(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022081454
(43)【公開日】2022-05-31
(54)【発明の名称】プラグを製造するための方法および射出成形金型
(51)【国際特許分類】
H01R 43/24 20060101AFI20220524BHJP
H01R 43/16 20060101ALI20220524BHJP
【FI】
H01R43/24
H01R43/16
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021187624
(22)【出願日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】202011304988.2
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン リートムラー
(72)【発明者】
【氏名】ヴォルフガング アントン ポット
(72)【発明者】
【氏名】マティアス ヴァイプラー
【テーマコード(参考)】
5E063
【Fターム(参考)】
5E063GA03
5E063JB01
5E063JB03
5E063JB04
5E063JB09
5E063XA05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】プラグを製造するための方法および射出成形金型に関する。
【解決手段】プラグ20は、2つの挿し込み接触端24と、ハウジング28を備え、挿し込み接触端は第1の端部24.1により、ハウジング28の空洞28.1の内部に配置されて、打ち抜き格子22は挿し込み接触端24を備え、挿し込み接触端は打ち抜き片26を介して互いに接続されて挿入および位置決めされている挿入および位置決めするステップと、液体プラスチック材料を用いて挿し込み接触端を押し出して封入し、これによりハウジング28のプロファイルを作成し、挿し込み接触端はそれぞれ第1の端部24.1によりハウジングの空洞内に部分的に配置されるようにするステップと、プラスチック材料をエージングしプラグを離型および取り出すステップとを有する。ここで離型前に射出成形金型内に統合された打ち抜き装置により、打ち抜き格子22の挿し込み接触端24が任意に打ち抜かれる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグ(20)を製造するための方法(100)であって、前記プラグ(20)は、少なくとも2つの挿し込み接触端(24)と、1つのハウジング(28)と、を備え、前記少なくとも2つの挿し込み接触端(24)は、第1の端部(24.1)により、前記ハウジング(28)の空洞(28.1)の内部に少なくとも部分的に配置されており、前記方法(100)は、打ち抜き格子(22)を射出成形金型(1)のキャビティ(5)内に挿入および位置決めするステップであって、前記打ち抜き格子(22)は、少なくとも2つの挿し込み接触端(24)を備え、前記挿し込み接触端は、打ち抜き片(26)を通じて互いに接続されている、挿入および位置決めするステップと、液体プラスチック材料を用いて、前記少なくとも2つの挿し込み接触端(24)を押し出して封入し、これにより前記ハウジング(28)のプロファイルを作成し、前記少なくとも2つの挿し込み接触端(24)は、それぞれ第1の端部(24.1)により、作製されたハウジング(28)の空洞(28.1)内に少なくとも部分的に配置されるようにするステップと、前記プラスチック材料をエージングし、前記プラグ(20)を離型し、それを取り出すステップと、を有し、離型前に、前記射出成形金型(1)内に統合された打ち抜き装置(10)により、前記打ち抜き格子(22)の少なくとも2つの挿し込み接触端(24)が任意に打ち抜かれ、打ち抜く方法は、前記打ち抜き片(26)を切断することである、方法(100)。
【請求項2】
前記射出成形金型(1)のキャビティ(5)内に挿入する前に連続して、少なくとも2つの挿し込み接触端(24)および打ち抜き片(26)を有する打ち抜き格子(22)が打ち抜かれる、請求項1記載の方法(100)。
【請求項3】
少なくとも2つの挿し込み接触端(24)が接続された打ち抜き片(26)は、前記少なくとも2つの挿し込み接触端(24)の第2の端部(24.2)の領域内に構成されており、前記第2の端部は、作製されたプラグ(20)内で、製造されるハウジング(28)の空洞(28.1)の外部に配置されている、請求項1または2記載の方法(100)。
【請求項4】
射出成形金型(1)であって、前記射出成形金型は、請求項1~3のいずれか1項記載のプラグ(20)を製造するための方法(100)を実施するように構成されており、前記射出成形金型は、ホットランナーシステム(3)と、キャビティ(5)と、を備え、前記プラグ(20)は、少なくとも2つの挿し込み接触端(24)と、1つのハウジング(28)と、を有し、前記少なくとも2つの挿し込み接触端(24)は、第1の端部(24.1)により、前記ハウジング(28)の空洞(28.1)の内部に少なくとも部分的に配置されており、統合された打ち抜き装置(10)が設けられ、前記統合された打ち抜き装置は、打ち抜き格子(22)の少なくとも2つの挿し込み接触端(24)を任意に打ち抜くように構成されている、射出成形金型(1)。
【請求項5】
前記打ち抜き装置(10)は、抜き型(12)と、打ち抜き基材(14)と、駆動装置(16)と、位置決め部材(7)と、を備える、請求項4記載の射出成形金型(1)。
【請求項6】
前記駆動装置(16)は、油圧駆動装置(16A)として構成されており、前記油圧駆動装置は、前記抜き型(12)を打ち抜き基材(14)の方向に向けて動かすように構成されている、請求項5記載の射出成形金型(1)。
【請求項7】
前記位置決め部材(7)は、前記打ち抜き格子(22)の中心を合わせ、押し出し封入工程において、前記打ち抜き格子を挟持および/または支持するように構成されている、請求項5または6記載の射出成形金型(1)。
【請求項8】
前記位置決め部材(7)は、可動式挿し込みピン(7A)を備え、前記可動式挿し込みピンは、少なくとも2つの挿し込み接触端(24)の第1の端部(24.1)上まで摺動するように構成されており、前記第1の端部は、作製されたプラグ(20)内で、前記製造されるハウジング(28)の空洞(28.1)内に配置されている、請求項7記載の射出成形金型(1)。
【請求項9】
前記位置決め部材(7)は、位置決めフォーク形部材(7B)を備え、前記位置決めフォーク形部材は、前記少なくとも2つの挿し込み接触端(24)の、作製されたプラグ(20)内の前記製造されるハウジング(28)の空洞(28.1)の外部に配置された第2の端部を位置決めし、前記第2の端部を支持するように構成されている、請求項7または8記載の射出成形金型(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項1に記載するタイプの、プラグを製造するための方法に関するものである。また、本発明の対象となるのは射出成形金型であり、当該射出成形金型は、プラグを製造するための方法を実施するために構成されている。
【0002】
背景技術
従来技術から、プラグを製造するためのさまざまな方法が知られており、当該プラグは、少なくとも2つの挿し込み接触端と、1つのハウジングと、を備える。ここで、当該少なくとも2つの挿し込み接触端は、第1の端部により、当該ハウジングの空洞の内部に少なくとも部分的に配置されている。このような方法は、通常、打ち抜き格子を射出成形金型のキャビティ内に挿入および位置決めするステップであって、当該打ち抜き格子が、当該少なくとも2つの挿し込み接触端を備え、当該挿し込み接触端は、打ち抜き片を介して互いに接続されている、挿入および位置決めするステップと、液体プラスチック材料を用いて、当該少なくとも2つの挿し込み接触端を押し出て封入し、これにより当該ハウジングのプロファイルを作成し、当該少なくとも2つの挿し込み接触端が、それぞれ第1の端部により、作製されたハウジングの空洞内に少なくとも部分的に配置されるようにするステップと、当該プラスチック材料をエージングし、当該プラグを離型および取り出すステップと、を有する。当該プラグを当該射出成形金型から取り出した後、当該プラグは打ち抜き装置に挿入される。当該打ち抜き装置は、当該打ち抜き格子の少なくとも2つの挿し込み接触端を任意に打ち抜く(freistanzen)ように構成されている。
【0003】
独国特許出願公開第102008064046号明細書では、電気的構成部品セットを製造するための方法が知られており、当該方法では、互いに接続されたリードフレームまたはキャリアストリップを打ち抜き格子として打ち抜き、それに電子的構成部品が装着される。当該リードフレームまたはキャリアストリップを完全に装着した後、射出成形金型内で、液体プラスチック材料または成形プラスチックを用いて、装着されたリードフレームまたはキャリアストリップを少なくとも部分的に押し出して封入する前に、追加のプラズマ処理工程を行う。ここで、複数の電気的構成部品セットが、実質的にチェーンまたはストリップの形態の接続片によって接続される。当該押し出し封入工程の後、個々の電気的構成部品セットは、打ち抜き工具に挿入され、打ち抜き工程により分離される。
【0004】
独国特許出願公開第102006030133号明細書により、リードフレームを有する電気的モジュールユニット、および当該タイプの、そのような電気的モジュールユニットを製造するための方法が知られている。当該モジュールユニットは、接触片を介して接続された1つの導線束と、少なくとも1つの表面領域、を有する導線格子を備え、統合されたセンサ回路チップ(Rohchip)が、当該表面領域上に適用されている。絶縁用のハウジングは、複数の導線束と当該統合された回路が埋設されるように形成されている。電気モジュールユニットの製造の出発点は、薄いシートストリップであり、当該シートストリップは側面の搬送ストリップを有し、当該シートストリップは、当該側面の搬送ストリップ上で異なるワークステーション間を搬送される。つまり、異なるワークステーションで当該シートストリップ上に電気的構造ユニットが形成され、当該電気的構造ユニットがさらに加工されることにより最終加工ステップの後に、作製された電気モジュールユニットが存在することになる。そのため、第1のワークステーションでは、当該シートストリップから導線格子が打ち抜かれる。第2のワークステーションでは、当該導線格子にチップが装着される。第3のワークステーションでは、第1の射出成形工程が行われ、当該射出成形工程中に当該チップが押し出されて封入される。第4のワークステーションでは、当該導線格子に追加の構造要素が装着され、第5のワークステーションでは、第2の射出成形工程において追加の構造要素が押し出されて封入される。第6のワークステーションでは、導線格子が任意に打ち抜かれ、これにより任意に打ち抜いた後に、作製されたモジュールユニットが存在する。
【0005】
発明の概要
独立請求項1の特徴を有するプラグを製造するための方法、および独立請求項4の特徴を有する射出成形金型は、プラグを製造するための方法を実施するように構成されており、それに応じて、当該方法および当該射出成形金型は、当該打ち抜き格子内の個々の挿し込み接触端を、1つの部品として射出成形金型内に挿入することができるという利点を有する。これにより、個々の小さな挿し込み接触端の面倒な取り扱いが不要になる。さらに、当該挿し込み接触端の正確な位置決めは、打ち抜き格子内の特殊な中心合わせ機構を通じて大幅に簡素化することができる。当該挿し込み接触端は、閉合した射出成形金型内で格子を打ち抜くことにより、また閉合力により位置決めを正確に維持し、それに応じてプラスチック溶融物を密封することができる。当該挿し込み接触端の随意の打ち抜きは、射出成形金型内に統合された打ち抜き装置を通じて、実際の充填工程の後かつ現在完成したプラグを射出成形金型から離型する前に行われる。これにより、単独の打ち抜きステーションは不要となり、製造コストを削減することができる。
【0006】
本発明の実施形態は、プラグを製造するための方法を提供し、当該プラグは、少なくとも2つの挿し込み接触端と、1つのハウジングと、を備え、当該少なくとも2つの挿し込み接触端は、第1の端部により、当該ハウジングの空洞の内部に少なくとも部分的に配置されている。当該方法は、通常、打ち抜き格子を射出成形金型のキャビティ内に挿入および位置決めするステップであって、当該打ち抜き格子が、当該少なくとも2つの挿し込み接触端を備え、当該挿し込み接触端が、打ち抜き片を介して互いに接続されている、挿入および位置決めするステップと、液体プラスチック材料を用いて、当該少なくとも2つの挿し込み接触端を押し出て封入し、これにより当該ハウジングのプロファイルを作成し、当該少なくとも2つの挿し込み接触端が、それぞれ第1の端部により、作製されたハウジングの空洞内に少なくとも部分的に配置されるようにするステップと、当該プラスチック材料をエージングし、当該プラグを離型および取り出すステップと、を含む。ここで離型前に、射出成形金型内に統合された打ち抜き装置により、打ち抜き格子の少なくとも2つの挿し込み接触端が任意に打ち抜かれ、その方法は、打ち抜き片を切断することである。
【0007】
さらに、射出成形金型が提供され、当該射出成形金型は、本発明による、プラグを製造するための方法を実施するように構成されている。当該射出成形金型は、ホットランナーシステムと、キャビティと、を備える。製造されるプラグは、少なくとも2つの挿し込み接触端と、1つのハウジングと、を有し、当該少なくとも2つの挿し込み接触端は、第1の端部により、当該ハウジングの空洞の内部に少なくとも部分的に配置されている。ここで、当該射出成形金型は、以下のような統合された打ち抜き装置を備え、当該統合された打ち抜き装置は、当該打ち抜き格子の少なくとも2つの挿し込み接触端を任意に打ち抜くように構成されている。
【0008】
本発明の主眼は、射出成形金型を打ち抜き工具と組み合わせることにある。当該射出成形金型は、鋳造システムにもかかわらず、抜き型とダイとを有する駆動装置のための十分な空間位置が存在するように、幾何学的に構成されている。当該射出成形金型の装着を簡素化するために、当該プラグの内部領域は可動式ピンとして構成されており、当該可動式ピンを後でも容易に離型できるようになっている。射出成形工程および打ち抜き工程を独立して制御する実行可能な方法を有する金型の実施形態は、射出成形の工程制御に依存することなく、最適な打ち抜き時間を設定することができる。このため、非常に安定した製造工程がもたらされる。射出成形金型と打ち抜き工具とを組み合わせた有利な実施形態では、当該挿し込み接触端の挿入の自動化が可能となり、生産性が向上する。
【0009】
従属請求項に記載されている対策および拡張方法を通じて、独立請求項1に記載されているプラグを製造するための方法、および独立請求項4に記載されている射出成形金型の有利な改良方法を達成することができる。
【0010】
特に有利であるのは、当該射出成形金型のキャビティ内に挿入する前に連続して、少なくとも2つの挿し込み接触端および1つの打ち抜き片を有する打ち抜き格子を打ち抜くことができることである。したがって、供給部品として有利な方法で、多数の部品数で費用対効果の高い方法で、打ち抜き格子を得ることができる。ここで、少なくとも2つの挿し込み接触端が接続された打ち抜き片は、当該少なくとも2つの挿し込み接触端の第2の端部の領域内に構成されてもよく、当該第2の端部は、作製されたプラグ内で、製造されるハウジングの空洞の外部に配置されている。これにより、押し出し封入工程での当該打ち抜き格子の操作および挟持を簡素化することができる。
【0011】
当該射出成形金型の有利な設計方法では、当該打ち抜き装置は、抜き型と、打ち抜き基材(Stanzmatrix)と、駆動装置と、位置決め部材と、を有することができ、これらは、当該射出成形金型内に容易に統合することができる。
【0012】
当該射出成形金型の別の有利な設計方法では、当該駆動装置は、油圧駆動装置として構成されてもよく、当該油圧駆動装置は、当該抜き型を打ち抜き基材の方向に向けて動かすように構成されている。したがって、当該油圧駆動装置は、例えば、駆動シリンダを備えることができ、当該駆動シリンダは、抜き型上に直接作用することができる。
【0013】
当該射出成形金型の別の有利な設計方法では、当該記位置決め部材は、打ち抜き格子の中心を合わせ、押し出し封入工程において、当該打ち抜き格子を挟持および/または支持するように構成されてもよい。当該位置決め部材は、可動式挿し込みピン(Steckerkern)を備えることができ、当該可動式挿し込みピンは、少なくとも2つの挿し込み接触端の第1の端部上まで摺動するように構成されており、当該第1の端部は、作製されたプラグ内で、当該製造されるハウジングの空洞内に配置されている。つまり、当該挿し込みピンの外部プロファイルは、プラグハウジング内部の空洞の形状を事前に決定することができる。
【0014】
当該射出成形金型の別の有利な設計方法では、当該位置決め部材は、以下のような位置決めフォーク形部材を備えることができ、当該位置決めフォーク形部材は、当該少なくとも2つの挿し込み接触端の、作製されたプラグ内の製造されるハウジングの空洞の外部に配置された第2の端部を位置決めし、それを支持するように構成されている。
【0015】
本発明の実施例は、添付の図面に示され、以下の説明で詳述される。添付の図面では、同じ添付図面マークは、同じまたは類似の機能を果たす構成要素または部品を示している。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明による、プラグを製造するための方法の一実施例を示す概略フローチャートである。
【
図2】本発明による、射出成形金型の一実施例を示す概略片側断面図であり、当該射出成形金型は、本発明による
図1のプラグを製造するための方法を実施するように構成されている。
【
図3】本発明による、
図2の射出成形金型を利用して
図1のプラグを製造するための方法を実施している間の、プラグの異なる概略透視図である。
【
図4】本発明による、
図2の射出成形金型を利用して
図1のプラグを製造するための方法を実施している間の、プラグの異なる概略透視図である。
【
図5】本発明による、
図2の射出成形金型を利用して
図1のプラグを製造するための方法を実施している間の、プラグの異なる概略透視図である。
【
図6】本発明による、
図2の射出成形金型を利用して
図1のプラグを製造するための方法を実施している間の、プラグの異なる概略透視図である。
【
図7】本発明による、
図2の射出成形金型を利用して
図1のプラグを製造するための方法を実施している間の、プラグの異なる概略透視図である。
【
図8】本発明による、
図2の射出成形金型を利用して
図1のプラグを製造するための方法を実施している間の、プラグの異なる概略透視図である。
【0017】
発明を実施するための形態
図1から分かるように、本発明による、プラグ20を製造するための方法100の方法に示された実施例は、ステップS100~S150を含む。
【0018】
図8から分かるように、作製されたプラグ20は、少なくとも2つの挿し込み接触端24と、1つハウジング28と、を有し、少なくとも2つの挿し込み接触端24は、第1の端部24.1により、当該ハウジング28の空洞28.1の内部に少なくとも部分的に配置されている。示される実施例では、当該プラグ20は、4つの挿し込み接触端24を備える。
【0019】
さらに
図1から分かるように、ステップS100において、打ち抜き格子22を
図2に示される射出成形金型1のキャビティ5内に挿入し、ステップS110において、打ち抜き格子を位置決めする。特に
図3から分かるように、当該打ち抜き格子22は、少なくとも2つの挿し込み接触端24を備え、当該挿し込み接触端は、打ち抜き片26を通じて互いに接続される。
【0020】
ステップS120において、液体プラスチック材料を用いて当該少なくとも2つの挿し込み接触端26を押し出して封入し、これにより当該ハウジング28のプロファイルを作成し、当該少なくとも2つの挿し込み接触端24が、それぞれ第1の端部24.1により、作製されたハウジング28の空洞28.1内に少なくとも部分的に配置されるようにする。ステップS130において、当該プラスチック材料をエージングする。ステップS140において、離型工程前に、当該射出成形金型1内に統合された打ち抜き装置10により、当該打ち抜き格子22の少なくとも2つの挿し込み接触端24は任意に打ち抜かれ、その方法は、当該打ち抜き片26を切断することである。最後のステップS150において、当該プラグ20を離型し、取り出す。
【0021】
示される実施例において、当該射出成形金型1のキャビティ5内に挿入する前に連続して、少なくとも2つの挿し込み接触端24および打ち抜き片26を有する打ち抜き格子22を打ち抜く。
図3~
図7から分かるように、少なくとも2つの挿し込み接触端24が接続された打ち抜き片26は、当該少なくとも2つの挿し込み接触端24の第2の端部24.2の領域内に構成されており、当該第2の端部は、作製されたプラグ20内で、製造されるハウジング28の空洞28.1の外部に配置されている。
【0022】
図2から分かるように、本発明による射出成形金型1に示される実施例は、ホットランナーシステム3と、キャビティ5と、を備え、当該射出成形金型は、本発明による
図1のプラグ20を製造するための方法を実施するように構成されている。ここで、当該ホットランナーシステム3は、押し出し封入工程中に、液体プラスチック材料を用いて填充キャビティ5を充填するように構成されている。ここで、打ち抜き装置10は、当該射出成形金型1内に統合されており、当該打ち抜き装置は、当該打ち抜き格子22の少なくとも2つの挿し込み接触端24を任意に打ち抜く。
【0023】
図2から分かるように、当該打ち抜き装置10は、示される実施例では、抜き型12と、打ち抜き基材14と、駆動装置16と、位置決め部材7と、を備え、当該位置決め部材は、打ち抜き格子22の中心を合わせ、押し出し封入工程中に打ち抜き格子を挟持および/または支持する。さらに
図2から分かるように、当該駆動装置16は、示される実施例において、油圧駆動装置16Aとして構成されており、当該油圧駆動装置の駆動シリンダは、抜き型12に対して直接作用することができ、抜き型を打ち抜き基材14の方向に向けて動かす。当該位置決め部材7は、可動式挿し込みピン7Aと、位置決めフォーク形部材7Bと、を備える。
【0024】
さらに
図4および
図5から分かるように、当該可動式挿し込みピン7Aを当該少なくとも2つの挿し込み接触端24の第1の端部24.1上まで摺動させ、当該第1の端部は、作製されたプラグ20内で、製造されるハウジング28の空洞28.1内に配置されるようにする。ここで、当該挿し込みピン7Aの外部プロファイルは、当該ハウジング28の空洞28.1の内部プロファイルまたはプロファイルと対応している。さらに
図4および
図5から分かるように、当該少なくとも2つの挿し込み接触端24の第2の端部は、位置決めフォーク形部材7B上に置かれ、当該第2の端部は、作製されたプラグ20内で、製造されるハウジング28の空洞28.1の外部に配置されている。そのため、当該位置決めフォーク形部材7Bは、対応する空間部分を含み、当該空間部分は、当該位置決めフォーク形部材7Bの接触片または「鋭い歯」と互いに分離される。当該空間部分は、当該挿し込み接触端24の第2の端部24.2をそれぞれ少なくとも部分的に収容する。したがって、当該可動式挿し込みピン7Aを位置決めフォーク形部材7Bと組み合わせることにより、当該打ち抜き格子22の中心を合わせ、後続の製造中に当該打ち抜き格子を支持する。当該打ち抜き格子22を位置決めした後、当該射出成形金型1を閉合し、押し出し封入工程を開始し、当該押し出し封入工程中に液体プラスチック材料をホットランナーシステム3を通じて閉鎖されたキャビティ5内に導入し、これにより可動式挿し込みピン7Aとの組み合わせにおいて、当該ハウジング28のプロファイルを作成し、当該少なくとも2つの挿し込み接触端24が、それぞれ第1の端部24.1により、作製されたハウジング28の空洞28.1内に少なくとも部分的に配置されるようにする(
図6~
図8から分かるとおりである)。さらに
図7から分かるように、離型前に、射出成形金型1内に統合された打ち抜き装置10の抜き型12により、当該打ち抜き格子22の少なくとも2つの挿し込み接触端24は任意に打ち抜かれ、その方法は、当該打ち抜き片26を切断することである。次いで、
図8に示される作製されたプラグ20を射出成形金型1内から取り出すことができる。
【0025】
本発明の実施形態は、プラスチックを用いて打ち抜き格子22を押し出して封入する工程と、当該打ち抜き格子22の少なくとも2つの挿し込み接触端24を任意に打ち抜く打ち抜き工程と、を1つの共通の金型内で組み合わせるというものである。
【外国語明細書】