(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022083380
(43)【公開日】2022-06-03
(54)【発明の名称】プローブカード装置及び自己整列プローブ
(51)【国際特許分類】
G01R 1/06 20060101AFI20220527BHJP
G01R 1/073 20060101ALI20220527BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20220527BHJP
【FI】
G01R1/06 D
G01R1/073 D
H01L21/66 B
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021072343
(22)【出願日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】109141045
(32)【優先日】2020-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】517009143
【氏名又は名称】中華精測科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHUNGHWA PRECISION TEST TECH.CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】NO.15,GONGYE 3RD ROAD,PINGJHEN DIST,TAOYUAN CITY 324,TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】特許業務法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】謝 開傑
(72)【発明者】
【氏名】蘇 偉誌
(72)【発明者】
【氏名】陳 弘明
(72)【発明者】
【氏名】ラマチャンドラン ベル サンカル
【テーマコード(参考)】
2G011
4M106
【Fターム(参考)】
2G011AA02
2G011AA15
2G011AB07
2G011AC14
2G011AE03
2G011AF07
4M106AA01
4M106BA01
4M106DD03
4M106DD10
(57)【要約】
【課題】プローブカード装置及び自己整列プローブを提供する。
【解決手段】自己整列プローブは、信号転送板に当接するための転送端部、テスト対象物に分離可能に当接するための試験端部、前記転送端部に接続される第1の接続部、前記試験端部に接続される第2の接続部、及び前記第1の接続部と前記第2の接続部とを接続する弧状部を具備する。なかでも、前記転送端部と前記試験端部と共に基準軸線を定義し、前記第1の接続部に整列凸部が形成され、前記弧状部と前記基準軸線とが離れた最大距離は、75μmを超えて150μm未満である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに間隔をあけて配置される第1の誘導板ユニット及び第2の誘導板ユニットと、
前記第1の誘導板ユニット及び前記第2の誘導板ユニットを貫設すると共に、隣り合う同士の間に間隔が設けられる複数の自己整列プローブと、
を具備し、
前記自己整列プローブのそれぞれに、
前記第1の誘導板ユニットにおける前記第2の誘導板ユニットから離れる外方側に位置する、転送端部と、
前記第2の誘導板ユニットにおける前記第1の誘導板ユニットから離れる外方側に位置し、前記転送端部と共に基準軸線を定義し、テスト対象物に当接するための試験端部と、
前記第1の誘導板ユニット内に位置し、前記第1の誘導板ユニットとの間に4μm未満の隙間を形成させるための整列凸部が形成される第1の接続部と、
前記第2の誘導板ユニット内に位置する第2の接続部と、
前記第1の接続部と前記第2の接続部を接続すると共に、前記基準軸線と離れた最大距離が75μmを超えて前記間隔未満となる弧状部と、
が含まれる、ことを特徴とするプローブカード装置。
【請求項2】
前記自己整列プローブのそれぞれにおける前記弧状部の前記最大距離が形成された位置は、幅狭領域として定義され、前記自己整列プローブのそれぞれにおいて、前記弧状部の断面積は、前記幅狭領域から前記第1の接続部及び前記第2の接続部に向かって徐々に増加し、前記自己整列プローブのそれぞれにおいて、前記幅狭領域と前記第1の接続部との間の距離は、前記幅狭領域と前記第2の接続部との間の距離に等しく、前記幅狭領域と前記整列凸部とはそれぞれ前記基準軸線に関し反対側に位置する、請求項1に記載のプローブカード装置。
【請求項3】
各前記自己整列プローブにおける前記弧状部に、前記第1の誘導板ユニットに近接するリブが形成され、各前記自己整列プローブにおける前記リブ及び前記整列凸部はそれぞれ、前記基準軸線に関し反対側に位置し、かつ、前記自己整列プローブにおける前記リブは、前記第1の誘導板ユニットと接触されず、各前記自己整列プローブにおいて、前記第1の接続部の最大幅は、前記第2の接続部の最大幅よりも大きい、請求項1に記載のプローブカード装置。
【請求項4】
前記プローブカード装置はさらに、前記第1の誘導板ユニットに近接する信号転送板を含み、前記第1の誘導板ユニットと前記第2の誘導板ユニットとが互いに斜めに位置ずれている場合、各前記自己整列プローブが前記整列凸部を有するため、前記転送端部は85度~95度の角度で前記信号転送板に当接する、請求項1に記載のプローブカード装置。
【請求項5】
信号転送板に当接するための転送端部と、
前記転送端部と共に基準軸線を定義し、テスト対象物に分離可能に当接するための試験端部と、
前記転送端部に接続され、整列凸部が形成されている第1の接続部と、
前記試験端部に接続される第2の接続部と、
前記第1の接続部と前記第2の接続部とを接続すると共に、前記基準軸線と離れた最大距離が75μmを超えて150μm未満となる弧状部と、
を含む、ことを特徴とする自己整列プローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性プローブに関し、特にプローブカード装置及び自己整列プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
既存のプローブカード装置は、第1の誘導板ユニットと、前記第1の誘導板ユニットと離間して配置される第2の誘導板ユニットと、前記第1の誘導板ユニット及び前記第2の誘導板ユニットに貫設される複数の導電性プローブとを含む。なかでも、既存の導電性プローブにおける前記第1の誘導板ユニット内に位置する部分は、同幅と形成されるデザインに制限されているため、導電性プローブと前記第1の誘導板ユニットとの間に比較的に大きい隙間(例えば、10μm以上)が形成されるため、プローブカード装置の更なる発展と適用に障害が出ている。
【0003】
そこで、本発明者は、上記の欠点を改善できると考え、科学的な原理を研究・応用し、最終的に本発明の合理的な設計と上記の欠点の効果的な改善を実現しました。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、効果的に既存の導電性プローブの欠点を改善するためのプローブカード装置及び自己整列プローブを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る実施形態は、互いに離れて配置される第1の誘導板ユニット及び第2の誘導板ユニットと、前記第1の誘導板ユニット及び前記第2の誘導板ユニットに貫設されると共に、隣り合う同士の間に間隔が設けられる複数の自己整列プローブと、を具備し、前記自己整列プローブのそれぞれに、前記第1の誘導板ユニットにおける前記第2の誘導板ユニットから離れる外方側に位置する転送端部と、前記第2の誘導板ユニットにおける前記第1の誘導板ユニットから離れる外方側に位置し、テスト対象物に分離可能に当接するための試験端部と、前記第1の誘導板ユニット内に位置すると共に、前記第1の誘導板ユニットとの間に4μm以下の隙間を形成させるための整列凸部が形成される第1の接続部と、前記第2の誘導板ユニット内に位置する第2の接続部と、前記第1の接続部と前記第2の接続部とを接続する弧状部と、が設けられ、前記転送端部と前記試験端部とは共に基準軸線を定義し、前記弧状部と前記基準軸線とが離れた最大距離が75μmを超えて前記間隔未満となるプローブカード装置を開示する。
【0006】
本発明に係る実施形態は、信号転送板に当接するための転送端部と、前記転送端部と共に基準軸線を定義し、テスト対象物に分離可能に当接するための試験端部と、前記転送端部に接続され、整列凸部が形成される第1の接続部と、前記試験端部に接続される第2の接続部と、前記第1の接続部と前記第2の接続部とを接続すると共に、前記基準軸線と離れた最大距離が75μmを超えて150μm未満となる弧状部と、を備える、自己整列プローブを開示する。
【発明の効果】
【0007】
上記を踏まえて、本発明に係る実施形態が開示するプローブカード装置及び自己整列プローブは、「前記第1の接続部に前記整列凸部が形成される」という技術的手段によって、前記自己整列プローブと前記第1の誘導板ユニットとの間の隙間は効果的に制御されるため、前記プローブカード装置の発展と適用に有益な効果が与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明に係る第1の実施形態のプローブカード装置を示す断面模式図である。
【
図2】
図1のプローブカード装置において第1の誘導板ユニットと第2の誘導板ユニットとが位置ずれている状態を示す断面模式図である。
【
図3】本発明に係る第1の実施形態の自己整列プローブを示す平面模式図である。
【
図4】本発明に係る第1の実施形態の自己整列プローブを示す斜視模式図である。
【
図5】
図1における部分Vを示す拡大模式図である。
【
図6】
図2における部分VIを示す拡大模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
発明の特徴及び技術内容がより一層分かるように、以下本発明に関する詳細な説明と添付図面を参照する。しかし、提供される添付図面は参考と説明のために提供するものに過ぎず、本発明の特許請求の範囲を制限するためのものではない。
【0010】
下記より、具体的な実施例で本発明が開示する「プローブカード装置及び自己整列プローブ」に係る実施形態を説明する。当業者は本明細書の公開内容により本発明のメリット及び効果を理解し得る。本発明は他の異なる実施形態により実行又は応用できる。本明細書における各細節も様々な観点又は応用に基づいて、本発明の精神逸脱しない限りに、均等の変形と変更を行うことができる。また、本発明の図面は簡単で模式的に説明するためのものであり、実際的な寸法を示すものではない。以下の実施形態において、さらに本発明に係る技術事項を説明するが、公開された内容は本発明を限定するものではない。
【0011】
なお、本明細書において「第1」、「第2」、「第3」等の用語で各種の部品又は信号を説明する場合があるが、これらの部品又は信号はこれらの用語によって制限されるものではない。これらの用語は、主として一つの部品と別の部品、又は一つの信号と別の信号を区分するためのものであることが理解されたい。また、本明細書に用いられる「又は」という用語は、実際の状況に応じて、関連する項目中の何れか一つ又は複数の組合せを含み得る。
【0012】
図1~
図6を参照されたい。
図1~
図6は本発明に係る実施形態を示す。
図1及び
図2に示すように、本実施形態に、プローブカード装置1000(例えば、垂直型プローブカード装置)が開示され、プローブカード装置1000は、プローブヘッド100、及び前記プローブヘッド100の一方側(例えば、
図1におけるプローブヘッド100の上部側)に当接する信号転送板200を含む。かつ、前記プローブヘッド100の他方側(例えば、
図1におけるプローブヘッド100の下部側)は、テスト対象物(device under test,DUT)(図示されないが、例えば、半導体ウェーハ等である)にテストを行うために当接するように用いられる。
【0013】
なお、前記プローブカード装置1000における各要素の構造及び接続関係をよりはっきりと示すために、本実施形態の理解の便宜上、図面には、前記プローブカード装置1000の局部構造のみが示されていることは説明しておきたい。しかし、本発明は図面の構造に制限されない。次には、前記プローブヘッド100における各要素及びそれらの連接関係を紹介する。
【0014】
図1に示すように、前記プローブヘッド100は、第1の誘導板ユニット1と、前記第1の誘導板ユニット1と離れて配置される第2の誘導板ユニット2と、前記第1の誘導板ユニット1と第2の誘導板ユニット2との間に挟まれたスペーサー3と、前記第1の誘導板ユニット1及び前記第2の誘導板ユニット2を貫設する複数の自己整列プローブ4と、を含む。なかでも、隣り合ういずれか2つの前記自己整列プローブ4の間に間隔D4が設けられる。
【0015】
なお、前記自己整列プローブ4は、本実施形態では、前記第1の誘導板ユニット1、前記第2の誘導板ユニット2、及び前記スペーサー3と合わせて説明するが、本発明はこの例に制限されないのを説明しておきたい。例えば、本発明に係る図示されない他の実施形態において、前記自己整列プローブ4は独立に適用され、(例えば、販売)、または別の要素と組み合わせて利用されてもよい。
【0016】
本実施形態において、前記第1の誘導板ユニット1は1つの第1のガードプレートを含み、かつ、前記第2の誘導板ユニット2は1つの第2のガードプレートを含む。なお、本発明に係る図示されない他の実施形態において、前記第1の誘導板ユニット1が複数の第1のガードプレート(及び隣り合う2つの前記第1のガードプレートの間に挟まれたスペーサー)を、前記第2の誘導板ユニット2が複数の第2のガードプレート(及び隣り合う2つの前記第2のガードプレートの間に挟まれたスペーサー)を含んでもよい。複数の前記第1のガードプレートは互いに位置ずれて配置されてもよい。複数の前記第2のガードプレートが互いに位置ずれて配置されてもよい。前記第1の誘導板ユニット1が前記第2の誘導板ユニット2に対して位置ずれて配置されてもよい。
【0017】
また、前記スペーサー3は環状構造に形成されてもよい。また、前記スペーサー3は、前記第1の誘導板ユニット1及び前記第2の誘導板ユニット2における比較的に外側となる部分に挟持されてもよいが、本発明はこの例に制限されない。例えば、本発明に係る図示されない他の実施形態において、前記プローブカード装置1000における前記スペーサー3は省略、または他の要素によって置き換えられてもよい。
【0018】
なお、複数の前記自己整列プローブ4は、本実施形態ではほぼ同様な構造を有するため、説明の便宜上、次にはまず1つの前記自己整列プローブ4を例として説明するが、本発明はこの例に制限されないのを説明しておきたい。例えば、本発明に係る図示されない他の実施形態において、前記プローブヘッド100に含まれる複数の前記自己整列プローブ4の構造は異なってもよい。或いは、前記自己整列プローブ4は次に説明した構成の一部のみを含んでも構わない。
【0019】
また、前記自己整列プローブ4の構造の理解を易くするために、以下は、まず前記第1の誘導板ユニット1が未だ前記第2の誘導板ユニット2に対して位置ずれていない状態をもって、前記自己整列プローブ4の構造を説明する。
【0020】
図1、及び
図3~
図5に示すように、前記自己整列プローブ4は一体成型となるワンピース構造であり、かつ、前記自己整列プローブ4は、それぞれ両端部に位置する転送端部41及び試験端部42と、前記転送端部41に接続される第1の接続部43と、前記試験端部42に接続される第2の接続部44と、前記第1の接続部43と前記第2の接続部44とを接続する弧状部45とを含む。即ち、前記自己整列プローブ4は順に前記転送端部41、前記第1の接続部43、前記弧状部45、前記第2の接続部44、及び前記試験端部42を含むようになっているが、本発明はこの例に制限されない。
【0021】
その中、前記転送端部41は、前記第1の誘導板ユニット1における前記第2の誘導板ユニット2から離れる外方側(例えば、前記第1の誘導板ユニット1の上方側)に位置し、前記第1の誘導板ユニット1の近傍に位置する前記信号転送板200を当接するために用いられる。前記試験端部42は、前記第2の誘導板ユニット2における前記第1の誘導板ユニット1から離れる外方側(例えば、前記第2の誘導板ユニット2の下方側)に位置し、前記第2の誘導板ユニット2の近傍に位置する前記テスト対象物を分離可能に当接するために用いられる。また、前記第1の接続部43は前記第1の誘導板ユニット1内に位置し、前記第2の接続部44は前記第2の誘導板ユニット2内に位置し、前記弧状部45は、前記第1の誘導板ユニット1と前記第2の誘導板ユニット2との間に位置する。
【0022】
詳しくは、前記転送端部41と前記試験端部42とは共に基準軸線Lを定義している。本実施形態において、前記基準軸線Lが前記転送端部41の中心と前記試験端部42の中心を通過するように構成されるが、本発明はこの例に制限されない。なかでも、前記弧状部45と前記基準軸線Lとが離れた最大距離Dは、75μmを超えて前記間隔D4(または150μm)未満となり、かつ、前記間隔D4は、本実施形態では150μmであってもよいが、本発明はこの例に制限されない。言い換えれば、前記弧状部45を有しない何れの導電性プローブ(例えば、直線状の導電性プローブ)も、本実施形態に係る前記自己整列プローブ4とは言えない。
【0023】
本実施形態において、前記自己整列プローブ4における前記最大距離Dが形成された前記弧状部45の位置では幅狭領域451と定義される。なお。前記弧状部45の断面積は、前記幅狭領域451から前記第1の接続部43及び前記第2の接続部44に向かって徐々に増加となり、かつ、前記幅狭領域451と前記第1の接続部43との間距離は、前記幅狭領域451と前記第2の接続部44との間の距離と等しい。
【0024】
このように、前記自己整列プローブ4は、本実施形態では、前記弧状部45の構成デザインによって、前記弧状部45が変形する時、応力が比較的に前記弧状部45の特定エリアに集中することなく、前記弧状部45の各部分に均一に分散されるため、前記自己整列プローブ4の使用年限を効果的に延びることが期待される。
【0025】
前記第1の接続部43に整列凸部431が形成され、かつ、前記整列凸部431は、少なくとも一部が前記第1の誘導板ユニット1内に位置してもよい。即ち、前記整列凸部431は、一部が前記第1の誘導板ユニット1から伸び出ししてもいが、前記第1の誘導板ユニット1内に位置する前記整列凸部431の部分のみが位置校正の機能を果たすことができる。
【0026】
さらに、前記自己整列プローブ4は、前記整列凸部431が形成されることによって、前記第1の接続部43と前記第1の誘導板ユニット1との間に4μm以下の隙間Gが形成される。かつ、前記隙間Gは、本実施形態では、前記第1の接続部43と前記第1の誘導板ユニット1との間の最小距離を表示する。即ち、前記第1の接続部43が前記第1の誘導板ユニット1の貫通孔(図示されない)内に位置する時、前記第1の接続部43は、前記整列凸部431を有することによって、前記第1の接続部43と前記貫通孔の内周面との間の隙間Gは4μm以下に制限される。
【0027】
言い換えれば、前記第1の接続部43は、前記整列凸部431を有することによって、前記第1の接続部43の最大幅W43は前記第2の接続部44の最大幅W44よりも大きい。なお、上記幅に関わるデザインは、前記自己整列プローブ4が前記第1の誘導板ユニット1及び前記第2の誘導板ユニット2に埋める時の難しさを効果的に下げることができる。また、前記自己整列プローブ4の断面積は、前記幅狭領域451から前記整列凸部431に向かって徐々に増加することによって、前記第1の接続部43は前記弧状部45が受けた応力を分担できるようになる。
【0028】
また、本実施形態では、前記自己整列プローブ4を前記第1の誘導板ユニット1及び前記第2の誘導板ユニット2に埋めるのをより容易にすると共に、さらに前記プローブカード装置1000の全体的な安定性を維持するために。前記整列凸部431と前記幅狭領域451とはそれぞれ前記基準軸線Lに関し反対側に配置されてもよいが、本発明はこの例に制限されない。例えば、本発明に係る図示されない他の実施形態において、前記整列凸部431と前記幅狭領域451とは前記基準軸線Lに関し同側に配置されてもよい。
【0029】
また、前記自己整列プローブ4のそれぞれでは、前記弧状部45に前記第1の誘導板ユニット1に近接するリブ46が形成されてもよい。かつ、前記リブ46と前記整列凸部431とはそれぞれ前記基準軸線Lに関し反対側に位置してもよい。また、前記自己整列プローブ4のそれぞれにおける前記リブ46は、前記第1の誘導板ユニット1と接触していない。即ち、基準軸線Lに関し前記整列凸部431と同側に位置するか、または前記第1の誘導板ユニット1に接触した何れの凸部は、本実施形態に示された前記リブ46とは言えない。
【0030】
上記を踏まえて、
図2及び
図6に示すように、前記第1の誘導板ユニット1と前記第2の誘導板ユニット2とが互いに斜めに位置ずれている場合、複数の前記自己整列プローブ4における前記弧状部45は、同側に向かって排列される。かつ、前記自己整列プローブ4のそれぞれに前記整列凸部431が形成されるため、前記転送端部41は85度~95度の角度σで前記信号転送板200に当接する。なかでも、前記転送端部41はほぼ90度の角度σ(例えば、88度~92度)で前記信号転送板200に当接するのが好ましいが、本発明はこの例に制限されない。言い換えれば、前記自己整列プローブ4を整列凸部431を有しない導電性プローブ4aで置き換えられた時(例えば、
図7)、前記導電性プローブ4aは、85度未満の角度α(例えば、70度)で前記信号転送板200に当接するようになる。
【0031】
このように、前記プローブカード装置1000は、本実施形態では、前記自己整列プローブ4の構造(例えば、前記第1の接続部43に前記整列凸部431が形成される)によって、前記自己整列プローブ4と前記第1の誘導板ユニット1との間の隙間Gは効果的に制御され、前記プローブカード装置1000の発展と応用に有利となる。なかでも、前記自己整列プローブ4はさらに前記整列凸部431と前記幅狭領域451とがそれぞれ前記基準軸線Lに関し反対側に位置する構成によって、前記第1の接続部43は、一部の応力を分担するように前記整列凸部431で前記第1の誘導板ユニット1に当接することになり、前記自己整列プローブ4の使用年限をさらに延びることができる。
【0032】
また、前記プローブカード装置は、前記自己整列プローブ4と前記第1の誘導板ユニット1との間の前記隙間Gを4μm未満にすることによって、前記第1の誘導板ユニット1と前記第2の誘導板ユニット2との位置ずれによる前記転送端部41のオフセットを抑えることができる。即ち、前記転送端部41は、前記整列凸部431で校正され、85度~95度の角度σで前記信号転送板200に当接するようになる。
【0033】
また、前記自己整列プローブ4は、前記整列凸部431によって前記転送端部41を整列するため、前記自己整列プローブ4の前記転送端部41はさらに短くされることができ、このように、前記自己整列プローブ4はより多くのテストに適用することができる。
[本発明による技術的効果]
【0034】
上記を纏めて、本発明に係る実施形態に開示されたプローブカード装置及び自己整列プローブは、前記第1の接続部に前記整列凸部が形成されることによって、前記自己整列プローブと前記第1の誘導板ユニットとの間の隙間は効果的に制御でき、前記プローブカード装置の発展と応用に有利である。
【0035】
さらに、本発明に係る実施形態に開示されたプローブカード装置及び自己整列プローブは、前記弧状部の構成によって、前記弧状部が変形する時、応力は特定のエリアに集中されずに比較的に前記弧状部の各部分に分散され、さらに前記自己整列プローブの使用年限を効果的に延びることができる。
【0036】
以上に開示された内容は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、これにより本発明の特許請求の範囲を制限するものではない。そのため、本発明の明細書及び添付図面の内容に基づき為された等価の技術変形は、全て本発明の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0037】
1000:プローブカード装置
100:プローブヘッド
1:第1の誘導板ユニット
2:第2の誘導板ユニット
3:スペーサー
4:自己整列プローブ
41:転送端部
42:試験端部
43:第1の接続部
431:整列凸部
44:第2の接続部
45:弧状部
451:幅狭領域
46:リブ
200:信号転送板
L:基準軸線
D:最大距離
σ:角度
G:隙間
D4:間隔
W43:最大幅
W44:最大幅
4a:導電性プローブ
α:角度