(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084767
(43)【公開日】2022-06-07
(54)【発明の名称】車両の通信方法、装置、及び電子機器
(51)【国際特許分類】
H04W 12/069 20210101AFI20220531BHJP
H04W 4/40 20180101ALI20220531BHJP
G06F 21/44 20130101ALI20220531BHJP
H04W 12/69 20210101ALI20220531BHJP
【FI】
H04W12/069
H04W4/40
G06F21/44
H04W12/69
【審査請求】有
【請求項の数】28
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022042486
(22)【出願日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】202110528180.0
(32)【優先日】2021-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朱 双▲賀▼
(72)【発明者】
【氏名】曹 亮
(72)【発明者】
【氏名】石 珍珍
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車両が他の相互信頼プラットフォームに対応するエリアに走行するときに、車両とエリア内の通信装置との間の通信を実現する車両の通信方法、装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】方法は、車両が目標エリアに走行すると決定する場合、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいて、目標エリアに対応する目標プラットフォーム及び目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスを決定し、目標プラットフォームが車両のために生成したダウンロード検証情報を取得し、ダウンロード検証情報と目標ダウンロードアドレスに基づいて、目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードし、アクセス検証情報に基づいて目標エリア内の通信機器と通信する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の通信方法であって、
前記車両が目標エリアに走行すると決定する場合、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいて、前記目標エリアに対応する目標プラットフォーム、及び前記目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスを決定することと、
前記目標プラットフォームが前記車両のために生成したダウンロード検証情報を取得することと、
前記ダウンロード検証情報と前記目標ダウンロードアドレスに基づいて、前記目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードすることと、
前記アクセス検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信することと、を含む車両の通信方法。
【請求項2】
前記目標プラットフォームが前記車両のために生成したダウンロード検証情報を取得することは、
前記目標プラットフォームに登録要求メッセージを送信することであって、前記登録要求メッセージには車両の登録検証情報が含まれることと、
前記目標プラットフォームから送信された登録応答メッセージを受信することであって、前記登録応答メッセージには前記車両のダウンロード検証情報が含まれ、前記ダウンロード検証情報は、前記目標プラットフォームが前記登録検証情報に基づいて前記車両の身元検証に成功した後に生成されることと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法はさらに、
グローバルプラットフォームに要求メッセージを送信することであって、前記要求メッセージには前記車両の登録検証情報が含まれることと、
前記グローバルプラットフォームから送信された応答メッセージを受信することであって、前記応答メッセージは、前記相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを含み、前記応答メッセージは、前記グローバルプラットフォームが前記登録検証情報に基づいて前記車両の身元検証に成功した後に送信されることと、を含む請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記応答メッセージにはまた前記アクセス検証情報のルート検証情報が含まれ、前記アクセス検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信することは、
前記ルート検証情報に基づいて前記アクセス検証情報を検証することと、
検証に成功した後、前記アクセス検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信することと、を含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記目標エリア内の通信機器と通信することは、
前記ダウンロード検証情報に基づいて、前記目標エリアに対応する検証管理プラットフォームから匿名検証情報を取得することと、
前記匿名検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信することと、を含む請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記登録応答メッセージにはまた、前記目標エリアに対応する検証管理プラットフォームのインタフェースアドレスとプラットフォーム検証情報が含まれ、前記目標エリアに対応する検証管理プラットフォームから匿名検証情報を取得することは、
前記プラットフォーム検証情報に基づいて、前記検証管理プラットフォームの身元を検証することと、
検証に成功した後、前記検証管理プラットフォームのインタフェースアドレスに基づいて、前記検証管理プラットフォームから前記匿名検証情報を取得することと、を含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記登録応答メッセージにはまた、相互信頼プラットフォームが前記車両のために提供した登録サービスインタフェースアドレスが含まれ、前記目標プラットフォームに登録要求メッセージを送信することは、
前記目標プラットフォームが前記車両のために提供した登録サービスインタフェースアドレスに基づいて、前記目標プラットフォームに前記登録要求メッセージを送信することを含む請求項2に記載の方法。
【請求項8】
車両の通信方法であって、
車両から送信される登録要求メッセージを受信することであって、前記登録要求メッセージには車両の登録検証情報が含まれ、前記登録要求メッセージは前記車両が目標エリアに走行するときに送信されることと、
前記登録検証情報に基づいて前記車両の身元を検証することと、
検証に成功したら、前記車両のダウンロード検証情報を生成することと、
前記車両に登録応答メッセージを送信することであって、前記登録応答メッセージには前記ダウンロード検証情報が含まれ、前記ダウンロード検証情報は、前記車両が前記ダウンロード検証情報に基づいて前記目標エリアに対応する目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードし、前記アクセス検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信するために用いられることと、を含む車両の通信方法。
【請求項9】
前記登録検証情報に基づいて前記車両の身元を検証することは、
前記登録検証情報に基づいて、前記車両が前記目標エリアの信頼エリア内の車両であるか否かを決定することと、
前記信頼エリア内の車両であれば、前記車両の身元を検証することと、を含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記登録応答メッセージにはまた、前記目標エリアに対応する検証管理プラットフォームのインタフェースアドレスとプラットフォーム検証情報が含まれる請求項8又は請求項9に記載の方法。
【請求項11】
車両の通信方法であって、
車両から送信される要求メッセージを受信することであって、前記要求メッセージには前記車両の登録検証情報が含まれることと、
前記登録検証情報に基づいて前記車両の身元を検証することと、
検証に成功したら、前記車両に応答メッセージを送信することであって、前記応答メッセージには、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスが含まれ、前記応答メッセージは、前記車両が前記対応関係と前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいてアクセス検証情報をダウンロードし、前記アクセス検証情報に基づいて目標エリア内の通信機器と通信するように指示するために用いられることと、を含む車両の通信方法。
【請求項12】
前記方法はさらに、
相互信頼プラットフォームが報告する相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを受信することと、
前記対応関係及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを記憶することと、を含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
車両の通信装置であって、
前記車両が目標エリアに走行すると決定する場合、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいて、前記目標エリアに対応する目標プラットフォーム、及び前記目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスを決定するための処理ユニットと、
前記目標プラットフォームが前記車両のために生成したダウンロード検証情報を取得するための取得ユニットと、
前記ダウンロード検証情報と前記目標ダウンロードアドレスに基づいて、前記目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードするためのダウンロードユニットと、
前記アクセス検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信するための通信ユニットと、を含む車両の通信装置。
【請求項14】
前記取得ユニットは、第1の取得モジュールと第2の取得モジュールを含み、
前記第1の取得モジュールは、前記目標プラットフォームに登録要求メッセージを送信するために用いられ、前記登録要求メッセージには車両の登録検証情報が含まれ、
前記第2の取得モジュールは、前記目標プラットフォームから送信された登録応答メッセージを受信するために用いられ、前記登録応答メッセージには前記車両のダウンロード検証情報が含まれ、前記ダウンロード検証情報は、前記目標プラットフォームが前記登録検証情報に基づいて前記車両の身元検証に成功した後に生成される請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記装置はさらに、送信ユニットと受信ユニットを含み、
前記送信ユニットは、グローバルプラットフォームに要求メッセージを送信するために用いられ、前記要求メッセージには前記車両の登録検証情報が含まれ、
前記受信ユニットは、前記グローバルプラットフォームから送信された応答メッセージを受信するために用いられ、前記応答メッセージは、前記相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを含み、前記応答メッセージは、前記グローバルプラットフォームが前記登録検証情報に基づいて前記車両の身元検証に成功した後に送信される請求項13又は請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記応答メッセージにはまた、前記アクセス検証情報のルート検証情報が含まれ、前記通信ユニットは、第1の通信モジュールと第2の通信モジュールを含み、
前記第1の通信モジュールは、前記ルート検証情報に基づいて前記アクセス検証情報を検証するために用いられ、
前記第2の通信モジュールは、検証に成功した後、前記アクセス検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信するために用いられる請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第2の通信モジュールは、第1の通信サブモジュールと第2の通信サブモジュールを含み、
前記第1の通信サブモジュールは、前記ダウンロード検証情報に基づいて、前記目標エリアに対応する検証管理プラットフォームから匿名検証情報を取得するために用いられ、
前記第2の通信サブモジュールは、前記匿名検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信するために用いられる請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記登録応答メッセージにはまた、前記目標エリアに対応する検証管理プラットフォームのインタフェースアドレスとプラットフォーム検証情報が含まれ、
前記第1の通信サブモジュールは具体的に、前記プラットフォーム検証情報に基づいて、前記検証管理プラットフォームの身元を検証し、検証に成功した後、前記検証管理プラットフォームのインタフェースアドレスに基づいて、前記検証管理プラットフォームから前記匿名検証情報を取得するために用いられる請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記登録応答メッセージにはまた、相互信頼プラットフォームが前記車両のために提供した登録サービスインタフェースアドレスが含まれ、
前記第1の取得モジュールは具体的に、前記目標プラットフォームが前記車両のために提供した登録サービスインタフェースアドレスに基づいて、前記目標プラットフォームに前記登録要求メッセージを送信するために用いられる請求項14に記載の装置。
【請求項20】
車両の通信装置であって、
車両から送信される登録要求メッセージを受信するための受信ユニットであって、前記登録要求メッセージには車両の登録検証情報が含まれ、前記登録要求メッセージは前記車両が目標エリアに走行するときに送信される受信ユニットと、
前記登録検証情報に基づいて前記車両の身元を検証するための処理ユニットと、
検証に成功したら、前記車両のダウンロード検証情報を生成するための生成ユニットと、
前記車両に登録応答メッセージを送信するための送信ユニットであって、前記登録応答メッセージには前記ダウンロード検証情報が含まれ、前記ダウンロード検証情報は、前記車両が前記ダウンロード検証情報に基づいて前記目標エリアに対応する目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードし、前記アクセス検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信するために用いられる送信ユニットと、を含む車両の通信装置。
【請求項21】
前記処理ユニットは、第1の処理モジュールと第2の処理モジュールを含み、
前記第1の処理モジュールは、前記登録検証情報に基づいて、前記車両が前記目標エリアの信頼エリア内の車両であるか否かを決定するために用いられ、
前記第2の処理モジュールは、前記信頼エリア内の車両であれば、前記車両の身元を検証するために用いられる請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記登録応答メッセージにはまた、前記目標エリアに対応する検証管理プラットフォームのインタフェースアドレスとプラットフォーム検証情報が含まれる請求項20又は請求項21に記載の装置。
【請求項23】
車両の通信装置であって、
車両から送信される要求メッセージを受信するための第1の受信ユニットであって、前記要求メッセージには前記車両の登録検証情報が含まれる第1の受信ユニットと、
前記登録検証情報に基づいて前記車両の身元を検証するための処理ユニットと、
検証に成功したら、前記車両に応答メッセージを送信するための送信ユニットであって、前記応答メッセージには、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスが含まれ、前記応答メッセージは、前記車両が前記対応関係と前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいてアクセス検証情報をダウンロードし、前記アクセス検証情報に基づいて目標エリア内の通信機器と通信するように指示するために用いられる送信ユニットと、を含む車両の通信装置。
【請求項24】
前記装置はさらに、第2の受信ユニットと記憶ユニットを含み、
前記第2の受信ユニットは、相互信頼プラットフォームが報告する相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを受信するために用いられ、
前記記憶ユニットは、前記対応関係及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを記憶するために用いられる請求項23に記載の装置。
【請求項25】
通信システムであって、上記請求項13~19のいずれか1項に記載の車両の通信装置、請求項20~22のいずれか1項に記載の車両の通信装置、及び請求項23~24のいずれか1項に記載の車両の通信装置を含む通信システム。
【請求項26】
電子機器であって、
少なくとも1つのプロセッサ、及び
前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリ、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~7のいずれか1項に記載の車両の通信方法、又は請求項8~10のいずれか1項に記載の車両の通信方法、又は請求項11~12のいずれか1項に記載の車両の通信方法を実行できるように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される電子機器。
【請求項27】
コンピュータ命令が記憶されている非一時的なコンピュータで読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ命令は、コンピュータに請求項1~7のいずれか1項に記載の車両の通信方法、又は請求項8~10のいずれか1項に記載の車両の通信方法、又は請求項11~12のいずれか1項に記載の車両の通信方法を実行させるために用いられる非一時的なコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
【請求項28】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1~7のいずれか1項に記載の車両の通信方法、又は請求項8~10のいずれか1項に記載の車両の通信方法、又は請求項11~12のいずれか1項に記載の車両の通信方法を実現するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信技術分野に関し、特に車両の通信方法、装置、及び電子機器に関し、具体的に、車のインターネット、自動運転、及び知能交通など人工知能技術分野に適用されることができる。
【背景技術】
【0002】
車のインターネット(Vehicle to X、V2X)技術の発展に伴って、自動車、道路インフラ、歩行者などの交通参加者が相互に繋がり、相互に繋がる新しい応用シーンが形成される。
【0003】
現在、V2X技術をサポートするいくつかの知能交通都市がすでに現れ、その中で、各知能交通都市は、それぞれの対応する相互信頼プラットフォームがあり、知能交通都市の中のV2X機器の間は、相互信頼プラットフォームに対応する信頼されたルート証明書リストに基づいて通信を行うことができる。
【0004】
しかし、異なる相互信頼プラットフォームに対応する信頼されたルート証明書リストはいずれも単独で機能するため、他の相互信頼プラットフォームに対応するエリアの場合、当該エリア内のV2X機器と通信することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、車両が他の相互信頼プラットフォームに対応するエリアに走行するときに、車両と当該エリア内の通信装置との間の通信を実現する車両の通信方法、装置、及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様によれば、車両の通信方法を提供し、当該車両の通信方法は、
前記車両が目標エリアに走行すると決定する場合、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいて、前記目標エリアに対応する目標プラットフォーム、及び前記目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスを決定することと、
前記目標プラットフォームが前記車両のために生成したダウンロード検証情報を取得することと、
前記ダウンロード検証情報と前記目標ダウンロードアドレスに基づいて、前記目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードすることと、
前記アクセス検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信することと、を含んでもよい。
【0007】
本開示の第2の態様によれば、車両の通信方法を提供し、当該車両の通信方法は、
車両から送信される登録要求メッセージを受信することであって、前記登録要求メッセージには車両の登録検証情報が含まれ、前記登録要求メッセージは前記車両が目標エリアに走行するときに送信されることと、
前記登録検証情報に基づいて前記車両の身元を検証することと、
検証に成功したら、前記車両のダウンロード検証情報を生成することと、
前記車両に登録応答メッセージを送信することであって、前記登録応答メッセージには前記ダウンロード検証情報が含まれ、前記ダウンロード検証情報は、前記車両が前記ダウンロード検証情報に基づいて前記目標エリアに対応する目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードし、前記アクセス検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信するために用いられることと、を含んでもよい。
【0008】
本開示の第3の態様によれば、車両の通信方法を提供し、当該車両の通信方法は、
車両から送信される要求メッセージを受信することであって、前記要求メッセージには前記車両の登録検証情報が含まれることと、
前記登録検証情報に基づいて前記車両の身元を検証することと、
検証に成功したら、前記車両に応答メッセージを送信することであって、前記応答メッセージには、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスが含まれ、前記応答メッセージは、前記車両が前記対応関係と前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいてアクセス検証情報をダウンロードし、前記アクセス検証情報に基づいて目標エリア内の通信機器と通信するように指示するために用いられることと、を含んでも良い。
【0009】
本開示の第4の態様によれば、車両の通信装置を提供し、前記装置は、
前記車両が目標エリアに走行すると決定する場合、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいて、前記目標エリアに対応する目標プラットフォーム、及び前記目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスを決定するための処理ユニットと、
前記目標プラットフォームが前記車両のために生成したダウンロード検証情報を取得するための取得ユニットと、
前記ダウンロード検証情報と前記目標ダウンロードアドレスに基づいて、前記目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードするためのダウンロードユニットと、
前記アクセス検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信するための通信ユニットと、を含んでもよい。
【0010】
本開示の第5の態様によれば、車両の通信装置を提供し、前記装置は、
車両から送信される登録要求メッセージを受信するための受信ユニットであって、前記登録要求メッセージには車両の登録検証情報が含まれ、前記登録要求メッセージは前記車両が目標エリアに走行するときに送信される受信ユニットと、
前記登録検証情報に基づいて前記車両の身元を検証するための処理ユニットと、
検証に成功したら、前記車両のダウンロード検証情報を生成するための生成ユニットと、
前記車両に登録応答メッセージを送信するための送信ユニットであって、前記登録応答メッセージには前記ダウンロード検証情報が含まれ、前記ダウンロード検証情報は、前記車両が前記ダウンロード検証情報に基づいて前記目標エリアに対応する目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードし、前記アクセス検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信するために用いられる送信ユニットと、を含んでもよい。
【0011】
本開示の第6の態様によれば、車両の通信装置を提供し、前記装置は、
車両から送信される要求メッセージを受信するための第1の受信ユニットであって、前記要求メッセージには前記車両の登録検証情報が含まれる第1の受信ユニットと、
前記登録検証情報に基づいて前記車両の身元を検証するための処理ユニットと、
検証に成功したら、前記車両に応答メッセージを送信するための送信ユニットであって、前記登録応答メッセージには前記ダウンロード検証情報が含まれ、前記ダウンロード検証情報は、前記車両が前記ダウンロード検証情報に基づいて前記目標エリアに対応する目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードし、前記アクセス検証情報に基づいて前記目標エリア内の通信機器と通信するために用いられる送信ユニットと、を含んでもよい。
【0012】
本開示の第7の態様によれば、車のインターネット機器の通信システムを提供し、上記の第4の態様に記載の車両の通信装置、第5の態様に記載の車両の通信装置、及び第6の態様に記載の車両の通信装置を含む。
【0013】
本開示の第8の態様によれば、電子機器を提供し、前記電子機器は、
少なくとも1つのプロセッサ、及び
前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されるメモリを含み、ここで、
前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることにより、前記少なくとも1つのプロセッサに、上記の第1の態様に記載の車両の通信方法を実行させ、あるいは上記の第2の態様に記載の車両の通信方法を実行させ、あるいは上記の第3の態様に記載の車両の通信方法を実行させる。
【0014】
本開示の第9の態様によれば、コンピュータ命令を記憶する非一時的なコンピュータで読み取り可能な記憶媒体を提供し、ここで、前記コンピュータ命令は、コンピュータに、上記の第1の態様に記載の車両の通信方法を実行させ、あるいは第2の態様に記載の車両の通信方法を実行させ、あるいは第3の態様に記載の車両の通信方法を実行させる。
【0015】
本開示の第10の態様によれば、コンピュータプログラムを提供し、前記コンピュータプログラムは読み取り可能な記憶媒体に記憶され、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、前記読み取り可能な記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み取ることができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行して、電子機器に第1の態様に記載の車両の通信方法を実行させ、あるいは第2の態様に記載の車両の通信方法を実行させ、あるいは第3の態様に記載の車両の通信方法を実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本開示の技術的手段によれば、車両が目標エリアに走行すると決定する場合、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいて、目標エリアに対応する目標プラットフォーム、及び目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスを決定し、目標プラットフォームが車両のために生成したダウンロード検証情報を取得し、ダウンロード検証情報と目標ダウンロードアドレスに基づいて、目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードし、アクセス検証情報に基づいて目標エリア内の通信機器と通信し、車両と目標エリア内の通信機器との間の通信を実現する。
【0017】
理解すべきものとして、本部分で説明するコンテンツは、本開示の実施例の主要又は重要な特徴を特定することを意図するものではなく、本開示の範囲を制限するためにも使用されない。本開示の他の特徴は、以下の明細書によって容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
添付の図面は、本案をよりよく理解するために使用されており、本開示を限定するものではない。
【
図1】本開示の実施例によって提供される通信システムの概略構成図である。
【
図2】本開示の第1の実施例によって提供される車両の通信方法のフローチャートである。
【
図3】本開示の第2の実施例によって提供される相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを取得する方法のフローチャートである。
【
図4】本開示の第3の実施例によって提供される車両の通信方法のフローチャートである。
【
図5】本開示の第4の実施例によって提供される車両の通信方法のフローチャートである。
【
図6】本開示の第5の実施例によって提供される車両の通信方法のフローチャートである。
【
図7】本開示の第6の実施例によって提供される車両の通信装置の概略ブロック図である。
【
図8】本開示の第7の実施例によって提供される車両の通信装置の概略ブロック図である。
【
図9】本開示の第8の実施例によって提供される車両の通信装置の概略ブロック図である。
【
図10】本開示の第9の実施例によって提供される電子機器の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して本開示の例示的な実施例を説明するが、本開示の実施例の様々な詳細が理解を容易にするために含まれており、単なる例示的なものと考えられるべきである。したがって、当業者は、本開示の範囲及び精神から逸脱することなく、本明細書に記載された実施例に様々な変更及び修正を加えることができることを理解すべきである。同様に、明確かつ簡潔にするために、以下の説明において、周知の機能及び構造の説明は省略されている。
【0020】
本開示の実施例では、「少なくとも1つ」は1つ又は複数を意味し、「複数」は2つ又は2つ以上を意味する。「及び/又は」は、関連オブジェクトの関連関係を記述し、3つの関係が存在すると意味し、例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在し、AとBが同時に存在し、Bが単独で存在するという3つの場合を意味することができ、ここで、A、Bは、単数又は複数であってもよい。本開示のテキスト記述では、符号「/」は、一般に、前後の関連オブジェクトが「又は」の関係であると意味する。
【0021】
本開示の実施例によって提供される技術的手段は、V2X機器通信のシーンに適用されることができる。現在、V2Xをサポートするいくつかの知能交通都市がすでに現れ、その中で、各知能交通都市は、それぞれの対応する相互信頼プラットフォームがあり、知能交通都市の中のV2X機器の間は、相互信頼プラットフォームに対応する信頼されたルート証明書リストに基づいて通信を行うことができる。
【0022】
知能交通都市Aと知能交通都市Bを例にとると、知能交通都市Aと知能交通都市Bはそれぞれの対応する相互信頼プラットフォームがあり、それぞれ相互信頼プラットフォームAと相互信頼プラットフォームBである。ここで、知能交通都市AにおけるV2X機器間は、相互信頼プラットフォームAに対応する信頼されたルート証明書リストに基づいて通信することができ、同様に、知能交通都市BにおけるV2X機器間は、相互信頼プラットフォームBに対応する信頼されたルート証明書リストに基づいて通信することができる。しかし、知能交通都市Aと智能交通都市Bの信頼されたルート証明書リストはいずれも単独で機能し、相互に通信することができないため、知能交通都市AにおけるV2X車両が知能交通都市Bに走行する時、当該知能交通都市BにおけるV2X機器と通信することができない。
【0023】
ここで、相互信頼プラットフォームは、ネットワーク機器又はクラウドサーバなどであってもよく、智能交通エリアのローカル証明書システム及び外部証明書システムの証明書に関する情報を管理するために用いられてもよい。例示的に、1つの都市を1つの知能交通エリアとすることを例に取って、当該都市に対応する相互信頼プラットフォームは、1つの信頼されたルート証明書リストを維持することができ、当該信頼されたルート証明書リストには、ローカル証明書システムのルート証明書及び信頼されたドメイン証明書リストのダウンロードアドレスが含まれる。
【0024】
知能交通都市AのV2X車両が知能交通都市Bに走行する場合、知能交通都市BにおけるV2X機器と通信することができるようにするために、当該相互信頼プラットフォームBに対応する信頼されたルート証明書リストを取得することが考えられ、これにより、知能交通都市AのV2X車両は、相互信頼プラットフォームBに対応する信頼されたルート証明書リストに基づいて、知能交通都市BにおけるV2X機器と通信することができる。しかし、知能交通都市AのV2X車両がどのように知能交通都市Bの信頼されたルート証明書リストを取得するかは早急に解決すべき問題である。
【0025】
知能交通都市AのV2X車両が相互信頼プラットフォームBに対応する信頼されたルート証明書リストを取得するために、知能交通都市Aに対応する相互信頼プラットフォームA及び知能交通都市Bに対応する相互信頼プラットフォームBを管理するためのより高いレベルのグローバル機関、例えば、グローバルプラットフォームを設置することが考えられる。例示的に、
図1を参照する。
図1は、本開示の実施例によって提供される通信システムの概略構成図である。
図1に示す通信システムには、相互信頼プラットフォームA、相互信頼プラットフォームB及びグローバルプラットフォームが含まれてもよく、ここで、相互信頼プラットフォームAに対応する信頼されたルート証明書リストは、相互信頼プラットフォームBに対応する信頼されたルート証明書リストとは異なる。
図1におけるグローバルプラットフォームは、信頼された各相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び各相互信頼プラットフォームに対応する信頼されたルート証明書リストのダウンロードアドレスを維持するために用いられてもよく、例示的に、維持された内容は、1つの相互信頼プラットフォームリストのファイルによって記載されることができ、知能交通都市AにおけるV2X車両は、定期的にグローバルプラットフォームから当該相互信頼プラットフォームリストを取得することができ、これにより、知能交通都市AのV2X車両が知能交通都市Bのエリアに走行する場合、事前に取得した相互信頼プラットフォームリストに基づいて、相互信頼プラットフォームBに対応する信頼されたルート証明書リストのダウンロードアドレスを決定し、当該信頼されたルート証明書リストのダウンロードアドレスに基づいて、当該信頼されたルート証明書リストをダウンロードして取得することができ、このように、知能交通都市AのV2X車両が当該信頼されたルート証明書リストに基づいて知能交通都市B内のV2X機器と通信することができ、これにより知能交通都市AのV2X車両と当該知能交通都市BのV2X機器との間の通信を実現する。
【0026】
以上の技術的思想に基づいて、本開示の実施例は、車両の通信方法を提供し、以下、具体的な実施例により本開示で提供される車両の通信方法を詳細に説明する。理解すべきものとして、以下のいくつかの具体的な実施例を、互いに組み合わせることができ、同一又は類似の概念又はプロセスについては、いくつかの実施例では繰り返さない。
【実施例0027】
図2は、本開示の第1の実施例によって提供される車両の通信方法のフローチャートである。当該車両の通信方法は、ソフトウェア及び/又はハードウェア装置によって実行されることができ、当該ハードウェア装置は車両であってもよい。例示的に、
図2に示すように、当該車両の通信方法は、S201~S204を含む。
【0028】
S201では、車両が目標エリアに走行すると決定する場合、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいて、目標エリアに対応する目標プラットフォーム、及び目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスを決定する。
【0029】
ここで、目標エリアに対応する相互信頼プラットフォームと車両帰属エリアに対応する相互信頼プラットフォームは異なる相互信頼プラットフォームであり、かつ異なる相互信頼プラットフォームに対応するアクセス検証情報が異なり、即ち、異なる相互信頼プラットフォームに対応するアクセス検証システムが異なる。
【0030】
例示的に、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスは、車両が本開示の技術的手段を実行するとき、グローバルプラットフォームからダウンロードして取得されたものであってもよいし、車両が本開示の技術的手段を実行する前に、グローバルプラットフォームからダウンロードして取得されたものであってもよく、車両は、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを取得した後、当該相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを車両ローカルに記憶することができ、このように、車両が本開示の技術的手段を実行するとき、当該相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを車両ローカルから直接検索して取得することができる。
【0031】
理解すべきものとして、本開示の実施例では、グローバルプラットフォームは、1つの相互信頼プラットフォームリストを介して、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを維持することができ、これに応じて、車両は、グローバルプラットフォームから当該相互信頼プラットフォームリストを取得することができ、相互信頼プラットフォームリストの形態で相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを維持することもでき、また、他の形態で当該相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを維持することもでき、具体的には実際の必要に応じて設定することができる。
【0032】
相互信頼プラットフォームリストを介して相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを維持することを例にとると、相互信頼プラットフォームリストには、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレス以外、各相互信頼プラットフォームの信頼されたルート証明書リスト機関のルート証明書、信頼された各相互信頼プラットフォームが車両に提供する登録サービスインタフェースアドレス、及び各相互信頼プラットフォームが管理するエリアのエリア名とエリアコードなどが含まれてもよく、具体的には実際の必要に応じて設定することができる。
【0033】
理解すべきものとして、本開示の実施例では、相互信頼プラットフォームの情報は変更されることがあるため、例えば相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスが変更されることがあるため、グローバルプラットフォームは、変更された相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいて相互信頼プラットフォームリストを更新し、且つ車両が最新の相互信頼プラットフォームリストを取得できることを保証するために、車両は、定期的にグローバルプラットフォームから相互信頼プラットフォームリストをダウンロードして取得し、最新の相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを取得することができる。
【0034】
車両が目標エリアに走行すると決定する場合、取得した相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいて、目標エリアに対応する目標プラットフォーム、及び目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスを決定することができる。理解すべきものとして、目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスを取得した後、車両は、当該目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスのみに基づいてアクセス検証情報をダウンロードすることができず、代わりに、目標プラットフォームが車両のために生成したダウンロード検証情報を取得し、目標プラットフォームが車両のために生成したダウンロード検証情報と組み合わせ、即ち、下記のS202と下記のS203を実行する必要がある。
【0035】
S202では、目標プラットフォームが車両のために生成したダウンロード検証情報を取得する。
【0036】
例示的に、本開示の実施例では、ダウンロード検証情報は、車両が相互信頼プラットフォームと相互作用する間に身元認証を行うための証明書として用いられる安全証明書であってもよく、当該安全証明書を、車両が目標エリアでの通行証明書、例えばAccessTokenとすることができる。
【0037】
例示的に、車両は、目標プラットフォームが車両のために生成したダウンロード検証情報を取得するとき、車両が初めて当該目標エリアに走行する場合、目標プラットフォームに登録要求メッセージを送信することができ、ここで、登録要求メッセージには車両の登録検証情報が含まれ、これにより目標プラットフォームが登録検証情報に基づいて車両の身元を検証する。例示的に、当該登録検証情報は、車両帰属エリアが車両に発行した初期安全証明書、例えばX509証明書であってもよく、当該安全証明書は車両の身元を証明することができ、かつ当該安全証明書に基づいて車両の帰属エリアを決定することができる。登録要求メッセージには、車両の識別情報、例えば車両の車両識別番号(Vehicle Identification Number、VIN)又はナンバープレート情報などが含まれていてもよい。目標プラットフォームは、車両の身元検証に成功した後、当該車両のために車両が当該目標エリア内で走行するダウンロード検証情報を生成して、車両に登録応答メッセージを送信し、ここで、登録応答メッセージには車両のダウンロード検証情報が含まれることにより、車両が当該ダウンロード検証情報を取得する。理解すべきものとして、通常、ダウンロード検証情報は使用有効期限があるため、車両は、当該ダウンロード検証情報を取得した後、当該ダウンロード検証情報を車両ローカルに記憶し、車両が使用有効期限内に再び目標エリアに走行すれば、目標プラットフォームに登録要求メッセージを送信する必要がなく、車両ローカルから当該ダウンロード検証情報を直接取得することができ、このように、目標プラットフォームと相互作用する必要がなくなり、ダウンロード検証情報の取得効率を高める。
【0038】
理解すべきものとして、本開示の実施例では、車両は、目標プラットフォームに登録要求メッセージを送信し、目標プラットフォームが車両のために生成したダウンロード検証情報を要求する前に、まず目標プラットフォームの身元を検証し、検証に成功した後、目標プラットフォームに登録要求メッセージを送信し、目標プラットフォームが車両のためにダウンロード検証情報を生成するのを要求してもよい。
【0039】
このようにして、目標プラットフォームが前記車両のために生成したダウンロード検証情報及び目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスをそれぞれ取得した後、車両は下記S203を実行することができる。
【0040】
S203では、ダウンロード検証情報と目標ダウンロードアドレスに基づいて、目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードする。
【0041】
例示的に、アクセス検証情報は信頼されたルート証明書リストであってもよく、信頼されたルート証明書リストの信頼されたルート証明書は、信頼チェーンを確立して、信頼されたルート証明書によって署名された他の証明書を検証することができる。
【0042】
車両は、ダウンロード検証情報と目標ダウンロードアドレスに基づいて、目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードする場合、目標プラットフォームはまず車両のダウンロード検証情報に基づいて、車両の身元を認証することができ、認証に合格した後、車両は目標ダウンロードアドレスに基づいて、目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードし、これによりアクセス検証情報を取得することができる。
【0043】
S204では、アクセス検証情報に基づいて目標エリア内の通信機器と通信する。
【0044】
車両は、目標プラットフォームによって生成されたダウンロード検証情報とアクセス検証情報を取得した後、当該目標エリアの信頼チェーンを同時に有する。よって、車両はアクセス検証情報に基づいて目標エリア内の通信機器と通信することができ、車両と目標エリア内の通信機器との間の通信を実現する。
【0045】
ゆえに、本開示の実施例では、車両が目標エリアに走行すると決定する場合、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいて、目標エリアに対応する目標プラットフォーム、及び目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスを決定し、目標プラットフォームが車両のために生成したダウンロード検証情報を取得し、そして、ダウンロード検証情報と目標ダウンロードアドレスに基づいて、目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードし、アクセス検証情報に基づいて目標エリア内の通信機器と通信し、車両と目標エリア内の通信機器との間の通信を実現する。
【0046】
上記
図2に示す実施例1によれば、例示的に、本開示の実施例では、車両が、目標プラットフォームに登録要求メッセージを送信し、登録要求メッセージによって目標プラットフォームが車両のために生成したダウンロード検証情報を要求するとき、応答メッセージには、相互信頼プラットフォームが車両のために提供した登録サービスインタフェースアドレスが含まれてもよく、このように、車両はまず目標プラットフォームが車両のために提供した登録サービスインタフェースアドレスを決定し、次に目標プラットフォームが車両のために提供した登録サービスインタフェースアドレスに基づいて、目標プラットフォームに登録要求メッセージを送信することができ、これにより、登録要求メッセージ送信の成功率を向上させることができる。
【0047】
上記
図2に示す実施例1によれば、本開示の実施例では、車両が相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを取得しているので、車両が目標エリアに走行すると決定する場合、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び前記相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいて、前記目標エリアに対応する目標プラットフォーム、及び前記目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスを決定することができ、さらに、車両と目標エリア内の通信機器との間の通信を実現する。以下、下記実施例2により、本開示の実施例において、車両が相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスをどのように取得するかを詳細に説明する。
例示的に、本開示の実施例では、信頼された各相互信頼プラットフォームは、グローバルプラットフォームにそれぞれの相互信頼プラットフォームと管理エリアとの間の対応関係、及び各相互信頼プラットフォームに対応するアクセス検証情報のダウンロードアドレスを報告することができ、グローバルプラットフォームは、各相互信頼プラットフォームが報告したそれぞれの対応関係、及び各相互信頼プラットフォームに対応するアクセス検証情報のダウンロードアドレスを受信した後、それぞれの対応関係及び各相互信頼プラットフォームに対応するアクセス検証情報のダウンロードアドレスに基づいて、相互信頼プラットフォームリストを構築し記憶することができる。
説明すべきものとして、本開示の実施例では、信頼された各相互信頼プラットフォームは、それぞれの対応関係、及び各相互信頼プラットフォームに対応するアクセス検証情報のダウンロードアドレスを報告する以外に、それぞれのアクセス検証情報のルート検証情報、信頼された各相互信頼プラットフォームが車両のために提供した登録サービスインタフェースアドレス、及び各相互信頼プラットフォームが管理するエリアのエリア名とエリアコードなどの情報をグローバルプラットフォームに報告する。これに応じて、グローバルプラットフォームに維持された相互信頼プラットフォームリストにはまた、各相互信頼プラットフォームのアクセス検証情報のルート検証情報、信頼された各相互信頼プラットフォームが車両のために提供した登録サービスインタフェースアドレス、及び各相互信頼プラットフォームが管理するエリアのエリア名とエリアコードなどの情報が含まれてもよく、具体的には実際の必要に応じて設定することができる。
車両がグローバルプラットフォームに登録検証情報を含む要求メッセージを送信した後、グローバルプラットフォームは、登録検証情報に基づいて車両の身元を検証し、当該車両が信頼されたエリア内の車両であるか否かを決定することができ、そうであれば、車両に相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを含む応答メッセージを送信し、これに応じて、車両は、グローバルプラットフォームから送信された応答メッセージを受信し、即ち、下記S302を実行する。
S302では、グローバルプラットフォームから送信された応答メッセージを受信し、ここで、応答メッセージは、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを含む。
ゆえに、本開示の実施例では、車両は、グローバルプラットフォームに登録検証情報を含む要求メッセージを送信し、グローバルプラットフォームから送信された、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを含む応答メッセージを受信することにより、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスを取得することができる。このように、車両は、相互信頼プラットフォームとエリアとの間の対応関係、及び相互信頼プラットフォームに対応するダウンロードアドレスに基づいて、目標エリアに対応する目標プラットフォーム、及び目標プラットフォームに対応する目標ダウンロードアドレスを決定し、目標ダウンロードアドレスに基づいて、目標プラットフォームからアクセス検証情報をダウンロードし、さらにアクセス検証情報に基づいて目標エリア内の通信機器と通信することができ、車両と目標エリア内の通信機器との間の通信を実現する。
例示的に、本開示の実施例では、車両が取得した相互信頼プラットフォームリストにはまた、信頼された相互信頼プラットフォームのアクセス検証情報のルート検証情報が含まれてもよく、アクセス検証情報が信頼されたルート証明書リストであるのを例にとると、アクセス検証情報のルート検証情報は、信頼されたルート証明書リストのルート証明書であってもよく、これにより、アクセス検証情報に基づいて目標エリア内の通信機器と通信する場合、相互信頼プラットフォームリストから当該目標プラットフォームのアクセス検証情報のルート検証情報を取得し、当該ルート検証情報に基づいて、アクセス検証情報を検証することができ、検証に成功した後、アクセス検証情報に基づいて目標エリア内の通信機器と通信し、これにより、アクセス検証情報の安全を保証する前提で、車両と目標エリア内の通信機器との間の通信を実現する。
例示的に、車両は、ダウンロード検証情報に基づいて、目標エリアに対応する検証管理プラットフォームから匿名検証情報を取得する場合、直接ダウンロード検証情報に基づいて、目標エリアに対応する検証管理プラットフォームから匿名検証情報を取得してもよいし、ダウンロード検証情報に基づいて、目標エリアに対応する検証管理プラットフォームから真の証明書を取得してから、当該真の証明書に基づいて目標エリアに対応する検証管理プラットフォームから匿名検証情報を取得してもよく、具体的には実際の必要に応じて設定することができる。
例示的に、目標プラットフォームが車両に送信する登録応答メッセージには、車両のために生成したダウンロード検証情報以外、また目標エリアに対応する検証管理プラットフォームのインタフェースアドレスとプラットフォーム検証情報が含まれてもよく、プラットフォーム検証情報は機関の証明書チェーンであってもよく、このように、車両はまず目標エリアのプラットフォーム検証情報に基づいて、当該目標エリアの検証管理プラットフォームの身元を検証し、検証に成功した後、検証管理プラットフォームのインタフェースアドレスに基づいて、検証管理プラットフォームから匿名検証情報を取得することができ、これにより、取得した匿名検証情報の正確性を向上させることができる。
例示的に、登録応答メッセージにはまた、他の管理機関のインタフェースアドレスと証明書チェーンが含まれてもよく、他の管理機関は、例えば、認証許可機関(Authentication and Authorization、AAA)、仮名証明書登録機関(Pseudonym Certificate Registration Authority、PRA)、認証証明書登録機関(Application Certificate Registration Authority、ARA)、異常行為認証センター(Misbehavior Authority、MA)、証明書取り消しリスト権威機関(Certificate Revocation List Authority、CRLA)などであってもよく、具体的には実際の必要に応じて設定することができる。