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特開2022-81820果実切断器具、果実切断器具セット、および、果実切断器具の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022081820
(43)【公開日】2022-06-01
(54)【発明の名称】果実切断器具、果実切断器具セット、および、果実切断器具の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A47J 42/28 20060101AFI20220525BHJP
【FI】
A47J42/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020193003
(22)【出願日】2020-11-20
(71)【出願人】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】591036996
【氏名又は名称】フジテクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100196003
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 太郎
(72)【発明者】
【氏名】山田 彰
(72)【発明者】
【氏名】鷲田 聡史
(72)【発明者】
【氏名】金田 裕太朗
(72)【発明者】
【氏名】坂口 陽一
(72)【発明者】
【氏名】古市 弘
(72)【発明者】
【氏名】村井 威仁
(57)【要約】
【課題】果実切断時における果実の潰れを抑制可能な果実切断器具、果実切断器具セット、および、果実切断器具の製造方法を提供する。
【解決手段】果実切断器具は、第1軸から放射状に延在し、第1軸に平行な方向に移動することにより果実を放射状に切断可能な複数の刃体と、複数の刃体を保持するホルダーとを具備する。複数の刃体は、複数の刃体が第1軸に平行な方向に移動するとき、第1段階で果実に接触し始める第1刃体と、複数の刃体が第1軸に平行な方向に移動するとき、第1段階より後の第2段階で果実に接触し始める第2刃体と、複数の刃体が第1軸に平行な方向に移動するとき、第2段階より後の第3段階で果実に接触し始める第3刃体とを含む。複数の刃体は、果実を9個以上の部分に分割可能である。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1軸から放射状に延在し、前記第1軸に平行な方向に移動することにより果実を放射状に切断可能な複数の刃体と、
前記複数の刃体を保持するホルダーと
を具備し、
前記複数の刃体は、
前記複数の刃体が前記第1軸に平行な方向に移動するとき、第1段階で前記果実に接触し始める第1刃体と、
前記複数の刃体が前記第1軸に平行な方向に移動するとき、前記第1段階より後の第2段階で前記果実に接触し始める第2刃体と、
前記複数の刃体が前記第1軸に平行な方向に移動するとき、前記第2段階より後の第3段階で前記果実に接触し始める第3刃体と
を含み、
前記複数の刃体は、前記果実を9個以上の部分に分割可能である
果実切断器具。
【請求項2】
前記複数の刃体は、果実切断時における前記果実の潰れを抑制しつつ、前記果実を12等分に分割可能である
請求項1に記載の果実切断器具。
【請求項3】
前記第1刃体は、
前記第1軸から離れるにつれて第1方向に後退する第1カッターエッジを有する第1刃部と、
前記第1軸から離れるにつれて前記第1方向に後退する第2カッターエッジを有する第2刃部と、
前記第1刃部と前記第2刃部とを連結する第1連結部と、
前記第1連結部よりも後方側に配置され、前記第1軸に沿って配置される第1刃体後方側スリットと
を有し、
前記第2刃体は、
前記第1軸から離れるにつれて前記第1方向に後退する第3カッターエッジを有する第3刃部と、
前記第1軸から離れるにつれて前記第1方向に後退する第4カッターエッジを有する第4刃部と、
前記第3刃部と前記第4刃部とを連結する第2連結部と、
前記第2連結部よりも前方側に配置され、前記第1軸に沿って配置される第2刃体前方側スリットと、
前記第2連結部よりも後方側に配置され、前記第1軸に沿って配置される第2刃体後方側スリットと
を有し、
前記第3刃体は、
前記第1軸から離れるにつれて前記第1方向に後退する第5カッターエッジを有する第5刃部と、
前記第1軸から離れるにつれて前記第1方向に後退する第6カッターエッジを有する第6刃部と、
前記第5刃部と前記第6刃部とを連結する第3連結部と、
前記第3連結部よりも前方側に配置され、前記第1軸に沿って配置される第3刃体前方側スリットと
を有する
請求項1または2に記載の果実切断器具。
【請求項4】
前記複数の刃体は、第4刃体、第5刃体、および、第6刃体を含み、
前記第4刃体は、
前記第1軸から離れるにつれて前記第1方向に後退する第7カッターエッジを有する第7刃部と、
前記第1軸から離れるにつれて前記第1方向に後退する第8カッターエッジを有する第8刃部と、
前記第7刃部と前記第8刃部とを連結する第4連結部と、
前記第4連結部よりも前方側に配置され、前記第1軸に沿って配置される第4刃体前方側スリットと、
前記第4連結部よりも後方側に配置され、前記第1軸に沿って配置される第4刃体後方側スリットと
を有し、
前記第5刃体は、
前記第1軸から離れるにつれて前記第1方向に後退する第9カッターエッジを有する第9刃部と、
前記第1軸から離れるにつれて前記第1方向に後退する第10カッターエッジを有する第10刃部と、
前記第9刃部と前記第10刃部とを連結する第5連結部と、
前記第5連結部よりも前方側に配置され、前記第1軸に沿って配置される第5刃体前方側スリットと、
前記第5連結部よりも後方側に配置され、前記第1軸に沿って配置される第5刃体後方側スリットと
を有し、
前記第6刃体は、
前記第1軸から離れるにつれて前記第1方向に後退する第11カッターエッジを有する第11刃部と、
前記第1軸から離れるにつれて前記第1方向に後退する第12カッターエッジを有する第12刃部と、
前記第11刃部と前記第12刃部とを連結する第6連結部と、
前記第6連結部よりも前方側に配置され、前記第1軸に沿って配置される第6刃体前方側スリットと
を有する
請求項3に記載の果実切断器具。
【請求項5】
前記複数の刃体は、第4刃体を含み、
前記第4刃体は、
第7刃部と、
第8刃部と、
前記第7刃部と前記第8刃部とを連結する第4連結部と、
前記第4連結部よりも前方側に配置され、前記第1軸に沿って配置される第4刃体前方側スリットと、
前記第4連結部よりも後方側に配置され、前記第1軸に沿って配置される第4刃体後方側スリットと
を有し、
前記第4刃体前方側スリットの幅は、前記第4刃体後方側スリットの幅よりも小さい
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の果実切断器具。
【請求項6】
前記複数の刃体は、
前記複数の刃体が前記第1軸に平行な方向に移動するとき、前記第1段階で前記果実に接触し始める第4刃体と、
前記複数の刃体が前記第1軸に平行な方向に移動するとき、前記第2段階で前記果実に接触し始める第5刃体と、
前記複数の刃体が前記第1軸に平行な方向に移動するとき、前記第3段階で前記果実に接触し始める第6刃体と
を含み、
前記第1刃体と前記第4刃体とは、前記第1軸に沿う方向にみて十字状に配置され、
前記第2刃体と前記第5刃体とは、前記第1軸に沿う方向にみて十字状に配置され、
前記第3刃体と前記第6刃体とは、前記第1軸に沿う方向にみて十字状に配置される
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の果実切断器具。
【請求項7】
前記第3刃体の後端縁は、前記第1刃体の後端縁よりも後方に位置する
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の果実切断器具。
【請求項8】
前記第1刃体には、第1貫通孔、および、第2貫通孔が形成されている
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の果実切断器具。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の果実切断器具と、
果実保持器具と
を具備し、
前記果実保持器具は、
前記果実を保持する果実保持部と、
前記果実切断器具の移動をガイドするガイド部と
を備える
果実切断器具セット。
【請求項10】
請求項1に記載の果実切断器具の製造方法であって、
前記複数の刃体を組み合わせる組み合わせ工程と、
前記複数の刃体を前記ホルダーに固定する固定工程と
を具備し、
前記組み合わせ工程は、
前記第1刃体の第1刃体後方側スリットに、前記第2刃体が挿入された状態と、
前記第2刃体の第2刃体後方側スリットおよび前記第1刃体後方側スリットに、前記第3刃体が挿入された状態と
が実現されるように前記複数の刃体を組み合わせることを含む
果実切断器具の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、果実切断器具、果実切断器具セット、および、果実切断器具の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
果実を切断する果実切断器具が知られている。
【0003】
関連する技術として、特許文献1には、果物類の切断調理器が開示されている。特許文献1に記載の切断調理器は、果実類を収容する保持台と、この保持台の上方から下方に向けて下ろすカッター本体とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3149171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、果実切断時における果実の潰れを抑制可能な果実切断器具、果実切断器具セット、および、果実切断器具の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0007】
いくつかの実施形態における果実切断器具は、第1軸(AX)から放射状に延在し、前記第1軸(AX)に平行な方向に移動することにより果実を放射状に切断可能な複数の刃体(4)と、前記複数の刃体(4)を保持するホルダー(2)とを具備する。前記複数の刃体(4)は、前記複数の刃体(4)が前記第1軸(AX)に平行な方向に移動するとき、第1段階で前記果実に接触し始める第1刃体(4-1)と、前記複数の刃体(4)が前記第1軸(AX)に平行な方向に移動するとき、前記第1段階より後の第2段階で前記果実に接触し始める第2刃体(4-2)と、前記複数の刃体(4)が前記第1軸(AX)に平行な方向に移動するとき、前記第2段階より後の第3段階で前記果実に接触し始める第3刃体(4-3)とを含む。前記複数の刃体(4)は、前記果実を9個以上の部分に分割可能である。
【0008】
上記果実切断器具において、前記複数の刃体(4)は、果実切断時における前記果実の潰れを抑制しつつ、前記果実を12等分に分割可能であってもよい。
【0009】
上記果実切断器具において、前記第1刃体(4-1)は、前記第1軸(AX)から離れるにつれて第1方向(DR1)に後退する第1カッターエッジ(4a-1)を有する第1刃部(40a-1)と、前記第1軸(AX)から離れるにつれて前記第1方向(DR1)に後退する第2カッターエッジ(4b-1)を有する第2刃部(40b-1)と、前記第1刃部(40a-1)と前記第2刃部(40b-1)とを連結する第1連結部(40c-1)と、前記第1連結部(40c-1)よりも後方側に配置され、前記第1軸(AX)に沿って配置される第1刃体後方側スリット(41b)と、を有していてもよい。前記第2刃体(4-2)は、前記第1軸(AX)から離れるにつれて前記第1方向(DR1)に後退する第3カッターエッジ(4a-2)を有する第3刃部(40a-2)と、前記第1軸(AX)から離れるにつれて前記第1方向(DR1)に後退する第4カッターエッジ(4b-2)を有する第4刃部(40b-2)と、前記第3刃部(40a-2)と前記第4刃部(40b-2)とを連結する第2連結部(40c-2)と、前記第2連結部(40c-2)よりも前方側に配置され、前記第1軸(AX)に沿って配置される第2刃体前方側スリット(42a)と、前記第2連結部(40c-2)よりも後方側に配置され、前記第1軸(AX)に沿って配置される第2刃体後方側スリット(42b)と、を有していてもよい。前記第3刃体(4-3)は、前記第1軸(AX)から離れるにつれて前記第1方向(DR1)に後退する第5カッターエッジ(4a-3)を有する第5刃部(40a-3)と、前記第1軸(AX)から離れるにつれて前記第1方向(DR1)に後退する第6カッターエッジ(4b-3)を有する第6刃部(40b-3)と、前記第5刃部(40a-3)と前記第6刃部(40b-3)とを連結する第3連結部(40c-3)と、前記第3連結部(40c-3)よりも前方側に配置され、前記第1軸(AX)に沿って配置される第3刃体前方側スリット(43a)と、を有していてもよい。
【0010】
上記果実切断器具において、前記複数の刃体(4)は、第4刃体(4-4)、第5刃体(4-5)、および、第6刃体(4-6)を含んでいてもよい。前記第4刃体(4-4)は、前記第1軸(AX)から離れるにつれて前記第1方向(DR1)に後退する第7カッターエッジ(4a-4)を有する第7刃部(40a-4)と、前記第1軸(AX)から離れるにつれて前記第1方向(DR1)に後退する第8カッターエッジ(4b-4)を有する第8刃部(40b-4)と、前記第7刃部(40a-4)と前記第8刃部(40b-4)とを連結する第4連結部(40c-4)と、前記第4連結部(40c-4)よりも前方側に配置され、前記第1軸(AX)に沿って配置される第4刃体前方側スリット(44a)と、前記第4連結部(40c-4)よりも後方側に配置され、前記第1軸(AX)に沿って配置される第4刃体後方側スリット(44b)と、を有していてもよい。前記第5刃体(4-5)は、前記第1軸(AX)から離れるにつれて前記第1方向(DR1)に後退する第9カッターエッジ(4a-5)を有する第9刃部(40a-5)と、前記第1軸(AX)から離れるにつれて前記第1方向(DR1)に後退する第10カッターエッジ(4b-5)を有する第10刃部(40b-5)と、前記第9刃部(40a-5)と前記第10刃部(40b-5)とを連結する第5連結部(40c-5)と、前記第5連結部(40c-5)よりも前方側に配置され、前記第1軸(AX)に沿って配置される第5刃体前方側スリット(45a)と、前記第5連結部(40c-5)よりも後方側に配置され、前記第1軸(AX)に沿って配置される第5刃体後方側スリット(45b)と、を有していてもよい。前記第6刃体(4-6)は、前記第1軸(AX)から離れるにつれて前記第1方向(DR1)に後退する第11カッターエッジ(4a-6)を有する第11刃部(40a-6)と、前記第1軸(AX)から離れるにつれて前記第1方向(DR1)に後退する第12カッターエッジ(4b-6)を有する第12刃部(40b-6)と、前記第11刃部(40a-6)と前記第12刃部(40b-6)とを連結する第6連結部(40c-6)と、前記第6連結部(40c-6)よりも前方側に配置され、前記第1軸(AX)に沿って配置される第6刃体前方側スリット(46a)と、を有していてもよい。
【0011】
上記果実切断器具において、前記複数の刃体(4)は、第4刃体(4-4)を含んでいてもよい。前記第4刃体(4-4)は、第7刃部(40a-4)と、第8刃部(40b-4)と、前記第7刃部(40a-4)と前記第8刃部(40b-4)とを連結する第4連結部(40c-4)と、前記第4連結部(40c-4)よりも前方側に配置され、前記第1軸(AX)に沿って配置される第4刃体前方側スリット(44a)と、前記第4連結部(40c-4)よりも後方側に配置され、前記第1軸(AX)に沿って配置される第4刃体後方側スリット(44b)と、を有していてもよい。前記第4刃体前方側スリット(44a)の幅は、前記第4刃体後方側スリット(44b)の幅よりも小さくてもよい。
【0012】
上記果実切断器具において、前記複数の刃体(4)は、前記複数の刃体(4)が前記第1軸(AX)に平行な方向に移動するとき、前記第1段階で前記果実に接触し始める第4刃体(4-4)と、前記複数の刃体(4)が前記第1軸(AX)に平行な方向に移動するとき、前記第2段階で前記果実に接触し始める第5刃体(4-5)と、前記複数の刃体(4)が前記第1軸(AX)に平行な方向に移動するとき、前記第3段階で前記果実に接触し始める第6刃体(4-6)と、を含んでいてもよい。前記第1刃体(4-1)と前記第4刃体(4-4)とは、前記第1軸(AX)に沿う方向にみて十字状に配置されていてもよい。前記第2刃体(4-2)と前記第5刃体(4-5)とは、前記第1軸(AX)に沿う方向にみて十字状に配置されていてもよい。前記第3刃体(4-3)と前記第6刃体(4-6)とは、前記第1軸(AX)に沿う方向にみて十字状に配置されていてもよい。
【0013】
上記果実切断器具において、前記第3刃体(4-3)の後端縁(4d-3)は、前記第1刃体(4-1)の後端縁(4d-1)よりも後方に位置してもよい。
【0014】
上記果実切断器具において、前記第1刃体(4-1)には、第1貫通孔(4h-1)、および、第2貫通孔(4h-2)が形成されていてもよい。
【0015】
いくつかの実施形態における果実切断器具セットは、上述の果実切断器具(1)と、果実保持器具(8)とを具備する。前記果実保持器具(8)は、前記果実を保持する果実保持部(80)と、前記果実切断器具(1)の移動をガイドするガイド部(90)とを備える。
【0016】
いくつかの実施形態における果実切断器具の製造方法は、上述の果実切断器具を製造する方法である。当該製造方法は、前記複数の刃体(4)を組み合わせる組み合わせ工程と、前記複数の刃体(4)を前記ホルダー(2)に固定する固定工程とを具備する。前記組み合わせ工程は、前記第1刃体(4-1)の第1刃体後方側スリット(41b)に、前記第2刃体(4-2)が挿入された状態と、前記第2刃体(4-2)の第2刃体後方側スリット(42b)および前記第1刃体後方側スリット(41b)に、前記第3刃体(4-3)が挿入された状態と、が実現されるように前記複数の刃体(4)を組み合わせることを含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、果実切断時における果実の潰れを抑制可能な果実切断器具、果実切断器具セット、および、果実切断器具の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、第1の実施形態における果実切断器具を模式的に示す概略斜視図である。
図2図2は、第1の実施形態における果実切断器具を模式的に示す概略斜視図である。
図3図3は、第1の実施形態における果実切断器具を模式的に示す概略底面図である。
図4図4は、複数の刃体が組み合わせられる前の状態と、複数の刃体が組み合わせられた後の状態とを模式的に示す図である。
図5図5は、第4刃体の概略側面図である。
図6図6は、複数の刃体の概略側面図である。
図7図7は、第1の実施形態における果実切断器具を模式的に示す概略2面図である。
図8図8は、第2の実施形態における果実切断器具セットを模式的に示す概略斜視図である。
図9図9は、果実保持器具を模式的に示す概略斜視図である。
図10図10は、果実保持器具を模式的に示す概略2面図である
図11図11は、第3の実施形態における果実切断器具の製造方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、実施形態における果実切断器具1、果実切断器具セット100、および、果実切断器具1の製造方法について説明する。なお、以下の説明において、同じ機能を有する部材、部位については同一の符号が付され、同一の符号が付されている部材、部位について、繰り返しの説明は省略される。
【0020】
本明細書において、「果実」には、果物と、野菜が包含される。換言すれば、本明細書における「果実」の記載は、「果物」に読み替え可能であり、本明細書における「果実」の記載は、「野菜」に読み替え可能である。本明細書における「果実」は、例えば、果実の軸方向の長さが、果実の幅方向の長さよりも長い縦長の果実である。本明細書における「果実」は、典型的には、レモンである。換言すれば、本明細書における「果実」の記載は、「レモン」に読み替え可能である。
【0021】
(第1の実施形態)
図1乃至図7を参照して、第1の実施形態における果実切断器具1について説明する。図1および図2は、第1の実施形態における果実切断器具1を模式的に示す概略斜視図である。なお、図1は、果実切断器具1を刃元側から見た図(より具体的には、果実切断器具1を斜め上方から見た図)であり、図2は、果実切断器具1を刃先側から見た図(より具体的には、果実切断器具1を斜め下方から見た図)である。図3は、第1の実施形態における果実切断器具1を模式的に示す概略底面図である。図4は、複数の刃体4が組み合わせられる前の状態と、複数の刃体4が組み合わせられた後の状態とを模式的に示す図である。図4の左側には、複数の刃体4が組み合わせられる前の状態が示され、図4の右下側には、複数の刃体4が組み合わせられた後の状態が示されている。図5は、第4刃体4-4の概略側面図である。図6は、複数の刃体4の概略側面図である。図7は、第1の実施形態における果実切断器具1を模式的に示す概略2面図である。なお、図7の上側には、概略平面図が記載され、図7の下側には、概略側面図が記載されている。
【0022】
第1の実施形態における果実切断器具1は、ホルダー2と、複数の刃体4とを備える。
【0023】
図1に記載の例では、ホルダー2は、第1軸AXから放射状に延在する複数の刃体4を保持する。図1に記載の例では、第1軸AXは、複数の刃体4の中心をとおる直線であって、果実が切断される際に当該複数の刃体4が移動する方向と平行な軸である。また、図1に記載の例では、第1軸AXは、第1刃体4-1と第2刃体4-2との交差部分に沿う直線である。第1軸AXは、切断される果実の軸と一致または略一致する。
【0024】
複数の刃体4は、ホルダー2によって保持され、第1軸AXに平行な方向に移動することにより果実を放射状に切断する部材である。
【0025】
図1に記載の例では、複数の刃体4は、第1刃体4-1と、第2刃体4-2と、第3刃体4-3とを備える。付加的に、複数の刃体4は、第1刃体4-1、第2刃体4-2、第3刃体4-3以外の刃体を備えていてもよい。
【0026】
第1刃体4-1は、複数の刃体4が第1軸AXに平行な方向に移動するとき、第1段階で果実に接触し始めることとなる刃体である。
【0027】
第2刃体4-2は、複数の刃体4が第1軸AXに平行な方向に移動するとき、第1段階より後の第2段階で果実に接触し始めることとなる刃体である。図2に記載の例では、果実切断時における複数の刃体4の移動方向を第2方向DR2と定義するとき、第2刃体4-2の刃先(4a-2、4b-2)は、第1刃体4-1の刃先(4a-1、4b-1)と比較して、第2方向DR2とは反対の方向である第1方向DR1に退避した位置に配置される。
【0028】
第3刃体4-3は、複数の刃体4が第1軸AXに平行な方向に移動するとき、第2段階より後の第3段階で果実に接触し始めることとなる刃体である。図2に記載の例では、果実切断時における複数の刃体4の移動方向を第2方向DR2と定義するとき、第3刃体4-3の刃先(4a-3、4b-3)は、第2刃体4-2の刃先(4a-2、4b-2)と比較して、第2方向DR2とは反対の方向である第1方向DR1に退避した位置に配置される。
【0029】
図2に記載の例では、複数の刃体4は、果実を12個の部分に分割可能である。代替的に、複数の刃体4が有する刃体の数、各刃体の配置、あるいは、各刃体の形状を変更することにより、複数の刃体4は、果実を9個の部分、10個の部分、11個の部分、あるいは、13個以上の部分に分割可能であってもよい。
【0030】
特許文献1(登録実用新案第3149171号公報)に記載の例では、複数の刃体は、果実を8等分に分割可能である。複数の刃体が、果実を8等分に分割する場合、果実切断時における果実の潰れが生じやすい。複数の刃体が、果実を9個以上の部分に分割する場合には、果実切断時における果実の潰れが更に生じやすくなる。このため、果実切断時における果実の潰れを十分に抑制しつつ、果実を9個以上の部分に分割することは困難であると考えられていた。
【0031】
これに対し、第1の実施形態における果実切断器具1では、少なくとも3段階以上のステップで、複数の刃体が順次果実に接触するように構成されることにより、果実切断時における果実の潰れを十分に抑制することと、果実を9個以上の部分に分割することとを両立させている。
【0032】
続いて、図1乃至図7を参照して、第1の実施形態の果実切断器具1において採用可能な任意付加的な構成について説明する。
【0033】
(2つの隣接する刃体4の間のなす角度)
図3に記載の例では、第1軸AXに沿う方向にみて、2つの隣接する刃体4の間のなす角度は40度以下である。より具体的には、第1軸AXに沿う方向にみて、2つの隣接する刃体4の間のなす角度は30度である。例えば、図3に記載の例では、第1軸AXに沿う方向にみて、第1刃体4-1と第3刃体4-3との間のなす角度αは30度である。また、図3に記載の例では、第1軸AXに沿う方向にみて、第2刃体4-2と第3刃体4-3との間のなす角度βは30度である。
【0034】
2つの隣接する刃体の間のなす角度が小さい場合、果実切断時における果実の潰れが生じやすい。これに対し、図1乃至図3に例示された果実切断器具1では、3段階のステップで(あるいは、3段階以上のステップで)、複数の刃体4が順次果実に接触するように構成されることにより、果実切断時における果実の潰れが十分に抑制される。
【0035】
また、2つの隣接する刃体の間のなす角度が小さい場合には、切断によって小分けされた果実が、2つの隣接する刃体によって保持され易い。この場合、切断によって小分けされた果実を取り扱い易い。例えば、2つの隣接する刃体4によって保持された小分け後の果実を、容易に、収納容器等に移すことができる。ただし、果実の種類等によっては、果実切断器具1が上方に引き上げられるときに、切断によって小分けされた果実が、2つの隣接する刃体の間から落下する場合もある。この場合、落下した小分け後の果実を、収納容器等に移す必要がある。
【0036】
(果実を等分に切断可能な複数の刃体4)
図3に記載の例では、第1軸AXに沿う方向にみて、任意の2つの隣接する刃体4の間のなす角度は30度である。この場合、複数の刃体4は、果実を12等分に分割することが可能である。
【0037】
代替的に、第1軸AXに沿う方向にみて、任意の2つの隣接する刃体4の間のなす角度は40度、36度、あるいは、22.5度であってもよい。この場合、複数の刃体4は、果実を9等分、10等分、あるいは、16等分に分割可能である。
【0038】
第1の実施形態における果実切断器具1では、3段階のステップで(あるいは、3段階以上のステップで)、複数の刃体が順次果実に接触するように構成されることにより、従来の果実切断器具では困難とされていた、果実を9等分以上の等分に分割することと、果実切断時における果実の潰れを十分に抑制することとの両立を実現することが可能である。
【0039】
(複数の刃体4)
図4に記載の例では、複数の刃体4は、第1刃体4-1と、第2刃体4-2と、第3刃体4-3とを含む。複数の刃体4は、第4刃体4-4を含んでいてもよい。複数の刃体4は、第5刃体4-5、および/または、第6刃体4-6を含んでいてもよい。
【0040】
(第1刃体4-1)
図4に記載の例では、第1刃体4-1は、第1刃部40a-1と、第2刃部40b-1と、第1連結部40c-1と、第1刃体後方側スリット41bとを有する。図4に記載の例では、第1刃部40a-1と第2刃部40b-1とは、1枚の板材によって構成されている。
【0041】
第1刃部40a-1は、第1軸AXから離れるにつれて、第1方向DR1に後退する第1カッターエッジ4a-1を有する。また、第2刃部40b-1は、第1軸AXから離れるにつれて第1方向DR1に後退する第2カッターエッジ4b-1を有する。第1連結部40c-1は、第1刃部40a-1と第2刃部40b-1とを連結する。なお、本明細書において、「カッターエッジ」とは、果実に接触することにより、果実に切り込みを入れることが可能な直線状の刃先または曲線状の刃先を意味する。
【0042】
第1刃体後方側スリット41bは、第1連結部40c-1よりも後方側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置される。第1刃体後方側スリット41bは、果実切断器具1が組み立てられた状態において、第1軸AXに沿って配置される。
【0043】
図4に記載の例では、第1カッターエッジ4a-1と第2カッターエッジ4b-1とによって、(第1刃体4-1の主面に垂直な方向に見て)V字状のカッターエッジが形成されている。
【0044】
図4に記載の例では、第1カッターエッジ4a-1と第2カッターエッジ4b-1とは連続しており、第1カッターエッジ4a-1と第2カッターエッジ4b-1との間の接続点Pが、複数の刃体4の最先端を構成する。換言すれば、複数の刃体4が、果実に向けて移動するとき、第1カッターエッジ4a-1と第2カッターエッジ4b-1との間の接続点Pが最初に果実に接触するように構成されている。
【0045】
(第2刃体4-2)
図4に記載の例では、第2刃体4-2は、第3刃部40a-2と、第4刃部40b-2と、第2連結部40c-2と、第2刃体前方側スリット42aと、第2刃体後方側スリット42bとを有する。図4に記載の例では、第3刃部40a-2と第4刃部40b-2とは、1枚の板材によって構成されている。
【0046】
第3刃部40a-2は、第1軸AXから離れるにつれて、第1方向DR1に後退する第3カッターエッジ4a-2を有する。また、第4刃部40b-2は、第1軸AXから離れるにつれて第1方向DR1に後退する第4カッターエッジ4b-2を有する。第2連結部40c-2は、第3刃部40a-2と第4刃部40b-2とを連結する。
【0047】
第2刃体前方側スリット42aは、第2連結部40c-2よりも前方側(換言すれば、第2方向DR2側)に配置される。第2刃体前方側スリット42aは、果実切断器具1が組み立てられた状態において、第1軸AXに沿って配置される。
【0048】
第2刃体後方側スリット42bは、第2連結部40c-2よりも後方側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置される。第2刃体後方側スリット42bは、果実切断器具1が組み立てられた状態において、第1軸AXに沿って配置される。図4に記載の例では、第1方向DR1に沿う方向における第2刃体後方側スリット42bの長さは、第1方向DR1に沿う方向における第2刃体前方側スリット42aの長さよりも長い。
【0049】
果実切断器具1が組み立てられた状態において、第2連結部40c-2は、第1連結部40c-1よりも第1方向DR1側(換言すれば、後方側)に配置される。果実切断器具1が組み立てられた状態において、第2連結部40c-2は、第1刃体後方側スリット41bに受容される。
【0050】
図4に記載の例では、第3カッターエッジ4a-2と第4カッターエッジ4b-2とによって、(第2刃体4-2の主面に垂直な方向に見て)V字状のカッターエッジが形成されている。図4に記載の例では、第3カッターエッジ4a-2と第4カッターエッジ4b-2とは、第2刃体前方側スリット42aによって、分離されている。
【0051】
(第3刃体4-3)
図4に記載の例では、第3刃体4-3は、第5刃部40a-3と、第6刃部40b-3と、第3連結部40c-3と、第3刃体前方側スリット43aとを有する。第3刃体4-3は、第3刃体後方側スリット43bを有していてもよい。図4に記載の例では、第5刃部40a-3と第6刃部40b-3とは、1枚の板材によって構成されている。
【0052】
第5刃部40a-3は、第1軸AXから離れるにつれて、第1方向DR1に後退する第5カッターエッジ4a-3を有する。また、第6刃部40b-3は、第1軸AXから離れるにつれて第1方向DR1に後退する第6カッターエッジ4b-3を有する。第3連結部40c-3は、第5刃部40a-3と第6刃部40b-3とを連結する。
【0053】
第3刃体前方側スリット43aは、第3連結部40c-3よりも前方側(換言すれば、第2方向DR2側)に配置される。第3刃体前方側スリット43aは、果実切断器具1が組み立てられた状態において、第1軸AXに沿って配置される。
【0054】
第3刃体後方側スリット43bは、第3連結部40c-3よりも後方側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置される。第3刃体後方側スリット43bは、果実切断器具1が組み立てられた状態において、第1軸AXに沿って配置される。図4に記載の例では、第1方向DR1に沿う方向における第3刃体後方側スリット43bの長さは、第1方向DR1に沿う方向における第3刃体前方側スリット43aの長さよりも短い。
【0055】
果実切断器具1が組み立てられた状態において、第3連結部40c-3は、第2連結部40c-2よりも第1方向DR1側(換言すれば、後方側)に配置される。果実切断器具1が組み立てられた状態において、第3連結部40c-3は、第2刃体後方側スリット42bに受容される。
【0056】
図4に記載の例では、第5カッターエッジ4a-3と第6カッターエッジ4b-3とによって、(第3刃体4-3の主面に垂直な方向に見て)V字状のカッターエッジが形成されている。図4に記載の例では、第5カッターエッジ4a-3と第6カッターエッジ4b-3とは、第3刃体前方側スリット43aによって、分離されている。
【0057】
(第4刃体4-4)
図4に記載の例では、第4刃体4-4は、第7刃部40a-4と、第8刃部40b-4と、第4連結部40c-4と、第4刃体前方側スリット44aと、第4刃体後方側スリット44bとを有する。図4に記載の例では、第7刃部40a-4と第8刃部40b-4とは、1枚の板材によって構成されている。
【0058】
第7刃部40a-4は、第1軸AXから離れるにつれて、第1方向DR1に後退する第7カッターエッジ4a-4を有する。また、第8刃部40b-4は、第1軸AXから離れるにつれて第1方向DR1に後退する第8カッターエッジ4b-4を有する。第4連結部40c-4は、第7刃部40a-4と第8刃部40b-4とを連結する。
【0059】
第4刃体前方側スリット44aは、第4連結部40c-4よりも前方側(換言すれば、第2方向DR2側)に配置される。第4刃体前方側スリット44aは、果実切断器具1が組み立てられた状態において、第1軸AXに沿って配置される。
【0060】
第4刃体後方側スリット44bは、第4連結部40c-4よりも後方側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置される。第4刃体後方側スリット44bは、果実切断器具1が組み立てられた状態において、第1軸AXに沿って配置される。図4に記載の例では、第1方向DR1に沿う方向における第4刃体後方側スリット44bの長さは、第1方向DR1に沿う方向における第4刃体前方側スリット44aの長さよりも長い。
【0061】
果実切断器具1が組み立てられた状態において、第4連結部40c-4は、第1連結部40c-1よりも第1方向DR1側(換言すれば、後方側)に配置される。果実切断器具1が組み立てられた状態において、第4連結部40c-4は、第1刃体後方側スリット41bに受容される。また、果実切断器具1が組み立てられた状態において、第4連結部40c-4は、第2刃体前方側スリット42aに受容される。果実切断器具1が組み立てられた状態において、第1刃体4-1の第1連結部40c-1は、第4刃体前方側スリット44aに受容される。
【0062】
図4に記載の例では、第7カッターエッジ4a-4と第8カッターエッジ4b-4とによって、(第4刃体4-4の主面に垂直な方向に見て)V字状のカッターエッジが形成されている。図4に記載の例では、第7カッターエッジ4a-4と第8カッターエッジ4b-4とは、第4刃体前方側スリット44aによって、分離されている。
【0063】
(第5刃体4-5)
図4に記載の例では、第5刃体4-5は、第9刃部40a-5と、第10刃部40b-5と、第5連結部40c-5と、第5刃体前方側スリット45aと、第5刃体後方側スリット45bとを有する。図4に記載の例では、第9刃部40a-5と第10刃部40b-5とは、1枚の板材によって構成されている。
【0064】
第9刃部40a-5は、第1軸AXから離れるにつれて、第1方向DR1に後退する第9カッターエッジ4a-5を有する。また、第10刃部40b-5は、第1軸AXから離れるにつれて第1方向DR1に後退する第10カッターエッジ4b-5を有する。第5連結部40c-5は、第9刃部40a-5と第10刃部40b-5とを連結する。
【0065】
第5刃体前方側スリット45aは、第5連結部40c-5よりも前方側(換言すれば、第2方向DR2側)に配置される。第5刃体前方側スリット45aは、果実切断器具1が組み立てられた状態において、第1軸AXに沿って配置される。
【0066】
第5刃体後方側スリット45bは、第5連結部40c-5よりも後方側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置される。第5刃体後方側スリット45bは、果実切断器具1が組み立てられた状態において、第1軸AXに沿って配置される。
【0067】
果実切断器具1が組み立てられた状態において、第5連結部40c-5は、第2連結部40c-2よりも第1方向DR1側(換言すれば、後方側)に配置される。果実切断器具1が組み立てられた状態において、第5連結部40c-5は、第2刃体後方側スリット42bに受容される。また、果実切断器具1が組み立てられた状態において、第5連結部40c-5は、第3刃体前方側スリット43aに受容される。果実切断器具1が組み立てられた状態において、第2刃体4-2の第2連結部40c-2は、第5刃体前方側スリット45aに受容される。
【0068】
図4に記載の例では、第9カッターエッジ4a-5と第10カッターエッジ4b-5とによって、(第5刃体4-5の主面に垂直な方向に見て)V字状のカッターエッジが形成されている。図4に記載の例では、第9カッターエッジ4a-5と第10カッターエッジ4b-5とは、第5刃体前方側スリット45aによって、分離されている。
【0069】
(第6刃体4-6)
図4に記載の例では、第6刃体4-6は、第11刃部40a-6と、第12刃部40b-6と、第6連結部40c-6と、第6刃体前方側スリット46aとを有する。図4に記載の例では、第6刃体4-6は、第6刃体4-6の後方側(換言すれば、第1方向DR1側)にスリットを有していないが、代替的に、第6刃体4-6は、第6刃体4-6の後方側に、第6刃体後方側スリットを有していてもよい。図4に記載の例では、第11刃部40a-6と第12刃部40b-6とは、1枚の板材によって構成されている。
【0070】
第11刃部40a-6は、第1軸AXから離れるにつれて、第1方向DR1に後退する第11カッターエッジ4a-6を有する。また、第12刃部40b-6は、第1軸AXから離れるにつれて第1方向DR1に後退する第12カッターエッジ4b-6を有する。第6連結部40c-6は、第11刃部40a-6と第12刃部40b-6とを連結する。
【0071】
第6刃体前方側スリット46aは、第6連結部40c-6よりも前方側(換言すれば、第2方向DR2側)に配置される。第6刃体前方側スリット46aは、果実切断器具1が組み立てられた状態において、第1軸AXに沿って配置される。
【0072】
果実切断器具1が組み立てられた状態において、第6連結部40c-6は、第3連結部40c-3よりも第1方向DR1側(換言すれば、後方側)に配置される。果実切断器具1が組み立てられた状態において、第6連結部40c-6は、第3刃体後方側スリット43bに受容される。他方、果実切断器具1が組み立てられた状態において、第3連結部40c-3は、第6刃体前方側スリット46aに受容される。
【0073】
図4に記載の例では、第11カッターエッジ4a-6と第12カッターエッジ4b-6とによって、(第6刃体4-6の主面に垂直な方向に見て)V字状のカッターエッジが形成されている。図4に記載の例では、第11カッターエッジ4a-6と第12カッターエッジ4b-6とは、第6刃体前方側スリット46aによって、分離されている。
【0074】
(第4刃体前方側スリット44aの幅と、第4刃体後方側スリット44bの幅)
図4に記載の例では、複数の刃体4は、第4刃体4-4を含む。第4刃体4-4は、第7刃部40a-4と、第8刃部40b-4と、第7刃部40a-4と第8刃部40b-4とを連結する第4連結部40c-4と、第4刃体前方側スリット44aと、第4刃体後方側スリット44bとを有する。
【0075】
第4刃体前方側スリット44aは、第4連結部40c-4よりも前方側(換言すれば、第2方向DR2側)に配置され、第1軸AXに沿って配置される。また、第4刃体後方側スリット44bは、第4連結部40c-4よりも後方側(換言すれば、第1方向DR1側)に配置され、第1軸AXに沿って配置される。
【0076】
図5に記載の例では、第4刃体前方側スリット44aの幅W1(換言すれば、第1方向DR1に垂直な方向における幅)は、第4刃体後方側スリット44bの幅W2(換言すれば、第1方向DR1に垂直な方向における幅)よりも小さい。第4刃体前方側スリット44aの幅W1が相対的に小さい場合には、第4刃体前方側スリット44aと第1刃体4-1との間の隙間に果実のカスが付着することが抑制される。また、第4刃体後方側スリット44bの幅W2が相対的に大きい場合には、第4刃体後方側スリット44bに、第2刃体4-2および/または第3刃体4-3等の刃体を容易に挿入することができる。換言すれば、第4刃体前方側スリット44aの幅W1が第4刃体後方側スリット44bの幅W2より小さい場合には、果実カスの付着の抑制と、果実切断器具1の組み立て易さとを両立することができる。
【0077】
(各段階で果実に接触する複数の刃体4)
図2に記載の例では、果実切断器具1は、第1段階で果実に接触し始める第1刃体4-1および第4刃体4-4と、第1段階よりも後の第2段階で果実に接触し始める第2刃体4-2および第5刃体4-5と、第2段階よりも後の第3段階で果実に接触し始める第3刃体4-3および第6刃体4-6とを有する。
【0078】
より具体的には、果実切断器具1は、複数の刃体4が第1軸AXに平行な方向に移動するとき、第1段階で果実に接触し始める第1刃体4-1および第4刃体4-4を有する。なお、第1段階は、ある程度の時間幅を有していてもよい。換言すれば、第1刃体4-1が果実に接触し始めるタイミングと、第4刃体4-4が果実に接触し始めるタイミングとは、同一であってもよいし、多少異なっていてもよい。
【0079】
また、果実切断器具1は、複数の刃体4が第1軸AXに平行な方向に移動するとき、第1段階よりも後の第2段階で果実に接触し始める第2刃体4-2および第5刃体4-5を有する。なお、第2段階は、ある程度の時間幅を有していてもよい。換言すれば、第2刃体4-2が果実に接触し始めるタイミングと、第5刃体4-5が果実に接触し始めるタイミングとは、同一であってもよいし、多少異なっていてもよい。
【0080】
更に、果実切断器具1は、複数の刃体4が第1軸AXに平行な方向に移動するとき、第2段階よりも後の第3段階で果実に接触し始める第3刃体4-3および第6刃体4-6を有する。なお、第3段階は、ある程度の時間幅を有していてもよい。換言すれば、第3刃体4-3が果実に接触し始めるタイミングと、第6刃体4-6が果実に接触し始めるタイミングとは、同一であってもよいし、多少異なっていてもよい。
【0081】
図3に記載の例では、第1刃体4-1と第4刃体4-4とは、第1軸AXに沿う方向にみて十字状に配置されている。この場合、果実に均等に切断力が伝わり易く、切断に際して果実が潰れにくい。
【0082】
図3に記載の例では、第2刃体4-2と第5刃体4-5とは、第1軸AXに沿う方向にみて十字状に配置されている。この場合、果実に均等に切断力が伝わり易く、切断に際して果実が潰れにくい。
【0083】
図3に記載の例では、第3刃体4-3と第6刃体4-6とは、第1軸AXに沿う方向にみて十字状に配置されている。この場合、果実に均等に切断力が伝わり易く、切断に際して果実が潰れにくい。
【0084】
(各刃体の後端縁の位置)
図6に記載の例では、第3刃体4-3の後端縁4d-3(換言すれば、第1方向DR1側の端縁)は、第1刃体4-1の後端縁4d-1(換言すれば、第1方向DR1側の端縁)よりも後方に位置する。この場合、第3刃体4-3と第1刃体4-1との間に、切断後の小分け果実が保持され易くなる。例えば、第1刃体4-1の後端縁4d-1上に、切断後の小分け果実の一部が出っ張り易くなる。
【0085】
図6に記載の例では、第3刃体4-3の後端縁4d-3(換言すれば、第1方向DR1側の端縁)は、第2刃体4-2の後端縁4d-2(換言すれば、第1方向DR1側の端縁)よりも後方に位置する。この場合、第3刃体4-3と第2刃体4-2との間に、切断後の小分け果実が保持され易くなる。例えば、第2刃体4-2の後端縁4d-2上に、切断後の小分け果実の一部が出っ張り易くなる。
【0086】
図6に記載の例では、第2刃体4-2の後端縁4d-2および第5刃体4-5の後端縁4d-5が、第1刃体4-1の後端縁4d-1および第4刃体4-4の後端縁4d-4よりも後方(換言すれば、第1方向DR1側)に位置する。また、図6に記載の例では、第3刃体4-3の後端縁4d-3および第6刃体4-6の後端縁4d-6が、第2刃体4-2の後端縁4d-2および第5刃体4-5の後端縁4d-5よりも後方(換言すれば、第1方向DR1側)に位置する。
【0087】
(第1貫通孔4h-1、および、第2貫通孔4h-2)
図4に記載の例では、第1刃体4-1は、第1貫通孔4h-1、および、第2貫通孔4h-2を有する。第1刃体4-1が、第1貫通孔4h-1、および、第2貫通孔4h-2を有する場合、これらの貫通孔を用いて、第1刃体4-1をハンドリングすること(例えば、吊り下げること)ができる。よって、第1刃体4-1をハンドリングし易くなる。第1貫通孔4h-1は、例えば、第1刃体4-1の第1側端部に配置され、第2貫通孔4h-2は、例えば、第1刃体4-1の第2側端部(第1側端部とは反対側の側端部)に配置される。
【0088】
図4に記載の例では、第2刃体4-2は、第3貫通孔4h-3、および、第4貫通孔4h-4を有する。図4に記載の例では、第3刃体4-3は、第5貫通孔4h-5、および、第6貫通孔4h-6を有する。図4に記載の例では、第4刃体4-4は、第7貫通孔4h-7、および、第8貫通孔4h-8を有する。図4に記載の例では、第5刃体4-5は、第9貫通孔4h-9、および、第10貫通孔4h-10を有する。図4に記載の例では、第6刃体4-6は、第11貫通孔4h-11、および、第12貫通孔4h-12を有する。
【0089】
(ホルダー2)
図7に記載の例では、ホルダー2は、第1把手部21と、第2把手部22と、複数の刃体4が固定される複数の固定部24とを有する。ホルダー2は、環状壁26を有していてもよい。
【0090】
第1把手部21は、作業者の右手(または左手)によって把持される部分であり、第2把手部22は、作業者の左手(または右手)によって把持される部分である。
【0091】
図7に記載の例では、第1把手部21は、第1軸AXから離れる方向に、第1軸AXと垂直な方向(より具体的には、水平面と平行な方向)に延在している。また、第2把手部22は、第1軸AXから離れる方向に、第1軸AXと垂直な方向(より具体的には、水平面と平行な方向)に延在している。第2把手部22は、第1軸AXを基準として、第1把手部21とは反対の方向に配置される。
【0092】
図3に記載の例では、第1把手部21は、複数のリブ21aを有する。第1把手部21が複数のリブ21aを有する場合、第1把手部21の強度の向上と、第1把手部21の軽量化とが両立される。図3に記載の例では、第2把手部22は、複数のリブ22aを有する。第2把手部22が複数のリブ22aを有する場合、第2把手部22の強度の向上と、第2把手部22の軽量化とが両立される。
【0093】
図7に記載の例では、環状壁26は、複数の刃体4が配置される空間を規定する。図7に記載の例では、環状壁26の中心軸AX1は、第1軸AXと一致している。環状壁26の外側には、上述の第1把手部21および上述の第2把手部22が配置され、環状壁26の内側には、複数の刃体4および複数の固定部24が配置されている。
【0094】
図7に例示されるように、環状壁26は、側面視で複数の刃体4が完全に隠されるように、複数の刃体4を囲んでいることが好ましい。この場合、果実切断器具1の安全性が向上し、複数の刃体4に汚れが付着することが抑制される。
【0095】
図7に記載の例では、ホルダー2は、第1部分20aと、第2部分20bとを有する。第1部分20aに複数の刃体4が載置され、その後、複数の刃体4が第1部分20aと第2部分20bとによって挟まれるように、第1部分20aと第2部分20bとが任意の連結手段(例えば、溶着、接着、嵌合、あるいは、螺合)によって連結される。
【0096】
(第2の実施形態)
図1乃至図10を参照して、第2の実施形態における果実切断器具セット100について説明する。図8は、第2の実施形態における果実切断器具セット100を模式的に示す概略斜視図である。図9は、果実保持器具8を模式的に示す概略斜視図である。図10は、果実保持器具8を模式的に示す概略2面図である。なお、図10の上側には、概略平面図が記載され、図10の下側には、概略側面図が記載されている。
【0097】
図8に例示されるように、第2の実施形態における果実切断器具セット100は、第1の実施形態における果実切断器具1に加えて、果実保持器具8を備える。
【0098】
果実切断器具1については、第1の実施形態において詳細に説明済みであるため、果実切断器具1についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0099】
図9に記載の例では、果実保持器具8は、果実を保持する果実保持部80と、果実切断器具1の移動をガイドするガイド部90とを備える。
【0100】
図10に記載の例では、果実保持部80は、複数の座部81を含む。図10に記載の例では、果実保持部80は、6個の座部81を含む。
【0101】
図10の上側の図に例示されるように、座部81は、果実保持器具8の中心軸AX2に向かうにつれて幅が狭くなるように、平面視で先細り形状を有していてもよい。また、図10の下側の図に例示されるように、座部81は、果実保持器具8の中心軸AX2から離れるにつれて、高さが高くなる凹面形状を有していてもよい。座部81が凹面形状を有することにより、座部81に載置された果実の姿勢が安定する。
【0102】
図10に記載の例では、ガイド部90は、複数の柱状部91によって構成されている。図10に記載の例では、ガイド部90は、6個の柱状部91によって構成されている。図10に記載の例では、柱状部91の下側部分が座部81として機能し、柱状部91の上側部分がガイド部90として機能する。換言すれば、柱状部91は、ガイド部90としての機能と、座部81としての機能とを有する。
【0103】
図8に記載の例では、各ガイド部90(より具体的には、各柱状部91)が、環状壁26と2つの隣接する刃体4とによって規定される空間内に挿入されることにより、各ガイド部90(より具体的には、各柱状部91)は、果実切断器具1の移動をガイドする。果実切断器具1の位置ずれを抑制する観点から、複数のガイド部90の外側の縁を結ぶことにより形成される仮想円の直径と、環状壁26の内径とは、略等しいことが好ましい。
【0104】
図8に記載の例では、各ガイド部90(より具体的には、各柱状部91)が、2つの隣接する固定部24間に挿入されることにより、各ガイド部90(より具体的には、各柱状部91)は、果実切断器具1の移動をガイドする。換言すれば、隣接する2つの固定部24と、当該2つの固定部24の間に配置されるガイド部90とによって、果実切断器具1の中心軸AX2まわりの回転方向の運動が制限される。
【0105】
図10に例示されるように、果実保持器具8は、2つの隣接する座部81間に配置される仕切り部84(例えば、仕切り壁)を有していてもよい。図10に記載の例では、果実保持器具8は、6個の仕切り部84(例えば、仕切り壁)を有する。
【0106】
仕切り部84は、果実を支持する補助座部として機能してもよい。仕切り部84を補助座部として機能させるため、仕切り部84の上面の高さと、座部81の上面の高さとは、略等しくてもよい。代替的に、仕切り部84の上面の高さは、座部81の上面の高さよりも低くてもよい。この場合、仕切り部84の上面は、果実を支持する補助座部としては機能せず、補強リブとして機能することとなる。なお、図10に記載の例では、平面視において、仕切り部84の外縁は、果実保持器具8の側壁87に連結されている。この場合、仕切り部84は、側壁87を補強する補強部(より具体的には、補強リブ)として機能する。
【0107】
図10に記載の例では、座部81と、仕切り部84(例えば、仕切り壁)との間の空間に、果実切断器具1の各刃体4が進入することにより、果実が、小分けされた複数の部分に、完全に分割される。
【0108】
図10に記載の例では、果実保持器具8は、複数の側壁87と、底壁89とを有する。図10に記載の例では、複数の側壁87と底壁89とによって、果実の汁が、果実保持器具8の外部に漏出することが抑制される。
【0109】
図10に記載の例では、各側壁87は、2つの隣接する柱状部91(あるいは、2つの隣接する座部81)を連結する。図10に記載の例では、2つの隣接する柱状部91の間に、側壁87および仕切り部84が配置されている。
【0110】
図8に記載の例では、果実保持器具8の中心軸AX2は、上述の第1軸AX、あるいは、果実切断器具1の環状壁26の中心軸と略一致する。
【0111】
(第3の実施形態)
図1乃至図11を参照して、第3の実施形態における果実切断器具1の製造方法について説明する。図11は、第3の実施形態における果実切断器具1の製造方法の一例を示すフローチャートである。
【0112】
第3の実施形態における果実切断器具の製造方法は、第1の実施形態における果実切断器具1を製造する方法である。
【0113】
果実切断器具1については、第1の実施形態において詳細に説明済みであるため、果実切断器具1についての繰り返しとなる説明は省略する。
【0114】
第3の実施形態における果実切断器具1の製造方法は、複数の刃体4を組み合わせる組み合わせ工程(第1ステップST1)と、複数の刃体4をホルダー2に固定する固定工程(第2ステップST2)とを具備する。
【0115】
組み合わせ工程(第1ステップST1)は、第1刃体4-1の第1刃体後方側スリット41b(図4を参照。)に、第2刃体4-2が挿入された状態と、第2刃体4-2の第2刃体後方側スリット42b(図4を参照。)および第1刃体後方側スリット41bに、第3刃体4-3が挿入された状態と、が実現されるように複数の刃体4を組み合わせることを含む。
【0116】
複数の刃体4が、第4刃体4-4、第5刃体4-5、第6刃体4-6を含む場合には、組み合わせ工程(第1ステップST1)は、次の状態が実現されるように複数の刃体4を組み合わせることを含んでいてもよい。
【0117】
具体的には、組み合わせ工程(第1ステップST1)は、(1)第1刃体4-1の第1刃体後方側スリット41b(図4を参照。)に、第4刃体4-4が挿入された状態と、(2)第4刃体4-4の第4刃体後方側スリット44b(図4を参照。)および第1刃体後方側スリット41bに、第2刃体4-2が挿入された状態と、(3)第2刃体4-2の第2刃体後方側スリット42b(図4を参照。)、第4刃体後方側スリット44bおよび第1刃体後方側スリット41bに、第5刃体4-5が挿入された状態と、(4)第5刃体4-5の第5刃体後方側スリット45b(図4を参照。)、第2刃体後方側スリット42b、第4刃体後方側スリット44bおよび第1刃体後方側スリット41bに、第3刃体4-3が挿入された状態と、(5)第3刃体4-3の第3刃体後方側スリット43b(図4を参照。)、第5刃体後方側スリット45b、第2刃体後方側スリット42b、第4刃体後方側スリット44bおよび第1刃体後方側スリット41bに、第6刃体4-6が挿入された状態と、が実現されるように複数の刃体4を組み合わせることを含んでいてもよい。
【0118】
固定工程(第2ステップST2)では、例えば、図1に例示されるように、複数の刃体4がホルダー2の第1部分20aとホルダー2の第2部分20bとによって挟まれるように、第1部分20aと第2部分20bとが任意の連結手段(例えば、溶着、接着、嵌合、あるいは、螺合)によって連結される。こうして、複数の刃体4がホルダー2に固定される。図1に記載の例では、第1部分20aに設けられた内向きと突出部24aと、第2部分20bに設けられた内向き突出部24bとによって、各刃体4を固定する固定部24が構成されている。複数の固定部24は、複数の刃体4を固定する固定部として機能するとともに、果実保持器具8のガイド部90によってガイドされる被ガイド部として機能する。
【0119】
組み合わせ工程(第1ステップST1)のサブステップの一例について更に詳細に説明する。
【0120】
第1サブステップST1-1において、第1刃体4-1が、ホルダー2の第1部分20aに形成された第1受容部21-1(図1を参照。)に受容される。第1部分20aは、第1刃体4-1の2つの側端部をそれぞれ受容する2つの第1受容部21-1を有することが好ましい。
【0121】
第2サブステップST1-2において、第4刃体4-4が、ホルダー2の第1部分20aに形成された第4受容部21-4(図2を参照。)に受容される。第1部分20aは、第4刃体4-4の2つの側端部をそれぞれ受容する2つの第4受容部21-4を有することが好ましい。第4刃体4-4が第4受容部21-4に受容されることにより、第4刃体4-4は、第1刃体4-1の第1刃体後方側スリット41b(必要であれば、図4を参照。)に挿入される。第2サブステップST1-2の実行により、第1刃体4-1と第4刃体4-4とによって、第1段階で果実に接触する第1の十字刃が形成されるようにしてもよい。
【0122】
第3サブステップST1-3において、第2刃体4-2が、ホルダー2の第1部分20aに形成された第2受容部21-2(図1を参照。)に受容される。第1部分20aは、第2刃体4-2の2つの側端部をそれぞれ受容する2つの第2受容部21-2を有することが好ましい。第2刃体4-2が第2受容部21-2に受容されることにより、第2刃体4-2は、第4刃体後方側スリット44b(および、第1刃体後方側スリット41b)に挿入される。
【0123】
第4サブステップST1-4において、第5刃体4-5が、ホルダー2の第1部分20aに形成された第5受容部21-5(図1を参照。)に受容される。第1部分20aは、第5刃体4-5の2つの側端部をそれぞれ受容する2つの第5受容部21-5を有することが好ましい。第5刃体4-5が第5受容部21-5に受容されることにより、第5刃体4-5は、第2刃体後方側スリット42b(および、第4刃体後方側スリット44b並びに第1刃体後方側スリット41b)に挿入される。第4サブステップST1-4の実行により、第2刃体4-2と第5刃体4-5とによって、第1段階より後の第2段階で果実に接触する第2の十字刃が形成されるようにしてもよい。
【0124】
第5サブステップST1-5において、第3刃体4-3が、ホルダー2の第1部分20aに形成された第3受容部21-3(図1を参照。)に受容される。第1部分20aは、第3刃体4-3の2つの側端部をそれぞれ受容する2つの第3受容部21-3を有することが好ましい。第3刃体4-3が第3受容部21-3に受容されることにより、第3刃体4-3は、第5刃体後方側スリット45b(および、第2刃体後方側スリット42b、第4刃体後方側スリット44b並びに第1刃体後方側スリット41b)に挿入される。
【0125】
第6サブステップST1-6において、第6刃体4-6が、ホルダー2の第1部分20aに形成された第6受容部21-6(図2を参照。)に受容される。第1部分20aは、第6刃体4-6の2つの側端部をそれぞれ受容する2つの第6受容部21-6を有することが好ましい。第6刃体4-6が第6受容部21-6に受容されることにより、第6刃体4-6は、第3刃体後方側スリット43b(および、第5刃体後方側スリット45b、第2刃体後方側スリット42b、第4刃体後方側スリット44b並びに第1刃体後方側スリット41b)に挿入される。第6サブステップST1-6の実行により、第3刃体4-3と第6刃体4-6とによって、第2段階より後の第3段階で果実に接触する第2の十字刃が形成されるようにしてもよい。
【0126】
上述の第1サブステップST1-1乃至第6サブステップST1-6は、順番に実行されてもよい。代替的に、第1サブステップST1-1乃至第6サブステップST1-6のううちの少なくとも2つが同時に実行されてもよい。例えば、十字状に配置された第1刃体4-1と第4刃体4-4とが、同時に、第1受容部21-1および第4受容部21-4に受容されるようにしてもよい。
【0127】
本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態または変形例は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。また、各実施形態または変形例における任意付加的な構成は、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0128】
1 :果実切断器具
2 :ホルダー
4 :刃体
4-1 :第1刃体
4-2 :第2刃体
4-3 :第3刃体
4-4 :第4刃体
4-5 :第5刃体
4-6 :第6刃体
4a-1、4a-2、4a-3、4a-4、4a-5、4a-6:カッターエッジ
4b-1、4b-2、4b-3、4b-4、4b-5、4b-6:カッターエッジ
4d-1、4d-2、4d-3、4d-4、4d-5、4d-6:後端縁
4h-1、4h-2、4h-3、4h-4、4h-5、4h-6:貫通孔
4h-7、4h-8、4h-9、4h-10、4h-11、4h-12:貫通孔
8 :果実保持器具
20a :第1部分
20b :第2部分
21 :第1把手部
21-1、21-2、21-3、21-4、21-5、21-6:受容部
21a :リブ
22 :第2把手部
22a :リブ
24 :固定部
24a、24b:内向き突出部
26 :環状壁
40a-1 :第1刃部
40a-2 :第3刃部
40a-3 :第5刃部
40a-4 :第7刃部
40a-5 :第9刃部
40a-6 :第11刃部
40b-1 :第2刃部
40b-2 :第4刃部
40b-3 :第6刃部
40b-4 :第8刃部
40b-5 :第10刃部
40b-6 :第12刃部
40c-1 :第1連結部
40c-2 :第2連結部
40c-3 :第3連結部
40c-4 :第4連結部
40c-5 :第5連結部
40c-6 :第6連結部
41b :第1刃体後方側スリット
42a :第2刃体前方側スリット
42b :第2刃体後方側スリット
43a :第3刃体前方側スリット
43b :第3刃体後方側スリット
44a :第4刃体前方側スリット
44b :第4刃体後方側スリット
45a :第5刃体前方側スリット
45b :第5刃体後方側スリット
46a :第6刃体前方側スリット
80 :果実保持部
81 :座部
84 :仕切り部
87 :側壁
89 :底壁
90 :ガイド部
91 :柱状部
100 :果実切断器具セット
AX :第1軸
P :接続点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11