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▶ 日本ソリッド株式会社の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022085222
(43)【公開日】2022-06-08
(54)【発明の名称】ウイルス感染症の予防および治療方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 35/644 20150101AFI20220601BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20220601BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20220601BHJP
【FI】
A61K35/644
A61P31/12
A61P11/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020196796
(22)【出願日】2020-11-27
(71)【出願人】
【識別番号】000229162
【氏名又は名称】日本ソリッド株式会社
(72)【発明者】
【氏名】波多野 倫
【テーマコード(参考)】
4C087
【Fターム(参考)】
4C087AA01
4C087AA02
4C087BB22
4C087MA56
4C087MA59
4C087NA14
4C087ZA59
4C087ZB33
(57)【要約】
【課題】
ウイルス感染症の予防および治療法
【解決手段】
鼻および/または咽喉の粘膜にプロポリスおよびロイヤルゼリーから選ばれた少なくとも1種を付与することを特徴とするウイルス感染症の予防および治療法。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鼻および/または咽喉の粘膜にプロポリスおよびロイヤルゼリーから選ばれた少なくとも1種を付与することを特徴とするウイルス感染症の予防および治療法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種ウイルス感染症の予防および治療方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来インフルエンザ等のウイルス感染症に対しては、ワクチン接種、薬剤投与等により治療を行っていた。
【0003】
しかしながら、人類以外の自然生物は、良く観察すると、自浄、防疫対策を備えて生まれてきていることが判る。
例えば人間と同じく植物も感染症にかかる、植物をおびやかす「病原性真菌」の多くは、二酸化炭素を取り込む器官である「気孔」から侵入することが知られている。しかし気孔の出入り口にある「孔辺細胞」と真菌がどのような攻防を繰り広げているかについては、未解明だった。
岡山大学の村田芳行教授らは「シロイヌナズナ」という植物を用いて、真菌に対する孔辺細胞の反応を調べた。その結果、孔辺細胞は真菌の細胞壁の成分である「キチンオリゴ糖」を感知すると、気孔を閉じて、真菌の侵入を物理的に防ぐことがわかった。一方真菌はキチンオリゴ糖を「キトサンオリゴ糖」という物質に変換することによって、孔辺細胞が閉じないようにしている可能性が示された。そうしてキトサンオリゴ糖が蓄積すると、孔辺細胞は自ら死んで、感染症を広げないようにしていることがわかった。これは植物が真菌の侵入を防ぐための有効な感染症対策になっていると考えられている。孔辺細胞と真菌の相互作用の理解を深めることにより、農作物に対する病原体の防除に貢献できる。と村田教授らは述べている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Newton2020.12号第15頁(2020年12月7日7発行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、ウイルス感染症の予防および治療方法について種々検討していたが、前記した自然界の現象に注目し、観察した結果、本発明を完成するに至った。
人類は宇宙や自然界の万象をみて、今日のあらゆる知識を得てきた。自然から生まれたもので人工的なものは皆無である。
動植物から微生物まで「必要必然」で、現在、生の循環世界に現生されている。人間に害をなすものであっても、生の循環の中では秩序やバランスの中で存在の意味があるものと考えられる。古来、宇宙や自然は神とされ、宗教的崇敬や、サムシンググレート等と言われてきた。生物の歴史を見ると、人類は一番遅くこの世に出現したもので、そのため未完成な生物を補うものとして、脳の発展によって対策できる進化の途中にあると考えられている。
【0006】
このような自然現象から教示されることは、自然の防疫の共通項は「入り口」での対策である。人間では口、鼻などに当たる箇所で有毒菌類を内に入れない方法であることが判る。
ウイルスは変異してその生物の中に入り込んで寄生する事により発症させる。すなわち一端体内に侵入したウイルスは、各器官に影響を及ぼしながら変異を繰り返し留まる。現在難病と呼ばれるものはウイルス由来のものが多く、医学的には開発途上にある。
例えば肝炎、肺ガン、リュウマチ等のウイルス由来は、今日、難病と謂われる原因である。
このような知見から、ウイルスが侵入する入口を防衛することによって、数多の変動に物理的な効果で防疫することが出来るのである。すなわち戦いにおいて攻守を例にとれば、城門で食い止めるか、城内に入れて戦うかのいずれかであるが、城門で食い止めるのが効果的であることは明白である。
【0007】
そこで本発明者は、人間の「入口」に相当する鼻、咽喉に付与する物質について種々検討を加えた結果、プロポリスやロイヤルゼリーを付与することによって、効果があることを見出した。これらの物質を鼻か咽喉の粘膜に塗布する等することによって、雑菌、ウイルス等が分解され、咳や嚔、痰や鼻水となって外に吐き出し、体外へ排除されるものと推察される。
自然はあらゆる状況をその循環系にとりこみ、万能性を有している。前述の自然界の防疫作用は、人類がワクチンに頼る以前の“手段効率化の原理”を最適解としている。その見識を人類は見習い開発技術の最適解の手段とすべきである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、鼻および/または咽喉の粘膜にプロポリスおよびロイヤルゼリーから選ばれた少なくとの1種を付与することを特徴とする、コロナウイルス感染症の予防および治療法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明方法によればウイルス感染症の予防および治療が有効に行われる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に本発明を試験例を揚げて説明する。
試験例
10名の人を5名ずつの二グループに分け、一方のグループは何の処理もせず、他のグループには鼻と咽喉に1日3回プロポリス30(株式会社山田養蜂所製)を綿棒で鼻の粘膜に塗布し、咽喉にも前記プロポリスを塗布し、これらのグループを一室に集めインフルエンザ患者を一名同室に加え、1週間生活を共にした。
その結果、無処置のグループは全員がインフルエンザに感染したが、プロポリスを処理したグループでは塗布したあとに嚔および鼻水が出て、感染者は出なかった。