(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022082396
(43)【公開日】2022-06-01
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
B65D 41/04 20060101AFI20220525BHJP
B29C 45/26 20060101ALI20220525BHJP
【FI】
B65D41/04 100
B29C45/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020204588
(22)【出願日】2020-11-20
(71)【出願人】
【識別番号】398001997
【氏名又は名称】有限会社ジャストインターナショナル
(71)【出願人】
【識別番号】315009910
【氏名又は名称】市川 めぐみ
(71)【出願人】
【識別番号】593100721
【氏名又は名称】東京恒和インターナショナル株式会社
(72)【発明者】
【氏名】矢部 功
【テーマコード(参考)】
3E084
4F202
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA25
3E084AB09
3E084BA01
3E084CA01
3E084CC05
3E084DA01
3E084DB11
3E084DC05
3E084FA09
3E084FB10
3E084FD20
3E084GA04
3E084GB04
3E084KB01
3E084LA17
3E084LB02
3E084LB07
3E084LC01
4F202AA11
4F202AA24
4F202AH57
4F202CA11
4F202CB01
(57)【要約】
【課題】 容器本体と、キャップとがネジで螺合する容器に於いて、容器本体及びキャップを製造する際、ネジ抜き回転機構又は、分割金型を不要とし、樹脂成型品である容器本体又は、キャップのコストダウンを図り、安価な容器を提供する。
【解決手段】 容器本体10のネック部11に、キャップ20の開口部21を被せて、閉方向にキャップ20を回すことにより、キャップ20の開口部21の内周面22に形成された複数の突条部23が、ネック部11に形成されたネジ部13のネジ山13aに圧し潰されて、突条部23にネジ山23aと、ネジ谷23bが形成され、容器本体10とキャップ20とが螺合する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体と、キャップとが螺合する容器において、
容器本体のネック部の外周面にネジ部が形成されおり、このネジ部と螺合するキャップの開口部の内周面には、複数の突条部を上下方向に一体に形成したことを特徴とする容器。
【請求項2】
容器本体と、キャップとが螺合する容器において、
キャップの開口部の内周面には、ネジ部が形成されおり、このネジ部と螺合する容器本体のネック部の外周面には、複数の突条部を上下方向に一体に形成したことを特徴とする容器。
【請求項3】
容器本体のネック部にキャップの開口部を被せて閉方向にキャップを回すことにより、キャップの内周面に形成された複数の突条部がネック部のネジ山に、圧し潰されて、突条部にネジ山とネジ谷が形成され、容器本体とキャップとが螺合することを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項4】
容器本体のネック部にキャップの開口部を被せて閉方向にキャップを回すことにより、ネック部の外周面に形成された複数の突条部がキャップのネジ山に、圧し潰されて、突条部にネジ山とネジ谷が形成され、容器本体とキャップとが螺合することを特徴とする請求項2に記載の容器。
【請求項5】
キャップの材質は、PP(ポリプロピレン)樹脂であり、また容器本体の材質がPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項6】
容器本体の材質は、PP(ポリプロピレン)樹脂であり、またキャップの材質がPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に於ける容器本体と、キャップとを螺合するネジ形成に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器に於ける容器本体と、キャップとを螺合する方法として、一般的に容器本体と一体に成形したネック部の外周壁面に、キャップが螺合される螺旋状の雄ネジが形成されている。また、キャップの開口部の内周面には、前記ネック部の雄ネジと螺合する雌ネジが螺旋状に形成されている。
【0003】
前記ネック部に形成された雄ネジと、螺合するキャップの開口部に形成された雌ネジの射出成形後のネジ抜き方法として、それぞれ、特許文献1(
図2)及び特許文献2(
図5)に示すものがある。
特許文献1(
図2)に記載のキャップのネジ抜き方法として、成形装置は、回転コア14の一端で外金型20との間にキャップである樹脂成形品11の多条ネジ部12を形成し、回転コア14の他端に親ネジブツシュ16と嵌合する親ネジ部15が形成されている。そして、ギヤ17,18を介してモータ19の回転を回転コア14に伝え、この回転コア14を親ネジブツシュ16と親ネジ部15の嵌合に沿い回転後退させることによって多条ネジ部12から回転コア14を回転抜きするものである。
【0004】
また、容器本体(プリフォーム本体)のネック部(口頸部)に形成した雄ネジの射出成形後のネジ抜き方法として、特許文献2(
図5)に示すものがある。
図5(A),(B)に示すようにねじ山13を設けたネック部である口頸部10の成形は、コア型63を中子として第1,第2金型61,62を型閉めし、キャビティ64内に溶融樹脂材料を射出充填して口頸部10が成形される。そして、射出成形後、
図5(C),(D)に示すように、第1,第2金型61,62を左右に分割するように、型開きをしてネジ山13のアンダーカット部の干渉を回避し、スムーズに型抜きされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2805863号公報
【特許文献2】特開2007-076336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1にあっては、樹脂成形品11の型抜きをするために回転コア14やギヤ17,18及びモータ19などの複雑な回転機構を備える必要があり、この、回転機構などにより、金型の製造コストが増大と共に、ネジ回転離型の為、成形サイクルが延長して製品のコストアップに繋がる問題があった。
【0007】
また、特許文献2にあっては、ネジ山13のアンダーカット部を型抜きするために、製品形状を2分割した金型を必要とし、さらに2分割された金型を樹脂射出位置まで戻す作動機構も必要となる。従って、金型製造コストが増えると共に、分割された金型の作動機構も必要となり、製品のコストアップに繋がる問題があった。
【0008】
本発明は、上記した従来技術の問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、キャップの射出成形において、回転コアなどの型抜き機構を用いることなく、樹脂成形品であるキャップを成形後に金型からスムーズに型抜を可能とするキャップの構造を提供することにある。
【0009】
また、本発明は、樹脂成形品のネック部の射出成形において、ネジ部などアンダーカット形状を不要とし、分割金型などの型抜き機構を用いることなく、樹脂成形品のネック部を金型からスムーズに型抜きを可能としたネック部の構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、容器本体と、キャップとが螺合する容器において、
容器本体のネック部の外周面にネジ部が形成されおり、このネジ部と螺合するキャップの開口部の内周面には、複数の突条部を上下方向に一体に形成したことを特徴とする。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、
容器本体と、キャップとが螺合する容器において、
キャップの開口部の内周面には、ネジ部が形成されおり、このネジ部と螺合する容器本体のネック部の外周面には、複数の突条部を上下方向に一体に形成したことを特徴とする。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、
容器本体のネック部にキャップの開口部を被せて閉方向にキャップを回すことにより、キャップの内周面に形成された複数の突条部がネック部のネジ山に、圧し潰されて、突条部にネジ山とネジ谷が形成され、容器本体とキャップとが螺合することを特徴とする。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、
容器本体のネック部にキャップの開口部を被せて閉方向にキャップを回すことにより、ネック部の外周面に形成された複数の突条部がキャップのネジ山に、圧し潰されて、突条部にネジ山とネジ谷が形成され、容器本体とキャップとが螺合することを特徴とする。
【0015】
また、請求項5に記載の発明は、
キャップの材質は、PP(ポリプロピレン)樹脂であり、また容器本体の材質がPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂であることを特徴とする。
【0016】
また、請求項6に記載の発明は、
容器本体の材質は、PP(ポリプロピレン)樹脂であり、またキャップの材質がPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の第1の実施形態の容器によると、キャップの内周面に突条部を形成したことにより、キャップの射出成形後、成形品であるキャップを型抜きする回転コアなどの型抜き機構を必要としないので、射出金型が安価に製造できるばかりか、成形品であるキャップのコストダウンが可能となる。
【0018】
また、同第2の実施形態の容器によると、容器本体に一体に形成されたネック部の外周壁面に突条部を形成したことにより、容器本体の射出成形後、成形である容器本体を型抜きする分割金型を必要としないので、射出金型が安価に製造できるばかりか、成形品である容器本体のコストダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係る第1の実施形態のキャップ螺合前の容器の斜視図である。
【
図2】(a)同第1の実施形態のキャップの開口部側から見た部分拡大斜視図である。(b)(a)のX矢視図である。
【
図3】(a)同第1の実施形態の容器に於ける容器本体のネック部にキャップを一部螺合した状態を示す部分斜視図である。(b)同第1の実施形態の容器に於ける容器本体のネック部にキャップを螺合し終えた状態を示す部分斜視図である。(c)同第1の実施形態の容器に於ける螺合したキャップを取外し、ネック部にネジ部が形成された状態を示す部分斜視図である。
【
図4】(a)同第1の実施形態の容器に於けるキャップの射出成形状態を示す概略断面図である。(b)同容器に於ける射出成形後のキャップを取出す状態を示す概略断面図である。
【
図5】本発明に係る第2の実施形態のキャップ螺合前の容器の斜視図である。
【
図6】(a)同第2の実施形態の容器本体のネック部の部分斜視図である。(b)(a)のY矢視図である。
【
図7】(a)同第2の実施形態の容器に於けるネック部にキャップを一部螺合した状態を示す部分斜視図である。(b)同第2の実施形態の容器に於けるネック部にキャップを螺合し終えた状態を示す部分斜視図である。(c)同第2の実施形態の容器に於ける螺合したキャップを取外し、ネック部にネジが形成された状態を示す部分斜視図である。
【
図8】(a)同第2の実施形態に於ける射出成形状態を示す概略断面図である。(b)同第2の実施形態に於ける射出成形後の容器本体を取出す状態を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(第1の実施形態)
本発明に係る第1の実施形態の容器を
図1~
図4を用いて詳細に説明する。
図1に示すように容器1は、容器本体10と、キャップ20とから構成されている。容器本体10の上方には、径小のネック部11が一体に形成されている。このネック部11の開口部11aから下方に向かって、底までマスカラなどの化粧料を貯留する貯留部11bが形成されている。また、ネック部11の外周面12には、断面半円形状のネジ山13a及びネジ谷13bとからなるネジ部13が螺設されている
【0021】
一方、キャップ20には、
図1及び
図2(a)、(b)に示すように開口部21の内周面22に突条部23が複数形成されている。さらに、
図2(b)に示すように突条部23は、平面視略三角形状を有している。尚、突条部23の形状は、略三角形状に限定することなく、略半円、略矩形、略台形などの形状であってもよい。
【0022】
次に、
図3(a)~(c)を用いて本発明に係る第1の実施形態のキャップ20の内周面22に形成された複数の突条部23がネジ形状に形成される過程について詳細に説明する。
まず、
図1に示すような容器本体10と、キャップ20の状態から、
図3(a)に示すように容器本体10のネック部11の上方からキャップ20の開口部21を被せ矢印のように閉方向に回すと、内周面22の突条部23を容器本体10のネック部11に螺設されたネジ部13のネジ山13aが突条部23を圧し潰して、ネジ谷23bが形成される。このように突条部23に形成されたネジ谷23bと、上下に隣接するネジ谷23bとの間に残った突条部23がネジ山23aとなり、容器本体10のネジ谷13bと螺合する。
【0023】
次に、
図3(b)に示すように
図3(a)の状態から、キャップ20を矢印のように閉方向に最後まで回すと、ネック部11に螺設されたネジ部13のネジ山13aが内周面22の突条部23を圧し潰して、複数のネジ谷23bがネジ部13の螺旋形状に沿って形成される。この突条部23に形成された複数のネジ谷23bに、ネジ部13のネジ山13aが螺合する。同様に突条部23に形成された複数のネジ山23aに、ネジ部13のネジ谷13bが螺合して、容器本体10とキャップ20とが螺合され、キャップ20が閉蓋状態となる。
【0024】
そして、
図3(c)に示すように、
図3(b)の状態から、ネック部11のネジ部13に螺合されたキャップ20を矢印のように開方向に回すと、キャップ20が開蓋状態となる。開蓋状態となったキャップ20の突条部23には、ネジ山23aとネジ谷23bとが交互に形成されている。尚、突条部23に形成されたネジ山23a及びネジ谷23bは、断片的に形成されているが、容器本体10のネック部11に形成されたネジ部13のネジ山13a及びネジ谷13bの螺旋形状に沿って形成されるので、突条部23に形成されたネジ山23a及びネジ谷23bは、全体として螺旋形状を有しておりネジの役目を果たしている。
【0025】
次に、
図4(a),(b)を用いて本発明に係る第1の実施形態のキャップ20を成形する射出金型及び射出成形について説明する。
図4(a)に示すように、射出金型40は、固定金型41とコア金型42によって、形成されたキャビティ43に図示しない射出成型機のインジェクションから射出された溶融樹脂Pが充填される。このキャビティ43に充填された溶融樹脂Pが冷却して、内周面22に突条部23が形成されたキャップ20が製造される。
【0026】
また、
図4(b)に示すように、完成したキャップ20を射出金型40から取り出す工程は、コア金型42を矢印方向に移動させた後に、固定金型41に組込まれた図示しないイジェクトピンなどで突き出して、固定金型41のキャビティ43から取り出す。このキャップ20には、ネジの様なアンダーカット形状がないので内周面22に形成された突条部23が金型に引っ掛からず、キャップ20の型抜きが容易になる。
【0027】
尚、第1の実施形態の場合、キャップ20の材質は、PP(ポリプロピレン)樹脂である。一方、容器本体10の材質は、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂が好適である。このことは、PP(ポリプロピレン)樹脂がPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂に比べ軟質な樹脂のため、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂であるネック部11のネジ山13aに、PP(ポリプロピレン)樹脂であるキャップ20の突条部23が圧し潰され易く、さらに切り粉やムシレが発生しないためである。
【0028】
(第2の実施形態)
本発明に係る第2の実施形態の容器を
図5~
図8を用いて詳細に説明する。
まず、
図5及び
図6(a),(b)のいずれかに示すように、容器1-1は、容器本体10-1と、キャップ20-1とから構成されている。容器本体10-1の上方には、径小のネック部11-1が一体に形成されている。このネック部11-1の開口部11a-1から下方に向かって、底までマスカラなどの化粧料を貯留する貯留部11b-1が形成されている点は、第2の実施形態と同様である。
【0029】
また、キャップ20-1には、開口部21-1の内周面22-1にネジ山23a-1と、ネジ谷23b-1とからなるネジ部23-1が螺旋状に形成されている。このネジ部23-1は、第1の実施形態で容器1のネック部11に形成されたネジ部13と同じく一般的なネジ形状を有している。
【0030】
一方、容器本体10-1には、ネック部11-1の外周面12-1に、突条部13-1が一体に複数形成されている。また、
図6(b)に示すように、突条部13-1は、略三角形状を有しているが、突条部13-1の形状は、略三角形状に限定することなく、第1の実施形態の突条部23と同様に略半円、略矩形、略台形などの形状であってもよい。
【0031】
次に、
図7(a)~(c)を用いて本発明に係る第2の実施形態の容器本体10-1のネック部11-1に形成された複数の突条部13-1が、ネジ形状に形成される過程について詳細に説明する。
まず、
図5に示すような容器本体10-1とキャップ20-1の状態から、
図7(a)に示すように容器本体10-1に形成されたネック部11-1の上方からキャップ20-1の開口部21-1を被せ、矢印のように閉方向に回すと、ネジ部23-1のネジ山23a-1がネック部11の突条部13-1を圧し潰して、ネジ谷13b-1がネジ部23-1の螺旋形状に沿って形成される。このように突条部13-1に形成されたネジ谷13b-1と、上下に隣接するネジ谷13b-1との間に残った突条部13-1がネジ山13a-1となり、キャップ20-1のネジ谷23b-1と螺合する。
【0032】
次に、
図7(b)に示すように
図7(a)の状態から、キャップ20-1を矢印のように閉方向に回して、開口部21-1の下端まで閉めると、ネジ部23-1のネジ山23a-1が突条部13-1を圧し潰して、ネジ谷13b-1がネジ部23-1の螺旋形状に沿って形成される。このようにして容器本体10-1と、キャップ20-1とが螺合される。
【0033】
そして、
図7(c)に示すように、
図7(b)の状態から容器本体10-1のネック部11-1のネジ部13-1に螺合されたキャップ20-1を矢印のように開方向に回すと、キャップ20-1が開蓋状態となる。即ち、ネック部11-1の突条部13-1にネジ山23a-1によって、形成されたネジ谷13b-1と、ネジ山23a-1とが螺合し、また同様に突条部13-1の圧し潰されずに残ったネジ山13a-1と、ネジ谷23b-1とが螺合するので、キャップ20-1の開閉が容易できる。
【0034】
次に、
図8(a),(b)を用いて本発明に係る第2の実施形態の容器本体10-1の金型の構成及び射出成形について説明する。
図8(a)に示すように、射出金型50は、固定金型51と、突き出しピン54を備えたコア金型52によって、形成されたキャビティ53に図示しない射出成型機のインジェクションから射出された溶融樹脂Pがキャビティ53に充填される。キャビティ53に充填された溶融樹脂Pが冷却されてネック部11-1に突条部13-1が形成された容器本体10-1が製造される。
【0035】
また、
図8(b)に示すように、射出成形された容器本体10-1を射出金型50から取り出す工程は、コア金型52を矢印方向(図中右方向)に移動させた後に、固定金型51に組込まれた図示しないイジェクトピンなどで容器本体10-1を突き出して、キャビティ53から取り出す。さらに、コア金型52に設けた突き出しピン54で突き出すことにより、容器本体10-1が取り出される。尚、容器本体10-1には、ネジの様なアンダーカット形状がないので突き出された、容器本体10-1の突条部13-1が金型に引っ掛からず、容器本体10-1の型抜きが容易になる。尚、射出金型50は、分割型にする必要がないので、それらを作動させる作動機構も不要となる。
【0036】
尚、第2の実施形態の場合、容器本体10-1の材質は、PP(ポリプロピレン)樹脂である。また、キャップ20-1の材質は、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂が好適である。このことは、PP(ポリプロピレン)樹脂がPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂に比べ軟質な樹脂のため、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂であるキャップ20のネジ山23a-1に圧し潰され易く、さらに切り粉やムシレが発生しないためである。
【符号の説明】
【0037】
1,1-1 容器
10,10-1 容器本体
11,11-1 ネック部
11a,11a-1 開口部
11b,11b-1 貯留部
12,12-1 外周面
13 ネジ部
13-1 突条部
13a,13a-1 ネジ山
13b,13b-1 ネジ谷
20,20-1 キャップ
21,21-1 開口部
22,22-1 内周面
23 突条部
23-1 ネジ部
23a,23a-1 ネジ山
23b,23b-1 ネジ谷
40,50 射出金型
41,51 固定金型
42,52 コア金型
43,53 キャビティ
54 突き出しピン
P 溶融樹脂