(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084572
(43)【公開日】2022-06-07
(54)【発明の名称】家具用複合ガラス材
(51)【国際特許分類】
A47B 96/18 20060101AFI20220531BHJP
A47B 96/20 20060101ALI20220531BHJP
A47B 13/12 20060101ALI20220531BHJP
B32B 17/10 20060101ALI20220531BHJP
B32B 21/08 20060101ALI20220531BHJP
B32B 27/00 20060101ALI20220531BHJP
B32B 27/30 20060101ALI20220531BHJP
B32B 27/36 20060101ALI20220531BHJP
B32B 27/40 20060101ALI20220531BHJP
B32B 7/12 20060101ALI20220531BHJP
B27D 5/00 20060101ALI20220531BHJP
B27M 3/00 20060101ALI20220531BHJP
【FI】
A47B96/18 D
A47B96/20 C
A47B96/18 H
A47B13/12
B32B17/10
B32B21/08
B32B27/00 E
B32B27/30 101
B32B27/36
B32B27/40
B32B7/12
B27D5/00
B27M3/00 N
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021215567
(22)【出願日】2021-12-24
【基礎とした実用新案登録】
【原出願日】2019-02-05
(71)【出願人】
【識別番号】307006491
【氏名又は名称】株式会社 松田家具
(72)【発明者】
【氏名】松田 哲博
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 剛士
(72)【発明者】
【氏名】松尾 明日香
【テーマコード(参考)】
2B002
2B250
3B053
4F100
【Fターム(参考)】
2B002AA02
2B002AA03
2B002AA14
2B002AA16
2B002BB04
2B002BB06
2B002BB15
2B002DA04
2B250AA13
2B250BA03
2B250CA11
2B250FA28
2B250FA31
2B250GA03
3B053RA01
4F100AG00A
4F100AK15C
4F100AK41B
4F100AK51E
4F100AP00D
4F100BA04
4F100BA05
4F100BA07
4F100BA10A
4F100BA10D
4F100CB00E
4F100GB81
4F100HB31B
4F100JK10A
4F100JK12A
4F100JL11E
4F100JN18A
4F100YY00A
4F100YY00B
4F100YY00C
4F100YY00D
(57)【要約】
【課題】カウンター、テーブル等の載置台の天板に主として使用される装飾性と機能性を持つ家具用複合ガラス材を提供する。
【解決手段】平面性ガラス材に、装飾性模様付きポリエステル樹脂フイルムにポリ塩化ビニル樹脂フイルムを貼り合わせた複合シートを均一に接着剤にて貼り合わせたガラス材と複合シートとからなる装飾性ガラス体を使用して、装飾性ガラス体の複合シート面に基盤木製板を接着させて、無機質模様を呈する熱・衝撃に優れたガラス材料である家具用複合ガラス材になっている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面性ガラス材と、装飾性模様付きポリエステル樹脂フイルムにポリ塩化ビニル樹脂フイルムを貼り合わせた複合シートからなる装飾性ガラス体と、基盤木製板とを接着させた装飾性ガラス複合材であることを特徴とする家具用複合ガラス材。
【請求項2】
厚さ3~6mmの前記平面性ガラス材と、厚さ50~200μmの前記装飾性模様付きポリエステル樹脂フイルム及び厚さ50~300μmの前記ポリ塩化ビニル樹脂フイルムを貼り合わせた厚さ0.1~0.5mmの前記複合シートとからなる前記装飾性ガラス体に、厚さ10~50mmの基盤木製板をウレタン系接着剤によって接着させている厚さ13~56mmの装飾性ガラス複合材であることを特徴とする請求項1に記載の家具用複合ガラス材。
【請求項3】
厚さ50~200μmの前記ポリエステル樹脂フイルムは、平滑な表面に種々の色彩をもつ意匠性表現を呈する模様を鮮明にプリントしたフイルムであり、ポリ塩化ビニル樹脂フイルムの接着によって補強されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の家具用複合ガラス材。
【請求項4】
前記ガラス材は、硬質無機性ガラスの軟化温度の高いカリガラス、又は硼珪酸ガラスを含有させて耐衝撃的効果をもたらし、3~6mmの厚さのガラスの屈折効果によってガラスの下部面の模様を特殊様相に呈していることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の家具用複合ガラス材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カウンター、テーブル、等の載置台の天板、或いは家具の装飾前板に使用される装飾性と機能性を持つ家具に使用できる無機質模様を呈する熱・衝撃に優れたガラス材料である家具用複合ガラス材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、装飾テーブルの天板として、ガラス、大理石や御影石等の天然石材などの無機材を使用されることがある。その重厚感や高級感からテーブル、カウンター等の載置台の天板として、広く使用されている。また、ガラス、天然の石材を薄く切断したものは、光を透過させることができ、またガラス、大理石では美しい模様が浮きあがるため意匠性に優れ、天然の材料として広く使用されている。
【0003】
とくに無機質模様を呈するガラス複合材料として、テーブルやカウンター等の載置台の天板として使用したとしても、液体等が内部へと浸透することを防止するために、石材の表面を保護するガラスシートと、石材とガラスシートとを接着する透明接着層とを有する複合石材。石材の厚みが10mm以上であり、ガラスシートの厚みが1mm以下である複合石材であり、ガラスシート側の面が載置面となるように複合石材をテーブルやカウンター等の載置台の天板として使用する複合石材の使用方法に関する提案がある(特許文献1参照)。
【0004】
また合板で周囲の気温・湿度に対して安定し、合板の厚さの寸法精度は機械加工より優れている所を利用して、天板のこぼれ水が引き出しの中に入らないような組立式のテーブルの提供として、側板は基板、嵌合部、コマ、外板、内板に溝を設け、引き出し用のレールを接着して一体化し、側板の両端に脚をサラ頭木ネジで締結し、天板枠に嵌合部、コマのはめ込み用のホゾ穴を設け、天板枠にガラス天板の取付用の刻を設け、その外周にこぼれ水を溜める溜溝を設けているものが提案されている(特許文献2参照)。
【0005】
ガラス板を天板に使ったテーブルの上に荷重が加わってもガラス板が壊れないように、下面に脚を取り付けた台枠の内部に底板を嵌入し、台枠の内面の下部に設けたリブで底板を支持させ、底板の上に多数の升を有する装飾性を示す格子枠を載せ、格子枠の上にガラス板を載せるようにした装飾性ガラス天板のテーブルが提案されている(特許文献3参照)。
【0006】
さらに重量感を持つが軽量性をもって、テーブル表面が鏡面で傷つかない硬度を示し、擦り傷がつき難い鏡面性表面を持つ広幅型天板台付き家具をして、広幅な天板を持つテーブル、カウンター等の家具であり、鏡面性を持つ熱硬化性樹脂の被覆化粧表面材と、表面材に対するアルミニウム板材と無垢板材とからなる角材状平面性維持具と、テーブル台、カウンター台の基本台座の提案を行っている(特許文献4参照)。
【0007】
またガラスから形成された上層が割れ難いキッチンカウンター及び厨房台として、下層と、接着層と、上層とを備えた複合材であって、下層は、鋼又はカーボンから形成されている。接着層は下層上に設けられており、上層にはガラス面から形成され、下面の全体が接着層を介して下層に接着されて、接着層の上面に模様や色彩を施した印刷されている天板が提案されている(特許文献5参照)。
【0008】
また設備台の美的外観および機能性の向上を図るために、透光性を有する天板とこの天板の下方側に設けられている光源とを備え、前記光源からの光が前記天板を透過されるもので、透光性を有する天板であるガラス板を挟んで模様、色彩のある化粧シートを取り付けている製品が提案されている(特許文献6参照)。
【0009】
一方装飾シートとしてポリエステルフィルムの裏面に、ガラス転移点が50~100℃の熱可塑性ポリウレタンと硬化剤を含有する溶剤溶液を塗布し乾燥して接着剤層が形成され、その接着剤層の上にポリ塩化ビニルペースト樹脂を塗布し加熱ゲル化してポリ塩化ビニル樹脂層を形成する鮮映性化粧シートの製造方法において、ポリエステルフィルムの裏面に印刷層を形成し、その印刷層の上に上記の接着剤層を形成して、更にポリ塩化ビニルペースト樹脂を塗布し加熱ゲル化して形成したポリ塩化ビニル樹脂層の上に軟質ポリ塩化ビニルフィルムを積層した積層化粧シートが提案されている(特許文献7参照)。
【0010】
テーブルの天板、或いは食器棚のカウンターテーブル、或いはキッチンテーブルの天板などの家具にガラス板が使用されているが、テーブルの天板として、装飾性の安全なガラスを使用して、液体の浸み込み、耐熱、強度、傷付きなどの防御が同時に施された装飾性表面で安全なガラス複合材料を使用されている家具のテーブル天板、或いは前板などでは、ほとんど存在していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2016-69260号公報
【特許文献2】特開2005-305077号公報
【特許文献3】実用新案登録第3048641号公報
【特許文献4】実用新案登録第3212165号公報
【特許文献5】特開2018-94153号公報
【特許文献6】特開平5-245011号公報
【特許文献7】特開2007-307897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記参考文献には、テーブルの天板、或いは食器棚のカウンターテーブル、或いはキッチンテーブルの天板などの家具にガラス板が使用されているが、それぞれ液体の浸透性防止と、透光性と、耐熱性、傷付きとをもたらす目的のために、家具の表面に取り付けている場合が多い。前記の性能をすべて備えていて、表面に特質な無機質表面状態を呈している装飾性無機質模様を貼り付けている安全なガラス複合材料で、今までにない特質な無機質表面模様を持つ家具を、最近の住宅の内装模様の状況から期待されることが多くなっている。
【0013】
本発明は、家具表面には無機材質は一般に使用されていない。天板表面に耐熱、強度、傷付きなどの防御が施された無機質性の装飾性表面ガラスを使用したテーブルには使用されているが無機材料の家具とは期待されていない。前述したような装飾性と機能性から無機材料の使用が期待されているが、従来技術的に問題を解決することはなされていない。熱・衝撃に優れたガラス材料である家具用複合ガラス材をテーブルやローボード等の載置台の天板として使用したものであって、天板に液体等が内部へと浸透、高温物での耐熱効果、重量物の衝撃などによる損傷すること、及び特殊な無機質の装飾性が取り入れられていない状況であった。これらの課題を解決する目的で、ローボード、テーブル等の載置台の天板、或いは家具の装飾前板に、装飾性と機能性を持つ無機質模様を呈する熱的、強度的に安全性を高めた家具に使用するガラス複合材を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決すべく創案された本発明は、平面性ガラス材と、装飾性模様付きポリエステル樹脂フイルムにポリ塩化ビニル樹脂フイルムを貼り合わせた複合シートからなる装飾性ガラス体と基盤木製板を接着させた装飾性ガラス複合材になっており、無機質表面状態を呈した装飾性ガラス複合材を使用した無機質模様を呈する熱・衝撃に優れた家具用複合ガラス材を提供する。
【0015】
前記平面性ガラス材の厚みは3~6mmで、厚さ50~200μm装飾性模様付きポリエステル樹脂フイルムと厚さ50~300μmのポリ塩化ビニル樹脂フイルムを貼り合わせた複合シートであり、前記複合シートの厚さ0.1~0.5mmを前記ガラス材に貼り合わせた、装飾性ガラス体と厚さ10~50mm基盤木製板にウレタン系接着剤によって接着させている。前記ポリエステル樹脂フイルムは、平滑な表面に、種々の色彩をもつ意匠性表現を呈する模様を鮮明にプリントしたフイルムであり、ポリ塩化ビニル樹脂フイルムの接着によって補強されている。
【0016】
ポリ塩化ビニル樹脂フイルムに意匠性表現を呈する模様を鮮明にプリントしたポリエステル樹脂フイルムを貼り合わせた上に、意匠性表現を呈する模様としてレンガ積み模様、ブロック積み模様、タイル張り模様、モルタル塗り模様、堆積岩、花崗岩、玄武岩、大理石それぞれの岩石模様、金属の表面状態模様、セラミック調模様、さび調模様であり、それらの模様から選ばれた無機質の表面状態模様を描写・印刷した複合装飾シートの表面に均一に保護膜層で被覆した上に、粘着層付き平面性強化ガラスを貼りつけた装飾性無機質模様体を使用して、前記複合装飾シートを貼り付けた装飾性無機質模様体を、基盤木製板に均一に粘着層になるウレタン系接着剤によって貼り合わせた無機質模様を呈する熱・衝撃に優れたガラス材料である家具用複合ガラス材である。
【0017】
無機質表面状態を呈している装飾性無機質模様は、厚さ3~6mmの前記強化ガラスの裏面に、複合装飾性シートとしてレンガ積み模様、ブロック積み模様、タイル張り模様、モルタル塗り模様、堆積岩、花崗岩、玄武岩、大理石の岩石模様、金属の表面状態模様、セラミック調模様、さび調模様から選ばれた無機質の表面装飾性模様を描写・印刷した厚さ10~100μmのポリエステル樹脂フイルムに、補強材である厚さ50~300μmのポリ塩化ビニル樹脂フイルムを接着させた複合装飾フイルムを貼り合わせた無機質模様を表現した複合装飾性シートと、固定材である厚さ10~50mmの基盤木製板とをウレタン系接着剤によって接合させている。
【0018】
ポリエステル樹脂フイルムは、無機質の表面装飾性模様として、レンガ積み模様、ブロック積み模様、タイル張り模様、モルタル塗り模様のそれぞれ意匠性表現を呈する模様、堆積岩、花崗岩、玄武岩、大理石の岩石の表現を呈する表面模様、特殊金属の表現を呈する表面状態模様、セラミック調模様、さび調模様から選ばれた無機質を表現された表面模様を、平滑表面上に立体感をもったUVプリントされた厚さ10~100μmの装飾フイルムと厚さ50~300μmの前記塩化ビニル樹脂フイルムを接着させることによって無機性模様を補強されている。
【0019】
前記ガラス材は、硬質無機性ガラスの軟化温度の高いカリガラス、又は硼珪酸ガラスとを含有させて耐衝撃的効果をもたらし、3~6mmの厚さのガラスの屈折効果によってガラスの下部面の模様を特殊様相に呈している。
装飾性無機質模様複合体におけるガラス材は、厚さ3~6mmの硬質無機性ガラスの軟化温度の高いケイ酸とアルミナとソダ灰にカリ成分を含有したカリ含有ガラス、又はケイ酸とアルミナとソダ灰にホウ素成分を含有した硼珪酸ガラスであって、耐熱性と耐衝撃性効果を高めて、厚さに対するガラスの屈折効果によるガラスの下部面の装飾性無機質模様を浮き立たせる特殊様相を呈するとともに、耐熱性と耐衝撃性を高めたテーブルの天板、食器棚のカウンターテーブル、或いは家具の前板として使用される。
【0020】
一般にガラスはSiO2、Al2O3、Na2Oの成分を含むことを言われている。化学強化ガラスを使用する場合については、ガラス組成として、質量%で、SiO2 50~80%、Al2O3 5~25%、B2O3 0~15%、Na2O 1~20%、K2O 0~10%の範囲で適宜含有するものが、強化ガラス板とされている。軟化温度を高かめたカリガラス、及び硼珪酸ガラスが存在している。ケイ酸とアルミナとソダ灰にカリ成分、或いはホウ素成分を含有するものが耐熱性と耐衝撃性を高めた強化ガラスになる。
【0021】
前記木質材は、積層合板、MDF,パチクルボード、合成板で、15~50mmの厚さであって、ガラス、装飾フイルムを固定、安定化させるために使用され、強度と重量、接着性に合わせて選択される。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、家具には今までにない無機質材質とその模様を呈した天板、前板はほとんどなく、無機質の表面装飾性模様として、レンガ積み模様、ブロック積み模様、タイル張り模様、モルタル塗り模様の意匠性表現を呈する模様、堆積岩、花崗岩、玄武岩、大理石の岩石表面模様、金属の表面状態模様、セラミック調模様とさび調模様を呈する無機質を表現された無機質性装飾性模様の表面を呈している。前記無機質性装飾性模様を描写・印刷したポリ塩化ビニル樹脂フイルムをポリエステル樹脂フイルムに貼り合わせた複合装飾シートを接着剤にてはり貼り合わせた前記平面性強化ガラスとからなる装飾性無機質模様体を使用して、前記装飾性無機質模様体の裏面に基盤木製板を貼り合わせている装飾性無機質模様複合体で、前板、天板の表面性、装飾性を従来存在しない状態に浮き立たせた無機質を強調的に表現された無機質装飾性模様を呈している。家具のテーブルやローボード等の天板が主として使用でき、下部の無機質模様が従来ない装飾性ガラス体によって特殊様相を呈した。また前板、天板の表面性は200℃に対しても安定であり、さらに衝撃による模様の変化を示さず、強度、熱に安定な材料である。またこの材料は天板以外に建築用の壁材や間仕切り材にも適応できた。従来存在しない前板、天板の特殊模様の表面を表現した家具になっており、家具設置により特に室内に趣の高い雰囲気を醸し出すのに役立った。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】家具に使用できる無機質模様を呈する熱・衝撃に優れたガラス材料であるテーブル用複合ガラス天板材の斜視図である。
【
図2】家具に使用できる無機質模様を呈する熱・衝撃に優れたガラス材料である家具用複合ガラス材として使用したテーブル載置台の斜視図である。
【
図3】家具に使用できる無機質模様を呈する熱・衝撃に優れたガラス材料である家具用複合ガラス材として使用したローボードの斜視図である。
【
図4】家具に使用できる無機質模様を呈する熱・衝撃に優れたガラス材料である家具用複合ガラス材として使用した食器棚の斜視図である。
【
図5】家具に使用できる無機質模様を呈する熱・衝撃に優れたガラス材料である家具用複合ガラス材と、ポリ塩化ビニル樹脂フイルムとポリエステル樹脂フイルムとの装飾シートと、前記装飾シートをガラス材に貼り合わせた装飾性ガラス体の断面図、構成図である。
【
図6】家具に使用できる無機質模様を呈する熱・衝撃に優れたガラス材料である家具用複合ガラス材の装飾性模様の種類の図である。A:セラミック調模様 B:レンガ積み立て模様 C:大理石模様 D:花崗岩模様
【
図7】家具に使用できる無機質模様を呈する熱・衝撃に優れたガラス材料である家具用複合ガラス材の装飾性模様の熱変化を示す図である。
【
図8】家具に使用できる無機質模様を呈する熱・衝撃に優れたガラス材料である家具用複合ガラス材の装飾性模様の衝撃変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
上記課題を解決すべく創案された本発明は、ガラス材と、前記ガラス材を保護するポリ塩化ビニル樹脂にポリエステル樹脂の装飾シートと貼ったガラス材を使用した材料で、無機質模様を鮮明にした装飾性ガラス体であり、家具のテーブルやローボード等の天板に使用される。
【実施例0025】
無機質性装飾性模様を描写・印刷したポリ塩化ビニル樹脂フイルムにポリエステル樹脂フイルムを貼り合わせた複合シートを粘着層になる接着剤にて貼り合わせた前記平面性強化ガラスとからなる装飾性無機質模様体を使用して、前記装飾性無機質模様体の裏面に基盤木製板を貼り合わせている無機質装飾性模様複合体になっている家具に使用できる無機質模様を呈する熱・衝撃に優れたガラス材料である家具用複合ガラス材であった。
【0026】
装飾性無機質模様複合体は、厚さ4mmの前記強化ガラスの裏面に、大理石の岩石模様における無機質の表面装飾性模様を描写・印刷した厚さ50μmのポリエステル樹脂フイルムに補強材としての100μmのポリ塩化ビニル樹脂フイルムを接着させた複合シートを貼り合わせた無機質模様を表現した装飾性ガラス体と、固定材としての厚さ20mm基盤木製板とをウレタン系接着剤によって接合させた。装飾性無機質模様複合体において大理石の岩石模様における表面装飾性模様が浮き立っており、実際の大理石を思い出す頑丈な材料となった。
【0027】
ポリエステル樹脂フイルムは、無機質の表面装飾性模様としてセラミック調模様とさび調模様を呈する無機質を表現された表面模様を、平滑表面上に立体感をもったUVプリントされた装飾フイルムシートにして、前記装飾フイルムシートに厚さ100μmの前記ポリ塩化ビニル樹脂フイルムを接着させることによって模様を補強された。従来存在しない模様の表面を前板、戸板に表現した家具になっており、家具設置により特に室内に趣の高い雰囲気を醸し出すのに役立った。
【0028】
前記厚み4mmの強化ガラス材は、硬質無機性ガラスの軟化温度の高いカリ含有ガラスと硼珪酸ガラスであり、耐衝撃的効果を高めて、厚さに対するガラスの屈折効果によるガラスの下部面の装飾性無機質模様を浮き立たせる特殊様相を呈して、テーブルに使用された。この無機質材料の物性を測定した。測定は一般財団法人日本文化用品安全試験所にて、耐熱温度試験(100℃、1時間)と鋼球落下試験(1040gの鋼球を100cm上方自然落下)を行ったが、異常はなかった。特に前板、天板の表面性は200℃に対しても安定であり、さらに衝撃による模様の変化を示さず、強度、熱に安定な材料であった。
前記ガラス材は、硬質無機性ガラスの軟化温度の高いカリガラスと硼珪酸ガラスとを含有させて耐衝撃的効果をもたらし、4mmの厚さのガラスの屈折効果によってガラスの下部面の模様を特殊様相に呈した。