(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084861
(43)【公開日】2022-06-07
(54)【発明の名称】骨端線閉鎖術用の骨プレート
(51)【国際特許分類】
A61B 17/80 20060101AFI20220531BHJP
A61B 17/62 20060101ALN20220531BHJP
【FI】
A61B17/80
A61B17/62
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022050464
(22)【出願日】2022-03-25
(62)【分割の表示】P 2018565758の分割
【原出願日】2017-06-01
(31)【優先権主張番号】16425060.7
(32)【優先日】2016-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】510090807
【氏名又は名称】オーソフィックス ソチエタ ア レスポンサビリタ リミタータ
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】特許業務法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴェントゥリーニ、ダニエーレ
(72)【発明者】
【氏名】マーニ、マルコ
(72)【発明者】
【氏名】ザッカリア、アンドレア
(57)【要約】 (修正有)
【課題】位置変更手術の必要性を回避するまたは制限する、骨端線閉鎖術用の骨プレートを提供する。
【解決手段】本発明は、骨プレート1と係合する固定ねじのより良い関節接合を可能にするように有利に改善された骨端線閉鎖術のための骨プレート1に関し、骨プレート1は、接続部5により結合され、それぞれ同数の固定ねじを受容するように構成される第1開口部9および第2開口部10が横切る第1部分4および第2部分6と、8の字型のような二葉型形状を有する骨プレートと、を備え、前述の第1開口部9および第2開口部10の少なくとも1つは、固定ねじの頭部を傾斜可能に収納するためのカップ状受座と、カップ状受座に統合され、出口部分を接続部5から離れるように拡張する少なくとも1つの凹部14''と、を備える。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
小児患者の長骨の骨端および骨幹端にそれぞれ固定されるように構成される第1部分(4)および第2部分(6)を備える、骨端線閉鎖術用の骨プレート(1、21)であって、
前記第1および第2部分(4、6)は、前記長骨の成長板にまたがるように構成される接続部(5)によって結合され、
前記第1部分(4)および前記第2部分(6)を、前記長骨に固定するための、同じ数の固定ねじ(15)を受容するように構成される、少なくとも第1開口部(9)および少なくとも第2開口部(10)がそれぞれ横切り、
前記骨プレートは、8の字形状のような二葉型形状を有し、
前記第1開口部(9)および第2開口部(10)の少なくとも1つは、
前記固定ねじ(15)の頭部(16)を傾斜可能に収納するためのカップ状受座(12)を備え、
前記カップ状受座(12)は、前記固定ねじ(15)の頭部(16)の挿入を可能にするように構成される入口部分(12a)、および前記固定ねじ(15)の頭部(16)を保持するように、それぞれの前記入口部分(12a)のサイズと比較して、少なくとも居所的に小さいサイズの出口部分(12b)を有し、
前記第1および第2開口部(9、10)の少なくとも1つが、カップ状受座(12)に統合され、前記出口部分(12b)を接続部(5)から離れる方向に拡張させる少なくとも1つの凹部(14’、14''、14'''、14'''')をさらに備える、
骨端線閉鎖術のための骨プレート(1、21)。
【請求項2】
前記第1および第2開口部(9、10)の前記少なくとも1つは、円筒形の貫通孔(13)をさらに備え、円筒形の貫通孔(13)は、前記カップ状受座(12)を、前記骨プレート(1、21)の、前記カップ状受座(12)が開口する第2表面(3)とは反対の第1表面(2)上で開口して、前記出口部分(12b)を越えて延長させる、請求項1記載の骨プレート(1、21)。
【請求項3】
前記カップ状受座(12)は、球形である固定ねじ(15)の頭部(16)を摺動可能に収納するように形成される、球形の内側形状を有する、請求項1または2記載の骨プレート(1、21)。
【請求項4】
前記骨プレートは、前記第1開口部(9)の少なくとも1つおよび前記第2開口部(10)の少なくとも1つが、同一かつ互いに反対である、対称性の構造を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の骨プレート(1、21)。
【請求項5】
前記第1部分(4)が2つの第1開口部(9)を有し、前記第2部分(5)が2つの第2開口部(10)をそれぞれ有し、前記第1開口部および前記第2開口部(9、10)は、横軸に沿って、前記骨プレート(21)の長手延在方向に整列される、請求項4記載の骨プレート(21)。
【請求項6】
前記二葉型形態は、四葉形状を含む、請求項5記載の骨プレート(21)。
【請求項7】
前記凹部(14’、14''、14'''、14'''')は、前記カップ状受座(12)の、前記接続部(5)の反対側の前記出口部分(12b)の外周縁を局所的に広げる孔の形状を取る、請求項1~6のいずれか1項に記載の骨プレート(1、21)。
【請求項8】
前記凹部(14’)は、前記カップ状受座(12)の対称中心軸に平行である偏心性の孔の形状を取る、請求項7記載の骨プレート(1、21)。
【請求項9】
前記凹部(14'''、14'''')は、前記カップ状受座(12)の対称中心軸に対し傾斜した孔の形状を取り、孔は、前記カップ状受座(12)上の統合点から、前記接続部(5)および前記入口部分(12a)の両方から離れるように延びる、請求項7記載の骨プレート(1、21)。
【請求項10】
前記凹部(14'')は、前記カップ状受座(12)が開口する第2表面(3)と反対の、前記骨プレート(1、21)の第1表面(2)上で開口する、前記骨プレート(1、21)の厚さよりも小さい深さの中空部の形状をとり、前記中空部は、前記接続部(5)から離れるように前記カップ状受座(12)内の統合点から延びる、請求項7記載の骨プレート(1、21)。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の骨プレート(1、21)と、
前記カップ状受座(12)に傾斜可能に挿入され得る頭部(16)、および少なくとも部分的にねじが切られ、患者の骨端または骨幹端とそれぞれ係合するために、前記第1または前記第2開口部(9、10)をそれぞれ通過するように構成されるシャンクを備える2つの固定ねじ(15)と、を備える、骨端線閉鎖術用キット。
【請求項12】
請求項1~10のいずれか1項に記載の骨プレート(1、21)を製造する方法であって、少なくとも、
接続部(5)により結合される第1部分(4)および第2部分(6)を備える平坦要素を作製する段階、
前記第1部分(4)上に前記第1開口部(9)を作製し、前記第2部分(6)上に前記第2開口部(10)を作製する段階
を含み、
前記第1開口部および前記第2開口部の少なくとも1つは、
前記カップ状受座(12)を形成すること、
その後に、機械加工により、前記カップ状受座(12)を拡張させて、前記凹部(14’、14''、14'''、14'''')を形成すること
によって作製される、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内反膝および外反膝などの長骨の角度変形を修正するための移植可能な装置、具体的には、小児患者の変形した骨の端部にて適用される、骨端線閉鎖術用の骨プレートに関する。
【0002】
したがって、本発明は、主に小児整形外科の分野に適用することができ、限定されないが、この分野内での使用を参照して以下の説明はなされる。
【背景技術】
【0003】
本発明に関連する技術分野において、ステープルまたはプレートの使用は、小児患者には、角度変形の生じた長骨の端部の成長板の特定の点において、成長を制限または妨げるものと認識されている。骨端軟骨組織の成長の生理学的プロセスは、反対の、器具を装着されていない側では阻害されず、骨の軸の再整列が徐々に促される。
【0004】
骨プレートを使用する特定の場合では、プレートは、固定ねじを使用して位置決めされ、変形した骨の凹面上に骨端および骨幹端に固定される。
【0005】
したがって、骨プレートは、骨幹端および骨端にそれぞれ固定され、成長板に位置決めされる接続部によって結合される骨幹端部分および骨端軟骨部分から成る。骨幹端および骨端軟骨部分の両方は、前述の固定ねじを収容するため、少なくとも1つの貫通孔を有する。
【0006】
全体的に使用される実施形態では、固定ねじは、その角度が、骨の成長過程に適応するように徐々に変化し得るように、前述の孔内に緩く固定される。
【0007】
具体的には、固定ねじは、好ましくは、貫通孔の外端(すなわち、骨部位の反対)にて開口する球形のハウジング内で、傾斜可能に位置決めされるように構成される球形の頭部を有する。
【0008】
上記のように、骨端軟骨の組織が成長するにつれて、固定ねじは、角度方向の分離を徐々に引き起こす、すなわち、2つのねじが、成長板を通過する正中面から離れるように傾く、引きずり動作の影響を受ける。
【0009】
いくつかの点においては、これは有利であり、基本的には産業の現在の需要を充たすが、それにもかかわらず、先行技術の、骨端線閉鎖術用の骨プレートは、現在まで解決されていない、以下において特定される欠点を有している。
【0010】
顕著な欠点は、具体的には、固定ねじが骨の再整列プロセス中に破損するという危険性に関連する。
【0011】
実際には、最大許容の角度方向の分離に達すると、シャンクは、孔の下縁に接する当接位置に達する。これにより、ねじの破損につながる曲げ応力が生じる。
【0012】
実際には、いくつかの場合では、ねじが許す角度は、単回の外科手術で骨の変形の完全な修正を確実にするには不十分であり、ねじは、既に特定されている当接位置に達すると、位置変更されなければならない。
【0013】
現在、上記欠点に対処するために取られる技術的解決策は、ねじの分離移動に追従するために骨プレートが歪むことを可能にする。
【0014】
そのような解決策の1つは、特許文献1に提示され、曲がらない骨プレートの接続部に機械的ヒンジを使用することを含む。さらに、製造コストの大きな増加に加えて、この解決策は、ヒンジ要素の横方向の突出に関するさらなる不利な点を示しており、周囲の軟組織の炎症過程を引き起こし得るため、装置のさらなる難点が明確となる。
【0015】
別の解決策は、特許文献2に提示され、二葉型の8の字の形状を有する、骨整列用移植物に関する。移植物は、骨幹端の骨内への固定に適応される第1の骨係止具を備える第1の骨固定具、および骨端軟骨の骨内への固定に適応される第2の骨係止具を備える第2の骨固定具を含む。2つの固定具を接続するリンクが、骨端軟骨に亘り広がる。これらの移植物は、骨の成長中に、骨の骨幹端部分と骨幹部分との間で可撓性テザーとして機能する。
【0016】
別の解決策は、特許文献3に提示され、ねじを受容するための中心孔を備える骨接合プレートに関する。凹部が、中心孔と連絡し、ねじの円錐形部分を受容するためのある程度の深さを有する。円錐形部分は、プレートが適用されたときに、骨の機械部分と接触するねじの頭部である。
【0017】
別の解決策は、特許文献4に提示され、孔軸が、あらかじめ決められた方向に従い、プレートの底面に対し斜めに延びるプレート孔を有する骨プレートに関する。プレート孔にねじ込まれる骨ねじは、プレート孔内で、所定の角度範囲から選択される角度で阻止され得る。
【0018】
別の解決策は、特許文献5に提示され、プレートの下方の、骨に面する表面のねじ孔を囲繞する環状凹部、および孔と孔の間の横溝を備える、骨折の治療のためのプレートに関する。これらの環状凹部は、複雑な機械加工を必要とし、プレートの耐久性およびコンパクト性の妨げとなり得る。
【0019】
したがって、本発明の基本的な技術的課題は、先行技術を参照して上で説明した不利な点の少なくともいくつかを解決し、具体的には、移植物のどのような故障も防止する一方で、位置変更手術の必要性を回避するまたは制限する、骨端線閉鎖術用の骨プレートを考案することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】米国特許第8,029,507号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2004/111089号明細書
【特許文献3】仏国特許発明第2922094号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2008/015593号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2008/200955号明細書
【発明の概要】
【0021】
本発明の基本的な解決案は、特定の凹部により、ねじ収納開口部を局所的に拡張することである。
【0022】
したがって、技術的課題は、小児患者の長骨の骨端および骨幹端にそれぞれ固定されるように構成される第1部分および第2部分を備える、骨端線閉鎖術用の骨プレートであって、第1および第2部分は、長骨の成長板にまたがるように構成される接続部によって結合され、第1部分および第2部分を、長骨に固定するための、同じ数の固定ねじを受容するように構成される、少なくとも第1開口部および少なくとも第2開口部がそれぞれ横切り、骨プレートは、8の字形状のような二葉型形状を有し、第1開口部および第2開口部の少なくとも1つは、固定ねじの頭部を傾斜可能に収納するためのカップ状受座と、カップ状受座と統合し、出口部分を接続部から離れる方向に拡張させる少なくとも1つの凹部とを備え、カップ状受座は、固定ねじの頭部の挿入を可能にするように構成される入口部分、および固定ねじの頭部を保持するように、入口部分のサイズと比較して、少なくとも居所的に小さいサイズの出口部分を有する、骨端線閉鎖術用の骨プレートによって解決される。
【0023】
当業者が容易に理解するように、凹部が存在することで、側部当接点が、ねじの第1の位置の直交軸から離れて移動することが可能になり、単純かつ比較的安価な製造プロセスを維持しながら、許容可能な分離の範囲を大幅に増加させることが可能になる。
【0024】
好ましくは、第1および第2開口部の両方が、カップ状受座と統合し、それによって両方のねじの分離の範囲を改善する凹部の有利な特徴を有する。具体的には、前述の骨プレートは、好ましくは、前述の第1および第2開口部が同一であり、互いに対し反対であるように対称性である。
【0025】
前述の第1および第2開口部の少なくとも1つは、円筒形の貫通孔をさらに備え、円筒形の貫通孔は、前述のカップ状受座を、骨プレートの、前述のカップ状受座が開口する第2表面とは反対の第1表面上で開口して、前述の出口部分を越えて延長させる。
【0026】
代替的に、カップ状受座の出口部分が、前述の第1表面に直接開口し得る。
【0027】
好ましくは、前述のカップ状受座は、球形である固定ねじの頭部を摺動可能に収納するように形成される、球形の内側形状を有する。
【0028】
本発明の状況においては、ねじの頭部の相対移動を可能にする他の形状が使用され得る。
【0029】
ある実施形態では、前述の凹部は、カップ状受座の、接続部の反対の出口部分の外周縁を局所的に広げる孔、たとえば円筒形または円錐形の孔の形状を取り得る。
【0030】
具体的には、前述の凹部は、前述のカップ状受座の対称の中心軸に平行である、偏心性の孔の形状を取り得る。前述の孔は、好ましくは、カップ状受座の入口部分に接する。前述の孔は、好ましくは、カップ状受座の入口部分よりも小さい直径の円筒形の形状である。
【0031】
代替の実施形態では、凹部は、カップ状受座の対称の中心軸に対し傾斜した孔の形状を取り、孔は、カップ状受座上の統合点から、接続部および入口部分の両方から離れるように延びる。
【0032】
別の代替の実施形態では、凹部は、カップ状受座が開口する第2表面と反対の、骨プレートの第1表面上で開口する、骨プレートの厚さよりも小さい深さの中空部の形状を取ってもよく、中空部は、接続部から離れるようにカップ状受座内の統合点から延びる。前述の中空部は、好ましくは、中空部が統合する、カップ状受座の出口部分の直径と同じ幅を有する。
【0033】
本発明による、固定ねじの頭部を収納するためのカップ状受座は、具体的には孔の作製の間に、骨プレートと中ぐり加工工具との間のより大きい間隙を可能にする。有利に、本発明による骨プレートは、外科医により大きな自由度をもたらし、外科医は、手術用具でプレートを損傷させる危険性なしに、手術領域へのよりよいアクセスを得る。本発明によるプレートは、好ましくは、硬質の、非柔軟性材料、たとえばチタニウムのような生体適合性材料で作製される。
【0034】
前述の技術的課題は、既に説明した骨プレートと、カップ状受座に傾斜可能に挿入され得る頭部、および少なくとも部分的にねじ状であり、患者の骨端または骨幹端とそれぞれ係合するために、第1または第2開口部をそれぞれ通過するように構成されるシャンクを備える2つの固定ねじと、を備える、骨端線閉鎖術用キットによっても解決される。具体的には、前述のねじの頭部は、球形であってもよく、それぞれの球形受座に入ることが可能である。
【0035】
上で明確にされた技術的課題は、上で説明した種類の骨プレートを製造する方法であって、少なくとも以下の、
接続部により結合される第1部分および第2部分を備える平坦要素を作製する段階
第1部分上に第1開口部を作製し、第2部分上に第2開口部を作製する段階
を少なくとも含み、
第1開口部および第2開口部の少なくとも1つ(好ましくは両方)は、
カップ状受座を形成すること、
その後に、機械加工により、カップ状受座を拡張させて、凹部を形成すること、
によって作製される、
方法によっても解決される。
【0036】
本発明による装置および方法の特徴および利点は、添付の図面を参照して、非制限のものとして提供される、以下の、実施形態のいくつかの例の説明から明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1A】第1の実施形態の骨プレートの上面図である。
【
図1C】第1の構成で固定ねじが挿入された
図1Aの骨プレートの側面断面図である。
【
図1D】第2の構成で固定ねじが挿入された、
図1Aの骨プレートの側面断面図である。
【
図1E】プレート内に収納されたねじの頭部の詳細を示す、
図1Dの一部である。
【
図2A】第2の実施形態の骨プレート底面図である。
【
図2C】第1の構成で両方の固定ねじが挿入された、
図2Aの骨プレートの側面断面図である。
【
図2D】第2の構成で両方の固定ねじが挿入された、
図2Aの骨プレートの側面断面図である。
【
図2E】プレート内に収納されたねじの頭部の詳細を示す、
図2Cの一部である。
【
図3A】第3の実施形態の骨プレートの底面図である。
【
図3C】プレート内に収納されたねじの頭部の詳細を示す、
図3Bの一部である。
【
図4A】第4の実施形態の骨プレートの底面図である。
【
図4C】第1の構成で両方の固定ねじが挿入された、
図4Aの骨プレートの側面断面図である。
【
図4D】第2の構成で両方の固定ねじが挿入された、
図4Aの骨プレートの側面断面図である。
【
図4E】プレート内に収納されたねじの頭部の詳細を示す、
図4Dの一部である。
【
図5A】
図4Aの骨プレートの四葉型の変形例の上面図である。
【
図5B】
図4Aの骨プレートの四葉型の変形例の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
これら図面を参照し、骨端線閉鎖術用の骨プレート1が、全体的かつ概略的に示される。
【0039】
この骨プレート1は、好ましくは硬質の生体適合性材料(チタンなど)製であり、横方向よりも大きい長手軸方向に沿って延び、厚さが均一の二葉型、8の字形状である。骨プレート1は、2つの対向する表面を有し、最初の1つは、骨の表面と接触して設置されるために適しており、単純にするために、本明細書においての以下の部分においては、前述の第1表面は、底面2と呼称され、反対の第2表面は、骨プレート1の上面3と呼称される。
【0040】
本明細書において用いられる、下方もしくは上方、またはより低いもしくはより高い、または類似の表現などの表示を含む位置に関する言及のいずれも、常に前述の表面の向きをいう。本明細書において、上部もしくは下部、上方もしくは下方、または類似の表現を含む位置に対する言及は、常に、上記の表面の向きを指し、
図1B、2B、3Bおよび4Bに記載されるものに対応する。
【0041】
二葉型骨プレート1は、第1部分4および第2部分6を備え、第1部分4および第2部分6は、骨プレート1により修正される可能性のある角度変形を示す小児患者の長骨の骨端および骨幹端にそれぞれ固定されるように構成される。
【0042】
第1部分4および第2部分6は、接続部5により接続され、接続部5にて骨プレート1は局所的に狭まっている。前述の接続部5は、接続部5が骨端と骨幹端との間の成長板にまたがるように、骨プレート1を位置決めすることを容易にするガイド貫通孔11を有する。
【0043】
骨プレート1は、接続部5の中心を通過する横断面に対して対称である。
【0044】
接続部5の中心を通過する横断面から最大距離に位置決めされる第1部分4および第2部分6の領域は、それぞれ、骨プレート1の第1端部7および第2端部8を決定する。
【0045】
固定ねじ15を受容するように構成される第1孔9は、第1部分4を横切る。
【0046】
固定ねじ15を受容するように構成される第2孔10は、第2部分6を横切る。骨プレート1が対称性であるということは、位置4および6は、骨端および骨幹端に対し均等に固定され得るということである。
【0047】
既に開示したように、骨プレートは、二葉型形状、具体的には8の字形状である。
【0048】
好ましい実施形態の1つでは、
図6に詳細が示されている固定ねじ15は、好ましくは球形で、長手方向軸上のストレートシャンクの端部に位置決めされる頭部16を備える。シャンクは、頭部の直前に非ねじ状部分18を、そして、好ましくはVねじのねじ状部分19を、そして頭部16の反対端にタッピンねじ状先端部20を有する。シャンクを、頭部16内部の六角状凹部上で開口する内側ガイドカニューレ17が通過する。
【0049】
骨プレート1の上記の対称性のため、第1開口部9および第2開口部10は同一であり、互いに反対であり、単純にするために、以下では、包括的な開口部9または10の内部形状を説明し、この説明が、前述の開口部の両方に適用される。
【0050】
開口部9、10は、固定ねじ15の頭部16を傾斜可能に収納するための、好ましくは半球型のカップ状受座12と、固定ねじ15のシャンクを収納するように構成される、前述のカップ状受座12の底部内で開口する円筒孔13と、カップ状受座12および円筒孔13に統合されるおよび少なくとも1つの凹部14’、14''、14'''、14''''と、を備える。
【0051】
カップ状受座12は、頭部16に収納され、ねじ15のシャンクの自由な移動を可能にする、頭部16との球状の連結部を画定する。具体的には、固定ねじ15は、骨プレート1に対する長手方向面上で、当接点または停止点に達するまで、成長板を通過する正中面から離れるように傾斜し得る。
【0052】
カップ状受座12は、具体的には、固定ねじ15の頭部16を開口部9、10に挿入することを可能にするように構成される、好ましくは円形の入口部分12aと、固定ねじ15の頭部16をカップ状受座12内で保持し得るように、入口部分12aのそれぞれのサイズと比較すると、少なくとも局所的に小さいサイズの出口部分12bと、を備える。
【0053】
カップ状受座12は、好ましくは半球型の形状であり、骨プレート1に対し直交であり、入口部分12aの中心を通過する軸Yを有する。
【0054】
円筒孔13は、カップ状受座12と同心に延在し、出口部分12bの直径と等しい直径を有する。
【0055】
凹部14’、14''、14'''、14''''は、カップ状受座12に統合され、出口部分12bを接続部5から離れるように拡げる。
【0056】
骨プレート1の開口部9、10は、その内部形態が上で説明されたが、以下の段階に従い製造される。
接続部5により結合された第1部分4および第2部分6を備える平坦要素を作製する。
前述の第1部分4上に第1開口部9を作製し、前述の第2部分6上に第2開口部10を作製し、
前述の第1開口部および前述の第2開口部の少なくとも1つが、
好ましくは球形のカップ状受座12を、機械加工(たとえば、中ぐり加工とそれに続く溝入れ加工)により形成する、
円筒形かつ線形の貫通孔13をカップ状受座12の下方に、その直径が、直列に位置決めされるカップ状受座12の出口部分12bに適合するように作製する(既に説明した中ぐり作業により取得される)、
続いて、凹部14’、14''、14'''、14''''により接続部5から離れる方向にカップ状受座12の出口部分12bおよび円筒孔13を拡張するために機械加工する
ことによって作製される。
【0057】
図1B、2B、3Bおよび4Bでは、破線が、凹部14’、14''、14'''、14''''が形成される前のカップ状受座12の外形を示す。
【0058】
以下では、本発明による骨プレート1の、それぞれが、異なる形状の凹部14’、14''、14'''、14''''、および各自の特定の製造段階を有する、4つの代替の実施形態を説明する。
【0059】
これら変形例の説明において、同一または機能的に類似の要素および特徴は、以前に使用された、同じ参照番号により識別され、それらの説明には、先行する文書が参照される。
【0060】
骨プレート1の上記対称性により、単純にするために、包括的な開口部9または10を参照して様々な実施形態を説明する。
【0061】
図1A~1Eに示される第1の実施形態は、以下、偏心性凹部14’と呼称される凹部を示している。
【0062】
偏心性凹部14’は、平行軸およびカップ状受座12の入口部分12aの直径よりも小さい直径を有する孔によって画定される。孔は、前述の入口部分12aの最も外側の(すなわち、第1開口部9および第2開口部10のそれぞれの端部7、8に近位の)縁部に接する。
【0063】
したがって、偏心性凹部14’の孔は、カップ状受座12aの外周縁の、骨プレート1に対し直交の、円筒の拡幅を画定し、この実施形態においては凹部14’の幾何学的形状内に全体が含まれている円筒孔13の偏心した拡幅も画定する。
【0064】
前述の偏心性凹部14’は、中ぐり加工および溝入れ加工により作り出され、それにより入口部分12aの直径よりも小さい直径を有する円筒形の貫通孔が作り出され、カップ状受座12の軸Yに平行の軸を有し、接続部5の領域において、開口部9、10の円筒孔13に接し、また、それぞれの端部7、8の領域において、カップ状受座12の入口部分12aに接する。
【0065】
図2A~2Eに示される第2の実施形態は、以下、溝状凹部14''と呼称される凹部を示している。
【0066】
溝状凹部14''は、骨プレート1の厚さよりも小さい深さを有し、カップ状受座12および円筒孔13により画定されるチャネルと統合するように、一端部7、8の平面上の一地点から縦に延びる中空部により画定される。前述の中空部の幅は、好ましくは、それが接続される円筒孔13の直径と同じである。
【0067】
溝状凹部14''は、端部7、8にてカップ状受座12を囲繞する領域から材料を除去することにより形成される。材料のそのような除去は、端部7、8に近位の領域から延び、カップ状受座12および下方の円筒孔13内に統合される半円形の端部を有する縦の中空部を作り出すように骨プレート1を正面フライス削りすることによって達成される。
【0068】
図3A~3Cに示される第3の実施形態は、以下、傾斜した円筒孔の凹部14'''と呼称される凹部を示す。
【0069】
傾斜した円筒孔の凹部14'''は、カップ状受座内で統合される孔により画定され、その直径は、固定ねじ15のシャンクの非ねじ状部分18の上部の直径と比べてより大きい、または少なくとも同じであり、開口部9、10の軸Yに対し、角度β傾斜した軸Zを有する。孔は、カップ状受座12の外側周縁部上で開口し、下方向外向き、すなわち、端部7、8のそれぞれに向かって延び、平面の底面2に達する。孔は、その長さ全体に亘り、円筒孔13と統合される。
【0070】
傾斜した円筒孔の凹部14'''は、端部7、8にてカップ状受座12を囲繞する領域から、中ぐり加工作業により材料を除去することによって形成される。
【0071】
図4A~4Eに示される第4の実施形態は、以下、傾斜した円錐形の孔の凹部14''''と呼称される凹部を示す。
【0072】
傾斜した円錐形の孔の凹部14''''は、既に説明した、傾斜した円筒孔の凹部14'''に極めて似ているが、凹部を画定する孔は、円錐形の外形を有し、好ましくは、円筒形というよりも、底部に向かってテーパ状である。
【0073】
この凹部14''''は、端部7、8にてカップ状受座12を囲繞する領域から、中ぐり加工作業によって材料を除去することにより形成される。
【0074】
特に
図5A~5Cを参照して、以下は、本発明の範囲内であり、参照番号21で識別される、骨プレートの代替の実施形態を説明する。
【0075】
骨プレート21は、部分4、6のそれぞれが2つの開口部9、10を有する四葉であると言う点で、既に説明された実施形態と異なる。
【0076】
当業者は理解するように、四葉型形状は、二葉型形状に対応し、それぞれ同等である葉4、6はそれぞれ、2つの葉4a、4bおよび葉6a、6bを備え、そのそれぞれは開口部9または10を備える。
【0077】
具体的には、第1部分4および第2部分6の両方は、互いに隣接し、骨プレート21の長さに沿って延びる対称線に対し対称である、2つの葉4a、4bおよび6a、6bをそれぞれ有する。
【0078】
2つの葉4a、4bのそれぞれを、固定ねじ15を受容するように構成される第1孔9が横切る。
【0079】
2つの葉6a、6bのそれぞれを、固定ねじ15を受容するように構成される第2孔10が横切る。
【0080】
骨プレート21の対称性により、第1開口部9および第2開口部10は、同一かつ互いに反対である。すなわち、葉4a上の第1開口部9は、葉6a上の第2開口部と同一かつ反対であり、同様に、葉4b上の第1開口部9は、葉6b上の第2開口部と同一かつ反対である。
【0081】
例として、
図5A~5Cは、傾斜した円錐形の孔の凹部14''''を使用する実施形態に従い、前述の第1および第2開口部9、10が作製される骨プレート21を示している。
【0082】
凹部14’、14''、14'''、14''''のいずれかの形態、または他の類似の変形例が、骨プレート21の開口部9、10に作り出される。
【0083】
四葉状骨プレート21の使用により、骨幹端および骨端の両方にて挿入される2つの固定ねじを使用して、骨プレートをより確実に骨に固定させることが可能になる。
【0084】
上で説明した4つよりも多い数の開口部を有し、そのうちの1つまたは複数の開口部が凹部を有する代替の実施形態が、本出願中に明確には記載されないが、本発明に含まれる。
【0085】
骨プレート1の移植には、成長板の位置を特定し、移植部位において骨プレート1の整列をガイドするために、ガイド孔11を通過して挿入されるガイドワイヤの使用が必要である。
【0086】
好ましくは、治療される骨の端部の骨端および骨幹端それぞれにて、別の2つのガイドが、開口部9および10を通過して挿入される。
【0087】
内側ガイドカニューレ17を用いて、前述のガイドに沿って固定ねじ15を移動させることによって、骨プレート1を骨に固定するために、固定ねじ15が開口部9、10に挿入される。
【0088】
固定ねじ15が、最初に、固定ねじ15の頭部16がカップ状受座12と接触し、カップ状受座12の軸Yが固定ねじ15の軸Xと一致する(
図1C参照)ように、開口部9および10に挿入される。
【0089】
骨端軟骨の組織が成長すると、固定ねじ15は、治療期間中に徐々に角度的に分離、すなわち、縦断面上において、骨プレート1へと、接続部5から離れるように、固定ねじ15の回転を引き起こす、引きずり動作を起こす。
【0090】
凹部14’、14''、14'''、14''''が存在することにより、固定ねじ15のシャンクと、開口部9および10の下側縁部との間の停止接触が、接続部5から離れて、すなわち、それぞれの端部7および8にて保証される。
【0091】
このようにして、固定ねじ15の、凹部14’、14''、14'''、14''''のない場合に起こるものよりも大きな角度的な分離が定まり、それによって骨プレート1および固定ねじ15が全体として、治療の全期間に亘り、骨の成長に追従することが可能になる。
【0092】
本発明による骨プレートは、技術的課題を解決し、固定ねじの破損を防止すること、一度の外科手術により骨の変形の完全な修正を確実にすることを含む、多数の利点をもたらす。
【0093】
凹部の存在により、固定ねじが、早すぎる時期にその終点に達することが防止され、したがって治療の終了前にねじを位置変更することを回避することが可能になる。
【0094】
有利に、上で説明した骨プレートは、平坦状であり、移植部位を囲繞する軟組織との摩擦を避けるために、突出部のない均一の厚さを有する。
【0095】
別の利点は、骨プレートの前述の形状は、複雑で高価な製造プロセスを必要としないことである。
【0096】
さらに、本発明による骨プレートを硬質材料で作製することにより、軟質材料を用いる場合と比較して、装置が受ける応力に対するより大きな抵抗力がもたらされることが認められる。
【0097】
当然、当業者は、特定かつ特殊の要件をみたすために、上で説明した発明に対し、多数の修正例および変形例を作製してもよいが、すべては、以下の請求項において定義される本発明の保護の範囲内である。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面(2)と、前記第1の表面(2)の反対面である第2表面(3)とを有する、骨端線閉鎖術のための骨プレート(1、21)であって、
前記骨プレート(1、21)は、
小児患者の長骨の骨端および骨幹端にそれぞれ固定されるように構成される第1の部分(4)および第2部分(6)と、
前記第1の部分(4)および前記第2部分(6)を結合し、かつ、前記長骨の成長板に跨るように配置される接続部(5)と
を備え、
前記骨プレート(1、21)は、硬質材料で作製され、
前記第1の部分(4)は、第1の開口部(9)を備え、前記第1の開口部(9)は、前記第1の表面(2)と前記第2表面(3)との間を貫通し、前記骨プレート(1、21)を前記長骨の前記骨端に固定するための第1の固定ねじ(15)の第1のシャンクを受容する第1の貫通孔(13)と、前記第2表面(3)の側に、前記第1の固定ねじ(15)の第1の頭部(16)を回転可能に保持する第1のカップ状受座(12)と、前記第1の表面(2)の側に、前記第1の固定ねじ(15)が前記骨プレート(1、21)の厚さ方向における前記第1の開口部(9)の中心軸である第1の中心軸(Y)に対して傾斜することを許容するように、前記第1の固定ねじ(15)の前記第1のシャンクを受容する第1の凹部(14’、14''、14'''、14'''')とを備え、
前記第2部分(6)は、第2開口部(10)を備え、前記第2開口部(10)は、前記第1の表面(2)と前記第2表面(3)との間を貫通し、前記骨プレート(1、21)を前記長骨の前記骨幹端に固定するための第2の固定ねじ(15)の第2のシャンクを受容する第2の貫通孔(13)と、前記第2表面(3)の側に、前記第2の固定ねじ(15)の第2の頭部(16)を回転可能に保持する第2のカップ状受座(12)と、前記第1の表面(2)の側に、前記第2の固定ねじ(15)が前記骨プレート(1、21)の厚さ方向における前記第2の開口部(10)の中心軸である第2の中心軸(Y)に対して傾斜することを許容するように、前記第2の固定ねじ(15)の第2のシャンクを受容する第2の凹部(14’、14''、14'''、14'''')とを備え、
前記第1の凹部(14’、14''、14'''、14'''')は、前記第1の部分(4)および前記第2部分(6)が前記接続部(5)を挟んで互いに向き合い、かつ、前記接続部(5)から離れる一方向に沿って、前記第1の固定ねじ(15)の前記第1のシャンクを受容し、
前記第2の凹部(14’、14''、14'''、14'''')は、前記一方向の反対方向である他の一方向に沿って、前記第2の固定ねじ(15)の前記第2のシャンクを受容し、
前記長骨の成長によって、前記第1の固定ねじ(15)の前記第1の頭部(16)が、前記第1のカップ状受座(12)において回転し、前記第1の固定ねじ(15)の前記第1のシャンクが、前記一方向において前記第1の凹部(14’、14''、14'''、14'''')に受容され、前記第2の固定ねじ(15)の前記第2の頭部(16)が、前記第2のカップ状受座(12)において回転し、前記第2の固定ねじ(15)の前記第2のシャンクが、前記他の一方向において前記第2の凹部(14’、14''、14'''、14'''')に受容される、
骨端線閉鎖術のための骨プレート(1、21)。
【請求項2】
前記骨プレートは、前記第1の部分(4)および前記第2部分(6)がそれぞれ一葉型形状を有する二葉型形状を有するか、または前記第1の部分(4)および前記第2部分(6)がそれぞれ二葉型形状を有する四葉型形状を有する、
請求項1記載の骨プレート(1、21)。
【請求項3】
前記第1のカップ状受座(12)において、前記第1の固定ねじ(15)の第1のシャンクが出る第1の出口部分(12b)のサイズは、前記第1の固定ねじ(15)の第1の頭部(16)が入る第1の入口部分(12a)のサイズより少なくとも局所的に小さく、
前記第2のカップ状受座(12)において、前記第2の固定ねじ(15)の第2のシャンクが出る第2の出口部分(12b)のサイズは、前記第2の固定ねじ(15)の第2の頭部(16)が入る第2の入口部分(12a)のサイズより少なくとも局所的に小さい、
請求項1または2記載の骨プレート(1、21)。
【請求項4】
前記第1の凹部(14’、14''、14'''、14'''')は、前記第1のカップ状受座(12)の前記第1の出口部分(12b)の外周縁であって、前記接続部(5)と反対側の外周縁を局所的に広げ、
前記第2の凹部(14’、14''、14'''、14'''')は、前記第2のカップ状受座(12)の前記第2の出口部分(12b)の外周縁であって、前記接続部(5)と反対側の外周縁を局所的に広げ、
請求項3記載の骨プレート(1、21)。
【請求項5】
前記第1の凹部(14’、14''、14'''、14'''')および前記第2の凹部(14’、14''、14'''、14'''')はそれぞれ、前記第1の中心軸(Y)および前記第2の中心軸(Y)に対して傾斜する孔である、
請求項4記載の骨プレート(1、21)。
【請求項6】
前記第1の貫通孔(13)および前記第2の貫通孔(13)はそれぞれ、円筒形の貫通孔であり、前記第1のカップ状受座(12)および前記第2のカップ状受座(12)を前記第1の表面(2)上でそれぞれ開口して、前記第1の出口部分(12b)および前記第2の出口部分(12b)を越えてそれぞれ延長させる、
請求項1~5のいずれか1項に記載の骨プレート(1、21)。
【請求項7】
前記第1のカップ状受座(12)および前記第2のカップ状受座(12)はそれぞれ、球形である前記第1の固定ねじ(15)の前記第1の頭部(16)および前記第2の固定ねじ(15)の前記第2の頭部(16)を摺動可能に収納するように形成される、球形の内側形状を有する、
請求項1~6のいずれか1項に記載の骨プレート(1、21)。
【請求項8】
前記第1の開口部(9)および前記第2の開口部(10)は、前記接続部(5)に対して、互いに対称となるように設けられている、
請求項1~7のいずれか1項に記載の骨プレート(1、21)。
【請求項9】
前記第1の部分(4)および前記第2の部分(5)は、2つの第1の開口部(9)および2つの第2の開口部(10)をそれぞれ有し、前記2つの第1の開口部(9)および前記2つの第2の開口部(10)はそれぞれ、前記第1の表面(2)および前記第2の表面(3)において、前記骨プレート(21)の長手軸に直交するように整列される、
請求項8記載の骨プレート(21)。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の骨プレート(1、21)を備える骨端線閉鎖術用キットであって、
前記骨端線閉鎖術用キットは、
前記第1のカップ状受座(12)に傾斜可能に挿入され得る第1の頭部(16)と、少なくとも部分的にねじが切られ、前記小児患者の前記骨端と係合するために、前記第1の開口部(9)を通過するように構成される第1のシャンクを備える第1の固定ねじ(15)と、
前記第2のカップ状受座(12)に傾斜可能に挿入され得る第1の頭部(16)と、少なくとも部分的にねじが切られ、前記小児患者の前記骨幹端と係合するために、前記第2の開口部(9)を通過するように構成される第2のシャンクを備える第2の固定ねじ(15)と
をさらに備える、
骨端線閉鎖術用キット。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか1項に記載の骨プレート(1、21)を製造する方法であって、
前記方法は、
接続部(5)により結合される第1の部分(4)および第2の部分(6)を備える平坦要素を作製することと、
前記第1の部分(4)上に前記第1の開口部(9)を作製し、前記第2の部分(6)上に前記第2の開口部(10)を作製することと
を含み、
前記少なくとも1つの第1の開口部(9)および前記少なくとも1つの第2の開口部(10)はそれぞれ、
前記第1のカップ状受座(12)および前記第2のカップ状受座(12)をそれぞれ形成すること、
その後に、機械加工により、前記第1のカップ状受座(12)および前記第2のカップ状受座(12)をそれぞれ拡張させて、前記第1の凹部(14’、14''、14'''、14'''')および前記第2の凹部(14’、14''、14'''、14'''')をそれぞれ形成すること
によって作製される、
方法。
【外国語明細書】