(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022085772
(43)【公開日】2022-06-08
(54)【発明の名称】洗濯ネット及び洗濯ネットの製造方法
(51)【国際特許分類】
D06F 35/00 20060101AFI20220601BHJP
【FI】
D06F35/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020197639
(22)【出願日】2020-11-27
(71)【出願人】
【識別番号】500331714
【氏名又は名称】株式会社創和
(74)【代理人】
【識別番号】100178951
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 和家
(72)【発明者】
【氏名】宗 正雄
【テーマコード(参考)】
3B168
【Fターム(参考)】
3B168AE01
3B168AE02
3B168AE04
3B168BA82
3B168BA85
3B168WA03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本体の内部を仕切る仕切部材を、簡易な作業で、本体に強固に取り付けることができる洗濯ネット及びその洗濯ネットの製造方法を提供する。
【解決手段】生地を縫製することによって形成された袋状の本体2と、本体2の内部を仕切る仕切部材3と、を有する洗濯ネット1において、仕切部材3は、一対の仕切半片31,31からなるものであり、一対の仕切半片31,31は、それぞれ一端側311が本体2の内側に縫製され、他端側312どうしが縫製によってつながったものである。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生地を縫製することによって形成された袋状の本体と、該本体の内部を仕切る仕切部材と、を有する洗濯ネットにおいて、
前記仕切部材は、一対の仕切半片からなるものであり、
前記一対の仕切半片は、それぞれ一端側が前記本体の内側に縫製され、他端側どうしが縫製によってつながったものであることを特徴とする洗濯ネット。
【請求項2】
前記本体は、外側が網目状の外側生地によって構成され、該外側生地の内側の少なくとも一部に、微少な突起物を多数備えた網目状の内側生地が重ねられ、少なくとも一部が、該外側生地と該内側生地との二重構造となっているものであることを特徴とする請求項1記載の洗濯ネット。
【請求項3】
前記仕切部材は、前記本体の開口部から50mm以上奥に入った位置から、該開口部と反対側となる底側に延在して設けられたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の洗濯ネット。
【請求項4】
袋状の本体と、該本体の内部を仕切る仕切部材と、を有する洗濯ネットの製造方法において、
前記本体を構成する生地を用意する生地用意工程と、
前記生地における、前記本体の内側に相当する部分に、一対の仕切半片それぞれの一端側を縫製する仕切半片取付工程と、
前記生地を縫製し、裏返しの状態の前記本体を形成する本体形成工程と、
前記一対の仕切半片の他端側どうしを縫製してつなげ前記仕切部材を形成する仕切部材形成工程と、
前記本体を表に返す表返工程と、を有することを特徴とする洗濯ネットの製造方法。
【請求項5】
前記生地用意工程は、前記本体の外側を構成する網目状の外側生地における、該本体の内側となる側の少なくとも一部に、微少な突起物が多数設けられた内側生地が重ねられ、少なくとも一部が、該外側生地と該内側生地との二重構造の生地を用意する工程であることを特徴とする請求項4記載の洗濯ネットの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生地を縫製することによって形成された袋状の本体と、該本体の内部を仕切る仕切部材とを有する洗濯ネット及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
網目状の素材からなり、洗濯物を収容した状態で洗濯機内に投入される洗濯ネットには、履物用等、各種のものが開発されている(例えば、特許文献1等参照)。また、このような洗濯ネットには、袋状の本体と、この本体の内部を仕切る仕切部材とを有するものもあり、仕切部材によって仕切られた空間に、例えば上履きなどを片方ずつ収容する洗濯ネットとして好適に用いることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、内部に仕切を有する洗濯ネットを製造する場合には、袋状に形成する前の生地に、仕切部材の一端側を縫製によって取り付け、その生地を縫製して袋状の本体を形成した後、仕切部材の他端側を本体の内側に縫製している。しかしながら、本体を袋状にした状態で、仕切部材の他端側を本体の内部に縫製する作業はやりにくい場合が多い。このため、仕切部材の他端側は、本体の開口部から近い部分のみ縫製する等、簡単な縫製で済まさざるを得ず、仕切部材がしっかりと本体に取り付けられていないのが実情である。
【0005】
本発明は前記事情に鑑み、本体の内部を仕切る仕切部材を、簡易な作業で、本体に強固に取り付けることができる洗濯ネット及びその洗濯ネットの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を解決する本発明の洗濯ネットは、生地を縫製することによって形成された袋状の本体と、該本体の内部を仕切る仕切部材と、を有する洗濯ネットにおいて、
前記仕切部材は、一対の仕切半片からなるものであり、
前記一対の仕切半片は、それぞれ一端側が前記本体の内側に縫製され、他端側どうしが縫製によってつながったものであることを特徴とする。
【0007】
ここで本発明の洗濯ネットは、前記本体の開口部から、上履き等を足長方向(縦方向)に出し入れする態様のものであってもよい。また、前記仕切部材は、前記本体内を完全に仕切るものである必要はなく、該本体内に収容されるもの、例えば上履きを片方ずつ分けて収容できるように仕切るものであればよい。なお、前記本体には、開口部を閉塞する、スライドファスナや両面ファスナ、ボタン、フック等を設けることができる。
【0008】
本発明の洗濯ネットは、前記仕切部材が、前記一対の仕切半片がつながったものである。このため、袋状に形成する前の前記生地に、前記一対の仕切半片それぞれの一端側を縫製し、該生地を袋状に形成した後に、該一対の仕切半片の他端側どうしを縫製し、前記仕切部材を形成することができる。これにより、前記本体の内部を仕切る前記仕切部材を、簡易な作業で、該本体に強固に取り付けることができる。
【0009】
また、本発明の洗濯ネットにおいて、前記本体は、外側が網目状の外側生地によって構成され、該外側生地の内側の少なくとも一部に、微少な突起物を多数備えた網目状の内側生地が重ねられ、少なくとも一部が、該外側生地と該内側生地との二重構造となっているものであってもよい。
【0010】
この態様を採用すれば、前記突起物によって、収容する洗濯物の洗浄効果(ブラッシング効果)を向上させることができる。ここで、特に洗浄が必要な部分のみに前記内側生地を用いることで、コストの面でも有利になる。例えば、洗濯物が、上履き等の履物である場合には、汚れを落としたいアッパー部分に接触する箇所を、前記外側生地と前記内側生地との二重構造とするとよい。
【0011】
さらに、本発明の洗濯ネットにおいて、前記仕切部材は、前記本体の開口部から50mm以上奥に入った位置から、該開口部と反対側となる底側に延在して設けられたものであることが好ましい。
【0012】
例えば、前記本体の開口部から、上履き等の履物を足長方向に出し入れする態様のものでは、該開口部近傍に前記仕切部材があると履物の出し入れがしにくくなるおそれがある。しかなしながら、従来の洗濯ネットでは、仕切部材の他端側を本体の内側に縫製する作業が開口部からの作業となる。このため、仕切部材が、どうしても開口部寄りになってしまい、上履き等の洗濯物の出し入れがしにくくなってしまう。それに対して、本発明の洗濯ネットでは、袋状に形成する前の前記生地に、前記一対の仕切半片それぞれの一端側を縫製することができる。このため、上履き等の洗濯物の出し入れがし易いように、前記仕切部材を、前記本体の開口部から50mm以上奥に入った位置から、該開口部と反対側となる底側に延在して設けることも容易である。
【0013】
前記目的を解決する本発明の洗濯ネットの製造方法は、袋状の本体と、該本体の内部を仕切る仕切部材と、を有する洗濯ネットの製造方法において、
前記本体を構成する生地を用意する生地用意工程と、
前記生地における、前記本体の内側に相当する部分に、一対の仕切半片それぞれの一端側を縫製する仕切半片取付工程と、
前記生地を縫製し、裏返しの状態の前記本体を形成する本体形成工程と、
前記一対の仕切半片の他端側どうしを縫製してつなげ前記仕切部材を形成する仕切部材形成工程と、
前記本体を表に返す表返工程と、を有することを特徴とする。
【0014】
本発明の洗濯ネットの製造方法によれば、前記本体の内部を仕切る前記仕切部材を、簡易な作業で、該本体に強固に取り付けることができる。
【0015】
また、本発明の洗濯ネットの製造方法において、前記生地用意工程は、前記本体の外側を構成する網目状の外側生地における、該本体の内側となる側の少なくとも一部に、微少な突起物が多数設けられた内側生地が重ねられ、少なくとも一部が、該外側生地と該内側生地との二重構造の生地を用意する工程であってもよい。
【0016】
この製造方法を採用すれば、特に洗浄が必要な部分のみに前記内側生地を用い、前記突起物によって、収容する洗濯物の洗浄効果(ブラッシング効果)を向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の洗濯ネット及び本発明の洗濯ネットの製造方法によれば、本体の内部を仕切る仕切部材を、簡易な作業で、本体に強固に取り付けることができる洗濯ネット及びその洗濯ネットの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態を示す洗濯ネットの斜視図である。
【
図2】
図1に示す洗濯ネットに上履きを収容した状態を示す正面図である。
【
図3】
図2に示す洗濯ネットのA-A線断面図である。
【
図4】
図1に示す洗濯ネットの製造方法の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図4に示す洗濯ネットの製造方法における生地用意工程を説明するための図である。
【
図6】
図4に示す洗濯ネットの製造方法における仕切半片取付工程を示す図である。
【
図7】
図4に示す洗濯ネットの製造方法における本体形成工程を示す図である。
【
図8】
図4に示す洗濯ネットの製造方法における仕切部材形成工程を示す図である。
【
図9】
図8に示す本体の開口部部分に、スライドファスナと取手を取り付けている様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態では、上履きを収容する例を用いて説明するが、収容する洗濯物は特に限定されるものではない。
【0020】
図1は、本発明の実施形態を示す洗濯ネット1の斜視図である。この
図1では、詳しくは後述するスライドファスナ4を開けて開口部OPを拡げた状態を示しており、収容する上履きSHも示している。また、
図1では、本体2の構成を示すために、本体2の一部を断面して拡大した様子を円で囲んで示している。
図2は、
図1に示す洗濯ネット1に上履きSHを収容した状態を示す正面図である。なお、
図2でも、本体2の構成を示すために、本体2の一部(左下部分)をめくった状態で示している。
図3は、
図2に示す洗濯ネット1のA-A線断面図である。
【0021】
図1~
図3に示すように、本実施形態の洗濯ネット1は、開口部OPが設けられ、生地20(
図5参照)を縫製することによって形成された袋状の本体2を有している。この本体2は、
図2に示す正面視において略矩形状の扁平なものであり、
図2において、左側の端部部分と下端部分における波状の線が縫製箇所である。
【0022】
また、本体2には、
図2における上端部分に、開口部OPが左右方向に延在して設けられ、この開口部OPと反対側となる部分が底2aとなる。なお、本実施形態の洗濯ネット1では、開口部OPを閉塞する部材として、スライドファスナ4を採用しているが、両面ファスナ、ボタン、フック等を採用してもよい。また、本実施形態の洗濯ネット1では、本体2内に、開口部OPから上履きSHを足長方向(縦方向)に出し入れできるように構成されている。なお、本体2には、物干し竿等に引っ掛けて干したり、持ち手としたりするための取手5が設けられている。
【0023】
図3に示すように、本体2は、外側を構成する網目状の外側生地201と、この外側生地201の内側であって、
図3において上側半分に重ねられた内側生地202とを有している(
図1における円で囲んで示す部分や、
図2において本体2の一部をめくって示す部分も参照)。すなわち、本体2は、
図3における上側半分が、外側生地201と内側生地202との二重構造となっている。本実施形態の内側生地202は、その内側に微少な突起物PRが多数設けられた、例えば六角形状のパイルメッシュを採用している。なお、突起物PRは、起毛状やパイル状、あるいは繊維の編み込み状であってもよい。
【0024】
上履きSHは、
図3において、本体2内の上側半分を構成する、外側生地201と内側生地202との二重構造の部分にアッパー側が位置し、本体2内の下側半分を構成する、外側生地201のみの部分に底側が位置するように本体2内に収容される。これにより、内側生地202に設けられた多数の突起物PRによって、主として上履きSHのアッパー部分(表面部分)の洗浄効果(ブラッシング効果)を向上させることができる。ここで、外側生地201の内側全体に内側生地202を重ねる態様としてもよいが、特に洗浄が必要な部分のみに内側生地202を用いることで、コストの面でも有利になる。
【0025】
図3に示すように、本体2内を仕切る仕切部材3は、一対の仕切半片31,31からなるものである。また、一対の仕切半片31,31は、それぞれ一端側311が本体2の内側に縫製され、他端側312どうしが縫製によってつながったものである。一対の仕切半片31,31の素材は特に限定されるものではないが、外側生地201と同じ素材を用いてもよいし、表面に突起物PRが多数設けられた、内側生地202と同様の素材を用いてもよい。
【0026】
図2に示すように、仕切部材3は、本体2の開口部OPから、実線の両矢印で示す長さL1奥に入った位置から、底2a側に延在して設けられたものである。ここで、従来の洗濯ネットでは、仕切部材の他端側を本体の内側に縫製する作業が開口部OPからの作業となるため、仕切部材が、どうしても開口部OP寄りになってしまう。それに対して、本発明の洗濯ネット1では、一対の仕切半片31,31をつなげて仕切部材3を構成するものであり、詳しくは後述するように、袋状に形成する前の生地20に、一対の仕切半片31,31それぞれの一端側311を縫製することができる(
図6参照)。このため、開口部OPから奥に入った位置に仕切部材3を容易に設けることができる。この結果、本体2内において、開口部OP近傍に仕切部材3のない空間が形成され、開口部OPから上履きSHの出し入れがしやすくなる。
【0027】
長さL1は、上履きSHの出し入れのしやすさの観点から50mm以上が好ましい。また、本体2内の収容空間の大きさとの関係では、長さL1は、本体2における開口部OPから底2aまでの長さL3(二点鎖線の両矢印)に対し、1/5以上1/2未満が好ましい。長さL1が、長さL3の1/5未満であると、上履きSHの出し入れがしにくくなるおそれがある。一方、長さL1が、長さL3の1/2以上であると、本体2内に収容した上履きSHの収容状体が不安定になるおそれがある。
【0028】
また、
図2において破線の両矢印で示すように、仕切部材3の下端部と本体2の底2aとは、長さL2離れている。本実施形態では、長さL1と長さL2を略同じ長さに設定しており、これにより、仕切部材3は、本体2内における、開口部OPと底2aとの中央部分に位置することになる。この結果、本体2内に収容した上履きSHの収容状体を安定させることができる。もちろん、本体2内の底2aまで仕切部材3を設けてもよいが、仕切部材3の下端部と本体2の底2aとを離す方が、素材コストや作業性等の点で好ましい。
【0029】
次いで、本発明の洗濯ネットの製造方法の実施形態について説明する。
【0030】
図4は、
図1に示す洗濯ネット1の製造方法Sの一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、本発明の洗濯ネットの製造方法Sは、本体2を構成する生地20を用意する生地用意工程(ステップS1)と、生地20における、本体2の内側に相当する部分に、一対の仕切半片31それぞれの一端側311を縫製する仕切半片取付工程(ステップS2)と、生地20を縫製し、裏返しの状態の本体2を形成する本体形成工程(ステップS3)と、一対の仕切半片31,31の他端側312どうしを縫製してつなげ仕切部材3を形成する仕切部材形成工程(ステップS4)と、本体2を表に返す表返工程(ステップS5)と、を有する製造方法である。
【0031】
【0032】
図5は、
図4に示す洗濯ネットの製造方法Sにおける生地用意工程(S1)を説明するための図である。なお、
図5には、次の仕切半片取付工程(S2)で用いる一対の仕切半片31,31も示している。本実施形態の生地用意工程(S1)では、長方形状の外側生地201と、外側生地201の半分(
図5では左斜め下方の半分)に内側生地202を重ねた生地20を用意する。
【0033】
図6は、
図4に示す洗濯ネットの製造方法Sにおける仕切半片取付工程(S2)を示す図である。
図6に示すように、仕切半片取付工程(S2)では、破線の矢印で示すように、一方の仕切半片31の一端側311を外側生地201に縫製し、他方の仕切半片31の一端側311を、外側生地201と内側生地202との二重構造になった部分に縫製する。なお、生地20における、一対の仕切半片31,31を縫製する側が、本体2に形成された場合の内側になる。
【0034】
図7は、
図4に示す洗濯ネットの製造方法Sにおける本体形成工程(S3)を示す図である。
図7において円弧状の白抜きの矢印で示すように、本体形成工程(S3)では、取り付けた一対の仕切半片31,31が外側になるように、生地20を2つに折り、破線の矢印で示すように、2辺(
図2における、本体2の左側の端部部分と底2a部分)を縫製する。これにより、裏返しの状態の、袋状の本体2が形成される。
【0035】
図8は、
図4に示す洗濯ネットの製造方法Sにおける仕切部材形成工程(S4)を示す図である。
図8において破線の矢印で示すように、仕切部材形成工程(S4)では、本体2に取り付けた一対の仕切半片31,31の他端側312どうしを縫製する。本実施形態では、本体2における、本体形成工程(S3)で縫製した部分を一部覆うような状態で、一対の仕切半片31,31の他端側312どうしを縫製している。なお、前述したように、仕切部材3は、本体2の全長にわたって設けられるものではなく、本体2の開口部OPから長さL1奥に入った位置から、本体2の底2aと長さL2離れた位置まで設けられている。これにより、仕切部材3が本体2の全長にわたって設けられる態様と比べ、
図6に示す仕切半片取付工程(S2)と
図8に示す仕切部材形成工程(S4)の作業が容易になる。
【0036】
図9は、
図8に示す本体2の開口部OP部分に、スライドファスナ4と取手5を取り付ける様子を示す図である。
図9において破線の矢印で示すように、本体2にスライドファスナ4と取手5を取り付けた後、図示は省略するが、本体2を表に返す表返工程S5を実施することで洗濯ネット1が完成する。
【0037】
以上説明した洗濯ネット1及び洗濯ネットの製造方法Sによれば、本体の内部を仕切る仕切部材を、簡易な作業で、本体に強固に取り付けることができる。
【0038】
本発明は前述した実施形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことができる。例えば、前述した実施形態では、洗濯物として上履きを例に挙げて説明したため、収容する上履きSHの表面側(アッパー部分)に接触する部分のみに突起物PRを設ける態様を採用したが、本体2に収容する洗濯物によっては、本体2を、網目状の外側生地201のみで形成してもよい。この態様の場合には、
図4に示す生地用意工程(S1)では、所定形状に裁断した外側生地201を用意することになる。逆に、本体2の全体を、外側生地201と内側生地202との二重構造としてもよい。また、前述した実施形態では、本体2内に上履きSHを足長方向(縦方向)に出し入れできる態様としたが、本体2内に上履きSHを足幅方向(横方向)に出し入れできる態様を採用してもよい。さらに、本体2に、キャラクター等のデザインを施してもよいし、本体2の形状を、キャラクターや動物等の形状としてもよく、本体2に対して、動物やキャラクターの耳、あるいは魚の尻尾等を模した突起を取り付けてもよい。こうすることで、洗濯ネット1の商品価値を向上させることができる。
【符号の説明】
【0039】
1 洗濯ネット
2 本体
20 生地
201 外側生地
202 内側生地
3 仕切部材
31 仕切半片
311 一端側
312 他端側
4 スライドファスナ
5 取手
OP 開口部
PR 突起物
SH 上履き