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特開2022-84222新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法
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  • 特開-新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084222
(43)【公開日】2022-06-07
(54)【発明の名称】新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/9066 20060101AFI20220531BHJP
   A61K 33/38 20060101ALI20220531BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20220531BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20220531BHJP
   A61L 9/013 20060101ALI20220531BHJP
【FI】
A61K36/9066
A61K33/38
A61P31/14
A61L9/01 B
A61L9/013
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020195948
(22)【出願日】2020-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】520465529
【氏名又は名称】香港商富斐國際有限公司
【氏名又は名称原語表記】FULLFAITH INTERNATIONAL HOLDING LIMITED
【住所又は居所原語表記】18/F, Nam Wo Hong Building, 148 Wing Lok Street, Sheung Wan, Hong Kong.
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(72)【発明者】
【氏名】▲ライ▼志昌
【テーマコード(参考)】
4C086
4C088
4C180
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086HA30
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA17
4C086MA59
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZB33
4C086ZC75
4C088AB81
4C088AC13
4C088MA06
4C088MA17
4C088MA59
4C088NA05
4C088NA14
4C088ZB33
4C088ZC75
4C180AA07
4C180AA10
4C180EA40X
4C180EB41X
4C180EC01
(57)【要約】
【課題】新型コロナウイルスおよびそれに類似したウイルスの抑制に応用でき、更に将来、新型コロナウイルスCOVID-19から派生した疾患を予防および治療する薬物ソースとなる新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法を提供する。
【解決手段】新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法は、ウコンパウダーを加熱、撹拌後、硝酸銀溶液を混ぜ、温度を下げてから撹拌し、反応、遠心分離等ステップ後に銀ナノウコン粗抽出物を取得する。次に洗浄、遠心分離等工程後、精製された銀ナノウコン組成物を得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法において、そのうち、以下のステップを含み、
ステップ1は、脱イオン水にウコンパウダーを混合させ、
ステップ2は、加熱して沸騰させ、
ステップ3は、温度を下げてから撹拌し、
ステップ4は、硝酸銀溶液を混ぜ、
ステップ5は、温度を下げてから撹拌し、反応させ、
ステップ6は、遠心分離させ、
ステップ7は、上澄み液を取り出し、
ステップ8は、上澄み液を遠心分離させ、
ステップ9は、沈殿物を集めて銀ナノウコンの粗抽出物を取得し、
ステップ10は、脱イオン水を加えて高速で振動混合洗浄し、
ステップ11は、遠心分離させ、
ステップ12は、沈殿物を集め、
ステップ13は、複数回の洗浄と遠心分離を行い、
ステップ14は、精製された銀ナノウコン組成物を取得することを特徴とする新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法。
【請求項2】
前記ステップ1は、5グラムのウコンパウダーを計量し,500ミリリットルの脱イオン水を注ぎ入れることを特徴とする請求項1記載の新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法。
【請求項3】
前記ステップ2は、ステップ1でウコンパウダーを混合した脱イオン水を加熱して沸騰させ、沸騰時間は5分間とすることを特徴とする請求項2記載の新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法。
【請求項4】
前記ステップ3では、ステップ2の液体の温度を下げた後、撹拌し、温度は75~85℃の間とすることを特徴とする請求項3記載の新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法。
【請求項5】
前記ステップ4では、ステップ3で撹拌すると同時に5ミリリットル1mmolの硝酸銀溶液を加えることを特徴とする請求項4記載の新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法。
【請求項6】
前記ステップ5では、ステップ4の液体の温度を45~55℃まで下げ、24時間撹拌した後、反応を停止させることを特徴とする請求項5記載の新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法。
【請求項7】
前記ステップ6では、4℃、3000rpmで遠心分離機を使用し10分間遠心分離を行い、沈殿した不純物を取り除くことを特徴とする請求項6記載の新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法。
【請求項8】
前記ステップ7では、ステップ6で遠心分離した後の液体から沈殿した不純物を取り除いた上澄み液を取り出し、
前記ステップ8では、ステップ7の上澄み液を4℃、14000rpmで遠心分離機を使用し1時間の遠心分離を行うことを特徴とする請求項7記載の新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法。
【請求項9】
前記ステップ9では、沈殿物を集め、前記沈殿物は銀ナノウコン粗抽出物であり、
前記ステップ10では、50ミリリットル脱イオン水を加えて銀ナノウコン粗抽出物を振動混合洗浄することを特徴とする請求項8記載の新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法。
【請求項10】
前記ステップ11では、銀ナノウコン粗抽出物を4℃、14000rpmで遠心分離機を使用し、1時間遠心分離を行い、
前記ステップ12では、ステップ11の沈殿物を収集し、
前記ステップ13では、ステップ12の沈殿物を4℃、14000rpmで遠心分離機を使用し、複数回の洗浄と遠心分離を行い、残留した硝酸銀を取り除くことを特徴とする請求項9記載の新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法に関し、ウイルス抑制に応用し、並びに将来、新型コロナウイルスCOVID-19に派生する疾患を予防および治療する銀ナノウコン材料製備の技術領域に係わる。
【背景技術】
【0002】
Googleインターネットデータによると、近頃、人々を不安に陥れているのは、高伝染力を有する新型コロナウイルス(COVID-19)であり、西暦2020年10月11日現在、全世界ですでに3730万人の陽性確定され、感染死が107万人に達し、その数字は今も猛スピードで上昇中である。
【0003】
コロナウイルス(Coronavirus [CoV])は、エンベロープ(envelope)を有するRNAウイルスであり、電子顕微鏡で見ると、王冠の突起に似ているため、この名がつけられた。コロナウイルスは今までにも重症急性呼吸器疾患の病因となっており、2003年の重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV),2013年の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)、2019年現在では世界中に深刻な危害をもたらし大流行しているSARS-CoV-2は、世界保健機関によって新型コロナウイルスCOVID-19と名付けられている。RNAウイルスは突然変異率が非常に高いため、RNAウイルスはすぐに薬剤耐性を生み、ワクチンを無効にさせる。エイズ(AIDS)は即ち、RNAウイルスであり、有名な人類の疾患であり、今日に至るまでエイズを治療するワクチンが発表されていない。その原因はRNAウイルスの高い突然変異特性にある。
【0004】
発明者は、長期にわたり銀ナノとウコンの応用について研究を進めおり、銀ナノとウコンの結合がウイルスに対して抑制作用を有することを発見した。
【0005】
銀ナノは、抗菌作用を有し、抗真菌と抗ウイルス特性と銀の化合物は広く研究されている。銀ナノは繊維製品、傷口ドレッシング材および医療機械において使用される。銀ナノ抗菌剤は、グラム陽性とグラム陰性細菌に対して等しく有効性を有し、文献には銀ナノが生体外実験において細菌に対する抗菌効果があると証明されたと記載されている。例としてメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、大腸菌(Escherichia coli)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、コレラ菌(Vibrio cholerae)と枯草菌(Bacillus subtilis)に対して、すべて良好な静菌効果を有する。銀ナノも黒色アスペルギルス(Aspergillus niger)とカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)等真菌類に対して良好な静菌効果を有する。同様に、銀ナノも各種ウイルスに対して有効な抗ウイルス効果を有する。例として、エイズウイルス(Human immolunodeficiency virus,HIV)、呼吸器合胞体ウイルス(Respiratory syncytial virus, RSV)、タカリべウイルス(Tacaribe virus, TCRV)、一型単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus-1,HSV-1)、サル痘ウイルス(Monkeypox Virus)およびB型肝炎ウイルス(Hepatitis B Virus, HBV)がある。拠って、銀ナノは細菌とウイルス等の抑制や殺傷に対し、幅広い多種のメカニズムを有し、ウイルスのエンベロープを破壊することができ、またウイルスのDNA、RNAおよびタンパク質等活性を破壊でき、ウイルスを殺す。たとえ、ウイルスが突然変異しても、銀ナノのウイルスを殺傷する特性に影響はない。銀ナノをウイルスと有効に相互作用させるため、銀ナノ粒子はウイルスより小さくなければならない。例として、10nmより小さいか、または10nmより小さいのが更に良く、3nm-7nmの範囲内が最も良い。ウイルスが銀ナノ粒子によって十分に被覆された時、ウイルス機能は干渉を受ける。
【0006】
ウコン(学名はCurcuma longa L,英文名はTurmeric)のうち、活性成分のクルクミン(Curcumin,分子式C21H20O6)は、炭素(C)、水素(H)および酸素(O)等元素から構成された化合物である。クルクミンは、すでに米国食品医薬品局(FDA)に承認され、300項目を超える臨床試驗には,クルクミンは、炎症性疾患、神経システム疾患、心血管疾患、肺疾患、代謝性疾患、肝疾患と癌疾患を含む各種疾患の保護作用に有益であると報告されている。また大量の研究文献には、ウコンとクルクミンは様々なウイルスに対抗できると掲載されている。例として、エイズウイルス(Human immolunodeficiency virus,HIV)、インフルエンザウイルス(Influenza virus)、一型および二型単純ヘルペスウイルス(Herpes simplex virus,HSV-1とHSV-2)、コクサッキーウイルス(Coxsackievirus)、B型肝炎ウイルス(Hepatitis B Virus, HBV)、C型肝炎ウイルス(Hepatitis C virus, HCV)、ヒト・パピローマウイルス(Human Papilloma Virus, HPV)、日本脳炎ウイルス(Japanese Encephalitis Virus, JEV)およびヒトTリンパ球向性ウイルス一型(Human T-lymphotropic virus 1,HTLV-1)があり、ウコンとクルクミンは各種ウイルスの感染を抑制する作用を有することが非常に多く証明されている。
【0007】
本発明は、銀ナノとウコンを使用して分取し、新型コロナウイルスおよびその類似ウイルスの抑制に応用でき、更に将来、新型コロナウイルスCOVID-19から派生した疾患を予防および治療する薬物ソースとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が提供する新型コロナウイルスを抑制する銀ナノのウコン材料に応用する分取方法の主な目的は、新型コロナウイルスCOVID-19が及ぼす世界人類の健康および経済的打撃を改善し、現在、人類が新型コロナウイルスから派生する疾患の予防および治療の停滞期を打破する。ウコンをメインとして、銀ナノは生物性ナノ材料として補助する。クルクミンおよび銀ナノは同時にウイルスを抑制する効果を得ることができ、またクルクミンが水に溶けにくいために人の身体に吸収しにくい等問題を解決する。同時に銀ナノの単独使用によって起こる生物学的刺激性問題を回避でき、将来的に、新型コロナウイルスから派生した疾患を予防および治療する薬物ソースとなり、新型コロナウイルスCOVID-19を有効で安全に抑制する薬物として提供する。また現在の新型コロナウイルスの高い突然変異率を補う可能性があり、また、将来のワクチンまたはその他関連治療方案では新型コロナウイルス禍の解決方法が完全に処理できず、それによって、引き起こされる新型コロナ禍の世界的な健康および経済問題を改善する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するため、本発明の具体的な分取方法は、以下のステップを含む。
ステップ1は、脱イオン水にウコンパウダーを混合させる。
ステップ2は、加熱して沸騰させる。
ステップ3は、温度を下げてから撹拌する。
ステップ4は、硝酸銀溶液を混ぜる。
ステップ5は、温度を下げてから撹拌し、反応させる。
ステップ6は、遠心分離を行う。
ステップ7は、上澄み液を取り出す。
ステップ8は、上澄み液を遠心で分離させる。
ステップ9は、沈殿物を集めて銀ナノウコンの粗抽出物を得る。
ステップ10は、脱イオン水を加えて高速で振動混合洗浄する。
ステップ11は、遠心分離を行う。
ステップ12は、沈殿物を集める。
ステップ13は、複数回の洗浄と遠心分離を行う。
ステップ14は、精製された銀ナノウコン組成物を得る。
【0010】
良好な一実施例として、該ステップ1では、5グラムのウコンパウダーを計量し、500ミリリットルの脱イオン水を注ぎ入れる。
【0011】
良好な一実施例として、ステップ2では、ステップ1でウコンパウダーを混合した脱イオン水を加熱して沸騰させる。沸騰時間は5分間とする。
【0012】
良好な一実施例として、該ステップ3では、ステップ2の液体を温度を下げた後、ゆっくりと撹拌する。温度は75~85℃とし、85℃が最も良い。
【0013】
良好な一実施例として、該ステップ4では、ステップ3で撹拌すると同時に5ミリリットル1mmolの硝酸銀溶液ゆっくりと加える。
【0014】
良好な一実施例として、該ステップ5では、ステップ4の液体の温度を45~55℃まで下げる。50℃が最も良く、24時間ゆっくりと撹拌した後、反応を停止させる。
【0015】
良好な一実施例として、該ステップ6では、4℃、3000rpmで高速遠心分離機を使用し10分間遠心分離を行い、沈殿した不純物を取り除く。
【0016】
良好な一実施例として、該ステップ7では、ステップ6で遠心分離した後の液体から,沈殿した不純物を取り除いた上澄み液を取り出す。
該ステップ8では、ステップ7の上澄み液を4℃、14000rpmで高速遠心分離機を使用し1時間遠心分離を行う。
【0017】
良好な一実施例として、該ステップ9では、沈殿物を集め、該沈殿物は銀ナノウコン粗抽出物である。
該ステップ10において、50ミリリットルの脱イオン水を加えて高速で銀ナノウコン粗抽出物を振動混合洗浄する。
【0018】
良好な一実施例として、該ステップ11では、銀ナノウコン粗抽出物を4℃、14000rpmで高速遠心分離機を使用し1時間遠心分離を行う。
該ステップ12では、ステップ11の沈殿物を収集する。
該ステップ13では、ステップ12の沈殿物を4℃、14000rpmで高速遠心分離機を使用し複数回、洗浄し遠心分離を行い、残留した硝酸銀を取り除く。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明のステップのフローチャートのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(一実施形態)
以下は、本発明実施例の添付図であり、本発明の実施例の技術方法がはっきりと記されている。以下は、本発明が十分に理解できるように細かく説明している。但し、本発明はその他異なる方式で実施することもでき、本領域に習熟する技術者は本発明に含まれる状況なかで類似の発展内容を提示するかもしれない。拠って本発明は以下の具体的実施例に制限されない。
【0021】
図1に示すのは、本発明銀ナノウコン材料の分取方法であり、それは下述のステップを含み、以下の順に実施する。
【0022】
ステップ1は、脱イオン水にウコンパウダーを混合させる。
ステップ2は、加熱して沸騰させる。
ステップ3は、温度を下げてから撹拌する。
ステップ4は、硝酸銀溶液を混ぜる。
ステップ5は、温度を下げてから撹拌し、反応させる。
ステップ6は、遠心分離を行う。
ステップ7は、上澄み液を取り出す。
ステップ8は、上澄み液を遠心で分離させる。
ステップ9は、沈殿物を集めて銀ナノウコンの粗抽出物を得る。
ステップ10は、脱イオン水を加えて高速で振動混合洗浄する。
ステップ11は、遠心分離を行う。
ステップ12は、沈殿物を集める。
ステップ13は、複数回の洗浄と遠心分離を行う。
ステップ14は、精製された銀ナノウコン組成物を得る。
【0023】
そのうち、該ステップ1では、5グラムのウコンパウダーを計量し、500ミリリットルの脱イオン水を注ぎ入れる。
ステップ2では、ステップ1でウコンパウダーを混合した脱イオン水を加熱して沸騰させる。沸騰時間は5分間が良い。
該ステップ3では、ステップ2の液体の温度を下げた後、ゆっくり撹拌する。温度は75~85℃の間とし、85℃が最も良い。
該ステップ4では、撹拌と同時に、5ミリリットル1mmolの硝酸銀溶液をゆっくり加える。
該ステップ5では、ステップ4の液体の温度を45~55℃まで下げる。50℃が最も良く、24時間ゆっくりと撹拌した後、反応を停止させる。
該ステップ6では、4℃、3000rpmで高速遠心分離機を10分間使用し、沈殿した不純物を取り除く。
該ステップ7では、ステップ6で遠心分離した後の液体から沈殿した不純物を取り除いた上澄み液を取り出す。
該ステップ8では、ステップ7の上澄み液を4℃、14000rpmで高速遠心分離機を使用して約1時間遠心分離を行う。
該ステップ9では、沈殿物を集める。該沈殿物は銀ナノウコン粗抽出物である。
該ステップ10では、50ミリリットルの脱イオン水を加えて高速で銀ナノウコン粗抽出物を振動混合洗浄する。
該ステップ11では、銀ナノウコン粗抽出物を4℃、14000rpmで高速遠心分離機を使用して1時間遠心分離を行う。
該ステップ12では、ステップ11の沈殿物を収集する。
該ステップ13では、ステップ12の沈殿物を4℃、14000rpmで高速遠心分離機を使用し1時間遠心分離を実施する。例として10回というように複数回の洗浄と遠心分離を行い、残留した硝酸銀を取り除く。
最後に、ステップ14で、精製された銀ナノウコン組成物を得る(Silver-nanocurcumin)。
【0024】
該銀ナノウコン組成物(Silver-nanocurcumin)は、応用時、ピュアウォーターを混ぜて点鼻薬にすることもできる。または各種固体または液体に混合して粉状、液状またはゲル状の抗ウイルス抗菌製品にすることもできる。
【0025】
補充説明として、銀ナノは正常な使用において、人体に対し安全上の問題はない。なぜなら、人体は毎日、食物と水から銀元素を摂取するため、人体は銀を代謝排泄する正常メカニズムを有している。殆どの食物には銀が10-100μg/kg範囲内で含まれている。また、銀元素は人類の肝臟の生物半衰期において数日から50日以内に、ほとんどの吸收された銀は糞便内の胆汁と共に排泄される。そのため、銀ナノは人体組織において、永久に蓄積されることがない。
【0026】
発明者は研究後、本発明の銀ナノウコン(Silver-nanocurcumin)は健康な体で新型コロナウイルスCOVID-19の感染を予防できることを発見した。
点鼻薬として銀ナノウコンを鼻腔に噴射することで、一定時間内、鼻腔のウイルスを殺すことができる。一日複数回、鼻腔局部に噴射することで、数時間の間、銀ナノウコンが鼻腔に留まってウイルスを殺し、および細胞免疫の感染を遮断できる。
【0027】
本発明が分取した銀ナノウコン組成物(Silver-nanocurcumin)は、新型コロナウイルスおよびその他類似のウイルスを抑制し、更に新型コロナウイルスCOVID-19から派生した疾患を予防および治療する薬物ソースに応用できる他に、それは無臭、無害、無毒で且つ生物に対して無刺激の生物に対する抗ウイルス材料となることでき、テーブル、マスク、ドアノブ、携帯電話、エレベータのボタン、その他物品の通常衛生用品の洗浄、消毒、殺菌、抗菌作用に応用できる。更に医療消毒および傷口の癒合、インフルエンザウイルス、エンテロウイルス等の後続医薬の研究開発応用、食品加工と消毒、果物と野菜の消毒、冷凍食品の消毒、化粧品の衛生作業に応用できる。
また、密閉された空間(例として飛行機、車両、船舶、超高層ビルの任意の中央空調設備)で空気消毒を行うことで、空気中のCOVID-19のエアゾル含有量を減らし、COVID-19の伝染速度と能力を下げる。
【0028】
上述に明らかなことは、表示した実施例は本発明の実施例の一部に過ぎず、実施例の全てではない。本発明に基づく実施例のうち、当領域に習熟する一般の技術者が創造性を働かせなくても考え出せるその他の実施例は、すべて本発明の請求範囲に属するものとする。
なお、銀ナノウコンの粒径サイズとしては、限定されないが、例えば、3nm-10nmとするとよい。
【符号の説明】
【0029】
S1 脱イオン水にウコンパウダーを混合させる
S2 加熱して沸騰させる
S3 温度を下げてから撹拌する
S4 硝酸銀溶液を混ぜる
S5 温度を下げてから撹拌し、反応させる
S6 遠心分離を行う
S7 上澄み液を取り出す
S8 上澄み液を遠心で分離させる
S9 沈殿物を集めて銀ナノウコンの粗抽出物を得る
S10 脱イオン水を加えて高速で振動混合洗浄する
S11 遠心分離を行う
S12 沈殿物を集める
S13 複数回の洗浄と遠心分離を行う
S14 精製された銀ナノウコン組成物を得る。
図1