(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022081384
(43)【公開日】2022-05-31
(54)【発明の名称】掃除用クロスの交換が容易な掃除道具
(51)【国際特許分類】
A47L 13/20 20060101AFI20220524BHJP
A47L 13/16 20060101ALI20220524BHJP
【FI】
A47L13/20
A47L13/16
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021099258
(22)【出願日】2021-06-15
(31)【優先権主張番号】10-2020-0155227
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】521261474
【氏名又は名称】ドーン マネジメント カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リム,クァン テ
【テーマコード(参考)】
3B074
【Fターム(参考)】
3B074AB05
3B074BB02
3B074EE01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、床などを掃除して汚れた使用後の雑巾をより容易に新しい雑巾に交換できる、掃除用クロスの交換が容易な掃除道具を提供する。
【解決手段】本発明は、一側が開放されるケース部100と、ケース部100上に回転可能に締結されるロール部と、ケース部100の一側に回転可能に結合される回転プレートと、ケース部100に結合される把持部とを含む、掃除用クロスの交換が容易な掃除道具に関する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一側が開放されるケース部100と、
前記ケース部100上に回転可能に締結されるロール部200と、
前記ケース部100の一側に回転可能に結合される回転プレート300と、
前記ケース部100に結合される把持部400とを含む、掃除用クロスの交換が容易な掃除道具。
【請求項2】
前記ケース部100が、
長さ方向の両側に形成され、前記ロール部200が挿入される締結溝110と、
下方に延設され、前記回転プレート300が結合される延長部120とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の掃除用クロスの交換が容易な掃除道具。
【請求項3】
前記ケース部100が、内部に形成されるゴムまたはシリコーン製の拘束部130をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の掃除用クロスの交換が容易な掃除道具。
【請求項4】
前記ロール部200が、
中央に位置する収容ロール210と、
前記収容ロール210の長さ方向の両側に結合され、前記収容ロール210の内部に挿入されて長さが調節される縁部ロール220とを含むことを特徴とする、請求項3に記載の掃除用クロスの交換が容易な掃除道具。
【請求項5】
前記回転プレート300が、
前記ケース部100に回転可能に結合される軸部310と、
前記軸部に形成されるプレート部320と、
前記プレート部320上に形成され、前記ロール部200に嵌められた掃除用クロス1が結着するベルクロ部330とを含むことを特徴とする、請求項4に記載の掃除用クロスの交換が容易な掃除道具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床などを掃除して汚れた使用後の雑巾をより容易に新しい雑巾に交換できる、ロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、居住地の室内の床を掃除するモップ型掃除道具は、所定の長さを有する取っ手と、取っ手の下端に回動可能に連結される四角形の底板と、底板の底面に付着されて室内を掃除する雑巾とからなる。
【0003】
このように構成される掃除道具は、雑巾全体が床面と密着して埃などの異物を拭き取るので、雑巾が容易に汚染される。よって、ユーザは汚れた雑巾の洗浄や、使用後の雑巾を分離して新しい雑巾を付着する交換作業を周期的に繰り返さなければならないという不具合があった。これは、ユーザの不便を増すと共に、使用後の雑巾を除去してから別途に保管または排出しなければならないので、使用後の雑巾に付着した異物により他の領域が汚染されるという問題をもたらす。
【0004】
よって、前記問題を解決するために、特許文献1(「掃除用モップに着脱される雑巾」、2016年6月13日公告、以下「先行技術1」という)、特許文献2(「雑巾着脱式水拭き掃除機」、2011年3月14日公告、以下「先行技術2」という)などには、雑巾の交換が容易な道具が開示されている。
【0005】
図1を参照して、先行技術1について簡単に説明すると、底部材と、伸張型棒と、結合部材と、雑巾とを含む掃除用モップは、前記底部材上に形成された溝に結合部材及び伸張型棒が着脱可能に結合されるように構成される。しかしながら、先行技術1においては、汚れた雑巾を新しい雑巾に交換する技術について何ら開示していないので、ユーザが直接雑巾を洗浄しなければならないという不便がある。
【0006】
図2を参照して、先行技術2について簡単に説明すると、内部に軌道運動するタイミングベルトが内蔵される雑巾着脱式水拭き掃除機は、リードスクリューとタイミングベルトを用いて雑巾を所定区間ずつ移動させることにより、きれいな面で床を掃除できるようにする。しかしながら、先行技術2においては、一対のローラでテンションが維持される雑巾により床を掃除するので、床との密着力が弱く、掃除効率が低いという欠点があり、使用によりスクリューとタイミングベルト間の締結力が弱くなると、道具を全体的に交換しなければならないので、破損に弱いという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1629924号公報
【特許文献2】韓国登録実用新案第20-0452661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、使用中の掃除用クロスを巻回して交換することができ、ユーザの利便性を向上させることのできる、ロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明のロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具は、一側が開放されるケース部100と、ケース部100上に回転可能に締結されるロール部200と、ケース部100の一側に回転可能に結合される回転プレート300と、ケース部100に結合される把持部400とを含むことを特徴とする。
【0010】
ケース部100は、長さ方向の両側に形成され、ロール部200が挿入される締結溝110を含むことを特徴とする。
【0011】
ケース部100は、下方に延設され、回転プレート300が結合される延長部120を含むことを特徴とする。
【0012】
ケース部100は、内部に形成されるゴムまたはシリコーン製の拘束部130を含むことを特徴とする。
【0013】
拘束部130は、ロール部200に向かって延設されることを特徴とする。
【0014】
ロール部200は、中央に位置する収容ロール210と、収容ロール210の長さ方向の両側に結合され、収容ロール210の内部に挿入されて長さが調節される縁部ロール220とを含むことを特徴とする。
【0015】
回転プレート300は、ケース部100に回転可能に結合される軸部310と、前記軸部に形成されるプレート部320と、プレート部320上に形成され、ロール部200に嵌められた掃除用クロス1が結着するベルクロ(登録商標)部330とを含むことを特徴とする。
【0016】
プレート部320は、ゴム及びシリコーンのいずれかの材質で形成されることを特徴とする。
【0017】
プレート部320は、厚さ方向の長さより幅方向の長さのほうが長い断面形状を有することを特徴とする。
【0018】
把持部400は、長さが調節されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明のロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具は、回転プレートを回転するモーションによりロールタイプ掃除用クロスを巻回して交換することができるので、掃除をより円滑に行えるという利点がある。
【0020】
また、ロールタイプ掃除用クロスが所定以下のトルクで回転することを制限するので、掃除過程で掃除用クロスが解ける問題を解決できるという利点がある。
【0021】
さらに、ロール部の長さを自由に調節することができるので、掃除用クロスの交換を容易に行えるという利点がある。
【0022】
さらに、掃除用クロスが巻回されるプレート部が弾性力を有する特定材質で形成されるので、掃除過程で床が破損する問題を解決できるという利点がある。
【0023】
さらに、プレート部に掃除用クロスを付着することのできるベルクロ部が形成されるので、掃除用クロスをプレートに容易に結着できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】従来の掃除用クロス交換装置を示す斜視図である。
【
図2】従来の掃除用クロス交換装置を示す斜視図である。
【
図3】本発明のロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具を示す斜視図である。
【
図4】本発明のロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具のロール部と、ロール部に嵌められるロールタイプ掃除用クロスを示す斜視図である。
【
図5】本発明のロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具を示す側面図である。
【
図6】本発明のロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施形態における利点、特徴及びそれらを達成する方法は、添付図面と共に詳細に後述する実施形態を参照することにより明確になるであろう。しかしながら、本発明は、以下に開示する実施形態に限定されるものではなく、様々な形態で実現することができ、これらの実施形態は、単に本発明の開示が完全なものとなるように、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に理解させるために提供するものであるので、本発明は、特許請求の範囲によってのみ定義される。明細書全体を通して、同一符号は同一構成要素を示すものである。
【0026】
以下、添付図面を参照して、本発明のロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具1000について説明する。
【0027】
図3は、本発明のロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具を示す斜視図であり、
図4は、本発明のロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具のロール部と、ロール部に嵌められるロールタイプ掃除用クロスを示す斜視図であり、
図5は、本発明のロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具を示す側面図であり、
図6は、本発明のロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具を示す断面図である。
【0028】
図3及び
図4に示すように、本発明のロールタイプ掃除用クロスの交換が容易な掃除道具は、一側が開放されるケース部100と、ケース部100上に回転可能に締結されるロール部200と、ケース部100の一側に回転可能に結合される回転プレート300と、ケース部100に結合される把持部400とを含む。
【0029】
詳細に説明すると、
図4に示すように、掃除用クロス1は、ロール部200に嵌められてケース部100に回転可能に結合され、
図5に示すように、ロール部200に嵌められた掃除用クロス1は、回転プレート300に結合され、掃除する過程で掃除用クロス1の交換が必要なときに、ユーザが回転プレート300を回転させることにより掃除用クロスを交換することができるようにしている。
【0030】
すなわち、使用して汚れた掃除用クロス1を回転プレートから取り外すのではなく、汚れた掃除用クロスの上に新しい掃除用クロスが巻回されるので、新しい掃除用クロスを使用して掃除することができる。前記回転プレートを回転させると、ロール部から掃除用クロスが引き出され、汚れた掃除用クロスの上に引き出された新しい掃除用クロスが重なるように巻回されるので、新しい掃除用クロスを使用して掃除することができる。
【0031】
ここで、ケース部100には、長さ方向の両端部にロール部200の長さ方向の両側に形成された突起が挿入される締結溝110が形成され、半径方向の一側には回転プレート300が結合される延長部120が形成される。
【0032】
詳細に説明すると、ロール部200がケース部100に回転可能に結合され、ユーザが回転プレート300を回転させて掃除用クロス1を引くと、それに対応してロール部200が回転するようにしている。
【0033】
また、回転プレート300がロール部200に嵌められた掃除用クロス1から所定距離離隔されていると、ロール部200に嵌められた掃除用クロス1を容易に交換することができるので、ケース部100上に延長部120を形成し、ロール部200と回転プレート300間に掃除用クロス1の交換のための十分な空間が形成されるようにしている。
【0034】
図6に示すように、ケース部100の内部には、ロール部200に嵌められた掃除用クロス1の回転を制限する拘束部130が形成され、拘束部130は、表面摩擦力が高いシリコーンまたはゴム材質である。
【0035】
詳細に説明すると、ロール部200に巻回されている掃除用クロス1は、ユーザが回転プレート300を回転させない状態では固定されていなければならず、もしユーザが回転プレート300を回転させない状態で掃除用クロス1が回転すると、掃除用クロス1が必要以上に解けて掃除を妨害するという問題があるので、本発明においては、拘束部130がロール部200に嵌められた掃除用クロス1の回転を拘束し、ユーザが回転プレート300を回転させる場合にのみ掃除用クロス1が回転するようにしている。
【0036】
再度説明すると、拘束部130を形成するシリコーンやゴムは、表面摩擦力が高いので、ロール部200に嵌められたロールタイプの掃除用クロス1の表面に接すると、回転しようとする掃除用クロス1と摩擦して掃除用クロス1の回転を制限する。
【0037】
また、本発明において、ロール部200は、掃除用クロス1が嵌められ、その後長さ方向の両端部に形成された突起がケース部100の長さ方向の両側に形成された締結溝110に挿入されなければならない。
【0038】
ここで、ロール部200が所定の長さを有する場合、突起を締結溝110に挿入する過程で、ロール部200とケース部100が互いに干渉して装置が破損することがあるので、本発明においては、ロール部200の長さを調節することのできる構造を有するようにした。
【0039】
ロール部200は、長さを調節することのできる様々な構造を有することができ、一実施形態として、中央に位置する収容ロール210の長さ方向の両側に収容ロール210の内部に挿入される縁部ロール220が結合される構造であってもよい。
【0040】
図5に示すように、回転プレート300は、ケース部100に回転可能に結合される軸部310と、前記軸部に形成されるプレート部320と、プレート部320上に形成され、ロール部200に嵌められた掃除用クロス1が結着するベルクロ部330とを含む。
【0041】
詳細に説明すると、軸部310がケース部100の延長部120に回転可能にヒンジ結合され、掃除用クロス1が巻回されるプレート部320をユーザが回転させることができるようにしている。
【0042】
ここで、プレート部320は、掃除用クロス1の装着が容易でなければならないので、縁部にベルクロ部330が突設されることが好ましい。
【0043】
また、プレート部320は、掃除過程で他の物品に当接した場合に、当接した物品が破損しないように、衝撃を吸収することのできるゴム及びシリコーンのいずれかの材質で形成されることが好ましい。
【0044】
さらに、プレート部320は、掃除用クロス1と掃除対象である床面の密着力を高めることのできる形状を有することが好ましく、一実施形態として、厚さ方向の長さより幅方向の長さのほうが長い形状であってもよい。
【0045】
さらに、把持部400は、ユーザの体型に合わせて容易に長さを調節することのできる構造を有することが好ましく、長さを調節することのできる把持部400の構造には様々な構造が含まれる。
【0046】
ユーザは、本発明の掃除道具を用いて床などを掃除した後に、汚れた使用後の掃除用クロスをより容易に新しい掃除用クロスに交換することができる。
【0047】
すなわち、使用中の掃除用クロスを交換する場合、回転プレートを回転させるとロール部に巻回されている新しい掃除用クロスが引き出されて回転プレートに巻回され、使用後の掃除用クロスの上に重なるように巻回された新しい掃除用クロスを使用して掃除を行うことができる。
【0048】
回転プレートに巻回された掃除用クロスの厚さが所定の厚さ以上になると掃除効率が低下するので、ロール部と回転プレートを連結する掃除用クロスを切断し、次いで前記回転プレートに巻回された掃除用クロス全体を回転プレートから脱離させて除去し、その後ロール部に巻回された掃除用クロスを再び回転プレートに巻回して使用する。
【0049】
前記回転プレートには、重量検知センサまたは圧力検知センサが備えられ、回転プレートに巻回された掃除用クロスの厚さが所定の厚さ以上になると、前記センサがそれを検知するので、掃除用クロスを脱離させて交換することができる。
【0050】
本発明は、これらの実施形態に限定されるものではないので、適用範囲が様々であることは言うまでもなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨から逸脱することなく様々な変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0051】
1 掃除用クロス
100 ケース部
110 締結溝
120 延長部
130 拘束部
200 ロール部
210 収容ロール
220 縁部ロール
300 回転プレート
310 軸部
320 プレート部
330 ベルクロ部
400 把持部