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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084206
(43)【公開日】2022-06-07
(54)【発明の名称】採便保存容器
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/04 20060101AFI20220531BHJP
   G01N 33/48 20060101ALI20220531BHJP
【FI】
G01N1/04 G
G01N33/48 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020195913
(22)【出願日】2020-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】391048500
【氏名又は名称】大扇産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士
(74)【代理人】
【識別番号】100168790
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 英之
(72)【発明者】
【氏名】合田 昭男
【テーマコード(参考)】
2G045
2G052
【Fターム(参考)】
2G045AA22
2G045CB04
2G045HA06
2G045HA13
2G045HA14
2G052AA28
2G052AB16
2G052AD12
2G052AD32
2G052AD46
2G052BA18
2G052BA19
2G052DA12
2G052DA23
2G052DA27
2G052FD09
2G052GA28
2G052GA29
2G052JA02
2G052JA05
2G052JA08
2G052JA11
2G052JA23
(57)【要約】
【課題】嵩張ったりせず、保管や輸送するのに便利なものとなり、保管中や輸送中に粉塵や雑菌などで汚染されることがない採便保存容器を提供する。
【解決手段】収容体1に採便体2を収容して、収容体1と蓋体3との間にスペーサ4を介在させるか、または介在させないで、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んで、一体に組み合わせたものとし、蓋体3と収容体1との間にスペーサ4を介在させて、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んだときは、蓋体3がスペーサ4に当たって、それ以上ねじ込めなくなり、収容体1の貯液部7の破断部11が破断されることがなく、蓋体3と収容体1との間にスペーサ4を介在させないで、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んだときは、蓋体3がスペーサ4には当たることなく、収容体1の係止リブ1bの近くまでねじ込まれ、蓋体3の押圧部9が下降し、収容体1の貯液部7の破断部11が破断されるようにしている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容体と採便体と蓋体とスペーサとを備え、収容体に採便体を収容して、収容体と蓋体との間にスペーサを介在させるか、または介在させないで、収容体の開口部に蓋体をねじ込んで、これらを一体に組み合わせたものとしており、
前記収容体は、底部を保存液の収容部とし、側壁の外面には係止リブを設けており、
前記採便体は、保存液の貯液部を設け、この貯液部の底板には、採便部を設けると共に、前記蓋体に設けた押圧部との連結部を設け、さらに破断部を形成しており、
前記蓋体の側壁下端部と前記収容体の係止リブとの間にスペーサを介在させて、収容体の開口部に蓋体をねじ込んだときは、蓋体の側壁下端部がスペーサの上端部に当たって、それ以上ねじ込めなくなり、前記収容体の貯液部の破断部が破断されることがないようにしており、
前記蓋体の側壁下端部と前記収容体の係止リブとの間にスペーサを介在させないで、収容体の開口部に蓋体をねじ込んだときは、蓋体の側壁下端部がスペーサには当たることなく、収容体の係止リブの近くまでねじ込まれ、蓋体の押圧部が下降し、前記収容体の貯液部の破断部が破断されるようにしていることを特徴とする採便保存容器。
【請求項2】
前記蓋体の天板の近くの側壁の内周面にリブを設け、前記採便体の貯液部の上端に外フランジを形成し、前記蓋体の側壁下端部と前記収容体の係止リブとの間にスペーサを介在させて、収容体の開口部に蓋体をねじ込んだときは、前記リブが前記外フランジの上方に位置しており、前記蓋体の側壁下端部と前記収容体の係止リブとの間にスペーサを介在させないで、収容体の開口部に蓋体をねじ込んだときは、前記リブを前記外フランジが乗り越え、このリブに引っ掛かるようにしていることを特徴とする請求項1に記載の採便保存容器。
【請求項3】
前記蓋体の天板に設けた栓部によって、前記貯液部の開口を塞いだり、前記貯液部の開口に合成樹脂フィルムを溶着して、この開口を塞いだり、前記貯液部の開口に合成樹脂成形蓋を嵌め込んで、この開口を塞いでいることを特徴とする請求項1または2に記載の採便保存容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便などを採取して保存しておくための採便保存容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の採便保存容器としては、例えば図14に示したように、便などを採取するための採便部材21と、上面側に入口部22aを有し、便を収容可能な容器本体22と、容器本体22の入口部22a に取り付け可能な蓋体23からなり、蓋体23の内部には保存液が充填されているものが存在する(特許文献1)。
【0003】
前記採便保存容器を使用するには、容器本体22内から採便部材21を取り出し、この採便部材21の手持部21a を持って、採便部21bのカップ部21cに便を採取する。次に、採便部材21の採便部21bを容器本体22の入口部22aから挿入し、手持部21aの嵌め込み部21dを容器本体22の入口部22aの内側に嵌め込む。続いて、蓋体23を容器本体22の入口部22aの下方のネジ部22bにねじ込んで取り付ける。
【0004】
このようにすると、採便部材21の孔開け部24が蓋体23の下面(図示せず)に当接し、この孔開け部24が下面を圧壊し、その下面に孔が開き、これにより保存液が流出し、容器本体22の内部に流れ込み溜まるので、採便部21bのカップ部21c先端の便が保存液の中に溶け出し、容器本体22内に気密状態で保存(目的により殺菌、安定化、溶解等)されるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-164002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1に記載された採便保存容器では、容器本体22内から採便部材21を取り出し、この採便部材21の手持部21aを直接、手で持って便を採取するため、使用者の手が汚れたりしていたときには、採便部材21が雑菌などで汚染されることがある。そして、この汚染された採便部材21を再度、容器本体22内に収納すると、この容器本体22内も汚染されることがある。
【0007】
そこで、本発明は、従来の課題を解決するものであり、前記特許文献1に記載された採便部材を直接、手で持つことなく使用できるものとして、使用中に汚染されることがない採便保存容器を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の採便保存容器は、収容体1と採便体2と蓋体3とスペーサ4とを備え、収容体1に採便体2を収容して、収容体1と蓋体3との間にスペーサ4を介在させるか、または介在させないで、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んで、これらを一体に組み合わせたものとしている。前記収容体1は、底部を保存液Lの収容部1aとし、側壁の外面には係止リブ1bを設けている。前記採便体2は、保存液Lの貯液部7を設け、この貯液部7の底板7aには、採便部8を設けると共に、前記蓋体3に設けた押圧部9との連結部10を設け、さらに破断部11を形成している。そして、前記蓋体3の側壁下端部と前記収容体1の係止リブ1bとの間にスペーサ4を介在させて、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んだときは、蓋体3の側壁下端部がスペーサ4の上端部に当たって、それ以上ねじ込めなくなり、前記収容体1の貯液部7の破断部11が破断されることがないようにしている。さらに、前記蓋体3の側壁下端部と前記収容体1の係止リブ1bとの間にスペーサ4を介在させないで、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んだときは、蓋体3の側壁下端部がスペーサ4には当たることなく、収容体1の係止リブ1bの近くまでねじ込まれ、蓋体3の押圧部9が下降し、前記収容体1の貯液部7の破断部11が破断されるようにしている。
【0009】
さらに、本発明の採便保存容器において、前記蓋体3の天板3aの近くの側壁の内周面にリブ3bを設け、前記採便体2の貯液部7の上端に外フランジ7bを形成し、前記蓋体3の側壁下端部と前記収容体1の係止リブ1bとの間にスペーサ4を介在させて、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んだときは、前記リブ3bが前記外フランジ7bの上方に位置しており、前記蓋体3の側壁下端部と前記収容体1の係止リブ1bとの間にスペーサ4を介在させないで、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んだときは、前記リブ3bを前記外フランジ7bが乗り越え、このリブ3bに引っ掛かるようにしている。
【0010】
また、本発明の採便保存容器において、前記蓋体3の天板3aに設けた栓部12によって、前記貯液部7の開口を塞いだり、前記貯液部7の開口に合成樹脂フィルム13を溶着して、この開口を塞いだり、前記貯液部7の開口に合成樹脂成形蓋14を嵌め込んで、この開口を塞いでいる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の採便保存容器は、収容体1に採便体2を収容して、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んで、これらを一体に組み合わせたものとしているので、嵩張ったりせず、保管や輸送するのに便利なものとなる。
【0012】
さらに、本発明の採便保存容器は、使用前や使用後に収容体1に採便体2が収容され、蓋体3が被せられているので、保管中や輸送中に粉塵や雑菌などで汚染されることがないものとなる。
【0013】
また、本発明の採便保存容器は、医療資格のある従事者でなくとも被験者自身で採取できるので医療従事者への二次感染を避けられる。
【0014】
また、本発明の採便保存容器は、一体に組み合わせられており、被験者が使用方法に迷うことなく誤操作を生じない。
【0015】
また、本発明の採便保存容器は、便が付着した部材に触れることなく便を収納し、分析機関などに送ることができるので二次感染を生じず安全性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の採便保存容器の第一実施形態を示す断面図である。
図2図1に示す採便保存容器の収容体から蓋体およびスペーサを外した状態の断面図である。
図3図2に示す蓋体から採便部材を外した状態の断面図である。
図4図2に示す収容体に再び蓋体を被せた状態の断面図である。
図5図4に示す収容体から蓋体を再び外した状態の断面図である。
図6】本発明の採便保存容器の第二実施形態を示す断面図である。
図7図6に示す採便保存容器の収容体から蓋体およびスペーサを外した状態の断面図である。
図8図7に示す収容体に再び蓋体を被せた状態の断面図である。
図9図8に示す収容体から蓋体を再び外した状態の断面図である。
図10】本発明の採便保存容器の第三実施形態を示す断面図である。
図11図10に示す採便保存容器の収容体から蓋体およびスペーサを外した状態の断面図である。
図12図11に示す収容体に再び蓋体を被せた状態の断面図である。
図13図12に示す収容体から蓋体を再び外した状態の断面図である。
図14】従来の採便保存容器の例を示しており、採便部材と容器本体と蓋体とに分離した状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の採便保存容器を実施するための形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
本発明の採便保存容器は、図1、6、10に示したように、それぞれ収容体1と採便体2と蓋体3とスペーサ4とを備え、収容体1に採便体2を収容して、収容体1と蓋体3との間にスペーサ4を介在させるか、または介在させないで、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んで、これらを一体に組み合わせたものとしている。
【0019】
前記収容体1は、図2、7、11に示したように、それぞれ合成樹脂で作成された有底の略筒状としており、開口部に外ネジ部5を形成し、後に述べる蓋体3の側壁に形成した内ネジ部6をねじ込んでいる。そして、この収容体1の底部は、後に述べる保存液Lの収容部1aとしている。さらに、前記収容体1の側壁の外面には、外ネジ部5の少し下方に前記スペーサ4を係止しておくための係止リブ1bを周設している。なお、前記収容体1の底部は、後に述べるように保存液Lを溜めておきやすいように略倒立円錐状などとして狭めている。
【0020】
前記採便体2は、図2、7、11に示したように、それぞれ合成樹脂で作成されており、上端を開口した有底の略筒状の貯液部7を設けている。この貯液部7の底板7aは、中心部の下方に採便部8を垂設すると共に、中心部の上方に、後に述べる蓋体3の天板3aの中心部の下方に垂設した押圧部9との連結部10を設け、中心部の周囲に破断部11を形成している。そして、後に述べるように前記押圧部9が下降したときには、貯液部7の破断部11を破断自在として、採便体2と前記蓋体3とを連結している。さらに、前記貯液部7は、前記収容体1内に挿脱自在として挿入されており、上端に形成した外フランジ7bを前記収容体1の上端に係脱自在として係止している。また、前記外フランジ7bは、前記蓋体3の天板3aの近くの側壁の内周面に設けた外面アール状のリブ3bの下方に位置したり、このリブ3bを乗り越え、そのリブ3bに引っ掛かるようにしている。さらに、前記貯液部7には、保存液Lを貯留しており、図2に示したものでは、前記蓋体3の天板3aに垂設した栓部12によって、開口を塞いでおり、図7に示したものでは、開口に合成樹脂フィルム13を溶着して、この開口を塞いでおり、図11に示したものでは、開口に合成樹脂成形蓋14を嵌め込んで、この開口を塞いでいる。このようにすることにより、前記貯液部7に貯留された保存液Lが、保管中や輸送中に漏れ出ることがない。なお、前記採便部8は、棒状部8aの下端にスプーン状の掬い部8bを形成したものとしているが、このような形状に限定されることはない。また、前記破断部11は、前記貯液部7の底板7aに周溝を形成するなどして、その部分を薄肉にしたものとしているが、このようなものに限定されることはない。
【0021】
前記保存液Lとしては、ウイルス不活性化、RNA抽出、RNA安定保存の溶液、またはDNA抽出、DNA安定保存の溶液としたり、さらに便中などの微生物を殺菌、または不活性化して、測定物質を安定保存する溶液など、幅広いものを用いることができる。
【0022】
前記蓋体3は、図2、7、11に示したように、それぞれ合成樹脂で作成された有天の略筒状としており、側壁には先に述べた内ネジ部6が形成され、天板3aには先に述べた押圧部9や栓部12が垂設されており、内ネジ部6を先に述べたように前記収容体1の開口端に形成した外ネジ部5にねじ込んでいる。さらに、前記蓋体3の天板3aの近くの側壁の内周面には、前記リブ3bが設けられており、図1、6、11に示したように、それぞれ前記蓋体3の側壁下端部と前記収容体1の係止リブ1bとの間にスペーサ4を介在させて、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んだときは、前記リブ3bが前記採便体2の貯液部7の外フランジ7bの上方に位置しているが、図4、8、12に示したように、それぞれ前記蓋体3の側壁下端部と前記収容体1の係止リブ1bとの間にスペーサ4を介在させないで、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んだときは、前記リブ3bを前記採便体2の貯液部7の外フランジ7bが乗り越え、このリブ3bに引っ掛かるようにしている。
【0023】
前記スペーサ4は、図2、7、11に示したように、それぞれ合成樹脂で作成された略円筒の短管としており、収容体1と蓋体3との間に介在させた状態では、その短管の上端部が前記蓋体3の側壁下端部に当接し、短管の下端部が前記収容体1の係止リブ1bに当接するようにしている。
【0024】
そして、本発明の採便保存容器は、先に述べたように蓋体3の側壁下端部と収容体1の係止リブ1bとの間にスペーサ4を介在させて、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んだときは、蓋体3の側壁下端部がスペーサ4の上端部に当たってその位置で停止して、それ以上ねじ込めなくなるので、図1、6、10に示したように、それぞれ前記収容体1の貯液部7の破断部11が破断されることがないようにしている。
【0025】
さらに、本発明の採便保存容器は、先に述べたように蓋体3の側壁下端部と収容体1の係止リブ1bとの間にスペーサ4を介在させないで、収容体1の開口部に蓋体3をねじ込んだときは、蓋体3の側壁下端部がスペーサ4には当たることなくその位置で停止することなく、収容体1の係止リブ1bの近くまでねじ込まれるので、蓋体3の押圧部9が下降し、図4、8、12に示したように、それぞれ前記収容体1の貯液部7の破断部11が破断されるようにしている。
【0026】
本発明の採便保存容器は、以上に述べたように構成されているので、次のようにして使用される。
【0027】
先ず、本発明の採便保存容器は、図1、6、10に示した状態から、それぞれ図2、7、11に示したように、収容体1から蓋体3を取り外し、収容体1からスペーサ4を取り除き、このスペーサ4を廃棄する。この場合、未だ便の採取前なので、前記スペーサ4は汚染されておらず、そのまま廃棄しても廃棄汚染の問題は生じない。
【0028】
次に、前記蓋体3を手指で摘んで持ち、この蓋体3に連結された採便体2の採便部8の掬い部8bで便を掬って採取し、この採便部8を収容体1内に差し込み、この蓋体3を前記収容体1の開口部にねじ込む。この場合、蓋体3を徐々にねじ込んでいくと、収容体1の係止リブ1bの近くまでねじ込まれるので、蓋体3の押圧部9が下降し、前記収容体1の貯液部7の破断部11が破断されることになる。
【0029】
すると、前記採便体2の貯液部7に貯留されていた保存液Lが、棒状部8aと掬い部8bを伝って収容体1内に流れ落ち、収容体1の収容部1aに溜められる。この場合、前記保存液Lにより掬い部8bに採取された便が流し落とされると共に、それぞれ図4、8、12に示したように、この掬い部8bが前記収容部1aに溜められた保存液Lに浸かるので、便が保存液Lに溶け込む。また、この場合、それぞれ図に示したように、前記蓋体3のリブ3bを前記採便体2の貯液部7の外フランジ7bが乗り越え、このリブ3bに引っ掛かっている。
【0030】
そして、本発明の採便保存容器は、蓋体3が収容体1に取り付けられた状態で、便が溶け込んだ保存液Lは気密状態で保管されたり輸送され、検査機関などでそれぞれ図5、9、13に示したように、収容体1から蓋体3が取り外され、便が溶け込んだ収容体1内の保存液Lがシリンジ(図示せず)などで取り出され、検査に供される。この場合、前記採便体2の貯液部7の外フランジ7bが、前記蓋体3のリブ3bに引っ掛かっているので、取り外した蓋体3から採便体2が落下することなく、その蓋体3に採便体2を連結したまま廃棄することができるので、便で汚染された採便体2に手指が触れることがない。
【0031】
本発明の採便保存容器は、以上に述べたように構成されているので、保管や輸送するのに便利なものとなると共に、保管中や輸送中に粉塵や雑菌などで汚染されることがないものとなる。
【0032】
また、本発明の採便保存容器は、医療資格のある従事者でなくとも被験者自身で採取できるので医療従事者への二次感染を避けられる。
【0033】
また、本発明の採便保存容器は、一体に組み合わせられており、被験者が使用方法に迷うことなく誤操作を生じない。
【0034】
また、本発明の採便保存容器は、便が付着した部材に触れることなく便を収納し、分析機関などに送ることができるので二次感染を生じず安全性が高い。
【符号の説明】
【0035】
1 収容体
1a 収容部
1b 係止リブ
2 採便体
3 蓋体
3a 天板
3b リブ
4 スペーサ
7 貯液部
7a 底板
7b 外フランジ
8 採便部
9 押圧部
10 連結部
11 破断部
12 栓部
13 合成樹脂フィルム
14 合成樹脂蓋
L 保存液
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14