(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022081163
(43)【公開日】2022-05-31
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、ゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/45 20140101AFI20220524BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20220524BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20220524BHJP
A63F 13/577 20140101ALI20220524BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20220524BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/55
A63F13/69 510
A63F13/577
A63F13/53
【審査請求】未請求
【請求項の数】34
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020192537
(22)【出願日】2020-11-19
(71)【出願人】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【弁理士】
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】阿部 悟郎
(57)【要約】
【課題】複数種類のゲームについてゲーム内容のバリエーションを増やす。
【解決手段】情報処理システムは、複数種類のゲームのうちから、プレイヤにプレイさせるプレイ対象ゲームを自動的に決定する。情報処理システムは、操作方法が異なる複数のキャラクタのうちから、プレイヤに操作させる使用キャラクタを自動的に決定する。情報処理システムは、決定された使用キャラクタを仮想空間内においてプレイヤの操作に基づいて制御させることでプレイ対象ゲームを実行し、当該プレイ対象ゲームにおけるクリア条件が制限時間内に満たされたか否かに基づいてゲームを進行する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置のコンピュータに、
複数種類のゲームのうちから、プレイヤにプレイさせるプレイ対象ゲームを自動的に決定させ、
操作方法が異なる複数のキャラクタのうちから、プレイヤに操作させる使用キャラクタを自動的に決定させ、
決定された前記使用キャラクタを仮想空間内においてプレイヤの操作に基づいて制御させることで前記プレイ対象ゲームを実行させ、当該プレイ対象ゲームにおけるクリア条件が制限時間内に満たされたか否かに基づいてゲームを進行させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
複数の前記プレイ対象ゲームを自動的に決定させ、
決定された前記複数のプレイ対象ゲームのそれぞれにおいてプレイヤに操作させる複数の前記使用キャラクタを自動的に決定させ、
決定された前記複数のプレイ対象ゲームを連続して実行させることで、当該複数のプレイ対象ゲームを含むゲームを進行させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、
前記複数のキャラクタのうちから前記使用キャラクタをランダムに決定させる、請求項1または請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータに、
プレイヤの指示に基づいて予め指定された複数の候補キャラクタのうちから前記使用キャラクタを自動的に決定させる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記複数のキャラクタは、方向入力および当該方向入力とは異なる所定の指示入力に応じた移動方法がそれぞれ異なっており、
前記コンピュータに、さらに、
前記プレイ対象ゲームの実行中において、前記方向入力および前記指示入力に基づいて、前記使用キャラクタに対応する移動方法に従って、前記仮想空間内における前記使用キャラクタの移動制御を行わせる、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
前記複数のキャラクタの少なくともいずれかについての移動制御として、前記方向入力に応じた方向に前記使用キャラクタを移動させる方法と、前記方向入力と前記指示入力との組み合わせに応じて所定方向に前記使用キャラクタを移動させる方法と、前記使用キャラクタを自動的に移動させる方法とのうち少なくともいずれかの方法で移動制御を行わせる、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータに、さらに、
前記複数のキャラクタの少なくともいずれかについての攻撃動作の制御として、前記指示入力に応じて、または、自動的に、攻撃オブジェクトを発射する攻撃動作の制御を行わせる、請求項5または請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータに、さらに、
前記複数のキャラクタのそれぞれについて、前記仮想空間内の所定のオブジェクトに当該キャラクタが接触したことによって当該所定のオブジェクトに所定の効果を発生させる制御を行わせ、
前記複数のキャラクタのうち前記攻撃オブジェクトを発射するキャラクタについて、前記所定のオブジェクトに当該攻撃オブジェクトが接触したことによって、前記キャラクタが接触した場合と同じ効果を当該所定のオブジェクトに発生させる制御を行わせる、請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータに、
決定された前記使用キャラクタが、前記攻撃オブジェクトを発射する所定のキャラクタである場合、移動用オブジェクトが配置された前記仮想空間を用いて前記プレイ対象ゲームを開始させ、前記攻撃オブジェクトが前記移動用オブジェクトに接触したことによって、前記移動用オブジェクトに向かって当該所定のキャラクタが移動する移動制御を行わせる、請求項7または請求項8に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記複数のキャラクタには、前記仮想空間内において重力の影響を受ける第1の種類のキャラクタと、前記仮想空間内において重力の影響を受けない第2の種類のキャラクタとがあり、
前記コンピュータに、
前記使用キャラクタが前記第1の種類のキャラクタである場合、前記プレイ対象ゲームの実行中において、前記重力の影響を反映した前記使用キャラクタの移動制御を行わせる、請求項5から請求項9のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記コンピュータに、さらに、
決定された前記プレイ対象ゲームの開始前における所定期間内において、決定された前記プレイ対象ゲームに関する情報および前記使用キャラクタをプレイヤに提示させる、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項12】
前記コンピュータに、さらに、
前記所定期間内において、決定された前記使用キャラクタの操作方法をプレイヤに提示させ、当該使用キャラクタをプレイヤの操作に基づいて制御させる、請求項11に記載のゲームプログラム。
【請求項13】
前記制限時間は、前記複数種類のゲーム毎に設定された5秒以内の所定長さの時間である、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項14】
1以上のプロセッサを備える情報処理システムであって、
前記プロセッサは、
複数種類のゲームのうちから、プレイヤにプレイさせるプレイ対象ゲームを自動的に決定し、
操作方法が異なる複数のキャラクタのうちから、プレイヤに操作させる使用キャラクタを自動的に決定し、
決定された前記使用キャラクタを仮想空間内においてプレイヤの操作に基づいて制御することで前記プレイ対象ゲームを実行し、当該プレイ対象ゲームにおけるクリア条件が制限時間内に満たされたか否かに基づいてゲームを進行する、情報処理システム。
【請求項15】
前記プロセッサは、
複数の前記プレイ対象ゲームを自動的に決定し、
決定された前記複数のプレイ対象ゲームのそれぞれにおいてプレイヤに操作させる複数の前記使用キャラクタを自動的に決定し、
決定された前記複数のプレイ対象ゲームを連続して実行することで、当該複数のプレイ対象ゲームを含むゲームを進行する、請求項14に記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記プロセッサは、
前記複数のキャラクタのうちから前記使用キャラクタをランダムに決定する、請求項14または請求項15に記載の情報処理システム。
【請求項17】
前記プロセッサは、
プレイヤの指示に基づいて予め指定された複数の候補キャラクタのうちから前記使用キャラクタを自動的に決定する、請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項18】
前記複数のキャラクタは、方向入力および当該方向入力とは異なる所定の指示入力に応じた移動方法がそれぞれ異なっており、
前記プロセッサは、さらに、
前記プレイ対象ゲームの実行中において、前記方向入力および前記指示入力に基づいて、前記使用キャラクタに対応する移動方法に従って、前記仮想空間内における前記使用キャラクタの移動制御を行う、請求項14から請求項17のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項19】
前記プロセッサは、
前記複数のキャラクタの少なくともいずれかについての移動制御として、前記方向入力に応じた方向に前記使用キャラクタを移動させる方法と、前記方向入力と前記指示入力との組み合わせに応じて所定方向に前記使用キャラクタを移動させる方法と、前記使用キャラクタを自動的に移動させる方法とのうち少なくともいずれかの方法で移動制御を行う、請求項18に記載の情報処理システム。
【請求項20】
前記プロセッサは、さらに、
前記複数のキャラクタの少なくともいずれかについての攻撃動作の制御として、前記指示入力に応じて、または、自動的に、攻撃オブジェクトを発射する攻撃動作の制御を行う、請求項18または請求項19に記載の情報処理システム。
【請求項21】
前記プロセッサは、さらに、
前記複数のキャラクタのそれぞれについて、前記仮想空間内の所定のオブジェクトに当該キャラクタが接触したことによって当該所定のオブジェクトに所定の効果を発生させる制御を行い、
前記複数のキャラクタのうち前記攻撃オブジェクトを発射するキャラクタについて、前記所定のオブジェクトに当該攻撃オブジェクトが接触したことによって、前記キャラクタが接触した場合と同じ効果を当該所定のオブジェクトに発生させる制御を行う、請求項20に記載の情報処理システム。
【請求項22】
前記プロセッサは、
決定された前記使用キャラクタが、前記攻撃オブジェクトを発射する所定のキャラクタである場合、移動用オブジェクトが配置された前記仮想空間を用いて前記プレイ対象ゲームを開始し、前記攻撃オブジェクトが前記移動用オブジェクトに接触したことによって、前記移動用オブジェクトに向かって当該所定のキャラクタが移動する移動制御を行う、請求項20または請求項21に記載の情報処理システム。
【請求項23】
前記複数のキャラクタには、前記仮想空間内において重力の影響を受ける第1の種類のキャラクタと、前記仮想空間内において重力の影響を受けない第2の種類のキャラクタとがあり、
前記プロセッサは、
前記使用キャラクタが前記第1の種類のキャラクタである場合、前記プレイ対象ゲームの実行中において、前記重力の影響を反映した前記使用キャラクタの移動制御を行う、請求項18から請求項22のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項24】
前記プロセッサは、さらに、
決定された前記プレイ対象ゲームの開始前における所定期間内において、決定された前記プレイ対象ゲームに関する情報および前記使用キャラクタをプレイヤに提示する、請求項14から請求項23のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項25】
前記プロセッサは、さらに、
前記所定期間内において、決定された前記使用キャラクタの操作方法をプレイヤに提示し、当該使用キャラクタをプレイヤの操作に基づいて制御する、請求項24に記載の情報処理システム。
【請求項26】
前記制限時間は、前記複数種類のゲーム毎に設定された5秒以内の所定長さの時間である、請求項14から請求項25のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項27】
1以上のプロセッサを備える情報処理装置であって、
前記プロセッサは、
複数種類のゲームのうちから、プレイヤにプレイさせるプレイ対象ゲームを自動的に決定し、
操作方法が異なる複数のキャラクタのうちから、プレイヤに操作させる使用キャラクタを自動的に決定し、
決定された前記使用キャラクタを仮想空間内においてプレイヤの操作に基づいて制御することで前記プレイ対象ゲームを実行し、当該プレイ対象ゲームにおけるクリア条件が制限時間内に満たされたか否かに基づいてゲームを進行する、情報処理装置。
【請求項28】
前記プロセッサは、
複数の前記プレイ対象ゲームを自動的に決定し、
決定された前記複数のプレイ対象ゲームのそれぞれにおいてプレイヤに操作させる複数の前記使用キャラクタを自動的に決定し、
決定された前記複数のプレイ対象ゲームを連続して実行することで、当該複数のプレイ対象ゲームを含むゲームを進行する、請求項27に記載の情報処理装置。
【請求項29】
前記プロセッサは、
前記複数のキャラクタのうちから前記使用キャラクタをランダムに決定する、請求項27または請求項28に記載の情報処理装置。
【請求項30】
前記プロセッサは、
プレイヤの指示に基づいて予め指定された複数の候補キャラクタのうちから前記使用キャラクタを自動的に決定する、請求項27から請求項29のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項31】
情報処理システムによって実行されるゲーム処理方法であって、
複数種類のゲームのうちから、プレイヤにプレイさせるプレイ対象ゲームを自動的に決定し、
操作方法が異なる複数のキャラクタのうちから、プレイヤに操作させる使用キャラクタを自動的に決定し、
決定された前記使用キャラクタを仮想空間内においてプレイヤの操作に基づいて制御させることで前記プレイ対象ゲームを実行し、当該プレイ対象ゲームにおけるクリア条件が制限時間内に満たされたか否かに基づいてゲームを進行する、ゲーム処理方法。
【請求項32】
複数の前記プレイ対象ゲームは自動的に決定され、
決定された前記複数のプレイ対象ゲームのそれぞれにおいてプレイヤに操作させる複数の前記使用キャラクタが自動的に決定され、
決定された前記複数のプレイ対象ゲームを連続して実行することで、当該複数のプレイ対象ゲームを含むゲームを進行する、請求項31に記載のゲーム処理方法。
【請求項33】
前記複数のキャラクタのうちから前記使用キャラクタをランダムに決定する、請求項31または請求項32に記載のゲーム処理方法。
【請求項34】
プレイヤの指示に基づいて予め指定された複数の候補キャラクタのうちから前記使用キャラクタが自動的に決定される、請求項31から請求項33のいずれか1項に記載のゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類のゲームをプレイヤに行わせるゲームプログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、ゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、操作方法が異なる複数種類のゲームをプレイヤに行わせるゲームプログラムがある(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“WarioWare Gold”[online]、任天堂株式会社、[令和2年9月29日検索]、インターネット<https://www.nintendo.com/games/detail/warioware-gold-3ds/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなゲームにおいて、ゲーム内容のバリエーションを増やす点について改善の余地があった。
【0005】
それ故、本発明の目的は、複数種類のゲームについてゲーム内容のバリエーションを増やすことが可能なゲームプログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、ゲーム処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、以下の(1)~(13)の構成を採用した。
【0007】
(1)
本発明の一例は、情報処理装置のコンピュータに、次の処理を実行させるゲームプログラムである。ゲームプログラムは、情報処理装置のコンピュータに、(a)複数種類のゲームのうちから、プレイヤにプレイさせるプレイ対象ゲームを自動的に決定させ、(b)操作方法が異なる複数のキャラクタのうちから、プレイヤに操作させる使用キャラクタを自動的に決定させ、(c)決定された使用キャラクタを仮想空間内においてプレイヤの操作に基づいて制御させることでプレイ対象ゲームを実行させ、当該プレイ対象ゲームにおけるクリア条件が制限時間内に満たされたか否かに基づいてゲームを進行させる。
【0008】
上記(1)の構成によれば、プレイ対象ゲームと使用キャラクタとの組み合わせに応じた数のゲームを提供することができるので、ゲーム内容のバリエーションを増やすことができる。
【0009】
(2)
ゲームプログラムは、コンピュータに、複数のプレイ対象ゲームを自動的に決定させてもよく、決定された複数のプレイ対象ゲームのそれぞれにおいてプレイヤに操作させる複数の使用キャラクタを自動的に決定させてもよく、決定された複数のプレイ対象ゲームを連続して実行させることで、当該複数のプレイ対象ゲームを含むゲームを進行させてもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、ゲームの内容および使用キャラクタが予想できない複数のプレイ対象ゲームを連続してプレイするという、興趣性の高いゲームを提供することができる。
【0011】
(3)
ゲームプログラムは、コンピュータに、複数のキャラクタのうちから使用キャラクタをランダムに決定させてもよい。
【0012】
上記(3)の構成によれば、使用キャラクタをプレイヤにとって予測しづらいものにすることができる。
【0013】
(4)
ゲームプログラムは、コンピュータに、プレイヤの指示に基づいて予め指定された複数の候補キャラクタのうちから使用キャラクタを自動的に決定させてもよい。
【0014】
上記(4)の構成によれば、候補キャラクタをプレイヤに選択させることで、ゲームの戦略性を向上することができる。
【0015】
(5)
複数のキャラクタは、方向入力および当該方向入力とは異なる所定の指示入力に応じた移動方法がそれぞれ異なっていてもよい。ゲームプログラムは、コンピュータに、さらに、プレイ対象ゲームの実行中において、方向入力および指示入力に基づいて、使用キャラクタに対応する移動方法に従って、仮想空間内における使用キャラクタの移動制御を行わせてもよい。
【0016】
上記(5)の構成によれば、プレイ対象ゲームにおいて使用される使用キャラクタが異なることによって、プレイ対象ゲームのゲーム性を大きく異ならせることができる。これによって、使用キャラクタとプレイ対象ゲームとの組み合わせによるゲームのバリエーションの幅を広げることができる。
【0017】
(6)
ゲームプログラムは、複数のキャラクタの少なくともいずれかについての移動制御として、方向入力に応じた方向に使用キャラクタを移動させる方法と、方向入力と指示入力との組み合わせに応じて所定方向に使用キャラクタを移動させる方法と、使用キャラクタを自動的に移動させる方法とのうち少なくともいずれかの方法で移動制御をコンピュータに行わせてもよい。
【0018】
(7)
ゲームプログラムは、コンピュータに、さらに、複数のキャラクタの少なくともいずれかについての攻撃動作の制御として、指示入力に応じて、または、自動的に、攻撃オブジェクトを発射する攻撃動作の制御を行わせてもよい。
【0019】
上記(7)の構成によれば、使用キャラクタの動作のバリエーションを増やすことができ、使用キャラクタとプレイ対象ゲームとの組み合わせによるゲームのバリエーションを豊富にすることができる。
【0020】
(8)
ゲームプログラムは、コンピュータに、さらに、複数のキャラクタのそれぞれについて、仮想空間内の所定のオブジェクトに当該キャラクタが接触したことによって当該所定のオブジェクトに所定の効果を発生させる制御を行わせてもよく、複数のキャラクタのうち攻撃オブジェクトを発射するキャラクタについて、所定のオブジェクトに当該攻撃オブジェクトが接触したことによって、キャラクタが接触した場合と同じ効果を当該所定のオブジェクトに発生させる制御を行わせてもよい。
【0021】
上記(8)の構成によれば、攻撃オブジェクトを発射することが不可能なキャラクタではプレイ対象ゲームをクリアすることができない、といった不都合が生じることを防止することができる。
【0022】
(9)
ゲームプログラムは、コンピュータに、決定された使用キャラクタが、攻撃オブジェクトを発射する所定のキャラクタである場合、移動用オブジェクトが配置された仮想空間を用いてプレイ対象ゲームを開始させ、攻撃オブジェクトが移動用オブジェクトに接触したことによって、移動用オブジェクトに向かって当該所定のキャラクタが移動する移動制御を行わせてもよい。
【0023】
上記(9)の構成によれば、方向入力に応じてキャラクタが移動する移動方法とは異なる移動方法を行う使用キャラクタが提供されることによって、使用キャラクタとプレイ対象ゲームとの組み合わせによるゲームのバリエーションを豊富にすることができる。
【0024】
(10)
複数のキャラクタには、仮想空間内において重力の影響を受ける第1の種類のキャラクタと、仮想空間内において重力の影響を受けない第2の種類のキャラクタとがあってもよい。ゲームプログラムは、コンピュータに、使用キャラクタが第1の種類のキャラクタである場合、プレイ対象ゲームの実行中において、重力の影響を反映した使用キャラクタの移動制御を行わせてもよい。
【0025】
上記(10)の構成によれば、プレイヤの操作感覚が異なる使用キャラクタが提供されることによって、使用キャラクタとプレイ対象ゲームとの組み合わせによるゲームのバリエーションの幅を広げることができる。
【0026】
(11)
ゲームプログラムは、コンピュータに、さらに、決定されたプレイ対象ゲームの開始前における所定期間内において、決定されたプレイ対象ゲームに関する情報および使用キャラクタをプレイヤに提示させてもよい。
【0027】
上記(11)の構成によれば、プレイ対象ゲームの開始前に、当該プレイ対象ゲームとそれにおいて使用される使用キャラクタとをプレイヤに確認させることができる。
【0028】
(12)
ゲームプログラムは、コンピュータに、さらに、所定期間内において、決定された使用キャラクタの操作方法をプレイヤに提示させ、当該使用キャラクタをプレイヤの操作に基づいて制御させてもよい。
【0029】
上記(12)の構成によれば、プレイヤが使用キャラクタを操作することができる期間を設けることによって、その後に実行されるプレイ対象ゲームの面白さを損なうことなく、使用キャラクタを操作する機会をプレイヤに与えることができる。
【0030】
(13)
制限時間は、複数種類のゲーム毎に設定された5秒以内の所定長さの時間であってもよい。
【0031】
上記(13)の構成によれば、制限時間がある程度短い時間に設定されることで、制限時間内に素早く使用キャラクタの操作方法を理解してプレイ対象ゲームをクリアすることがプレイヤに要求されることとなり、これによってゲームの興趣性を向上することができる。
【0032】
なお、本発明の別の一例は、上記(1)~(13)における処理を実行する情報処理装置または情報処理システムであってもよい。また、本発明の別の一例は、上記(1)~(13)における処理を実行するゲーム処理方法であってもよい。
【発明の効果】
【0033】
上記ゲームプログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、ゲーム処理方法によれば、複数種類のゲームについてゲーム内容のバリエーションを増やすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本体装置に左コントローラおよび右コントローラを装着した状態の一例を示す図
【
図2】本体装置から左コントローラおよび右コントローラをそれぞれ外した状態の一例を示す図
【
図7】本体装置と左コントローラおよび右コントローラとの内部構成の一例を示すブロック図
【
図8】プレイされるミニゲームの決定方法の一例を示す図
【
図9】ステージにおけるゲームの流れの一例を示す図
【
図12】第1のゲーム例におけるゲーム画像の一例を示す図
【
図13】第2のゲーム例におけるゲーム画像の一例を示す図
【
図14】第3のゲーム例におけるゲーム画像の一例を示す図
【
図15】ゲームシステムにおける情報処理に用いられる各種データの一例を示す図
【
図16】ゲームシステムによって実行されるステージ処理の流れの一例を示すフローチャート
【
図17】
図16に示すステップS10のプレイ対象ゲーム処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0035】
[1.ゲームシステムの構成]
以下、本実施形態の一例に係るゲームシステムについて説明する。本実施形態におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とを含む。本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる(
図2参照)。以下では、本実施形態のゲームシステム1のハードウェア構成について説明し、その後に本実施形態のゲームシステム1の制御について説明する。
【0036】
図1は、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図である。
図1に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
【0037】
図2は、本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。
図1および
図2に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
【0038】
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。
図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。
【0039】
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
【0040】
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
【0041】
また、本体装置2は、ディスプレイ12の画面上にタッチパネル13を備える。本実施形態においては、タッチパネル13は、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものである。ただし、タッチパネル13は、任意の種類のものであってよく、例えば、シングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。
【0042】
本体装置2は、ハウジング11の内部においてスピーカ(すなわち、
図6に示すスピーカ88)を備えている。
図3に示すように、ハウジング11の主面には、スピーカ孔11aおよび11bが形成される。そして、スピーカ88の出力音は、これらのスピーカ孔11aおよび11bからそれぞれ出力される。
【0043】
また、本体装置2は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
【0044】
図3に示すように、本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。
【0045】
本体装置2は、下側端子27を備える。下側端子27は、本体装置2がクレードルと通信を行うための端子である。本実施形態において、下側端子27は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。上記一体型装置または本体装置2単体をクレードルに載置した場合、ゲームシステム1は、本体装置2が生成して出力する画像を据置型モニタに表示することができる。また、本実施形態においては、クレードルは、載置された上記一体型装置または本体装置2単体を充電する機能を有する。また、クレードルは、ハブ装置(具体的には、USBハブ)の機能を有する。
【0046】
図4は、左コントローラ3の一例を示す六面図である。
図4に示すように、左コントローラ3は、ハウジング31を備える。本実施形態においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、
図1および
図4に示すy軸方向)に長い形状である。左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0047】
左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。
図4に示すように、アナログスティック32は、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック32を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、左コントローラ3は、方向入力部として、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、本実施形態においては、アナログスティック32を押下する入力が可能である。
【0048】
左コントローラ3は、各種操作ボタンを備える。左コントローラ3は、ハウジング31の主面上に4つの操作ボタン33~36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および左方向ボタン36)を備える。さらに、左コントローラ3は、録画ボタン37および-(マイナス)ボタン47を備える。左コントローラ3は、ハウジング31の側面の左上に第1Lボタン38およびZLボタン39を備える。また、左コントローラ3は、ハウジング31の側面の、本体装置2に装着される際に装着される側の面に第2Lボタン43および第2Rボタン44を備える。これらの操作ボタンは、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
【0049】
また、左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。
【0050】
図5は、右コントローラ4の一例を示す六面図である。
図5に示すように、右コントローラ4は、ハウジング51を備える。本実施形態においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に右手で把持可能な形状および大きさをしている。また、右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0051】
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。本実施形態においては、アナログスティック52は、左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、右コントローラ4は、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、ハウジング51の主面上に4つの操作ボタン53~56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、およびYボタン56)を備える。さらに、右コントローラ4は、+(プラス)ボタン57およびホームボタン58を備える。また、右コントローラ4は、ハウジング51の側面の右上に第1Rボタン60およびZRボタン61を備える。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、第2Lボタン65および第2Rボタン66を備える。
【0052】
また、右コントローラ4は、右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。
【0053】
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、
図3に示す構成の他、
図6に示す各構成要素81~91、97、および98を備える。これらの構成要素81~91、97、および98のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
【0054】
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
【0055】
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
【0056】
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
【0057】
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
【0058】
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、プロセッサ81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。本実施形態においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi-Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルネットワークエリア内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
【0059】
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
【0060】
プロセッサ81は、上述の左側端子17、右側端子21、および下側端子27に接続される。プロセッサ81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、クレードルと通信を行う場合、下側端子27を介してクレードルへデータを送信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。また、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置または本体装置2単体がクレードルに装着された場合、本体装置2は、クレードルを介してデータ(例えば、画像データや音声データ)を据置型モニタ等に出力することができる。
【0061】
ここで、本体装置2は、複数の左コントローラ3と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。また、本体装置2は、複数の右コントローラ4と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。したがって、複数のユーザは、左コントローラ3および右コントローラ4のセットをそれぞれ用いて、本体装置2に対する入力を同時に行うことができる。一例として、第1ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第1セットを用いて本体装置2に対して入力を行うと同時に、第2ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第2セットを用いて本体装置2に対して入力を行うことが可能となる。
【0062】
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
【0063】
本体装置2は、コーデック回路87およびスピーカ(具体的には、左スピーカおよび右スピーカ)88を備える。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に接続されるとともに、プロセッサ81に接続される。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に対する音声データの入出力を制御する回路である。
【0064】
本体装置2は、電力制御部97およびバッテリ98を備える。電力制御部97は、バッテリ98およびプロセッサ81に接続される。また、図示しないが、電力制御部97は、本体装置2の各部(具体的には、バッテリ98の電力の給電を受ける各部、左側端子17、および右側端子21)に接続される。電力制御部97は、プロセッサ81からの指令に基づいて、バッテリ98から上記各部への電力供給を制御する。
【0065】
また、バッテリ98は、下側端子27に接続される。外部の充電装置(例えば、クレードル)が下側端子27に接続され、下側端子27を介して本体装置2に電力が供給される場合、供給された電力がバッテリ98に充電される。
【0066】
図7は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、
図6で示しているため
図7では省略している。
【0067】
左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。
図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
【0068】
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
【0069】
左コントローラ3は、各ボタン103(具体的には、ボタン33~39、43、44、および47)を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(
図7では「スティック」と記載する)32を備える。各ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
【0070】
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各ボタン103、および、アナログスティック32)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
【0071】
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。
【0072】
左コントローラ3は、電力供給部108を備える。本実施形態において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
【0073】
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
【0074】
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、各ボタン113、および、アナログスティック52を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0075】
右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0076】
[2.ゲームシステムにおける処理の概要]
次に、
図8~
図14を参照して、ゲームシステム1において実行されるゲーム処理の概要について説明する。本実施形態では、複数種類のミニゲーム(プチゲームとも言う)を連続してプレイヤ(換言すれば、ユーザ)がプレイするゲームが行われる。詳細は後述するが、ミニゲームはそれぞれ、ゲーム開始から数秒~10秒程度で終了するゲームである。
【0077】
[2-1.ゲームの概要]
図8は、プレイされるミニゲームの決定方法の一例を示す図である。
図8に示すように、本実施形態においては、ゲームプログラムにおいて複数種類のミニゲーム(例えば、
図8に示すミニゲームaおよびb)が用意されている。各ミニゲームは、それぞれ異なるゲームであり、例えば、ゲームフィールド、登場するオブジェクト(例えば、敵キャラクタ、アイテム等)、および、ルール(クリア条件を含む意味である)のうち少なくともいずれかが異なるゲームである。ゲームシステム1は、複数種類のミニゲームのうちから、プレイヤがプレイする対象となるミニゲーム(「プレイ対象ゲーム」と呼ぶ。)として、いくつかのミニゲームを決定する(
図8参照)。
【0078】
また、
図8に示すように、本実施形態においては、上記ミニゲームにおいてプレイヤが操作するキャラクタとして、ゲームプログラムにおいて複数種類のキャラクタ(例えば、
図8に示すキャラクタAおよびB)が用意されている。本実施形態においては、各キャラクタはそれぞれ操作方法が異なる。例えば、プレイヤによる方向入力に応じてキャラクタが行う移動の動作(例えば、移動の方向あるいは移動の方法)がキャラクタによって異なっていたり、プレイヤによる所定の動作指示入力に応じてキャラクタが行う動作がキャラクタによって異なっていたりする。ゲームシステム1は、複数種類のミニゲームのうちから、上記プレイ対象ゲームにおいて使用されるキャラクタ(「使用キャラクタ」と呼ぶ。)として、いくつかのキャラクタを決定する(
図8参照)。
【0079】
以上のように、本実施形態においては、複数種類のミニゲームからプレイ対象ゲームが決定されるとともに、複数種類のキャラクタから使用キャラクタが決定される。ここで、本実施形態においては、使用キャラクタの操作方法が異なるので、1種類のプレイ対象ゲームについても、それにおいて使用される使用キャラクタが異なることによって、攻略方法やゲーム性が異なることとなる。例えば
図8に示す例を用いて言えば、プレイ対象ゲームが1種類のミニゲームaであっても、使用キャラクタがキャラクタAである場合とキャラクタBである場合とでは、攻略方法やゲーム性が異なる。本実施形態においては、ゲームシステム1は、ミニゲームの数とキャラクタの数とを乗算した数に等しいバリエーションのゲームを提供することができる。このように、本実施形態によれば、ミニゲームとキャラクタとの組み合わせによって、プレイヤに提供されるミニゲームのバリエーションを増やすことができる。また、プレイヤがミニゲームに飽きにくくすることができる。
【0080】
[2-2.ゲームの流れ]
次に、本実施形態において実行されるゲームの流れの一例について説明する。本実施形態においては、ゲームシステム1は、複数種類のミニゲームを含むステージを単位としてゲームを実行する。つまり、プレイヤが1つのステージにおけるゲームを開始すると、当該ステージにおいて複数種類のミニゲームが連続して行われる。以下においては、1つのステージにおけるゲームの流れについて説明する。
【0081】
図9は、ステージにおけるゲームの流れの一例を示す図である。プレイヤの指示に応じてステージが開始されると、ゲームシステム1は、候補指定画像を表示装置に表示する(ステップS1)。なお、本実施形態において、各種の画像が表示される表示装置は、上述のディスプレイ12であってもよいし、据置型モニタであってもよい。
【0082】
図10は、候補指定画像の一例を示す図である。候補指定画像は、ステージにおけるミニゲーム(すなわち、プレイ対象ゲーム)において使用される候補となるキャラクタ(「候補キャラクタ」と呼ぶ)をプレイヤが指定するためのユーザインターフェースとなる画像である。ゲームシステム1は、候補指定画像において、複数種類のキャラクタから候補キャラクタを指定する指示を受け付け、プレイヤからの当該指示に従って候補キャラクタを決定する。
【0083】
本実施形態においては、候補指定画像は、キャラクタ画像201を含む(
図10参照)。キャラクタ画像201は、ゲームプログラムにおいて用意されている複数種類のキャラクタを示す。本実施形態においては、18種類のキャラクタが用意されているものとする。なお、用意されるキャラクタの数は任意であり、2以上の任意の数であってよい。
【0084】
上述のように、各キャラクタの操作方法はそれぞれ異なっている。本実施形態においては、18種類のキャラクタA~Rは、方向入力を行うためのアナログスティック(すなわち、コントローラ3または4のアナログスティック32または52)に対する入力と、上記動作指示入力を行うための所定のボタン(例えば、左コントローラ3の左方向ボタン36、または、右コントローラ4のAボタン53。以下、動作指示ボタンと呼ぶ)に対する入力とに応じて動作が制御される。具体的には、18種類のキャラクタA~Rは、次の操作方法に従って動作が制御される。
(キャラクタA)
・アナログスティックに対する入力に応じて、向きを変えて移動する。この移動は左右方向に限定されていてもよい。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、向いている方向に突進する。
・重力の影響を受けない(つまり、キャラクタが空中にいる場合でも落下しない)。
(キャラクタB)
・アナログスティックに対する左右の入力に応じて、向きを変えて移動する。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、ジャンプする。
・重力の影響を受ける(つまり、キャラクタが空中にいる場合には落下移動する)。
(キャラクタC)
・アナログスティックに対する入力に応じて、入力されている方向を向く。入力されていないときは正面を向く。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、向いている方向に弾を発射する。
・重力の影響を受ける。
(キャラクタD)
・アナログスティックに対する入力に応じて、キャラクタが向きを変えて移動する。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、ブーメランを投げる(ブーメランを投げている時は、ブーメランが戻る)。
・ブーメランを投げている間は、キャラクタは移動できず、アナログスティックに対する入力に応じてブーメランが移動する。
・重力の影響を受けない。
(キャラクタE)
・アナログスティックに対する入力に応じて移動する(キャラクタの向きは常に右向き)。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、右方向に弾を発射する。
・重力の影響を受けない。
(キャラクタF)
・アナログスティックに対する入力に応じて向きを変える。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、入力が行われている間、向いている方向に移動する。
・重力の影響を受ける。
(キャラクタG)
・アナログスティックに対する入力にかかわらず、横方向に自動で移動する(ヨーヨーを出している間は停止する)。
・壁等にぶつかった場合は逆方向に移動する。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、上方向にヨーヨーを発射する。
・重力の影響を受ける。
(キャラクタH)
・アナログスティックに対する入力に応じて移動する。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、上方向に弾を発射する。
・重力の影響を受けない。
(キャラクタI)
・常にジャンプを繰り返しながら、アナログスティックに対する左右の入力に応じて移動する(キャラクタの向きは常に右向き)。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、右方向に弾を発射する。
・重力の影響を受ける。
(キャラクタJ)
・アナログスティックに対する入力に応じて、向きを変える。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、向いている方向に突進する。
・重力の影響を受ける。
(キャラクタK)
・アナログスティックに対する入力に応じて、向きを変えて移動する。
・所定のボタンに対する入力に応じて、向いている方向に弾を発射する。
・重力の影響を受けない。
(キャラクタL)
・アナログスティックに対する入力に応じて移動する。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、入力が行われている間、下方向に光線を発射する(光線が当たったオブジェクトは上に吸い上げられる)。
・重力の影響を受けない。
(キャラクタM)
・アナログスティックに対する入力に応じて、照準を移動する。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、照準の位置に移動する。
・重力の影響を受ける。
(キャラクタN)
・アナログスティックに対する入力に応じて、向きを変えて移動する。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、爆弾を落とす。
・重力の影響を受けない。
(キャラクタO)
・アナログスティックに対する左右の入力に応じて、向きを変えて移動する。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、ジャンプする。
・重力の影響を受ける。
・ジャンプした際に天井に張り付くことができ、張り付いている間、キャラクタに対する重力方向が反対になる。
(キャラクタP)
・アナログスティックに対する左右の入力に応じて、向きを変えて移動する。キャラクタが空中にいるときの下入力に応じて、急降下する。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、上昇する。
・重力の影響を受ける。
(キャラクタQ)
・アナログスティックに対する入力に応じて、水流を放出し、放出された方向と逆方向に移動する。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、水流の放出と停止を切り替える。
・重力の影響を受ける。
・水流が停止している間は、重力の影響を受けずに停止する。
(キャラクタR)
・アナログスティックに対する左右の入力に応じて、向きを変えて移動する。
・動作指示ボタンに対する入力に応じて、入力が行われている間、進行方向の斜め上に向かって舌を伸ばす。
・重力の影響を受ける。
【0085】
上記のように、上記の各キャラクタは、それぞれ操作方法が異なっている。ここで、「操作方法が異なる」とは、(a)プレイヤによる入力に対してキャラクタが行う動作(移動を含む)が異なること、(b)キャラクタがとり得る動作が異なること、および、(c)キャラクタが行う動作に関するルール(例えば、重力の影響を受けて移動するか否か等)が異なることを含む意味である。本実施形態においては、アナログスティックに対する入力に応じて、入力された方向に移動するキャラクタ(例えば、キャラクタA)もあれば、入力された方向を単に向くだけのキャラクタ(例えば、キャラクタC)もある。また、動作指示ボタンに対する入力に応じてキャラクタが行う動作も様々である。したがって、どのキャラクタを用いるかによってミニゲームの攻略方法やゲーム性が大きく異なる結果となり、ミニゲームのバリエーションを多様なものにすることができる。
【0086】
本実施形態においては、各キャラクタは、それぞれ操作方法が異なるものの、コントローラのアナログスティックおよび動作指示ボタンに対する入力によって操作可能である。すなわち、ゲームシステム1は、アナログスティックおよび動作指示ボタンに対する入力によってキャラクタの動作を制御し、当該入力以外の他の入力によっては制御を行わない。したがって、プレイヤは、各キャラクタの操作を把握していない状態においては、どのキャラクタについても、アナログスティックおよび動作指示ボタンに対する入力を試しに行ってみることで、キャラクタの操作方法を把握することができる。これによれば、多様な操作方法で操作される多数のキャラクタが用意される場合であっても、各キャラクタの操作の把握がプレイヤにとって容易になる。
【0087】
本実施形態においては、1人プレイを前提として、上記18種類のキャラクタが用意されている。別の実施形態においては複数人でのプレイであってもよく、プレイヤそれぞれについて使用キャラクタを自動的に決定することにより、バリエーションをより増やすことができる。なお、2人プレイの場合、所定のキャラクタ(具体的には、キャラクタの向きが常に右向きとなっているキャラクタEおよびキャラクタI)について、2人目のプレイヤに対して選択された場合は左向きとなる別のキャラクタが選択されるようにしてもよい。ここで、2人プレイの場合には、1人目のプレイヤの操作するキャラクタの初期位置が左側、2人目のプレイヤの操作するキャラクタの初期位置が右側となっている。すなわち、初期位置から弾を発射し易い向きのキャラクタが選択され、一方のプレイヤのみ不利にならないように選択される。別の実施形態においては、1人プレイの場合であっても、初期位置が右側のミニゲームの場合に左向きのキャラクタに変更するようにしてもよい。
【0088】
図10に示す候補指定画像が表示される状態において、プレイヤは、キャラクタ画像201が示す各キャラクタのうちから、候補キャラクタとして、所望のキャラクタを所定の候補数だけ指定する。候補数は、ここでは3つとするが、2以上の任意の数であってよい。例えば、候補数は、ステージに含まれるミニゲームの数と同数であってもよいし、異なる数であってもよい。また、候補数は、ゲームのステージ毎に設定されていてもよいし、各ステージで共通であってもよい。
【0089】
本実施形態においては、プレイヤは、枠画像202を移動させ、キャラクタ画像201が示す各キャラクタのうちで、枠画像202が所望のキャラクタの画像を囲む状態で指定指示を行う。これによって、当該キャラクタが候補キャラクタとして指定される。なお、
図10に示すように、候補指定画像は、キャラクタ領域画像203を含む。キャラクタ領域画像203は、上記の候補数(ここでは、3)と同数の領域を含む。ユーザによって指定された候補キャラクタ204は、当該領域に表示される。キャラクタを指定する指示をプレイヤが候補数の数だけ行うと、キャラクタ領域画像203における各領域に候補キャラクタ204がそれぞれ表示される。
【0090】
なお、本実施形態においては、候補指定画像は、自動指定指示画像205を含む。自動指定指示画像205に対する入力(例えば、枠画像202が自動指定指示画像205を囲む状態で行われる所定の入力)が行われた場合、ゲームシステム1は、キャラクタ画像201が示す各キャラクタのうちから候補数のキャラクタを自動的に指定する。また、ゲームシステム1は、指定された各候補キャラクタを、キャラクタ領域画像203における各領域に表示する。このように、候補キャラクタの指定は、プレイヤによる選択によらずに自動的に行われてもよい。なお、ゲームシステム1が候補キャラクタを指定する方法は任意であり、ランダムに指定する方法であってもよいし、所定の規則に従って指定する方法であってもよい。たとえば、完全にランダムでなく、使用回数の少ないキャラクタを優先的に指定するようにしてもよいし、所定の順番に指定されるようにしてもよい。
【0091】
図10に示すように、候補指定画像は、プレイヤが開始指示を行うための開始指示画像206を含む。候補数の候補キャラクタが指定された状態で、開始指示が行われた(すなわち、開始指示画像206に対する入力が行われた)ことに応じて、ゲームシステム1は、候補指定画像の表示を終了する。
【0092】
なお、本実施形態においては、候補キャラクタは、ゲームプログラムにおいて用意されている各キャラクタのうちから指定されるものとしたが、他の実施形態においては、候補キャラクタは、当該各キャラクタのうちの一部のキャラクタから指定されてもよい。つまり、プレイヤが候補キャラクタとして指定可能なキャラクタは、上記各キャラクタのうちの一部のキャラクタであってもよい。例えば、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、初めは、上記各キャラクタのうちの一部(例えば、5つ)のキャラクタのみを候補キャラクタとして指定可能とし、プレイヤがゲームのステージをクリアする毎に、候補キャラクタとして指定可能なキャラクタを増加するようにしてもよい。
【0093】
上記開始指示が行われると、ゲームシステム1は、準備期間を開始し、準備画像を表示装置に表示する(
図9に示すステップS2)。準備期間とは、プレイ対象ゲームの開始前に、当該プレイ対象ゲームに関する準備をプレイヤに行わせるための期間である。そのため、準備期間が開始される前に、ゲームシステム1は、ステージにおいて行われるプレイ対象ゲームと、当該プレイ対象ゲームにおいて用いられる使用キャラクタとを決定する。
【0094】
ゲームシステム1は、まず、用意されているミニゲームのうちからプレイ対象ゲームを自動的に決定する。ここで、「自動的に決定する」とは、プレイヤによる選択によらずに、ゲームシステム1が決定することを意味する。なお、「自動的に決定する」とは、現時点でのプレイヤによる選択を考慮せずに決定することであり、例えば、プレイヤによる過去の選択を考慮してゲームシステム1が決定する方法であってもよい。すなわち、例えばプレイヤが所望のミニゲームを選択してプレイするゲームモードがゲームプログラムにおいて用意されており、当該ゲームモードにおいて選択された履歴を考慮して、ゲームシステム1がプレイ対象ゲームを決定してもよい。また、「自動的に決定する」とは、決定する処理の実行をプレイヤが指示するか否かは無関係であり、例えば、ゲームシステム1は、プレイヤによる指示(例えば、上記開始指示)に応じて、決定する処理を開始してもよい。
【0095】
プレイ対象ゲームを自動的に決定するための具体的な方法は任意である。例えば、ゲームシステム1は、用意されているミニゲームのうちからプレイ対象ゲームをランダムに選出することによって決定してもよい。ここで、「ランダムに選出する」とは、選出結果が厳密な意味でランダムとなることのみを意味するのではなく、複数回の試行に対して毎回同じ選出結果とはならないように選出することを意味する。また、ゲームシステム1は、用意されているミニゲームのうちからプレイ対象ゲームを、所定のルールに従って選出することによって決定してもよい。ゲームシステム1は、例えば、これまでにプレイ対象ゲームに決定された回数が少ないミニゲームをプレイ対象ゲームとして決定してもよい。
【0096】
また、ゲームシステム1は、上記候補キャラクタのうちから、決定されたプレイ対象ゲームにおける使用キャラクタを自動的に決定する。使用キャラクタは、特定のプレイ対象ゲームに対して特定のキャラクタが一意に決定されない方法で決定される。本実施形態においては、ゲームシステム1は、上記候補キャラクタのうちから使用キャラクタをランダムに決定する。このとき、ゲームシステム1は、実行中のステージにおける状況(例えば、プレイヤが獲得した得点の状況や、クリアしたミニゲームの数等)に基づいて、使用キャラクタをランダムに決定してもよい。例えば、実行中のステージにおける1つ前のミニゲームにおいてプレイヤがクリアに失敗している場合には、ゲームシステム1は、次のプレイ対象ゲームであるミニゲームに対して相性の良いキャラクタ(例えば、プレイ対象ゲームの攻略に適していると推測されるキャラクタ)が選出されやすくなるように、使用キャラクタをランダムに決定してもよい。また、ゲームシステム1は、使用キャラクタをランダムに決定する方法に限らず、(特定のプレイ対象ゲームに対して特定のキャラクタが一意に決定されないように、)所定のルールに従って使用キャラクタを決定してもよい。例えば、ゲームシステム1は、1つのステージにおける複数のプレイ対象ゲームに対して、上記候補キャラクタを所定の順番で割り当てるように使用キャラクタを決定してもよい。
【0097】
上記のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、複数のキャラクタのうちから使用キャラクタをランダムに決定する。これによれば、プレイ対象ゲームに対して種々のキャラクタが使用キャラクタとして用いられることとなり、1つのプレイ対象ゲームを種々のバリエーションでプレイヤにプレイさせることができる。また、プレイ対象ゲームにおける使用キャラクタがプレイヤにとって予測しづらいものとなるので、プレイヤはゲームの度に新鮮味を感じてプレイ対象ゲームを行うことができる。
【0098】
また、上記のように、ゲームシステム1は、プレイヤの指示に基づいて予め指定された(例えば、プレイ対象ゲームがプレイヤに提示される前に指定された)複数のキャラクタのうちから使用キャラクタを自動的に決定する。これによれば、候補キャラクタをプレイヤに選択させることで戦略性が向上するので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0099】
なお、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、候補キャラクタを指定せず、用意された全てのキャラクタから使用キャラクタを決定するようにしてもよい。これによれば、1つのプレイ対象ゲームに関してより多くのバリエーションをプレイヤに対して提供することができる。
【0100】
上記のようにしてプレイ対象ゲームおよび使用キャラクタが決定されると、上述の準備期間が開始される。ゲームシステム1は、まず、1番目のプレイ対象ゲームに関する準備画像を表示する。
図11は、準備画像の一例を示す図である。
図11に示すように、準備画像は、使用キャラクタ211、操作方法画像212、および、ゲーム内容画像213を含む。なお、準備画像は、上記の各画像211~213の他に、例えば、今回のステージにおける何番目のプレイ対象ゲームであるかを示したり、プレイ対象ゲームの開始までの残り時間を示したりするものであってもよい。
【0101】
使用キャラクタ211は、今回のプレイ対象ゲームにおける使用キャラクタである。また、操作方法画像212は、使用キャラクタ211に関する操作方法を示す。本実施形態においては、操作方法画像212は、コントローラ3または4のアナログスティック32または52に対する操作によって使用キャラクタ211が行う動作(
図11では、移動)と、コントローラ3または4の上記動作指示ボタンに対する操作によって使用キャラクタ211が行う動作(
図11では、突進)と、を示す。
【0102】
また、ゲーム内容画像213は、今回のプレイ対象ゲームの内容を示す。本実施形態においては、ゲーム内容画像213は、今回のプレイ対象ゲームにおけるクリア条件(
図11では、「見つかるな!」というメッセージ。ゲームをクリアするためのヒントとも言える)を示す。なお、ゲーム内容画像213は、プレイ対象ゲームの内容をプレイヤが認識または推測することができる任意の画像であってよい。例えば、ゲーム内容画像213は、プレイ対象ゲームの名前を示すものであってもよいし、プレイ対象ゲームのゲームフィールドを示す画像(例えば、プレイ対象ゲームのサムネイル画像)であってもよい。
【0103】
上記のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、決定されたプレイ対象ゲームの開始前における所定期間内(具体的には、上記準備期間内)において、決定されたプレイ対象ゲームに関する情報(具体的には、ゲーム内容画像)および使用キャラクタをプレイヤに提示する。これによれば、プレイヤは、プレイ対象ゲームの開始前に、当該プレイ対象ゲームとそれにおいて使用される使用キャラクタとを確認することができる。例えば、プレイヤは、プレイ対象ゲームの開始前に、ゲームの内容を推測したり、使用キャラクタによるプレイ対象ゲームの攻略方法を考えたりすることができる。
【0104】
また、本実施形態においては、上記準備画像が表示される準備期間において、プレイヤは、使用キャラクタ211を実際に操作することができる。すなわち、ゲームシステム1は、準備期間において、使用キャラクタ211を操作する入力(すなわち、上記アナログスティックおよび上記動作指示ボタンに対する入力)を受け付け、当該入力に基づいて使用キャラクタ211の動作を制御する。
【0105】
上記のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、上記所定期間内において、決定された使用キャラクタの操作方法(具体的には、操作方法画像)をプレイヤに提示する。これによれば、プレイヤは、プレイ対象ゲームの開始前に、当該プレイ対象ゲームにおいて使用される使用キャラクタの操作方法を確認することができる。さらに、ゲームシステム1は、使用キャラクタをプレイヤの操作に基づいて制御させる。これによれば、プレイヤは、プレイ対象ゲームの開始前に、当該プレイ対象ゲームにおいて使用される使用キャラクタを実際に操作することができる。したがって、本実施形態によれば、使用キャラクタの操作方法が分からないプレイヤであっても、プレイ対象ゲームの開始までにある程度操作方法を把握することができる。これによって、使用キャラクタの操作方法が分からないプレイヤであってもプレイ対象ゲームを楽しむことができる。
【0106】
ここで、本実施形態におけるゲームは、ミニゲーム(すなわち、プレイ対象ゲーム)と使用キャラクタとがプレイヤによる選択によらずに決定され、制限時間(詳細は後述する)内にミニゲームをプレイヤにクリアさせるものである。そのため、本実施形態においては、次のゲーム内容および使用キャラクタがわからない状態でゲームシステム1によって指定されたミニゲームおよび使用キャラクタを用いて、どのようにゲームをクリアするかをプレイヤが制限時間内に考える点が、ゲームの面白さの1つである。そのため、本実施形態においては、上記準備期間は、所定の長さの時間(例えば、3秒)であり、上記準備画像は、当該所定の長さの時間表示される。そして、準備期間の終了後に自動的にプレイ対象ゲームが開始される。これによれば、プレイヤは、プレイ対象ゲームの内容および使用キャラクタの操作方法をある程度は把握できるものの、プレイ対象ゲームの内容を十分に把握したり、プレイ対象ゲームの開始前に好きなだけ使用キャラクタの操作の練習をしたりすることは難しい。したがって、本実施形態によれば、上記のゲームの面白さを損なわずにプレイヤにミニゲームを行わせることができる。
【0107】
上記の準備期間が終了すると、ゲームシステム1は、準備画像の表示を終了してプレイ対象ゲームを開始する(
図9に示すステップS3)。すなわち、ゲームシステム1は、使用キャラクタが配置されたゲームフィールドを示すゲーム画像(
図12等)を表示装置に表示し、プレイヤによる操作に応じて使用キャラクタを動作させる。
【0108】
なお、本実施形態においては、準備画像から上記ゲーム画像へと表示を移行させる(切り替えるとも言える)際、ゲームシステム1は、準備画像において使用キャラクタが表示されていた位置から、ゲーム画像における使用キャラクタの初期位置へと、使用キャラクタに関する画像を連続的に移動させる。「使用キャラクタに関する画像」とは、使用キャラクタ自体を示す画像であってもよいし、使用キャラクタの外観とは異なる外観を示す画像であってもよい。例えば、ゲームシステム1は、準備画像の表示終了時に使用キャラクタを光のエフェクト画像へ変化させ、光のエフェクト画像が上記初期位置へと移動させた後、ゲーム画像が表示された後で光のエフェクト画像を使用キャラクタに変化させるようにしてもよい。上記によれば、プレイ対象ゲームの開始時において使用キャラクタの初期位置をプレイヤに分かりやすく示すことができる。
【0109】
本実施形態においては、プレイ対象ゲームであるミニゲームの具体的な内容は任意である(なお、プレイ対象ゲームの具体例については後述する)。ここで、本実施形態においては、各ミニゲームには制限時間が設定される。すなわち、各ミニゲームは、それぞれ、制限時間内にクリアできない場合にゲームオーバーとなったり、あるいは、制限時間が経過すると終了してゲーム結果が判定されたりするゲームである。
【0110】
ここで、本実施形態においては、ゲームプログラムにおいて用意されている各ミニゲームにおける制限時間は、5秒以内の長さに設定される。なお、各ミニゲームにおける制限時間の長さは一定である必要はなく、5秒以内の範囲で異なる長さに設定されてよい。このように、本実施形態においては、1つステージにおいては、短時間(5秒以内)で終了するミニゲームが連続して行われることとなる。これによって、短い時間で種々のミニゲームをテンポ良くプレイヤに行わせることができる。なお、各ミニゲームのうちには、制限時間が10秒以内の長さに設定されるミニゲームが含まれていてもよい。このように、制限時間がある程度短い時間(例えば、5秒または10秒)に設定されることで、制限時間内に素早く使用キャラクタの操作方法を理解してプレイ対象ゲームをクリアすることがプレイヤに要求されるゲームを提供することができ、ゲームの興趣性を向上することができる。なお、他の実施形態においては、各ミニゲームのうちには、制限時間が10秒以上の長さであるゲームや、制限時間が設定されないゲームが含まれていてもよい。
【0111】
上記ステージにおいて1つ目のプレイ対象ゲームが終了すると、ゲームシステム1は、2つ目のプレイ対象ゲームに関する準備期間を開始する。すなわち、ゲームシステム1は、2つ目のプレイ対象ゲームに関する準備画像を表示装置に表示する(
図9に示すステップS4)。
【0112】
ここで、本実施形態においては、1つのステージにおける各プレイ対象ゲームおよび各使用キャラクタは、1つ目のプレイ対象ゲームが開始される前に決定されるものとする。ただし、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、1つのプレイ対象ゲームが終了した後で次のプレイ対象ゲームとそれに使用される使用キャラクタとを決定するようにしてもよい。
【0113】
2つ目のプレイ対象ゲームについて上記準備期間が終了すると、ゲームシステム1は、2つ目のプレイ対象ゲームを開始する(
図9に示すステップS5)。以降、今回のステージに含まれる各プレイ対象ゲームについて、準備画像の表示とプレイ対象ゲームの実行とが繰り返される(
図9参照)。
【0114】
上記のように、本実施形態においては、1つのステージにおける複数のプレイ対象ゲームが連続して実行される。すなわち、ゲームシステム1は、複数のプレイ対象ゲームを自動的に決定するとともに、決定された複数のプレイ対象ゲームのそれぞれにおいてプレイヤに操作させる複数の使用キャラクタを自動的に決定する。そして、ゲームシステム1は、決定された複数のプレイ対象ゲームを連続して実行させることで、当該複数のプレイ対象ゲームを含むゲーム(ここでは、1ステージのゲーム)を進行させる。これによれば、(プレイヤ自身で選択していないために)ゲームの内容および使用キャラクタが予想できないプレイ対象ゲームを制限時間内でプレイヤに次々と行わせることができる。これによって、ステージにおけるゲームの興趣性を向上することができる。
【0115】
ステージに含まれる全てのプレイ対象ゲームが終了すると、当該ステージが終了となる。ステージの終了時において、ゲームシステム1は、当該ステージにおけるゲーム結果を、各プレイ対象ゲームのゲーム結果に基づいて決定する。例えば、ゲームシステム1は、各プレイ対象ゲームのうちで所定数のプレイ対象ゲームがクリアされた場合に、ステージがクリアされたと判断する。なお、ステージにおけるゲーム結果の内容、および、ゲーム結果の決定方法は任意である。例えば、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、各プレイ対象ゲームにおける得点の合計が所定値以上である場合に、ステージがクリアされたと判断してもよい。また、他の実施形態においては、ステージにおけるゲーム結果は、ステージがクリアされたか否かの判断に代えて、得点として算出されてもよい。
【0116】
また、本実施形態においては、所定の失敗条件を満たした場合にも、ステージは終了となる。たとえば、プレイヤは所定数のライフを保持した状態でステージを開始し、ミニゲームを1回失敗する毎にライフが減っていき、ライフが全て無くなった場合にはステージクリアが失敗となり、ステージが終了する。他の実施形態においては、1回のステージにおいてライフが無くなるまでミニゲームを繰り返すようにしてもよい。この場合、プレイ対象ゲームには同じミニゲームが複数回登場する場合もある。
【0117】
なお、各ステージのゲームは繰り返しプレイ可能である。本実施形態においては、プレイヤが同じステージをプレイする場合でも、プレイ対象ゲームおよび使用キャラクタはステージ毎に変化する。このとき、ゲームシステム1は、ステージをクリアする毎に、ゲームのスピードを上げる(例えば、使用キャラクタ等のゲームに登場するオブジェクトの速度を上昇させるとともに、制限時間を短くする)ようにしてもよい。
【0118】
[2-3.ミニゲームの具体例]
以下、
図12~
図14を参照して、ミニゲームの具体例について説明する。
図12は、第1のゲーム例におけるゲーム画像の一例を示す図である。第1のゲーム例は、
図11に示す準備画像の後で実行されるミニゲームの例である。第1のゲーム例においては、ゲームフィールドには、使用キャラクタ211と、複数の壁221~225が配置されている。壁221~225は、ゲーム中において時間の経過に応じて1つずつゲームフィールドから消去される。プレイヤは、使用キャラクタ211が敵226に見つからないように、壁221~225のうちのいずれかに隠れる位置となるように使用キャラクタ211を操作する。第1のゲーム例においては、使用キャラクタが敵に見つかってしまうとゲームオーバーとなり、制限時間内に使用キャラクタが敵に見つからなかった場合、ゲームクリアとなる。
【0119】
図12に示す使用キャラクタ211は、上述のキャラクタAである。上述のように、キャラクタAは、アナログスティックに対する入力に応じて、向きを変えて移動する動作を行い、また、動作指示ボタンに対する入力に応じて、向いている方向に突進する動作を行う。なお、キャラクタAは重力の影響を受けないので、地面から浮いた状態で空中を移動することも可能である。第1のゲーム例においては、プレイヤは、使用キャラクタ211にこれらの動作を行わせることで、敵から見つからないように使用キャラクタ211を移動させる。
【0120】
図13は、第2のゲーム例におけるゲーム画像の一例を示す図である。第2のゲーム例は、上記第1のゲーム例とプレイ対象ゲームが同じであり、使用キャラクタが異なるミニゲームの例である。第2のゲーム例においては、第1のゲーム例と同じ壁221~225が配置されている。また、第2のゲーム例においては、使用キャラクタ231が配置されている。使用キャラクタ231は、上述のキャラクタCである。
【0121】
上述のように、キャラクタCは、アナログスティックに対する入力に応じて向きを変える動作と、動作指示ボタンに対する入力に応じて、向いている方向に弾(例えば、
図13に示す弾237)を発射する動作とを行う。このように、キャラクタCは、アナログスティックに対する方向入力のみでは移動できない種類のキャラクタである(なお、
図13では、このような種類であることを示す表示態様として、キャラクタCは座った体勢で表示される)。本実施形態においては、このような種類のキャラクタが使用キャラクタとなる場合、ゲームシステム1は、ゲームフィールドに移動用オブジェクト232~235を配置する(
図13参照)。移動用オブジェクト232~235は、上記の種類のキャラクタがゲームフィールドを移動するためのオブジェクトであり、本実施形態においては、リングを模したオブジェクトである。具体的には、ゲームシステム1は、キャラクタCが発射した弾が移動用オブジェクトに当たった場合、当該移動用オブジェクトの位置にキャラクタCを移動させる(例えば、キャラクタCは移動用オブジェクトにつかまる)。このように、本実施形態においては、キャラクタCは、移動用オブジェクトに弾を当てることによって移動を行う(
図13参照)。
【0122】
なお、
図13に示す例においては、移動用オブジェクト232~235は、壁221~225の位置に配置されているが、ゲームフィールドにおいて移動用オブジェクトが配置される位置は任意である。移動用オブジェクトの配置位置は、ミニゲーム毎のゲームフィールドおよび/またはクリア条件等に基づいて適宜設定されてよい。また、移動用オブジェクトは、ゲームフィールド内を移動するものであってもよいし、ゲームフィールド内において固定して配置されるものであってもよい。例えば、移動用オブジェクトは、当該移動用オブジェクトの位置にキャラクタが移動したことに応じて移動を開始してもよい。
【0123】
第2のゲーム例においては、プレイヤは、移動用オブジェクトに対して弾を発射させる動作をキャラクタCに行わせることで、キャラクタCが壁221~225のうちいずれかに隠れる位置となるようにキャラクタCを移動させる。このように、第1のゲーム例と第2のゲーム例とでは、クリア条件は同じであるものの、使用キャラクタに対する操作およびゲーム性は互いに異なるものとなっている。
【0124】
上記のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、複数のキャラクタの少なくともいずれかについての攻撃動作の制御として、指示入力(例えば、動作指示ボタンに対する入力)に応じて、攻撃オブジェクト(例えば、弾やブーメラン)を発射する攻撃動作の制御を行わせる。なお、ゲームシステム1は、上記攻撃動作の制御として、自動的に、攻撃オブジェクトを発射する攻撃動作の制御を行わせるようにしてもよい。例えば、キャラクタは、上記動作指示ボタンに対する入力にかかわらず、弾を発射し続けるように制御されるものであってもよい。このように、攻撃動作を行うことが可能なキャラクタを用意することによって、キャラクタの動作のバリエーションが増え、キャラクタとミニゲームとの組み合わせによるゲームのバリエーションを豊富にすることができる。
【0125】
また、本実施形態においては、ゲームシステム1は、使用キャラクタが、攻撃オブジェクトを発射する所定のキャラクタである場合、移動用オブジェクトが配置された仮想空間(例えば、ゲームフィールド)を用いてプレイ対象ゲームを開始させる(後述するステップS32)。そして、ゲームシステム1は、攻撃オブジェクトが移動用オブジェクトに接触した(例えば、弾が移動用オブジェクトに当たった)ことによって、移動用オブジェクトに向かって当該所定のキャラクタが移動する移動制御を行わせる。このように、本実施形態においては、単なる方向入力に応じてキャラクタが移動する移動方法とは異なる移動方法を行うキャラクタが提供されるので、キャラクタとミニゲームとの組み合わせによるゲームのバリエーションを豊富にすることができる。
【0126】
図14は、第3のゲーム例におけるゲーム画像の一例を示す図である。第3のゲーム例は、上記第1および第2のゲーム例とはプレイ対象ゲームが異なるゲームである。第3のゲーム例においては、ゲームフィールドには、使用キャラクタ241と、岩242と、障害物243~246とが配置されている。岩242は、ゲーム開始後、使用キャラクタ241の方へ転がって移動する。第3のゲーム例は、背後から転がってくる岩242に使用キャラクタ241が当たらないように、障害物243を破壊したり避けたりしながらゴール247まで使用キャラクタ241を移動させるゲームである。第3のゲーム例においては、使用キャラクタ241が岩242にぶつかったり、または、制限時間内にゴール247に到達できなかったりした場合、ゲームオーバーとなり、制限時間内にゴール247に到達できた場合、ゲームクリアとなる。
【0127】
第3のゲーム例においては、各障害物243~246は、使用キャラクタ自身が衝突したり、あるいは、使用キャラクタが発射する弾を当てたりすることで破壊することができる。例えば、上述のキャラクタAは、突進する動作を行うことが可能であるので、障害物に対して突進することで障害物を破壊することができる。また、上述のキャラクタDは、ブーメランを投げる動作を行うことが可能であるので、障害物に対してブーメランを当てることで障害物を破壊することができる。このように、プレイヤは、
図14に示すゲームフィールドについて、使用キャラクタに応じて異なる攻略方法でゲームをクリアすることができる。
【0128】
上記のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、複数のキャラクタのそれぞれについて、仮想空間内の所定のオブジェクト(例えば、障害物243~246)に当該キャラクタが接触したことによって当該所定のオブジェクトに所定の効果を発生させる(例えば、障害物を破壊させる)制御を行う。また、ゲームシステム1は、複数のキャラクタのうち攻撃オブジェクトを発射するキャラクタについて、上記所定のオブジェクトに当該攻撃オブジェクトが接触したことによって、キャラクタが接触した場合と同じ効果を当該所定のオブジェクトに発生させる制御を行う。このように、本実施形態においては、攻撃オブジェクトを発射することが不可能なキャラクタであっても、攻撃オブジェクトを発射することが可能なキャラクタが生じさせることができる効果と同様の効果を生じさせることができる。これによれば、攻撃オブジェクトを発射することが不可能なキャラクタではミニゲームをクリアすることができない、といった不都合が生じることを防止することができる。
【0129】
なお、上記所定の効果の具体的な内容は任意であり、上述したような障害物が破壊されるという効果に限らない。所定の効果としては、オブジェクトに応じて種々の効果が設定されてよい。例えば、オブジェクトが、使用キャラクタが取得可能なアイテムである場合、ゲームシステム1は、上記の効果として、上記の接触に応じて使用キャラクタがアイテムを取得するという効果を生じさせてもよい。
【0130】
以上のように、本実施形態においては、用意されている複数のキャラクタは、方向入力および所定の指示入力(例えば、動作指示ボタンに対する入力)に応じた移動方法がそれぞれ異なっている。ゲームシステム1は、プレイ対象ゲームの実行中において、方向入力および指示入力に基づいて、使用キャラクタに対応する移動方法に従って、仮想空間内における使用キャラクタの移動制御を行う。このように、本実施形態においては、移動という基本的な動作がキャラクタによって異なるので、プレイ対象ゲームにおいて使用される使用キャラクタが異なることによって、プレイ対象ゲームのゲーム性が大きく異なることとなる。したがって、使用キャラクタとプレイ対象ゲームとの組み合わせによるゲームのバリエーションの幅を広げることができる。
【0131】
なお、本実施形態においては、上記方向入力は、アナログスティックに対する入力であり、上記指示入力は、コントローラのボタンに対する入力であるが、方向入力および指示入力を行うために用いられる入力装置は任意である。例えば、他の実施形態においては、方向入力および指示入力は、タッチパネルに対する入力であってもよい。
【0132】
なお、個別のキャラクタに関する移動の制御方法は任意である。本実施形態においては、ゲームシステム1は、複数のキャラクタの少なくともいずれかについての移動制御として、(a)方向入力に応じた方向に使用キャラクタを移動させる方法(例えば、キャラクタAに関する移動制御方法)と、(b)方向入力と指示入力との組み合わせに応じて所定方向に使用キャラクタを移動させる方法(例えば、キャラクタC、キャラクタJ、あるいは、キャラクタQに関する移動制御方法)と、(c)使用キャラクタを自動的に移動させる方法(例えば、キャラクタGに関する移動制御方法)とのうち少なくともいずれかの方法とで移動制御を行わせる。なお、他の実施形態においては、複数のキャラクタに関する移動制御方法として、上記3種類の全ての方法が用いられる必要はなく、3種類の方法のうち少なくとも1つの方法が用いられてもよい。また、キャラクタに関する移動制御方法は、上記3種類の方法に限らず、複数のキャラクタのうちには、他の種類の方法によって制御されるキャラクタが含まれていてもよい。
【0133】
また、本実施形態においては、複数のキャラクタには、仮想空間内において重力の影響を受ける第1の種類のキャラクタ(例えば、キャラクタB)と、仮想空間内において重力の影響を受けない第2の種類のキャラクタ(例えば、キャラクタA)とがある。ゲームシステム1は、使用キャラクタが第1の種類のキャラクタである場合、プレイ対象ゲームの実行中において、重力の影響を反映した使用キャラクタの移動制御を行わせる。例えば、第1の種類のキャラクタについては、空中にいる場合には下方へ落下移動する制御が行われたり、ジャンプの指示が行われた場合には、最初は上方へ移動した後で下方へ落下移動する制御が行われたりする。一方、使用キャラクタが第2の種類のキャラクタである場合、ゲームシステム1は、プレイ対象ゲームの実行中において、重力の影響を反映せずに使用キャラクタの移動制御を行う。ここで、キャラクタに対するプレイヤの操作感覚は、重力の影響を反映して移動制御が行われるか否かによって大きく異なるので、上記第1の種類のキャラクタを使用するか、それとも、第2の種類のキャラクタを使用するかで、プレイ対象ゲームのゲーム性が大きく異なることとなる。したがって、本実施形態においては、複数のキャラクタに上記2種類のキャラクタを含めることで、使用キャラクタとプレイ対象ゲームとの組み合わせによるゲームのバリエーションの幅を広げることができる。
【0134】
[3.ゲームシステムにおける処理の具体例]
次に、
図15~
図17を参照して、ゲームシステム1における情報処理の具体例について説明する。
【0135】
図15は、ゲームシステム1における情報処理に用いられる各種データの一例を示す図である。
図15に示す各種データは、本体装置2がアクセス可能な記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ84、DRAM85、および/または、スロット23に装着されたメモリカード等)に記憶される。
【0136】
図15に示すように、ゲームシステム1は、ゲームプログラムを記憶する。ゲームプログラムは、本実施形態におけるゲーム処理(具体的には、
図16に示すステージ処理)を実行するためのゲームプログラムである。また、ゲームシステム1は、ミニゲームデータ、キャラクタデータ、上記操作データ、候補キャラクタデータ、および、ステージデータを記憶する。
【0137】
ミニゲームデータは、ゲームプログラムにおいて用意されている複数のミニゲームを実行するためのデータである。ミニゲームデータは、例えば、当該ミニゲームにおけるゲームフィールドのデータ、当該ゲームフィールドに配置される各種オブジェクト(例えば、上述した障害物や移動用オブジェクト等)のデータ、および、当該ミニゲームのルール(例えば、クリア条件や制限時間等)のデータを含む。
【0138】
キャラクタデータは、ゲームプログラムにおいて用意されている複数のキャラクタを示す。キャラクタデータは、例えば、当該キャラクタの外観を示すデータ、および、当該キャラクタの制御方法(すなわち、プレイヤによる入力に応じてどのような動作を行うか)を示すデータ等を含む。
【0139】
操作データは、プレイヤによる操作を示すデータである。操作データは、上述のように各コントローラ3および4から本体装置2へ送信されて本体装置2において記憶される。本実施形態においては、操作データは、上述の各入力部に対する入力を示す入力データを含む。
【0140】
候補キャラクタデータは、上記キャラクタデータが示す複数のキャラクタのうち、上述の候補キャラクタとして決定されたキャラクタを示すデータである。候補キャラクタデータは、例えば、候補キャラクタを識別可能な識別情報のデータである。
【0141】
ステージデータは、後述するステージ処理において実行される1ステージのゲームにおける内容を示す。具体的には、ステージデータは、当該ステージにおいて実行される複数のプレイ対象ゲームを示すプレイ対象ゲームデータと、当該複数のプレイ対象ゲームにおいて使用される使用キャラクタを示す使用キャラクタデータとを含む。ステージデータにおいては、プレイ対象ゲームと、それにおいて使用される使用キャラクタとが関連付けられる。
【0142】
図16は、ゲームシステム1によって実行されるステージ処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図16に示すゲーム制御処理は、上記ゲームプログラムの実行中において、ステージのゲームを開始する指示がプレイヤによって行われたことに応じて開始される。
【0143】
なお、本実施形態では、本体装置2のプロセッサ81が、ゲームシステム1に記憶されている上記ゲームプログラムを実行することによって、
図16に示す各ステップの処理を実行するものとして説明する。ただし、他の実施形態においては、上記各ステップの処理のうちの一部の処理を、プロセッサ81とは別のプロセッサ(例えば、専用回路等)が実行するようにしてもよい。また、ゲームシステム1が他の情報処理装置(例えば、サーバ)と通信可能である場合、
図16および
図17に示す各ステップの処理の一部は、他の情報処理装置において実行されてもよい。また、
図16および
図17に示す各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。
【0144】
また、プロセッサ81は、
図16および
図17に示す各ステップの処理を、メモリ(例えば、DRAM85)を用いて実行する。すなわち、プロセッサ81は、各処理ステップによって得られる情報(換言すれば、データ)をメモリに記憶し、それ以降の処理ステップにおいて当該情報を用いる場合には、メモリから当該情報を読み出して利用する。
【0145】
図16に示すステップS11において、プロセッサ81は、候補指定画像(
図10参照)を表示装置に表示させる。ステップS1の次に、ステップS12の処理が実行される。
【0146】
ステップS12において、プロセッサ81は、候補キャラクタを指定する指示(上述の指定指示または自動指定指示)がユーザによって行われたか否かを判定する。本実施形態においては、プロセッサ81は、プレイヤによる各種の指示が行われたか否かを、各コントローラ3または4から取得された操作データに基づいて判定する。ここで、プロセッサ81は、コントローラ通信部83および/または各端子17および21を介して各コントローラから受信される操作データを適宜のタイミングで取得してメモリに記憶する。プロセッサ81は、取得された操作データに基づいて上記の判定を行う。ステップS12の判定結果が肯定である場合、ステップS13の処理が実行される。一方、ステップS12の判定結果が否定である場合、ステップS14の処理が実行される。
【0147】
ステップS13において、プロセッサ81は、ステップS2で行われた指示に基づいて候補キャラクタを決定する。すなわち、1つのキャラクタを指定する指定指示が行われた場合、プロセッサ81は、当該キャラクタを候補キャラクタに決定する。また、自動指定指示が行われた場合、プロセッサ81は、上記“[2-2.ゲームの流れ]”で述べた方法に従って、用意された複数のキャラクタ(すなわち、上記キャラクタデータが示す各キャラクタ)のうちから上記候補数のキャラクタを決定する。このとき、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されている候補キャラクタデータを、決定されたキャラクタを示すデータを含むように更新する。ステップS13の次に、ステップS14の処理が実行される。
【0148】
ステップS14において、プロセッサ81は、ステージにおけるゲームを開始するか否かを判定する。具体的には、プロセッサ81は、上記候補数の候補キャラクタが決定された状態で、上述の開始指示がユーザによって行われた(すなわち、開始指示画像206に対する入力が行われた)か否かを判定する。ステップS14の判定結果が肯定である場合、ステップS15の処理が実行される。一方、ステップS14の判定結果が否定である場合、ステップS12の処理が再度実行される。以降、ステップS14においてゲームを開始すると判定されるまで、ステップS12~S14の一連の処理が繰り返し実行される。
【0149】
ステップS15において、プロセッサ81は、用意された複数のミニゲーム(すなわち、上記ミニゲームデータが示す複数のミニゲーム)のうちからプレイ対象ゲームを決定する。プレイ対象ゲームは、上記“[2-2.ゲームの流れ]”で述べた方法に従って決定される。このとき、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているステージデータを、決定された複数のプレイ対象ゲームを示すプレイ対象ゲームデータを含むように更新する。ステップS15の次に、ステップS16の処理が実行される。
【0150】
ステップS16において、プロセッサ81は、上記候補キャラクタのうちから、各プレイ対象ゲームにおいて使用される使用キャラクタを決定する。使用キャラクタは、上記“[2-2.ゲームの流れ]”で述べた方法に従って決定される。このとき、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているステージデータを、決定された使用キャラクタを示す使用キャラクタデータを含むように更新する。ステップS16の次に、ステップS17の処理が実行される。
【0151】
ステップS17において、プロセッサ81は、準備画像(
図11参照)を表示装置に表示させる。ステップS17の次に、ステップS18の処理が実行される。
【0152】
ステップS18において、プロセッサ81は、ユーザによる使用キャラクタを操作するための入力に応じて、準備画像において表示されている使用キャラクタの動作を制御する。すなわち、プロセッサ81は、メモリに記憶されている操作データに基づいて、上記アナログスティックおよび動作指示ボタンに対する入力を判断し、当該入力に応じて使用キャラクタの動作を制御する。なお、ステップS18の後でステップS17の表示処理が実行されることで、準備画像における使用キャラクタの表示が更新される。ステップS18の次に、ステップS19の処理が実行される。
【0153】
ステップS19において、プロセッサ81は、準備期間が終了したか否かを判定する。ステップS19の判定結果が肯定である場合、ステップS20の処理が実行される。一方、ステップS19の判定結果が否定である場合、ステップS17の処理が再度実行される。以降、ステップS19において準備期間が終了したと判定されるまで、ステップS17~S19の一連の処理が繰り返し実行される。
【0154】
ステップS20において、プロセッサ81は、プレイ対象ゲームにおけるゲームを実行するためのプレイ対象ゲーム処理を実行する。以下、
図17を参照して、プレイ対象ゲーム処理における詳細な処理の流れについて説明する。
【0155】
図17は、
図16に示すステップS20のプレイ対象ゲーム処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャートである。プレイ対象ゲーム処理においては、まずステップS31において、プロセッサ81は、今回のプレイ対象ゲームにおける使用キャラクタが、特殊移動キャラクタであるか否かを判定する。なお、特殊移動キャラクタとは、上述の移動用オブジェクトによって移動を行う種類のキャラクタ(例えば、キャラクタC)である。なお、上記の判定において、プロセッサ81は、今回のプレイ対象ゲームにおける使用キャラクタを、ステージデータに含まれる使用キャラクタデータに基づいて特定することができる。ステップS31の判定結果が肯定である場合、ステップS32の処理が実行される。一方、ステップS31の判定結果が否定である場合、ステップS33の処理が実行される。
【0156】
ステップS32において、プロセッサ81は、プレイ対象ゲームにおけるゲームフィールドとして、移動用オブジェクトが配置されたゲームフィールド(
図13参照)を生成し、当該ゲームフィールドを示すゲーム画像を表示装置に表示させる。ステップS32の次に、ステップS34の処理が実行される。
【0157】
ステップS33において、プロセッサ81は、プレイ対象ゲームにおけるゲームフィールドとして、移動用オブジェクトが配置されていないゲームフィールド(
図12参照)を生成し、当該ゲームフィールドを示すゲーム画像を表示装置に表示させる。ステップS33の次に、ステップS34の処理が実行される。
【0158】
ステップS34において、プロセッサ81は、ユーザによる使用キャラクタを操作するための入力に応じて、準備画像において表示されている使用キャラクタの動作を制御する。すなわち、プロセッサ81は、上記ステップS8における処理と同様にして、使用キャラクタの動作を制御する。また、ゲームフィールドにおいて敵キャラクタが登場する場合、あるいは、移動するオブジェクトが登場する場合、ステップS34において、プロセッサ81は、当該敵キャラクタを動作させる制御および/またはオブジェクトを移動させる制御を行う。ステップS34の次に、ステップS35の処理が実行される。
【0159】
ステップS35において、プロセッサ81は、使用キャラクタ、または、使用キャラクタが発射した攻撃オブジェクトが、ゲームフィールド内における所定のオブジェクトと接触したかを判定する。上記所定のオブジェクトは、それに対して使用キャラクタまたは攻撃オブジェクトが接触したことによってゲーム上の効果が発生する種類のオブジェクト(例えば、
図14に示す障害物243~246)である。ステップS35の判定結果が肯定である場合、ステップS36の処理が実行される。一方、ステップS35の判定結果が否定である場合、ステップS36の処理がスキップされてステップS37の処理が実行される。
【0160】
ステップS36において、プロセッサ81は、ステップS35で判定された接触による効果を発生させる。例えば、オブジェクトが上述の障害物243~246である場合、プロセッサ81は、上記の効果として、障害物を破壊する。また例えば、オブジェクトが、使用キャラクタが取得可能なアイテムである場合、プロセッサ81は、上記の効果として、使用キャラクタを、アイテムを取得した状態とする。また例えば、オブジェクトが上述の移動用オブジェクトであって、当該移動用オブジェクトに攻撃オブジェクトが接触した場合には、プロセッサ81は、使用キャラクタを当該移動用オブジェクトの位置に移動させる。ステップS36の次に、ステップS37の処理が実行される。
【0161】
ステップS37において、プロセッサ81は、プレイ対象ゲームにおけるゲーム画像(
図12~
図14参照)を生成して表示装置に表示させる。なお、ステップS34~S38の一連の処理が繰り返し実行される場合、ステップS37のゲーム画像を生成する処理は、所定時間(例えば、1フレーム時間)に1回の割合で繰り返し実行される。これによって、ゲームフィールドにおいて使用キャラクタ等が動作する様子を示すゲーム画像が表示される。ステップS37の次に、ステップS38の処理が実行される。
【0162】
ステップS38において、プロセッサ81は、プレイ対象ゲームを終了するか否かを判定する。具体的には、プロセッサ81は、プレイ対象ゲームの実行時間が制限時間に達した場合、あるいは、制限時間に達する前に使用キャラクタがクリア条件を満たした場合またはゲームオーバーとなった場合、プレイ対象ゲームを終了する。なお、ステップS38においては、プロセッサ81は、プレイ対象ゲームがクリア成功であったか、それとも、クリア失敗であったかを判定する。すなわち、使用キャラクタがクリア条件を満たした場合にはクリア成功と判定され、使用キャラクタがゲームオーバーとなった場合にはクリア失敗と判定される。なお、プレイ対象ゲームの実行時間が制限時間に達した場合には、プレイ対象ゲームの内容に応じて、クリア成功と判定される場合もあるし、クリア失敗と判定される場合もある。ステップS38の判定結果が否定である場合、ステップS34の処理が再度実行される。以降、ステップS38においてプレイ対象ゲームを終了すると判定されるまで、ステップS34~S38の一連の処理が繰り返し実行される。一方、ステップS38の判定結果が肯定である場合、プロセッサ81は、
図17に示すプレイ対象ゲーム処理を終了する。
【0163】
図16の説明に戻り、ステップS20の次のステップS21において、プロセッサ81は、実行中のステージを終了するか否かを判定する。具体的には、プロセッサ81は、今回のステージに含まれる全てのプレイ対象ゲームの実行が終了したか否かを判定する。また、プロセッサ81は、所定のクリア失敗条件を満たしたか否かを判定する。一例として、所定数のライフを保持した状態でステージを開始し、プレイ対象ゲームのクリア失敗毎にライフが減り、ライフを全て失った場合にクリア失敗条件を満たしたと判定される。今回のステージに含まれる全てのプレイ対象ゲームの実行が終了した場合、または、所定のクリア失敗条件が満たされた場合、プロセッサ81は、実行中のステージを終了すると判定する。一方、今回のステージに含まれる全てのプレイ対象ゲームの実行が終了しておらず、かつ、所定のクリア失敗条件が満たされていない場合、プロセッサ81は、実行中のステージを終了しないと判定する。ステップS21の判定結果が否定である場合、ステップS17の処理が再度実行される。以降、ステップS21においてステージを終了すると判定されるまで、ステップS17~S21の一連の処理が繰り返し実行される。なお、ステップS21の後に実行されるステップS17においては、直前のステップS20で実行されていたプレイ対象ゲームの次に実行されるプレイ対象ゲームに関する準備画像が表示される。一方、ステップS21の判定結果が肯定である場合、プロセッサ81は、
図16に示すステージ処理を終了する。
【0164】
[4.本実施形態の作用効果および変形例]
以上のように、上記実施形態においては、ゲームプログラムは、情報処理装置のコンピュータ(例えば、プロセッサ81)に、次の動作を行わせる。
・複数種類のゲームのうちから、プレイヤにプレイさせるプレイ対象ゲームを自動的に決定する(ステップS15)。
・操作方法が異なる複数のキャラクタのうちから、プレイヤに操作させる使用キャラクタを自動的に決定する(ステップS16)。
・決定された使用キャラクタを仮想空間内においてプレイヤの操作に基づいて制御させることでプレイ対象ゲームを実行させ、当該プレイ対象ゲームにおけるクリア条件が制限時間内に満たされたか否かに基づいてゲームを進行させる(ステップS20)。
【0165】
上記によれば、プレイ対象ゲームと使用キャラクタとの組み合わせによって多くのバリエーションのゲームを提供することができる。例えば、プレイヤがあるプレイ対象ゲームを一度プレイしたことがあっても、以前とは異なる使用キャラクタを使用して当該プレイ対象ゲームをプレイする場合には、クリアのための攻略方法やゲーム性が以前とは異なるので、プレイヤは飽きることなくゲームをプレイすることができる。また、上記によれば、プレイ対象ゲームには制限時間が設定されるので、使用キャラクタの操作方法をなるべく早く把握してゲームをクリアするという、今までにない面白さをプレイヤに提供することができる。
【0166】
なお、上記「ゲームを進行させる」とは、上記実施形態のように、複数のプレイ対象ゲームを連続して行わせることでステージのゲームを進行させることのみを意味するものではなく、1つのプレイ対象ゲームを終了させることも含む意味である。つまり、上記「ゲームを進行させる」とは、プレイ対象ゲームを終了させて次のプレイ対象ゲームを開始することと、プレイ対象ゲームを終了させることとを含む意味である。
【0167】
また、上記実施形態においては、複数のプレイ対象ゲームを含むステージを単位としてゲームが行われる場合を例として説明した。ここで、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、1つのプレイ対象ゲームを単位としてゲームを実行するようにしてもよい。すなわち、ゲームシステム1は、ゲームを開始する旨の指示をユーザが行ったことに応じて1つのプレイ対象ゲームを実行した場合、当該プレイ対象ゲームの終了後に連続して次のプレイ対象ゲームを実行しないようにしてもよい。
【0168】
(プレイヤの人数に関する変形例)
上記実施形態においては、1人のプレイヤがプレイ対象ゲームを行う例について説明したが、プレイ対象ゲームを行うプレイヤの人数は任意であり、複数人であってもよい。なお、複数人のプレイヤが1つのプレイ対象ゲームを行う場合には、ゲームシステム1は、プレイヤ毎に使用キャラクタを決定してもよいし、各プレイヤに共通の使用キャラクタを1つ決定してもよい。また、他の実施形態においては、1つのステージが複数人のプレイヤによってプレイされる形式であってもよい。例えば、ゲームシステム1は、1つのプレイ対象ゲームをあるプレイヤにプレイさせ、次のプレイ対象ゲームを、当該プレイヤとは異なる他のプレイヤにプレイさせるようにすることで、1つのステージにおける複数のプレイ対象ゲームを進めるようにしてもよい。
【0169】
(プレイ対象ゲームと使用キャラクタとの組み合わせに関する変形例)
上記実施形態においては、各プレイ対象ゲームのそれぞれにおいて全ての使用キャラクタが使用可能である場合を例として説明した。ここで、上記実施形態の変形例においては、特定のプレイ対象ゲームについては、特定の使用キャラクタが使用されないようにしてもよい。すなわち、ゲームシステム1は、特定のプレイ対象ゲームが決定された場合には、特定のキャラクタを使用キャラクタとして決定しないようにしてもよい。このような変形例においても、1つのプレイ対象ゲームにおいて複数種類のキャラクタを使用キャラクタとして使用することができる場合には、上記実施形態と同様に、ゲーム内容のバリエーションを増やすことができる。
【0170】
なお、他の実施形態において、情報処理システムは、上記実施形態における構成の一部を備えていなくてもよいし、上記実施形態において実行される処理の一部を実行しなくてもよい。例えば、情報処理システムは、上記実施形態における一部の特定の効果を奏するためには、当該効果を奏するための構成を備え、当該効果を奏するための処理を実行すればよく、その他の構成を備えていなくてもよいし、その他の処理を実行しなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0171】
上記実施形態は、例えば、ゲーム内容のバリエーションを増やすこと等を目的として、ゲームシステムおよびゲームプログラム等として利用することができる。
【符号の説明】
【0172】
1 ゲームシステム
2 本体装置
3 左コントローラ
4 右コントローラ
81 プロセッサ
204 候補キャラクタ
211,231,241 使用キャラクタ