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特開2022-84924エアロゾル形成ロッドの製造方法及び製造装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084924
(43)【公開日】2022-06-07
(54)【発明の名称】エアロゾル形成ロッドの製造方法及び製造装置
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/20 20200101AFI20220531BHJP
   A24B 15/12 20060101ALI20220531BHJP
【FI】
A24D1/20
A24B15/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022059124
(22)【出願日】2022-03-31
(62)【分割の表示】P 2020552348の分割
【原出願日】2019-08-09
(31)【優先権主張番号】10-2018-0093056
(32)【優先日】2018-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】ハン、ヨン リム
(72)【発明者】
【氏名】シン、テ チョル
(72)【発明者】
【氏名】イ、ト キョン
(72)【発明者】
【氏名】ソ、チョン キョ
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ヒ テ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】シガレットロッドの物理性及び味を制御することができるエアロゾル形成ロッドの製造方法及び装置を提供する。
【解決手段】エアロゾル形成ロッドの製造方法及び装置に関するものであって、それぞれの板状葉製造工法が有するシート固有特性を活用して、板状葉種類が異なるか、物理的特性が異なるか、主要成分が異なる板状葉を2種以上混合使用してシガレットロッドの物理性及び味を制御することで、多様なエアロゾル形成製品特性の具現が可能である。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル形成ロッド製造方法において、
板状葉製造工法で製造された再構成タバコと葉タバコ刻みたばこを提供する段階と、
前記再構成タバコ及び前記葉タバコ刻みたばこを所定の混合比率で混合した混合再構成タバコであって、エアロゾル形成ロッドを製造する段階と、を含み、
前記混合比率によって前記混合再構成タバコのロッド重さ、吸引抵抗、及び膨潤性のうち、少なくとも1つが調節されることを特徴とするエアロゾル形成ロッド製造方法。
【請求項2】
前記混合の比率によって前記エアロゾル形成ロッドの物理的特性が変化されることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル形成ロッド製造方法。
【請求項3】
前記物理的特性は、
厚さ、坪量、気孔度、及び硬度のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル形成ロッド製造方法。
【請求項4】
前記葉タバコ刻みたばこは、
黄色腫、バーレー腫、オリエント腫、シガー葉及びトーストのうち、選択された少なくと1つであることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル形成ロッド製造方法。
【請求項5】
前記板状葉製造工法は、スラリー式であることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル形成ロッド製造方法。
【請求項6】
前記再構成タバコ及び前記葉タバコ刻みたばこは、前記エアロゾル形成ロッドの乾燥重量を基準にエアロゾル形成剤含量が5重量%~30重量%であることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル形成ロッド製造方法。
【請求項7】
前記混合比率は、
前記葉タバコ刻みたばこが少なくとも10%以上であることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル形成ロッド製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル形成ロッドを製造する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増大している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではないシガレット内のエアロゾル生成物質が加熱されることにより、エアロゾルが生成される方法に係わる需要が増大している。これにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【0003】
従来の技術は、加熱式エアロゾル発生物品を構成する再構成タバコの場合、製紙式または、スラリー式工法で製造された板状葉1種だけで構成されており、各板状葉が有する短所、例えば、膨潤性、燃焼速度、味などを補うのに限界があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、スラリー、製紙式、または押出式板状葉製造工法など複数の板状葉製造工法のうち、それぞれの工法が有するシート固有特性を活用して、板状葉種類が異なるか、または物理的特性が異なるか、主要成分が異なる板状葉を2種以上混用することで、シガレットロッドの物理性及び味を制御することができるエアロゾル形成ロッドの製造方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施例によるエアロゾル形成ロッドの製造方法において、第1板状葉製造工法で製造された第1再構成タバコと第2板状葉製造工法で製造された第2再構成タバコとを提供する段階と、前記第1再構成タバコ及び前記第2再構成タバコを所定の混合比率で混合した混合再構成タバコによってエアロゾル形成ロッドを製造する段階と、を含む。
【0006】
前記エアロゾル形成ロッドの製造方法は、前記混合比率によって、ロッドの物理的特性が変化されることを特徴とする。
【0007】
前記物理的特性は、厚さ、坪量、気孔度、硬度、吸引抵抗、膨潤性、または充填力(filling power)のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする。
【0008】
前記第1板状葉製造工法及び前記第2板状葉製造工法は、スラリー式、製紙式及び押出式のうち、互いに異なって選択され、前記第2板状葉製造工法で製造された前記第2再構成タバコを少なくとも10%以上混合することを特徴とする。
【0009】
前記第1板状葉製造工法は、スラリー式であり、前記第2板状葉製造工法は、製紙式または押出式のうち、1つであり、前記第2再構成タバコを少なくとも10%以上混合することを特徴とする。
【0010】
他の実施例によるエアロゾル形成ロッドの製造装置において、第1再構成タバコを製造する第1板状葉製造装置と、第2再構成タバコを製造する第2板状葉製造装置と、前記第1再構成タバコ及び前記第2再構成タバコを所定の混合比率で混合した混合再構成タバコによってエアロゾル形成ロッドを製造する混合装置を含む。
【0011】
さらに他の実施例によるエアロゾル形成ロッドの製造方法は、第1板状葉製造工法で製造された第1再構成タバコと葉タバコ刻みたばこを提供する段階と、前記第1再構成タバコ及び前記葉タバコ刻みたばこを所定の混合率で混合した混合再構成タバコでもって、エアロゾル形成ロッドを製造する段階と、を含む。
【0012】
前記葉タバコ刻みたばこは、黄色種、バーレー種、オリエント種、シガー葉及びトーストのうち、選択された少なくとも1つであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、板状葉製造工法が有するシート固有特性を活用して、板状葉種類が異なるか、物理的特性が異なるか、主要成分が異なる板状葉を2種以上混合使用してシガレットロッドの物理性及び味を制御することで、多様なエアロゾル形成製品の特性具現が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】ホルダーにシガレットが挿入された一例を示す図面である。
図2】シガレットの一例を示す構成図である。
図3】一実施例によるロードを説明するための図面である。
図4】一実施例によるエアロゾル形成ロッドの製造方法を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付された図面を参照しつつ、ただ例示のための実施例を詳細に説明する。下記説明は、実施例を具体化するためのものであって、発明の権利範囲を制限するか、限定するものではないということは、言うまでもない。詳細な説明及び実施例から当該技術分野の専門家が容易に類推可能なことは、権利範囲に属すると解釈される。
【0016】
本明細書で使用される「構成される」または「含む」などの用語は、明細書上に記載された多くの構成要素、または多くの段階を必ずしも含むと解釈されてはならず、そのうち、一部構成要素または一部段階は、含まれないか、あるいは追加的な構成要素または段階をさらに含んでもよいと解釈されなければならない。
【0017】
本明細書で使用される多様な用語は、本発明における機能を考慮しつつ、可能な限り、現在広く使用されている一般の用語を選択しているが、これは、当業者の意図または判例、新たな技術の出現などによって異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0018】
「均質なタバコ材料」とは、微粒子タバコの凝集によって形成される材料を意味する。
【0019】
ここで、使用される用語「収集された」は、タバコ材料のシートがロッドの円筒状軸に実質的に横方向に巻き込まれた(convoluted)、折り曲げられた(folded)、他の一方では、加圧された(compressed)または収縮された(constricted)もの、または密集された刻みたばこロッド形成を言う。
【0020】
加熱されたエアロゾル発生システムは、基質の材料からエアロゾルを発生させるためにエアロゾル形成基質を加熱することで作動する。エアロゾルは、消費者によって吸入される。ここで、前述したように形成されるロッドからなる基質の加熱時、タバコ風味は、タバコ材料のシートあるいは刻みたばこから放出される。
【0021】
ここで、前述したように、ロッドからなるエアロゾル発生物品が提供される。
【0022】
エアロゾル形成基質が燃焼されるよりは、加熱される多くのエアロゾル発生物品が従来に提案された。加熱されたエアロゾル発生物品において、典型的に、エアロゾルは、熱源、例えば、化学的、電気的または可燃性熱源から、物理的に別個のエアロゾル発生物品での熱伝逹によって発生し、これは、当該熱源の内部、周辺または下流に位置する。
【0023】
ここで、使用される用語「エアロゾル発生基質」は、エアロゾルを発生させるために加熱時に揮発性化合物を放出可能にするエアロゾル形成材料として形成されるか、またはそれ自体からなる基質を言う。
【0024】
ここで、前記ロッドは、加熱されたエアロゾル発生物品のエアロゾル発生基質として使用するのに特に好適になっている。加熱されたエアロゾル発生物品のエアロゾル発生基質は、一般的に通常のリット端部喫煙物品の燃焼可能な喫煙性材料のロッドよりもロッド長が相当短い。
【0025】
一具現例として、前記ロッドは、燃焼可能な熱源からなる加熱されたエアロゾル発生物品のエアロゾル発生基質と、当該燃焼可能な熱源の下流にあるエアロゾル発生基質として使用される。
【0026】
前記ロッドは、加熱されたエアロゾル発生物品のエアロゾル発生基質が電気的熱源によって加熱される電気的に作動するエアロゾル発生システムに使用するための加熱されたエアロゾル発生物品でエアロゾル発生基質として使用される。
【0027】
電気的に作動するエアロゾル発生装置と、当該装置に使用するためのエアロゾル発生物品を含むシステムが提供される。エアロゾル発生物品は、前述したようにロッドまたはエアロゾル形成基質からなる。
【0028】
望ましい具現例は、均質なタバコ材料のシートまたは刻みたばこからなる。均質なタバコ材料のシートあるいは刻みたばこは、グラインディングによって得られる微粒子タバコを凝集するか、またはタバコ葉ラミナとタバコ葉幹のうち、1つまたは全部を粉砕することによって形成される。選択的にまたは追加的に均質なタバコ材料タバコのシートあるいは刻みたばこは、例えば、タバコの処理、取り扱い及び船積み時に形成される、1つ以上のタバコ粉じん、タバコ微粉体及び他の微粒子タバコ副産物からなる。本発明によるロッドが加熱されたエアロゾル発生物品においてエアロゾル形成基質として使用するための場合、ロッドの形成に使用される均質なタバコ材料は、望ましくは、タバコ葉ラミナを粉砕するか、または細分することによって得られる微粒子タバコからなる。
【0029】
特定の具現例において、均質なタバコ材料のシートは、乾燥重量当たりタバコ含量が約40重量%以上、または乾燥重量当たり約50重量%以上である。他の具現例において、均質なタバコ材料のシートは、乾燥重量を基準にタバコ含量が約70重量%以上である。本発明によるロッドが加熱されたエアロゾル発生物品においてエアロゾル形成基質として使用するための場合、タバコ含量が高い均質なタバコ材料の使用は、タバコ風味が増強されたエアロゾルを有利に発生させうる。
【0030】
均質なタバコ材料は、微粒子タバコの凝集に役に立つように、タバコ内因性バインダである1つ以上の内因性バインダ、タバコ外因性バインダである1つ以上の外因性バインダ、またはこれらの組合わせ物からなる。追加的にまたは選択的に、均質なタバコ材料は、他の添加剤、それに限定されるものではないが、タバコ及び非タバコ繊維、エアロゾル形成剤、湿潤剤、可塑剤、風味剤、充填剤、水性及び非水性溶媒及びそれらの組合わせ物からなる。
【0031】
例えば、本発明によるロッドが加熱されたエアロゾル発生物品においてエアロゾル形成基質として使用される場合、前記ロッドの形成に使用するための均質なタバコ材料のシートあるいは刻みたばこは、乾燥重量を基準に、エアロゾル形成剤含量が約5重量%と約30重量%との間である。加熱部材を有する電気的に作動するエアロゾル発生システムに使用するためのロッドは、望ましくは、約5%以上ないし約30%のエアロゾル形成剤を含む。加熱部材を有する電気的に作動するエアロゾル発生システムに使用するためのロッドのために、エアロゾル形成剤は、望ましくは、グリセリンでもある。
【0032】
前記ロッドは、多孔性ラッパまたは非多孔性ラッパによって覆い包まれる均質なタバコ材料の収集されたシートあるいは刻みたばこからなる。
【0033】
実施例は、第1連続シートを組織化することをさらに含んでもよい。例えば、第1連続シートを第2連続シートと共に収集する前に、当該第1連続シートを巻縮、彫り上げ、貫通または組織化することを含んでもよい。
【0034】
さらに、刻みたばこを使用する場合、連続シートではない連続供給による刻みたばこでロッドを形成してもよい。
【0035】
加熱式エアロゾル発生物品を構成する再構成タバコの場合、製紙式またはスラリー式工法で製造された板状葉1種だけで構成されているが、実施例によるエアロゾル形成ロッドの製造方法は、それぞれの工法が有するシート固有特性を活用して、板状葉の種類が異なるか、または物理的特性が異なるか、主要成分が異なる板状葉を2種以上混用してシガレットロッドの物理性及び味を制御することができる。
【0036】
製紙式工法によって製造された再構成タバコは、工法の特性上、シート内の多孔性構造を有しており、気孔性に優れ、燃焼速度が早く、Filling power(cc/g)に優れる。一方、スラリー工法で製造された再構成タバコは、工法の特性上、シート密度が高く、製紙式に対して燃焼速度及びFilling power(cc/g)が低いが、原料自体が有する香味成分及び内容成分保持特性に優れた特性を有する。したがって、このような特性を活用して、シガレットロッドの、例えば、重さ、硬度、燃焼特性、気孔性などを含む物理性及び味などを制御することができる。
【0037】
加熱式エアロゾル発生物品を構成する再構成タバコの種類、例えば、製紙式、スラリー式、押出式板状葉など各再構成タバコの物理的特性のパラメータ、例えば、厚さ、坪量、気孔度、Filling power、Formationなど、各再構成タバコの内容成分差、例えば、ニコチン、糖などによって2種以上を組み合わせてシガレットロッドの物理的特性を付与し、味と香味成分とを付与することができる。このような方法で組み合わせられたシガレットロッドは、硬度、重さ、燃焼特性、気孔性などの物理的特性差によって多様な製品特性付与が可能である。
【0038】
また、刻みたばこ形態のシガレットロッドは、不均一な密度傾向を示しうるが、前記のように異なる密度の板状葉2種以上を使用することで、そのようなロッド長による不均一の密度傾向を減少させうる。
【0039】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0040】
図1は、ホルダーにシガレットが挿入された一例を示す図面である。
【0041】
図1を参照すれば、シガレット2は、ホルダー1に挿入される。シガレット2が挿入されれば、ヒータ130は、シガレット2の内部に位置される。したがって、加熱されたヒータ130によってシガレット2のエアロゾル生成物質が加熱され、それにより、エアロゾルが生成される。
【0042】
シガレット2は、一般的な燃焼型シガレットと類似した形状を有する。例えば、シガレット2は、エアロゾル生成物質を含む第1部分210とフィルタなどを含む第2部分220とに区分される。
【0043】
ホルダー1の内部には、第1部分210全体が挿入され、第2部分220は、外部に露出されうる。または、ホルダー1の内部に第1部分210の一部のみ挿入されても、第1部分210及び第2部分220の一部が挿入されてもよい。
【0044】
ユーザは、第2部分220を口にした状態でエアロゾルを吸い込むことができる。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分210を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分220を通過してユーザの口に伝達される。
【0045】
外部空気は、ホルダー1に形成された少なくとも1つの空気通路を介して流入される。または、外部空気は、シガレット2の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を介して流入されてもよい。
【0046】
図2は、シガレットの一例を示す構成図である。
【0047】
図2を参照すれば、シガレット2は、タバコロッド210、第1フィルタセグメント221、冷却構造物222及び第2フィルタセグメント223を含む。図1を参照して上述した第1部分は、タバコロッド210を含み、第2部分は、第1フィルタセグメント221、冷却構造物222及び第2フィルタセグメント223を含む。
【0048】
図2を参照すれば、シガレット2は、ラッパ231、232、233、234、235、236によって包装される。例えば、タバコロッド210は、第1ラッパ231によって包装され、第1フィルタセグメント221は、第2ラッパ232によって包装される。また、冷却構造物222は、第3ラッパ233によって包装され、第2フィルタセグメント223は、第4ラッパ234によって包装される。
【0049】
第5ラッパ235は、第1ラッパ231、第2ラッパ232及び第3ラッパ233の外郭に取り囲まれる。言い換えれば、シガレット2のタバコロッド210、第1フィルタセグメント221及び冷却構造物222は、第5ラッパ235によってさらに包装される。また、第6ラッパ236は、第5ラッパ235の少なくとも一部及び第4ラッパ234の外郭に取り囲まれる。言い換えれば、シガレット2の冷却構造物222の少なくとも一部及び第2フィルタセグメント223は、第6ラッパ236によってさらに包装される。
【0050】
第1ラッパ231、第2ラッパ232、第5ラッパ235及び第6ラッパ236は、一般的な巻紙によっても作製される。例えば、第1ラッパ231、第2ラッパ232、第5ラッパ235及び第6ラッパ236は、多孔質巻紙または無多孔質巻紙でもある。例えば、第1ラッパ231の厚さは、約61μmであり、気孔度は、約15CUであり、第2ラッパ232の厚さは、約63μmであり、気孔度は、約15CUでもあるが、その限りではない。また、第5ラッパ236の厚さは、約66μmであり、気孔度は、約10CUであり、第6ラッパ236の厚さは、66μmであり、気孔度は、約17CUでもあるが、その限りではない。
【0051】
また、第1ラッパ231及び/または、第2ラッパ232の内側面には、アルミニウムホイルがさらに含まれる。
【0052】
第3ラッパ233及び第4ラッパ234は、ハード巻紙によっても作製される。例えば、第3ラッパ233の厚さは、約158μmであり、気孔度は、約33CUであり、第4ラッパ234の厚さは、約155μmであり、気孔度は、約46CUでもあるが、その限りではない。
【0053】
第5ラッパ235及び第6ラッパ236は、所定の物質が内添されうる。ここで、所定物質の例としては、シリコンが該当するが、それに限定されない。例えば、シリコンは、温度による変化が少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、または電気絶縁性などの特性を有する。但し、シリコンではないとしても、上述した特性を有する物質であれば、制限なしに第5ラッパ235及び第6ラッパ236に塗布(またはコーティング)されうる。
【0054】
第5ラッパ235及び第6ラッパ236は、シガレット2が燃焼される現象を防止することができる。例えば、タバコロッド210がヒータ130によって加熱されれば、シガレット2が燃焼される可能性がある。具体的に、タバコロッド210に含まれた物質のうち、いずれか1つの発火点以上に温度が上昇する場合、シガレット2が燃焼される。このような場合にも、第5ラッパ235及び第6ラッパ236は、不燃性物質を含むので、シガレット2が燃焼される現象が防止される。
【0055】
また、第5ラッパ235は、シガレット2で生成される物質によってホルダー1が汚染されることを防止する。ユーザのパフによって、シガレット2内で液体物質が生成される。例えば、シガレット2で生成されたエアロゾルが外部空気によって冷却することで、液体物質(例えば、水分など)が生成される。第5ラッパ235がタバコロッド210及び/または、第1フィルタセグメント221を包装することにより、シガレット2内で生成された液体物質がシガレット2の外部に漏れることが防止される。したがって、ホルダー1の内部がシガレット2で生成された液体物質によって汚染される現象が防止される。
【0056】
シガレット2の直径は、5mmないし9mmの範囲以内であり、長さは、約45mmでもあるが、その限りではない。例えば、タバコロッド210の長さは、約11.5mm、第1フィルタセグメント221の長さは、約8mm、冷却構造物222の長さは、約18.5mm、第2フィルタセグメント223の長さは、約7mmでもあるが、その限りではない。
【0057】
図2に図示されたシガレット2の構造は、一例に過ぎず、一部構成が省略される。例えば、シガレット2には、第1フィルタセグメント221、冷却構造物222及び第2フィルタセグメント223のうち、1つ以上が含まれない。
【0058】
タバコロッド210は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0059】
また、タバコロッド210は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。例えば、風味剤は、甘草、ショ糖、果糖シロップ、イソ甘味剤(isosweet)、ココア、ラベンダ、シナモン、カルダモン、セロリ、フェヌグリーク、カスカリラ、白檀、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、ローズオイル、バニラ、レモンオイル、オレンジオイル、ミントオイル、桂皮、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、カモマイル、メントール、桂皮、イランイラン、サルビア、スペアミント、生姜、コリアンダーまたはコーヒーなどを含んでもよい。また、湿潤剤は、グリセリンまたはプロピレングリコールなどを含んでもよい。
【0060】
一例として、タバコロッド210は、板状葉シート(reconstituent tobacco sheet)として充填される。
【0061】
他の例として、タバコロッド210は、刻みたばこで充填される。ここで、タバコ刻みたばこは、板状葉シートを細かく切断することで生成される。
【0062】
また他の例として、タバコロッド310は、板状葉シートが細く切られた複数のタバコストランドで充填される。例えば、タバコロッド310は、複数のタバコストランドが互いに同一方向(平行)に、またはランダムに合わせられて形成される。
【0063】
例えば、板状葉シートは、下記のような過程によって製造される。まず、タバコ原料を粉砕し、エアロゾル生成物質(例えば、グリセリン、プロピレングリコールなど)、加香液、バインダ(例えば、グアガム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース(CMC:carboxymethylcellulose)など)、水などが混合されたスラリーを作った後、スラリーを用いて板状葉シートを形成する。スラリーを作るとき、天然パルプまたはセルロースが添加され、1個以上のバインダが混合されて使用される。一方、乾燥した板状葉シートを切り刻みまたは細切りにすることで、タバコストランドが生成される。
【0064】
タバコ原料は、タバコ葉片、タバコ茎、及び/またはタバコ処理中に生じたタバコ微粉でもある。また、板状葉シートには、木材セルロース繊維のような他の添加剤が含有されてもよい。
【0065】
スラリーには、エアロゾル生成物質が5%ないし40%が添加され、板状葉シートには、エアロゾル生成物質が2%ないし35%が残留される。望ましくは、板状葉シートには、エアロゾル生成物質が5%ないし30%が残留される。
【0066】
また、タバコロッド210が第1ラッパ231によって包装される過程以前に、メントールまたは保湿剤などの加香液をタバコロッド210の中央に噴射して添加することができる。
【0067】
第1フィルタセグメント221は、酢酸セルロースフィルタでもある。例えば、第1フィルタセグメント221は、内部に中空を含むチューブ状の構造物でもある。第1フィルタセグメント221の長さは、4mmないし30mmの範囲内で適切な長さが採用されるが、それに限定されない。望ましくは、第1フィルタセグメント221の長さは、8mmにもなるが、それに限定されない。
【0068】
第1フィルタセグメント221に含まれた中空の直径は、2mmないし4.5mmの範囲内で適切な直径が採用されるが、それに限定されない。
【0069】
第1フィルタセグメント221の製造時に可塑剤の含量を調節することで、第1フィルタセグメント221の硬度が調整される。
【0070】
また、第1フィルタセグメント221は、内部(例えば、中空)に同一または異形の材質のフィルム、チューブなどの構造物を挿入して製造される。
【0071】
第1フィルタセグメント221は、酢酸セルロースを用いて製造される。これにより、ヒータ130が挿入される場合、タバコロッド210の内部物質が後方に押される現象を防止することもでき、エアロゾルの冷却効果が発生する。
【0072】
冷却構造物222は、ヒータ130がタバコロッド210を加熱することで生成されたエアロゾルを冷却させる。したがって、ユーザは、適当な温度に冷却されたエアロゾルを吸入することができる。
【0073】
冷却構造物222の長さまたは直径は、シガレット2の形態によって多様に決定される。例えば、冷却構造物222の長さは、7mmないし20mmの範囲内で適切に採用される。望ましくは、冷却構造物222の長さは、約18.5mmにもなるが、それに限定されない。
【0074】
冷却構造物222は、巻縮されたポリマーシートによって形成される。ここで、ポリマーシートは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、酢酸セルロース(CA)及びアルミニウムホイルからなる群から選択された材料によっても作製される。冷却構造物222が巻縮されたポリマーシートによって形成されることにより、冷却構造物222は、縦方向に延びる複数のチャネルを含んでもよい。ここで、チャネルは、気体(例えば、空気または、エアロゾル)が通過する通路を意味する。
【0075】
例えば、冷却構造物222は、約5μmと約500μmとの間、例えば、約10μmと約250μmとの間の厚さを有する材料によって形成される。また、冷却構造物222の全表面積は、約300mm/mmと約1000mm/mmとの間になる。また、エアロゾル冷却要素は、比表面積が約10mm/mgと約100mm/mgとの間の材料によって形成される。
【0076】
一方、冷却構造物222は、揮発性香味成分を含むスレッド(thread)が含まれる。ここで、揮発性香味成分は、メントールでもあるが、その限りではない。例えば、スレッドには、1.5mg以上のメントールを冷却構造物222に提供するために、十分な量のメントールが充填される。
【0077】
第2フィルタセグメント223は、酢酸セルロースフィルタでもある。第2フィルタセグメント223の長さは、4mmないし20mmの範囲内で適切に採用される。例えば、第2フィルタセグメント223の長さは、約7mmにもなるが、それに限定されない。
【0078】
第2フィルタセグメント223を作製する過程で、第2フィルタセグメント223に加香液を噴射することで、香味が発生するようにも作製される。または、加香液が塗布された別途の繊維を第2フィルタセグメント223の内部に挿入してもよい。タバコロッド210で生成されたエアロゾルは、冷却構造物222を通過することにより、冷却され、冷却されたエアロゾルが第2フィルタセグメント223を介してユーザに伝達される。したがって、第2フィルタセグメント223に加香要素が添加される場合、ユーザに伝達される香味の持続性が増進される効果が発生する。
【0079】
図3は、一実施例による充填されたロッドを説明するための図面である。
【0080】
図3を参照すれば、ロッド210には、板状葉または刻みたばこが充填される。ここで、充填される板状葉または刻みたばこは、多様な板状葉製造工法で製造される。例えば、製紙式板状葉製造工法、スラリー式板状葉製造工法、押出式板状葉製造工法で製造され、少なくとも2個以上の板状葉製造工法を混合して製造される。
【0081】
また、互いに異なる板状葉製造工法を用いて製造された再構成タバコを混合してロッドを製造することを説明したが、前述した板状葉製造工法のうち、いずれか1つの板状葉製造工法で製造された再構成タバコに、葉タバコ刻みたばこを混合してエアロゾル形成ロッドを製造してもよい。ここで、葉タバコ刻みたばこは、黄色種、バーレー種、オリエント種、シガー葉、トーストなどを含んでもよい。
【0082】
また、互いに異なる板状葉製造工法で製造された2種の再構成タバコに、葉タバコ刻みたばこを混合して加熱式エアロゾル発生物品を製造してもよい。
【0083】
実施例において、加熱式エアロゾル発生物品を構成する再構成タバコの種類、例えば、製紙式、スラリー式、押出式板状葉など、各再構成タバコの物理的特性のパラメータ、例えば、厚さ、坪量、気孔度、Filling power、Formationなど、各再構成タバコの内容成分差、例えば、ニコチン、糖などによって2種以上を組み合わせてシガレットロッドの物理的特性を付与し、味と香味成分とを付与することができる。
【0084】
図4は、一実施例によるエアロゾル形成ロッドの製造方法を説明するための概略図である。
【0085】
図4を参照すれば、製紙式工法400によって製造された第1再構成タバコと、スラリー工法410によって製造された第2再構成タバコを所定の比率で混合して混合再構成タバコ420を製造する。ここで、製紙式工法及びスラリー工法のみを説明したが、それに限定されず、互いに異なる板状葉製造工法を利用する場合をいずれも含むということは言うまでもない。
【0086】
製紙式工法400によって製造された再構成タバコは、工法の特性上、シート内の多孔性構造を有しており、気孔性に優れ、燃焼速度が速く、Filling power(cc/g)に優れる。一方、スラリー工法410によって製造された再構成タバコは、工法の特性上、シート密度が高く、製紙式に対して燃焼速度及びFilling power(cc/g)が低いが、原料自体が有する香味成分及び内容成分保持特性に優れる。したがって、そのような特性を活用して、所定の比率、例えば、少なくとも10%以上の他の工法で製造された再構成タバコを混合することで、シガレットロッド物理性、例えば、重さ、硬度、燃焼特性、気孔性、味などを制御することができる。
【0087】
下記表1は、スラリー板状葉100%に対して製紙式または押出式板状葉30%を混合した場合の物理性をテストした結果である。ロッドの物理性は、各板状葉固有特性によってロッド重さ、吸引抵抗、膨潤性の差を示す。
【0088】
【表1】
【0089】
すなわち、製紙式板状葉を混合するとき、製紙式板状葉の高い膨潤性によって同じロッド体積でロッド重さは減少し、混合刻みたばこ膨潤性は良好になる。スラリー式板状葉に押出式板状葉を30%混合するとき、吸引抵抗が大きくなることを確認した。実施例によるそれぞれの板状葉製造工法が有するシート固有特性を活用して、板状葉種類が異なるか、物理的特性が異なるか、主要成分が異なる板状葉を2種以上混合使用してシガレットロッドの物理性及び味を制御することで、多様なエアロゾル形成製品特性の具現が可能である。
【0090】
実施例では、板状葉または刻みたばこの混合のみを説明したが、それに限定されず、板状葉刻みたばこをベースにし、葉タバコ刻みたばこを少なくとも10%以上混合使用することで、ロッドの物理的特性及び味を制御することもできる。ここで、葉タバコ刻みたばこは、黄色種、バーレー種、オリエント種、シガー葉、トーストなどを含んでもよい。
【0091】
実施例では、互いに異なる板状葉製造工法で製造された再構成タバコたちを混合することを説明したが、それに限定されず、特定板状葉製造工法で製造された再構成タバコと、葉タバコ刻みたばこを所定の比率で混合した混合再構成タバコでもって、エアロゾル形成ロッドを製造することもできる。ここで、再構成タバコに、黄色種、バーレー種、オリエント種、シガー葉及びトーストのうち、選択された少なくとも1つの葉タバコ刻みたばこを約10%程度混合して混合再構成タバコとしてエアロゾル形成ロッドを製造することができる。ここで、10%程度の混合比率は、例示的なものであって、それに限定されないということは言うまでもない。
【0092】
本実施例に係わる技術分野において通常の知識を有する者ならば、前記記載の本質的な特性から外れない範囲内で変形された形態に具現可能であることを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれると解釈されなければならない。
図1
図2
図3
図4