(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022081423
(43)【公開日】2022-05-31
(54)【発明の名称】スマート接続装置、始動電源及びバッテリークランプ
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20220524BHJP
H02H 7/18 20060101ALI20220524BHJP
B60R 16/04 20060101ALI20220524BHJP
【FI】
H02J7/00 T
H02J7/00 302A
H02H7/18
B60R16/04 S
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021180290
(22)【出願日】2021-11-04
(31)【優先権主張番号】202011318257.3
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022697397.8
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520460937
【氏名又は名称】深▲せん▼市華思旭科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN CARKU TECHNOLOGY CO.,LIMITED
【住所又は居所原語表記】Room 103,Building A,Qixing Creative Squaure,Gaofeng Community,Dalang Street,Longhua District Shenzhen,Guangdong 518000 China
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】レイ ユィン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ジフォン
(72)【発明者】
【氏名】チョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】リン ジエンピン
(72)【発明者】
【氏名】オウヤン ミンシン
【テーマコード(参考)】
5G053
5G503
【Fターム(参考)】
5G053AA08
5G053AA15
5G053BA04
5G053CA01
5G053DA03
5G053EC01
5G053FA05
5G503AA01
5G503BA01
5G503DA04
5G503FA15
(57)【要約】 (修正有)
【課題】逆接続検出モジュールによってスイッチ回路に電力を供給することを直接に制御することで外部負荷の逆接続状態に迅速に応答し、外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力をタイムリーに切断して、関連する保護機能の検出速度及び有効性を向上させるスマート接続装置、始動電源及びバッテリークランプを提供する。
【解決手段】スマート接続装置100は、電源接続端20と、負荷接続端30と、スイッチ回路40と、逆接続検出モジュール60と、を備える。電源接続端はエネルギー貯蔵アセンブリに電気的に接続され、負荷接続端は外部負荷に電気的に接続される。逆接続検出モジュールは、外部負荷が負荷接続端に逆接続されていることを検出すると、第一制御信号を出力してスイッチ回路を制御することにより、エネルギー貯蔵アセンブリと外部負荷との電気的接続を切断して、外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力を禁止する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマート接続装置であって、
エネルギー貯蔵アセンブリに電気的に接続するために用いられる電源接続端と、
外部負荷に電気的に接続するために用いられる負荷接続端と、
前記電源接続端と前記負荷接続端との間に電気的に接続されるスイッチ回路と、
前記負荷接続端に電気的に接続される逆接続検出モジュールと、
を含み、
前記逆接続検出モジュールは、前記外部負荷が前記負荷接続端に逆接続されていることを検出すると、第一制御信号を出力するために用いられ、前記第一制御信号は、前記スイッチ回路を制御して、前記エネルギー貯蔵アセンブリと前記外部負荷との電気的接続を切断して、前記外部負荷への前記エネルギー貯蔵アセンブリの放電出力を禁止するために用いられる、
ことを特徴とするスマート接続装置。
【請求項2】
前記スマート接続装置は、前記スイッチ回路及び前記逆接続検出モジュールにそれぞれ電気的に接続された駆動電源モジュールをさらに備え、前記駆動電源モジュールは前記スイッチ回路に電力を供給して前記スイッチ回路を通電状態に維持させるために用いられ、
前記逆接続検出モジュールは、前記駆動電源モジュールに前記第一制御信号を送信して、前記スイッチ回路に電力を供給することを一時停止するように前記駆動電源モジューを制御して、前記エネルギー貯蔵アセンブリと前記外部負荷との電気的接続を切断するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のスマート接続装置。
【請求項3】
前記スマート接続装置は、前記逆接続検出モジュールに電気的に接続された逆接続状態指示モジュールをさらに備え、
前記逆接続検出モジュールは、さらに、前記逆接続状態指示モジュールに前記第一制御信号を出力して、前記逆接続状態指示モジュールを制御して、前記逆接続状態指示モジュールが警報信号を発出して逆接続警報プロンプトを行うようにするために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のスマート接続装置。
【請求項4】
前記逆接続検出モジュールは、さらに、前記負荷接続端が無負荷状態にあるか、又は前記外部負荷が前記負荷接続端に正確に接続されていることを検出すると、前記駆動電源モジュールに第二制御信号を出力して、前記スイッチ回路に電力を供給するように前記駆動電源モジュールを制御して、前記スイッチ回路が通電状態になるようにするために用いられる、
ことを特徴とする請求項2に記載のスマート接続装置。
【請求項5】
前記駆動電源モジュールは駆動電源入力端及び制御スイッチを含み、前記制御スイッチは前記駆動電源入力端と前記スイッチ回路との間に電気的に接続されており、前記スイッチ回路は前記駆動電源入力端を介して電力を受け取り、前記制御スイッチは、前記駆動電源入力端と前記スイッチ回路との間の電気的接続をオン又はオフするために用いられる、
ことを特徴とする請求項2に記載のスマート接続装置。
【請求項6】
前記駆動電源モジュールは駆動電源入力端及び制御スイッチを含み、前記制御スイッチは前記駆動電源入力端と前記スイッチ回路との間に電気的に接続されており、前記スイッチ回路は前記駆動電源入力端を介して電力を受け取り、
前記逆接続検出モジュールは、前記制御スイッチのオン/オフ状態を切り替えるために、前記制御スイッチに前記第一制御信号又は前記第二制御信号を出力することにより、前記スイッチ回路に対する前記駆動電源モジュールの電力供給を制御し、
前記制御スイッチは、前記逆接続検出モジュールから出力された前記第一制御信号を受信すると、オフ状態になって、前記駆動電源入力端と前記スイッチ回路との間の電気的接続をオフさせて、前記駆動電源入力端部を介して前記スイッチ回路に電力を供給することを一時停止させ、
前記制御スイッチは、前記逆接続検出モジュールから出力された前記第二制御信号を受信すると、オン状態になって、前記駆動電源入力端と前記スイッチ回路との間の電気的接続をオンさせて、前記駆動電源入力端部を介して前記スイッチ回路に電力を供給するようにする、
ことを特徴とする請求項4に記載のスマート接続装置。
【請求項7】
前記逆接続検出モジュールは、トランジスタで構成された組合せスイッチ回路を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のスマート接続装置。
【請求項8】
前記負荷接続端は、負荷正接続端と、第一接地端に電気的に接続される負荷負接続端と、を含み、
前記逆接続検出モジュールは、第一検出端と、第二検出端と、駆動電圧入力端と、制御信号出力端と、第一トランジスタと、第二トランジスタと、を備え、
前記第一検出端は、前記負荷正接続端に電気的に接続され、
前記第二検出端は、前記負荷負接続端に電気的に接続され、
前記逆接続検出モジュールは前記駆動電圧入力端を介して駆動電圧を受け取り、
前記第一トランジスタは前記第一検出端と前記第二トランジスタの制御端との間に電気的に接続されており、前記第一トランジスタの制御端は前記第二検出端に電気的に接続され、
前記第二トランジスタは前記制御信号出力端と第二接地端との間に電気的に接続されており、前記第二トランジスタの制御端はさらにレジスタを介して前記駆動電圧入力端に電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載のスマート接続装置。
【請求項9】
前記制御スイッチの制御端は前記制御信号出力端及び前記駆動電源入力端にそれぞれ電気的に接続され、前記第一トランジスタ及び前記第二トランジスタは全てハイレベルでオンになるトランジスタを採用し、前記制御スイッチはローレベルでオンになるトランジスタを採用し、
前記逆接続検出モジュールは、さらに、前記負荷接続端が無負荷状態にあるか、又は前記外部負荷が前記負荷接続端に正確に接続されていることを検出すると、前記駆動電源モジュールに第二制御信号を出力して、前記スイッチ回路に電力を供給するように前記駆動電源モジュールを制御して、前記スイッチ回路が通電状態になるようにするために用いられ、
前記外部負荷が前記負荷接続端に逆接続されていると、前記第一トランジスタはオンになり、前記第二トランジスタはオフになり、前記制御スイッチの制御端及び前記制御信号出力端は前記駆動電源入力端に電気的に接続されてハイレベル状態になり、前記制御スイッチはオフ状態になり、前記制御信号出力端は第一制御信号を出力し、第一制御信号はハイレベル信号であり、
前記負荷接続端が無負荷状態にあるか、又は前記外部負荷が前記負荷接続端に正確に接続されると、前記第一トランジスタはオフになり、前記第二トランジスタはオンになり、前記制御信号出力端は、オンにされた前記第二トランジスタを介して前記第二接地端に電気的に接続されてローレベル状態にあり、且つローレベル信号である第二制御信号を出力し、前記制御スイッチはオン状態になる、
ことを特徴とする請求項8に記載のスマート接続装置。
【請求項10】
前記逆接続検出モジュールは、センサーデバイスで構成された検出回路を備え、前記センサーデバイスはフォトカプラを備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のスマート接続装置。
【請求項11】
前記スマート接続装置は前記スイッチ回路に電気的に接続されたコントローラをさらに備え、前記コントローラは、前記スイッチ回路に駆動信号を出力して、通電状態にある前記スイッチ回路をオンにさせ、前記エネルギー貯蔵アセンブリが前記外部負荷に電気的に接続されて、前記外部負荷に対して放電出力を行うようにする、
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載のスマート接続装置。
【請求項12】
前記スマート接続装置は、前記負荷接続端に電気的に接続された負荷電圧検出モジュールをさらに備え、前記負荷電圧検出モジュールは、前記負荷接続端を介して前記外部負荷の負荷電圧を検出し、且つ対応する負荷電圧信号を出力するために用いられ、
前記コントローラは、さらに前記負荷電圧検出モジュールに電気的に接続され、前記コントローラは、さらに前記負荷電圧検出モジュールから出力された負荷電圧信号を受信し、且つ前記負荷電圧信号に基づいて前記外部負荷の接続状態及び電圧変化状態を確定するために用いられ、
前記コントローラは、さらに、前記外部負荷が前記負荷接続端に正確に接続され且つ前記外部負荷の負荷電圧が予め設定された条件を満たすと確定した場合、前記スイッチ回路に前記駆動信号を出力して通電状態にある前記スイッチ回路をオンにするために用いられる、
ことを特徴とする請求項11に記載のスマート接続装置。
【請求項13】
前記スイッチ回路は、
前記電源接続端と前記負荷接続端との間に電気的に接続されるスイッチ装置と、
前記スイッチ装置と前記コントローラとの間に電気的に接続されるスイッチ駆動モジュールと、
を備え、
前記コントローラは、前記駆動信号を前記スイッチ駆動モジュールに送信するために用いられ、前記スイッチ駆動モジュールは、前記スイッチ装置のオン又はオフを実現するために用いられる、
ことを特徴とする請求項11に記載のスマート接続装置。
【請求項14】
前記スマート接続装置は、前記電源接続端に電気的に接続された電圧調整モジュールをさらに備え、前記電圧調整モジュールは、前記電源接続端を介して前記エネルギー貯蔵アセンブリの入力電圧を受け取り、前記入力電圧に対して電圧変換を行って安定電圧を出力するために用いられ、
電圧源は、前記電圧調整モジュールから出力された安定電圧によって提供されるか、又は前記電源接続端に電気的に接続されたエネルギー貯蔵アセンブリによって提供され、
前記駆動電源入力端は前記電源接続端に電気的に接続されて、前記スイッチ回路の駆動電力は前記電源接続端によって提供されるか、又は前記駆動電源入力端は前記電圧調整モジュールに電気的に接続されて、前記スイッチ回路の駆動電力は前記電圧調整モジュールによって提供される、
ことを特徴とする請求項2に記載のスマート接続装置。
【請求項15】
前記逆接続状態指示モジュールは、表示ユニット及び警報ユニットのうちの少なくとも1つを備え、
前記表示ユニットは前記逆接続検出モジュールに電気的に接続され、前記逆接続検出モジュールは、さらに、前記表示ユニットに第一制御信号を出力して前記表示ユニットを制御し、前記表示ユニットが発光するか又は情報を表示することにより逆接続警報プロンプトを行うようにするために用いられ、
前記警報ユニットは前記逆接続検出モジュールに電気的に接続され、前記逆接続検出モジュールは、さらに、前記警報ユニットに第一制御信号を出力して前記警報ユニットを制御し、前記警報ユニットが警報音を出して逆接続警報プロンプトを行うようにするために用いられる、
ことを特徴とする請求項3に記載のスマート接続装置。
【請求項16】
始動電源であって、
ハウジングと、
エネルギー貯蔵アセンブリと、
請求項1~15のいずれか一項に記載のスマート接続装置と、
を備え、
前記エネルギー貯蔵アセンブリ及び前記スマート接続装置の構造の少なくとも一部は前記ハウジング内に設置され、前記スマート接続装置の電源接続端は前記始動電源のエネルギー貯蔵アセンブリに電気的に接続される、
ことを特徴とする始動電源。
【請求項17】
前記始動電源は前記ハウジングの上に設置された接続ソケットをさらに備え、前記接続ソケットは前記スマート接続装置の負荷接続端に電気的に接続されており、前記接続ソケットは外部接続部品を介して前記外部負荷に電気的に接続するために用いられる、
ことを特徴とする請求項16に記載の始動電源。
【請求項18】
前記始動電源は接続部品をさらに備え、前記接続部品の一端は前記スマート接続装置の負荷接続端に電気的に接続され、前記接続部品の他端は前記外部負荷に電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項16に記載の始動電源。
【請求項19】
バッテリークランプであって、
ハウジングと、前記ハウジングに設置された電源入力インターフェースと、請求項1~15のいずれか一項に記載のスマート接続装置と、接続部品と、を備え、
前記電源入力インターフェースは、エネルギー貯蔵アセンブリを含む外部電源装置に接続するために用いられ、
前記スマート接続装置の構造の少なくとも一部は前記ハウジングの内部に設置され、前記スマート接続装置の電源接続端は、前記電源入力インターフェースに電気的に接続され、且つ前記電源入力インターフェースを介して前記外部電源装置のエネルギー貯蔵アセンブリに電気的に接続され、
前記接続部品の一端は前記スマート接続装置の負荷接続端に電気的に接続され、前記接続部品の他端は外部負荷に電気的に接続される、
ことを特徴とするバッテリークランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電子技術分野に関し、特にスマート接続装置、始動電源及びバッテリークランプに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、市販されている大部分の緊急始動電源製品は、自動車エンジンを点火する緊急始動出力機能を実現することができるが、大部分の類似する製品の始動回路は接続極性を自動的に識別する機能を有さず、自動車バッテリーなどの外部負荷と電気的に接続する操作中に、一部のユーザは外部負荷と始動電源の出力ポートとの間の電気的接続極性を正確に区別することができない。外部負荷の接続電極と始動電源の出力ポートの接続電極が正確に接続されていない場合、例えば、両者の電極が逆に接続されている場合、回路が短絡して、始動電源のバッテリー又は外部負荷の損害を招く、さらに火災による物的損害や人身傷害などの安全事故を引き起こす可能性がある。
【0003】
現在、市販されている一部の始動電源は極性識別回路又は極性逆接続保護回路を有するが、それらの大部分は光電分離デバイスを極性検出デバイスとして採用し、電極が逆に接続されている場合、光電分離デバイスから逆接続信号を出力する。マイクロコントローラユニット(MCU)は、逆接続信号に基づいて始動電源の放電出力回路を切断するとともに、対応する状態指示回路を駆動して警報提示する。
【0004】
しかし、光電分離デバイス及びコントローラは、コストが高く、寿命が短く、応答時間が長く、外部干渉を受けて無効になるという応用欠陥が存在する。ユーザが外部負荷の接続電極と始動電源の出力ポートの接続電極を逆接続するとき、光電分離デバイスが故障して無効になるか、又は逆接続信号の送信に異常が発生すると、コントローラの誤判定を招く、従って逆接続信号に正確、タイムリーに応答することができず、始動電源の放電出力をタイムリーに切断できず、さらに始動電源又は外部負荷が損壊し易い。
【発明の概要】
【0005】
本願は、上述した接続極性検出回路及び電源出力制御システムの応用欠陥を解決するために、スマート接続装置、始動電源及びバッテリークランプを提供し、外部負荷の逆接続状態を迅速に検出して且つ応答することにより、外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力をタイムリーに制御することができ、従って関連する保護機能の検出速度及び有効性を向上させ、且つ電源出力制御システムの安全性及び信頼性を向上させる。
【0006】
本願の第一態様において、スマート接続装置が提供される。スマート接続装置は、電源接続端と、負荷接続端と、スイッチ回路と、逆接続検出モジュールと、を備える。電源接続端は、エネルギー貯蔵アセンブリに電気的に接続するために用いられる。負荷接続端は、外部負荷に電気的に接続するために用いられる。スイッチ回路は、電源接続端と負荷接続端との間に電気的に接続される。逆接続検出モジュールは、負荷接続端に電気的に接続される。逆接続検出モジュールは、外部負荷が負荷接続端に逆接続されていることを検出すると、第一制御信号を出力するために用いられる。第一制御信号は、スイッチ回路を制御して、エネルギー貯蔵アセンブリと外部負荷との電気的接続を切断して、外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力を禁止するために用いられる。
【0007】
本願の第二態様において、始動電源が提供される。始動電源は、ハウジングと、エネルギー貯蔵アセンブリと、第一態様に記載されたスマート接続装置と、を備える。エネルギー貯蔵アセンブリ及びスマート接続装置の構造の少なくとも一部はハウジング内に設置され、スマート接続装置の電源接続端は緊急始動電源のエネルギー貯蔵アセンブリに電気的に接続される。
【0008】
本願の第三態様において、バッテリークランプが提供される。バッテリークランプは、ハウジングと、電源入力インターフェースと、接続部品と、第一態様に記載されたスマート接続装置と、を備える。電源入力インターフェースは、ハウジングに設置されており、外部始動電源に電気的に接続するために用いられる。外部始動電源は、エネルギー貯蔵アセンブリを備える。スマート接続装置の構造の少なくとも一部はハウジング内に設置され、スマート接続装置の電源接続端は電源入力インターフェースに電気的に接続され、電源入力インターフェースを介して外部始動電源のエネルギー貯蔵アセンブリに電気的に接続される。接続部品の一端はスマート接続装置の負荷接続端に電気的に接続され、接続部品の他端は外部負荷に電気的に接続される。
【0009】
本願によって提供されるスマート接続装置は、逆接続検出モジュールから出力された制御信号によってスイッチ回路に電力を供給することを直接に制御することにより、外部負荷の逆接続状態に対応する制御信号に迅速に応答し、外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力をタイムリーに切断することができる。関連する保護機能の検出速度及び有効性を顕著に向上させることができ、さらに電力出力制御システムの安全性及び信頼性を顕著に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
以下、本発明の実施形態の技術方案をより明確に説明するために、本発明の実施形態の説明に使用される図面について簡単に説明する。明らかに、以下説明される図面は、本発明の一部の実施形態だけのものであり、当業者であれば、これらの図面から創造的な努力なしに他の図面を得ることができる。
【
図1】本願の実施形態に係るスマート接続装置の機能モジュールの概略図である。
【
図2】
図1に示すスマート接続装置の電流出力回路の回路構造を示す概略図である。
【
図3】
図1に示すスマート接続装置の逆接続検出モジュール及び逆接続状態指示モジュールの回路構造を示す概略図である。
【
図4】
図1に示すコントローラの構造を示す概略図である。
【
図5】本願の1つの実施形態に係る始動電源の機能モジュールの概略図である。
【
図6】
図5に示す始動電源の構造を示す概略図である。
【
図7】本願の他の実施形態に係る始動電源の機能モジュールの概略図である。
【
図8】
図7に示す始動電源の構造を示す概略図である。
【
図9】本願の実施形態に係るバッテリークランプの機能モジュールの概略図である。
【
図10】
図9に示すバッテリークランプの構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の具体的な実施形態では、上記した図面を組み合わせて本願についてさらに説明する。
【0012】
以下に、本発明の実施形態の添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態の技術的手段を、明確かつ完全に説明する。図面は、ただ例示的な説明に用いられ、概略図だけのものであり、本願を制限するものとして理解してはいけない。明らかに、説明される実施形態は、本発明の一部の実施形態だけのものであり、全ての実施形態ではない。本明細書に説明される実施形態から創造的な努力なしに当業者が得ることができるすべての別の実施形態は、本発明の保護範囲に入るものとする。
【0013】
特に定義されていない限り、本願で使用される全ての技術的用語及び科学的用語は、当業者により一般的に理解されているものと同じ意味を有する。本願では、明細書で使用される用語は、具体的な実施形態を説明することを目的とするものにすぎず、本願を制限するためのものではない。
【0014】
本願は、スマート接続装置を提供する。スマート接続装置は、逆接続検出モジュールから出力された制御信号によって、駆動電源モジュールからスイッチ回路に電力を供給することを直接に制御することにより、外部負荷の逆接続状態に対応する制御信号に迅速に応答し、外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力をタイムリーに制御することができる。スマート接続装置は、緊急始動電源に適用することができ、バッテリークランプに適用することもできる。
【0015】
図1は、本願に係るスマート接続装置の機能モジュールの概略図である。
図1に示されたように、スマート接続装置100は、電源接続端20と、負荷接続端30と、スイッチ回路40と、を備える。電源接続端20はエネルギー貯蔵アセンブリ(図示せず)に電気的に接続するために用いられ、エネルギー貯蔵アセンブリはバッテリー及び/又はコンデンサーを含み、負荷接続端30は外部負荷(図示せず)に電気的に接続するために用いられ、スイッチ回路40は電源接続端20と負荷接続端30との間に電気的に接続される。
【0016】
図1及び
図2に示されたように、電源接続端20、負荷接続端30及びスイッチ回路40は、エネルギー貯蔵アセンブリが外部負荷に放電する電流出力回路11を構成する。スイッチ回路40は、電流出力回路11をオン又はオフにするために用いられる。このように、エネルギー貯蔵アセンブリは、スマート接続装置100を介して外部負荷に放電することができる。
【0017】
本実施形態において、電源接続端20は、エネルギー貯蔵アセンブリの正極及び負極に一対一で対応して電気的に接続される電源正接続端BAT+及び電源負接続端BAT-を含む。エネルギー貯蔵アセンブリは、電源接続端20を介してスマート接続装置100に接続されて、スマート接続装置100に作動電圧を供給し、スイッチ回路40を介して外部負荷に電力を供給する。なお、スマート接続装置100が緊急始動電源に適用される場合、エネルギー貯蔵アセンブリは、緊急始動電源の内蔵エネルギー貯蔵アセンブリであることができる。スマート接続装置100がバッテリークランプに適用される場合、エネルギー貯蔵アセンブリは、外部緊急始動電源又は他のエネルギー貯蔵電源装置のエネルギー貯蔵アセンブリなどのような外部電源装置であることができる。
【0018】
負荷接続端30は、外部負荷の正極及び負極に一対一で対応して電気的に接続される負荷正接続端CAR+及び負荷負接続端CAR-を含み、負荷負接続端CAR-はさらに第一接地端PGNDに電気的に接続される。外部負荷は、自動車バッテリー又は自動車エンジンであることができる。自動車バッテリーは、鉛バッテリー、リチウムバッテリー、スーパーキャパシタなどを含むが、これらに限定されない。例えば、エネルギー貯蔵アセンブリは外部緊急始動電源に含まれたエネルギー貯蔵アセンブリであり、外部負荷は自動車バッテリー又は自動車エンジンであると仮定すると、外部緊急始動電源が電源接続端20を介してスマート接続装置100に正確に接続され、外部負荷が負荷接続端30に正確に接続されるとき、外部緊急始動電源は、電源接続端20、スイッチ回路40、負荷接続端30で構成された電流出力回路11によって放電出力を始動し、即ち、自動車バッテリー又は自動車エンジンに緊急始動電源を供給することができ、ここで、外部緊急始動電源によって自動車バッテリー又は自動車エンジンを充電すると理解してもよく、このように、自動車バッテリー又は自動車エンジンの電池残量が低下しても、自動車を始動することができる。
【0019】
再び
図1を参照すると、スマート接続装置100は、電源接続端20に電気的に接続された電圧調整モジュール81をさらに備える。電圧調整モジュール81は、電源接続端20を介してエネルギー貯蔵アセンブリの入力電圧を受け取り、入力電圧に対して電圧変換を行って安定電圧VCC、例えば、5Vの直流電圧を出力して、スマート接続装置100の各機能モジュールに安定した作動電圧を供給するために用いられる。例えば、外部緊急始動電源が電源接続端20を介してスマート接続装置100に正確に接続されると、電圧調整モジュール81は、入力電圧を取得して正常に作動し、安定電圧VCCを出力して、スマート接続装置100の内部の各機能モジュールに電力を供給し、各機能モジュールが通電されて正常に作動するようにする。電圧調整モジュール81は、DC-DCコンバータ又はロードロップアウトリニアレギュレータ(low dropout linear regulator、LDO)などのようなリニアレギュレータを採用することができる。
【0020】
本実施形態において、スマート接続装置100は、スイッチ回路40に電気的に接続された駆動電源モジュール43をさらに備える。駆動電源モジュール43は、スイッチ回路40に駆動電力を供給し、スイッチ回路40が通電された有効状態を維持するようにする。本実施形態において、スイッチ回路40が通電された有効状態にある場合のみ、スイッチ回路40のオン/オフ状態を制御することができ、スイッチ回路40が非通電状態にある場合、スイッチ回路40は自動的にオフになって無効になり、そのオン/オフ状態を制御することができない。なお、本明細書に記載されたスイッチ回路40の「無効」とは、スイッチ回路40が駆動信号などの関連信号に応答することを禁止し、即ち、スイッチ回路40が関連信号の制御を受けない無効状態にあることを意味する。
【0021】
1つの実施形態において、駆動電源モジュール43は電源接続端20に電気的に接続されており、スイッチ回路40の駆動電力は電源接続端20に電気的に接続されたエネルギー貯蔵アセンブリによって供給される。選択的には、他の実施形態において、駆動電源モジュール43は電圧調整モジュール81に電気的に接続されてもよく、スイッチ回路40の駆動電力は電圧調整モジュール81から出力される安定電圧VCCによって供給される。
【0022】
スマート接続装置100は、スイッチ回路40に電気的に接続されたコントローラ70をさらに備える。コントローラ70は、スイッチ回路40に駆動信号RELAY_EN2を出力して、通電された有効状態にあるスイッチ回路40をオンにするために用いられる。具体的には、スイッチ回路40は、コントローラ70から出力された駆動信号を受信するとオン状態になって、エネルギー貯蔵アセンブリが外部負荷に電気的に接続されて、外部負荷に対して放電出力を行うようにする。
【0023】
本実施形態において、スマート接続装置100は、コントローラ70に電気的に接続されたボタン制御モジュール82をさらに備える。ボタン制御モジュール82は、ユーザの押圧操作に応答してボタン命令を生成し、強制的にコントローラ70が駆動信号RELAY_EN2を出力するようにして、外部負荷に対するエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力を実現することができる。
【0024】
コントローラ70の作動モードは、自動出力モード及び強制出力モードを含むことができる。1つの実施形態において、コントローラ70は、通電されると自動出力モードに入ると黙認する。コントローラ70が自動出力モードにあるとき、外部負荷が負荷接続端30に正確に接続され、且つ外部負荷の電圧が予め設定された条件を満たすと確定した場合のみ、コントローラ70は駆動信号RELAY_EN2を出力する。コントローラ70は、ボタン命令を受信すると、強制出力モードに入り、ボタン命令に応答してすぐ駆動信号RELAY_EN2を出力する。1つの実施形態において、コントローラ70は、ボタン命令に応答して駆動信号RELAY_EN2を出力してから、自動出力モードに回復する。
【0025】
本実施形態において、スイッチ回路40は、スイッチ装置41及びスイッチ駆動モジュール42を備える。スイッチ装置41は、電源接続端20と負荷接続端30との間に電気的に接続される。本実施形態において、スイッチ装置41は、電源正接続端BAT+と負荷正接続端CAR+との間に電気的に接続される。他の実施形態において、スイッチ装置41は、電源負接続端BAT-と負荷負接続端CAR-との間に電気的に接続されてもよい。スイッチ装置41は、電磁リレー又はMOSFETなどの半導体パワーデバイスを採用することができる。本実施形態において、スイッチ装置41は、電磁リレーK1を採用する。
【0026】
スイッチ駆動モジュール42は、スイッチ装置41とコントローラ70との間に電気的に接続される。コントローラ70は、駆動信号RELAY_EN2をスイッチ駆動モジュール42に送信して、スイッチ駆動モジュール42を介してスイッチ装置41をオンにするために用いられる。
【0027】
本実施形態において、スマート接続装置100は、負荷接続端30に電気的に接続された逆接続検出モジュール50をさらに備える。逆接続検出モジュール50は、負荷接続端30を介して外部負荷の接続状態を検出し、検出結果に基づいて対応する制御信号C_ENを出力するために用いられる。制御信号C_ENは、第一制御信号及び第二制御信号を含む。
【0028】
本実施形態において、逆接続検出モジュール50は、さらに、駆動電源モジュール43に電気的に接続される。逆接続検出モジュール50は、制御信号C_ENを駆動電源モジュール43に送信することにより、スイッチ回路40に電力を供給するように駆動電源モジュール43を制御するか、又はスイッチ回路40に電力を供給することを一時停止するように駆動電源モジュール43を制御するために用いられる。
【0029】
具体的には、逆接続検出モジュール50は、外部負荷が負荷接続端30に逆接続されていることを検出すると、駆動電源モジュール43に第一制御信号を出力して、スイッチ回路40に電力を供給することを一時停止するように駆動電源モジュール43を制御して、スイッチ回路40は非通電状態になり、オフ且つ無効状態を維持して、エネルギー貯蔵アセンブリと外部負荷との電気的接続を切断し、即ち、エネルギー貯蔵アセンブリが外部負荷に放電する電流出力回路11を切断し、外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力を禁止する。
【0030】
逆接続検出モジュール50は、さらに、負荷接続端30が無負荷状態にあるか、又は外部負荷が負荷接続端30に正確に接続されていることを検出すると、駆動電源モジュール43に第二制御信号を出力して、スイッチ回路40に電力を供給するように駆動電源モジュール43を制御して、スイッチ回路40は通電され、オフ且つ有効状態を維持する。スイッチ回路40が通電状態にあるのみ、コントローラ70は実際の作動状況に基づいてスイッチ回路40のオン/オフ状態を制御することができると理解できる。従って、外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力を実現するか、又は外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力を禁止する。
【0031】
ユーザは、ボタン制御モジュール82を介して、強制的にコントローラ70が駆動信号RELAY_EN2を出力するように制御することができるので、外部負荷が負荷接続端30に逆接続されていると、スイッチ回路40を非通電状態に制御して、スイッチ回路40がコントローラ70から出力する駆動信号RELAY_EN2(ユーザがボタン指令を入力して、強制的にコントローラ70が駆動信号RELAY_EN2を出力するようにする)に応答することを回避することができ、従って外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力を禁止し、回路の電気使用安全を確保することができる。なお、逆接続検出モジュール50から出力された制御信号で駆動電源モジュール43がスイッチ回路40に電力を供給するか否かを直接に制御することにより、外部負荷の逆接続状態に対応する第一制御信号に迅速に応答し、外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力をタイムリーに切断することができる。
【0032】
以下、
図2及び
図3を組み合わせて、駆動電源モジュール43及び逆接続検出モジュール50の回路構造及び動作原理について説明する。
【0033】
図2を参照すると、本実施形態において、駆動電源モジュール43は、駆動電源入力端431及び制御スイッチQ8を含む。制御スイッチQ8は、駆動電源入力端431とスイッチ回路40との間に電気的に接続されている。スイッチ回路40は、駆動電源入力端431を介して電力を受け取る。
【0034】
具体的には、本実施形態において、駆動電源入力端431は、電源接続端20の電源正接続端BAT+に電気的に接続される。選択的に、別の実装形態において、駆動電源入力端431は、電圧調整モジュール81に電気的接続されることができる。
【0035】
制御スイッチQ8の第一接続端SはダイオードD3を介して駆動電源入力端431に電気的に接続され、ダイオードD3の正極は駆動電源入力端431に電気的に接続され、ダイオードD3の負極は制御スイッチQ8の第一接続端Sに電気的に接続される。制御スイッチQ8の第二接続端Dはスイッチ装置41に電気的に接続される。制御スイッチQ8の制御端GはレジスタR23及びダイオードD3を介して駆動電源入力端431に電気的に接続される。制御スイッチQ8の制御端GはさらにレジスタR26を介して逆接続検出モジュール50に電気的に接続される。このようにして、逆接続検出モジュール50は駆動電源モジュール43に電気的に接続され、駆動電源モジュール43は逆接続検出モジュール50から出力される制御信号C_ENを受信することができる。
【0036】
換言すると、駆動電源モジュール43、スイッチ装置41及びスイッチ駆動モジュール42は電気的に接続されて、スイッチ装置41の電力供給回路を形成する。駆動電源入力端431は、スイッチ装置41に電力を供給するために用いられる。制御スイッチQ8及びスイッチ駆動モジュール42は、電力供給回路のオン/オフ状態を制御するために用いられる。制御スイッチQ8は、逆接続検出モジュール50から出力される制御信号によって制御され、スイッチ駆動モジュール42は、コントローラ70から出力される駆動信号RELAY_EN2によって制御される。制御スイッチQ8とスイッチ駆動モジュール42の両方がオンになると、電力供給回路はオンになって、スイッチ装置41に通電し、例えば、リレーK1のコイルに通電してスイッチ装置41をオンにする。
【0037】
換言すると、駆動電源モジュール43、スイッチ装置41及びスイッチ駆動モジュール42は電気的に接続されて、スイッチ装置41の駆動回路を形成する。駆動電源入力端431は、駆動回路に電力を供給するために用いられる。制御スイッチQ8及びスイッチ駆動モジュール42は、駆動回路のオン/オフ状態を制御するために用いられる。駆動回路がオンになると、スイッチ装置41はオン状態になり、制御スイッチQ8とスイッチ駆動モジュール42の両方がオンになると、駆動回路はオン状態になる。
【0038】
図3を参照すると、本実施形態において、逆接続検出モジュール50は、トランジスタで構成された組合せスイッチ回路であり、第一検出端51と、第二検出端52と、駆動電圧入力端53と、制御信号出力端54と、第一トランジスタQ3と、第二トランジスタQ6と、を備える。第一検出端51は負荷正接続端CAR+に電気的に接続され、第二検出端52は負荷負接続端CAR-に電気的に接続される。上述したように、負荷負接続端CAR-は、さらに第一接地端PGNDに電気的に接続される。駆動電圧入力端53は電圧源に電気的に接続される。逆接続検出モジュール50は、駆動電圧入力端53を介して電圧源によって提供される駆動電圧を受け取って、正常に作動することができる。電圧源は、電圧調整モジュール81から出力された安定電圧VCCによって提供されるか、又は電源接続端20に電気的に接続されたエネルギー貯蔵アセンブリによって提供されることができる。本実施形態において、電圧源は、電圧調整モジュール81から出力された安定電圧VCCによって提供される。
【0039】
本実施形態において、第一トランジスタQ3は第一検出端51と第二トランジスタQ6の制御端1との間に電気的に接続されており、第一トランジスタQ3の制御端1はさらに第二検出端52に電気的に接続される。第二トランジスタQ6は制御信号出力端54と第二接地端GND(電力基準接地、即ち、電源負接続端)との間に電気的に接続されており、第二トランジスタQ6の制御端1はさらにレジスタR21を介して駆動電圧入力端53に電気的に接続される。
【0040】
具体的には、第一トランジスタQ3の制御端1は、レジスタR22を介して第二検出端52に電気的に接続されており、且つレジスタR4を介して第一トランジスタQ3の第一接続端2に電気的に接続される。第一トランジスタQ3の第一接続端2はダイオードD1を介して第一検出端51に電気的に接続される。ダイオードD1の負極は第一検出端51に電気的に接続され、ダイオードD1の正極は第一トランジスタQ3の第一接続端2に電気的に接続される。第一トランジスタQ3の第二接続端3はレジスタR27を介して第二トランジスタQ6の制御端1に電気的に接続される。制御信号出力端54は、さらにレジスタR26を介して制御スイッチQ8の制御端Gに電気的に接続されて、逆接続検出モジュール50が駆動電源モジュール43に制御信号C_ENを出力できるようにする。
【0041】
第一トランジスタQ3及び第二トランジスタQ6は、NMOSトランジスタ又はNPNトライオードなどのようなハイレベルでオンになるトランジスタを採用する。制御スイッチQ8は、PMOSトランジスタ又はPNPトライオードなどのようなローレベルでオンになるトランジスタを採用する。本実施形態において、第一トランジスタQ3はNPNトライオードを採用し、第二トランジスタQ6はNMOSトランジスタを採用し、制御スイッチQ8はPMOSトランジスタを採用する。逆接続検出モジュール50は、簡単なトランジスタ(例えば、ダイオード、トランジスタ、電界効果トランジスタ)及び受動デバイス(例えば、レジスタ、キャパシタ)を採用して外部負荷に対する極性逆接続検出機能を実現するので、トランジスタのオン/オフ速度が速い特性を利用して、外部負荷の逆接続状態を迅速に検出することができ、さらに関連する保護機能の検出速度及び有効性を顕著に向上できることができる。
【0042】
作動する時、逆接続検出モジュール50は、制御スイッチQ8の制御端Gに制御信号C_ENを出力して、制御スイッチQ8のオン/オフ状態を切り替え、従って駆動電源モジュール43によってスイッチ回路40に電力を供給することを制御し、さらに外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力を制御する。
【0043】
具体的には、外部負荷が負荷接続端30に逆接続されていると、即ち、外部負荷の正極が負荷負接続端CAR-に電気的に接続されており、外部負荷の負極が負荷正接続端CAR+に電気的に接続されていると、第一トランジスタQ3の制御端1は外部負荷の正極のハイレベル信号を受信して、第一トランジスタQ3をオンにする。第二トランジスタQ6の制御端1はオンにされた第一トランジスタQ3を介して外部負荷の負極に電気的に接続されてローレベル信号を受信して、第二トランジスタQ6をオフにする。制御スイッチQ8の制御端G及び制御信号出力端54は駆動電源入力端431に電気的に接続されてハイレベル状態になり、この時、制御信号出力端54は第一制御信号を出力し、第一制御信号はハイレベル信号である。
【0044】
制御スイッチQ8はその制御端Gがハイレベル状態にあるのでオフ状態になる。換言すると、制御スイッチQ8はその制御端Gが逆接続検出モジュール50の制御信号出力端54から出力された第一制御信号(ハイレベル信号)を受信したのでオフ状態になり、駆動電源入力端431とスイッチ回路40との間の電気接続を切断して、駆動電源入力端431からスイッチ回路40に電力を供給することを一時停止させ、スイッチ回路40が非通電状態になり、オフ且つ無効状態を維持するようにする。換言すると、リレーK1のコイルの駆動電圧が切断され、その結果、コイルが非通電状態になるので、リレーK1はオフ状態を維持する。
【0045】
負荷接続端30が無負荷状態にあるか、又は外部負荷が負荷接続端30に正確に接続されると、即ち、外部負荷の正極が負荷正接続端CAR+に電気的に接続されており、外部負荷の負極が負荷負接続端CAR-に電気的に接続されていると、第一トランジスタQ3の制御端1は第一接地端PGNDに電気的に接続されてローレベル信号を受信して、第一トランジスタQ3をオフにする。第二トランジスタQ6の制御端1はレジスタR21を介して駆動電圧入力端53に電気的に接続されてハイレベル信号を受信して、第二トランジスタQ6をオンにする。制御信号出力端54は、オンにされた第二トランジスタQ6を介して第二接地端GNDに電気的に接続されてローレベル状態にあり、この時、制御信号出力端54はローレベル信号である第二制御信号を出力する。
【0046】
制御スイッチQ8はその制御端Gが逆接続検出モジュール50の制御信号出力端54から出力された第二制御信号(ローレベル信号)を受信したのでオン状態になる。駆動電源入力端431とスイッチ回路40との間の電気接続をオンにして、駆動電源入力端431からスイッチ回路40に電力を供給できるようにする。その結果、スイッチ回路40が通電され、オフ且つ有効な状態に保たれる。
【0047】
本実施形態において、制御スイッチQ8は通常オン状態にあり、その結果、スイッチ回路40は、通常通電され、オフ且つ有効な状態に保たれることが理解され得る。
【0048】
本願によって提供されるスマート接続装置100において、トランジスタで構成された組合せスイッチ回路を逆接続検出モジュールとして使用することにより、トランジスタのオン/オフ速度が速い特性を利用して、外部負荷の逆接続状態を迅速に検出することができる。逆接続検出モジュールから出力された制御信号によって、駆動電源モジュールがスイッチ回路に電力を供給することを直接に制御することにより、外部負荷の逆接続状態に対応する第一制御信号に迅速に応答し、外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力をタイムリーに切断することができる。それで分かるように、本願に係るスマート接続装置を採用すると、関連する保護機能の検出速度及び有効性を顕著に向上させることができ、電力出力制御システムの安全性及び信頼性を顕著に向上させることができる。なお、本願に係るスマート接続装置の主要部品のコストが低く、周辺回路が簡単であり且つ信頼することができるので、製品の材料コストを削減するとともに、製品販売後の人工費と材料費を節約する。
【0049】
他の実施形態において、逆接続検出モジュール50は、センサーデバイス、例えば、フォトカプラで構成された検出回路を用いて、外部負荷に対する逆接続検出機能を実現することができる。
【0050】
再び
図1を参照すると、本実施形態において、スマート接続装置100は、逆接続検出モジュール50に電気的に接続された逆接続状態指示モジュール61をさらに備える。逆接続検出モジュール50は、さらに、逆接続状態指示モジュール61に第一制御信号を出力して、逆接続状態指示モジュール61を制御して警報信号を発出して逆接続警報プロンプトを行うようにする。
【0051】
再び
図3を参照すると、逆接続状態指示モジュール61は、スイッチユニットQ1、表示ユニット611及び/又は警報ユニット612を備える。表示ユニット611は、少なくとも1つの発光ダイオード又は少なくとも1つの液晶ディスプレイデバイスを含む。表示ユニット611は、逆接続検出モジュール50に電気的に接続される。逆接続検出モジュール50は、さらに、表示ユニット611に第一制御信号を出力して、表示ユニット611が発光するか又は情報を表示することにより逆接続警報プロンプトを行うように制御する。
【0052】
警報ユニット612は、少なくとも1つのブザー又はラウドスピーカーを備え、逆接続検出モジュール50に電気的に接続されている。逆接続検出モジュール50は、さらに、警報ユニット612に第一制御信号を出力して、警報ユニット612が警報音を出して逆接続警報プロンプトを行うように制御する。
【0053】
本実施形態において、逆接続状態指示モジュール61は、発光ダイオードLED2を含む表示ユニット611と、ラウドスピーカーLS1を含む警報ユニット612と、を備える。スイッチユニットQ1の制御端1は、レジスタR11を介して逆接続検出モジュール50の制御信号出力端54に電気的に接続され、ツェナーダイオードD9を介して第二接地端GNDに電気的に接続される。スイッチユニットQ1の第一接続端2は、第二接地端子GNDに電気的に接続されている。発光ダイオードLED2及び警報ユニット612は、電圧源とスイッチユニットQ1の第二接続端3との間に並列に電気的に接続される。発光ダイオードLED2の正極は電圧源に電気的に接続され、発光ダイオードLED2の負極はレジスタR16を介してスイッチユニットQ1の第二接続端3に電気的に接続される。ラウドスピーカーLS1はレジスタR10を介してスイッチユニットQ1の第二接続端3に電気的に接続される。スイッチユニットQ1の第二接続端3は、さらにキャパシタC6を介して電圧源VCCに電気的に接続される。
【0054】
本実施形態において、スイッチユニットQ1は、NMOSトランジスタ又はNPN三極などのようなハイレベルでオンになるトランジスタを採用する。
【0055】
作動する時、外部負荷が負荷接続端30に逆接続されていると、上述したように、制御信号出力端54はハイレベル信号である第一制御信号を出力する。スイッチユニットQ1はその制御端1が逆接続検出モジュール50の制御信号出力端54から出力された第一制御信号(ハイレベル信号)を受信したのでオンになって、発光ダイオードLED2及びラウドスピーカーLS1が設置された回路をオンにすることにより、発光ダイオードLED2は発光し、ラウドスピーカーLS1は警報音を出して、外部負荷が負荷接続端30に逆接続されていることをプロンプトする。
【0056】
負荷接続端30が無負荷状態にあるか、又は外部負荷が負荷接続端30に正確に接続されていると、上述したように、制御信号出力端54はローレベル信号である第二制御信号を出力する。スイッチユニットQ1はその制御端1が逆接続検出モジュール50の制御信号出力端54から出力された第二制御信号(ローレベル信号)を受信したのでオフになって、発光ダイオードLED2及びラウドスピーカーLS1が設置された回路をオフにして、発光ダイオードLED2は発光せず、ラウドスピーカーLS1は警報音を出さない。
【0057】
本願に係るスマート接続装置100において、逆接続検出モジュール50から出力された制御信号によって逆接続状態指示モジュール61の動作状態を直接に制御することにより、外部負荷の逆接続状態に対応する第一制御信号に迅速に応答し、ユーザに逆接続状態の警報プロンプトをタイムリーに提供して、ユーザがスマート接続装置100と外部負荷との電気的接続をタイムリーに調整するようにする。
【0058】
再び
図1を参照すると、本実施形態において、スマート接続装置100は、負荷接続端30に電気的に接続された負荷電圧検出モジュール83をさらに備える。負荷電圧検出モジュール83は、負荷接続端30を介して外部負荷の負荷電圧を検出し、且つ対応する負荷電圧信号を出力するために用いられる。
【0059】
コントローラ70は、さらに、負荷電圧検出モジュール83に電気的に接続される。コントローラ70が自動出力モードにある場合、コントローラ70は負荷電圧検出モジュール83から出力された負荷電圧信号を受信し、負荷電圧信号に基づいて外部負荷の接続状態及び電圧変化状態を確定する。コントローラ70は、さらに、外部負荷が負荷接続端30に正確に接続され且つ外部負荷の負荷電圧が予め設定された条件を満たすと確定した場合、スイッチ回路40に駆動信号RELAY_EN2を出力して、通電された有効状態にあるスイッチ回路40をオンにするために用いられ、従ってエネルギー貯蔵アセンブリは外部負荷に電気的に接続されて外部負荷に放電出力することができる。
【0060】
外部負荷が自動車バッテリーであり、エネルギー貯蔵アセンブリが始動電源のエネルギー貯蔵アセンブリであることを例として、1つの実施形態において、コントローラ70は、予め設定された時間内に受信した負荷電圧信号に基づいて、予め設定された時間内の自動車バッテリーの電圧値の低下幅が予め設定された低下幅閾値を超えるか否かを判断し、即ち、自動車バッテリーの電圧低下が発生したか否かを判断するために用いられる。コントローラ70は、さらに、予め設定された時間内の自動車バッテリーの電圧値の低下幅が予め設定された低下幅閾値を超えると、即ち、自動車バッテリーの電圧が低下し、且つ電圧低下の勾配が予め設定された低下勾配に達する場合、自動車バッテリーの負荷電圧が予め設定された条件を満たすと確定し、従って駆動信号RELAY_EN2を出力してスイッチ回路40をオンにし、始動電源によって自動車バッテリーに電力を供給するようにするために用いられる。予め設定された時間内の自動車バッテリーの電圧値の低下幅が予め設定された低下幅閾値を超える場合、即ち、自動車バッテリーの電圧が低下すると、自動車バッテリーが自動車の始動に用いられることを説明し、このとき、スイッチ回路40をオンにすると、始動電源を用いて自動車バッテリーに電力を供給し、自動車を始動することができる。コントローラ70は、自動車バッテリーが自動車の始動に用いられる場合のみ、スイッチ回路40をオンにして、始動電源の電量を節約するとともに、自動車を始動することを確保する。
【0061】
他の実施形態において、コントローラ70は、受信した負荷電圧信号に基づいて、自動車バッテリーの電圧値が予め設定された電圧閾値より小さいか否かを判断し、自動車バッテリーの電圧値が予め設定された電圧閾値より小さいと、予め設定された時間内に受信した負荷電圧信号に基づいて、予め設定された時間内の自動車バッテリーの電圧値の低下幅が予め設定された低下幅閾値を超えるか否かを判断し、予め設定された時間内の自動車バッテリーの電圧値の低下幅が予め設定された低下幅閾値を超えると、自動車バッテリーの負荷電圧が予め設定された条件を満たすと確定し、駆動信号RELAY_EN2を出力してスイッチ回路40をオンにし、始動電源によって自動車バッテリーに電力を供給するようにするために用いられる。自動車バッテリーの電圧値が予め設定された電圧閾値より小さいと、自動車バッテリーの電気量が不足であり、電気量不足状態にあることを説明する。予め設定された時間内の自動車バッテリーの電圧値の低下幅が予め設定された低下幅閾値を超えると、自動車バッテリーが自動車の始動に用いられることを説明する。このように、コントローラ70は、電気量不足状態にある自動車バッテリーがスマート接続装置100に正確に接続され、且つ自動車バッテリーが自動車の始動に用いられる場合のみ、スイッチ回路40をオンにして、始動電源の電量を節約するとともに、自動車を始動することを確保し、さらに自動車バッテリーが始動電源を逆充電することを防止する。
【0062】
1つの実施形態において、スマート接続装置100は、負荷接続状態指示モジュール60をさらに備える。負荷接続状態指示モジュール60は、正確接続状態指示モジュール62及び逆接続状態指示モジュール61を備える。コントローラ70は、さらに、外部負荷が負荷接続端30に正確に接続されている場合、正確接続状態指示モジュール62が指示信号を発出するように制御して、ユーザに対応する作動状態指示を提供する。正確接続状態指示モジュール62は、少なくとも1つの発光ダイオード又は少なくとも1つのブザーを備えることができる。
【0063】
本実施形態において、コントローラ70は、マイクロコントローラーユニット(Micro-controller Unit、MCU)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)、又はデジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)などのプログラマブル制御デバイスを採用することができる。コントローラ70は、スマート接続装置100の論理演算及び制御センターとして機能し、主に、データ収集及び変換、論理演算、データ通信、駆動出力などの機能を発揮する。コントローラ70は、電圧調整モジュール81から出力された安定電圧VCCによって給電される。
【0064】
本実施形態において、
図4に示されたように、コントローラ70は、複数の入出力ポートを含むマイクロコントローラU2を採用する。コントローラ70は、複数の入出力ポートを介して、他の機能モジュール又は外部デバイスと通信及び情報交換することができ、従ってスマート接続装置100の接続、駆動及び制御などの機能を実現することができる。
【0065】
本実施形態において、スマート接続装置100は、コントローラ70に電気的に接続された通信インターフェースモジュール(図示せず)をさらに備える。コントローラ70は、通信インターフェースモジュールを介して、外部デバイス(外部電源装置、外部負荷)に接続されて、外部デバイスと通信することにより、外部電源装置のエネルギー貯蔵アセンブリの現在のバッテリー電圧、最大電流出力能力、バッテリー温度、作動状態、ソフトウェアバージョン情報などを取得し、取得した相関情報に基づいて、外部電源装置のエネルギー貯蔵アセンブリの電気パラメータが外部負荷に対して放電出力を行う条件を満たしているか否かを判断し、従って駆動信号RELAY_EN2を出力してスイッチ回路40をオンにするか否かを判断する。コントローラ70は、自身のソフトウェアバージョン情報、スマート接続装置100の正常作動状態及び異常作動状態、外部負荷の電圧及び出力電流信号などを外部電源装置に送信して、適応及び関連する保護を行ってもよい。つまり、スマート接続装置100のコントローラ70は、通信インターフェースモジュールを介して、外部デバイスと情報交換を行い、且つ対応する制御を実行する。
【0066】
通信インターフェースモジュールによって提供される通信がタイムアウトして中断されるか、又は通信インターフェースモジュールによって交換されたデータ情報が異常であるか、又は外部電源装置によって供給された電圧がプログラムにより設定された閾値範囲内にないと、コントローラ70は、駆動信号RELAY_EN2の出力を停止することにより、スイッチ回路40をオフにして、電流出力回路11を切断するとともに、対応する状態指示を出力して、システム及び外部デバイスの安全を確保する。
【0067】
選択的には、スマート接続装置100は、コントローラ70に電気的に接続された温度検出モジュール84をさらに備える。温度検出モジュール84は、スイッチ装置41及び/又は内蔵されたエネルギー貯蔵アセンブリなどの作動温度を検出し、検出された温度値をコントローラ70にフィードバックするために用いられる。コントローラ70は、さらに、受信した温度値に基づいて、スイッチ装置41及び/又は内蔵されたエネルギー貯蔵アセンブリなどの作動温度が予め設定された閾値を超えるか否かを分析し、スイッチ装置41及び/又は内蔵されたエネルギー貯蔵アセンブリなどの作動温度が予め設定された閾値を超えると、駆動信号RELAY_EN2の出力を一時停止することにより、スイッチ回路40をオフにして、電流出力回路11を切断し、システム運転の安全性を確保する。
【0068】
選択的には、スマート接続装置100は、電源接続端20と負荷接続端30との間に電気的に接続された電流検出モジュール85をさらに備える。電流検出モジュール85は、さらにコントローラ70に電気的に接続される。電流検出モジュール85は、スイッチ回路40がオン状態にある間、電流出力回路11の電流、即ち、エネルギー貯蔵アセンブリが外部負荷に出力した放電電流をリアルタイムで収集し、検出された電流サンプリング信号をコントローラ70にフィードバックするために用いられる。本実施形態において、電流検出モジュール85は電源負接続端BAT-と負荷負接続端CAR-との間に電気的に接続される。他の実施形態において、電流検出モジュール85は電源正接続端BAT+と負荷正接続端CAR+との間に電気的に接続されてもよい。コントローラ70は、さらに、受信した電流サンプリング信号に基づいて、エネルギー貯蔵アセンブリの放電出力が正常であるか否かを分析し、エネルギー貯蔵アセンブリの放電出力が異常であると、駆動信号RELAY_EN2の出力を一時停止することにより、スイッチ回路40をオフにして、電流出力回路11を切断し、システム運転の安全性を確保する。
【0069】
選択的には、スマート接続装置100は、電流検出モジュール85及びコントローラ70に電気的に接続された過電流及び短絡保護モジュール86をさらに備える。過電流及び短絡保護モジュール86は、電流検出モジュール85から出力された電流サンプリング信号の値が予め設定された閾値を超えるか否かを監視し、電流サンプリング信号の値が予め設定された閾値を超えると、コントローラ70に一時停止トリガー信号を出力して、コントローラ70が直ちに駆動信号の出力を一時停止するようにするために用いられる。このようにして、スイッチ回路40を迅速にオフにして、電流出力回路11を切断し、システム運転の安全性を確保する。他の実施形態において、過電流及び短絡保護モジュール86の出力端はスイッチ回路40に直接接続されてもよく、電流サンプリング信号の値が予め設定された閾値を超えると、直接にスイッチ回路40をオフにする。
【0070】
当業者であれば、上述した概略
図1は、外部負荷の接続状態を検出する機能、外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力機能を実現するスマート接続装置100の例示にすぎず、スマート接続装置100に対する制限を構成せず、スマート接続装置100は、図面に示されたものより多い又は少ない部材、又はある部材の組合せ、又は異なる部材を備えてもよいことを理解されるべきである。
【0071】
図5~
図6を参照すると、本願は、上述したスマート接続装置100を使用する始動電源200をさらに提供する。
図5に示されたように、始動電源200は、ハウジング201と、エネルギー貯蔵アセンブリ202と、上述したスマート接続装置100と、を備える。エネルギー貯蔵アセンブリ202及びスマート接続装置100の構造の少なくとも一部、例えば、電源接続端20、負荷接続端30、スイッチ回路40、駆動電源モジュール43、逆接続検出モジュール50、コントローラ70、電圧調整モジュール81、負荷電圧検出モジュール83、温度検出モジュール84、電流検出モジュール85、過電流及び短絡保護モジュール86などは、ハウジング201の内部に設置されることができる。スマート接続装置100の構造の少なくとも一部、例えば、負荷接続状態指示モジュール60、ボタン制御モジュール82などは、ハウジング201の上に設置されることができる。
【0072】
本実施形態において、始動電源200は、ハウジング201に設置された充電インターフェース204をさらに備える。充電インターフェース204は、主電源(Mains electricity)などのような外部電源に電気的に接続されて、外部電源の電力供給を受けて、エネルギー貯蔵アセンブリ202を充電するために用いられる。充電インターフェース204のタイプは、DCインターフェース、USBインターフェース、Micro USBポート、Mini USBインターフェース、Type-Aインターフェース、Type-Cインターフェースを含むが、これらに限定されない。
【0073】
スマート接続装置100の電源接続端20は、始動電源200のエネルギー貯蔵アセンブリ202に電気的に接続される。
【0074】
本実施形態において、
図5~
図6に示されたように、始動電源200は、ハウジング201に設置された接続ソケット203をさらに備える。接続ソケット203は、スマート接続装置100の負荷接続端30に電気的に接続されており、外部接続部品400を介して外部負荷に電気的に接続するために用いられる。具体的には、接続部品400の一端は接続ソケット203に取り外し可能に接続され、接続部品400の他端は外部負荷に取り外し可能に接続される。始動電源200の外観構造は、
図6に示された始動電源200の構造又は他の構造を採用することができ、本願では、始動電源200の外観構造について具体的に制限しない。
【0075】
本実施形態において、接続部品400は、第一ワイヤクランプ401と、第二ワイヤクランプ402と、ケーブル403と、接続プラグ404と、を備えるワイヤクランプである。ケーブル403は、第一ワイヤクランプ401及び第二ワイヤクランプ402をそれぞれ接続プラグ404に接続するために用いられる。接続プラグ404は、接続ソケット203に取り外し可能に且つ電気的に接続される。第一ワイヤクランプ401は外部負荷の正極を挟持するために用いられ、第二ワイヤクランプ402は外部負荷の負極を挟持するために用いられる。外部負荷の正極及び負極は、第一ワイヤクランプ401及び第二ワイヤクランプ402、接続プラグ404、接続ソケット203を介して負荷接続端30の負荷正接続端CAR+及び負荷負接続端CAR-に一対一で電気的に接続される。
【0076】
選択的には、他の実施形態において、
図7~
図8に示すように、始動電源200’は、接続部品205をさらに備える。接続部品205の一端はスマート接続装置100の負荷接続端30に電気的に接続され、接続部品205の他端は外部負荷に電気的に接続される。換言すると、接続部品205の一端は始動電源200’に内蔵される。他の実施形態において、接続部品205は、ワイヤクランプであり、接続プラグ404を含まないことを除いて、他の構造は接続部品400の構造と類似であり、ここで詳しく説明しない。
【0077】
本願に係る始動電源200及び200’は、上述したスマート接続装置100を使用し、逆接続検出モジュール50から出力された制御信号によって駆動電源モジュールがスイッチ回路に電力を供給することを直接に制御することにより、外部負荷の逆接続状態に対応する第一制御信号に迅速に応答し、外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力をタイムリーに切断することができ、従って関連する保護機能の検出速度及び有効性を顕著に向上させることができ、電力出力制御システムの安全性及び信頼性をさらに顕著に向上させることができる。なお、本願に係るスマート接続装置100の主要部品のコストが低く、周辺回路が簡単であり且つ信頼することができるので、始動電源200または200’の材料コストを削減するとともに、製品販売後の人工費と材料費を節約する。
【0078】
図9~
図10を参照すると、本願は、上述したスマート接続装置100を使用するバッテリークランプ300をさらに提供する。バッテリークランプ300は、ハウジング301と、電源入力インターフェース302と、接続部品303と、上述したスマート接続装置100と、を備える。電源入力インターフェース302は、ハウジング301に設置されている。電源入力インターフェース302は、エネルギー貯蔵アセンブリ(図示せず)を含む外部電源装置500、例えば、緊急始動電源に電気的に接続するために用いられる。本実施形態において、電源入力インターフェース302は、接続プラグである。外部電源装置500は、バッテリークランプ300の電源入力インターフェース302に適応する接続ソケット501をさらに備える。バッテリークランプ300は、電源入力インターフェース302と接続ソケット501の取り外し可能な電気的接続を介して、外部電源装置500に電気的に接続される。
【0079】
スマート接続装置100の構造の少なくとも一部、例えば、電源接続端20、負荷接続端30、スイッチ回路40、駆動電源モジュール43、逆接続検出モジュール50、コントローラ70、電圧調整モジュール81、負荷電圧検出モジュール83、温度検出モジュール84、電流検出モジュール85、過電流及び短絡保護モジュール86などは、ハウジング301の内部に設置されることができる。スマート接続装置100の構造の少なくとも一部、例えば、負荷接続状態指示モジュール60、ボタン制御モジュール82などは、ハウジング301の上に設置されることができる。
【0080】
スマート接続装置100の電源接続端20は、電源入力インターフェース302に電気的に接続され、電源入力インターフェース302を介して外部電源装置500のエネルギー貯蔵アセンブリに電気的に接続される。
【0081】
接続部品303の一端はスマート接続装置100の負荷接続端30に電気的に接続され、接続部品303の他端は外部負荷に電気的に接続される。本実施形態において、接続部品303はワイヤクランプである。接続部品303は、接続プラグ404を含まないことを除いて、他の構造は接続部品400の構造と類似であり、ここで詳しく説明しない。
【0082】
バッテリークランプ300の外観構造は、
図10に示されたバッテリークランプ300の構造、又は他の構造を採用することができ、本願では、バッテリークランプ300の外観構造について具体的に制限しない。
【0083】
本願に係るバッテリークランプ300は、上述したスマート接続装置100を使用し、逆接続検出モジュール50から出力された制御信号によって駆動電源モジュールがスイッチ回路に電力を供給することを直接に制御することにより、外部負荷の逆接続状態に対応する第一制御信号に迅速に応答し、外部負荷へのエネルギー貯蔵アセンブリの放電出力をタイムリーに切断することができ、関連する保護機能の検出速度及び有効性を顕著に向上させることができ、電力出力制御システムの安全性及び信頼性をさらに顕著に向上させることができる。なお、本願に係るスマート接続装置100の主要部品のコストが低く、周辺回路が簡単であり且つ信頼することができるので、バッテリークランプ300の材料コストを削減するとともに、製品販売後の人工費と材料費を節約する。
【0084】
上述した実施形態は、ただ本願の技術方案を説明するためのものであり、制限するためのものではなく、好適な実施形態を参照して本願について詳細に説明したが、当業者であれば、本願の技術方案の要旨及び範囲から逸脱することなく、本願の技術法案に対する補正や置換が可能であることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0085】
100 スマート接続装置
11 電流出力回路
20 電源接続端
BAT+ 電源正接続端
BAT- 電源負接続端
30 負荷接続端
CAR+ 負荷正接続端
CAR- 負荷負接続端
PGND 第一接地端
40 スイッチ回路
41 スイッチ装置
42 スイッチ駆動モジュール
43 駆動電源モジュール
431 駆動電源入力端
Q8 制御スイッチ
D3 ダイオード
R23 レジスタ
50 逆接続検出モジュール
51 第一検出端
52 第二検出端
53 駆動電圧入力端
54 制御信号出力端
Q3 第一トランジスタ
Q6 第二トランジスタ
R4、R21、R22、R27、R26 レジスタ
D1 ダイオード
GND 第二接地端
60 負荷接続状態指示モジュール
61 逆接続状態指示モジュール
Q1 スイッチユニット
611 表示ユニット
LED2 発光ダイオード
612 警報ユニット
LS1 スピーカー
R10、R11、R16 レジスタ
D9 ゼナーダイオード
C6 キャパシタ
62 正確接続状態指示モジュール
70 コントローラ
U2 マイクロコントローラ
81 電圧調整モジュール
82 ボタン制御モジュール
83 負荷電圧検出モジュール
84 温度検出モジュール
85 電流検出モジュール
86 過電流及び短絡保護モジュール
200、200’ 始動電源
201、201’ ハウジング
202 エネルギー貯蔵アセンブリ
203 接続ソケット
204 充電インターフェース
300 バッテリークランプ
301 ハウジング
302 電源入力インターフェース
400、205、303 接続部品
401 第一ワイヤクランプ
402 第二ワイヤクランプ
403 ケーブル
404 接続プラグ
500 外部電源装置
501 接続ソケット