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特開2022-85193ロボット制御装置、把持システムおよびロボット制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022085193
(43)【公開日】2022-06-08
(54)【発明の名称】ロボット制御装置、把持システムおよびロボット制御方法
(51)【国際特許分類】
   B25J 13/08 20060101AFI20220601BHJP
【FI】
B25J13/08 Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020196750
(22)【出願日】2020-11-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005197
【氏名又は名称】株式会社不二越
(74)【代理人】
【識別番号】100120400
【弁理士】
【氏名又は名称】飛田 高介
(74)【代理人】
【識別番号】100124110
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 大介
(72)【発明者】
【氏名】見上 慧
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS12
3C707ES03
3C707ET05
3C707EU02
3C707HS20
3C707HS27
3C707KS03
3C707KS30
3C707KT01
3C707KT05
(57)【要約】
【課題】脆性材料からなる部品や食品など易損品に対しても接触時の衝撃力によるワークの破損を防ぎつつ、動作速度を落とさず安定した把持および搬送を可能にするロボット制御装置を提供する。
【解決手段】ワークを把持する把持部と、2つの気室の差圧によって把持部を駆動する空気圧アクチュエータと、を有するロボットハンドを制御するロボット制御装置であって、ワークと把持部の接触を検出する把持力検出部と、ワークと把持部の接触後に、2つの気室の圧力を、差圧を一定にしながら、接触前より高い圧力に調整する圧力調整部と、を備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを把持する把持部と、2つの気室の差圧によって前記把持部を駆動する空気圧アクチュエータと、を有するロボットハンドを制御するロボット制御装置であって、
ワークと前記把持部の接触を検出する把持力検出部と、
ワークと前記把持部の接触後に、前記2つの気室の圧力を、差圧を一定にしながら、接触前より高い圧力に調整する圧力調整部と、
を備えることを特徴とするロボット制御装置。
【請求項2】
ワークを把持する把持部と、2つの気室の差圧によって前記把持部を駆動する空気圧アクチュエータと、を有するロボットハンドを制御するロボット制御装置であって、
ワークと前記把持部の接触を検出する把持力検出部と、
ワークと前記把持部の接触後に、前記2つの気室の圧力を、差圧を一定にしながら、前記ワークを持ち上げるに足りる剛性を得られる圧力に上昇させる圧力調整部と、
を備えることを特徴とするロボット制御装置。
【請求項3】
前記把持部の位置を制御する位置制御部を備え、
ワークと前記把持部の接触後であって、前記2つの気室の圧力を接触前より高い圧力に調整した後に、接触を検出した位置から所定の距離だけ前記把持部をワークに対して離隔もしくは接近させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロボット制御装置。
【請求項4】
前記把持力検出部は、前記2つの気室の圧力と前記空気圧アクチュエータの位置情報から把持力を検出し、把持力が生じたことをもって接触を検出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のロボット制御装置。
【請求項5】
2つ以上の前記空気圧アクチュエータと、2つ以上の前記把持部を備え、
前記2つ以上の空気圧アクチュエータによって前記2つ以上の把持部をそれぞれ独立して駆動することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のロボット制御装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のロボット制御装置と、
ワークを把持する把持部と、2つの気室の差圧によって前記把持部を駆動する空気圧アクチュエータと、を有するロボットハンドと、
前記ロボットハンドを所定の位置に移動させるロボットアームとを備えたことを特徴とする把持システム。
【請求項7】
2つ以上の指を有する把持部と、2つの気室の差圧によって前記把持部を駆動する空気圧アクチュエータと、を有するロボットハンドを制御するロボット制御方法であって、
ワークと前記把持部の接触を検出し、
ワークと前記把持部の接触後に、前記2つの気室との差圧を一定にしながら、該2つの気室の圧力を接触前より高い圧力に調整することを特徴とするロボット制御方法。
【請求項8】
前記ワークと前記把持部との接触前における前記2つの気室の圧力を、接触後の前記2つの気室の圧力より低い圧力に調整することを特徴とする請求項7に記載のロボット制御方法。
【請求項9】
ワークと前記把持部の接触後であって、前記2つの気室の圧力を接触前より高い圧力に調整した後に、接触を検出した位置から所定の距離だけ前記把持部の指をワークに対して離隔もしくは接近させることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のロボット制御方法。
【請求項10】
請求項7から請求項9に記載のロボット制御方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット制御装置、把持システムおよび、ロボット制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
工場等の生産現場において、把持対象物であるワークの把持や搬送を目的として、ロボットハンドなどを含む把持システム、およびこれを制御する制御装置が利用されている。
【0003】
一般的にロボットハンドは、把持部の動作パターンを予めプログラムした上で使用される。具体的な動作パターンとして、例えば把持によるワークの破損を防止するため、ワークの近傍で動作速度を低下させるような動作パターンが考えられる。特にワークが柔らかいものや脆性材料からなる部品などの易損品だった場合、速度を低下させることは重要な動作パターンであった。
【0004】
一方、生産現場では、生産性を高める観点からワークの把持は短時間で完了することが好ましい。そのためロボットハンドの動作パターンにおいては可能な限り動作速度を低下させないことが好ましい。
【0005】
さらに、パン生地のようなやわらかいワークの場合、一定の把持力を与え続けると徐々にワークがつぶれてしまい、品質を損なうおそれがある。生産現場において易損品を把持するためには、ワークと把持部が接触した後に把持部を適切な位置で停止させる必要があり、接触位置の検出や衝撃力の抑制等、接触時の動作を適切にコントロールすることが求められる。
【0006】
接触を検出するためには感圧素子などの力センサを把持部に取り付ける方法があるが、耐故障性の低下やロボットハンドの小形軽量化が困難になる問題がある。そこで、従来から力センサレスにロボットハンドの把持力を推定する技術が提案されている。例えば、特許文献1にはモータ駆動電流とモータ回転速度を入力して把持装置の把持力を推定する外乱推定オブザーバを備えた把持力検出方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開第2002-178281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の技術はセンサ情報を元にソフトウェアサーボによって外力への応答を制御しているため、その応答はサーボ系の周波数帯域によって制限される。すると計算時間などによる遅延が存在するため、接触によって発生する衝撃力に対して十分な応答性が確保できるとは限らず、ワークを破損させるおそれがある。
【0009】
また波動歯車装置のように摩擦力が無視できない機械要素が動力伝達部に介在していた場合、外力推定においては不感帯として作用する。そのため駆動電流を小さくしても接触時に大きな衝撃力を与えてしまうおそれがある。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、脆性材料からなる部品や食品など易損品に対しても接触時の衝撃力によるワークの破損を防ぎつつ、動作速度を落とさず安定した把持および搬送を可能にするロボット制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の代表的な構成は、ワークを把持する把持部と、2つの気室の差圧によって把持部を駆動する空気圧アクチュエータと、を有するロボットハンドを制御するロボット制御装置であって、ワークと把持部の接触を検出する把持力検出部と、ワークと把持部の接触後に、2つの気室の圧力を、差圧を一定にしながら、接触前より高い圧力に調整する圧力調整部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の他の代表的な構成は、ワークを把持する把持部と、2つの気室の差圧によって把持部を駆動する空気圧アクチュエータと、を有するロボットハンドを制御するロボット制御装置であって、ワークと把持部の接触を検出する把持力検出部と、ワークと把持部の接触後に、2つの気室の圧力を、差圧を一定にしながら、ワークを持ち上げるに足りる剛性を得られる圧力に上昇させる圧力調整部と、を備えることを特徴とする。
【0013】
上記のロボット制御装置において、把持部の位置を制御する位置制御部を備え、ワークと把持部の接触後であって、2つの気室の圧力を接触前より高い圧力に調整した後に、接触を検出した位置から所定の距離だけ把持部をワークに対して離隔もしくは接近させてもよい。
【0014】
上記のロボット制御装置において、把持力検出部は、2つの気室の圧力と空気圧アクチュエータの位置情報から把持力を検出し、把持力が生じたことをもって接触を検出してもよい。
【0015】
上記のロボット制御装置において、2つ以上の空気圧アクチュエータと、2つ以上の把持部を備え、2つ以上の空気圧アクチュエータによって2つ以上の把持部をそれぞれ独立して駆動してもよい。
【0016】
本発明にかかる把持システムの代表的な構成は、上記のロボット制御装置と、ワークを把持する把持部と、2つの気室の差圧によって把持部を駆動する空気圧アクチュエータと、を有するロボットハンドと、ロボットハンドを所定の位置に移動させるロボットアームとを備えたことを特徴とする。
【0017】
本発明の他の代表的な構成は、2つ以上の指を有する把持部と、2つの気室の差圧によって把持部を駆動する空気圧アクチュエータと、を有するロボットハンドを制御するロボット制御方法であって、ワークと把持部の接触を検出し、ワークと把持部の接触後に、2つの気室との差圧を一定にしながら、2つの気室の圧力を接触前より高い圧力に調整することを特徴とする。
【0018】
上記のロボット制御方法において、ワークと把持部との接触前における2つの気室の圧力を、接触後の2つの気室の圧力より低い圧力に調整してもよい。
【0019】
上記のロボット制御方法において、ワークと把持部の接触後であって、2つの気室の圧力を接触前より高い圧力に調整した後に、接触を検出した位置から所定の距離だけ把持部の指をワークに対して離隔もしくは接近させてもよい。
【0020】
本発明の他の代表的な構成は、上記のロボット制御方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0021】
空気圧アクチュエータで駆動させる把持部の移動速度は2つの気室の差圧によって決定されるところ、本発明においては基準圧力(低い方の圧力)を低くして接近させ、接触後に差圧を維持したまま基準圧力を上昇させる構成とした。
【0022】
本発明によれば、把持部に空気圧アクチュエータを用いて各気室の圧力を適切に調整することで、脆性材料からなる部品や食品など易損品に対しても接触時の衝撃力によるワークの破損を防ぎつつ、動作速度を落とさずに安定した把持および搬送を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】ロボット制御装置および把持システムの概略構成例を示す模式図である。
図2】ロボット制御装置および把持システムの概略構成例を示すブロック図である。
図3】ロボットハンドの構造例を示す模式図である。
図4】ロボットハンドの制御に関する機能構成を示すブロック図である。
図5】第1実施形態に係るロボット制御方法を説明するフローチャートである。
図6】第1実施形態に係る空気圧アクチュエータの気室の圧力変化を示すグラフである。
図7】第2実施形態に係るロボット制御方法を説明するフローチャートである。
図8】第2実施形態に係るロボット制御方法を補足説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
<第1実施形態>
【0025】
[システム構成]
まず、図1および図2を用いて、本発明の第1実施形態に係るロボット制御装置および把持システムの構成例について説明する。図1はロボット制御装置および把持システムの概略構成例を示す模式図である。図2はロボット制御装置および把持システムの概略構成例を示すブロック図である。
【0026】
図1および図2に示すように、把持システム100は、一例として、ロボット本体110と、ロボット本体110に接続されるロボット制御装置200と、ロボット制御装置200へプログラムやパラメータ等を入力する入力装置310と、ロボット制御装置200からロボット本体110の動作状態やワークの把持状態の情報を受信し表示する状態通知装置320と、ロボット制御装置200に接続される上位制御システム400と、ワーク等を撮像する撮像装置であるカメラ装置500と、を備えている。
【0027】
ロボット本体110は、ベース部120と、ベース部120に接続されたロボットアーム130と、ロボットアーム130の先端に取り付けられているロボットハンド140と、を備えている。
【0028】
ロボットアーム130は6軸垂直多関節型で、各関節にはアクチュエータである電動モータ132と、各関節の位置検出手段であるエンコーダ134と、を具備している。電動モータ132は電気的信号に変換された位置検出結果に基づき、目標とする動作を実現するようロボット制御装置200からの駆動信号によって駆動される。
【0029】
ロボットアーム130は、ロボットハンド140を所定の位置に移動させることができる。ただし、本発明が適用されるロボットアーム130はこれに限定されない。例えば、6軸以外の垂直多関節型ロボットや、水平多関節型ロボットなどであってもよい。
【0030】
ロボットハンド140はベーンモータなどの空気圧アクチュエータ160と、把持部の位置検出手段であるエンコーダ172とを具備し、位置検出結果は電気的信号に変換してロボット制御装置200に出力される。
【0031】
サーボ弁174はコンプレッサなどの圧縮空気源176から、空気圧アクチュエータ160の駆動に用いる圧縮空気の供給を受けるように構成されており、ロボット制御装置200からの駆動信号を受けて空気圧アクチュエータ160に供給する圧縮空気の圧力を調整し、目標とする動作を実現する。また、圧縮空気の圧力は圧力センサ178によって検出される。
【0032】
ロボット制御装置200は、各種制御を行う制御部210と、信号の入出力を行う入出力部220とを備えている。制御部210はコンピュータであり、ロボット制御方法を実行させるためのプログラムを実行する。プログラムは制御部210に組み込まれた記憶装置に記憶しておくことができる。ロボット制御装置200は、制御部210が各種プログラムを実行することによって、ロボット本体110およびロボットハンド140を制御し、各種の機能を実行させることができる。
【0033】
ロボット制御装置200は、データ格納用装置であるストレージ装置や記録媒体用リーダライタであるドライブ装置と接続した構成であってもよい。またドライブ装置232を備えたパーソナルコンピュータ230を接続して、記録媒体234に保存されたプログラムやデータをロボット制御装置200にインストールしても良い。また、ロボット制御装置200自身を汎用のパーソナルコンピュータで構成して、各種プログラムをインストールすることで、各種の機能を実行させてもよい。
【0034】
本実施形態において、ロボット制御装置200はロボットアーム用とロボットハンド用で一体のものとしているが、別個に制御装置を構成し互いに有線または無線で接続しでもよいし、それぞれのアクチュエータに対応した複数の制御装置の集合体で構成されていてもよい。
【0035】
さらに本実施形態においてロボット制御装置200をロボットアーム130およびロボットハンド140の外部に設けているが、これをロボットアーム130およびロボットハンド140の内部に設けてもよい。
【0036】
入出力部220は、インターフェイスを介し外部機器やアクチュエータ、エンコーダなどの各種センサとロボット制御装置とを接続するため、通信装置、D/A変換器、モータ駆動回路等、A/D変換器など、を備えている。
【0037】
通信装置における具体的な通信手法としては、例えば、RS232C/485などのシリアル通信規格や、USB規格に対応したデータ通信であったり、一般的なネットワークプロトコルであるEtherNET(登録商標)や、産業用ネットワークプロトコルとして用いられるEtherCAT(登録商標)やEtherNet/IP(登録商標)等であったりしてもよい。
【0038】
入力装置310は、キーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、スイッチ、レバー、ペダル、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段、もしくはこれらを備えたパーソナルコンピュータ、ティーチングペンダント300等のユーザが操作する操作手段を備えている。ユーザによる入力や設定が入力装置310を用いて行われる。なお、ロボットに各種の機能を実行させるプログラムを入力装置で作成してもよい。プログラムは機械語などの低級言語、ロボット言語などの高級言語で記述されていてもよい。
【0039】
状態通知装置320は、ロボット制御装置200からロボット本体110の動作状態やワークの把持状態の情報を受信し表示することで、これらの情報をユーザに視覚的かつ直観的に認識させる。状態通知装置320は、液晶パネルやティーチングペンダント300、点灯ランプなどの表示装置でもよいし、警告音や音声等によって情報を通知する通知装置でもよい。例えば、状態通知装置320は、把持に失敗した場合に警告を発するように設定することができる。また、パーソナルコンピュータやティーチングペンダント300の画面などが状態通知装置を兼ねていても良く、入力や状態通知を行うアプリケーションを備えていてもよい。
【0040】
カメラ装置500は、カラー画像またはモノクロ画像を取得するものであってもよいし、赤外線ドットパターン投影方式カメラのような三次元位置計測可能なものであってもよい。
【0041】
上位制御システム400は、例えばシーケンサ(PLC)や監視制御システム(SCADA)、プロセスコンピュータ(プロコン)、パーソナルコンピュータ、各種サーバもしくはこれらの組み合わせからなり、ロボット制御装置200と有線または無線で接続されている。ロボット制御装置200を含む生産ラインを構成する各装置の動作状況に基づいて指示を出力して生産ラインを統括的に管理する。
【0042】
また、上位制御システム400はワークのサイズや把持完了までの時間、把持持状態の情報などをロボット制御装置200から受信して収集することで、不良率やサイクルタイムの監視に用いることもできる。さらには、把持状態の情報などによって、ロボットアーム130をホームポジションに戻したり各装置を停止させたりするなどの動作を行わせてもよい。
【0043】
例えば、把持システム100に備えられたカメラ装置500による画像認識やIDタグ等の検出手段によりワークを特定し、動作パターン指示をロボット制御装置200に送信することで品目に応じた適切な動作パターンでロボットアーム130およびロボットハンド140を動作させることができる。
【0044】
以上、本実施形態に係る概略構成の一例を示した。各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
【0045】
[ロボットハンドの構成]
次に、図3を用いて本実施形態に係るロボットハンドの内部構造について説明する。図3はロボットハンドの構造例を示す模式図である。
【0046】
図3(a)に示すように、ロボットハンド140は、ハンド本体部142と、ハンド本体部142の先端に取り付けられる第1把持部144aと第2把持部144bと、各把持部144とハンド本体部142とを連絡する第1平行リンク146aおよび第2平行リンク146bと、を備えている。以下の説明において第1把持部144aと第2把持部144bを総称するときは、把持部144と称する。
【0047】
ロボットハンドはさらに第1平行リンク146aと第2平行リンク146bとの間の動力を伝達するギア機構である第1ギア148aおよび第2ギア148bと、入力軸149と、を備えている。入力軸149は、第1平行リンク146aとハンド本体部142とを連結し、空気圧アクチュエータ160の回転駆動力を第1平行リンク146aに伝達する。
【0048】
図3(b)に示すように、空気圧アクチュエータ160の回転駆動力は主に第1気室162の圧力と第2気室164の差圧によって決定され、圧縮空気の供給および排気によって調整される。この差圧の基準圧力は、第1気室162と第2気室164のうち低い方の圧力である。第1気室162には吸気口163が設けられていて、第2気室には排気口165が設けられている。
【0049】
第1把持部144aは第1平行リンク146aの一端に回動可能に接続され、第2把持部144bは第2平行リンク146bの一端に回動可能に接続されている。第1把持部144aと第2把持部144bは、ワークに接触する面が対向配置され、例えば、ワークの両側面からワークを把持することができる。
【0050】
第1平行リンク146aおよび第2平行リンク146bはそれぞれの他端が第1ギア148aおよび第2ギア148bを介してハンド本体部142と回動可能に接続されている。ロボットハンド140は第1把持部144aおよび第1平行リンク146aが主動系の伝達機構であり、空気圧アクチュエータ160に連絡されている入力軸149から回転駆動力を伝達されている。
【0051】
空気圧アクチュエータ160から伝達された駆動力は、第1平行リンク146aに接続された第1ギア148aから、第1ギア148aに連結されている第2ギア148bを介して、主動系と対をなす従動系の伝達機構である第2平行リンク146bおよび第2把持部144bへ伝達される。これにより、1つの空気圧アクチュエータ160によって2つの平行リンク146a,bが同期して駆動され、左右の把持部144が連動して動作することができる。
【0052】
なお、本実施形態では把持部の数を2としているが、把持部の数は、把持する物体の重量や形状によって選択することができる。
【0053】
また、本実施形態では2つの把持部を連動するように動作させているが、片方の把持部を固定し、もう片方のみを移動させるように構成してもよい。
【0054】
さらに、把持部の外形形状は適宜選択することができる。本実施形態では第1把持部と第2把持部は同一形状で構成されているが、必ずしも同一形状である必要はなく形状が異なっていてもよい。例えばワークの形状に合わせた形にしていても良く、把持したときの圧力を分散させることでより損傷の危険性を低くすることができる。
【0055】
[制御ブロックの構成]
図4はロボットハンドの制御に関する機能構成を示すブロック図である。図4に示すようにロボット制御装置200の制御部210は、把持力を検出する把持力検出部212と、把持部144の位置を制御する位置制御部214と、空気圧アクチュエータ160の各気室162,164の圧力を調整する圧力調整部216を備えている。
【0056】
把持力検出部212は、空気圧アクチュエータ160の両気室の圧力および受圧面積から計算される駆動力から、予めシステム同定したパラメータ等から摩擦力や慣性力などシステムの内部作用力による負荷を計算し、駆動力から差し引いた値を外部作用力、すなわち把持力として推定する。
【0057】
空気圧アクチュエータ160はモータ駆動と比較すると、減速しないか、または小さな減速比であっても、ロボットハンドの動作に適切な速度と把持力を得ることができる。動力伝達部に介在する摩擦要素、すなわち把持力を推定する際の不感帯を小さくできるため、比較的小さな把持力でも推定することができる。
【0058】
位置制御部214は、把持部144の目標位置とエンコーダから得られる現在位置の差分を0にする目標駆動力を生成し、把持部144を所定の位置に移動させる。
【0059】
圧力調整部216は、空気圧アクチュエータ160の各気室の圧力を目標圧力に調整する、サーボ弁174等の駆動信号を生成する。本実施形態では3ポート弁を2つ使用してそれぞれの気室162,164の圧力調整を行うものとするが、例えば4ポートまたは5ポート弁1つと元圧調整用の3ポート弁1つの構成であってもよい。
【0060】
把持動作においては、一定の時間内に位置決めしつつ搬送開始までの時間を短縮することが要求される。しかし、位置制御ではワークの大きさや配置のばらつき等の誤差要因によりワークと把持部の接触時に過大な力を発生させワークを破損させるおそれがある。これを防止するためロボットハンドを位置決め制御しつつワークに与える力を所定の値以下に抑える必要がある。
【0061】
空気圧アクチュエータ160を使用した場合、空気の圧縮性による受動的なコンプライアンスを有する。そのためサーボ系の帯域と独立にコンプライアンスが確保でき、より確実に衝撃力を抑制することができる。
【0062】
空気圧アクチュエータの瞬時的な剛性Kは式(1)で表される。
【数1】
/
ここでF、K、x、P、A、Yは、それぞれ、力、比熱比、空気圧アクチュエータ160の位置、気室内圧力、受圧面積、気室容積である。また、添え字の1と2はそれぞれ空気圧アクチュエータ160の第1気室162、第2気室164をあらわす。
【0063】
式(1)では空気圧アクチュエータ160の各気室の圧力を低くすることで空気圧アクチュエータの剛性を低く(コンプライアンスを大きく)した状態にすることができることがわかる。
【0064】
剛性を低くした状態でワークと接触することで、より長い時間をかけて運動量を変化させることができるので、発生する衝撃力のピーク値を低減させることが可能になる。
【0065】
圧力調整部216によって、各気室の圧力をコンプレッサから供給される圧縮空気の圧力に比べ著しく低い圧力にすることで、空気圧アクチュエータの剛性を低い状態とする。例えば、2つの気室のうち圧力が低い第2気室164の圧力(基準圧力)を大気圧相当とし(排気口165を全開放する)、圧力が高い第1気室162の圧力を把持部144の移動のための差圧を生じさせるだけの圧力とする。剛性の低い状態でワークと接触することで、同じ速度でもワークに与える衝撃力を抑制できる。
【0066】
接触の判定は、把持力検出部212によって検出された把持力が、予めパラメータとして設定しておいた値を超えたか否かで判定する。
【0067】
接触後は、接触した位置を起点に、予めパラメータとして設定しておいた距離だけ、把持部144同士を接近する方向へ位置制御部214によって移動させる。
【0068】
ここで、接触時における低い剛性のまま位置制御を行った場合、搬送時などに把持が安定しない可能性がある。また、空気圧アクチュエータ160の駆動力は主に空気圧アクチュエータ160の第1気室162と第2気室164の差圧により決定されるため、それぞれの気室の圧力が低い状態では十分な差圧が確保できず、搬送に必要な把持力を発揮できない可能性もある。
【0069】
そこで適切な第1気室162と第2気室164の差圧および把持部144の位置を保ったまま、圧力調整部216によって各気室の圧力を上昇させていくことで、把持部144の剛性を高い状態とする。この高くした剛性が「ワークを持ち上げるに足りる剛性」であり、換言すれば従来の把持部の剛性である。これにより、安定した把持および把持力の確保を可能にする。
【0070】
以上説明したように、接触時には把持部144の剛性が低いため、脆性材料からなる部品や食品など易損品に対しても安全な接触動作を行うことができる。差圧は落していないので、把持部144の動作速度は低下しない。また接触後に把持部144の剛性を高めて通常の剛性にすることから、安定した把持および搬送を実現することが可能となる。
【0071】
すなわち本発明によれば、把持部に空気圧アクチュエータを用いて各気室の圧力を適切に調整することで、脆性材料からなる部品や食品など易損品に対しても接触時の衝撃力によるワークの破損を防ぎつつ、動作速度を落とさずに安定した把持および搬送を実現することが可能となる。
【0072】
[動作例]
次に、図5を用いて、本実施形態に係るロボット制御装置および把持システムの動作について説明する。図5は第1実施形態に係るロボット制御方法を説明するフローチャートである。
【0073】
ステップS1において、ロボット制御装置200はカメラ装置500などによって取得した画像や上位制御システム400からの信号でワークの位置や種類を認識し、認識した結果に基づきロボットアーム130およびロボットハンド140を動かす動作パターンを生成する。動作パターンの生成が完了した後にステップS2に処理を進める。
【0074】
ステップS2において、ロボット制御装置200はロボット本体110を生成した動作パターンに従って把持動作開始位置に移動する。移動が完了したのちにステップS3に処理を進める。
【0075】
本実施形態では動作生成に必要なパラメータは入力装置310を通じてロボット制御装置200に設定しているものとしているが、これらのパラメータは上位制御システム400に予め値を設定したルックアップテーブルを用意しておき、ルックアップテーブルから読み出された値を受信する構成としてもよい。
【0076】
ステップS3において、圧力調整部216は各気室162,164の圧力を把持部144の移動に必要な差圧が確保できるだけの小さな値に低下させる。圧力が目標の値に低下したのちにステップS4に処理を進める。
【0077】
ステップS4において、ロボット制御装置200はステップS1で生成された動作パターンに従って空気圧アクチュエータ160に駆動力を発生させ、把持部144の移動を開始しステップS5に処理を進める。
【0078】
ステップS5において、ロボット制御装置200は把持力検出部212が検出する把持力が、設定した閥値を複数回連続で超えた場合、接触したと判定する。なお、ノイズの影響などによる誤検知防止のために複数回連続としているが、適用するシステムによって適宜調整可能な条件である。
【0079】
ここで、例えば所定の時間内に接触検知状態にならない場合は、ワークが本来の位置に載置されていなかった、ワークが破損してしまったなどの異常が発生したと考えられるので、状態通知装置320を通じてユーザに異常発生を通知してもよい。また、上位制御システム400に異常発生を通知してもよいし、通常の搬送工程を中断するなどの処置を行ってもよい。把持部144がワークに接触したことを検知した場合、ステップS6に処理を進める。
【0080】
ステップS6において、圧力調整部216は空気圧アクチュエータ160の剛性確保と把持力の確保のために適切な第1気室162と第2気室164の差圧を保ちつつ、各気室の圧力を上昇させる。各気室の圧力が目標の圧力に達したのちにステップS7に処理を進める。
【0081】
ステップS7において、位置制御部214は接触判定がされた把持部144の位置から予めパラメータとして設定しておいた距離だけ、把持部144同士を接近させる方向へ移動させる。
【0082】
把持部144を移動する際にはワークに与える力が所定の値を超えないようにアクチュエータの駆動力に適切な制限をかけることが好ましい。なお、ステップS6とステップS7は同時に処理を進めてもよいが、安定した位置制御を行うためには圧力の上昇を完了してから把持部の移動を開始した方が好ましい。
【0083】
図6は第1実施形態に係る空気圧アクチュエータ160の気室の圧力変化を示すグラフである。図6(a)はステップS4からステップS7までの各気室の圧力を示し、図6(b)は把持部の位置を示している。
【0084】
図6(a)(b)を参照すると、把持部144の移動開始から接触前は各気室ともに低い圧力を保っているが、接触した後から空気圧アクチュエータ160のそれぞれの気室の圧力を上昇させている。上昇の過程において第1気室162の圧力P1と第2気室164の圧力P2の差圧P1-P2は一定になるようにしており、把持部144の位置も変化しないよう位置制御部によって制御されている。圧力の上昇が完了してから把持部144を一定距離移動させている。把持部144が所定の位置に移動し、把持が完了したと判定された場合、ステップS8に処理を進める。
【0085】
ステップS8において、ロボット制御装置200は、ロボットアーム130を移動しワークを搬送する。移載先にてワークを離すときは位置制御部214により把持部144同士を離隔させ、処理を終了する。次のワークがある場合は、次のワークを把持する動作に移行しでもよい。
【0086】
搬送中に把持されたワークが落下した場合やワークの形状が急激に変化してしまった場合にはユーザに通知する等の処置を行うことが好ましい。例えば、搬送中に把持部144の位置と把持力およびそれらの変化を判定し、予めパラメータとして設定した閾値を外れた際に状態通知装置320を通じてユーザに異常を通知する。
【0087】
なお、本実施形態では、ワークの外径を把持する外径把持に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限るものではなく、例えば当接面を把持部の外側とし、内径把持に適用するようにしてもよい。
【0088】
以上により本実施形態に係るロボット制御方法によれば、大きなコンプライアンスを持った状態でワークと接触することで、衝撃力によるワークの破損を防ぎつつ、把持動作時は各気室の圧力を上昇させることで、動作速度を落とさずに安定した把持および搬送を実現することが可能となる。
【0089】
<第2実施形態>
以下では本発明の第2実施形態に係るロボット制御装置および把持システムの動作について、第1実施形態と相違するハードウェアや制御系の構成部分について説明する。また、第1実施形態と同様の構成部分については同様の作用が可能であるものとし、詳細な説明は省略する。
【0090】
本実施形態が第1実施形態のロボットハンド140と相違する点は、第1実施形態では把持部144を駆動するアクチュエータを1つとしたが、各把持部が別個のアクチュエータによって独立に動作してもよい点である。第2実施形態では、対向した2つの把持部を持つロボットハンドを2つのアクチュエータによって別個に駆動する。本実施形態に係るロボット制御装置および把持システムの主な構成は第1実施形態と同様である。
【0091】
図7を用いて本実施形態に係るロボット本体の動作について説明する。図7は第2実施形態に係るロボット制御方法を説明するフローチャート、図8は第2実施形態に係るロボット制御方法を補足説明する図である。
【0092】
ステップS50において、ロボット制御装置200は空気圧アクチュエータ160に駆動力を発生させ、把持部144の移動を開始する。2つの把持部144a,bは、2つの空気圧アクチュエータ160によって個別に駆動する。ここで、図8(a)に示すように、ワーク600は把持部144の中心からずれて載置されていたとする。
【0093】
ステップS51において、ロボット制御装置は把持力検出部が検出する把持力が、予めパラメータとして設定した閾値を超えた場合、接触したと判定する。いずれかの把持部で接触が検知された場合、ステップS52に処理を進める。
【0094】
ステップS52において、ロボット制御部は接触が検知された把持部を停止する。図8(b)に示すように、接触が検知されていない側の把持部は移動を続け、ステップS53に処理を進める。
【0095】
ステップS53において、ロボット制御装置は接触していない側の把持部についてステップS51と同様の方法で接触の判定を行う。図8(c)に示すように接触が検知された場合、図5のステップS6からステップS8と同様の処理を進め、処理を終了する。ステップS7において把持部144同士を接近させる方向へ移動させると、図8(d)に示すようにワーク600をわずかに圧縮する。
【0096】
本実施形態に係るロボット制御装置200および把持システム100によれば、第1実施形態に係るロボット制御装置および把持システムの効果に加えて、各把持部144が独立に動作することでロボットハンド140の中心とワーク600の中心がずれていても適切にワーク600を把持することができる。
【0097】
本実施形態に係るロボット制御装置および把持システムは、ロボットハンドの自由度が増えても基本的な動作は同様であり、特に限定されるものではない。また、1つの自由度で複数の関節が連動する構成であっても問題なく適用できる。
【0098】
以上、本発明に係る把持システムについて詳述してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0099】
例えば、各実施形態においてロボットハンド140をベーンモータが平行リンク機構を駆動するように構成していたが、空気圧シリンダとカムや各種リンク機構などの機構によって構成してもよい。また、一連の処理を実行するための各種プログラムの機能の一部又は全部をハードウェア回路、ASIC又はFPGA等の特定の用途向けに構築した専用集積回路で実現してもよい。
【0100】
また、各種プログラムをロボット制御装置200の制御部210に組み込まれた記憶装置に記憶させると説明したが、プログラムはコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。記録媒体とは、例えば磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス又は光磁気記憶デバイス等により構成される。また、ネットワークからダウンロードされてインストールまたは更新されてもよい。
【0101】
さらに、各実施形態においてプログラムを実行させる計算機の数は特に限定されない。例えば、プログラムは上位制御システム等を含めた複数の計算機が互いに連携して実行されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明は、ワークを把持するハンドを取り付けたロボットに適用されるロボット制御装置、把持システムおよびロボット制御方法として利用することができる。
【符号の説明】
【0103】
100…把持システム、110…ロボット本体、120…ベース部、130…ロボットアーム、132…電動モータ、134…エンコーダ、140…ロボットハンド、142…ハンド本体部、144…把持部、144a…第1把持部、144b…第2把持部、146a…第1平行リンク、146b…第2平行リンク、148a…第1ギア、148b…第2ギア、149…入力軸、160…空気圧アクチュエータ、162…第1気室、163…吸気口、164…第2気室、165…排気口、172…エンコーダ、174…サーボ弁、176…圧縮空気源、178…圧力センサ、200…ロボット制御装置、210…制御部、212…把持力検出部、214…位置制御部、216…圧力調整部、220…入出力部、230…パーソナルコンピュータ、232…ドライブ装置、234…記録媒体、300…ティーチングペンダント、310…入力装置、320…状態通知装置、400…上位制御システム、500…カメラ装置、600…ワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8