(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022082058
(43)【公開日】2022-06-01
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
A61F 13/512 20060101AFI20220525BHJP
A61F 13/511 20060101ALI20220525BHJP
A61F 13/475 20060101ALI20220525BHJP
【FI】
A61F13/512 200
A61F13/511 400
A61F13/511 100
A61F13/511 300
A61F13/475 130
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020193391
(22)【出願日】2020-11-20
(71)【出願人】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】栗原 涼子
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200AA03
3B200BA05
3B200BB30
3B200DA13
3B200DC02
3B200DC05
3B200DC06
3B200DC07
3B200DC09
(57)【要約】
【課題】装着時の違和感が少なく、且つ全方向にわたって体液の漏れが生じ難い吸収性物品を提供する。
【解決手段】肌側の透液性のトップシート、非肌側の不透液性のバックシート、及び前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収体を備えた吸収性物品であって、前記トップシートが、肌側の第1表面材と、非肌側の第2表面材とを備え、前記第1表面材が、装着時に装着者の体液排出口に対向する体液排出対向領域に開口を有し、前記開口の周縁端の外側に、前記周縁端を囲むように前記第1表面材から非肌側へ凹む第1環状圧搾溝が形成され、前記第1環状圧搾溝の内側に、前記第2表面材から非肌側へ凹む第2環状圧搾溝が形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肌側の透液性のトップシート、非肌側の不透液性のバックシート、及び前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収体を備えた吸収性物品であって、
前記トップシートが、肌側の第1表面材と、非肌側の第2表面材とを備え、
前記第1表面材が、装着時に装着者の体液排出口に対向する体液排出口対向領域に開口を有し、
前記開口の周縁端の外側に、前記周縁端を囲むように前記第1表面材から非肌側へ凹む第1環状圧搾溝が形成され、
前記第1環状圧搾溝の内側に、前記第2表面材から非肌側へ凹む第2環状圧搾溝が形成されている、吸収性物品。
【請求項2】
前記第2環状圧搾溝が、平面視で前記周縁端の外側に形成されている、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記開口の平面視面積が10cm2以上である、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記第1表面材の前記第1環状圧搾溝から内側の部分である開口周縁部の幅が3~10mmである、請求項1から3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記第1表面材と前記第2表面材とが異なる材料から形成されており、
少なくとも前記第1表面材がコットンを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記第1表面材の前記第1環状圧搾溝から内側の部分である開口周縁部の非肌側の面が撥水性を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
生理用ナプキン、失禁パッド、おりものシート等の吸収性物品においては、体液(経血、尿、おりもの等)を確実に吸収させ、吸収性物品の周囲に漏れ出さないようにすることが重要である。体液は、特に脚の付け根に対向する側部から漏れ出しやすいため、側部からの漏れ、いわゆる横漏れを防ぐための工夫が多く検討されている。
【0003】
横漏れ防止のためのよく知られた構成としては、例えば特許文献1に記載されているような一対のサイド防漏部材がある。サイド防漏部材は、それぞれ、表面シートの長手方向に沿って側部を被覆するサイドシートを含んで構成されている。そして、サイドシートは、少なくともその一部が、内側縁部よりも幅方向外方において表面シートの側部に接合されており、装着時に内側縁部が起立するようになっている。また、サイド防漏部材は、サイドシートと弾性伸縮部とを含む立体ギャザーとなっている場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されているようなサイド防漏部材は、装着中には肌側に起立して、主にその端部が脚の付け根付近に沿って接触するので違和感が生じやすい。また、サイド防漏部材を備えた吸収性物品においては、体液の横漏れを効果的に防止できるものの、前方及び/又は後方への漏れについては配慮されていない場合が多く、前後方向の漏れが生じることがあった。
【0006】
上記に鑑みて、本発明の一態様は、装着時の違和感が少なく、且つ全方向にわたって体液の漏れが生じ難い吸収性物品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の態様は、肌側の透液性のトップシート、非肌側の不透液性のバックシート、及び前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収体を備えた吸収性物品であって、前記トップシートが、肌側の第1表面材と、非肌側の第2表面材とを備え、前記第1表面材が、装着時に装着者の体液排出口に対向する体液排出口対向領域に開口を有し、前記開口の周縁端の外側に、前記周縁端を囲むように前記第1表面材から非肌側へ凹む第1環状圧搾溝が形成され、前記第1環状圧搾溝の内側に、前記第2表面材から非肌側へ凹む第2環状圧搾溝が形成されている。
【0008】
上記第一の態様によれば、第1表面材が体液排出対向領域に開口を有し、開口の周縁端の外側に周縁端を囲むように第1表面材から非肌側に凹む第1環状圧搾溝が形成されている。そのため、第1表面材は第1環状圧搾溝において固定されるが、第1表面材の第1環状圧搾溝から内側の部分(開口周縁部)は自由になっている。また、第1表面材は第1環状圧搾溝において第1表面材から非肌側へ押し付けられているので、自由な開口周縁部は逆に肌側へと、第2表面材から離れるように持ち上がりやすくなる。そのため、第1表面材の開口周縁部と第2表面材との間には空間が形成される。装着者の体液排出口から排出された体液の大部分は、開口内において、第2表面材を通して吸収体で吸収されるが、多量の体液が急激に排出された場合等には、体液は第2表面材上で周囲へと広がる。しかし、体液は上記空間に入り込み、その位置で塞き止められ、さらに外側へは広がり難くなる。また、第1表面材と第2表面材との間の上記空間は環状に形成されているので、体液の広がりは、横方向のみならず縦方向(前後方向)にも阻止できる。
【0009】
また、上記の開口周縁部は第1表面材の一部であるため、弾性部材を含んでなる立体ギャザーのように第2表面から大きく起立することはない。そのため、開口の周縁端が肌に当たることによって生じる違和感を軽減できる。よって、簡単な構成で、違和感が少なく且つ全方向にわたって漏れを防止できる構成が得られる。
【0010】
さらに、第1環状圧搾溝の内側には、第2表面材から非肌側へ凹む第2の環状圧搾溝が形成されている。そのため、体液排出口対向領域に第2表面材上に排出され、周囲に広がった体液は、第1環状圧搾溝に到達する前に、第2環状圧搾溝に到達できる。第2環状圧搾溝においては、第2表面材及び吸収体の密度が高くなっていて体液が引き込まれやすくなっているので、体液は第2環状圧搾溝において保持されやすく、体液の周囲への漏れ防止の効果を向上させることができる。
【0011】
本発明の第二の態様は、前記第2環状圧搾溝が、平面視で前記周縁端の外側に形成されている、請求項1に記載の吸収性物品。
【0012】
上記第二の態様によれば、第2環状圧搾溝は、平面視で開口周縁部に重なるように形成されている。第2環状圧搾溝は、第1表面材から離れるように非肌側に凹む溝であるので、第1表面材と第2表面材との間に形成された上記空間の厚さ(高さ)を一層大きくすることができ、空間の体積を一層大きくすることができる。そのため、比較的多量の体液が周囲へ移動してきても、体液を上記空間に一旦保持することができ、体液が第1表面材を越えて周囲に漏れることを防止できる。
【0013】
本発明の第三の態様では、前記開口の平面視面積が10cm2以上である。
【0014】
上記第三の態様によれば、開口が所定以上の面積を有することで、吸収性物品を適正装着位置から多少ずれて装着したとしても、すなわち装着者の体液排出口と吸収性物品の体液排出口対向領域とが多少ずれたとしても、体液を開口内で受け止めることができる。そのため、開口内で、体液の多くを第2表面材を通して吸収体に吸収させることができる。
【0015】
本発明の第四の態様では、前記第1表面材の前記第1環状圧搾溝から内側の部分である開口周縁部の幅が3~10mmである。
【0016】
上記第四の態様によれば、第1表面材の開口周縁部が所定以上の幅を有することで、第1表面材の立ち上がり可能な部分を大きくでき、体液の漏れ防止の効果を向上させることができる。また、開口周縁部が所定以下の幅を有することで、開口周縁部が立ち上がらずに第2表面材に接触した状態を回避できる。
【0017】
本発明の第五の態様では、前記第1表面材と前記第2表面材とが異なる材料から形成されており、少なくとも前記第1表面材が、コットンを含む。
【0018】
上記第五の態様によれば、最も肌側に配置された、すなわち装着者の肌に直接触れる素材をコットンとすることで、肌触りが良くなる。また、肌の弱い装着者でも快適に装着できる。
【0019】
本発明の第六の態様は、前記第1表面材の前記第1環状圧搾溝から内側の部分である開口周縁部の非肌側の面が撥水性を有する。
【0020】
上記第六の態様によれば、第1表面材と第2表面材との間に形成された空間に到達した体液が、開口周縁部(第1表面材)を通って周辺へと滲み出ることを防止できる。また、体液を第2表面材及び吸収体の方へ導くことができるので、吸収体による吸収を促すことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一態様によれば、装着時の違和感が少なく、且つ全方向にわたって体液の漏れが生じ難い吸収性物品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の第1実施形態による吸収性物品の平面図である。
【
図6】本発明の第2実施形態による吸収性物品の平面図である。
【
図9】第1実施形態による吸収性物品の変形例の平面図である。
【
図10】環状圧搾溝の変形例を示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、特に説明がない限り、同一の又は対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、図面は、発明の理解を助けるための模式的なものである。
【0024】
(吸収性物品の基本構造)
まず、本発明の実施形態による吸収性物品の基本構造について説明する。
図1に、第1実施形態による吸収性物品100の平面図を示す。また、
図2に、
図1のI-I線断面図を示す。
【0025】
図1及び
図2に示すように、吸収性物品100は、不透液性のバックシート2と、透液性のトップシート3と、バックシート2とトップシート3との間に配置された吸収体4とを備えた扁平状の物品である。本形態では、トップシート3は、第1表面材31及び第2表面材32を含む2層構造になっている。吸収性物品100の装着時には、トップシート3側が肌に対向する側(肌側若しくは表側)となり、バックシート2側が下着に対向する側(非肌側若しくは裏側)となる。
図1の平面図は、吸収性物品100の肌側から見た図である。また、本明細書においては、吸収性物品100を装着した時に装着者の身体の前後方向に対応する方向を、吸収性物品100の前後方向(又は縦方向)D1とし、この前後方向D1に直交する方向を吸収性物品100の横方向D2とする。吸収性物品100は、平面視で前後方向D1に長い細長形状を有している、すなわち吸収性物品100の前後方向D1の長さが横方向D2の長さより長くなっている。
【0026】
図1に示す形態では、吸収性物品100は、前後方向D1に延びる中心線(前後方向中心線)CLに対して略線対称の平面視形状を有しているが、必ずしも線対称になっていなくともよい。また、吸収性物品100の形状以外の構成(厚み、内部に存在する吸収体4の厚みや密度)も、前後方向中心線CLを対称軸として略対称であってもよいし、非対称であってもよい。
【0027】
吸収性物品100は、装着時に装着者の股間に主として対向させる中間領域Mと、中間領域Mの前方に隣接する前方領域Fと、中間領域Mの後方に隣接する後方領域Rとを有する。
図1に示す例では、前方領域F、中間領域M、及び後方領域Rの前後方向D1の長さはそれぞれほぼ同じになっている。また、前方領域F及び後方領域Rの構成もほぼ同じになっているので、前後を反転させても、すなわち図示の後方領域Rを前方に前方領域Fを後方に配置しても使用できる。しかし、吸収性物品100の用途に応じて、後方領域Rが長くなっていたり、後方領域Rの横方向D2の長さが長くなっていたり、或いは前方領域Fの長さを短くなったりしていてもよい。
【0028】
中間領域Mは、体液排出口対向領域Qを含む。体液排出口対向領域Qは、装着時に装着者の膣口、尿道口等の体液排出口及びその周辺領域に対向する領域である。体液排出口対向領域Qの中心は、前後方向中心線CL上に位置し、前後方向D1の長さ10~50mm及び横方向D2の長さ5~40mmの領域とすることができる。体液排出口対向領域Qは、図面においては膣口に対向する領域として楕円状に描かれているが、描かれた大きさ及び形状は、本形態による吸収性物品100を説明するための例示にすぎない。
【0029】
また、吸収性物品100は、中間領域Mの両方の側方から延出する一対のウィングを備えた構成としてもよい。一対のウィングは、装着時に下着の外側に折り返して下着に固定できるように構成されていて、吸収性物品100が下着に対して位置ズレすることを防止できる。
【0030】
バックシート2は、少なくとも遮水性を有するシートであってよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂製のシートであってよい。また、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在させて実質的に不透液性を確保した不織布の積層シート等を用いることができる。また、ムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられることがさらに望ましい。このような遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シート等を用いることができる。バックシート2は、吸収性物品100の外形形状と同じ外形形状を有するシートであってよい。
【0031】
トップシート3は、経血、おりもの、尿等の体液を速やかに透過させる透液性のシートとすることができる。トップシート3は、肌側の第1表面材31と非肌側の第2表面材32とが重ねて配置されてなるものであってよく(後に詳述)、第1表面材31及び第2表面材32を構成する素材はいずれも、天然素材の他、有孔又は無孔の不織布、多孔性プラスチックシートであってよい。不織布の場合には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等の合成繊維、レーヨン、キュプラ等の再生繊維、及びこれらの混紡繊維、並びに綿等の天然繊維を単独で又は2種以上組み合わせて含まれるものであってよい。また、不織布の加工法としては、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等が挙げられる。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維、サイドバイサイド型繊維、分割型繊維等の複合繊維を用いることもできる。さらに、上述のような同じ又は異なる不織布が複数層重ねられて形成された積層不織布を用いることもできる。
【0032】
なお、トップシート3の非肌側には、トップシート3の非肌に到達した体液の拡散を促進するためのセカンドシートが配置されていてもよい。セカンドシートは透液性であり、セカンドシートとしては、トップシート3に関して上述した素材と同様の素材を使用することができる。
【0033】
吸収体4は、体液を吸収して保持できる材料であれば限定されないが、綿状パルプと吸水性ポリマーとを含むことが好ましい。吸水性ポリマーとしては、高吸水ポリマー粒状粉(superabsorbent polymer(SAP))、高吸水ポリマー繊維(superabsorbent fiber(SAF))、及びこれらの組合せを用いることができる。パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられる。化学パルプの原料材としては、広葉樹材、針葉樹材等が用いられるが、繊維長が長いこと等から針葉樹材が好適に使用される。
【0034】
また、吸収体4には合成繊維を混合してもよい。合成繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン等のポリアミド、及びこれらの共重合体を使用でき、これらのうちの2種を混合して使用することもできる。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維、サイドバイサイド型繊維、分割型繊維などの複合繊維も用いることができる。なお、疎水性繊維を親水化剤で表面処理し、体液に対する親和性を付与したものを用いることもできる。吸収体4は、積繊又はエアレイド法によって製造されたものが好ましい。
【0035】
吸収体4は、その形状を保持するために、クレープ紙、不織布等の被包シートによって包まれていてもよい。被包シートによって吸収体4が包まれていることによって、吸収体4のよれや割れを防止することができる。被包シートとしては、無着色(すなわち、白色)のクレープ紙や不織布を用いることもできるし、着色されたものを用いることもできる。着色されている場合、吸収性物品100を肌側から見た時にトップシート3を通して色が視認され得る。そのため、被包シートの色を、例えば体液の色に近い色、又は体液の色の補色若しくはそれに近い色等にすることで、体液の色を目立たなくすることができ、装着者に安心感を与えることができる。
【0036】
吸収体4は、バックシート2及びトップシート3から前後方向D1にはみ出ない形状及び大きさを有する。そして、吸収体4の周囲において、バックシート2の縁部とトップシート3の縁部とが、接着剤、ヒートシール等によって接合されていてよい。
【0037】
また、吸収性物品100の両側部、すなわち横方向D2の両端部のトップシート3側(肌側)には、前後方向D1にわたって一対のサイドシート7、7が配置されていてもよい。
図4に、第1実施形態による吸収性物品100の変形例を肌側から見た平面図であり、
図5に、
図4のIII-III線断面図を示す。
図4及び
図5に示すように、サイドシート7、7はそれぞれ、トップシート3の肌側の面の側部に接合されていてよい。但し、サイドシート7、7は、少なくとも、第1表面材31に形成されている開口35(後述)に重ならないように形成される。サイドシート7、7が設けられている場合、トップシート3は、吸収性物品1の幅方向D2にわたって設けられていなくともよく、幅方向D2の端部においては、サイドシート7、7がそれぞれバックシート2に接合されていてよい。サイドシート7、7として撥水性の高いシートを用いたり、サイドシート7、7に撥水処理を施したりした場合には、幅方向D2への漏れを防止する効果を高めることができる。
【0038】
(第1実施形態)
以下、主に
図1~
図3を参照して、本発明の第1実施形態を説明するが、本形態によって得られる効果は、サイドシート7、7を備えた形態(
図4及び
図5)においても同様に得ることができる。
図1及び
図2に示すように、第1実施形態による吸収性物品100では、トップシート3は、肌側の第1表面材31と非肌側の第2表面材32とを有する。すなわち、第1表面材31は、最も肌側に配置された材料であり、吸収性物品100の装着時には装着者の肌に直接接触可能な材料である。第2表面材32は、第1表面材31の非肌側に、第1表面材31に接触して配置されている。
【0039】
また、
図1及び
図2に示すように、第1表面材31は、体液排出口対向領域Qに開口35を有する。開口35は、体液排出口対向領域Qに少なくとも重なるように形成されていればよいが、
図1に示すように、体液排出口対向領域Qが開口35内に入るように形成されていることが好ましい。よって、開口35は、中間領域Mに形成されている。開口35は、中間領域M内に形成されていてもよいし、中間領域Mを前方及び/又は後方に越えるように形成されていてもよい。第1表面材31に開口35が形成されていることで、第1表面材31の非肌側に配置されている第2表面材32が露出する。よって、開口35内においては、第2表面材32が装着者の肌に直接接触し得る。
【0040】
吸収性物品100には、さらに第1環状圧搾溝11が形成されている。第1環状圧搾溝11は、少なくとも第1表面材31、第2表面材32、及び吸収体4がともに圧搾されて形成されたものであり、肌側から非肌側へと凹む溝である。第1環状圧搾溝11において、第1表面材31は、第2表面材32及び吸収体4に固定される。一方、第1表面材31の、第1環状圧搾溝11から開口35の周縁端36までの部分(開口周縁部38とも呼ぶ)は、第2表面材32には接合されておらず、自由になっている。
【0041】
上述のように第1環状圧搾溝11は肌側から非肌側へと厚み方向に凹む溝であるので、第1表面材31は、第1環状圧搾溝11において、非肌側へと押し付けられている。そのため、自由になっている開口周縁部38は、逆に肌側へと、第2表面材32から離れて持ち上がりやすくなる(
図2)。また、吸収性物品100は、装着者の身体に沿うように装着されるので、吸収性物品100は前後方向D1に肌側に湾曲せしめられる、すなわち前方領域F及び後方領域Rが近付くように湾曲せしめられる。この前後方向D1の湾曲によって、特に、開口周縁部38の略前後方向D1に沿った部分が、第2表面材32から離れやすく持ち上がりやすくなる。
【0042】
図3に、開口周縁部38を含む部分(
図2の部分II)の拡大図を示す。
図3に示すように、第1表面材31の開口周縁部38は、第2表面材32から離れるように肌側(図中の上側)に持ち上がり、第1表面材31と第2表面材32との間に空間Sが形成される。
【0043】
通常、装着者の体液排出口(膣口、尿道口等)から体液排出口対向領域Qへと排出された体液の大部分は、第2表面材32を通って吸収体4によって吸収され得る。しかし、多量の体液が急激に排出された場合、また連続的に体液が排出されて吸収体4が吸収しきれなくなった場合等には、体液は、第2表面材32中又は第2表面材32上で周囲へと移動して、漏れが生じる可能性もある。これに対し、本形態によれば、第1表面材31の開口周縁部38と第2表面材32との間に形成された上述の空間Sに体液が入り込むことができるので、体液が塞き止められ、さらに外側に広がることを防止できる。このように空間Sは、体液のための、いわばポケットのように機能する。
【0044】
図1に示すように、第1環状圧搾溝11は、体液排出口対向領域Q全体を囲むように形成されているので、開口周縁部38及び空間Sも体液排出口対向領域Qを囲むように形成されている。そのため、体液の広がりが全方向で阻止され得る。すなわち、横方向D2のみならず、従来の構成では十分な配慮がされていなかった前後方向D1及び斜め方向でも体液の漏れも阻止できる。
【0045】
また、第1環状圧搾溝11においては、第1表面材31、第2表面材32、及び吸収体4の密度が高くなっているので、第1環状圧搾溝11に近づいた体液は、第1環状圧搾溝11に引き寄せられやすく、第1環状圧搾溝11において保持されやすい。このことによっても、体液が第1環状圧搾溝11の外側へと広がることを防ぐことができる。
【0046】
環状圧搾溝の溝幅は1~5mmであると好ましい。この第1環状圧搾溝11の溝幅は一定であってもよいし、一定でなくともよい。なお、溝幅が大きい方が、また溝の深さが深い方が、高密度の部分を大きくでき、体液を引き寄せ保持する機能が高まる。よって、通常、横方向D2での漏れが生じやすいことから、第1環状圧搾溝11の横方向D2に直交する部分(おおよそ前後方向D1に延在する部分)の溝幅が、前後方向D1に直交する部分(おおよそ横方向D2に延在する部分)の溝幅より大きくなっていてもよい。また、第1環状圧搾溝11の横方向D2に略直交する部分(略前後方向D1に延在する部分)の深さが、前後方向D1に略直交する部分(略横方向D2に延在する部分)の深さより深くなっていてもよい。
【0047】
第1環状圧搾溝11は、空間Sに体液が入り込むことができ、体液が周囲へ漏れることを防止するという機能に影響がなければ、不連続な部分があってもよいが、全体として連続した環状溝であることが好ましい。
【0048】
また、開口周縁部38は第1表面材31の一部であり、1つの層からなる平坦な連続した部分である。そのため、開口周縁部38は、第2表面材32に対して過度に大きな角度で立ち上がることはない。例えば、従来の弾性部材を含んでなる立体ギャザーのように、第2表面材32に対して90°近くまで立ち上がることはない。そのため、開口周縁部38、特に周縁端36が肌に当たることによって生じ得る違和感が低減され、吸収性物品100の装着感が向上する。よって、弾性部材のような追加の部材や複雑な構成を必要とせず簡単な構成で、違和感が少なく且つ全方向にわたって漏れを防止した構成を得ることができる。
【0049】
開口周縁部38の幅c(
図1)、すなわち第1環状圧搾溝11の内側の端部から開口の35の周縁端36までの長さは、3~10mmであると好ましい。開口周縁部38の幅cを上記数値することで、第1表面材31が立ち上がる部分を大きくできるので、上記空間Sの高さを大きくできるので、空間Sにおける体液の塞き止め効果を向上させることができる。また、開口周縁部38が過度に大きくなり立ち上がり難くなることを回避できる。開口周縁部38の幅cは、一定であってもよいし、一定でなくともよい。
【0050】
さらに、
図1及び
図2に示すように、第1環状圧搾溝11の内側には、第2表面材32から非肌側へ凹む第2環状圧搾溝12が形成されている。第2環状圧搾溝12は、圧搾溝であるという点では第1環状圧搾溝11と同じであるが、第1環状圧搾溝11とは異なり、第2表面材32及び吸収体4がともに圧搾されてなり、第1表面材31は圧搾されていない。そのため、第2表面材32上を周囲へと移動してきた体液を速やかに捕捉し保持できる。
【0051】
また、第2環状圧搾溝12は、第1環状圧搾溝11と同様に体液排出口対向領域Qを囲むように形成されているが、
図1及び
図2に示す吸収性物品100においては、第2環状圧搾溝12は、開口35の周縁端36の内側に形成されている。そのため、体液排出口対向領域Qから多量の体液が移動してきたとしても、第1環状圧搾溝11及び空間Sに達するよりも早い段階で、一旦捕捉し保持できるので、第2環状圧搾溝12がない構成に比べて、空間Sに到達する体液の量を減らすことができる。よって、体液が空間S及び第1環状圧搾溝11を越えて周囲へと漏れることを防止できる。
【0052】
図1に示すように、第1環状圧搾溝11と第2環状圧搾溝12とは、互いに相似形状であってよい。さらには、第1環状圧搾溝11、第2環状圧搾溝12、及び開口35の輪郭(周縁端36)が、互いに相似形状であると好ましい。また、第1環状圧搾溝11の溝中心線(溝幅の中央を結んで形成される線)によって描かれる形状の重心と、第2環状圧搾溝12の溝中心線によって描かれる形状の重心とが、一致している又はほぼ一致してよい。第1環状圧搾溝11の溝中心線によって描かれる形状の重心、第2環状圧搾溝12の溝中心線によって描かれる形状の重心、及び開口35の輪郭形状の重心が一致している、またはほぼ一致していると好ましい。
【0053】
また、第2環状圧搾溝12の溝幅は、第1環状圧搾溝の溝幅と同様であってよい。但し、空間Sの体積を大きくするという観点からは、第2環状圧搾溝12の溝幅は、第1環状圧搾溝11の溝幅より大きいことが好ましい。
【0054】
本形態による吸収性物品100を製造する際には、例えば、吸収体4と第2表面材32とが積層された第1積層体を準備し、この第1積層体に第2環状圧搾溝12を形成する。続いて、第1積層体に、予め開口35が形成された第1表面材31を重ねて配置して第2積層体を得た後、この第2積層体に対して、第2環状圧搾溝12の外側に且つ開口35の周縁端36の外側に、第1環状圧搾溝11を形成する。その後、バックシート2を吸収体4の側に積層し、全体を所定の外形になるようカットする。また、本形態による吸収性物品100の製造のためには、吸収体4と、第2表面材32と、予め開口35が形成された第1表面材31とをこの順に積層させた積層体を形成した後、開口35の周縁端36の内側に(第1表面材31がない位置に)第2環状圧搾溝12を、開口の35の外側に第1環状圧搾溝11を同時に形成してもよい。圧搾溝(第1環状圧搾溝11及び第2環状圧搾溝12)は、例えば、圧搾溝に対応する凸部を表面に備えた凸ロールと、当該ロールに対向する、表面に凸部のない平坦ロールとの間に積層体を通すことによって形成することができる。その際、積層体は、トップシート3(第1表面材31又は第2表面材)が凸ロールに対向するように配置する。
【0055】
吸収性物品100には、第1環状圧搾溝11及び第2環状圧搾溝12以外の圧搾溝又は圧搾部が形成されていてもよい。但し、開口周縁部38の良好な立ち上がりを得る観点から、第1環状圧搾溝11から開口35の周縁端36までの開口周縁部38には、第1表面材31を含む部分に圧搾部が形成されていないことが好ましい。
【0056】
なお、第1環状圧搾溝11に形成された開口35の平面視面積は、10~80cm2であると好ましく、20~60cm2であるとより好ましい。開口35の平面視面積が10cm2以上であることで、吸収性物品100を適正装着位置から多少ずれて装着したとしても、すなわち装着者の体液排出口と吸収性物品の体液排出口対向領域Qとが多少ずれていたとしても、体液を開口35内で受け止めやすくなる。また、開口の平面視面積が80cm2以下であることで、開口周縁部38を適切な位置に形成でき、漏れ防止の効果を向上させることができる。また、第1表面材31に肌触りのよい素材を用いている場合には、その肌触りの良さが感じられる領域を増やすことができる。
【0057】
開口35の横方向D2の長さaは、1.5~6cmであると好ましく、3~5cmであるとより好ましい。また、開口35の前後方向D1の長さbは、5~15cmであると好ましく、7~12cmであるとより好ましい。開口35は、
図1に示すように、吸収性物品100の全体の形状と同様に細長い形状とすることが好ましく、長楕円形又は角が丸められた長方形であってよい。
【0058】
上述のように、トップシート3に含まれる第1表面材31及び第2表面材32は透液性である。第1表面材31と第2表面材32とは、同じ材料からなっていてもよいし、異なる材料からなっていてもよい。ここで、少なくとも、装着者の肌に直接接触し得る第1表面材31の材料として、天然素材、例えばコットンを使用することで、吸収性物品100の肌触りを向上させることができる。また、合成繊維に対して敏感な装着者であっても、快適に吸収性物品100を使用できる。肌触り向上の観点からは、第1表面材31及び第2表面材32の両方を、コットンのような天然素材から形成してもよい。
【0059】
また、第2表面材32は、一般的に表面材として使用できる素材であれば特に限定されず、不織布、例えばエアースルー不織布を用いることができる。
【0060】
さらに、漏れ防止の観点からは、第1表面材31の、少なくとも開口周縁部38の非肌側の面が撥水性を有すると好ましい。これにより、空間S(
図3)に到達した体液が、第1表面材31の非肌側から肌側へと滲み出ることを防止できる。また、空間Sにおいて、第1表面材31の側(上側)で体液を吸収しないことで、体液は第2表面材32及び吸収体4の方(下側)へと誘導される。そのため、吸収体4による速やかな吸収を促すことができる。
【0061】
第1表面材31の非肌側に撥水性を付与するためには、第1表面材31の非肌側の面に撥水処理を施してもよい。撥水処理は、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の撥水処理剤を塗布することによって行うことができる。また、第1表面材31の非肌側に撥水性が第1表面材31よりも高い別のシート、例えばSMS不織布を積層させてもよい。
【0062】
(第2実施形態)
図6に、第2実施形態による吸収性物品200の、肌側から見た平面図を示す。
図7に、
図6のIV-IV線断面図を示す。また、
図8に、
図7の部分Vの拡大図を示す。第2実施形態による吸収性物品200の構成は、第1実施形態による吸収性物品100の構成と大部分が同じである。すなわち、吸収性物品200においても、トップシート3が第1表面材31と第2表面材32とを含み、第1表面材31が開口35を有していて、開口35を通して第2表面材32が露出している。また、開口35を囲むように、第1表面材31から非肌側へと凹む第1環状圧搾溝11が形成されており、第1表面材31が第1環状圧搾溝11において固定されている。そして、第1環状圧搾溝11から開口35の周縁端36までの部分である開口周縁部38は、第2表面材32から自由になっており、第2表面材32から離れて持ち上がりやすくなっている。第1表面材31の開口周縁部38と第2表面材32との間に形成された空間Sに、周囲方向へ移行してきた体液が到達すると、空間Sにおいて塞き止められ、周囲への漏れを効果的に防止できる。
【0063】
吸収性物品200の構成は、第2環状圧搾溝12の位置と開口周縁部38との位置関係が異なる点で、吸収性物品100と異なる。
図6及び
図7に示すように、吸収性物品200における第2環状圧搾溝12は、平面視で開口35の周縁端36よりも外側に形成されている。すなわち、第2環状圧搾溝12は、開口周縁部38と平面視で重なるように形成されている。よって、第1表面材31の開口周縁部38と第2表面材32との間に形成される空間Sの厚さ(高さ)は、第2環状圧搾溝12が凹んでいる分だけ高くなり、ひいては空間Sの体積も大きくなる。そのため、比較的多量の体液が周囲に移行してきても、体液を空間Sで十分に収容でき、また第2環状圧搾溝12において体液を引き込み、保持できるので、周囲への体液の漏れの防止効果を向上させることができる。
【0064】
なお、第2実施形態による吸収性物品200も、第1実施形態と同様に製造することができる。すなわち、例えば吸収体4と第2表面材32とが積層された第1積層体に第2環状圧搾溝12を形成した後、第1積層体に開口35付きの第1表面材31を重ねて第2積層体とし、第2積層体に対して第1環状圧搾溝11を形成する。その後、バックシート2を吸収体4の側に積層し、全体を所定の外形になるようカットする。
【0065】
(変形例)
図9に、第1環状圧搾溝11及び第2環状圧搾溝12の変形例を示す。本変形例は、第1実施形態及び第2実施形態のいずれの変形例としてもよいが、例として、第1実施形態による吸収性物品100の変形例として示す。
【0066】
図1に示す第1環状圧搾溝11及び第2環状圧搾溝12は、いずれも全体として細長形状である。そして、前方及び後方に突出するように湾曲しており、前後方向D1に沿って延在する部分は、略直線状になっている。これに対し、
図9に示す第1環状圧搾溝11A及び第2環状圧搾溝12Aはいずれも、前後方向D1に沿って延在する部分が直線状ではなく、横方向D2外方にやや膨らむ形状に形成されている。また、開口35の輪郭形状(周縁端36の形状)も、同様に、前後方向D1に沿って延在する部分が横方向D2外方にやや膨らむ形状となっている。本例では、特に第1環状圧搾溝11Aが、横方向D2に膨らんだ形状を有していることで、第1表面材31の開口周縁部38の、前後方向D1に沿って延在する部分において、外周長さが内周長さより長くなる。そのため、装着時に吸収性物品100が前後方向D1に肌側に大きく湾曲した場合でも、シワ等が寄ることなく開口周縁部38が自然に立ち上がることができる。
【0067】
なお、以上説明したいずれの例においても、第1環状圧搾溝11及び第2環状圧搾溝12はそれぞれ、低圧搾部と、当該低圧搾部よりも強く圧搾され、深く凹んだ高圧搾部とを有していてよい(第1環状圧搾溝11A及び第2環状圧搾溝12Aも同様である)。例えば、
図10に、第1環状圧搾溝11の部分的な拡大平面図を示す。
図10に示すように、第1環状圧搾溝11は、低圧搾部11aと高圧搾部11bとを有する。
図10においては、高圧搾部11bは黒色で着色された部分である。
【0068】
第1環状圧搾溝11は、
図10(a)に示すように、高圧搾部11bが溝の幅方向にわたって延在しており、低圧搾部11aと高圧搾部11bとが、溝の長手方向に交互に並ぶよう構成されていてもよい。また、
図10(b)に示すように、高圧搾部11bが溝の幅方向には延在しておらず、溝の縁部のどちらかに接して形成された半円形状を有していて、一方の縁部に接する高圧搾部と他方の縁部に接する高圧搾部とが千鳥状に配置された構成であってもよい。
図10には第1環状圧搾溝11を図示したが、第2環状圧搾溝12の構成についても同様に説明される。第1環状圧搾溝11及び第2環状圧搾溝12の高圧搾部の構成(高圧搾部の配置、大きさ、形状等)は互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【符号の説明】
【0069】
100、200 吸収性物品
2 バックシート
3 トップシート
4 吸収体
7 サイドシート
8 吸収性物品本体
11、11A 第1環状圧搾溝
12、12A 第2環状圧搾溝
31 第1表面材
32 第2表面材
35 開口
36 周縁端
38 開口周縁部
D1 前後方向(縦方向)
D2 横方向
F 前方領域
M 中間領域
R 後方領域
S 空間
Q 体液排出口対向領域