(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022081584
(43)【公開日】2022-05-31
(54)【発明の名称】エアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20220524BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20220524BHJP
A24F 40/57 20200101ALI20220524BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/20
A24F40/57
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022034239
(22)【出願日】2022-03-07
(62)【分割の表示】P 2020541572の分割
【原出願日】2019-01-18
(31)【優先権主張番号】10-2018-0012459
(32)【優先日】2018-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】チャン、 ヨン チュン
(72)【発明者】
【氏名】コ、 キョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】ソ、 チャン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、 チン チョル
(72)【発明者】
【氏名】チョン、 チョン ソン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、 チョル ホ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】タバコ媒質収容部を加熱する第1ヒータ、及び保湿剤収容部を加熱する第2ヒータの動作温度を低くする。
【解決手段】エアロゾル発生システムは、タバコ媒質収容部、及びタバコ媒質収容部の上流末端または下流末端に位置した保湿剤収容部を含むシガレットを含み、また、エアロゾル発生システムは、シガレットを収容するための細長型空洞、及びタバコ媒質収容部を加熱する第1ヒータと、保湿剤収容部を加熱する第2ヒータとを含むエアロゾル発生装置を含む。
【選択図】
図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコ媒質収容部と、
前記タバコ媒質収容部の上流末端に位置した保湿剤収容部と、を含む、シガレット。
【請求項2】
前記保湿剤収容部は、第1ラッパ及び所定の素材によって包装され、
前記所定の素材は、防水性、撥水性、撥油性、及び耐熱性のうち、少なくともいずれか1つの特性を有する、請求項1に記載のシガレット。
【請求項3】
前記所定の素材は、アルミニウムホイルを含む、請求項2に記載のシガレット。
【請求項4】
前記保湿剤収容部は、グリセリン及びプロピレングリコールを含み、ニコチンを選択的に含む、請求項2に記載のシガレット。
【請求項5】
前記保湿剤収容部は、セルロース系の物質を含み、前記セルロース系の物質に保湿剤が含有される、請求項1に記載のシガレット。
【請求項6】
前記タバコ媒質収容部は、刻みタバコで充填される、請求項1に記載のシガレット。
【請求項7】
前記タバコ媒質収容部は、刻みタバコ及び再構成タバコが混合されて充填される、請求項1に記載のシガレット。
【請求項8】
前記タバコ媒質収容部は、風味剤を含む、請求項1に記載のシガレット。
【請求項9】
前記シガレットは、
前記タバコ媒質収容部の下流末端に位置したフィルタ部をさらに含み、
前記フィルタ部は、紙管である、請求項1に記載のシガレット。
【請求項10】
前記フィルタ部は、ポリ乳酸によって作製された構造物を含む、請求項9に記載のシガレット。
【請求項11】
エアロゾル発生システムであって、
タバコ媒質収容部と、前記タバコ媒質収容部の上流末端に位置した保湿剤収容部と、を含むシガレットと、
前記シガレットを収容するための細長型空洞と、
前記タバコ媒質収容部及び前記保湿剤収容部を少なくとも部分的に取り囲むヒータと、を含むエアロゾル発生装置と、を含む、エアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記タバコ媒質収容部と前記保湿剤収容部は、互いに異なる温度で加熱される、請求項11に記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生システム提供に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増大加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではなく、シガレット内のエアロゾル発生物質が加熱されることにより、エアロゾルが生成される方法に係わる需要が増大加している。
【0003】
一般的に、タバコ媒質の主原料であるスラリー板状葉シートの場合、引っ張り力が弱く、製造適性が困難であり、タバコ媒質に保湿剤も多量含有されており、物理性が脆弱である。また、保湿剤を含んだタバコ媒質は、親水性により、周囲環境の湿度にも敏感であり、製造共助環境制御に困難が伴う。タバコ媒質内に含有させることができる保湿剤の量にも限界がある。
【0004】
タバコ媒質以外に、別途のカートリッジに保湿剤を含む場合には、カートリッジに含有された保湿剤管理に困難が伴い(流通期限、変質など)、カートリッジで生成されたエアロゾルが移動する通路に凝縮物が発生し、汚染が発生してしまう。
【0005】
それにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル発生装置に対する研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
エアロゾル発生システムを提供するところにある。該エアロゾル発生システムは、シガレット及びエアロゾル発生装置を含んでもよい。特に、シガレットは、タバコ媒質収容部と保湿剤収容部とを含み、該エアロゾル発生装置は、タバコ媒質収容部を加熱する第1ヒータと、保湿剤収容部を加熱する第2ヒータとを含んでもよい。
【0007】
本実施形態がなす技術的課題は、前述のような技術的課題に限定されるものではなく、以下の実施形態から他の技術的課題が類推されるのである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
エアロゾル発生システムは、タバコ媒質収容部、及びタバコ媒質収容部の上流末端または下流末端に位置した保湿剤収容部を含むシガレットを含む。また、該エアロゾル発生システムは、シガレットを収容するための細長型空洞、及びタバコ媒質収容部を加熱する第1ヒータと、保湿剤収容部を加熱する第2ヒータとを含むエアロゾル発生装置を含む。
【発明の効果】
【0009】
本実施形態においては、シガレットに、タバコ媒質収容部と区分された保湿剤収容部が含まれることにより、タバコ媒質収容部を加熱する第1ヒータ、及び保湿剤収容部を加熱する第2ヒータの動作温度を低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】一実施形態によるシガレットを構成するセグメントについて説明するための図である。
【
図1B】一実施形態によるシガレットを構成するセグメントについて説明するための図である。
【
図2】一実施形態によるエアロゾル発生システムについて説明するための図である。
【
図3】一実施形態による保湿剤収容部の構造の断面を示す例示的な図面である。
【
図4A】一実施形態による複数個ヒータの構造及び配置について説明するための図面である。
【
図4B】一実施形態による複数個ヒータの構造及び配置について説明するための図面である。
【
図4C】一実施形態による複数個ヒータの構造及び配置について説明するための図面である。
【
図4D】一実施形態による複数個ヒータの構造及び配置について説明するための図面である。
【
図4E】一実施形態による複数個ヒータの構造及び配置について説明するための図面である。
【
図4F】一実施形態による複数個ヒータの構造及び配置について説明するための図面である。
【
図5A】一実施形態による複数個ヒータの構造及び配置について説明するための図面である。
【
図5B】一実施形態による複数個ヒータの構造及び配置について説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
前述の技術的課題を達成するための技術的手段として、本開示の第1側面は、タバコ媒質収容部と、前記タバコ媒質収容部の上流末端または下流末端に位置した保湿剤収容部と、を含むシガレット;前記シガレットを収容するための細長型空洞;及び前記タバコ媒質収容部を加熱する第1ヒータと、前記保湿剤収容部を加熱する第2ヒータとを含むエアロゾル発生装置;を含むエアロゾル発生システムを提供することができる。
【0012】
また、前記保湿剤収容部は、多孔質マトリックス構造、チューブ構造、枝管構造またはキャビティ(cavity)構造のうちいずれか1つの構造であるエアロゾル発生システムを提供することができる。
【0013】
また、前記保湿剤収容部は、前記タバコ媒質収容部の上流末端に位置し、ハニカム構造であるエアロゾル発生システムを提供することができる。
【0014】
また、該保湿剤は、前記多孔質マトリックス構造、前記チューブ構造または前記ハニカム構造を有する保湿剤収容部に含浸されるか、あるいは前記枝管構造または前記キャビティ構造を有する保湿剤収容部に塗布されるものであるエアロゾル発生システムを提供することができる。
【0015】
また、前記保湿剤収容部は、前記タバコ媒質収容部の下流末端に位置し、前記第2ヒータは、前記保湿剤収容部を少なくとも部分的に取り囲む円筒状構造であるか、または前記保湿剤収容部は、前記タバコ媒質収容部の上流末端に位置し、前記第2ヒータは、前記保湿剤収容部を少なくとも部分的に取り囲む円筒状構造、前記シガレットの上流末端に位置する平面形構造、前記保湿剤収容部の内部に挿入される細長型構造、またはその組み合わせによって形成された構造であるエアロゾル発生システムを提供することができる。
【0016】
また、前記タバコ媒質収容部に含まれたニコチンがエアロゾル化されるように、前記第1ヒータは、前記タバコ媒質収容部を第1温度範囲で加熱するように動作し、前記第2ヒータは、前記保湿剤収容部を第1温度範囲より高い第2温度範囲で加熱するように動作するものであるエアロゾル発生システムを提供することができる。
【0017】
また、前記保湿剤収容部は、アルミニウムホイルによって覆い包まれており、前記アルミニウムホイルは、シガレット紙内部に位置するものであるエアロゾル発生システムを提供することができる。
【0018】
本開示の第2側面は、シガレットを収容するための細長型空洞と、前記シガレットのタバコ媒質収容部を加熱する第1ヒータ、及び前記シガレットの保湿剤収容部を加熱する第2ヒータと、を含むエアロゾル発生装置を提供することができる。
【0019】
また、前記保湿剤収容部は、前記タバコ媒質収容部の下流末端に位置し、前記第2ヒータは、前記保湿剤収容部を少なくとも部分的に取り囲む円筒状構造であるか、または前記保湿剤収容部は、前記タバコ媒質収容部の上流末端に位置し、前記第2ヒータは、前記保湿剤収容部を少なくとも部分的に取り囲む円筒状構造、前記シガレットの上流末端に位置する平面形構造、前記保湿剤収容部の内部に挿入される細長型構造、またはその組み合わせによって形成された構造であるエアロゾル発生装置を提供することができる。
【0020】
また、前記タバコ媒質収容部に含まれたニコチンがエアロゾル化されるように、前記第1ヒータは、前記タバコ媒質収容部を第1温度範囲で加熱するように動作し、前記第2ヒータは、前記保湿剤収容部を第1温度範囲より高い第2温度範囲で加熱するように動作するものであるエアロゾル発生装置を提供することができる。
【0021】
本発明は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、特定実施形態を図面に例示し、詳細な説明によって詳細に説明する。本発明の効果、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、多様な形態にも具現されるのである。
【0022】
以下の実施形態において、単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数表現を含む。
【0023】
以下の実施形態において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在するということを意味するものであり、1以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性をあらかじめ排除するものではない。
【0024】
以下の実施形態において、用語「上流」及び「下流」は、ユーザがシガレットを使用して空気を吸引する方向を基準にし、シガレットを構成するセグメントの相対的な位置を示すために使用された用語である。シガレットは、下流端部(すなわち、空気が入る部分)、及びそれに対向する上流端部(すなわち、空気が出る部分)を含む。シガレット使用時、ユーザは、シガレットの下流端部を口にする。該下流端部は、上流端部の下流に位置し、一方、用語「端部」は、また「末端」とも記述される。
【0025】
図面においては、説明の便宜のために、構成要素がその大きさが誇張されていたり縮小されていたりする。例えば、図面に示された各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために任意に示されているので、本発明は、必ずしも図示されているところに限定されるものではない。
【0026】
以下においては、添付図面を参照し、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野において当業者であるならば、容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、さまざまに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0027】
図1A及び
図1Bは、一実施形態によるシガレットを構成するセグメントについて説明するための図面である。
【0028】
図1A及び
図1Bを参照すれば、シガレット1a,1bは、保湿剤収容部10a,10b、タバコ媒質収容部11a,11b及びフィルタ部12a,12bを含んでもよい。一方、
図1には図示されていないが、シガレット1a,1bは、少なくとも1枚のラッパによっても包装される。
【0029】
保湿剤収容部10a,10bは、保湿剤を含んでもよい。該保湿剤は、グリセリン、プロピレングリコール(PG)及び水を含んでもよい。該保湿剤は、エチレングリコール、ジプロピルレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つをさらに含んでもよい。また、保湿剤収容部10a,10bは、追加してニコチンをさらに含んでもよい。しかし、保湿剤収容部10a,10bに含まれる物質は、それらに限定されるものではない。
【0030】
保湿剤収容部10a,10bは、それを覆い包むラッパを含んでもよい。また、保湿剤収容部10a,10bは、それを覆い包む防水性、撥水(油)性及び耐熱性の特徴を有する素材(例えば、アルミニウムホイル)をさらに含んでもよい。その場合、アルミニウムホイルは、ラッパと保湿剤収容部10a,10bとの間に位置することができる。保湿剤収容部10a,10bに含有された保湿剤が漏れ出し、ラッパを汚染させてもしまうので、それを防止するために、保湿剤収容部10a,10bを覆い包むアルミニウムホイルをさらに含んでもよい。
【0031】
保湿剤収容部10a,10bに含まれた保湿剤は、シガレット1a,1b加熱時に発生するエアロゾル内の水分を適正レベルで維持し、タバコ固有の味を柔らかくし、霧化量を豊かにする。
【0032】
タバコ媒質収容部11a,11bは、タバコ媒質と、それを覆い包むタバコラッパとを含んでもよい。タバコ媒質収容部11a,11bは、円柱形状を有することができ、タバコ媒質から、煙及び/またはエアロゾルが発生し、発生した煙及び/またはエアロゾルは、フィルタ部12a,12bを介して、ユーザに吸入されるのである。
【0033】
タバコ媒質収容部11a,11bは、板状葉タバコ、刻みタバコ、再構成タバコノヨウニ、タバコ原料を基にする固体物質を含んでもよい。一実施形態において、タバコ媒質収容部11a,11bは、しわの入った板状葉シートによっても充填される。板状葉シートは、円筒軸に、実質的に横長方向にロールされているか、折り畳まれているか、圧縮されるか、あるいは収縮されることにより、しわが形成されるのである。しわの入った板状葉シートの谷間隔などを調節することにより、多孔度を決定することができる。
【0034】
他の実施形態において、タバコ媒質収容部11a,11bは、刻みタバコによっても充填される。ここで、刻みタバコは、タバコシート(または、スラリー板状葉シート)を細かく切断することによっても生成される。また、タバコ媒質収容部11a,11bは、複数のタバコストランドが、互いに同じ方向(平行)、またはランダムに合わされても形成される。具体的には、タバコ媒質収容部11a,11bは、複数のタバコストランドが合わされて形成され、エアロゾルが通過することができる縦方向の複数チャネルが形成される。このとき、タバコストランドの大きさ及び配列により、縦方向のチャネルは、均一であったり、不均一であったりする。
【0035】
タバコ媒質収容部11a,11bのタバコ媒質は、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つを含んでもよい。また、タバコ媒質は、グリセリン及びプロピレングリコールをさらに含んでもよい。
【0036】
また、タバコ媒質収容部11a,11bは、風味剤、及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。例えば、該風味剤は、甘草、ショ糖、果糖シロップ、イソ甘味剤(isosweet)、ココア、ラベンダー、シナモン、カルダモン、セロリ、フェヌグリーク、カスカリラ、白檀、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、ローズオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、ミントオイル、桂皮、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、カモミール、メントール、桂皮、イランイラン、ザルビア、スペアミント、生姜、コリアンダーまたはコーヒーなどを含んでもよい。一方、タバコ媒質収容部11a,11bは、グリセリンまたはプロピレングリコールを一部含んでもよい。
【0037】
フィルタ部12a,12bは、少なくとも1つのセグメントによっても構成され、少なくとも1つのセグメントを覆い包むタバコフィルタラッパを含んでもよい。一実施形態において、フィルタ部12a,12bは、チューブフィルタ、冷却構造物及びリセスフィルタのうち少なくとも一つを含んでもよい。該チューブフィルタは、内部に空洞を含む形態を有する。チューブフィルタ及びリセスフィルタは、セルロース系の物質(例えば、紙、アセテートなど)によっても作製され、冷却構造物は、純粋なポリ乳酸によって作製されるか、あるいは他の分解性ポリマーとポリ乳酸とを組み合わせても作製される。
【0038】
一方、
図1A及び
図1Bにおいては、フィルタ部12a,12bが、タバコ媒質収容部11a,11bの上流末端部または下流末端部と接触するように図示されているが、フィルタ部12a,12bを構成する一部セグメントは、保湿剤収容部10a,10bとタバコ媒質収容部11a,11bとの間に位置してもよい。
【0039】
図1Aにおいては、タバコ媒質収容部11aの上流末端に、保湿剤収容部10aが位置しており、
図1Bにおいては、タバコ媒質収容部11bの下流末端に、保湿剤収容部10bが位置している。一実施形態において、複数のヒータを利用し、保湿剤収容部10a,10b及びタバコ媒質収容部11a,11bを個別的に加熱することができ、このとき、保湿剤収容部10a,10b及びタバコ媒質収容部11a,11bの加熱温度は、異なりもする。
【0040】
図1Bでのように、タバコ媒質収容部11bの下流末端に、保湿剤収容部10bが位置する場合、保湿剤収容部10bの加熱温度は、グリセリンをエアロゾル化させるための所定温度でもある。一方、
図1Aでのように、タバコ媒質収容部11aの上流末端に、保湿剤収容部10aが位置する場合、タバコ媒質収容部11aで発生した高温のエアロゾルが保湿剤収容部10aを通過するので、保湿剤収容部10aの加熱温度は、
図1Bでの所定温度よりも低い。
【0041】
図2は、一実施形態によるエアロゾル発生システムについて説明するための図面である。
【0042】
図2を参照すれば、エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生装置210及びシガレット220を含んでもよい。シガレット220は、保湿剤収容部、タバコ媒質収容部及びフィルタ部を含んでもよい。シガレット220は、
図1A及び
図1Bで説明したシガレット1a,1bと同一であるので、それに係わる説明は、省略する。
【0043】
エアロゾル発生装置210は、ヒータ212、制御部213及びバッテリ214を含んでもよい。また、エアロゾル発生装置210は、シガレット220を収容するための細長型空洞211を含んでもよい。
【0044】
図2に図示されたエアロゾル発生装置210には、本実施形態と係わる構成要素だけが図示されている。従って、
図2に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がエアロゾル発生装置210にさらに含まれてもよいということは、本実施形態と係わる技術分野で当業者であるならば、理解することができるであろう。
【0045】
シガレット220がエアロゾル発生装置210に挿入されれば、エアロゾル発生装置210は、ヒータ212を加熱する。シガレット220内のタバコ媒質は、加熱されたヒータ212によって温度が上昇し、それにより、タバコ媒質からエアロゾルが生成される。生成されたエアロゾルは、シガレット220のフィルタ部を介して、ユーザに伝達される。
【0046】
バッテリ214は、エアロゾル発生装置210の動作に利用される電力を供給する。例えば、バッテリ214は、ヒータ212が加熱されるように電力を供給することができ、制御部213の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ214は、エアロゾル発生装置210に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0047】
一方、バッテリ214は、リチウムリン酸鉄(LiFePO4)またはリチウムイオン(Li-ion)バッテリでもあるが、前述の例に限定されるものではない。例えば、バッテリ214は、酸化リチウムコバルト(LiCoO2)バッテリ、リチウムチタン酸塩バッテリなどでもある。
【0048】
ヒータ212は、バッテリ214から供給された電力によって加熱される。シガレット220がエアロゾル発生装置210に挿入されれば、加熱されたヒータ212は、シガレット220内部のタバコ媒質の温度を上昇させることにより、エアロゾルが発生することになる。
【0049】
図2を参照すれば、ヒータ212は、シガレット220内部に挿入される細長型構造でもある。すなわち、シガレット220が細長型空洞211に挿入されれば、細長型構造のヒータ212は、シガレット220内部に位置することになる。ヒータ212は、ブレード型、または円柱と円錐とが組み合わせされた探針型でもあり、複数個のブレード、または複数個の探針によっても構成される。一方、ヒータ212は、電気伝導性トラック(track)を含んでもよく、その場合、該電気伝導性トラックは、ブレード型または探針型の基板表面に沿っても配置される。
【0050】
他の実施形態において、エアロゾル発生装置210のヒータは、シガレット220を部分的に取り囲む円筒状構造でもある。該ヒータは、シガレット220の少なくとも一部を取り囲むことにより、シガレット220の保湿剤収容部及びタバコ媒質収容部を加熱するようにも配置される。また、該ヒータは、外部から電気が印加されれば、熱を発生させる電気抵抗性パターンを具備したフィルム(film)形状によっても作製される。例えば、該ヒータは、ポリイミドなどの素材を含んだ基板と、基板の表面に沿って配置された伝導性トラックと、を含んでもよい。さらに他の実施形態において、エアロゾル発生装置210のヒータは、シガレット220の上流末端部分に近接している片面型構造でもある。
【0051】
一方、エアロゾル発生装置210は、エアロゾル発生装置210は、複数のヒータを利用し、シガレット220の保湿剤収容部と、シガレット220のタバコ媒質収容部とを個別的に加熱することができる。すなわち、エアロゾル発生装置210は、タバコ媒質収容部を加熱する第1ヒータと、保湿剤収容部を加熱する第2ヒータとを含んでもよいし、その場合、第1ヒータ及び第2ヒータの動作温度は、異なってもよい。
【0052】
シガレット220は、保湿剤を含んだ保湿剤収容部を含むことにより、タバコ媒質収容部に含有された保湿剤の量を減らしたり、あるいは保湿剤をタバコ媒質収容部から除去したりすることができる。該保湿剤には、グリセリンなどが含まれるが、グリセリンは、分子量が多いので、グリセリンをエアロゾル化させるためには、保湿剤を高温で加熱する必要がある。すなわち、保湿剤がタバコ媒質収容部に含まれた場合、保湿剤に含まれた物質をエアロゾル化させるために、タバコ媒質収容部を高温で加熱しなければならない。一方、シガレット220に、保湿剤収容部が別途のセグメントとして含まれることにより、タバコ媒質収容部に含有された保湿剤の量を減らしたり、保湿剤をタバコ媒質収容部から除去したりすることができる。タバコ媒質収容部に含有された保湿剤の量を減らしたり、保湿剤をタバコ媒質収容部から除去したりする場合、タバコ媒質収容部は、ニコチンがエアロゾル化される温度範囲で加熱されても十分である。
【0053】
一実施形態において、タバコ媒質収容部に含まれたニコチンがエアロゾル化されるように、第1ヒータは、タバコ媒質収容部を第1温度範囲で加熱することができる。第1温度範囲は、150℃ないし200℃の範囲でもある。また、第2ヒータは、保湿剤収容部を、第1温度範囲より高い第2温度範囲で加熱することができる。第2温度範囲は、200℃ないし300℃の範囲、望ましくは、200℃ないし250℃の範囲でもある。
【0054】
一実施形態において第1ヒータは、円筒状構造であり、第2ヒータは、円筒状構造、平面形構造、細長型構造、またはその組み合わせによって形成された構造でもある。詳細な内容は、
図4Aないし
図4Fを参照して説明する。
【0055】
制御部213は、エアロゾル発生装置210を動作させるための全般的な機能を制御する役割を行う。制御部213は、プロセッサを含んでもよい。例えば、該プロセッサは、MCU(microcontroller unit)でもあるが、それに制限されるものではない。
【0056】
制御部213は、複数のヒータに連結され、各ヒータの温度を決定することができ、決定されたヒータの温度に基づいて、各ヒータの温度を調整するか否かということを決定することができる。制御部213は、ヒータの温度を調整するという決定に基づいて、バッテリ214から複数のヒータに供給される電力を調整することができる。例えば、制御部213は、バッテリ214からヒータに供給されるパルス電圧の高さまたは周期を調整することができる。
【0057】
図3は、一実施形態による保湿剤収容部の構造の断面を示す例示的な図面である。
【0058】
図3を参照すれば、一実施形態において、保湿剤収容部は、多孔性マトリックス構造30でもある。多孔性マトリックス構造30は、多孔性セラミックスまたは酢酸セルロースによっても作製される。その場合、該保湿剤は、多孔性マトリックス構造30の保湿剤収容部にも含浸される。
【0059】
他の実施形態において、保湿剤収容部は、チューブ構造(または、枝管構造)31でもある。チューブ構造(または、枝管構造)31は、内部に空洞を含む形態であり、該空洞は、保湿剤収容部内部にヒータが挿入される経路にもなる。該保湿剤は、チューブ構造31の保湿剤収容部に含浸されるか、あるいは枝管構造31の保湿剤収容部にも塗布される。
【0060】
他の実施形態において、保湿剤収容部は、キャビティ(cavity)構造32でもある。キャビティ構造32は、外部ラッパだけ存在する構造であり、該保湿剤は、外部ラッパの内側にも塗布される。
【0061】
他の実施形態において保湿剤収容部は、ハニカム構造33でもある。保湿剤収容部の作製時、押出、圧着及び射出の過程を介して、保湿剤収容部をハニカム構造33で作製することができる。ハニカム構造33の空スペースは、保湿剤収容部内部にヒータが挿入される経路にもなり、シガレットの上流末端から流入された空気が通過する気流通路の役割を遂行することができる。
【0062】
一方、保湿剤収容部は、タバコ媒質収容部の上流末端または下流末端に位置することができる。保湿剤収容部がタバコ媒質収容部の上流末端に位置する場合、保湿剤収容部は、多孔質マトリックス構造30、チューブ構造(または、枝管構造)31、キャビティ構造32またはハニカム構造33でもある。また、保湿剤収容部は、タバコ媒質収容部の下流末端に位置する場合、多孔質マトリックス構造30、チューブ構造(または、枝管構造)31またはキャビティ構造32でもある。
【0063】
保湿剤は、カプセルに取り囲まれるか、あるいはフィルム素材に塗布(または、コーティング)されることにより、保湿剤収容部に含まれてもよい。カプセルは、球形、または円筒状の形状を有することができる。カプセルの被膜は、寒天(agar)、ペクチン(pectin)、アルギン酸ナトリウム(sodium alginate)、カラギナン(carrageenan)、ゼラチンまたはグアゴムなどのゴム類によっても製造される。また、カプセルの被膜を形成する材料として、硬化助剤がさらに利用されてもよい。ここで、ゲル化助剤としては、例えば、塩化カルシウム群などが使用されてもよい。また、カプセルの被膜を形成する材料として、可塑剤がさらに利用されてもよい。ここで、可塑剤としては、グリセリン及び/またはソルビトールが利用されてもよい。また、カプセル324の被膜を形成する材料として、着色料がさらに利用されてもよい。また、フィルム素材は、ポリ乳酸(PLA)でもあるが、それに制限されるものではない。
【0064】
図4Aないし
図4Fは、一実施形態による複数個ヒータの構造及び配置について説明するための図面である。
【0065】
図4Aを参照すれば、シガレットは、タバコ媒質収容部410、保湿剤収容部420及びフィルタ部430を含んでもよい。一実施形態において、保湿剤収容部420は、タバコ媒質収容部410の上流末端に位置することができる。
【0066】
図4Aに図示されていないが、シガレットは、少なくとも1枚のラッパによっても包装される。また、保湿剤収容部420は、それを覆い包む防水性、撥水(油)性及び耐熱性の特徴を有する素材(例えば、アルミニウムホイル)をさらに含んでもよい。その場合、該アルミニウムホイルは、ラッパと保湿剤収容部420との間に位置することができる。
【0067】
タバコ媒質収容部410は、刻みタバコ、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールを含んでもよい。また、タバコ媒質収容部410は、風味剤及び/または有機酸のような他の添加物質を含んでもよい。
【0068】
保湿剤収容部420は、保湿剤を含んでもよい。該保湿剤は、グリセリン、プロピレングリコール(PG)及び水を含んでもよい。また、該保湿剤は、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち少なくとも一つをさらに含んでもよい。
【0069】
フィルタ部430は、少なくとも1つのセグメントによっても構成され、少なくとも1つのセグメントを覆い包むタバコフィルタラッパを含んでもよい。フィルタ部430は、チューブフィルタ、冷却構造物及びリセスフィルタのうち少なくとも一つを含んでもよいが、それらに制限されるものではない。
【0070】
保湿剤に含まれたグリセリンは、分子量が多いので、グリセリンをエアロゾル化させるためには、保湿剤を高温で加熱しなければならない。シガレットは、保湿剤を含んだ保湿剤収容部420を含むことにより、タバコ媒質収容部410に含有された保湿剤の量を減らしたり、保湿剤をタバコ媒質収容部410から除去したりすることができ、それにより、タバコ媒質収容部410の加熱温度を低くすることができる。一方、保湿剤収容部420に含まれた保湿剤は、シガレット加熱時に発生するエアロゾル内の水分を適正レベルに維持し、タバコ固有の味を柔らかくし、霧化量が豊かにすることができる。
【0071】
エアロゾル発生装置は、第1ヒータ41a及び第2ヒータ42aを利用し、タバコ媒質収容部410及び保湿剤収容部420を個別的に加熱することができる。シガレットに、保湿剤収容部420が別途のセグメントとして含まれ、タバコ媒質収容部410に含有された保湿剤の量が減るか、あるいは保湿剤が除去されるのである。第1ヒータ41aは、タバコ媒質収容部410に含まれたニコチンがエアロゾル化されるように、タバコ媒質収容部410を第1温度範囲で加熱することができる。該第1温度範囲は、150℃ないし200℃の範囲でもある。また、第2ヒータ42aは、保湿剤収容部を、第1温度範囲より高い第2温度範囲で加熱することができる。第2温度範囲は、200℃ないし300℃の範囲、望ましくは、200℃ないし250℃の範囲でもある。しかし、第1温度範囲及び第2温度範囲は、それらに制限されるものではない。
【0072】
図4Aに図示されているように、第1ヒータ41a及び第2ヒータ42aは、円筒状構造でもある。第1ヒータ41aは、タバコ媒質収容部410を少なくとも部分的に取り囲むことにより、タバコ媒質収容部410の外部を加熱し、第2ヒータ42aは、保湿剤収容部420を少なくとも部分的に取り囲むことにより、保湿剤収容部420の外部を加熱することができる。
【0073】
保湿剤収容部420は、タバコ媒質収容部410の上流末端に位置しているので、ユーザがシガレットを吸引するとき、シガレットの上流末端から流入された空気が保湿剤収容部420を通過しながら、第2ヒータ42aによって加熱され、保湿剤(例えば、グリセリン)がエアロゾル化される。また、保湿剤収容部420を通過した空気は、タバコ媒質収容部410を通過しながら、第1ヒータ41aによって加熱され、タバコ媒質(例えば、ニコチン)が追加してエアロゾル化される。このとき、タバコ媒質収容部410に流入される空気は、第2ヒータ42aによって加熱された高温の空気であるので、タバコ媒質収容部410は、第1ヒータ41aだけではなく、高温の空気から熱を吸収し、てエアロゾル化がなされるのである。
【0074】
【0075】
図4Bに図示されているように、第1ヒータ41aは、円筒状構造でもある。第2ヒータ42a,42bは、円筒状構造及び平面形構造でもある。第1ヒータ41aは、タバコ媒質収容部410を少なくとも部分的に取り囲むことにより、タバコ媒質収容部410の外部を加熱することができる。円筒状構造の第2ヒータ42aは、保湿剤収容部420を少なくとも部分的に取り囲むことにより、保湿剤収容部420の外部を加熱することができ、平面形構造の第2ヒータ42bは、保湿剤収容部420の上流末端に位置し、保湿剤収容部420上流末端を加熱することができる。一方、平面形構造の第2ヒータ42bは、保湿剤収容部420の上流末端と接触しているか、あるいは保湿剤収容部420の上流末端から所定距離ほど離隔されている。
【0076】
図4Cに図示されているように、第1ヒータ41aは、円筒状構造でもあり、第2ヒータ42cは、細長型構造でもある。第1ヒータ41aは、タバコ媒質収容部410を少なくとも部分的に取り囲むことにより、タバコ媒質収容部410の外部を加熱することができる。第2ヒータ42cは、保湿剤収容部420の内部に挿入されることにより、保湿剤収容部420の内部を加熱することができる。
【0077】
図4Cに図示されているように、第1ヒータ41aは、円筒状構造でもある。第2ヒータ42a,42cは、円筒状構造及び細長型構造でもある。第1ヒータ41aは、タバコ媒質収容部410を少なくとも部分的に取り囲むことにより、タバコ媒質収容部410の外部を加熱することができる。円筒状構造の第2ヒータ42aは、保湿剤収容部420を少なくとも部分的に取り囲むことにより、保湿剤収容部420の外部を加熱することができ、細長型構造の第2ヒータ42cは、保湿剤収容部420の内部に挿入されることにより、保湿剤収容部420の内部を加熱することができる。
【0078】
図4Eに図示されているように、第1ヒータ41aは、円筒状構造でもある。第2ヒータ42b,42cは、平面形構造及び細長型構造でもある。第1ヒータ41aは、タバコ媒質収容部410を少なくとも部分的に取り囲むことにより、タバコ媒質収容部410の外部を加熱することができる。平面形構造の第2ヒータ42bは、保湿剤収容部420の上流末端に位置し、保湿剤収容部420上流末端を加熱し、細長型構造の第2ヒータ42cは、保湿剤収容部420の内部に挿入されることにより、保湿剤収容部420の内部を加熱することができる。一方、平面形構造の第2ヒータ42bは、保湿剤収容部420の上流末端と接触しているか、あるいは上流末端から一定間隔離隔されている。また、平面形構造の第2ヒータ42bと細長型構造の第2ヒータ42cは、結合されてもいる。
【0079】
図4Fに図示されているように、第1ヒータ41aは、円筒状構造であり、第2ヒータ42bは、平面形構造でもある。第1ヒータ41aは、タバコ媒質収容部410を少なくとも部分的に取り囲むことにより、タバコ媒質収容部410の外部を加熱することができる。第2ヒータ42bは、保湿剤収容部420の上流末端に位置し、保湿剤収容部420上流末端を加熱することができる。平面形構造の第2ヒータ42bは、保湿剤収容部420の上流末端と接触しているか、あるいは保湿剤収容部420の上流末端から所定距離ほど離隔されている。
【0080】
一方、保湿剤収容部420は、多孔性マトリックス構造、チューブ構造、枝管構造、キャビティ構造またはハニカム構造のうちいずれか1つの構造でもある。また、保湿剤は、カプセルまたはフィルム素材に取り囲まれ、保湿剤収容部420に含まれてもよい。
【0081】
図5A及び
図5Bは、一実施形態による複数個ヒータの構造及び配置について説明するための図面である。
【0082】
【0083】
図5Aを参照すれば、シガレットは、タバコ媒質収容部510、保湿剤収容部520及びフィルタ部530を含んでもよい。一実施形態において、保湿剤収容部520は、タバコ媒質収容部510の下流末端に位置することができる。
【0084】
エアロゾル発生装置は、第1ヒータ51a及び第2ヒータ52aを利用し、タバコ媒質収容部510及び保湿剤収容部520を個別的に加熱することができる。第1ヒータ51aは、タバコ媒質収容部510に含まれたニコチンがエアロゾル化されるように、タバコ媒質収容部510を、第1温度範囲で加熱することができる。該第1温度範囲は、150℃ないし200℃の範囲でもある。また、第2ヒータ52aは、保湿剤収容部を第1温度範囲より高い第2温度範囲で加熱することができる。該第2温度範囲は、200℃ないし300℃の範囲、望ましくは、200℃ないし250℃の範囲でもある。しかし、当該の第1温度範囲及び第2温度範囲は、それらに制限されるものではない。
【0085】
図5Aに図示されているように、第1ヒータ51aは、細長型構造であり、第2ヒータ42aは、円筒状構造でもある。第1ヒータ51aは、タバコ媒質収容部410内部に挿入されることにより、タバコ媒質収容部410の内部を加熱し、第2ヒータ42aは、保湿剤収容部420を少なくとも部分的に取り囲むことにより、保湿剤収容部420の外部を加熱することができる。
【0086】
図5Bを参照すれば、シガレットは、タバコ媒質収容部510、保湿剤収容部520、第1フィルタ部531及び第2フィルタ部532を含んでもよい。一実施形態において、保湿剤収容部520は、タバコ媒質収容部510の下流末端に位置するとき、タバコ媒質収容部510及び保湿剤収容部520の間に、第2フィルタ部532が位置することができる。第2フィルタ部532は、チューブフィルタ、冷却構造物及びリセスフィルタのうち少なくとも一つを含んでもよいが、それらに制限されるものではない。
【0087】
図5Bに図示されているように、第1ヒータ51bは、細長型構造であり、第2ヒータ52bは、円筒状構造でもある。第1ヒータ51bは、タバコ媒質収容部510内部に挿入されることにより、タバコ媒質収容部510の内部を加熱し、第2ヒータ52bは、保湿剤収容部520を少なくとも部分的に取り囲むことにより、保湿剤収容部520の外部を加熱することができる。
【0088】
一方、第1ヒータ51a,51bは、タバコ媒質収容部510を少なくとも部分的に取り囲む円筒状構造、シガレットの上流末端に位置する平面形構造、タバコ媒質収容部510の内部に挿入される細長型構造、またはその組み合わせによって形成された構造でもある。
【0089】
本実施形態と係わる技術分野で当業者であるならば、前述の記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態にも具現されるということを理解することができるであろう。従って、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異は、本発明に含まれたものであると解釈されなければならないのである。