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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022008216
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】受信機ユニットの動作方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 11/02 20060101AFI20220105BHJP
【FI】
B60R11/02 W
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021103697
(22)【出願日】2021-06-23
(31)【優先権主張番号】20182599.9
(32)【優先日】2020-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】506076628
【氏名又は名称】ヒルシュマン カー コミュニケーション ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Hirschmann Car Communication GmbH
【住所又は居所原語表記】Stuttgarter Strasse 45-51, D-72654 Neckartenzlingen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ラファルクツィック,アヒム
【テーマコード(参考)】
3D020
【Fターム(参考)】
3D020BA06
3D020BE03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】受信機ユニットのエネルギーおよび温度のより良好な管理を可能な車両の娯楽システム用の受信機ユニットの動作方法を提供する。
【解決手段】受信機ユニット100は、アンテナのためのコネクタと、コネクタに接続された受信用電子機器121,122,123と、コントローラ電子機器130とを備える。受信用電子機器は、娯楽システムの主ユニットへ娯楽信号を出力するために備えられる。コントローラ電子機器は、以下のステップを実行するために備えられる。第1に少なくとも1つの事前定義されたシステムパラメータが決定され、次に決定された事前定義されたシステムパラメータに基づいて、受信用電子機器のうちの1つが少なくとも部分的に非作動化される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(1)の娯楽システム(10)用の受信機ユニット(100)の動作方法であって、前記受信機ユニット(100)は、少なくとも2つの受信用電子機器(121、122)と、コントローラ電子機器(130)とを備え、前記受信用電子機器(121、122)は、前記娯楽システム(10)の主ユニット(200)へ娯楽信号を出力するために備えられ、前記コントローラ電子機器(130)によって実行されるステップ、すなわち、
少なくとも1つの事前定義されたシステムパラメータ(410)を決定するステップと、
決定された前記事前定義されたシステムパラメータに基づいて、前記受信用電子機器(121、122)のうちの1つを少なくとも部分的に非作動化するステップとを含む方法。
【請求項2】
前記事前定義されたシステムパラメータは車両速度であり、前記受信用電子機器(121、122)の前記非作動化は、前記車両速度が閾値速度を下回ったときに実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コントローラ電子機器(130)は、前記車両速度を車両制御ユニット(5)から受信する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記事前定義されたシステムパラメータ(410)は、アンテナによって測定される周波数スペクトル(501、502)の変化であり、前記受信用電子機器(121、122)の前記非作動化は、前記周波数スペクトル(501、502)の前記変化が特定の閾値を下回ったときに実行される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記周波数スペクトル(501、502)の前記変化は、事前定義された周波数に対するスペクトル強度の変化の分散を使用して計算される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記周波数スペクトル(501、502)の前記変化は、前記周波数スペクトル(501、502)の信号対雑音比の変化を含む、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記事前定義されたシステムパラメータ(410)は温度であり、前記受信機ユニット(100)の温度が測定され、測定された前記温度は閾値温度と比較され、前記受信用電子機器(121、122)の前記非作動化は、測定された前記温度が前記閾値温度を上回ったときに実行される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記温度は、前記受信用電子機器(121、122)の半導体構造(151)内で測定される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも部分的に非作動化されていた受信用電子機器(121、122)は、前記事前定義されたシステムパラメータに基づいて再作動される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記受信用電子機器(121、122)のうちの少なくとも1つが、局走査を実行し、前記受信用電子機器(121、122)のうちの1つの前記部分的な非作動化は、前記局走査の非作動化を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記受信用電子機器(121、122)の前記非作動化は、事前定義されたシーケンスで実行され、前記シーケンスは、最初に局走査を低減またはオフにすることと、次に前記受信用電子機器(121、122)のうちの1つを除いてすべてをオフにすることとを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記受信用電子機器(121、122)は、デジタル無線信号、および/またはデジタルビデオ信号、および/またはデジタルテレビジョン信号、および/またはアナログ無線信号、および/またはアナログビデオ信号、および/またはアナログテレビジョン信号、および/またはインターネットサービスを処理するために備えられる、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
車両(1)の娯楽システム(10)用の受信機ユニット(100)であって、アンテナのための少なくとも2つのコネクタ(111、112)と、少なくとも2つの受信用電子機器(121、122)と、コントローラ電子機器(130)とを備え、各コネクタ(111、112)が、前記受信用電子機器(121、122)のうちの1つに割り当てられ、前記受信用電子機器(121、122)は、前記娯楽システム(10)の主ユニット(200)へ信号を出力するために備えられ、コントローラユニットは、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実行するために備えられている、受信機ユニット(100)。
【請求項14】
前記アンテナ(177、178)を備える、請求項13に記載の受信機ユニット(100)。
【請求項15】
車両(1)の娯楽システム(10)であって、請求項13または14に記載の受信機ユニット(100)を備え、前記受信用電子機器(121、122)からの娯楽信号を受信し、前記受信した娯楽信号をスピーカ(210)および/またはディスプレイ(220)へ出力することが可能な主ユニット(200)をさらに備える娯楽システム(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の娯楽システム用の受信機ユニットの動作方法、車両の娯楽システム用の受信機ユニット、および車両の娯楽システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両の娯楽システムは、現況技術で知られている。これらの娯楽システムは通常、車両に配置されたヘッドユニットを備え、車両の運転者および/または乗員が、ヘッドユニットの制御装置にアクセスすることができるようになっている。娯楽システムは、ヘッドユニットに接続された受信機ユニットをさらに備え、受信機ユニットは、アンテナのためのコネクタまたはアンテナ自体と、アンテナ信号を受信し、そのアンテナ信号を娯楽信号に変換することができる受信用電子機器とを備え、次いで娯楽信号は、ヘッドユニットへ伝達され、スピーカおよび/またはディスプレイへ出力される。受信機ユニットは通常、アンテナと受信機ユニットとの間の同軸ケーブルの必要性を最小にするために、アンテナのすぐ近傍に配置される。しかし、受信機ユニットはまた、ヘッドユニットのすぐ近くに配置されることもある。
受信機ユニットがヘッドユニットの近く、したがって車両の内側の近傍に位置する配置と比較すると、受信機ユニットがアンテナの近くに配置された場合、車両によって提供される空気調和システムによる受信機ユニットの電子機器の冷却が可能ではなくなる。動作中、受信機ユニットがアンテナからの信号を受信し、これらの信号を娯楽システムに変換するとき、受信用電子機器によって熱が放散され、したがって受信機ユニットに対する熱管理が必要になることがある。特に、受信機ユニットは、車両の屋根のすぐ下に配置されることがある。車両の屋根に当たる日光は、特に車両が濃い色で塗装されている場合、受信機ユニットの温度をさらに上昇させることがある。さらに、現況技術で知られている受信機ユニットは、温度が受信機ユニットの動作温度を上回った場合、受信機ユニットまたは受信機ユニットの一部を遮断することができる温度センサを含むことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、受信機ユニットのエネルギーおよび温度のより良好な管理を可能にする、車両の娯楽システム用の受信機ユニットの動作方法を提供することである。本発明の別の課題は、この動作方法を実行することが可能な受信機ユニット、およびそのような受信機ユニットを有する娯楽システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
車両の娯楽システム用の受信機ユニットは、少なくとも2つの受信用電子機器と、電子機器とを備える。受信用電子機器は各々、少なくとも1つのアンテナに接続することができる。受信用電子機器のうちの1つに、コネクタを割り当てることができる。コネクタは、異なる無線周波数帯域を同時に受信することができ、したがってコネクタの数は、受信用電子機器の数に依存しない。受信用電子機器は各々、娯楽システムの主ユニットへ娯楽信号を出力するために備えられる。コントローラ電子機器は、
- 少なくとも1つの事前定義されたシステムパラメータを決定するステップと、
- 事前決定されたシステムパラメータに基づいて、受信用電子機器のうちの1つを少なくとも部分的に非作動化するステップとを実行するために備えられる。
【0005】
娯楽システム用の受信機ユニットの動作方法は、受信機ユニットのコントローラ電子機器によって実行される上記のステップを含む。
【0006】
この方法の基本的な概念は、受信機ユニットの一部を選択的に非作動化すること、特に受信用電子機器のうちの1つを非作動化すること、または受信機ユニットのより良好な熱管理を可能にするために、事前決定されたシステムパラメータに基づいて、受信用電子機器のうちの1つを少なくとも部分的に非作動化することである。受信用電子機器のうちの1つが少なくとも部分的に非作動化された場合、受信機ユニット内で放散される熱がより少なくなり、したがって受信機ユニットを緊急遮断温度未満に維持することがより容易になる。緊急遮断温度は、受信機ユニットの電子機器が影響を受けるおそれがあり、それにより受信機ユニットの停止が必要になる温度に対応する。したがって、この方法により、危険な緊急遮断温度に到達する前に受信機ユニットの一部の停止が可能になり、したがって娯楽システムの一部を引き続き使用可能とすることができる。
【0007】
受信機ユニットは、同じ娯楽サービスに対していくつかの受信用電子機器を備えることができる。たとえば、受信機ユニットは、2つの受信用電子機器を備えることができ、これらの受信用電子機器は無線チューナであり、どちらも無線アンテナに個々に接続される。これは、動いている車両において、その動きに起因して両方のアンテナの信号対雑音比が異なることがあるが、両方のアンテナの信号を適切に組み合わせて娯楽システムを動作させることができることから有用である。
【0008】
一実施形態では、事前定義されたシステムパラメータは車両速度であり、受信用電子機器の非作動化は、車両速度が閾値速度を下回ったときに実行される。車両速度は特に、車両速度がゼロであるとき、閾値速度を下回ることができる。これは、車両速度が閾値速度を下回るという表現がまた、車両の静止状態のみにおける受信用電子機器の非作動化を含むことを意味する。この場合、複数のアンテナによって同じ娯楽信号を同時に受信することは必要ではなくなる。所与の位置で、より良好な信号対雑音比を有するアンテナを決定することができ、次にこのアンテナおよびその対応する受信用電子機器のみが、無線伝送を受信するために使用することができる。
他のアンテナおよび他の受信用電子機器は、車両の使用者が気づきもしないうちにオフにすることができ、それにより受信機ユニット内のエネルギーを節約し、放散される熱をより低減し、したがって受信機ユニットの温度の上昇を遅くすることができる。これは、特に受信機ユニットが車両の屋根の下に配置されているとき、静止している車両は空気流によってそれほど冷やされず、それにより受信機ユニットの温度が上昇することから、特に当てはまる。
【0009】
一実施形態では、受信機ユニットのコントローラユニットは、車両速度を車両制御ユニットから受信する。したがって、受信機ユニットの制御ユニットは、そのような車両速度信号のための入力コネクタを有することができ、特にコントローラ電子機器は、車両バスに接続することができる。これにより、受信機ユニット内の受信用電子機器の速度に基づいた容易な非作動化が可能になり、これは容易に実施することができる。
【0010】
一実施形態では、事前定義されたシステムパラメータは、アンテナのうちの少なくとも1つによって測定される周波数スペクトルの変化である。受信用電子機器の非作動化は、周波数スペクトルの変化が特定の閾値を下回ったときに実行される。アンテナおよび受信用電子機器は、周波数スペクトル、特に周波数に対する信号強度を測定するために備えることができる。所与の時間、特に10秒または1分後、周波数スペクトルが同じまたはほぼ同じままであった場合、これは近い将来にも当てはまると想定することができ、したがってより小さい信号を提供する受信用電子機器をオフにすることができる。周波数スペクトルは特に、車両の静止状態では変化しないため、この方法を使用することで、車両の静止状態を検出する別の可能性が可能になる。
【0011】
一実施形態では、周波数スペクトルの変化は、事前定義された周波数に対するスペクトル強度の変化の分散(a variance of a change in a spectral intensity)を使用して計算される。これにより、周波数スペクトルの変化を計算するための容易に実施できる方法が可能になる。
【0012】
一実施形態では、周波数スペクトルの変化は、周波数スペクトルの信号対雑音比の変化を含む。これもまた、周波数スペクトルの変化を計算するための容易に実施できる方法である。上述した方法は、組み合わせることができる。これは、車両制御ユニットから速度信号を受信するとともに、周波数スペクトルの測定に基づいて車両の静止状態を識別するように、コントローラ電子機器を備えることができることを意味する。
【0013】
一実施形態では、事前定義されたシステムパラメータは温度である。受信機ユニットの温度が測定され、測定された温度は閾値温度と比較され、受信用電子機器の非作動化は、測定された温度が閾値温度を上回ったときに実行される。閾値温度は、緊急遮断温度を下回ることができ、したがって電子機器が影響を受ける前に温度管理ステップの開始が可能になる。この場合、受信機ユニットの温度は、受信機ユニット内に配置されたセンサを使用して測定することができる。したがって、この方法によって、緊急遮断温度に到達する確率を最小にすることができる。
【0014】
一実施形態では、温度は、受信用電子機器の半導体構造、たとえばダイオードまたはトランジスタ内で測定される。これにより、より正確な測定が可能になる。特に、受信用電子機器のいくつかの半導体構造は、半導体構造の温度を測定する可能性を備えることができる。
【0015】
一実施形態では、少なくとも部分的に非作動化されていた受信用電子機器は、事前決定されたシステムパラメータに基づいて再作動される。これはまた、上記で論じたシステムパラメータのうちの3つすべてまたはこれらのシステムパラメータのうちの2つの組合せに基づくことができる。特に、閾値温度を下回る温度の低下は、受信用電子機器の非作動化を可能にすることができる。追加または別法として、車両の静止状態の終了により、受信用電子機器を再作動することが可能になり、または受信用電子機器を再作動する必要が生じることもある。
【0016】
上述したすべての実装形態は、組み合わせることができる。特に、コントローラ電子機器は、温度の上昇に起因して受信用電子機器のうちの1つを遮断するために備えることができ、また車両の静止状態に起因して受信用電子機器のうちの1つを遮断するために備えることもできる。この場合、静止状態は、周波数スペクトルの変化または車両制御ユニットからの信号の両方によって検出することができる。受信用電子機器の再作動が、非作動化とは異なる事前決定されたシステムパラメータに基づく場合もある。たとえば、車両の静止状態が、周波数スペクトルの変化によって検出されたものである可能性がある。この時点で、特に車両制御ユニットによって提供される、車両の速度の何らかの上昇を信号として使用して、受信用電子機器をもう一度再作動することができる。
別の可能性は、車両の静止状態が、車両制御ユニットによって提供された信号に起因して決定された場合である。車両は静止しているが、バスまたはトラックのような大型の車両が当該車両の近傍で動いたとき、周波数スペクトルが変化することもあり、したがって次に別のアンテナがより良好な信号対雑音比を提供する可能性があるため、受信用電子機器を再作動する必要が生じることがある。
【0017】
一実施形態では、受信用電子機器のうちの少なくとも1つが、局走査(station scanning)を実行し、受信用電子機器のうちの1つの部分的な非作動化は、局走査の非作動化を含む。この場合、局走査の非作動化は、完全な非作動化を含むことができ、または走査間隔の増大を含むこともでき、これは局走査が、たとえば10秒ごとではなく60秒ごとだけ実行されることを意味する。車両の静止状態中は周波数スペクトルがそれ以上変化しないため、特に車両の静止状態中には局走査を非作動化することができる。
【0018】
一実施形態では、受信用電子機器の非作動化は、事前定義されたシーケンスで実行される。事前定義されたシーケンスは、最初に局走査を低減またはオフにすることと、次に受信用電子機器をオフにすることとを含む。別のステップは、受信用電子機器のうちの1つを除いてすべてをオフにすることとすることができる。
【0019】
一実施形態では、受信用電子機器は、デジタル無線信号、および/またはデジタルビデオ信号、および/またはデジタルテレビジョン信号、および/またはアナログ無線信号、および/またはアナログビデオ信号、および/またはアナログテレビジョン信号、および/またはインターネットサービスを処理するために備えられる。上述した信号/サービスは各々、受信機ユニット内の複数のアンテナおよび受信用電子機器に割り当てることができる。たとえば、受信機ユニットは、アナログ無線アンテナのための2つのコネクタ、およびデジタル無線アンテナのための2つのコネクタ、ならびにアナログ無線のための2つの受信用電子機器、およびデジタル無線のための2つの受信用電子機器を備える無線チューナの一部とすることができる。
この場合、事前定義されたシーケンスは、最初に局走査をオフにまたは低減させることと、次にアナログ無線信号の受信用電子機器をオフにすることと、次にデジタル無線信号の受信用電子機器のうちの1つを除いてすべてをオフにすることとを含むことができる。無線以外のサービス、たとえばビデオもしくはテレビジョンサービス、またはインターネットサービスも受信機ユニットによって処理される場合、事前定義されたシーケンスもまた、車両の使用者がその瞬間に使用している信号に対応して適合させることができる。特に、使用者が娯楽システムのテレビジョンまたはビデオ信号部分を使用する場合、テレビジョンまたはビデオ信号の受信用電子機器の前に、無線信号のための受信用電子機器をオフにすることができる。使用者が無線を使用する場合、シーケンスを逆にすることができる。
【0020】
車両の娯楽システムは、本発明による受信機ユニットを備え、受信用電子機器から娯楽信号を受信し、受信した娯楽信号をスピーカおよび/またはディスプレイへ出力することが可能な主ユニットをさらに備える。本発明の課題、解決策の技術的な実装、および本発明の利点は、図を用いて以下に説明する例示的な実施形態を参照すると明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】娯楽システムを有する車両を示す概略図である。
図2】受信機ユニットを示す概略図である。
図3】動いている車両に対する周波数スペクトルを示す概略図である。
図4】静止している車両の周波数スペクトルを示す概略図である。
図5】受信機ユニットの動作方法の流れ図である。
図6】事前定義されたシステムパラメータ、および事前定義されたシステムパラメータに対する応答を示す概略図である。
図7】別の受信機ユニットを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、娯楽システム10を有する車両1の断面を示す。娯楽システム10は、受信機ユニット100および主ユニット200を備える。娯楽システム10は、任意選択のスピーカ210および任意選択のディスプレイ220をさらに備える。図1には1つの受信機ユニット100のみが示されているが、娯楽システム10は、別の受信機ユニット100をさらに備えることができる。言い換えれば、娯楽システム10は、複数の受信機ユニット100を備えることができる。受信機ユニット100は、車両1の屋根3の下に配置される。スピーカ210およびディスプレイ220は、スピーカ210から出てくる音が車両1の内部2で聞こえるように、かつ車両1の内部2からディスプレイ220を見ることができるように配置される。
主ユニット200は、車両1の内部2の近傍に、特にディスプレイ220の近傍に配置される。示されていない他の実施形態では、ディスプレイ220を主ユニット200の一部とすることもできる。主ユニット200を制御するために、ディスプレイ220をタッチディスプレイとすることができ、または車両1の内部2にボタンを配置することができる。加えて、ボタンとタッチディスプレイとの組合せも可能である。受信機ユニット100に対する他の場所は、車両1のトランク4または車両1内の任意の他の好適な場所とすることができる。車両1が静止している場合、車両1の屋根3に当たるいくらかの光が、受信機ユニット100の温度の上昇を招くことがある。車両1が動いている場合、車両1の周りの空気流が屋根3を冷やし、したがって受信機ユニット100も冷やす。
【0023】
図2は、受信機ユニット100を示す。受信機ユニット100は、図1の受信機ユニット100とすることができる。受信機ユニット100は、アンテナのための第1のコネクタ111、第2のコネクタ112、および第3のコネクタ113を備える。受信機ユニット100は、第1の受信用電子機器121、第2の受信用電子機器122、および第3の受信用電子機器123をさらに備える。第1の受信用電子機器121は第1のコネクタ111に接続され、第2の受信用電子機器122は第2のコネクタ112に接続され、第3の受信用電子機器123は第3のコネクタ113に接続される。すべての受信用電子機器121、122、123が、コントローラ電子機器130に接続される。第1の受信用電子機器121は第1の出力141に接続され、第2の受信用電子機器122は第2の出力142に接続され、第3の受信用電子機器123は第3の出力143に接続される。
コネクタ111、112、113に接続されたアンテナによって受信された娯楽信号は、受信用電子機器121、122、123によって処理することができ、次いで出力141、142、143を介して、図1の主ユニット200へ娯楽信号を出力することができる。示されていない別の実施形態では、アンテナを受信機ユニット100の一部とすることができ、受信用電子機器121、122、123のコネクタ111、112、113に接続することもできる。この場合、コネクタ111、112、113は、受信機ユニット100の回路基板に回路パスを備えることができる。示されている実施形態では、コネクタ111、112、113を同軸コネクタとすることができる。図2には第3のコネクタ113、第3の受信用電子機器123、および第3の出力143が示されているが、これらの構成要素は省略することもできる。出力141、142、143はまた、主ユニット200への1つの単一出力として実施することもできる。
【0024】
各受信用電子機器121、122に対して1つのコネクタ111、112を設ける代わりに、すべての受信用電子機器121、122に対して1つのコネクタを設けることもできる。このコネクタは、1つのアンテナまたは1組のアンテナに接続することができる。コネクタ111、112は、異なる無線周波数帯域を同時にさらに受信することができ、したがってコネクタ111、112の数は、受信用電子機器121、122の数に依存しない。
【0025】
コントローラ電子機器130は、少なくとも1つの事前定義されたシステムパラメータを決定し、事前決定されたシステムパラメータに基づいて、受信用電子機器121、122、123のうちの1つを少なくとも部分的に非作動化するために備えられる。
【0026】
一実施形態では、事前決定されたシステムパラメータは車両速度である。受信用電子機器121、122、123の非作動化は、車両速度が閾値速度を下回ったときに実行される。一実施形態では、コントローラ電子機器130は、図1に示すように、車両制御ユニット5から車両速度を受信する。これを可能にするために、受信機ユニット100は、コントローラ電子機器130に接続されたパラメータ入力131を備える。パラメータ入力131はまた、主ユニット200からの信号を受信するために使用することもできる。
【0027】
図2の受信機ユニット100はまた、コントローラ電子機器130に接続された任意選択の温度センサ150を備える。温度センサ150は、受信機ユニット100の温度を測定するために使用することができ、この場合、コントローラ電子機器130は、温度センサ150によって測定された温度に基づいて、受信用電子機器121、122、123のうちの1つを少なくとも部分的に非作動化するために備えられる。そうするために、測定された温度と閾値温度とを比較することができ、受信用電子機器121、122、123の非作動化は、測定された温度が閾値温度を上回ったときに実行される。この閾値温度は、緊急遮断温度を下回ることができ、したがって緊急遮断温度に到達する前に、受信用電子機器121、122、123の少なくとも部分的な非作動化を行うことができ、高温に起因して受信機ユニット100の構成要素の破壊が生じる前に、より良好な温度管理をもたらすことができる。
一実施形態では、受信用電子機器121、122、123のうちの1つの半導体構造151は、受信用電子機器121、122、123の部分的な非作動化がそれに従って行われる温度を測定するために備えることができる。半導体構造151は、温度センサを備えることができ、または半導体構造151の測定特性を使用して、この温度を測定することができる。
【0028】
一実施形態では、受信機ユニット100は、任意選択の局走査ユニット160を備える。局走査ユニット160は、コントローラ電子機器130および第1のコネクタ111に接続される。局走査ユニット160は、第1のコネクタ111に接続されたアンテナによって受信される周波数スペクトルを測定するために備えられる。局走査ユニット160はまた、第1の受信用電子機器121の一部とすることもできる。別法として、局走査ユニットはまた、受信用電子機器を含むことができる。
【0029】
受信機ユニット100は、3つの受信用電子機器121、122、123を備えることが示されている。当然ながら、より多数の受信用電子機器を適用することも可能である。
【0030】
図3は、第1の周波数スペクトル501および第2の周波数スペクトル502を示す。第1の周波数スペクトル501は、第2の周波数スペクトル502より早い時点で局走査ユニット160によって測定される。周波数スペクトル501、502の第1の軸511は、周波数に等しい。第2の軸512は、これらの周波数で受信された信号の強度に等しい。図3は、第1の周波数スペクトル501と第2の周波数スペクトル502との差である差スペクトル503をさらに示す。差スペクトル503は、高い値を有する不規則なピークを示し、したがって周波数スペクトル501、502の変化が特定の閾値を上回る。
【0031】
図4はまた、2つの周波数スペクトル501、502および対応する差スペクトル503を示す。この場合、周波数スペクトル501、502は、よりいっそう同一であり、したがって差スペクトル503は不規則性の少ない挙動を示し、したがって周波数スペクトルの変化が特定の閾値を下回る。車両1が静止しているときは周波数スペクトル501、502がそれほど変化しないため、これは車両の静止状態に帰することができる。したがって、受信用電子機器121、122、123のうちの1つをオフにすることができる。一実施形態では、事前定義された周波数に対するスペクトル強度の変化の分散を使用して、周波数スペクトルの変化が計算される。たとえば、次の式を使用して、動きに対する確率pを計算することができる。
【0032】
【0033】
この式で、Nは評価される周波数の数であり、nは実際の周波数の指数であり、
【0034】
は強度の変化の平均値であり、diffは2つのスペクトル内のこの周波数における強度の変化である。
【0035】
別法として、標準偏差を使用することもでき、上式から計算することができる。別の代替手段は、次の式によって確率を計算することであろう。
【0036】
【0037】
別の実施形態では、周波数スペクトルの変化は、周波数スペクトルの信号対雑音比の変化を含む。それに応じて、確率pに対する式を修正することができる。
【0038】
一実施形態では、局走査ユニット160の局走査もまた、事前定義されたシステムパラメータに基づいて部分的に非作動化される。これは、局走査間の間隔をより大きくすること、または局走査の完全な遮断を含むことができる。たとえば、車両の静止状態が、図3もしくは図4に記載する方法によって検出された場合、またはパラメータ入力131を介してコントローラ電子機器130によって受信された場合、静止状態中は周波数スペクトル、したがって利用可能な局が変化しないため、1つの最後の局走査を実行することが可能である。この最終の局走査後、車両制御ユニット5からコントローラ電子機器130によって受信される信号によって、または図3および図4による周波数スペクトルの変化によって、車両1の別の動きが検出され、図3に示すスペクトルをさらに組み立てることができるまで、局走査ユニット160をオフにすることができる。
【0039】
一実施形態では、事前決定されたシステムパラメータに基づいて、少なくとも部分的に非作動化されている受信用電子機器121、122、123が再作動される。たとえば受信用電子機器121、122、123の部分的な非作動化に起因して、またはより速い速度による車両1の周りの空気流の増大に起因して、たとえば温度が低下した場合、娯楽システム10を改善するために、部分的に非作動化されていた受信用電子機器121、122、123をもう一度再作動させることができる。
【0040】
一実施形態では、受信用電子機器121、122、123の非作動化は、事前定義されたシーケンスで実行され、シーケンスは、最初に局走査を低減またはオフにすることと、次に受信用電子機器121、122、123のうちの1つを除いてすべてをオフにすることとを含む。
【0041】
図5は、車両1の娯楽システム10用の受信機ユニット100の動作方法の流れ図300を示す。第1のステップ310で、少なくとも1つの事前定義されたシステムパラメータが決定される。第2のステップ320で、事前決定されたシステムパラメータに基づいて、受信用電子機器121、122、123のうちの少なくとも1つが少なくとも部分的に非作動化される。任意選択の第3のステップ330で、非作動化されていた受信用電子機器121、122、123が再作動される。第1のステップ310は、温度決定ステップ311で温度を決定することを含むことができ、差スペクトルステップ312で差スペクトル503を測定することを含むことができ、また速度決定ステップ313で速度を決定することを含むことができる。任意選択の再作動は、これら3つすべてのパラメータに基づくことができ、非作動化は、再作動とは別のパラメータに基づくことも可能である。
【0042】
たとえば、交通信号灯のある交差点に接近している車両は、交差点で停止することが必要になることがある。この停止は、差スペクトルステップ312による差スペクトル方法によって検出することができ、または速度決定ステップ313によって検出することができる。車両1のゼロの速度が速度決定ステップ313によって検出された場合、1つを除いてすべての受信用電子機器121、122、123をオフにすることができ、局走査ユニット160は、1つの最後の局走査を実行することができ、その後にオフにすることもできる。ここでトラックまたはバスが車両1に接近し、したがってアンテナおよび受信用電子機器121、122、123によって受信される信号が変化した場合、受信用電子機器121、122、123を再作動することができ、車両が静止しているとき、最善の信号対雑音比を有する受信用電子機器121、122、123を選択することができ、他の受信用電子機器はもう一度オフにすることができる。
【0043】
次に、たとえば差スペクトルステップ312によって車両の動きがもう一度検出されたとき、すべての受信用電子機器121、122、123および局走査ユニット160を再作動することができる。
【0044】
図6は、事前定義されたシステムパラメータ410および反応420を有する表400を示す。第1の事前定義されたシステムパラメータ411は、車両の速度とすることができる。車両の速度が閾値速度未満に低下した場合、特に車両1が静止状態になったとき、第1の反応421を実行することができる。局走査ユニット160による1つの最後の局走査を実行することができ、その後、最善の信号対雑音比を有する受信用電子機器121、122、123を使用することができ、あらゆる他の受信用電子機器121、122、123はオフにされる。その後、車両速度がもう一度閾値速度を上回ったことが検出された場合、受信用電子機器121、122、123および局走査ユニット160を再作動することができる。
【0045】
第2の事前定義されたシステムパラメータ412は、温度とすることができる。閾値温度を上回るが緊急遮断温度を下回る温度に対する第2の反応422は、局走査間の間隔を増大させることとすることができる。この間隔の増大は、通常は局走査が常に実行されるが、温度が閾値温度を上回った場合、局走査間隔を増大させて、10秒もしくは20秒もしくは30秒ごと、または1分ごとに行うことができるように実行することができる。これにより温度がもう一度閾値温度未満に低下した場合、さらなる測定は行われない。走査間隔を増大させても温度が閾値温度未満に低下しない場合、受信用電子機器121、122、123のうちの1つをオフにすることができる。
これは特に、たとえば娯楽システム10の使用者によって選択された無線局がデジタル無線サービスとしてのみ利用可能である場合、いずれにしてもアナログバックフォール伝送が利用可能でないため、あらゆるアナログ無線受信用電子機器がオフにされる場合である。温度がそれでもなお閾値温度未満に低下しない場合、1つを除いてすべての受信用電子機器121、122、123をオフにすることができ、これは、最善の信号対雑音比を有する受信用電子機器がオンにされたままになるように実行される。
【0046】
第3の事前定義されたシステムパラメータ413は、緊急遮断温度を上回る温度の上昇とすることができる。この温度の上昇に対する第3の反応423は、受信機ユニット100の完全な非作動化とすることができる。
【0047】
第4の事前定義されたシステムパラメータ414は、周波数スペクトルの変化、特に差スペクトル503の変化とすることができる。差スペクトル503が特定の閾値を下回った場合、第4の反応424を実行することができる。この第4の反応は、差スペクトル503が閾値を下回ったとき、また局走査ユニット160によって最後の局走査を実行し、次に局走査ユニット160をオフにし、1つを除いてすべての受信用電子機器121、122、123をオフにし、特に最善の信号対雑音比を有する受信用電子機器121、122、123を機能させ続けることとすることができる。
【0048】
図7は、受信機ユニット100の別の実施形態を示す。受信機ユニット100は、第1の受信用電子機器121、第2の受信用電子機器122、第3の受信用電子機器123、第4の受信用電子機器124、第5の受信用電子機器125、第6の受信用電子機器126、第7の受信用電子機器127、および第8の受信用電子機器128を備える。受信機ユニット100は、第1のコネクタ111、第2のコネクタ112、第3のコネクタ113、第4のコネクタ114、第5のコネクタ115、第6のコネクタ116、第7のコネクタ117、および第8のコネクタ118をさらに備える。受信機ユニット100はまた、第1の出力141、第2の出力142、第3の出力143、第4の出力144、第5の出力145、第6の出力146、第7の出力147、および第8の出力148を備える。特に、第1の受信用電子機器121および第2の受信用電子機器122は、受信される第1の信号に関連付けられる。
第1の受信用電子機器121および第2の受信用電子機器122は、たとえば、デジタル無線信号を処理するために備えることができる。局走査ユニット160は、第1のコネクタ111に接続されており、したがってデジタル無線に対する局走査を実行することが可能である。第3の受信用電子機器123および第4の受信用電子機器124は、アナログ無線信号を受信するために備えることができる。したがって、別の局走査ユニット161を使用して、アナログ無線サービスに対する局走査を実行することができる。第5の受信用電子機器125および第6の受信用電子機器126は、デジタルビデオまたはデジタルテレビジョン信号を処理するために備えることができ、デジタルビデオまたはデジタルテレビジョン信号に関係するさらなる局走査ユニット161を備えることもできる。
第7の受信用電子機器127および第8の受信用電子機器128は、インターネットサービスを処理するために備えることができる。処理することができるサービスのさらなる可能性は、アナログビデオ信号および/またはアナログテレビジョンサービスである。アナログ無線サービスは、超短波VHF、中波MW、または長波LWにさらに細分することができる。
【0049】
図7の受信機ユニット100内の第7のコネクタ117および第8のコネクタ118は、受信機ユニット100内に配置されており、第7のアンテナ177および第8のアンテナ178もまた、受信機ユニット100の一部である。このような配置は、他のコネクタ111、112、113、114、115、および116に対しても可能である。図2の温度センサ150もまた、図7の受信機ユニット100内に配置することができる。
【0050】
受信機ユニット100がデジタル無線およびアナログ無線を備える場合、娯楽システム10の使用者によって選択された局が、アナログ無線ではなくデジタル無線のみを介して放送されている場合、アナログ無線の受信用電子機器を非作動化することを可能にすることができる。信号がアナログ無線を介してのみ放送されている場合、上記で説明した受信用電子機器の部分的な非作動化の一部として、デジタルのための受信用電子機器をオフにすることができる。
【0051】
図7の受信機ユニット100の副部分が、各システムに対して2つの受信用電子機器を備えることが示されている。当然ながら、より多数の受信用電子機器を適用することも可能である。さらに、1つの受信用電子機器のみによって、1つの信号伝送、特にアナログ無線を有することも可能である。
【0052】
局走査ユニット160はまた、第1のコネクタ111に接続されたアンテナの信号を処理するための受信用電子機器を内部に備える。したがって、局走査ユニット160の非作動化はまた、その受信用電子機器の非作動化も含む。
【0053】
したがって、本発明の基本的な概念は、事前定義されたシステムパラメータに起因した受信用電子機器121、122、123、124、125、126、127、128の遮断を可能にすることである。現代の車両娯楽システム200では、たとえばデジタル無線チューナおよびアナログ無線チューナが組み合わされている。デジタル無線の信号品質が不十分である場合、無線局がデジタルおよびアナログ両方のサービスを提供する場合、アナログ無線をバックフォール選択肢として使用することができる。
【0054】
上述した方法は、すべての伝送帯域、特にVHF、VHF-3(DAB)、MW、LW、DVB-T、または3G、4G、または5G伝送に適用することが可能である。
【0055】
本発明について、好ましい例示的な実施形態の形で説明し、より詳細に取り上げたが、本発明は、開示する例示的な実施形態によって限定されるものではない。保護される本発明の範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態および本発明の説明ならびに特許請求の範囲から、他の変形例を導出することができる。
【符号の説明】
【0056】
1 車両
2 (車両の)内部
3 屋根
4 トランク
5 車両制御ユニット
10 娯楽システム
100 受信機ユニット
111 第1のコネクタ
112 第2のコネクタ
113 第3のコネクタ
114 第4のコネクタ
115 第5のコネクタ
116 第6のコネクタ
117 第7のコネクタ
118 第8のコネクタ
121 第1の受信用電子機器
122 第2の受信用電子機器
123 第3の受信用電子機器
124 第4の受信用電子機器
125 第5の受信用電子機器
126 第6の受信用電子機器
127 第7の受信用電子機器
128 第8の受信用電子機器
130 コントローラ電子機器
131 パラメータ入力
141 第1の出力
142 第2の出力
143 第3の出力
144 第4の出力
145 第5の出力
146 第6の出力
147 第7の出力
148 第8の出力
150 温度センサ
151 半導体構造
160 局走査ユニット
161 さらなる局走査ユニット
177 第7のアンテナ
178 第8のアンテナ
200 主ユニット
210 (任意選択の)スピーカ
220 (任意選択の)ディスプレイ
300 流れ図
310 第1のステップ
311 温度決定ステップ
312 差スペクトルステップ
313 速度決定ステップ
320 第2のステップ
330 第3のステップ
400 表
410 事前定義されたシステムパラメータ
411 第1の事前定義されたシステムパラメータ
412 第2の事前定義されたシステムパラメータ
413 第3の事前定義されたシステムパラメータ
414 第4の事前定義されたシステムパラメータ
420 反応
421 第1の反応
422 第2の反応
423 第3の反応
424 第4の反応
501 第1の周波数スペクトル
502 第2の周波数スペクトル
503 差スペクトル
511 第1の軸
512 第2の軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】