(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084178
(43)【公開日】2022-06-07
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/61 20140101AFI20220531BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20220531BHJP
A63F 13/30 20140101ALI20220531BHJP
A63F 13/80 20140101ALI20220531BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20220531BHJP
G09F 19/00 20060101ALI20220531BHJP
G06Q 30/02 20120101ALI20220531BHJP
【FI】
A63F13/61
A63F13/79
A63F13/30
A63F13/80 E
A63F13/55
G09F19/00 Z
G06Q30/02 398
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020195863
(22)【出願日】2020-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100207619
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 知晴
(72)【発明者】
【氏名】宮城 聡太郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】ゲームを楽しみながら、ユーザに所定の情報を提供可能なゲームシステムを提供する。
【解決手段】ゲーム画像生成手段80は、複数のユーザの夫々に提示されるゲームのゲーム画像を生成する。入力操作情報取得手段82は、入力操作情報の取得に関する各種処理を実行する。入力操作情報処理手段84は、入力操作情報に応じて実行するゲーム内処理の内容を決定する。広告内容等決定手段61は、決定されたゲーム内処理の内容などに応じて、ゲーム画像上に提示する広告の内容、大きさ、位置などを決定する。画像提示手段62は、生成した広告をゲーム画像の所定の位置に表示して、その広告が表示された提示画像を第1ユーザ端末2および第2ユーザ端末3のそれぞれに送信する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザが参加し得るゲームに係る情報処理装置を、
複数の前記ユーザの夫々に提示される前記ゲームのゲーム画像を生成するゲーム画像生成手段と、
前記ゲームをプレイする第1のユーザによりなされた前記ゲームに対する入力操作の内容に応じて、前記ゲーム画像の全部又は一部に表示される広告の内容及び形態を決定する広告内容決定手段と、
決定された前記広告の内容及び形態に基づいて生成された前記広告を、前記ゲーム画像の所定の位置に表示して、複数の前記ユーザの全部又は一部のユーザに提示する広告画像提示手段と、
して機能させるプログラム。
【請求項2】
前記広告内容決定手段は、前記入力操作によって生じるゲーム内処理の結果に応じて、前記広告の内容及び形態を決定する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記広告画像提示手段は、前記第1のユーザに属する前記ゲームのプレイ領域には前記広告を表示せず、前記第1のユーザとは異なる他のユーザに属する前記ゲームのプレイ領域にのみ前記広告を表示する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記広告画像提示手段は、前記第1のユーザに属する前記ゲームのプレイ領域に前記広告が表示されている又は表示される予定である場合に、当該広告を削除又は表示しないものとする、
請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記広告内容決定手段は、複数の前記ユーザの夫々の種別又は特性に応じて、前記広告の内容及び形態を決定する、
請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記広告は、前記ゲームの仮想空間内に、前記ゲームの進行を妨害するオブジェクトとして表示される、
請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記広告は、前記ゲーム画像と独立して生成され、前記ゲーム画像の一部に重ねて表示される、
請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
複数のユーザが参加し得るゲームに係る情報処理システムであって、
複数の前記ユーザの夫々に提示される前記ゲームのゲーム画像を生成するゲーム画像生成手段と、
前記ゲームをプレイする第1のユーザによりなされた前記ゲームに対する入力操作の内容に応じて、前記ゲーム画像の全部又は一部に表示される広告の内容及び形態を決定する広告内容決定手段と、
決定された前記広告の内容及び形態に基づいて生成された前記広告を、前記ゲーム画像の所定の位置に表示して、複数の前記ユーザの全部又は一部のユーザに提示する広告画像提示手段と、
を備える情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワークゲームなどにおいて、ゲーム中に、ゲーム内の有料アイテムやスポンサーの広告をゲーム画面などに表示する仕様は広く一般的に採用されている。しかし、このような仕様において、広告を提示されたユーザによっては、ゲーム中に広告を視認することはゲームへの集中を妨げるため、不快に感じることも少なくない。例えば、特許文献1では、ゲームの進行状況に合わせて、自身が購入できるゲーム内の有料アイテムなどの広告を表示する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の特許文献1に記載の技術を含む従来技術では、それぞれの広告は、基本的にはゲームの内容との関係性は極めて薄い。そのため、広告を提示されたユーザにとって、単に自身のプレイを阻害する存在と感じるのはやむを得ず、広告がゲーム自体の面白さを向上させることもなかった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ゲームを楽しみながら、ユーザに所定の情報を提供可能なゲームシステムを提供する。
【0006】
本発明の第1の側面は、
複数のユーザが参加し得るゲームに係る情報処理装置を、
複数の前記ユーザの夫々に提示される前記ゲームのゲーム画像を生成するゲーム画像生成手段と、
前記ゲームをプレイする第1のユーザによりなされた前記ゲームに対する入力操作の内容に応じて、前記ゲーム画像の全部又は一部に表示される広告の内容及び形態を決定する広告内容決定手段と、
決定された前記広告の内容及び形態に基づいて生成された前記広告を、前記ゲーム画像の所定の位置に表示して、複数の前記ユーザの全部又は一部のユーザに提示する広告画像提示手段と、
して機能させるプログラムである。
【0007】
また第1の側面において、
前記広告内容決定手段は、前記入力操作によって生じるゲーム内処理の結果に応じて、前記広告の内容及び形態を決定することができる。
【0008】
また第1の側面において、
前記広告画像提示手段は、前記第1のユーザに属する前記ゲームのプレイ領域には前記広告を表示せず、前記第1のユーザとは異なる他のユーザに属する前記ゲームのプレイ領域にのみ前記広告を表示することができる。
【0009】
また第1の側面において、
前記広告画像提示手段は、前記第1のユーザに属する前記ゲームのプレイ領域に前記広告が表示されている又は表示される予定である場合に、当該広告を削除又は表示しないことができる。
【0010】
また第1の側面において、
前記広告内容決定手段は、複数の前記ユーザの夫々の種別又は特性に応じて、前記広告の内容及び形態を決定することができる。
【0011】
また第1の側面において、
前記広告は、前記ゲームの仮想空間内に、前記ゲームの進行を妨害するオブジェクトとして表示されることができる。
【0012】
また第1の側面において、
前記広告は、前記ゲーム画像と独立して生成され、前記ゲーム画像の一部に重ねて表示されることができる。
【0013】
また第2の側面において、
複数のユーザが参加し得るゲームに係る情報処理システムであって、
複数の前記ユーザの夫々に提示される前記ゲームのゲーム画像を生成するゲーム画像生成手段と、
前記ゲームをプレイする第1のユーザによりなされた前記ゲームに対する入力操作の内容に応じて、前記ゲーム画像の全部又は一部に表示される広告の内容及び形態を決定する広告内容決定手段と、
決定された前記広告の内容及び形態に基づいて生成された前記広告を、前記ゲーム画像の所定の位置に表示して、複数の前記ユーザの全部又は一部のユーザに提示する広告画像提示手段と、
を備える情報処理システムである。
【0014】
本発明の一態様の情報処理システムも、本発明の一態様のプログラムに対応する情報処理システムとして提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ゲームを楽しみながら、ユーザに所定の情報を提供可能なゲームシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの一例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るゲームサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図2のゲームサーバ、
図1の第1ユーザ端末および第2ユーザ端末の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図4】
図3の第1ユーザ端末および第2ユーザ端末に表示される画像の一例を示す図である。
【
図5】
図3の第1ユーザ端末および第2ユーザ端末に表示される画像の一例を示す図であり、
図4の例とは異なる例を示す図である。
【
図6】
図3のゲームサーバが実行する処理のうち、広告決定処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図7】
図3の第1ユーザ端末および第2ユーザ端末に表示される画像の一例を示す図であり、
図4および5の例とは異なる例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[実施形態]
本発明の一実施形態に係る情報処理システムについて、図面を参照して説明する。
【0018】
<概要の説明>
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム(以下、「本システム」と呼ぶ)の一例を示すブロック図である。
ここで、
図1の説明に先立ち、本システムが提供するゲーム(以下、「本ゲーム」と呼ぶ)について、簡単に説明する。
本ゲームとは、例えば、簡単に言うと、ゲームの進行を左右する広告を互いに押し付け合うことができる対戦型のパズルゲームである。通常、パズルゲームでは、例えば、それぞれのユーザに与えられたパズルに対して所定の条件を満たすことでパズルを効率的に処理し、ゲームの勝敗を決定する。これに対して、本ゲームでは、さらにゲームの進行を妨害する機能を有する広告を互いに押し付け合うことゲームの進行状況に影響を与えながら最終的にはゲームの勝敗を決定する。
【0019】
なお、本ゲームは、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等の電子機器、もしくは、各種家庭用ゲーム機などである第1ユーザ端末2または第2ユーザ端末3により実行される。第1ユーザ端末2または第2ユーザ端末3は、ユーザからの操作指示に基づき、ゲームに関する各種画像や音声などを各出力部に出力しながらゲームを進行させる。第1ユーザ端末2および第2ユーザ端末3は、適宜、ゲームサーバ1からゲームの進行に必要となる情報を取得する。
【0020】
本ゲームは、典型的には上述の通り、広告を互いに押し付け合うことができる対戦型のパズルゲームである。
以降の説明では、説明の便宜上、広告を押し付けるユーザ(攻撃側)を第1ユーザとし、広告を押し付けられるユーザ(防御側)を第2ユーザとして説明する。なお、第1ユーザ端末2は第1ユーザにより使用される情報処理端末を意味し、第2ユーザ端末3は第2ユーザにより使用される情報処理端末を意味している。
また、上述の通り、本ゲームは互いに広告を押し付け合うことが可能であり、ゲームの進行状況によって、適宜、第1ユーザ(攻撃側)が第2ユーザ(防御側)ともなり得るし、第2ユーザ(防御側)が第1ユーザ(攻撃側)にもなり得る。すなわち、第1ユーザおよび第2ユーザは一時的な分類に過ぎず、ゲームの進行状況に応じて、第1ユーザと第2ユーザの立場は、適宜、入れ替わることができる。
【0021】
続いて、本システムの具体的な構成について説明する。
図1に示す通り、本システムは、ゲームサーバ1と、第1ユーザ端末2と、第2ユーザ端末3とを含み構成される。
ゲームサーバ1と、第1ユーザ端末2と、第2ユーザ端末3とはインターネット、LAN(Local Area Network)などを含み構成された所定のネットワークNを介して相互に接続されている。なお、ネットワークNは、必須な構成要素ではなく、例えば、ブルートゥース(登録商標)などの近距離無線通信が合わせて利用されてもよい。
なお、以下、単に「画像」と呼ぶ場合には、「動画像」と「静止画画像」の両方を含むものとする。
さらに、以下、単に「音声」と呼ぶ場合には、人の声帯から発生した声だけでなく、音楽やBGM、効果音などを広く含むものとする。
【0022】
<ハードウェア構成>
図2は、本発明の一実施形態に係るゲームサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
ゲームサーバ1は、パーソナルコンピュータ等で構成される。
図2に示すように、ゲームサーバ1は、制御部11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0023】
制御部11は、CPUやGPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータ等で構成され、ROM12に記録されているプログラム、または、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、制御部11が各種の処理を実行する上において必要な情報等も適宜記憶される。
【0024】
制御部11、ROM12およびRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19、ドライブ20が接続されている。
【0025】
出力部16は、各種液晶ディスプレイ等で構成され、各種情報を出力する。
【0026】
入力部17は、各種ハードウェア等で構成され、各種情報を入力する。
【0027】
記憶部18は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等で構成され、各種情報を記憶する。例えば、本実施形態に係るプログラムの一部を含む各種プログラムなどが記憶されている。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置との間で行う通信を制御する。
【0028】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。またリムーバブルメディア31は、記憶部18に記憶されている各種情報も、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0029】
ここで、第1ユーザ端末2および第2ユーザ端末3のハードウェア構成は、ゲームサーバ1のハードウェア構成と基本的に同様とすることができる。そのため、ここでは、
図3を参照しながら必要な説明のみを行う。
【0030】
第1ユーザ端末2の入力部201は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス、コントローラなどにより構成される。第1ユーザ端末2の入力部201は、ユーザによるゲームに関する各種入力操作を受け付ける。なお、入力部201で受け付けられたユーザの入力操作に関する各種情報は、適宜、ゲームサーバ1へ送信され、ゲーム処理実行手段60などで入力操作情報として処理される。
【0031】
第1ユーザ端末2の出力部202は、例えば、スピーカー、ヘッドホン、液晶ディスプレイなどにより構成される。第1ユーザ端末2の出力部202は、例えば、ゲームに関する各種画像や音声などを出力する。
【0032】
通信部203は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(例えば、ゲームサーバ1や第2ユーザ端末3)との間で行う通信を制御する。
なお、第2ユーザ端末3の入力部301、出力部302および通信部303は、第1ユーザ端末2の入力部201、出力部202および通信部203のそれぞれと同様とすることができるので、説明を省略する。
<機能的構成>
図3は、
図2のゲームサーバ、
図1の第1ユーザ端末および第2ユーザ端末の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、ゲームサーバ1の制御部11は、各種プログラム等を実行することにより、ゲーム処理実行手段60と、広告内容等決定手段61と、画像提示手段62として機能する。
【0033】
ゲーム処理実行手段60は、第1ユーザ端末2および第2ユーザ端末3から送信されてきた入力操作に関する各種情報(以下、「入力操作情報」と呼ぶ)などに従って、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部18等から読みだして、ゲームプログラムを実行しつつ、2次元または3次元のゲーム画像や音声などに関する情報(以下、「ゲーム情報」と呼ぶ)を生成する。
そして、ゲーム処理実行手段60は、ゲーム画像上にユーザの操作等に従ってキャラクタを配置させ、そのユーザの操作等に応じてゲーム空間におけるキャラクタの行動等を制御する。
【0034】
ここで、ゲーム情報には、例えば、ゲームに関する画像や音声などの情報だけでなく、ユーザの入力操作に関する情報や、その時間に関する情報(以下、合わせて「入力操作情報」と呼ぶ)など、その他ゲームの進行に必要な各種情報が含まれていてもよい。そして、これらのゲーム情報は、第1ユーザ端末2または第2ユーザ端末3に送信され、それぞれの端末の出力部などを介して、適宜、出力される。
【0035】
また、ゲーム処理実行手段60は、ゲーム画像生成手段80と、入力操作情報取得手段82と、入力操作情報処理手段84とを含む。
ゲーム画像生成手段80は、複数のユーザの夫々に提示されるゲームのゲーム画像を生成する。
すなわち、ゲーム画像生成手段80は、ゲーム処理実行手段60に含まれる各種機能のうち、ゲーム画像の生成に関する各種処理を実行する。
【0036】
入力操作情報取得手段82は、ゲーム処理実行手段60に含まれる各種機能のうち、第1ユーザ端末2または第2ユーザ端末3から送信されてきた入力操作情報の取得に関する各種処理を実行する。
【0037】
入力操作情報処理手段84は、ゲーム処理実行手段60に含まれる各種機能のうち、入力操作情報取得手段82で取得された入力操作情報に応じて実行するゲーム内処理の内容を決定する。
【0038】
広告内容等決定手段61は、ゲームをプレイするユーザによりなされたゲームの入力操作の内容に応じて、ゲーム画像の全部または一部に表示(配置)される広告の内容および形態を決定する。
すなわち、広告内容等決定手段61は、入力操作情報処理手段84で決定されたゲーム内処理の内容に応じて、ゲーム画像に表示(配置)する広告の内容、大きさ、位置などの広告の表示(配置)態様を決定する。
具体的に例えば、広告内容等決定手段61は、第1ユーザが良好なプレイを連続して行った、ゲーム内の所定のアイテムを使用(取得)した、などの所定のゲーム内処理がなされた場合に、広告の内容、大きさ、位置などの広告の表示(配置)態様を決定する。
【0039】
画像提示手段62は、決定された広告の内容および形態に基づいて生成された広告を、ゲーム画像の所定の位置に表示(配置)して、複数のユーザの全部または一部のユーザに提示する。
すなわち、画像提示手段62は、広告内容等決定手段61で決定された広告の内容、大きさ、位置などに基づいて、表示(配置)する広告を生成し、生成した広告をゲーム画像の所定の位置に表示(配置)する。また、画像提示手段62は、広告を表示(配置)したゲーム画像(以下、「提示画像」と呼ぶ)を、第1ユーザ端末2および第2ユーザ端末3のそれぞれに送信する。
【0040】
続いて、第1ユーザ端末2の機能的構成の一例を説明する。
図3に示すように第1ユーザ端末の制御部200は、各種プログラム等を実行することにより、ゲーム処理実行手段220と、入力操作受付手段222と、ゲーム情報管理手段224と、提示画像管理手段226として機能する。
【0041】
ここで、第1ユーザ端末2および第2ユーザ端末3は、いずれもゲームをプレイするユーザに使用され、同一の機能を有することができる。ただし、説明の便宜上、第1ユーザにより使用され、入力操作の受付を行う情報処理端末を第1ユーザ端末2、第2ユーザにより使用され、広告を表示(配置)する情報処理端末を第2ユーザ端末3として説明する。
そのため、例えば、
図3の例において、点線は、いずれも各機能ブロック自体は有するが、当該機能ブロックが機能しないことを意味している。
具体的に例えば、第1ユーザ端末2は入力操作の受け付けにも利用されるため入力操作受付手段222が機能するのに対して、第2ユーザ端末3は入力操作の受け付けには利用されないため、入力操作受付手段322は機能しない。
【0042】
ゲーム処理実行手段220は、ゲームに関する各種処理を実行する。
具体的に例えば、ゲーム処理実行手段220は、各種ゲーム情報を取得して、その情報を出力部202などに表示する。また、ゲーム処理実行手段220は、必要に応じて、ゲームの進行に必要な各種処理を実行する。
【0043】
入力操作受付手段222は、ゲームをプレイするユーザによるゲームの各種入力操作に関する各種情報を受け付けて、その情報を入力操作情報として取得する。
【0044】
ゲーム情報管理手段224は、例えば、ゲームサーバ1で生成されたゲームの画像及び音声などの情報や、第1ユーザ端末2で取得した入力操作情報などの、各種ゲーム情報を取得して、その情報を管理する。
【0045】
提示画像管理手段226は、ゲームサーバ1から送信されてきたゲーム画像または提示画像を取得して、その画像を、出力部202を介して、第1ユーザに提示する。
なお、第2ユーザ端末3の機能的構成は、入力操作受付手段322が機能しない点を除き、基本的に同様とすることができるので、ここでは説明を省略する。
【0046】
<具体例>
続いて、
図4および5を参照しながら、本ゲームのゲーム画面の具体的なイメージについて説明する。
図4は、
図3の第1ユーザ端末および第2ユーザ端末に表示される画像の一例を示す図である。すなわち、
図4は、ゲーム画像を構成するオブジェクトの一部として広告が表示(配置)される場合のゲーム画像の一例を示している。
図4の例では、
図4の(A)には第1ユーザに属するプレイ領域(第1ユーザがゲームをプレイするために利用する画面領域が表示(配置)され、以下、「第1ユーザ画面」と呼ぶ)、
図4の(B)には第2ユーザに属するプレイ領域(第2ユーザがゲームをプレイするために利用する画面領域が表示(配置)され、以下、「第2ユーザ画面」と呼ぶ)の両者が合わせて表示(配置)されている。
そして、
図4を見ると、第1ユーザ画面では、通常のパズルゲームのゲーム画像が表示(配置)されているのに対して、第2ユーザ画面では、パズルゲームに使用されるオブジェクト(パズルのピース)の一部として広告が表示(配置)されている。
ここで、オブジェクトの一部として表示(配置)された広告は、例えば、ゲームの進行を妨げる機能を有している。
具体的に例えば、通常ピースが所定の条件を満たすことで容易に消滅する(勝利条件に近づく)のに対して、広告は、複数の条件を満たさなければ消滅しない(勝利条件に近づくことが難しい)などの異なる条件が予め設定されている。
本ゲームでは、このような仕様を採用することにより、ゲームの進行の中でユーザに自然と広告を視認させることができ、結果として、広告を提示されるユーザも、ゲームへの没入感を必要以上に損なうことなくゲームのプレイを続けることが可能となる。
【0047】
他方、
図5は、ゲーム画像に重ねて広告を表示(配置)する場合のゲーム画像の一例を示している。
具体的に
図5の(B)に表示された第2ユーザ画面を見ると、通常のゲーム画像と合わせて、ゲーム画像の一部に大きな広告が表示(配置)されている。表示(配置)された広告を視認する第2ユーザは、広告の存在が気になり集中力を削がれるだけでなく、プレイ中の視界が遮られることでゲームの進行を妨げられる。
このように本ゲームでは、
図4および5で示したやり取り(広告の押し付け合い)を互いに繰り返しながら、第1ユーザ及び第2ユーザは、互いに勝利を目指してゲームを進行する。これにより、広告を提示されたユーザは、ゲームの流れの中で広告を視認することになるため、ゲームへの没入感を損なうことなく自然に広告を視認することができる。さらに言えば、やり取り(押し付け合い)は複数回繰り返されることから、結果として、ユーザが広告を視認する機会が増加し、広告の宣伝効果を高めることも期待できる。
【0048】
図6は、
図3のゲームサーバが実行する処理のうち、広告決定処理の流れを説明するフローチャートである。
ステップS1において、ゲーム画像生成手段80は、ゲーム画像を生成する。
【0049】
ステップS2において、入力操作情報取得手段82は、第1ユーザ端末2から送信されてきた入力操作情報を取得する。
【0050】
ステップS3において、入力操作情報処理手段84は、ステップS2で取得された入力操作情報に応じて実行するゲーム内処理の内容を決定する。
【0051】
ステップS4において、広告内容等決定手段61は、ステップS3で決定されたゲーム内処理の内容などに基づいて、ゲーム画像上に提示する広告の内容、大きさ、位置などの広告の表示(配置)態様を決定する。
【0052】
ステップS5において、画像提示手段62は、ステップS4で決定された広告の内容、大きさ、位置などに基づいて、表示(配置)する広告を生成し、生成した広告をゲーム画像の所定の位置に表示(配置)する。
【0053】
ステップS6において、画像提示手段62は、ステップS5で広告を表示(配置)した提示画像を、第2ユーザ端末3に送信する。
【0054】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0055】
<他の実施形態>
【0056】
ここで、上述の実施形態では、本システムに係るゲームとして、パズルゲームを採用した場合の例を説明したが、特にこれに限定されない。
そこで、
図7を参照しながら本システムに係るゲームとして、レースゲームを採用した場合の例を説明する。
図7の例では、
図7の(A)には第1ユーザ画面が示されており、
図7の(B)には第2ユーザ画面が示されている。すなわち、
図7の例では、
図4などの例とは異なり、それぞれのユーザのゲーム画面には、それぞれのユーザのプレイに関するゲーム画像のみが独立して表示されている。
ここで、
図7の(A)には、通常のレースゲームのプレイ画像が表示されているのに対して、
図7の(B)には、ユーザの視界を遮るように大きく広告が表示(配置)されている。
なお、このような広告の表示(配置)は、例えば、第1ユーザが良好なプレイ(運転)を長時間継続している場合や、所定のゲーム内アイテムが取得(使用)された場合などに実行される。これにより、広告を表示(配置)された第2ユーザは、単に広告を視認するのではなく、ゲームを楽しみながら広告を視認することができる。
【0057】
また例えば、上述の実施形態において、広告はユーザのゲームの進行を妨げる機能を有するものとして説明したが、特にこれに限定されない。
広告は、必ずしもゲームの進行を妨げる機能を有する必要はなく、例えば、ゲームの進行を補助する機能を有していたり、特にゲームの進行に影響を与えなくてもよい。
【0058】
また例えば、上述の実施形態において、本システムに係るゲームは、1対1の対戦形式のゲームであるものとして説明したが、特にこれに限定されない。
すなわち、本システムに係るゲームは、複数対複数の対戦(いわゆるチーム戦や団体戦など)、1対複数の対戦(いわゆる勝ち抜きやバトルロイヤルなど)、またはいわゆる協力プレイのような形態であってもよい。なお、この場合、対戦相手の一部または全ては必ずしもユーザの操作するキャラクタでなく、システムにより自動で制御されるNPC(Non Player Character)などであってもよい。
【0059】
また例えば、上述の実施形態では説明を省略したが、広告を生成する方法は、任意の方法でよく特に限定されない。
すなわち、広告は、各ハードウェア(ゲームサーバ1、第1ユーザ端末2または第2ユーザ端末3)の図示せぬデータベースなどに予め用意された素材に基づいて生成されてもよいし、ネットワークを介して取得された任意の素材に基づいて生成されてもよい。具体的に例えば、広告が保存されているサーバは、上述の実施形態におけるゲームサーバ1でもよいし、ゲームサーバ1とは異なる他のサーバでもよい。
【0060】
また例えば、上述の実施形態において、本システムに係るゲームの主要なゲームプログラムはゲームサーバ1により実行されるものとして説明したが特にこれに限定されない。
すなわち、例えば、本システムに係るゲームの主要なゲームプログラムは、例えば、第1ユーザ端末2または第2ユーザ端末3によりアプリケーションのような形式で予めダウンロードされ、実行されてもよい。
【0061】
また例えば、上述の実施形態において、広告は、パズルゲームのピースの一部として表示(配置)される場合およびユーザの視界を遮るように表示(配置)される場合について説明したが、ゲーム内で表示(配置)される広告の内容、場所、位置などは特にこれに限定されず、任意である。
【0062】
また例えば、上述の実施形態において、本システムに係るゲームはゲームサーバを介して提供されるものとして説明したが、特にこれに限定されない。すなわち、例えば、本システムに係るゲームは、P2P(Peer to Peer)などの通信方式により提供されてもよい。
さらに言えば、これらの通信方式を利用せず、LANケーブルなどによる接続を介して、ゲームが提供されてもよい。また、画面分割等を利用したローカル対戦でも構わない。
【0063】
ここで、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムおよび本システムに係るゲームの背景について簡単に補足する。
従来のゲームにおいて、広告をユーザに提示する場合、例えば、バナーなどの形式で常にユーザに広告を提示したり、プレイ中のゲームを一時的に中断して動画などで広告を提示することが一般的である。しかし、これらの手法はいずれも、基本的には広告自体がゲーム本編とは無関係の存在であり、ゲームの面白さに寄与しているとは言えない。さらに言えば、広告を視認したユーザは、ゲームへの集中を妨げられることから、プレイの邪魔になるという指摘もなされていた。
これに対して、本システムおよび本ゲームでは、広告の表示(配置)形態そのものをゲームの内容を結びつけることで、ゲーム自体の面白さを向上させることができる。そしてさらに、ユーザはゲームをプレイする中で結果として何度も広告を目にすることとなるため、広告の宣伝効果が高まることも期待できる。
【0064】
また例えば、上述の実施形態において、通常のピースと広告(のピース)が消滅する条件として異なる条件が設定されるものとして説明したが、特にこれに限定されない。すなわち、通常のピースと広告(のピース)が消滅する条件は同じであってもよい。
【0065】
また例えば、上述の実施形態において、広告は、ゲームの進行を中断させずに表示(配置)されるものとして説明したが、特にこれに限定されない。
すなわち、本システムおよび本システムに係るゲームで表示(配置)される広告は、一時的にゲームの進行を中断させるものであってもよい。この場合、例えば、広告を表示(配置)された側のユーザは一時的にゲームの進行が中断されるのに対して、広告を表示(配置)させた側のユーザは中断せずに済むため、ゲームを有利に進行することができる。
【0066】
また例えば、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、ユーザのゲームへの集中の度合いに応じて、広告の表示(配置)態様が変化する仕様を採用してもよい。
具体的に例えば、本システムは、ユーザが集中しプレイ結果が良好な場合は広告の表示(配置)範囲(画面占有率)が徐々に狭くなり、逆にプレイ結果が良好でない場合には広告の表示(配置)(画面占有率)が徐々に広くなる仕様を採用してもよい。
また例えば、本システムは、ユーザが集中しプレイ結果が良好な場合は広告が薄く表示(透過濃度)され、プレイ結果が良好でない場合には広告が濃く表示(配置)(透過濃度)される仕様を採用してもよい。
【0067】
また例えば、上述の実施形態では説明を省略したが、広告が提示されるユーザは、他の方法により選別されても構わない。
具体的に例えば、本システムは、ゲームに参加する多数のユーザの中からランダムに選択されたユーザに対して広告を表示(配置)する仕様を採用してもよい。
また例えば、各ユーザのゲームのプレイ内容が集計され、ランキングなどが算出されている場合において、本システムは、例えば、ランキング上位のユーザには広告をあまり表示(配置)せず、ランキング下位のユーザには多くの広告を表示(配置)する仕様を採用してもよい。なお、この場合、例えば本システムでは、ゲームをプレイするユーザの全てに対して予め表示(配置)する広告の分量(時間、回数など)が定められており、その総量を各ユーザにより分配する仕様が採用されてもよい。
【0068】
また例えば、上述の実施形態では説明を省略したが、本システムは、広告の表示(配置)される態様について、例えば、以下の仕様を採用してもよい。
(1)例えば、本システムは、一定時間の間、所定のユーザによる入力操作がない場合に、他のユーザに対して広告が表示(配置)される仕様を採用してもよい。
具体的に例えば、複数のユーザが協力してプレイするゲーム等において、所定のユーザからの入力がなされなかった場合に協力関係にある他のユーザに対して広告が表示(配置)されてもよい。なお、表示(配置)される広告は、入力操作のない時間が長いほど、濃く表示(配置)されたり、広く表示(配置)されてもよい。
(2)例えば、本システムは、脳波などの生体情報を検出し、検出結果に応じて広告を表示(配置)する仕様を採用してもよい。具体的に例えば、検出された生体情報に応じて、ユーザがゲームのプレイに集中できていないと判断された場合、そのユーザに広告が表示(配置)される。
(3)例えば、本システムは、NPCからの攻撃などを受けた場合に、広告が表示(配置)される仕様を採用してもよい。
(4)例えば、本システムは、所定の入力操作要求(いわゆるQuick Timer Event)への入力操作に失敗した場合に広告が表示(配置)される仕様を採用してもよい。
(5)例えば、本システムは、ゲームに対して支払った金銭の額(いわゆる課金額)に応じて、広告の表示(配置)の有無や広告が表示(配置)される態様を決定する仕様を採用してもよい。
(6)例えば、本システムは、有償で提供されるゲームと無償で提供されるゲームの種別が存在する場合に、無償で提供されるゲームについて、有償で提供されるゲームよりも多く広告が表示(配置)される仕様を採用してもよい。ここで、広告が多く表示(配置)されるとは、例えば、広告が表示(配置)される時間や回数の他、広告が表示(配置)される条件が成立しやすいことを含む。すなわち、例えば、有償版ではパズルのピースを3回以上連続で消滅させた場合に初めて対戦相手に広告が表示(配置)されるのに対して、無償版では2回以上連続で消滅させた場合に対戦相手に広告が表示(配置)されてもよい。
これらの具体的な態様を踏まえると、本システムにおけるゲーム内での広告の表示は、例えば、以下のような観点として捉えることができる。
すなわち、本システムにおけるゲーム内での広告の表示は、ゲームの進行状況に応じた広告の押し付け合いと捉えることができる。他方、本システムにおけるゲーム内での広告の表示は、特に上述の(1)から(4)の態様において、本来、表示(配置)される広告を所定の入力操作などに応じて回避できると捉えることもできる。
【0069】
また例えば、上述の実施形態において、第1ユーザが広告Aを押し付けた場合、第2ユーザには広告Aが表示(配置)されるものとして説明したが、特にこれに限定されない。
すなわち、例えば、第1ユーザが広告Aを押し付けた場合に、第2ユーザには広告Aと異なる広告Bが表示(配置)されてもよいし、敢えて広告Aが表示(配置)されてもよい。
【0070】
また例えば、上述の実施形態において、本システムに係るゲームは、パズルゲームまたはレースゲームであるものとして説明したが、特にこれに限定されない。
例えば、MMO型のネットワークゲーム、FPS(First Person Shooter:一人称視点)、TPS(Third Person Shooter:三人称視点)、RPG(Role Playing Game)、シミュレーションゲーム、格闘ゲーム、スポーツゲームやカードゲーム、RTS(Real Time Strategy)、MOBA(Multiplayer online battle arena)、音楽ゲームなどのあらゆるゲームのジャンルでもよい。
【0071】
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図3の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図3の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、
図3に特に限定されず、任意でよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0072】
また例えば、本システムを構成する各種ハードウェアの数や使用者は任意であるし、他のハードウェア等を含み構成されてもよい。
【0073】
また例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであっても良い。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばゲームサーバの他、汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
即ち、例えば、上述の実施形態における各種ハードウェアには、任意のコンピュータ、任意のスマートフォン等の携帯端末、任意のゲーム機等が自由に採用されてもよい。さらに言えば、各種入力部や各種出力部等の種別や内容についても任意の組み合わせが採用されてもよい。
【0074】
また例えば、このようなプログラムを含む記録媒体は、プレイヤにプログラムを提供するために装置本体とは別に提供される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でプレイヤに提供される記録媒体等で構成される。
【0075】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0076】
以上をまとめると、本発明が適用されるプログラムは、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
すなわち本発明が適用されるプログラムは、
複数のユーザが参加し得るゲームに係る情報処理装置を、
複数の前記ユーザの夫々に提示される前記ゲームのゲーム画像を生成するゲーム画像生成手段(例えば、ゲーム画像生成手段80)と、
前記ゲームをプレイする第1のユーザによりなされた前記ゲームに対する入力操作の内容に応じて、前記ゲーム画像の全部又は一部に表示される広告の内容及び形態を決定する広告内容決定手段(例えば、広告内容等決定手段61)と、
決定された前記広告の内容及び形態に基づいて生成された前記広告を、前記ゲーム画像の所定の位置に表示して、複数の前記ユーザの全部又は一部のユーザに提示する広告画像提示手段(例えば、画像提示手段62)と、
して機能させる。
【0077】
<効果>
これにより、本システムの管理者などは、ゲームをプレイするユーザに対して、ゲームの楽しみを阻害することなく、所定の情報を提供することができる。
【0078】
これにより、ユーザによる入力操作の結果として生じるゲーム内処理の結果に応じて、よりその処理の結果毎に妥当な広告を表示することができるため、さらに広告の効果を高めることができる。
【0079】
これにより、入力操作を行ったユーザには広告が表示されず、対戦者である第2ユーザにのみ広告が表示されるため、よりゲーム内のプレイ状況に即した広告の表示を実現することができる。
【0080】
これにより、ユーザに既にゲームの進行を妨げる広告が表示されていた場合、その広告を削除することができるため、ユーザは、広告の表示の有無などを含み、より楽しみながらゲームをプレイすることができる。
【0081】
これにより、それぞれのユーザの種別や特性に応じて多様な広告を多様な形態で表示することができるため、広告を表示されたユーザは、より自身にとって自然で興味を持ちながら、ストレスなく広告を視認することができる。
【0082】
これにより、広告はゲームの進行を妨害するオブジェクトとして、それぞれのユーザにとって分かりやすく表示されるため、ユーザがゲームと連続した一連の流れの中でスムーズに広告に対処することができる。
【0083】
これにより、広告がゲーム画像の一部に重ねて表示されるため、ユーザは、広告自体を明確に意識し、結果として広告の宣伝効果を高まることが期待できる。
【符号の説明】
【0084】
1 ゲームサーバ
11 制御部
60 ゲーム処理実行手段
61 広告内容等決定手段
62 画像提示手段
80 ゲーム画像生成手段
82 入力操作情報取得手段
84 入力操作情報処理手段
2 第1ユーザ端末
200 制御部
220 ゲーム処理実行手段
222 入力操作受付手段
224 ゲーム情報管理手段
226 提示画像管理手段
3 第2ユーザ端末
300 制御部
320 ゲーム処理実行手段
322 入力操作受付手段
324 ゲーム情報管理手段
326 提示画像管理手段
【手続補正書】
【提出日】2022-05-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザが参加し得るゲームに係る情報処理装置を、
複数の前記ユーザの夫々に提示される前記ゲームのゲーム画像を生成するゲーム画像生成手段と、
前記ゲームをプレイする第1ユーザによりなされた前記ゲームの入力操作の内容に応じて、複数の前記ユーザの全て又は一部に提示し得る広告の内容及び形態を決定する広告内容決定手段と、
前記広告を、前記ゲームの進行を妨害するオブジェクトとして前記ゲーム画像の所定の位置に表示して、複数の前記ユーザの全部又は一部に提示する提示画像を生成し、生成した当該提示画像を複数の前記ユーザの全部又は一部に提示する広告提示手段と、
して機能させるプログラム。
【請求項2】
前記広告内容決定手段又は前記広告提示手段は、前記第1ユーザによる前記ゲームのプレイ結果に応じて、前記広告の表示態様を変化させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記広告内容決定手段又は前記広告提示手段は、前記第1ユーザによる前記ゲームのプレイ結果に応じて、前記ゲーム画像における前記広告の表示範囲に関する表示態様を変化させる、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記広告内容決定手段又は前記広告提示手段は、前記第1ユーザによる前記ゲームのプレイ結果に応じて、前記ゲーム画像における前記広告の透過率に関する表示態様を変化させる、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記広告提示手段は、前記第1ユーザに属する前記ゲームのプレイ領域には前記広告を表示せず、前記第1ユーザとは異なる他のユーザに属する前記ゲームのプレイ領域にのみ前記広告を表示する前記提示画像を生成する、
請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記広告提示手段は、前記第1ユーザに属する前記ゲームのプレイ領域に前記広告が表示されている場合に、当該広告を表示しないものとする、
請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記広告内容決定手段は、複数の前記ユーザの夫々の種別又は特性に応じて、前記広告の内容及び形態を決定する、
請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記広告は、前記ゲーム画像と独立して生成され、
前記広告提示手段は、前記広告を、前記ゲーム画像の一部に重ねて表示する、
請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記ゲームをプレイするための対価に応じて、前記広告の表示態様の基準を変更し、当該基準に基づいて、前記広告の内容及び形態を決定する対価考慮手段をさらに備える、
請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
複数のユーザが参加し得るゲームに係る情報処理システムであって、
複数の前記ユーザの夫々に提示される前記ゲームのゲーム画像を生成するゲーム画像生成手段と、
前記ゲームをプレイする第1ユーザによりなされた前記ゲームの入力操作の内容に応じて、複数の前記ユーザの全て又は一部に提示し得る広告の内容及び形態を決定する広告内容決定手段と、
前記広告を、前記ゲームの進行を妨害するオブジェクトとして前記ゲーム画像の所定の位置に表示して、複数の前記ユーザの全部又は一部に提示する提示画像を生成し、生成した当該提示画像を複数の前記ユーザの全部又は一部に提示する広告提示手段と、
を備える情報処理システム。