(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084918
(43)【公開日】2022-06-07
(54)【発明の名称】蒸気圧縮システムの凝縮器内の条件に少なくとも部分的に基づく蒸気圧縮システムのパージユニットの作動及び停止
(51)【国際特許分類】
F25B 43/00 20060101AFI20220531BHJP
【FI】
F25B43/00 V
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022058241
(22)【出願日】2022-03-31
(62)【分割の表示】P 2020519973の分割
【原出願日】2018-10-04
(31)【優先権主張番号】62/570,449
(32)【優先日】2017-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/610,778
(32)【優先日】2017-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518010511
【氏名又は名称】ジョンソン コントロールズ テクノロジー カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Johnson Controls Technology Company
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100188329
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 義行
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドショー,デービッド・アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ウェルチ,アンドリュー・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】クレーン,カーティス・シー
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン,カルバン・アンドリュー
(57)【要約】 (修正有)
【課題】チラーシステムの効率を改善する。
【解決手段】流体接続された凝縮器、膨張装置、蒸発器、及び圧縮機を備える冷媒ループであって、凝縮器が、シェルと、シェル内に配置された液体冷媒温度センサと、シェル内に配置された全圧センサと、液体冷媒温度センサ及び全圧センサに通信可能に接続されたプロセッサであって、プロセッサが、液体冷媒温度センサから、凝縮器における液体冷媒温度を示す第1の信号を受信し、全圧センサから、凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの全圧を示す第2の信号を受信し、第1の信号及び第2の信号に少なくとも部分的に基づいて、凝縮器の観測された飽和温度及び予測された飽和温度を判定し、観測された飽和温度が予測された飽和温度を閾値量を超えて上回った場合にパージユニットを選択的に作動させるように構成される、プロセッサと、を備える、冷媒ループを備える、蒸気圧縮システムを対象としている。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体接続された凝縮器、膨張装置、蒸発器、及び圧縮機を備える冷媒ループであって、前記凝縮器が、
シェルと、
前記シェル内に配置された液体冷媒温度センサと、
前記シェル内に配置された全圧センサと、
前記液体冷媒温度センサ及び前記全圧センサに通信可能に接続されたプロセッサであって、前記プロセッサが、
前記液体冷媒温度センサから、前記凝縮器における液体冷媒温度を示す第1の信号を受信し、
前記全圧センサから、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの全圧を示す第2の信号を受信し、
前記第1の信号及び前記第2の信号に少なくとも部分的に基づいて、前記凝縮器の観測された飽和温度及び予測された飽和温度を判定し、
前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を閾値量を超えて上回った場合にパージユニットを選択的に作動させる
ように構成される、プロセッサと
を備える、冷媒ループ
を備える、蒸気圧縮システム。
【請求項2】
前記閾値量が華氏約0.5度(°F)である、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項3】
前記凝縮器が、前記シェルの内部に配置され、且つ冷媒蒸気の流れを、ある液位で前記シェルの下部に集まる液体冷媒に凝縮させるように構成された複数のチューブであって、前記液体冷媒温度センサが前記凝縮器の前記シェルにおいて前記液位の下方に配置され、前記全圧センサが前記凝縮器の前記シェルの上部において前記液位の上方に配置される、複数のチューブを備える、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項4】
前記全圧センサが前記凝縮器の前記シェルの頂部付近に配置される、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を閾値量を超えては上回らないと前記プロセッサが判定した場合に、前記パージユニットを選択的に停止させるように構成される、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項6】
前記パージユニットを選択的に停止させるために、前記プロセッサが、前記パージユニットの圧縮機及び凝縮器のファンを停止させるための制御信号を供給するように構成される、請求項5に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を前記閾値量を超えて所定の時間を超えて上回った場合に、前記パージユニットの問題を示す警報を作動させるように構成される、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項8】
前記プロセッサが、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの前記全圧に少なくとも部分的に基づいて、前記蒸気圧縮システムのメモリに記憶されたルックアップテーブルから、前記凝縮器の前記予測された飽和温度を判定するように構成される、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項9】
前記プロセッサが、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの前記全圧に少なく
とも部分的に基づいて、前記予測された飽和温度を計算することにより、前記凝縮器の前記予測された飽和温度を判定するように構成される、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項10】
前記パージユニットを選択的に作動させるために、前記プロセッサが、
前記パージユニットの圧縮機及び凝縮器ファンを作動させ、
前記パージユニットの蒸発器コイルを出る冷媒の温度を受信し、
前記パージユニットの前記蒸発器コイルを出る冷媒の前記温度が最小温度閾値未満であると判定したことに応じて、
前記凝縮器と前記パージユニットとの間に配置された、前記パージユニットの第1の電磁弁を閉鎖し、
前記パージユニットのパージタンクと前記パージユニットの真空ポンプとの間に配置された、前記パージユニットの第2の電磁弁を開放し、
前記真空ポンプを所定のポンプダウン時間作動させる
ように構成される、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項11】
蒸気圧縮システムの凝縮器に流体接続されたパージユニットを備える蒸気圧縮システムであって、前記蒸気圧縮システムが、命令を記憶するメモリと、前記パージユニットを制御するために前記命令を実行するように構成されたプロセッサを備え、前記命令が、
前記蒸気圧縮システムの凝縮器における液位の下方に配置された液体冷媒温度センサから、前記凝縮器における液体冷媒温度を示す第1の信号を受信する命令と、
前記凝縮器の上部に配置された前記全圧センサから、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの全圧を示す第2の信号を受信する命令と、
前記第1の信号及び前記第2の信号に基づいて、前記凝縮器の観測された飽和温度及び予測された飽和温度を判定する命令と、
前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を閾値量を超えて上回った場合に前記パージユニットを選択的に作動させる命令と、
を含む、蒸気圧縮システム。
【請求項12】
前記命令は、前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を前記閾値量を超えて所定の時間を超えて上回った場合に、前記パージユニットの問題を示す警報を作動させる命令を含む、請求項11に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項13】
前記閾値量が約0.5°Fである、請求項11に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項14】
前記命令は、前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を閾値量を超えては上回らない場合に、前記パージユニットを選択的に停止させる命令を含む、請求項11に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項15】
前記命令が、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの前記全圧に少なくとも部分的に基づいて、前記メモリに記憶されたルックアップテーブルから、前記凝縮器の前記予測された飽和温度を判定する命令を含む、請求項11に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項16】
前記命令が、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの前記全圧に少なくとも部分的に基づいて、前記予測された飽和温度を計算することにより、前記凝縮器の前記予測された飽和温度を判定する命令を含む、請求項11に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項17】
前記パージユニットを選択的に作動させる前記命令が、
前記パージユニットの圧縮機及び凝縮器ファンを作動させる命令と、
前記パージユニットの蒸発器コイルを出る冷媒の温度を受信する命令と、
前記パージユニットの前記蒸発器コイルを出る冷媒の前記温度が最小温度閾値未満であると判定したことに応じて、
前記凝縮器と前記パージユニットとの間に配置された、前記パージユニットの第1の電磁弁を閉鎖し、
前記パージユニットのパージタンクと前記パージユニットの真空ポンプとの間に配置された、前記パージユニットの第2の電磁弁を開放し、
前記真空ポンプを所定のポンプダウン時間作動させる、命令と
を含む、請求項11に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項18】
前記命令が、前記パージユニットの前記蒸発器コイルを出る冷媒の前記温度が前記最小温度閾値未満であると判定したことに応じて、前記真空ポンプを作動させる前に、前記パージユニットの排出管に関連付けられている第3の電磁弁を閉鎖する命令を含む、請求項17に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項19】
蒸気圧縮システムの凝縮器に流体接続されたパージユニットを動作させる方法であって、
前記蒸気圧縮システムのプロセッサを介して、前記蒸気圧縮システムの凝縮器における液位の下方に配置された液体冷媒温度センサから、前記凝縮器における液体冷媒温度を示す第1の信号を受信することと、
前記プロセッサを介して、前記凝縮器の上部に配置された全圧センサから、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの全圧を示す第2の信号を受信することと、
前記プロセッサを介して、前記第1の信号に基づいて前記凝縮器の観測された飽和温度を判定し、前記第2の信号に基づいて前記凝縮器の予測された飽和温度を判定することと、
前記プロセッサを介して、前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を閾値量を超えて上回ったことを前記プロセッサが判定したことに応じて、前記パージユニットを選択的に作動させることと
を含む、方法。
【請求項20】
前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を前記閾値量を超えてはもはや上回っていないと前記プロセッサが判定したことに応じて、前記パージユニットを選択的に停止させることを含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、空調及び冷凍用途に援用される蒸気圧縮システムに関する。
【背景技術】
【0002】
蒸気圧縮システムは、一般に冷媒と呼ばれる作動流体を利用し、作動流体は、蒸気圧縮システムの動作に関連する様々な温度及び圧力にさらされることに応じて、蒸気、液体、及びそれらの組み合わせの間で相を変える。例えば、暖房、換気、空調、及び冷凍(HVAC&R)システムがチラーを備える場合があり、チラーは、チラーの蒸発器を通って延びるチューブを通る水の流れから熱を除去(例えば、冷却)するために冷媒を循環させる蒸気圧縮システムの一種である。冷却された水の流れは、熱を吸収する(例えば、冷却する)ために近くの構造に差し向けられた後、再び冷却されるためにチラーの蒸発器に循環されて戻され得る。
【0003】
特定のチラーは低圧冷媒を利用するため、チラーの一部が大気圧未満で動作する場合がある。したがって、チラーのこの部分に欠陥がある場合、非凝縮物(例えば、空気、大気ガス)がチラーに入り、捕捉される場合がある。非凝縮物が存在すると、チラーが冷却能力を維持しようとするときにより多くの電力が消費されるため、非凝縮物は一般にチラーの効率を低下させる。
【0004】
特定のチラーは、チラーから非凝縮物を除去するパージユニットを備える。例えば、パージユニットは、チラーから抽出された冷媒蒸気と非凝縮物との混合物から冷媒を冷却及び凝縮するために使用される独立した(2次)蒸気圧縮システムを備えることができる。その後、パージユニットは、凝縮された液体冷媒をチラーに戻し、非凝縮物を排出し、これらの非凝縮物が除去されることによりチラーの効率が正常なレベルに戻る。
しかしながら、パージユニットはまた、作動時に電力を消費するため、チラーシステムの効率を低下させ得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本技法の一実施形態による、商業的環境における暖房、換気、空調、及び冷凍(HVAC&R)システムの一実施形態を利用し得る建物の斜視図である。
【
図2】本技法の一実施形態による、蒸気圧縮システムの一実施形態の斜視図である。
【
図3】本技法の一実施形態による、
図2の蒸気圧縮システムの一実施形態の概略図である。
【
図4】本技法の一実施形態による、
図2の蒸気圧縮システムの別の実施形態の概略図である。
【
図5】本技法の一実施形態による、
図2の蒸気圧縮システムの一実施形態の凝縮器側の斜視図である。
【
図6】本技法の一実施形態による、
図5の蒸気圧縮システムの凝縮器の概略断面図である。
【
図7】本技法の一実施形態による、凝縮器内の特定の条件に応じて蒸気圧縮システムのパージユニットを作動及び停止させるためのプロセスの一実施形態を示す流れ図である。
【
図8】本技法の一実施形態による、パージユニットの一実施形態の概略図である。
【
図9】本技法の一実施形態による、パージユニットのパージプロセスの一実施形態を示す流れ図である。
【
図10】本技法の一実施形態による、パージユニットの標準のパージ動作モードの一実施形態を示す流れ図である。
【
図11】本技法の一実施形態による、パージユニットの拡張されたパージ動作モードの一実施形態を示す流れ図である。
【
図12】本技法の一実施形態による、パージユニット内におけるポンプアウト時間に対する冷媒対空気の比のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
上述のように、チラーなどの蒸気圧縮システムに漏出する非凝縮物は、一般にシステムの効率を低下させる。特定の蒸気圧縮システムは、これらの非凝縮物を除去するためにパージユニットを備えるが、パージユニットは一般に電力を消費するため、作動時にシステムの効率を低下させる。これを念頭に置いて、本実施形態は、例えば、パージサイクル期間を最小化しながら、パージユニット内の冷媒対空気の比が特定の業界標準内となり得るように、1つ又は複数の条件に応じてパージユニットを選択的に作動及び停止させることにより効率を改善する蒸気圧縮システムのパージユニット及びその制御方法を対象としている。以下で論じるように、これらの条件としては、チラーの凝縮器内の条件、最後のパージ作動からの時間、非凝縮物の最後の排出からの時間、及びそれらの組み合わせが挙げられる。蒸気圧縮システムからかなりの量の非凝縮物を除去することなく、パージユニットが作動している時間を短縮することにより、本実施形態は、蒸気圧縮システムの凝縮器に非凝縮物がかなり蓄積することによる効率の低下を防止又は軽減するために依然として対応しながら、パージユニット、及び蒸気圧縮システム全体として電力消費を削減する。
【0007】
ここで図面を参照すると、
図1は、典型的な商業的環境における建物12の暖房、換気、空調、及び冷凍(HVAC&R)システム10のための環境の一実施形態の斜視図である。HVAC&Rシステム10は、建物12を冷却するために使用され得る冷却した液体を供給する蒸気圧縮システム14を備え得る。HVAC&Rシステム10はまた、建物12を加熱する温かい液体を供給するボイラー16と、建物12を通して空気を循環させる空気分配システムとを備え得る。空気分配システムはまた、空気戻りダクト18、空気供給ダクト20、及び/又は空気調和機22を備えることができる。いくつかの実施形態では、空気調和機22は、導管24によってボイラー16及び蒸気圧縮システム14に接続された熱交換器を備え得る。空気調和機22の熱交換器は、HVAC&Rシステム10の動作モードに応じて、ボイラー16からの加熱された液体又は蒸気圧縮システム14からの冷却された液体のいずれかを受けることができる。HVAC&Rシステム10は、建物12の各フロアに個別の空気調和機を備えて示されているが、他の実施形態では、HVAC&Rシステム10は、フロア間で共有され得る空気調和機22及び/又は他のコンポーネントを備え得る。
【0008】
図2及び
図3は、HVAC&Rシステム10で使用され得る蒸気圧縮システム14の実施形態である。蒸気圧縮システム14は、圧縮機32から始まる回路に冷媒を循環させることができる。回路はまた、凝縮器34、膨張弁又は膨張装置36、及び液体チラー又は蒸発器38を備え得る。蒸気圧縮システム14は、アナログ-デジタル(A/D)変換器42、マイクロプロセッサ44、不揮発性メモリ46、及び/又はインターフェースボード48を有する制御盤40をさらに備え得る。
【0009】
蒸気圧縮システム14において冷媒として使用され得る流体のいくつかの例としては、R-410A、R-407、R-134a、ハイドロフルオロオレフィン(HFO)などのハイドロフルオロカーボン(HFC)系の冷媒、アンモニア(NH3)、R-717、二酸化炭素(CO2)、R-744、若しくは炭化水素系の冷媒、水蒸気などの「自然系」冷媒、又は任意の他の適切な冷媒が挙げられる。いくつかの実施形態では、蒸気圧縮システム14は、R-134aなどの中圧冷媒に対して低圧冷媒とも呼ばれる1気圧の圧力で摂氏約19度(華氏66度)の標準沸点を有する冷媒を効率的に利用するように構成され得る。本明細書で使用される場合、「標準沸点」は、1気圧の圧力で測定された沸点温度を指し得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、蒸気圧縮システム14は、可変速ドライブ(VSD)52、電動機50、圧縮機32、凝縮器34、膨張弁若しくは膨張装置36、及び/又は蒸発器38のうちの1つ又は複数を使用し得る。電動機50は、圧縮機32を駆動でき、可変速ドライブ(VSD)52により駆動され得る。VSD 52は、AC電源から特定の固定ライン電圧及び固定ライン周波数を有する交流(AC)電力を受け、可変電圧及び周波数を有する電力を電動機50に提供する。他の実施形態では、電動機50は、AC又は直流(DC)電源から直接電力を供給され得る。電動機50は、スイッチドリラクタンスモータ、誘導電動機、電子整流永久磁石電動機、又は別の適切な電動機など、VSDによって駆動され得る、又はAC若しくはDC電源から直接電力を供給され得る任意のタイプの電動機を含み得る。
【0011】
圧縮機32は、冷媒蒸気を圧縮し、蒸気を放出通路を介して凝縮器34に送達する。いくつかの実施形態では、圧縮機32は遠心圧縮機であり得る。圧縮機32によって凝縮器34に送達される冷媒蒸気は、凝縮器34内の冷却流体(例えば、水又は空気)に熱を伝達し得る。冷媒蒸気は、冷却流体との熱伝達の結果、凝縮器34で凝縮して冷媒液になり得る。凝縮器34からの液体冷媒は、膨張装置36を通って蒸発器38に流れ得る。
図3に示された実施形態では、凝縮器34は、水冷され、且つ冷却塔56に接続されたチューブバンドル54を備え、冷却塔56が冷却流体を凝縮器に供給する。
【0012】
蒸発器38に送達された液体冷媒は別の冷却流体からの熱を吸収することもでき、この別の冷却流体は凝縮器34で使用される冷却流体と同じであってもそうでなくてもよい。蒸発器38内の液体冷媒は、液体冷媒から冷媒蒸気への相変化を経ることもできる。
図3に示された実施形態に示されるように、蒸発器38は、冷却負荷62に接続された供給ライン60S及び戻りライン60Rを有するチューブバンドル58を備え得る。蒸発器38の冷却流体(例えば、水、エチレングリコール、塩化カルシウムブライン、塩化ナトリウムブライン、又は任意の他の適切な流体)は、戻りライン60Rを介して蒸発器38に入り、供給ライン60Sを介して蒸発器38を出る。蒸発器38は、冷媒との熱伝達によりチューブバンドル58内の冷却流体の温度を下げることができる。蒸発器38のチューブバンドル58は、複数のチューブ及び/又は複数のチューブバンドルを備え得る。いずれにせよ、蒸気冷媒は蒸発器38を出て、吸引ラインにより圧縮機32に戻って、サイクルを完了する。
【0013】
図4は、凝縮器34と膨張装置36との間に組み込まれた中間回路64を備えた蒸気圧縮システム14の概略図である。中間回路64は、凝縮器34に直接流体接続される入口ライン68を有し得る。他の実施形態では、入口ライン68は、凝縮器34に間接的に流体接続され得る。
図4に示された実施形態に示されるように、入口ライン68は、中間容器70の上流に配置された第1の膨張装置66を備える。いくつかの実施形態では、中間容器70はフラッシュタンク(例えば、フラッシュインタークーラー)であり得る。他の実施形態では、中間容器70は熱交換器又は「サーフェスエコノマイザ」として構成され得る。
図4に示された実施形態では、中間容器70はフラッシュタンクとして使用され、第1の膨張装置66は、凝縮器34から受けた液体冷媒の圧力を下げる(例えば、膨張させる)ように構成される。膨張プロセスの間、液体の一部が蒸発することができ、したがって、中間容器70を使用して、第1の膨張装置66から受けた液体から蒸気を分離できる。加えて、中間容器70は、中間容器70に入るときに液体冷媒が経る圧力低下(例えば、中間容器70に入るときに経る体積の急激な増加に起因する圧力低下)のために、液体冷媒のさらなる膨張をもたらすことができる。中間容器70内の蒸気は、圧縮機32によって、圧縮機32の吸引ライン74を介して引き込まれ得る。他の実施形態では、中間容器内の蒸気は、圧縮機32の中間段(例えば、吸引段以外)に引き込まれ得る。中間容器70に集まる液体は、膨張装置66及び/又は中間容器70における膨張のために、凝縮器34を出る液体冷媒よりも低いエンタルピーにあり得る。次いで、中間容器70からの液体は、ライン72を流れて、第2の膨張装置36を通って蒸発器38に流れ得る。
【0014】
蒸気圧縮システム14の動作中に、システムに漏出する非凝縮物(例えば、空気、大気ガス)が凝縮器34内に蓄積しやすいことが現在分かっている。したがって、
図3及び
図4に示すように、蒸気圧縮システム14は、凝縮器34に流体接続されたパージユニット80を備える。図示のように、パージユニット80は、凝縮器34からパージ蒸気流82(例えば、冷媒蒸気と非凝縮物との混合物)を受け取る。受け取ったパージ蒸気流82の冷媒蒸気を液体冷媒に凝縮し、非凝縮物を除去した後、パージユニット80は、パージ戻り流84(例えば、凝縮された液体冷媒)を凝縮器34に戻す。
【0015】
特定の実施形態では、制御盤40は、以下により詳細に説明するように、制御盤40のマイクロプロセッサ44がパージユニット80の動作を制御するための制御信号を供給するように、パージユニット80に通信可能に接続される。例えば、特定の実施形態では、制御盤40は、蒸気圧縮システム14のいくつかのセンサ(例えば、液体冷媒温度センサ86、全圧センサ88、パージユニット80内の他のセンサ)に通信可能に接続され得る。制御盤40は、これらのセンサから受信したデータ信号に応じて、経過時間(例えば、パージユニット80が最後に作動してからの経過時間、パージユニット80によって非凝縮物が最後に放出されてからの経過時間)に応じて、又はそれらの組み合わせに応じて、パージユニット80を作動又は停止させるための適切な制御信号を供給し得る。
【0016】
図5は、本技法による蒸気圧縮システム14の一実施形態の斜視図である。より具体的には、
図5は、蒸気圧縮システム14の凝縮器側90を示している。加えて、
図6は、
図5に示される凝縮器34の実施形態の概略断面図である。これらの図に示されているように、凝縮器34は、一般に、排出バッフル92と、シェル98内に配置されたいくつかのチューブ96を有するチューブバンドル94とを備える。加えて、凝縮器34は、凝縮器34の頂部102又はその付近に配置された蒸気入口100と、凝縮器の底部106又はその付近に配置された液体冷媒出口104とを備える。図示の凝縮器34はまた、シェル98を通って延び、且つ凝縮器34の内部とパージユニット80との間においてガス及び液体の流れ(例えば、パージ蒸気流82、パージ戻り流84)を可能にする、パージ抽出出口108及びパージ戻り入口110を備える。
【0017】
より具体的には、蒸気圧縮システム14の動作中に、図示の凝縮器34は、一般に、凝縮器34の頂部102付近に配置された蒸気入口100を通して蒸気流112(例えば、場合により1種類又は複数種類の非凝縮性ガスで汚染された、冷媒蒸気の流れ)を受け取る。より具体的には、
図5及び
図6に示すように、蒸気流112は、凝縮器34の長さ116(例えば、軸方向長さ)の中央114又は中心付近で、圧縮機32から受け取られる。図示のように、冷媒蒸気112の流れは、凝縮器34の上部118(例えば、凝縮器の液位120の上)に配置された排出バッフル92に衝突する。排出バッフル92は、一般に、矢印122によって示されるように、流れを軸方向に、凝縮器の端部126に向かって差し向ける。蒸気流112は、矢印125によって示されるように、(例えば、凝縮器34の端部126付近に配置された)排出バッフル92の開口部124を通り、続いて、チューブバンドル94の凝縮器のチューブ96の表面で凝縮される。凝縮された液体冷媒は、特定の液位(例えば、凝縮器の液位120)に集まり、その後、凝縮器34の底部106付近に配置された液体冷媒出口104から凝縮器34を出て、蒸気圧縮システム14を通って(例えば、
図3に示す膨張装置36へ)循環し続ける。
【0018】
図6に示されるように、チューブバンドル94は、列128などのチューブ96の層又は列の1つ又は複数の配置を規定し得る。いくつかの実施形態では、チューブバンドル94のチューブ96は、識別可能な列を含まなくてもよい(例えば、チューブバンドル94のチューブ96が比較的ランダムな配置で配置されてもよい)。チューブ96は、各チューブ96が互いに等間隔で離間されるように、一定の間隔の配置で配置されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、チューブ96は、チューブ間の距離が互いに異なるように、可変間隔配置で配置されてもよい。またさらなる実施形態では、チューブ96は、少なくとも部分的に固定間隔配置で配置されてもよい。そのため、いくつかのチューブ96が互いに等感覚で離間され、他のチューブ96が互いに異なる距離で離間されてもよい。他の実施形態では、本開示に従ってチューブ96の他の任意の適切な配置が使用され得ることが理解されよう。
【0019】
上述のように、非凝縮物は、一般に、蒸気圧縮システム14の運転中に、凝縮器34の上部118内(例えば、凝縮器の液位120の上方)のどこかに捕捉されることが現在分かっている。したがって、特定の実施形態では、これらの非凝縮物の除去のためにパージユニット80のパージ蒸気入口130に差し向けられたパージ蒸気流82は、凝縮器34の上部118内の任意の適切な位置に配置された凝縮器34のパージ抽出出口108から抽出される。加えて、図示の実施形態では、パージユニット80は、凝縮された液体冷媒84の流れを排出管133を介して凝縮器34に戻すために重力送りドレン(例えば、パージ戻り出口132)を備える。したがって、図示の凝縮器34は、パージユニット80のパージ戻り出口132から垂直距離134だけ下方に、且つ凝縮器の液位120の上方に配置されたパージ戻り入口110を備える。
【0020】
さらに、特定の実施形態では、パージ戻り出口132、パージ戻り入口110、及び/又は排出管133は、少なくとも1つの分離機構135を備え得る。例えば、特定の実施形態では、分離機構135は、電磁弁、逆止弁、Pトラップ、又はそれらの組み合わせであってよい。図示の実施形態の場合、分離機構135は、特にパージユニット80が冷媒から分離された非凝縮物を除去している間(例えば、
図8に関して以下で説明するように、真空ポンプ190が作動している間)、チラーから(例えば、凝縮器34から)パージユニット80を選択的に分離することにより動作する。分離機構135が能動的に制御される電磁弁又は他の能動的に制御される機構である実施形態の場合、分離機構135は、パージ戻り出口132とパージ戻り入口110との間の流体の流れを選択的に可能にする又は遮断するように分離機構135の動作(例えば、開放及び閉鎖)を制御する信号を供給する適切な制御回路(例えば、制御盤40)に通信可能に接続される。
【0021】
他の実施形態では、パージ戻り出口132は、代替的に蒸発器36に流体接続されてもよく、蒸気圧縮システム14に対して性能上の影響を実質的に与えることなく、凝縮された液体冷媒84の流れを代替的に蒸発器に戻してもよいことが理解されよう。また、様々な実施形態において、パージユニット80は、本開示に従って、蒸発器38と同じ凝縮器34の側に配置されて(例えば、凝縮器34と蒸発器38との間に配置されて)もよいし、凝縮器34の内側(例えば、蒸発器38の反対側)に配置されてもよいし、他の任意の適切な場所に配置されてもよいことが理解されよう。したがって、そのような実施形態の場合、パージ抽出出口108及び/又はパージ戻り入口110は、同様に、蒸発器38と同じ凝縮器34の側に配置されて(例えば、凝縮器34と蒸発器38との間に配置されて)もよい。
【0022】
図6に示される凝縮器34の例示的な実施形態はまた、液体冷媒温度センサ136と全圧センサ138(例えば、圧力トランスデューサ138)とを備える。図示のように、液体冷媒温度センサ136は、凝縮器34内の液体冷媒の温度の適切な測定を確保するために、凝縮器の液位120の下方に配置される。図示のように、全圧センサ138は、凝縮
器の液位120の上方(例えば、凝縮器34の上部118内)に配置されて、凝縮器34の上部118における冷媒及び非凝縮物の全圧の適切な測定を確保する。特定の実施形態では、液体冷媒温度センサ136及び全圧センサ138は、制御盤40のマイクロプロセッサ44がセンサ136及び138の測定値に少なくとも部分的に基づいて、パージユニット80を作動及び停止できるように、制御盤40のマイクロプロセッサ44又は他の適切な処理回路にデータ信号を供給する。
【0023】
特定の例として、
図7は、制御盤40のマイクロプロセッサ44又は蒸気圧縮システム14の他の適切な処理回路が、凝縮器34内の特定の条件に応じてパージユニット80を選択的に作動及び停止させるときを判定するために(例えば、メモリに記憶された実行可能な命令を介して)実行し得るプロセス150の例示的な実施形態を示している。本開示に従って、他の制御戦略が追加的又は代替的に使用され得ることが理解されよう。
図7に示すプロセス150は、マイクロプロセッサ44が、液体冷媒温度センサ136から、凝縮器34における液体冷媒の温度を示すデータ信号を受信する(ブロック152)ことにより開始する。特定の実施形態では、マイクロプロセッサ44は、液体冷媒温度センサ136によって示される温度を、観測された凝縮器飽和温度(OCST)の直接の指示又は表現として使用する。マイクロプロセッサ44はまた、凝縮器34の全圧センサ138からのデータ信号を受信する(ブロック154)。その後、マイクロプロセッサ44は、凝縮器34の予測された凝縮器飽和温度(PCST)を判定する(ブロック158)。例えば、マイクロプロセッサ44は、蒸気圧縮システム14の特定の冷媒のPCSTを判定又は計算するために、制御盤40の不揮発性メモリ46に記憶されている、測定された全圧をPCSTに関連付けるルックアップテーブルにアクセスしてもよいし、数式を使用してもよい。
【0024】
図7に示されるプロセス150を続けると、マイクロプロセッサ44は、その後、上記のブロックで判定されたOCSTとPCSTとを比較する(ブロック158)。(ブロック152からの)OCSTが(ブロック156からの)PCSTよりも特定の閾値量又は偏差(例えば、0.5°F、0.75°F、1°F)を超えて上回るとマイクロプロセッサ44が判定した場合、マイクロプロセッサ44は、パージユニット80がまだ作動していない場合、又は作動していないときに、パージユニット80を作動させる(ブロック160)。特定の実施形態では、マイクロプロセッサ44又は他の適切な処理回路は、指定された長さの時間又はパージ期間(例えば、1時間、2時間、6時間、12時間)、特定の凝縮器条件が満たされるまで(例えば、PCSTが再びOCSTの閾値内になるまで)、パージユニット80が非凝縮性物質の放出を所定の時間停止するまで、又はそれらの組み合わせで、パージユニット80を作動させ得る。
図7に示される実施形態の場合、OCSTがPCSTよりも特定の量の閾値又は偏差を超えて上回らないことをマイクロプロセッサ44が判定すると(ブロック158)、マイクロプロセッサ44は、パージユニット80が作動している場合、又は作動しているときにパージユニット80を中断させる(例えば、停止させる(deactivates、stops))(ブロック162)。他の実施形態では、マイクロプロセッサ44又は他の適切な処理回路は、上記のOCSTとPCSTとの比較及び別の要因(例えば、パージユニット80が作動されてからの時間、パージユニット80が非凝縮物を放出してからの時間など)の両方に基づいて、パージユニット80を作動又は停止させるための適切な制御信号を供給し得る。
【0025】
図8は、本技法によるパージユニット80の一実施形態を示す概略図である。図示のパージユニット80は、パージされている1次蒸気圧縮システム14(例えば、チラー14)に対して独立している(例えば、二次)蒸気圧縮システム170を備える。そのため、パージユニット80の図示の実施形態は、蒸気圧縮システム170の図示の実施形態の冷凍ループ又は回路184を形成するように一緒に流体接続された圧縮機172、ファン176を有する凝縮器174、フィルタドライヤ178、膨張弁180、及び蒸発器コイル182を備える。
【0026】
図8に示されるパージユニット80が作動している場合、冷媒(例えば、R404a又は別の適切な冷媒)は、圧縮機172と凝縮器174との組み合わされた作用によって液化された後、パージタンク186に流入するパージ蒸気流82を凝縮するために、パージタンク186内に配置された蒸発器コイル182に導入される。より具体的には、図示の実施形態の場合、パージタンク186は、1次蒸気圧縮システム14(例えば、チラー14)の凝縮器34のパージ抽出出口108からパージ蒸気流82(例えば、冷媒蒸気及び非凝縮物の供給)を受け取る。パージタンク186内で凝縮するパージ蒸気流82の冷媒蒸気は、パージ戻り流84(例えば、液体冷媒の流れ)として、凝縮器34のパージ戻り入口110に戻される。以下でより詳細に説明するように、1次蒸気圧縮システム14から受け取った、パージタンク186内で凝縮しない、パージ蒸気流82における非凝縮性ガス188は、その後、真空ポンプ190によって除去される。
【0027】
図8に示されるパージユニット80は、パージユニット80の動作(例えば、作動、停止、排出)を制御するために、パージユニット80の様々なコンポーネントに通信可能に接続されるコントローラ192を備える。図示の実施形態では、コントローラ192は、命令を記憶するメモリ194と、これらの命令を実行してパージユニット80の動作を制御するプロセッサ196とを備える。他の実施形態では、コントローラ192は制御盤40であり得、マイクロプロセッサ44は、上述したように1次蒸気圧縮システム14及び/又はHVAC&Rシステム10に加えて、パージユニット80の動作を制御するために、不揮発性メモリ46に記憶された命令を実行し得る。特定の実施形態では、コントローラ92は、データ及び/又は制御信号を交換するために制御盤40とは異なっていてもよく、制御盤40に通信可能に接続されてもよい。例えば、そのような実施形態では、コントローラ192のプロセッサ196は、以下でより詳細に説明するように、制御盤40のマイクロプロセッサ44にデータ信号を送信して、パージユニット80が作動しているか否かと、動作中のパージユニット80によって生成されているエラーメッセージ又は通知があるか否かとを示すことができる。同様に、そのような実施形態では、制御盤40のマイクロプロセッサ44は、以下に詳細に説明するように、コントローラ192のプロセッサ196にデータ信号を送信して、コントローラ192がパージユニット80を選択的に作動及び停止させるときを判定できるように、1次蒸気圧縮システム14の測定又は計算されたパラメータ(例えば、測定された凝縮器液体温度、測定された凝縮器圧力、計算された凝縮器飽和温度)を示すことができる。
【0028】
図8に示される実施形態の場合、コントローラ192は、データ信号を受信するため、及び/又は制御信号を供給するために、パージユニット80の様々なコンポーネントに通信可能に接続される。例えば、コントローラ192のプロセッサ196は、適切な制御信号を供給して圧縮機172及び凝縮器174のファン176を作動させることにより、パージユニット80を作動させることができる。コントローラ192のプロセッサ196は、以下で説明するように、真空ポンプ190による非凝縮物の排出中を除いて開位置のままである第1の電磁弁198を作動させるための適切な制御信号を供給し得る。同様に、コントローラ192のプロセッサ196は、以下で説明するように、真空ポンプ190による非凝縮物の排出中を除いて閉位置のままである第2の電磁弁200を作動させるための適切な制御信号を供給し得る。コントローラ192はまた、真空ポンプ190を作動及び停止させるために(例えば、ポンプを停止させる前に、真空ポンプ190を所定量のポンプダウン時間動作させるために)適切な制御信号を供給し得る。さらに、図示のコントローラ192は、液位センサ199から、パージタンク186における凝縮された液体冷媒の液位を示すデータ信号を受信し得る。
【0029】
加えて、
図8に示されるパージユニット80の実施形態の場合、コントローラ192の
プロセッサ196は、少なくとも2つの温度センサに通信可能に接続される。第1の温度センサ202は、パージユニット80の蒸発器コイル182を出るパージユニットの冷媒の温度(T1)を測定する一方、第2の温度センサ204は、蒸発器コイル182に入るパージユニットの冷媒の温度(T2)を測定する。蒸発器コイル182が1次蒸気圧縮システム14からの冷媒蒸気を凝縮しているとき、一般にT1が上昇する(例えば、絶対的に又はT2に対して)ことが現在分かっている。しかしながら、パージタンク186がかなりの量の非凝縮性ガスを含む場合、T1は低下する(例えば、T2に近づく)。したがって、以下で説明するように、コントローラ192のプロセッサ196又は他の適切な処理回路は、少なくともT1に基づいて、パージタンク186を排出するときを判定する。例えば、特定の実施形態では、コントローラ192のプロセッサ196は、T1を所定の閾値(例えば、華氏15度(°F))と比較し、T1が所定の閾値を下回る(例えば、未満である)場合、パージタンク186の排出を開始できる。他の実施形態では、コントローラ192のプロセッサ196は、T1とT2との差を所定の閾値(例えば、0.5°F、1°F、5°F)と比較し、T1とT2との差が所定の閾値を下回る(例えば、未満である)場合、パージタンク186の排出を開始できる。
【0030】
例えば、
図9は、パージプロセス220の例示的な実施形態を示す流れ図であり、それにより、パージユニット80のコントローラ192のプロセッサ196、又は蒸気圧縮システム14の他の適切な処理回路がパージユニット80を動作させる。他の実施形態では、プロセス220は、追加のステップを含む、図示のステップを省略する、複数のステップの同時実行を含む、及び/又は
図9に示すのとは異なる順序でのステップの実行を含むことができることが理解されよう。図示の例では、プロセス220は、制御盤40のマイクロプロセッサ44又はコントローラ192のプロセッサ196が、本明細書では「パージ期間」と呼ばれる指定された時間又は無制限の時間(例えば、中断されるまで)のいずれかの間、パージユニット80の作動を要求又はトリガしたときに実行される。
【0031】
図示のパージプロセス220は、プロセッサ196が、現在のパージプロセスの間のパージタンク186の排出の回数を追跡するカウンタをリセットし(ブロック222)、パージプロセスの開始時間を記録することにより開始する。プロセッサ196は、パージユニット80の圧縮機172及び凝縮器のファン176に適切な制御信号を供給して(ブロック224)両方の装置を作動させ、パージユニット80を作動させる。プロセッサ196は、第1の電磁弁198を開放するため(例えば、それが閉鎖状態にあると判定された場合)、また第2の電磁弁200を閉鎖するため(例えば、それが開放状態にあると判定された場合)の適切な制御信号をさらに供給する(ブロック226)。
【0032】
図9に示されるプロセス220の実施形態は、プロセッサ196が、第1の温度センサ202から、パージユニット80の蒸発器コイル182から出るパージユニットの冷媒の温度(T1)を示す信号を受信する(ブロック228)ことにより続行される。プロセッサ196は、T1を分析して、パージタンク186の排出に進むべきか否かを判定する。例示的な実施形態の場合、プロセッサ196は、T1が所定の温度閾値(例えば、15°F)未満であるか否かを判定する(ブロック230)。他の実施形態では、プロセッサ196は、T1とT2との差を様々な所定の閾値(例えば、5°F、10°F、15°F)と比較してもよい。
【0033】
T1が所定の温度閾値を下回ったとプロセッサ196が判定すると、プロセッサ196は、括弧232内のステップによって示されるように、パージタンク186の排出を開始する(instigate)又は開始する(initiate)ための適切な制御信号を供給する。例えば、図示のように、プロセッサ196は、真空ポンプ190を所定量のポンプダウン時間(例えば、30秒、45秒、1分)作動させるための制御信号を供給し(ブロック234)、第1の電磁弁198を閉鎖し、第2の電磁弁200を開放するための制御信号を供給する(ブロック236)。プロセッサ196は、パージカウントをさらにインクリメントし(ブロック238)、ブロック222においてプロセス220を再開する。
【0034】
図示の例では、ブロック230において、T1が所定の温度閾値を上回ると、プロセッサ196は、パージ期間が満了したか否か、又はパージ中断が要求されたか否かを判定する(ブロック240)。例えば、図示のように、プロセッサ196は、現在の時間をブロック222で記録されたパージ開始時間と比較して、パージ期間が満了したか否かを判定し得る。プロセッサ196は、(例えば、
図7のブロック158及び160に従って)凝縮器内の条件の変化によりパージユニットが中断されるべきであると判定されたか否かを確認するためにさらにチェックし得る。パージ期間が満了しておらず、パージプロセスが中断されていない場合、プロセッサ196は、パージ期間が満了するまで、又はパージプロセスが中断されるまで(ブロック240)、T1を示す信号の受信を続行し(ブロック228)、T1が所定の温度閾値を上回ったか否かの判定を続行する(ブロック230)。その後、プロセッサ196は、パージユニット80の圧縮機172及び凝縮器のファン176を停止させるための適切な制御信号を供給し(ブロック242)、それによりパージユニット80を停止させる。加えて、図示のように、プロセッサ196は、パージ終了時間と、このパージプロセス220の実行におけるパージカウントとをメモリ194に記録し得る。
【0035】
特定の実施形態では、パージユニット80のコントローラ192のプロセッサ196又は他の適切な処理回路は、標準のパージ動作モードでパージユニット80を作動させ得る。標準のパージモードプロセス260の例示的な実施形態を
図10に示す。他の実施形態では、1次蒸気圧縮システム14の性質に応じて、指定されたパージ期間及び待機期間が長くなったり短くなったりし得る。他の実施形態では、プロセス260は、追加のステップを含む、図示のステップを省略する、複数のステップの同時実行を含む、及び/又は
図10に示すのとは異なる順序でのステップの実行を含むことができることが理解されよう。
【0036】
図示のように、プロセス260は、パージプロセス(例えば、
図9に示されるパージプロセス220)を所定のパージ期間(例えば、2時間)作動させる(ブロック262)ことにより開始する。上述のように、パージプロセス220が完了すると、コントローラ192のメモリ194は、パージカウント及びパージ終了時間を記憶し得る。したがって、
図10に示すプロセス260を続行すると、プロセッサ196は、その後、パージカウント値を検討して、ブロック262のパージプロセスの作動中にパージタンク186の排出が発生したか否かを判定する(ブロック264)。1回又は複数回の排出が生じたことをパージカウントが示している場合、プロセッサ196は、再びパージプロセス220をパージ期間(例えば、2時間)作動させる(ブロック262)。排出が発生していないことをパージカウントが示している場合(例えば、パージプロセス220の括弧232のステップが実行されなかった場合)、プロセッサ196は、プロセス260の次のステップに進むことができる。
【0037】
図示の実施形態の場合、パージユニット80が排気されることなく(ブロック264)パージ期間(例えば、2時間)作動され(ブロック262)ると、プロセッサ196は、進むための特定の一式の条件が満たされるまで、ブロック266で待機する。図示の例示的な実施形態の場合、プロセッサ196は、上述のように、凝縮器34のOCST及びPCSTを判定するために、1次蒸気圧縮システム14の凝縮器34の内部に配置され、通信可能に接続されたセンサ(例えば、
図6に示す液体冷媒温度センサ136、全圧センサ138)から、又はこのデータにアクセス可能な別の通信可能に接続されたプロセッサから、データを受信する。これらの値を使用して、プロセッサ196は、OCSTがPCS
Tを閾値又は偏差値(DEV)を超えて(例えば、0.5°Fを超えて)上回るか否かを判定する(ブロック266)。この条件が満たされた場合、又はパージユニット80が少なくとも所定の待機時間(例えば、パージ停止時間に基づいて6時間)停止された場合(ブロック266)、プロセッサ196はプロセス260の次のステップに進む。
【0038】
図示の実施形態では、プロセス260は、再び、パージプロセスをパージ期間(例えば、2時間)作動させる(ブロック268)ことにより続行する。続いて、プロセッサ196は、パージカウントを検討して、ブロック268で開始されたパージプロセス中に排出が発生したか否かを判定する(ブロック270)。図示のように、パージタンク186の排出が発生したとプロセッサ196が判定した場合、プロセッサ196は、プロセス260のブロック262に戻る。排出が発生していないとプロセッサ196が判定した場合(例えば、パージプロセス220の括弧232のステップが実行されなかった場合)、プロセッサ196は、プロセス260のブロック262に戻る前に、パージユニット80を停止させた状態で、待機期間(例えば、6時間)待機し得る(ブロック272)。したがって、
図10に示される標準のパージモードプロセス260の実施形態は、パージユニット80が作動される時間を制限して、電力消費を低減し、1次蒸気圧縮システム14及びHVAC&Rシステム10の効率を改善する。
【0039】
特定の実施形態では、パージユニット80のコントローラ192のプロセッサ196又は他の適切な処理回路は、拡張されたパージ動作モードでパージユニット80を作動させ得る。拡張されたパージモードプロセス280の例示的な実施形態を
図11に示す。他の実施形態では、1次蒸気圧縮システム14(例えば、チラー14)の性質に応じて、指定されたパージ期間及び待機期間が長くなったり短くなったりし得る。他の実施形態では、プロセス280は、追加のステップを含む、図示のステップを省略する、複数のステップの同時実行を含む、及び/又は
図11に示すのとは異なる順序でのステップの実行を含むことができることが理解されよう。
【0040】
図示のように、プロセス280は、パージタンク186の最後の排出からの日数のカウンタをリセットし(ブロック282)、(その日の)パージサイクル数のカウンタをリセットする(ブロック284)ことにより開始する。その後、プロセッサ196は、パージプロセス(例えば、
図9に示されるパージプロセス220)を所定のパージ期間(例えば、1時間)作動させる(ブロック286)。ブロック288に示されるように、ブロック286のパージプロセス中に少なくとも1回の排出が発生したことをパージカウントが示す場合、プロセッサ196は、再び、最後の排出からの日数のカウンタをリセットし(ブロック290)、ブロック284に戻る。
【0041】
図示の実施形態を続行すると、ブロック286のパージプロセス中に排出が発生しなかった(例えば、パージプロセス220の括弧232のステップが実行されなかった)とプロセッサ196が判定した(ブロック288)場合、プロセッサ196は、パージユニットのサイクルカウントをインクリメントし、パージユニット80を停止させた状態で、第1の所定の待機期間(例えば、4時間)待機する(ブロック292)。待機後、プロセッサ196は、パージユニットのサイクルが所定の値(例えば、3)以上であるか否かを判定し(ブロック293)、そうでない場合、プロセッサ196は、ブロック286に戻って、再度パージプロセスをパージ期間(例えば、1時間)実行する。パージタンク186の排出が発生していないとプロセッサ196が判定した(ブロック293)場合、プロセッサ196は、最後の排出からの日数をインクリメントし(ブロック294)、パージユニット80を停止させた状態で、第2の待機期間(例えば、24時間)待機し、第2の待機期間は第1の待機期間よりも実質的に長い。例えば、一実施形態では、各パージプロセスの間にパージユニットを4時間の停止させる、パージプロセスの1時間の作動の3回以上にわたって排出が発生していないとプロセッサ196が判定した場合、プロセッサ196は、最後の排出からの日数をインクリメントし、パージユニット80を停止させた状態で24時間待機する。
【0042】
図示の実施形態を続行すると、第2の待機期間が満了すると、プロセッサ196は、最後の排出からの日数が所定の日数(例えば、1週間)以上であるか否かを判定し得る(ブロック296)。そうでない場合、プロセッサ196はブロック284に戻る。パージタンク186の排出がパージプロセスを繰り返し作動させる間に発生していないとプロセッサ196が再び判定した(ブロック293)場合、プロセッサ196は、再び、最後の排出からの日数をインクリメントし(ブロック294)、パージユニットを停止させた状態で、第2の待機期間(例えば、24時間)待機する。例えば、一実施形態では、各パージプロセスの間にパージユニットを4時間の停止させるパージプロセスの1時間の作動の3回以上の間に排出が発生していないとプロセッサ196が判定した場合、プロセッサ196は、最後の排出からの日数をインクリメントし、パージユニットを停止させた状態で24時間待機する。
【0043】
そのため、図示の実施形態の場合、毎日のパージルーチン(例えば、1時間のパージプロセスを4時間の間隔をあけて少なくとも3回作動させる)の所定の時間(例えば、1週間)にわたって、パージタンク186の排出が発生しなかったとプロセッサ196が判定した(ブロック296)場合、プロセッサ196は、プロセス280のブロック284に戻る前に、パージユニット80を停止させた状態で、第3の待機期間(例えば、7日間)待機し(ブロック298)、第3の待機期間は第1及び第2の待機期間よりも実質的に長い。図示のように、プロセッサ196は、その後、上述のパージルーチンの1日を実行する(例えば、1時間のパージプロセスを4時間の間隔をあけて少なくとも3回作動させる)。最後の排出からの日数が所定の日数(例えば、7日間)よりも大きいままであるため、パージタンク186の排出が発生していない場合、プロセッサ196は、プロセス280のブロック284に戻る前に、パージユニット80を停止させた状態で、第3の持続時間(例えば、1週間)、再び待機する(ブロック298)。したがって、
図11に示される拡張されたパージモードプロセス280の実施形態は、(例えば、
図10に示される標準のパージモードプロセス260と比較して)パージユニット80が作動されている時間を実質的に制限する。より具体的には、拡張されたパージモードプロセス280は、パージユニット80が1次蒸気圧縮システム14から非凝縮物を能動的に除去していない場合(例えば、パージタンク186の排出が発生していない場合)、パージユニット80を選択的に停止させることにより、蒸気圧縮システム14の実質的により良い効率を可能にする。そのため、
図11に示されるプロセス280は、1次蒸気圧縮システム14及びHVAC&Rシステム10の消費電力のさらなる削減及び効率の向上を可能にする。
【0044】
パージユニット80の動作中に様々なエラー又は問題となる条件が発生する可能性があり、それに応じて、パージユニット80のコントローラ192のプロセッサ196は、居住者又は技術者に提供する警告メッセージを生成するための制御信号を供給し得ることが理解されよう。例えば、
図9のパージプロセス220の実行中に、T2が第1の閾値温度(例えば、5°F)を超えたとプロセッサ196が判定した場合、パージユニット80のプロセッサ196は、
図8に示すようなパージユニット80の膨張弁180の調整が必要であり得ることを警告するための適切な信号を送信し得る。T2が第2の閾値温度(例えば、10°F)を上回ったとプロセッサ196が判定した場合、パージユニット80のプロセッサ196は、パージユニット80の膨張弁の調整が必要であり得ること又は第2の温度センサ204に欠陥があり得ることを再び警告するための適切な信号、及びパージユニット80を停止させる制御信号を送信し得る。パージタンク186内の凝縮された液体冷媒の液位が特定の閾値を超えると液位センサ199が示しているとプロセッサ196が判定した場合、プロセッサ196は、パージユニットを1分間停止させるための適切な信号を供給し、1次蒸気圧縮システム14の凝縮器34に冷媒が排出されている間、パージ
ユニット80が一時的に停止されていると警告し得る。特定の実施形態では、24時間内の排出の回数(例えば、パージカウント)が閾値(例えば、10、20、30、40)より多いとプロセッサ196が判定した場合、プロセッサ196は、毎日のパージカウント制限を超えており、1次蒸気圧縮システム14でリークの可能性があることを示す警告を提供する。加えて、特定の実施形態では、OCSTが24時間連続してPCSTよりも少なくともDEV値だけ上回るままに留まるとプロセッサ196が判定した場合、プロセッサ196は、1次蒸気圧縮システム14における通気の可能性及びパージユニット80の保守管理を行うべきであることを示す警告を提供し得る。
【0045】
特定の実施形態では、コントローラ192のプロセッサ196は、異なる動作モード間で切り替えるようにプログラムされ得ることも理解されよう。例えば、特定の実施形態では、プロセッサ196は、上述のように(例えば、ユーザ又は技術者からの入力に応じて、蒸気圧縮システム14内の条件に応じて)標準のパージモードプロセス260と拡張されたパージモードプロセス280との間で切り替え可能であり得る。加えて、特定の実施形態では、プロセッサ196は、1次蒸気圧縮システム14又はHVAC&Rシステム10の設置、保守管理、及び/又は修理中に使用するための他パージユニット動作モードをサポートし得る。例えば、特定の実施形態では、サービスモードにおいて、プロセッサ196は、通信可能に接続されたユーザ入力装置からの入力を受け入れて、(例えば、
図9に示すような)パージプロセス220を指定されたパージ期間(例えば、12時間、24時間、72時間など)作動させ得る。特定の実施形態では、手動モードにおいて、プロセッサ196は、通信可能に結合されたユーザ入力装置からの入力を受け入れて、別の入力(例えば、割り込み信号)が受信されてパージプロセスを停止させるまで、無期限でパージプロセスを作動させ得る。サービスモード又は手動モードで動作しているとき、エラー又は問題の条件のうちの1つ又は複数(例えば、毎日のパージカウント制限)が抑制され得ることが理解されよう。
【0046】
図3及び
図4に関して上で説明したように、パージユニット80は、凝縮器34に流体接続されて、凝縮器34からパージ蒸気流82(例えば、冷媒蒸気と非凝縮物との混合物)を受け取り、非凝縮物のない状態で、パージ戻り流84内の凝縮された液体冷媒を凝縮器34に戻す。凝縮器34が1次蒸気圧縮システム14内で非凝縮物の蓄積する場所にあることに加えて、凝縮器34の内部空間内の特定の場所が、パージユニット及びパージプロセス220の効率の観点からパージ蒸気流82を抽出(例えば、捕捉、除去)するのにより優れていることが現在分かっている。
【0047】
例えば、
図5及び
図6を再び参照すると、凝縮器34の上部118内の特定の場所が特に流れが乱れているために、非凝縮物に比べて冷媒の含有量が高くなることが現在分かっている。そのため、凝縮器34の上部118内の特定の場所にパージ抽出出口108を配置することにより、他の場所と比較してパージ効率を高めることができることが現在分かっている。例えば、本開示の前には、
図5の矢印300で示される場所など、凝縮器34の頂部102付近(例えば、凝縮器34の端部126付近)に、パージ抽出出口108が配置されてきた。他のパージ抽出出口の場所としては、矢印302で示されるように、凝縮器34の端部付近の凝縮器の液位120のすぐ上が挙げられる。しかしながら、これらの場所は非凝縮物を含むことができ、凝縮器34からのパージ蒸気流82の抽出に使用され得るが、これらの場所は凝縮器34の内部で特に流れが乱れる領域でもあることが現在分かっている。そのため、これらの場所付近にパージ抽出出口108を配置することは、蒸気圧縮システム14から非凝縮物を実質的に取り除くために、他の場所と比較してより長時間にわたってパージユニット80が動作することを含む。
【0048】
対照的に、
図5及び
図6に示されるように、本開示のパージ抽出出口108は、一般に、排出バッフル92の下方且つ凝縮器の液位120の上方に配置される。より具体的には、特定の実施形態では、パージ抽出出口108は、排出バッフル92の下方且つ凝縮器34の長さ116の中央又は中心114付近に配置される。
図6に最もよく示されているように、特定の実施形態では、これは、凝縮器34の頂部102から離して、凝縮器の液位120の上方に、パージ抽出出口108を配置することに対応する。より具体的には、図示のパージ抽出出口108は、凝縮器34の高さ306(例えば、垂直方向の高さ)の中央又は中心304(例えば、チューブバンドル94の凝縮器のチューブ96付近)付近にあるとして説明され得る。本開示のようにパージ抽出出口108を配置することは、パージユニット80並びに蒸気圧縮システム14及びHVAC&Rシステム10の効率を実質的に改善することが現在分かっている。例えば、本開示のようにパージ抽出出口108を配置することにより、約1時間のパージ作動が、凝縮器34の頂部102からなどの異なるパージ抽出場所からの約12時間のパージ作動と同じくらい効果的であることを可能にし得る。
【0049】
特定の実施形態では、パージユニット80の動作中、パージタンク186内の温度及び圧力が、パージタンク186の蒸気部分における冷媒対空気の比を表すために使用され得る。例えば、
図8に示されるように、特定の実施形態では、少なくとも1つの温度センサ308及び少なくとも1つの圧力センサ310は、パージタンク186の蒸気部分312内に(例えば、パージタンク186の液位314の上方に)配置されてもよく、温度センサ308及び圧力センサ310からの測定値が、パージタンク186の蒸気部分312内の空気の質量に対するパージタンク186の蒸気部分312内の冷媒の質量の比を判定するために、コントローラ192によって使用されてもよい。
【0050】
パージタンク186からガスをポンプアウトする際に、ポンプアウトされた流れは、パージタンク186の蒸発器コイル182上での継続的な凝縮と組み合わされてもよい。パージタンク186がドレン内に液体シールを備える場合、液体は沸騰して、凝縮されてチラー14からポンプアウトされた体積に置き換わる。逆に、パージタンク186がドレンに液体シールを備えていない場合、凝縮器からドレンラインを通って流れが生成されて、その体積に置き換わる。どちらの場合も、パージサイクル全体を通じて、ポンプアウトされたガス内の冷媒の比が増える。
【0051】
特定の実施形態では、パージサイクルの期間は、平均のポンプアウト冷媒対空気の比が、ASHRAE 147/AHRI 580などの既存の業界標準の特定の要件を満たしていることをモデリング及びテストが示す期間に短縮され得る。例えば、コントローラ192は、温度センサ308及び圧力センサ310からの温度測定値及び圧力測定値を受信することができ、これらの温度測定値及び圧力測定値を、パージユニット80(例えば、特定の実施形態におけるパージタンク186)におけるパージ動作の動的モデルと組み合わせて使用して、パージユニット80(例えば、特定の実施形態におけるパージタンク186)の冷媒対空気の比が、ASHRAE 147/AHRI 580などの既存の業界標準の特定の要件を満たす場合を判定することができる。例えば、特定の実施形態では、コントローラ192は、パージユニット80(例えば、特定の実施形態におけるパージタンクの186)における冷媒対空気の比が少なくとも1つの業界標準を満たすことを可能にする、パージユニット80におけるポンプアウトする時間の最小期間を含むパージサイクルの最小期間を判定し得る。
【0052】
そのような実施形態では、例えば、真空ポンプ190におけるポンプアウト時間は、約30秒から、約5秒~約10秒、約4秒~約15秒、又は約3秒~約20秒に短縮され得る。加えて、ポンプアウト開始のための吸引温度及びコイル飽和温度を変更することにより、パージタンク186内の温度を低下させることができる。そうすることにより、
図12に示されるように、パージタンク186内の冷媒対空気の比は、例えば、約2.5未満、約2.0未満、約1.5未満、又はさらに小さい値(例えば、約1.0)に大幅に低下され得る。本明細書で使用される場合、「約(approximately)」という用語は、当業者が理解するように、記載の値に非常に近い特性を指すことが意図されている。例えば、特定の記載の値と「略(approximately)」等しい特定の特性は、記載の値から+/-5%の許容範囲内、記載の値から+/-4%の許容範囲内、記載の値から+/-3%の許容範囲内、記載の値から+/-2%の許容範囲内、記載の値から+/-1%の許容範囲内、又はさらにはより小さな許容範囲の許容範囲内であり得る。非限定的な一例として、本明細書に記載の実施形態は、パージタンク186における冷媒対空気の比を約1.0(例えば、許容誤差を+/-5%と仮定すると、0.95~1.05)に大幅に低減できる。
【0053】
特定の実施形態では、2次蒸気圧縮システム170の圧縮機172の吸引圧力は、定圧膨張弁316によって2次冷媒における極めて低い飽和冷媒圧力に制御され得る。特定の実施形態では、パージ冷媒は、R404a若しくはR134aなどの低温冷媒、又はプロパン、R1270、R1234yf、R1234ze、R407A、R452Aなどの低温で使用できる他の冷媒であってもよい。
【0054】
同様に、そのような実施形態では、圧縮機172が比較的低い温度用に設計されてもよく、それにより、パージタンク186の冷媒の分圧が低くなり、パージタンク186の冷媒対空気の比が低くなる。加えて、ポンプアウトサイクルの期間が短いことにより、パージタンク186内への置き換わる冷媒の流れが最小化され、パージタンク186における冷媒対空気の比全体に大きな影響を与えなくなる。本明細書に記載されている実施形態は、排ガスキャニスタなどの特定の機器の追加コストなしで、冷媒対空気の比に関する既存の業界標準を可能にする。
【0055】
特定の特徴及び実施形態のみを図示及び説明してきたが、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された発明の主題の新規な教示及び利点から実質的に逸脱することなしに、多くの修正及び変更(例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状及び比率、パラメータの値(例えば、温度、圧力など)、取り付け構成、素材の使用法、色、向きなどの変形形態)を想到し得る。任意のプロセス又は方法ステップの順番又は順序は、代替的な実施形態に従って変更又は再順序付けされ得る。したがって、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の趣旨の範囲内にあるものとして、そのようなすべての修正及び変更を包含することが意図されていることを理解されたい。さらに、例示的な実施形態の簡潔な説明を提供するために、実際の実施形態のすべての特徴が説明されていない場合がある(つまり、現在企図される本開示の最良の実施形態に関係しないもの、又は特許請求の範囲に記載された本開示を実現するのに関係しないものが説明されていない場合がある)。そのような実際の任意の実施形態の開発において、任意のエンジニアリング又は設計プロジェクトにおけるように、実施形態固有の多数の決定が行われ得ることを理解されたい。そのような開発努力は複雑で時間がかかるかもしれないが、それにもかかわらず、本開示の利益を有する当業者にとっては、過度の実験を伴わない設計、製作、及び製造の日常的な仕事である。
【手続補正書】
【提出日】2022-04-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体接続された凝縮器、膨張装置、蒸発器、及び圧縮機を備える冷媒ループであって、前記凝縮器が、
シェルと、
前記シェル内に配置された液体冷媒温度センサと、
前記シェル内に配置された全圧センサと、
前記液体冷媒温度センサ及び前記全圧センサに通信可能に接続されたプロセッサであって、前記プロセッサが、
前記液体冷媒温度センサから、前記凝縮器における液体冷媒温度を示す第1の信号を受信し、
前記全圧センサから、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの全圧を示す第2の信号を受信し、
前記第1の信号及び前記第2の信号に少なくとも部分的に基づいて、前記凝縮器の観測された飽和温度及び予測された飽和温度を判定し、前記観測された飽和温度は、前記液体冷媒温度に直接関連し、前記予測された飽和温度は、前記冷媒蒸気及び前記非凝縮性ガスの前記全圧に間接的に関連し、
前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を閾値量を超えて上回った場合にパージユニットを選択的に作動させる
ように構成される、プロセッサと
を備える、冷媒ループ
を備え、
前記パージユニットを選択的に作動させるために、前記プロセッサが、
前記パージユニットの圧縮機及び凝縮器ファンを作動させ、
前記パージユニットの蒸発器コイルを出る冷媒の温度を受信し、
前記パージユニットの前記蒸発器コイルを出る冷媒の前記温度が最小温度閾値未満であると判定したことに応じて、前記パージユニットの排出を行う、蒸気圧縮システム。
【請求項2】
前記閾値量が華氏約0.5度(°F)である、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項3】
前記凝縮器が、前記シェルの内部に配置され、且つ冷媒蒸気の流れを、ある液位で前記シェルの下部に集まる液体冷媒に凝縮させるように構成された複数のチューブであって、前記液体冷媒温度センサが前記凝縮器の前記シェルにおいて前記液位の下方に配置され、前記全圧センサが前記凝縮器の前記シェルの上部において前記液位の上方に配置される、複数のチューブを備える、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項4】
前記全圧センサが前記凝縮器の前記シェルの頂部付近に配置される、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を閾値量を超えては上回らないと前記プロセッサが判定した場合に、前記パージユニットを選択的に停止させるように構成される、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記パージユニットの作動後の時間を含む要因に基づいて、前記パージユニットを選択的に停止させる、請求項5に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項7】
前記パージユニットを選択的に停止させるために、前記プロセッサが、前記パージユニットの圧縮機及び凝縮器のファンを停止させるための制御信号を供給するように構成される、請求項5または請求項6に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を前記閾値量を超えて所定の時間を超えて上回った場合に、前記パージユニットの問題を示す警報を作動させるように構成される、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項9】
前記プロセッサが、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの前記全圧に少なくとも部分的に基づいて、前記蒸気圧縮システムのメモリに記憶されたルックアップテーブルまたは数式から、前記凝縮器の前記予測された飽和温度を判定するように構成される、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項10】
前記プロセッサが、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの前記全圧に少なく
とも部分的に基づいて、前記予測された飽和温度を計算することにより、前記凝縮器の前記予測された飽和温度を判定するように構成される、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項11】
前記パージユニットを選択的に作動させるために、前記プロセッサが、
前記パージユニットの前記蒸発器コイルを出る冷媒の前記温度が前記最小温度閾値未満であると判定したことに応じて、
前記凝縮器と前記パージユニットとの間に配置された、前記パージユニットの第1の電磁弁を閉鎖し、
前記パージユニットのパージタンクと前記パージユニットの真空ポンプとの間に配置された、前記パージユニットの第2の電磁弁を開放し、
前記真空ポンプを所定のポンプダウン時間作動させる
ように構成される、請求項1に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項12】
蒸気圧縮システムの凝縮器に流体接続されたパージユニットを備える蒸気圧縮システムであって、前記蒸気圧縮システムが、命令を記憶するメモリと、前記パージユニットを制御するために前記命令を実行するように構成されたプロセッサを備え、前記命令が、
前記蒸気圧縮システムの凝縮器における液位の下方に配置された液体冷媒温度センサから、前記凝縮器における液体冷媒温度を示す第1の信号を受信する命令と、
前記凝縮器の上部に配置された全圧センサから、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの全圧を示す第2の信号を受信する命令と、
前記第1の信号及び前記第2の信号に基づいて、前記凝縮器の観測された飽和温度及び予測された飽和温度を判定する命令であって、前記観測された飽和温度は、前記液体冷媒温度に直接関連し、前記予測された飽和温度は、前記冷媒蒸気及び前記非凝縮性ガスの前記全圧に間接的に関連する、命令と、
前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を閾値量を超えて上回った場合に前記パージユニットを選択的に作動させる命令と、
を含み、
前記パージユニットを選択的に作動させる前記命令が、
前記パージユニットの圧縮機及び凝縮器ファンを作動させる命令と、
前記パージユニットの蒸発器コイルを出る冷媒の温度を受信する命令と、
前記パージユニットの前記蒸発器コイルを出る冷媒の前記温度が最小温度閾値未満であると判定したことに応じて、前記パージユニットの排出を行う命令と、を含む蒸気圧縮システム。
【請求項13】
前記命令は、前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を前記閾値量を超えて所定の時間を超えて上回った場合に、前記パージユニットの問題を示す警報を作動させる命令を含む、請求項12に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項14】
前記閾値量が約0.5°Fである、請求項12に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項15】
前記命令は、前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を閾値量を超えては上回らない場合に、前記パージユニットを選択的に停止させる命令を含む、請求項12に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項16】
前記命令は、前記パージユニットの作動後の時間を含む要因に基づいて、前記パージユニットを選択的に停止させる命令を含む、請求項15に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項17】
前記命令が、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの前記全圧に少なくとも部分的に基づいて、前記メモリに記憶されたルックアップテーブルまたは数式から、前記凝縮器の前記予測された飽和温度を判定する命令を含む、請求項12に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項18】
前記命令が、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの前記全圧に少なくとも部分的に基づいて、前記予測された飽和温度を計算することにより、前記凝縮器の前記予測された飽和温度を判定する命令を含む、請求項12に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項19】
前記パージユニットを選択的に作動させる前記命令が、
前記パージユニットの前記蒸発器コイルを出る冷媒の前記温度が前記最小温度閾値未満であると判定したことに応じて、
前記凝縮器と前記パージユニットとの間に配置された、前記パージユニットの第1の電磁弁を閉鎖し、
前記パージユニットのパージタンクと前記パージユニットの真空ポンプとの間に配置された、前記パージユニットの第2の電磁弁を開放し、
前記真空ポンプを所定のポンプダウン時間作動させる、命令と
を含む、請求項12に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項20】
前記命令が、前記パージユニットの前記蒸発器コイルを出る冷媒の前記温度が前記最小温度閾値未満であると判定したことに応じて、前記真空ポンプを作動させる前に、前記パージユニットの排出管に関連付けられている第3の電磁弁を閉鎖する命令を含む、請求項19に記載の蒸気圧縮システム。
【請求項21】
蒸気圧縮システムの凝縮器に流体接続されたパージユニットを動作させる方法であって、
前記蒸気圧縮システムのプロセッサを介して、前記蒸気圧縮システムの凝縮器における液位の下方に配置された液体冷媒温度センサから、前記凝縮器における液体冷媒温度を示す第1の信号を受信することと、
前記プロセッサを介して、前記凝縮器の上部に配置された全圧センサから、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの全圧を示す第2の信号を受信することと、
前記プロセッサを介して、前記第1の信号に基づいて前記凝縮器の観測された飽和温度を判定し、前記第2の信号に基づいて前記凝縮器の予測された飽和温度を判定することであって、前記観測された飽和温度は、前記液体冷媒温度に直接関連し、前記予測された飽和温度は、前記冷媒蒸気及び前記非凝縮性ガスの前記全圧に間接的に関連する、判定することと、
前記プロセッサを介して、前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を閾値量を超えて上回ったことを前記プロセッサが判定したことに応じて、前記パージユニットを選択的に作動させることと
を含み、
前記パージユニットを選択的に作動させることが、
前記プロセッサを介して、前記パージユニットの圧縮機及び凝縮器ファンを作動させることと、
前記プロセッサを介して、前記パージユニットの蒸発器コイルを出る冷媒の温度を受信することと、
前記パージユニットの前記蒸発器コイルを出る冷媒の前記温度が最小温度閾値未満であると判定したことに応じて、前記プロセッサを介して、前記パージユニットの排出を行うことと、を含む方法。
【請求項22】
前記観測された飽和温度が前記予測された飽和温度を前記閾値量を超えてはもはや上回っていないと前記プロセッサが判定したことに応じて、前記パージユニットを選択的に停止させることを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記パージユニットを選択的に停止させることは、前記パージユニットの作動後の時間を含む要因に基づく前記プロセッサの判定に応じて、前記パージユニットを選択的に停止させることを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記予測された飽和温度を判定することは、前記凝縮器における冷媒蒸気及び非凝縮性ガスの前記全圧に少なくとも部分的に基づいて、前記蒸気圧縮システムのメモリに記憶されたルックアップテーブルまたは数式から、前記凝縮器の前記予測された飽和温度を判定することを含む、請求項21に記載の方法。
【外国語明細書】