(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022084975
(43)【公開日】2022-06-08
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20220601BHJP
E04G 23/08 20060101ALI20220601BHJP
【FI】
G06Q50/08
E04G23/08 Z ESW
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020196436
(22)【出願日】2020-11-27
(71)【出願人】
【識別番号】511206216
【氏名又は名称】西川 忠男
(74)【代理人】
【識別番号】100081673
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100141483
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 生吾
(74)【代理人】
【識別番号】100166659
【弁理士】
【氏名又は名称】楠 和也
(72)【発明者】
【氏名】西川 忠男
【テーマコード(参考)】
2E176
5L049
【Fターム(参考)】
2E176AA01
2E176AA07
2E176DD64
5L049CC07
(57)【要約】
【課題】構造物を撮影した撮影画像に基づいてその構造物の解体に必要な情報を出力させるための情報処理装置を提供すること。
【解決手段】構造物の解体に必要な情報を出力する処理を実行するための情報処理装置であって、解体対象の構造物を撮影した撮影画像を取得する撮影画像取得部と、前記撮影画像に基づいて、少なくとも構造物の構造種類情報を含む構造物情報を出力する構造物情報出力部とを備えるようにした。さらに、構造物情報に基づいて、当該構造物の解体に必要な工程情報、解体費用情報のうち少なくとも1つを含む解体予測情報を出力する解体予測情報出力部を備えるようにしてもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物の解体に必要な情報を出力する処理を実行するための情報処理装置であって、
解体対象の構造物を撮影した撮影画像を取得する撮影画像取得部と、
前記撮影画像に基づいて、少なくとも構造物の構造種類情報を含む構造物情報を出力する構造物情報出力部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
構造物情報出力部は、構造物に関する撮影画像を入力して構造物情報を出力することについて予め学習を行った学習済モデルを用いて構造物情報を出力する
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記構造物情報に基づいて、当該構造物の解体に必要な工程情報、解体費用情報のうち少なくとも1つを含む解体予測情報を出力する解体予測情報出力部をさらに備える
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記構造物情報は、構造種類情報として、鉄筋コンクリート造(RC)、又は、鉄骨鉄筋コンリート造(SRC)を出力する場合に、鉄筋の施工状態に関する予測結果である鉄筋施工情報を併せて出力する
請求項1から請求項3の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記構造物情報は、構造物について予測される躯体構造を示す躯体予測データを含む
請求項1から請求項3の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
構造物の解体に必要な情報を出力する処理をコンピュータに実現させるための情報処理プログラムであって、
前記コンピュータに、
解体対象の構造物を撮影した撮影画像を取得する撮影画像機能と、
前記撮影画像に基づいて、少なくとも構造物の構造種類情報を含む構造物情報を出力する構造物情報出力機能と
を実現させること特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造物を撮影した撮影画像に基づいてその構造物の解体に必要な情報を出力させるための情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
家屋などの建築物を含む構造物について解体を行う場合、事前に解体に必要な工程、ゴミの総量、費用などの見積りが必要となることがある。これらの解体に関する見積りを正確に行うためには、(1)木造、鉄骨(重量鉄骨、軽量鉄骨)、鉄筋コンクリート造(RC)、鉄骨鉄筋コンリート造(SRC)などの構造種類情報、(2)建築面積、延床面積などの構造物サイズ情報などの様々な情報が必要となる。
【0003】
例えば、特許文献1には、解体すべき建築物から生じる廃棄物の発生量を適切に予測して、計画的な解体処理を行うことのきる解体工事における廃棄物の最適処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1によれば、解体すべき建築物から生じる廃棄物の発生量を予測可能であるが、この特許文献1において廃棄物の発生量を予測するためには、解体工事の依頼者から送られるCADデータ等の建築物に関するデータが必要であるため、そのような建築物に関するデータを有しない状況において解体に関する見積り等を行うことができないという問題があった。すなわち、建築物等の構造物の内部の詳細な構造が分からない状況において解体に必要な情報を取得することができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、構造物を撮影した撮影画像に基づいてその構造物の解体に必要な情報を出力させるための情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報処理装置は、構造物の解体に必要な情報を出力する処理を実行するための情報処理装置であって、解体対象の構造物を撮影した撮影画像を取得する撮影画像取得部と、前記撮影画像に基づいて、少なくとも構造物の構造種類情報を含む構造物情報を出力する構造物情報出力部とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る情報処理装置において、さらに、構造物情報出力部は、構造物に関する撮影画像を入力して構造物情報を出力することについて予め学習を行った学習済モデルを用いて構造物情報を出力することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る情報処理装置において、さらに、前記構造物情報に基づいて、当該構造物の解体に必要な工程情報、解体費用情報のうち少なくとも1つを含む解体予測情報を出力する解体予測情報出力部をさらに備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る情報処理装置において、さらに、前記構造物情報は、構造種類情報として、鉄筋コンクリート造(RC)、又は、鉄骨鉄筋コンリート造(SRC)を出力する場合に、鉄筋の施工状態に関する予測結果である鉄筋施工情報を併せて出力することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る情報処理装置において、さらに、前記構造物情報は、構造物について予測される躯体構造を示す躯体予測データを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明に係る情報処理プログラムは、構造物の解体に必要な情報を出力する処理をコンピュータに実現させるための情報処理プログラムであって、前記コンピュータに、解体対象の構造物を撮影した撮影画像を取得する撮影画像機能と、前記撮影画像に基づいて、少なくとも構造物の構造種類情報を含む構造物情報を出力する構造物情報出力機能とを実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、解体対象の構造物を撮影した撮影画像を取得する撮影画像取得部と、撮影画像に基づいて、少なくとも構造物の構造種類情報を含む構造物情報を出力する構造物情報出力部とを備えるようにしたので、CADデータ等の構造物に関する詳細なデータが存在しない状況から、撮影画像のみを用いて構造物情報を出力することが可能となる。また、構造物に関する撮影画像を入力して構造物情報を出力することについて予め学習を行った学習済モデルを用いて構造物情報を出力するようにしたので、撮影画像と正解構造物情報とからなる教師データに基づいて学習した学習傾向に基づいて精度の高い推論を行って構造物情報を出力することが可能となる。また、構造物情報に基づいて、当該構造物の解体に必要な工程情報、解体費用情報のうち少なくとも1つを含む解体予測情報を出力する解体予測情報出力部をさらに備えるようにしたので、撮影画像から解体必要な情報として工程情報か解体費用情報のうち少なくとも何れか1つの情報を取得することが可能となる。また、構造物情報は、構造物について予測される躯体構造を示す躯体予測データを含むようにしたので、撮影画像から躯体予測データを得ることで、精度の高い解体予測情報の取得が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に係る情報処理装置10の構成の一例を表したブロック図である。
【
図2】本発明に係る情報処理装置10において使用する学習済モデルの一例を表した説明図である。
【
図3】本発明に係る情報処理装置10において使用する学習済モデルの一例を表した説明図である。
【
図4】本発明に係る情報処理装置10における情報処理の流れの一例を表したフローチャート図である。
【
図5】本発明に係る情報処理装置10において扱う構造物の一例を表した斜視図である。
【
図6】本発明に係る情報処理装置10において扱う構造物の躯体構造の一例を表した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照しながら、第1の実施の形態に係る情報処理装置の例について説明する。
図1は、本発明に係る情報処理装置10の構成の一例を表したブロック図である。
図1に示すように、情報処理装置10は、撮影画像取得部11と、構造物情報出力部12と、解体予測情報出力部13と、記憶部14とを備えている。
【0016】
なお、情報処理装置10は、専用マシンとして設計した装置であってもよいが、一般的なコンピュータやサーバ装置によって実現可能なものであるものとする。すなわち、情報処理装置10は、一般的なコンピュータやサーバ装置が通常備えているであろうCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)と、GPU(Graphics Processing Unit:画像処理装置)と、メモリと、ハードディスクドライブ、SSD等のストレージと、通信ネットワークと接続するための通信装置とを備えており、これらがバスを介して接続されているものとする。情報処理装置10の各部における処理は、これらの各部における処理を実行するためのプログラムをメモリから読み込んで制御部(制御回路、Processing circuit、Processing circuitry)として機能するCPUやGPUにおいて実行することで実現する。言い換えると、当該プログラムの実行により、プロセッサ(処理回路)が、各装置の各処理を実行できるように構成される。
【0017】
また、単独の装置として説明を行うが、これに限定されるものではなく、通信ネットワークを介して他の機器と接続可能に構成してもよい。例えば、後述する学習済モデルについては通信ネットワークを介して接続可能なサーバ装置に備えさせてもよく、サーバ装置において学習済モデルに基づく推論を実行する構成としてもよい。この他にも、特に言及しない箇所においても通信ネットワークを介して他の機器と接続する構成を採用することが可能である。
【0018】
撮影画像取得部11は、解体対象の構造物を撮影した撮影画像を取得する機能を有する。撮影画像は、解体対象の構造物を撮影したものであればどのようなものであってもよい。一例としては、解体対象の構造物を斜め方向から撮影した撮影画像であってもよいし、前後左右の4方向から撮影した4枚の撮影画像であってもよい。撮影画像取得部11において取得した撮影画像は、後述する記憶部14に記憶させる。
【0019】
構造物情報出力部12は、撮影画像に基づいて、少なくとも構造物の構造種類情報を含む構造物情報を出力する機能を有する。ここで、構造物情報とは、構造物の特徴を示す情報であり、後述の解体予測情報を高精度に算出するために有効な情報のことをいう。具体的には、構造種類情報、構造物サイズ情報などが該当する。構造種類情報とは、木造、鉄骨(重量鉄骨、軽量鉄骨)、鉄筋コンクリート造(RC)、鉄骨鉄筋コンリート造(SRC)などの構造物の種類に関する情報のことをいう。また、構造物サイズ情報とは、階層数、建築高さ、建築面積、延床面積などの構造物の大きさに関する情報のことをいう。構造物情報出力部12は、構造物情報を算出して出力可能であればどのような構成であってもよいが、例えば、入力された撮影画像に基づいて構造物情報を出力することについて予め学習を行った学習済モデルを採用することが考えられる。学習に際しては、構造物の撮影画像とその構造物の正解構造物情報を1組のセットとした教師データを複数組用意する。そして、所定の構造のニューラルネットワークに対して撮影画像を入力し、構造物情報を出力させ、出力された構造物情報と教師データの正解構造物情報とを用いて損失を計算して、損失を低減させるようにニューラルネットワークの重みとバイアスを更新することで学習を行う。学習が進んだニューラルネットワークは精度の高い構造物情報を出力可能な学習済モデルとして機能する。構造物情報出力部12において取得した構造物情報は、後述する記憶部14に記憶させる。
【0020】
また、構造物情報出力部12において、構造種類情報として、鉄筋コンクリート造(RC)、又は、鉄骨鉄筋コンリート造(SRC)を出力する場合に、鉄筋の総本数、あるいは、鉄筋の密度の情報など、鉄筋の施工状態に関する予測結果である鉄筋施工情報を併せて出力するようにしてもよい。鉄筋施工情報を出力することができれば、構造物の解体費用や解体工程の予測をより高精度に行うことが期待できるといえる。
【0021】
また、構造物情報出力部12は、構造物情報として、その構造物の躯体構造の予測結果である躯体予測データを出力するようにしてもよい。躯体予測データは、躯体構造を示す建築図面データであってもよいし、躯体構造を3次元で表現可能なCADデータのような3次元モデルデータであってもよい。このような躯体予測データがあれば、後述の解体予測情報の算出をより高精度に行うことが可能となる。なお、躯体予測データに対して鉄筋施工情報を含ませるようにしてもよい。
【0022】
解体予測情報出力部13は、構造物情報に基づいて、当該構造物の解体に必要な工程情報、解体費用情報のうち少なくとも1つを含む解体予測情報を出力する機能を有する。ここで、解体予測情報とは、構造物情報(撮影画像)から予測可能な構造物の解体に必要な情報のことをいう。解体予測情報は、構造物の解体に必要な情報であればどのような情報であっても該当するが、構造物の解体に必要な工程情報、解体費用情報のうち少なくとも1つを含むことが好ましい。構造物の解体に必要な工程情報とは、解体完了までに必要な工程を示す情報のことをいう。構造物の構造種類、躯体構造等に応じて工程情報が変化する可能性があり、事前に工程情報を出力することで解体時の作業を予測することが可能となる。また、解体費用情報とは、構造物情報から予測される解体費用の見積額を示す情報のことをいう。この解体予測情報出力部13における処理は、解体予測情報を算出して出力可能であればどのような構成であってもよいが、例えば、構造物情報に基づいたルールベースの算出方法とすることが考えられるし、また、入力された構造物情報に基づいて解体予測情報を出力することについて予め学習を行った学習済モデルを採用することが考えられる。学習に際しては、構造物情報とその構造物の正解解体予測情報を1組のセットとした教師データを複数組用意する。そして、所定の構造のニューラルネットワークに対して構造物情報を入力し、解体予測情報を出力させ、出力された解体予測情報と教師データの正解解体予測情報とを用いて損失を計算して、損失を低減させるようにニューラルネットワークの重みとバイアスを更新することで学習を行う。学習が進んだニューラルネットワークは精度の高い解体予測情報を出力可能な学習済モデルとして機能する。
【0023】
記憶部14は、情報処理装置10における各部の処理に必要な情報を記憶し、また、各部の処理で生じた各種の情報を記憶する機能を有する。
【0024】
図2及び
図3は、本発明に係る情報処理装置10において使用する学習済モデルの一例を表した説明図である。構造物情報出力部12や解体予測情報出力部13における処理は必ずしも学習済モデルを用いる例に限定されるわけではないが、学習済モデルを採用する場合には、この
図2及び
図3に示す第1学習済モデル及び第2学習済モデルのような例が考えられる。
図2は、構造物情報を出力することについて予めニューラルネットワークに対する学習を行った第1学習済モデルを表している。この第1学習済モデルに対して入力される撮影画像については、予め縦横それぞれの画素数を定めておいて、定められた画素数の撮影画像データとすることが好ましい。また、
図3は、解体予測情報を出力することについて予めニューラルネットワークに対する学習を行った第2学習済モデルを表している。
【0025】
次に、情報処理装置10における情報処理の流れについて説明する。
図4は、本発明に係る情報処理装置10における情報処理の流れの一例を表したフローチャート図である。
図4に示すように、情報処理は、情報処理装置10において対象となる構造物を撮影した撮影画像を取得することによって開始される(ステップS101)。次に、情報処理装置10は、取得した撮影画像に基づいて構造物情報を算出して出力する(ステップS102)。そして、情報処理装置10は、構造物情報に基づいて解体予測情報を算出して出力して(ステップS103)、処理を終了する。
【0026】
図5は、本発明に係る情報処理装置10において扱う構造物の一例を表した斜視図である。この
図5のように、構造物の外観しか情報が存在しない状況において、撮影画像に基づいて構造物情報を得ることができれば、構造物の解体に必要な情報を簡単に提供することが可能となる。
【0027】
図6は、本発明に係る情報処理装置10において扱う構造物の躯体構造の一例を表した斜視図である。
図5に示す構造物について、本発明に係る情報処理装置10に基づいて構造物情報を出力させた際に、この
図6に示すような形で構造種類及び躯体構造が明らかとなれば、解体予測情報を高精度に算出することが可能となる。
【0028】
以上のように、本発明に係る情報処理装置10によれば、解体対象の構造物を撮影した撮影画像を取得する撮影画像取得部と、撮影画像に基づいて、少なくとも構造物の構造種類情報を含む構造物情報を出力する構造物情報出力部とを備えるようにしたので、CADデータ等の構造物に関する詳細なデータが存在しない状況から、撮影画像のみを用いて構造物情報を出力することが可能となる。
【0029】
また、本発明に係る情報処理装置10によれば、構造物に関する撮影画像を入力して構造物情報を出力することについて予め学習を行った学習済モデルを用いて構造物情報を出力するようにしたので、撮影画像と正解構造物情報とからなる教師データに基づいて学習した学習傾向に基づいて精度の高い推論を行って構造物情報を出力することが可能となる。
【0030】
また、本発明に係る情報処理装置10によれば、構造物情報に基づいて、当該構造物の解体に必要な工程情報、解体費用情報のうち少なくとも1つを含む解体予測情報を出力する解体予測情報出力部をさらに備えるようにしたので、撮影画像から解体必要な情報として工程情報か解体費用情報のうち少なくとも何れか1つの情報を取得することが可能となる。
【0031】
また、本発明に係る情報処理装置10によれば、構造物情報は、構造物について予測される躯体構造を示す躯体予測データを含むようにしたので、撮影画像から躯体予測データを得ることで、精度の高い解体予測情報の取得が可能となる。
【0032】
なお、上記の本発明に係る情報処理装置10を実現する際に、構造物情報として何を出力させて、解体予測情報として何を出力させるかは適宜設定可能であるが、最小限の構成の一例としては、構造物情報として構造種類情報を出力させ、解体予測情報として解体費用情報を出力させる構成が考えられる。このような最小限の構成であっても、撮影画像から解体費用の見積りを行うことが可能となる。
【0033】
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、構造物情報出力部12は、撮影画像に基づいて構造物情報を出力する構成であるものとして説明を行ったが、これに限定されるものではない。例えば、構造物情報出力部12に対して、撮影画像に加えて構造物の図面データを入力する構成としてもよい。構造物情報出力部12に対して補助的に入力される図面データは、構造物の最新の図面データである必要はなく、対象の構造物について増改築が行われる以前の古い図面データであってもよいものとする。
【0034】
このように、構造物情報出力部12に対する入力データとして図面データを補助的に用いるようにすることで、構造物情報の予測精度が向上するという効果が得られる。
【符号の説明】
【0035】
10 情報処理装置
11 撮影画像取得部
12 構造物情報出力部
13 解体予測情報出力部
14 記憶部