(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084644
(43)【公開日】2022-06-07
(54)【発明の名称】表面トポグラフィ測定システム
(51)【国際特許分類】
G01N 21/27 20060101AFI20220531BHJP
G02B 3/00 20060101ALI20220531BHJP
G03B 11/00 20210101ALI20220531BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20220531BHJP
G03B 17/14 20210101ALI20220531BHJP
G02B 7/02 20210101ALI20220531BHJP
G01N 21/01 20060101ALI20220531BHJP
【FI】
G01N21/27 A
G02B3/00 A
G03B11/00
G03B15/00 T
G03B17/14
G03B15/00 B
G02B7/02 Z
G02B7/02 B
G01N21/01 D
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022028887
(22)【出願日】2022-02-28
(62)【分割の表示】P 2019549390の分割
【原出願日】2018-03-06
(31)【優先権主張番号】62/467,783
(32)【優先日】2017-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519322750
【氏名又は名称】ゲルサイト インク
【氏名又は名称原語表記】GelSight,Inc.
【住所又は居所原語表記】179 Bear Hill Road, Suite #202,Waltham,Massachusetts 02451-1063,USA
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100082946
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 昭広
(74)【代理人】
【識別番号】100195693
【弁理士】
【氏名又は名称】細井 玲
(72)【発明者】
【氏名】ロハリー,ジェイノス
(72)【発明者】
【氏名】アデルソン,エドワード,エイチ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】透明なエラストマーを使用して標的表面のトポグラフィ画像を取り込むのに使用する取り外し可能なカートリッジを提供する。
【解決手段】測定面130から高解像度のトポグラフィデータを取り込むように構成された、剛性の光学素子110および透明なエラストマー感知表面で形成されたイメージングカートリッジ102を使用する。剛性の光学素子とエラストマー感知表面を含むイメージングカートリッジが、複数の使用にわたって堅固/安定であり、そして必要または希望に応じて何度でも簡単にユーザー交換可能な単一の一体型の構成要素として取り外して交換できるよう、イメージングカートリッジは、システムの取り外し可能なカートリッジとして構成され得る。カートリッジはまた、最適な照明とイメージ取り込みをサポートするために、多くの光整形特徴およびその他特徴を有用に組み込むことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
剛性の光学的に透明な材料を含む内部を有する光学素子;
前記光学素子の第1の表面、ここで前記第1の表面は前記光学素子を通してイメージを取り込むための光学的に透明な表面を備えた領域を含み;
前記第1の表面に対向する前記光学素子の第2の表面;
前記第1の表面および前記第2の表面を通過する前記光学素子の中心軸;
前記第2の表面に配置されそして前記第2の表面に取り付けられた材料の層、ここで前記層は標的表面のトポグラフィに適合するように変形することができる柔軟な材料で形成されており、前記第2の表面の第1の屈折率に整合した第2の屈折率を有する前記光学素子の前記第2の表面に隣接する前記層の第1の側面、および所定の反射率を有する光学コーティングを有する前記光学素子の前記第2の表面に対向する前記層の第2の側面;
前記光学素子を通る前記第2の表面の照明を制御するように構成された前記光学素子の壁にある1つ以上の光整形特徴;ならびに
撮像システムの固定具内で前記光学要素の所定の位置および配向を強制するための前記光学要素の外側にある機械的キー;を含む表面トポグラフィ測定用装置。
【請求項2】
前記の剛性の光学的に透明な材料は、ガラス、ポリカーボネート、またはアクリルを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記柔軟な材料はエラストマーを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記柔軟な材料は光学的に透明な材料を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記機械的キーは、前記撮像システムの前記固定具内で前記光学要素の固有の回転配向を強制するために光学要素の中心軸の周りに半径方向に非対称な特徴を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記機械的キーは1つ以上の磁石を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記機械的キーは、前記撮像システムの前記固定具での前記の所定の位置および配向を強制するように配置された複数の突起を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記光整形特徴は拡散表面を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記光整形特徴は曲面を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記光整形特徴は減光フィルターを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記光整形特徴はカラーフィルターを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記光整形特徴は光学フィルムを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記1つ以上の光整形特徴はマイクロレンズアレイを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記1つ以上の光整形特徴は複数の微小複製光学特徴を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記装置を前記撮像システムの前記固定具から取り外し、そして前記撮像システムの前記固定具に第2の装置を挿入するように構成されたロボットシステムをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2017年3月6日に出願された米国仮出願第62/467,783号の優先権を主張し、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、反射コーティングを有する透明なエラストマーを使用して標的表面のトポグラフィ画像を取り込む表面トポグラフィ測定システムの改良に関し、より具体的には、そのようなシステムで使用する取り外し可能なカートリッジに関する。
【背景技術】
【0003】
表面トポグラフィを測定するための高解像度システムの1つのタイプは、剛性の光学基板上に配置された反射コーティングを備えた透明なエラストマーを使用する。このようなシステムは多くのタイプの正確で詳細な表面測定を有効に可能にするが、エラストマーは、複数回の使用により剥離し、そして損傷することがあり得る。同時に、エラストマーの交換はエラーが発生しやすく、そのようなシステムのエンドユーザーにとって困難なこととなり得る。エンドユーザーによるエラストマーの迅速かつ便利な交換を容易にする、改良された表面トポグラフィ測定システムの必要性が残っている。
【発明の概要】
【0004】
トポグラフィ測定システムは、測定表面から高解像度のトポグラフィデータを取り込むように構成された、剛性の光学素子および透明なエラストマー感知表面で形成されたイメージングカートリッジを使用する。剛性の光学素子とエラストマー感知表面を含むイメージングカートリッジを、複数の使用にわたって堅牢で安定しそしてエンドユーザー容易に交換可能な単一の一体型の構成要素として取り外して交換できるよう、イメージングカートリッジは、システムの取り外し可能なカートリッジとして構成され得る。カートリッジはまた、最適な照明とイメージの取り込みをサポートするための、多くの光整形特徴およびその他特徴を有用に組み込むことができる。
【0005】
一態様では、本明細書に開示される装置は、剛性の光学的に透明な材料を含む内部を有する光学素子、光学素子の第1の表面、ここで第1の表面は光学素子を通してイメージを取り込むための光学的に透明な表面を備えた領域を含み、第1の表面に対向する光学素子の第2の表面、第1の表面および第2の表面を通過する光学素子の中心軸、第2の表面に配置されそして第2の表面に取り付けられた光学的に透明なエラストマーの層、第2の表面の第1の屈折率に整合した第2の屈折率を有する光学素子の第2の表面に隣接する層の第1の側面、および所定の反射率を有する光学コーティングを有する光学素子の第2の表面に対向する層の第2の側面、第1の表面と第2の表面との間の光学素子の内部の周りの側壁、ここで側壁は側壁を通る第2の表面の照明を制御するように構成された1つまたは複数の光整形特徴を含み、および撮像システムの固定具内で光学素子の所定の位置を強制するための光学素子の外側にある機械的キー、ここで機械的キーは撮像システムの固定具内の光学素子の固有の回転配向を強制するために、中心軸の周りに少なくとも1つの半径方向に非対称な特徴を含む、を含む。
【0006】
機械的キーは、1つ以上の磁石を含んでもよい。機械的キーは、撮像システムの固定具内の光学素子の固有の回転配向を強制するために、複数の突起の他の突起とは異なる形状を有する少なくとも1つの突起を含む複数の突起を含み得る。機械的キーは、撮像システムの固定具との運動学的結合を形成するような形状およびサイズの3つの突起を含んでもよい。機械的キーはフランジを含んでもよい。機械的キーは、あり継ぎを含んでもよい。側壁は、第1の表面および第2の表面とともに円錐台形状を形成する連続的な表面を含んでもよい。側壁は、第1の表面および第2の表面とともに切頭半球を形成する連続的な表面を含んでもよい。側壁は、2つ以上の別個の平面状表面を含み得る。1つ以上の光整形特徴は、入射光の点光源を側壁に沿って拡散させる拡散表面を含んでもよい。1つ以上の光整形特徴は、入射光を屈折させるための研磨面を含んでもよい。1つ以上の光整形特徴は、入射光を集束するための曲面を含んでもよい。1つ以上の光整形特徴は、第2の表面上の側壁からの距離を補償するために段階的な減衰を備えた減光フィルターを含んでもよい。1つ以上の光整形特徴は、1つ以上のカラーフィルターを含み得る。1つ以上の光整形特徴は、第2の表面に対する側壁の非垂直角を含んでもよい。1つ以上の光整形特徴は、幾何学的特徴を含んでもよい。1つ以上の光整形特徴は、光学フィルムを含み得る。1つ以上の光整形特徴は、マイクロレンズアレイを含み得る。1つ以上の光整形特徴は、複数の微小複製光学特徴を含み得る。光学的に透明なエラストマーの層は、保持構造を通して第2の表面に取り付けられてもよい。保持構造は、光学的に透明なエラストマーの層と光学素子の第2の表面との間に配置された屈折率が整合した光学接着剤を含むことができる。保持構造は、周囲を第2の表面に機械的に固定する光学的に透明なエラストマーの層の周囲に保持リングを含むことができる。保持構造は、光学素子の第2の表面内の凹部と、凹部内に延びる光学的に透明なエラストマーの層の第1の側面の対応する突起部とを含むことができる。凹部は溝を含んでもよい。凹部は、第2の表面から離れたより広い領域を提供するために、あり継ぎ形であり得る。光学的に透明なエラストマーは、凹部に液体成形されてもよい。光学的に透明なエラストマーは、凹部に熱成形されてもよい。光学素子の第2の表面は、光学素子から延びる凸状の曲面を含んでもよい。光学的に透明なエラストマーの層の第2の側面は、光学素子から離れて延びる凸状の曲面を含んでもよい。剛性の光学的に透明な材料は、ガラス、ポリカーボネート、およびアクリルのうちの少なくとも1つを含んでもよい。装置は、撮像システムの固定具に装置を固定するための1つ以上の磁石をさらに含んでもよい。撮像システムは、固定具に対して所定の幾何学的構成のカメラおよび1つ以上の光源を含むことができる。装置は、撮像システムの固定具から装置を自動的に取り外すように構成されたロボットシステムをさらに含んでもよい。ロボットシステムは、撮像システムの固定具に第2の装置を挿入するようにさらに構成されてもよい。ロボットシステムは、少なくとも1つの磁石を含んでもよい。ロボットシステムは、電気機械式ラッチを含み得る。第1の表面は、撮像システムのために第2の表面からのイメージを光学的に拡大するためのレンズを提供する曲面を含むことができる。第1の表面は、第2の表面から光学素子を通して取り込まれたイメージの光学収差に対処するように形作られた非球面を含むことができる。第1の表面は、第2の表面から光学素子を通して取り込まれたイメージの幾何学的歪みを緩和するように形作られた自由形状表面を含むことができる。
【0007】
本明細書で説明される装置、システム、および方法の実施形態は、以下の図面に示される。図面は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに本開示の原理を説明することに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【0009】
【
図2】
図2は、撮像システム用のイメージングカートリッジの断面図を示す。
【0010】
【
図3】
図3は、イメージングカートリッジの上面図を示す。
【0011】
【
図4】
図4は、撮像システム用の光学素子およびハウジングの斜視図である。
【0012】
【
図5】
図5は、撮像システム用の光学素子の側面図である。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【
図11】
図11は、イメージングカートリッジを使用するロボットシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書で言及されるすべての文書は、その全体が参照により組み込まれる。単数形の項目への言及は、特に明記しない限り、または文脈から明確でない限り、複数形の項目を含むと理解されるべきであり、逆も同様である。文法上の接続詞は、特に明記しない限り、または文脈から明確でない限り、結合句、文、単語などのあらゆる離接および接続の組み合わせを表現することを意図している。したがって、用語「または」は一般に「および/または」などを意味すると理解されるべきである。
【0020】
本明細書における値の範囲の列挙は、限定することを意図するものではなく、本明細書において別段の指示がない限り、範囲内にあるありとあらゆる値を代わりに個別に参照し、そして、そのような範囲内の各個別の値は、あたかも個々に本明細書に列挙されているかのように、本明細書に組み込まれる。数値を伴う場合、「約」、「およそ」などの語は、意図する目的のために満足に動作することが当業者によって理解されるように、逸脱を示すものと解釈されることとなる。本明細書では、値の範囲および/または数値は例としてのみ提供されており、説明されている実施形態の範囲を限定するものではない。本明細書で提供されるありとあらゆる例、または例示的な言葉(「例えば」「など」など)の使用は、単に実施形態をより良く明らかにすることを意図しており、実施形態または特許請求の範囲を限定しない。明細書中のいかなる言葉も、実施形態の実施に必須であると主張されていない要素を示すと解釈されるべきではない。
【0021】
以下の説明では、「第1」、「第2」、「上部」、「底部」、「上」、「下」などの用語は便宜上の言葉であり、特に反対に述べられない限り、限定用語として解釈されるものではないことを理解されたい。
【0022】
本明細書に記載の装置、システム、および方法は、2014年3月8日に出願された米国特許出願第14/201,835号、2015年9月8日に付与された米国特許第9,127,938号および2013年4月2日に付与された米国特許第8,411,140号の教示を含むことができ、またはそれらと組み合わせて使用できる。上記のそれぞれの内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。特定の態様では、本明細書に記載の装置、システム、および方法を使用して、小形または定量的トポグラフィまたは3次元測定システム用の容易に交換可能なイメージングカートリッジを提供することができる。しかし、本明細書で説明される装置、システム、および方法は、さらにまたは代わりに、他のシステムに含まれてもよく、または他のシステムで使用されてもよい。例えば、本明細書に記載のシステムは、例えば、パーツ識別および姿勢推定、力フィードバック、ロボット手術、医療検査などのロボットエンドエフェクタシステム、ならびにタッチ、触覚、表面トポグラフィ、または3次元測定の1つ以上が必要または役立つ他のシステムおよびアプリケーションに有用であり得る。
【0023】
図1は撮像システムを示す。一般に、撮像システム100は、上記で特定された文書に記載されているもののような、定量的または定性的なトポグラフィ測定のための任意のシステムであり得る。撮像システム100は、イメージングカートリッジ102を保持するための固定具104とともに、撮像システム100用の取り外し可能かつ交換可能なカートリッジとして構成されたイメージングカートリッジ102を含むことができる。イメージングカートリッジ102は、固定具104に固定されると、カメラおよび光源に対して既知の位置および向きを有するように、固定具104は、撮像システム100に対して、例えばカメラなどの撮像装置106および1つ以上の発光ダイオードまたは他の光源などの照明源108に対して所定の幾何学的構成を有することができる。この強制された幾何形状は、イメージングカートリッジ102の較正データの再利用、および撮像システム100の光学トレイン内でのイメージングカートリッジ102の信頼性のある、反復可能な位置決めを有利に可能にする。
【0024】
イメージングカートリッジ102は、ガラス、ポリカーボネート、アクリル、ポリスチレン、ポリウレタン、光学的に透明なエポキシなどの剛性で光学的に透明な材料の少なくとも一部で形成された光学素子110を含むことができる。硬質プラチナ硬化シリコーンなどのシリコーンも使用できる。さらなる利点として、光学的に透明なエラストマーの層116は、軟質白金硬化シリコーンから形成され、接着剤を使用せずに硬質シリコーンに結合され得る。したがって、一態様では、光学素子110および層116は、接着剤を使用せずに直接結合を促進する材料で形成されてもよい。光学素子110は、例えば撮像装置106によって光学素子110を通してイメージを取り込むための光学的に透明な表面を有する領域を含む第1の表面112を含むことができる。光学素子110はまた、第1の表面112に対向する第2の表面114を含み得、中心軸117は、第1の表面112および第2の表面114を通過する。
【0025】
一般に、第1の表面112は、イメージを第2の表面114から光学素子110を通して撮像装置106に伝えるのに適した光学特性を有し得る。この特徴をサポートするために、第1の表面112は、例えば、第2の表面114からのイメージを光学的に拡大するためのレンズを提供する曲面を含むことができる。別の態様では、第1の表面112は、第2の表面114から光学素子110を通して取り込まれたイメージにおける球面収差または他の光学収差に対処するように形作られた非球面を含むことができる。第1の表面112は、さらにまたは代わりに、光学素子110を通して取り込まれたイメージの幾何学的歪みを低減するか、さもなければ緩和するように成形された自由形状表面を含んでもよい。厚い媒体を介したイメージングは、一般に、撮像システム100(または、より具体的には光学素子110)の開口数に応じた大きさの球面収差をもたらし得る。したがって、光学素子110の第1の表面112は、湾曲しているか、または厚い媒体を通るイメージ伝播から生じるそのような球面収差に対処するように適合されていてもよい。より一般的には、第1の表面112は、光学素子110を使用したトポグラフィデータの取り込みをサポートする方法でイメージを焦点合わせ、整形、または修正するのに適した任意の形状または表面処理を含むことができる。第2の表面114は、イメージ取り込みを改善するために、さらにまたは代わりに修正されてもよい。例えば、光学素子110の第2の表面114は、標的表面130から撮像装置106に搬送されるイメージを拡大するか、さもなければ整形するために、光学素子110から(例えば、撮像される標的表面130に向かって)延びる凸面を含むことができる。
【0026】
光学素子110は、一般に、本明細書で企図される撮像システム100において多くの目的に役立ち得る。一態様では、光学素子110は、イメージを取り込むときに標的表面130全体に比較的均一に圧力を伝達する剛体として機能する。具体的には、光学素子110の本体は、透明基材の反対側の反射膜コーティングが測定表面トポグラフィに適合するように、透明基材ゲルに実質的に均一な圧力を加えることができる。光学素子110は、さらにまたは代わりに、指向性暗視野照明を提供してもよい。この目的のために、十分に厚い光学材料は、異なる方向から(例えば、照明源108の1つのLEDセグメントがオンのとき)またはすべての周囲から(例えば、照明源108のすべてのLEDセグメントがオンのとき)の反射膜表面の制御された、均一な、コリメートされた暗視野照明を提供するための光ガイドとして機能し得る。
【0027】
光学的に透明なエラストマーの層116は、本明細書に記載されるもののような任意の適切な手段を使用して、第2の表面114上に配置され、そして第2の表面114に取り付けられ得る。層116に形成された相補形状が、層116の反対側の表面を通して光学的に取り込むことができるように、一般に層116は、標的表面130のトポグラフィに適合するように変形することができるゲルまたは他の比較的柔軟な材料で形成されてもよい。柔軟性に関して、ショアOO硬度計値が約5から60のエラストマーは、本明細書で企図される層116として有用に役立ち得る。一般に、光学素子110の第2の表面114に隣接する層116の第1の側面118は、第2の表面114の屈折率に整合した屈折率を有し得る。本明細書で使用される屈折率を参照するとき、用語「整合した」は同一の屈折率を必要としないことが理解されるであろう。代わりに、「整合した」という用語は、一般に、撮像装置106による取り込みのために2つの材料間の対応する界面を介してイメージを送るのに十分近い屈折率を有することを意味する。したがって、例えば、アクリルは約1.49の屈折率を持ち、一方でポリジメチルシロキサンは約1.41の屈折率を持ち、そしてこれらの材料は、互いに隣接して配置できるほど十分に整合しており、本明細書で企図される定量的または定性的なトポグラフィ測定に十分なイメージを送るために使用できる。
【0028】
層116の第2の側面120は、撮像システム100によるトポグラフィ撮像および測定を容易にする撮像装置106に面する表面を提供しながら、標的表面130に適合するように構成され得る。第2の側面120は、例えば、不透明コーティング、またはより一般的には、本明細書で企図されるトポグラフィ撮像をサポートするのに適した所定の反射率を有する任意の光学コーティングを含み得る。一般に、このコーティングは、色、半透明性、光沢、鏡面性など、光学イメージングを妨げる可能性のある標的表面130の光学特性に依存しない光学素子110を介したイメージの取り込みを促進できる。一態様では、第2の側面120は、光学素子110から離れて(例えば、標的表面130に向かって)延びる凸面を含むことができる。イメージングカートリッジ102が最初に標的表面130と接触して配置されるとき、この幾何学的構成は、大きな集合凹面形状の表面のイメージングを容易にし、視野内の気泡の蓄積を緩和するなど、多くの利点を提供できる。
【0029】
側壁122は、第1の表面112から第2の表面114まで延びる光学素子110の内部124の周りに形成され得る。一般に、側壁122は、例えば照明源108からの側壁122を通る第2の表面114の照明を制御するように構成された1つ以上の光整形特徴を含むことができる。側壁122は、例えば、所望の角度および均一性で光を光学素子110の中へそして通るよう導くように、有用な光整形特徴を備えた様々な形状をとることができる。例えば、側壁122は、第1の表面112と第2の表面114に形成された2つの円の間に円錐台形状を形成する連続した表面を含むことができる。側壁122は、さらにまたは代わりに、第1の表面112と第2の表面114との間の領域の一部または全部の間に切頭半球を含んでもよい。別の態様では、側壁122は、中心軸117の周りの六角形または八角形などの規則的または不規則な多角形形状に配置された2つ以上の別個の平面表面を含むことができる。平面を備えたこの後者の実施形態では、そのような各表面は、光学素子110を通して所望の側面照明を提供するために、それに隣接する1つ以上の発光ダイオードなどの照明源108を有してもよい。
【0030】
あるいはまたは代わりに、例えば、照明源108からの入射光を集束または導くため、あるいは光学素子110および/または光学的に透明なエラストマーの層116内の光の反射を制御するために、側壁122とともに他の光整形特徴を使用してもよい。例えば、光整形特徴は、側壁122に沿って入射光の点光源を拡散させる拡散表面を含んでもよい。これは、例えば、照明源108内の個々の発光ダイオード素子からの光を拡散させ、および/または側壁122の平面からより均一な照明フィールドを提供するのに役立ち得る。側壁122は、さらにまたは代わりに、入射光を光学素子110に屈折させるための研磨面を含んでもよい。光学素子110内の照明を全体的に整形するために、拡散および反射表面も様々な組み合わせで使用できることが理解されよう。側壁122はさらにまたは代わりに、例えば、側壁122内にレンズを形成して、所望のように光学素子110に入射光を集束または誘導する曲面を含んでもよい。
【0031】
別の態様では、側壁122は、側壁122からの距離を補償するために段階的な減衰を有する減光フィルターを含むことができる。より具体的には、側壁122の近くの第2の表面118の領域の過剰照明、および/または側壁122から離れた(および中心軸117に近い)第2の表面118の領域の過少照明を避けるために、側壁122は、第2の表面114により近い側壁122の領域でより大きな減衰を提供し、第1の表面112により近い側壁122の領域でより少ない減衰を提供する減光フィルターで広帯域減衰を提供し得る。このようにして、側壁122に隣接する下向きの角度で第2の表面114を直接照明する光線は、第2の表面114の中心に向かって照明源108を出る他の光線よりも減衰され得る。この減衰は、例えば、連続的、離散的、または他の方法で段階的に変化させて、側壁122に近くなるにつれて概して大きくなる減衰を提供するか、または視野内の照明のバランスをとることができる。
【0032】
別の態様では、光整形特徴は、例えば、特定の色を光学素子110内の特定の照明方向に関連付けるため、または照明源108からの色付き照明の使用を制御するために有用に使用できる1つ以上のカラーフィルターを含むことができる。別の態様では、光整形特徴は、第2の表面114に対する側壁122の非垂直角度を含んでもよい。例えば、
図1に示すように、側壁122は、第2の表面114から離れるように角度が付けられており、第2の表面114と鈍角を形成している。この手法は、有利には、例えば第1の表面112からの光を光学素子110に反射することにより、第2の表面118の間接照明をサポートすることができる。別の態様では、側壁122は、例えば、第2の表面118のより大きな直接照明をサポートするために、第2の表面に向かって鋭角を提供するよう第2の表面に向かって角度を付けられ得る。これらの手法は、単独でまたは組み合わせて使用して、必要に応じて光を光学素子110の中へ、または光学素子110を通して導くことができる。
【0033】
光整形特徴は、所望により入射光を方向付けるために、集束レンズ、平面領域などの幾何学的特徴をさらにまたは代わりに含んでもよい。他の光学素子は、さらにまたは代わりに、側壁122の上または中に有用に形成されてもよい。例えば、光整形特徴は、入射光をフィルタリング、減衰、偏光、または他の方法で整形するための様々な市販のフィルムなどの光学フィルムを含んでもよい。光整形特徴は、さらにまたは代わりに、照明源108からの入射光を導くまたは集束するためのマイクロレンズアレイなどを含んでもよい。光整形特徴は、さらにまたは代わりに、レンズ、格子などの複数の微小複製および/または回折光学特徴を含んでもよい。例えば、微細構造化側壁122は、光学的に透明なエラストマーの層116の第2の側面120上のイメージングカートリッジ102のイメージング表面に対するトポグラフィの変化の画像形成を改善する方法で照明源108からの光を光学素子110に導くための光整形特徴として、例えば、マイクロ撮像レンズ、レンチキュラー、マイクロプリズムなどを含むことができる。例えば、微細構造の特徴は、照明パターンの整形を容易にして、測定されるフィールド全体に均一な光分布を提供すること、光学素子110に出入りする光の反射を低減することなどができる。微細構造化は、例えば、光学素子110の射出成形中に、または所望の微細構造を有する光学フィルムを側面に適用することにより与えられ得る。たとえば、市販の適切な光学フィルムには、3Mが販売する高度な光制御フィルム(ALCF)であるVikuitiTMが挙げられる。
【0034】
撮像システム100の固定具104内の光学素子110(より一般的には、イメージングカートリッジ102)の所定の位置を強制するために、機械的キー126を光学素子110の外側に配置することができる。機械的キー126は、例えば、撮像システム100の固定具104内で光学素子110の固有の回転配向を強制するために、中心軸117の周りに少なくとも1つの半径方向に非対称な特徴を含むことができる。機械的キー126は、撮像システム100内で所定の向きに光学素子110を保持するのに適した任意の数の機械的要素などを含むことができる。機械的キー126は、さらにまたは代わりに、光学素子110と固定具104との間に整合した幾何学的形状を含んでもよい。例えば、機械的キー126は、光学素子110から延びる円筒状構造、または楕円柱などを含むことができ、これらは位置と同時に回転配向を有効に強制することができる。
【0035】
一態様では、機械的キー126は、1つ以上の磁石128を含むことができ、これは、撮像システムの固定具104に光学素子110を固定することができる。磁石128は、位置決めおよび/または極性を介してさらにコード化されて、光学素子110が中心軸117の周りの特定の回転配向にのみ挿入されることを確保することができる。機械的キー126は、撮像システム100の固定具104内の中心軸117の周りの光学素子110の固有の回転配向を強制するための複数の突起の他の形状とは異なる形状を有する少なくとも1つの突起を含む複数の突起をさらにまたは代わりに含むことができる。機械的キー126は、さらにまたは代わりに、撮像システム100の固定具104との運動学的結合を形成するような形状およびサイズの少なくとも3つの突起(例えば、正確に3つの突起)を含むことができる。機械的キー126はさらにまたは代わりに、所定の位置および/または向きで光学素子110を固定具104にしっかりと結合する、フランジ、あり継ぎ、または他の機械的形状または特徴などの特徴を含み得る。本明細書では、特定の光学素子の設計および構成を参照して、いくつかの特定の機械的キーイングシステムについて説明する。
【0036】
イメージングカートリッジ102の表面は、本明細書で企図されるように、撮像システム100での使用に必要または有用であるように、さらに処理され得る。例えば、光学素子110の上面、側面、および底面の領域、またはイメージングカートリッジ102の他の部分は、例えば照明源108からの光を包含するために、または周囲光の侵入を減らすために、黒色塗料などの光吸収層で覆われてもよい。
【0037】
(層116内の)柔軟なエラストマーを光学素子110などの剛性表面に固定するための1つの課題は、特に標的表面130がエラストマーに付着する傾向がある場合、繰り返しイメージを取り込んだ後のせん断力および他のエッジ効果に起因し得る層間剥離であり得る。この問題に対処するために、光学素子110および透明エラストマーの層116は、一体型の取り外し可能かつ交換可能な装置としてエンドユーザーに提供されるカートリッジとして形成されてもよい。このカートリッジは、必要に応じて、または例えば異なるイメージング用途、解像度などの異なる光学特性を有するイメージングカートリッジ102に置き換えるために、エンドユーザーによって迅速かつ容易に交換することができる。同時に、光学素子110を層116で同時に交換することにより、エラストマーの層116を光学素子110に機械的に固定するためのより堅牢な手段の使用が可能になる。重要な利点として、この手法は、エラストマーの層116と光学素子110との間に汚染物質または気泡を導入するなど、エラストマーの層116の交換に関連するエンドユーザーの課題を軽減することができる。
【0038】
図2は、撮像システム用のイメージングカートリッジの断面を示している。一般に、イメージングカートリッジ200は、光学素子204に結合された光学的に透明なエラストマーの層206を含むことができる。これは、本明細書に記載のエラストマーの層および光学素子のいずれかを含み得る。一般に、エラストマーの層206は、任意の適切な保持構造を使用して光学素子204に結合され得る。エラストマーの層206を定期的に手作業で交換する必要がある従来技術の同様のシステムとは異なり、エラストマーの層と光学素子204は一体型カートリッジとしてエンドユーザーに提供されるため、光学素子204に隣接する層206をしっかりと保持するために、より多様な技術の組み合わせを使用することができる。
【0039】
保持構造は、本明細書に記載の接着剤のいずれかを含む、任意の粘着付与剤または他の接着剤、グルー、エポキシなどを含んでもよい。イメージングカートリッジ200が、一体型の消耗品として使用するために製造される場合、一般に、エラストマーの層206を取り外して交換する必要はないことになり、層206は、比較的強い剛性のエポキシで光学素子204に固定することができる。一態様では、保持構造は、光学的に透明なエラストマーの層206と光学素子204の表面との間に配置された屈折率が整合した光学接着剤を含むことができる。上述したように、この文脈における屈折率が整合したとは、対応する界面にわたる有用なイメージの光学的透過をサポートするのに十分に近い屈折率を指す。
【0040】
保持構造はまた、光学素子204の表面に周囲を機械的に固定する光学的に透明なエラストマーの層206の周囲に保持リング208を含むことができる。保持リング208は、周囲全体または周囲の1つ以上の部分を横断してもよい。保持リング208は、エラストマーの層206の上部の機能表面上に任意に延びてもよいが、これは、特に標的表面が実質的に平面である場合、標的表面上のイメージングカートリッジ200の配置を妨げることがあり得る。したがって、一態様では、保持リング208は、層206の縁部内に形成されたくぼみ210など、またはより柔軟なエラストマーの層206に対する保持リング208の機械的力によって作成されたくぼみ210内に有用に配置され得る。保持リング208は、多角形、楕円などのエラストマーの層206の周囲の形状にほぼ対応する任意の形状を有し得ることが理解されよう。したがって、この文脈で使用される「リング」という用語は、円形または丸い形状を示唆または要求することを意図したものではない。さらに、保持リング208が説明されているが、保持構造は、さらにまたは代わりに、層206の周囲を光学素子204と接触するように機械的に固定するために、層206の上または中に延びる任意の数のタブ、突起、フランジなどを含んでもよい。
【0041】
保持構造は、さらにまたは代わりに、光学素子の表面内の凹部212、および凹部212内に延びる光学的に透明なエラストマーの層206内の対応する突起部214を含むことができる。凹部212は、突起部214を受け入れるのに適した溝または他の形状を含むことができる。一態様では、凹部212は、エラストマーの層206と光学素子204との間に形成される結合の機械的強度を改善するために、層206の表面から離れてより広い領域を提供するようにあり継ぎ形(鳩の尾のような形状)にされてもよい。より一般的には、凹部212は、光学素子204の表面に層206を保持するように構造的に構成されてもよい。このようにして、層206と光学素子204との間に機械的結合を形成して、例えば、接着剤、保持リング208、または他の保持構造によって形成される結合を置換または増強することができる。
【0042】
製造中に凹部212を満たすために、エラストマーの層206は、任意の適切な光学的に透明なエラストマーを使用して、凹部212に液体成形または熱成形されてもよい。適切に成形された変形可能なエラストマーは、さらにまたは代わりに、凹部212に圧入またはそうでなければ組み立てられてもよい。しかしながら、エラストマーを液体として適用し、そしてエラストマーを硬化させることにより、エラストマーの層206は、凹部212の空隙をより完全に満たし、光学素子204へのより強い機械的結合を提供し得る。
【0043】
図3は、イメージングカートリッジの上面図を示している。イメージングカートリッジ300は、本明細書に記載のイメージングカートリッジまたは同様の構成要素のいずれかなどのイメージングカートリッジであってもよい。一般に、イメージングカートリッジ300は、標的表面に接触してイメージを取り込むために使用される柔軟なエラストマーの層302を含むことができる。層302は、層302の周囲306の周りの保持リング304、または光学素子の凹部に形成された突起308などの様々な保持構造を通して光学素子に固定され得る。一般に、イメージングカートリッジ300および/または層302は、様々な形状のいずれかを有し得る。例えば、層302は、円形、楕円形、正方形、長方形、または他の多角形または他の形状などの形状の周囲306を含むことができる。
【0044】
ここで、本明細書に記載の特徴を組み込んだ様々なイメージングカートリッジについて説明する。
【0045】
図4は、撮像システム用の光学素子およびハウジングの斜視図である。光学素子402は、例えば、本明細書で説明される光学素子402のいずれかであり得る。一般に、光学素子402は、ハウジング408内で固有の径方向配向を強制するために軸方向に非対称であり得るいくつかの突起404、406を含み得る。例えば、一つの突起406は、径方向キーイングを提供するために他の突起404よりも大きくてもよく、または突起406は、固有の径方向配向を強制する方法で不規則に間隔を空けてもよい。突起406、408が、光学素子402をハウジング408内にしっかりと保持するように、ハウジング408は、突起406、408を受け入れるためのいくつかのスロット410などを含むことができ、その後、光学素子402は、撮像システム400の軸412を中心に回転することができる。突起406、408は、例えば、ハウジング408のスロット410との運動学的結合を形成して、ハウジング408内の光学素子402および関連する撮像システムの所定の幾何学的配向を強制することができる。
【0046】
図5は、撮像システム用の光学素子の側面図である。
図5の実施形態では、光学素子504の上面502は、光学素子504をハウジングに固定するいくつかの突起506の上に延びていることに留意されたい。ハウジングがエラストマー層と標的表面と間の接触を妨げないよう、これはエラストマーの層がハウジングの表面を十分に超えることを許容している。上述のように、透明エラストマー(図示せず)の層は、任意の適切な技術を使用して光学素子504の表面に貼り付けられてもよい。
【0047】
異なるイメージングアプリケーション用に、同じハウジング内で異なるタイプのイメージングカートリッジを使用できるよう、イメージングカートリッジは、様々な異なる形状を有してもよく、突起などの取り付けインターフェースを有用に共有してもよい。
図6は、薄型の光学素子602の斜視図である。光学素子602は、
図4のハウジング408などのハウジング内にしっかりと適合する形状およびサイズとすることができるが、光学素子602は、例えば、光学素子602を通して取り込まれたイメージの光学収差を低減するため、または光学素子602と撮像システムのカメラまたは他の撮像装置との間のフィルター、撮像レンズなどの追加の光学素子の使用を容易にするために、より薄くすることができる。また、このプロファイルは、カメラに面する(およびエラストマー層と標的表面に対向する)表面604を通る照明に有利に適用して、溝、深い溝などの標的表面上の高アスペクトネガティブ特徴の照明および撮像を容易にすることができる。この文脈において、「高アスペクト」という用語は、例えば表面法線から45度以上のグレージング照明角度での照明から遮られる(または遮られる可能性がある)特徴を指すことを意図している。
【0048】
図7は、光学素子の斜視図である。光学素子702は、光学素子702から離れて延びる様式でエラストマー層を支持するように成形された凸面704を含むことができ、これは、比較的凹面のイメージングを有利に可能にし、また、エラストマー層がイメージ取り込みのために標的表面上に配置されたときの気泡形成を有利に軽減し得る。光学素子702は、
図4のハウジング408などのハウジング内にしっかりと適合するような形状およびサイズとすることができる。
【0049】
図8は、光学素子の斜視図である。光学素子802は、例えば、ハウジングとイメージング表面との間により大きなクリアランスを提供するために、光学素子802の突起806から離れる方向に延びる高プロファイル接触面804を有用に組み込むことができる。光学素子802は、
図4のハウジング408などのハウジング内にしっかりと適合するような形状およびサイズとすることができる。一般に、前述の光学素子は、単一のハウジングと相互交換可能に使用でき、したがって、異なるイメージングカートリッジの特性によってサポートされる異なる動作モードを容易にする。さらに、運動学的結合または同様の方向固有の取り付けシステムを提供することにより、特定の光学素子のキャリブレーション結果などは、以前に使用した光学素子が再びハウジング内に配置されたときに呼び出され、再利用され得る。
【0050】
図9は、光学素子の斜視図である。光学素子902は、例えば、ほぼ長方形の構造を有してもよく、光学素子902が、ハウジングの固定具と係合するように直線的にスライドすることができるように、1つ以上のフランジ904などを含むことができる。このタイプの係合機構は、光学素子902がロボットアームのエンドエフェクタから取り外され、交換されるなど、ロボット用途などに特に適していることがあり得る。光学素子902は、例えば、対応する表面特性および側壁特性を備えた、本明細書に記載の光学素子のいずれかであってもよい。本明細書に記載の光学的に透明なエラストマーの層のいずれかなどの層906を光学素子902上に配置して、標的表面のトポグラフィイメージを取り込むための接触表面を提供することができる。例えば、ハウジングからのクリアランスを提供するために、および/または層906が標的表面上で使用するために配置されるときに気泡の形成を緩和するために、層906は、光学素子902から離れて凸状またはそうでなければ湾曲していてもよい。
図10は、
図9の光学素子の側面図である。
【0051】
図11は、イメージングカートリッジを使用したロボットシステムを示している。一般に、システム1100は、本明細書に記載のイメージングカートリッジまたは他の光学デバイスのいずれかのようなカートリッジ1106を取り外し可能かつ交換可能に受容するように構成されたハウジング1104に結合されるロボットアーム1102を含み得る。ロボットアーム1102(または任意の他の適切なロボット要素)は、例えば、ハウジング1104内のカメラまたは他の撮像装置を使用してカートリッジ1106を通して標的表面1108のトポグラフィ画像を取り込むために、標的表面1108と接触してカートリッジ1106を配置するように構成され得る。一般に、システム1100は、撮像システム1100の固定具(例えば、ハウジング1104内)からカートリッジ1106を自動的に取り外し、第2のカートリッジ1110をハウジング1104に挿入するように構成され得る。第2のカートリッジ1110は、例えば、通常の損耗後の交換を提供するために、カートリッジ1106と同じであってもよく、または、第2のカートリッジ1110は、例えば、より大きな倍率、より大きな視野、より良い特徴解像度、深い特徴照明、異なる集合表面形状、標的表面1108の異なる形状公差などを提供するために、第1のカートリッジ1106と異なる光学構成を有してもよい。第2のカートリッジ1110は、システム1100のロボットアーム1102にアクセス可能なビンまたは他の容器に保管されてもよい。一般に、システム1100は、ハウジング1104内、またはより一般的にはシステム1100内に1つ以上の磁石、電気機械式ラッチ、アクチュエータなどを含み、本明細書に記載のカートリッジ1106の取り外しおよび交換を容易にすることができる。より一般的には、システム1100は、カートリッジ1106を取り外して交換し、撮像プロセスで使用するためにカートリッジ1106を位置決めするのに適したグリッパ、クランプ、または他の電気機械エンドエフェクタなどを含むことができる。
【0052】
上記のシステム、装置、方法、プロセスなどは、特定の用途に適したハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実現されてもよい。ハードウェアは、汎用コンピューターおよび/または専用コンピューティングデバイスを含むことができる。これには、内部および/または外部メモリと共に、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、組み込みマイクロコントローラ、プログラム可能なデジタル信号プロセッサまたは他のプログラム可能なデバイスまたは処理回路での実現が含まれる。これは、さらにまたは代わりに、1つ以上の特定用途向け集積回路、プログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジックコンポーネント、または電子信号を処理するように構成され得る任意の他の単数または複数のデバイスを含み得る。上記のプロセスまたはデバイスの実現には、上記のデバイス、ならびにプロセッサの異種の組み合わせ、プロセッサアーキテクチャ、または異なるハードウェアとソフトウェアの組み合わせの1つで実行するために格納、コンパイル、または解釈できる、Cなどの構造化プログラミング言語、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、またはその他の高レベルまたは低レベルプログラミング言語(アセンブリ言語、ハードウェア記述言語、およびデータベースプログラミング言語およびテクノロジを含む)を使用して作成されたコンピューター実行可能コードが含まれることがさらに理解されよう。別の態様では、方法は、その工程を実行するシステムで実施されてもよく、多くの方法でデバイスに渡って分散されてもよい。同時に、プロセシングは上記のさまざまなシステムなどのデバイス渡って分散されることができ、または、すべての機能を専用のスタンドアロンデバイスまたはその他のハードウェアに統合することができる。別の態様では、上記のプロセスに関連するステップを実行する手段は、上記のハードウェアおよび/またはソフトウェアのいずれかを含んでもよい。そのような置換および組み合わせはすべて、本開示の範囲内に含まれることが意図されている。
【0053】
本明細書で開示される実施形態は、1つ以上のコンピューティングデバイス上で実行するとき、そのステップのいずれかおよび/またはすべてを実行するコンピューター実行可能コードまたはコンピューター使用可能コードを含むコンピュータプログラム製品を含み得る。コードは、プログラムが実行されるメモリ(プロセッサに関連付けられたランダムアクセスメモリなど)、またはディスクドライブ、フラッシュメモリ、またはその他の光学、電磁気、磁気、赤外線、その他のデバイスなどのストレージデバイス、またはデバイスの組み合わせなど、コンピュータメモリに非一時的に記録され得る。別の態様では、上記のシステムおよび方法のいずれも、コンピューター実行可能コードおよび/またはそれからの任意の入力または出力を搬送する任意の適切な伝送または伝播媒体で実施され得る。
【0054】
上記のデバイス、システム、および方法は、限定ではなく例として示されていることが理解されよう。それとは反対の明示的な指示がない限り、開示されたステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、修正、補足、省略、および/または並べ替えることができる。多数の変形、追加、省略、および他の修正が、当業者には明らかであろう。さらに、上記の説明および図面における方法ステップの順序または提示は、特定の順序が明示的に必要であるか、または文脈から明確でない限り、列挙されたステップを実行するこの順序を必要とすることを意図していない。
【0055】
本明細書に記載の実施の方法ステップは、異なる意味が明示的に提供されない限り、または文脈から明らかでない限り、以下の特許請求の範囲の特許性と一致する、そのような方法ステップを実行させる任意の適切な方法を含むことを意図している。したがって例えば、Xのステップを実行することには、リモートユーザー、リモートプロセシングリソース(たとえば、サーバーまたはクラウドコンピューター)またはマシーンなどの別の関係するものにXのステップを実行させるための適切な方法が含まれる。同様に、ステップX、Y、およびZを実行することは、ステップX、Y、およびZを実行してそのようなステップの利益を得るために、そのような他の個人またはリソースの任意の組み合わせを指示または制御する任意の方法を含み得る。したがって、本明細書で説明する方法ステップの実施は、異なる意味が明示的に提供されない限り、または文脈から明らかでない限り、以下の特許請求の範囲の特許性と一致する、1つ以上の他の関係するものまたは実体にステップを実行させる任意の適切な方法を含むことを意図している。そのような関係するものまたは実体は、他の関係するものまたは実体の指示または管理下にある必要はなく、そして特定の管轄区域内に位置する必要はない。
【0056】
上記の方法は例として提供されていることをさらに理解されたい。それとは反対の明示的な指示がない限り、開示されたステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、修正、補足、省略、および/または並べ替えることができる。
【0057】
上記の方法およびシステムは、限定ではなく例として示されていることが理解されよう。多数の変形、追加、省略、および他の修正が、当業者には明らかであろう。さらに、上記の説明および図面における方法ステップの順序または提示は、特定の順序が明示的に必要であるか、または文脈から明確でない限り、列挙されたステップを実行するこの順序を必要とするものではない。したがって、特定の実施形態を示して説明したが、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態および詳細の様々な変更および修正を行うことができ、法律で許容される最も広い意味で解釈される添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の一部を形成することを意図することは当業者には明らかであろう。
以下に、本発明の好ましい態様を示す。
[項1]
剛性の光学的に透明な材料を含む内部を有する光学素子;
前記光学素子の第1の表面、ここで前記第1の表面は前記光学素子を通してイメージを取り込むための光学的に透明な表面を備えた領域を含み;
前記第1の表面に対向する前記光学素子の第2の表面;
前記第1の表面および前記第2の表面を通過する前記光学素子の中心軸;
前記第2の表面に配置されそして前記第2の表面に取り付けられた光学的に透明なエラストマーの層、前記第2の表面の第1の屈折率に整合した第2の屈折率を有する前記光学素子の前記第2の表面に隣接する前記層の第1の側面、および所定の反射率を有する光学コーティングを有する前記光学素子の前記第2の表面に対向する前記層の第2の側面;
前記第1の表面と前記第2の表面との間の前記光学素子の前記内部の周りの側壁、ここで前記側壁は前記側壁を通る前記第2の表面の照明を制御するように構成された1つ以上の光整形特徴を含み;ならびに
撮像システムの固定具内で前記光学要素の所定の位置を強制するための前記光学要素の外側にある機械的キー、ここで前記機械的キーは、前記撮像システムの前記固定具内で前記光学要素の固有の回転配向を強制するために前記中心軸の周りに少なくとも1つの半径方向に非対称な特徴を含む;を含む装置。
[項2]
前記機械的キーは、1つ以上の磁石を含む、項1に記載の装置。
[項3]
前記機械的キーは、前記撮像システムの前記固定具内で前記光学要素の前記固有の回転配向を強制するために、複数の突起を含み、前記複数の突起は前記複数の突起の他の突起とは異なる形状を有する少なくとも1つの突起を含む、項1に記載の装置。
[項4]
前記機械的キーは、前記撮像システムの前記固定具との運動学的結合を形成するための形状およびサイズとした3つの突起を含む、項1に記載の装置。
[項5]
前記機械的キーはフランジを含む、項1に記載の装置。
[項6]
前記機械的キーは、あり継ぎを含む、項1に記載の装置。
[項7]
前記側壁は、前記第1の表面および前記第2の表面と共に円錐台形状を形成する連続的な表面を含む、項1に記載の装置。
[項8]
前記側壁は、前記第1の表面および前記第2の表面と共に切頭半球を形成する連続的な表面を含む、項1に記載の装置。
[項9]
前記側壁は、2つ以上の別個の平面状表面を含む、項1に記載の装置。
[項10]
前記1つ以上の光整形特徴は、前記側壁に沿って入射光の点光源を拡散させる拡散表面を含む、項1に記載の装置。
[項11]
前記1つ以上の光整形特徴は、入射光を屈折させる研磨面を含む、項1に記載の装置。
[項12]
前記1つ以上の光整形特徴は、入射光を集束させるための曲面を含む、項1に記載の装置。
[項13]
前記1つ以上の光形成特徴は、前記第2の表面上の前記側壁からの距離を補償する段階的な減衰を有する減光フィルターを含む、項1に記載の装置。
[項14]
前記1つ以上の光整形特徴は、1つ以上のカラーフィルターを含む、項1に記載の装置。
[項15]
前記1つ以上の光整形特徴は、前記第2の表面に対する前記側壁の非垂直角を含む、項1に記載の装置。
[項16]
前記1つ以上の光整形特徴は、幾何学的特徴を含む、項1に記載の装置。
[項17]
前記1つ以上の光整形特徴は光学フィルムを含む、項1に記載の装置。
[項18]
前記1つ以上の光整形特徴は、マイクロレンズアレイを含む、項1に記載の装置。
[項19]
前記1つ以上の光整形特徴は、複数の微小複製光学特徴を含む、項1に記載の装置。
[項20]
前記の光学的に透明なエラストマーの層は、保持構造を通して前記第2の表面に取り付けられている、項1に記載の装置。
[項21]
前記保持構造は、前記の光学的に透明なエラストマーの層と前記光学素子の前記第2の表面との間に配置された屈折率が整合した光学接着剤を含む、項20に記載の装置。
[項22]
前記保持構造は、前記の光学的に透明なエラストマーの層の周囲に、前記周囲を前記第2の表面に機械的に固定する保持リングを含む、項20に記載の装置。
[項23]
前記保持構造は、前記光学要素の前記第2の表面内の凹部と、前記凹部内に延びる前記の光学的に透明なエラストマーの層の前記第1の側面の対応する突起部とを含む、項20に記載の装置。
[項24]
前記凹部は溝を含む、項23に記載の装置。
[項25]
前記凹部は、前記第2の表面から離れてより広い領域を提供するあり継ぎ形である、項23に記載の装置。
[項26]
前記の光学的に透明なエラストマーは、前記凹部内に液体成形されている、項23に記載の装置。
[項27]
前記の光学的に透明なエラストマーは、前記凹部内に熱成形されている、項23に記載の装置。
[項28]
前記光学素子の前記第2の表面は、前記光学素子から延びる凸状の曲面を含む、項1に記載の装置。
[項29]
前記の光学的に透明なエラストマーの層の前記第2の側面が、前記光学素子から離れて延びる凸状の湾曲面を含む、項1に記載の装置。
[項30]
前記の剛性の光学的に透明な材料は、ガラス、ポリカーボネート、およびアクリルのうちの少なくとも1つを含む、項1に記載の装置。
[項31]
前記装置を前記撮像システムの前記固定具に固定するための1つ以上の磁石をさらに備える、項1に記載の装置。
[項32]
前記撮像システムは、前記固定具に対して所定の幾何学的構成のカメラおよび1つ以上の光源を含む、項1に記載の装置。
[項33]
前記装置を前記撮像システムの前記固定具から自動的に取り外すように構成されたロボットシステムをさらに備える、項1に記載の装置。
[項34]
前記ロボットシステムは、前記撮像システムの前記固定具に第2の装置を挿入するようにさらに構成されている、項33に記載の装置。
[項35]
前記ロボットシステムは少なくとも1つの磁石を含む、項33に記載の装置。
[項36]
前記ロボットシステムは電気機械式ラッチを含む、項33に記載の装置。
[項37]
前記第1の表面は、前記撮像システムのための、前記第2の表面からのイメージを光学的に拡大するレンズを提供する曲面を含む、項1に記載の装置。
[項38]
前記第1の表面は、前記第2の表面から前記光学素子を通して取り込まれたイメージの光学収差に対処するように成形された非球面を含む、項1に記載の装置。
[項39]
前記第1の表面は、前記第2の表面から前記光学素子を通して取り込まれたイメージの幾何学的歪みを緩和するように成形された自由曲面を含む、項1に記載の装置。