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特開2022-85589端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、端末装置によって実行される方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022085589
(43)【公開日】2022-06-08
(54)【発明の名称】端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、端末装置によって実行される方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20220601BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20220601BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20220601BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20220601BHJP
【FI】
G06F3/0481
G06F3/12 332
G06F3/12 302
G06F3/12 336
H04N1/00 127B
B41J29/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020197348
(22)【出願日】2020-11-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阮 竜竜
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AR01
2C061AR03
2C061HJ08
2C061HN05
2C061HP06
5C062AA01
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA29
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC58
5E555AA11
5E555BA04
5E555BA27
5E555BB04
5E555BC01
5E555BC13
5E555CA12
5E555CB12
5E555CB33
5E555CC03
5E555DA01
5E555DB20
5E555DC21
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】 通信オブジェクトを表示可能な端末装置において、端末装置を利用するユーザの利便性を向上させることができる技術を提供する。
【解決手段】 端末装置は、第1の機能実行装置に関連する第1の装置関連情報がメモリに登録されていない場合に、第1の装置関連情報をメモリに登録するための登録オブジェクトと、第2の通信を端末装置に実行させるための通信オブジェクトと、を含む第1のホーム画面を表示部に表示する。端末装置は、第1の装置関連情報がメモリに登録されており、かつ、第1の通信を利用して第1の機能実行装置と通信可能である場合に、第2のホーム画面は、第1の機能実行装置に対応する装置オブジェクトを含むとともに、通信オブジェクトを含まない第2のホーム画面を表示部に表示する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置は、
メモリと、
表示部と、
第1の通信を実行するための第1の通信インターフェースと、
前記第1の通信とは異なる第2の通信を実行するための第2の通信インターフェースと、を備え、
前記端末装置のコンピュータを、
第1の機能実行装置に関連する第1の装置関連情報が前記メモリに登録されていない場合に、第1のホーム画面を前記表示部に表示させる第1のホーム画面制御部であって、前記第1のホーム画面は、前記第1の装置関連情報を前記メモリに登録するための登録オブジェクトと、前記第2の通信を前記端末装置に実行させるための通信オブジェクトと、を含む、前記第1のホーム画面制御部と、
前記第1の装置関連情報が前記メモリに登録されており、かつ、前記第1の通信を利用して前記第1の機能実行装置と通信可能である場合に、第2のホーム画面を前記表示部に表示させる第2のホーム画面制御部であって、前記第2のホーム画面は、前記第1の機能実行装置に対応する装置オブジェクトを含むとともに、前記通信オブジェクトを含まない、前記第2のホーム画面制御部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記第1の機能実行装置は、1個以上の機能を実行可能であり、
前記第2のホーム画面は、さらに、前記1個以上の機能に対応する1個以上の機能オブジェクトを含む、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第2のホーム画面が前記表示部に表示されている状態において、ユーザから、対象機能を前記第1の機能実行装置に実行させることが指示される場合に、第1の確認画面を前記表示部に表示させる第1の確認画面制御部であって、前記第1の確認画面は、前記対象機能の実行を指示するための指示ボタンを含み、前記対象機能を実行すべき装置を前記第1の機能実行装置から前記第1の機能実行装置とは異なる機能実行装置に変更するための変更操作を許容する、前記第1の確認画面制御部と、
前記第1のホーム画面が前記表示部に表示されている状態において、前記通信オブジェクトを選択するための操作が受け付けられる場合に、前記第2の通信を利用して、前記第1の機能実行装置から前記第1の装置関連情報を受信する関連情報受信部と、
前記第2の通信を利用して、前記第1の機能実行装置から前記第1の装置関連情報が受信される場合に、第2の確認画面を前記表示部に表示させる第2の確認画面制御部であって、前記第2の確認画面は、前記指示ボタンを含み、前記変更操作を許容しない、前記第2の確認画面制御部と、
として機能させる、請求項1又は2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記第1の確認画面は、前記変更操作を許容するための変更ボタンを含み、
前記第2の確認画面は、前記変更ボタンを含まず、
前記第2の確認画面は、前記変更ボタンを含まない点を除いて、前記第1の確認画面と同じレイアウトを有する、請求項3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記メモリは、不揮発性メモリを備え、
前記第1の装置関連情報が前記不揮発性メモリに登録されておらず、かつ、前記第1のホーム画面が前記表示部に表示されている状態において、前記通信オブジェクトを選択するための操作が受け付けられる場合に、前記第2の通信を利用して、前記第1の機能実行装置から前記第1の装置関連情報を受信する関連情報受信部と、
前記第2の通信を利用して、前記第1の機能実行装置から前記第1の装置関連情報が受信される場合に、前記第1の装置関連情報を前記不揮発性メモリに登録せずに、対象機能を前記第1の機能実行装置に実行させるための通信が実行されたことを示す履歴情報を前記不揮発性メモリに記憶させる記憶制御部と、
として機能させる、請求項1から4のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記第1の機能実行装置は、1個以上の機能を実行可能であり、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1のホーム画面が前記表示部に表示されている状態において、前記通信オブジェクトを選択するための操作が受け付けられる場合に、前記第2の通信を利用して、前記第1の機能実行装置から前記第1の装置関連情報を受信する関連情報受信部と、
前記第2の通信を利用して、前記第1の機能実行装置から前記第1の装置関連情報が受信される場合に、機能選択画面を前記表示部に表示させる機能選択画面制御部であって、前記機能選択画面は、前記1個以上の機能に対応する1個以上の機能ボタンを含む、前記機能選択画面制御部と、
前記機能選択画面が前記表示部に表示されている状態において、前記1個以上の機能ボタンのうち、対象機能に対応する対象機能ボタンを選択するための操作が受け付けられる場合に、第3の確認画面を前記表示部に表示させる第3の確認画面制御部であって、前記第3の確認画面は、前記対象機能の実行を指示するための指示ボタンを含む、前記第3の確認画面制御部と、として機能させる、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記機能選択画面制御部は、さらに、前記第3の確認画面が前記表示部に表示された後に、再度、前記機能選択画面を前記表示部に表示させる、請求項6に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記第1の装置関連情報は、前記第1の機能実行装置が実行可能な前記1個以上の機能のそれぞれについて、前記第1の機能実行装置が利用可能な機能実行条件を含み、
前記第3の確認画面は、さらに、前記第1の装置関連情報に含まれる前記機能実行条件であって、前記対象機能に対応する前記機能実行条件の中から、機能設定を指定するための設定ボタンを含む、請求項6又は7に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記第2のホーム画面制御部は、前記第1の装置関連情報が前記メモリに登録されており、かつ、前記第1の通信を利用して前記第1の機能実行装置と通信不可能である場合に、前記装置オブジェクトと、前記通信オブジェクトと、を含む前記第2のホーム画面を前記表示部に表示させる、請求項1から8のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記第1のホーム画面制御部は、さらに、前記第1の装置関連情報が前記メモリに登録されており、かつ、前記第2のホーム画面が前記表示部に表示されている状態において、前記登録オブジェクトを表示させるための操作が受け付けられる場合に、前記第2のホーム画面に代えて前記第1のホーム画面を前記表示部に表示させる、請求項1から9のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
端末装置によって実行される方法であって、
前記端末装置は、
メモリと、
表示部と、
第1の通信を実行するための第1の通信インターフェースと、
前記第1の通信とは異なる第2の通信を実行するための第2の通信インターフェースと、を備え、
前記方法は、
第1の機能実行装置に関連する第1の装置関連情報が前記メモリに登録されていない場合に、第1のホーム画面を前記表示部に表示させる第1のホーム画面制御ステップであって、前記第1のホーム画面は、前記第1の装置関連情報を前記メモリに登録するための登録オブジェクトと、前記第2の通信を前記端末装置に実行させるための通信オブジェクトと、を含む、前記第1のホーム画面制御ステップと、
前記第1の装置関連情報が前記メモリに登録されており、かつ、前記第1の通信を利用して前記第1の機能実行装置と通信可能である場合に、第2のホーム画面を前記表示部に表示させる第2のホーム画面制御ステップであって、前記第2のホーム画面は、前記第1の機能実行装置に対応する装置オブジェクトを含むとともに、前記通信オブジェクトを含まない、前記第2のホーム画面制御ステップと、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、端末装置に表示されるホーム画面に関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複合機と携帯端末とを備えるシステムが開示されている。携帯端末には、1台の複合機を登録可能である。携帯端末のユーザは、携帯端末を操作することによって、複合機が実行可能な機能を複合機に実行させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-97752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、携帯端末の表示部に、複合機との通信を実行するためのオブジェクトを表示させることについて何ら考慮されていない。本明細書では、通信オブジェクトを表示可能な端末装置において、端末装置を利用するユーザの利便性を向上させることができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、端末装置のためのコンピュータプログラムを開示する。前記端末装置は、メモリと、表示部と、第1の通信を実行するための第1の通信インターフェースと、前記第1の通信とは異なる第2の通信を実行するための第2の通信インターフェースと、を備え、前記端末装置のコンピュータを、第1の機能実行装置に関連する第1の装置関連情報が前記メモリに登録されていない場合に、第1のホーム画面を前記表示部に表示させる第1のホーム画面制御部であって、前記第1のホーム画面は、前記第1の装置関連情報を前記メモリに登録するための登録オブジェクトと、前記第2の通信を前記端末装置に実行させるための通信オブジェクトと、を含む、前記第1のホーム画面制御部と、前記第1の装置関連情報が前記メモリに登録されており、かつ、前記第1の通信を利用して前記第1の機能実行装置と通信可能である場合に、第2のホーム画面を前記表示部に表示させる第2のホーム画面制御部であって、前記第2のホーム画面は、前記第1の機能実行装置に対応する装置オブジェクトを含むとともに、前記通信オブジェクトを含まない、前記第2のホーム画面制御部と、として機能させてもよい。
【0006】
第2の通信を利用して第1の機能実行装置との通信が実行される場合と比較して、第1の通信を利用して第1の機能実行装置との通信が実行される場合の方が、ユーザにとって有益な状況が存在する。上記の構成によると、端末装置は、第1の装置関連情報がメモリに登録されており、かつ、第1の通信を利用して第1の機能実行装置と通信可能である場合に、装置オブジェクトを含むが、通信オブジェクトを含まない第2のホーム画面を表示部に表示する。この場合、第1の通信を利用して第1の機能実行装置と通信可能である状況において、第2の通信を利用して第1の機能実行装置との通信が実行されることを抑制することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0007】
上記のコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体、及び、端末装置そのもの、端末装置によって実行される方法も、新規で有用である。また、上記の端末装置と第1の機能実行装置とを備える通信システムも、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】通信システムの構成を示す。
図2】各テーブルを示す。
図3】登録プロセスのシーケンス図を示す。
図4】登録プロセス中に表示される各画面の一例を示す(1)。
図5】登録プロセス中に表示される各画面の一例を示す(2)。
図6】第1切替プロセス中に表示される各画面の一例を示す。
図7】第2切替プロセス中に表示される各画面の一例を示す。
図8】カスタムプロセス中に表示される各画面の一例を示す。
図9】第1印刷プロセスのシーケンス図を示す。
図10】第1印刷プロセス中に表示される各画面の一例を示す(1)。
図11】第1印刷プロセス中に表示される各画面の一例を示す(2)。
図12】第2印刷プロセスのシーケンス図を示す。
図13】第2印刷プロセス中に表示される各画面の一例を示す(1)。
図14】第2印刷プロセス中に表示される各画面の一例を示す(2)。
図15】比較例の印刷プロセスのシーケンス図を示す
図16】比較例の印刷プロセス中に表示される各画面の一例を示す(1)。
図17】比較例の印刷プロセス中に表示される各画面の一例を示す(2)。
図18】第2実施例において、第1切替プロセス中に表示される各画面の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施例)
(通信システム2の構成;図1
図1に示すように、通信システム2は、複数個の多機能機(以下では「MFP(Multi-Function Peripheralの略)」と呼ぶ)10A,10B、10Cと、携帯端末100と、を備える。MFP10A、10B、10C、及び、携帯端末100は、LAN(Local Area Networkの略)4に接続されている。MFP10A、10B、10C、及び、携帯端末100は、Wi-Fi方式に従った無線通信であるWi-Fi通信、及び、NFC(Near Field Communicationの略)方式に従った無線通信であるNFC通信を相互に実行可能である。
【0010】
(MFP10A、10B、10Cの構成)
MFP10Aは、印刷機能及びスキャン機能を含む多機能を実行可能な周辺装置(例えば携帯端末100の周辺装置)である。MFP10Aには、MFP10Aを識別する情報である装置ID「dv1」が割り当てられている。MFP10Aは、印刷条件「モノクロ」、「カラー」、「片面」、及び、「両面」を実行可能に構成されている。印刷条件「モノクロ」、「カラー」は、それぞれ、モノクロ印刷、カラー印刷を意味する。印刷条件「片面」、「両面」は、それぞれ、片面印刷、両面印刷を意味する。また、MFP10Aは、スキャン条件「片面」、「両面」、及び、「左上」を実行可能に構成されている。スキャン条件「片面」、「両面」は、それぞれ、片面スキャン、両面スキャンを意味する。スキャン条件「左上」は、原稿を原稿台の左上にセットすることが必要であることを意味する。
【0011】
MFP10Aは、操作部12と、表示部14と、印刷実行部16と、スキャン実行部18と、Wi-Fiインターフェース(以下ではインターフェースを「I/F」と記載する)20と、NFCI/F22と、制御部30と、を備える。
【0012】
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示をMFP10Aに入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部14は、いわゆるタッチパネル(即ち操作部)としても機能する。印刷実行部16は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構である。スキャン実行部18は、CCD、CIS等のスキャン機構である。
【0013】
Wi-FiI/F20は、Wi-Fi方式に従ったWi-Fi通信を実行するためのI/Fである。Wi-Fi方式は、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers、 Inc.の略)の802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば、802.11a、11b、11g、11n、11ac等)に基づく無線通信方式である。Wi-FiI/F20は、特に、Wi-Fi Allianceによって策定されたWFD(Wi-Fi Direct(登録商標)の略)方式をサポートしている。WFD方式は、Wi-Fi Allianceによって作成された規格書「Wi-Fi Peer-to-Peer (P2P) Technical Specification Version1.5」に記述されている無線通信方式である。
【0014】
NFCI/F22は、NFC(Near Field Communicationの略)方式に従ったNFC通信を実行するためのI/Fである。NFC方式は、例えば、ISO/IEC14443、15693、18092などの国際標準規格に基づく無線通信方式である。なお、NFC通信を実行するためのI/Fの種類として、NFCフォーラムデバイス(NFC Forum Device)と呼ばれるI/Fと、NFCフォーラムタグと呼ばれるI/Fと、が知られている。NFCI/F32は、NFCフォーラムデバイスであり、P2P(Peer To Peerの略)モード、R/W(Reader/Writerの略)モード、及び、CE(Card Emulationの略)モードのいずれかで選択的に動作可能である。
【0015】
Wi-FiI/F20とNFCI/F22との相違点を説明しておく。Wi-FiI/F20を介したWi-Fi通信の通信速度(例えば最大の通信速度が600Mbps)は、NFCI/F22を介したNFC通信の通信速度(例えば最大の通信速度が424Kbps)よりも速い。また、Wi-FiI/F20を介したWi-Fi通信における搬送波の周波数(例えば2.4GHz帯又は5.0GHz帯)は、NFCI/F22を介したNFC通信における搬送波の周波数(例えば13.56MHz帯)とは異なる。また、Wi-FiI/F20を介したWi-Fi通信を実行可能な最大の距離(例えば最大で約100m)は、NFCI/F22を介したNFC通信を実行可能な最大の距離(例えば最大で約10cm)よりも大きい。
【0016】
制御部30は、CPU32と、メモリ34と、を備える。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラム36に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。
【0017】
MFP10Bは、装置ID「dv2」が割り当てられている点、印刷条件が「モノクロ」、「カラー」、「片面」である点、及び、スキャン条件が「片面」、「右上」である点を除いて、MFP10Aの構造と同様である。スキャン条件「右上」は、原稿を原稿台の右上にセットすることが必要であることを意味する。MFP10Cは、装置ID「dv3」が割り当てられている点、印刷条件が「モノクロ」、「片面」、「両面」である点、及び、スキャン条件が「片面」、「両面」、「右上」である点を除いて、MFP10Aの構造と同様である。
【0018】
(携帯端末100の構成)
携帯端末100は、例えば、携帯電話、スマートフォン、PDA、ノートPC、タブレットPC、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置等の可搬型の端末装置である。携帯端末100は、操作部112と、表示部114と、Wi-FiI/F120と、NFCI/F120と、制御部130と、を備える。
【0019】
操作部112は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部112を操作することによって、様々な指示を携帯端末100に入力することができる。表示部114は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部114は、いわゆるタッチパネルとしても機能する。即ち、表示部114は、操作部としても機能する。
【0020】
Wi-FiI/F120、NFCI/F122は、それぞれ、MFP10AのWi-FiI/F20、NFCI/F22と同様である。
【0021】
制御部130は、CPU132と、メモリ134と、を備える。メモリ134は、揮発性メモリ136と、不揮発性メモリ138と、を備える。CPU132は、不揮発性メモリ138に格納されているOS(Operating Systemの略)プログラム140、MFPアプリケーション142に従って、様々な処理を実行する。OSプログラム140は、携帯端末100の種々の基本的な動作を制御するためのプログラムである。MFPアプリケーション142は、MFP10A、10B、10Cのベンダによって提供されるアプリケーションであり、例えば、インターネット上のサーバから携帯端末100にインストールされる。MFPアプリケーション142は、携帯端末100を利用して、MFP10A、10B、10Cに印刷機能、スキャン機能を実行させたりするためのアプリケーションである。不揮発性メモリ138は、さらに、装置テーブル144、及び、履歴テーブル146を記憶する。
【0022】
(装置テーブル144、履歴テーブル146の内容;図2
続いて、図2を参照して、携帯端末100の不揮発性メモリ138内の装置テーブル144、及び、履歴テーブル146について説明する。
【0023】
装置テーブル144では、装置IDと、装置情報と、画面設定情報と、が関連付けて記憶される。装置情報は、当該装置情報に関連付けられている装置IDが割り当てられているMFPが実行可能な印刷条件と、当該MFPが実行可能なスキャン条件と、を含む情報である。画面設定情報は、MFPアプリケーション142に従って表示されるホーム画面に表示可能な各項目「印刷」、「スキャン」、及び、「カスタム」に対応するオブジェクトに関する情報である。各表示項目に付されている「ON」は、当該表示項目に対応するオブジェクトの表示が許可されていることを示し、「OFF」は、当該表示項目に対応するオブジェクトの表示が許可されていないことを示す。なお、以下では、装置IDと、装置情報と、を総称して、「装置関連情報」と記載することがある。
【0024】
履歴テーブル146では、装置IDと、機能情報と、日時情報と、が関連付けて記憶される。機能情報は、MFPアプリケーション142を利用してMFPに実行させた対象機能(例えば、印刷機能、スキャン機能)を示す情報である。日時情報は、対象機能を実行させるための指示(例えば、印刷指示、スキャン指示)が送信された日時を示す情報である。
【0025】
(登録プロセス;図3図5
続いて、図3図5を参照して、登録プロセスについて説明する。登録プロセスは、装置関連情報を不揮発性メモリ138の装置テーブル144に登録するプロセスである。なお、以下では、説明の便宜上、各CPU(例えば携帯端末100のCPU132)を主体として記載せずに、各デバイス(例えば携帯端末100)を主体として記載する。また、携帯端末100によって実行される通信は、Wi-FiI/F120、又は、NFCI/F122を介して実行される。以下では、Wi-FiI/F120を介した通信に関する処理を説明する際には、「Wi-FiI/F120を介して」という記載を省略し、NFCI/F122を介した通信に関する処理を説明する際にのみ、「NFCI/F122を介して」という記載を記載する。
【0026】
携帯端末100は、T10において、MFPアプリケーション142を起動させるためのアプリ起動操作を受付けると、MFPアプリケーション142を起動させ、T20において、ホーム画面SC11を表示部114に表示する。図4に示すように、ホーム画面SC11は、メイン領域A1と、サブ領域A2と、を含む。メイン領域A1は、第1メイン領域A11と、第2メイン領域A12と、に分割されている。ホーム画面の第1メイン領域A11には、新たな装置を登録することを選択するための登録オブジェクトOB11、選択中の装置に対応する装置オブジェクトが表示される。ホーム画面の第2メイン領域A12には、選択中の装置の機能に関連する機能オブジェクト等が表示される。ホーム画面のサブ領域A2には、画面の名称と、補助オブジェクトOB12と、が表示される。装置テーブル144に装置関連情報が登録されていない状態において、ホーム画面SC11の第1メイン領域A11には、登録オブジェクトOB11の全体が表示される。登録オブジェクトOB11は、装置関連情報を装置テーブル144に登録するためのオブジェクトである。また、ホーム画面SC11の第2メイン領域A12には、機能オブジェクトOB21、OB22、カスタムオブジェクトOB23、及び、通信オブジェクトOB24が表示される。機能オブジェクトOB21、B22は、それぞれ、印刷機能、スキャン機能に対応するオブジェクトである。カスタムオブジェクトOB23は、ホーム画面をカスタムするためのオブジェクトである。通信オブジェクトOB24は、NFC通信を実行するためのオブジェクトである。登録オブジェクトOB11が第1メイン領域A11に表示されている状態において、機能オブジェクトOB21、OB22、及び、カスタムオブジェクトOB23は無効化されている、また、ホーム画面SC11のサブ領域A2には、画面の名称「ホーム画面」と、補助オブジェクトOB12と、が表示される。
【0027】
携帯端末100は、T22において、登録オブジェクトOB11を選択するタッチ操作を受付けると、T24において、サーチ信号をLAN4にブロードキャストによって送信する。
【0028】
MFP10Aは、T24において、携帯端末100からサーチ信号を受信すると、T26Aにおいて、装置ID「dv1」を含む応答を携帯端末100に送信する。また、MFP10Bは、T24において、携帯端末100からサーチ信号を受信すると、T26Bにおいて、装置ID「dv2」を含む応答を携帯端末100に送信する。
【0029】
携帯端末100は、T26A、T26Bにおいて、MFP10A、10Bから応答を受信すると、T30において、装置選択画面SC12を表示部114に表示する。図4に示すように、装置選択画面SC12のメイン領域A1には、装置ボタンBU11、B12と、キャンセルボタンBU13と、が表示されている。装置ボタンBU11、B12は、それぞれ、装置ID「dv1」、「dv2」を選択するためのボタンである。装置選択画面SC12のサブ領域A2には、画面の名称「装置選択画面」が表示されている。携帯端末100は、T32において、装置ボタンBU11を選択するタッチ操作、即ち、装置ID「dv1」の選択を受付けると、T34において、MFP10Aに装置情報要求を送信する。装置情報要求は、MFPが実行可能な印刷条件とスキャン条件とを含む装置情報の送信を要求するための信号である。
【0030】
MFP10Aは、T34において、携帯端末100から装置情報要求を受信すると、T36において、印刷条件「モノクロ」、「カラー」、「片面」、「両面」と、スキャン条件「片面」、「両面」、「左上」と、を含む装置情報を携帯端末100に送信する。
【0031】
携帯端末100は、T36において、MFP10Aから装置情報を受信すると、T38において、T26Aで受信した装置ID「dv1」と、T36で受信した装置情報と、を関連付けて不揮発性メモリ138の装置テーブル144に登録する。この時点において、装置テーブル144において、装置ID「dv1」に関連付けられている画面設定情報は全て「ON」に設定される。次いで、携帯端末100は、T38で登録された装置ID「dv1」を含む装置オブジェクトOB13の全体をホーム画面の第1メイン領域A11に表示させることを決定する。また、携帯端末100は、装置テーブル144において、装置ID「dv1」に関連付けられている画面設定情報が全て「ON」であると判断し、機能オブジェクトOB21、OB22、及び、カスタムオブジェクトOB23を第2メイン領域A12に表示させることを決定する。また、携帯端末100は、MFP10AとのLAN4を介したWi-Fi通信を実行可能であると判断し、通信オブジェクトOB24をホーム画面の第2メイン領域A12に表示させないことを決定する。なお、携帯端末100は、MFP10AとのLAN4を介したWi-Fi通信を実行不可能であると判断する場合、通信オブジェクトOB24をホーム画面の第2メイン領域A12に表示させることを決定する。この結果、携帯端末100は、T40において、ホーム画面SC13を表示部114に表示する。図4に示すように、ホーム画面SC13の第1メイン領域A11には、装置ID「dv1」を含む装置オブジェクトOB13の全体と、登録オブジェクトOB11の一部(左端部)と、が表示される。装置オブジェクトOB13の全体と登録オブジェクトOB11の一部とは、左右方向に沿って並んでいる。装置オブジェクトOB13の全体は、登録オブジェクトOB11の一部よりも左側に配置されている。ホーム画面SC13の第2メイン領域A12には、機能オブジェクトOB21、OB22と、カスタムオブジェクトOB23と、が表示される。ホーム画面SC13のサブ領域A2に表示される情報は、ホーム画面SC11のサブ領域A2に表示される情報と同じである。なお、装置オブジェクトOB13の全体がホーム画面に選択されている状態とは、装置オブジェクトOB13内の装置ID「dv2」が割り当てられているMFP10Aが、対象機能を実行すべき装置として選択されている状態である。
【0032】
携帯端末100は、T42において、右側(即ち登録オブジェクトOB11側)から左側(即ち装置オブジェクトOB13側)にスライドするスライド操作、即ち登録オブジェクトOB11の全体を表示させるための操作を受付ける。この場合、携帯端末100は、登録オブジェクトOB11の全体と、装置オブジェクトOB13の一部(右端部)と、をホーム画面の第1メイン領域A11に表示させることを決定し、T50において、ホーム画面SC14を表示部114に表示する。図5に示すように、ホーム画面SC14の第1メイン領域A11には、登録オブジェクトOB11の全体と、装置オブジェクトOB13の一部(右端部)と、が表示される。登録オブジェクトOB11の全体と装置オブジェクトOB13の一部とは、左右方向に沿って並んでいる。登録オブジェクトOB11の全体は、装置オブジェクトOB13の一部よりも右側に配置されている。ホーム画面SC14の第2メイン領域A12、サブ領域A2に表示される情報は、それぞれ、ホーム画面SC11(図4参照)の第2メイン領域A12、サブ領域A2に表示される情報と同じである。
【0033】
携帯端末100は、T52において、登録オブジェクトOB11を選択するタッチ操作を受付ける。T54~T56Bは、それぞれ、T24~T26Bと同様である。次いで、携帯端末100は、装置選択画面SC15を表示部114に表示する。装置選択画面SC15(図5参照)は、装置選択画面SC12(図4参照)と同様である。次いで、携帯端末100は、T62において、装置ボタンBU12を選択するタッチ操作、即ち、装置ID「dv2」の選択を受付けると、T64において、MFP10Bに装置情報要求を送信する。次いで、携帯端末100は、T66において、MFP10Bから、印刷条件「モノクロ」、「カラー」、「片面」と、スキャン条件「片面」、「右上」と、を含む装置情報を受信し、T68において、T56Bで受信した装置ID「dv2」と、T66で受信した装置情報と、を関連付けて不揮発性メモリ138の装置テーブル144に登録する。この時点において、装置テーブル144において、装置ID「dv2」に関連付けられている画面設定情報は全て「ON」に設定される。次いで、携帯端末100は、T68で登録された装置ID「dv2」を含む装置オブジェクトOB14の全体をホーム画面の第1メイン領域A11に表示させることを決定する。また、携帯端末100は、装置テーブル144において、装置ID「dv2」に関連付けられている画面設定情報が全て「ON」であると判断し、機能オブジェクトOB21、OB22、及び、カスタムオブジェクトOB23をホーム画面の第2メイン領域A12に表示させることを決定する。また、携帯端末100は、MFP10BとのLAN4を介したWi-Fi通信を実行可能であると判断し、通信オブジェクトOB24をホーム画面の第2メイン領域A12に表示させないことを決定する。この結果、携帯端末100は、T70において、ホーム画面SC16を表示部114に表示する。図5に示すように、ホーム画面SC16の第1メイン領域A11には、装置ID「dv2」を含む装置オブジェクトOB14の全体と、装置オブジェクトOB13の一部(左端部)と、が表示される。装置オブジェクトOB14の全体と装置オブジェクトOB13の一部とは、左右方向に沿って並んでいる。装置オブジェクトOB14の全体は、装置オブジェクトOB13の一部よりも左側に配置されている。このように、本実施例では、新たに登録された装置関連情報に対応する装置オブジェクトは、最も左側に配置される。ホーム画面SC16の第2メイン領域A12、サブ領域A2に表示される情報は、それぞれ、ホーム画面SC13(図4参照)の第2メイン領域A12、サブ領域A2に表示される情報と同様である。これにより、MFP10A、10Bに対応する装置関連情報が、不揮発性メモリ138内の装置テーブル144に登録される。
【0034】
(第1切替プロセス;図6
続いて、図6を参照して、図3の登録プロセスが完了した後に、携帯端末100の表示部114に表示されるホーム画面を切替えるプロセスについて説明する。図6を参照して、スライド操作によって、ホーム画面が切替えられる第1切替プロセスについて説明する。
【0035】
図6に示すように、図3の登録プロセスが完了した後の状態において、携帯端末100は、ホーム画面SC21~SC23を表示部114に表示することができる。ホーム画面SC21は、図5のホーム画面SC14と同様である。ホーム画面SC22は、第1メイン領域A11の左側に装置オブジェクトOB14の一部(右端部)が表示されている点を除いて、図4のホーム画面SC13と同様である。ホーム画面SC23は、図5のホーム画面SC16と同様である。
【0036】
例えば、携帯端末100は、T110において、ホーム画面SC21が表示部114に表示されている状態において、左側から右側にスライドするスライド操作を受付けると、ホーム画面SC21に代えてホーム画面SC22を表示部114に表示する。さらに、携帯端末100は、T120において、ホーム画面SC22が表示部114に表示されている状態において、左側から右側にスライドするスライド操作を受付けると、ホーム画面SC22に代えてホーム画面SC23を表示部114に表示する。また、携帯端末100は、T130において、ホーム画面SC23が表示部114に表示されている状態において、右側から左側にスライドするスライド操作を受付けると、ホーム画面SC23に代えてホーム画面SC22を表示部114に表示する。さらに、携帯端末100は、T140において、ホーム画面SC22が表示部114に表示されている状態において、右側から左側にスライドするスライド操作を受付けると、ホーム画面SC22に代えてホーム画面SC21を表示部114に表示する。このように、ユーザは、左右方向のスライド操作に応じて、携帯端末100の表示部114に表示されるホーム画面SC21~SC23を切替えることができる。なお、ホーム画面SC21、SC22、SC23を切替えるための操作は、スワイプ操作、パン操作、フリック操作であってもよい。
【0037】
(第2切替プロセス;図7
続いて、図7を参照して、ホーム画面SC21のサブ領域A2内の補助オブジェクトOB12が選択されることに応じて、ホーム画面が切替えられる第2切替プロセスについて説明する。
【0038】
携帯端末100は、T210において、補助オブジェクトOB12を選択するタッチ操作を受付けると、選択画面SC24を表示部114に表示する。なお、携帯端末100は、ホーム画面SC22(図6参照)が表示部114に表示されている状態において、補助オブジェクトOB12を選択するタッチ操作を受け付ける場合も、選択画面SC24を表示部114に表示する。選択画面SC24のメイン領域A1には、装置ボタンBU21、BU22と、登録ボタンBU23と、キャンセルボタンBU24と、が表示されている。装置ボタンBU21、BU22は、それぞれ、装置ID「dv1」、「dv2」に対応するホーム画面SC22、SC23を表示させるためのボタンである。登録ボタンBU23は、新たな装置に関連する装置関連情報を不揮発性メモリ138内の装置テーブル144に登録するためのボタンである。仮に、登録ボタンBU23を選択するタッチ操作が受け付けられる場合、携帯端末100は、図3のT24と同様の処理を実行し、装置選択画面SC12(図4参照)を表示部114に表示する。携帯端末100は、T220において、装置ボタンBU21を選択するタッチ操作、即ち、装置ID「dv1」の選択を受付けると、ホーム画面SC22を表示部114に表示する。このように、ユーザは、ホーム画面SC21に表示される補助オブジェクトOB12を選択することで、表示部114に表示されるホーム画面を切替えることができる。また、ユーザは、ホーム画面SC21に表示される補助オブジェクトOB12を選択することで、新たな装置に関連する装置関連情報を不揮発性メモリ138の装置テーブル144に登録させることもできる。ホーム画面SC22、SC23に表示される補助オブジェクトOB12についても同様である。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0039】
(カスタムプロセス;図8
続いて、図8を参照して、図3の登録プロセスが完了した後に、携帯端末100の表示部114に表示されるホーム画面SC22をカスタムするプロセスについて説明する。
【0040】
携帯端末100は、T310において、装置オブジェクトOB13を選択するタッチ操作を受付けると、装置オブジェクトOB13に含まれる装置ID「dv1」を特定し、装置テーブル144において、装置ID「dv1」に関連付けられている表示項目「印刷」、「スキャン」、「カスタム」の画面設定情報が「ON」であることを特定する。次いで、携帯端末100は、カスタム画面SC25を表示部114に表示する。なお、携帯端末100は、カスタムオブジェクトOB23を選択するタッチ操作を受付ける場合にも、カスタム画面SC25を表示部114に表示する。カスタム画面SC25のメイン領域A1には、表示項目選択欄IS11~IS13と、OKボタンBU31と、キャンセルボタンBU32と、が表示される。表示項目選択欄IS11~IS13は、チェックボックスと、表示項目と、を含む。表示項目「印刷」、「スキャン」、「カスタム」の画面設定情報が「ON」であることが特定されているため、表示項目選択欄IS11~IS13のチェックボックスにはチェックが付与されている。携帯端末100は、T320において、表示項目「スキャン」に対応するチェックボックスのチェックを消去する操作を受付けると、装置テーブル144において、装置ID「dv1」に関連付けられている表示項目「スキャン」の画面設定情報を「ON」から「OFF」に変更する。次いで、携帯端末100は、T322において、OKボタンを選択するタッチ操作を受付けると、装置テーブル144において、装置ID「dv2」に関連付けられている表示項目「印刷」、「カスタム」の画面設定情報が「ON」であり、表示項目「スキャン」の画面設定情報が「OFF」であることを特定する。この場合、携帯端末100は、機能オブジェクトOB22を含まないホーム画面SC26を表示部114に表示する。ホーム画面SC26は、機能オブジェクトOB22を含まない点を除いて、ホーム画面SC22と同様である。なお、変形例では、携帯端末100は、ホーム画面上におけるオブジェクトOB21~OB23の配置をカスタム可能に構成されていてもよい。このように、ユーザは、ホーム画面に表示されるオブジェクトOB21~OB23の表示方法をカスタマイズすることができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる
【0041】
(第1印刷プロセス;図9図11
続いて、図9図11を参照して、携帯端末100を利用して、印刷機能をMFP10Bに実行させる第1印刷プロセスについて説明する。第1印刷プロセスの初期状態は、図3の登録プロセスの後の状態である。即ち、携帯端末100の不揮発性メモリ138の装置テーブル144には、装置ID「dv1」、「dv2」を含む装置関連情報が登録されている(図2参照)。
【0042】
携帯端末100は、T410において、アプリ起動操作を受付けると、T420において、ホーム画面SC31を表示部114に表示する。ホーム画面SC31(図10参照)は、ホーム画面SC22(図6参照)と同様である。次いで、携帯端末100は、T422において、機能オブジェクトOB21を選択するタッチ操作を受付けると、T430において、印刷ファイル選択画面SC32を表示部114に表示する。図10に示すように、印刷ファイル選択画面SC32のメイン領域A1には、不揮発性メモリ138に記憶されている複数個のファイルの複数個のファイル名を示す複数個のファイルボタンBU41~BU43と、キャンセルボタンBU44と、が表示される。印刷ファイル選択画面SC32のサブ領域A2には、画面の名称「印刷ファイル選択画面」が表示される。携帯端末100は、T432において、ファイルボタンBU41を選択するタッチ操作、即ち、ファイル名「aaa.pdf」の選択を受付けると、プレビュー画面SC33を表示部114に表示する。図10に示すように、プレビュー画面SC33のメイン領域A1には、プレビュー画像PIと、印刷機能を実行すべき装置の装置ID「dv1」が記述されている装置欄DC11と、プルダウンPDと、印刷実行ボタンBU51と、設定ボタンBU52と、が表示される。プレビュー画面SC33のサブ領域A2には、画面の名称「プレビュー画面」が表示される。プルダウンPDは、装置欄DC11の右側に表示されている。プルダウンPDは、印刷を実行すべき装置を変更するためのボタンである。印刷実行ボタンBU51は、装置欄DC11に記述されている装置IDが割り当てられている装置に印刷機能を実行させるためのボタンである。設定ボタンBU52は、印刷設定を変更するためのボタンである。なお、本実施例では、印刷設定「片面」、「モノクロ」がデフォルト設定として不揮発性メモリ138に記憶されている。
【0043】
携帯端末100は、T442において、プルダウンPDを選択するタッチ操作を受付けると、T450において、装置画像SI11、SI12、登録画像SI13をプレビュー画面SC33上に表示する。装置画像SI11、SI12は、印刷機能を実行すべき装置としてMFP10A、10Bを選択するための画像である。装置画像には、不揮発性メモリ138の装置テーブル144に登録されている装置IDが表示される。登録画像SI13は、新たな装置に関連する装置関連情報を不揮発性メモリ138内の装置テーブル144に登録するための画像である。携帯端末100は、T452において、装置画像SI12を選択するタッチ操作を受付けると、T460において、プレビュー画面SC34を表示部114に表示する。プレビュー画面SC34(図11参照)は、装置欄DC11に記述されている装置IDが「dv2」である点を除いて、プレビュー画面SC33(図10参照)と同様である。このように、プレビュー画面SC34は、印刷機能を実行すべき装置を変更するための変更操作(即ちプルダウンPD、装置画像の選択)を許容する。なお、ユーザは、プレビュー画面SC34が表示部114に表示されている状態において、携帯端末100をMFP10Bに近づける操作(「変更操作」の一例)を実行することによって、印刷機能を実行すべき装置をMFP10AからMFP10Bに変更させることもできる。具体的には、携帯端末100は、携帯端末100をMFP10Bに近づける操作を受付けると、NFCI/F122を介して、MFP10BとのNFC通信を実行し、当該NFC通信において、MFP10Bから装置ID「dv2」を受信する。そして、携帯端末100は、装置ID「dv2」が割り当てられている装置を、印刷機能を実行すべき装置として特定する。
【0044】
次いで、携帯端末100は、T462において、印刷実行ボタンBU51を選択するタッチ操作を受付けると、T432で選択されたファイル名「aaa.pdf」に対応する画像データを印刷データに変換し、T470において、変換済みの印刷データと、印刷設定「モノクロ」、「片面」と、を含む印刷指示をMFP10Bに送信する。
【0045】
MFP10Bは、T470において、携帯端末100から印刷指示を受信すると、T472において、印刷指示内の印刷データ、及び、印刷設定「モノクロ」、「片面」に従った印刷を実行する。
【0046】
携帯端末100は、印刷指示をMFP10Bに送信すると、T474において、装置ID「dv2」と、機能情報「印刷」と、日時情報「2020/11/30 11:00」と、を関連付けて、不揮発性メモリ138内の履歴テーブル146に登録する。次いで、携帯端末100は、T480において、ホーム画面SC31を表示部114に表示する。
【0047】
(第2印刷プロセス;図12図14
続いて、図12図14を参照して、NFC通信を利用して、印刷機能をMFP10Cに実行させる第2印刷プロセスについて説明する。第1印刷プロセスの初期状態は、図3の登録プロセスの後の状態である。なお、図12の細線矢印は、携帯端末100のWi-FiI/F120を介した通信を意味し、太線矢印は、携帯端末100のNFCI/F122を介した通信を意味する。
【0048】
携帯端末100は、T510において、アプリ起動操作を受付けると、T520において、ホーム画面SC41を表示部114に表示する。ホーム画面SC41(図13参照)は、ホーム画面SC21(図6参照)と同様である。次いで、携帯端末100は、T522において、通信オブジェクトOB24を選択するタッチ操作を受付けると、T530において、NFC操作画面SC42を表示部114に表示する。図13に示すように、NFC操作画面SC42のメイン領域A1には、携帯端末100をMFPに近づけることをユーザに促すメッセージが表示される。NFC操作画面SC42のサブ領域A2には、画面の名称「NFC操作画面」が表示される。携帯端末100は、T532において、携帯端末100をMFP10Cに近づける操作を受付ける。そして、携帯端末100とMFP10Cとの間の距離がNFC通信を実行可能な最大の距離(例えば約10cm)以下になると、携帯端末100は、T534において、NFCI/F122を介して、MFP10CとのNFC通信を実行する。当該NFC通信において、携帯端末100は、MFP10Cから、無線設定情報と、装置関連情報(装置ID「dv3」、印刷条件「モノクロ」、「片面」、「両面」、スキャン条件「片面」、「両面」、「右上」)と、を受信する。無線設定情報は、WFD方式に従ったWi-Fi接続(以下では、「WFD接続」と記載する)を確立するための情報である。携帯端末100は、無線設定情報と装置関連情報とを揮発性メモリ136に一時的に記憶する。次いで、携帯端末100は、T536において、無線設定情報を利用して、MFP10CとのWFD接続を確立し、T540において、機能選択画面SC43を表示部114に表示する。図13に示すように、機能選択画面SC43のメイン領域A1には、機能ボタンBU61、BU62と、キャンセルボタンBU63と、が表示される。機能選択画面SC43のサブ領域A2には、画面の名称「機能選択画面」が表示される。機能ボタンBU61、BU62は、それぞれ、印刷機能、スキャン機能をMFPに実行させるためのボタンである。なお、携帯端末100は、キャンセルボタンBU63を選択するタッチ操作を受付けると、揮発性メモリ136に記憶されている無線設定情報と装置関連情報とを消去し、ホーム画面SC41に戻る。
【0049】
携帯端末100は、T542において、機能ボタンBU61を選択するタッチ操作を受付けると、T550において、印刷ファイル選択画面SC44を表示する。印刷ファイル選択画面SC44(図13参照)は、印刷ファイル選択画面SC32(図10参照)と同様である。次いで、携帯端末100は、T552において、ファイルボタンBU41を選択するタッチ操作を受付けると、T560において、プレビュー画面SC45を表示部114に表示する。図14に示すように、プレビュー画面SC45は、装置欄DC11に表示されている装置IDが「dv3」である点、及び、プルダウンPDが表示されていない点を除いて、プレビュー画面SC33(図10参照)と同様である。また、携帯端末100は、プレビュー画面SC33が表示されている状態において、携帯端末100をMFP10Bに近づける操作が実行されても、MFP10BとのNFC通信を実行しない。即ち、プレビュー画面SC33は、印刷機能を実行すべき装置を変更するための変更操作を許容しない。次いで、携帯端末100は、T562において、設定ボタンBU52を選択するタッチ操作を受付けると、T570において、印刷設定画面SC46を表示部114に表示する。図14に示すように、印刷設定画面SC46のメイン領域A1には、印刷色数設定欄PS11と、印刷面設定欄PS12と、OKボタンBU71と、キャンセルボタンBU72と、が表示される。印刷設定画面SC46のサブ領域A2には、画面の名称「印刷設定画面」が表示される。T534で受信した装置関連情報には、「モノクロ」、「片面」、及び、「両面」が印刷条件として含まれているが、「カラー」は含まれていない。このため、印刷色数設定欄PS11には、「モノクロ」に対応するチェックボックスが表示されるが、「カラー」に対するチェックボックスは表示されない。また、印刷面設定欄PS12には、「片面」及び「両面」に対応するチェックボックスが表示される。次いで、携帯端末100は、T572において、「片面」に対応するチェックボックスに付与されているチェックを消去し、「両面」に対応するチェックボックスにチェックを付与する操作を受付け、OKボタンBU71を選択するタッチ操作を受付けると、T580において、プレビュー画面SC45を表示部114に表示する。次いで、携帯端末100は、T582において、印刷実行ボタンBU51を選択するタッチ操作を受付けると、T590において、印刷データと、印刷設定「モノクロ」、「両面」と、を含む印刷指示をMFP10Cに送信する。T592、T594は、図9のT472、T474と同様である。次いで、携帯端末100は、T600において、MFP10CとのWFD接続が維持されている状態で、機能選択画面SC43を表示部114に表示する。これにより、ユーザは、印刷機能、又は、スキャン機能をMFP10Cに繰り返し実行させることができる。
【0050】
(第2印刷プロセスの効果)
第2印刷プロセスの効果を説明する前に、図15図17を参照して、比較例の携帯端末200の動作について説明する。比較例の携帯端末200には、MFPアプリケーション142とは異なるMFPアプリケーションが不揮発性メモリに記憶されている点を除いて、実施例の携帯端末100と同様である。
【0051】
携帯端末200は、T710において、MFPアプリケーションを起動させるためのアプリ起動操作を受付けると、MFPアプリケーションを起動させ、T720において、ホーム画面SC51を表示部114に表示する。T720で表示されるホーム画面SC51(図16参照)は、図3のT20で表示されるホーム画面SC11(図4参照)と同様である。T722、T730~T752は、それぞれ、図12のT522、T540~562と同様である。T730で表示される機能選択画面SC52(図16参照)は、図12のT540で表示される機能選択画面SC43(図13参照)と同様である。T740で表示される印刷ファイル選択画面SC53(図16参照)は、図12のT550で表示される印刷ファイル選択画面SC44(図13参照)と同様である。T750で表示されるプレビュー画面SC54は、装置欄DC11を含まない点を除いて、図12のT560で表示されるプレビュー画面SC45(図14参照)と同様である。次いで、携帯端末100は、T760において、印刷設定画面SC55を表示部114に表示する。図17に示すように、印刷設定画面SC55は、印刷色数設定欄PS11が「カラー」に対応するチェックボックスを含む点を除いて、図12のT570で表示される印刷設定画面SC46(図14参照)と同様である。次いで、携帯端末200は、T762において、「モノクロ」に対応するチェックボックスに付与されているチェックを消去し、「カラー」に対応するチェックボックスにチェックを付与する操作を受付け、OKボタンBU71を選択するタッチ操作を受付けると、T770において、プレビュー画面SC56を表示部114に表示する。プレビュー画面SC56(図17参照)は、図12のT560で表示されるプレビュー画面SC45(図14参照)と同様である。次いで、携帯端末200は、T772において、印刷実行ボタンBU51を選択するタッチ操作を受付けると、T780において、NFC操作画面SC57を表示部114に表示する。NFC操作画面SC57は、図12のT530で表示されるNFC操作画面SC42(図13参照)と同様である。T782~T786は、図12のT532~T536と同様である。T790は、印刷設定が「カラー」、「片面」である点を除いて、図12のT590と同様である。
【0052】
MFP10Cは、T790において、携帯端末200から印刷指示を受信すると、印刷指示内の印刷設定が、MFP10Cが実行できない印刷条件「カラー」を含むと判断し、印刷を実行しない。
【0053】
携帯端末200は、T790において、MFP10Cに印刷指示を送信すると、MFP10CとのWFD接続を切断し、T792において、ホーム画面SC51を表示部に表示する。
【0054】
上述のように、比較例の携帯端末200は、MFP10Cに印刷指示を送信すると(図15のT790)、MFP10CとのWFD接続を切断し、ホーム画面SC51(図16参照)を表示部に表示する(T792)。このような構成によると、再度、印刷機能をMFP10Cに実行させることをユーザが所望する場合に、ユーザは、再度、ホーム画面SC51上の通信オブジェクトOB24を選択し、MFP10CとのNFC通信を携帯端末100に実行させる必要がある。一方、本実施例の携帯端末100は、MFP10Cに印刷指示を送信すると(図12のT590)、再度、機能選択画面SC43(図13参照)を表示部114に表示する(T600)。このような構成によると、ユーザは、再度、ホーム画面SC41(図13参照)上の通信オブジェクトOB24を選択し、MFP10CとのNFC通信を携帯端末100に実行させなくてもよい。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。特に、本実施例の場合、ユーザは、再度、印刷機能をMFP10Cに実行させることができる。
【0055】
上述のように、比較例の携帯端末200は、MFP10CとのNFC通信が実行される前に、印刷設定画面SC55(図17参照)を表示部に表示する。この場合、ユーザは、MFP10Cが実行できない印刷条件「カラー」を選択することができる。ユーザによって、MFP10Cが実行できない印刷条件「カラー」が設定されると、MFP10Cによる印刷が失敗する。一方、本実施例の携帯端末100は、MFP10CとのNFC通信が実行された後に、印刷設定画面SC46(図14参照)を表示部114に表示する。この場合、ユーザは、NFC通信で通信された印刷条件「モノクロ」、「片面」、「両面」の中から、印刷設定を選択する。即ち、ユーザによって、MFP10Cが実行できない印刷条件「カラー」が設定されることがない。従って、印刷機能をMFP10Cに確実に実行させることができる。
【0056】
(本実施例の効果)
本実施例の構成によれば、携帯端末100は、MFP10Aに対応する装置関連情報が不揮発性メモリ138に登録されており、Wi-Fi通信を利用してMFP10Aと通信可能である場合に、装置オブジェクトOB13を含むとともに、通信オブジェクトOB24を含まないホーム画面SC22(図6参照)を表示部114に表示する。NFC通信を利用してMFP10Aとの通信が実行される場合と比較して、Wi-Fi通信を利用してMFP10Aとの通信が実行される場合の方が、ユーザにとって有益な状況が存在する。上記の構成によると、Wi-Fi通信を利用してMFP10Aと通信可能である状況において、NFC通信を利用してMFP10Aと通信が実行されることを抑制することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。特に、本実施例のように、Wi-Fi通信の通信速度は、NFC通信の通信速度よりも早い。また、Wi-Fi通信は、NFC通信よりも安定している。このため、Wi-Fi通信を利用してMFP10Aとの通信が実行されることで、携帯端末100とMFP10Aとの間で実行される通信の時間を短くすることができ、かつ、通信が失敗する可能性を低減することができる。
【0057】
上述のように、図6のホーム画面SC22、及び、ホーム画面SC21のいずれにも、登録オブジェクトOB11の少なくとも一部と、装置オブジェクトOB13の少なくとも一部と、が表示される。このため、ユーザは、ホーム画面SC22、及び、ホーム画面SC21のいずれが表示されている状況でも、登録オブジェクトOB11及び装置オブジェクトOB13を選択可能であることを知ることができる。従って、携帯端末100は、ユーザが利用し易いホーム画面を表示することができる。
【0058】
また、上述のように、装置オブジェクトOB13の選択に応じて表示されるプレビュー画面SC33(図10参照)は、変更操作を許容するが、通信オブジェクトOB24の選択に応じて表示されるプレビュー画面SC45(図14参照)は、変更操作を許容しない。携帯端末100は、通信オブジェクトOB24を選択するタッチ操作を受付ける場合(図12のT522)に、MFP10CとのNFC通信を実行する。この場合、ユーザは、機能を実行すべき装置としてNFC通信の通信相手を選択している可能性が高い。プレビュー画面SC45が変更操作を許容する場合、ユーザが誤って、機能を実行すべき装置を変更してしまう可能性がある。上記の構成によると、ユーザが誤って、機能を実行すべき装置を変更してしまうことを防止することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0059】
また、上述のように、通信オブジェクトOB24の選択に応じて表示されるプレビュー画面SC45(図14参照)は、プルダウンPDを含まない点を除いて、装置オブジェクトOB13の選択に応じて表示されるプレビュー画面SC33(図10参照)と同じレイアウトを有する。上記の構成によると、いずれのプレビュー画面SC45、SC33が表示部114に表示されても、ユーザは、プレビュー画面SC45、SC33に対する操作を容易に理解することができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0060】
また、上述のように、携帯端末100は、通信オブジェクトOB24を選択するためのタッチ操作を受付け(図12のT522)、NFC通信を使用して、MFP10Cから装置関連情報を受信する場合(T534)に、装置関連情報を不揮発性メモリ138に登録せずに、印刷機能をMFP10Cに実行させるための通信が実行されたことを示す履歴情報を不揮発性メモリ138に記憶させる。通信オブジェクトOB24が選択される場合、MFP10Cを一時的に利用することが所望されている可能性が高い。このような状況において、MFP10Cに対応する装置関連情報が不揮発性メモリ138に登録されると、不揮発性メモリ138の記憶容量が不必要に小さくなってしまう。上記の構成によると、NFC通信を使用して、MFP10Cから装置関連情報が受信されても、当該装置関連情報が不揮発性メモリ138に登録されないために、不揮発性メモリ138の記憶容量が不必要に小さくなることを抑制することができる。
【0061】
また、上述のように、携帯端末100は、Wi-Fi通信を利用して、MFP10Aと通信不可能である場合に、装置オブジェクトOB13の全体と、登録オブジェクトOB11の一部と、通信オブジェクトOB24の全体と、を含むホーム画面SC13(図4参照)を表示部114に表示する。このような構成によると、ユーザは、Wi-Fi通信を利用して、MFP10Aとの通信を実行不可能であることを知ることができる。また、ユーザは、通信オブジェクトOB24を選択するためのタッチ操作を実行することで、MFP10AとのNFC通信を携帯端末100に実行させることができる。従って、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0062】
(対応関係)
携帯端末100が、「端末装置」の一例である。Wi-Fi通信、NFC通信が、それぞれ、「第1の通信」、「第2の通信」の一例である。Wi-FiI/F120、NFCI/F122が、それぞれ、「第1の通信インターフェース」、「第2の通信インターフェース」の一例である。MFP10A、10Cが、「第1の機能実行装置」の一例である。装置ID「dv1」を含む装置関連情報、装置ID「dv3」を含む装置関連情報が、「第1の装置関連情報」の一例である。図4のホーム画面SC11、図5のホーム画面SC14、図6のホーム画面SC21、図13のホーム画面SC41が、「第1のホーム画面」の一例である。登録オブジェクトOB11が、「登録オブジェクト」の一例である。通信オブジェクトOB24が、「通信オブジェクト」の一例である。図4のホーム画面SC13、図6のホーム画面SC22、図10のホーム画面SC31が、「第1のホーム画面」の一例である。
【0063】
印刷機能、スキャン機能が、「1以上の機能」の一例である。機能オブジェクトOB21、OB22が、「1個以上の機能オブジェクト」の一例である。図10のプレビュー画面SC33が、「第1の確認画面」の一例である。印刷実行ボタンBU51が、「指示ボタン」の一例である。図9のT442、T452が、「変更操作」の一例である。図14のプレビュー画面SC45が、「第2の確認画面」の一例である。プルダウンPDが、「変更ボタン」の一例である。図13の機能選択画面SC43が、「機能選択画面」の一例である。機能ボタンBU61、BU62が、「1個以上の機能ボタン」の一例である。図14のプレビュー画面SC45が、「第3の確認画面」の一例である。印刷条件、スキャン条件が、「機能実行条件」の一例である。設定ボタンBU52が、「設定ボタン」の一例である。
【0064】
(第2実施例)
本実施例では、2個目の装置関連情報が携帯端末100の不揮発性メモリ138の装置テーブル144に登録される場合に表示部114に表示されるホーム画面SC221~223(図18参照)が、第1実施例のホーム画面SC21~23(図6参照)と異なる。
【0065】
携帯端末200は、2個目の装置関連情報(装置ID「dv3」等)が不揮発性メモリ138の装置テーブル144に登録されると、登録オブジェクトOB11と、登録済みの装置関連情報(装置ID「dv1」等)に対応する装置オブジェクトOB13と、の間に、2個目の装置関連情報(装置ID「dv3」等)に対応する装置オブジェクトOB14を配置する。このような構成によると、図18に示すように、携帯端末100は、ホーム画面SC221~SC223を表示部114に表示することができる。ホーム画面SC221は、装置オブジェクトOB14の一部(右端部)が第1メイン領域A11の左側に表示されている点を除いて、図4のホーム画面SC21と同様である。ホーム画面SC222は、装置オブジェクトOB14の全体が第1メイン領域A11に表示されている点、及び、装置オブジェクトOB13の一部(右端部)が第1メイン領域A11の左側に表示されている点を除いて、図4のホーム画面SC22と同様である。ホーム画面SC223は、装置オブジェクトOB13の全体が第1メイン領域A11に表示されている点、及び、装置オブジェクトOB14の一部(左端部)が第1メイン領域A11の右側に表示されている点を除いて、図4のホーム画面SC23と同様である。
【0066】
例えば、携帯端末100は、T810において、ホーム画面SC221が表示部114に表示されている状態において、左側から右側にスライドするスライド操作を受付けると、ホーム画面SC221に代えてホーム画面SC222を表示部114に表示する。さらに、携帯端末100は、T820において、ホーム画面SC22が表示部114に表示されている状態において、左側から右側にスライドするスライド操作を受付けると、ホーム画面SC222に代えてホーム画面SC223を表示部114に表示する。また、携帯端末100は、T830において、ホーム画面SC223が表示部114に表示されている状態において、右側から左側にスライドするスライド操作を受付けると、ホーム画面SC223に代えてホーム画面SC222を表示部114に表示する。さらに、携帯端末100は、T840において、ホーム画面SC222が表示部114に表示されている状態において、右側から左側にスライドするスライド操作を受付けると、ホーム画面SC222に代えてホーム画面SC21を表示部114に表示する。このように、ユーザは、左右方向のスライド操作に応じて、携帯端末100に表示されるホーム画面SC221~SC223を切替えることができる。このような構成によっても、第1実施例と同様の効果を奏することができる。
【0067】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0068】
(第1変形例)上記の実施例では、登録オブジェクトOB11と装置オブジェクトOB13、OB14とは、左右方向に沿って並んでいる。これに代えて、登録オブジェクトOB11と装置オブジェクトOB13、OB14とが上下方向に沿って並んでいてもよい。本変形例では、ユーザは、上下方向のスライド操作に応じて、携帯端末100に表示されるホーム画面を切替えることができる。
【0069】
(第2変形例)LANケーブル、USBケーブルが接続される有線I/Fが、「第1の通信インターフェース」の一例であってもよい。この場合、有線通信が、「第1の通信」の一例である。また、Bluetooth(登録商標)I/Fが、「第2の通信インターフェース」の一例であってもよい。この場合、Bluetooth通信が、「第2の通信」の一例である。
【0070】
(第3変形例)携帯端末100は、MFP10AとのWi-Fi通信が実行可能であるのか否かに関わらず、通信オブジェクトOB24をホーム画面SC22に表示させなくてもよい。
【0071】
(第4変形例)通信オブジェクトOB24の選択に応じて表示されるプレビュー画面SC45(図14参照)において、装置欄DC11の右側にプルダウンPDが表示されていてもよい。本変形例では、「第2の確認画面制御部」を省略可能である。また、別の変形例では、装置オブジェクトOB13の選択に応じて表示されるプレビュー画面SC33(図10参照)において、プルダウンPDが表示されていなくてもよい。本変形例では、「第1の確認画面制御部」を省略可能である。
【0072】
(第5変形例)通信オブジェクトOB24の選択に応じて表示されるプレビュー画面SC45と、装置オブジェクトOB13の選択に応じて表示されるプレビュー画面SC33(図10参照)と、のレイアウトが異なっていてもよい。例えば、プレビュー画面SC45において、装置欄DC11の下方にプレビュー画像PIが表示されていてもよいし、装置欄DC11とプレビュー画像PIとが左右方向に沿って並んでいてもよい。
【0073】
(第6変形例)図2に示すように、携帯端末100の不揮発性メモリ138に、一時記憶テーブル148が記憶されていてもよい。一時記憶テーブル148には、装置IDと、装置情報と、が関連付けて記憶される。即ち、一時記憶テーブル148には、装置関連情報が記憶される。一時記憶テーブル148には、NFC通信を利用して受信された装置関連情報が一時的に記憶される。本変形例では、携帯端末100は、図12のT534において、MFP10Cから、無線設定情報と装置関連情報(即ち、装置ID「dv3」、印刷条件「モノクロ」、「片面」、「両面」、スキャン条件「片面」、「両面」、「右上」)と、を受信すると、一時記憶テーブル148に装置関連情報を記憶する。そして、携帯端末100は、T562において、設定ボタンBU52を選択するタッチ操作を受付けると、T570において、一時記憶テーブル148に記憶されている装置関連情報を利用して、印刷設定画面SC46を表示部114に表示する。本変形例では、携帯端末100は、表示部114に機能選択画面SC43に表示されている状態において、キャンセルボタンBU63を選択するタッチ操作を受付けると、一時記憶テーブル148に記憶されている装置関連情報を消去し、ホーム画面SC41に戻る。なお、さらなる変形例では、携帯端末100は、表示部114に機能選択画面SC43に表示されている状態において、キャンセルボタンBU63を選択するタッチ操作を受付けると、一時記憶テーブル148に記憶されている装置関連情報を装置テーブル144に登録するのか否かをユーザに問い合わせるための問合画面を表示部114に表示してもよい。そして、問合画面において、装置関連情報を装置テーブル144に登録することが選択される場合に、携帯端末100は、一時記憶テーブル148に記憶されている装置関連情報を不揮発性メモリ138の装置テーブル144に登録し、一時記憶テーブル148に記憶されている装置関連情報を消去する。一方、問合画面において、装置関連情報を装置テーブル144に登録しないことが選択される場合に、携帯端末100は、一時記憶テーブル148に記憶されている装置関連情報を装置テーブル144に登録することなく、一時記憶テーブル148に記憶されている装置関連情報を消去する。また、別の変形例では、携帯端末100は、図12のT534において、MFP10Cから、無線設定情報と装置関連情報(即ち、装置ID「dv3」、印刷条件「モノクロ」、「片面」、「両面」、スキャン条件「片面」、「両面」、「右上」)とを受信すると、不揮発性メモリ138の装置テーブル144に装置関連情報を一時的に記憶してもよい。
【0074】
(第7変形例)携帯端末100は、図12のT534において、MFP10Cから、装置関連情報を受信すると、受信済みの装置関連情報を、不揮発性メモリ138の装置テーブル144に登録してもよい。また、別の変形例では、不揮発性メモリ138に、履歴テーブル146が記憶されていなくてもよい。本変形例では、「記憶制御部」を省略可能である。
【0075】
(第8変形例)携帯端末100は、図12のT534において、印刷指示をMFP10Cに送信する場合に、機能選択画面SC43ではなく、ホーム画面SC41に戻ってもよい。
【0076】
(第9変形例)携帯端末100は、図12のT522の後に、T540~T582を実行し、その後に、NFC操作画面SC42を表示部114に表示してもよい。
【0077】
(第10変形例)携帯端末100は、MFP10Aにエラーが発生している状態において、図4のホーム画面SC13に表示される通信オブジェクトOB24を選択するタッチ操作を受付ける場合に、MFP10AとのNFC通信を利用して、MFP10Aから、MFP10Aは発生しているエラーに関する情報、及び、エラーを解決するための情報(例えば、エラーを解決するページに対応するURL)を受信してもよい。
【0078】
(第11変形例)上記の実施例では、制御部130によって実行される各処理がソフトウェア(即ちOSプログラム140、MFPアプリケーション142)によって実現されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0079】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0080】
2:通信システム、10:携帯端末、10A-10C:MFP、12:操作部、14:表示部、16:印刷実行部、18:スキャン実行部、20:Wi-FiI/F、22:NFCI/F、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:プログラム、100:携帯端末、112:操作部、114:表示部、130:制御部、132:CPU、134:メモリ、136:揮発性メモリ、138:不揮発性メモリ、140:OSプログラム、142:MFPアプリケーション、144:装置テーブル、146:履歴テーブル、148:一時記憶テーブル、200:携帯端末
図1
図2
図3
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