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特開2022-84347ワークチャックに用いられるダイヤフラムにブロックを溶接する方法
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  • 特開-ワークチャックに用いられるダイヤフラムにブロックを溶接する方法 図1A
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  • 特開-ワークチャックに用いられるダイヤフラムにブロックを溶接する方法 図6
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  • 特開-ワークチャックに用いられるダイヤフラムにブロックを溶接する方法 図8
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084347
(43)【公開日】2022-06-07
(54)【発明の名称】ワークチャックに用いられるダイヤフラムにブロックを溶接する方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 9/00 20060101AFI20220531BHJP
   B23K 9/167 20060101ALI20220531BHJP
   B23K 9/23 20060101ALI20220531BHJP
   B23K 31/00 20060101ALI20220531BHJP
   C22C 38/00 20060101ALN20220531BHJP
   C22C 38/58 20060101ALN20220531BHJP
   C22C 5/10 20060101ALN20220531BHJP
   B23K 35/30 20060101ALN20220531BHJP
【FI】
B23K9/00 501F
B23K9/167 A
B23K9/23 C
B23K31/00 D
C22C38/00 302Z
C22C38/58
C22C5/10 Z
B23K35/30 320A
B23K35/30 310B
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020196162
(22)【出願日】2020-11-26
(71)【出願人】
【識別番号】391003668
【氏名又は名称】トーヨーエイテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】守下 博
【テーマコード(参考)】
4E001
4E081
【Fターム(参考)】
4E001AA03
4E001CA07
4E001DC09
4E081YX15
(57)【要約】
【課題】ワークを保持するダイヤフラムチャックに用いるダイヤフラムにブロックを変形や割れを防ぎながら確実に溶接する。
【解決手段】合金工具鋼よりなる変形可能な薄板状のダイヤフラム13と、このダイヤフラム13に溶接するダイヤフラム13よりも板厚の厚い合金工具鋼又は炭素鋼よりなるブロック13bと、ステンレス鋼溶加棒と、銀ロウとを準備し、ダイヤフラム13の所定位置にブロック13bをステンレス鋼溶加棒によってアーク溶接し、形成された溶接ビード15の割れ15aの有無を確認し、割れ15aが発生した範囲においてステンレス鋼溶加棒に銀ロウを加えながら、溶けたステンレス鋼溶加棒及び銀ロウを混ぜながら溶接トーチを動かし、ステンレス鋼溶加棒及び銀ロウの合金よりなる溶接ビード15を形成する。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを保持するダイヤフラムチャックに用いるダイヤフラムにブロックを溶接する方法であって、
合金工具鋼よりなる変形可能な薄板状のダイヤフラムと、該ダイヤフラムに溶接する該ダイヤフラムよりも板厚の厚い合金工具鋼又は炭素鋼よりなるブロックと、ステンレス鋼溶加棒と、銀ロウとを準備する準備工程と、
上記ダイヤフラムの所定位置に上記ブロックを上記ステンレス鋼溶加棒によってアーク溶接するアーク溶接工程と、
上記アーク溶接工程で形成された溶接ビードの割れの有無を確認する割れ確認工程と、
上記割れ確認工程で確認された割れが発生した範囲において上記ステンレス鋼溶加棒に上記銀ロウを加えながら、溶けたステンレス鋼溶加棒及び銀ロウを混ぜながら溶接トーチを動かし、上記ステンレス鋼溶加棒及び銀ロウの合金よりなる溶接ビードを形成する再溶接工程とを含む
ことを特徴とするダイヤフラムにブロックを溶接する溶接方法。
【請求項2】
請求項1に記載のダイヤフラムにブロックを溶接する溶接方法であって、
上記アーク溶接工程及び上記再溶接工程において、1500℃以上2500℃以下の溶接温度でTIG溶接を行う
ことを特徴とするダイヤフラムにブロックを溶接する溶接方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークチャックに用いられるダイヤフラムに、ダイヤフラムよりも板厚の厚いブロックを溶接する、ダイヤフラムにブロックを溶接する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1のようなダイヤフラムチャックが知られている。このダイヤフラムは、薄くて適度に繰り返し変形することから、厚さが6mm程度の鋼材が用いられる。バネ鋼がこのような用途には適してはいるが、焼きを入れられないため、通常、SKD11材などの合金工具鋼が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3748734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ダイヤフラムのような適度に変形しやすい部材に部品を溶接する場合、仕上がり精度を考えると十分な予熱を加えられず、冷却過程において溶接ビードに割れが発生しやすい。
【0005】
このため、ダイヤフラムにチャック爪を取り付ける隆起部等を設ける場合、合金工具鋼などを削り出して形成することが考えられる。
【0006】
しかし、材料費、加工時間などコスト面での問題が多く、溶接作業を行わざるを得ない。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ダイヤフラムにブロックを変形や割れを防ぎながら確実に溶接することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、この発明では、銀ロウを加えた再溶接工程を行うようにした。
【0009】
具体的には、第1の発明では、ワークを保持するダイヤフラムチャックにおけるダイヤフラムにブロックを溶接する溶接方法であって、
合金工具鋼よりなる変形可能な薄板状のダイヤフラムと、該ダイヤフラムに溶接する該ダイヤフラムよりも板厚の厚い合金工具鋼又は炭素鋼よりなるブロックと、ステンレス鋼溶加棒と、銀ロウとを準備する準備工程と、
上記ダイヤフラムの所定位置に上記ブロックを上記ステンレス鋼溶加棒によってアーク溶接するアーク溶接工程と、
上記アーク溶接工程で形成された溶接ビードの割れの有無を確認する割れ確認工程と、
上記割れ確認工程で確認された割れが発生した範囲において上記ステンレス鋼溶加棒に上記銀ロウを加えながら、溶けたステンレス鋼溶加棒及び銀ロウを混ぜながら溶接トーチを動かし、上記ステンレス鋼溶加棒及び銀ロウの合金よりなる溶接ビードを形成する再溶接工程とを含む。
【0010】
変形が容易なダイヤフラムに対し、十分な予熱を行うことなく、それよりも板厚の厚いブロックをアーク溶接すると溶接ビードに割れが生じやすい。しかし、上記の構成によると、割れが生じた溶接ビードに対し、銀ロウを加えながら再びアーク溶接して銀ロウを含めた合金による溶接ビードを形成することで、予熱を行わなくても、加える熱を最小限にしながらダイヤフラムの変形を防ぎ、割れのない溶接ビードが得られる。
【0011】
第2の発明では、第1の発明において、
上記アーク溶接工程及び上記再溶接工程において、予熱を行わずに1500℃以上2500℃以下の溶接温度でTIG溶接を行う。
【0012】
上記の構成によると、予熱を行わずに、鉄の融点の範囲内で通常のTIG溶接設備を用いて溶接ビードに割れのない溶接を行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、本発明によれば、ダイヤフラムにブロックを変形や割れを防ぎながら確実に溶接することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1A】ブロックが溶接されたダイヤフラムを示す斜視図である。
図1B】ブロックが溶接されたダイヤフラムのテストピースを切断した様子を示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係るダイヤフラムにブロックを溶接する溶接方法を用いて溶接した部分を示し、(a)が斜視図で、(b)及び(c)が図1BのII部における断面を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係るワークを保持するダイヤフラムチャックにおけるダイヤフラムにブロックを溶接する溶接方法を用いて溶接した部分を示し、(a)が斜視図で、(b)及び(c)が図1BのIII部における断面を示す図である。
図4】従来のTIG溶接方法を用いて溶接した部分を示し、(a)が斜視図で、(b)及び(c)が図1BのIV部における断面を示す図である。
図5】従来のTIG溶接方法を用いて溶接した部分を示し、(a)が斜視図で、(b)及び(c)が図1BのV部における断面を示す図である。
図6】ダイヤフラムを含むダイヤフラムチャックを示す正面図である。
図7】ダイヤフラムを含むダイヤフラムチャックを示す断面図である。
図8】ダイヤフラムが変形する様子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
-ダイヤフラムチャックの概要-
図6図8は、本発明の実施形態に係るダイヤフラムが取り付けられたダイヤフラムチャック20の概要を示し、このダイヤフラムチャック20では、工作機械の主軸10の先端にリング状のベース部材11が固定され、その先端部に基板12が固定されている。基板12のさらに先端側には薄肉(板厚6mm程度)の円環状のダイヤフラム13が設けられ、その中央部にはダイヤフラム13の変形を助けるための貫通孔13aが設けられている。このダイヤフラム13は、例えば、SKD11などの合金工具鋼よりなり、その外周部には複数(本実施形態では3つ)のクランプ部材14が周方向に等間隔で並ぶ状態で固定され、各クランプ部材14の先端には、内向きに突出する抱き爪14aが形成されている。ダイヤフラム13におけるクランプ部材14の固定位置には、例えば、20mm×20mm×45mmの直方体よりなるブロック13bが溶接されている。このブロック13bは、例えば、ダイヤフラム13と同じSKD11などの合金工具鋼よりなり、又は、S55Cなどの炭素鋼よりなり、固定のための雌ネジ部13cが形成されているが、その形状は直方体に限定されず、要は、ダイヤフラム13よりも肉厚の厚いもの部材よりなる。ダイヤフラム13は、薄すぎると繰り返しに対する耐久性に劣り、厚すぎると柔軟性に欠けダイヤフラムチャック20が機能しない。
【0017】
一方、主軸10の中心にはこの主軸10と一体に回転するドローバー(操作軸)16が挿通され、このドローバー16の先端に操作部材17が設けられている。この操作部材17の外周面には、ダイヤフラム13の貫通孔13aの周縁部を押圧操作するためのプッシャ19が突設されている。操作部材17の中間部周囲にはドーナツ板状の引込板18が設けられ、その中央部が操作部材17に揺動可能に係合されている。
【0018】
このダイヤフラムチャック20の作用について、簡単に説明する。ワークWをセットする前の段階では、ドローバー16、操作部材17、及び操作軸23を一体に前進させておく。このとき、図8に示すように、操作部材17のプッシャ19がダイヤフラム13の中央近傍部分を先端側に押圧することにより、同ダイヤフラム13が変形し、このダイヤフラム13に固定されている抱き爪14aは図8の二点鎖線に示すようにワークWを解放する開位置に保持される。引き爪24も図7の二点鎖線24’に示すようにワークWの保持位置から前方に十分離間した位置にある。しかも、その角度位置は、図6に二点鎖線24’に示されるように、ワークWを前方からセットする際に当該ワークWと干渉しない待避角度位置に保たれる。この状態は、抱き爪14a及び引き爪24のいずれもワークセット位置から十分離れたアンクランプ状態である。
【0019】
アンクランプ状態で、作業者が片手でワークWを把持してバッキングプレート26に前方から当てながらもう一方の手で図示しない仮クランプ指令スイッチを押すと、ドローバー16、引込板18、及び操作軸23が限られたストロークだけ一体に後退する。これにより、プッシャ19が図7に示す位置まで後退してダイヤフラム13が解放される。すなわち、ダイヤフラム13が無変形状態に戻るため、このダイヤフラム13に固定されている抱き爪14aは図6及び図7に示すようにワークWを側方から支える抱き位置に移動する。しかしながら、引き爪24は図6の二点鎖線24’に示すようにワークWから未だ十分に離れた位置に保たれており、ワークWを把持している作業者の手が引き爪24とワークWとの間に挟まれるおそれはない。
【0020】
仮クランプ状態で作業者がワークWから手を離し、今度は両手で同時に2つの本クランプ指令スイッチを操作すると、ドローバー16、引込板18、及び操作軸23が仮クランプ位置からさらに図7の実線位置まで後退する。このとき、操作軸23及び引き爪24が回転しながら後退し、その結果、引き爪24はワークWをバッキングプレート26とで前後方向に挟み込む引込位置に移動し(図6及び図7の実線)、これにより本クランプが達成される。
【0021】
このようにダイヤフラム13は、それ自身が変形可能なように適度な薄さが必要である。一方、ブロック13bは、抱き爪14aを所定の締付トルクで締結可能なように雌ネジ部13cを加工可能な厚さが求められる。
【0022】
-ダイヤフラムにブロックを溶接する溶接方法-
次に、本実施形態に係るダイヤフラムチャック20の溶接方法について説明する。
【0023】
まず、準備工程において、SKD11よりなる変形可能な薄板状のダイヤフラム13と、このダイヤフラム13に溶接するダイヤフラム13よりも板厚の厚いSS55Cよりなるブロック13bと、ステンレス鋼溶加棒と、銀ロウとを準備する。
【0024】
実施例のダイヤフラム13のSKD11について、例えばその化学成分(%)は、Cが1.40-1.60、Siが0.4以下、Mnが0.60以下、Pが0.030以下、Sが0030以下、Crが11.00-13.00、Moが0.80-1.20、WVが0.20-0.50、残部がFeである。SKD11は、焼き鈍しと焼き入り焼戻しの化学処理が施されており、焼き鈍しは、830℃~880℃の温度で255HBW以下の硬度で処理が行われ、熱処理は、1030空冷で焼入れが行われ、180空冷で焼戻しが行われ、HRCは、45~50である。密度は、7.80g/cm、熱伝導率は、26.1W/mK、平均熱膨張係数は、12.0×10-6(/℃)(20~100℃)、縦弾性係数は、26.1GPa、ポアソン比は、12.0比透磁率は207μで、磁性がある。
【0025】
実施例のブロック13bのS55Cの化学成分(%)は、Cが0.52~0.58、Siが0.15~0.35、Mnが0.60~0.90、Pが0.030以下、Sが0.035以下である。S55Cは、800~860℃で水冷の焼き鈍し硬度HBWが149~192である。
【0026】
実施例のステンレス鋼溶加棒は、例えばその化学成分(%)は、Cが0.08以下、Siが0.65以下、Mnが1.0~2.5、Pが0.03以下、Sが003以下、Niが9.0~11.0、Crが19.5~22.0、Moが0.75以下、Cuが0.75以下である。耐酸性のある溶接材料であることが望ましい。
【0027】
実施例の銀ロウは、化学成分(%)が、Agが40、Cuが30、Znが28、その他Ni2で、溶融温度が固相線で670℃、液相線で780℃、ロウ付け温度が780~900℃、比重が9.0となっている。この銀ロウ材は、各種ステンレス鋼や超硬合金のロウ付けに適している。
【0028】
まず、ダイヤフラム13の所定位置にブロック13bを密着した状態で固定する。本実施例では、加熱による寸法精度低下などの影響を避けるために予熱は行わない。
【0029】
次いで、アーク溶接工程(TIG溶接工程)において、ダイヤフラム13とブロック13bを、ステンレス鋼溶加棒を溶かしながら、1500℃以上2500℃以下の溶接温度で溶接する。このとき、ダイヤフラム13とブロック13bの接合点を溶かし、溶けた融溶池(プール)に溶加棒を加え、慣らしながら溶接点を横に進む。
【0030】
溶接後、肉厚の薄いダイヤフラム13と、それよりも肉厚の厚いブロック13bとの間の冷却過程において溶接ビード15に割れ15aが生じやすい。
【0031】
次いで、TIG溶接完了後、割れ確認工程において、溶接ビート15の表面の汚れをワイヤブラシで取り除き、溶接ビード15の割れ15aの有無を確認する。
【0032】
割れ15aが発見された場合、再溶接工程において、上記割れ確認工程で確認された割れ15aが発生した範囲において、1500℃以上2500℃以下の溶接温度で、ステンレス鋼溶加棒に銀ロウを加えながら、溶けたステンレス鋼溶加棒及び銀ロウを混ぜながら溶接トーチを動かし、ステンレス鋼溶加棒及び銀ロウの合金よりなる溶接ビード15を形成する。このとき、ビート全幅に対して、加えた銀ロウがはじかなくなるまで慣らす。銀ロウのロウ付け温度が900℃以内なので、必要以上に溶接温度を上げなくてよい。
【0033】
このように、変形が容易なダイヤフラム13に対して、それよりも板厚の厚いブロック13bをアーク溶接すると溶接ビード15に割れ15aが生じやすい。しかし、本実施形態では、割れ15aが生じた溶接ビード15に対し、銀ロウを加えながら再びアーク溶接して銀ロウを含めた合金による溶接ビード15を形成することで、予熱をせずに加える熱を最小限にしながらダイヤフラム13の変形を防ぎ、割れ15aのない溶接ビード15が得られる。
【0034】
したがって、本実施形態に係るダイヤフラム13チャックの溶接方法によると、ダイヤフラムにブロック13bを変形や割れ15aを防ぎながら確実に溶接することができる。
【0035】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0036】
すなわち、上記実施形態では、ダイヤフラム13は、SKD11よりなるものとしたが、それ以外の合金工具鋼でもよく、SK5(炭素工具鋼)、SUJ2(高炭素クロム軸受鋼鋼材)で構成してもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、アーク溶接は、ステンレス鋼溶加棒を用いたTIG溶接で行ったが、他のアーク溶接方法でもよい。例えば、アーク溶接工程は、通常のアーク溶接やガスシールドアーク溶接でもよい。これらの溶接方法の場合、対応する、耐酸性のあるステンレス鋼溶加棒を用いるとよい。
【0038】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【符号の説明】
【0039】
10 主軸
11 ベース部材
12 基板
13 ダイヤフラム
13a 貫通孔
13b ブロック
13c 雌ネジ部
14 クランプ部材
14a,14a’ 抱き爪
16 ドローバー
17 操作部材
18 引込板
19 プッシャ
20 ダイヤフラムチャック
23 操作軸
24,24’ 引き爪
26 バッキングプレート
W ワーク
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8