払請求を行うユーザによって使用される端末である。具体例としては、ユーザ端末20は、ユーザによって使用されるPC(Personal Computer)又はスマートフォンである。
保険会社装置30は、各保険会社によって使用されるコンピュータである。具体例としては、保険会社装置30は、保険会社に設置されたサーバである。
【0019】
図2を参照して、実施の形態1に係る保険仲介装置10の構成を説明する。
保険仲介装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信インタフェース14とのハードウェアを備える。プロセッサ11は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0020】
プロセッサ11は、プロセッシングを行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ11は、具体例としては、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
【0021】
メモリ12は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ12は、具体例としては、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
【0022】
ストレージ13は、データを保管する記憶装置である。ストレージ13は、具体例としては、HDD(Hard Disk Drive)である。また、ストレージ13は、SD(登録商標,Secure Digital)メモリカード、CF(CompactFlash,登録商標)、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)といった可搬記録媒体であってもよい。
【0023】
通信インタフェース14は、外部の装置と通信するためのインタフェースである。通信インタフェース14は、具体例としては、Ethernet(登録商標)、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標,High-Definition Multimedia Interface)のポートである。
【0024】
保険仲介装置10は、機能構成要素として、保険情報取得部111と、事前判定部112と、画面表示部113と、支払請求部114とを備える。保険仲介装置10の各機能構成要素の機能はソフトウェアにより実現される。
ストレージ13には、保険仲介装置10の各機能構成要素の機能を実現するプログラムが格納されている。このプログラムは、プロセッサ11によりメモリ12に読み込まれ、プロセッサ11によって実行される。これにより、保険仲介装置10の各機能構成要素の機能が実現される。
【0025】
ストレージ13は、ユーザ情報記憶部131と、病院情報記憶部132と、画面情報記憶部133と、認証履歴記憶部134と、認証情報記憶部135とを実現する。
【0026】
図2では、プロセッサ11は、1つだけ示されていた。しかし、プロセッサ11は、複数であってもよく、複数のプロセッサ11が、各機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
【0027】
***動作の説明***
図3から図13を参照して、実施の形態1に係る保険仲介装置10の動作を説明する。
実施の形態1に係る保険仲介装置10の動作手順は、実施の形態1に係る保険仲介方法に相当する。また、実施の形態1に係る保険仲介装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態1に係る保険仲介プログラムに相当する。
【0028】
図3を参照して、実施の形態1に係るユーザ情報記憶部131に記憶される情報を説明する。
ユーザ情報記憶部131には、ユーザID(IDentifier)毎に、氏名と、電話番号と、1つ以上の保険情報とが記憶される。保険情報は、ユーザが契約している保険に関する情報である。保険情報には、保険会社の会社名称と、保険の証券番号と、保険の種目とが含まれる。種目は、傷害、自動車、火災といった保険の種類である。なお、証券番号から種目が特定可能な場合には、種目は不要であるが、ここでは証券番号から種目が特定できないものとして説明する。
【0029】
ユーザ情報記憶部131に記憶される情報は、保険会社から提供されてもよいし、ユーザから提供されてもよい。例えば、ユーザ情報記憶部131に記憶される情報は、保険会社装置30から指定されたフォーマットの電子データとして提供される。あるいは、ユーザ情報記憶部131に記憶される情報は、保険会社等から提供される専用のアプリケーションがユーザ端末20に導入され、ユーザ端末20から入力される。
【0030】
図4を参照して、実施の形態1に係る病院情報記憶部132に記憶される情報を説明する。
病院情報記憶部132には、病院ID毎に、病院名と、診療科と、登録日とが記憶される。病院情報記憶部132に記憶された病院IDが示す病院における診療科は、後述する処理において、保険金の支払請求に当たり、保険会社からの診断書の請求に対応可能である。
【0031】
図5を参照して、実施の形態1に係る画面情報記憶部133に記憶される情報を説明する。
画面情報記憶部133には、保険の種目毎に、情報入力画面が記憶される。情報入力画面は、対応する種目の保険金の支払請求に必要な情報の入力欄を含む画面である。同じ種目でも、保険によって保険金の支払請求に必要な情報が異なる場合もあり得る。ここでは、情報入力画面は、対応する種目についての全ての保険の保険金の支払請求に必要な情報の入力欄を網羅しているものとする。言い換えると、情報入力画面は、一部の保険には不要な情報の入力欄が含まれている可能性がある。
【0032】
図6を参照して、実施の形態1に係る認証履歴記憶部134に記憶される情報を説明する。
認証履歴記憶部134には、日時毎に、ユーザIDと、保険情報と、認証種別と、本人同意状態とが記憶される。認証種別は、本人認証を行った認証方式を示す。本人同意状態は、同意が得られたか否かを示す。図5では、1が同意が得られた状態を表し、0が同意が得られていない状態を表す。
【0033】
図7を参照して、実施の形態1に係る認証情報記憶部135に記憶される情報を説明する。
認証情報記憶部135には、設定日毎に、認証種別と認証通知画面とが記憶される。設定日から次の設定日までの期間は、対応する認証種別が使用される。図7では、2017年4月1日から2018年3月31日までの期間は、パスワード認証が用いられ、2018年4月1日以降の期間は、電話認証が用いられることを表している。
【0034】
図8を参照して、実施の形態1に係る保険仲介システム1の処理を説明する。
(ステップS101:ログイン処理)
ユーザ端末20は、保険仲介システム1にログインする。
具体的には、ユーザ端末20は、保険仲介システム1のアプリケーションを起動する。すると、ユーザID及びパスワードの入力画面が表示される。ユーザ端末20は、ユーザID及びパスワードを入力することにより、保険仲介システム1にログインする。
【0035】
(ステップS102:保険情報提供処理)
保険仲介装置10の保険情報取得部111は、ステップS101で入力されたユーザIDが示すユーザに対応する保険情報をユーザ端末20に提供する。
具体的には、保険情報取得部111は、ステップS101で入力されたユーザIDに対応する保険情報をユーザ情報記憶部131から読み出す。そして、保険情報取得部111は、読み出された保険情報を示す保険選択画面をユーザ端末20に表示する。具体例としては、ステップS101でユーザIDがU01のユーザがログインした場合には、図9に示すようにユーザIDがU01のユーザの保険情報が一覧表示された保険選択画面が表示される。
【0036】
(ステップS103:保険選択処理)
ユーザ端末20は、ステップS102で提供された保険情報を参照して、保険金の支払請求を行いたい保険を選択する。
具体的には、保険情報選択画面に示された保険情報から保険金の支払請求を行いたい保険がユーザによって選択される。具体例としては、図9に示す保険選択画面が表示された場合には、保険金の支払請求を行いたい保険を示す保険情報についての選択欄のチェックボックスにチェックが入れられることにより、保険が選択される。決定ボタンが押下されると、ユーザ端末20は、選択された保険についての保険情報を選択情報として保険仲介装置10に送信する。
【0037】
(ステップS104:判定情報送信処理)
保険仲介装置10の保険情報取得部111は、ステップS103で送信された、保険の種目及び証券番号を示す保険情報である選択情報を取得する。そして、保険仲介装置10の事前判定部112は、ステップS101で入力されたユーザIDと、ステップS103で送信された選択情報が示す証券番号及び種目とを、保険会社装置30に送信する。ここで、事前判定部112は、ユーザIDと、証券番号及び種目とを、選択情報が示す保険会社に対応した保険会社装置30に送信する。選択情報が示す保険会社は、証券番号から特定することも可能である。
【0038】
(ステップS105:保険会社判定処理)
保険会社装置30は、ステップS104で送信された証券番号から特定される保険の保険金の支払請求を実行可能か否かを判定する。
具体的には、保険会社装置30は、保険仲介システム1による保険金の支払請求に、証券番号から特定される保険が対応しているか否かを判定する。そして、保険会社装置30は、保険金の支払請求を実行可能か否かを示す請求可否情報を保険仲介装置10に送信する。また、保険会社装置30は、保険金の支払請求を実行可能である場合には、ユーザIDが示すユーザについての契約情報も保険仲介装置10に送信する。
【0039】
(ステップS106:事前判定処理)
保険仲介装置10の事前判定部112は、ステップS105で送信された請求可否情報が、保険金の支払請求を実行可能であることを示すか否かを判定する。
事前判定部112は、請求可否情報が保険金の支払請求を実行可能であることを示す場合には、処理をステップS107に進める。一方、事前判定部112は、請求可否情報が保険金の支払請求を実行不可能であることを示す場合には、ユーザ端末20に保険仲介システム1では保険金の支払請求できないことを通知した上で、処理を終了する。
【0040】
(ステップS107:画面表示処理)
保険仲介装置10の画面表示部113は、情報入力画面と、同意画面と、認証通知画面とを表示する。
【0041】
<情報入力画面>
画面表示部113は、ステップS103で取得された選択情報が示す種目に応じた情報入力画面をユーザ端末20に表示して、その種目の保険について保険金の支払請求をするために必要な情報を入力させる。
具体的には、画面表示部113は、ステップS103で取得された選択情報が示す種目に対応する情報入力画面を画面情報記憶部133から読み出す。そして、画面表示部113は、ステップS105で送信された契約情報を設定した情報入力画面をユーザ端末20に表示する。具体例としては、図10に示すように、種目が傷害の場合には、傷害をした日にちと、病名と、通院日数と、入院日数と、病院名と、診療科名といった情報の入力欄が設けられた情報入力画面が表示される。
【0042】
<同意画面>
画面表示部113は、同意画面をユーザ端末20に表示して、診断書の取得に同意するか否かを示す同意情報の入力をさせる。
具体的には、画面表示部113は、ステップS105で送信された契約情報を設定した同意画面をユーザ端末20に表示する。具体例としては、図11に示すように、保険会社が病院から診断書を取得することに同意するか否かの入力欄が設けられた同意画面が表示される。この際、同意画面には、保険仲介装置10が保険会社に個人情報を開示することについても同意するか否かを確認してもよい。
【0043】
<認証通知画面>
画面表示部113は、保険契約者の本人認証をするための認証処理の実行を促す認証通知画面をユーザ端末20に表示して、ユーザ端末20に認証処理を実行させる。
具体的には、画面表示部113は、ステップS107の処理が実行された日に応じた認証種別の認証通知画面を認証情報記憶部135から読み出す。そして、画面表示部113は、読み出された認証通知画面をユーザ端末20に表示する。具体例としては、図12に示すように、認証方式が電話認証の場合には、指定電話番号へ電話することを促す認証通知画面が表示される。
【0044】
(ステップS108:情報入力処理)
ユーザ端末20は、情報入力画面及び同意画面に対して入力するとともに、認証処理を実行する。
具体的には、情報入力画面及び同意画面の入力欄にユーザ端末20のユーザによって入力される。例えば、図10に示す情報入力画面であれば、傷害をした日にちと、病名と、通院日数と、入院日数と、病院名と、診療科名とが入力され、OKボタンが押下される。また、図11に示す同意画面であれば、同意するというボタン又は同意しないというボタンが押下される。ユーザ端末20は、情報入力画面及び同意画面についてユーザによって入力された情報を保険仲介装置10に送信する。
また、ユーザ端末20のユーザによって認証処理が実行される。例えば、図12に示すように、認証方式が電話認証の場合には、指定電話番号へ電話がされる。
【0045】
(ステップS109:支払請求処理)
保険仲介装置10の支払請求部114は、ステップS108で情報入力画面及び同意画面についてユーザによって入力された情報を取得する。
【0046】
そして、まず、支払請求部114は、ステップS108で実行された認証処理によって認証がされたか否かを判定する。
具体的には、認証方式が電話認証の場合には、支払請求部114は、ステップS101で入力されたユーザIDに対応する電話番号をユーザ情報記憶部131から読み出し、発信元の電話番号と一致するか否かに応じて認証がされたか否かを判定する。なお、他の認証装置による処理が必要な場合には、支払請求部114は、認証装置に認証要求を行い、本人認証が成功したか否かの結果を取得する。
【0047】
本人認証が成功しなかった場合には、支払請求部114は、画面表示部113に認証通知画面を再びユーザ端末20に表示させる等して、認証処理の再実行を促す。なお、基準回数連続して認証が成功しなかった場合、又は、基準時間経過しても認証が成功しなかった場合には、処理を終了してもよい。
【0048】
本人認証が成功した場合には、支払請求部114は、同意画面についてユーザによって入力された情報が、保険会社が病院から診断書を取得することに同意することを示すか否かを判定する。
同意する場合には、支払請求部114は、ステップS108で入力された情報を取得した日時をキーとするレコードを認証履歴記憶部134に挿入し、そのレコードにステップS101で入力されたユーザIDと、ステップS103で送信された選択情報と、ステップS108で用いられた認証種別と、同意が得られたことを示す1とを設定する。そして、支払請求部114は、ステップS103で送信された選択情報が示す証券番号と、ステップS108で情報入力画面に入力された情報と、診断書を取得することに同意することを示す情報とを保険会社装置30に送信する。なお、認証履歴記憶部134に情報を記憶するタイミングは、送信のタイミングの前後どちらでも構わない。
この際、支払請求部114は、ステップS108で入力された病院及び診療科が病院情報記憶部132に記憶されているか否かを示す情報も合わせて保険会社装置30に送信してもよい。
一方同意しない場合には、支払請求部114は、ステップS108で入力された情報を取得した日時をキーとするレコードを認証履歴記憶部134に挿入し、そのレコードにステップS101で入力されたユーザIDと、ステップS103で送信された選択情報と、ステップS108で用いられた認証種別と、同意が得られなかったことを示す0とを設定する。そして、支払請求部114は、ステップS103で送信された選択情報が示す証券番号と、ステップS108で情報入力画面に入力された情報と、診断書を取得することに同意しないことを示す情報とを保険会社装置30に送信する。なお、認証履歴記憶部134に情報を記憶するタイミングは、送信のタイミングの前後どちらでも構わない。
【0049】
(ステップS110:支払手続き処理)
保険会社装置30は、ステップS109で送信された情報を受信する。そして、保険会社では、受信された情報に基づき、保険金の支払処理が実行される。具体的には、保険金の支払が可能であるか否かが判定されるとともに、保険金の支払が可能である場合には支払金額の計算がされる。
この際、診断書を取得することに同意するという情報が得られた場合には、保険会社が直接病院から診断書を取得する。つまり診断書を取得することに同意するという情報は、保険会社が病院に対して診断書を請求することをユーザが許容する情報となる。一方、診断書を取得することに同意しないという情報が得られた場合には、保険会社がユーザに対して診断書を送付するように依頼する。
なお、診断書を取得することに同意するという情報が得られた場合であっても、ステップS108で入力された病院及び診療科が病院情報記憶部132に記憶されていない場合には、保険会社がユーザに対して診断書を送付するように依頼してもよい。あるいは、ステップS108で入力された病院及び診療科が病院情報記憶部132に記憶されていない場合には、新たに病院及び診療科を病院情報記憶部132に記憶した上で、ステップS103で送信された選択情報が示す証券番号と、ステップS108で情報入力画面に入力された情報と、診断書を取得することに同意することを示す情報とを保険会社装置30に送信するように構成してもよい。
【0050】
(ステップS111:請求済通知処理)
保険仲介装置10の支払請求部114は、ユーザ端末20に対して、保険金の支払請求を行ったことを通知する。具体例としては、支払請求部114は、図13に示すように、保険金の支払請求を行ったことを示す支払請求通知画面をユーザ端末20に表示する。
【0051】
***実施の形態1の効果***
以上のように、実施の形態1に係る保険仲介システム1では、保険仲介装置10は、ユーザ端末20と保険会社装置30との間で、保険金の支払請求を仲介する。
具体的には、保険仲介装置10は、ユーザ端末20から保険が指定されると、支払請求に必要な情報をユーザ端末20から取得して、保険会社装置30に送信する。そのため、ユーザは、保険会社毎に異なる請求方法を特定した上で請求を行い、保険会社毎に異なるフォーマットに情報を入力するといったことをすることなく、簡便に保険金の支払請求を行うことが可能である。また、保険金の支払の可否等の判断は、情報を受信した保険会社装置30に対応する保険会社で行われる。保険仲介装置10は、必要最低限の情報だけを保持しておけばよく、情報漏洩のリスクが低い。
【0052】
情報漏洩のリスクが高いと、情報システムの導入に対して及び腰になってしまい、情報システムの導入がなかなか進まない。しかし、実施の形態1に係る保険仲介システム1は、情報漏洩のリスクを低くできるため、情報システムの導入を促進することが可能である。
【0053】
また、実施の形態1に係る保険仲介システム1では、保険仲介装置10は、診断書を保険会社が病院から取得することについて同意を得る。そのため、同意が得られれば、保険会社が直接病院から診断書を取得できるようになり、ユーザが診断書の取得のために病院に行く必要がなくなり、ユーザの負担を軽減できるとともに、院内感染のリスクを抑えることができる。
【0054】
また、実施の形態1に係る保険仲介システム1では、支払請求部114が、保険会社端末30にユーザからの請求日時、ユーザID、選択情報、認証種別および本人同意状態を含む支払い請求に関する情報を送信するときに、認証履歴記憶部134に同じ情報を記憶する。
認証履歴記憶部134に履歴を記憶することにより、支払い請求に対するユーザの認証種別および本人同意状態の真正性を担保する。それにより、後日保険会社端末30等から本人同意に関する照会を受けるとき、認証履歴記憶部134の履歴に基づき、一定の信頼性のある回答を行うことが期待できる。
【0055】
***他の構成***
<変形例1>
図8のステップS103では、複数の保険について保険金の支払請求を行いたい場合には、複数の保険が選択される。この場合には、ステップS104では、選択された各保険について、ユーザIDと、証券番号及び種目とが、対応する保険会社装置30に送信される。そして、ステップS105以降の処理が、選択された各保険について、実行される。
これにより、ユーザは、複数の保険について、簡便に保険金の支払請求を行うことが可能である。
【0056】
<変形例2>
保険金の支払請求の条件が変更になる場合がある。そこで、図8のステップS105で保険会社装置30は、条件が変更になり、必要な情報が追加された場合には、追加された情報を保険仲介装置10に通知してもよい。そして、図8のステップS107で、保険仲介装置10の画面表示部113は、通知された情報の入力欄を情報入力画面に追加した上で、ユーザ端末20に表示してもよい。
これにより、情報が不足しているために保険会社からユーザに情報の再確認が行われるといったことを防止することが可能である。
【0057】
<変形例3>
図8のステップS109で示した、本人認証処理と、保険会社が病院から診断書を取得することに対する同意を取得する同意取得処理とは、本人認証処理で認証が成功した後、同意取得処理を行うように構成している。変形例3として、同意取得処理で同意を得た場合のみ、本人認証を行うように構成してもよい。この場合、ステップS108で情報入力画面に入力された情報とともに、保険会社が病院から診断書を取得することに対する同意に対して、本人認証がされている情報を保険会社装置30に送信することになる。また同意取得処理で同意を得なかった場合には、ステップS108で情報入力画面に入力された情報が保険会社装置30に送信されることになり、診断書については従来通り、ユーザに対して送付を依頼することになる。
【0058】
<変形例4>
実施の形態1では、各機能構成要素がソフトウェアで実現された。しかし、変形例4として、各機能構成要素はハードウェアで実現されてもよい。この変形例4について、実施の形態1と異なる点を説明する。
【0059】
図14を参照して、変形例4に係る保険仲介装置10の構成を説明する。
各機能構成要素がハードウェアで実現される場合には、保険仲介装置10は、プロセッサ11とメモリ12とストレージ13とに代えて、電子回路15を備える。電子回路15は、各機能構成要素と、メモリ12と、ストレージ13との機能とを実現する専用の回路である。
【0060】
電子回路15としては、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA(Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)が想定される。
各機能構成要素を1つの電子回路15で実現してもよいし、各機能構成要素を複数の電子回路15に分散させて実現してもよい。
【0061】
<変形例5>
変形例5として、一部の各機能構成要素がハードウェアで実現され、他の各機能構成要素がソフトウェアで実現されてもよい。
【0062】
プロセッサ11とメモリ12とストレージ13と電子回路15とを処理回路という。つまり、各機能構成要素の機能は、処理回路により実現される。
【0063】
また、以上の説明における「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」又は「処理回路」に読み替えてもよい。
【0064】
実施の形態2.
実施の形態2は、保険金の支払請求先となる保険会社に応じて認証方式が異なる点が実施の形態1と異なる。実施の形態2では、この異なる点を説明し、同一の点については説明を省略する。
【0065】
***構成の説明***
図15を参照して、実施の形態2に係る保険仲介装置10の構成を説明する。
保険仲介装置10は、ストレージ13が認証強度記憶部136を実現する点が図2に示す保険仲介装置10と異なる。
【0066】
***動作の説明***
図16から図18を参照して、実施の形態2に係る保険仲介装置10の動作を説明する。
実施の形態2に係る保険仲介装置10の動作手順は、実施の形態2に係る保険仲介方法に相当する。また、実施の形態2に係る保険仲介装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態2に係る保険仲介プログラムに相当する。
【0067】
図16を参照して、実施の形態2に係る認証情報記憶部135に記憶される情報を説明する。
認証情報記憶部135には、保険会社ID毎に、保険会社名と、認証強度とが記憶されている。認証強度は、認証処理による保証の強さを示す。
【0068】
図17を参照して、実施の形態2に係る認証強度記憶部136に記憶される情報を説明する。
認証強度記憶部136には、認証強度毎に、1つ以上の認証種別が優先度の高い順に記憶されるとともに、認証通知画面が記憶される。例えば、認証強度が高の認証種別としては、顔認証、電話認証、認証コードの利用が順に設定され、顔認証と電話認証と認証コードとのいずれかを実行することを促す認証通知画面が記憶されている。
【0069】
図18を参照して、実施の形態2に係る保険仲介システム1の処理を説明する。
ステップS201からステップS206の処理は、図8のステップS101からステップS106の処理と同じである。ステップS209からステップS211の処理は、図8のステップS109からステップS111の処理と同じである。
【0070】
(ステップS207:画面表示処理)
保険仲介装置10の画面表示部113は、情報入力画面と、同意画面と、認証通知画面とを表示する。情報入力画面及び同意画面に関しては、図8のステップS107の処理と同じである。
【0071】
<認証通知画面>
画面表示部113は、認証処理の実行を促す認証通知画面をユーザ端末20に表示して、ユーザ端末20に認証処理を実行させる。
具体的には、画面表示部113は、ステップS103で送信された選択情報が示す保険会社に対応する認証強度を認証情報記憶部135から読み出す。画面表示部113は、読み出された認証強度に対応する認証通知画面を認証強度記憶部136から読み出す。そして、画面表示部113は、読み出された認証通知画面をユーザ端末20に表示する。
【0072】
(ステップS208:情報入力処理)
ユーザ端末20は、情報入力画面及び同意画面に対して入力するとともに、認証処理を実行する。情報入力画面及び同意画面の入力欄への入力に関しては、図8のステップS108の処理と同じである。
【0073】
保険会社が病院から診断書を取得することに同意する場合には、ユーザ端末20のユーザによって認証処理が実行される。この際、認証通知画面の案内に従い、できるだけ優先度の高い認証種別の認証方式による認証処理が実行される。
具体的には、一番優先度が高い認証種別1による認証処理が実行されるが、ユーザ端末20のハードウェア的な制限やユーザ側の制限等により、認証が行えない場合には次に優先度が高い認証種別による認証処理が実行される。
なおステップS209の処理は、ステップS109の処理と同じであるが、認証履歴記憶部134に認証種別とともに、認証強度を記憶するように構成してもよい。
【0074】
***実施の形態2の効果***
以上のように、実施の形態2に係る保険仲介システム1では、保険金の支払請求先となる保険会社に応じた認証強度の認証方式が用いられる。保険会社によって同意したことに対する保証の強さとユーザの手間とのバランスから要求する認証強度が異なる場合がある。一般に認証強度が高くなるほど、ユーザに手間がかかる傾向がある。実施の形態2に係る保険仲介システム1では、保険会社の要求に応じた認証方式を採用することが可能になる。
【0075】
以上、本開示の実施の形態及び変形例について説明した。これらの実施の形態及び変形例のうち、いくつかを組み合わせて実施してもよい。また、いずれか1つ又はいくつかを部分的に実施してもよい。なお、本開示は、以上の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0076】
1 保険仲介システム、10 保険仲介装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、14 通信インタフェース、15 電子回路、111 保険情報取得部、112 事前判定部、113 画面表示部、114 支払請求部、131 ユーザ情報記憶部、132 病院情報記憶部、133 画面情報記憶部、134 認証履歴記憶部、135 認証情報記憶部、20 ユーザ端末、30 保険会社装置、90 伝送路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2022-02-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末から保険の種目及び証券番号を示す保険情報を取得する保険情報取得部と、
前記保険情報取得部によって取得された前記保険情報が示す種目に応じた情報入力画面を前記ユーザ端末に表示して、前記種目の保険について保険金の支払請求をするための情報を入力させる画面表示部と、
前記保険情報が示す証券番号と、前記画面表示部によって表示された前記情報入力画面に入力された入力情報とを保険会社装置に送信して、前記保険金の支払請求を行う支払請求部と
を備え
前記画面表示部は、同意画面を前記ユーザ端末に表示して、診断書の取得に同意するか否かを示す同意情報の入力をさせ、
前記支払請求部は、前記入力情報とともに、前記同意情報を前記保険会社装置に送信する保険仲介装置。
【請求項2】
前記画面表示部は、診断書の取得に同意することを示す同意情報が入力された場合に、認証処理の実行を促す認証通知画面を前記ユーザ端末に表示して、前記証券番号から特定される保険契約者であることを認証する本人認証を行う
請求項1に記載の保険仲介装置。
【請求項3】
前記支払請求部は、前記証券番号から特定される保険契約者の本人認証が成功した場合に、前記入力情報を前記保険会社装置に送信する
請求項1又は2に記載の保険仲介装置。
【請求項4】
前記支払請求部は、前記証券番号から特定される保険会社に応じた認証強度の認証方式による前記本人認証が成功した場合に、前記入力情報を前記保険会社装置に送信する
請求項3に記載の保険仲介装置。
【請求項5】
前記保険仲介装置は、さらに、
前記保険情報が示す証券番号を保険会社装置に送信して、前記証券番号から特定される保険の保険金の支払請求を実行可能か否かを示す請求可否情報を前記保険会社装置から取得する事前判定部
を備え、
前記画面表示部は、前記事前判定部によって取得された前記請求可否情報が支払請求が実行可能であることを示す場合に、前記情報入力画面を表示する
請求項1から4までのいずれか1項に記載の保険仲介装置。
【請求項6】
前記保険会社装置は、保険会社毎に対応して設けられ、
前記支払請求部は、前記証券番号から特定される保険会社に対応した保険会社装置に前記証券番号と前記入力情報を送信する
請求項1から5までのいずれか1項に記載の保険仲介装置。
【請求項7】
前記支払請求部は、前記保険会社装置に送信する前記保険情報が示す証券番号と、前記画面表示部によって表示された前記情報入力画面に入力された入力情報とを認証履歴記憶部に記憶する
請求項1から6までのいずれか1項に記載の保険仲介装置。
【請求項8】
保険仲介装置の保険情報取得部が、ユーザ端末から保険の種目及び証券番号を示す保険情報を取得し、
前記保険仲介装置の画面表示部が、前記保険情報が示す種目に応じた情報入力画面を前記ユーザ端末に表示して、前記種目の保険について保険金の支払請求をするための情報を入力させ、
前記保険仲介装置の前記画面表示部が、同意画面を前記ユーザ端末に表示して、診断書の取得に同意するか否かを示す同意情報の入力をさせ、
前記保険仲介装置の支払請求部が、前記保険情報が示す証券番号と、前記情報入力画面に入力された入力情報とともに、前記同意情報を保険会社装置に送信して、前記保険金の支払請求を行う保険仲介方法。
【請求項9】
ユーザ端末から保険の種目及び証券番号を示す保険情報を取得する保険情報取得処理と、
前記保険情報取得処理によって取得された前記保険情報が示す種目に応じた情報入力画面を前記ユーザ端末に表示して、前記種目の保険について保険金の支払請求をするための情報を入力させる画面表示処理と、
前記保険情報が示す証券番号と、前記画面表示処理によって表示された前記情報入力画面に入力された入力情報とを保険会社装置に送信して、前記保険金の支払請求を行う支払請求処理と
を行う保険仲介装置としてコンピュータを機能させ
前記画面表示処理では、同意画面を前記ユーザ端末に表示して、診断書の取得に同意するか否かを示す同意情報の入力をさせ、
前記支払請求処理では、前記入力情報とともに、前記同意情報を前記保険会社装置に送信する保険仲介プログラム。
【請求項10】
保険契約者によって使用されるユーザ端末と、保険会社によって使用される保険会社装置と、保険仲介装置とを備える保険仲介システムであり、
前記保険仲介装置は、
前記ユーザ端末から保険の種目及び証券番号を示す保険情報を取得する保険情報取得部と、
前記保険情報取得部によって取得された前記保険情報が示す種目に応じた情報入力画面を前記ユーザ端末に表示して、前記種目の保険について保険金の支払請求をするための情報を入力させる画面表示部と、
前記保険情報が示す証券番号と、前記画面表示部によって表示された前記情報入力画面に入力された入力情報とを前記保険会社装置に送信して、前記保険金の支払請求を行う支払請求部と
を備え
前記画面表示部は、同意画面を前記ユーザ端末に表示して、診断書の取得に同意するか否かを示す同意情報の入力をさせ、
前記支払請求部は、前記入力情報とともに、前記同意情報を前記保険会社装置に送信する保険仲介システム。