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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022083925
(43)【公開日】2022-06-06
(54)【発明の名称】クレンジング化粧料用組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/37 20060101AFI20220530BHJP
   A61Q 1/14 20060101ALI20220530BHJP
【FI】
A61K8/37
A61Q1/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020195566
(22)【出願日】2020-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】000204181
【氏名又は名称】太陽化学株式会社
(72)【発明者】
【氏名】松本 善行
(72)【発明者】
【氏名】樋口 智則
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB032
4C083AC122
4C083AC172
4C083AC342
4C083AC352
4C083AC421
4C083AC422
4C083AD022
4C083AD042
4C083AD092
4C083AD242
4C083BB13
4C083CC23
4C083DD30
4C083DD41
4C083EE06
4C083EE07
(57)【要約】
【課題】水の可溶化量を増やすことで濡れた手で使用することができ、さらに塗布時には肌でのなめらかな塗布感が得られ、洗い流し時にはさっぱりと洗い流すことができる油性クレンジング化粧料用組成物、及びクレンジング化粧料を提供することにある。
【解決手段】下記成分(A)~(D)を含有し、成分(A)と成分(B)の混合HLBが10~12、成分(C)と成分(D)の合計量が35質量%以上である油性クレンジング化粧料用組成物にて、上記課題を解決する。
(A)炭素数が8~10の脂肪酸と平均重合度が5~14のポリグリセリンからなるポリグリセリン脂肪酸エステル
(B)炭素数18の不飽和及び/又は分岐鎖脂肪酸とポリグリセリンのモノもしくはジエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステル
(C)平均分子量が300以上、IOBが0.1~0.2である液状油
(D)平均分子量が300未満、IOBが0~0.25である液状油
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(A)~(D)を含有し、成分(A)と成分(B)の混合HLBが10~12、成分(C)と成分(D)の合計量が35質量%以上である油性クレンジング化粧料用組成物。
(A)炭素数が8~10の脂肪酸と平均重合度が5~14のポリグリセリンからなるポリグリセリン脂肪酸エステル
(B)炭素数18の不飽和及び/又は分岐鎖脂肪酸とポリグリセリンの、モノもしくはジエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステル
(C)平均分子量が300以上、IOBが0.1~0.2である液状油
(D)平均分子量が300未満、IOBが0~0.25である液状油
【請求項2】
成分(A)のポリグリセリン脂肪酸エステルがジカプリン酸ヘキサグリセリル、トリカプリル酸ヘキサグリセリル、モノカプリル酸ヘキサグリセリル、ペンタカプリル酸デカグリセリルからなる群より選択される少なくとも1種以上である、請求項1記載の油性クレンジング化粧料用組成物。
【請求項3】
成分(B)のポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンの平均重合度が2~10である、請求項1又は2記載の油性クレンジング化粧料用組成物。
【請求項4】
成分(B)のポリグリセリン脂肪酸エステルがジオレイン酸デカグリセリル、ジオレイン酸ヘキサグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸ヘキサグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリルからなる群より選択される少なくとも1種以上である、請求項1~3いずれか記載の油性クレンジング化粧料用組成物。
【請求項5】
成分(C)の液状油の含有量が液状油中の15~90質量%である、請求項1~4いずれか記載の油性クレンジング化粧料用組成物。
【請求項6】
成分(D)の液状油の含有量が液状油中の85質量%以下である、請求項1~5いずれか記載の油性クレンジング化粧料用組成物。
【請求項7】
請求項1~6いずれか記載の油性クレンジング化粧料用組成物を含有する、クレンジング化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のポリグリセリン脂肪酸エステルと特定の液状油を含有した油性クレンジング化粧料用組成物、及びこの油性クレンジング化粧料用組成物を含有する化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
メイク落としのためのクレンジング化粧料は様々なタイプがあるが、メイクを落とす効果が高く、且つ容易に洗い流せるオイルタイプが主流である。また、入浴時に使用する場合も多く、濡れた手で使用してもクレンジング力が低下しない性能が求められている。
【0003】
濡れた手で使用できるクレンジング化粧料として、2種の界面活性剤を配合したクレンジングオイル(例えば、特許文献1参照。)が挙げられるが、界面活性剤の配合比率や、主となる油剤は限定されたものであった。さらに、肌でのなめらかな塗布感や、水を透明に可溶化できる能力については、さらなる向上が求められている。また、濡れた手で使用でき、洗い流し時にはさっぱりと洗い流すことが可能なクレンジング化粧料として、分岐脂肪酸や分岐アルコールからなるエステル油や親水性化合物を配合したクレンジングオイル(例えば、特許文献2参照。)が挙げられるが、こちらも主となる油剤が限定され、親水性化合物の配合が必須であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-206450号公報
【特許文献2】特開2018-70481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、水の可溶化量を増やすことで濡れた手で使用することができ、さらに塗布時には肌でのなめらかな塗布感が得られ、洗い流し時にはさっぱりと洗い流すことができる油性クレンジング化粧料用組成物、及びこの油性クレンジング化粧料用組成物を含有するクレンジング化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意努力した結果、2種以上のポリグリセリン脂肪酸エステルと2種以上の液状油を組み合わせることで、水の可溶化量が増大し、水を多量に含んだ濡れた手でも使用できることが可能となった。さらに、塗布時には肌上でなめらかな塗布感が得られ、洗い流し時にはさっぱりと洗い流すことが可能になることを見出し、本発明の完成に至った。
【発明の効果】
【0007】
本発明の油性クレンジング化粧料用組成物、及びこの油性クレンジング化粧料用組成物を含有するクレンジング化粧料は、今まで実現できなかった量の水を可溶化することができ、水を多量に含んだ濡れた手でも問題なく使用することができる。塗布時には肌上でなめらかな塗布感が得られ、洗い流し時にはさっぱりと洗い流すことが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の油性クレンジング化粧料用組成物は、成分(A)、(B)として特定の2種のポリグリセリン脂肪酸エステル、成分(C)、(D)として特定の2種の液状油を含有する。
【0009】
本発明における成分(A)のポリグリセリン脂肪酸エステルは、炭素数が8~10の脂肪酸と平均重合度が5~14、より好ましくは6~10のポリグリセリンからなるエステルである。成分(A)としては、特に限定されるものではないが、例えば、ジカプリン酸ヘキサグリセリル、トリカプリル酸ヘキサグリセリル、モノカプリル酸ヘキサグリセリル、ペンタカプリル酸デカグリセリル等からなる群より選択される少なくとも一種以上が挙げられる。
【0010】
本発明における成分(B)のポリグリセリン脂肪酸エステルは、炭素数18の不飽和及び/又は分岐鎖脂肪酸とポリグリセリンのモノエステル又はジエステルである。構成する脂肪酸が直鎖飽和脂肪酸の場合、油性クレンジング化粧料用組成物中で低温保存時に結晶化し、低温保存安定性が悪くなる。構成するポリグリセリンの平均重合度は、好ましくは2~14、より好ましくは2~10である。成分(B)としては、特に限定されるものではないが、例えば、ジオレイン酸デカグリセリル、ジオレイン酸ヘキサグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸ヘキサグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリルからなる群より選択される少なくとも一種以上が挙げられる。
【0011】
本発明における成分(A)と(B)のポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンの平均重合度の算出方法は、以下の式に基づいて、水酸基価より決定される。水酸基価は公知の方法により測定した。
OHV=56110(n+2)/(74n+18)
OHV:ポリグリセリンの水酸基価
n:ポリグリセリンの平均重合度
【0012】
本発明における成分(A)と(B)のポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリン中の環状体の含有量は、低温保存安定性や洗い流し時のさっぱり感の観点から、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下である。ポリグリセリン中の環状体の含有量は、液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS)を用いて分析することができる。
【0013】
本発明における成分(A)及び(B)のポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと脂肪酸とを常法によるエステル化や、脂肪酸とグリシドールを付加重合することにより容易に得られる。ポリグリセリンと脂肪酸とのエステル化は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリグリセリンと脂肪酸を、酸触媒(リン酸、p-トルエンスルホン酸等)もしくはアルカリ触媒(苛性ソーダ等)存在下、又は無触媒で水を除去しながら、好ましくは100~300℃、より好ましくは120~260℃の範囲で加熱することにより行うことができる。また、反応は不活性ガスの存在下で行ってもよい。このようにして得られたエステルは目的に応じて精製しても良い。精製には減圧下での蒸留、分子蒸留、水蒸気蒸留といった蒸留技術の他、有機溶剤による抽出、分画や合成吸着剤、ゲル濾過剤を充填したカラムによるクロマト分離も利用できる。なお、脂肪酸のかわりに、脂肪酸のエステルを用い、ポリグリセリンとエステル交換を行うことにより、目的のポリグリセリン脂肪酸エステルを得ても良い。
【0014】
本発明におけるHLBは、以下のGriffinの算出法により測定された値を指し、成分(A)と成分(B)のポリグリセリン脂肪酸エステルの混合HLBは加成性を利用し算出される。即ち、本発明における混合HLBは、成分(A)と成分(B)の加重平均値である。けん化価及び中和価は公知の方法により測定した。
HLB=20(1-S/A)
S:ポリグリセリン脂肪酸エステルのけん化価
A:原料脂肪酸の中和価
【0015】
本発明における成分(C)の液状油は、平均分子量が300以上、IOBが0.1~0.2、好ましくは0.1~0.15である液状油である。成分(C)の液状油としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチルヘキサン酸セチル(IOB 0.13、平均分子量368)、パルミチン酸エチルヘキシル(IOB 0.13、平均分子量369)、イソステアリン酸イソプロピル(IOB 0.15、平均分子量327)等からなる群より選択される少なくとも一種以上が挙げられる。
【0016】
本発明における成分(D)の液状油は、平均分子量が300未満、IOBが0~0.25である液状油である。成分(D)の液状油としては、特に限定されるものではないが、例えば、水添ポリイソブテン(IOB 0、平均分子量280)、イソドデカン(IOB 0、平均分子量170)、ジカプリリルエーテル(IOB 0.06、平均分子量242)、ミリスチン酸イソプロピル(IOB 0.18、平均分子量271)、イソノナン酸イソノニル(IOB 0.2、平均分子量285)等からなる群より選択される少なくとも一種以上が挙げられる。
【0017】
本発明における成分(C)及び(D)の液状油の平均分子量は、例えば、構造式や分子式から算出することが可能である。
【0018】
本発明における成分(C)及び(D)の液状油のIOBは、無機性値の有機性値に対する比率を表す値である。Inorganic/Organic Balance(無機性/有機性比)の略であり、甲田らの方法(甲田善生,「有機概念図-基礎と応用-」,三共出版(1984))に基づいて、有機性値と無機性値を求め、無機性値/有機性値により求められる。
【0019】
本発明の油性クレンジング化粧料用組成物における成分(C)及び成分(D)の液状油の含有量は、耐水性や洗い流し時のさっぱり感の観点から、成分(C)と成分(D)の液状油の合計量として、好ましくは35質量%以上、より好ましくは50質量%以上である。
【0020】
本発明の油性クレンジング化粧料用組成物における成分(C)の液状油の含有量は、肌への塗布感や耐水性の観点から、好ましくは液状油中の15~90質量%、より好ましくは40~90質量%、さらに好ましくは40~85質量%である。成分(C)の液状油を2種以上使用する場合の含有量は、その合計量を指す。
【0021】
本発明の油性クレンジング化粧料用組成物における成分(D)の液状油の含有量は、肌への塗布感の観点から、好ましくは液状油中の85質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。成分(D)の液状油を2種以上使用する場合の含有量は、その合計量を指す。
【0022】
本発明の油性クレンジング化粧料用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、通常化粧料に用いられる成分を適宜、その用途、目的に応じて含有することができる。特に限定されるものではないが、例えば、上記成分(A)、(B)のポリグリセリン脂肪酸エステル以外の界面活性剤、成分(C)(D)の液状油以外の油剤、水性ゲル化剤、油性ゲル化剤、紫外線吸収剤、粉体、抗酸化剤、防腐剤、香料、着色剤、キレート剤、清涼剤、増粘剤、植物抽出液、ビタミン類、中和剤、保湿剤、抗炎症剤、pH調整剤、アミノ酸等が挙げられる。
【0023】
本発明の油性クレンジング化粧料用組成物の調製方法は、特に限定されるものではないが、例えば、60℃以上で全成分を溶解した後、室温まで冷却する方法により調製することができる。
【0024】
本発明の油性クレンジング化粧料用組成物は、好ましくは透明な外観を有しており、油性クレンジング化粧料に使用した場合、洗い流した際さっぱりと洗い流せる。本発明におけるクレンジング化粧料は、好ましくは特に濡れた手でも使用できる油性クレンジング化粧料である。
【0025】
本発明のクレンジング化粧料中の油性クレンジング化粧料用組成物の含有量は、クレンジング力の観点から、好ましくは30~100質量%であり、より好ましくは50~100質量%であり、さらに好ましくは80~100質量%である。
【実施例0026】
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、特に記載のない限り、「%」は「質量%」を意味するものとする。
【0027】
油性クレンジング化粧料用組成物の調製
実施例1~18及び比較例1~9
表1~4に示す含有量にて各成分を、200mlビーカーを用いて80℃にて加熱溶解した後、攪拌しながら室温まで冷却して、本発明品1~18、比較品1~9の油性クレンジング化粧料用組成物100gを調製した。なお、各ポリグリセリン脂肪酸エステルは、公知の手段により合成したものである。
【0028】
本発明品1~18及び比較品1~9の油性クレンジング化粧料用組成物について、外観性状、耐水性、乳化粒子径、肌への塗布感、洗浄時のさっぱり感について以下の基準で評価した。それらの結果を表1~4に示した。
【0029】
(試験例1:外観性状)
調製直後の本発明品1~18、比較品1~9の油性クレンジング化粧料用組成物を、バイアル瓶(容量20ml、内径2.5cm)に10g入れ、外観性状について、以下評価基準に従って目視で観察した。
【0030】
(評価基準)
〇:濁りや分離が見られない
△:わずかな濁りが見られる
×:分離している
【0031】
(試験例2:耐水性試験)
水を多量に含んだ濡れた手での使用を想定し、本発明品1~18、比較品1~9の油性クレンジング化粧料用組成物を、バイアル瓶(容量50ml、内径3.2cm)に20g入れ、少量ずつ水を添加しながら撹拌を行ったものを調製し、目視にて安定且つ透明な状態を維持する限界加水率を下記の式より求めた。
限界加水率(%)=E/20×100
E:加水量(g)
【0032】
(試験例3:乳化粒子径)
本発明品1~18、比較品1~9の油性クレンジング化粧料用組成物をバイアル瓶(容量100ml、内径3.2cm)に1g入れた。水を99g添加し混合した後、粒度分布計(BECKMAN COULTER LS 13 320)により粒度分布を測定した。求められる平均径を乳化粒子径とした。
【0033】
(試験例4:肌への塗布感)
本発明品1~18、比較品1~9の油性クレンジング化粧料用組成物を顔に対して1g塗布し、30秒間マッサージした。塗布時の肌への塗布感について、以下の評価基準にて3段階で評価した。
【0034】
(評価基準)
〇:上滑りせず、なめらかである
△:わずかに上滑りするが、なめらかである
×:上滑りし、塗布感がない
【0035】
(試験例5:洗浄時のさっぱり感)
本発明品1~18、比較品1~9の油性クレンジング化粧料用組成物を顔に対して1g塗布し、30秒間マッサージした後、水で洗い流した。洗浄時のさっぱり感について、以下の評価基準にて3段階で評価した。
【0036】
(評価基準)
〇:さっぱり洗い流せる
△:わずかにべとつきが残る
×:さっぱりせず、べとつきが残る
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
表1~4の結果から明らかなように、本発明品1~18の油性クレンジング化粧料用組成物はいずれも外観性状、耐水性に優れ、肌へのなめらかな塗布感、洗浄時のさっぱり感が得られた。成分(D)の液状油を含まない比較品1、3、5は、耐水性や洗浄時のさっぱり感が満足いくものではなかった。成分(C)の液状油を含まない比較品2、4、6は、塗布時に肌上で上滑りし、塗布感が悪く、さらに洗い流し時に肌への残り感が強く、さっぱり感に劣るものであった。また、成分(C)、(D)の液状油の含有量が35%以下である比較品7、8、9は、耐水性や洗浄時のさっぱり感が得られなかった。
【0042】
以下に、本発明のクレンジング化粧料の処方例を挙げる。本発明はこの処方例によって何ら限定されるものではない。なお、含有量は全て製品全量に対する質量%で表している。本処方例は、油性クレンジング化粧料用組成物に対し、通常化粧料に用いられる各種の成分を適宜、その用途、目的に応じて含有し、80℃で全成分を加熱溶解した後、攪拌しながら室温まで冷却する方法により調製することができる。
【0043】
処方例1(クレンジングオイル)
本発明品1を用いて、表5に示した処方に従って、本発明品を含有したクレンジングオイルを調製した。
【0044】
【表5】
【0045】
処方例2(温感クレンジングジェル)
本発明品6を用いて、表6に示した処方に従って、本発明品を含有した温感クレンジングジェルを調製した。
【0046】
【表6】
【0047】
処方例1のクレンジングオイル、処方例2の温感クレンジングジェルは共に、耐水性は満足するものであり、使用時の肌への塗布感、洗浄時のさっぱり感などの使用性が良好であった。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の油性クレンジング化粧料用組成物は、クレンジング化粧料に使用した場合は、洗浄時にさっぱりと洗い流し、肌でのなめらかな塗布感が得られることから、クレンジング化粧料に使用することができ、特に濡れた手でも使用できる油性クレンジング化粧料を提供することが可能となり、産業上貢献大である。