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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084724
(43)【公開日】2022-06-07
(54)【発明の名称】性能改善された抽出セット
(51)【国際特許分類】
   H01J 37/08 20060101AFI20220531BHJP
   H01J 27/16 20060101ALI20220531BHJP
   H05H 1/24 20060101ALI20220531BHJP
【FI】
H01J37/08
H01J27/16
H05H1/24
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022035903
(22)【出願日】2022-03-09
(62)【分割の表示】P 2020551505の分割
【原出願日】2019-02-21
(31)【優先権主張番号】15/937,181
(32)【優先日】2018-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500324750
【氏名又は名称】バリアン・セミコンダクター・エクイップメント・アソシエイツ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】カルキンス, アダム モーリッツ
(72)【発明者】
【氏名】アレン, アーネスト イー., ジュニア
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ウエハ処理用のシステムのための抽出セットに関し、特に、イオン注入システムと共に使用されるブロッカを含む抽出プレートに関する。
【解決手段】抽出セットは、抽出プレート140と、ブロッカ150と、ブロッカ用の保持機構を含む。抽出プレート140は、セラミック材料でコーティングされたチタンから構築され得、ピン200を用いてイオン源に取り付けられる。抽出プレート140はブロッカ150を抽出プレート140の内面に固定するために使用されるその内面における隆起した輪郭も含む。ブロッカ150の端部は、抽出開孔145の両側に配置された2つのホルダ250によって固定される。抽出プレート140をイオン源に取り付けるために使用される機構は抽出プレートの温度均一性も改善する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工対象物処理システムと共に使用される抽出プレートであって、
イオン源チャンバに取り付けられるように適合された後面及び前面を有し、幅及び高さを有する抽出開孔を有するプレート、
前記抽出プレートに近接して配置され、2つの端部を有し、前記2つの端部が、前記後面の幅方向において前記抽出開孔の両側に配置されたそれぞれの取り付けポイントで適所に保持されるブロッカ、並びに
前記プレートの前記後面に取り付けられ、前記ブロッカの前記2つの端部をカバーするブロッカホルダを備える、抽出プレート。
【請求項2】
各取り付けポイントが、前記後面から離れるように延在し且つ前記幅方向に延在する2つのガイドレールを備え、前記2つのガイドレールは、それぞれが貫通する孔を有し、前記2つのガイドレール内の各孔は、前記ブロッカホルダのそれぞれの側部内の対応する孔と整列し、ピンが、前記ブロッカホルダ内の前記孔及び前記2つのガイドレール内のそれぞれの前記孔を貫通して、前記ブロッカホルダを適所に保持する、請求項1に記載の抽出プレート。
【請求項3】
前記ブロッカの前記2つの端部のそれぞれが、間に開口部を有する2つのプロングで終端し、突起が、前記取り付けポイントに近接して配置され、前記突起が、前記ブロッカのそれぞれの端部内の前記開口部を満たし、前記ブロッカを前記プレートに整列させるように働く、請求項1に記載の抽出プレート。
【請求項4】
前記ブロッカを前記プレートに向けて押し付けるために、前記ブロッカホルダと前記ブロッカとの間に配置された圧縮デバイスを更に備える、請求項1に記載の抽出プレート。
【請求項5】
イオン源チャンバに取り付けるための抽出セットであって、
抽出開孔を有する抽出プレートであって、前記イオン源チャンバから離れるように向いている前面を有し、前記前面から離れるように延在する2つの側壁を備え、前記2つの側壁が、それぞれ孔を有する、抽出プレート、
隆起した側壁を有し、前記隆起した側壁が、それぞれ孔を有する、取り付けフレーム、並びに
複数のピンであって、各ピンが、それぞれの側壁内の前記孔及び前記取り付けフレーム内のそれぞれの孔を貫通して、前記抽出プレートを前記取り付けフレームに取り付ける、複数のピンを備える、抽出セット。
【請求項6】
前記取り付けフレームと前記抽出プレートとの間に熱分離を生成するために、前記取り付けフレームと前記抽出プレートとの間に配置されたOリングを更に備える、請求項5に記載の抽出セット。
【請求項7】
前記抽出プレートの隆起した側壁が、それぞれ、アライメントタブを備え、前記取り付けフレームの前記隆起した側壁が、それぞれ、アライメント特徴を備え、前記アライメントタブが、前記抽出プレートを前記取り付けフレームに整列させるために使用される、請求項5に記載の抽出セット。
【請求項8】
前記抽出プレートに近接して配置され、2つの端部を有し、前記2つの端部が、後面の幅方向において前記抽出開孔の両側に配置された取り付けポイントによって適所に保持されるブロッカ、及び
前記抽出プレートの前記後面に取り付けられ、前記ブロッカの前記2つの端部をカバーするブロッカホルダを更に備える、請求項5に記載の抽出セット。
【請求項9】
各取り付けポイントが、前記後面から離れるように延在し且つ前記幅方向に延在する2つのガイドレールを備え、前記2つのガイドレールは、それぞれが貫通する孔を有し、前記2つのガイドレール内の各孔が、前記ブロッカホルダのそれぞれの側部内の対応する孔と整列し、ピンが、前記ブロッカホルダ内の前記孔及び前記2つのガイドレール内のそれぞれの前記孔を貫通して、前記ブロッカホルダを適所に保持する、請求項8に記載の抽出セット。
【請求項10】
前記ブロッカを前記抽出プレートに向けて押し付けるために、前記ブロッカホルダと前記ブロッカとの間に配置された圧縮デバイスを更に備える、請求項8に記載の抽出セット。
【請求項11】
複数のチャンバ壁と、抽出開孔を有する抽出プレートと、を備えるイオン源チャンバを備え、
前記抽出プレートが、前記イオン源チャンバから離れるように向いている前面と、前記イオン源チャンバ内に配置された後面とを有し、前記前面には、取り付け構成要素が存在しない、加工対象物処理システム。
【請求項12】
前記抽出プレートが、前記前面から離れるように延在する2つの側壁であって、それぞれが孔を有する、2つの側壁を備え、前記加工対象物処理システムが、更に、隆起した側壁を有する嵌合構成要素であって、前記隆起した側壁が、それぞれ孔を有する、篏合構成要素、及び、複数のピンであって、各ピンが、前記2つの側壁のうちの一方の中の前記孔と前記隆起した側壁内のそれぞれの孔とを貫通する、複数のピンを備える、請求項11に記載の加工対象物処理システム。
【請求項13】
イオン源ハウジングが、前記イオン源チャンバの少なくとも一部分を取り囲み、取り付けフレームが、前記イオン源ハウジングに取り付けられ、前記取り付けフレームが、前記嵌合構成要素である、請求項12に記載の加工対象物処理システム。
【請求項14】
イオン源ハウジングが、前記イオン源チャンバの少なくとも一部分を取り囲み、前記イオン源ハウジングが、前記嵌合構成要素である、請求項12に記載の加工対象物処理システム。
【請求項15】
前記篏合構成要素と前記抽出プレートとの間に熱分離を生成するために、前記篏合構成要素と前記抽出プレートとの間に配置されたOリングを更に備える、請求項12に記載の加工対象物処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、ウエハ処理用のシステムのための抽出セットに関し、特に、イオン注入システムと共に使用されるブロッカを含む抽出プレートに関する。
【背景技術】
【0002】
イオンは、典型的には、ゼロ入射角で加工対象物に注入され、その場合、ゼロ入射角は、加工対象物の表面に垂直な注入を表す。しかし、特定の半導体製造プロセスでは、イオンが非ゼロ入射角(ゼロ以外の入射角度)で加工対象物に当たることが有利である。典型的には、イオンが、抽出開孔を通してイオン源から抽出される。非ゼロ角でイオンを抽出する1つの技法は、抽出開孔付近のイオン源内にブロッカを設置することである。ブロッカは、イオンが非ゼロ入射角で抽出されるように、イオン源内のプラズマシースを修正する。
【0003】
特定の実施形態では、ブロッカが、ねじ及びワッシャーを使用することによってイオン源内の適所に保持される。例えば、孔が、抽出開孔の両側に配置される。ファスナが、孔を貫通し、ブロッカのそれぞれの端部内の孔に入る。ファスナは、留め金、ワッシャー、又は他のデバイスを使用して適所に保持される。ファスナは、ねじ、ボルト、又は他の適切なデバイスであってもよい。
【0004】
幾つかの場合において、ファスナ又は留め具は、イオン源内のプラズマ及びイオンによって影響され得る。例えば、これらの構成要素からの材料は、スパッタリングされ、引き続いて、抽出されたイオンビームに入り、加工対象物に向けて加速され得る。
【0005】
したがって、イオンビームの汚染を引き起こさないブロッカを適所に保持するためのシステムがあれば有益であろう。更に、システムが改善された熱特性を示す場合には有利であろう。
【発明の概要】
【0006】
抽出プレート、ブロッカ、及びブロッカ用の保持機構を含む抽出セットが開示される。抽出セットは、セラミック材料でコーティングされたチタンで構築され得る抽出プレートを含む。抽出プレートは、ピンを用いてイオン源に取り付けられる。抽出プレートはまた、ブロッカを抽出プレートの内面に固定するために使用される、その内面内で隆起した輪郭を含む。ブロッカの端部は、抽出開孔の両側に配置された2つのホルダによって固定される。抽出プレートをイオン源に取り付けるために使用される機構は、抽出プレートの温度均一性も改善する。
【0007】
一実施形態によれば、加工対象物処理システムと共に使用される抽出プレートが開示される。抽出プレートは、イオン源チャンバに取り付けられるように適合された後面及び前面を有し、幅及び高さを有する抽出開孔を有するプレート、抽出プレートに近接して配置され、2つの端部を有し、2つの端部が、後面の幅方向において抽出開孔の両側に配置されたそれぞれの取り付けポイントで適所に保持されるブロッカ、並びに、プレートの後面に取り付けられ、ブロッカの2つの端部をカバーするブロッカホルダを備える。特定の実施形態では、各取り付けポイントが、後面から離れるように延在し且つ幅方向に延在する2つのガイドレールを備え、2つのガイドレールは、それぞれがそれを貫通する孔を有し、2つのガイドレール内の各孔は、ブロッカホルダのそれぞれの側部内の対応する孔と整列し、ピンが、ブロッカホルダ内の孔及び2つのガイドレール内のそれぞれの孔を貫通して、ブロッカホルダを適所に保持する。特定の実施形態では、ブロッカの2つの端部のそれぞれは、その間に開口部を有する2つのプロング(prong)で終端し、突起が、取り付けポイントに近接して配置され、それによって、突起は、ブロッカのそれぞれの端部内の開口部を満たし、ブロッカをプレートに整列させるように働く。特定の実施形態では、ブロッカの2つの端部のそれぞれは、閉じた開孔を有し、突起が、取り付けポイントに近接して配置され、それによって、突起は、ブロッカのそれぞれの端部内の閉じた開孔を満たし、ブロッカをプレートに整列させるように働く。特定の実施形態では、ブロッカをプレートに向けて押し付けるために、ブロッカホルダとブロッカとの間に、圧縮デバイスが配置される。
【0008】
別の一実施形態によれば、イオン源チャンバに取り付けるための抽出セットが開示される。抽出セットは、抽出開孔を有する抽出プレートであって、イオン源チャンバから離れるように向いている前面を有し、前面から離れるように延在する2つの側壁を備え、2つの側壁が、それぞれ孔を有する、抽出プレート、隆起した側壁を有し、隆起した側壁が、それぞれ孔を有する、取り付けフレーム、並びに、複数のピンであって、各ピンが、それぞれの側壁内の孔及び取り付けフレーム内のそれぞれの孔を貫通して、抽出プレートを取り付けフレームに取り付ける、複数のピンを備える。特定の実施形態では、取り付けフレームと抽出プレートとの間に熱分離を生成するために、取り付けフレームと抽出プレートとの間にOリングが配置される。特定の実施形態では、抽出プレートの隆起した側壁は、それぞれ、アライメントタブを備え、取り付けフレームの隆起した側壁は、それぞれ、アライメント特徴を備え、アライメントタブは、抽出プレートを取り付けフレームに整列させるために使用される。特定の実施形態では、抽出セットが、抽出プレートに近接して配置されたブロッカであって、2つの端部を有し、2つの端部は、後面の幅方向において抽出開孔の両側に配置された取り付けポイントによって適所に保持される、ブロッカ、及び、抽出プレートの後面に取り付けられ、ブロッカの2つの端部をカバーするブロッカホルダを更に備える。
【0009】
別の一実施形態によれば、加工対象物理システムが開示される。加工対象物処理システムは、複数のチャンバ壁と、抽出開孔を有する抽出プレートと、を備えるイオン源チャンバを備え、抽出プレートは、イオン源チャンバから離れるように向いている前面と、イオン源チャンバ内に配置される後面とを有し、前面には、取り付け構成要素が存在しない。特定の実施形態では、抽出プレートが、前面から離れるように延在する2つの側壁を備え、2つの側壁はそれぞれ孔を有する。特定の実施形態では、加工対象物処理システムが、隆起した側壁を有する嵌合構成要素であって、隆起した側壁は、それぞれ孔を有する、篏合構成要素、並びに、複数のピンであって、各ピンは、側壁内の孔及び嵌合構成要素内のそれぞれの孔を貫通する、複数のピンを更に備える。特定の実施形態では、イオン源ハウジングが、イオン源チャンバの少なくとも一部分を取り囲み、取り付けフレームが、イオン源ハウジングに取り付けられ、取り付けフレームは、嵌合構成要素である。特定の実施形態では、イオン源ハウジングが、イオン源チャンバの少なくとも一部分を取り囲み、イオン源ハウジングは、嵌合構成要素である。
【0010】
本開示をより良く理解するために、参照により本明細書に組み込まれる添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態による、抽出セットを利用するイオン源の図である。
図2】一実施形態による、抽出プレートの前面図である。
図3A】抽出プレートを固定するために使用されるピンの拡大図を示す。
図3B】抽出プレートを篏合構成要素に固定するために使用されるアライメントタブの拡大図を示す。
図4】一実施形態における、嵌合構成要素として使用され得る取り付けフレームを示す。
図5】イオン源ハウジングに固定された取り付けフレームを示す。
図6】一実施形態による、抽出プレート用の嵌合構成要素として働く修正されたイオン源ハウジングを示す。
図7】修正されたイオン源ハウジングに固定された抽出プレートを示す。
図8】ブロッカが取り付けられた図2の抽出プレートの後面図を示す。
図9】一実施形態による、ブロッカの一端部を示す。
図10】取り付けポイント付近の抽出プレート及びブロッカの構成を示す。
図11】ブロッカを適所に保持するために抽出プレートに取り付けられたブロッカホルダを示す。
図12A図12A図12Bは、それぞれ、ブロッカホルダの上面図及び下面図を示す。
図12B図12A図12Bは、それぞれ、ブロッカホルダの上面図及び下面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
上述のように、ブロッカをイオン源チャンバ内に配置して、イオンを非ゼロ角で抽出することができる。ブロッカは、しばしば、適所に保持されるように抽出プレートに取り付けられる。図1は、ブロッカを採用するシステムの一実施形態を示している。
【0013】
システム1は、複数のチャンバ壁101を含むイオン源チャンバ100を含む。特定の実施形態では、これらのチャンバ壁101のうちの1以上が、石英などの誘電材料から構築されてよい。RF(高周波)アンテナ110が、第1の誘電体壁102の外側表面に配置されてよい。RFアンテナ110は、RF電源120によって電力供給されてよい。RFアンテナ110に供給されたエネルギーは、イオン源チャンバ100内に放射されて、ガス入口130を介して導入される供給ガスをイオン化する。他の実施形態では、ガスが、例えば、間接加熱カソード(IHC)、容量結合プラズマ源、誘導結合プラズマ源、ベルナ源(Bernas source)、又は任意の他のプラズマ発電機の使用などを介して、異なったやり方でイオン化される。
【0014】
抽出プレート140と呼ばれる1つのチャンバ壁は、そこを通ってイオンがイオン源チャンバ100から出ることができる抽出開孔145を含む。抽出プレート140は、チタン、タンタル、又は別の金属などの導電性材料から構築されてもよい。抽出プレート140の前面図を、図2で示している。抽出プレート140は、幅が300ミリメートルを超えることがある。更に、抽出開孔145は、加工対象物10の直径より広くてよい。
【0015】
特定の実施形態では、イオン源ハウジング170が、チャンバ壁101の全部又は一部をカバーするように配置されてよい。イオン源ハウジング170は、イオン源チャンバの一部分を取り囲んでよいが、その前面に開口部を有してよい。幾つかの実施形態では、抽出プレート140が、前面でイオン源ハウジング170に固定されてもよい。
【0016】
イオン源チャンバ100内には、ブロッカ150を配置することができる。ブロッカ150は、抽出開孔145の近傍のプラズマシースに影響を及ぼすために使用される誘電材料であってよい。他の実施形態では、ブロッカ150が、セラミック材料などの誘電材料でコーティングされた金属であってよい。例えば、特定の実施形態では、ブロッカ150が、イオンが加工対象物10に対して垂直でない抽出角度で抽出開孔145を出るように配置される。特定の実施形態では、イオンが、図1で示されているように、2つの異なった抽出角度で抽出されてよい。この実施形態では、第1のビームレット190及び第2のビームレット191が、加工対象物10の方へ向けられる。他の実施形態では、イオンが、単一の抽出角度で抽出される。抽出開孔145に対するイオン源チャンバ100内のブロッカ150の配置は、イオンがイオン源チャンバ100を出て加工対象物10に衝突する角度を規定する。ブロッカ150は、以下でより詳細に説明されるように、抽出プレート140の後面に取り付けることができる。
【0017】
プラテン160は、抽出開孔145に近接してイオン源チャンバ100の外側に配置される。加工対象物10は、プラテン160上に配置される。
【0018】
図2は、抽出プレート140の前面図を示している。抽出プレート140は、典型的には、高さ方向より幅方向においてはるかに長い。本開示の全体を通じて、幅方向をX方向と規定し、高さ方向をY方向と規定し、厚さ方向をZ方向と規定する。本開示では、より長い縁部が、抽出プレート140の上側及び下側縁部と呼ばれてよい。より短い縁部は、抽出プレート140のより短い側部又は単に側部と呼ばれてよい。抽出プレート140は、抽出開孔145を含む。抽出プレート140のように、抽出開孔145は、高さ方向より幅方向において長い。抽出プレート140は、セラミック材料でコーティングされたチタンから構築されてよい。セラミック材料は、イットリア、アルミナ、シリカ、又は任意の他の適切な材料であってよい。抽出プレート140の前面は、平坦であってよく、側壁141は、2つのより短い側部から、前面から離れるように延在する。この開示の全体を通して、抽出プレート140の前面は、イオン源チャンバ100から離れるように向いている表面を指す。抽出プレート140の後面は、イオン源チャンバ100内に配置される表面である。
【0019】
図3A及び図3Bは、これらの側壁141に配置された特徴の拡大図を示している。これらの側壁141は、孔143が各側壁141内に配置されることを可能にするために、前面から十分に離れるように延在する。特定の実施形態では、側壁141が、少なくとも0.5インチの高さであってよいが、他の寸法も本開示の範囲内である。後述されるように、取り付けピン200が、これらの孔143を貫通して挿入される。加えて、1以上のアライメントタブ142が、各側壁141に配置されてよい。アライメントタブ142は、凹部領域144であって、凹部領域144の中へ外向きに延在する1以上の突起146を有する凹部領域144を含んでよい。凹部領域144は、側壁141と同じ高さであってよいし、側壁141の全高さの分画であってもよい。アライメントタブ142の幅は、本開示によって限定されない。アライメントタブ142は、嵌合構成要素内の対応するアライメント特徴と嵌合する。図面は、各凹部領域144に単一の突起146を示しているが、本開示は、この実施形態に限定されない。
【0020】
図2は、より短い側部に配置された側壁141を示しているが、他の実施形態では、側壁が、抽出プレート140の上側及び下側縁部に配置されてもよい。
【0021】
図4は、抽出プレート140用の嵌合構成要素の第1の実施形態を示している。この嵌合構成要素は、取り付けフレーム300であってよい。取り付けフレーム300は、図5で示されているように、取り付けフレーム300がイオン源ハウジング170に取り付けられることを可能にする、前面301に位置付けられた複数の孔310を備える。取り付けフレーム300は、その前面301に溝320を含んでよい。Oリング321をこの溝320内に配置して、取り付けフレーム300と抽出プレート140との間に熱分離を生成することができる。また、Oリング321は、抽出プレート140の後面と取り付けフレーム300の前面との間に緊密な密封を生成する助けともなり得る。取り付けフレーム300はまた、抽出開孔145の幅よりも広い幅と、少なくとも抽出開孔145の高さと同じ高さと、を有する空洞中心部330も含む。他の実施形態では、空洞中心部330が、イオン源チャンバ100の中に延在しないようにサイズ決定される。取り付けフレーム300は、セラミック材料でコーティングされたチタンなどの任意の適切な材料で構築されてよい。取り付けフレーム300は、また、取り付けピン200が孔143を貫通して挿入されるときに、取り付けピン200が取り付けフレーム300の側部と接触するような、最小限の厚さを有する。特定の実施形態では、取り付けピン200を受け入れるために、孔340が、取り付けフレーム300の側部内に設けられる。取り付けフレーム300は、また、抽出プレート140のアライメントタブ142と嵌合するために、その短い方の側部にアライメント特徴350を含んでよい。アライメント特徴350は、アライメントタブ142の突起146及び凹部領域144と嵌合する、2つの離間した延在部分を含んでよい。他の実施形態では、アライメントタブ142及びアライメント特徴350が設けられない。むしろ、抽出プレート140は、取り付けピン200、及び取り付けフレーム300の側部内の孔340を用いて整列される。
【0022】
取り付けピン200は、陽極酸化されたチタンなどの任意の適切な材料から作製されてよい。
【0023】
取り付けピン200は、摩擦によって適所に保持される。Oリング321は、抽出プレート140を取り付けフレーム300から押し離す傾向がある。これは、取り付けピン200に力を及ぼす。その力は、取り付けピンを、それぞれの孔340内に保持する傾向がある。
【0024】
別の一実施形態では、抽出プレート140の側壁141が、上側及び下側縁部に沿って配置される。この実施形態では、アライメント特徴350が、同様に、取り付けフレーム300の上側及び下側縁部に配置されるであろう。この実施形態では、取り付けピン200が、重力に抵抗するように拘束されてよい。
【0025】
図6は、別の篏合構成要素を示している。この実施形態では、取り付けフレーム300に関して上述された特徴が、修正されたイオン源ハウジング400の中に直接的に一体化されている。修正されたイオン源ハウジング400は、ハードコート陽極酸化アルミニウム、又は別の適切な物質から構築されてよい。具体的には、修正されたイオン源ハウジング400の前面は、より短い側部のそれぞれにアライメント特徴410を備えることができる。この図面において、より短い側部は、空洞部分440のより短い縁部に隣接する側部を指す。他の実施形態では、アライメントタブ142及びアライメント特徴410が設けられない。むしろ、抽出プレート140は、取り付けピン200、及び修正されたイオン源ハウジング400の側部内の孔450を使用して整列される。また、修正されたイオン源ハウジング400の前面は、Oリングが配置されてもよい、空洞部分440を取り囲む溝420も含む。最後に、修正されたイオン源ハウジング400の前面は、側壁430を有するように設計される。上述したように、取り付けピン200は、抽出プレート140内の孔143を貫通し、修正されたイオン源ハウジング400の側壁430内に配置された孔450に入る。上述したように、Oリングは、取り付けピン200に力を加える。その力は、取り付けピン200を適所に保持する傾向がある。
【0026】
別の一実施形態では、抽出プレート140の側壁141が、上側及び下側縁部に沿って配置される。この実施形態では、アライメント特徴410が、同様に、修正されたイオン源ハウジング400の上側及び下側縁部に配置されるであろう。この実施形態では、取り付けピン200が、重力に抵抗するように拘束されてよい。
【0027】
図7は、修正されたイオン源ハウジング400に取り付けられた抽出プレート140を示している。取り付けピン200は、抽出プレート140の側壁141内の孔143を貫通して挿入され、修正されたイオン源ハウジング400の側壁430に接触する。抽出プレート140のアライメントタブ142は、修正されたイオン源ハウジング400のアライメント特徴410と嵌合して、抽出プレート140を高さ方向及び幅方向において整列させる。
【0028】
図5及び図7の実施形態では、取り付けピン200が、抽出プレート140を、取り付けフレーム300又は修正されたイオン源ハウジング400であってもよい、その嵌合構成要素に固定する。Oリング321は、嵌合構成要素と抽出プレート140との間で圧縮され、嵌合構成要素と抽出プレート140との間に熱分離を生成するように働く。また、Oリング321は、リークを減少させるように、嵌合構成要素と抽出プレート140との間にシールを設けてもよい。上述のように、抽出プレート140は、チタン又は別の適切な金属から構築されてよく、セラミック材料などの適切な材料でコーティングされてよい。更に、図7で最もよく見られるように、抽出プレート140の前面は平面的であり、ワッシャー、ファスナ、又はボルトなどの、抽出プレート140をイオン源チャンバ100に取り付けるために通常使用され得る取り付け構成要素が存在しない。その結果、抽出プレート140によってイオンビームの中に導入される汚染の量は、大幅に低減される。この低減は、特に、加工対象物10をイオン源チャンバ100からのイオン抽出物に曝す前に質量解析が行われないシステムにとって適切である。
【0029】
特定の実施形態では、抽出プレート140はまた、イオン源チャンバ100内に配置されるブロッカ150を支持するようにも適合される。図8は、一実施形態による、ブロッカ150が取り付けられた抽出プレート140の後面を示している。側壁141は、取り付けピン200が孔143内に挿入されているように見られ得る。アライメントタブ142も、後面に示されている。ブロッカ150は、抽出開孔145の長い寸法を横切って延在し、抽出開孔145の両側で抽出プレート140に取り付けられる。ブロッカ150が抽出プレート140に取り付けられる領域は、取り付けポイントと呼ばれる。抽出開孔145のより短い縁部は、抽出開孔145の側部と呼ばれ、一方で、より長い縁部は、抽出開孔の上側及び下側縁部と呼ばれる。ブロッカホルダ250は、ブロッカ150を適所に固定するために、抽出開孔145の両側に配置される。ブロッカ150は、チタン又は別の金属の単一片から構築されてよく、セラミック材料でコーティングされてよい。
【0030】
図9は、一実施形態による、ブロッカ150の端部を示している。この実施形態では、ブロッカ150の各端部が、2つのプロング510、511で終端する。ブロッカ150の各端部はまた、少なくとも1つの表面に窪み520を含んでもよい。2つのプロング510、511の間の空間は、開口部512を画定する。他の実施形態では、ブロッカ150の端部が、開口部512ではなく、むしろ閉じた開孔を含んでよい。
【0031】
図10は、取り付けポイント付近の抽出プレート140の後面に配置されたときのブロッカ150の端部を示している。上述のように、取り付けポイントは、抽出開孔145の両側に位置付けられている領域である。抽出プレート140の後面は、それぞれの取り付けポイント付近に2つの隆起したガイドレール600を備える。隆起したガイドレール600は、厚さ方向において、抽出プレート140の後面から離れるように延在し、幅方向に延在する。隆起したガイドレール600は、ブロッカ150の端部が2つの隆起したガイドレール600の間に着座することができるように、ブロッカ150の端部の幅と等しいか又はそれよりも大きい間隔だけ高さ方向に離間している。突起610が、隆起したガイドレール600の各対の間で抽出プレート140の後面に配置されてよい。図10で示されているように、高さ方向における突起610の寸法は、ブロッカ150内の開口部512の幅と略同じである。したがって、突起610は、抽出開孔145の両側にブロッカ150を整列させるように働く。上述のように、開口部512は、突起610を取り囲む閉じた開孔と置換されてもよい。窪み520には、金属ばね、非金属ばね、又は弾性ワッシャーなどの、圧縮デバイス620が配置されてよい。ブロッカ150の両側に、窪み520があってよい。特定の実施形態では、圧縮デバイス620が、ブロッカ150の両側に配置される。この圧縮デバイス620は、ブロッカホルダ250が取り付けられたときに、ブロッカ150を適所にしっかりと保持するように働く。以下でより詳細に説明されることとなるように、ブロッカホルダ250は、ピン630を使用して固定される。隆起したガイドレール600が、それぞれ、隆起したガイドレール600を高さ方向に貫通する少なくとも1つの孔601を有してよい。孔601は、ピン630を収容するように寸法決定される。
【0032】
図11は、ブロッカ150の端部に設置されたブロッカホルダ250を示している。図12A図12Bは、それぞれ、ブロッカホルダ250の上面図及び下面図を示している。ブロッカホルダ250は、チタンのような金属などの適切な材料から構築されてよい。ブロッカホルダ250はまた、セラミック材料でコーティングされてもよい。ブロッカホルダ250は、高さ方向において2つの隆起したガイドレール600の間の空間より広くなるように寸法決定される。このようにして、ブロッカホルダ250は、抽出プレート140の後面に対して押し付けられてよく、隆起したガイドレール600及び突起610をカバーすることができる。ブロッカホルダ250は、少なくとも2つの側部251、252において抽出プレート140の後面を押し付けるように形成されてよい。それらの2つの側部は、隆起したガイドレール600に近接している。特定の実施形態では、ブロッカホルダ250がまた、抽出開孔145から最も遠い側部も、抽出プレート140に接触するように形成されてよい。ブロッカホルダ250は、ブロッカ150が受容されることを可能にするために、第4の側部253に開口部254を有してよい。特定の実施形態では、第4の側部253の開口部254が、ブロッカ150とブロッカホルダ250との間隙を最小限に抑えるために、ブロッカ150の幅より0.06インチ未満だけ大きくなるように寸法決定される。適所に保持されている間、ピン630は、隆起したガイドレール600内の孔と整列したブロッカホルダ250内の孔257とを通して押し入れられる。このようにして、ピン630は、ブロッカホルダ250内の孔257と隆起したガイドレール600との両方を貫通し、ブロッカホルダ250を適所に固定する。前記ピン630は、ポリアミドや別の適切な材料から構築されてよい。圧縮デバイス620は、ブロッカ150とブロッカホルダ250との間に配置され、その配置を容易にするために窪み520内に配置されてよい。この圧縮デバイス620は、ブロッカ150を抽出プレート140に対して押し付ける働きをする。組み立てられると、抽出プレート140の後面が、図8で示されるように現れる。ファスナは見えず、ブロッカ150の抽出プレート140への取り付けは、ブロッカホルダ250によって完全に隠されていることに留意されたい。対照的に、従来技術は、ブロッカを抽出プレート140に対して押し付けるために、金属ばねに頼っている。これらの金属ばねは、イオンビームを汚染することがある。この課題は、本システムでは解消される。
【0033】
特定の実施形態では、図5又は図7で示されているように、抽出プレート140をイオン源ハウジング170に取り付けることができる。抽出プレート140はまた、図8図11で示されている様態でブロッカ150を支持し得る。他の実施形態では、抽出プレート140がまた、これらの2つの特徴のうちの1つのみを有していてもよい。言い換えれば、抽出プレート140は、図8図11で示されている様態でブロッカ150を固定し、別の様態でイオン源ハウジング170に接続することができる。代替的に、抽出プレート140は、図5又は図7で示されている様態でイオン源ハウジング170に固定されてよく、別の様態でブロッカ150を支持してよい。
【0034】
上述の実施形態は、多くの有利な点を有する。第1に、抽出プレート140の前面から全ての構成要素を除去することによって、動作中に生成される粒子の個数が著しく減少する。特定の実施形態では、図2及び図5に示されるように、抽出プレート140の前面には、任意の取り付け構成要素が存在しない。ブロッカ用の取り付け部分は、ブロッカホルダ250によって隠され、抽出プレート140は、抽出プレート140の前面に任意のファスナを有することなく、イオン源ハウジング170に取り付けられる。同様に、特定の実施形態では、図8で示されているように、抽出プレートの後面に露出した構成要素がない。これにより、抽出プレート又はその関連構成要素のスパッタリングによってイオンビームの中に導入される粒子の個数が減少する。
【0035】
更に、本明細書で説明された取り付け機構は、抽出プレート140の温度均一性も改善する。従来、抽出プレート140は、イオン源ハウジングにねじ止めされていたかもしれない。これは、イオン源ハウジングと抽出プレートとの間に非常に強い熱接触のエリアを生成し、その結果、局所的なホットスポットが生じる。対照的に、本抽出プレート140は、側壁141の取り付けピン200を介して篏合構成要素に取り付けられる。更に、嵌合構成要素と抽出プレート140との間に配置されたOリング321が、抽出プレート140と嵌合構成要素との間の物理的な接触を最小限に抑えるように働く。その結果、はるかに均一な温度特性が達成される。試験を行って、通常動作中の抽出プレート140の温度を特定した。抽出プレート140の温度は、プレート全体にわたって一貫しており、温度ばらつきは20度未満であることが分かった。更に、ブロッカ150を抽出プレート140に取り付けることは、ブロッカ150の温度均一性を改善するようにも働く。ブロッカ150の全体にわたる温度のばらつきは摂氏10度未満である。取り付け機構は、冷却された構成要素(例えば、イオン源ハウジング)との接触を低減し、その結果、熱伝達の主な方式は、高減圧環境における部品の表面に沿った放射である。
【0036】
本開示の範囲は、本明細書に記載した具体的な実施形態に限定されるものではない。上述したもの以外の本開示のさまざまな実施形態及び本開示の変形例は、本明細書に説明したものと同様に、上述の説明及び添付図面から、当業者には明らかである。このため、そのような上記以外の実施形態及び変形例は、本開示の範囲に含まれるものである。さらに、本明細書では、本開示を、特定の目的のための特定の環境における特定の実装の文脈で説明したが、当業者は、その有用性がそれに限定されず、本開示が、任意の数の目的のために任意の数の環境において有益に実装され得ることを認識するであろう。したがって、本願の特許請求の範囲は、本明細書に記載した本開示の範囲及び精神を最大限広く鑑みた上で、解釈されたい。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
【手続補正書】
【提出日】2022-04-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン源チャンバに取り付けるための抽出セットであって、
抽出開孔を有する抽出プレートであって、前記イオン源チャンバから離れるように向いている前面を有し、前記前面から離れるように延在する2つの側壁を備え、前記2つの側壁が、それぞれ孔を有する、抽出プレート、
隆起した側壁を有し、前記隆起した側壁が、それぞれ孔を有する、取り付けフレーム、並びに
複数のピンであって、各ピンが、それぞれの側壁内の前記孔及び前記取り付けフレーム内のそれぞれの孔を貫通して、前記抽出プレートを前記取り付けフレームに取り付ける、複数のピンを備える、抽出セット。
【請求項2】
前記取り付けフレームと前記抽出プレートとの間に熱分離を生成するために、前記取り付けフレームと前記抽出プレートとの間に配置されたOリングを更に備える、請求項に記載の抽出セット。
【請求項3】
前記抽出プレートの隆起した側壁が、それぞれ、アライメントタブを備え、前記取り付けフレームの前記隆起した側壁が、それぞれ、アライメント特徴を備え、前記アライメントタブが、前記抽出プレートを前記取り付けフレームに整列させるために使用される、請求項に記載の抽出セット。
【請求項4】
前記抽出プレートに近接して配置され、2つの端部を有し、前記2つの端部が、後面の幅方向において前記抽出開孔の両側に配置された取り付けポイントによって適所に保持されるブロッカ、及び
前記抽出プレートの前記後面に取り付けられ、前記ブロッカの前記2つの端部をカバーするブロッカホルダを更に備える、請求項に記載の抽出セット。
【請求項5】
各取り付けポイントが、前記後面から離れるように延在し且つ前記幅方向に延在する2つのガイドレールを備え、前記2つのガイドレールは、それぞれが貫通する孔を有し、前記2つのガイドレール内の各孔が、前記ブロッカホルダのそれぞれの側部内の対応する孔と整列し、ピンが、前記ブロッカホルダ内の前記孔及び前記2つのガイドレール内のそれぞれの前記孔を貫通して、前記ブロッカホルダを適所に保持する、請求項に記載の抽出セット。
【請求項6】
前記ブロッカを前記抽出プレートに向けて押し付けるために、前記ブロッカホルダと前記ブロッカとの間に配置された圧縮デバイスを更に備える、請求項に記載の抽出セット。
【請求項7】
複数のチャンバ壁と、抽出開孔を有する抽出プレートと、を備えるイオン源チャンバを備え、
前記抽出プレートが、前記イオン源チャンバから離れるように向いている前面と、前記イオン源チャンバ内に配置された後面とを有し、前記前面には、取り付け構成要素が存在しない、加工対象物処理システム。
【請求項8】
前記抽出プレートが、前記前面から離れるように延在する2つの側壁であって、それぞれが孔を有する、2つの側壁を備え、前記加工対象物処理システムが、更に、隆起した側壁を有する嵌合構成要素であって、前記隆起した側壁が、それぞれ孔を有する、篏合構成要素、及び、複数のピンであって、各ピンが、前記2つの側壁のうちの一方の中の前記孔と前記隆起した側壁内のそれぞれの孔とを貫通する、複数のピンを備える、請求項に記載の加工対象物処理システム。
【請求項9】
イオン源ハウジングが、前記イオン源チャンバの少なくとも一部分を取り囲み、取り付けフレームが、前記イオン源ハウジングに取り付けられ、前記取り付けフレームが、前記嵌合構成要素である、請求項に記載の加工対象物処理システム。
【請求項10】
イオン源ハウジングが、前記イオン源チャンバの少なくとも一部分を取り囲み、前記イオン源ハウジングが、前記嵌合構成要素である、請求項に記載の加工対象物処理システム。
【請求項11】
前記篏合構成要素と前記抽出プレートとの間に熱分離を生成するために、前記篏合構成要素と前記抽出プレートとの間に配置されたOリングを更に備える、請求項に記載の加工対象物処理システム。
【外国語明細書】