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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022081440
(43)【公開日】2022-05-31
(54)【発明の名称】衛生的なコンベヤローラ
(51)【国際特許分類】
   B65G 39/04 20060101AFI20220524BHJP
【FI】
B65G39/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021184579
(22)【出願日】2021-11-12
(31)【優先権主張番号】63/115,707
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】508181663
【氏名又は名称】レイトラム,エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ヘンドリック デグルート
(72)【発明者】
【氏名】ポール エイ.マースマン
【テーマコード(参考)】
3F033
【Fターム(参考)】
3F033GA06
3F033GB01
3F033GC01
3F033GC03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】衛生的なコンベヤローラを提供する。
【解決手段】コンベヤで使用するための衛生的で清掃可能なコンベヤローラ100は、セグメント化されたハブ110と、複数のスポーク150と、コンベヤベルトに接触するためのリム160とを含む。セグメント化されたハブは、互いに接続された複数の円弧状セグメントを異なる軸方向平面に備える。コンベヤローラは、ローラを軸方向に拘束し得る取り付けシャフト10に取り付けられ、その周りを回転可能である。コンベヤローラが取り付けシャフトの周りを1回転する間、コンベヤローラ及び取り付けシャフトの両方のすべての表面が完全に露出され、コンベヤローラを取り付けシャフトから取り外す必要なく、それら表面を所定の位置で清掃することが可能になる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベヤ用のローラであって、
前記コンベヤローラが周りに取り付けられるシャフトを受け入れるための開口部を形成するために重なり合って接続された複数のセグメントから形成されたセグメント化されたハブと、
前記セグメント化されたハブから半径方向に延びる少なくとも1つのスポークと、
前記少なくとも1つのスポークを介して前記セグメント化されたハブに接続されたリムと
を備えるコンベヤ用のローラ。
【請求項2】
前記セグメント化されたハブが、前記セグメント化されたハブを軸方向に2等分する中央平面を介して鏡像対称性を有する、請求項1に記載のローラ。
【請求項3】
前記セグメント化されたハブが、
第1の円弧状セグメントと、
前記第1の円弧状セグメントから離間され、前記第1の円弧状セグメントと平行な第2の円弧状セグメントと、
前記第1の円弧状セグメントから半径方向にオフセットされ、前記第1の円弧状セグメントと重なり合って第1の位置に第1の重なりセクションを形成する第3の円弧状セグメントであって、前記第1の円弧状セグメントの軸方向外側に配置された第3の円弧状セグメントと、
前記第2の円弧状セグメントから半径方向にオフセットされ、前記第2の円弧状セグメントと重なり合って第2の位置に第2の重なりセクションを形成する第4の円弧状セグメントであって、前記第2の円弧状セグメントの軸方向外側に配置された第4の円弧状セグメントと、
前記第1の重なりセクションを前記第2の重なりセクションに接続する第1の橋掛けセグメントと
を備える、請求項1に記載のローラ。
【請求項4】
第3の位置で前記第1及び第3の円弧状セグメントの間に形成された第3の重なりセクションと、
第4の位置で前記第2及び第4の円弧状セグメントの間に形成された第4の重なりセクションと、
前記第3の重なりセグメントを前記第4の重なりセグメントに接続する第2の橋掛けセグメントと
をさらに備える、請求項3に記載のローラ。
【請求項5】
前記第1の円弧状セグメント、第2の円弧状セグメント、第3の円弧状セグメント及び第4の円弧状セグメントの形状及びサイズが実質的に同一である、請求項3に記載のローラ。
【請求項6】
前記第1の円弧状セグメント、第2の円弧状セグメント、第3の円弧状セグメント及び第4の円弧状セグメントがそれぞれ、半径方向内面、半径方向外面、軸方向内面、軸方向外面、第1の端面及び第2の端面を含む、請求項5に記載のローラ。
【請求項7】
前記軸方向内面及び軸方向外面が平坦である、請求項6に記載のローラ。
【請求項8】
各円弧状セグメントが180°超に及ぶ、請求項6に記載のローラ。
【請求項9】
前記第2の円弧状セグメントが前記第1の円弧状セグメントから180°だけ半径方向にオフセットされ、その結果、前記第1及び第2の円弧状セグメントの端部が互いに重なる、請求項8に記載のローラ。
【請求項10】
前記第4の円弧状セグメントが前記第3の円弧状セグメントから180°だけ半径方向にオフセットされ、その結果、前記第3及び第4の円弧状セグメントの端部が互いに重なる、請求項9に記載のローラ。
【請求項11】
前記第1の端面及び第2の端面が、前記円弧状セグメントの頂点に接して延びる線に平行に延びる、請求項6に記載のローラ。
【請求項12】
スポークが前記橋掛けセクションから前記リムまで延びる、請求項3に記載のローラ。
【請求項13】
軸に沿って延びる円筒本体及び前記本体に形成された取り付け領域を含む取り付けシャフトと、
前記取り付け領域に回転可能に取り付けられたコンベヤローラであって、前記取り付けシャフトを受け入れるための開口部を形成するために重なり合って接続された複数のセグメントから形成されたセグメント化されたハブを備え、少なくとも1つのスポークが前記セグメント化されたハブから半径方向に延び、リムが前記少なくとも1つのスポークを介して前記セグメント化されたハブに接続される、コンベヤローラと
を備える、コンベヤ用のローラアセンブリ。
【請求項14】
前記取り付け領域が、
前記円筒本体に形成された第1の周辺溝と、
前記円筒本体に形成され、隆起部によって前記第1の周辺溝から離された第2の周辺溝と
を備える、請求項13に記載のローラアセンブリ。
【請求項15】
前記第1の周辺溝及び第2の周辺溝が偏心しており、前記セグメント化されたハブの軸方向の平坦な表面に接触するための、前記取り付けシャフトの軸に垂直に延びる複数の三日月状の平坦な側面を形成する、請求項14に記載のローラアセンブリ。
【請求項16】
前記第1及び第2の周辺溝が前記シャフトの外周の周りに延び、前記セグメント化されたハブの軸方向の平坦な表面に接触するための、前記取り付けシャフトの軸に垂直に延びる平坦なリング状表面を形成するために一定の深さを有する、請求項14に記載のローラアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は動力駆動式コンベヤに関する。特に本出願は、戻り経路、送込み部又はコンベヤベルトが支持を必要とする別の場所において、コンベヤベルトを支持するために使用されるローラに関する。
【背景技術】
【0002】
コンベヤベルトは、製品を第1の場所から第2の場所へと搬送するために、多くの産業で使用されている。コンベヤベルトは一般的に、搬送経路の両端にあるドライブ及びアイドラスプロケット又はローラの周りに巻かれたエンドレスベルトループを形成する。物品はコンベヤベルト上で搬送され、上部運搬経路に沿って支持される。コンベヤベルトは、下部戻り経路に沿って戻る。戻り経路におけるコンベヤベルトの最大たるみを最小化するために、多くの場合、リターンシュー又はローラが使用される。リターンローラは、通常、戻り経路に沿った選択された位置でコンベヤベルトの幅を横切って延びる。ローラは、エンドレスコンベヤベルト回路の送込み端部及び/又は別の場所でコンベヤベルトを支持するために使用されることもある。従来、多くの用途では、コンベヤベルトの幅に沿って延びる全幅ローラが使用されてきた。しかしながら、食品関連の用途では、全幅ローラはコンベヤベルトの表面全体に接触し、ベルトの表面に残った食品を汚したり、混合したりして、食品の安全性を損なう可能性がある。
【0003】
使用における1つの選択肢は、複数の小径ジャーナルを備えた固定式のステンレス鋼製の取り付けシャフトである。シャフトと同径のボアを持つプラスチックディスクをシャフト上にスライドさせて、ジャーナルに配置することができる。この解決策の利点は、コンベヤベルトが支持される一方で、ローラとベルト表面の接触が制限されるため、食品の安全性が向上することである。
【0004】
ローラディスクの欠点は、ローラの内径とシャフトジャーナルの外径との間に潜在的なサンドイッチ状部分が生じることである。これらのサンドウィッチ状部分は、ベルト走行中に所定の位置で清掃できないため、シャフトとローラディスクの表面全体を清掃するためには、手動で持ち上げて取り除く必要がある。
【0005】
これらのローラを所定の位置で清掃することを容易にするために、ローラのボア又はシャフトジャーナルの長さのどちらかに間隙が追加される。この方法では、所定の位置で完全に清掃することはできないが、シャフトに取り付けられたままのローラをある程度清掃することができる。しかしながら、間隙を追加すると、ローラが軸方向に移動したり、横方向の力を受けたときに傾いたりして、不安定な状態になる。
【発明の概要】
【0006】
コンベヤで使用するための衛生的で清掃可能なコンベヤローラは、セグメント化されたハブと、複数のスポークと、コンベヤベルトに接触するためのリムとを含む。セグメント化されたハブは、取り付けシャフトを受け入れるための軸方向ボアを有するハブを形成するために互いに接続された複数の円弧状セグメントを異なる軸方向平面に備える。コンベヤローラは、ローラを軸方向に拘束し得る取り付けシャフトに取り付けられ、その周りを回転可能である。コンベヤローラが取り付けシャフトの周りを1回転する間コンベヤローラ及び取り付けシャフトの両方のすべての表面が完全に露出され、コンベヤローラを取り付けシャフトから取り外す必要なく、それら表面を所定の位置で清掃することが可能になる。
【0007】
一態様によれば、コンベヤ用のローラは、コンベヤローラが周りに取り付けられるシャフトを受け入れるための開口部を形成するために重なり合って接続された複数のセグメントから形成されたセグメント化されたハブを備え、少なくとも1つのスポークはセグメント化されたハブから半径方向に延び、リムは少なくとも1つのスポークを介してセグメント化されたハブに接続される。
【0008】
別の態様によれば、コンベヤ用のローラアセンブリは、軸に沿って延びる円筒本体及び本体に形成された取り付け領域を含む取り付けシャフトと、取り付け領域に回転可能に取り付けられたコンベヤローラとを備える。コンベヤローラは、取り付けシャフトを受け入れるための開口部を形成するために重なり合って接続された複数のセグメントから形成されたセグメント化されたハブを備え、少なくとも1つのスポークはセグメント化されたハブから半径方向に延び、リムは少なくとも1つのスポークを介してセグメント化されたハブに接続される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態による、取り付けシャフトに取り付けられたセグメント化されたハブを含むコンベヤローラの等角図である。
図2図1のコンベヤローラの等角図である。
図3図1のコンベヤローラのセグメント化されたハブの孤立した円弧状セグメントの等角図である。
図4図2のコンベヤローラを取り付けるのに適した取り付け領域を有する取り付けシャフトの等角図である。
図5図1のコンベヤローラと取り付けシャフトの正面図である。
図6図5の断面正面図である。
図7】コンベヤローラを2等分する軸方向平面を通る図1のコンベヤローラと取り付けシャフトの断面図である。
図8図1のコンベヤローラと取り付けシャフトの側面図である。
図9】コンベヤローラを取り付けシャフトに取り付ける前の、図1のコンベヤローラ及び取り付けシャフトの等角図である。
図10】コンベヤローラを取り付けシャフトに取り付けている間の、図1のコンベヤローラ及び取り付けシャフトの等角図である。
図11】第1の位置にある図1のコンベヤローラ及び取り付けシャフトの等角図である。
図12】コンベヤローラが取り付けシャフトの周りを1/4回転した後の、図11のコンベヤローラ及び取り付けシャフトの等角図である。
図13】コンベヤローラが取り付けシャフトの周りを半回転した後の、図11のコンベヤローラ及び取り付けシャフトの等角図である。
図14】別の実施形態による取り付けシャフトへコンベヤローラを取り付ける間の、図2のコンベヤローラの等角図である。
図15】取り付けシャフト上の第1の取り付け位置にある図14のコンベヤローラの等角図である。
図16図15のコンベヤローラ及び取り付けシャフトの正面図である。
図17図16のコンベヤローラ及び取り付けシャフトの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
衛生的なコンベヤローラは、スポークでリムに接続されたセグメント化されたハブを含む。以下、特定の図示の実施形態に関連して本発明を記載するが、当業者であれば、本発明は記載される実施形態に限定されないことを認識するだろう。
【0011】
図1~8を参照すると、コンベヤローラ100はコンベヤの取り付けシャフト10に取り付けられ、その周りを回転可能である。一実施形態では、コンベヤローラは戻り経路ローラであり、コンベヤベルトが送出し放出端部からコンベヤの送込み部へ戻るために移動するときにコンベヤベルトを案内及び/又は支持するためにコンベヤベルトの戻り経路に取り付けられる。コンベヤベルトがコンベヤローラ100の外側リム160の上を移動するとき、コンベヤベルトはコンベヤローラ100をシャフト10の周りで回転し得る。当業者であれば、この図示のコンベヤローラ100は、送込み部又はコンベヤベルトの支持が有用である他の適切な位置など、コンベヤのいずれかの適切な位置に実装できることを認識するだろう。
【0012】
コンベヤローラ100は、専用の取り付け領域20においてシャフト10に取り付けられ、その周りを回転可能なセグメント化されたハブ110を備える。セグメント化されたハブ110は、異なる軸方向面に複数のセグメントを備え、それらは互いに接続し且つ重なり合って完全な一体型ハブを形成し、このハブは取り付けシャフト10を取り囲むことができ、コンベヤローラ100が取り付けシャフト10の周りを回転することを可能にする。
【0013】
スポーク150は、セグメント化されたハブ110から半径方向に延び、セグメント化されたハブ110を外側リム160に接続し、その外面161はコンベヤベルトに接触し、コンベヤベルトを支持する。図示のコンベヤローラ100は互いに直列で平行且つ180°互いに半径方向にオフセットされた2つのスポーク150を含むが、本発明はそれに限定されない。例えば、より多くのスポークを使用して、セグメント化されたハブ110をリム160に接続することができる。或いは、ウェブ又は別の適切なコネクタがセグメント化されたハブ110をリム160に接続し得る。
【0014】
図示のセグメント化されたハブ110は第1の円弧状セグメント111と、第1の円弧状セグメント111に平行でそれから離間された第2の円弧状セグメント112とを備える。第1及び第2の円弧状セクションは、ローラ100を2等分する中央垂直面50から等しく離間され、中央垂直面50を挟んで互いに鏡面である。第3の円弧状セグメント121が第1の円弧状セグメント111から半径方向及び軸方向にオフセットされ、その結果、第1の円弧状セグメント111の端部は第3の円弧状セクションの端部と重なり合って接続し、第1及び第2の重なり部分140、141を形成する。第4の円弧状セグメント122が第2の円弧状セグメント112から半径方向及び軸方向にオフセットされ、その結果、第2の円弧状セグメント112の端部は第4の円弧状セグメント122の端部と重なり合って接続し、第3及び第4の重なり部分142、143を形成する。
【0015】
図示の実施形態では、円弧状セグメントの形状及びサイズは実質的に同一であり、各セグメントは180°超に及ぶので、重なり合ってオフセットされたセグメント111、112、121、122は、セグメント化されたハブ110が取り付けシャフト10の本体上をスライドできるように、シャフト10の外径よりもわずかに大きい実質的に円形の断面を有する軸方向ボアを有する完全な円周を形成するようになっている。
【0016】
或いは、オフセットされ、重なり合い、接続された3つ、4つ又はそれ以上のセグメントが、取り付けシャフト10を受け入れるための軸方向ボアを形成する完全な円周を形成してもよい。
【0017】
第1の橋掛けセグメント146が、第1の円弧状セグメント111と第2の円弧状セグメント112との間に延びている。図示の第1の橋掛けセグメント146は、第1及び第2の円弧状セクション111、112を第3及び第4の円弧状セクション121、122に接続するために、第1の重なり部分140と第3の重なり部分142との間に延びる。しかしながら、第1の橋掛けセグメント146は、重なり部分140、142から半径方向にオフセットされていてもよく、及び/又は、円弧状セグメント111、112、121、122のいずれかの適切な位置の間に延びていてもよい。
【0018】
第2の橋掛けセグメント147は、第1の円弧状セグメント111及び第2の円弧状セグメント112を第2の位置で延長する。図示の第2の橋掛けセグメント147は、第2の重なり部分141と第4の重なり部分143との間に延びて、第1及び第2の円弧状セクション111、112を反対側の端部で第3及び第4の円弧状セクション121、122にさらに接続する。第2の橋掛けセグメント147は、重なり部分142、143から半径方向にオフセットされることができ、及び/又は、円弧状セグメント111、112、121、122を一緒に接続するためにいずれかの適切な位置の間に延びることができる。
【0019】
各例示的なスポーク150は、関連する橋掛けセグメント146、147の半径方向外側から延びている。代替的に、スポーク150又は他の適切なセグメント化されたハブとリムのコネクタは、異なる位置又は様々な位置に位置付けられてもよく、本発明は、セグメント化されたハブ110上の橋掛けセグメントから延びるスポークに限定されない。
【0020】
図2に示すように、橋掛けセグメント146、147のそれぞれの半径方向内面145は、間隙を提供するために、円弧状セグメントの半径方向内面から外側に半径方向にオフセットされている。
【0021】
図示のコンベヤローラ100は、リム160を2等分する平面50を挟んで鏡像対称性を有している。
【0022】
図3は、一実施形態による各円弧状セグメント111、112、121及び/又は122を表す孤立した円弧状セグメント170を示す。図示の円弧状セグメント170は、半径方向外面171、半径方向内面172、軸方向外面173、軸方向内面174及び端面175、176を含む。図示の円弧状セグメントは180°超に及ぶので、端面175、176は180°未満だけ離されるが、本発明はそのように限定されない。図示の円弧状セグメントは、長方形又は正方形の断面を有し、平坦な軸方向内面及び外面173、174を備える。成形された接続面は円弧状セグメントを隣接する円弧状セグメントに接続し、隙間を防止し、セグメント間の界面を滑らかにし得る。図示の端面175、176は、円弧状セグメントの頂点179に接して延びる線178に平行に延びる。このようにして、図7及び8に示されるように、頂点179がその最頂点にあるときに端面175、176は水平である。円弧状セグメントの1つ又は複数の端面175、176は面取りされてもよい。
【0023】
図3は孤立した円弧状セグメント170を示すが、図示のコンベヤローラ100は、セグメント111、112、121、122が射出成形、圧縮成形又は別の適切なプロセスを介して一体的に形成されるセグメント化されたハブ110を備える。コンベヤローラ100全体は、射出成形、圧縮成形又は別の適切なプロセスを介して一体的に形成することができる。或いは、コンベヤローラ100の1つ又は複数の部分又はセグメントは別々に形成して、後で一緒に接続することができる。
【0024】
コンベヤローラ100は、コンベヤローラ100の動きを軸方向及び半径方向に拘束する一方で、コンベヤローラ100の取り付けシャフト10周りの回転を可能にする取り付けシャフト10を受け入れるように構成されている。図4に示す一実施形態では、シャフト10は、外面12を有し、軸16に沿って延在する円筒形の本体11を備える。取り付けシャフト10は、それぞれがコンベヤローラ100を取り付けることができる1つ又は複数の取り付け領域20を含む。図示の取り付け領域20は、第1の偏心半径方向溝30と、第1の偏心半径方向溝30と平行で、且つ隆起部60によって第1の偏心半径方向溝30から分離された第2の偏心半径方向溝40とを備える。隆起部60の図示の外面は、円筒形本体11の外面12と一致するが、代替的に外面12から埋め込む又はオフセットすることができる。
【0025】
図示の偏心半径方向溝30、40は、取り付けシャフト10の軸16に垂直に延びる複数の三日月形の平坦な側面31、32、41、42を形成している。溝30、40の半径方向外面35、45は、取り付けシャフト10の主要本体の外面12から埋め込まれている。溝30、40はそれぞれ、図5に示すように、対になったセグメント111、121及び112、122のそれぞれの組み合わせた幅Wよりもわずかに大きい軸方向の幅Wを有している。
【0026】
図5~8は、コンベヤローラ100が第1の位置で取り付け領域20において取り付けシャフト10に取り付けられている様子を示し、ここで第1及び第2の円弧状セグメント111、112は取り付けシャフト10の頂部の周囲を周回し、その結果、第1及び第2の円弧状セグメントの頂点179は最頂部に位置する。この第1の位置で、第3及び第4の円弧状セグメント121、122は、取り付けシャフト10の底部を周回する。第1及び第2の円弧状セグメントの軸方向内面174は、隆起部60の内側側面32、41によって拘束される。第1及び第2の円弧状セグメント111、112の半径方向内面172は、溝30、40の半径方向外面35、45の上に載る。第3及び第4のセグメントの軸方向外面173は、溝の外側側面31、42に達している。セグメント化されたハブ110は、第3及び第4の円弧状セグメント121、122と取り付けシャフト10の底面との間に、間隙空間180を提供する。
【0027】
図9~13を参照すると、コンベヤローラ100は、工具を用いずに容易に取り付けシャフト10に取り付けられ、動作中に取り付けシャフトの周りを回転することができる。コンベヤローラ100が取り付けシャフト10の周りを回転するたびに、セグメント化されたハブ110及び取り付けシャフト10の取り付け領域20のすべての表面が露出し、コンベヤローラ100を取り付けシャフト10から取り外すことなく、清掃が可能になる。
【0028】
図9に示される第1のステップにおいて、セグメント化されたハブ110の軸方向ボアを取り付けシャフト10の軸方向軸16と整列し、次いで図10に示されるように取り付け領域20に達するまで取り付けシャフト10の外面12上でスライドする。図示の実施形態では、コンベヤローラ100は第1及び第2の円弧状セグメント111、112の頂点179が最頂部にある状態で取り付けられる。そのような位置において取り付け領域20上で心合わせされるとき、円弧状セグメント111、112、121、122の半径方向内面172は取り付けシャフトの軸16を中心にして置かれ、溝30、40の半径方向外面35、45と、第1及び第2の円弧状セグメント111、112の半径方向内面172との間に間隙181を提供する。ユーザがコンベヤローラ100を離すと、コンベヤローラ100は定位置に落下し、その結果、第1及び第2の円弧状セグメントの軸方向内面174は隆起部60の内側側面32、41に当接し、第1及び第2の円弧状セグメント111、112の半径方向内面172は溝30、40の半径方向外面35、45に載り、シャフトの底部の周囲を周回し、シャフトの底部から離れた第3及び第4のセグメントの軸方向外面173は図11に示されるように溝の外側側面31、42に達する。代替的にコンベヤローラは異なる位置に取り付けることができる。
【0029】
図11~13は、矢印19の方向に2分の1回転するときのコンベヤローラ100を示している。図12に示すように、90°回転した後、セグメント化されたハブ110は、第1及び第2の円弧状セクション111、112が、頂部から反対側の底部まで、取り付けシャフトの側面に延びる状態で向けられ、清掃のために特定の表面を露出させる。図13は、第3及び第4の円弧状セクション121、122が溝30、40に着座して取り付けシャフト10の頂部を周回するように、さらに90°回転した後のコンベヤローラ100を示している。この位置で、第3及び第4の円弧状セクションの軸方向外面173は、溝30、40の外側側面31、42に当接して拘束され、清掃のために追加の表面領域が露出する。第3及び第4の円弧状セクション121、122の半径方向内面172は、溝の半径方向外面35、45に接触して、その上に載る。この時、第1及び第2の円弧状セクション111、112は、取り付けシャフト10の底部の周囲を周回し、第1及び第2の円弧状セクション111、112の半径方向内面172と取り付けシャフト10との間に間隙182を設けるために、シャフト10の底部から離間されている。コンベヤローラ100が図11の第1の位置に戻ると、コンベヤローラ100を取り付けシャフト10から取り外すことなく、清掃のために追加の表面が露出する。
【0030】
取り付けシャフト10上のどの半径方向位置においても、コンベヤローラ100は、円弧状セクション111、112、121及び/又は122の少なくとも2つの半径方向内面172が取り付けシャフトの半径方向外面と接触している。さらに、どの半径方向位置においても、コンベヤローラは、シャフトの取り付け領域20にコンベヤローラ100を拘束するために、シャフト溝30、40の側面31、32、41及び/又は42と接触又は当接する円弧状セクション111、112、121及び/又は122の少なくとも2つの軸方向表面173又は174を有する。
【0031】
コンベヤローラ100は、任意の適切な取り付けシャフトと共に使用することができる。図14~17に示す別の実施形態では、取り付けシャフト210は、取り付け領域220を形成する一定の深さの円周方向の溝230、240を備えることができる。溝230、240は、取り付けシャフトを周回する隆起部260によって分離されている。取り付けローラ100のセグメント化されたハブを拘束する溝230、240の側面は、環状になっている。
【0032】
本発明は、図示のコンベヤローラ及び/又は取り付けシャフトに制限されず、これらの実施形態の変形及び変更を包含する。
【符号の説明】
【0033】
10 取り付けシャフト
11 円筒形本体
12 外面
16 軸
19 矢印
20 取り付け領域
30 第1の偏心半径方向溝
31 外側側面
32 内側側面
35 半径方向外面
40 第2の偏心半径方向溝
41 内側側面
42 外側側面
45 半径方向外面
50 中央垂直面
60 隆起部
100 コンベヤローラ
110 セグメント化されたハブ
111 第1の円弧状セグメント
112 第2の円弧状セグメント
121 第3の円弧状セグメント
122 第4の円弧状セグメント
140 第1の重なり部分
141 第2の重なり部分
142 第3の重なり部分
143 第4の重なり部分
145 半径方向内面
146 第1の橋掛けセグメント
147 第2の橋掛けセグメント
150 スポーク
160 外側リム
161 外面
170 孤立した円弧状セグメント
171 半径方向外面
172 半径方向内面
173 軸方向外面
174 軸方向内面
175 端面
176 端面
178 線
179 頂点
180 間隙空間
181 間隙
182 間隙
210 取り付けシャフト
220 取り付け領域
230 溝
240 溝
260 隆起部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【外国語明細書】