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特開2022-81613自動運転特徴の特定方法、装置、設備、媒体及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022081613
(43)【公開日】2022-05-31
(54)【発明の名称】自動運転特徴の特定方法、装置、設備、媒体及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   B60W 40/00 20060101AFI20220524BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20220524BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20220524BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20220524BHJP
【FI】
B60W40/00
G08G1/00 D
G08G1/16 C
B60W60/00
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022037058
(22)【出願日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】202110414473.6
(32)【優先日】2021-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 曼▲ニー▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 丙林
(57)【要約】      (修正有)
【課題】自動運転特徴に応じて自動運転システムにより正確な決定予測情報を提供し、自動運転の安全性を向上させることができる自動運転特徴の特定方法、装置、設備、媒体及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】複数の運転シーンのシーン情報と、それぞれの前記運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報とを取得し、運転行動情報は、自動運転システムによる決定及び決定に対応する実行結果を含み、複数の運転シーンのシーン情報とそれぞれの対応する運転行動情報に応じて、自動運転システムの自動運転特徴を特定する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転特徴の特定方法であって、
複数の運転シーンのシーン情報と、それぞれの前記運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報とを取得することであって、前記運転行動情報には前記自動運転システムによる決定及び前記決定に対応する実行結果が含まれることと、
前記複数の運転シーンのシーン情報とそれぞれの対応する前記運転行動情報に応じて、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することであって、前記自動運転特徴は、地図が前記自動運転システムに決定予測情報を提供することに用いられることと、を含む自動運転特徴の特定方法。
【請求項2】
前記複数の運転シーンのシーン情報とそれぞれの対応する前記運転行動情報に応じて、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することは、
前記複数の運転シーンにおける任意の運転シーンに対して、前記運転シーンのシーン情報とその対応する前記運転行動情報に応じて、前記運転シーンにおける前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することと、
前記複数の運転シーンにおける前記自動運転システムの自動運転特徴に応じて、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することと、を含む請求項1に記載の自動運転特徴の特定方法。
【請求項3】
前記運転シーンのシーン情報とその対応する前記運転行動情報に応じて、前記運転シーンにおける前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することは、
前記運転シーンのシーン情報に応じて、前記自動運転システムが前記決定を行うときのメイン車両状態情報を取得することであって、前記メイン車両状態情報は、メイン車両速度、メイン車両と障害物との距離、及びメイン車両と障害物との相対速度のうちの少なくとも一項を含むことと、
前記メイン車両状態情報及び前記運転行動情報に応じて、前記運転シーンにおける前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することと、を含む請求項2に記載の自動運転特徴の特定方法。
【請求項4】
前記複数の運転シーンにおける前記自動運転システムの自動運転特徴に応じて、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することは、
前記複数の運転シーンに対応する重みを取得することと、
前記複数の運転シーンに対応する重みに応じて、前記複数の運転シーンにおける自動運転特徴を加重計算し、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することと、を含む請求項2に記載の自動運転特徴の特定方法。
【請求項5】
それぞれの前記運転シーンは、複数の連続するサブシーンを含み、前記運転行動情報は、それぞれの前記サブシーンにおける前記自動運転システムによる決定及び前記決定に対応する実行結果を含み、
前記複数の運転シーンにおける任意の運転シーンに対して、前記運転シーンのシーン情報と、前記運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報とを取得することは、
i番目のサブシーンのシーン情報を前記自動運転システムに入力し、前記自動運転システムが前記i番目のサブシーンのシーン情報に応じて出力した第iの決定を取得することと、
前記第iの決定の実行をシミュレーションし、前記第iの決定の実行結果を得ることと、
前記第iの決定の実行結果に応じて、前記i番目のサブシーンのシーン情報を更新し、i+1番目のサブシーンのシーン情報を得ることと、を含み、
ここで、前記iは、順番に1、2、......、Nであり、前記Nは、1より大きい整数である請求項1~4のいずれか一項に記載の自動運転特徴の特定方法。
【請求項6】
前記第iの決定の実行結果に応じて、前記i番目のサブシーンのシーン情報を更新し、i+1番目のサブシーンのシーン情報を得ることは、
前記i番目のサブシーンにおける目標障害物、及び前記目標障害物の運動パラメータを特定することと、
前記第iの決定の実行結果及び前記目標障害物の運動パラメータに応じて、前記i番目のサブシーンのシーン情報を更新し、i+1番目のサブシーンのシーン情報を得ることと、を含む請求項5に記載の自動運転特徴の特定方法。
【請求項7】
前記iは1であり、前記方法は、
1番目のサブシーンのセンシングデータを取得することと、
前記センシングデータに対して感知処理を行い、前記1番目のサブシーンのシーン情報を得ることと、をさらに含む請求項5に記載の自動運転特徴の特定方法。
【請求項8】
前記自動運転システムは、感知ユニットと計画決定ユニットとを含み、i番目のサブシーンのシーン情報を前記自動運転システムに入力することは、
前記i番目のサブシーンのシーン情報を前記自動運転システムの前記計画決定ユニットに入力することを含む請求項7に記載の自動運転特徴の特定方法。
【請求項9】
1番目のサブシーンのセンシングデータを取得することは、
前記1番目のサブシーンのセンシングデータの生成をシミュレーションすること、又は、
実道路において、前記1番目のサブシーンにおける車両の収集したセンシングデータを取得すること、を含む請求項7に記載の自動運転特徴の特定方法。
【請求項10】
前記自動運転特徴は、決定の急進程度、決定の実行成功率、及び決定の実行過程と手動運転過程との類似度のうちの少なくとも一項を含む請求項1~4のいずれか一項に記載の自動運転特徴の特定方法。
【請求項11】
自動運転特徴の特定装置であって、
複数の運転シーンのシーン情報と、それぞれの前記運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報とを取得することに用いられる取得モジュールであって、前記運転行動情報には前記自動運転システムによる決定及び前記決定に対応する実行結果が含まれる取得モジュールと、
前記複数の運転シーンのシーン情報とそれぞれの対応する前記運転行動情報に応じて、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することに用いられる特定モジュールであって、前記自動運転特徴は、地図が前記自動運転システムに決定予測情報を提供することに用いられる特定モジュールと、を含む自動運転特徴の特定装置。
【請求項12】
前記特定モジュールは、
前記複数の運転シーンにおける任意の運転シーンに対して、前記運転シーンのシーン情報及びその対応する前記運転行動情報に応じて、前記運転シーンにおける前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することに用いられる第1の特定ユニットと、
前記複数の運転シーンにおける前記自動運転システムの自動運転特徴に応じて、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することに用いられる第2の特定ユニットと、を含む請求項11に記載の自動運転特徴の特定装置。
【請求項13】
前記第1の特定ユニットは、
前記運転シーンのシーン情報に応じて、前記自動運転システムが前記決定を行うときのメイン車両状態情報を取得することに用いられる第1の取得サブユニットであって、前記メイン車両状態情報は、メイン車両速度、メイン車両と障害物との距離、及びメイン車両と障害物との相対速度のうちの少なくとも一項を含む第1の取得サブユニットと、
前記メイン車両状態情報及び前記運転行動情報に応じて、前記運転シーンにおける前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することに用いられる第1の特定サブユニットと、を含む請求項12に記載の自動運転特徴の特定装置。
【請求項14】
前記第2の特定ユニットは、
前記複数の運転シーンに対応する重みを取得することに用いられる第2の取得サブユニットと、
前記複数の運転シーンに対応する重みに応じて、前記複数の運転シーンにおける自動運転特徴を加重計算し、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することに用いられる第2の特定サブユニットと、を含む請求項12に記載の自動運転特徴の特定装置。
【請求項15】
それぞれの前記運転シーンは、複数の連続するサブシーンを含み、前記運転行動情報は、それぞれの前記サブシーンにおける前記自動運転システムによる決定及び前記決定に対応する実行結果を含み、前記取得モジュールは、
前記複数の運転シーンにおける任意の運転シーンに対して、i番目のサブシーンのシーン情報を前記自動運転システムに入力し、前記自動運転システムが前記i番目のサブシーンのシーン情報に応じて出力した第iの決定を取得することに用いられる第1の取得ユニットと、
前記第iの決定の実行をシミュレーションし、前記第iの決定の実行結果を得ることに用いられる実行ユニットと、
前記第iの決定の実行結果に応じて、前記i番目のサブシーンのシーン情報を更新し、i+1番目のサブシーンのシーン情報を得ることに用いられる更新ユニットと、を含み、
ここで、前記iは、順番に1、2、......、Nであり、前記Nは、1より大きい整数である請求項11~14のいずれか一項に記載の自動運転特徴の特定装置。
【請求項16】
前記更新ユニットは、
前記i番目のサブシーンにおける目標障害物、及び前記目標障害物の運動パラメータを特定することに用いられる第3の特定サブユニットと、
前記第iの決定の実行結果及び前記目標障害物の運動パラメータに応じて、前記i番目のサブシーンのシーン情報を更新し、i+1番目のサブシーンのシーン情報を得ることに用いられる更新サブユニットと、を含む請求項15に記載の自動運転特徴の特定装置。
【請求項17】
前記iは1であり、前記取得モジュールは、第2の取得ユニットをさらに含み、前記第2の取得ユニットは、
1番目のサブシーンのセンシングデータを取得すること、及び
前記センシングデータに対して感知処理を行い、前記1番目のサブシーンのシーン情報を得ること、に用いられる請求項15に記載の自動運転特徴の特定装置。
【請求項18】
前記自動運転システムは、感知ユニットと計画決定ユニットとを含み、前記第1の取得ユニットは、具体的に、
前記i番目のサブシーンのシーン情報を前記自動運転システムの前記計画決定ユニットに入力することに用いられる請求項17に記載の自動運転特徴の特定装置。
【請求項19】
前記第2の取得ユニットは、具体的に、
前記1番目のサブシーンのセンシングデータの生成をシミュレーションすること、又は、
実道路において、前記1番目のサブシーンにおける車両の収集したセンシングデータを取得すること、に用いられる請求項17に記載の自動運転特徴の特定装置。
【請求項20】
前記自動運転特徴は、決定の急進程度、決定の実行成功率、及び決定実行過程と手動運転過程との類似度のうちの少なくとも一項を含む請求項11~14のいずれか一項に記載の自動運転特徴の特定装置。
【請求項21】
電子設備であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含み、ここで、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項1~10のいずれか一項に記載の方法を実行できるように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される電子設備。
【請求項22】
コンピュータ命令が記憶される非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ命令は、コンピュータに請求項1~10のいずれか一項に記載の方法を実行させることに用いられる非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項23】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行される時に請求項1~10のいずれか一項に記載の方法を実現するコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、人工知能分野における自動運転技術に関し、特に自動運転特徴の特定方法、装置、設備、媒体及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動運転シーンにおいて、地図は、ナビゲーションルートや道路状況などの情報に基づいて、自動運転システムに決定予測情報を提供することができる。例えば、地図は、適切な距離で自動運転システムに車線変更準備の信号を事前に提供することができる。
【0003】
自動運転システムによって、採用される運転策略が異なる。例えば、車線変更シーンにおいて、いくつかの自動運転システムは、より急進的な策略を採用し、車線変更を迅速に完成することができるが、その他の自動運転システムの策略はより保守的であり、目標車線の後方に緩やかに走行する車両があっても、後方車両の通過を待ってから車線変更を完成する。地図は、異なる自動運転システムに対していずれも同じ決定予測情報を提供すると、運転危険を招く恐れがある。そのため、自動運転の安全性を確保するために、地図は、異なる自動運転システムのそれぞれの自動運転特徴を取得して、自動運転特徴に応じて異なる自動運転システムに異なる決定予測情報を提供する必要がある。
【0004】
しかしながら、地図の決定予測を指導するように、どのように自動運転システムの自動運転特徴を特定することは、解決すべき技術課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、自動運転特徴の特定方法、装置、設備、媒体及びコンピュータプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の第1の様態によれば、自動運転特徴の特定方法を提供し、前記方法は、
複数の運転シーンのシーン情報と、それぞれの前記運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報とを取得することであって、前記運転行動情報には前記自動運転システムによる決定及び前記決定に対応する実行結果が含まれることと、
前記複数の運転シーンのシーン情報とそれぞれの対応する前記運転行動情報に応じて、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することであって、前記自動運転特徴は、地図が前記自動運転システムに決定予測情報を提供することに用いられることと、を含む。
【0007】
本願の第2の様態によれば、自動運転特徴の特定装置を提供し、前記装置は、
複数の運転シーンのシーン情報と、それぞれの前記運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報とを取得することに用いられる取得モジュールであって、前記運転行動情報には前記自動運転システムによる決定及び前記決定に対応する実行結果が含まれる取得モジュールと、
前記複数の運転シーンのシーン情報とそれぞれの対応する前記運転行動情報に応じて、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することに用いられる特定モジュールであって、前記自動運転特徴は、地図が前記自動運転システムに決定予測情報を提供することに用いられる特定モジュールと、を含む。
【0008】
本願の第3の様態によれば、電子設備を提供し、前記電子設備は、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリと、を含み、ここで、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサに第1の様態のいずれか一項に記載の方法を実行できるように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される。
【0009】
本願の第4の様態によれば、コンピュータ命令が記憶される非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供し、ここで、前記コンピュータ命令は、コンピュータに第1の様態のいずれか一項に記載の方法を実行させることに用いられる。
【0010】
本願の第5の様態によれば、コンピュータプログラムを提供し、前記コンピュータプログラムは、読取可能な記憶媒体に記憶されており、電子設備の少なくとも1つのプロセッサは、前記読取可能な記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み取ることができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記電子設備に第1の様態に記載の方法を実行させるように前記コンピュータプログラムを実行する。
【0011】
なお、この一部に記載されている内容は、本願の実施例の主要な又は重要な特徴を特定することを意図しておらず、本願の範囲を限定するものでもない。本願の他の特徴は、以下の説明を通じて容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、本案をよりよく理解するために用いられるものであり、本願を制限するものではない。ここで、
図1】本願の実施例によって提供される自動運転制御過程の模式図である。
図2】本願の実施例によって提供される1つの応用シーンの模式図である。
図3】本願の実施例によって提供される1つの自動運転特徴の特定方法のフローチャートである。
図4】本願の実施例によって提供される他の自動運転特徴の特定方法のフローチャートである。
図5】本願の実施例によって提供される1つの自動運転特徴の特定過程の模式図である。
図6】本願の実施例によって提供される他の自動運転特徴の特定過程の模式図である。
図7】本願の実施例によって提供される1つの自動運転特徴の特定装置の構造模式図である。
図8】本願の実施例によって提供される1つの電子設備の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面と併せて本願の例示的な実施例について説明し、その中で、理解しやすくするために本願の実施例の様々な詳細が含まれるが、単に例示的なものとして考えるべきである。したがって、当業者は、本願の範囲と要旨を逸脱することなく、ここで説明した実施例に様々な変更や修正を行うことができることを認識すべきである。同様に、明確かつ簡潔にするために、以下の説明では、公知の機能や構造についての説明を省略する。
【0014】
自動運転技術の発展に伴い、車両の自動運転システムと地図は、より深いつながりを徐々に確立する。地図は、自動運転システムに環境感知補助情報や決定予測情報などを提供することができる。理解しやすくするために、以下、図1と合わせて説明する。
【0015】
図1は本願の実施例によって提供される自動運転制御過程の模式図である。図1に示すように、自動運転システムは、感知ユニットと、計画決定ユニットと、制御ユニットとを含む。ここで、車両には、様々なセンサが設けられており、これらのセンサには、レーダー、カメラ、赤外線などが含まれるが、これらに限定されない。感知ユニットは、センサの収集したセンシングデータを感知し、車両周辺の障害物情報と道路環境情報を得ることに用いられる。計画決定ユニットは、感知された障害物情報と道路環境情報を分析し、走行ルートを計画して得、走行過程において決定情報を生成する。制御ユニットは、車両に計画ルートに応じて走行させるように、決定情報をブレーキ、アクセル又はステアリングなどの制御信号に変換して、制御信号を車両の車両制御ユニットに出力するためのものである。
【0016】
地図(特に、高精度地図)には、詳細な車線、交通標識、交通信号、車線の高さ制限、車線の速度制限などの道路情報が含まれる上に、GPS信号がないエリアや道路工事の状況など、交通安全と同様の道路属性情報も一部含まれる。そのため、車両の自動運転過程において、地図は、自動運転システムにいくつかの自動運転補助情報を提供してもよい。
【0017】
図1に示すように、感知段階で、地図は、自動運転システムに環境感知情報を提供してもよい。例示的に、地図は、車両の現在位置、位置している車線、及び位置している車線の速度制限と高さ制限などの情報を車両に知らせてもよい。例示的に、地図は、センサの感知範囲を広げて、前方の道路情報及び交通状況情報を事前に車両に知らせてもよい。例示的に、複雑な道路状況又は悪天候では、センサの感知性能が低下する恐れがあり、地図は、センサの補助と補充として、環境感知情報を速やかに提供してもよい。
【0018】
図1を引き続き参照すると、計画と決定の段階で、地図は、自動運転システムが合理的な計画と決定を行うために、自動運転システムに決定予測情報を提供してもよい。例示的に、車両前方に低速度制限がある場合、自動運転システムには、適切な距離で減速準備の信号を事前に提供する。車両の車線変更が必要となる場合、自動運転システムには、適切な距離で自動運転システムに車線変更準備の信号を事前に提供する。
【0019】
自動運転システムによって、採用された運転策略が異なる。例えば、車線変更シーンにおいて、いくつかの自動運転システムは、より急進的な策略を採用し、迅速に車線変更を完成することができるが、その他の自動運転システムの策略はより保守的であり、目標車線の後方に緩やかに走行する車両があっても、後方車両の通過を待ってから車線変更を完成する。このように、自動運転策略の違いは、地図が自動運転システムに最適な決定予測情報を提供できないことを招く。地図は、異なる自動運転システムに対していずれも同じ決定予測情報を提供すると、例えば、車線変更シーンにおいて、異なる自動運転システムに対して、いずれも同じ距離で自動運転システムに車線変更準備の信号を事前に提供すると、運転危険を招く恐れがある。
【0020】
そのため、自動運転の安全性を確保するために、地図は、異なる自動運転システムのそれぞれの自動運転特徴を取得し、自動運転特徴に応じて異なる自動運転システムに異なる決定予測情報を提供する必要がある。
【0021】
いくつかの関連技術では、自動運転システムにレベルを設定し、レベルの違いによって自動運転能力の違いを示してもよい。例示的に、自動運転システムの車両に対する制御程度に応じて、自動運転システムがL0~L5に分けられてもよい。ここで、L0は、運転手による手動運転である。L1は補助運転であり、自動運転システムは、運転手にいくつかの運転任務を助けることがあり、且つ一項の運転操作のみを助ける。運転手は、運転環境を監視し、いつでも引き継ぐことを準備する必要がある。L2は部分自動運転であり、自動運転システムが複数の機能を有し、車両速度と車線の両方を同時に制御することができる。運転手は、運転環境を監視し、いつでも引き継ぐことを準備する必要がある。L3は条件付自動運転であり、条件が許される場合、車両は、全部の運転動作を完成することができ、且つ運転手に注意する機能を有する。運転手は、運転環境を監視する必要がなく、気を散らすことができるが、寝てはいけなく、起こりえる人工知能の対応できない状況をいつでも対応するように、いつでも車両を引き継ぐことを準備する必要がある。L4は高度自動運転であり、特定のシーンにおいて完全自動運転を実現し、運転手があってもよいし、なくてもよい。L5は完全自動運転であり、任意のシーンにおいて自動運転を実現する。しかし、上記の区分方式によって、異なるレベルは、自動運転システムの車両に対する制御程度、つまり、自動運転能力のレベルを特徴づけるものであり、自動運転システムの採用した自動運転策略の間の差異性を特徴づけるものではない。従って、上記レベルにより、地図が自動運転システムに正確な決定予測情報を出力することを指導できない。
【0022】
これから分かるように、地図が自動運転システムに正確な決定予測情報を出力することを指導するように、どのように自動運転システムの自動運転特徴を特定することは、解決すべき技術課題である。
【0023】
このため、本願は、人工知能分野における自動運転技術に適用される自動運転特徴の特定方法、装置、設備、媒体及びコンピュータプログラムを提供する。
【0024】
本願の実施例において、自動運転特徴は、自動運転システムの採用した自動運転策略の特性、又は自動運転システムの決定特性を特徴づけるものであり、自動運転の安全性を確保するために、自動運転システムにより優れた決定予測情報を提供するように地図を指導することに用いられる。
【0025】
なお、本願の実施例における地図は、高精細度地図、普通地図、オンライン地図、オフライン地図、クラウド地図、車載端末装置地図などのうちのいずれか1つであってもよい。
【0026】
図2は、本願の実施例によって提供される1つの応用シーンの模式図である。図2に示すように、当該応用シーンには、自動運転システムと自動運転特徴の特定装置とが含まれる。自動運転特徴の特定装置は、本願によって提供される自動運転特徴の特定方法を実行することに用いられる。自動運転特徴の特定装置は、自動運転システムと対話することで、自動運転システムの自動運転特徴を分析して取得する。当該自動運転特徴は、自動運転システムにより正確な決定予測情報を提供するように地図を指導することに用いられる。
【0027】
ここで、自動運転特徴の特定装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアの形態であってもよい。自動運転特徴の特定装置は、複数のユニットを含んでもよい。これらのユニットは、集積に設置されてもよく、例えば、1つの電子設備に集積されてもよい。また、これらのユニットは、別個に設置されてもよく、例えば、異なる電子設備に設置されてもよい。上記電子設備は、サーバ、コンピュータ、端末設備などであってもよい。
【0028】
本願の技術案において、自動運転特徴の特定装置は、少なくとも1つの運転シーンのシーン情報と、それぞれの運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報とを取得することができ、運転行動情報は、自動運転システムによる決定及び決定に対応する実行結果を含み、さらに、自動運転特徴の特定装置は、前記少なくとも1つの運転シーンのシーン情報とそれぞれの対応する運転行動情報に応じて、自動運転システムの自動運転特徴を特定する。上記過程によって特定された自動運転特徴は、自動運転システムの採用した自動運転策略の特性を特徴付けることができるため、地図は、自動運転特徴に応じて自動運転システムにより正確な決定予測情報を提供し、自動運転の安全性を向上させることができる。
【0029】
以下、いくつかの具体的な実施例と合わせて本願の技術案について詳細に説明する。以下のいくつかの実施例を互いに組み合わせることができ、同一又は類似の内容について、幾つかの実施例での説明を省略する。
【0030】
図3は、本願の実施例によって提供される1つの自動運転特徴の特定方法のフローチャートである。本実施例の方法は、図2における自動運転特徴の特定装置によって実行されてもよい。本実施例の方法は、図2に示す自動運転システムの自動運転特徴を特定することに用いられる。
【0031】
図3に示すように、本実施例の方法は、以下のステップを含む。
【0032】
S301において、複数の運転シーンのシーン情報と、それぞれの前記運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報とを取得し、前記運転行動情報には前記自動運転システムによる決定及び前記決定に対応する実行結果が含まれる。
【0033】
ここで、本実施例における運転シーンは、直線運転シーン、カーブシーン、道を譲るシーン、車線変更シーン、駐車シーン、加速シーン、減速シーンなどを含むが、これらに限定されない。
【0034】
それぞれの運転シーンのシーン情報は、当該運転シーンの情報を説明することに用いられ、当該運転シーンにおける道路情報、メイン車両の運転状態情報、障害物の状態情報などを含むが、これらに限定されない。これらのシーン情報は、センサによって収集されて得られるものであってもよく、及び/又は地図によって提供されるものであってもよい。
【0035】
それぞれの運転シーンのシーン情報を自動運転システムに入力し、自動運転システムは、それぞれの運転シーンのシーン情報に応じて、それぞれの運転シーンにおける運転行動情報を得ることができる。本実施例における運転行動情報は、自動運転システムによる決定及び当該決定に対応する実行結果を含む。
【0036】
いくつかのシーンにおいて、本実施例の方法としては、オンラインの自動運転システムを採用してもよい。具体的には、自動運転システムを車両に搭載し、車両は、実際の運転シーンにおいて自動運転を行う。当該シーンにおいて、車載センサによって収集されるセンシングデータに応じて当該運転シーンのシーン情報を取得することができる。車両の実際運転状況に応じて、運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報を特定することができる。
【0037】
その他のシーンにおいて、本実施例の技術案として、オフラインの自動運転システムを採用してもよい。当該シーンにおいて、運転シーンのシーン情報の生成をシミュレーションし、シーン情報を自動運転システムに入力し、自動運転システムの出力データに応じて運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報を特定することができる。
【0038】
S302において、前記複数の運転シーンのシーン情報とそれぞれの対応する前記運転行動情報に応じて、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定し、前記自動運転特徴は、地図が前記自動運転システムに決定予測情報を提供することに用いられる。
【0039】
本実施例における自動運転特徴は、自動運転システムの採用した自動運転策略の特性を特徴づけ、換言すると、自動運転システムの決定特性を特徴づけることに用いられる。
【0040】
選択可能に、自動運転特徴は、決定の急進程度、決定の実行成功率、及び決定の実行過程と手動運転過程との類似度のうちの少なくとも一項を含む。
【0041】
ここで、決定の急進程度は、自動運転システムが急進的な決定をしているか、或いは保守的な決定をしているかを示す。例えば、車線変更シーンにおいて、自動運転システムが急進的な決定をした場合、車線変更操作を迅速に完成するようになるが、自動運転システムが保守的な決定をした場合、後方に緩やかに走行している車両があっても車線変更を行わず、後方車両が追い越した後にのみ車線変更を行うようになる可能性がある。
【0042】
決定の実行成功率は、自動運転システムによる決定が成功に実行される確率又は割合を示す。例示的に、いくつかの決定は、指定時間内に完成する必要があるため、実行時間内に完成しない場合、決定実行が失敗したと考えられる。例えば、保守的な自動運転システムに対して、地図が自動運転システムに提供する決定予測情報が遅い場合、決定実行の失敗を招く恐れがある。
【0043】
決定実行過程と手動運転過程との類似度は、決定実行過程が手動運転の習慣に合うかどうかを示す。例えば、手動運転の習慣に応じて追い越しや加速が適切でないあるシーンにおいて、自動運転システムが追い越しや加速の決定を行った場合、決定実行過程と手動運転の習慣との類似度が低いと考えられる。
【0044】
運転行動情報には、自動運転システムによる決定及び決定の実行結果が含まれるため、複数の運転シーンのシーン情報とそれぞれの対応する運転行動情報に応じて、例えば、上記の決定の急進程度、決定の実行成功率、決定実行過程と手動運転過程との類似度など、自動運転システムの決定特性を特徴付ける可能な自動運転特徴を分析して取得することができる。
【0045】
このようにして、自動運転システムの自動運転特徴を特定した後、これらの自動運転特徴は、自動運転システムにより正確な決定予測情報を提供するように地図を指導することに用いられる。
【0046】
例示的に、車線変更シーンにおいて、ある自動運転システムに対応する決定の急進程度が高い(即ち、急進的)場合、地図は、短い距離で自動運転システムに車線変更の信号を事前に出力してもよい。ある自動運転システムに対応する決定の急進程度が低い(即ち、保守的)場合、地図は、長い距離で自動運転システムに車線変更の信号を事前に出力してもよい。
【0047】
例示的に、ある自動運転システムに対応する決定実行の成功率が低い場合、地図は、自動運転システムの決定実行の成功率を向上させるように、長い距離で自動運転システムに決定予測情報を事前に出力したり、自動運転システムに決定予測情報を出力する策略を調整したりしてもよい。
【0048】
例示的に、ある自動運転システムに対応する決定実行過程と手動運転過程との類似度が低い場合、地図は、自動運転システムの決定実行過程が人間の運転習慣により合うように、自動運転システムに決定予測情報を出力する策略を調整してもよい。
【0049】
本実施例によって提供される自動運転特徴の特定方法は、複数の運転シーンのシーン情報と、それぞれの前記運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報とを取得し、前記運転行動情報は、前記自動運転システムによる決定及び前記決定に対応する実行結果を含み、前記複数の運転シーンのシーン情報とそれぞれの対応する前記運転行動情報に応じて、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することを含む。上記過程によって特定された自動運転特徴は、自動運転システムの採用した自動運転策略の特性を特徴付けることができるため、地図は、自動運転特徴に応じて自動運転システムにより正確な決定予測情報を提供し、自動運転の安全性を向上させることができる。
【0050】
図4は、本願の実施例によって提供される他の自動運転特徴の特定方法のフローチャートである。上記実施例に基づいて、本実施例は、図3に示す実施例におけるS302の具体的な実施形態についてより詳細に説明する。図4に示すように、本実施例の方法は、以下のステップを含む。
【0051】
S401において、複数の運転シーンのシーン情報と、それぞれの前記運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報とを取得し、前記運転行動情報には、前記自動運転システムによる決定及び前記決定に対応する実行結果が含まれる。
【0052】
S401の実施形態は、S301と類似するため、ここでの説明を省略することを理解すべきである。
【0053】
S402において、前記複数の運転シーンにおける任意の運転シーンに対して、前記運転シーンのシーン情報及びその対応する前記運転行動情報に応じて、前記運転シーンにおける前記自動運転システムの自動運転特徴を特定する。
【0054】
つまり、それぞれの運転シーンにおける自動運転システムの自動運転特徴をそれぞれ特定する。例えば、直線運転シーン、カーブシーン、道を譲るシーン、車線変更シーン、駐車シーン、加速シーン、減速シーンにおける自動運転システムの自動運転特徴をそれぞれ特定する。
【0055】
1つの可能な実施形態において、運転シーンのシーン情報に応じて、自動運転システムが決定を行うときのメイン車両状態情報を取得することができ、ここで、メイン車両状態情報は、メイン車両速度、メイン車両と障害物との距離、メイン車両と障害物との相対速度などのうちの少なくとも1つ又は複数を含む。さらに、メイン車両状態情報及び運転行動情報に応じて、運転シーンおける自動運転システムの自動運転特徴を特定する。具体的には、メイン車両状態情報に応じて、自動運転システムによる決定の急進程度を特定することができ、自動運転システムの決定実行過程が人間の運転習慣に合うかどうかを特定することもできる。運転行動情報に応じて、自動運転システムの決定実行結果を知ることができ、同一の運転シーンにおいて複数組のデータがある場合、当該運転シーンにおける自動運転システムの決定実行成功率を統計することもできる。
【0056】
例えば、車線変更シーンを例として、運転シーンのシーン情報に応じて、自動運転システムが車線変更決定を行うとき、例えばメイン車両速度、メイン車両と同一車線の障害物との距離、メイン車両と同一車線の障害物との相対速度、メイン車両と目標車線の障害物との距離、メイン車両と目標車線の障害物との相対速度などのメイン車両状態情報を取得することができる。これらのメイン車両状態情報に応じて、自動運転システムの車線変更決定の急進程度を特定することができ、自動運転システムの車線変更決定が人間の運転習慣に合うかどうかを特定することもできる。また、運転行動情報には車線変更の実行結果が含まれるため、車線変更シーンにおいて複数組のデータがある場合、自動運転システムの車線変更決定の実行成功率を統計することができる。
【0057】
S403において、前記複数の運転シーンにおける前記自動運転システムの自動運転特徴に応じて、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定する。
【0058】
つまり、複数の運転シーンにおける自動運転特徴を総合し、自動運転システムの自動運転特徴を得る。
【0059】
1つの可能な実施形態において、それぞれの運転シーンに対して重みをプリセットしてもよい。複数の運転シーンに対応する重みを取得し、複数の運転シーンに対応する重みに応じて、複数の運転シーンにおける自動運転特徴を加重計算し、自動運転システムの自動運転特徴を特定する。このようにして、最終的に特定された自動運転特徴は、複数の運転シーンの自動運転策略を特徴づけることができる。
【0060】
本実施例において、それぞれの運転シーンに対して当該運転シーンにおける自動運転特徴を特定し、複数の運転シーンにおける自動運転特徴を加重計算し、総合された自動運転特徴を得ることで、自動運転特徴が、複数の運転シーンにおける決定特性を特徴づけることができ、自動運転特徴の正確性を向上させる。
【0061】
上記実施例に基づいて、以下、1つの具体的な実施例と合わせて本願の技術案についてより詳細に説明する。
【0062】
図5は、本願の実施例によって提供される1つの自動運転特徴の特定過程の模式図である。本実施例において、自動運転特徴の特定装置は、シーンシミュレーションプラットフォームと特徴抽出モデルとを含んでもよい。ここで、シーンシミュレーションプラットフォームは、複数の運転シーンのシーン情報とそれぞれの運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報とを取得することに用いられる。つまり、シーンシミュレーションプラットフォームは、図3におけるS301、又は図4におけるS401を実行することができる。特徴抽出モデルは、複数の運転シーンのシーン情報とそれぞれの対応する運転行動情報に応じて、自動運転システムの自動運転特徴を特定することに用いられる。つまり、特徴抽出モデルは、図3におけるS302、又は図4におけるS402とS403を実行することができる。
【0063】
なお、本実施例において、複数の運転シーンおけるそれぞれの運転シーンに対して、シーンシミュレーションプラットフォームの処理過程は類似である。以下、1つの運転シーンの処理過程を例として説明する。
【0064】
本実施例において、それぞれの運転シーンは、複数の連続するサブシーンを含む。相応的に、それぞれの運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報は、それぞれのサブシーンにおける自動運転システムによる決定及び決定に対応する実行結果を含む。以下、図5と合わせて、シーンシミュレーションプラットフォームがそれぞれの運転シーンに対する処理過程について説明する。
【0065】
図5に示すように、シーンシミュレーションプラットフォームの処理過程は、1番目のサブシーンのシーン情報を取得することを含む。1番目のサブシーンのシーン情報を自動運転システムに入力し、自動運転システムが1番目のサブシーンのシーン情報に応じて出力した1番目の決定を取得する。1番目の決定の実行をシミュレーションし、1番目の決定の実行結果を得る。1番目の決定の実行結果に応じて、1番目のサブシーンのシーン情報を更新し、2番目のサブシーンのシーン情報を得る。
【0066】
そして、2番目のサブシーンのシーン情報を自動運転システムに入力し、自動運転システムが2番目のサブシーンのシーン情報に応じて出力した2番目の決定を取得する。2番目の決定の実行をシミュレーションし、2番目の決定の実行結果を得る。2番目の決定の実行結果に応じて、2番目のサブシーンのシーン情報を更新し、3番目のサブシーンのシーン情報を得る。
【0067】
現在の運転シーンにおける複数のサブシーンのトラバースが全部完成したまで、上記過程を繰り返す。
【0068】
1つの可能な実施形態において、i番目のサブシーンのシーン情報を更新してi+1番目のサブシーンのシーン情報を得る場合、i番目のサブシーンにおける環境変数を調整することで、i番目のサブシーンのシーン情報への更新を実現することができる。ここで、環境変数は、障害物の運動パラメータなどを含んでもよく、即ち、障害物の運動状態を調整してもよい。iは、1以上の整数である。
【0069】
つまり、上記更新過程は、i番目のサブシーンにおける目標障害物と、目標障害物の運動パラメータとを特定し、i番目の決定の実行結果及び前記目標障害物の運動パラメータに応じて、i番目のサブシーンのシーン情報を更新し、i+1番目のサブシーンのシーン情報を得ることを含んでもよい。
【0070】
本実施例において、シーンシミュレーションプラットフォームは、自動運転システムから決定を受信した後、決定に応じて車両の操作をシミュレーションし、決定の実行結果を得、さらに、新たなラウンドのシーン情報を生成するように、決定の実行結果に応じて現在ラウンドのシーン情報を更新する。上記プロセスを採用するにより、生成されたシーン情報を連続させることで、車両が連続に走行するシーンをシミュレーションし、シーンシミュレーションの真実性を確保することができる。
【0071】
1つの可能な実施形態において、1番目のサブシーンのシーン情報を取得することは、1番目のサブシーンのセンシングデータを取得し、前記センシングデータに対して感知処理を行い、1番目のサブシーンのシーン情報を取得することを含んでもよい。
【0072】
選択可能に、上記のセンシングデータは、シミュレーションして生成されてもよい。例示的に、シーンシミュレーションツールを利用して1番目のサブシーンをシミュレーションし、1番目のサブシーンのセンシングデータを生成する。
【0073】
選択可能に、実道路において、1番目のサブシーンにおいて車両の収集したセンシングデータを取得してもよい。
【0074】
当該実施形態において、サブシーンのシーン情報は、元センシングデータでなく、センシングデータに対して感知処理を行ったものであるため、サブシーンのシーン情報は、自動運転システムの計画決定ユニットによって認識して処理されることができる。そのため、サブシーンのシーン情報を自動運転システムの計画決定ユニットに入力し、計画決定ユニットがサブシーンのシーン情報に基づいて出力した決定を取得することができる。
【0075】
本実施例において、感知処理されたシーン情報を採用することで、自動運転システムの感知ユニットを経由することなく、シーン情報が自動運転システムの計画決定ユニットに直接に入力されることができ、それにより、異なる自動運転システムの感知ユニットが異なる感知技術を採用することに起因する感知のばらつきを避けることで、異なる自動運転システムの感知能力の差異による自動運転特徴への影響を避けることができる。感知されたシーン情報を使用することは、センサの感知や天候などの影響を避けて、特定された運転特徴の正確性を確保することができる。
【0076】
図5を引き続き参照すると、シーンシミュレーションプラットフォームは、現在ラウンドのシーン情報を自動運転システムに出力し、且つ自動運転システムから決定を受信した後、一方、決定の実行をシミュレーションして実行結果を得、新たなラウンドのシーン情報を生成するように、実行結果に応じて現在ラウンドのシーン情報を更新する。他方、特徴抽出モデルが上記データを分析して自動運転特徴を得るように、現在ラウンドのシーン情報、現在ラウンドのシーン情報に基づく自動運転システムによる決定、及び決定の実行結果を特徴抽出モデルに同期する。
【0077】
図5において、シーンシミュレーションプラットフォームが自動運転システムや特徴抽出モデルとの対話過程を示す。上記対話過程によって、特徴抽出モデルは、複数の運転シーンのシーン情報とそれぞれの運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報とを取得する。
【0078】
それぞれの運転シーンに対して、特徴抽出モデルは、それぞれのラウンドのサブシーンに対応するシーン情報、決定、及び決定の実行結果を記録し、当該運転シーンの複数のサブシーンのシミュレーションが完了した後、収集した複数のサブシーンのデータに応じて、当該運転シーンにおける自動運転特徴を分析して取得することができる。
【0079】
複数の運転シーンのシミュレーションが完了した後、複数の運転シーンにそれぞれ対応する自動運転特徴を総合分析し、総合された自動運転特徴を特定する。当該自動運転特徴は、複数の運転シーンにおける自動運転システムの決定特性を特徴付けることができる。
【0080】
図6は、本願の実施例によって提供される他の自動運転特徴の特定過程の模式図である。図6に示すように、図5に示す実施例に基づいて、自動運転特徴の特定装置は、自動運転特徴を得た後、自動運転特徴をデータベースに記憶してもよい。
【0081】
ここで、当該データベースは、自動運転特徴の特定装置に配置されてもよいし、又はその他の設備に配置されてもよい。また、当該データベースは、クラウドデータベースであってもよい。データベースは、異なる自動運転システムの自動運転特徴を記憶することに用いられる。
【0082】
選択可能に、ある自動運転システムに対して、自動運転特徴の特定装置は、本願の実施例によって提供される技術案を採用し、当該自動運転システムの自動運転特徴を特定した後、当該自動運転システムのマーク、バージョン番号及び自動運転特徴をデータベースにプッシュして記憶することができる。
【0083】
このようにして、地図は、車両の自動運転システムのマークとバージョン番号に応じてデータベースから当該自動運転システムに対応する自動運転特徴を取得することができる。ここで、地図は、クラウド地図であってもよいし、車両地図であってもよい。
【0084】
例えば、クラウド地図は、ある自動運転システムに決定予測情報を提供する必要がある場合、当該自動運転システムのマークとバージョン番号に応じて、データベースから当該自動運転システムに対応する自動運転特徴を取得することができる。さらに、クラウド地図は、自動運転特徴に応じて当該自動運転システムに正確な決定予測情報を提供することができる。
【0085】
例えば、車両地図が更新しているとき、車両地図は、車両の自動運転システムのマークとバージョン番号に応じて、データベースから当該自動運転システムに対応する自動運転特徴を取得することもできる。さらに、車両地図は、自動運転特徴に応じて当該自動運転システムにより正確な決定予測情報を提供することができる。
【0086】
以下、例としての1つの具体的な応用シーンを合わせて説明する。
【0087】
車線変更シーンを例とする。例えば、自動運転システムAと自動運転システムBを例として、自動運転システムAの採用した自動運転策略がより急進的であるが、自動運転システムBの採用した自動運転策略がより保守的であると仮定する。車線変更シーンにおいて、自動運転システムAは、地図から提供される車線変更予測情報を受信するとき、車線変更を迅速に完成する。自動運転システムBは、地図から提供された車線変更予測情報を受信するとき、車線変更を緩やかに完成し、例えば後方に車両がある場合、減速して後方車両の通過を待ってから車線変更を完成する。
【0088】
先行技術では、地図は、それぞれの自動運転システムの採用した自動運転策略の特性を取得することができないため、地図は、デフォルトの自動運転策略に応じて車線変更予測情報を提供してもよく、例えば、同じ距離(例えば200m)で自動運転システムAと自動運転システムBに車線変更予測情報を事前に出力する。このように、地図によって提供された車線変更予測情報が正確でないため、車線変更の失敗や運転危険を招く恐れがある。
【0089】
本願の実施例において、図3図6のいずれか1つの実施例の方法を用いて自動運転システムAと自動運転システムBの自動運転特徴を特定してもよい。このようにして、地図は、自動運転システムAの自動運転特徴に応じて、自動運転システムAの採用した自動運転策略がより急進的であると認識することができるため、地図は、より短い距離(例えば150m)で自動運転システムAに車線変更予測情報を事前に出力することができる。地図は、自動運転システムBの自動運転特徴に応じて、自動運転システムBの採用した自動運転策略がより保守的であると認識することができるため、地図は、より遠い距離(例えば300m)で自動運転システムBに車線変更予測情報を事前に出力することができる。
【0090】
このことからわかるように、本願の実施例において、自動運転システムの自動運転特徴を特定することで、地図は、自動運転特徴に応じて自動運転システムにその策略特性に合う決定予測情報を提供し、それにより、自動運転システムの受信した決定予測情報がより正確であり、自動運転の安全性を確保する。
【0091】
図7は、本願の実施例によって提供される1つの自動運転特徴の特定装置の構造模式図である。本実施例の装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアの形態であってもよい。図7に示すように、本実施例によって提供される自動運転特徴の特定装置700は、取得モジュール701と特定モジュール702とを含んでもよい。
【0092】
ここで、取得モジュール701は、複数の運転シーンのシーン情報と、それぞれの前記運転シーンにおける自動運転システムの運転行動情報とを取得することに用いられ、前記運転行動情報には、前記自動運転システムによる決定及び前記決定に対応する実行結果が含まれる。
【0093】
特定モジュール702は、前記複数の運転シーンのシーン情報とそれぞれの対応する前記運転行動情報に応じて、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することに用いられ、前記自動運転特徴は、地図が前記自動運転システムに決定予測情報を提供することに用いられる。
【0094】
1つの可能な実施形態において、前記特定モジュール702は、
前記複数の運転シーンにおける任意の運転シーンに対して、前記運転シーンのシーン情報及びその対応する前記運転行動情報に応じて、前記運転シーンにおける前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することに用いられる第1の特定ユニットと、
前記複数の運転シーンにおける前記自動運転システムの自動運転特徴に応じて、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することに用いられる第2の特定ユニットと、を含む。
【0095】
1つの可能な実施形態において、前記第1の特定ユニットは、
前記運転シーンのシーン情報に応じて、前記自動運転システムが前記決定を行うときのメイン車両状態情報を取得することに用いられる第1の取得サブユニットであって、前記メイン車両状態情報は、メイン車両速度、メイン車両と障害物との距離、メイン車両と障害物との相対速度のうちの少なくとも一項を含む第1の取得サブユニットと、
前記メイン車両状態情報及び前記運転行動情報に応じて、前記運転シーンにおける前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することに用いられる第1の特定サブユニットと、を含む。
【0096】
1つの可能な実施形態において、前記第2の特定ユニットは、
前記複数の運転シーンに対応する重みを取得することに用いられる第2の取得サブユニットと、
前記複数の運転シーンに対応する重みに応じて、前記複数の運転シーンにおける自動運転特徴を加重計算し、前記自動運転システムの自動運転特徴を特定することに用いられる第2の特定サブユニットと、を含む。
【0097】
1つの可能な実施形態において、それぞれの前記運転シーンは、複数の連続するサブシーンを含み、前記運転行動情報は、それぞれの前記サブシーンにおける前記自動運転システムによる決定及び前記決定に対応する実行結果を含み、前記取得モジュール701は、
前記複数の運転シーンにおける任意の運転シーンに対して、i番目のサブシーンのシーン情報を前記自動運転システムに入力し、前記自動運転システムが前記i番目のサブシーンのシーン情報に応じて出力した第iの決定を取得することに用いられる第1の取得ユニットと、
前記第iの決定の実行をシミュレーションし、前記第iの決定の実行結果を得ることに用いられる実行ユニットと、
前記第iの決定の実行結果に応じて、前記i番目のサブシーンのシーン情報を更新し、i+1番目のサブシーンのシーン情報を得ることに用いられる更新ユニットと、を含み、
ここで、前記iは、順番に1、2、......、Nであり、前記Nは、1より大きい整数である。
【0098】
1つの可能な実施形態において、前記更新ユニットは、
前記i番目のサブシーンにおける目標障害物、及び前記目標障害物の運動パラメータを特定することに用いられる第3の特定サブユニットと、
前記第iの決定の実行結果及び前記目標障害物の運動パラメータに応じて、前記i番目のサブシーンのシーン情報を更新し、i+1番目のサブシーンのシーン情報を得ることに用いられる更新サブユニットと、を含む。
【0099】
1つの可能な実施形態において、前記iは1であり、前記取得モジュール701は、第2の取得ユニットをさらに含み、前記第2の取得ユニットは、
1番目のサブシーンのセンシングデータを取得すること、及び
前記センシングデータに対して感知処理を行い、前記1番目のサブシーンのシーン情報を得ること、に用いられる。
【0100】
1つの可能な実施形態において、前記自動運転システムは、感知ユニットと計画決定ユニットとを含み、前記第1の取得ユニットは、具体的に、
前記i番目のサブシーンのシーン情報を前記自動運転システムの前記計画決定ユニットに入力することに用いられる。
【0101】
1つの可能な実施形態において、前記第2の取得ユニットは、具体的に、
前記1番目のサブシーンのセンシングデータの生成をシミュレーションすること、又は、
実道路において、前記1番目のサブシーンにおいて車両の収集したセンシングデータを取得すること、に用いられる。
【0102】
1つの可能な実施形態において、前記自動運転特徴は、決定の急進程度、決定の実行成功率、及び決定の実行過程と手動運転過程との類似度のうちの少なくとも一項を含む。
【0103】
本実施例によって提供される自動運転特徴の特定装置は、上記任意の方法の実施例の技術案に用いられてもよく、その実現原理と技術的効果は類似であるため、ここでの説明を省略する。
【0104】
本願の実施例によって、本願は、電子設備及び読取可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0105】
本願の実施例によれば、本願は、コンピュータプログラムをさらに提供し、コンピュータプログラムは、読取可能な記憶媒体に記憶され、電子設備の少なくとも1つのプロセッサは、読取可能な記憶媒体からコンピュータプログラムを読み取ることができ、少なくとも1つのプロセッサは、電子設備に上記いずれか1つの実施例によって提供される技術案を実行させるように、コンピュータプログラムを実行する。
【0106】
図8は、本願の実施例を実施するための電子設備の例の模式ブロック図を示す。電子設備は、例えば、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークテーブル、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、大型コンピュータ及びその他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータを指すことを目的とする。電子設備は、例えば、パーソナルデジタル処理、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、及びその他の類似のコンピューティングデバイスなどの様々な形態のモバイルデバイスを指してもよい。本明細書で示される部品、それらの接続と関係、及びそれらの機能は、例としてのみ示されており、且つ本明細書に記載及び/又は請求されている本願の実施を制限することを意図していない。
【0107】
図8に示すように、電子設備800は、読取り専用メモリ(ROM)802に記憶されるコンピュータプログラム、又は記憶ユニット808からランダムアクセスメモリ(RAM)803にロードされたコンピュータプログラムに応じて、様々な適切な動作と処理を実行することができるコンピューティングユニット801を含む。RAM803には、設備800の操作に必要な各種のプログラムやデータがさらに記憶されてもよい。コンピューティングユニット801、ROM802及びRAM803は、バス804を介して互いに接続されている。入力/出力(I/O)インターフェース805も、バス804に接続されている。
【0108】
設備800における複数の部品は、I/Oインターフェース805に接続され、複数の部品は、キーボードやマウスなどの入力ユニット806と、様々なディスプレイやスピーカーなどの出力ユニット807と、磁気ディスクや光ディスクなどの記憶ユニット808と、ネットワークカードやモデムや無線通信トランシーバーなどの通信ユニット809となどを含む。通信ユニット809は、設備800がインターネットなどのコンピュータネットワーク及び/又は様々な通信ネットワークを介してその他の設備と情報/データを交換することを可能にする。
【0109】
コンピューティングユニット801は、処理能力および計算能力を有する様々な汎用及び/又は専用な処理コンポーネントであってもよい。コンピューティングユニット801のいくつかの例には、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、様々な専用な人工知能(AI)コンピューティングチップ、機械学習モデルアルゴリズムを実行するための様々なコンピューティングユニット、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、及び任意の適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラなどが含まれるが、これらに限定されない。コンピューティングユニット801は、自動運転特徴の特定方法などの上述した様々な方法や処理を実行する。例えば、いくつかの実施例において、自動運転特徴の特定方法は、記憶ユニット808などの機械読取可能な媒体に具体的に含まれるコンピュータソフトウェアプログラムとして実現されてもよい。いくつかの実施例において、コンピュータプログラムの一部又は全部は、ROM802及び/又は通信ユニット809を介して設備800にロード及び/又はインストールされてもよい。コンピュータプログラムは、RAM803にロードされてコンピューティングユニット801によって実行されるとき、上述した自動運転特徴の特定方法の1つ又は複数のステップが実行されてもよい。あるいは、その他の実施例において、コンピューティングユニット801は、その他のいずれの適切な形態によって(例えば、ファームウェアによって)自動運転特徴の特定方法を実行するように配置されてもよい。
【0110】
上述したシステム及び技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、特定用途向け標準部品(Application Specific Standard Products,ASSP)、システムオンチップのシステム(System on Chip、SOC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable logic device,CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせに実現されてもよい。これらの様々な実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムで実施され、当該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムで実行及び/又は解釈されてもよく、当該プログラマブルプロセッサは、専用又は汎用のプログラマブルプロセッサであってもよく、記憶システムと、少なくとも1つの入力装置と、少なくとも1つの出力装置とからデータ及び命令を受信し、データ及び命令を当該記憶システムと、当該少なくとも1つの入力装置と、当該少なくとも1つの出力装置とに送信することができることを含んでもよい。
【0111】
本願の方法を実施するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで作成されることができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又はその他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供され、これによりプログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行されるとき、フローチャート及び/又はブロック図で規定された機能/操作が実行されるようにしてもよい。プログラムコードは、機械で完全に実行されてもよいし、機械で部分的に実行されてもよいし、独立なパッケージとして機械で部分的に実行され且つリモート機械で部分的に実行され、或いは、リモート機械又はサーバで完全に実行されてもよい。
【0112】
本願の文脈において、機械読取可能媒体は、有形の媒体であってもよく、当該媒体は、命令実行システム、装置又は設備によって使用される、或いは、命令実行システム、装置又は設備と合わせて使用されるプログラムを含む又は保存することであってもよい。機械読取可能な媒体は、機械読取可能信号媒体又は機械読取可能な記憶媒体であってもよい。機械読取可能な媒体には、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線的、又は半導体のシステム、装置又は設備、又はこれらの任意の適切な組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。械読取可能な媒体のより具体的な例としては、1つ又は複数のワイヤに基づく電気接続、携帯型コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯型コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光記憶設備、磁気記憶設備、又はこれらの任意の適切な組み合わせが挙げられる。
【0113】
ユーザとの対話を提供するために、ここで説明したシステム及び技術は、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(ブラウン管、Cathode Ray Tube)又はLCD(液晶ディスプレイ、Liquid Crystal Display)モニター)と、ユーザがコンピュータに入力を行うためのキーボード及びポインティング装置(例えば、マウス又はトラックボールなど)を有するコンピュータに実施されてもよい。その他の種類の装置は、ユーザとの対話を提供するためにも用いられる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚的なフィードバック(視覚的なフィードバック、聴覚的なフィードバック、又は触覚的なフィードバック)であってもよく、任意の形態(声入力、音声入力又は触覚入力を含む)でユーザからの入力を受け取ってもよい。
【0114】
ここで記載されるシステム及び技術は、バックグラウンド部品を含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとして)、又はミドルウェア部品を含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンド部品を含むコンピューティングシステム(例えば、ユーザがここで記載されるシステム及び技術の実施形態と対話できるようなグラフィカルユーザインタフェース又はネットワークブラウザを備えるユーザコンピュータ)、又はこのようなバックグラウンド部品、ミドルウェア部品又はフロントエンド部品を含む任意の組み合わせのンピューティングシステムに実施されてもよい。システムの部品は、デジタルデータ通信の任意の形態又は媒体(例えば、通信ネットワーク)を介して相互に接続されてもよい。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(LAN,Local Area Network)、ワイドエリアネットワーク(WAN,Wide Area Network)、インターネットを含む。
【0115】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバを含んでもよい。クライアントとサーバは、通常、互いに離れており、且つ通信ネットワークを介して対話を行う。ライアントとサーバとの関係は、対応のコンピュータで実行され、且つ互いにクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムを介して生成される。サーバは、クラウドサーバであってもよく、クラウドサーバは、クラウドコンピューティングサーバ又はクラウドホストとも呼ばれ、管理が難しくてサービスの拡張性が弱いという従来の物理的なホストとVPSサービス(「Virtual Private Server」、又は「VPS」と略称)にある欠点を解決するための、クラウドコンピューティングサービスシステムにおけるホスト製品である。また、サーバは、分散システムのサーバ、又はブロックチェーンを組み合わせたサーバであってもよい。
【0116】
以上に示された様々な形態のフローを用いて、ステップを並べ替えたり、追加したり、削除したりすることができることを理解すべきである。例えば、本願に記載されている各ステップは、並行に実行されてもよいし、順次に実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよく、本願で開示された技術案の所望の結果を実現できる限り、ここで制限されない。
【0117】
上記具体的な実施形態は、本願の保護範囲を制限するものではない。当業者にとっては、設計要求及びその他の要因に応じて、様々な変更、組み合わせ、下位組み合わせ及び置換を行われてもよいことを理解すべきである。本願の主旨の範囲内で行われた変更、均等置換及び改善などは、いずれも本願の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8