(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022083488
(43)【公開日】2022-06-06
(54)【発明の名称】車両制御装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220530BHJP
B60P 3/32 20060101ALI20220530BHJP
B60R 25/24 20130101ALI20220530BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20220530BHJP
E05B 49/00 20060101ALI20220530BHJP
【FI】
G06Q50/10
B60P3/32
B60R25/24
G06Q30/06
E05B49/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020194822
(22)【出願日】2020-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】502427002
【氏名又は名称】トラストパーク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120086
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼津 一也
(74)【代理人】
【識別番号】100191204
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 春彦
(72)【発明者】
【氏名】千徳 陵雅
【テーマコード(参考)】
2E250
5L049
【Fターム(参考)】
2E250AA21
2E250BB05
2E250BB08
2E250BB25
2E250BB28
2E250BB29
2E250BB61
2E250BB65
2E250CC11
2E250CC20
2E250DD07
2E250EE15
2E250FF11
2E250FF18
2E250GG06
2E250GG13
2E250HH01
2E250JJ03
2E250KK03
2E250LL00
2E250LL01
5L049BB68
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】キャンピングカーを用いた新たなサービスを実現できるシステムを提供する。
【解決手段】車両のエンジン起動及びドア解錠の動作を制御する車両動作制御部28と、レンタカーサービス利用情報又は車内空間レンタルサービス利用情報を含む利用者情報が記録された媒体から利用者情報を読み取る利用者情報読取部24と、利用者情報読取部24が読み取った利用者情報に基づき、車両動作制御部28に、車両のエンジン起動及びドア解錠に関する車両動作の要求を行う車両動作要求部26とを備える車両制御装置10、及びかかる車両制御装置10を備えたキャンピングカー12、並びにかかるキャンピングカー12と二次元標識キー生成装置14を備えたキャンピングカー利用システム1である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャンピングカーに搭載され、レンタカーサービス又は車内空間レンタルサービスの利用時における車両のエンジン起動及びドア解錠を制御する車両制御装置であって、
前記車両のエンジン起動及びドア解錠の動作を制御する車両動作制御部と、
レンタカーサービス利用情報又は車内空間レンタルサービス利用情報を含む利用者情報が記録された媒体から利用者情報を読み取る利用者情報読取部と、
前記利用者情報読取部が読み取った利用者情報に基づき、前記車両動作制御部に、前記車両のエンジン起動及びドア解錠に関する車両動作の要求を行う車両動作要求部と、
を備え、
前記利用者情報読取部が前記利用者情報に含まれるレンタカーサービス利用情報を読み取った場合に、前記車両動作制御部が、前記車両動作要求部からの要求に基づいて、前記車両をエンジン起動可能な状態とすると共に前記車両のドアを解錠し、
前記利用者情報読取部が前記利用者情報に含まれる車内空間レンタルサービス利用情報を読み取った場合に、前記車両動作制御部が、前記車両動作要求部からの要求に基づいて、前記車両をエンジン起動不能な状態で前記車両のドアを解錠することを特徴とする車両制御装置。
【請求項2】
前記車両動作要求部が、車両及び/又は装置の識別番号を記憶する識別番号記憶部と、該識別番号記憶部に記憶された車両及び/又は装置の識別番号と前記利用者情報に含まれる車両及び/又は装置の識別番号の一致を判定する識別番号判定部とを備え、
前記識別番号判定部が識別番号の一致を判定した場合に、前記車両動作要求部が、前記車両動作制御部に、前記車両のエンジン起動及びドア解錠に関する車両動作の要求を行うことを特徴とする請求項1記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記車両動作要求部が、GPS時刻を取得するGPS時刻取得部と、該GPS時刻が前記利用者情報に含まれる利用者の利用期間の範囲内であるかを判定する利用時間判定部とを備え、
前記利用時間判定部が利用期間の範囲内であることを判定した場合に、前記車両動作要求部が、前記車両動作制御部に、前記車両のエンジン起動及びドア解錠に関する車両動作の要求を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の車両制御装置。
【請求項4】
前記車両動作要求部が、前記利用情報に含まれる前記利用者の利用期間を記録する利用期間記録部と、該利用期間記録部に記録された前記利用者の利用期間の終了から特定時間経過したことを検知するバッファ時間検知部とを備え、
前記バッファ時間検知部が前記利用者の利用期間の終了から特定時間経過したことを検知した場合に、前記車両動作要求部が前記車両動作制御部にドア施錠の要求を行い、前記車両動作制御部が前記車両のドアを施錠することを特徴とする請求項3記載の車両制御装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか記載の車両制御装置を備えたことを特徴とするキャンピングカー。
【請求項6】
前記利用者情報読取部が、車両内部の窓ガラス近傍に設けられ、媒体に記録された利用者情報を、車両外部から窓ガラスを介して読み取り可能に構成されていることを特徴とする請求項5記載のキャンピングカー。
【請求項7】
前記媒体に記録された利用者情報が二次元標識で表され、
前記利用者情報読取部が、二次元標識を読み取り可能に構成されていることを特徴とする請求項5又は6記載のキャンピングカー。
【請求項8】
運転席後方に設けられた車内空間に、ドア施錠解錠スイッチが設けられていることを特徴とする請求項5~7のいずれか記載のキャンピングカー。
【請求項9】
請求項5~8のいずれか記載のキャンピングカーと、
前記レンタカーサービス利用情報及び車内空間レンタルサービス利用情報を含む利用者情報の二次元標識キーを生成する二次元標識キー生成装置とを備えたことを特徴とするキャンピングカー利用システム。
【請求項10】
前記二次元標識キー生成装置が、利用者端末又は提供者端末から送信される利用者情報に基づいて二次元標識キーを生成する標識キー生成部を備えていることを特徴とする請求項9記載のキャンピングカー利用システム。
【請求項11】
前記二次元標識キー生成装置が、前記標識キー生成部で生成された二次元標識キーを利用者端末に送信する標識キー送信部を備えていることを特徴とする請求項10記載のキャンピングカー利用システム。
【請求項12】
前記標識キー生成部が、利用者端末から送信される延長要求に基づいて、延長利用期間内に使用可能な延長用二次元標識キーを生成すると共に、前記標識キー送信部が、生成された延長用二次元標識キーを利用者端末に送信することを特徴とする請求項10又は11記載のキャンピングカー利用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両制御装置、及びかかる車両制御装置を備えたキャンピングカー、並びにかかるキャンピングカーと二次元標識キー生成装置を備えたキャンピングカー利用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、レジャー目的でキャンピングカーを貸与するレンタカーサービスが行われている(特許文献1参照)。近年、このキャンピングカーの人気は高まってきており、その需要はますます増加する傾向にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、キャンピングカーを用いた新たなサービスを実現できる車両制御装置やシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、従来、移動及び宿泊の手段として利用されてきたキャンピングカーをより手軽に利用してもらうべく、キャンピングカーの車内空間のみを利用させるサービスを提供することを思い至った。すなわち、従来のキャンピングカーのレンタカーサービスの他に、就寝設備等の車内空間の使用のみを目的としてキャンピングカーを貸し出す車内空間レンタルサービスを提供することを思い至った。
【0006】
本発明者は、このような両者のサービスを簡便に提供できる装置やシステムについて鋭意研究した結果、車両のエンジン起動及びドア解錠の動作を制御する車両動作制御部と、レンタカーサービス利用情報又は車内空間レンタルサービス利用情報を含む利用者情報が記録された媒体から利用者情報を読み取る利用者情報読取部と、利用者情報読取部が読み取った利用者情報に基づき、車両のエンジン起動及びドア解錠に関する車両動作を車両動作制御部に要求する車両動作要求部とを備える車両制御装置をキャンピングカーに搭載することにより、両者のサービスを簡便に提供できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】
具体的に、車両制御装置は、利用者情報読取部がレンタカーサービス利用情報を読み取った場合に、車両動作制御部が、車両をエンジン起動可能な状態とすると共に車両のドアを解錠して、キャンピングカーをレンタカーサービスが利用可能な状態とし、一方、利用者情報読取部が車内空間レンタルサービス利用情報を読み取った場合には、車両動作制御部が、車両をエンジン起動不能な状態で車両のドアを解錠して、キャンピングカーを車内空間レンタルサービスが利用可能な状態とする。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の通りである。
[1]キャンピングカーに搭載され、レンタカーサービス又は車内空間レンタルサービスの利用時における車両のエンジン起動及びドア解錠を制御する車両制御装置であって、
前記車両のエンジン起動及びドア解錠の動作を制御する車両動作制御部と、
レンタカーサービス利用情報又は車内空間レンタルサービス利用情報を含む利用者情報が記録された媒体から利用者情報を読み取る利用者情報読取部と、
前記利用者情報読取部が読み取った利用者情報に基づき、前記車両動作制御部に、前記車両のエンジン起動及びドア解錠に関する車両動作の要求を行う車両動作要求部と、
を備え、
前記利用者情報読取部が前記利用者情報に含まれるレンタカーサービス利用情報を読み取った場合に、前記車両動作制御部が、前記車両動作要求部からの要求に基づいて、前記車両をエンジン起動可能な状態とすると共に前記車両のドアを解錠し、
前記利用者情報読取部が前記利用者情報に含まれる車内空間レンタルサービス利用情報を読み取った場合に、前記車両動作制御部が、前記車両動作要求部からの要求に基づいて、前記車両をエンジン起動不能な状態で前記車両のドアを解錠することを特徴とする車両制御装置。
[2]前記車両動作要求部が、車両及び/又は装置の識別番号を記憶する識別番号記憶部と、該識別番号記憶部に記憶された車両及び/又は装置の識別番号と前記利用者情報に含まれる車両及び/又は装置の識別番号の一致を判定する識別番号判定部とを備え、
前記識別番号判定部が識別番号の一致を判定した場合に、前記車両動作要求部が、前記車両動作制御部に、前記車両のエンジン起動及びドア解錠に関する車両動作の要求を行うことを特徴とする上記[1]記載の車両制御装置。
[3]前記車両動作要求部が、GPS時刻を取得するGPS時刻取得部と、該GPS時刻が前記利用者情報に含まれる利用者の利用期間の範囲内であるかを判定する利用時間判定部とを備え、
前記利用時間判定部が利用期間の範囲内であることを判定した場合に、前記車両動作要求部が、前記車両動作制御部に、前記車両のエンジン起動及びドア解錠に関する車両動作の要求を行うことを特徴とする上記[1]又は[2]記載の車両制御装置。
[4]前記車両動作要求部が、前記利用情報に含まれる前記利用者の利用期間を記録する利用期間記録部と、該利用期間記録部に記録された前記利用者の利用期間の終了から特定時間経過したことを検知するバッファ時間検知部とを備え、
前記バッファ時間検知部が前記利用者の利用期間の終了から特定時間経過したことを検知した場合に、前記車両動作要求部が前記車両動作制御部にドア施錠の要求を行い、前記車両動作制御部が前記車両のドアを施錠することを特徴とする上記[3]記載の車両制御装置。
【0009】
[5]上記[1]~[4]のいずれか記載の車両制御装置を備えたことを特徴とするキャンピングカー。
[6]前記利用者情報読取部が、車両内部の窓ガラス近傍に設けられ、媒体に記録された利用者情報を、車両外部から窓ガラスを介して読み取り可能に構成されていることを特徴とする上記[5]記載のキャンピングカー。
[7]前記媒体に記録された利用者情報が二次元標識で表され、
前記利用者情報読取部が、二次元標識を読み取り可能に構成されていることを特徴とする上記[5]又は[6]記載のキャンピングカー。
[8]運転席後方に設けられた車内空間に、ドア施錠解錠スイッチが設けられていることを特徴とする上記[5]~[7]のいずれか記載のキャンピングカー。
【0010】
[9]上記[5]~[8]のいずれか記載のキャンピングカーと、
前記レンタカーサービス利用情報及び車内空間レンタルサービス利用情報を含む利用者情報の二次元標識キーを生成する二次元標識キー生成装置とを備えたことを特徴とするキャンピングカー利用システム。
[10]前記二次元標識キー生成装置が、利用者端末又は提供者端末から送信される利用者情報に基づいて二次元標識キーを生成する標識キー生成部を備えていることを特徴とする上記[9]記載のキャンピングカー利用システム。
[11]前記二次元標識キー生成装置が、前記標識キー生成部で生成された二次元標識キーを利用者端末に送信する標識キー送信部を備えていることを特徴とする上記[10]記載のキャンピングカー利用システム。
[12]前記標識キー生成部が、利用者端末から送信される延長要求に基づいて、延長利用期間内に使用可能な延長用二次元標識キーを生成すると共に、前記標識キー送信部が、生成された延長用二次元標識キーを利用者端末に送信することを特徴とする上記[10]又は[11]記載のキャンピングカー利用システム。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、キャンピングカーを用いた新たなサービスを実現できる車両制御装置やシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係るキャンピングカー利用システムの構成を示す概略ブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るキャンピングカーの概略説明図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るキャンピングカーのドア施錠解錠スイッチの説明図であり、(a)はドア施錠解錠スイッチの概略図であり、(b)はドア施錠解錠スイッチが設けられた車内空間の写真である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る車両制御装置の構成を示す概略ブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るキャンピングカーの利用者情報読取部の読取カメラの説明図であり、(a)は読取カメラの概略図であり、(b)は前方から見た読取カメラが設けられた運転席の写真であり、(C)は車内から見た読取カメラが設けられた運転席の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の車両制御装置は、キャンピングカーに搭載され、レンタカーサービス又は車内空間レンタルサービスの利用時における車両のエンジン起動及びドア解錠を制御する車両制御装置であって、車両のエンジン起動及びドア解錠の動作を制御する車両動作制御部と、レンタカーサービス利用情報又は車内空間レンタルサービス利用情報を含む利用者情報が記録された媒体から利用者情報を読み取る利用者情報読取部と、利用者情報読取部が読み取った利用者情報に基づき、車両動作制御部に、車両のエンジン起動及びドア解錠に関する車両動作の要求を行う車両動作要求部と、を備え、利用者情報読取部が利用者情報に含まれるレンタカーサービス利用情報を読み取った場合に、車両動作制御部が、車両動作要求部からの要求に基づいて、車両をエンジン起動可能な状態とすると共に車両のドアを解錠し、利用者情報読取部が利用者情報に含まれる車内空間レンタルサービス利用情報を読み取った場合に、車両動作制御部が、車両動作要求部からの要求に基づいて、車両をエンジン起動不能な状態で車両のドアを解錠することを特徴とする。
【0014】
本発明の車両制御装置は、利用者情報に基づき車両のエンジン起動及びドア解錠を制御して、キャンピングカーを、レンタカーサービス又は車内空間レンタルサービスのいずれかのサービスを提供可能な状態にする。
【0015】
本発明の車両制御装置が搭載されていない通常のキャンピングカーにおいては、移動を目的としない車内空間レンタルサービスを提供する場合には、運転席への進入できないようにしたり、アクセルやハンドルが動かないように固定したりするなど、利用者が運転できないようにするための対策が必要である。すなわち、レンタカーサービスとして利用したキャンピングカーを車内空間レンタルサービスとして利用する場合には、上記のような各種対策をとる必要があり、一方、車内空間レンタルサービスとして利用したキャンピングカーをレンタカーサービスとして利用する場合には、上記対策を解除して運転できるよう対処する必要があり、2つのサービスの切り換えが煩雑である。
【0016】
しかしながら、本発明の車両制御装置を用いることにより、車内空間レンタルサービスを提供する場合には、自動的にキャンピングカーが運転不能な状態となり、レンタカーサービスを提供する場合には、自動的にキャンピングカーが運転可能となり、利用するサービスに応じて車両のエンジン起動を制御するため、上記のような対策が不要であり、サービスの切り換えをスムーズに行うことができる。
【0017】
本発明の車両制御装置を搭載可能なキャンピングカーとしては、例えば、その前方に、運転席が設けられると共に、その後方に、就寝設備、水道設備、炊事設備等を備えた車内空間が設けられている、一般的なキャンピングカーを挙げることができる。
【0018】
本発明のキャンピングカーのレンタカーサービスは、車内空間の利用に加えて移動手段としての利用も必要とする利用者に対して、キャンピングカーを貸与するサービスである。一方、キャンピングカーの車内空間レンタルサービスは、移動手段としての利用は必要なく、車内空間の利用を求める利用者に対して、キャンピングカーを貸与するサービスである。例えば、所定場所に停車しているキャンピングカーを宿泊施設として提供するサービスである。
【0019】
まず、本発明の車両制御装置における利用者情報読取部について説明する。
利用者情報読取部は、レンタカーサービス利用情報又は車内空間レンタルサービス利用情報を含む利用者情報が記録された媒体から利用者情報を読み取る。利用者情報は、利用するサービスタイプの情報(レンタカーサービス利用情報又は車内空間レンタルサービス利用情報)、車両識別番号、装置識別番号、利用者番号、予約番号、利用者の利用期間(利用開始時間、利用終了時間)等のサービスに関する各種情報を含む。利用者情報読取部の読み取り方式としては、利用者情報を読み取り可能であれば特に制限されるものではなく、例えば、利用者情報が記録された媒体に表示された標識を読み取る光学式の読み取り方式や、利用者情報が記録された媒体から送られるデータを読み取る無線式の読み取り方式等の各種読み取り方式を挙げることができ、光学式が好ましい。媒体に表示される標識としては、例えば、利用者情報を二次元コードに変換した二次元標識を挙げることができ、具体的に例えば、紙に印字された二次元標識や、携帯端末の液晶などの表示部に表示された二次元標識を挙げることができる。二次元標識としては、例えば、バーコード、QRコード(登録商標)等を挙げることができ、QRコードが好ましい。
【0020】
続いて、本発明の車両制御装置における車両動作要求部について説明する。
車両動作要求部は、利用者情報読取部が読み取った利用者情報に基づき、車両のエンジン起動及びドア解錠に関する車両動作を車両動作制御部に要求する。すなわち、利用者情報読取部が利用者情報に含まれるレンタカーサービス利用情報を読み取った場合に、車両動作要求部は、車両動作制御部に車両をエンジン起動可能な状態とすると共に車両のドアを解錠する要求を行う。一方、利用者情報読取部が利用者情報に含まれる車内空間レンタルサービス利用情報を読み取った場合に、車両動作要求部は、車両動作制御部に車両をエンジン起動不能な状態で車両のドアを解錠する要求を行う。この場合、ドア解錠の要求のみを送信する態様であってもよく、エンジン不起動及びドア解錠の要求を送信する態様であってもよい。
【0021】
なお、車両動作要求部は、解錠された状態のキャンピングカーに対しては、利用者情報読取部が利用者情報を読み取ると、ドア施錠を車両動作制御部に要求する。
【0022】
また、車両動作要求部は、利用者情報読取部が読み取った利用者情報に基づき、その他の車両動作を車両動作制御部に要求する機能を備えていることが好ましい。
例えば、車両動作要求部は、利用者情報に含まれる車両及び/又は装置の識別番号に基づいて車両動作を車両動作制御部に要求する機能を備えていることが好ましい。具体的に、車両動作要求部は、車両及び/又は装置の識別番号を記憶する識別番号記憶部と、識別番号記憶部に記憶された車両及び/又は装置の識別番号と利用者情報に含まれる車両及び/又は装置の識別番号の一致を判定する識別番号判定部とを備え、識別番号判定部が識別番号の一致を判定した場合に、車両動作要求部が、車両動作制御部に、車両のエンジン起動及びドア解錠に関する車両動作の要求を行うことが好ましい。これにより、契約した利用者のみにサービスを提供することができ、第三者の不正利用、盗難等を防止することができる。
【0023】
また、車両動作要求部は、利用者情報に含まれる利用者の利用期間情報に基づいて車両動作を車両動作制御部に要求する機能を備えていることが好ましい。すなわち、車両動作要求部は、GPS時刻を取得するGPS時刻取得部と、GPS時刻が利用者情報に含まれる利用者の利用期間の範囲内であるかを判定する利用時間判定部とを備え、利用時間判定部が利用期間の範囲内であることを判定した場合に、車両動作要求部が、車両動作制御部に、車両のエンジン起動及びドア解錠に関する車両動作の要求を行うことが好ましい。これにより、契約期間に応じたサービスの提供が可能となり、利用期間の範囲外における不正利用を防止することができる。また、GPS時刻を利用するため、インターネットを通じて行う管理よりも正確かつ広範囲の場所において利用することができる。
【0024】
また、車両動作要求部は、利用者情報に含まれる利用者の利用期間の経過後に、車両動作制御部に車両のドアを施錠する要求を行うオートロック要求機能を備えていることが好ましい。すなわち、車両動作要求部は、利用情報に含まれる利用者の利用期間を記録する利用期間記録部と、利用期間記録部に記録された利用者の利用期間の終了から特定時間経過したことを検知するバッファ時間検知部とを備え、バッファ時間検知部が利用者の利用期間の終了から特定時間経過したことを検知した場合に、車両動作要求部が車両動作制御部にドア施錠の要求を行い、車両動作制御部が車両のドアを施錠することが好ましい。これにより、利用時間経過後に利用者が施錠を怠った場合に車両を施錠でき、第三者の不正利用、盗難等を防止することができる。
【0025】
最後に、本発明の車両制御装置における車両動作制御部について説明する。
車両動作制御部は、車両のエンジン起動及びドア解錠の動作を制御する。すなわち、車両動作制御部は、上記車両動作要求部からの要求に基づいて動作する装置であり、車両をエンジン起動可能な状態とすると共に車両のドアを解錠するか、車両をエンジン起動不能な状態で車両のドアを解錠する。車両をエンジン起動可能な状態とするとは、エンジンをバッテリーなどの電源と接続された状態とすることであり、例えば、エンジンスイッチによるエンジンの始動が可能な状態とすることを意味する。また、エンジン起動不能な状態とは、エンジンがバッテリーなどの電源と接続されていない状態であり、例えば、エンジンスイッチによるエンジンの始動ができない状態を意味する。なお、車両動作制御部は、車両動作要求部のドア施錠の要求に応じて、ドアの施錠を行う。
【0026】
上述した本発明の車両制御装置における利用者情報読取部、車両動作要求部及び車両動作制御部の動作について説明する。
まず、利用者情報読取部が利用者情報に含まれるレンタカーサービス利用情報を読み取った場合には、車両動作要求部は、車両動作制御部に、車両をエンジン起動可能な状態とすると共に車両のドアを解錠する要求を行う。この車両動作要求部からの要求に基づいて、車両動作制御部は、車両をエンジン起動可能な状態とすると共に車両のドアを解錠する。
【0027】
一方、利用者情報読取部が利用者情報に含まれる車内空間レンタルサービス利用情報を読み取った場合には、車両動作要求部は、車両動作制御部に、車両をエンジン起動不能な状態で車両のドアを解錠する要求を行う。この車両動作要求部からの要求に基づいて、車両動作制御部は、車両をエンジン起動不能な状態でドアを解錠する。
【0028】
このように、本発明の車両制御装置によれば、レンタカーサービス又は車内空間レンタルサービスの利用要求に応じて、車両状態を容易に設定することできる。
【0029】
次に、上記本発明の車両制御装置を備えるキャンピングカーについて説明する。
車両制御装置の利用者情報読取部は、キャンピングカーの内部に設けられ、車両外部の媒体に記録された利用者情報を読み取り可能に構成されたものであり、運転席内に設けられていてもよいし、車両空間内に設けられていてもよい。例えば、車両内部の窓ガラス近傍に設けられ、媒体に記録された利用者情報を、車両外部から窓ガラスを介して読み取り可能に構成されていることが好ましく、具体的に、運転席のフロントガラス近傍のダッシュボード上に設置されるものを挙げることができる。
【0030】
媒体に記録された利用者情報としては、上述の車両制御装置で説明したものと同様であるため説明を省略するが、本発明のキャンピングカーにおける好ましい態様としては、媒体に記録された利用者情報が二次元標識で表され、利用者情報読取部が、二次元標識を読み取り可能に構成されていることが好ましい。具体的に、利用者情報読取部は、紙に印字された二次元標識又は携帯端末の画面に表示された二次元標識を読み取り可能なカメラを具備するものを挙げることができる。
【0031】
本発明のキャンピングカーは、運転席後方に設けられた車内空間に、ドア施錠解錠スイッチが設けられていることが好ましい。これにより、利用者情報読取部が運転席に設けられている場合に、運転席後方の車内空間から、車両全体のドア(助手席を含む運転席のドア、運転席後方の車両空間のドア)の施錠解錠を行うことが可能となる。また、利用者が利用期間を超えて車内空間に残された場合にもドアの解錠が可能となる。なお、キャンピングカーには、運転席のドアの内側や車内空間の出入口の内側のそれぞれに個別の施錠解錠スイッチが設けられていてもよい。
【0032】
本発明の車両制御装置を備えるキャンピングカーは、キャンピングカーのレンタカーサービス及び車内空間レンタルサービスの併用を可能とし、レンタカーサービス及び車内空間レンタルサービスの切り換えをスムーズに行うことができる。また、媒体に記録された利用者情報により車両のドアの解錠が可能であるため、従来のレンタカーサービスで用いられる実物の車両の鍵を必要としない。
【0033】
次に、上記本発明の車両制御装置を備えるキャンピングカーを用いたキャンピングカー利用システムについて説明する。
本発明のキャンピングカー利用システムは、上記車両制御装置を備えるキャンピングカーと、レンタカーサービス利用情報及び車内空間レンタルサービス利用情報を含む利用者情報の二次元標識キーを生成する二次元標識キー生成装置とを備えていることを特徴とする。車両制御装置を備えるキャンピングカーについては、上述した車両制御装置及びキャンピングカーと同様の構成であるため説明を省略する。
【0034】
二次元標識キー生成装置が生成する二次元標識キーは、上記車両制御装置の利用者情報読取部に読み取り可能に二次元標識で表されたものであり、レンタカーサービス利用情報又は車内空間レンタルサービス利用情報を含む利用者情報を媒体に記録したものである。二次元標識キーとしては、具体的に、紙に印字された二次元標識、携帯端末の液晶などの表示部に表示された二次元標識を挙げることができる。本発明のキャンピングカー利用システムは、二次元標識キー生成装置が生成する二次元標識キーを用いるため、実物の車両の鍵の受け渡しが必要なく、インターネット回線を通じてあらゆる場所で利用者にキーを提供することができる。また、容易に複数の二次元識別キーを生成可能なことから、複数の利用者による共同利用が可能である。
【0035】
二次元標識キー生成装置は、通常、提供者が管理するサーバに設けられており、利用者端末又は提供者端末からインターネット回線を通じてアクセス可能に構成されている。利用者端末及び提供者端末としては、例えば、スマートフォン、タブレット、PC等を挙げることができる。二次元標識キー生成装置は、予約管理システムや決済システムと連動し構成されるものであってもよい。
【0036】
二次元標識キー生成装置の具体的な構成としては、例えば、利用者端末又は提供者端末から送信される利用者情報に基づいて二次元標識キーを生成する標識キー生成部や、標識キー生成部で生成された二次元標識キーを利用者端末に送信する標識キー送信部を備えるものを挙げることができる。
【0037】
また、二次元標識キー生成装置は、標識キー生成部が、利用者端末から送信される延長要求に基づいて、延長利用期間内に使用可能な延長用二次元標識キーを生成すると共に、標識キー送信部が、生成された延長用二次元標識キーを利用者端末に送信することが好ましい。これにより、利用者が利用時間の延長を望む場合、車両から延長要求をし、引き続き車両を利用することが可能となる。なお、延長要求は、利用者端末から直接送信されるものであってもよいし、提供者端末を介して送信されるものであってもよい。また、延長要求が送信される時期は、利用者の利用期間内に送信されるものであってもよいし、利用者の利用期間外(利用時間終了後)に送信されるものであってもよい。
【0038】
本発明のキャンピングカー利用システムは、キャンピングカーのレンタカーサービス及び車内空間レンタルサービスの併用を可能とし、レンタカーサービス及び車内空間レンタルサービスの切り換えをスムーズに行うことができる。また、従来レンタカーサービスでは困難であった実物の鍵の受け渡しがない無人運用を可能とする。さらに、駐車場に設置することでカーシェアリングサービスの運用も可能となる。また、二次元標識キーの生成時にのみインターネット回線を必要とし、二次元標識キーの生成した後においては、オフラインでの利用が可能である。
【0039】
以下、図面を用いて本発明のキャンピングカー利用システムの一実施形態を具体的に説明するが、本発明は本実施形態に制限されるものではない。
【0040】
ここで、
図1は、本発明の一実施形態に係るキャンピングカー利用システムの構成を示す概略ブロック図である。
図2は、本発明の一実施形態に係るキャンピングカーの概略説明図である。
図3は、本発明の一実施形態に係るキャンピングカーのドア施錠解錠スイッチの説明図であり、(a)はドア施錠解錠スイッチの概略図であり、(b)はドア施錠解錠スイッチが設けられた車内空間の写真である。
図4は、本発明の一実施形態に係る車両制御装置の構成を示す概略ブロック図である。
図5は、本発明の一実施形態に係るキャンピングカーの利用者情報読取部の読取カメラの説明図であり、(a)は読取カメラの概略図であり、(b)は前方から見た読取カメラが設けられた運転席の写真であり、(C)は車内から見た読取カメラが設けられた運転席の写真である。
【0041】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るキャンピングカー利用システム1は、提供者によって貸し出される車両制御装置10を備えたキャンピングカー12と、提供者が管理する二次元標識キー生成装置14とを備えている。
【0042】
まず、キャンピングカー12について説明する。
図2に示すように、キャンピングカー12は、車両のエンジン起動及びドア解錠を制御する車両制御装置10を備えており、その前方に、運転席16が設けられると共に、その後方に、例えば、就寝設備、水道設備、炊事設備等を備えた車内空間18が設けられている。また、車内空間18には、ドア施錠解錠スイッチ20が設けられている。
【0043】
図3に示すように、ドア施錠解錠スイッチ20は、キャンピングカー12のバッテリーに電源ケーブル22で接続されており、エンジンが起動していない時にも車内空間18から車両全体のドアの施錠解錠可能に構成されている。
【0044】
図4に示すように、キャンピングカー12に搭載される車両制御装置10は、利用者情報読取部24と、車両動作要求部26と、車両動作制御部28とを備えている。
【0045】
利用者情報読取部24は、
図5に示すように、運転席16のフロントガラス近傍のダッシュボード上に設置された読取カメラ30を具備しており、紙に印字された二次元標識(例えば、QRコード)又は携帯端末の液晶などの表示部に表示された二次元標識を、車両外部から窓ガラスを介して読み取り可能な光学式に構成されている。また、利用者情報読取部24は、キャンピングカー12のバッテリーに電源ケーブル32で接続されており、エンジンが起動していない時にも二次元標識(利用者情報)を読み取り可能に構成されている。
【0046】
図4に示すように、車両動作要求部26は、利用者情報読取部24が読み取った利用者情報に基づき、車両のエンジン起動及びドア解錠に関する車両動作を車両動作制御部28に要求する。また、車両動作要求部26は、ドアが解錠された状態のキャンピングカー12に対しては、利用者情報読取部24が利用者情報を読み取ると、ドア施錠を車両動作制御部28に要求する。
【0047】
図4に示すように、車両動作要求部26は、車両及び装置の識別番号を記憶する識別番号記憶部34と、識別番号記憶部34に記憶された車両及び装置の識別番号と利用者情報に含まれる車両及び装置の識別番号の一致を判定する識別番号判定部36とを備えている。また、車両動作要求部26は、GPS時刻を取得するGPS時刻取得部38と、GPS時刻が利用者情報に含まれる利用者の利用期間の範囲内であるかを判定する利用時間判定部40とを備えている。また、車両動作要求部26は、利用情報に含まれる利用者の利用期間を記録する利用期間記録部42と、利用期間記録部42に記録された利用者の利用期間の終了から特定時間経過したことを検知するバッファ時間検知部44とを備えている。
【0048】
車両動作制御部28は、キャンピングカー12のエンジンやドアに関する車両動作を制御する。具体的には、キャンピングカー12をエンジンスイッチによるエンジンの始動が可能な状態とすると共に車両のドアを解錠するか、キャンピングカー12をエンジンスイッチによるエンジンの始動ができない状態で車両のドアを解錠する。また、車両動作制御部28は、ドアが解錠された状態のキャンピングカー12に対しては、車両動作要求部26のドア施錠の要求に応じて、ドアの施錠を行う。
【0049】
続いて、本発明の一実施形態に係る二次元標識キー生成装置14について説明する。
図1に示すように、二次元標識キー生成装置14は、レンタカーサービス利用情報及び車内空間レンタルサービス利用情報を含む利用者情報の二次元標識キーを生成する装置であり、提供者が管理する管理サーバ46に設けられ、利用者端末48又は提供者端末50からインターネット回線を通じてアクセス可能に構成されている。また、サービスの予約管理システム52や決済システム54と連動し構成されている。
【0050】
図1に示すように、二次元標識キー生成装置14は、利用者端末48又は提供者端末50から送信される利用者情報に基づいて二次元標識キーを生成する標識キー生成部56や、この標識キー生成部56で生成された二次元標識キーを利用者端末に送信する標識キー送信部58を備えている。また、二次元標識キー生成装置14は、標識キー生成部56が、利用者端末48から送信される延長要求に基づいて、延長利用期間内に使用可能な延長用二次元標識キーを生成すると共に、標識キー送信部58が、生成された延長用二次元標識キーを利用者端末48に送信することができる。
【0051】
次に、上記本発明の一実施形態に係るキャンピングカー利用システム1を用いたレンタカーサービス及び車内空間レンタルサービスの利用方法について説明する。
まず、サービスを希望する利用者は、利用者端末48から提供者の管理する管理サーバ46にインターネット回線を通じてアクセスし、管理サーバ46が備える予約管理システム52と連動する二次元標識キー生成装置14対して希望するサービスタイプ、利用者番号、利用期間(日付、利用開始時刻、利用終了時間)等を入力する。
【0052】
続いて、利用者から上記利用者情報を受け取った管理サーバ46は、これらの情報に基づいて、車両識別番号、装置識別番号、予約番号等の他の利用者情報を自動で入力する。これにより、サービスの予約が完了し、二次元標識キーが生成可能な状態となる。なお、上記では管理サーバ46が自動で入力する例を挙げたが、利用者の利用者情報の入力後、提供者が、提供者端末50から管理サーバ46にインターネット回線を通じてアクセスして利用者情報を入力してもよい。また、管理サーバ46が備える決済システム54と連動して、予約と同時に決済を行ってもよい。
【0053】
続いて、利用者は、予め管理サーバ46が備える二次元標識キー生成装置14においてレンタカーサービス利用情報及び車内空間レンタルサービス利用情報を含む利用者情報の二次元標識キーを取得する。具体的には、利用者は、予め利用者端末48の表示部に表示可能なQRコードを取得しておく。
ここまでがレンタカーサービス及び車内空間レンタルサービスにおける共通の手順である。以下に各サービスの手順にわけて記載する。
【0054】
まず、レンタカーサービスについて記載する。
レンタカーサービスを希望する利用者(サービスタイプにレンタカーサービスを入力した利用者)は、キャンピングカー12の貸出場所まで赴き、キャンピングカー12の運転席16に設置された読取カメラ30に、取得したQRコードが表示部に表示された利用者端末48をかざす。これにより、キャンピングカー12がエンジンスイッチによるエンジンの始動が可能な状態となると共に、車両のドアが解錠され、キャンピングカー12の運転が可能となる。
キャンピングカー12の使用後、キャンピングカー12を返却する際には、利用者は、キャンピングカー12の返却場所まで赴き、キャンピングカー12を停車し、エンジンスイッチによりエンジンを止めて降りた後に、読取カメラ30に利用者端末48のQRコードをかざすことにより、車両のドアを施錠する。
以上により、レンタカーサービスの利用が終了する。
【0055】
本発明のキャンピングカー利用システム1を用いたレンタカーサービスにおいては、QRコードが表示部に表示された利用者端末48をかざすことにより、自動的にキャンピングカー12の運転が可能となるため、利用者は容易にキャンピングカー12のレンタカーサービスを受けることができる。また、従来レンタカーサービスでは困難であった実物の鍵の受け渡しがない無人運用を可能とする。
【0056】
次に、車内空間レンタルサービスについて記載する。
車内空間レンタルサービスを希望する利用者(サービスタイプに車内空間レンタルサービスを入力した利用者)は、キャンピングカー12の設置場所(例えば、キャンプ場、旅館、ホテルなどの駐車場)まで赴き、キャンピングカー12の運転席16に設置された読取カメラ30に、取得したQRコードが表示部に表示された利用者端末48をかざす。これにより、キャンピングカー12がエンジンスイッチによるエンジンの始動ができない状態で、車両のドアが解錠され、車内空間18の利用が可能となる。
キャンピングカー12の使用後、利用者は、キャンピングカー12の外に出た後に、読取カメラ30に利用者端末48のQRコードをかざすことにより、車両のドアを施錠する。
以上により、車内空間レンタルサービスの利用が終了する。
【0057】
本発明のキャンピングカー利用システム1を用いた車内空間レンタルサービスにおいては、QRコードが表示部に表示された利用者端末48をかざすことにより、自動的にキャンピングカー12の車内空間18の利用が可能となるため、利用者は容易にキャンピングカー12の車内空間レンタルサービスを受けることができる。また、実物の鍵の受け渡しがない無人運用を可能とする。
【0058】
また、本発明のキャンピングカー利用システム1においては、各サービスの利用終了後に、利用者が利用時間の延長を望む場合、利用者は利用者端末48から管理サーバ46にインターネット回線を通じてアクセスし、管理サーバ46が備える二次元標識キー生成装置14に延長要求をすることにより、二次元標識キー生成装置14において延長用二次元標識キー(延長用QRコード)が生成され、利用者端末48に送信される。これにより、引き続き車両を利用することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の車両制御装置やシステムは、キャンピングカーを用いた新たなサービスを実現でき、産業上有用である。
【符号の説明】
【0060】
1 キャンピングカー利用システム
10 車両制御装置
12 キャンピングカー
14 二次元標識キー生成装置
16 運転席
18 車内空間
20 ドア施錠解錠スイッチ
22 電源ケーブル
24 利用者情報読取部
26 車両動作要求部
28 車両動作制御部
30 読取カメラ
32 電源ケーブル
34 識別番号記憶部
36 識別番号判定部
38 GPS時刻取得部
40 利用時間判定部
42 利用期間記録部
44 バッファ時間検知部
46 管理サーバ
48 利用者端末
50 提供者端末
52 予約管理システム
54 決済システム
56 標識キー生成部
58 標識キー送信部