▶ トヨタ モーター ノース アメリカ，インコーポレイティドの特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022081458
(43)【公開日】2022-05-31
(54)【発明の名称】車両用の仮想ＳＩＭ
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220524BHJP
【ＦＩ】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】ＯＬ
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021187928
(22)【出願日】2021-11-18
(31)【優先権主張番号】16/952,660
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519092129
【氏名又は名称】トヨタ モーター ノース アメリカ，インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100120499
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 淳
(72)【発明者】
【氏名】エバン ビジサクマラ
【テーマコード（参考）】
5L049
【Ｆターム（参考）】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】方法の提供。
【解決手段】方法は、ユーザーを識別することと、ユーザーの識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得することであって、ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む、ことと、ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製するべく、取得されたユーザープロファイルのキャリア計画と関連するＳＩＭデータをデータ通信モジュールに割り当てることと、ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいてデータ通信モジュールのキャリア設定をオリジナル設定に戻すことと、を含む。
【選択図】図２
【解決手段】方法は、ユーザーを識別することと、ユーザーの識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得することであって、ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む、ことと、ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製するべく、取得されたユーザープロファイルのキャリア計画と関連するＳＩＭデータをデータ通信モジュールに割り当てることと、ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいてデータ通信モジュールのキャリア設定をオリジナル設定に戻すことと、を含む。
【選択図】図２
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
ユーザーを識別することと、
前記ユーザーの前記識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得することであって、前記ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む、ことと、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータをデータ通信モジュールに割り当てることと、
前記ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記データ通信モジュールのキャリア設定をオリジナルの設定に戻すことと、
を有する、方法。
ユーザーを識別することと、
前記ユーザーの前記識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得することであって、前記ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む、ことと、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータをデータ通信モジュールに割り当てることと、
前記ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記データ通信モジュールのキャリア設定をオリジナルの設定に戻すことと、
を有する、方法。
【請求項2】
前記データ通信モジュールは、車両データ通信モジュールである、請求項１に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザーは、バイオメトリクス、音声認識、及び画像認識の１つ又は複数を使用して識別されている、請求項１に記載の方法。
【請求項4】
前記オリジナル設定が前記データ通信モジュールに適用される際に、オリジナル機器製造者と関連するＳＩＭデータは、前記データ通信モジュールにアップロードされており、
前記オリジナル機器製造者と関連する前記ＳＩＭデータは、前記オリジナル機器製造者の前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記データ通信モジュールに割り当てられている、請求項１に記載の方法。
前記オリジナル機器製造者と関連する前記ＳＩＭデータは、前記オリジナル機器製造者の前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記データ通信モジュールに割り当てられている、請求項１に記載の方法。
【請求項5】
前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータ及びオリジナル機器製造者と関連するＳＩＭデータは、前記データ通信モジュールに同時に割り当てられている、請求項１に記載の方法。
【請求項6】
第２ユーザーを識別することと、
前記第２ユーザーの前記識別とマッチングした第２ユーザープロファイルを取得することであって、前記第２ユーザープロフィルは、第２ユーザーキャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む、ことと、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータ及び前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを同時に仮想的に複製するべく、前記取得された第２ユーザープロファイルの前記第２ユーザーキャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記データ通信モジュールに割り当てることと、
前記データ通信モジュールが、前記ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成することと、
前記データ通信モジュールが、前記第２ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成することと、
を更に有する、請求項１に記載の方法。
前記第２ユーザーの前記識別とマッチングした第２ユーザープロファイルを取得することであって、前記第２ユーザープロフィルは、第２ユーザーキャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む、ことと、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータ及び前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを同時に仮想的に複製するべく、前記取得された第２ユーザープロファイルの前記第２ユーザーキャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記データ通信モジュールに割り当てることと、
前記データ通信モジュールが、前記ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成することと、
前記データ通信モジュールが、前記第２ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成することと、
を更に有する、請求項１に記載の方法。
【請求項7】
前記ユーザーを識別することは、
オンボードカメラ及び装置カメラの１つ又は複数を使用して前記ユーザーの画像をキャプチャすることと、
前記ユーザーの前記画像をデータベース内において保存されている１つ又は複数の画像と比較することと、
を有する、請求項１に記載の方法。
オンボードカメラ及び装置カメラの１つ又は複数を使用して前記ユーザーの画像をキャプチャすることと、
前記ユーザーの前記画像をデータベース内において保存されている１つ又は複数の画像と比較することと、
を有する、請求項１に記載の方法。
【請求項8】
前記取得されたユーザープロファイルと関連する前記キャリア計画に基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを複製するべく前記データ通信モジュールのキャリア設定を設定する選択肢を提示することと、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを複製するべく前記キャリア設定を設定するかどうかを通知するユーザー選択を受け取ることと、
前記受け取られたユーザー選択に基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを複製するべく前記キャリア設定を設定することと、
を更に有し、
前記キャリア設定を設定する前記選択肢は、前記ユーザーの携帯型装置のディスプレイを使用して前記ユーザーに提示されている、請求項１に記載の方法。
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを複製するべく前記キャリア設定を設定するかどうかを通知するユーザー選択を受け取ることと、
前記受け取られたユーザー選択に基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを複製するべく前記キャリア設定を設定することと、
を更に有し、
前記キャリア設定を設定する前記選択肢は、前記ユーザーの携帯型装置のディスプレイを使用して前記ユーザーに提示されている、請求項１に記載の方法。
【請求項9】
車両であって、
データ通信モジュールと
コントローラと、
を有し、前記コントローラは、
前記車両のユーザーを識別し、
前記ユーザーの前記識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得し、前記ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく、前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記車両の前記データ通信モジュールに割り当て、且つ、
前記ユーザーがもはや前記車両によって識別可能ではないことに基づいて前記データ通信モジュールの前記キャリア設定をオリジナル設定に戻す、
ように構成されている、車両。
データ通信モジュールと
コントローラと、
を有し、前記コントローラは、
前記車両のユーザーを識別し、
前記ユーザーの前記識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得し、前記ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく、前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記車両の前記データ通信モジュールに割り当て、且つ、
前記ユーザーがもはや前記車両によって識別可能ではないことに基づいて前記データ通信モジュールの前記キャリア設定をオリジナル設定に戻す、
ように構成されている、車両。
【請求項10】
車両であって、
データ通信モジュールと、
コントローラと、
を有し、前記コントローラは、
オリジナル機器製造者のキャリア計画と関連するＳＩＭデータを前記データ通信モジュールに割り当て、
前記車両のユーザーを識別し、
前記ユーザーの前記識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得し、前記ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記車両の前記データ通信モジュールに割り当て、且つ、
前記ユーザーがもはや前記車両によって識別可能ではないことに基づいて前記データ通信モジュールのキャリア設定を戻す、
ように構成されている、車両。
データ通信モジュールと、
コントローラと、
を有し、前記コントローラは、
オリジナル機器製造者のキャリア計画と関連するＳＩＭデータを前記データ通信モジュールに割り当て、
前記車両のユーザーを識別し、
前記ユーザーの前記識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得し、前記ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記車両の前記データ通信モジュールに割り当て、且つ、
前記ユーザーがもはや前記車両によって識別可能ではないことに基づいて前記データ通信モジュールのキャリア設定を戻す、
ように構成されている、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、一般に、モバイルツイニング用の方法及びシステムに関し、且つ、更に詳しくは、ユーザーのプロファイルに基づいてユーザーのキャリア設定によって車両をモバイルツイニングする方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現時点において、シェアされている車両のユーザー（例えば、ライドシェアリング又はカーシェアリングサービスの顧客）は、Bluetooth（登録商標）のハンズフリープロトコル（「ＨＦＰ」）を使用して電話通話を実施する且つ受け取るべく、マルチステッププロセスにおいてBluetooth（登録商標）接続を使用して装置（例えば、モバイル装置、スマートフォン、スマートパッド、など）を車両とペア化しなければならない。Bluetooth（登録商標）のＨＦＰ上において接続された状態において、（例えば、車両のハンズフリーシステムを使用して）車両内において実施される通話と関連するデータをBluetooth（登録商標）ペアリングを通じて装置との間においてルーティングしなければならない。この個別のペアリングは、ユーザーが車両を使用してセルラーデータを送信又は受信することを所望しているすべての車両内において別個に必要とされている。しかし、ユーザーのセル電話機をユーザーがアクセスしうるそれぞれの車両と個々にペア化することは、面倒でありうると共に、ユーザーのデータを不必要に過度に曝露する可能性がある。従って、シェアされている車両内に位置している間に顧客のセルラーデータにアクセスし且つこれを使用するための新しいアーキテクチャが必要となりうる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一実施形態において、方法は、ユーザーを識別することと、ユーザーの識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得することであって、ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む、ことと、ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製するべく、取得されたユーザープロファイルのキャリア計画と関連するＳＩＭデータをデータ通信モジュールに割り当てることと、ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいてデータ通信モジュールのキャリア設定をオリジナル設定に戻すことと、を含む。
【0004】
別の実施形態において、車両は、データ通信モジュールと、コントローラと、を含み、コントローラは、車両のユーザーを識別し、ユーザーの識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得し、ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製するべく、取得されたユーザープロファイルのキャリア計画と関連するＳＩＭデータを車両のデータ通信モジュールに割り当て、且つ、ユーザーがもはや車両によって識別可能ではないことに基づいてデータ通信モジュールのキャリア設定をオリジナル設定に戻すように構成されている。
【0005】
更に別の実施形態において、車両は、データ通信モジュールと、コントローラと、を含み、コントローラは、オリジナル機器製造者のキャリア計画と関連するＳＩＭデータをデータ通信モジュールに割り当て、車両のユーザーを識別し、ユーザーの識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得し、ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製するべく、取得されたユーザープロファイルのキャリア計画と関連するＳＩＭデータを車両のデータ通信モジュールに割り当て、且つ、ユーザーがもはや車両によって識別可能ではないことに基づいてデータ通信モジュールのキャリア設定を戻すように構成されている。
【0006】
本明細書において記述されている実施形態によって提供されるこれらの且つ更なる特徴については、図面との関連において、以下の詳細な説明に鑑み、更に十分に理解することができよう。
【0007】
図面において記述されている実施形態は、その性質上、例示的及び例証的であり、且つ、請求項によって定義されている主題の限定を意図したものではない。例示用の実施形態に関する以下の詳細な説明は、以下の図面との関連において参照された際に理解することが可能であり、これらの図面においては、同様の構造が同様の参照符号によって示されており、且つ、添付図面は、以下のとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本明細書において図示及び記述されている１つ又は複数の実施形態によるユーザーのＳＩＭを仮想的に複製するシステムを概略的に描く。
【図2】本明細書において図示及び記述されている１つ又は複数の実施形態によるユーザーのＳＩＭを仮想的に複製する方法を描く。
【図3】本明細書において図示及び記述されている１つ又は複数の実施形態によるユーザーのＳＩＭを仮想的に複製する方法を描く。
【発明を実施するための形態】
【0009】
現時点において、ユーザー（例えば、ライドシェアリング又はカーシェアリングサービスの顧客）は、Bluetooth（登録商標）のハンズフリープロトコル（「ＨＦＰ」）を使用して電話通話を実施し且つ受け取るべく、マルチステッププロセスにおいてBluetooth（登録商標）接続を使用して装置（例えば、モバイル装置、スマートフォン、スマートパッド、など）を車両とペア化しなければならない。Bluetooth（登録商標）のＨＦＰ上において接続された状態において、（例えば、車両のハンズフリーシステムを使用して）車両内において実施される通話と関連するデータをBluetooth（登録商標）ペアリングを通じて装置との間においてルーティングしなければならない。この個々のペアリングは、ユーザーが車両を利用してセルラーデータを送信又は受信することを所望しているすべての車両内において別個に必要とされている。例えば、ユーザー自身のものではない車両を使用している際にペアリングされた電話情報（例えば、連絡先リスト、通話履歴、テキストメッセージログ、など）を残しておくことに関する懸念に起因して、すべてのユーザーが彼ら自身のものではない車両内において彼らの電話機をペアリングすることを所望しているわけではない。これに加えて、車両所有権モデルは、主に１つの車両の個々の所有権に基づいたモデルからユーザーが複数の車両の運転能力を有しうる又はこれに対するアクセスを有しうるシェアリング方式へのシフトを継続しうる。プライバシー及び利便が不変の状態において留まるという顧客の一般的な所望を仮定することにより、シェアされている車両内にある状態において顧客のセルラーデータにアクセスし且つこれを使用するための新しいアーキテクチャが必要とされうる。
【0010】
現時点の世代の車両は、インバウンド及びアウトバウンド通話をサポートしうるデータ通信モジュール（ＤＣＭ）及び高度なアンテナアレイを装備している。また、ＤＣＭは、車両サービス用のデータ接続をもサポートしている。現時点の車両内において、この機器の使用は、車両自体の固有のデータ計画に依存しうる。例えば、オリジナル機器製造者（ＯＥＭ）は、好ましいキャリアを有することができると共に、キャリアのネットワークに車両を接続するべく車両内においてこの好ましいキャリアのネットワーク上においてデータを送信及び受信する能力を有するサブスクライバ識別モジュール（ＳＩＭ）カードを配置することができる。これらのＳＩＭカードは、ＯＥＭに有用である車両の使用と関連するデータ（例えば、車両のＣＡＮバスからの診断データ）を送信及び受信することができる。これに加えて、いくつかの車両は、車両のユーザーのＳＩＭ用の第２スロットを装備することもできる。ユーザーは、自身のキャリアアカウント又は別のアカウントと関連するＳＩＭカードを挿入することができると共に、更なるＳＩＭカードを通じてデータを送信及び受信するべく車両を使用することができる。いくつかのケースにおいて、このＳＩＭカードと関連する計画は、ユーザーのセルラーデータ計画とは別個のものであってもよく、或いは、場合によっては、別個のキャリアを必要とする場合もある。
【0011】
ユーザーが車両の利用における相対的に大きな柔軟性を追求していることから、カーシェアリングサービスは、益々一般的になっている。カーシェアリングサービスは、ユーザーが必要に応じてアクセス及び利用しうるアクセス可能な車両のプールをユーザーに提供しており、これにより、潜在的に十分に活用されていない個々の車両に対するニーズを除去することができる。ユーザーは、カーシェアリング又は車両レンタルサービスの１つ又は複数の車両を使用する際に、彼ら自身の個々のＳＩＭを挿入及び除去することを非実用的であると見出す場合があり、その理由は、これを実行するために、ユーザーが、自身が新しい車両をレンタルする又はその他の方法で操作するたびに、自身のアカウントと関連するＳＩＭカードを携帯及び挿入する必要がありうるからである。これに加えて、ユーザーは、現時点において、自身の電話機をシェアされている車両とペア化するための選択肢を有しているが、これを実行することは、面倒でありうると共に、自身の独自のデータを不必要に残すことを結果的にもたらしうる。即ち、ユーザーの電話機からの連絡先リスト、通話ログ、及びその他のデータが、１つ又は複数の搭載された又はその他の方法で接続されたストレージ場所内に留まりうる。従って、ユーザーがインバウンド及びアウトバウンド通話を実施することができるように、且つ、車両ＤＣＭを伴うデータサービスを利用し、これにより、車両のユーザー使用終了に基づいて既定の状態にＤＣＭを戻すことができるように、ユーザーを検出し且つユーザーの電話番号及びデータ計画詳細を車両ＤＣＭに割り当てるシステム及び方法が必要とされている。
【0012】
まず、図１を参照すれば、オンボードシステムを通じてユーザーのモバイルデータ計画を利用してデータにアクセスし且つ転送するシステム１００が示されている。システム１００は、サーバー１０２と、複数の車両１０４と、を含む。いくつかの実施形態において、システム１００は、装置１０６を含む。サーバー１０２、複数の車両１０４、及び装置１０６は、通信経路１０８によって通信自在に結合することができる。通信経路１０８は、例えば、クラウドネットワーク１１０などのネットワークに、サーバー１０２、複数の車両１０４、及び装置１０６を通信自在に結合することができる。
【0013】
サーバー１０２は、１つ又は複数のプロセッサ１１４と、１つ又は複数のメモリモジュール１１６と、ネットワークインターフェイスハードウェア１１８と、ユーザープロファイル識別モジュール１１２と、を含むことができる。複数の車両１０４のそれぞれは、ユーザー識別モジュール１２０と、対話型ディスプレイ１２２と、ネットワークインターフェイスハードウェア１２４と、を含むことができる。ユーザー識別モジュール１２０は、撮像装置１２１又はユーザーを識別するためのその他の装置に通信自在に結合することできる。いくつかの実施形態において、ネットワークインターフェイスハードウェア１２４は、データ通信モジュールであってよい。装置１０６は、対話型ディスプレイ１２６と、ネットワークインターフェイスハードウェア１２８と、を含むことができる。いくつかの実施形態において、装置１０６は、ユーザー識別モジュール１３０を含んでいてもよく、これは、撮像装置１２１又はユーザーを識別するその他の装置に通信自在に結合することができる。ユーザープロファイル識別モジュール１１２、ユーザー識別モジュール１２０、及びユーザー識別モジュール１３０のそれぞれは、サーバー１０２、装置１０６、又は複数の車両１０４内において保存されているオペレーティングシステム、アプリケーションプログラムモジュール、及びその他のプログラムモジュールの形態におけるプログラムモジュールであってよい。このようなプログラムモジュールは、限定を伴うことなしに、後述する特定のタスクを実行する又は特定のデータタイプを実行するルーチン、サブルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、及びこれらに類似したものを含むことができる。
【0014】
サーバー１０２は、例えば、１つ又は複数のプロセッサ１１４と、１つ又は複数の機械可読命令を保存する１つ又は複数のメモリモジュール１１６と、を含むことができる。１つ又は複数のプロセッサ１１４は、機械可読命令を実行する能力を有する任意の装置を含むことができる。従って、１つ又は複数のプロセッサ１１４は、コントローラ、集積回路、マイクロチップ、コンピュータ、又は任意のその他の演算装置であってよい。１つ又は複数のプロセッサ及び１つ又は複数のメモリモジュール１１６は、通信経路１０８によってシステム１００のその他のコンポーネントに通信自在に結合することができる。サーバー１０２は、リモートサーバー、ローカルサーバー、エッジ装置、及びこれらに類似したものであってよい。
【0015】
ユーザープロファイル識別モジュール１１２は、特定のユーザー又はユーザーの装置１０６と関連するユーザープロファイルをルックアップすることができる。例えば、ユーザープロファイル識別モジュール１１２は、複数の車両１０４のそれぞれのもののユーザー識別モジュール１２０から又は識別情報（例えば、写真又はバイオメトリクス又はバイオメトリックデータ又はその他の識別データ）を含む装置１０６から入力を受け取ることができると共に、識別情報をユーザープロファイルと関連付けることができる。ユーザープロファイルが、検出されたユーザーについて確立された場合に、そのユーザープロファイルは、車両又はサーバー１０２のデータストレージコンポーネント内において保存することができると共に、ユーザープロファイル識別モジュール１１２がそのユーザープロファイルにアクセスすることができる。或いは、この代わりに、ユーザープロファイルが存在していない場合には、ユーザープロファイル識別モジュール１１２は、検出されたユーザー用のユーザープロファイルを生成することができる。また、ユーザープロファイル識別モジュール１１２は、複数の車両１０４のそれぞれによって予め読み込まれたユーザープロファイルを有するプロファイルログを維持することもできる。このログは、それぞれのユーザープロファイルが読み込まれた際のタイムスタンプを含むことができる。ユーザープロファイルが読み込まれるごとに、ログを更新することができる。
【0016】
いくつかの実施形態において、ユーザープロファイルがユーザーについて存在していないとユーザープロファイル識別モジュール１１２が判定した際には、ゲストプロファイルをユーザーについて生成することができる。ゲストプロファイルは、車両を運転している人物がユーザープロファイルを確立していない際に読み込まれうる車両の１つ又は複数のコンポーネント用の既定の設定を有することができる。ゲストプロファイルは、サーバー１０２の１つ又は複数のデータストレージコンポーネント内において保存することができる。いくつかの例において、ユーザーは、ゲストプロファイルと関連する既定の車両設定を調節することができる。いくつかの実施形態において、ゲストプロファイルは、車両の特定の態様に基づきうる特定の車両用の少なくとも最小限の必要とされる命令セットを実施するべく必要とされうる。
【0017】
いくつかの実施形態において、ユーザープロファイル識別モジュール１１２は、ユーザーのキャリアアカウントと関係する情報（即ち、サブスクライバ情報）を含むことができると共に、更に詳細に本明細書においてこれから説明されるように、ユーザーのキャリアアカウントと関係するＳＩＭカードの使用をシミュレートするべく、ネットワークインターフェイスハードウェア１２４をユーザーのキャリアアカウントに関係する情報とリンクすることができる。例えば、ユーザープロファイル識別モジュール１１２は、ユーザーを識別することができると共に、複数の車両１０４のそれぞれのもののネットワークインターフェイスハードウェア１２４がユーザーのＳＩＭカードをシミュレートするようにすることができる。
【0018】
いくつかの実施形態において、ユーザーは、自身のセルラーデータ／電話機計画を自身のプロファイルにリンクするべく、スマート装置（例えば、装置１０６）上のアプリケーションを使用することができる。アプリケーション内インターフェイスは、本明細書において更に詳細に記述されているように、例えば、車両１０４が車両内において設置されたハードウェアから通話を実施し且つ受け取ることができるように、既存のセルラー計画をユーザーのプロファイルに追加するための選択肢をユーザーに提供することができる。いくつかの実施形態において、車両１０４は、セルラー計画がユーザーの装置（例えば、装置１０６）と関連付けられたら、フリート内の車両の任意のものがユーザーのセルラー計画と互換性を有するように、車両のフリート内の車両であってよい。
【0019】
ネットワークインターフェイスハードウェア１１８は、サーバー１０２を通信経路１０８に通信自在に結合することができる。ネットワークインターフェイスハードウェア１１８は、直接的に又はネットワーク１１０などのネットワークを介して、外部車両又はサーバーとの間においてデータを送信及び／又は受信する能力を有する任意の装置であってよい。従って、ネットワークインターフェイスハードウェア１１８は、任意の有線又は無線通信を送信及び／又は受信する通信トランシーバを含むことができる。例えば、ネットワークインターフェイスハードウェア１１８は、アンテナ、モデム、ＬＡＮポート、Wi-Fiカード、WiMaxカード、モバイル通信ハードウェア、近距離通信ハードウェア、衛星通信ハードウェア、及び／又はその他のネットワーク及び／又は装置と通信するための任意の有線又は無線ハードウェアを含むことができる。実施形態において、ネットワークインターフェイスハードウェア１１８は、Bluetooth（登録商標）無線通信プロトコルに従って動作するように構成されたハードウェアを含むことができると共に、Bluetooth（登録商標）通信を送信及び受信するためのBluetooth（登録商標）送信／受信モジュールを含むことができる。
【0020】
複数の車両１０４のそれぞれは、一般に、例えば、カーレンタルサービス（例えば、カーシェアリングサービス）の顧客（「ユーザー」）に使用を目的として提供される車両のプール内の車両であってよい。複数の車両１０４は、任意の分類、型式、モデル、サイズ、又はタイプの車両を含むことができる。カーシェアリングサービス又はカーレンタルサービスのユーザーは、複数の車両１０４の１つ又は複数にアクセスすることができると共に、いくつかの実施形態においては、複数の車両１０４のそれぞれは、更に詳細に本明細書においてこれから説明されるように、ユーザーを識別するべく且つそのユーザーのＳＩＭデータを車両のＤＣＭに仮想的に読み込むべく必要とされる必要なシステム、機器、ソフトウェア、及び／又はモジュールを有するように構成することができる。
【0021】
複数の車両１０４のそれぞれは、車両１０４のコントローラ１１９を含むことができる。コントローラ１１９は、例えば、１つ又は複数のプロセッサと、１つ又は複数の機械可読命令を保存する１つ又は複数のメモリモジュールと、を含むことができる。１つ又は複数のプロセッサは、機械可読命令を実行する能力を有する任意の装置を含むことができる。従って、１つ又は複数のプロセッサは、コントローラ、集積回路、マイクロチップ、コンピュータ、又は任意のその他の演算装置であってよい。コントローラ１１９は、通信経路１０８によってシステム１００のその他のコンポーネントに通信自在に結合することができる。
【0022】
ユーザー識別モジュール１２０は、ユーザーを識別するための１つ又は複数の装置を含むことができる。装置は、例えば、画像をキャプチャする撮像装置（例えば、１つ又は複数のオンボードカメラ）、網膜スキャナ、指紋又はその他のバイオメトリック識別器、音声認識モジュール、などの１つ又は複数を含むことができる。ユーザー識別モジュール１２０は、例えば、ログイン又はユーザー名及びパスワードの組合せを使用してユーザーを識別することができる。いくつかの実施形態において、ユーザー識別モジュール１２０は、２要素認証方法を利用することができる。いくつかの実施形態において、ユーザー識別モジュールは、ユーザーの装置１０６、或いは、例えば、別個のデジタル署名を有するキーフォブなどの別の装置などの特定の装置の近接性に基づいてユーザーを識別することができる。いくつかの実施形態において、ユーザー識別モジュール１２０は、撮像装置１２１（例えば、１つ又は複数のオンボードカメラ）を含む。撮像装置１２１は、ユーザーを識別するべく、ユーザーの１つ又は複数の画像をキャプチャすることができると共に、これらをデータベース内の画像と比較することができる。撮像装置１２１は、例えば、車両のキャビン内の又はさもなければ車両及びサーバー１０２の１つ又は複数と通信自在に結合されたカメラ又はその他の撮像装置（サーマルタイプ、など）であってよい。画像のデータベースは、例えば、サーバー１０２内に置かれてもよく、或いは、さもなければ、ネットワーク１１０を介してアクセス可能であってよい。
【0023】
対話型のディスプレイ１２２は、ＬＣＤ、ＬＥＤ、プラズマ、ＯＬＥＤ、ＣＲＴ、プロジェクション、ホログラフィック、電子ペーパー、又は任意のその他のタイプの適切な出力ディスプレイなどの任意の既知の又は未だ開発されていないディスプレイを有することができる。いくつかの実施形態において、対話型ディスプレイ１２２は、センターコンソール又は複数の車両１０４のそれぞれのその他の場所において位置決めされている。いくつかの実施形態において、対話型ディスプレイ１２２は、ヘッドアップディスプレイ（ＨＵＤ）であってよい。いくつかの実施形態において、対話型ディスプレイ１２２は、触覚ディスプレイであってもよく、且つ、このような実施形態においては、対話型ディスプレイ１２２は、リフレッシュ可能な触覚メッセージの形態において触覚出力を提供する能力を有する任意の装置であってよい。いくつかの実施形態において、複数の車両１０４の１つ又は複数は、ディスプレイを含んではいない。
【0024】
ネットワークインターフェイスハードウェア１２４は、複数の車両１０４のそれぞれを通信自在に通信経路１０８に結合することができる。ネットワークインターフェイスハードウェア１２４は、直接的に又はネットワーク１１０などのネットワークを介して、外部車両又はサーバーとの間においてデータを送信及び／又は受信する能力を有する任意の装置であってよい。従って、ネットワークインターフェイスハードウェア１２４は、任意の有線又は無線通信を送信及び／又は受信する通信トランシーバを含むことができる。例えば、ネットワークインターフェイスハードウェア１２４は、アンテナ、モデム、ＬＡＮポート、Wi-Fiカード、WiMaxカード、モバイル通信ハードウェア、近距離通信ハードウェア、衛星通信ハードウェア、及び／又はその他のネットワーク及び／又は装置との間において通信するための任意の有線又は無線ハードウェアを含むことができる。実施形態において、ネットワークインターフェイスハードウェア１２４は、Bluetooth（登録商標）無線通信プロトコルに従って動作するように構成されたハードウェアを含むことができると共に、Bluetooth（登録商標）通信を送信及び受信するBluetooth（登録商標）送信／受信モジュールを含むことができる。
【0025】
ネットワークインターフェイスハードウェア１２４は、（例えば、車両内の）データ通信モジュールであってよい。データ通信モジュールは、無線ネットワークを介してデータを送信及び／又は受信する能力を有する任意の装置であってよい。従って、データ通信モジュールは、任意の無線通信規格に従ってデータを送信及び／又は受信する通信トランシーバを含むことができる。例えば、データ通信モジュールは、例えば、ＴＣＰ、ＵＤＰ、ＮＴＴＰ、無線フィデリティ（Wi-Fi）、WiMax、Bluetooth（登録商標）、ＩｒＤＡ、無線ＵＳＢ、Ｚ－Ｗａｖｅ、ＺｉｇＢｅｅ（登録商標）、又はこれらに類似したものなどの様々な通信プロトコルを使用して無線コンピュータネットワーク上において通信するべく、チップセット（例えば、アンテナ、プロセッサ、機械可読命令、など）を含むことができる。いくつかの実施形態において、データ通信モジュールは、Bluetooth（登録商標）通信を介してネットワーク１１０との間の情報の交換を可能にするBluetooth（登録商標）トランシーバを含む。いくつかの実施形態において、データ通信モジュールは、複数の車両１０４のそれぞれによって送信及び／又は受信されうる１つ又は複数の信号用の適切な通信プロトコルを識別するように構成されている。いくつかの実施形態において、データ通信モジュールは、ＳＩＭをエミュレートする能力を有することができる。例えば、データ通信モジュールは、ユーザーと関連するキャリア計画のアカウント詳細を受け取ることができると共に、データ通信モジュールが通話を実施し且つ受け取ることができるように、且つ、本明細書において更に詳細に記述されているようにユーザーのキャリアアカウントと関連するモバイルデータを使用しうるように、アカウントをエミュレートすることができる。
【0026】
装置１０６は、例えば、対話型のディスプレイ１２６（例えば、タッチスクリーン又は触覚ディスプレイ）を含む携帯型入出力装置（例えば、スマートフォン、スマートパッド、又はその他の装置）であってよい。対話型ディスプレイ１２６は、ＬＣＤ、ＬＥＤ、プラズマ、ＯＬＥＤ、ＣＲＴ、プロジェクション、ホログラフィック、電子ペーパー、又は任意のその他のタイプの適切な出力ディスプレイなどの任意の既知の又は未だ開発されていないディスプレイを有することができる。触覚ディスプレイとして提供されている場合には、対話型ディスプレイ１２６は、リフレッシュ可能な触覚メッセージの形態において触覚出力を提供する能力を有する任意の装置であってよい。いくつかの実施形態において、装置１０６は、例えば、装置１０６が信号を送信及び受信する能力を有するディスプレイなしのキーフォブである実施形態においては、ディスプレイを含んではいない。
【0027】
ネットワークインターフェイスハードウェア１２８は、装置１０６を通信経路１０８に通信自在に結合することができる。ネットワークインターフェイスハードウェア１２８は、直接的又はネットワーク１１０などのネットワークを介して、外部車両又はサーバーと間においてデータを送信及び／又は受信する能力を有する任意の装置であってよい。従って、ネットワークインターフェイスハードウェア１２８は、任意の有線又は無線通信を送信及び／又は受信する通信トランシーバを含むことができる。例えば、ネットワークインターフェイスハードウェア１２８は、アンテナ、モデム、ＬＡＮポート、Wi-Fiカード、WiMaxカード、モバイル通信ハードウェア、近距離通信ハードウェア、衛星通信ハードウェア、及び／又はその他のネットワーク及び／又は装置との間において通信する任意の有線又は無線ハードウェアを含むことができる。実施形態において、ネットワークインターフェイスハードウェア１２８は、Bluetooth（登録商標）無線通信プロトコルに従って動作するように構成されたハードウェアを含むことができると共に、Bluetooth（登録商標）通信を送信及び受信するBlouetooth送信／受信モジュールを含むことができる。
【0028】
ユーザー識別モジュール１３０は、ユーザーを識別する１つ又は複数の装置（例えば、１つ又は複数のユーザー識別装置）を含むことができる。装置は、例えば、撮像装置（例えば、１つ又は複数の装置カメラ）、網膜スキャナ、指紋、又はその他のバイオメトリック識別器、音声認識モジュール、などの１つ又は複数を含むことができる。ユーザー識別モジュール１３０は、例えば、ログイン又はユーザー名及びパスワードの組合せを使用してユーザーを識別することができる。いくつかの実施形態において、ユーザー識別モジュール１３０は、２要素認証方法を利用することができる。いくつかの実施形態において、ユーザー識別モジュール１３０は、撮像装置１３１（例えば、１つ又は複数の装置カメラ）を含む。撮像装置１３１は、ユーザーの１つ又は複数の画像をキャプチャすることができると共に、ユーザーを識別するべくこれらをデータベース内の画像と比較することができる。撮像装置１３１は、例えば、装置１０６及びサーバー１０２の１つ又は複数に通信自在に結合されたカメラであってよい。画像のデータベースは、例えば、サーバー１０２内に置かれてもよく、或いは、さもなければ、ネットワーク１１０を介してアクセス可能であってもよい。いくつかの実施形態において、装置１０６は、データ通信モジュールがユーザーのＳＩＭカードをエミュレートしうるように、ユーザーの識別子を検証することができると共に、ユーザーのＳＩＭカードと関連するデータを含みうる装置１０６及び／又はユーザーの１つ又は複数と関連する信号（例えば、デジタル署名）を送信することができる。
【0029】
通信経路１０８は、例えば、導電性ワイヤ、導電性トレース、光導波路、又はこれらに類似したものなどの信号を送信する能力を有する任意の媒体から形成することができる。いくつかの実施形態において、通信経路１０８は、WiFi、Bluetooth（登録商標）、近距離通信（ＮＦＣ）、及びこれらに類似したものなどの無線信号の送信を促進することができる。更には、通信経路１０８は、信号を送信する能力を有する媒体の組合せから形成することもできる。一実施形態において、通信経路１０８は、プロセッサ、メモリ、センサ、入力装置、出力装置、及び通信装置などのコンポーネントへの電気データ信号の送信を許容するべく協働する導電性トレース、導電性ワイヤ、コネクタ、及びバスの組合せを有する。従って、通信経路１０８は、例えば、ＬＩＮバス、ＣＡＮバス、ＶＡＮバス、及びこれらに類似したものなどの車両バスを有することができる。これに加えて、「信号」という用語は、媒体を通じて移動する能力を有するＤＣ、ＡＣ、正弦波、三角波、方形波、振動、及びこれらに類似したものなどの波形（例えば、電気、光、磁気、機械的、又は電磁的なもの）を意味していることに留意されたい。
【0030】
ネットワーク１１０は、例えば、１つ又は複数のコンピュータネットワーク（例えば、パーソナルエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、グリッド演算ネットワーク、ワイドエリアネットワーク、など）、セルラーネットワーク、衛星ネットワーク、及び／又は全地球測位システム、並びに、これらの組合せを含むことができる。従って、サーバー１０２、装置１０６、及び複数の車両１０４は、ワイヤを介して、ワイドエリアネットワークを介して、ローカルエリアネットワークを介して、パーソナルエリアネットワークを介して、セルラーネットワークを介して、衛星ネットワークを介して、又はこれらに類似したものを介して、ネットワーク１１０に且つ／又は互いに通信自在に結合することができる。適切なローカルエリアネットワークは、有線Ethernet（登録商標）及び／又は、例えば、無線フィデリティ（Wi-Fi）などの無線技術を含むことができる。適切なパーソナルエリアネットワークは、例えば、ＩｒＤＡ、Bluetooth（登録商標）、ワイヤレスＵＳＢ、Ｚ－Ｗａｖｅ、ＺｉｇＢｅｅ（登録商標）、及び／又はその他の近距離通信プロトコルなどの無線技術を含むことができる。同様に、適切なパーソナルエリアネットワークは、例えば、ＵＳＢ及びFireWire（登録商標）などの有線コンピュータバスを含むことができる。適切なセルラーネットワークは、限定を伴うことなしに、ＬＴＥ、WiMAX、ＵＭＴＳ、ＣＤＭＡ、及びＧＳＭ（登録商標）のようなテクノロジーを含む。
【0031】
【0032】
ステップ２０２において、ユーザーが識別されている。ユーザーは、例えば、車両のユーザー識別モジュール１２０又は装置１０６のユーザー識別モジュール１３０を使用して識別することができる。ユーザーは、車両のユーザーであってよい。いくつかの実施形態において、ユーザーは、１つ又は複数のバイオメトリック識別子を使用して識別されることができる。例えば、ユーザーは、指紋又は音声認識を使用して識別されることができる。装置１０６及び／又は車両は、指紋リーダーを有するように構成することができると共に／又は、車両は、ユーザーの音声を記録及び識別するべくスピーカ及び１つ又は複数のマイクロフォンを含むオンボードサウンドシステムを使用することができる。記録されたバイオメトリックデータは、データベース内のバイオメトリックデータと比較することができる。いくつかの実施形態において、システム１００は、ユーザーの１つ又は複数の画像をキャプチャすることができると共に、データベース内の画像データとキャプチャされた画像データを比較するべく画像データをサーバー１０２に送信することができる。その他の実施形態において、ユーザーは、装置１０６の識別に基づいて識別されることができる。例えば、サーバー１０２は、装置１０６から場所データを受け取ることができると共に、ユーザーが車両内又は近傍に位置していることを判定するべく、このようなデータを使用することができる。いくつかの実施形態において、複数の車両１０４の１つ又は複数は、装置１０６又はユーザーの別の個人識別装置の近接性を検出するように構成することができると共に、その装置の近接性に基づいてユーザーを識別することができる。
【0033】
ステップ２０４において、ユーザーの識別とマッチングしたユーザープロファイルが、ステップ２０２において、取得される。ユーザープロファイルは、サーバー１０２及び／又はネットワーク１１０に通信自在に結合された別のストレージ場所において保存することができる。いくつかの実施形態において、ユーザープロファイルは、例えば、ユーザーの識別、ユーザーのキャリア計画と関連するキャリア設定、ユーザー場所履歴、キャリア設定履歴、及びユーザーに関するその他の情報などのユーザーに関する情報を含むことができる。ユーザーのキャリア設定は、ユーザーの１つ又は複数のＳＩＭを含むことができると共に、ユーザーのキャリア設定をシミュレートするためにデータ通信モジュールを更新するべく使用されることができる。
【0034】
ステップ２０６において、取得されたユーザープロファイルのキャリア計画と関連するＳＩＭデータが、ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製するべくデータ通信モジュールに割り当てられている。いくつかの実施形態において、データ通信モジュールは、車両データ通信モジュールであってよい。データ通信モジュールに対してユーザーのキャリア計画と関連するＳＩＭデータを割り当てることにより、データ通信モジュールが、ユーザーのキャリア計画を介して様々なセルラー及びデータサービスの１つ又は複数に接続することになるユーザーのセル電話機又はその他の装置をシミュレートすることを許容することができる。この結果、ユーザーは、通話を実施し且つ受け取ることができると共に、データ通信モジュールを通じてユーザーの独自のキャリア計画にアクセスするべく車両を使用してデータを転送することができる。実施形態において、車両は、例えば、通話を実施する且つ／又はテキストメッセージ又はその他のデジタル通信を送信するハンズフリーシステムを装備することができる。
【0035】
ステップ２０８において、データ通信モジュールのキャリア設定が、ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいてオリジナル設定に戻っている。例えば、ユーザーは、車両を離脱する場合があり、且つ、もはや車両の１つ又は複数のバイオメトリック識別装置によって識別可能ではなくなる場合があり、或いは、もはや車両の１つ又は複数のカメラによって可視状態ではなくなる場合がある。いくつかの実施形態において、ユーザーは、車両を離脱する場合があり、或いは、車両の既定の半径を離脱する場合があり、且つ、ユーザーの装置１０６は、もはや車両によって検出可能ではなくなる場合がある。
【0036】
いくつかの実施形態において、データ通信モジュールのオリジナル設定は、オリジナル機器製造者のキャリア計画と関連するキャリア設定がデータ通信モジュールに読み込まれるように設定されているデータ通信モジュールを参照することができる。例えば、オリジナル機器製造者が、例えば、５Ｇキャリアを有するキャリア計画を有している場合に、データ通信モジュールは、データ通信モジュールが５Ｇネットワーク上において通話及びデータを送信及び受信する能力を有するような設定に戻ることができる。いくつかの実施形態において、データ通信モジュールは、オリジナル機器製造者及び１つ又は複数のユーザーのキャリア設定を同時に担持しうるように構成されている。このような実施形態において、オリジナル機器製造者のキャリア設定は、ユーザーとの間の車両の関連付けの全体を通じてデータ通信モジュールに対して構成された状態において留まることができる。従って、設定がオリジナル設定に戻った際に、オリジナル機器製造者のキャリア設定は、データ通信モジュール上において構成された状態において単に留まることができる。
【0037】
ステップ２１０において、第２ユーザーを識別することができる。第２ユーザーは、第１ユーザー（「以上において「ユーザー」と呼称されている）と同様に（例えば、車両によって）識別することができる。例えば、第２ユーザーのユーザー固有のデータをキャプチャするべく、１つ又は複数のバイオメトリック識別子（例えば、音声、指紋、など）又は撮像装置を使用することができると共に、ユーザー固有のデータをサーバー１０２又はネットワーク１１０を介してアクセス可能であるストレージ場所内において保存されうる第２ユーザーのユーザープロファイル（「第２ユーザープロファイル」）と関連するユーザー固有のデータと比較することができる。
【0038】
ステップ２１２において、第２ユーザーの識別とマッチングした第２ユーザープロファイルが取得されている。第２ユーザープロファイルは、第２ユーザーキャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む。いくつかの実施形態において、第２ユーザープロファイルは、例えば、ユーザーの識別、第２ユーザーのキャリア計画と関連するキャリア設定、第２ユーザーのユーザー場所履歴、キャリア設定履歴、及び第２ユーザーに関するその他の情報などのユーザーに関する情報を含むことができる。第２ユーザーのキャリア設定は、ユーザーの１つ又は複数のＳＩＭプロファイルを含むことができると共に、第２ユーザーのキャリア設定をシミュレートするためにデータ通信モジュールを更新するべく使用されることができる。
【0039】
いくつかの実施形態において、ユーザープロファイルをマッチングすることは、オンボードカメラ又は装置カメラの１つ又は複数を使用してユーザーの画像をキャプチャすることを含むことができる。例えば、ユーザーは、１つ又は複数の乗員に対向するカメラ（例えば、撮像装置１２１）を含みうる車両に進入することができる。１つ又は複数の乗員に対向するカメラは、ユーザーの１つ又は複数の画像をキャプチャすることができると共に、対応する画像データをネットワーク１１０を介してサーバー１０２に送信することができる。いくつかの実施形態において、装置１０６は、ユーザーのユーザープロファイルを自身のキャリア設定にマッチングするべく使用されうる装置カメラ（例えば、撮像装置１３１）を含むことができる。例えば、ユーザーは、車両に進入することができると共に、自身が車両を通じて自身独自のキャリア計画を使用して通話及びデータを受信及び送信することを所望していると判定することができる。従って、ユーザーは、装置１０６上のカメラを使用して１つ又は複数の画像をキャプチャしてもよく、且つ、画像がサーバー１０２又はネットワーク１１０に接続されたその他の場所にアップロードされるようにしてもよく、そこで、これらの画像は、ユーザーの関連するキャリア計画詳細にユーザーをマッチングするべく使用されることができる。
【0040】
ステップ２１４において、サーバー１０２は、第１ユーザーのＳＩＭデータ及び第２ユーザーのＳＩＭデータを同時に仮想的に複製するべく、取得された第２ユーザープロファイルの第２ユーザーキャリア計画と関連するＳＩＭデータがデータ通信モジュールに割り当てられるようにすることができる。従って、第１ユーザー及び第２ユーザーと関連するＳＩＭデータが車両に割り当てられている場合に、車両は、ユーザー及び第２ユーザーの２つの仮想的に複製されたＳＩＭを介して通話及びデータを送信及び受信することができる。第１及び第２の仮想的にシミュレートされたＳＩＭデータは、異なるキャリアネットワーク上において動作するように構成することができる。例えば、第１ＳＩＭデータは、ＡＴ＆Ｔにおいて動作するように構成することができると共に、第２ＳＩＭデータは、Ｖｅｒｉｚｏｎにおいて動作するように構成することができる。
【0041】
ステップ２１６において、サーバー１０２は、データ通信モジュールが、ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて第１ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、データ通信モジュールのキャリア設定を構成することができる。例えば、第１ユーザーが車両を離脱し且つもはや車両によって検出可能又は識別可能ではない場合に、サーバー１０２は、データ通信モジュールがユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製することを停止するようにすることができる。従って、ユーザーのキャリア計画は、もはや、車両内において通話及びデータを送信及び受信するべく使用することができない。いくつかの実施形態において、データ通信モジュールは、サーバー１０２による（例えば、バイオメトリックデータ、画像データ、などを使用した）ユーザーの認識を伴うことなしに、特定の時間量の後に、ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製することを停止することができる。例えば、ユーザーが複数の車両１０４の１つ又は複数の自身の利用を停止し且つ、例えば、車両から離れた場合に、ユーザーは、もはや車両内のカメラによって認識されることにならないであろう。サーバー１０２は、ユーザーがもはや認識されていないという信号を車両から受け取ることができると共に、もはやユーザーのＳＩＭを仮想的に複製しないように、且つ、従って、車両がもはやユーザーのデータにアクセスしえないように、且つ、もはや通話及び／又はデータを送信及び受信しえないように、データ通信モジュールの設定を調節することができる。
【0042】
ステップ２１８において、サーバー１０２は、データ通信モジュールが、第２ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて第２ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、データ通信モジュールのキャリア設定を構成することができる。例えば、第２ユーザーが車両を離脱し且つもはや車両によって検出可能ではない場合に、サーバー１０２は、データ通信モジュールが第２ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製することを停止するようにすることができる。従って、第２ユーザーのキャリア計画は、もはや車両内において通話及びデータを送信及び受信するべく使用することができない。例えば、第２ユーザーが車両を離脱し且つもはや車両によって検出可能ではない場合に、サーバー１０２は、データ通信モジュールが第２ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製することを停止するようにすることができる。従って、第２ユーザーのキャリア計画は、もはや車両内において通話及びデータを送信及び受信するべく使用することができない。いくつかの実施形態において、データ通信モジュールは、サーバー１０２による（例えば、バイオメトリックデータ、画像データ、などを使用した）第２ユーザーの認識を伴うことなしに、特定の時間量の後に、第２ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製することを停止することができる。例えば、第２ユーザーが、複数の車両１０４の１つ又は複数のものの自身の利用を停止し且つ、例えば、車両を離れた場合に、ユーザーは、もはや車両内のカメラによって認識されなくなろう。サーバー１０２は、第２ユーザーがもはや認識されないという信号を車両から受け取ることができると共に、もはや第２ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、且つ、従って、車両がもはやユーザーのデータに対するアクセスを有することができないように、且つ、もはや通話及び／又はデータを送信及び受信することができないように、データ通信モジュールの設定を調節することができる。
【0043】
いくつかの実施形態において、１つ又は複数のユーザーには、自身が自身のキャリア計画詳細を車両のデータ通信モジュールに仮想的に割り当てることを所望しているかどうかの選択肢を提供することができる。このような選択肢は、ユーザーが車両の識別センサの近傍内に到来するたびに、ユーザーに提示されてもよく、或いは、一回だけ又は定期的にユーザーに提示されてもよい。例えば、毎週、毎月、毎年、などに、ユーザーの識別に基づいてデータ通信モジュールに自身のキャリア設定を自動的に設定するべく車両に許可を定期的に提供するように、ユーザーに求めることができる。これは、例えば、ユーザーの車両がユーザの装置のＳＩＭを複製するときを制御するための選択肢をユーザーに付与することができる。これは、例えば、データ過多（ｄａｔａ ｏｖｅｒａｇｅｓ）を支援してもよく、且つ、ユーザーのキャリアセルラー／データ計画を使用して送信及び受信されているものに対する相対的に大規模な制御をユーザーに付与してもよく、且つ、ユーザーのプライバシー保護を全般的に改善することができる。この選択肢は、例えば、車両の対話型ディスプレイ１２２又は装置１０６の対話型ディスプレイ１２６を使用してユーザーに提示することができる。その後に、サーバー１０２は、ユーザーのＳＩＭデータを複製するべくキャリア設定を設定するかどうかについて通知するユーザー選択を受け取ることができる。データ通信モジュールが自身のＳＩＭデータを仮想的に複製することを自身が所望しているとユーザーが通知している場合には、サーバー１０２は、データ通信モジュールがユーザーのキャリア設定を複製するようにすることができる。自身のキャリア設定を複製することをユーザーが選択していない又は選んでいない場合には、車両は、ユーザーのＳＩＭデータを複製しない。
【0044】
次に図１及び図３を参照すれば、ユーザーのキャリア設定を複数の車両１０４の任意のもののデータ通信モジュールに設定する方法３００が示されている。ステップ３０２において、車両のコントローラ１１９又はサーバー１０２は、オリジナル機器製造者のキャリア計画と関連するＳＩＭデータをデータ通信モジュールに割り当てることができる。オリジナル機器製造者は、例えば、オリジナル機器製造者が、例えば、車両のフリートなどの１つ又は複数の車両にセルラー電話機及びデータ能力を提供するべく契約している好ましいキャリアを有することができる。オリジナル機器製造者に提供されるセルラー電話機及びデータ能力は、例えば、診断データ、使用データ、及び車両に関するその他の情報（例えば、車両システム状態更新、システム構成、ユーザーデータ、オドメータ読取り、場所更新、など）を送信するべく使用することができる。オリジナル機器製造者は、保存するべくネットワーク１１０を介して車両と通信自在に結合された１つ又は複数のデータベースを有しており、且つ、例えば、保守パターン、使用パターン、などを予測するべく、このようなデータを分析することができる。
【0045】
更には、データ通信モジュールは、一度に複数のＳＩＭデータを仮想的に複製するように構成可能であり、且つ、ステップ３０４において、車両１０４のコントローラ１１９は、その特定のユーザーのＳＩＭデータを複製するべく車両のユーザーを識別することができる。車両のコントローラ１１９は、例えば、車両のユーザー識別モジュール１２０又は装置１０６のユーザー識別モジュール１３０を使用してユーザーを識別することができる。いくつかの実施形態において、ユーザーは、１つ又は複数のバイオメトリック識別子を使用して識別されることができる。例えば、ユーザーは、指紋又は音声認識を使用して識別されることができる。装置１０６及び／又は車両は、指紋リーダーを有するように構成することができると共に／又は、車両は、ユーザーの音声を記録及び識別するべく、スピーカ及び１つ又は複数のマイクロフォンを含むオンボードサウンドシステムを使用することができる。記録されたバイオメトリックデータは、データベース内のバイオメトリックデータと比較することができる。いくつかの実施形態において、システム１００は、ユーザーの１つ又は複数の画像をキャプチャすることができると共に、キャプチャされた画像データをデータベース内の画像データと比較するべく画像データをサーバー１０２に送信することができる。その他の実施形態において、ユーザーは、装置１０６の識別に基づいて識別されることができる。例えば、車両１０４のコントローラ１１９は、装置１０６から場所データを受け取ることができると共に、ユーザーが車両内に又はその近傍に位置していることを判定するべくこのようなデータを使用することができる。いくつかの実施形態において、複数の車両１０４の１つ又は複数は、装置１０６又はユーザーの別の個人識別装置の近接性を検出するように構成することができる共に、その装置の近接性に基づいてユーザーを識別することができる。
【0046】
ステップ３０６において、車両１０４のコントローラ１１９は、ユーザーの識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得してもよく、この場合に、ユーザープロファイルは、ユーザーのキャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む。実施形態において、車両１０４のコントローラ１１９は、サーバー１０２からユーザープロファイルを取得することができる。ユーザープロファイルは、サーバー１０２及び／又はネットワーク１１０に通信自在に結合された別のストレージ場所（例えば、装置１０６）内において保存することができる。いくつかの実施形態において、ユーザープロファイルは、例えば、ユーザーのキャリア計画と関連するキャリア設定、ユーザー場所履歴、キャリア設定履歴、及びユーザーに関するその他の情報などのユーザーに関する情報を含むことができる。ユーザーのキャリア設定は、ユーザーの１つ又は複数のＳＩＭプロファイルを含むことができると共に、ユーザーのキャリア設定をシミュレートするためにデータ通信モジュールを更新するべく使用することができる。
【0047】
ステップ３０８において、車両１０４のコントローラ１１９又はサーバー１０２は、マッチングしたユーザープロファイルに基づいてユーザーのＳＩＭを仮想的に複製するべく、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを車両のデータ通信モジュールに割り当てることができる。ユーザーのキャリア計画と関連するＳＩＭデータをデータ通信モジュールに割り当てることにより、データ通信モジュールが、ユーザーのキャリア計画を介して様々なセルラー及びデータサービスの１つ又は複数に接続することになるユーザーのセル電話機又はその他の装置をシミュレートすることを許容することができる。次いで、ユーザーは、通話を実施し又は受け取ることができると共に、データ通信モジュールを通じてユーザーの独自のキャリア計画にアクセスするべく車両を使用してデータを転送することができる。実施形態において、車両は、例えば、通話を実施する且つ／又はテキストメッセージ又はその他のデジタル通信を送信するハンズフリーシステムを装備することができる。
【0048】
ステップ３１０において、車両１０４のコントローラ１１９は、ユーザーが車両によってもはや識別可能ではないことに基づいてデータ通信モジュールのキャリア設定をオリジナルの設定に戻すことができる。例えば、ユーザーは、車両を離脱する場合があり、且つ、もはや１つ又は複数のバイオメトリック識別装置によって識別可能ではなくなる場合があり、或いは、もはや車両の１つ又は複数のカメラによって可視状態ではなくなる場合がある。いくつかの実施形態において、ユーザーは、車両を離脱する場合があり、或いは、車両の既定の半径を離脱する場合があり、且つ、ユーザーの装置１０６は、もはや車両によって検出可能ではなくなる場合がある。
【0049】
ステップ３１２において、車両１０４のコントローラ１１９は、車両の第２ユーザーを識別することができる。第２ユーザーは、第１ユーザー（以上において「ユーザー」と呼称されている）と同様に識別されることができる。例えば、第２ユーザーのユーザー固有のデータをキャプチャするべく、１つ又は複数のバイオメトリック識別子（例えば、音声、指紋、など）又は撮像装置を使用することができると共に、ユーザー固有のデータをサーバー１０２又はネットワーク１１０を介してアクセス可能であるストレージ場所内において保存されうる第２ユーザーのユーザープロファイル（「第２ユーザープロファイル」）と関連するユーザー固有のデータと比較することができる。
【0050】
第２ユーザープロファイルは、第２識別子に基づいて第２ユーザーとマッチングすることができる。第２ユーザープロファイルは、第２ユーザーキャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む。いくつかの実施形態において、第２ユーザープロファイルは、例えば、第２ユーザーのキャリア計画と関連するキャリア設定、第２ユーザーのユーザー場所履歴、キャリア設定履歴、及び第２ユーザーに関するその他の情報などのユーザーに関する情報を含むことができる。第２ユーザーのキャリア設定は、ユーザーの１つ又は複数のＳＩＭプロファイルを含むことができると共に、第２ユーザーのキャリア設定をシミュレートするためにデータ通信モジュールを更新するべく使用することができる。
【0051】
いくつかの実施形態において、ユーザープロファイルをマッチングすることは、オンボードカメラ又は装置カメラの１つ又は複数を使用してユーザーの画像をキャプチャすることを含むことができる。例えば、ユーザーは、１つ又は複数の乗員に対向するカメラ（例えば、撮像装置１２１）を含みうる車両に進入することができる。１つ又は複数の乗員に対向するカメラは、ユーザーの１つ又は複数の画像をキャプチャすることができると共に、対応する画像データをサーバー１０２にネットワーク１１０を介して送信することができる。いくつかの実施形態において、装置１０６は、ユーザーのユーザープロファイルを自身のキャリア設定にマッチングするべく使用されうる装置カメラ（例えば、撮像装置１３１）を含むことができる。例えば、ユーザーは、車両に進入することができると共に、自身が車両を通じて自身の独自のキャリア計画を使用して通話及びデータを受信及び送信することを所望していると判定することができる。従って、ユーザーは、装置１０６上のカメラを使用して１つ又は複数の画像をキャプチャしてもよく、且つ、画像がサーバー１０２又はネットワーク１１０に接続されているその他の場所にアップロードされるようにしてもよく、そこで、これらの画像は、ユーザーを自身の関連するキャリア計画詳細にマッチングするべく使用することができる。
【0052】
ステップ３１６において、車両１０４のコントローラ１１９又はサーバー１０２は、マッチングしたユーザープロファイル及びマッチングした第２ユーザープロファイルにそれぞれに基づいてユーザーのＳＩＭデータ及び第２ユーザーのＳＩＭデータを同時に仮想的に複製するべく、第２ユーザーキャリア計画と関連するＳＩＭデータを車両のデータ通信モジュールに割り当てることができる。従って、車両は、ユーザー及び第２ユーザーの２つの仮想的に複製されたＳＩＭデータを介して通話及びデータを送信及び受信することができる。第１及び第２の仮想的にシミュレートされたＳＩＭデータは、異なるキャリアネットワーク上において動作するように構成することができる。例えば、第１ＳＩＭデータは、ＡＴ＆Ｔにおいて動作するように構成することできると共に、第２ＳＩＭデータは、Ｖｅｒｉｚｏｎにおいて動作するように構成することができる。
【0053】
ステップ３１８において、車両１０４のコントローラ１１９又はサーバー１０２は、データ通信モジュールが、ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて第１ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、データ通信モジュールのキャリア設定を構成することができる。例えば、第１ユーザーが車両を離脱し且つもはや車両によって検出可能又は識別可能ではない場合に、車両１０４のコントローラ１１９又はサーバー１０２は、データ通信モジュールがユーザーのＳＩＭデータの仮想的な複製を停止するようにすることができる。従って、ユーザーのキャリア計画は、もはや車両内において通話及びデータを送信及び受信するべく使用することができない。いくつかの実施形態において、データ通信モジュールは、車両１０４のコントローラ１１９又はサーバー１０２による（例えば、バイオメトリックデータ、画像データ、などを使用した）ユーザーの認識を伴うことなしに、特定の時間量の後に、ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製することを停止することができる。例えば、ユーザーが複数の車両１０４の１つ又は複数のものの自身の利用を停止し且つ、例えば、車両を離れた場合に、ユーザーは、もはや車両内のカメラによって認識されることにならないであろう。サーバー１０２は、ユーザーがもはや認識されていないという信号を車両から受け取ることができると共に、もはやユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、且つ、従って、車両がもはやユーザーのデータに対するアクセスを有しえないように、且つ、もはや通話及び／又はデータを送信及び受信しえないように、データ通信モジュールの設定を調節することができる。
【0054】
ステップ３２０において、車両１０４のコントローラ１１９又はサーバー１０２は、データ通信モジュールが、第２ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて第２ユーザーのＳＩＭを仮想的に複製しないように、データ通信モジュールのキャリア設定を構成することができる。例えば、第２ユーザーが車両を離脱し且つもはや車両によって検出可能ではない場合に、車両１０４のコントローラ１１９又はサーバー１０２は、データ通信モジュールが第２ユーザーのＳＩＭを仮想的に複製することを停止するようにすることができる。従って、第２ユーザーのキャリア計画は、もはや車両内において通話及びデータを送信及び受信するべく使用することができない。例えば、第２ユーザーが車両を離脱し且つもはや車両によって検出可能ではない場合に、車両１０４のコントローラ１１９又はサーバー１０２は、データ通信モジュールが第２ユーザーのＳＩＭを仮想的に複製することを停止するようにすることができる。従って、第２ユーザーのキャリア計画は、もはや車両内において通話及びデータを送信及び受信するべく使用することができない。いくつかの実施形態において、データ通信モジュールは、サーバー１０２による（例えば、バイオメトリックデータ、画像データ、などを使用した）第２ユーザーの認識を伴うことなしに、特定の時間量の後に、第２ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製することを停止することができる。例えば、第２ユーザーが複数の車両１０４の１つ又は複数のものの自身の利用を停止し且つ、例えば、車両を離れた場合に、ユーザーは、もはや車両内のカメラによって認識されることにならないであろう。車両１０４のコントローラ１１９又はサーバー１０２は、第２ユーザーがもはや認識されないという信号を車両から受け取ることができると共に、もはや第２ユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、且つ、従って、車両がもはやユーザーのデータに対するアクセスを有しえないように、且つ、もはや通話及び／又はデータを送信及び受信しえないように、データ通信モジュールの設定を調節することができる。
【0055】
次に図１及び図４を参照すれば、１つ又は複数のユーザーを識別し且つ１つ又は複数のユーザーのキャリア計画詳細を車両のデータ通信モジュールに割り当てるシステム１００を使用する例示用のシナリオが示されている。図４は、第１車両１０４ａ、第２車両１０４ｂ、及び第３車両１０４ｃという３つの車両を示している。第１車両１０４ａ、第２車両１０４ｂ、及び第３車両１０４ｃは、実質的に同一であってよく、且つ、カーシェリングサービス又はカーレンタルサービスにおいてシェアのために利用可能である車両であってよい。それぞれの車両は、ネットワークインターフェイスハードウェア１２４（データ通信モジュールとして構成可能でありうる又はこれを含みうる）と、ユーザー識別モジュール１２０（撮像装置１２１を含む）と、対話型ディスプレイ１２２と、を含むことができる。第１車両１０４ａ、第２車両１０４ｂ、及び第３車両１０４ｃのそれぞれは、オリジナル機器製造者のＳＩＭデータを含むデータ通信モジュールを有することができる。このＳＩＭデータは、実際のＳＩＭカードの形態であってもよく、或いは、例えば、サーバー１０２内において且つ／又は車両上のストレージ場所内において局所的に保存されているＳＩＭデータに基づいて仮想的に複製することもできる。オリジナル機器製造者のＳＩＭデータは、車両が車両の使用に関係するデータ（例えば、本明細書において記述されている診断及びその他のデータ）を送信しうるように、車両がオリジナル機器製造者のセルラー計画を使用してネットワーク１１０に接続することを許容することができる。
【0056】
図４は、第１車両１０４ａ内の第１ユーザー１０５及び第２ユーザー１０７を示している。図１及び図４を参照すれば、サーバー１０２は、１つ又は複数のオンボードシステム（例えば、１つ又は複数のユーザー識別装置）を使用して第１ユーザー１０５及び第２ユーザー１０７を識別することができる。例えば、第１ユーザー１０５及び第２ユーザー１０７は、撮像装置１２１を使用して識別されることができる。撮像装置１２１は、例えば、第１車両１０４ａのリアビューミラー１０９内において設置されたカメラであってよい。いくつかの実施形態において、第１車両１０４ａは、例えば、音声認識システム、指紋認識システム、ユーザーの装置（例えば、装置１０６）などを検出するように構成された１つ又は複数の装置検出システムなどの、１つ又は複数のユーザーを識別するためのその他のユーザー識別装置を含むことができる。識別装置、このケースにおいては撮像装置１２１、は、１つ又は複数のユーザーに関する識別データをキャプチャするべく使用されており、且つ、このような識別データを（例えば、ネットワーク１１０を介して）サーバー１０２に提供している。いくつかの実施形態において、ユーザーの装置は、ユーザーを識別するべく使用することができる。例えば、装置１０６のユーザー識別モジュール１３０の撮像装置１３１は、ユーザーの画像をキャプチャするべく使用されてもよく、且つ、この画像データは、ユーザーを識別するべく使用することができる。
【0057】
サーバー１０２は、車両からユーザーの識別データを受け取ってもよく、且つ、（例えば、ユーザープロファイル識別モジュール１１２を使用して）ユーザーとマッチングしたユーザープロファイルを取得してもよく、且つ、ユーザーと関連するキャリア設定又はキャリア計画を識別することができる。キャリア設定は、セルラー音声及び／又はデータ計画と関連付けることができると共に、ユーザーのＳＩＭと関連付けることができる。即ち、ユーザーのパーソナルセルラー音声及び／又はデータ計画である。
【0058】
このＳＩＭデータは、第１車両１０４ａのデータ通信モジュールを使用して仮想的に複製することができる。ユーザーのＳＩＭデータの仮想的な複製は、通話及びデータを送信及び受信するためにも使用されうるオリジナル機器製造者のＳＩＭデータに影響を及ぼしえない。従って、ユーザー及びオリジナル機器製造者の両方は、データ通信モジュールを介してセルラー電話機及びデータを同時に送信及び受信することができる。同様に、第２ユーザーは、１つ又は複数の識別装置を使用して第１車両１０４ａのコントローラによって識別されることができると共に、ユーザーのキャリア計画と関連するＳＩＭデータは、オリジナル機器製造者、第１ユーザー、及び第２ユーザーがそれぞれデータ通信モジュールを使用して通話及びデータを送信及び受信しうるように、データ通信モジュール上において仮想的に複製することができる。従って、第１ユーザーも、第２ユーザーも、例えば、Bluetooth（登録商標）ペアリングを使用して電話機と自身のセルラー装置をペア化する必要がない。システムは、第１ユーザー及び第２ユーザーを単純に認識し、且つ、彼らのＳＩＭをデータ通信モジュールに仮想的に割り当てている。
【0059】
いくつかの実施形態において、第１車両１０４ａのコントローラは、データ通信モジュールを使用してユーザーのＳＩＭデータを複製する前に、ユーザーからの肯定的応答を要求することができる。例えば、第１車両１０４ａのコントローラは、アクノリッジ又はその他の情報が第１ユーザー１０５及び第２ユーザー１０７に提供されるようにしてもよく、且つ、ユーザーのキャリア詳細をデータ通信モジュールに割り当てる前の第１ユーザー１０５及び／又は第２ユーザー１０７からの情報の受け取りを要求することができる。情報に対する要求は、例えば、対話型ディスプレイ１２２を使用してユーザーに提示することができる。例えば、「あなたは、車両を使用してセルラー通話及びデータを送信及び受信するべく、あなたのＳＩＭデータをデータ通信モジュールに割り当てることを所望していますか？ はい又はいいえ」という質問である。第１車両１０４ａのコントローラは、この応答に基づいてユーザーのＳＩＭを仮想的に複製することができる。
【0060】
ここで、カーシェアリング又はカーレンタルサービスのユーザーは、車両によって識別されてもよく、且つ、その独自のキャリア計画は、車両のデータ通信モジュールを使用してユーザーのＳＩＭデータを仮想的に複製することにより、セルラー通話及びデータを送信及び受信するべく使用されうることを理解されたい。従って、ユーザーは、車両との間のBluetooth（登録商標）又はその他の接続を介した電話機のペア化に伴って努力する必要がなく、且つ、車両内において自身と共に自身の電話機を有している必要すらもない。更には、このような仮想的な複製は、ユーザーにとって任意選択であってよく、これにより、ユーザーが適宜自身のプライバシーを保護することを許容している。従って、カーシェアリング及びカーレンタルサービスの使用は、このようなシステムの実装の際に増殖することができると共に、このようなシステムが必要とされている。
【0061】
「実質的に」及び「約」という用語は、本明細書においては、任意の定量的な比較、値、計測、又はその他の表現に帰されうる本質的な不確定性の程度を表すべく利用されうることに留意されたい。また、これらの用語は、本明細書においては、定量的表現が、対象の主題の基本的機能の変化を結果的にもたらすことなしに、記述されている基準から変化しうる程度を表すべく利用されている。
【0062】
本明細書においては、特定の実施形態が図示及び記述されているが、特許請求されている主題の精神及び範囲を逸脱することなしに、様々なその他の変更及び変形が実施されうることを理解されたい。更には、特許請求されている主題の様々な態様が本明細書において記述されているが、このような態様は、組合せにおける使用が必須ではない。従って、添付の請求項は、特許請求されている主題の範囲に含まれるすべてのこのような変更及び変形をカバーしているものと解釈されたい。
【0063】
例１． 方法であって、
ユーザーを識別することと、
前記ユーザーの前記識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得することであって、前記ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む、ことと、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータをデータ通信モジュールに割り当てることと、
前記ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記データ通信モジュールのキャリア設定をオリジナルの設定に戻すことと、
を有する方法。
例２． 前記データ通信モジュールは、車両データ通信モジュールである例１に記載の方法。
例３． 前記ユーザーは、バイオメトリクス、音声認識、及び画像認識の１つ又は複数を使用して識別されている例１に記載の方法。
例４． 前記オリジナル設定が前記データ通信モジュールに適用される際に、オリジナル機器製造者と関連するＳＩＭデータは、前記データ通信モジュールにアップロードされている例１に記載の方法。
例５． 前記オリジナル機器製造者と関連する前記ＳＩＭデータは、前記オリジナル機器製造者の前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記データ通信モジュールに割り当てられている例４に記載の方法。
例６． 前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータ及びオリジナル機器製造者と関連するＳＩＭデータは、前記データ通信モジュールに同時に割り当てられている例１に記載の方法。
例７． 第２ユーザーを識別することと、
前記第２ユーザーの前記識別とマッチングした第２ユーザープロファイルを取得することであって、前記第２ユーザープロフィルは、第２ユーザーキャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む、ことと、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータ及び前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを同時に仮想的に複製するべく、前記取得された第２ユーザープロファイルの前記第２ユーザーキャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記データ通信モジュールに割り当てることと、
前記データ通信モジュールが、前記ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成することと、
前記データ通信モジュールが、前記第２ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成することと、
を更に有する例１に記載の方法。
例８． 前記ユーザーを識別することは、
オンボードカメラ及び装置カメラの１つ又は複数を使用して前記ユーザーの画像をキャプチャすることと、
前記ユーザーの前記画像をデータベース内において保存されている１つ又は複数の画像と比較することと、
を有する例１に記載の方法。
例９． 前記取得されたユーザープロファイルと関連する前記キャリア計画に基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを複製するべく前記データ通信モジュールのキャリア設定を設定する選択肢を提示することと、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを複製するべく前記キャリア設定を設定するかどうかを通知するユーザー選択を受け取ることと、
前記受け取られたユーザー選択に基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを複製するべく前記キャリア設定を設定することと、
を更に有する例１に記載の方法。
例１０． 前記キャリア設定を設定する前記選択肢は、前記ユーザーの携帯型装置のディスプレイを使用して前記ユーザーに提示されている例９に記載の方法。
例１１． 車両であって、
データ通信モジュールと
コントローラと、
を有し、前記コントローラは、
前記車両のユーザーを識別し、
前記ユーザーの前記識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得し、前記ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく、前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記車両の前記データ通信モジュールに割り当て、且つ、
前記ユーザーがもはや前記車両によって識別可能ではないことに基づいて前記データ通信モジュールの前記キャリア設定をオリジナル設定に戻す、
ように構成されている、車両。
例１２． 前記オリジナル設定が前記データ通信モジュールに適用される際に、オリジナル機器製造者と関連するＳＩＭデータが前記データ通信モジュールにアップロードされている例１１に記載のシステム。
例１３． 前記オリジナル機器製造者と関連する前記ＳＩＭデータは、前記オリジナル機器製造者の前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記データ通信モジュールに割り当てられている例１２に記載のシステム。
例１４． 前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連するＳＩＭデータ及びオリジナル機器製造者と関連するＳＩＭデータは、前記データ通信モジュールに同時に割り当てられている例１１に記載のシステム。
例１５． 前記コントローラは、
前記車両の第２ユーザーを識別し、
前記第２ユーザーの前記識別とマッチングした第２ユーザープロファイルを取得し、前記第２ユーザープロファイルは、第２ユーザーキャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータ及び前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを同時に仮想的に複製するべく、前記取得された第２ユーザープロファイルの前記第２ユーザーキャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記車両の前記データ通信モジュールに割り当て、
前記データ通信モジュールが、前記ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成し、且つ、
前記データ通信モジュールが、前記第２ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成する、
ように更に構成されている例１１に記載のシステム。
例１６． 前記ユーザーは、バイオメトリクス、音声認識、及び画像認識の１つ又は複数を使用して識別されている例１１に記載のシステム。
例１７． 前記ユーザープロファイルは、クラウドサーバー内において保存されている例１１に記載のシステム。
例１８． 車両であって、
データ通信モジュールと、
コントローラと、
を有し、前記コントローラは、
オリジナル機器製造者のキャリア計画と関連するＳＩＭデータを前記データ通信モジュールに割り当て、
前記車両のユーザーを識別し、
前記ユーザーの前記識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得し、前記ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記車両の前記データ通信モジュールに割り当て、且つ、
前記ユーザーがもはや前記車両によって識別可能ではないことに基づいて前記データ通信モジュールのキャリア設定を戻す、
ように構成されている、車両。
例１９． 前記コントローラは、
前記車両の第２ユーザーを識別し、
前記第２ユーザーの前記識別とマッチングした第２ユーザープロファイルを取得し、前記第２ユーザープロファイルは、第２ユーザーキャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、且つ、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータ及び前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを同時に仮想的に複製するべく、前記第２ユーザーキャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記車両の前記データ通信モジュールに割り当てる、
ように更に構成されている例１８に記載のシステム。
例２０． 前記コントローラは、
前記データ通信モジュールが、前記ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成し、且つ、
前記データ通信モジュールが、前記第２ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成する、
ように更に構成されている例１９に記載のシステム。
ユーザーを識別することと、
前記ユーザーの前記識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得することであって、前記ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む、ことと、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータをデータ通信モジュールに割り当てることと、
前記ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記データ通信モジュールのキャリア設定をオリジナルの設定に戻すことと、
を有する方法。
例２． 前記データ通信モジュールは、車両データ通信モジュールである例１に記載の方法。
例３． 前記ユーザーは、バイオメトリクス、音声認識、及び画像認識の１つ又は複数を使用して識別されている例１に記載の方法。
例４． 前記オリジナル設定が前記データ通信モジュールに適用される際に、オリジナル機器製造者と関連するＳＩＭデータは、前記データ通信モジュールにアップロードされている例１に記載の方法。
例５． 前記オリジナル機器製造者と関連する前記ＳＩＭデータは、前記オリジナル機器製造者の前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記データ通信モジュールに割り当てられている例４に記載の方法。
例６． 前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータ及びオリジナル機器製造者と関連するＳＩＭデータは、前記データ通信モジュールに同時に割り当てられている例１に記載の方法。
例７． 第２ユーザーを識別することと、
前記第２ユーザーの前記識別とマッチングした第２ユーザープロファイルを取得することであって、前記第２ユーザープロフィルは、第２ユーザーキャリア計画と関連するＳＩＭデータを含む、ことと、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータ及び前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを同時に仮想的に複製するべく、前記取得された第２ユーザープロファイルの前記第２ユーザーキャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記データ通信モジュールに割り当てることと、
前記データ通信モジュールが、前記ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成することと、
前記データ通信モジュールが、前記第２ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成することと、
を更に有する例１に記載の方法。
例８． 前記ユーザーを識別することは、
オンボードカメラ及び装置カメラの１つ又は複数を使用して前記ユーザーの画像をキャプチャすることと、
前記ユーザーの前記画像をデータベース内において保存されている１つ又は複数の画像と比較することと、
を有する例１に記載の方法。
例９． 前記取得されたユーザープロファイルと関連する前記キャリア計画に基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを複製するべく前記データ通信モジュールのキャリア設定を設定する選択肢を提示することと、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを複製するべく前記キャリア設定を設定するかどうかを通知するユーザー選択を受け取ることと、
前記受け取られたユーザー選択に基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを複製するべく前記キャリア設定を設定することと、
を更に有する例１に記載の方法。
例１０． 前記キャリア設定を設定する前記選択肢は、前記ユーザーの携帯型装置のディスプレイを使用して前記ユーザーに提示されている例９に記載の方法。
例１１． 車両であって、
データ通信モジュールと
コントローラと、
を有し、前記コントローラは、
前記車両のユーザーを識別し、
前記ユーザーの前記識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得し、前記ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく、前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記車両の前記データ通信モジュールに割り当て、且つ、
前記ユーザーがもはや前記車両によって識別可能ではないことに基づいて前記データ通信モジュールの前記キャリア設定をオリジナル設定に戻す、
ように構成されている、車両。
例１２． 前記オリジナル設定が前記データ通信モジュールに適用される際に、オリジナル機器製造者と関連するＳＩＭデータが前記データ通信モジュールにアップロードされている例１１に記載のシステム。
例１３． 前記オリジナル機器製造者と関連する前記ＳＩＭデータは、前記オリジナル機器製造者の前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記データ通信モジュールに割り当てられている例１２に記載のシステム。
例１４． 前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連するＳＩＭデータ及びオリジナル機器製造者と関連するＳＩＭデータは、前記データ通信モジュールに同時に割り当てられている例１１に記載のシステム。
例１５． 前記コントローラは、
前記車両の第２ユーザーを識別し、
前記第２ユーザーの前記識別とマッチングした第２ユーザープロファイルを取得し、前記第２ユーザープロファイルは、第２ユーザーキャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータ及び前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを同時に仮想的に複製するべく、前記取得された第２ユーザープロファイルの前記第２ユーザーキャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記車両の前記データ通信モジュールに割り当て、
前記データ通信モジュールが、前記ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成し、且つ、
前記データ通信モジュールが、前記第２ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成する、
ように更に構成されている例１１に記載のシステム。
例１６． 前記ユーザーは、バイオメトリクス、音声認識、及び画像認識の１つ又は複数を使用して識別されている例１１に記載のシステム。
例１７． 前記ユーザープロファイルは、クラウドサーバー内において保存されている例１１に記載のシステム。
例１８． 車両であって、
データ通信モジュールと、
コントローラと、
を有し、前記コントローラは、
オリジナル機器製造者のキャリア計画と関連するＳＩＭデータを前記データ通信モジュールに割り当て、
前記車両のユーザーを識別し、
前記ユーザーの前記識別とマッチングしたユーザープロファイルを取得し、前記ユーザープロファイルは、キャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製するべく前記取得されたユーザープロファイルの前記キャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記車両の前記データ通信モジュールに割り当て、且つ、
前記ユーザーがもはや前記車両によって識別可能ではないことに基づいて前記データ通信モジュールのキャリア設定を戻す、
ように構成されている、車両。
例１９． 前記コントローラは、
前記車両の第２ユーザーを識別し、
前記第２ユーザーの前記識別とマッチングした第２ユーザープロファイルを取得し、前記第２ユーザープロファイルは、第２ユーザーキャリア計画と関連するＳＩＭデータを含み、且つ、
前記ユーザーの前記ＳＩＭデータ及び前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを同時に仮想的に複製するべく、前記第２ユーザーキャリア計画と関連する前記ＳＩＭデータを前記車両の前記データ通信モジュールに割り当てる、
ように更に構成されている例１８に記載のシステム。
例２０． 前記コントローラは、
前記データ通信モジュールが、前記ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成し、且つ、
前記データ通信モジュールが、前記第２ユーザーがもはや識別可能ではないことに基づいて前記第２ユーザーの前記ＳＩＭデータを仮想的に複製しないように、前記データ通信モジュールの前記キャリア設定を構成する、
ように更に構成されている例１９に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【外国語明細書】