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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022083787
(43)【公開日】2022-06-06
(54)【発明の名称】投票処理システムおよび投票処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/34 20120101AFI20220530BHJP
【FI】
G06Q50/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020195320
(22)【出願日】2020-11-25
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】特許業務法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹内 善彦
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC54
(57)【要約】
【課題】外国人客による投票券購入時の操作性の向上を図る。
【解決手段】投票処理システム1-1は、投票処理装置1とユーザ端末2を備え、ネットワークN1を介して互いに接続される。ユーザ端末2は、投票内容と使用対象の言語の種別とを入力して投票内容と言語の種別とを含む符号情報の生成要求を投票処理装置1に送信し、投票処理装置1で生成された符号情報を保存する。投票処理装置1は、制御部1aおよび記憶部1bを含む。制御部1aは、ユーザ端末2からの生成要求に従い符号情報を生成して、符号情報をユーザ端末2に送信する。制御部1aは、ユーザ端末2に保存されている符号情報を読み取って、投票券の購入における言語の種別に応じた画面表示および音声案内を行う。記憶部1bは、生成した符号情報を記憶する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投票内容と使用対象の言語の種別とを入力して前記投票内容と前記言語の種別とを含む符号情報の生成要求を送信し、生成された前記符号情報を保存するユーザ端末と、
前記生成要求に従い前記符号情報を生成して前記符号情報を前記ユーザ端末に送信し、前記ユーザ端末に保存されている前記符号情報を読み取って、投票券の購入における前記言語の種別に応じた画面表示および音声案内を行う制御部を含む投票処理装置と、
を有する投票処理システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記符号情報として、前記言語の種別に応じたコードを含む2次元バーコードを生成する請求項1記載の投票処理システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記符号情報から外国語の前記コードを検出した場合、日本語の画面表示を前記外国語の画面表示に切り替え、音声案内の日本語の鳴動内部出力を、自動通訳アプリケーションを介して前記外国語の音声に切り替え、切り替えた前記外国語の音声で音声案内を行う請求項2記載の投票処理システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記符号情報を読み取って前記言語の種別を検出した後に、検出した前記言語の種別に応じた画面表示および音声案内を行って現金投入を指示する請求項1記載の投票処理システム。
【請求項5】
投票内容と使用対象の言語の種別とを含む符号情報の生成要求を受信して前記符号情報を生成し、生成した前記符号情報をユーザ端末に送信し、前記ユーザ端末に保存されている前記符号情報を読み取って、投票券の購入における前記言語の種別に応じた画面表示および音声案内を行う制御部と、
生成した前記符号情報を記憶する記憶部と、
を有する投票処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記符号情報として、前記言語の種別に応じたコードを含む2次元バーコードを生成する請求項5記載の投票処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記符号情報から外国語の前記コードを検出した場合、日本語の画面表示を前記外国語の画面表示に切り替え、音声案内の日本語の鳴動内部出力を、自動通訳アプリケーションを介して前記外国語の音声に切り替え、切り替えた前記外国語の音声で音声案内を行う請求項6記載の投票処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記符号情報を読み取って前記言語の種別を検出した後に、検出した前記言語の種別に応じた画面表示および音声案内を行って現金投入を指示する請求項5記載の投票処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投票処理システムおよび投票処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
競馬、競艇、競輪等の公営競技において、投票者が、投票券を現金により購入する場合には、入金後、例えば、マーク式の投票用紙(マークカード)に所望の場名と、レース番号、式別、投票対象の組番等の投票情報をマークして、公営競技場内の投票端末に読み取らせる。投票端末はマークされたマークカードを読み取ると投票券を発券する。このようにして投票者は投票券を現金により購入することができる。
【0003】
一方、近年では、外国人による公営競技の投票券の購入が増加している。このため、昨今の訪日外国人の増加に伴う対応として、公営競技場内の案内所には、英語や中国語等を喋れる人材を配置して、投票券の購入方法を説明しているケースがある。
【0004】
関連技術としては、例えば、サーバが携帯端末からの投票券の払戻要求を受信すると、投票券に印刷されたパスワードと、携帯端末に入力されたパスワードとを比較し、一致の場合に投票券を払い戻す技術が提案されている(特許文献1)。
【0005】
また、複数の投票項目を組み合わせ、投票項目を組み合わせる前の投票項目の合計桁数よりも削減したデータに変換し、該データを2次元コードに変換する技術が提案されている(特許文献2)。
【0006】
さらに、公営競技の出走表を携帯電話の画面に表示し、馬名に着順をマーク指定することで流し指定を行い、出走表画面上で行を選択決定することによりボックス指定を行う技術が提案されている(特許文献3)。
【0007】
また、携帯端末から言語情報や店舗情報が送信され、言語情報にもとづいて言語を特定し、特定した言語に対応する商品説明情報を抽出して画面表示する技術が提案されている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2018-136884号公報
【特許文献2】特開2015-122031号公報
【特許文献3】特開2006-155574号公報
【特許文献4】特開2016-173700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
投票端末では、日本語で画面表示と音声案内が行われる。このため、投票端末を初めて操作する外国人や日本語に不慣れな外国人にとっては、日本語で表示された画面および日本語で鳴動する音声案内では、投票端末でどうやって投票券を購入すればよいのかを知ることが困難である。
【0010】
また、近年の投票端末では、操作画面上のボタン押下にて、画面の表示言語を他国向け(英語、中国語、韓国語等)に切り替える機能が搭載されているものがある。しかし、表示されている他国言語切り替えボタンを押下しても、他国言語に切り替わるのは画面表示のみで、音声案内は日本語のままとなっている。
【0011】
また、他国言語切り替えボタンを誤って押下した場合(英語表記にしたいのに中国語表記にしてしまった等)、言語を元に戻すには一度接客終了させて再度最初から投票し直す必要があり非常に手間がかかってしまう。
【0012】
さらに、外国人の投票券購入をサポートするために、外国語を喋れる人材を追加することは、人件費が上がるため施行者の運用コストが増加してしまう。
1つの側面では、本発明は、外国人客による投票券購入時の操作性の向上を図った投票処理システムおよび投票装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、投票処理システムが提供される。投票処理システムは、投票内容と使用対象の言語の種別とを入力して投票内容と言語の種別とを含む符号情報の生成要求を送信し、生成された符号情報を保存するユーザ端末と、生成要求に従い符号情報を生成して符号情報をユーザ端末に送信し、ユーザ端末に保存されている符号情報を読み取って、投票券の購入における言語の種別に応じた画面表示および音声案内を行う制御部を含む投票処理装置とを有する。
【0014】
また、上記課題を解決するために、投票処理装置が提供される。投票処理装置は、投票内容と使用対象の言語の種別とを含む符号情報の生成要求を受信して符号情報を生成し、生成した符号情報をユーザ端末に送信し、ユーザ端末に保存されている符号情報を読み取って、投票券の購入における言語の種別に応じた画面表示および音声案内を行う制御部と、生成した符号情報を記憶する記憶部とを有する。
【発明の効果】
【0015】
1側面によれば、外国人客による投票券購入時の操作性の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第1の実施の形態の投票処理システムの一例を説明するための図である。
図2】第2の実施の形態の投票処理システムの構成の一例を示す図である
図3】投票処理装置の機能ブロックの一例を示す図である。
図4】投票処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5】投票券の発行が行われるまでの一連の流れの例を示す図である。
図6】QRコードのヘッダ部のデータ構造の一例を示す図である。
図7】QRコードの投票部のデータ構造の一例を示す図である。
図8】QRコード情報の一例を示す図である。
図9】投票処理システムの動作シーケンスの一例を示す図である。
図10】投票処理システムの動作シーケンスの一例を示す図である。
図11】画面表示/音声案内の切り替え処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は第1の実施の形態の投票処理システムの一例を説明するための図である。投票処理システム1-1は、投票処理装置1とユーザ端末2を備え、ネットワークN1を介して互いに接続される。
【0018】
ユーザ端末2は、投票内容と使用対象の言語の種別とを入力して投票内容と言語の種別とを含む符号情報の生成要求を投票処理装置1に送信し、投票処理装置1で生成された符号情報を保存する。
【0019】
投票処理装置1は、制御部1aおよび記憶部1bを含む。制御部1aは、ユーザ端末2からの生成要求に従い符号情報を生成して、符号情報をユーザ端末2に送信する。また、制御部1aは、ユーザ端末2に保存されている符号情報を読み取って、投票券の購入における言語の種別に応じた画面表示および音声案内を行う。
【0020】
記憶部1bは、生成した符号情報を記憶する。なお、制御部1aの機能は、投票処理装置1が備える図示しないプロセッサが、所定のプログラムを実行することによって実現される。
【0021】
動作の流れについて説明する。なお、投票処理装置1は、例えば、公営競技場に設置されているとする。
〔ステップS1〕ユーザ端末2は、投票内容と使用対象の言語の種別とを入力して投票内容と言語の種別とを含む符号情報の生成要求を送信する。
【0022】
〔ステップS2〕制御部1aは、ユーザ端末2からの生成要求に従い符号情報を生成する。符号情報における言語の種別は、例えば、01のコードが英語、02のコードが中国語、03のコードが韓国語というように、言語の種別毎にコードが付されて生成される。
【0023】
〔ステップS3〕制御部1aは、生成した符号情報をユーザ端末2に送信する。
〔ステップS4〕ユーザ端末2は、送信された符号情報を保存する。
〔ステップS5〕ユーザ端末2を有する外国人客は、公営競技場に向かい、ユーザ端末2に保存されている符号情報を投票処理装置1に読み取らせる。
【0024】
〔ステップS6〕制御部1aは、読み取った符号情報にもとづいて、投票券の購入における言語の種別に応じた画面表示および音声案内を行う。例えば、符号情報内の言語の種別のコードが02となっている場合、制御部1aは、中国語によって投票券の購入に関する画面表示および音声案内を行う。
【0025】
このように、投票処理システム1-1では、投票内容と使用対象の言語の種別とを含む符号情報を生成し、生成した符号情報をユーザ端末に送信する。そして、ユーザ端末に保存されている符号情報を読み取って、投票券の購入における言語の種別に応じた画面表示および音声案内を行う。
【0026】
これにより、外国人客に対する投票券の購入に関して、外国人客が指定した言語(外国語)で画面表示および音声案内が行われるので、外国人客が困惑することなく投票券の購入をガイドでき、投票券購入時の操作性の向上およびサービス性を向上させることが可能になる。また、外国語を喋れる人材を追加することが不要となるので、運用コストを低減することが可能になる。
【0027】
[第2の実施の形態]
次に第2の実施の形態の投票処理システムの構成および動作について、以降詳しく説明する。なお、以降では、符号情報として、2次元バーコードであるQR(Quick Response)コード(登録商標)を使用するものとする。
【0028】
<システム構成>
図2は第2の実施の形態の投票処理システムの構成の一例を示す図である。投票処理システム1-2は、投票処理装置10、ユーザ端末20、ホスト(ホストサーバ)30およびホームページ生成サーバ40を備え、互いにネットワークN1を介して接続される。投票処理装置10は、例えば、公営競技場内に設置される。
【0029】
投票処理装置10は、図1に示した投票処理装置1に対応し、QRコード生成サーバ機能部11aおよび投票端末機能部11bを含む。QRコード生成機能部11aは、外国語の言語コードが含まれるQRコードの生成を行う。投票端末機能部11bは、QRコードの読み取りおよび投票券の発券処理を行う。
【0030】
ユーザ端末20は、外国人客が有する携帯端末であり、ディスプレイ、モニタ等の表示装置を備えた情報処理装置である。ユーザ端末20は、例えば、スマートフォンである。ユーザ端末20は、投票者の投票内容を表す投票情報や言語設定のコード等を含むQRコードを表示する。
【0031】
ホスト30は、公営競技場の管理サーバであり、投票処理装置10から送信された投票内容にもとづいて発券許可等の処理を行う。
ホームページ生成サーバ40は、外国人客に向けて投票内容の入力案内を行うための外国人客用のホームページ(外国語表記のホームページ)を生成して、ユーザ端末20に送信する。
【0032】
なお、図2では、QRコード生成サーバ機能部11aおよび投票端末機能部11bを1台の投票処理装置10に設ける構成としたが、それぞれの構成を分離させてもよい。例えば、QRコード生成サーバ機能部11aをネットワークN1に接続される任意のサーバ(QRコード生成サーバ)に実装し、投票端末機能部11bをネットワークN1に接続される投票端末側に実装してもよい。
【0033】
<機能ブロック>
図3は投票処理装置の機能ブロックの一例を示す図である。投票処理装置10は、制御部11、記憶部12および通信インタフェース部13を備える。制御部11は、図1の制御部1aの機能を実現し、記憶部12は、図1の記憶部1bの機能を実現する。
【0034】
制御部11は、QRコード生成サーバ機能部11aおよび投票端末機能部11bを含む。QRコード生成サーバ機能部11aは、QRコード生成部11a1を含む。QRコード生成部11a1は、ユーザ端末20からのQRコードの生成要求にもとづいてQRコード(外国人客向けQRコード)を生成し、生成したQRコードをユーザ端末20に送信する。
【0035】
投票端末機能部11bは、マークカード読み取り部11b1、投票券読み取り部11b2、現金入出金処理部11b3、発券処理部11b4およびQRコードリーダ11b5を含む。
【0036】
マークカード読み取り部11b1は、投票内容が記入されたマークカードの読み取りを行う。投票券読み取り部11b2は、的中投票券の読み取りを行う。現金入出金処理部11b3は、紙幣や硬貨の入出金処理を行う。
【0037】
例えば、紙幣の入出金処理については、紙幣の受け入れ、紙幣の真贋の鑑別、紙幣の収納、紙幣の返却、釣銭(紙幣)の払い出しを行う。また、硬貨の入出金処理については、硬貨の受け入れ、硬貨の真贋の鑑別、硬貨の収納、硬貨の返却、釣銭(硬貨)の払い出しを行う。
【0038】
発券処理部11b4は、投票券を印刷して投票券の発行(発券)を行う。QRコードリーダ11b5は、ユーザ端末20が表示する、QRコード(外国人客向けQRコード)の読み取りを行う。なお、投票処理装置10では、投票内容についてはマークカードでもQRコードでも読み取ることができる。
【0039】
記憶部12は、マークカードやQRコードに含まれる各種情報や、装置運用に関する制御情報等を保存する。通信インタフェース部13は、ネットワークN1に接続して、ユーザ端末20やホスト30等の外部装置に対する通信インタフェース制御を行う。
【0040】
<ハードウェア構成>
図4は投票処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。投票処理装置10は、プロセッサ(コンピュータ)100によって全体制御されている。プロセッサ100は、制御部11の機能を実現する。
【0041】
プロセッサ100には、バス103を介して、メモリ101、入出力インタフェース102およびネットワークインタフェース104が接続されている。
プロセッサ100は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはPLD(Programmable Logic Device)である。またプロセッサ100は、CPU、FPGA、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
【0042】
メモリ101は、記憶部12の機能を実現し、投票処理装置10の主記憶装置として使用される。メモリ101には、プロセッサ100に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ101には、プロセッサ100による処理に要する各種データが格納される。
【0043】
また、メモリ101は、投票処理装置10の補助記憶装置としても使用され、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。メモリ101は、補助記憶装置として、フラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)等の半導体記憶装置やHDD(Hard Disk Drive)等の磁気記録媒体を含んでもよい。
【0044】
バス103に接続されている周辺機器としては、入出力インタフェース102およびネットワークインタフェース104がある。入出力インタフェース102は、キーボードやマウス等の情報入力装置(操作パネル102a)が接続され、情報入力装置から送られてくる信号をプロセッサ100に送信する。
【0045】
さらに、入出力インタフェース102は、音声案内を行うためのスピーカやマイクを含む。さらにまた、入出力インタフェース102は、周辺機器を接続するための通信インタフェースとしても機能する。
【0046】
例えば、入出力インタフェース102は、レーザ光等を利用して、光ディスクに記録されたデータの読み取りを行う光学ドライブ装置を接続することができる。光ディスクには、Blu-rayDisc(登録商標)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(Rewritable)等がある。
【0047】
また、入出力インタフェース102は、メモリ装置、メモリリーダライタおよびQRコードリーダの機能を有する。メモリ装置は、入出力インタフェース102との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタは、メモリカードへのデータの書き込み、またはメモリカードからのデータの読み出しを行う装置である。メモリカードは、カード型の記録媒体である。QRコードリーダは、かざされたQRコードの読み取りを行う。
【0048】
ネットワークインタフェース104は、通信インタフェース部13の機能を有し、ネットワークN1に接続してネットワークインタフェース制御を行う。ネットワークインタフェース104は、例えば、NIC(Network Interface Card)、無線LAN(Local Area Network)カード等を使用することもできる。ネットワークインタフェース104で受信されたデータは、メモリ101やプロセッサ100に出力される。
【0049】
グラフィック処理部105には、ディスプレイ105aが接続されている。グラフィック処理部105は、プロセッサ100からの命令にしたがって、画像をディスプレイ105aの画面に表示させる。
【0050】
以上のようなハードウェア構成によって、投票処理装置10の処理機能を実現することができる。例えば、投票処理装置10は、プロセッサ100がそれぞれ所定のプログラムを実行することで本発明の処理を行うことができる。
【0051】
投票処理装置10は、例えば、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、本発明の処理機能を実現する。投票処理装置10に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。
【0052】
例えば、投票処理装置10に実行させるプログラムを補助記憶装置に格納しておくことができる。プロセッサ100は、補助記憶装置内のプログラムの少なくとも一部を主記憶装置にロードし、プログラムを実行する。
【0053】
また、光ディスク、メモリ装置、メモリカード等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えば、プロセッサ100からの制御により、補助記憶装置にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ100が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0054】
<投票券の発行までの流れ>
図5は投票券の発行が行われるまでの一連の流れの例を示す図である。投票処理システム1-2において、以下のような流れで投票券が発行される。
【0055】
〔ステップS11〕外国人客は、投票券を購入するために、ユーザ端末20(外国人客が所有するスマートフォン等)において、ホームページ生成サーバ40で生成された外国人客用ホームページを表示する。
【0056】
〔ステップS12〕ユーザ端末20は、外国人客用ホームページに投票内容および使用したい言語の入力を行い、QRコードの生成要求を送信する。
〔ステップS13〕投票処理装置10は、投票内容および設定言語の情報を含むQRコードを生成し、ユーザ端末20に送信する。
【0057】
〔ステップS14〕外国人客は、公営競技場に行き、ユーザ端末20に保存したQRコードを投票処理装置10のQRコードリーダにかざし、投票処理装置10は、QRコードを読み取る。
【0058】
〔ステップS15〕投票処理装置10は、読み取ったQRコードに設定されている言語(外国語)のコードを検出し、検出したコードにもとづく外国語による画面表示および音声案内を行う。
【0059】
〔ステップS16〕外国人客は、投票処理装置10の画面表示および音声案内にもとづいて現金を投入し、投票処理装置10は投票券を発行する。
<QRコードのデータ構造>
次に投票処理装置10によって生成されるQRコードについて、図6から図8を用いて説明する。図6はQRコードのヘッダ部のデータ構造の一例を示す図である。QRコードC0は、ヘッダ部h1と、複数の投票部d1-dnを有する。また、QRコードC0のデータ構造は、記憶部12に記憶される。
【0060】
ヘッダ部h1は、項目として、作成日、作成時間、言語および予備を有する。作成日は、QRコードが作成された年月日であり、年は2018-2099の範囲の数値(コード)、月は01-12の範囲のコード、日は01-31の範囲のコードが登録される。
【0061】
作成時間は、QRコードが作成された時分秒であり、時は00-23の範囲のコード、分は00-59の範囲のコード、秒は00-59の範囲のコードが登録される。
言語は、設定可能(画面表示/音声案内で出力可能)な言語が登録され、00のコードが日本語、01のコードが英語、02のコードが中国語、03のコードが韓国語になっている(これらの言語以外も設定可能である)。
【0062】
なお、予備は、予備情報の設定用のフィールドである(予備情報がない場合は例えば、000000が登録される)。
図7はQRコードの投票部のデータ構造の一例を示す図である。投票部d1-dnには、投票内容が登録される。なお、投票部d1-dnは、同じ項目を有するので、投票部d1について説明する。
【0063】
投票部d1は、項目として、投票方式、場名、施行月日、レースおよび投票内容を有する。投票方式は、通常、ボックス、ながし、フォーメーションのいずれかが登録され、01のコードが通常、02のコードがボックス、03のコードがながし、04のコードがフォーメーションになっている。
【0064】
場名では、競技場名が登録され、01のコードが富士通、02のコードが沼津、03のコードが美ヶ原になっている。施行月日は、競技が施行される月日が登録され、月は01-12の範囲のコード、日は01-31の範囲のコードが登録される。レースは、レース番号が登録され、01-12Rの範囲のコードが登録される。
【0065】
また、投票内容は、単勝、複勝、連複、連単、3連複および3連単のいずれかが登録され、01のコードが単勝、02のコードが複勝、03のコードが連複、04のコードが連単、05のコードが3連複、06のコードが3連単になっている。さらに、投票内容には、組番の着順(01-18の範囲のコード)および金額が登録される。
【0066】
図8はQRコード情報の一例を示す図である。QRコード情報C0-1は、図6図7で上述したヘッダ部h1および投票部d1-dnに登録されたコードを有する。
ここで、ヘッダ部h1であることを示すコードを01とする。そして、QRコードC1の作成日が2020年7月22日の場合は作成日のコードは20200722となり、作成時間が09時48分23秒の場合は作成時間のコードは094823となる。
【0067】
さらに、言語が中国語の場合は言語のコードは02となり、予備情報の設定が無い場合は予備のコードは000000となる。したがって、この場合のQRコード情報C0-1のヘッダ部h1のコード情報は、“012020072209482302000000”となる。
【0068】
また、投票部d1であることを示すコードを02とする。そして、投票方式が通常の場合は投票方式のコードは01となり、場名が富士通の場合は場名のコードは01となり、施行月日が7月26日の場合は施行月日のコードは0726となり、レースが11レースの場合はレースのコードが11となる。
【0069】
また、投票内容において、3連単の場合はコードが06となる。さらに、組番1着が01、組番2着が02、組番3着が03としたならば、組番1着から3着までのコードはそれぞれ、01、02、03となる。さらに、金額を500円とした場合にはコードは0005となる。したがって、この場合のQRコード情報C0-1の投票部d1のコード情報は、“020101072611060102030005”となる。
【0070】
<動作シーケンス>
図9図10は投票処理システムの動作シーケンスの一例を示す図である。なお、ステップS21からステップS26までの処理が、外国人客向けQRコードの生成・入手までの流れになる。また、ステップS27からステップS39までの処理が、外国人客向けQRコードの読み取り・発券までの流れになる。
【0071】
〔ステップS21〕外国人客が所有するユーザ端末20に、外国人客に向けて投票券の購入のための外国人客用ホームページが表示される。この場合、ユーザ端末20からホームページ生成サーバ40に対して、外国人客用ホームページ表示依頼が送信され、この表示依頼を受信したホームページ生成サーバ40が外国人客用ホームページをユーザ端末20に送信する。
【0072】
〔ステップS22〕ユーザ端末20は、表示されている外国人客用ホームページを介して投票内容を入力する。また、ユーザ端末20は、外国人客用ホームページを介して言語の入力設定を行う。
【0073】
〔ステップS23〕ユーザ端末20は、入力された投票内容および言語にもとづくQRコードの生成要求を、投票処理装置10に向けて送信する。
〔ステップS24〕QRコード生成サーバ機能部11aは、QRコードの生成要求を受信し、該生成要求に含まれる投票内容および設定された言語にもとづいて、外国人客向けのQRコードを生成する。
【0074】
〔ステップS25〕QRコード生成サーバ機能部11aは、生成したQRコードをユーザ端末20に送信する。
〔ステップS26〕ユーザ端末20は、QRコードを受信して保存する。
【0075】
〔ステップS27〕外国人客は、公営競技場に行き、公営競技場内の投票処理装置10(投票端末機能部11b)のQRコードリーダに向けて、ユーザ端末20に保存してあるQRコードをかざす。
【0076】
〔ステップS28〕投票端末機能部11bは、QRコードを読み取る。
〔ステップS29〕投票端末機能部11bは、QRコードの言語コードが外国語か、または日本語かを判定する。外国語の場合はステップS30に処理が進み、日本語の場合はステップS31に処理が進む。
【0077】
〔ステップS30〕投票端末機能部11bは、外国語の言語コードを検出し、検出した言語コードにもとづく画面表示/音声案内の切り替えを行う。例えば、コード02が設定されている場合は、中国語による画面表示/音声案内を行う。
【0078】
〔ステップS31〕投票端末機能部11bは、現金投入案内を画面に表示し、かつ音声案内で指示する。
〔ステップS32〕外国人客は、投票処理装置10に現金を投入する。
【0079】
〔ステップS33〕投票端末機能部11bは、現金を計数する。
〔ステップS34〕投票端末機能部11bは、QRコードのうちの投票内容における最終確認画面を表示する。
【0080】
〔ステップS35〕外国人客は、最終確認画面を通じて、投票券の購入ボタンを押下する。
〔ステップS36〕投票端末機能部11bは、ホスト30に投票内容を送信する。
【0081】
〔ステップS37〕ホスト30は、投票内容の判定を行い、判定結果を投票処理装置10に向けて応答する。
〔ステップS38〕投票端末機能部11bは、ホスト30からの応答を受信すると、投票券を発行する。
【0082】
〔ステップS39〕外国人客は、発行された投票券を受け取る。
ここで、本発明では、発券が行われる場合、上記のように、外国人向けのQRコードを投票処理装置10にかざすところからスタートとする。現金を投入してからQRコードをかざす方法ではスムーズさに欠けるため、本発明では、作成した外国人向けのQRコードを最初にかざすことで、画面表示と音声案内が所定の外国語に切り替わる。
【0083】
すなわち、QRコードの読み取り、画面表示/音声案内の切り替え、現金投入、投票内容の最終確認、投票券の発行の順で動作する。これにより、投票処理装置10の操作手順がわかりやすくなるという効果を奏する。
【0084】
<画面表示/音声案内の切り替え>
図11は画面表示/音声案内の切り替え処理の一例を示すフローチャートである。
〔ステップS41〕制御部1a(投票端末機能部11b)は、QRコードの言語設定から外国語のコードを検出する(例えば、中国語のコード02を検出したとする)。
【0085】
〔ステップS42〕制御部1aは、日本語の画面表示を外国語の画面表示に切り替える(中国語の画面表示に切り替える)。
〔ステップS43〕制御部1aは、音声案内の日本語の鳴動内部出力を、自動通訳アプリケーションを介して所定の外国語に変換し、変換後の外国語の音声に切り替える(日本語音声を中国語音声に切り替える)。
【0086】
〔ステップS44〕制御部1aは、切り替えた外国語音声で音声案内を行う(中国語音声で音声案内を行う)。
ここで、音声案内に関しては、外国語を1メッセージ毎録音して装置内のメモリに格納して出力させる方法があるが、開発工数が増大であり、サービス提供までに時間と費用が多く発生してしまう。
【0087】
このため、投票処理装置10では、予め自動通訳アプリケーションをインストールしておき、設定された外国語に応じた音声を自動通訳アプリケーションで生成して出力する。また、音声出力する際は、まず日本語を装置内部に出力し(外部へは出力させない)、ループバックさせて自動通訳アプリケーションを介して外国語に変換して外部へ出力させる。このような音声切り替えを行うことにより、開発工数を減少させることができる。
【0088】
以上説明したように、本発明によれば、投票内容と使用対象の言語の種別とを含むQRコードを生成し、生成したQRコードをユーザ端末に送信する。そして、ユーザ端末に保存されているQRコードを読み取って、投票券の購入における言語の種別に応じた画面表示および音声案内を行う。
【0089】
このような外国語設定が可能なQRコードの生成・読み取り機能およびQRコードに設定された外国語による画面表示/音声案内の切り替え機能を有する投票処理装置によって、インバウンドに対応した投票券の発券サービスの向上を実現することが可能になる。
【0090】
また、訪日外国人にとって、公営競技場で投票券を購入するハードルが低くなるので、外国人来場者の増加が見込まれることになり、施行者の売上げアップに貢献することができる。
【0091】
さらに、投票端末の追加開発(初期コスト)だけで本発明の機能を実現可能なために、人件費の削減につながり、施行者の運用コストの低減が可能になる。なお、上記では符号情報として2次元バーコードのQRコードを使用したが、1次元バーコードのような符号を用いてもよい。
【0092】
上記で説明した本発明の投票処理システムおよび投票処理装置の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。この場合、投票処理システムおよび投票処理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0093】
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶部、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶部には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、CD-ROM/RW等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto Optical disk)等がある。
【0094】
プログラムを流通させる場合、例えば、そのプログラムが記録されたCD-ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶部に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0095】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶部に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶部からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0096】
また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP、ASIC、PLD等の電子回路で実現することもできる。
【0097】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。
【符号の説明】
【0098】
1-1 投票処理システム
1 投票処理装置
1a 制御部
1b 記憶部
2 ユーザ端末
N1 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11