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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022083096
(43)【公開日】2022-06-03
(54)【発明の名称】車両用空調装置
(51)【国際特許分類】
   B60H 1/00 20060101AFI20220527BHJP
   B60H 3/00 20060101ALI20220527BHJP
【FI】
B60H1/00 101Z
B60H3/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020194354
(22)【出願日】2020-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】誠真IP特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】吉川 大介
【テーマコード(参考)】
3L211
【Fターム(参考)】
3L211BA09
3L211BA10
3L211DA74
(57)【要約】
【課題】車載機器のレイアウトに対する影響を抑制しつつ、空調運転の終了後にエバポレータを乾燥させることができる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】車室内を空調する車両用空調装置は、内部に空気が流れる空気通路が形成される配管と、空気通路に設けられるエバポレータと、空調運転時に空気が空気通路を流れる流通方向において、エバポレータより下流に空気通路に設けられるヒータコアと、空気通路に設けられ、空調運転が終了すると、ヒータコアを通過してエバポレータに向かって流れる乾燥用空気を発生可能に構成される乾燥装置と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室内を空調する車両用空調装置であって、
内部に空気が流れる空気通路が形成される配管と、
前記空気通路に設けられるエバポレータと、
空調運転時に前記空気が前記空気通路を流れる流通方向において、前記エバポレータより下流に前記空気通路に設けられるヒータコアと、
前記空気通路に設けられ、前記空調運転が終了すると、前記ヒータコアを通過して前記エバポレータに向かって流れる乾燥用空気を発生可能に構成される乾燥装置と、を備える車両用空調装置。
【請求項2】
前記流通方向において、前記エバポレータより下流、且つ前記ヒータコアより上流に前記空気通路に設けられ、前記乾燥用空気の流通量を調整する流通量調整装置をさらに備え、
前記流通量調整装置は、前記空調運転が終了すると前記流通量を最大に調整する請求項1に記載の車両用空調装置。
【請求項3】
前記空気通路は前記ヒータコアが設けられるヒータ通路を含み、
前記流通量調整装置は前記ヒータ通路の入口面積を調整可能なミックスダンパを含み、
前記乾燥装置が前記乾燥用空気の発生を停止すると、前記ミックスダンパは前記ヒータ通路の前記入口面積を前記空調運転が終了する直前の前記ヒータ通路の前記入口面積に戻す請求項2に記載の車両用空調装置。
【請求項4】
前記配管内に導入される外気の比率を調整する外気率調整装置をさらに備え、
前記外気率調整装置は、前記乾燥装置が前記乾燥用空気を発生させている間、前記配管内に導入される前記外気の前記比率を最大に調整する請求項1から3の何れか一項に記載の車両用空調装置。
【請求項5】
前記外気率調整装置は、前記乾燥装置が前記乾燥用空気の発生を停止すると、前記外気の前記比率を前記空調運転が終了する直前の前記外気の前記比率に戻す請求項4に記載の車両用空調装置。
【請求項6】
前記乾燥装置は、前記乾燥用空気を発生してから予め設定された設定時間が経過すると、前記乾燥装置に電力を供給可能なバッテリの電圧が予め設定された閾値より低くなると、又は前記エバポレータの温度が予め設定された温度閾値より高くなると、前記乾燥用空気の発生を停止する請求項1から5の何れか一項に記載の車両用空調装置。
【請求項7】
前記乾燥装置は、前記流通方向において、前記ヒータコアより下流に前記空気通路に設けられる乾燥用ファンを含む請求項1から6の何れか一項に記載の車両用空調装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両の車室内を空調する車両用空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用空調装置は、HVAC(Heating Ventilation and Air Conditioning)装置と呼ばれ、車両用空調装置に導入される内気又は外気がエバポレータによって冷却されるようになっている。エバポレータによって内気又は外気が冷却されると、内気又は外気に含まれる水分が凝縮して水滴となり、エバポレータの表面に付着する。空調運転の終了後に、エバポレータの表面に水滴が付着した状態が継続すると、エバポレータの表面付近を浮遊する雑菌の繁殖やカビの発生を招いてしまい、車両用空調装置から異臭が発生する原因となる。
【0003】
これに対して特許文献1では、空調運転の終了後に、電動圧縮機の駆動によって高温・高圧となった冷媒(ホットガス)を直接エバポレータに導入し、エバポレータの内部からエバポレータの表面を加熱することで、エバポレータの表面に付着する水滴を蒸発させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-184579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の車両用空調装置は、車両に搭載可能な車載機器の設置スペースは限定されているにもかかわらず、冷媒を直接エバポレータに導入可能とするために、冷媒が循環する冷凍サイクルに四方切換弁のような機器が追加されていたり、冷凍サイクルの流路(つまりは配管の配置)が複雑になっていたりしている。このため、車載機器のレイアウトに起因する問題が発生する虞がある。
【0006】
本発明は上述の課題に鑑みなされたものであり、車載機器のレイアウトに対する影響を抑制しつつ、空調運転の終了後にエバポレータを乾燥させることができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る車両用空調装置は、車室内を空調する車両用空調装置であって、内部に空気が流れる空気通路が形成される配管と、前記空気通路に設けられるエバポレータと、空調運転時に前記空気が前記空気通路を流れる流通方向において、前記エバポレータより下流に前記空気通路に設けられるヒータコアと、前記空気通路に設けられ、前記空調運転が終了すると、前記ヒータコアを通過して前記エバポレータに向かって流れる乾燥用空気を発生可能に構成される乾燥装置と、を備える。
【0008】
空調運転が終了しても、ヒータコアには車室内の空気の温度や車外の空気の温度を超える余熱が残っている場合が多い。上記(1)の構成によれば、空調運転が終了すると、乾燥用空気がヒータコアを通過してエバポレータに向かって流れる。つまりは、ヒータコアの余熱によって温められた乾燥用空気がエバポレータに向かって送風される。このため、エバポレータの表面に付着している水滴を蒸発させ、エバポレータを乾燥させることができる。また、乾燥装置は空気通路に、つまりは、車両用空調装置の内部に設けられる。このため、乾燥装置が車両用空調装置以外の車載機器と干渉する可能性は低く、車載機器のレイアウトに対する影響は小さい。よって、本発明の少なくとも一実施形態に係る車両用空調装置は、車載機器のレイアウトに対する影響を抑制しつつ、空調運転の終了後にエバポレータを乾燥させることができる。
【0009】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の構成において、前記流通方向において、前記エバポレータより下流、且つ前記ヒータコアより上流に前記空気通路に設けられ、前記乾燥用空気の流通量を調整する流通量調整装置をさらに備え、前記流通量調整装置は、前記空調運転が終了すると前記流通量を最大に調整する。
【0010】
上記(2)の構成によれば、ヒータコアの余熱によって温められた乾燥用空気は、流通量が最大に調整されてエバポレータに向かって送風されるので、エバポレータを速やかに乾燥させることができる。
【0011】
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載の構成において、前記空気通路は前記ヒータコアが設けられるヒータ通路を含み、前記流通量調整装置は前記ヒータ通路の入口面積を調整可能なミックスダンパを含み、前記乾燥装置が前記乾燥用空気の発生を停止すると、前記ミックスダンパは前記ヒータ通路の前記入口面積を前記空調運転が終了する直前の前記ヒータ通路の前記入口面積に戻す。
【0012】
ミックスダンパによってヒータ通路の入口面積が最大に調整されていることで、乾燥用空気は流通量が最大に調整されてエバポレータに向かって送風される。しかし、ヒータ通路の入口面積が最大に調整されたまま、次回の空調運転が開始されると、車両用空調装置はユーザの意図とは異なる空調運転をしてしまう場合がある。上記(3)の構成によれば、乾燥装置が乾燥用空気の発生を停止すると、ミックスダンパはヒータ通路の入口面積を空調運転が終了する直前のヒータ通路の入口面積に戻すので、次回の空調運転時に車両用空調装置がユーザの意図とは異なる空調運転をすることを防止できる。
【0013】
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)から(3)の何れか1つに記載の構成において、前記配管内に導入される外気の比率を調整する外気率調整装置をさらに備え、前記外気率調整装置は、前記乾燥装置が前記乾燥用空気を発生させている間、前記配管内に導入される前記外気の前記比率を最大に調整する。
【0014】
乾燥用空気は、エバポレータを乾燥させるとエバポレータの表面に付着している水滴を含むようになるので、配管内から車室内に吐出されると車室内の湿度を不必要に上昇させる場合がある。しかしながら、上記(4)の構成によれば、乾燥装置が乾燥用空気を発生させている間、配管内に導入される外気の比率が最大に調整される。つまり、配管の入口は車室内ではなく車外に開口するようになり、エバポレータを乾燥させた乾燥用空気は配管の入口から車外に吐出される。このため、空調運転の終了後に、車室内の湿度が不必要に上昇することを防止できる。
【0015】
(5)幾つかの実施形態では、上記(4)に記載の構成において、前記外気率調整装置は、前記乾燥装置が前記乾燥用空気の発生を停止すると、前記外気の前記比率を前記空調運転が終了する直前の前記外気の前記比率に戻す。
【0016】
外気率調整装置によって外気の比率が最大に調整されたまま次回の空調運転が開始されると、車両用空調装置はユーザの意図とは異なる空調運転をしてしまう場合がある。上記(5)の構成によれば、乾燥装置が乾燥用空気の発生を停止すると、外気率調整装置は外気の比率を空調運転が終了する直前の外気の比率に戻すので、次回の空調運転時に車両用空調装置がユーザの意図とは異なる空調運転をすることを防止できる。外気率調整装置によって戻される空調運転が終了する直前の外気の比率は、例えば、外気の比率が乗員で調整可能なマニュアルモードに設定されていた場合には、空調運転が終了したときの外気の比率であってもよいし、外気の比率が自動的に調整されるオートモードに設定されていた場合には、オートモードによって決定された外気の比率であってもよい。
【0017】
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)から(5)の何れか1つに記載の構成において、前記乾燥装置は、前記乾燥用空気を発生してから予め設定された設定時間が経過すると、前記乾燥装置に電力を供給可能なバッテリの電圧が予め設定された閾値より低くなると、又は前記エバポレータの温度が予め設定された温度閾値より高くなると、前記乾燥用空気の発生を停止する。
【0018】
上記(6)の構成によれば、乾燥装置は乾燥用空気を発生してから設定時間が経過すると、バッテリの電圧が閾値よりも低くなると、又は、エバポレータの温度が温度閾値より高くなると、自動的に乾燥用空気の発生を停止する。このため、ユーザの手間をかけることなく、空調運転が終了すると開始する乾燥装置による乾燥用空気の発生(エバポレータの乾燥運転)を停止させることができる。
【0019】
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)から(6)の何れか1つに記載の構成において、前記乾燥装置は、前記流通方向において、前記ヒータコアより下流に前記空気通路に設けられる乾燥用ファンを含む。上記(7)の構成によれば、ヒータコアより下流に空気通路に乾燥用ファンが設けられることで、空調運転の終了後にヒータコアを通過してエバポレータに向かって流れる乾燥用空気を容易に発生させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の少なくとも一実施形態によれば、乾燥装置は空気通路に設けられ、空調運転が終了するとヒータコアを通過してエバポレータに向かって流れる乾燥用空気を発生可能に構成されるので、車載機器のレイアウトに対する影響を抑制しつつ、空調運転の終了後にエバポレータを乾燥させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置の構成を概略的に示す構成図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置の作用・効果を説明するための図である。
図3】本発明の第2実施形態に係る車両用空調装置の構成を概略的に示す構成図である。
図4】本発明の第2実施形態に係る車両用空調装置の作用・効果を説明するための図である。
図5】本発明の第3実施形態に係る車両用空調装置の構成を概略的に示す構成図である。
図6】本発明の第3実施形態に係る車両用空調装置の作用・効果を説明するための図である。
図7】本発明の第4実施形態に係る車両用空調装置が備える制御装置の内部構成を概略的に示す構成図である。
図8】本発明の別の実施形態に車両用空調装置の構成を概略的に示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0023】
(第1実施形態)
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置1Aの構成について説明する。図1に示すように、車両用空調装置1Aは、配管2と、ブロワ装置3と、エバポレータ4と、ヒータコア6と、乾燥装置8と、を備える。この車両用空調装置1Aは、空調運転時には車両の車室内を空調する装置であり、車室内の空気(内気)、車外の空気(外気)、又は内気及び外気の両方を吸い込み、この吸い込んだ空気がエバポレータ4やヒータコア6によって適温に調整された空調空気を車室内に向かって吹き出す。
【0024】
配管2の一端には、車室に開口する内気導入口12A及び車外に開口する外気導入口12Bが形成されている。内気は内気導入口12Aを通って配管2内に導入される。同様に、外気は外気導入口12Bを通って配管2内に導入される。一方で、配管2の他端には、空調空気が車室内に向かって吹き出されるように、第1出口18A(FOOT)、第2出口18B(FACE)、及び第3出口18C(DEF)が形成されている。第1出口18Aは、空調空気が乗員の脚部に送風されるように車室に開口する。第2出口18Bは、空調空気が乗員の胴体部や頭部に送風されるように車室に開口する。第3出口18Cは、空調空気が車両の窓ガラスに送風されるように車室に開口する。空調空気は、第1出口18A、第2出口18B、第3出口18Cのうちの少なくとも一つを通って配管2外に導出される。
【0025】
配管2の内部には、内気導入口12A及び外気導入口12Bから第1出口18A、第2出口18B、及び第3出口18Cまで延びる空気通路10が形成されている。つまり、空気通路10は、車両用空調装置1Aによって吸い込まれた空気(内気、外気、又は内気及び外気の両方)が流れるようになっている。図1には車両用空調装置1Aが空調運転している状態が示されており、図1の紙面を左から右に向かって、空気通路10を空気が流れている。以下、図面への記載も含め、空調運転時に空気通路10を空気が流れる流通方向を「空気の流通方向」と記載する。
【0026】
ブロワ装置3は、例えば、回転ファンと、回転ファンを回転させるファンモータと、を備えるファンブロアである。空調運転時にはファンモータが回転ファンを回転させることで内気、外気、又は内気及び外気の両方を配管2内に導入するとともに、空調空気を配管2外に導出する。空調運転が終了すると、回転ファンの回転が停止し、空気通路10における空気の流れは止まる、又は、非常に緩やかになる。
【0027】
エバポレータ4は、空気の流通方向において、ブロワ装置3より下流に空気通路10に設けられており、エバポレータ4の表面でエバポレータ4の内部を流通する冷媒と空気とが熱交換することで、エバポレータ4を通過する空気を冷却する。このようなエバポレータ4は、コンプレッサ、コンデンサ、レシーバ及びエキスパンションバルブとともに冷媒が循環する冷凍サイクルを構成している。
【0028】
ヒータコア6は、空気の流通方向において、エバポレータ4より下流に空気通路10に設けられており、ヒータコア6の表面でヒータコア6の内部を流通する温水(エンジンの冷却水)と空気とが熱交換することで、ヒータコア6を通過する空気を温める。ヒータコア6の内部は、例えば、エンジンのウォータジャケット内で温められた温水が流通するように構成されている。
【0029】
空気通路10は、ヒータコア6が設けられるヒータ通路27と、ヒータコア6を迂回する迂回通路28と、ヒータ通路27と迂回通路28とが合流する合流通路29と、を含む。ヒータ通路27、迂回通路28、及び合流通路29は、空気の流通方向において、エバポレータ4より下流に位置している。尚、ヒータコア6を通過した空気とヒータコア6を迂回した空気とが合流通路29で合流して空調空気となり、第1出口18A、第2出口18B、及び第3出口18Cのうちの少なくとも1つから車室内に吹き出される。
【0030】
乾燥装置8は、空気の流通方向において、ヒータコア6より下流にヒータ通路27に設けられる乾燥用ファン8A(8)を含む。この乾燥用ファン8Aは、6Vバッテリのような電力源9から供給される電力によって回転駆動する。乾燥用ファン8Aは、回転すると空気の流通方向とは反対方向に向かう空気の流れを発生させる。そして、この空気の流通方向とは反対方向に向かって流れる空気は、ヒータコア6、エバポレータ4、及びブロワ装置3の順に通過し、内気導入口12Aを通って車内に、又は、外気導入口12Bを通って車外に吐出される。
【0031】
車両用空調装置1Aの制御装置30は、例えば、ブロワ装置3が駆動しているか否かを監視することで、車両用空調装置1Aの運転状態を取得可能に構成されている。本実施形態では、制御装置30は、電力源9と電気的に接続されており、空調運転が終了すると、電力源9に対して駆動信号S1を送信する。このような制御装置30は、例えば、プロセッサを含む中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、およびI/Oインターフェイスなどから構成されている。幾つかの実施形態では、制御装置30と通信可能な車両電源を管理する電源制御装置が電力源9と電気的に接続される。電源制御装置は、制御装置30と電力源9との間に配置されている。電源制御装置は、制御装置30からの乾燥運転要求を受信、或いは車両電源停止の判定により、電力源9に対して駆動信号S1を送信する。
【0032】
図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置1Aの作用・効果について説明する。空調運転が行われることでエバポレータ4の表面温度が内気や外気の温度より低くなり、内気又は外気に含まれる水分が凝縮して、水滴がエバポレータ4の表面に付着する場合が多い。空調運転の終了後に、エバポレータ4の表面に水滴が付着した状態が継続すると、エバポレータ4の表面付近を浮遊する雑菌の繁殖やカビの発生を招いてしまい、異臭が発生する原因となる。
【0033】
これに対して、第1実施形態によれば、制御装置30は空調運転が終了すると電力源9に対して駆動信号S1を送信する。駆動信号S1を受信した電力源9は乾燥用ファン8Aに電力を供給し、電力が供給された乾燥用ファン8Aは回転する。そして、図2に示すように、乾燥用ファン8Aが回転すると、ヒータコア6を通過してエバポレータ4に向かって流れる乾燥用空気Wを発生させることができる。
【0034】
また、空調運転が終了しても、ヒータコア6には内気の温度や外気の温度を超える余熱が残っている場合が多い。つまりは、乾燥用空気Wはヒータコア6を通過する際にヒータコア6の余熱によって温められて温風となり、この温風がエバポレータ4に向かって送風される。このため、エバポレータ4の表面に付着している水滴を蒸発させ、エバポレータ4を乾燥させることができる。
【0035】
また、第1実施形態によれば、乾燥用ファン8Aはヒータ通路27(空気通路10の一部)に、つまりは、車両用空調装置1Aの内部に設けられる。このため、乾燥用ファン8Aが車両用空調装置1A以外の車載機器と干渉する可能性は低く、車載機器のレイアウトに対する影響は小さい。よって、車両用空調装置1Aは、車載機器のレイアウトに対する影響を抑制しつつ、空調運転の終了後にエバポレータ4を乾燥させることができる。また、第1実施形態によれば、従来からのHVAC装置(車両用空調装置)に対して、乾燥用ファン8Aをヒータ通路27に設けるだけで済むので、特許文献1と比較してコストの増加を抑制することができる。
【0036】
尚、第1実施形態では、乾燥装置8は乾燥用ファン8Aを含んでいたが、空調運転が終了すると乾燥用空気Wを発生可能であるならば、第1実施形態に限定されない。例えば、乾燥装置8は、回転ファンと、空調運転が終了すると回転ファンを空調運転時の回転方向とは逆方向に回転させるファンモータと、を備えるブロワ装置3を含み、回転ファンは、空調運転時の回転方向とは逆方向に回転すると空気の流通方向とは反対方向に向かう空気の流れを発生可能に構成されてもよい。
【0037】
(第2実施形態)
図3及び図4を参照して、本発明の第2実施形態に係る車両用空調装置1Bについて説明する。車両用空調装置1Bは、第1実施形態に係る車両用空調装置1Aに対して、流通量調整装置が追加されている点で異なっている。第2実施形態において、第1実施形態の構成要件と同じものは同じ参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0038】
図3に示すように、車両用空調装置1Bは、空気の流通方向において、エバポレータ4より下流、且つヒータコア6より上流に空気通路10に設けられる流通量調整装置(ミックスダンパ16)をさらに備える。ミックスダンパ16は、ヒータ通路27の入口に設けられるアクチュエータ14と接続されており、このアクチュエータ14は、例えば、モータである。アクチュエータ14がミックスダンパ16を回転させると、ヒータ通路27の入口面積及び迂回通路28の入口面積が調整され、エバポレータ4を通過してヒータコア6に向かって流れる空気の量とヒータコア6を迂回する空気の量とが調整されるようになっている。このため、乾燥用空気Wが発生しているときのミックスダンパ16の位置によって、乾燥用空気Wの流通量が調整される。ヒータ通路27の入口面積が最大に調整されると、乾燥用空気Wの流通量は最大に調整される。尚、ヒータ通路27の入口面積が最大に調整されているときには、迂回通路28の入口面積はゼロになっている。
【0039】
制御装置30は、アクチュエータ14と電気的に接続されており、空調運転が終了すると、アクチュエータ14に対して開放信号S2を送信する。アクチュエータ14は、制御装置30が送信した開放信号S2を受信すると、ヒータ通路27の入口面積が最大に調整されるようにミックスダンパ16を回転させる。
【0040】
空調運転が行われている間、車室内に向かって吹き出される空調空気に応じて、ミックスダンパ16の位置(ヒータ通路27の入口面積の大きさ)は変化する。例えば、冷房運転が行われているときには、ヒータ通路27の入口面積は小さくなっている。このときに空調運転(冷房運転)が終了し、乾燥用ファン8Aが乾燥用空気Wを発生させても、ヒータ通路27の入口面積が小さいためエバポレータ4に送風される温風(乾燥用空気W)の量が十分ではなく、エバポレータ4を乾燥できない、又は乾燥させるまでに時間がかかる場合がある。
【0041】
しかしながら、第2実施形態によれば、図4に示すように、制御装置30は空調運転が終了すると電力源9に対して駆動信号S1を送信するとともにアクチュエータ14に対して開放信号S2を送信する。開放信号S2を受信したアクチュエータ14は、ヒータ通路27の入口面積が最大になるようにミックスダンパ16を回転させる。このため、乾燥用ファン8Aが乾燥用空気Wを発生させる前にヒータ通路27の入口面積が小さくなっていたとしても、ミックスダンパ16は、空調運転(冷房運転)が終了すると、ヒータ通路27の入口面積を最大に調整する。よって、ヒータコア6の余熱によって温められた温風(乾燥用空気W)は、流通量が最大に調整されてエバポレータ4に向かって送風されるので、エバポレータ4を速やかに乾燥させることができる。
【0042】
尚、第2実施形態では、流通量調整装置の例としてミックスダンパ16を挙げたが、空気の流通方向において、エバポレータ4より下流、且つヒータコア6より上流に空気通路10に設けられ、乾燥用空気Wの流通量を調整可能であるならば、第2実施形態に限定されない。例えば、エバポレータ4とヒータコア6との間に、空気の流通方向とは反対方向に向かう空気の流れを発生可能なファンを設けてもよい。
【0043】
また、第2実施形態では、空調運転が終了すると、乾燥用ファン8Aが回転して乾燥用空気Wを発生させるとともに、ミックスダンパ16が回転して乾燥用空気Wの流通量を最大に調整している。幾つかの実施形態では、空調運転が終了すると、例えば開放信号S2が駆動信号S1より先に送信されることで、ヒータ通路27の入口面積が最大に調整されてから、乾燥用空気Wが発生するように構成されてもよい。
【0044】
(第3実施形態)
図5及び図6を参照して、本発明の第3実施形態に係る車両用空調装置1Cについて説明する。車両用空調装置1Cは、第2実施形態に係る車両用空調装置1Bに対して、外気率調整装置が追加されている点で異なっている。第3実施形態において、第2実施形態の構成要件と同じものは同じ参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0045】
図5に示すように、車両用空調装置1Cは外気率調整装置(入口ダンパ22)をさらに備える。この入口ダンパ22は、空気通路10の入口に設けられるアクチュエータ20と接続されている。このアクチュエータ20は、例えば、モータである。アクチュエータ20が入口ダンパ22を回転させると、配管2内に導入された外気が流れる流路断面の面積、及び配管2内に導入された内気が流れる流路断面の面積が調整され、内気導入口12Aを通って配管2内に導入される内気の量と外気導入口12Bを通って配管2内に導入される外気の量とが調整されるようになっている。そして、入口ダンパ22によって導入量が調整された内気と外気とが互いに混合する。つまり、入口ダンパ22は、配管2内に導入される外気の比率(外気率)を調整する。この外気率は、配管2内に導入された外気の量を、配管2内に導入された外気の量と内気の量との和で除算して、100を乗算した値である。尚、外気率が最大(100%)になっているときには、内気が流れる流路断面の面積がゼロになっており、配管2内には外気だけが導入される状態になっている。
【0046】
制御装置30は、アクチュエータ20と電気的に接続されており、空調運転が終了すると、アクチュエータ20に対して入口信号S3を送信する。アクチュエータ20は、制御装置30が送信した入口信号S3を受信すると、外気が流れる流路断面の面積が最大になるように入口ダンパ22を回転させる。
【0047】
乾燥用空気Wは、エバポレータ4を乾燥させるとエバポレータ4の表面に付着している水滴を含むようになるので、内気導入口12Aを通って車室内に吐出されると車室内の湿度を不必要に上昇させる場合がある。しかしながら、第3実施形態によれば、図6に示すように、空調運転が終了すると、アクチュエータ20に対して入口信号S3が送信される。入口信号S3を受信したアクチュエータ20は、外気率が最大になるように入口ダンパ22を回転させる。つまり、内気導入口12Aは入口ダンパ22によって閉じられ、外気導入口12Bだけが配管2の外部(車外)に開口するようになり、エバポレータ4を乾燥させた乾燥用空気Wは外気導入口12Bを通って車外に吐出される。このため、空調運転の終了後に、車室内の湿度が不必要に上昇することを防止できる。
【0048】
尚、第3実施形態では、空調運転が終了すると、乾燥用ファン8Aが回転することで乾燥用空気Wを発生させるとともに、入口ダンパ22が回転することで外気率を最大に調整している。幾つかの実施形態では、空調運転が終了すると、例えば入口信号S3が駆動信号S1より先に送信されることで、外気率が最大に調整されてから、乾燥用空気Wが発生するように構成されてもよい。
【0049】
(第4実施形態)
図7を参照して、本発明の第4実施形態に係る車両用空調装置1Dについて説明する。車両用空調装置1Dは、第3実施形態に係る車両用空調装置1Cに対して、制御装置30によって乾燥用空気Wの発生を停止可能に構成されている点で異なっている。第4実施形態において、第3実施形態の構成要件と同じものは同じ参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0050】
図7に示すように、車両用空調装置1Dは制御装置30を備え、この制御装置30は予め設定された設定時間を記憶する記憶部36と、電力源9に対して駆動信号S1を送信してから経過する経過時間をカウントするカウント部38と、を含む。この制御装置30は、カウント部38がカウントした経過時間が記憶部36に記憶される設定時間を超えると、エバポレータ4が乾燥されているので、電力源9に対して停止信号S4を送信する。停止信号S4を受信した電力源9は乾燥用ファン8Aへの電力の供給を停止する。電力の供給が停止された乾燥用ファン8Aの回転は停止し、乾燥用空気Wの発生は停止する。
【0051】
また、制御装置30は、電力源9に充電されている電力の電圧を取得する電圧取得部40を含む。記憶部36には、予め設定された電力源9の電圧の閾値が記憶されている。制御装置30は、電圧取得部40が取得した電力源9の電圧が閾値(例えば5V)より低くなると、バッテリ上がりが発生する可能性が高まるので、電力源9に対して停止信号S4を送信する。停止信号S4を受信した電力源9は乾燥用ファン8Aへの電力の供給を停止する。電力の供給が停止された乾燥用ファン8Aの回転は停止し、乾燥用空気Wの発生は停止する。
【0052】
また、制御装置30は、エバポレータ4の温度を取得する温度取得部42を含む。記憶部36には、予め設定されたエバポレータ4の温度閾値が記憶されている。制御装置30は、空調運転が終了している間に、温度取得部42が取得したエバポレータ4の温度が温度閾値より高くなると、次回の車両用空調装置1Dの空調運転時にエバポレータ4による空気の冷却が遅れる可能性が高まるので、電力源9に対して停止信号S4を送信する。停止信号S4を受信した電力源9は乾燥用ファン8Aへの電力の供給を停止する。電力の供給が停止された乾燥用ファン8Aの回転は停止し、乾燥用空気Wの発生は停止する。
【0053】
また、制御装置30は、電力源9に対して停止信号S4を送信するとともに、アクチュエータ14及びアクチュエータ20に対して復元信号S5を送信する。復元信号S5を受信したアクチュエータ14は、空調運転が終了する直前のヒータ通路27の入口面積になるように、ミックスダンパ16を回転させる。つまり、ミックスダンパ16は、乾燥用空気Wの発生が停止すると、空調運転が終了する直前の位置に戻る。同様に、復元信号S5を受信したアクチュエータ20は、空調運転が終了する直前の外気率になるように、入口ダンパ22を回転させる。つまり、入口ダンパ22は、乾燥用空気Wの発生が停止すると、空調運転が終了する直前の位置に戻る。幾つかの実施形態では、乾燥用空気Wの発生が停止してからミックスダンパ16が空調運転の終了する直前の位置に戻るまでにおいて、ヒータ通路27の入口面積を停車時用に設定された面積に変更するように構成されてもよい。また、幾つかの実施形態では、乾燥用空気Wの発生が停止してから入口ダンパ22が空調運転の終了する直前の位置に戻るまでにおいて、外気率を停車時用に設定された比率に変更するように構成されてもよい。
【0054】
第4実施形態によれば、カウント部38は、制御装置30が電力源9に対して駆動信号S1を送信してから経過する経過時間を、つまりは、乾燥用ファン8Aの回転によって乾燥用空気Wを発生させている時間をカウントする。そして、経過時間が設定時間を超えると乾燥用ファン8Aへの電力の供給が停止され、自動的に乾燥用空気Wの発生を停止する。また、電力源9の電圧が閾値より低くなると、又はエバポレータ4の温度が温度閾値より高くなると、乾燥用ファン8Aへの電力の供給が停止され、自動的に乾燥用空気Wの発生を停止する。このため、ユーザの手間をかけることなく、空調運転が終了すると開始する乾燥用空気Wの発生を停止することができる。
【0055】
エバポレータ4を速やかに乾燥させるためヒータ通路27の入口面積が最大に調整されたまま次回の空調運転が開始されると、車両用空調装置1Dはユーザの意図とは異なる空調運転(例えば、ヒータコア6によって過度に温められた空調空気の吹き出しなど)をしてしまう場合がある。しかしながら、第4実施形態によれば、ミックスダンパ16は、乾燥用空気Wの発生が停止すると、空調運転が終了する直前の位置に戻るので、次回の車両用空調装置1Dの空調運転時に、車両用空調装置1Dがユーザの意図とは異なる空調運転をすることを防止できる。
【0056】
また、車室内の湿度が不必要に上昇することを防止するため外気率が最大に調整されたまま次回の空調運転が開始されると、車両用空調装置1Dはユーザの意図(例えば、内気循環させる)とは異なる空調運転をしてしまう場合がある。しかしながら、第4実施形態によれば、入口ダンパ22は、乾燥用空気Wの発生が停止すると、空調運転が終了する直前の位置に戻るので、次回の車両用空調装置1Dの空調運転時に、車両用空調装置1Dがユーザの意図とは異なる空調運転をすることを防止できる。
【0057】
尚、第4実施形態では、経過時間が設定時間を超えた場合、電力源9の電圧が閾値より低くなった場合、又はエバポレータ4の温度が温度閾値より高くなった場合のいずれか一方が起きると乾燥用ファン8Aの回転は停止していたが、本発明は第4実施形態に限定されない。例えば、経過時間が設定時間を超えた場合にのみ乾燥用ファン8Aの回転が停止するように構成されてもよいし、電力源9の電圧が閾値より低くなった場合にのみ乾燥用ファン8Aの回転が停止するように構成されてもよい。
【0058】
以上、本発明の第1~第4実施形態に係る車両用空調装置について説明したが、本発明は上記の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。
【0059】
例えば、図8に示すように、車両用空調装置1Eは、第1出口18A、第2出口18B、及び第3出口18Cのそれぞれを通る空調空気の量を調整する出口ダンパ34,34をさらに備えてもよい。この出口ダンパ34,34は、空気通路10の出口に設けられるアクチュエータ32,32と接続されている。このアクチュエータ32は、例えば、モータであり、制御装置30から送信される指示に従って出口ダンパ34を回転させる。アクチュエータ32,32が出口ダンパ34,34を互いに連携して回転させると、空調空気が第1出口18Aに向かって流れる流路断面の面積、空調空気が第2出口18Bに向かって流れる流路断面の面積、及び空調空気が第3出口18Cに向かって流れる流路断面の面積が調整され、第1出口18A、第2出口18B、及び第3出口18Cのそれぞれを通る空調空気の量が調整されるようになっている。
【0060】
幾つかの実施形態では、空調運転が終了すると、第2出口18B(FACE)だけが車室内に対して開口するように、出口ダンパ34,34を回転させてもよい。空気通路10のうち第2出口18Bの周辺部分は、第1出口18Aの周辺部分や第3出口18Cの周辺部分と比較して、通気抵抗が低くなるように構成されていることが多い。このため、乾燥用ファン8Aが回転した際に、第2出口18Bを通って配管2内に導入される空気の量は、第1出口18Aや第3出口18Cを通って配管2内に導入される空気の量と比較して多い。このような構成によれば、乾燥用空気Wを発生させるときに第2出口18Bだけを車室内に対して開口しておくことで、乾燥用空気Wの流通量を増やし、エバポレータ4をより速やかに乾燥させることができる。
【0061】
幾つかの実施形態では、空調運転が終了すると、第3出口18C(DEF)だけが車室内に対して開口するように、出口ダンパ34,34を回転させてもよい。乾燥用ファン8Aが回転すると、車室内の空気は第1出口18A、第2出口18B、及び第3出口18Cのうち少なくとも1つを通って配管2内に導入される。この時、第1出口18A又は第2出口18Bが開口していると、車室内の乗員は空調運転が終了しているにも関わらず車室内の空気の流れを感じ、違和感を覚える可能性がある。このような構成によれば、エバポレータ4を乾燥させるため車室内の空気を配管2内に導入するときに、第3出口18Cを車室内に対して開口しておくことで、車室内の乗員が違和感を覚える可能性を低減することができる。
【符号の説明】
【0062】
1A 車両用空調装置(第1実施形態)
1B 車両用空調装置(第2実施形態)
1C 車両用空調装置(第3実施形態)
1D 車両用空調装置(第4実施形態)
2 配管
3 ブロワ装置
4 エバポレータ
6 ヒータコア
8 乾燥装置
8A 乾燥用ファン
9 電力源
10 空気通路
12A 内気導入口
12B 外気導入口
16 ミックスダンパ(流通量調整装置)
18A 第1出口
18B 第2出口
18C 第3出口
22 入口ダンパ(外気率調整装置)
27 ヒータ通路
28 迂回通路
29 合流通路
30 制御装置
34 出口ダンパ
36 記憶部
38 カウント部
40 電圧取得部
42 温度取得部
S1 駆動信号
S2 開放信号
S3 入口信号
S4 停止信号
S5 復元信号
W 乾燥用空気
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8