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特開2022-83758測定装置、測定システム及び測定装置の制御方法
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  • 特開-測定装置、測定システム及び測定装置の制御方法 図1
  • 特開-測定装置、測定システム及び測定装置の制御方法 図2
  • 特開-測定装置、測定システム及び測定装置の制御方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022083758
(43)【公開日】2022-06-06
(54)【発明の名称】測定装置、測定システム及び測定装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 17/17 20150101AFI20220530BHJP
   H04B 17/29 20150101ALI20220530BHJP
   H04W 88/02 20090101ALI20220530BHJP
【FI】
H04B17/17
H04B17/29 200
H04W88/02 150
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020195276
(22)【出願日】2020-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】000000572
【氏名又は名称】アンリツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】特許業務法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】富崎 巧一郎
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA34
5K067LL11
(57)【要約】
【課題】測定時間を短縮することができる測定装置、測定システム及び測定装置の制御方法を提供すること。
【解決手段】測定装置は、被測定信号から生成された測定データが記憶される第1記憶部と、測定データを解析するデータ解析部と、データ解析部によって解析される測定データが記憶される第2記憶部と、第1記憶部に記憶された測定データを第2記憶部に転送するデータ転送部とを備える。データ解析部は、第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始する前に、解析を開始することが可能な解析可能量の測定データをデータ転送部に転送させ(S1)、第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始してからは、解析可能量よりも多い量の測定データをデータ転送部に転送させる(S4)。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動端末(2)から送信された被測定信号を受信する受信部(10)と、
前記受信部に受信された被測定信号から測定データを生成する測定データ生成部(11)と、
前記測定データ生成部によって生成された測定データが記憶される第1記憶部(12)と、
前記測定データを解析するデータ解析部(13)と、
前記データ解析部によって解析される測定データが記憶される第2記憶部(14)と、
前記第1記憶部に記憶された測定データを前記第2記憶部に転送するデータ転送部(15)と、を備え、
前記データ解析部は、
前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始する前に、解析を開始することが可能な解析可能量の測定データを前記データ転送部に転送させ、
前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始してからは、前記解析可能量よりも多い量の測定データを前記データ転送部に転送させる測定装置。
【請求項2】
前記解析可能量は、前記データ解析部が1の解析結果を得ることができる測定データの最少量であることを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
前記データ解析部は、前記データ転送部に前記解析可能量の測定データを転送させ、前記解析可能量の測定データの転送が完了したことを表す完了割込み信号が前記データ転送部から入力されたことを契機に、前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の測定装置。
【請求項4】
移動端末(2)から送信された被測定信号を測定する測定装置(1)と、
前記測定装置を制御する測定制御装置(20)と、を備え、
前記測定装置は、
前記移動端末から送信された被測定信号を受信する受信部(10)と、
前記受信部に受信された被測定信号から測定データを生成する測定データ生成部(11)と、
前記測定データ生成部によって生成された測定データが記憶される第1記憶部(12)と、を有し、
前記測定制御装置は、
前記測定データを解析するデータ解析部(13)と、
前記データ解析部によって解析される測定データが記憶される第2記憶部(14)と、を有し、
前記測定装置は、
前記第1記憶部に記憶された測定データを前記第2記憶部に転送するデータ転送部(15)を更に有し、
前記データ解析部は、
前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始する前に、解析を開始することが可能な解析可能量の測定データを前記データ転送部に転送させ、
前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始してからは、前記解析可能量よりも多い量の測定データを前記データ転送部に転送させる測定システム。
【請求項5】
移動端末(2)から送信された被測定信号を受信する受信部(10)と、
前記受信部に受信された被測定信号から測定データを生成する測定データ生成部(11)と、
前記測定データ生成部によって生成された測定データが記憶される第1記憶部と、
前記測定データを解析するデータ解析部(13)と、
前記データ解析部によって解析される測定データが記憶される第2記憶部(14)と、
前記第1記憶部に記憶された測定データを前記第2記憶部に転送するデータ転送部(15)と、を備えた測定装置(1)の制御方法であって、
前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始する前に、解析を開始することが可能な解析可能量の測定データを前記データ転送部に転送させる第1ステップと、
前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始してからは、前記解析可能量よりも多い量の測定データを前記データ転送部に転送させる第2ステップと、を前記データ解析部に実行させる測定装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定装置、測定システム及び測定装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の測定装置として、例えば、特許文献1には、被試験端末から出力された試験信号を順次取り込んで、取り込んだ試験信号を測定し、測定した測定結果を記憶部に順次記憶し、記憶部に記憶された測定結果を表す画像を表示部に表示するものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-192208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような従来の測定装置は、測定結果を記憶部に記憶してから、記憶部に記憶された測定結果を解析するため、測定結果を記憶部に記憶している期間に、測定結果の解析を停止しなければならないことがある。このため、従来の測定装置は、測定結果の解析を停止することによって、測定時間が長くかかってしまうことがあるといった課題があった。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、測定時間を短縮することができる測定装置、測定システム及び測定装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の測定装置は、移動端末(2)から送信された被測定信号を受信する受信部(10)と、前記受信部に受信された被測定信号から測定データを生成する測定データ生成部(11)と、前記測定データ生成部によって生成された測定データが記憶される第1記憶部(12)と、前記測定データを解析するデータ解析部(13)と、前記データ解析部によって解析される測定データが記憶される第2記憶部(14)と、前記第1記憶部に記憶された測定データを前記第2記憶部に転送するデータ転送部(15)と、を備え、前記データ解析部は、前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始する前に、解析を開始することが可能な解析可能量の測定データを前記データ転送部に転送させ、前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始してからは、前記解析可能量よりも多い量の測定データを前記データ転送部に転送させる構成を有している。
【0007】
この構成により、本発明の測定装置は、第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始する前に、解析を開始することが可能な解析可能量の測定データをデータ転送部に転送させることによって、測定が開始されてから測定データの解析が開始されるまでの時間を短縮するため、測定時間を短縮することができる。
【0008】
なお、本発明の測定装置において、前記解析可能量は、前記データ解析部が1の解析結果を得ることができる測定データの最少量としてもよい。
【0009】
この構成により、本発明の測定装置は、測定が開始されてから測定データの解析が開始されるまでの時間を短縮することができる。
【0010】
また、本発明の測定装置において、前記データ解析部は、前記データ転送部に前記解析可能量の測定データを転送させ、前記解析可能量の測定データの転送が完了したことを表す完了割込み信号が前記データ転送部から入力されたことを契機に、前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始する構成としてもよい。
【0011】
この構成により、本発明の測定装置は、第2記憶部に記憶された測定データの量が解析可能量となったタイミングで第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始することができる。
【0012】
本発明の測定システムは、移動端末(2)から送信された被測定信号を測定する測定装置(1)と、前記測定装置を制御する測定制御装置(20)と、を備え、前記測定装置は、前記移動端末から送信された被測定信号を受信する受信部(10)と、前記受信部に受信された被測定信号から測定データを生成する測定データ生成部(11)と、前記測定データ生成部によって生成された測定データが記憶される第1記憶部(12)と、を有し、前記測定制御装置は、前記測定データを解析するデータ解析部(13)と、前記データ解析部によって解析される測定データが記憶される第2記憶部(14)と、を有し、前記測定装置は、前記第1記憶部に記憶された測定データを前記第2記憶部に転送するデータ転送部(15)を更に有し、前記データ解析部は、前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始する前に、解析を開始することが可能な解析可能量の測定データを前記データ転送部に転送させ、前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始してからは、前記解析可能量よりも多い量の測定データを前記データ転送部に転送させる構成を有している。
【0013】
この構成により、本発明の測定システムは、第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始する前に、解析を開始することが可能な解析可能量の測定データをデータ転送部に転送させることによって、測定が開始されてから測定データの解析が開始されるまでの時間を短縮するため、測定時間を短縮することができる。
【0014】
本発明の測定装置の制御方法は、移動端末(2)から送信された被測定信号を受信する受信部(10)と、前記受信部に受信された被測定信号から測定データを生成する測定データ生成部(11)と、前記測定データ生成部によって生成された測定データが記憶される第1記憶部と、前記測定データを解析するデータ解析部(13)と、前記データ解析部によって解析される測定データが記憶される第2記憶部(14)と、前記第1記憶部に記憶された測定データを前記第2記憶部に転送するデータ転送部(15)と、を備えた測定装置(1)の制御方法であって、前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始する前に、解析を開始することが可能な解析可能量の測定データを前記データ転送部に転送させる第1ステップと、前記第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始してからは、前記解析可能量よりも多い量の測定データを前記データ転送部に転送させる第2ステップと、を前記データ解析部に実行させる。
【0015】
このように、本発明の測定装置の制御方法は、第2記憶部に記憶された測定データの解析を開始する前に、解析を開始することが可能な解析可能量の測定データをデータ転送部に転送させることによって、測定が開始されてから測定データの解析が開始されるまでの時間を短縮するため、測定時間を短縮することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、測定時間を短縮することができる測定装置、測定システム及び測定装置の制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る測定装置のブロック図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る測定装置の解析動作を示すフローチャートである。
図3図3は、本発明の一実施形態の変形例に係る測定システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、本発明の実施の形態においては、5G(5th Generation)無線方式である5G NR(New Radio)の標準仕様に準拠した移動端末の測定を行う測定装置に本発明に係る測定装置を適用した例について説明する。
【0019】
図1に示すように、測定装置1は、同軸ケーブル等を介して有線で移動端末2と信号を送受信する。また、測定装置1は、アンテナを介して無線で移動端末2と信号を送受信することもできる。
【0020】
なお、本発明を理解し易くするために、本実施の形態においては、移動端末2から測定装置1に送信される被測定信号を測定するための構成について説明するが、測定装置1から移動端末2に送信される制御信号を生成するための構成についての説明は省略する。
【0021】
測定装置1は、移動端末2から送信された被測定信号を受信する受信部10と、受信部10に受信された被測定信号から測定データを生成する測定データ生成部11と、測定データ生成部11によって生成された測定データが記憶される第1記憶部12と、測定データを解析するデータ解析部13と、データ解析部13によって解析される測定データが記憶される第2記憶部14と、第1記憶部に記憶された測定データを第2記憶部に転送するデータ転送部15と、表示部16と、操作部17とを含んで構成される。
【0022】
受信部10は、移動端末2から被測定信号として送信された高周波(Radio Frequency、例えば、ミリ波)信号をベースバンド信号にダウンコンバートし、ダウンコンバートされたベースバンド信号をデジタル信号にAD変換する。
【0023】
測定データ生成部11は、FPGA(Field Programmable Gate Array)によって構成され、受信部10によってデジタル信号に変換された被測定信号から測定データを生成し、生成した測定データを第1記憶部12に記憶する。第1記憶部12は、RAM(Random Access Memory)などの記憶媒体によって構成される。
【0024】
データ解析部13は、CPU(Central Processing Unit)によって構成される。例えば、測定装置1には、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク装置などの不揮発性の記憶媒体が設けられ、この記憶媒体には、CPUをデータ解析部13として機能させるためのプログラムが格納されている。すなわち、CPUが記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより、CPUは、データ解析部13として機能する。
【0025】
第2記憶部14は、RAMなどの記憶媒体によって構成される。第2記憶部14には、データ解析部13によって解析される測定データが記憶される。第2記憶部14に記憶される測定データは、データ転送部15によって第1記憶部12から転送される。
【0026】
データ転送部15は、DMAC(Direct Memory Access Controller)によって構成される。データ転送部15は、データ解析部13からの指示に応じて、第1記憶部12に記憶された測定データを第2記憶部14に転送する。データ転送部15は、データ解析部13からの指示に応じた転送が完了すると、転送が完了したことを表す完了割込み信号をデータ解析部13に出力する。
【0027】
表示部16は、タッチパネルを構成する液晶表示装置によって構成される。データ解析部13は、例えば、測定項目の選択画面、測定の実行指示画面、測定パラメータの設定画面、測定結果を表す結果表示画面、及び、結果表示画面の表示調整画面などを表示部16に表示させる。
【0028】
操作部17は、タッチパネルを構成するタッチパッドの他、マウス又はトラッキングボールなどのポインティングデバイス及びキーボード装置などを含んで構成される。操作部17は、測定項目の選択、測定の実行指示、測定パラメータの設定、及び、結果表示画面の表示調整などの操作を受付ける。
【0029】
データ解析部13は、第2記憶部14に記憶された測定データの解析を開始する前に、解析を開始することが可能な解析可能量の測定データをデータ転送部15に転送させる。例えば、解析可能量は、データ解析部13が1の解析結果を得ることができる測定データの最少量である。なお、解析可能量は、データ解析部13が1の解析結果を得ることができる測定データの最少量に所定量のマージンを含んだ量としてもよい。
【0030】
本実施の形態において、解析可能量は、測定項目と測定パラメータとに応じて定められている。例えば、前述したROM、フラッシュメモリ、ハードディスク装置などの不揮発性の記憶媒体に、測定項目と測定パラメータとに対して解析可能量が対応付けられたテーブルを格納しておき、データ解析部13は、このテーブルから解析可能量を決定する。
【0031】
なお、解析可能量は、移動端末2から受信される被測定信号の帯域幅、変調方式及びサンプリング周波数に応じて定められていてもよい。例えば、前述したROM、フラッシュメモリ、ハードディスク装置などの不揮発性の記憶媒体に、移動端末2から受信される被測定信号の帯域幅、変調方式及びサンプリング周波数に対して解析可能量が対応付けられたテーブルを格納しておき、データ解析部13は、このテーブルから解析可能量を決定するようにしてもよい。
【0032】
データ解析部13は、第2記憶部14に記憶された測定データの解析を開始してからは、データ転送部15に解析可能量よりも多い量の測定データを転送させる。本実施の形態において、データ解析部13は、第2記憶部14に記憶された測定データの解析を開始してからは、第1記憶部12に記憶された残り測定データと、測定データ生成部11によって第1記憶部12に記憶されていく測定データとの全ての測定データを転送するようにデータ転送部15に指示する。
【0033】
なお、データ解析部13は、第2記憶部14に記憶された測定データの解析を開始してからは、データ転送部15に測定データを分割して順次転送させるようにしてもよい。この場合、データ解析部13は、測定データの解析速度に応じた量の測定データをデータ転送部15に順次転送させる。
【0034】
データ解析部13は、測定データの解析結果を表示部16の結果表示画面に表示する。ここで、データ解析部13は、1の解析結果が得られるたびに、表示部16に結果表示画面を更新させるようにしてもよく、全ての測定データの解析が完了したときに、表示部16に結果表示画面を表示させるようにしてもよい。また、データ解析部13は、測定データの解析結果を測定装置1に設けられたフラッシュメモリ、ハードディスク装置などの不揮発性の記憶媒体に記憶するようにしてもよい。
【0035】
以上のように構成された本発明の実施の形態に係る測定装置1の解析動作について図2を参照して説明する。以下に説明する解析動作は、測定の実行指示により測定が開始されたことに基づいて実行される。
【0036】
まず、ステップS1において、データ解析部13は、データ転送部15に解析可能量の測定データを転送するように指示する(第1ステップ)。ステップS1の処理を終了すると、データ解析部13は、ステップS2の処理を実行する。
【0037】
ステップS2において、データ解析部13は、第2記憶部14に解析可能量の測定データが転送されたか否かを判断する。具体的には、データ解析部13は、転送が完了したことを表す完了割込み信号がデータ転送部15から入力された場合には、第2記憶部14に解析可能量の測定データが転送されたと判断し、完了割込み信号が入力されていない場合には、第2記憶部14に解析可能量の測定データが転送されていないと判断する。
【0038】
ステップS2において、第2記憶部14に解析可能量の測定データが転送されたと判断した場合には(YES)、データ解析部13は、ステップS3の処理を実行する。ステップS2において、第2記憶部14に解析可能量の測定データが転送されていないと判断した場合には(NO)、データ解析部13は、ステップS2の処理を実行し、完了割込み信号の待ち状態となる。
【0039】
ステップS3において、データ解析部13は、第2記憶部14に記憶された測定データの解析を開始する。ステップS3の処理を終了すると、データ解析部13は、ステップS4の処理を実行する。
【0040】
ステップS4において、データ解析部13は、第1記憶部12に記憶された残り測定データと、測定データ生成部11によって第1記憶部12に記憶されていく測定データとの全ての測定データを転送するようにデータ転送部15に指示する(第2ステップ)。ステップS4の処理を終了すると、データ解析部13は、ステップS5の処理を実行する。
【0041】
ステップS5において、データ解析部13は、全ての測定データの解析が完了したか否かを判断する。具体的には、データ解析部13は、ステップS4で実行した転送指示に対してデータ転送部15から完了割込み信号が入力された後に、第2記憶部14に記憶されている測定データの解析が完了し場合には、全ての測定データの解析が完了したと判断する。
【0042】
一方、データ解析部13は、ステップS4で実行した転送指示に対してデータ転送部15から完了割込み信号が入力されていない場合、又は、第2記憶部14に記憶されている測定データの解析が完了していない場合には、全ての測定データの解析が完了していないと判断する。
【0043】
ステップS5において、全ての測定データの解析が完了したと判断した場合には(YES)、データ解析部13は、解析動作を終了する。ステップS5において、全ての測定データの解析が完了していないと判断した場合には(NO)、データ解析部13は、ステップS5の処理を実行し、完了割込み信号の待ち状態となる。
【0044】
なお、本発明の実施の形態における測定装置の制御方法は、図2を参照して説明した解析動作をデータ解析部13に実行させることにより実現する。
【0045】
以上に説明したように、本実施の形態は、第2記憶部14に記憶された測定データの解析を開始する前に、解析を開始することが可能な解析可能量の測定データをデータ転送部15に転送させることによって、測定が開始されてから測定データの解析が開始されるまでの時間を短縮するため、測定時間を短縮することができる。
【0046】
また、本実施の形態において、解析可能量は、データ解析部13が1の解析結果を得ることができる測定データの最少量とするため、測定が開始されてから測定データの解析が開始されるまでの時間を短縮することができる。
【0047】
また、本実施の形態において、データ解析部13は、データ転送部15に解析可能量の測定データを転送させ、解析可能量の測定データの転送が完了したことを表す完了割込み信号がデータ転送部15から入力されたことを契機に、第2記憶部14に記憶された測定データの解析を開始するため、第2記憶部14に記憶された測定データの量が解析可能量となったタイミングで第2記憶部14に記憶された測定データの解析を開始することができる。
【0048】
なお、本実施の形態における測定装置1は、CPUと、RAMと、ROMと、フラッシュメモリと、ハードディスク装置と、通信モジュールとを備えた汎用のコンピュータ装置を接続できるように構成してもよい。
【0049】
この場合、図3に示すように、データ解析部13、第2記憶部14、表示部16及び操作部17を含む測定制御装置20を汎用のコンピュータ装置によって構成し、データ解析部13、第2記憶部14、表示部16及び操作部17を除いた測定装置1と測定制御装置20とによって測定システムを構成してもよい。
【0050】
また、データ解析部13、第2記憶部14、データ転送部15、表示部16及び操作部17を含む測定制御装置20を汎用のコンピュータ装置によって構成し、データ解析部13、第2記憶部14、データ転送部15、表示部16及び操作部17を除いた測定装置1と測定制御装置20とによって測定システムを構成してもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 測定装置
2 移動端末
10 受信部
11 測定データ生成部
12 第1記憶部
13 データ解析部
14 第2記憶部
15 データ転送部
20 測定制御装置
図1
図2
図3