(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084112
(43)【公開日】2022-06-07
(54)【発明の名称】X線検査装置用の回転機構、X線検査装置およびX線検査装置用の回転機構の調整方法
(51)【国際特許分類】
G01N 23/046 20180101AFI20220531BHJP
【FI】
G01N23/046
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020195754
(22)【出願日】2020-11-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】512097042
【氏名又は名称】日本装置開発株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(72)【発明者】
【氏名】木下 修
【テーマコード(参考)】
2G001
【Fターム(参考)】
2G001AA01
2G001BA11
2G001CA01
2G001DA09
2G001HA14
2G001JA08
2G001LA11
2G001SA29
(57)【要約】
【課題】回転する被検査体の回転軌跡を真円に近づけることが可能なX線検査装置用の回転機構を提供する。
【解決手段】このX線検査装置用の回転機構では、軸受12の外輪15を変形させて外輪15の形状を調整するための複数の調整部材17が軸受12の周方向に配列されている。調整部材17は、調整部材保持部11cに対して軸受12の径方向に移動可能になっているとともに、外輪15の外周面に接触可能になっている。軸受12の径方向における外輪15の外周面と調整部材保持部11cとの間には、外輪15を変形させるための隙間Sが形成されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線発生器と、前記X線発生器との間で被検査体を挟むように配置されるX線検出器とを有するX線検査装置で使用されるX線検査装置用の回転機構であって、
テーブルと、前記テーブルを回転可能に保持するテーブル保持部材と、前記テーブルおよび前記テーブル保持部材のいずれか一方に固定される円環状の内輪と前記テーブルおよび前記テーブル保持部材のいずれか他方に固定される円環状の外輪とを有する転がり軸受と、前記外輪を変形させて前記外輪の形状を調整するための3個以上の複数の調整部材とを備え、
複数の前記調整部材は、前記転がり軸受の周方向に配列され、
前記外輪が固定される前記テーブルまたは前記テーブル保持部材は、前記調整部材を移動可能に保持するとともに前記外輪の外周側に配置される調整部材保持部を備え、
前記調整部材は、前記調整部材保持部に対して前記転がり軸受の径方向に移動可能になっているとともに、前記外輪の外周面に接触可能になっており、
前記転がり軸受の径方向における前記外輪の外周面と前記調整部材保持部との間には、前記外輪を変形させるための隙間が形成されていることを特徴とするX線検査装置用の回転機構。
【請求項2】
前記外輪は、前記テーブル保持部材に固定されていることを特徴とする請求項1記載のX線検査装置用の回転機構。
【請求項3】
前記調整部材は、ネジからなる調整用ネジであり、
前記調整部材保持部には、前記調整用ネジが係合するとともに前記転がり軸受の径方向で貫通するネジ穴が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のX線検査装置用の回転機構。
【請求項4】
前記調整用ネジの緩みを防止するための緩み防止用ネジを備え、
前記緩み防止用ネジは、前記転がり軸受の径方向における前記調整用ネジの外側から前記ネジ穴に係合していることを特徴とする請求項3記載のX線検査装置用の回転機構。
【請求項5】
前記転がり軸受は、クロスローラ軸受であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のX線検査装置用の回転機構。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載のX線検査装置用の回転機構を備えることを特徴とするX線検査装置。
【請求項7】
テーブルと、前記テーブルを回転可能に保持するテーブル保持部材と、前記テーブルおよび前記テーブル保持部材のいずれか一方に固定される円環状の内輪と前記テーブルおよび前記テーブル保持部材のいずれか他方に固定される円環状の外輪とを有する転がり軸受とを備え、被検査体を挟むように配置されるX線発生器およびX線検出器を有するX線検査装置で使用されるX線検査装置用の回転機構の調整方法であって、
前記外輪を変形させて前記外輪の形状を調整するための調整部材を前記外輪の外周面に接触させて、前記外輪の形状を調整した状態で、前記外輪を前記テーブルまたは前記テーブル保持部材に固定することを特徴とするX線検査装置用の回転機構の調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工業製品等の被検査体を非破壊で検査するためのX線検査装置で使用されるX線検査装置用の回転機構に関する。また、本発明は、このX線検査装置用の回転機構を備えるX線検査装置に関する。さらに、本発明は、X線検査装置で使用されるX線検査装置用の回転機構の調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、平板状の基板を検査するための検査装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の検査装置は、X線等の放射線を基板に照射する放射線発生器と、基板を保持する基板保持部と、基板の画像を撮影する検出器とを備えている。基板は、たとえば、基板の厚さ方向と上下方向とが一致するように基板保持部に保持されている。放射線発生器は、基板保持部の上側に配置され、検出器は、基板保持部の下側に配置されている。また、特許文献1に記載の検査装置は、基板保持部駆動部を備えている。基板保持部駆動部は、基板保持部を平行移動させる平行移動機構と、基板保持部を回転させる回転機構とを備えている。
【0003】
また、従来、特許文献1に記載の検査装置のように平板状の基板を検査するための検査装置として、たとえば、
図5に示すように、基板101を保持する基板保持部102と、基板保持部102を水平方向の2方向へ移動させるXYテーブル103と、XYテーブル103が搭載される回転機構104とを備える検査装置も使用されている。この検査装置では、基板保持部102の上側に放射線発生器が配置され、回転機構104の下側に検出器が配置されている。
【0004】
回転機構104は、上下方向を回転の軸方向としてXYテーブル103を回転させる。基板保持部102、XYテーブル103および回転機構104には、上下方向で貫通する貫通穴が形成されており、放射線発生器から射出された放射線は、この貫通穴を通過する。回転機構104は、たとえば、XYテーブル103が固定されるテーブル105と、テーブル105を回転可能に保持するテーブル保持部材106と、テーブル105を回転させる駆動機構とを備えている。
【0005】
テーブル105とテーブル保持部材106との間には、比較的内径の大きい転がり軸受け107が配置されている。転がり軸受け107の外輪は、テーブル保持部材106に固定され、転がり軸受け107の内輪は、テーブル105に固定されている。テーブル保持部材106には、たとえば、円筒状の外輪固定部106aが形成されており、転がり軸受け107の外輪は、外輪固定部106aの内周側に圧入されて固定されている。この場合には、転がり軸受け107の外輪をテーブル保持部材106に精度良く固定することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図5に示すように、転がり軸受け107の外輪が外輪固定部106aの内周側に圧入されて固定されている場合には、外輪固定部106aの内周面の形状に応じて転がり軸受け107の外輪が変形するおそれがある。転がり軸受け107の外輪が変形すると、転がり軸受け107の外輪に沿って回転する転がり軸受け107の内輪およびテーブル105の回転軌跡が真円からかけ離れた軌跡になるおそれがある。すなわち、転がり軸受け107の外輪が変形すると、基板101の回転軌跡が真円からかけ離れた軌跡になるおそれがある。また、基板101の回転軌跡が真円からかけ離れた軌跡になると、検出器で取得された基板101の複数枚の画像に基づいて再構成される再構成画像の精度が低下するおそれがある。
【0008】
そこで、本発明の課題は、X線検査装置で使用されるX線検査装置用の回転機構において、回転する被検査体の回転軌跡を真円に近づけることが可能なX線検査装置用の回転機構を提供することにある。また、本発明の課題は、このX線検査装置用の回転機構を備えるX線検査装置を提供することにある。さらに、本発明の課題は、X線検査装置で使用されるX線検査装置用の回転機構の調整方法において、回転する被検査体の回転軌跡を真円に近づけることが可能となるX線検査装置用の回転機構の調整方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明のX線検査装置用の回転機構は、X線発生器と、X線発生器との間で被検査体を挟むように配置されるX線検出器とを有するX線検査装置で使用されるX線検査装置用の回転機構であって、テーブルと、テーブルを回転可能に保持するテーブル保持部材と、テーブルおよびテーブル保持部材のいずれか一方に固定される円環状の内輪とテーブルおよびテーブル保持部材のいずれか他方に固定される円環状の外輪とを有する転がり軸受と、外輪を変形させて外輪の形状を調整するための3個以上の複数の調整部材とを備え、複数の調整部材は、転がり軸受の周方向に配列され、外輪が固定されるテーブルまたはテーブル保持部材は、調整部材を移動可能に保持するとともに外輪の外周側に配置される調整部材保持部を備え、調整部材は、調整部材保持部に対して転がり軸受の径方向に移動可能になっているとともに、外輪の外周面に接触可能になっており、転がり軸受の径方向における外輪の外周面と調整部材保持部との間には、外輪を変形させるための隙間が形成されていることを特徴とする。本発明において、外輪は、たとえば、テーブル保持部材に固定されている。
【0010】
本発明のX線検査装置用の回転機構では、外輪を変形させて外輪の形状を調整するための3個以上の複数の調整部材が、転がり軸受の周方向に配列されている。また、本発明では、調整部材は、調整部材保持部に対して転がり軸受の径方向に移動可能になっているとともに、外輪の外周面に接触可能になっている。さらに、本発明では、転がり軸受の径方向における外輪の外周面と調整部材保持部との間には、外輪を変形させるための隙間が形成されている。そのため、本発明では、X線検査装置用の回転機構によって回転する被検査体の回転軌跡が真円に近づくように、調整部材を用いて外輪の形状を調整した状態でテーブルまたはテーブル保持部材に外輪を固定することが可能になる。したがって、本発明では、X線検査装置用の回転機構によって回転する被検査体の回転軌跡を真円に近づけることが可能になる。
【0011】
本発明において、調整部材は、ネジからなる調整用ネジであり、調整部材保持部には、調整用ネジが係合するとともに転がり軸受の径方向で貫通するネジ穴が形成されていることが好ましい。このように構成すると、調整用ネジの回転量に応じて外輪を変形させることが可能になる。したがって、外輪の形状を容易に調整することが可能になる。
【0012】
本発明において、X線検査装置用の回転機構は、調整用ネジの緩みを防止するための緩み防止用ネジを備え、緩み防止用ネジは、転がり軸受の径方向における調整用ネジの外側からネジ穴に係合していることが好ましい。このように構成すると、調整用ネジが係合するネジ穴に緩み防止用ネジを係合させることで、調整用ネジの緩みを防止することが可能になるため、簡易な構成で調整用ネジの緩みを防止することが可能になる。
【0013】
本発明において、転がり軸受は、たとえば、クロスローラ軸受である。この場合には、X線検査装置用の回転機構によって回転する被検査体の回転精度を高めることが可能になる。また、本発明において、たとえば、X線検査装置は、上述のX線検査装置用の回転機構を備えている。
【0014】
また、上記の課題を解決するため、本発明のX線検査装置用の回転機構の調整方法は、テーブルと、テーブルを回転可能に保持するテーブル保持部材と、テーブルおよびテーブル保持部材のいずれか一方に固定される円環状の内輪とテーブルおよびテーブル保持部材のいずれか他方に固定される円環状の外輪とを有する転がり軸受とを備え、被検査体を挟むように配置されるX線発生器およびX線検出器を有するX線検査装置で使用されるX線検査装置用の回転機構の調整方法であって、外輪を変形させて外輪の形状を調整するための調整部材を外輪の外周面に接触させて、外輪の形状を調整した状態で、外輪をテーブルまたはテーブル保持部材に固定することを特徴とする。
【0015】
本発明のX線検査装置用の回転機構の調整方法では、外輪を変形させて外輪の形状を調整するための調整部材を外輪の外周面に接触させて、外輪の形状を調整した状態で、外輪をテーブルまたはテーブル保持部材に固定している。そのため、本発明では、X線検査装置用の回転機構によって回転する被検査体の回転軌跡が真円に近づくように、調整部材を用いて外輪の形状を調整した状態でテーブルまたはテーブル保持部材に外輪を固定することが可能になる。したがって、本発明のX線検査装置用の回転機構の調整方法で調整を行えば、X線検査装置用の回転機構によって回転する被検査体の回転軌跡を真円に近づけることが可能になる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明のX線検査装置用の回転機構では、回転する被検査体の回転軌跡を真円に近づけることが可能になる。また、本発明のX線検査装置用の回転機構の調整方法で調整を行えば、回転する被検査体の回転軌跡を真円に近づけることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施の形態にかかるX線検査装置の概略構成を説明するための図である。
【
図2】(A)は、
図1に示すテーブル保持部材の平面図であり、(B)は、(A)のE部の拡大図である。
【
図3】
図1のF部の構成を説明するための拡大図である。
【
図4】本発明の他の実施の形態にかかるテーブル保持部材および転がり軸受の構成を説明するための図である。
【
図5】従来技術にかかる検査装置用の回転機構の構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
(X線検査装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるX線検査装置1の概略構成を説明するための図である。
【0020】
本形態のX線検査装置1は、工業製品等の被検査体2を非破壊で検査するための装置である。本形態の被検査体2は、平板状に形成されるガラスエポキシ基板等の基板(回路基板)である。したがって、以下では、被検査体2を「基板2」とする。基板2には、ICチップ等の電子部品が実装されており、X線検査装置1では、いわゆる斜めCTによって、基板2と電子部品との接合部分の検査が行われる。そのため、X線検査装置1での検査では、たとえば、ミクロン単位の高い検査精度が要求される。
【0021】
X線検査装置1は、基板2にX線を照射するX線発生器3と、X線発生器3との間で基板2を挟むように配置されるとともに基板2のX線画像を取得するX線検出器4と、基板2が載置される載置台5と、載置台5が取り付けられるXYテーブル6と、XYテーブル6が搭載される回転機構(X線検査装置用の回転機構)7とを備えている。基板2は、基板2の厚さ方向と上下方向とが一致するように載置台5に載置される。
【0022】
X線発生器3は、基板2に向かって円錐状のX線を射出する。X線検出器4は、二次元のX線検出器(エリアセンサ)である。X線検出器4は、X線検出器4の受光面がX線発生器3側を向くように配置されており、X線検出器4には、基板2の透視像が写し出される。X線発生器3とX線検出器4とは、上下方向において基板2を挟むように配置されている。X線発生器3とX線検出器4との間には、基板2の一部分が挟まれている。載置台5は、XYテーブル6の上端部に着脱可能に取り付けられている。XYテーブル6は、回転機構7の上端に取り付けられており、回転機構7の上側に配置されている。X線発生器3は、基板2よりも上側に配置されている。X線検出器4は、回転機構7よりも下側に配置されている。
【0023】
XYテーブル6は、載置台5が取り付けられる第1移動テーブルと、上下方向に直交するX方向に第1移動テーブルを移動させる第1テーブル駆動機構と、第1移動テーブルおよび第1テーブル駆動機構が搭載される第2移動テーブルと、上下方向とX方向とに直交するY方向に第2移動テーブルを移動させる第2テーブル駆動機構と、第2移動テーブルおよび第2テーブル駆動機構が搭載される固定テーブルとを備えている。載置台5、第1移動テーブル、第2移動テーブルおよび固定テーブルには、X線発生器3から射出されるX線を通過させるための貫通穴が形成されている。
【0024】
回転機構7は、XYテーブル6の固定テーブルが取り付けられるテーブル10と、テーブル10を回転可能に保持するテーブル保持部材11と、テーブル10とテーブル保持部材11との間に配置される転がり軸受12とを備えている。回転機構7は、上下方向を回転の軸方向として、XYテーブル6を回転させる。すなわち、回転機構7は、上下方向を回転の軸方向として、載置台5に載置される基板2を回転させる。回転機構7の具体的な構成については後述する。
【0025】
X線検査装置1で基板2の検査を行うときには、回転機構7が等速で回転させている基板2に、X線発生器3がX線を照射する。X線検出器4は、基板2の透視像が写る二次元のX線画像を順次、複数枚取得する。具体的には、X線検出器4は、基板2が一定角度回転するごとに、X線画像を連続的に取得する。X線検出器4で取得された複数枚のX線画像は、たとえば、PC(パーソナルコンピュータ)に取り込まれる。PCは、複数枚のX線画像に基づいて所定の演算処理を行って基板2のCT画像を生成する。なお、X線検査装置1で基板2の検査を行うときに、360°の等分割位置においてテーブル10を一時停止させながら、順次、X線検出器4が、基板2の透視像が写る二次元のX線画像を取得しても良い。
【0026】
(回転機構の構成)
図2(A)は、
図1に示すテーブル保持部材11の平面図であり、
図2(B)は、
図2(A)のE部の拡大図である。
図3は、
図1のF部の構成を説明するための拡大図である。
【0027】
回転機構7は、上述のテーブル10、テーブル保持部材11および転がり軸受12に加えて、テーブル10を回転させる駆動機構(図示省略)を備えている。駆動機構は、たとえば、駆動源としてのモータと、モータの動力をテーブル10に伝達する動力伝達機構とを備えている。モータは、テーブル保持部材11に固定されている。動力伝達機構は、たとえば、モータの出力軸に固定される駆動歯車と、テーブル10に固定される円環状かつ大径の従動歯車とを備えている。
【0028】
転がり軸受12(以下「軸受12」とする。)は、クロスローラ軸受である。軸受12は、テーブル10に固定される円環状の内輪14と、テーブル保持部材11に固定される円環状の外輪15と、内輪14と外輪15との間に配置される複数のローラ(ころ)16とを備えている。軸受12は、比較的大型の軸受であり、内輪14の内径は、たとえば、500mmとなっている。外輪15は、上下方向に分割される2個の外輪部材によって構成されている。2個の外輪部材は、図示を省略するネジによって互いに固定されている。なお、外輪15は、2個の外輪部材に分割されていなくても良い。すなわち、外輪15は、1個の部材によって構成されていても良い。この場合には、内輪14が、上下方向に分割される2個の内輪部材によって構成されていても良い。
【0029】
また、回転機構7は、回転機構7の組立時に外輪15を変形させて外輪15の形状を調整するための3個以上の複数の調整部材17を備えている。本形態の調整部材17は、ネジからなる調整用ネジである。したがって、以下では、調整部材17を「調整用ネジ17」とする。本形態の回転機構7は、たとえば、12本の調整用ネジ17を備えている。さらに、回転機構7は、調整用ネジ17の緩みを防止するための緩み防止用ネジ18を備えている。回転機構7は、調整用ネジ17と同数の緩み防止用ネジ18を備えている。すなわち、回転機構7は、12本の緩み防止用ネジ18を備えている。
【0030】
テーブル10は、内輪14の内周側に配置されている。テーブル10は、内輪14が固定される円環状の第1テーブル部材19と、第1テーブル部材19が固定されるとともにXYテーブル6の固定テーブルが固定される円環状の第2テーブル部材20とから構成されている。X線発生器3から射出されるX線は、円環状に形成される第1テーブル部材19および第2テーブル部材20の内周側を通過する。内輪14は、固定用ネジ(図示省略)によって第1テーブル部材19に固定されている。第1テーブル部材19は、固定用ネジ(図示省略)によって第2テーブル部材20に固定されている。XYテーブル6の固定テーブルは、固定用ネジ(図示省略)によって第2テーブル部材20に固定される。
【0031】
テーブル保持部材11は、円環状に形成されている。X線発生器3から射出されるX線は、円環状に形成されるテーブル保持部材11の内周側を通過する。テーブル保持部材11には、外輪15が載置される載置面11aが形成されている。載置面11aは、円環状に形成されるテーブル保持部材11の中心を曲率中心とする円環状に形成されている。また、載置面11aは、上下方向に直交する平面である。載置面11aに載置される外輪15は、軸受12の周方向に配列される複数の固定用ネジ23によってテーブル保持部材11に固定されている。
【0032】
外輪15は、たとえば、12本の固定用ネジ23によってテーブル保持部材11に固定されている。12本の固定用ネジ23は、軸受12の周方向において一定のピッチで配列されている。すなわち、12本の固定用ネジ23は、テーブル保持部材11の中心に対して等角度ピッチ(30°ピッチ)で配列されている。テーブル保持部材11には、固定用ネジ23の軸部に形成されるオネジが係合するネジ穴11bが形成されている。ネジ穴11bは、載置面11aから下側に向かって窪んでいる。
【0033】
外輪15には、固定用ネジ23の軸部が挿通される挿通穴15aが形成されている。挿通穴15aは、上下方向で外輪15を貫通する丸穴である。本形態では、調整用ネジ17による外輪15の変形が可能となるように、挿通穴15aの内径は、固定用ネジ23の軸部の外径よりも大きくなっている。すなわち、挿通穴15aは、いわゆるばか穴である。固定用ネジ23の軸部は、外輪15の上側から挿通穴15aに挿通されており、固定用ネジ23の頭部は、外輪15の上側に配置されている。
【0034】
テーブル保持部材11の、載置面11aの外周側には、調整用ネジ17を移動可能に保持する調整部材保持部としてのネジ保持部11cが形成されている。すなわち、テーブル保持部材11は、外輪15の外周側に配置されるネジ保持部11cを備えている。ネジ保持部11cは、載置面11aよりも上側に突出する円筒状に形成されている。また、ネジ保持部11cは、テーブル保持部材11の中心を軸心とする円筒状に形成されている。なお、本形態のネジ保持部11cは、載置面11aが形成されるテーブル保持部材11の本体部と一体で形成されているが、テーブル保持部材11の本体部と別体で形成されたネジ保持部11cがテーブル保持部材11の本体部に固定されていても良い。
【0035】
ネジ保持部11cには、調整用ネジ17が係合するネジ穴11dが形成されている。本形態では、12個のネジ穴11dがネジ保持部11cに形成されている。ネジ穴11dは、ネジ保持部11cの径方向においてネジ保持部11cを貫通している。すなわち、ネジ穴11dは、軸受12の径方向においてネジ保持部11cを貫通している。12個のネジ穴11dは、軸受12の周方向において一定のピッチで配列されている。すなわち、12個のネジ穴11dは、テーブル保持部材11の中心に対して等角度ピッチ(30°ピッチ)で配列されている。ネジ穴11dは、軸受12の周方向においてネジ穴11bからわずかにずれた位置に形成されており、軸受12の周方向においてネジ穴11bの近傍に形成されている。
【0036】
図3に示すように、軸受12の径方向における外輪15とネジ保持部11cとの間には、外輪15を変形させるための隙間Sが形成されている。すなわち、軸受12の径方向における外輪15の外周面とネジ保持部11cの内周面との間には、外輪15を変形させるための隙間Sが形成されている。隙間Sは、軸受12の周方向における全域に形成されている。隙間Sは、たとえば、1mm未満の隙間である。
【0037】
調整用ネジ17は、たとえば、頭部を有しない六角穴付き止めネジである。調整用ネジ17は、ネジ穴11dに係合しており、外輪15の外周側に配置されている。12本の調整用ネジ17は、軸受12の周方向に配列されている。具体的には、12本の調整用ネジ17は、軸受12の周方向において一定のピッチで配列されており、テーブル保持部材11の中心に対して等角度ピッチ(30°ピッチ)で配列されている。また、調整用ネジ17は、ネジ保持部11cに対して軸受12の径方向に移動可能となっている。すなわち、12本の調整用ネジ17は、テーブル保持部材11の中心に対して放射状に配置されている。調整用ネジ17の一端は、外輪15の外周面に接触可能となっている。
【0038】
緩み防止用ネジ18は、調整用ネジ17と同様に、六角穴付き止めネジである。緩み防止用ネジ18は、ネジ穴11dに係合している。具体的には、緩み防止用ネジ18は、軸受12の径方向における調整用ネジ17の外側からネジ穴11dに係合している。緩み防止用ネジ18は、調整用ネジ17の他端に所定の接触圧で接触することで、調整用ネジ17の緩みを防止している。
【0039】
(回転機構の調整方法)
X線検査装置1では、回転機構7によって回転する基板2の回転軌跡を真円に近づけるため、回転機構7の組立時に、調整用ネジ17を外輪15の外周面に接触させて外輪15の形状を調整した状態で外輪15をテーブル保持部材11に固定する。具体的には、まず、円筒スコヤが載置される載置台を第2テーブル部材20の上面に固定して、載置台に円筒スコヤを載置する。その状態でテーブル10を回転させながら、円筒スコヤの外周面の変位をダイヤルゲージ等で検出するとともに、円筒スコヤの外周面の変位の検出結果に基づいて、テーブル10の回転中心と円筒スコヤの軸心とがほぼ一致するように、載置台に載置される円筒スコヤの位置を調整する。このときには、調整用ネジ17は、外輪15の外周面に接触していない。また、緩み防止用ネジ18は、取り外されている。
【0040】
その後、テーブル10を回転させながら、円筒スコヤの外周面の変位を検出するとともに、円筒スコヤの外周面の変位の検出結果に基づいて、円筒スコヤの回転軌跡が真円に近づくように、外輪15を変形させて外輪15の形状を調整する。具体的には、円筒スコヤの外周面の変位の検出結果に基づいて、外輪15の変形させたい箇所に最も近い固定用ネジ23を緩めるとともに、この固定用ネジ23に最も近い調整用ネジ17を回し、軸受12の径方向の内側に向かって調整用ネジ17を移動させて、外輪15の外周面に調整用ネジ17を押し付ける。外輪15の外周面とネジ保持部11cの内周面との間には隙間Sが形成されているため、調整用ネジ17の回転量に応じて外輪15が変形する。
【0041】
その後、緩めてあった固定用ネジ23を絞めた後、テーブル10を回転させながら、再び、円筒スコヤの外周面の変位を検出する。また、円筒スコヤの外周面の変位の検出結果に基づいて、外輪15の変形させたい箇所に最も近い固定用ネジ23を緩めるとともに、この固定用ネジ23に最も近い調整用ネジ17を回して、外輪15の外周面に調整用ネジ17を押し付ける。その後、緩めてあった固定用ネジ23を絞める。
【0042】
これらの作業を繰り返して、円筒スコヤの回転軌跡が真円に近づくように、外輪15の形状を調整する。外輪15の形状を調整する際には、円筒スコヤの外周面の変位の検出結果に基づいて、外輪15の外周面に接触している調整用ネジ17が軸受12の径方向の外側に向かって移動するように、調整用ネジ17を回すこともある。外輪15の形状の調整が終わると、緩み防止用ネジ18を取り付けて、調整用ネジ17の緩みを防止する。また、外輪15の形状の調整が終わると、全ての固定用ネジ23をしっかり締めて、固定用ネジ23によって外輪15をテーブル保持部材11に本固定する。
【0043】
円筒スコヤの回転軌跡が真円に近づくように外輪15の形状が調整されると、回転機構7によって回転する基板2の回転軌跡も真円に近づく。なお、外輪15の形状の調整が終わったときに、外輪15の外周面に接触していない調整用ネジ17が存在する場合もある。この場合には、緩み防止用ネジ18を取り付ける前に、外輪15の外周面に接触していない調整用ネジ17も外輪15の外周面に軽く接触させる。
【0044】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、12本の調整用ネジ17が、軸受12の周方向に配列されており、外輪15の外周側から外輪15の外周面に接触可能になっている。また、本形態では、外輪15の外周面とネジ保持部11cの内周面との間に、外輪15を変形させるための隙間Sが形成されている。そのため、本形態では、上述のように、回転機構7によって回転する基板2の回転軌跡が真円に近づくように、調整用ネジ17を用いて外輪15の形状を調整した状態で、テーブル保持部材11に外輪15を固定することが可能になる。したがって、本形態では、回転機構7によって回転する基板2の回転軌跡を真円に近づけることが可能になる。
【0045】
本形態では、調整用ネジ17によって外輪15の形状が調整されており、調整用ネジ17の回転量に応じて外輪15が変形する。そのため、本形態では、外輪15の形状を容易に調整することが可能になる。また、本形態では、調整用ネジ17が係合するネジ穴11dに緩み防止用ネジ18を係合させることで、調整用ネジ17の緩みが防止されているため、簡易な構成で調整用ネジ17の緩みを防止することが可能になる。
【0046】
(テーブル保持部材および転がり軸受の変形例)
図4は、本発明の他の実施の形態にかかるテーブル保持部材11および軸受12の構成を説明するための図である。なお、
図4では、上述した形態と同様の構成には同一の符号を付している。
【0047】
上述した形態において、テーブル保持部材11は、
図4に示すように、円環状の第1保持部材25と円環状の第2保持部材26との2個の部材によって構成されていても良い。この変形例では、第1保持部材25に載置面11aが形成されている。載置面11aの外周側には、載置面11aよりも上側に突出する円筒状の円筒部25aが形成されている。第1保持部材25と第2保持部材26とは、固定用ネジ27によって互いに固定されている。たとえば、第1保持部材25と第2保持部材26とは、軸受12の周方向において一定のピッチで配列される12本の固定用ネジ27によって互いに固定されている。
【0048】
この変形例では、外輪15は、外輪15の上端面に接触する固定用ネジ28によってテーブル保持部材11に固定されている。具体的には、外輪15が固定用ネジ28によって載置面11aに押し付けられることで外輪15がテーブル保持部材11に固定されている。外輪15は、たとえば、軸受12の周方向において一定のピッチで配列される12本の固定用ネジ28によってテーブル保持部材11に固定されている。固定用ネジ28は、軸受12の径方向において固定用ネジ27よりも内側に配置されている。また、固定用ネジ28は、たとえば、軸受12の周方向において固定用ネジ27と同じ位置に配置されている。この変形例では、外輪15に挿通穴15aが形成されておらず、外輪15の外径は、上述した形態の外輪15の外径よりも小さくなっている。
【0049】
固定用ネジ28は、たとえば、六角穴付き止めネジである。第2保持部材26には、固定用ネジ28が係合するネジ穴26aが形成されている。また、第2保持部材26には、調整用ネジ17および緩み防止用ネジ18が係合するネジ穴11dが形成されている。ネジ穴26aは、軸受12の周方向においてネジ穴11bの近傍に形成されている。第2保持部材26は、ネジ穴11dが形成される円筒状の円筒部26bと、ネジ穴26aが形成される円環状の円環部26cとから構成されている。円環部26cは、円筒部26bの上端部から円筒部26bの内周側に突出している。円筒部26bの下端面は、円筒部25aの上端面に接触している。
【0050】
この変形例では、円筒部25aと円筒部26bとによって、調整用ネジ17を移動可能に保持するとともに外輪15の外周側に配置される調整部材保持部としてのネジ保持部11cが構成されている。この変形例でも、軸受12の径方向における外輪15とネジ保持部11cとの間には、外輪15を変形させるための隙間Sが形成されている。すなわち、軸受12の径方向における外輪15の外周面と円筒部25a、26bの内周面との間には、外輪15を変形させるための隙間Sが形成されている。隙間Sは、軸受12の周方向における全域に形成されている。
【0051】
この変形例では、外輪15を変形させて外輪15の形状を調整する際に、外輪15の変形させたい箇所に最も近い固定用ネジ28を緩めるとともに、この固定用ネジ28に最も近い調整用ネジ17を回して、外輪15の外周面に調整用ネジ17を押し付ける。その後、緩めてあった固定用ネジ28を絞める。この変形例でも、上述した形態と同様の効果を得ることができる。
【0052】
(他の実施の形態)
上述した形態において、緩み防止用ネジ18は、調整用ネジ17の軸方向に直交する方向から調整用ネジ17の外周面に接触することで、調整用ネジ17の緩みを防止しても良い。この場合には、ネジ穴11dに加えて、緩み防止用ネジ18が係合するネジ穴がネジ保持部11cに形成されている。また、この場合には、調整用ネジ17は、頭部を有する頭付のネジであっても良い。また、回転機構7は、緩み防止用ネジ18を備えていなくても良い。この場合には、たとえば、外輪15の形状を調整した後にネジ穴11dに注入される接着剤によって調整用ネジ17の緩みが防止されても良い。
【0053】
上述した形態において、回転機構7が有する調整用ネジ17の本数は、3本以上11本以下であっても良いし、13本以上であっても良い。たとえば、回転機構7が有する調整用ネジ17の本数は、24本であっても良い。回転機構7が有する調整用ネジ17の本数が比較的少ない場合には、ネジ保持部11cは、円筒状に形成されていなくても良い。たとえば、ネジ保持部11cは、1個のネジ穴11dが形成される円弧状の曲板であっても良い。この場合には、複数のネジ保持部11cが軸受12の周方向において一定のピッチで配置されている。また、この場合には、複数のネジ保持部11cは、載置面11aが形成されるテーブル保持部材11の本体部と一体で形成されていても良いし、テーブル保持部材11の本体部と別体で形成された複数のネジ保持部11cがテーブル保持部材11の本体部に固定されていても良い。
【0054】
上述した形態において、テーブル保持部材11に、固定用ネジ23の軸部が挿通される挿通穴が形成され、外輪15に、固定用ネジ23の軸部に形成されるオネジが係合するネジ穴が形成されていても良い。また、上述した形態において、内輪14がテーブル保持部材11に固定され、外輪15がテーブル10に固定されていても良い。この場合には、テーブル10が、ネジ保持部11cに相当するネジ保持部を備えており、このネジ保持部には、ネジ穴11dが形成されている。
【0055】
上述した形態において、外輪15を変形させて外輪15の形状を調整するための調整部材17は、調整用ネジ以外の、棒状または筒状等の部材であっても良い。たとえば、調整部材17は、油圧シリンダのロッドであっても良い。この場合には、テーブル保持部材11は、油圧シリンダの本体部が固定されるシリンダ保持部を備えている。このシリンダ保持部は、調整部材17である油圧シリンダのロッドを移動可能に保持する移動部材保持部である。
【0056】
また、上述した形態において、調整部材17は、偏心カムであっても良い。この場合には、テーブル保持部材11は、偏心カムを回動可能に保持する移動部材保持部としてのカム保持部を備えている。偏心カムは、カム保持部に対して軸受12の径方向に移動可能となっている。具体的には、上下方向から見たときに、偏心カムの外周面がカム保持部に対して軸受12の径方向に移動可能となっている。
【0057】
上述した形態において、形状調整後の外輪15の形状を維持することができるのであれば、外輪15の形状を調整した後に調整用ネジ17を取り外しても良い。たとえば、隙間Sに接着剤を注入することで、形状調整後の外輪15の形状を維持することができるのであれば、外輪15の形状を調整した状態で隙間Sに接着剤を注入するとともに、その後、ネジ穴11dから調整用ネジ17を取り外しても良い。すなわち、完成後の回転機構7は、調整用ネジ17を備えていなくても良い。
【0058】
上述した形態において、軸受12は、クロスローラ軸受以外のころ軸受(ローラ軸受)であっても良いし、玉軸受(ボール軸受)であっても良い。また、上述した形態において、X線検査装置1は、XYテーブル6を備えていなくても良い。この場合には、回転機構7に載置台5が取り付けられる。さらに、上述した形態において、X線検査装置1で検査が行われる被検査体は、基板2以外のものであっても良い。
【符号の説明】
【0059】
1 X線検査装置
2 基板(被検査体)
3 X線発生器
4 X線検出器
7 回転機構(X線検査装置用の回転機構)
10 テーブル
11 テーブル保持部材
11c ネジ保持部(調整部材保持部)
11d ネジ穴
12 軸受(転がり軸受)
14 内輪
15 外輪
17 調整用ネジ(調整部材)
18 緩み防止用ネジ
S 隙間
【手続補正書】
【提出日】2021-09-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項7】
テーブルと、前記テーブルを回転可能に保持するテーブル保持部材と、前記テーブルおよび前記テーブル保持部材のいずれか一方に固定される円環状の内輪と前記テーブルおよび前記テーブル保持部材のいずれか他方に固定される円環状の外輪とを有する転がり軸受とを備え、被検査体を挟むように配置されるX線発生器およびX線検出器を有するX線検査装置で使用されるX線検査装置用の回転機構の調整方法であって、
前記外輪を変形させて前記外輪の形状を調整するための調整部材であって前記転がり軸受の周方向に配列される複数の前記調整部材を前記外輪の外周面に接触させて、前記外輪の形状を調整した状態で、前記外輪を前記テーブルまたは前記テーブル保持部材に固定することを特徴とするX線検査装置用の回転機構の調整方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
また、上記の課題を解決するため、本発明のX線検査装置用の回転機構の調整方法は、テーブルと、テーブルを回転可能に保持するテーブル保持部材と、テーブルおよびテーブル保持部材のいずれか一方に固定される円環状の内輪とテーブルおよびテーブル保持部材のいずれか他方に固定される円環状の外輪とを有する転がり軸受とを備え、被検査体を挟むように配置されるX線発生器およびX線検出器を有するX線検査装置で使用されるX線検査装置用の回転機構の調整方法であって、外輪を変形させて外輪の形状を調整するための調整部材であって転がり軸受の周方向に配列される複数の調整部材を外輪の外周面に接触させて、外輪の形状を調整した状態で、外輪をテーブルまたはテーブル保持部材に固定することを特徴とする。