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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022081230
(43)【公開日】2022-05-31
(54)【発明の名称】行先階登録装置およびシステム
(51)【国際特許分類】
   B66B 1/18 20060101AFI20220524BHJP
【FI】
B66B1/18 K
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020192645
(22)【出願日】2020-11-19
(71)【出願人】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】須藤 豪
(72)【発明者】
【氏名】小村 章
【テーマコード(参考)】
3F502
【Fターム(参考)】
3F502JA08
3F502KA09
3F502KA10
3F502MA03
3F502MA07
3F502MA49
(57)【要約】
【課題】建物や施設の管理者、施設を利用する団体の責任者などにとって望ましい利用状況となるように、利用者を割り振る。
【解決手段】行先階登録装置(1)は、利用者の入力操作を受け付ける操作受付部(11)と、入力の時点における施設の利用者数に応じて選択された、選択条件を満たす一部の階床を示す選択肢ボタンを表示する表示部(12)と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一用途の施設が複数の階床に設けられた建物に設置されたエレベータを制御する制御装置に対し、前記エレベータの利用者の行先階を登録する行先階登録装置であって、
前記利用者の入力を受け付ける入力受付部と、
前記入力の時点における前記施設の利用状況に応じて選択された、前記複数の階床のうちの一部の階床であって、前記利用状況に関する選択条件を満たす前記一部の階床を提示する提示部と、を備える、
行先階登録装置。
【請求項2】
請求項1に記載の行先階登録装置と、前記制御装置とを含むシステムであって、
前記施設は、複数の施設利用者が同時に利用する施設であり、
前記制御装置は、
前記入力を示す入力情報を前記行先階登録装置から取得する入力情報取得部と、
前記入力情報の取得に基づき、前記利用状況を特定する特定部と、
特定された前記利用状況に応じて、前記選択条件を満たす前記一部の階床を選択する選択部と、
選択された前記一部の階床を示す情報を、前記行先階登録装置へ出力する出力部と、を備える、
システム。
【請求項3】
前記施設は、複数の施設利用者が同時に利用する施設であり、
前記選択部は、(1)前記入力の時点における前記施設利用者が最も疎である、および、(2)前記入力の時点における前記施設利用者の疎密の度合いが閾値以下である、との条件のうち、少なくとも一方を満たす前記施設を有する階床を選択する、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記施設は、複数の施設利用者が同時に利用する施設であり、
前記選択部は、(1)前記入力の時点における前記施設利用者が最も密である、および、(2)前記入力の時点における前記施設利用者の疎密の度合いが閾値以上である、との条件のうち、少なくとも一方を満たす前記施設を有する階床を選択する、
請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記施設は、複数の施設利用者が同時に利用する施設であり、
前記利用者の属性を示す情報を取得する取得装置をさらに含み、
前記選択部は、前記利用者の属性と一致する属性を有する前記施設利用者がいる、との条件を満たす前記施設を有する階床を選択する、
請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記施設利用者は、前記入力の時点において前記施設を実際に利用している人と、前記施設を利用することが、前記入力の時点において確定している人とを含む、
請求項3から5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御装置は、
行先階を登録する登録部と、
登録された前記行先階に前記施設がある場合、当該施設の前記利用状況を更新する更新部と、を備える、
請求項2から6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記更新部は、前記選択部が前記一部の階床として1つの階床を選択した場合、または、前記選択部が前記一部の階床として選択した複数の階床から、利用者が1つの階床を選択した場合、選択された階床に対応する前記利用状況を更新する、
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記施設に入室する人物を検知する検知装置を含み、
前記制御装置は、
前記検知装置の検知結果を取得する検知結果取得部と、
前記検知結果に基づき、前記利用状況を更新する第2更新部と、を備える、
請求項2から6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記利用者が携帯可能な端末装置である、請求項1に記載の行先階登録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同一用途の施設が複数の階床に設けられた建物に設置されたエレベータの利用者の行先階を登録する行先階登録装置などに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1~3には、エレベータの行先階登録に関し、利用者が入力したキーワードや、利用者の識別情報などに基づき、利用者に提示する階床の選択肢を絞ったり、利用者に選択させることなく自動的に行先階を登録したりすることにより、利便性を向上させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-139704号公報
【特許文献2】国際公開第2012/137337号公報
【特許文献3】特許第6067196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建物内の施設として、フリーアドレスを導入している企業の執務室など、同一のものが複数の階床に設けられる施設がある。このような施設においては、建物や施設の管理者、施設を利用する団体の責任者などにとって望ましい利用状況となるように、利用者を割り振りたいという要望がある。当該要望は例えば、各施設の利用者数の均等化、特定の利用者を1つの施設に集約する、などである。しかしながら、特許文献1~3の技術は、この要望に応えるのに十分でない。
【0005】
本発明の一態様は、建物や施設の管理者、施設を利用する団体の責任者などにとって望ましい利用状況となるように、利用者を割り振る行先階登録装置などを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の態様1に係る行先階登録装置は、同一用途の施設が複数の階床に設けられた建物に設置されたエレベータを制御する制御装置に対し、前記エレベータの利用者の行先階を登録する行先階登録装置であって、前記利用者の入力を受け付ける入力受付部と、前記入力の時点における前記施設の利用状況に応じて選択された、前記複数の階床のうちの一部の階床であって、前記利用状況に関する選択条件を満たす前記一部の階床を提示する提示部と、を備える。
【0007】
前記の構成によれば、エレベータの利用者が行先階登録を行った時点での利用状況に応じて、行先階登録装置を利用している利用者に、選択条件を満たす階床の一部が提示される。これにより、時々刻々と変化する施設の利用状況に応じて、選択条件が満たされるように利用者を各施設に割り振ることができる。結果として、建物や施設の管理者、施設を利用する団体の責任者などにとって望ましい利用状況となるように、利用者を割り振ることができる。
【0008】
本発明の態様2に係るシステムは、上記態様1に記載の行先階登録装置と、前記制御装置とを含むシステムであって、前記施設は、複数の施設利用者が同時に利用する施設であり、前記制御装置は、前記入力を示す入力情報を前記行先階登録装置から取得する入力情報取得部と、前記入力情報の取得に基づき、前記利用状況を特定する特定部と、特定された前記利用状況に応じて、前記選択条件を満たす前記一部の階床を選択する選択部と、選択された前記一部の階床を示す情報を、前記行先階登録装置へ出力する出力部と、を備えてもよい。
【0009】
前記の構成によれば、エレベータの利用者が行先階登録を行った時点において、選択条件を満たす階床の一部を選択し、当該階床を示す情報を行先階登録装置へ送信する。これにより、時々刻々と変化する施設の利用状況に応じて、選択条件が満たされるように利用者を各施設に割り振ることができる。結果として、建物や施設の管理者、施設を利用する団体の責任者などにとって望ましい利用状況となるように、利用者を割り振ることができる。
【0010】
本発明の態様3に係るシステムは、上記態様2において、前記施設は、複数の施設利用者が同時に利用する施設であり、前記選択部は、(1)前記入力の時点における前記施設利用者が最も疎である、および、(2)前記入力の時点における前記施設利用者の疎密の度合いが閾値以下である、との条件のうち、少なくとも一方を満たす前記施設を有する階床を選択してもよい。
【0011】
前記の構成によれば、行先階登録装置の利用者に対し、他の施設より施設利用者が疎な施設を有する階床が提示される。これにより、施設利用者を施設の各々に分散させることができる。結果として、施設の一部が混雑することを抑制することができる。
【0012】
本発明の態様4に係るシステムは、上記態様2において、前記施設は、複数の施設利用者が同時に利用する施設であり、前記選択部は、(1)前記入力の時点における前記施設利用者が最も密である、および、(2)前記入力の時点における前記施設利用者の疎密の度合いが閾値以上である、との条件のうち、少なくとも一方を満たす前記施設を有する階床を選択してもよい。
【0013】
前記の構成によれば、行先階登録装置の利用者に対し、他の施設より施設利用者が密な施設を有する階床が提示される。これにより、施設利用者を施設の一部に集中させることができる。結果として、利用される施設の数を減らすことができ、省エネルギーを実現することができる。
【0014】
本発明の態様5に係るシステムは、上記態様2において、前記施設は、複数の施設利用者が同時に利用する施設であり、前記利用者の属性を示す情報を取得する取得装置をさらに含み、前記選択部は、前記利用者の属性と一致する属性を有する前記施設利用者がいる、との条件を満たす前記施設を有する階床を選択してもよい。
【0015】
前記の構成によれば、同一の属性を有する利用者を1つの施設に集約することができる。ここで、「属性」とは、例えば、企業において、利用者および施設利用者が所属している部門や課等である。同一の部門や課の人を1つの施設に集約することにより、仕事の効率化を図ることができる。
【0016】
なお、取得装置は、行先階登録装置と一体となっていてもよい。
【0017】
本発明の態様6に係るシステムは、上記態様3から5のいずれかにおいて、前記施設利用者は、前記入力の時点において前記施設を実際に利用している人と、前記施設を利用することが、前記入力の時点において確定している人とを含んでもよい。
【0018】
前記の構成によれば、入力の時点において施設を利用していなくても、当該時点において施設を利用することが確定している人も考慮に入れて、選択条件を満たす階床が選択される。これにより、入力の時点において施設を利用することが確定している人が施設の利用を開始しても、選択条件を満たした状態を維持することができる。
【0019】
なお、「前記施設を利用することが、前記入力の時点において確定している人」とは、例えば、施設の利用を予約している人である。
【0020】
本発明の態様7に係るシステムは、上記態様2から6のいずれかにおいて、前記制御装置は、行先階を登録する登録部と、登録された前記行先階に前記施設がある場合、当該施設の前記利用状況を更新する更新部と、を備えてもよい。
【0021】
前記の構成によれば、行先階の登録をトリガとして、利用状況が更新される。例えば、或る利用者が行先階登録を行った場合、当該利用者が施設を利用するとみなし、行先階にある施設の利用人数をインクリメントする。これにより、利用状況を迅速に更新することができる。この構成は、例えば、各階床の施設が上記施設のみである場合、すなわち、その階床での降車が当該施設の利用とみなせる場合に、特に有用である。
【0022】
本発明の態様8に係るシステムは、上記態様7において、前記更新部は、前記選択部が前記一部の階床として1つの階床を選択した場合、または、前記選択部が前記一部の階床として選択した複数の階床から、利用者が1つの階床を選択した場合、選択された階床に対応する前記利用状況を更新してもよい。
【0023】
前記の構成によれば、行先階登録装置の利用者が、施設を利用するために行先階登録を行った場合、利用状況が更新される。これにより、施設の階床で降車するが、施設を利用しない人を、施設の利用者とみなしてしまうことを抑制することができる。
【0024】
本発明の態様9に係るシステムは、前記態様2から6のいずれかにおいて、前記施設に入室する人物を検知する検知装置を含み、前記制御装置は、前記検知装置の検知結果を取得する検知結果取得部と、前記検知結果に基づき、前記利用状況を更新する第2更新部と、を備えてもよい。
【0025】
前記の構成によれば、施設の利用者が検知装置により検知されると利用状況が更新される。これにより、エレベータを利用したか否かを問わず利用者が検知されるので、利用状況をより正確なものとすることができる。
【0026】
また、本発明の態様10に係る行先階登録装置は、前記態様1において、前記利用者が携帯可能な端末装置であってもよい。
【0027】
前記の構成によれば、利用者は自身が携帯する端末装置を用いて行先階登録を行うことができるので、利用者の利便性が向上する。
【0028】
本発明の各態様に係る行先階登録装置および制御装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記行先階登録装置および制御装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記行先階登録装置および制御装置をコンピュータにて実現させる行先階登録装置または制御装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0029】
本発明の一態様によれば、建物や施設の管理者、施設を利用する団体の責任者などにとって望ましい利用状況となるように、利用者を割り振ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の実施形態1に係るシステムに含まれる行先階登録装置および群管理装置の要部構成の一例を示すブロック図である。
図2図1に示す群管理装置が記憶している利用状況データベースの一具体例を示す図である。
図3図1に示す行先階登録装置および群管理装置が実行する行先階登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4】行先階登録処理中の利用状況データベースの一具体例を示す図である。
図5】行先階登録処理中の行先階登録装置に表示される画面の一具体例を示す図である。
図6】更新後の利用状況データベースの一具体例を示す図である。
図7】行先階登録処理中の行先階登録装置1に表示される画面の一具体例を示す図である。
図8】本発明の実施形態2に係るシステムに含まれる行先階登録装置および群管理装置の要部構成の一例を示すブロック図である。
図9】実施形態2に係る行先階登録処理中の行先階登録装置に表示される画面の一具体例を示す図である。
図10】本発明の実施形態3に係るシステムに含まれる行先階登録装置および群管理装置の要部構成の一例を示すブロック図である。
図11図10に示す行先階登録装置および群管理装置が実行する行先階登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るシステム100に含まれる行先階登録装置1および群管理装置2(制御装置)の要部構成の一例を示すブロック図である。
【0032】
システム100は、行先階登録装置1、群管理装置2およびエレベータ制御装置3を含む。本実施形態では、システム100が適用された建物には、複数号機のエレベータが設置されているとする。また、当該建物には、同一用途の施設が複数の階床に設けられている。以降、当該同一用途の施設を単に「施設」と表記する。
【0033】
<行先階登録装置1>
行先階登録装置1は、建物の各エレベータ乗り場に設けられ、エレベータを利用する利用者の入力に基づき、群管理装置2に利用者の行先階を登録する。これにより、エレベータのかごが当該利用者のいる階床へ移動し、当該利用者のかごへの搭乗後に、利用者が登録した行先階へ移動する。
【0034】
行先階登録装置1は、制御部10、操作受付部11(入力受付部)、表示部12(提示部)および通信部13を備える。制御部10は、行先階登録装置1の各部を統括して制御する。なお、制御部10の詳細については後述する。操作受付部11は、行先階登録装置1の利用者の操作を受け付け、当該操作を示す操作信号を制御部10へ出力する。表示部12は、制御部10が生成した画像を表示する。通信部13は、群管理装置2との情報の送受信を行う。
【0035】
なお、本実施形態では、操作受付部11および表示部12が一体となったタッチスクリーンである例を説明する。ただし、操作受付部11および表示部12はタッチスクリーンに限定されず、これらが別体であってもよい。
【0036】
<群管理装置2>
群管理装置2は、行先階登録装置1を利用した利用者の行先階登録に基づき、エレベータを制御する装置である。なお、群管理装置2は、複数の装置から成るシステム(群管理システム)であってもよい。この場合、図1に示す群管理装置2の各部は、当該システムを構成する装置のいずれかが備えていればよい。また、当該システムには、エレベータ制御装置3が含まれていてもよい。
【0037】
群管理装置2は、制御部20、記憶部21および通信部22を備える。制御部20は、群管理装置2の各部を統括して制御する。記憶部21は、群管理装置2が実行する各種プログラムや、群管理装置2が使用する各種データを記憶する。通信部22は、外部の装置やシステムとの情報の送受信を行う。本実施形態に係る外部の装置およびシステムは、行先階登録装置1およびエレベータ制御装置3であるが、通信部22が情報の送受信を行う装置やシステムはこれに限定されない。
【0038】
記憶部21は、少なくとも利用状況データベース111を記憶している。図2は、利用状況データベース111の一具体例を示す図である。利用状況データベース111は、施設の現在の利用状況を示す情報を格納するデータベースである。本実施形態では、利用状況が施設の現在の利用者数である例を説明する。
【0039】
利用状況データベース111には、階床、部屋名および利用者数を示す各情報を対応付けたレコードが格納されている。階床を示す情報は施設が設けられた階床を示す。部屋名を示す情報は施設の名称を示す。利用者数を示す情報は、施設を現在利用している人数を示す。
【0040】
再び図1を参照し、群管理装置2の要部構成の説明に戻る。制御部20は、通信制御部201(入力情報取得部、出力部)、選択部202(特定部)、更新部203および運行指示部204(登録部)を含んでいる。
【0041】
通信制御部201は、通信部22を制御し、外部の装置やシステムとの情報の送受信を行う。具体的には、通信制御部201は、制御部20の各部から取得した情報を、通信部22を介して外部の装置やシステムへ送信する。また、通信制御部201は、通信部22を介して受信した情報を、制御部20の各部へ出力する。
【0042】
選択部202は、行先階登録装置1の利用者に対して階床の選択肢を提示するために、建物の階床の少なくとも一部を選択する。具体的には、選択部202は、利用状況データベース111が示す利用状況に関する選択条件を満たす階床の少なくとも一部を選択する。なお、選択条件の詳細については後述する。
【0043】
更新部203は、利用状況データベース111を更新する。なお、更新部203が実行する更新処理については後述する。
【0044】
運行指示部204は、エレベータの運行についての指示をエレベータ制御装置3へ送信する。一例として、運行指示部204は、エレベータの利用者が行先階登録装置1を用いた行先階登録を行った場合、当該利用者のいる階床(出発階)へ移動させる号機(かご)を決定する。当該号機は、利用者を出発階から行先階へ運ぶ号機である。そして、運行指示部204は、決定した号機の出発階への移動と、利用者が乗車した後の出発階から行先階への移動を制御するための指示を、通信部22を介してエレベータ制御装置3へ送信する。
【0045】
<エレベータ制御装置3>
エレベータ制御装置3は、エレベータの各号機に対応する装置であり、群管理装置2からの指示に基づき、対応する号機の運行に関する制御を行う。エレベータ制御装置3は、例えば、エレベータの各号機に設置された制御盤である。一例として、エレベータ制御装置3は、群管理装置2から受信した指示が示す出発階に、当該指示が示す号機を移動させる。また、エレベータ制御装置3は、出発階に到着後、当該号機について扉の開閉を行わせる。そして、エレベータ制御装置3は、当該ご息を、上記指示が示す行先階に移動させる。
【0046】
<行先階登録処理>
図3は、行先階登録装置1および群管理装置2が実行する行先階登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。図4は、行先階登録処理中の利用状況データベース111の一具体例を示す図である。図5は、行先階登録処理中の行先階登録装置1に表示される画面の一具体例を示す図である。
【0047】
図5に示す行先階登録装置1Aは、初期画面を表示している行先階登録装置1である。初期画面とは、利用者の操作前に表示部12に表示されている画面である。
【0048】
初期画面は、モード選択ボタン121および122を含む。モード選択ボタン121および122は、利用者の操作入力を受け付けるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)である。本実施形態では、当該操作はタッチ操作である例を説明するが、これに限定されない。
【0049】
モード選択ボタン121がタッチ操作を受け付けると、行先階登録装置1は、施設を有する階床を利用者に提示し、行先階を選択させるモードを開始する。以降、当該モードを施設選択モードと称する。制御部10は、通信部13を介して、施設選択モードを開始したことを示す施設利用開始指示を群管理装置2へ送信する。
【0050】
モード選択ボタン122がタッチ操作を受け付けると、行先階登録装置1は、建物のすべての解消から行先階を選択するモードを開始する。以降、当該モードをフロア移動モードと称する。制御部10は、フロア移動モードを開始すると、通信部13を介してフロア移動モードを開始したことを示す指示を群管理装置2へ送信し、建物の各階床を示すGUIを表示部12に表示させる。
【0051】
図3を参照して、行先階登録処理を説明する。ステップS1において、操作受付部11は、利用者の操作入力を待機している。施設利用操作、すなわち、モード選択ボタン121へのタッチ操作を受け付けた場合(S1でYES)、制御部10は施設利用操作の操作信号を受け付ける。そして、ステップd1において、制御部10は、施設利用開始指示(入力情報)を、通信部13を介して群管理装置2へ送信する。
【0052】
なお、モード選択ボタン122へのタッチ操作を受け付けた場合の制御部10の処理は、すでに説明しているためここでは繰り返さない。
【0053】
通信制御部201は、通信部22を介して、施設利用開始指示を受信する。通信制御部201は、当該施設利用開始指示を選択部202へ出力する。
【0054】
ステップS11において、選択部202は、取得した施設利用開始指示に基づき、選択条件を満たす施設を選択する。具体的には、選択部202は、利用状況データベース111から、選択条件を満たすレコードを選択する。ここで、選択条件について説明する。選択条件の一例は、「利用者数が閾値以下」である。本実施形態では、当該閾値は、最小の利用者数に基づいて決まる。例えば、当該閾値は、「最小の利用者数+5」であってもよい。以降、この選択条件を選択条件Aと表記する。
【0055】
また、選択条件の別の例は、「利用者数が閾値以上」である。本実施形態では、当該閾値は、最大の利用者数に基づいて決まる。例えば、当該閾値は、「最大の閾値-5」であってもよい。以降、この選択条件を選択条件Bと表記する。
【0056】
図4の利用状況データベース111Aは、選択条件Aに基づく選択を説明するための図である。まず、選択部202は、利用状況データベース111を参照し、利用者数が最少のレコードを特定する。利用状況データベース111Aの例では、選択部202は、レコード91を特定する。続いて、選択部202は、特定したレコード91に基づき閾値を特定する。利用状況データベース111Aの例では、選択部202は、閾値を「8」と特定する。続いて、選択部202は、特定した閾値以下の利用者数のレコードを選択する。利用状況データベース111Aの例では、選択部202は、レコード91、92および93を選択する。
【0057】
図4の利用状況データベース111Bは、選択条件Bに基づく選択を説明するための図である。まず、選択部202は、利用状況データベース111を参照し、利用者数が最大のレコードを特定する。利用状況データベース111Bの例では、選択部202は、レコード94を特定する。続いて、選択部202は、特定したレコード94に基づき閾値を特定する。利用状況データベース111Bの例では、選択部202は、閾値を「18」と特定する。続いて、選択部202は、特定した閾値以上の利用者数のレコードを選択する。利用状況データベース111Bの例では、選択部202は、レコード94、95および96を選択する。選択部202は、選択したレコードに含まれる情報を通信制御部201へ出力する。以降、当該レコードに含まれる情報を「施設情報」と表記する場合がある。
【0058】
再び図3を参照して、行先階登録処理の続きを説明する。ステップd11において、通信制御部201は、通信部22を制御して施設情報を行先階登録装置1へ送信する。
【0059】
制御部10は、通信部13を介して施設情報を受信する。ステップS3において、制御部10は、施設情報に基づく階床の選択肢を表示部12に表示する。
【0060】
図5に示す行先階登録装置1Bおよび1Cは、当該選択肢を含む選択画面を表示している行先階登録装置1である。行先階登録装置1Bの選択画面は、選択条件Aに基づく施設情報から生成された画面である。行先階登録装置1Cの選択画面は、選択条件Bに基づく施設情報から生成された画面である。
【0061】
行先階登録装置1Bの選択画面は、選択肢ボタン123、124および125を含む。選択肢ボタン123、124および125は、施設情報に基づき生成されたGUIであり、階床、部屋名および利用者人数を示すテキストを含む。選択肢ボタン123、124および125は、それぞれ、図4に示すレコード91、92および93の施設情報に基づく。
【0062】
行先階登録装置1Cの選択画面は、選択肢ボタン126、127および128を含む。選択肢ボタン126、127および128は、施設情報に基づき生成されたGUIであり、階床、部屋名および利用者人数を示すテキストを含む。選択肢ボタン126、127および128は、それぞれ、図4に示すレコード94、95および96の施設情報に基づく。
【0063】
再び図3を参照して、行先階登録処理の続きを説明する。ステップS4において、操作受付部11は、階床選択操作を受け付ける。階床選択操作は、選択肢ボタンのいずれかへのタッチ操作である。行先階登録装置1Bの例では、利用者は選択肢ボタン123に対するタッチ操作を入力したものとする。行先階登録装置1Cの例では、利用者は選択肢ボタン126に対するタッチ操作を入力したものとする(図4参照)。
【0064】
制御部10は、階床選択操作の操作信号を受け付ける。ステップd2において、制御部10は、当該操作信号に基づく選択階床情報を、通信部13を介して群管理装置2へ送信する。選択階床情報は、階床選択操作により選択された選択肢ボタンが示す階床である行先階を示す情報と、操作された行先階登録装置1が設けられている階床である出発階を示す情報とを含む。
【0065】
通信制御部201は、通信部22を介して選択階床情報を受信する。通信制御部201は、受信した選択階床情報を更新部203および運行指示部204へ出力する。
【0066】
ステップS12において、更新部203は、取得した選択階床情報に基づき利用状況データベース111を更新する。具体的には、更新部203は、選択階床情報に含まれる行先階を示す情報に基づき、更新対象のレコードを特定する。そして、特定したレコードに含まれる利用者数をインクリメントする。
【0067】
図6は、更新後の利用状況データベース111の一具体例を示す図である。図4に示す利用状況データベース111Aと比較すると、図6に示す利用状況データベース111Aは、レコード91に含まれる利用者数が1増加している。すなわち、更新部203は、行先階として4階を示す情報を含む選択階床情報に基づき、レコード91の利用者数をインクリメントする。
【0068】
また、図4に示す利用状況データベース111Bと比較すると、図6に示す利用状況データベース111Bは、レコード94に含まれる利用者数が1増加している。すなわち、更新部203は、行先階として5階を示す情報を含む選択階床情報に基づき、レコード94の利用者数をインクリメントする。
【0069】
再び図3を参照して、行先階登録処理の続きを説明する。ステップS13において、運行指示部204は、選択階床情報が示す階床へ移動させるかごを決定する。具体的には、運行指示部204は、選択階床情報に含まれる出発階を示す情報と、各号機の運行状況に基づき、当該出発階へかごを移動させる号機を決定する。運行指示部204は、登録情報を通信制御部201へ出力する。登録情報は、決定した号機、出発階、行先階および行先階に設けられた施設の施設名を示す情報を含む。
【0070】
ステップS14において、運行指示部204は、決定したかごに対応するエレベータ制御装置3へ制御指示を送信する。具体的には、運行指示部204は、決定した号機のエレベータ制御装置3へ、出発階および行先階を示す情報を含む制御指示を送信する。これにより、制御指示を受信したエレベータ制御装置3は、かごを、受信した制御指示が示す出発階へ移動させる。
【0071】
ステップd12において、通信制御部201は、取得した登録情報を行先階登録装置1へ送信する。具体的には、通信制御部201は、出発階を示す情報に基づき特定した行先階登録装置1へ、登録情報を送信する。
【0072】
なお、ステップS12は、図3の例では、ステップS13より前に実行されるステップであるが、ステップS12の実行タイミングはこの例に限定されない。ステップS12は、ステップS13またはS14と同時に実行されてもよいし、ステップS13とS14との間に実行されてもよいし、ステップS14の後に実行されてもよい。
【0073】
制御部10は、通信部13を介して登録情報を受信する。ステップS5において、制御部10は、受信した登録情報に基づく登録画面を、表示部12に表示する。以上で行先階登録処理は終了する。
【0074】
図7は、行先階登録処理中の行先階登録装置1に表示される画面の一具体例を示す図である。具体的には、図7は、行先階登録の結果を示す登録画面の一具体例を示す図である。
【0075】
図7の行先階登録装置1Bは、選択条件Aに基づく選択が行われた例の行先階登録装置1である。当該行先階登録装置1Bは、ステップS4で選択された4階の施設C(図5の行先階登録装置1B参照)を示すテキストと、利用者が乗る号機であるA号機とを示すテキストを含む。
【0076】
図7の行先階登録装置1Cは、選択条件Bに基づく選択が行われた例の行先階登録装置1である。当該行先階登録装置1Cは、ステップS4で選択された5階の施設D(図5の行先階登録装置1C参照)を示すテキストと、利用者が乗る号機であるC号機とを示すテキストを含む。
【0077】
登録画面を視認することにより、利用者は、自身の行先階および自身が利用する施設を再認識し、自身が乗る号機を確認することができる。
【0078】
<作用効果>
以上のとおり、本実施形態に係る行先階登録装置1の操作受付部11は、利用者の入力操作を受け付ける。また、表示部12は、入力の時点における施設の利用者数に応じて選択された、選択条件を満たす一部の階床を示す選択肢ボタンを表示する。
【0079】
この構成によれば、エレベータの利用者が行先階登録を行った時点での各施設の利用者数に応じて、行先階登録装置1を利用している利用者に、選択条件を満たす階床を示す選択肢ボタンが提示される。これにより、時々刻々と変化する施設の利用者数に応じて、選択条件が満たされるように利用者を各施設に割り振ることができる。結果として、建物や施設の管理者、施設を利用する団体の責任者などにとって望ましい利用者数となるように、利用者を割り振ることができる。
【0080】
本実施形態に係るシステム100に含まれる群管理装置2の通信制御部201は、施設利用開始指示を取得する。選択部202は、施設利用開始指示に基づき、利用状況データベース111から各施設の利用者数を特定し、利用者数に応じて選択条件を満たすレコードを選択する。通信制御部201は、選択されたレコードに基づく施設情報を行先階登録装置1へ送信する。
【0081】
この構成によれば、利用者の入力時点において、選択条件を満たす施設を特定し、当該施設が設けられた階床を示す情報を行先階登録装置1へ送信する。これにより、時々刻々と変化する施設の利用者数に応じて、選択条件が満たされるように利用者を各施設に割り振ることができる。結果として、建物や施設の管理者、施設を利用する団体の責任者などにとって望ましい利用者数となるように、利用者を割り振ることができる。
【0082】
一例として、選択部202は、各施設の利用者数の最小値に基づく閾値以下の利用者数の施設を選択する。この構成によれば、行先階登録装置1の利用者に対し、他の施設より利用者数が少ない施設を有する階床が提示される。これにより、施設利用者を施設の各々に分散させることができる。結果として、施設の一部が混雑することを抑制することができる。
【0083】
別の例として、選択部202は、各施設の利用者数の最大値に基づく閾値以上の利用者数の施設を選択する。この構成によれば、行先階登録装置1の利用者に対し、他の施設より利用者数が多い施設を有する階床が提示される。これにより、施設利用者を施設の一部に集中させることができる。結果として、利用される施設の数を減らすことができ、照明および空調設備などにおいて省エネルギーを実現することができる。
【0084】
群管理装置2の更新部203は、選択部202が選択した複数の階床から、行先階登録装置1の利用者が1つの階床を選択した場合、当該階床に対応する利用状況データベース111のレコードの利用者数を更新する。
【0085】
この構成によれば、行先階登録装置1の利用者が、施設を利用するために行先階登録を行った場合、利用状況が更新される。例えば、或る利用者が行先階登録を行った場合、当該利用者が施設を利用するとみなし、行先階にある施設の利用人数をインクリメントする。これにより、利用状況データベース111を現在の利用状況に即したものとすることができる。
【0086】
<実施形態1の変形例>
本実施形態では、更新部203は、施設選択モードにおいて階床選択操作が行われた場合、選択階床情報に基づいて利用状況データベース111を更新していた。これに対し、更新部203は、フロア移動モードにおいて行先階を選択する操作が行われた場合も、行先階登録装置1から送信された情報に基づき、利用状況データベース111を更新してもよい。換言すれば、システム100は、行先階登録装置1のモードに依らず、行先階登録のための操作が行われた場合、利用状況データベース111を更新してもよい。
【0087】
この変形例では、施設のある階床にエレベータで移動し、当該施設を利用しない人物を当該施設の利用者数に含めてしまう可能性はあるが、利用状況データベース111で管理する核施設の利用状況を、実際の利用状況と概ね一致させることができる。なお、この構成は、各階床の施設が1つのみである場合、すなわち、その階床での降車が当該施設の利用とみなせる場合、その階床で降車して施設を利用しない人物である可能性が低いため、特に有用である。
【0088】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、以降の実施形態では、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0089】
図8は、システム100aに含まれる行先階登録装置1aおよび群管理装置2の要部構成の一例を示すブロック図である。
【0090】
本実施形態に係るシステム100aは、行先階登録装置1aの利用者と一致する属性を有する人物がいる施設を選択する。なお、本実施形態に係る施設は、複数の施設利用者が同時に利用する施設である。本実施形態では、行先階登録装置1aの利用者を単に「利用者」と記載し、施設を現時点で利用している人物を「施設利用者」と記載する。
【0091】
行先階登録装置1aが、行先階登録装置1と異なる点は、新たに読取部14(取得装置)を備える点である。読取部14は、利用者識別情報が記憶された利用者の端末装置(例えば、カード型端末)から、利用者識別情報を読み取る。一例として、読取部14は、近距離無線通信機能を用いて、近接または接触した端末装置から利用者識別情報を読み取る。当該利用者識別情報は、利用者を識別可能な情報(IDなど)とともに、利用者の属性を示す属性情報を含んでいる。当該属性情報は、例えば、利用者の勤務先における所属を示す情報であるが、これに限定されない。
【0092】
制御部10は、施設利用操作を示す操作信号を取得した場合、施設利用開始指示とともに、利用者識別情報を送信する。
【0093】
選択部202は、通信制御部201から施設利用開始指示とともに利用者識別情報を取得する。そして、選択部202は、取得した利用者識別情報に含まれる属性情報と、一致する属性情報を有する施設利用者が利用している施設を示すレコードを選択する。
【0094】
具体的には、本実施形態に係る利用状況データベース111の各レコードは、施設利用者の利用者識別情報および属性情報を含む。選択部202は、この利用状況データベース111を参照し、取得した属性情報と、一致する属性情報を有する施設利用者が利用している施設を示すレコードを選択する。
【0095】
図9は、本実施形態に係る行先階登録処理中の行先階登録装置1aに表示される画面の一具体例を示す図である。具体的には、1aに表示される選択画面の一具体例を示す図である。図9に示す行先階登録装置1Dは、利用者の属性情報および利用者識別情報に基づく、利用者の所属および利用者名を示すテキストと、選択肢ボタンとを含む。図9に示す選択肢ボタンは、選択された施設を利用している施設利用者の所属を示すテキストを含む。
【0096】
これにより、行先階登録装置1の利用者は、自身と同じ所属の同僚や上司がいる施設を選択することができる。
【0097】
以上のとおり、本実施形態に係るシステム100aの選択部202は、行先階登録装置1aの利用者の属性と一致する施設利用者がいる施設を有する階床を選択する。この構成によれば、同一の属性を有する利用者を1つの施設に集約することができる。当該属性が、本実施形態で説明したように、勤務先での所属である場合、所属が一致する人物を1つの施設に集約することにより、仕事の効率化を図ることができる。
【0098】
なお、本実施形態では、読取部14は、行先階登録装置1aに設けられているものとして説明したが、読取部14は、行先階登録装置1aとは別体の装置であってもよい。
【0099】
〔実施形態3〕
本発明のさらなる別の実施形態について、以下に説明する。図10は、システム100bに含まれる群管理装置2の要部構成の一例を示すブロック図である。本実施形態では、行先階登録装置1の利用者を単に「利用者」と記載し、施設を現時点で利用している人物を「施設利用者」と記載する。
【0100】
本実施形態に係るシステム100bが、システム100と異なる点は、読取装置4(検知装置)を含んでいる点である。読取装置4は、施設に入室する人物を検知する。具体的には、読取装置4は、各施設の入口に設けられ、利用者識別情報が記憶された利用者の端末装置(例えば、カード型端末)から、利用者識別情報を読み取る。一例として、読取装置4は、近距離無線通信機能を用いて、近接または接触した端末装置から利用者識別情報を読み取る。読取装置4は、読み取った利用者識別情報を、読取装置4が設けられた施設を示す施設識別情報とともに群管理装置2へ送信する。以降、群管理装置2に送信される利用者識別情報および施設識別情報を入室者情報(検知結果)と称する。
【0101】
システム100bは、読取装置4と通信可能に接続されたセキュリティシステム(不図示)を含んでいてもよい。この例において、セキュリティシステムは、読取装置4により読み取られた利用者識別情報が、当該読取装置4が設けられた施設を利用可能な人物であるか否かを判定し、利用可能と判定した場合、当該施設に入室可能(例えば、入口のロックを解除する)としてもよい。
【0102】
通信制御部201(検知結果取得部)は、通信部22を介して読取装置4から受信した入室者情報を、更新部203(第2更新部)へ出力する。そして、更新部203は、取得した入室者情報における利用者識別情報が、新規の入室者を示している場合、利用状況データベース111を更新する。
【0103】
具体的には、本実施形態に係る利用状況データベース111の各レコードは、施設利用者の利用者識別情報を含む。更新部203は、取得した利用者識別情報が、利用状況データベース111における、取得した施設識別情報が示す施設のレコードに格納されているか否かを判定する。格納されている場合、当該利用者識別情報は、利用状況データベース111を更新しない。当該利用者識別情報は、新規でない入室者、すなわち、施設利用者の利用者識別情報であり、例えば、一度退室した施設利用者が再度入室したと考えられるためである。
【0104】
取得した利用者識別情報が、取得した施設識別情報が示す施設のレコードに格納されていない場合、取得した利用者識別情報は新規の入室者の利用者識別情報であるので、更新部203は、当該レコードの利用者数をインクリメントする。
【0105】
<行先階登録処理>
図11は、本実施形態に係る行先階登録装置1および群管理装置2が実行する行先階登録処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、当該フローチャートにおいて、実施形態1で説明した行先階登録処理と同一の処理を実行するステップについては、図3に示すフローチャートと同じステップ番号を付している。また、当該ステップについては、ここでは説明を繰り返さない。
【0106】
なお、本実施形態に係る行先階登録処理において、実施形態1で説明したステップS12の処理は実行されない。本実施形態に係る行先階登録処理では、当該処理に代わり、以下に説明するステップS21~S23が実行される。
【0107】
ステップS21において、通信制御部201は、読取装置4から入室者情報を受信する。通信制御部201は、受信した入室者情報を更新部203へ出力する。
【0108】
ステップS22において、更新部203は、取得した入室者情報が示す入室者が、新規の入室者であるか否かを判定する。具体的には、更新部203は、取得した利用者識別情報が、取得した施設識別情報が示す施設のレコードに格納されているか否かを判定する。
【0109】
取得した入室者情報が示す入室者が、新規の入室者であると判定した場合(ステップS22でYES)、ステップS23において、更新部203は、入室者情報に基づき利用状況データベース111を更新する。具体的には、更新部203は、取得した利用者識別情報が、取得した施設識別情報が示す施設のレコードに格納されていると判定した場合、取得した施設識別情報が示す施設のレコードの利用者数をインクリメントする。以上で、行先階登録処理は終了する。
【0110】
なお、取得した入室者情報が示す入室者が、新規の入室者でないと判定した場合(ステップS22でNO)、更新部203は、ステップS23の処理を実行せず、行先階登録処理は終了する。
【0111】
なお、ステップS21~S23は、図11の例では、ステップS14より後に実行されるステップであるが、ステップS21~S23の実行タイミングはこの例に限定されない。ステップステップS21~S23は、行先階登録処理の実行中であれば、いずれのタイミングで実行されてもよい。
【0112】
以上のとおり、本実施形態に係るシステム100bにおいて、通信制御部201は、通信部22を介して、読取装置4から送信された入室情報を受信する。また、更新部203は、入室情報が新規の入室者を示している場合、利用状況データベース111において、当該入室者が入室した施設の利用者数を更新する。
【0113】
この構成によれば、施設への入室者があった場合、読取装置4から入室情報が送信され、当該入室者が新規の入室者を示している場合、利用状況データベース111において、当該入室者が入室した施設の利用者数が更新される。これにより、当該新規の入室者がエレベータを利用していなくても利用者数が更新されるので、利用者数をより正確なものとすることができる。
【0114】
なお、更新部203が利用状況データベース111を更新するために使用する情報は、入室情報に限定されない。例えば、当該情報は、各施設に設けられたカメラで撮影された画像と施設識別情報とを対応付けた情報であってもよい。当該カメラは、入室者の顔を撮影可能な位置に設置される。更新部203は、受信した画像に写る顔について顔認識処理を実行し、すでに入室した人物(施設利用者)の顔と一致するか否かを判定する。一致しない場合、当該顔の人物は新規の入室者であるため、更新部203は、取得した施設識別情報が示す施設のレコードの利用者数をインクリメントする。すでに入室した人物の顔と一致している場合、更新部203はインクリメントを行わない。
【0115】
〔実施形態4〕
本発明のさらなる別の実施形態について、以下に説明する。本実施形態では、行先階登録装置1は、各階床に設置された装置ではなく、利用者が携帯可能な端末装置である。当該端末装置は、例えば、所定のアプリケーションがインストールされた、利用者が所持するスマートフォンやタブレット端末であるが、この例に限定されない、本実施形態に係る行先階登録装置1と群管理装置2とは、例えば、Wifi(登録商標)等を用いて通信可能に接続される。
【0116】
一例として、操作受付部11がアプリケーションの起動操作を受け付けると、制御部10は、利用者が利用する建物に対応する群管理装置2を特定する。一例として、制御部10は、行先階登録装置1の位置情報に基づき利用者が利用する建物を特定し、当該建物に対応する群管理装置2を特定してもよい。また、別の例として、制御部10は、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信を用いて、近距離無線通信が可能な群管理装置2を特定してもよい。
【0117】
制御部10は、特定した群管理装置2から、建物の階数を示す階数情報を取得する。制御部10は、取得した階数情報に基づき、出発階を利用者に入力させる入力画面を表示部12に表示させる。当該入力画面は、例えば、建物の各階床を示すGUI(各階床を示す数字が記載された複数のGUI)を含む画面であってもよい。
【0118】
操作受付部11がいずれかのGUIへの操作を受け付けると、制御部10は、初期画面(図5参照)を表示部12に表示させる。モード選択ボタン121がタッチ操作を受け付けると、制御部10は、施設利用開始指示を群管理装置2へ送信する。モード選択ボタン122がタッチ操作を受け付けると、制御部20は、フロア移動モードを開始したことを示す指示を群管理装置2へ送信する。当該施設利用開始指示およびフロア移動モードを開始したことを示す指示には、選択された出発階を示す情報が含まれる。
【0119】
以降の処理については、実施形態1で説明したものと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。なお、本実施形態では、行先階登録装置は実施形態1で説明した行先階登録装置1であるものとして説明したが、行先階登録装置1aであってもよい。また、入力画面は、初期画面の前に表示されるものとして説明したが、初期画面にてモードが選択された後に表示されてもよいし、選択画面にて行先階が選択された後に表示されてもよい。
【0120】
〔変形例〕
更新部203は、エレベータにおいて乗降する利用者を撮影した画像に基づき、利用状況データベース111を更新してもよい。具体的には、本変形例に係るシステム100は、各エレベータ乗場における、乗降する利用者を撮像可能な位置に設置された撮像装置を含む。当該位置は例えばかご内であってもよいし、エレベータホールの乗り場ドアの周辺であってもよい。当該撮像装置は、撮像した画像を群管理装置2へ送信する。送信される画像には、撮像装置が設けられた階床を示す情報が対応付けられている。
【0121】
通信制御部201は、通信部22を介して受信した画像を、更新部203へ出力する。更新部203は、取得した画像からかごを降車している利用者の領域を抽出し、降車人数を特定する。また、更新部203は、画像に対応付けられた階床を示す情報に基づき、利用状況データベース111から更新対象のレコードを特定する。そして、更新部203は、特定した降車人数を、特定したレコードの利用者数に加算する。
【0122】
以上の構成によれば、エレベータの利用者に、行先階登録を行っていない利用者がいたとしても、その利用者を考慮した利用状況の更新を行うことができる。なお、この構成は、各階床の施設が1つのみである場合、すなわち、その階床での降車が当該施設の利用とみなせる場合に、特に有用である。
【0123】
施設の利用状況は、本開示に係るシステム100、100aおよび100bとは異なる外部システムにより管理されてもよい。この例において、利用状況データベース111は、当該外部システムが生成および更新し、群管理装置2へ送信されてもよい。また、当該外部システムは、施設の利用について利用者の予約を受け付ける機能を備えていてもよい。
【0124】
この例において、利用状況データベース111の各レコードにおける利用者数は、予約者の人数を含んでいてもよい。つまり、選択部202がレコードの選択の際に参照する利用者数は、その時点で施設を実際に利用している人数と、施設を利用することが、その時点において確定している人数とを含む。
【0125】
利用状況データベース111の各レコードに含まれる、施設の利用状況を示す情報は、利用者数に限定されない。当該情報は、施設における利用者の疎密の度合いを示す情報であればよく、例えば、現在の利用者数を施設の定員で除算した利用率であってもよい。
【0126】
実施形態1および3において、選択部202は、利用者数が最も少ない(利用者が最も疎である)施設、または、利用者数が最も多い(利用者が最も密である)施設のレコードのみを選択してもよい。
【0127】
選択部202は、利用状況データベース111から選択したレコードが1つのみである場合、利用者に選択肢を提示せず、当該レコードが示す階床を行先階として決定してもよい。この例の場合、選択部202は、当該階床を示す情報を更新部203および運行指示部204へ出力する。
【0128】
この例において、選択部202が選択した階床は、登録画面において表示される行先階として行先階登録装置1、1aの利用者に提示される。
【0129】
選択部202は、利用者数の閾値は固定値であってもよい。この例において、選択部202は、所定の閾値以下または所定の閾値以上の利用者数を含むレコードをすべて選択する。
【0130】
〔ソフトウェアによる実現例〕
行先階登録装置1、1aおよび群管理装置2の制御ブロック(特に制御部10および制御部20)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0131】
後者の場合、行先階登録装置1、1aおよび群管理装置2は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0132】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0133】
1、1a 行先階登録装置
2 群管理装置(制御装置)
4 読取装置(検知装置)
11 操作受付部(入力受付部)
12 表示部(提示部)
14 読取部(取得装置)
100、100a、100b システム
201 通信制御部(入力情報取得部、出力部、検知結果取得部)
202 選択部(特定部)
203 更新部(第2更新部)
204 運行指示部(登録部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2022-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者による区別なく利用可能な同一用途の施設が複数の階床に設けられた建物に設置されたエレベータを制御する制御装置に対し、前記エレベータの利用者の行先階を登録する行先階登録装置であって、
前記利用者の入力を受け付ける入力受付部と、
前記入力の時点における前記施設の利用者の利用状況に応じて選択された、前記複数の階床のうちの一部の階床であって、前記利用状況に関する選択条件を満たす前記一部の階床を提示する提示部と、を備える、
行先階登録装置。
【請求項2】
前記入力受付部は、前記施設の利用および前記階床の移動のいずれか一方を選択するための前記利用者の入力を受け付け、
前記提示部は、前記施設の利用を示す前記入力を受け付けた場合に前記提示を行う、
請求項1に記載の行先階登録装置。
【請求項3】
前記選択条件は、前記利用者による区別のない条件である、
請求項1または2に記載の行先階登録装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の行先階登録装置と、前記制御装置とを含むシステムであって、
前記施設は、複数の施設利用者が同時に利用する施設であり、
前記制御装置は、
前記入力を示す入力情報を前記行先階登録装置から取得する入力情報取得部と、
前記入力情報の取得に基づき、前記利用状況を特定する特定部と、
特定された前記利用状況に応じて、前記選択条件を満たす前記一部の階床を選択する選択部と、
選択された前記一部の階床を示す情報を、前記行先階登録装置へ出力する出力部と、を備える、
システム。
【請求項5】
同一用途かつ複数の施設利用者が同時に利用する施設が複数の階床に設けられた建物に設置されたエレベータを制御する制御装置と、前記制御装置に対し、前記エレベータの利用者の行先階を登録する行先階登録装置とを含むシステムであって、
前記行先階登録装置は、
前記利用者の入力を受け付ける入力受付部と、
前記入力の時点における前記施設の利用状況に応じて選択された、前記複数の階床のうちの一部の階床であって、前記利用状況に関する選択条件を満たす前記一部の階床を提示する提示部とを備え、
前記制御装置は、
前記入力を示す入力情報を前記行先階登録装置から取得する入力情報取得部と、
前記入力情報の取得に基づき、前記利用状況を特定する特定部と、
特定された前記利用状況に応じて、前記選択条件を満たす前記一部の階床を選択する選択部と、
選択された前記一部の階床を示す情報を、前記行先階登録装置へ出力する出力部と、を備え、
前記選択部は、(1)前記入力の時点における前記施設利用者が最も密である、および、(2)前記入力の時点における前記施設利用者の疎密の度合いが閾値以上である、との条件のうち、少なくとも一方を満たす前記施設を有する階床を選択する、
システム。
【請求項6】
同一用途かつ複数の施設利用者が同時に利用する施設が複数の階床に設けられた建物に設置されたエレベータを制御する制御装置と、前記制御装置に対し、前記エレベータの利用者の行先階を登録する行先階登録装置と、前記施設に入室する人物を検知する検知装置とを含むシステムであって、
前記行先階登録装置は、
前記利用者の入力を受け付ける入力受付部と、
前記入力の時点における前記施設の利用状況に応じて選択された、前記複数の階床のうちの一部の階床であって、前記利用状況に関する選択条件を満たす前記一部の階床を提示する提示部とを備え、
前記制御装置は、
前記入力を示す入力情報を前記行先階登録装置から取得する入力情報取得部と、
前記入力情報の取得に基づき、前記利用状況を特定する特定部と、
特定された前記利用状況に応じて、前記選択条件を満たす前記一部の階床を選択する選択部と、
選択された前記一部の階床を示す情報を、前記行先階登録装置へ出力する出力部と、
前記検知装置の検知結果を取得する検知結果取得部と、
前記検知結果に基づき、前記利用状況を更新する第2更新部と、を備える、
システム。
【請求項7】
前記施設は、複数の施設利用者が同時に利用する施設であり、
前記選択部は、(1)前記入力の時点における前記施設利用者が最も疎である、および、(2)前記入力の時点における前記施設利用者の疎密の度合いが閾値以下である、との条件のうち、少なくとも一方を満たす前記施設を有する階床を選択する、
請求項4または6に記載のシステム。
【請求項8】
前記施設は、複数の施設利用者が同時に利用する施設であり、
前記選択部は、(1)前記入力の時点における前記施設利用者が最も密である、および、(2)前記入力の時点における前記施設利用者の疎密の度合いが閾値以上である、との条件のうち、少なくとも一方を満たす前記施設を有する階床を選択する、
請求項4または6に記載のシステム。
【請求項9】
前記施設は、複数の施設利用者が同時に利用する施設であり、
前記利用者の属性を示す情報を取得する取得装置をさらに含み、
前記選択部は、前記利用者の属性と一致する属性を有する前記施設利用者がいる、との条件を満たす前記施設を有する階床を選択する、
請求項4または6に記載のシステム。
【請求項10】
前記施設利用者は、前記入力の時点において前記施設を実際に利用している人と、前記施設を利用することが、前記入力の時点において確定している人とを含む、
請求項からのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記制御装置は、
行先階を登録する登録部と、
登録された前記行先階に前記施設がある場合、当該施設の前記利用状況を更新する更新部と、を備える、
請求項4、5および請求項7から10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記更新部は、前記選択部が前記一部の階床として1つの階床を選択した場合、または、前記選択部が前記一部の階床として選択した複数の階床から、利用者が1つの階床を選択した場合、選択された階床に対応する前記利用状況を更新する、
請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記施設に入室する人物を検知する検知装置を含み、
前記制御装置は、
前記検知装置の検知結果を取得する検知結果取得部と、
前記検知結果に基づき、前記利用状況を更新する第2更新部と、を備える、
請求項4、5および請求項7から10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
前記利用者が携帯可能な端末装置である、請求項1から3のいずれか1項に記載の行先階登録装置。