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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022008578
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】電子式ヴェポライザーシステム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/48 20200101AFI20220105BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20220105BHJP
【FI】
A24F40/48
A24F40/40
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021157398
(22)【出願日】2021-09-28
(62)【分割の表示】P 2018511282の分割
【原出願日】2016-09-01
(31)【優先権主張番号】1515445.3
(32)【優先日】2015-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】1521110.5
(32)【優先日】2015-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】1603579.2
(32)【優先日】2016-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】1610294.9
(32)【優先日】2016-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】1610531.4
(32)【優先日】2016-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】515009310
【氏名又は名称】エーワイアール エルティーディー
(74)【代理人】
【識別番号】100123858
【弁理士】
【氏名又は名称】磯田 志郎
(72)【発明者】
【氏名】ムリソン, イアン
(72)【発明者】
【氏名】マーシュ, ステファン
(72)【発明者】
【氏名】ゴリロヴスキー, ドミトリー
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA06
4B162AA12
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB14
4B162AB23
4B162AC47
4B162AC50
4B162AD03
4B162AD23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電子式ヴェポライザーへのeリキッドの再充填が可能な電子たばこヴェポライザーシステムを提供する。
【解決手段】ヴェポライザー(1)及び単一の圧電ポンプ(6)を含み、両者共カートリッジまたはチャンバ(3)からeリキッドを引出し、またヴェポライザー(1)内で霧化するために制御された量のeリキッドをポンピングする電子たばこヴェポライザーシステム。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヴェポライザー及び単一の圧電ポンプを含み、両者共カートリッジまたはチャンバから
eリキッドを引出し、またヴェポライザー内で霧化するために制御された量のeリキッド
をポンピングする電子たばこヴェポライザーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、電子式ヴェポライザーシステムに関する。電子式ヴェポライザーシス
テムの1つの例が電子たばこであり、ベイプスティック(vapestick)、吸入器
、モッディングキット(modding kit)、パーソナルヴェポライザー(PV)
、アドバンス・パーソナルヴェポライザー(APV)または電子ニコチン送達システム(
ENDS)としても知られている。本明細書では、典型的には、「PV」または「ヴェポ
ライザー」を、電子式ヴェポライザーの一般的な用語、すなわち使用者が実際に唇に載せ
て吸込むユニットとして使用する。電子式ヴェポライザーシステムは、このユニットを含
む。電子式ヴェポライザーは、ニコチン及び他の物質を送達することができ、家庭用電化
製品または医薬的に認可されたニコチン薬物送達システムであり得る。
【0002】
電子たばこのコンテクストでは、PVは、「eリキッド(e-liquid)」または
ベイプ用物質を気体化させ、快やストレス解消のために吸入用の非加圧蒸気またはミスト
を発生させ、喫煙の経験を再現したりその代わりとしたりする。「eリキッド」またはベ
イプ用物質は、吸入用の蒸気またはミストを発生できる液体(またはゲルまたは他の状態
)であり、その主目的はニコチンまたは医薬品などの他の化合物を供給することである。
したがってPVは、たばこに相当し得る大量市場消費者製品であり、典型的にはたばこの
低減または停止プログラムの一環として喫煙者が使用する。ベイプ用のeリキッドの主な
成分は、通常、プロピレングリコールとグリセリンの混合物である。eリキッドは様々な
フレーバーを含むことができ、ニコチンの強さにも様々なものがある。したがって、ニコ
チン低減または停止プログラムに沿う使用者は、限界の濃度ゼロのニコチンeリキッドを
含む、ニコチン濃度の減少を選択することができる。「eリキッド」という用語は、本明
細書では任意の種類のベイプ用物質の総称として使用する。
【背景技術】
【0003】
再充填可能な電子たばこの従来の設計は、eリキッドの再充填が、一般に、使用者に電
子たばこをねじって外し、その後少量のeリキッドを霧化コイル上に手動で滴下すること
を必要とするため、やや複雑である。したがって、従来の再充填可能な電子たばことの全
体的な使用者の相互作用(使用者が制御、再充填、再充電及び一般に装置と相互作用する
方法のすべての側面を網羅する)は複雑なことがあり、それはその設計に反映される。設
計は、様々な制御ボタンを使用して、むしろ技術的なことが多いのである。全体的な使用
者の相互作用は、直観的に明白であることが稀である。これは、従来のたばこの箱を開け
て点灯させる複雑でない簡素な(また、喫煙者にとって非常に魅力的な)儀式的行為とは
おおいに異なっている。従来の再充填可能な電子たばこを特徴付ける複雑な使用者の相互
作用は、たばこの箱を開けて点灯する簡素で魅力的な儀式的行為ではない。
【0004】
従来のたばこの簡素さを再現する電子たばこシステムを設計することはかなりの難題で
あるが、喫煙者による電子たばこの大衆市場導入の鍵であり、それゆえにかなりの公衆衛
生上の可能性を提供する鍵であると考えられる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、ヴェポライザー及び単一の圧電ポンプを含み、両者共カートリッジまたはチ
ャンバからeリキッドを引出し、またヴェポライザー内で霧化するために制御された量の
eリキッドをポンピングする電子たばこヴェポライザーシステムである。
【0006】
実装における任意選択の特徴は、以下を含む。
【0007】
圧電ポンプが、ヴェポライザーのリザーバ内にeリキッドを移送し、リザーバがヴェポ
ライザーの霧化ユニットを取囲む、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0008】
圧電ポンプが、ヴェポライザーを貯蔵することを可能にするケースにあり、カートリッ
ジがケースに取付けられるか挿入され、ケースが液体でヴェポライザーを再充填し、かつ
ヴェポライザーのバッテリを再充電する、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0009】
カートリッジが、エンドユーザによってケースに挿入可能であるか取付け可能である、
上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0010】
圧電ポンプがヴェポライザーにあり、カートリッジまたはチャンバが、ヴェポライザー
に挿入可能であるか一体である、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0011】
圧電ポンプまたはその制御またはドライバ回路が、ポンピングサイクルの総数及びサイ
クル当たりにポンピングされる量、またはポンピング周波数、ポンピングの持続時間及び
1サイクル当たりポンピングされる量の知識を使用して、モジュールがカートリッジまた
はチャンバからポンピングされる、またはカートリッジまたはチャンバ内に残る液体の量
を判定、推定、または推測することを可能にする電子機器モジュールへのデータ、または
他の関連データを提供する、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0012】
圧電ポンプ、またはその制御またはドライバ回路、またはポンプと並んでいるセンサが
、モジュールが液体のポンピングを止めるべきときを判定、推定または推測することを可
能にする電子機器モジュールへのデータを提供する、上で定義した電子式ヴェポライザー
システム。
【0013】
ポンプまたはその制御またはドライバ回路が、カートリッジの通常の容量を超える量の
液体をそのカートリッジが提供するためカートリッジが不法充填されたかどうかをモジュ
ールが判定、推定または推測することを可能にする電子機器モジュールへのデータを提供
する、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0014】
ポンプの動作パラメータが、それが空気とeリキッドのどちらをポンピングするかに応
じて自動的に変更される、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0015】
ポンプの動作パラメータが、周囲温度及び/またはeリキッドの温度及び/またはeリ
キッドの粘度に応じて自動的に変更される、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム
【0016】
動作パラメータがアクチュエータ周波数を含む、上で定義した電子式ヴェポライザーシ
ステム。
【0017】
ヴェポライザーがたばことおおよそ同じ大きさ及び形状である、上で定義した電子式ヴ
ェポライザーシステム。
【0018】
電子式ヴェポライザーが、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための圧電ポンプを
含む再充填ケースに挿入され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキ
ッドを再充填可能である、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0019】
通常モードと比較してヴェポライザーによって生成される蒸気の量を低減する「ディス
クリート」モードで動作可能である、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0020】
ヴェポライザーの発熱体の温度をモニタして、発熱体によって生成された蒸気の望まし
くない化合物と関連する過度な高温に到達しないことを確実にしながら、ヴェポライザー
によって生成される蒸気の量を増加させる「パワー」モードで動作可能である、上で定義
した電子式ヴェポライザーシステム。
【0021】
ヴェポライザーのためのケースが、ヴェポライザーをケースから数mm上に上昇させて
使用者がヴェポライザーを容易に把持してケースから引出すことを可能にする自動リフト
機構を含む、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0022】
ヴェポライザーのためのケースを含み、ケースからのヴェポライザーの脱着または引出
しを検出する非接触センサを含む、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0023】
圧電ポンプは、複数の圧電アクチュエータを含み、マイクロコントローラが、圧電アク
チュエータをトリガする各電圧パルスの位相またはタイミングまたは電力を独立して調整
する、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0024】
eリキッドをヴェポライザーに供給するように設計された、eリキッドカートリッジま
たは他の形態の親リザーバを含み、カートリッジが空気圧弁を含む、上で定義した電子式
ヴェポライザーシステム。
【0025】
ヴェポライザーにeリキッドを提供するように設計されたeリキッドカートリッジを含
み、カートリッジは、カートリッジの固有の識別情報、及び/またはカートリッジに貯蔵
されているeリキッドを規定するデータを記憶及び出力するチップを含み、カートリッジ
は、電子式ヴェポライザーシステム内に挿入されるか、一体部分を形成するように適合さ
れる、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0026】
ヴェポライザーにeリキッドを提供するように設計されたeリキッドカートリッジを含
み、カートリッジが2つの開口部を含み、第1の開口部が、ファイリング(filing
)ラインのカートリッジを充填(fill)するために使用され、次いで栓またはプラグ
または他の形態のシールで覆われ、
第2の開口部が、使用中にカートリッジからeリキッドを引出す針またはステムによっ
て貫通または穿刺されるように設計された隔壁または他の形態のシールによって封止され
る、
上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0027】
ヴェポライザーにeリキッドを提供するように設計されたカートリッジを含み、カート
リッジは、カートリッジに貯蔵されたeリキッドのバッチ番号に関連するデータを記憶す
るチップを含み、カートリッジは、電子式ヴェポライザーシステム内に挿入されるか、電
子式ヴェポライザーシステムの一体部分を形成するように適合される、上で定義した電子
式ヴェポライザーシステム。
【0028】
ヴェポライザーが、ヴェポライザーをeリキッドで加圧充填している間に、ヴェポライ
ザーのeリキッドリザーバから余分な空気を逃がすことを可能にする空気圧弁または装置
を含む、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0029】
ヴェポライザーが、eリキッドリザーバの内側に位置するセラミックセル霧化ユニット
を含み、空気圧弁が、リザーバのeリキッドと表面が接触するセラミックセルの壁である
、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0030】
ヴェポライザーが、(i)圧電ポンプによってポンピングされたeリキッドでヴェポラ
イザーを自動的に充填することができるようにシートから押上げられ、かつ(ii)他の
時に戻ってきてそのシートに対して封止し、ヴェポライザーがベイプまたはそこから吸入
されているときにヴェポライザーの内部からeリキッドがこぼれる危険性がないようにす
る機械弁を含む、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0031】
ヴェポライザーがIMU(慣性測定装置)を含む、上で定義した電子式ヴェポライザー
システム。
【0032】
接触センサを含み、特定の複数の異なる種類のタッチ式入力を検出するようにプログラ
ムされ、接触センサが、ヴェポライザー及び/またはヴェポライザー用のケースに含まれ
る、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0033】
ヴェポライザーは、eリキッドで充填するために分解するのではなく、代わりに、使用
者が交換可能なeリキッドカートリッジから充填され、
ヴェポライザーは、芯及び加熱組立体を含むが、eリキッドカートリッジを含まない前
部を含み、前部は、ヴェポライザーの本体が取外し可能に適合されて交換前部を使用でき
るようにし、例えば元の芯または発熱体が劣化し始めると、その交換前部がエンドユーザ
に供給され、その中にはeリキッドは存在しない、上で定義した電子式ヴェポライザーシ
ステム。
【0034】
ヴェポライザーが、発熱体と、電源と、発熱体への電力、電流または電圧の供給を管理
する電子機器モジュールとを含み、電子機器モジュールが、発熱体への電力、電流または
電圧のパルスを制御または供給する、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0035】
ヴェポライザーが発熱体を含み、さらに、(i)発熱体への電力、電流または電圧の供
給の特性を検出し、(ii)これらの特性が発熱体の劣化に関連するかどうかを判定する
電子機器モジュールを含むか、それと協働する、上で定義した電子式ヴェポライザーシス
テム。
【0036】
ヴェポライザーは、発熱体を含み、(i)発熱体の抵抗の特性を検出し、(ii)その
抵抗から導出された温度の推測を制御入力として使用する電子機器モジュールをさらに含
むか、それと協働する、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0037】
ヴェポライザーが、発熱体と、空気圧センサと、マイクロコントローラとを含み、マイ
クロコントローラが、空気圧センサからの信号を使用して各吸入の程度を記憶、処理、ま
たは判定する、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0038】
ヴェポライザーが発熱体及びマイクロコントローラを含み、マイクロコントローラが、
発熱体の電気的特性をモニタまたは測定し、それを用いて発熱体の種類を制御入力として
自動的に識別する、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0039】
ヴェポライザーが、発熱体及びマイクロコントローラを含み、マイクロコントローラが
外部または周囲温度に関するデータをモニタまたは測定または使用し、それを制御入力と
して使用する、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0040】
ヴェポライザーが発熱体及びマイクロコントローラを含み、マイクロコントローラが空
気圧センサまたは他のセンサに対する気流の速度または圧力降下をモニタまたは測定し、
それを発熱体に供給される電力を制御するための入力として使用する、上で定義した電子
式ヴェポライザーシステム。
【0041】
ヴェポライザーが、eリキッドを加熱するための発熱体と、マイクロコントローラとを
含み、マイクロコントローラは、使用されるeリキッドのタイプ及び/または特性を判定
し、これを入力として使用して、その特定のタイプのeリキッドまたはこれらの特性を有
するeリキッドに適した方法でeリキッドを加熱するために発熱体に供給される電力を自
動的に制御する、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0042】
ヴェポライザーが、角が丸い正方形または長方形の断面を有し、ヴェポライザーに長さ
方向に挿入された長尺のPCBを含む、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム。
【0043】
ヴェポライザーが加熱または霧化ユニットを含み、ユニットが、(i)eリキッドが加
圧下でユニットを取囲むリザーバに供給される一方で、ユニットをヴェポライザーの本体
の内部に適合させ、ユニットの外側周囲の漏れを防止させ、(ii)eリキッドがユニッ
トの外部のeリキッドリザーバからユニット内に通ることを可能にするように構成された
保護エラストマーの壁またはバリアを含む、上で定義した電子式ヴェポライザーシステム
【0044】
本発明を、図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】ケースからヴェポライザーが部分的に延びている、電子たばこヴェポライザーケースの斜視図である。
図2】ケースからヴェポライザーが完全に引出されている、電子たばこヴェポライザーケースの斜視図である。
図3】電子たばこヴェポライザーシステムの断面の概略図である。
図4】電子たばこヴェポライザーシステムの断面の概略図である。
図5】電子たばこヴェポライザーシステムの接続の性質を概略的に示す。
図6】電子たばこヴェポライザーシステムの分解図である。
図7】電子たばこヴェポライザーシステムの分解図である。
図8】電子たばこヴェポライザーシステムのケースの主要構成要素の側面図である。
図9A】ケースの主要構成要素の図である。
図9B】ケースの主要構成要素の図である。
図9C】ケースの主要構成要素の図である。
図9D】ケースの主要構成要素の図である。
図9E】ケースの主要構成要素の図である。
図10】電子たばこヴェポライザーシステム用カートリッジの主要構成要素の分解図である。
図11】電子たばこヴェポライザーシステム用のカートリッジの主要構成要素の側面図である。
図12】霧化ユニットの1つの設計における主要構成要素の分解図である。
図13】霧化ユニットの主要構成要素の断面図である。
図14】使用者が交換可能な先端部と霧化ユニットを示す。
図15】先端部及びヴェポライザーの空気圧均等化弁を示す。
図16】空気圧均等化弁の分解図を示す。
図17】ヴェポライザーの空気圧均等化弁の正面の断面図である。
図18】ヴェポライザーの空気圧均等化弁及び霧化ユニットの側面の断面図である。
図19A】気流のパターンを示す、ヴェポライザーの空気圧均等化弁及び霧化ユニットの側面の断面図である。
図19B】ヴェポライザー及び気流のパターンの斜視図である。
図19C】ヴェポライザーの斜視図である。
図20】シリコーンエンドピースを有するセラミックセル霧化ユニットを示す。
図21】シリコーンエンドピースを有するセラミックセル霧化ユニットを示す。
図22】シリコーンエンドピースを有するセラミックセル霧化ユニットを示す。
図23】シリコーンエンドピースを有するセラミックセル霧化ユニットを示す。
図24】シリコーンエンドピースを有するセラミックセル霧化ユニットを示す。
図25】シリコーンエンドピースを有するセラミックセル霧化ユニットを示す。
図26】各々分離されたヴェポライザーの主要な要素の斜視図である。
図27】ヴェポライザーにおける主要な本体の主要な要素の一部の分解図である(したがって、霧化ユニット及びマウスピース及びeリキッド充填機構は除外されている)。
図28】ヴェポライザーのeリキッド充填端部の主要な要素の分解図である。
図29】eリキッドを充填する間のケースのヴェポライザーの断面図である。
図30】充填端部を示すヴェポライザーの断面図である。
図31】1つの角度から見た綿製の芯を有するヴェポライザーの断面図である。
図32A】2つの異なる角度から見た綿芯ヴェポライザーの断面図である。
図32B】2つの異なる角度から見た綿芯ヴェポライザーの断面図である。
図33A】セラミックセル霧化ユニットを使用するヴェポライザーの断面図である。
図33B】セラミックセル霧化ユニットを使用するヴェポライザーの断面図である。
図34A】完全に組立てられているヴェポライザーの図である。
図34B】完全に組立てられているヴェポライザーの図である。
図35】システムの動作を示すフローチャートである。
図36】システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図面に使用されている主な数字
【0047】
これから、本発明の実装を以下の4つのセクションで説明する。
【0048】
セクションA:ユーザエクスペリエンスの観点からのシステム全体の紹介
セクションB:システムの一部の主要構成要素の概要
セクションC:主要な特徴の簡潔なリスト
セクションD:これらの主要な特徴のより詳細な説明
【0049】
これらの特徴の大部分は発明ではないことに留意されたい。請求項が発明を定義する。
【0050】
セクションA:ユーザエクスペリエンスの観点からのシステム全体の紹介
これから、ユーザエクスペリエンスの観点から本発明を実装する電子式ヴェポライザー
システム全体の高レベルの図面を説明する。WO2015/128665を参照すること
ができ、その内容は参照として援用される。
【0051】
図1及び図2は、本発明を実装する電子式ヴェポライザー電子たばこシステムの斜視図
を示す。このシステムは、(i)電子式ヴェポライザーPVを貯蔵し、(ii)また使用
者がケースに挿入した小型の10mLのeリキッド閉鎖カートリッジからのeリキッドで
PVを再充填し、(iii)さらにPVのバッテリを再充電するケースを含む。したがっ
て、PVがケースから引出されるとき、図2に示すように、電子式ヴェポライザーPVは
使用態勢が整っており、(どのくらいの時間それがケースに貯蔵されているかによって)
またeリキッドが満杯のリザーバと完全に充電されたバッテリを有する。PVにeリキッ
ドを再充填すること、及びPVのバッテリを再充電することは、PVをケースに挿入して
戻したときに自動的に生じる。
【0052】
PVは、1つの面に沿って一連の6つのLEDを含む。すべてのLEDライトは、ベイ
プ「セッション」の開始時に点灯し、ヴェポライザーに残っている量を示しながら消えて
いく(蒸気から最も遠くにあるライトが最初に消える)。セッションは、たばこの典型的
な量(8~10回吹く量)を持続させる。すべてのライトが消えたら、さらなるベイプセ
ッションに入るためにヴェポライザーをケースに戻さなければならない。このベイプセッ
ションは、通常、標準のたばこと同等の持続時間であり、よく理解されている喫煙者の行
動、身振り及び合図を再現する。従来の再充填可能な電子たばこは、頻繁に5本または1
0本に相当するたばこを貯蔵するタンクを有し、通常のたばこを喫煙することに対応する
ように、ベイプセッションに対し明白な開始及び終了を提供するわけではないので、過剰
なニコチンを消費するのが容易である。1本のたばこの喫煙に対応するようにLEDが徐
々に消えていく様式であるため、本ヴェポライザーの設計を使用してニコチンの消費を規
制する(したがってそれを減らす)方が、容易である。
【0053】
LEDの輝度は、周囲光の強さに応じて調整され(例えば、暗い光の下ではLEDが自
動的に暗くなる)、「ディスクリート」モードであれば減少する(「ディスクリート」モ
ードは使用者が個別にベイプすることができるようにする。例えば蒸気の減少や、LED
の照明が薄暗くなるか、場合によってはまったく点灯しないことによる)。
【0054】
従来の再充填可能な電子たばことは異なり、PVはPVを操作するために押すべき物理
的なボタンを含まず、そのため、一般に複数の制御ボタン-多くの旧式の喫煙者が煙たが
るもの-を含む他の電子たばこよりも、従来のたばこにはるかに近い。この製品の主な目
的が、喫煙者に喫煙を減らすか禁煙できるように訴えることで公衆衛生に利益をもたらす
ことができるようにすることであるため、再充填可能な装置であっても、従来の喫煙の形
状因子、儀式的行為、行動、合図及び身振りを再現する装置で無効化設計の原則が極力こ
の製品を簡素にする。これにより、既存の喫煙者に魅力的な製品となる。例えば、従来の
たばこのように、2本の指の間にPVを容易に保持することができる。これは、大型でか
さばるバッテリパックを通常含む従来の再充填可能な電子たばこでは不可能なことである
【0055】
PVをケースに貯蔵すると、eリキッドで完全に再充填するのに通常30秒~90秒か
かる。一般に、ベイプセッション中にPVのバッテリは完全には放電されない。PVはケ
ース内に貯蔵することを意図しており、したがって定期的に補充される。PVのバッテリ
をフル充電するには1時間以上かかることがあるが、容量の例えば90%から完全な10
0%に上がるまで数分である場合がある。したがって、典型的な使用シナリオでは、ベイ
プする者が1本のたばこに相当するものをベイプすべく製品を使用して、その後1時間以
上かけてPVをケースに入れて交換し得る。使用者がPVをケースから取出すたびに、そ
れはその後完全に電力とeリキッドで充たされ、新たなたばこを箱から取出す様子を再現
する。
【0056】
発熱体を含むPVの端部または先端部は、使用者が交換可能な構成要素である。使用者
は先端部を引っ張って新たな先端部に交換することができる。これは、先端部内の一種の
発熱体(コイルや芯など)が2ヶ月や3ヶ月内にわたって続く場合、または先端部が損傷
している場合に有用である。
【0057】
ケース内の10mLカートリッジは、約50~100本のたばこに相当するeリキッド
を貯蔵する。使用者がeリキッドを使い果たしてカートリッジを交換する必要がある場合
、または使用者がeリキッドの異なるフレーバーまたは強度を試したい場合に、交換が容
易になされる。
【0058】
カートリッジは「閉鎖」されている。つまり、認可済みのeリキッド充填後に封止され
、エンドユーザが再充填することはできない。これにより、安全規制(例えば欧州のたば
こ製品規制2014/40/EU)の順守を保証し、認定された供給元からの最高品質の
eリキッドのみがカートリッジに存在することを保証する。また、PVがケース内にある
ときにPVをeリキッドで充填することが生じるため、すべて手動で再充填する必要があ
る「オープンタンク」システムとは対照的に、漏れるリスクは最小限に抑えられる。さら
に、充填は完全に自動化されているため、使用者はファイリング(filing)のため
にPVを分解する必要はない。再充填可能な電子式ヴェポライザーには、通常、分解が必
要である。最後に、メインバッテリ(1400mAhバッテリ)とメインeリキッドリザ
ーバ(10mL)が携帯型キャリングケースに入っているため、そのことがPV自体には
比較的小型のバッテリ(120mAh)と比較的小さなeリキッドリザーバ(総容積約0
.4mL、この容積の約0.2mLをeリキッドで満たしている)のみ必要であることを
意味している。これはひいては、PV自体が従来の再充填可能な電子式ヴェポライザーよ
りもはるかに小さくてもよく、実際に従来のたばこに似た大きさと形状をしているが、は
るかに大きなバッテリとeリキッドリザーバを含む装置の性能を備えていることを意味し
ている。これにより、電子式ヴェポライザーシステムは、喫煙を止めてベイプし始めたい
と思っている(例えば健康上の理由から、なぜならベイプでは匂いがつかず、指と歯が黄
色くならないため)喫煙者にとって、はるかに魅力的なものになるが、頻繁にかさばり魅
力的ではない充填可能な電子式ヴェポライザーの従来の設計により煙たがられる。上述し
たように、スリムなたばこのサイズ及び形状のヴェポライザーを、たばこと同じように保
持することが可能であり、そのため使用者は、従来の喫煙に関連する馴染んだジェスチャ
及び行動を再現することができる。
【0059】
たばこの大きさ(およそ長さ9.7cm、幅1cm)及び形状(ほぼ円筒形または管状
で、丸い角を有する)であり、たばこのパケットと同様のサイズのケースから引出すPV
を有することにより、このシステムは、喫煙者にとって非常に魅力的な、喫煙の行動的ま
たは儀式的な側面を模倣する-これらの側面を無視するニコチン低減療法は、喫煙者にと
ってはるかに魅力がないものであるため、禁煙プログラムの遵守に至る可能性は大幅に低
い。したがって、このシステムは、20本のたばこのパケットに大きさが類似した対象を
取扱い、そのパケットを開き、たばこを引出すという儀式的行為を再現し、たばこの大き
さの対象を持ち、そこから吸込むという触覚上の親しみを再現する。この組み合わせは、
大規模に及ぶ消費者が電子たばこを採用する上で重要と考えられる。本製品の1つの目的
は、従来の電子たばこよりもはるかに効果的な禁煙ツールであるベイプ用システムを提供
することである。
【0060】
再度キャップするために、図1及び図2に示す電子式ヴェポライザーシステムは、従来
のたばこのコンパクトさと形状因子を有しているが、「オープンタンク」システムなど、
はるかに大きくかつよりかさばった再充填可能なPVのベイプ能力を備えたPVを提供す
る。なぜなら(i)依然大型で強力なバッテリにアクセスするが、そのときこのバッテリ
はケースに移されていて、ヴェポライザーの一部ではなく、(2)依然大型の10mLの
eリキッドタンクにアクセスするが、これはそのときケースの中にあり、ヴェポライザー
の一部ではないからである。
【0061】
完全な寸法は次のとおりである。
【0062】
・ヴェポライザー:(mm:幅×奥行き×高さ)10×10×97mm
・ヴェポライザー交換式先端部:10×10×24mm
・ケース:15.5×63×117.5mm
・カプセル:12.5×26.9×55mm
【0063】
図3は、システムの概略的な断面図であり、主要な構成要素を示している。ケース10
0は、ヒンジ付きPVホルダ2と、携帯電話のバッテリと同様のバッテリ5と、eリキッ
ドを貯蔵する取外し可能なカートリッジ3とを含む。eリキッドは、ケース100内の圧
電マイクロポンプ6を用いてカートリッジ3から供給され、eリキッドは充填ステム4を
通ってPVに入る。圧電ポンプ6は、ケース100の主要電子基板またはヒンジ付きPV
ホルダ2のベースに取付け得るか、カートリッジ3に一体化し得るか、PV自体の内部で
さえあり得る。
【0064】
図4に示すように、電子式ヴェポライザーPV1は、再充電及び再充填ケース100の
ヒンジ付きホルダ2に滑動して出入りし、PV1がケース100内に貯蔵されると、ヒン
ジ付きホルダ2は閉じ、PVを完全に保護し、従来の電子式ヴェポライザーシステムとは
異なり、PVからポケットやバッグなどの中にeリキッドが漏れる可能性が実際にないこ
とを保証する。
【0065】
PV1がホルダ2内に完全に挿入されると、ケース100内のファイリングステム4が
PVの開口部内に突出する。ケースが完全に閉鎖され、使用者がケース内の制御ボタン、
パネルまたはスイッチに触れるか、完全に自動化された機構がトリガされると、ケース1
00の圧電マイクロポンプ6が作動し、計量された量のeリキッド(典型的には0.2m
L)をPVにポンピングし、典型的には、PVそのものに小さい0.2mL~0.6mL
のeリキッドリザーバを充填する。例えば0.2mLは1本のたばこにおおよそ対応する
量であるが、この量は非常に多様で、多くの異なる要因に依存する。いずれにしても、0
.4mLのリザーバは一般に数本のたばこに相当するはずである。2mL以上といった、
はるかに大きなリザーバを有するPVを設計することも可能であるが、少数のたばこ、場
合によってはまさに1本のたばことおおまかには同等のPVに、ユーザエクスペリエンス
での利点がある。
【0066】
ポンプ6は、必要量のeリキッドが移送されたときにポンピングを停止する。そのとき
、PVをケース内に貯蔵し続けることができ、PVが貯蔵されている間PVの小型のバッ
テリはケース内のメインバッテリによって再充電される。トリガ動作(すなわち、使用者
がヒンジ付きホルダ2の基部を引っ張ること)により、ホルダ2がヒンジで開けられると
、PV1は、排出機構(例えば、磁気ベースまたはばねベース)を使用してホルダから数
mmだけ静かに自動的に上昇させ、使用者がそれを出せるようにする。PV1は、この時
点で完全に新鮮な電子式ヴェポライザーのようであり、eリキッドで完全に再充填され、
バッテリは充電して完全に補充されている。PVの比較的小さな容量のバッテリは、定期
的にケースのメインバッテリによって補充されるため、PVのベイプ能力は非常に良好で
あり、大きなバッテリを内蔵した非常にかさばったPVと同等である。後者は、多くの喫
煙者にとって特異で不安定であるように見えるため、多くの喫煙者が試みることを嫌う製
品の一種である。ケース内のリードスイッチのような非接触スイッチは、PVの取外し及
びPVの再挿入を検出することができる。
【0067】
図5は、システムがデジタル接続されていることを概略的に示す。ケースは、使用者の
スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットまたは他のコンピューティングデバイス
上で実行されているアプリに、Bluetoothなどの近距離無線を介してデータを送
信する。例えば、カートリッジ内のeリキッドの高さが低くなってきていることをケース
が検出すると、使用者のスマートフォンのアプリにメッセージを送信し、使用者にその旨
を警告する。このアプリは、使用者に電子注文処理プラットフォームから交換用カートリ
ッジを注文するオプションを提供する。このケースはまた、リモートサーバと直接通信す
るための3G、LTE、または他の形態の無線データモジュールを含むことができる。ア
プリの主な特徴は次のとおりである。
【0068】
・スマートフォンのBluetooth接続を介してケースに接続する
・アプリから以下のことが可能である:
○使用状況を追跡する
○別のカプセルを自宅へ直接購入する
○1番近くにある店舗を探す
○目標を設定する-財務、健康、または関連する使用
○ヴェポライザーとケースの基本設定を調整する
○使用状況と好みに基づき推奨してもらう
○新しいフレーバーが開始されたら確かめる
○特別なプロモーションを受信する
○友人に薦めてもらう
○システムを自動再補充に設定して、再度カプセルが尽きることがなく、液体の高さを
モニタし続ける必要がないようにする。
【0069】
このケースは、電力とデータ転送用のUSB Cポートを含んでいる。このケースは、
満足できるUSB Cハンドシェイクを完了できる認可された充電器で使用できるのみで
ある。これは、安価な認可されていない充電器を使用する危険性を排除する。
【0070】
このケースには、圧電ポンプの動作を制御し、また使用統計量を記録して顧客サービス
を改善する電子機器モジュールを含んでいる。このケースは、使用量統計及びその他のデ
ータを収集し、専用アプリケーションを実行するBluetooth接続スマートフォン
を介して、または直接メーカーのデータベースに、インターネット経由で送信する。
【0071】
次のデータが記録され、工場または製造元のデータベースに送信される。
【0072】
・ケースとさらにPVの両方のパワーアップ及びパワーダウン事象(取扱う周波数と性質
を測定可能にする)。
・すべての使用事象の時間(例えば、常に装置を朝の最初に使用する使用者は喫煙に強く
依存している可能性が高いため、ニコチン低減プログラムを用いた進捗は追跡するのに非
常に役立つ)
・システムの稼働時間(バッテリ使用量の改善と液体の使用量の推定に役立つ)。
・ベイプのカウント(すなわち、吸入回数と頻度)。
・ベイプの強さ(例えば、吸入の強さ)。
・バッテリの健全性。
・充電/放電/充電事象。
・ベイプコイルの温度。
・ベイプコイル機能不良事象。
・その他の機能不良事象。
・外部温度(バッテリの健全性と、コイルが周囲温度にかかわらず最適な加熱温度に確実
になるようにコイルの加熱を補正するため)。
・eリキッドの風味、強度、成分及びバッチ番号
・アプリによって記録されたその他の情報:アプリは例えば、電子式ヴェポライザーを例
えば1~10のスケールで、使用する前と後の両方で、日中の様々な時間にたばこの欲求
をランク付けするよう使用者に求めることができ、さらに、アプリは、まだたばこを吸っ
ているかどうか、また何回、何時であるかなど、副作用を患っているか、使用者がフィッ
ト感を感じているかなど、使用者に尋ねることができる。このことは特に、喫煙低減プロ
グラムや科学者や規制当局にとって有用なその他の臨床試験データの一部として、製品の
効果を示す価値のあるデータを提供し得る。
・すべてのデータが暗号化され、データが改ざんされないことや、プライバシを維持する
ことを保証するために、標準的なデータ統合テクニックが使用される。
【0073】
ケースは、接続された装置であるので、遠隔でロックすることができる。例えば、所有
者がケースを失った場合や、直接制御していない場合や、他の誰か(子供など)が使用で
きないのを確実にしたい場合は、接続されたスマートフォンのアプリケーションからケー
スをロックできる。
【0074】
各カプセルは、充填のデータ、eリキッドのバッチ番号、eリキッドの入手元、税金ま
たは納税額などのデータによりプログラムされた認証チップを含んでいる。したがって、
eリキッドの特定のバッチに汚染があることが見出されたら、その汚染されたバッチを特
定するメッセージを世界中のすべてのケースに送ることができる。ケースは、カートリッ
ジから充填する前に各カートリッジのeリキッドバッチ番号をチェックし、汚染されたバ
ッチのリストと一致するバッチ番号のカートリッジからは充填しない。同様に、盗難また
は偽造のカートリッジ、または税が適切に支払われていなかったカートリッジは、製造業
者が識別し、その使用を防ぐためにすべてのケースにメッセージを送信できる。最後に、
電子たばこ電子式ヴェポライザーの使用は、いくつかの場所及び国では違法である可能性
があるので、スマートフォンのアプリケーションは、そのホストスマートフォンの位置特
定機能を使用して、電子式ヴェポライザーの使用が許可されている場所に装置があるか否
かを判断することができ、適切な場合、ケース及び/またはPVを無効にすることができ
る。これは、国レベルで、またはまさに特定の建物、飛行機などに至るまで操作すること
ができる。
【0075】
セクションB:システムの一部の主要構成要素の概要
セクションAでは、ユーザエクスペリエンスの観点からベイプ用システムを検討した。
このセクションBでは、システムの主要構成要素のうち3つの概要を以下に示す。
セクションB1:流体移送システムの概要
セクションB2:eリキッドカートリッジの概要
セクションB3:PVの霧化コイルの概要
【0076】
セクションB1:流体移送システムの概要
図6は、システムの等角分解図である。ケース100は、すべての主要構成要素が取付
けられたシャーシ組立体10を含む。シャーシ組立体10は、ケース組立体14内に滑動
される。
【0077】
シャーシ組立体上には、PCB組立体基板11の電子機器モジュール、圧電マイクロポ
ンプ6、マイクロポンプ6に給送するeリキッド導入管12、及び使用者がPV1を滑動
させるヒンジ付きPVホルダ2が取付けられている。交換可能な10mLのカートリッジ
3がケース100の側部に滑動し、線ばね13に対して係合する。後に詳述するように、
カートリッジ3は、ゴム製の隔壁を含んでいる。これは、カートリッジ3がケース内に完
全に挿入されたときに針7によって穿刺される。針7は細い管12を介して圧電マイクロ
ポンプ6に至る。
【0078】
供給管または導入管12は、圧電マイクロポンプ6へ供給されるのが液体であるか気体
であるかを検出できるセンサ8を含む。圧電ポンプは、ポンピングされる材料の粘度に応
じて異なるモードで動作するので、これを知ることは非常に有用である。例えば、空気が
圧電ポンプに入る場合、圧電ポンプは、150~400Hz(好ましくは300Hz)な
どの高い周波数で動作すべきである。しかし、ポンプが室温のeリキッドをポンピングし
ている場合、圧電ポンプは、7~20Hz(及び好ましくは15Hz)などのはるかに低
い周波数で作動するべきである。eリキッドがはるかに粘性である(例えば、周囲温度が
非常に寒冷)場合、圧電ポンプははるかにゆっくりと作動する必要がある場合がある。し
たがって、ポンピングされる物質の自動的な評価に基づいて、圧電ポンプのサイクル時間
または周波数を自動的に変更することができることは、非常に有用である。これを実現で
きる1つの方法は、圧電ポンプに供給される入力ラインのセンサが管の両側に一対の電気
接点を含むようにすることである。管の部分にeリキッドがあり、その周りにセンサを配
置するとき、大きな抵抗(ただし、ケースの電子機器モジュールで測定可能なもの)があ
る。その部分に空気がある場合、抵抗は無限大または高すぎて測定できない。eリキッド
が検出されると、その情報は、ケース内の固体温度計からの周囲温度測定値と組合わされ
て、圧電ポンプを制御でき、最適なサイクル時間または周波数で動作するようにする。他
の感知方法が可能であり、例えば、静電容量センサまたは赤外線センサ(導入管を通して
光を通過させ、高レベルまたは低レベルの光吸収を検出する)は、圧電ポンプ導入管内に
空気または液体が存在するかどうかを容易に検出することができる。
【0079】
圧電ポンプ6が対の圧電アクチュエータを有する場合、生じる可能性がある1つの問題
は、各アクチュエータが経時的にわずかに異なるよう動作を開始することである。ポンプ
を適切に作動させるためには、両方のアクチュエータが同じように動作することが必要で
あり、各ポンピングのストロークに対して正確に同じ量の液体を供給する必要がある。こ
の動作と出力の不適合のために、ポンピング能力は時間の経過と共に著しく低下する可能
性がある。本システムでは、マイクロコントローラは、圧電アクチュエータをトリガする
各電圧パルスの位相またはタイミングを独立して調整することができる。そのため、不均
衡を改善するのであれば、例えば一方のアクチュエータに、他方よりも少し長いか強力な
電圧パルスを与えてもよい。マイクロコントローラは、ポンプ全体の効率を継続的または
定期的にモニタし(例えば、小型のMEMSベースの流量センサを使用して)、最適なポ
ンピング能力が達成されるまで位相関係を調整することができる。例えば、1つのアクチ
ュエータが他のアクチュエータよりも少ないeリキッドを供給している場合、第1のアク
チュエータに供給される電力を増加させることができる。例えば電圧パルスの開始を早め
ることができ、または第2のアクチュエータに対して、第1のアクチュエータに供給され
るピーク電圧を増加させることができる。マイクロコントローラは、ユニット全体のポン
ピング能力をモニタし、最適なポンピングが達成されるまで様々なパラメータを調整する
ことができる。
【0080】
圧電マイクロポンプ6からの導出管は、ヒンジ付きホルダの底部に充填ステムまたは管
図6には示していないが、図9の数字4に示す)に通じている。この充填ステムは、後
述するように、PVの底端部(または側部)の充填開口部と係合する。
【0081】
ニコチンとの相溶性に対しては、材料を慎重に選択する必要がある。例えば、ニコチン
は(ポリカーボネートなどの)一部のプラスチックと反応することがあり、他のプラスチ
ックから化合物を溶出させることがあり、他の物質から蒸発することがある。管12は、
Tygon(商標)LMT55などの不活性なニコチン適合性材料で作ることができる。
圧電ポンプは、ポリイミド製のアクチュエータを伴う、Bartels Mikrote
chnik GmbHのMP6マイクロポンプであってもよい。
【0082】
図7は、図6に由来するシャーシ組立体構成要素の等角分解図である。具体的に、図7
は、ヒンジ付きPVホルダ2、PCB組立体基板11に取付けられたマイクロポンプ6、
シャーシ10を示す。図7はまた、トリガラッチ組立体15を示す。これは、線ばね13
の力を用いてカートリッジ3を排出するために使用者が押す。電気接点は、接点組立体1
6を介してPV上のリング接点に設けられる。電力及びデータが接点組立体16を介して
送られる。
【0083】
図8は、完全に組立てられたシステムの前後の正面図であり、カートリッジが所定の位
置に挿入され、ヒンジ付きホルダが開位置にある。
【0084】
図9は、シャーシ組立体の5つの断面図(図9A~9E)を示す。図9Aは、空のPV
ホルダ2と、簡素なグラフィックスを使用してシステムの情報(バッテリ充電状態、eリ
キッド充填状態など)を示す小型表示パネル17を含む上面図を示す。断面XX線が引か
れ、図9BはXX線に沿った側面の断面図である。メインバッテリ5、ヒンジ付きPVホ
ルダ2及び充填ステム4が示されている。充填ステム4の基部には、止弁として作用する
単純なばね付勢されたステンレス鋼ボール16がある。圧電ポンプ6がPVにeリキッド
をポンピングすると、ステンレス鋼ボール16がそのシートから上がり、eリキッドが充
填ステム4を上方へと通ることが可能になる。圧電ポンプ6がポンピングを停止するとす
ぐに、ステンレス鋼ボール16は戻って載置されて充填ステムを封止し、eリキッドの下
流の液滴が滴り落ちるのを防止する。読出し/書込みデータコンタクト13は、カートリ
ッジに固定されたセキュリティまたは認証子チップ用のデータリードと接触する。図9C
は、シャーシ組立体10に取付けられたケースバッテリ5に隣接して位置するPCB組立
体基板11を示す。圧電ポンプ6はバッテリ5に取付けられ、eリキッド導入管12から
eリキッドを供給される。赤外線センサ8は、eリキッド導入管12の周りに配置され、
その時点で導入管に空気が入っているか、eリキッド(eリキッドの光吸収が空気よりも
はるかに大きいため)があるかを検出する。eリキッド導入管12の入口端は針7に接続
されている。この針は、カートリッジ内の隔壁を穿刺し、圧電ポンプ6によってカートリ
ッジからeリキッドを吸い出すことが可能になる。図9Dは、針7を示す背面図である。
図9Eは、バッテリ5を示す側面図である。
【0085】
ケースの主な特徴は次のとおりである。
・ケースの特徴1:ケースは圧電ポンプを含む。このケースには、小型だが正確な量のe
リキッドをカートリッジまたは他の親リザーバからPVの子リザーバに移送するための圧
電ポンプを含んでいる。
【0086】
・ケースの特徴2:ケースまたはPVに「ディスクリート」モードがある。「ディスクリ
ート」モードでは、PVは生成される蒸気の量またはその密度を減少させる(例えば、コ
イルの温度を10%低下させる)が、その温度は、ベイプの経験が依然良好であっても蒸
気の量または密度が減少している範囲内に維持する。これは、レストランやオフィスで有
用である。
【0087】
・ケースの特徴3:ケースまたはPVは、コイルの温度をモニタする「パワーモード」を
含んでいる。例えば生成する蒸気の量を増加させるために、使用者はPVのボタンまたは
センサを作動させることができるが、重要なコイル温度を測定または推測または制限して
安全な動作温度に確実に留まるようにする。
【0088】
・ケースの特徴4:ケースにはPV排出機構がある。PVをケースから数mm上に静かに
上昇させて、ケースを開けたときに使用者が容易に把持できるようにする自動リフト機構
(磁気やばねがベースのものなど)である。
【0089】
・ケースの特徴5:ケースの非接触センサが、ケースからPVが脱着されたことを検出す
る。非接触センサ(例えばリードスイッチ、ホール効果センサなどの磁気センサ)が、P
Vが充電/再充填ケースを出入りする時を検出する。
【0090】
・ケースの特徴6:流体移送機構(例えば圧電ポンプ)へ至るフィードラインのセンサは
、フィードラインを通る流れの特性を検知し、フィードラインを通過する物質の検出また
は推測された性質(例えば、空気またはeリキッド、そのeリキッドの粘度)に応じて自
動的に流体移送機構の動作を変更する。
【0091】
・ケースの特徴7:一対の圧電アクチュエータを形成する圧電アクチュエータの動作にお
ける不均衡を検出し、そのアクチュエータに供給される位相または電圧プロファイルを変
更して、不均衡を解決する。
【0092】
セクションDで、これらの特徴の各々の詳細をさらに示す。
【0093】
セクションB2:eリキッドカートリッジの概要
図10は、カートリッジの構成要素の等角分解図である。このカートリッジは、その上
面に2つの開口部を有するニコチン貯蔵(HDPE-高密度ポリエチレン、PETG-ポ
リエチレンテレフタレート、またはCOC-環状オレフィンコポリマーなど)に適合する
透明なプラスチック材料で作られた本体20を含む。本体の左側のeリキッド入口用開口
部21は、カートリッジを自動または半自動充填ラインで充填するときに使用される。1
0mLのeリキッドを、充填ヘッドを経てカートリッジに通し、次いでニコチンの酸化を
防ぐために、不活性アルゴンガスでカートリッジ内部からすべての酸素をパージする。栓
22または他の形態のシールは、次いで、その開口部21を封止または閉鎖する。ゴム製
の隔壁24が開口部23内に位置し、リング25によって適所で封止され、eリキッドの
出口用開口部である開口部23を封止する。隔壁24は、PTFE(ポリテトラフルオロ
エチレン)/シリコーン/PTFEディスクである。
【0094】
したがって、カートリッジは2つの開口部を含み、それは(a)カートリッジからeリ
キッドを引出すケースの針またはステムによって貫通または穿刺されるように設計された
隔壁24によって封止された出口用開口部23と、(b)ファイリングライン上のカート
リッジを充填するのに使用され、次いで栓またはプラグ22で覆われる入口用開口部21
とである。開口部21は、自動化された充填ラインで迅速かつ効率的に充填すること、カ
ートリッジの信頼性の高い封止を可能にして汚染のリスクを最小限に抑えること、またカ
ートリッジとケースとを容易に一体化することを、すべて非常に安価なコストで可能にす
る。
【0095】
次に、接着性でタンパーエビデント性のストリップ26が、栓22の頂部及び隔壁24
及びリング25の上部に施される。本体は、ゴム製隔壁24に通じる出口23に固定され
た標準的なスカベンジャー管27を含み、そのためカートリッジにあるeリキッドの最後
の液滴を抽出することができる。
【0096】
空気圧弁がカートリッジに含まれている。空気圧弁が設けられていない場合、カートリ
ッジが空になると部分的な真空が形成され、カートリッジからの流体の移送が遅れる。弁
はまた、汚染物質がカートリッジ/リザーバに入るのを防止し、それによってeリキッド
の状態及び安定性を保つ。また、限られた量の空気のみをカートリッジに入れることがで
きる(eリキッドは、自由に流れる空気に長期間さらされると劣化することがある)。
【0097】
弁は以下の構造を有する。蓋28は、カートリッジ本体の1つの面に対向して配置され
る。蓋28は、プレナム30を空気が出入りできるようにするための小さな空気孔29を
含み、プレナム30は一方の面としての蓋28と、側面としての蓋28の隆起部と、反対
の面として蓋に対向するPorex(商標)PTFEシート31とによって形成される。
シートは、eリキッドに対して不浸透性であるが、双方向に通気性である任意の材料であ
り得、したがって、カートリッジ内の空気圧の均等化を可能にする。PTFEは、eリキ
ッドの存在下で非常に安定しており、そのため汚染物質を導入しないので、特に適してい
る。プレナム30は、大きな表面積の空気/PTFE界面を備える。PTFE以外の他の
材料も可能である。例えば、PTFEで被覆された紙が適している場合がある。PTFE
シート31の空気側は、表面積を増大し、透明なプラスチック本体20への溶接を容易に
するために、細いストランドのポリプロピレンを含むことができる。
【0098】
もう1つの特徴は、各カートリッジに、Maxim DS28E15セキュリティチッ
プなどの1-Wireフラッシュメモリチップまたは認証子32に書込まれた固有のシリ
アルナンバーがあることである。カートリッジがケースに据付けられた後、ケース内のマ
イクロコントローラ(MCU)はシリアルナンバーを読取り、ハッシュ関数が有効である
ことを確認する。検証が良好であれば、カートリッジを使用してPVを再補充する。そう
でない場合、ケース内のMCUは、そのようなカートリッジから液体を使用するのを阻害
する。
【0099】
製造元はすべてのシリアルナンバーを追跡して、一部のカートリッジに欠陥が見つかっ
た場合、同じバッチの一部として製造されたすべてのカートリッジを識別でき、信号がケ
ースに送られてカートリッジが使用されないようにし、説明のメッセージをスマートフォ
ンのアプリケーションに表示させる。本明細書で使用されるマイクロコントローラという
用語は、他の形態のプロセッサ、マイクロプロセッサ、ASICなどを含む。
【0100】
MCUはチップ32にデータを書込むこともできる。例えば、カートリッジ内に残って
いる推定または測定されたeリキッドの量である。これにより、不法に再充填されたカー
トリッジが(カートリッジの既知の容量-例えば10mL-よりも著しく多く排出したこ
とを追跡できるので)MCUによって見極められるようになり、使用できないようにする
ことができる。
【0101】
製造、充填または履行(またはこれらの組合わせ)で、フレーバー、ニコチンの強度、
バッチ番号、製造年月日、税金の支払い及びその他のいずれかの有用な情報を規定するデ
ータがチップに焼き付けられる。次いで、カートリッジは包装され、出荷準備が整う。図
11は、カートリッジの側面図、上面図及び正面図である。総流体容量は11.6ccで
ある。
【0102】
さらに、カートリッジは、バッグインボトルまたはBiBシステムを含むことができる
。例えば、これにより、カートリッジの内容物がほぼ完全に空になり、無駄を避けながら
、カートリッジの内容物を酸化及び汚染から保護することもできる。DuPont Su
rlynのような素材を内側のバッグに使用できる。
【0103】
カートリッジの主な特徴は次のとおりである。
・カートリッジの特徴1:カートリッジまたは他の形態の親リザーバは、空気圧弁を含ん
でいる。
・カートリッジの特徴2:カートリッジはメモリチップを含んでいる
・カートリッジの特徴3:カートリッジは2つのeリキッド開口部を含み、一方は入口で
、他方は出口である。
・カートリッジの特徴4:カートリッジには、充填されたeリキッドのバッチ番号が記憶
され、特定のバッチ番号を使用して充填し、遠隔で無効にすることができる
【0104】
セクションDでは、これらの特徴についてさらに詳しく説明する。
【0105】
セクションB3:PVの霧化コイルの概要
これから芯及び加熱コイル組立体に着目する。図12は、1つのタイプの芯及び加熱コイ
ル組立体の構成要素の等角分解図である。芯35は、Shenzen Smoore T
echnology LimitedのcCellのようなセラミックセルや、より従来
型の綿芯コイルの配置といったいくつかの異なる形態をとることができる。
【0106】
図12は後者を示す。この図で「z」形状の部分の圧縮綿35または多孔質セラミック
を示し、本体がヴェポライズチャンバのPV電子式ヴェポライザーの長軸に沿って長手方
向に配置され、そのチャンバを通る空気流路を遮断する。芯35の一端は、本体に対して
直角の角度を成し、eリキッドリザーバ内に突き出ている端部を含む。芯の他端は、同様
に本体に対して直角の角度を成し、そのeリキッドリザーバ内に突出する端部を含む。芯
本体35の周囲には、NiChrome線発熱体36が巻装されている。チタン、タング
ステン及び他の材料などの発熱体用の他の材料も使用でき、材料を選択するための重要な
設計基準は、特に発熱体が劣化し始めるのに伴い、使用者の肺に入る有害な製品のリスク
を最小限に抑えることである。コイル組立体37は、管38の内部に取付けられ、一端が
本体39によって閉鎖され、他端が「O」リング41を封止するエンドキャップ40によ
って閉鎖される。管38は、eリキッドリザーバの内壁を形成する。この小さなリザーバ
は、容量が約0.2mLであり、管38を取囲んでいる。綿製の芯35は、管38の側面
にある間隙からこのリザーバ内に突出し、リザーバからeリキッドを引込む。
【0107】
図12の設計は、完了までに非常に少数のステップしか必要としないため、大量の組立
てが特に容易である。また、発熱体及び芯はヴェポライズチャンバを長手方向に通ってお
り、ヴェポライズチャンバを通る空気のための直線の貫通する経路はないが、代わりに流
入する空気が発熱体及び芯の周りを流れねばならないため、この設計により良質なベイプ
経験が得られる。
【0108】
図13は、完全に組立てられた芯及びコイル組立体の断面図である。これは、管38を
取囲む、全般的に44で示す同心のリザーバに供給するeリキッドステンレス鋼供給パイ
プ42(充填時に圧電マイクロポンプに接続し、カートリッジからeリキッドを充填する
)を示す。eリキッドがリザーバ44にポンピングされた後、芯によってコイル組立体内
に引込まれる。空気は、入口45から通って、コイル及び組立体37の上方及び周囲に逸
らさねばならない。チャンバ43は霧化チャンバであり、eリキッドの加熱された微小な
液滴は、開口部46を通ってコイル上を通る空気によって運ばれる。しかし、気流がコイ
ル組立体の上方及び周囲に逸れることを必要とする場合、eリキッドの微小な液滴をより
効率良く引出すのに渦が形成される。
【0109】
図14に示すように、完全に組立てられた芯及びコイル組立体50は、マウスピースと
して働くコイルホルダ52に挿入される。コイルホルダ52は、バッテリ、電子機器、及
び(マウスピースから最も遠いPVの端部にある)eリキッド充填開口部を含むPVの主
管51に圧入することができる。
【0110】
組み合わせたマウスピース/コイルホルダ52は、管から容易に取外せ、新しいまたは
異なる組み合わせのマウスピース/コイルホルダと交換できる。したがって、芯またはコ
イルの劣化の兆候があるとすぐに、またおそらく使用者が単に異なる芯/コイルの設計を
試みることを望む(それが異なるベイプの特性を提供することができるため)とすぐに、
使用者は、単に古いコイルホルダ52を引いて外し、新しいものを挿入してもよい。した
がって、PVは、芯及び加熱組立体を含むがeリキッドカートリッジを含まない前部52
を含む。例えば元の芯または発熱体が劣化し始めると、交換可能な前部を使用できるよう
に、前部は取外し可能である。PVの残りは、新たな前部52で再使用できる。
【0111】
ケースはマイクロポンプ(例えば、圧電または蠕動ポンプ、または他の任意の有効で信
頼性が高く正確で低コストの形態のポンプ)を備えているため、eリキッドのPVを完全
に排出するために逆に使用することができ、そのためコイルホルダを交換すると、滴り落
ちるeリキッドが非常に少なくなる、という旨に留意されたい。逆ポンピングの起動は、
ケースの制御、または接続されたスマートフォンのアプリを介して行うことができる。例
えば、PVがケースに貯蔵されている場合、使用者はスマートフォンの関連アプリを開く
。1つの任意選択のものは、「コイルホルダを交換する場合はPVを排出する」である。
それを起動すると、アプリは制御信号をケース内の電子機器モジュールに送信し、順にマ
イクロポンプを作動させてPVを完全に排出させる。フレーバー間で切り替えるときには
、完全にフレーバーのないeリキッドでベイプすることが有用であり得る。したがって、
フレーバーのないeリキッドを有する「洗浄」ルーチンがサポートされる。
【0112】
PVは空気圧弁または装置を含んでいるため、余分な空気をPV内のeリキッド「子」
リザーバから逃がすことができる。子リザーバがeリキッドで満たされている場合には、
PVのそのリザーバから空気を逃がす必要があり、また通常の使用時、eリキッドを消費
したら空気が子リザーバに入る必要があるが、その理由は、そうならなければ部分的な真
空が創出されるためである。このことが、子リザーバ内のeリキッドが霧化コイルユニッ
トにウィックする/入るのを防止または遅延させる傾向があるのである。図11~13の
綿タイプの芯と共に使用されるPV空気圧除去システムを図15図19に示す。
【0113】
図15は、PV先端部組立体の分解図である。図12図13及び図14に示すコイル
芯組立体50は、鋳造アルミニウム合金LM25先端部キャスティング52に挿入される
。マウスピース52用の先端キャスティングが本体53内に挿入される。先端キャスティ
ングマウスピース52は、空気圧除去システムを含む。これは、スラグ91によって固定
された、マウスピース52の片側にある丸みを帯びた長方形の膜90を含む。キャスティ
ング52の対向面には、スラグ93によって適所に固定された第2の円形PTFE膜92
がある。PTFE膜の代わりに他の材料も可能であり、それらの材料は、空気に対しては
多孔質であるが、eリキッドに対しては不浸透性でなければならない。焼結金属が代替の
材料の1つである。多孔質セラミックも使用することができる。
【0114】
図16図15の構成を示すが、異なる視点からのものである。図17は、この構造の
断面図である。各スラグ91、93と本体53との間に締り嵌めがある。これにより、ビ
ード95に各々載置される各PTFE膜90、92に圧縮力が生じる。
【0115】
図18は、図17に印を付けたX-Xの縦方向の断面である。図17に示した構成要素
に加えて、リザーバ44に供給するeリキッド供給パイプ42をこの断面に示す。空気は
各PTFE膜90、92を通って上方に移動し、先端キャスティング52の頂部に形成さ
れる通気路96、97に沿って通る。
【0116】
図19Aは、流体経路98及び空気経路99を示している。空気がこの空気経路を通っ
てPVの内外に流れることができ、PV内部の空気圧が低下した場合(例えば、高高度を
飛行する航空機において)、空気はリザーバ44に入り、eリキッドがPVから漏れない
ようにする必要があることに留意されたい。
【0117】
図19Bは、先端キャスティング52の頂部に形成された通気路96の斜視図を示し、
矢印は空気エスケープ経路99を示す。図19Cは、スラグを除去した先端キャスティン
グ52の斜視図を示す。
【0118】
Shenzen SmooreのT28などのセラミックセルを使用する場合、壁自体
に双方向の通気性があるため、セラミックセルの円筒壁自体が空気圧弁として機能する。
セラミックセルを有するPVの加圧されたファイリング間、または周囲の空気圧が低下し
た場合、空気は壁を通って霧化チャンバに入ることができ、これは外側に出る。逆に、周
囲の空気圧が上昇すると、セラミック壁を介してPVの内部リザーバに空気が流れること
が可能である。いずれの場合も、空気圧の均等化が確実に達成され、図15図19に示
すような、追加の空気圧除去システムは不要である。
【0119】
しかし、セラミックセルは、記載している設計で起こるように、圧力をかけて充填する
ときに漏れの問題を呈する。この問題は、円筒形セラミックセルのいずれかの端部に、一
対のシリコーンワッシャ、エンドキャップまたは「O」リングを用いることで解決する。
これは図20図25に示されている。
【0120】
図20図22を参照すると、Shenzen SmooreのT28cCellなど
のセラミックセルは、シリンダの内側ボアに沿って螺旋状の加熱ワイヤ88を囲むセラミ
ック材料の短いシリンダ84である。加熱ワイヤは、電源ブッシュ87に接続されている
。eリキッドは、シリンダ84の多孔質セラミック壁を通って引出され、そこで加熱され
たワイヤ88と接触し、霧化チャンバ43内に霧化されたeリキッドの蒸気のミストを作
り出し、そこから使用者の吸入によって引出される。セラミックセルは、典型的には綿で
包み、次いで金属管の中に置く。eリキッドは綿を濡らし、セラミックコイルの周りにe
リキッドリザーバを形成し、次いでセラミック壁を介してウィックされる。使用者がこの
種の霧化ユニットにeリキッドを手動で滴下する場合、それは良好に機能する。しかし、
セラミックコイルの周りのeリキッドリザーバが圧力下でポンピングされる場合、これは
、説明した圧電ポンプベースのシステムと同様に、綿の包みが漏れ、またセラミックコイ
ルが非常に不均一に濡れる。セラミックコイル84の周りにシリコーンエンドキャップ8
5及び86を設けることによって、これらの問題は解決する。シリコーンエンドキャップ
85及び86によって覆われていないセラミックコイル84の部分は、約2mmの幅であ
るが、それはeリキッドを収容し、セラミック壁84を介して均一に分配するのに十分で
ある。また、eリキッドの侵入を低減するために、綿の一片をコイルのこの露出部分の周
りに巻いてもよい。
【0121】
図23は、セラミックセル84を含む、取外し可能及び使用者が交換可能なマウスピー
ス52の構成要素の断面図を示す。シリコーンエンドキャップ85、86を伴うセラミッ
クセル84は、金属管38内に配置される。金属管38はシリコーンエンドキャップ85
、86によって覆われていないセラミックコイル84の部分の上に並ぶ対向する一対の円
形のeリキッド入口用開口部(直径約2mm)を含む。金属管38は、先端部管51内に
配置される。環状領域が、金属管38の周囲にeリキッドリザーバ44を形成する。eリ
キッド供給管がこのリザーバ44にeリキッドを供給する。フロントシール47及びバッ
クシール49がリザーバの各端部を封鎖する。シリコーンゴムストッパ48は、管38の
一端を閉鎖し、中心開口部46を含み、この開口部を、霧化チャンバ43で生成されたe
リキッドの蒸気は通ることができる。前面先端部89は、マウスピースの前面を画定する
【0122】
シリコーンエンドキャップは、保護用シリコーンバリアを形成するので、コイルがより
強固になり、耐衝撃性が得られる。シリコーンは良好な断熱材であるため、先端部が熱く
なりすぎて使用者の唇が火傷するのを防ぐ。それはまた、発熱体の熱効率を改善する。シ
リコーンの代わりに、ゴムや軟質プラスチックなどの他の適切な材料、または別のタイプ
のエラストマーを使用することもできる。材料の要件は、(i)セラミックユニットの周
囲に効果的なシールを形成することができ、(ii)高温に耐えられ、(iii)eリキ
ッドにいかなる毒性化合物をも導入せず、(iv)セラミックユニットの周りに成形しや
すく、(v)断熱性である、ということである。
【0123】
図24は、セラミックコイル84、シリコーンエンドキャップ85、86及びシリコー
ンゴムストッパ48の拡大断面図(ただし、図23と比較すると、反対方向を向いている
)である。図25は、図23の断面に示した全マウスピース構成要素の分解図である。
【0124】
図26は、電子式ヴェポライザーPV全体を示す。これは、一端にあるマウスピースま
たはコイルホルダ52(及び図25に示す構成要素を含む)と、主要な本体管53と、最
も右側の端部にある逆止弁組立体54を含むeリキッド充填端とを有する。
【0125】
図27は、主要な本体の分解図である。それは、外側の管53と、主要な構成要素を保
持するシャーシ55とを含み、それは、バッテリ56、及びeリキッド充填端部(図示せ
ず)から主要な本体を上方へと通って、芯及びコイル組立体(図示せず)を囲むリザーバ
内へとeリキッドを通過させる流体管42を含む。シャーシ内には小型の電子回路PCB
58があり、これは小型のプロセッサまたはMCUとデジタルI/Oを含み、電力及びデ
ータI/Oは、後述するように、管の外側に載置した2つの金属リングを介して存在する
。また、PCB58は外側の管53の主面の1つの近くにあるバッテリ上方を延びて配置
し得る。
【0126】
PCB58は、特定の挙動を制御及び/または追跡するために、上昇し、ケースから外
れている時を検出するIMU(慣性測定装置)を含む。IMUは、PV内のマイクロコン
トローラ(MCU)に接続されている。PVはまた、例えば静電容量センサで、使用者が
触っているときに感知することもできる。これにより、PV内のMCUに制御信号が提供
され、そのためPVを保持する使用者に関連する動きを、PVの他の動きと区別すること
が可能になる。
【0127】
気流を検出し、発熱体を作動させるために、気流センサ59が使用される。PCBは、
温度センサも含んでいる。気流センサ59は、使用者がPVを吸込んでいるときとPVに
吹きつけているときに、また、ベイプ機能を作動させないときに、例えば、気流及び/ま
たはピークの流れを測定する肺活量計として動作するように使用することもできる。これ
は、喫煙を止めることに関連する可能性が非常に高い肺機能の改善を追跡する簡素な方法
を望む、肺機能が損なわれた喫煙者にとって、非常に有用であり得る。これは、この装置
を使用することに基づく禁煙プログラムを続けるための付加的な動機となり得る。気流セ
ンサによって取込まれた肺活量計のデータは、使用者のアプリに送信し、アプリを実行す
るスマートフォンに表示して、医師と共有することもできる。
【0128】
PVのMCUはコイルの抵抗を測定または推定できる。コイルの抵抗がある限界よりも
高い場合、コイルを交換する必要があると言える。同様に、抵抗が変動し始めると、それ
もコイルを交換する必要があることを示している。
【0129】
PVのMCUは、コイルに供給される電流と電圧を直接測定する。このデータからコイ
ルの抵抗を計算する。様々なコイル/霧化の組み合わせについて、温度に対する抵抗を経
験的にマッピングし、そのマップをMCUがアクセス可能なメモリに記憶することができ
、PVのMCUがコイルの温度を推定して最適であることを確認できるようにした。これ
は、コイルの温度が、望ましくない化合物を生成するほど高くないことを保証できること
が重要になるので、増加した電力がコイルに供給される「パワー」モードの間、特に有用
である。
【0130】
別の特徴は、コイルの各々の特定のタイプ(例えば、設計、材料、加熱コイルのタイプ
など)が、小さな電流がコイルを通過したときに見られる固有の抵抗プロファイルを有す
ることである(これは、加熱目的の完全な電流が印加される前に一時的になされる)。こ
の抵抗プロファイルはマイクロコントローラによって検出され、ひいては記憶されたプロ
ファイルと比較されて最も整合しているものを見つける。マイクロコントローラは、最適
に使用することを確実にするために、使用される適したタイプのコイルの知識を使用する
。例えば、異なるコイルのタイプは、異なる最適動作温度及び最大安全温度を有すること
がある。典型的なカンタル線コイル(Kanthal wire coil)で、最適温
度は130℃程度であり、VG混合物が60%~40%で、水分が比較的少ないことが見
出されている。MCUは、以前計算した温度または直接測定された温度に対する検出され
た抵抗の経験的なマッピングを通じて、コイルの温度を判定することができ、精度は約±
10℃かそれより良好である。160℃を越える温度は望ましくない汚染物質の放出に関
連する可能性があるため、最大コイル温度を150℃に設定した。異なる最適及び最高温
度は、特定のコイル材料及びコイル組立体の設計(例えば、セラミックコイルはより高い
温度で動作することができる)、及び使用されるeリキッドの機能である。装置が使用す
る特定のタイプのeリキッド(フレーバー、含水量、PV/VGの混合などを含む)はカ
ートリッジ内のデータからわかるため、このデータをMCUが使用して、最適温度及び最
高温度を設定する。
【0131】
コイルの温度を検出または推測するもう1つの利点は、非常に急速にコイルを冷却する
傾向のある高い空気流量と非常に低い周囲温度とを迅速に補えることである。PVは、周
囲温度を測定し、そのデータをMCUに供給する内蔵温度センサも含んでいる。空気が-
5℃の場合、空気の温度が+30℃の場合よりもPVがコイルにかなり多くの電力を供給
して、最適な130℃の動作温度を達成する。最初の吸入がPV内の空気圧センサによっ
て検出される前に、コイルのより長いまたはより強力な予熱をトリガすることができる。
例えば、極めて寒冷な空気でケースを最初に開くとき、またはPVをケースから最初に引
出すときに、最初の吸入が行われたときにコイルが最適温度にあることを確実にするため
に、予熱を高速かつ高出力で開始することができる。
【0132】
また、PVのMCUは、eリキッドの消費と加熱コイルの劣化を測定するために、各吸
入をモニタする。
【0133】
図27に示す特定の構成要素に戻ると、電源線60が、後部電気絶縁スペーサ61、電
源線60に接続された電源プレート62、及び前部電気絶縁スペーサ63と共に示されて
いる。電源プレート62は、バッテリ56から加熱コイル組立体に電力を供給する。
【0134】
図28は、図26の逆止め弁組立体54であるeリキッド充填端部の分解図を示す。逆
止め弁本体70には、(図面の右から左へ移動すると)電源リング71、絶縁リング72
、第2の電源リング73、さらなる絶縁リング74、及び第3の電源リング75とが取付
けられる。電気接点ピン76、77及び78は、リングを貫通する。電力とデータの両方
がこれらの電源リングを介して送信される。
【0135】
逆止弁本体70の内部には、eリキッド充填または停止弁がある。これは、ばねガイド
79に取付けられたばね80を含み、ばね80はステンレス鋼316Lボール81を付勢
し、ボール81は止弁として作用する。
【0136】
したがって、PVのeリキッドファイリング機構は、ばね付勢されたステンレス鋼31
6Lボールで封止された簡素な開口部またはノズルである。図29に示すように、PVが
ヒンジ付きホルダ内に完全に挿入されると、ヒンジ付きホルダの基部にある短いファイリ
ング管またはステムまたはスピゴット83は、ボール81をそのシート82から押して、
流体移送経路をファイリング管から上方に露出させ、それはスチールボール81を通り、
PVを通って芯及びコイル組立体の周りの「子」リザーバに至る。
【0137】
圧電ポンプは、使用者がケースのボタンまたは他のハードまたはソフトスイッチに触れ
ることによって手動で作動させることができる。あるいは、PVをケースに戻してケース
を閉じたときに常にPVを自動的に充填するように、ケースを設定することができる。い
ずれにしても、ケース内の電子機器がPVに十分なeリキッドがあると判断すると、ファ
イリングは自動的に終了する。例えば、電子機器は、マイクロポンプによって使用される
電力、電流または電圧をモニタすることができる。これは、PVが最大容量に達すると上
昇し始める。このとき、マイクロポンプは自動的にオフに切り替えることができる(また
は、一時的にでさえも逆に切り替えて、PVから少量のeリキッドを引出すため、PVが
過充填される可能性はない)。
【0138】
止弁がスピゴット83の基部に含まれている。これは閉鎖された状態で付勢されるが、
PVがケース内に完全に挿入されたときに押し開かれて、eリキッドが流れるようにする
簡素なボール弁である。PVが外されると、ボール弁は閉位置に戻り、液体がファイリン
グ管またはスピゴット83からこぼれるのを防止する。これは図9Bに示している。
【0139】
小型のばね搭載減衰プラグが短いファイリング管またはステムまたはスピゴットの周り
に位置し、ヒンジ付きホルダが開くとPVが静かに上昇する。PVは約5mm上がってケ
ースからの取出しを容易にすることができ、箱からたばこを出すという儀式的行為を真似
る。
【0140】
図31及び図32A及び図32Bは、綿製の芯を使用するPVの様々な断面図である。
先に述べたように、PV(綿製の芯またはセラミックセルを使用する)は、長さ約10c
m、幅1cmの通常のたばことおおよそ同じサイズである。断面は角が丸みを帯びている
長方形(「スクワークル」)である。この形状により、細長い長方形の回路基板をPVに
含めることができ、PCBの配置に対する設計の自由度が増す。PVのケースが円形の場
合、PCBは直径に正確に取付けなければならない見込みが高く、バッテリの余地がほと
んどない。そのため、正方形の断面は、長いPCBとバッテリをケーシングの内側に組込
むと、PCBをPVの長い面の1つに非常に接近させて配置でき、そのためバッテリの容
積が自由になるため、はるかに優れた形状である。また、PVは、充填端部から発熱体の
周りのリザーバまでeリキッドを移送するための狭いパイプを含む。このパイプは、PC
Bの真上のPVケーシングの角に収容することができる。そのため、角が丸みを帯びた正
方形の外形の管は、これらの要素を含むための有効な形状である。
【0141】
スチール製のボール弁81は、そのシート82から離れるように示されているが、通常
のベイプでは、シートに対して付勢されて、封止する。PVがeリキッドで満たされてい
るとき、eリキッドはボール弁81を上方に越えて流体管57に沿ってリザーバ44に入
る。eリキッドは、リザーバ44から芯35に沿って霧化チャンバに入る。使用者がPV
から吸入すると、空気がPV(図示はしていないが、通常はPCB上に空気が引込まれな
いように配置する)内の空気入口から引込まれ、空気出口46から吸引され、空気圧セン
サ59を起動させる。次いで基板58のMCUは、バッテリ56から加熱コイル36に電
力を送り、130℃に上昇して芯35内のeリキッドを急速に加熱してヴェポライズさせ
る。蒸気は出口46から使用者の口に運ばれる。
【0142】
図33A図33Cは、セラミックセル84を使用したPVの断面図である。右から左
に移動するように、eリキッドがPVに充填され、ステンレス鋼ボール弁81を通過して
供給管42に沿って移動し、セラミックスセル84を取囲むeリキッド子リザーバ43内
に入る。eリキッドは、開口部57を介してセラミックセル84にウィックする。出口用
開口部46から蒸気を吸入する。マウスピースユニット52の全体は、所望の場合、本体
53を外すまたは留めることができ、必要に応じてマウスピースを交換することを可能に
する。主要なPCB58はバッテリ56の上に位置する。
【0143】
図34A及び34Bは、セラミックセルベースのPVの外観の図面である。
【0144】
PVの主な特徴は次のとおりである。
【0145】
PVの特徴1:PVは空気圧弁を含んでいる
PVの特徴2:PVは、充填時にシートから押上げられる機械弁を含んでいる
PVの特徴3:PVまたはケースにIMUがある
PVの特徴4:PVは接触センサを含む
PVの特徴5:「z」形芯加熱コイル
PVの特徴6:PVは交換可能な芯とコイルを備える
PVの特徴7:コイルへのパルス電力
PVの特徴8:コイルの劣化を検出する
PVの特徴9:コイル温度を推定する
PVの特徴10:eリキッドの消費と加熱コイルの劣化を測定するための各吸入のモニタ
リング
PVの特徴11:据付けているコイルの種類を特定するためにコイルの特性をモニタする

PVの特徴12:外部または周囲温度をモニタして、コイルが最適動作温度にあることを
確実にする
PVの特徴13:コイルが最適動作温度にあることを確実にするため気流をモニタする
PVの特徴14:カートリッジからのデータを使用してeリキッドを規定してコイルの加
熱を制御する
PVの特徴15:PVには、スクワークルの断面がある
PVの特徴16:セラミックセルへのシリコーンキャップ
【0146】
セクションDで、これらの特徴についてさらに詳しく説明する。
【0147】
図35及び図36は、電子式ヴェポライザーの動作を説明するフローチャートである。
【0148】
この実装は電子式ヴェポライザーシステムであるが、革新的な特徴は、ニコチン以外の
物質、例えば喘息の投薬や、肺に効果的に送達することができる他のいずれかの薬物など
の投薬、さらにビタミン、マリファナなどのレクリエーション用のドラッグ(その使用が
合法である場合)を提供する吸入システムにも適用することができる。したがって、「e
リキッド」という用語は、任意の薬物、または法的に許容されるレクリエーション用のド
ラッグを含む任意の物質に一般化することができる。
【0149】
セクションC:主要な特徴
本電子たばこヴェポライザーシステムには、複数の興味深い特徴が存在する。ここで、ケ
ース、カートリッジ、及びPVに関連する特徴に分類して挙げていく。各特徴は、1つ以
上の他の特徴と共に使用でき、どの単独の特徴も必須ではないことに留意されたい。
【0150】
ケースの特徴
ケースの特徴1:ケースは圧電ポンプを含む
ケースの特徴2:ケースまたはPVに「ディスクリート」モードがある
ケースの特徴3:ケースまたはPVはコイルの温度モニタを用いる「パワーモード」を含

ケースの特徴4:ケースにPV排出機構がある
ケースの特徴5:ケース内の非接触センサがケースからのPVの脱着を検出する
ケースの特徴6:圧電ポンプフィードラインのセンサ
ケースの特徴7:圧電ポンプの対のアクチュエータの不均衡を補正する
【0151】
カートリッジの特徴
カートリッジの特徴1:カートリッジまたは他の形態の親リザーバは、空気圧弁を含む
カートリッジの特徴2:カートリッジは、メモリチップを含む
カートリッジの特徴3:カートリッジは、2つのeリキッド開口部を含む
カートリッジの特徴4:カートリッジは、充填しているeリキッドのバッチ番号を記憶し
ており、特定のバッチ番号を使用して遠隔で無効にすることができる
【0152】
PVの特徴
PVの特徴1:PVは空気圧弁を含んでいる
PVの特徴2:PVは、充填時にシートから押上げられる機械弁を含んでいる
PVの特徴3:PVまたはケースにIMUがある
PVの特徴4:PVは接触センサを含む
PVの特徴5:「z」形芯加熱コイル
PVの特徴6:PVは交換可能な芯と及びコイルを備える
PVの特徴7:コイルへのパルス電力
PVの特徴8:コイルの劣化を検出する
PVの特徴9:コイル温度を推定する
PVの特徴10:eリキッドの消費と加熱コイルの劣化を測定するための各吸入のモニタ
リング
PVの特徴11:据付けているコイルの種類を特定するためにコイルの特性をモニタする

PVの特徴12:外部または周囲温度をモニタして、コイルが最適動作温度にあることを
確実にする
PVの特徴13:コイルが最適動作温度にあることを確実にするため気流をモニタする
PVの特徴14:カートリッジからのデータを使用してeリキッドを規定してコイルの加
熱を制御する
PVの特徴15:PVには、スクワークルの断面がある
PVの特徴16:セラミックセルへのシリコーンキャップ
【0153】
このセクションでは、本電子式ヴェポライザーシステムの重要な特徴をより詳細に説明
し、特定の実装から一般化する。
【0154】
ケースの特徴1~5
【0155】
ケースの特徴1:ケースは圧電ポンプを含む。ケース(またはPVまたはカートリッジ
)は、小型だが正確な量のeリキッドをカートリッジまたは親リザーバからPVの子リザ
ーバに移送する圧電ポンプを含んでいる。これにより、複数のカートリッジから混合する
ことも可能になる。圧電ポンプは、eリキッドをカートリッジまたは親リザーバからPV
の子リザーバに移送するための流体移送機構として使用することができる。また、PV内
の残留eリキッドを吸引して戻すために、逆に使用することもできる。
【0156】
供給される量は正確に計量することができるので、これは、PV(またはケースまたは
カートリッジまたはスマートフォンで動作する関連のあるアプリケーション)が、eリキ
ッドの総消費及び/またはカートリッジとPVそのものに留まっているeリキッドの量を
正確に判断できることを意味する。これはひいては、自動再注文機能で使用できる。例え
ば、カートリッジが最後の20%の量のeリキッドに下がったことをシステムが知ったと
き、使用者のスマートフォンで実行されているアプリは、使用者が交換用のカートリッジ
(複数可)を注文したいのかどうかを尋ねるメッセージで、使用者を促すことができる。
インクジェットプリンタでインクを供給するために通常使用されている低コストの圧電ポ
ンプが使用でき、その上、血漿をポンピングするために作られたものなどのより高価なポ
ンプが使用できる。圧電ポンプは非常に高価な物品であり、プレミアムカテゴリの電子式
ヴェポライザー装置にかなり適していることに留意されたい。最小限のコストにすること
が重要である場合には、例えばWO2015/128665に記載されているような機械
式ポンプ装置を代わりに使用することができる。
【0157】
ポンプは1psi(さらに高い圧力が可能)下で低圧で作動し、毎分0.4~0.6m
Lの流速を有するため、60~90秒で完全に空のPVを充填する(または、最後に完全
に充填した後に単一のセッションをベイプするためにPVを使用した場合は、PVがすで
に半分満たされているので、その半分である)。ポンプは、ケースのボタンまたは他のハ
ードまたはソフトスイッチに使用者が触れることによって、手動で作動させることができ
る。あるいは、PVをケースに戻してケースを閉じたときには常に、PVをいつも自動的
に充填するようにケースを設定することができる。いずれにしても、ケース内の電子機器
がPVに十分なeリキッドがあると判断すると、ファイリングは自動的に終了する。例え
ば、電子機器は、マイクロポンプによって使用される電力、電流または電圧をモニタする
ことができる。これは、PVが最大容量に達すると上昇し始める。マイクロポンプは自動
的にオフに切り替えることができる(または、一時的にでも逆に切り替えて、PVから少
量のeリキッドを引出す。そのためPVを過充填する可能性はない)。また、マイクロポ
ンプは、妨害物を取除いたり、システムを清掃したりするために、逆方向、または急速な
前進及び後退のポンピングにより動作させることもできる。
【0158】
空気またはeリキッドが圧電ポンプに入る所であるかどうかを判断するために、圧電ポ
ンプに供給する導入管にセンサを配置することができる。eリキッドのポンピング周波数
は、eリキッドの効率的なポンピングのために著しく低くなければならない。または他の
パラメータもポンプの効果を確実にするために変更することができる。また、eリキッド
の粘度は圧電ポンプに影響を及ぼし、粘度が増加するにつれて、ポンピング周波数を下げ
るべきである。粘度は、適切なセンサ(例えばMEMSセンサ)を用いて直接測定するこ
とができ、または周囲温度及び/またはeリキッドの温度(粘度は温度依存性がある)か
ら推測することもできる。
【0159】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0160】
カートリッジまたはチャンバから液体を引出すと共に、制御された量のeリキッドをポ
ンピングしてヴェポライザーで霧化する単一の圧電ポンプを含む電子たばこヴェポライザ
ーシステム。
【0161】
任意選択の特徴は、次の1つまたは複数を含む。
・圧電ポンプは、ヴェポライザーのリザーバ内にeリキッドを移送し、リザーバがヴェポ
ライザーの霧化ユニットを取囲む。
・ポンプは、取外し可能なパーソナルヴェポライザーを貯蔵することを可能にするケース
にあり、カートリッジがケースに取付けられるか挿入され、ケースがeリキッドでヴェポ
ライザーを再充填し、ヴェポライザーのバッテリを再充電する。
・カートリッジまたはチャンバは、ケースに取外し可能に挿入可能または取付け可能であ
る。
・圧電ポンプがヴェポライザーにある。カートリッジまたはチャンバは、ヴェポライザー
に取外し可能に挿入可能であるか、一体である
・ポンプは、圧電ポンプであり、例えば、インクジェットプリンタ内のインクを移送する
ため、または血漿などの他の液体をポンピングするために使用される種類のものである
・ポンプは、-10℃~+40℃のeリキッドの粘度の範囲に亘って液体を確実にポンピ
ングすることができる圧電ポンプである。
・ポンプには、カートリッジに接続された入力フィードラインと、eリキッドを再充填す
るためにヴェポライザーがケース内に配置されているときに、PVまたはヴェポライザー
と係合する充填ノズルに接続された出力フィードラインがある
・ポンプがヴェポライザーに含まれ、ヴェポライザーはまたカートリッジを含んでいる。
・カートリッジが液体を排出するのに十分な程度に加圧されない。
・製造時にカートリッジに不活性ガスが充填されている。
・ポンプ(またはその制御またはドライバ回路)は、(例えば、ポンピングサイクルの総
数及びサイクル当たりにポンピングされる量、またはポンピング周波数、ポンピングの持
続時間及び1サイクル当たりポンピングされる量の知識を使用して)モジュールがカート
リッジからポンピングされる、またはカートリッジ内に残る液体の量を判定、推定、また
は推測することを可能にする電子機器モジュール(PV及び/またはケース、及び/また
は他の場所、例えば接続されたスマートフォンのMCUなど)へのデータ、または他の関
連データを提供する。(eリキッドの周囲温度及び温度もまた測定または推測することが
でき、その結果も考慮される)。
・モジュールは、消費した液体の量を定めるこのデータを使用して、量が使用者規定の限
度内にあるかどうかを評価する。消費された液体が規定された限界値以上である場合、モ
ジュールは警告メッセージを、例えばケースに、PVまたは接続されたスマートフォンの
アプリケーションに表示することができる。過剰なニコチンが消費されたように見える場
合、装置が完全に機能を停止させる可能性があるが、これは極端な対策であり、代わりに
使用者に単純にたばこを吸うよう促す可能性もあるため、逆効果となり得ることに留意さ
れたい。
・ポンプ(またはその制御またはドライバ回路)またはポンプと並んでいるセンサは、パ
ーソナルヴェポライザーのリザーバの液体をポンピングすることが、パーソナルヴェポラ
イザーの過剰充填を防ぐのを止めるべきときを、モジュールが判断、推定または推測する
ことを可能にする電子機器モジュールへのデータを提供する。
○データは、ポンプによって引込まれる電流、またはポンプによって提供される電気抵
抗、またはポンプに沿った圧力センサの出力である
○電子機器モジュールは、そのデータと、パーソナルヴェポライザーにポンピングする
液体の量に関するデータとを使用して、パーソナルヴェポライザーのリザーバへの液体の
ポンピングを止めるべき時を判断、推定または推測する。
・ポンプ(またはその制御またはドライバ回路)は、電子機器モジュールにデータを提供
する。これにより、モジュールがカートリッジの通常の容量を超える量の液体を供給して
いるため、カートリッジが不法に充填されたかどうかを判断、推定または推測できる。
・ポンプの流量は0.4mL~0.6mL/分である。
・ポンプは、1psi未満または5psi未満の圧力を、eリキッドについて供給する。
・ポンプは、使用者がケースのパネル、またはボタンもしくはスイッチに触れることで作
動する。
・例えばフレーバーを切り替えるときに液体の汚染を最小限に抑えるために、ポンプを逆
に作動させて、パーソナルヴェポライザーから液体を引出すことができる。
・ポンプは、妨害物を除去したり、システムを清掃したりするために、逆方向、または急
速な前進及び後退ポンピングで動作させることもできる。
・パーソナルヴェポライザーが貯蔵または充填モードに配置されると、例えば貯蔵ケース
に閉鎖されると必ず、ポンプは自動的に作動する。
・カートリッジに欠陥があると特定されたケース、または不良または汚染されたeリキッ
ドが含まれていると特定されたケースの特定のカートリッジからポンプが液体をポンピン
グするのを防ぐことができる。
・ポンプの動作パラメータは、空気またはeリキッドのいずれをポンピングするかに応じ
て自動的に変更される
・ポンプの動作パラメータは、周囲温度及び/またはeリキッドの温度及び/またはeリ
キッドの粘度に応じて自動的に変更される
・動作パラメータは、アクチュエータ周波数を含む
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムであり、液体はeリキッドである

・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖された液体のカートリッジから充填
される
・電子式ヴェポライザーは、液体をヴェポライザーに移送するための流体移送機構を含む
再充填ケースに挿入され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッド
を再充填可能である。
【0162】
その他の態様は以下を含む。
使用者が取外し可能カートリッジからeリキッドを抽出するように動作する圧電マイク
ロポンプを含む電子たばこシステム。
【0163】
eリキッドをPV内のリザーバに移送するように動作する圧電マイクロポンプを含む電
子たばこシステム。
【0164】
使用者が取外し可能なカートリッジからeリキッドを抽出するように動作する蠕動マイ
クロポンプを含む電子たばこシステム。
【0165】
eリキッドをPVのリザーバに移送するように動作する蠕動マイクロポンプを含む電子
たばこシステム。
【0166】
抽出と移送の両方に1つのポンプ、または各動作に1つのポンプがあってもよいことに
留意されたい。したがって、別の態様は、eリキッドをeリキッドカートリッジまたはチ
ャンバから引出すための単一の圧電ポンプと、制御された量のeリキッドを電子式ヴェポ
ライザー内の別のリザーバにポンピングするさらなる圧電ポンプとを含む電子式ヴェポラ
イザーシステムである。
【0167】
別の態様は、電子たばこヴェポライザーのための貯蔵ケースであり、ケースは以下を含
む。
(a)ケース内に挿入するか、さもなければケースに取付ける、使用者が交換可能な閉鎖
したeリキッドカートリッジであって、カートリッジの本体内の開口部を封止する隔壁を
含むカートリッジ、
(b)カートリッジが所定の位置に移動されたときに、隔壁を穿刺するかまたは貫通する
ように配置された針またはステム、
(c)針またはステムに接続されて、ヴェポライザーが貯蔵ケース内に配置され、使用者
が制御スイッチを作動させる(例えば、ケースで、及び/またはアプリで)か、(ii)
eリキッドの充填が自動的に開始されるときに、カートリッジからeリキッドを引出し、
ヴェポライザーにそれをポンピングする圧電ポンプ。
【0168】
・ケースは、複数の異なるカートリッジを含んでいる場合があり、すべてミキサーユニッ
トを介してポンプに供給する。
【0169】
別の態様は、eリキッドを貯蔵して再充填し、電子たばこヴェポライザーを再充填する
ためのケースであって、パーソナルヴェポライザー内の子リザーバに多量のeリキッドを
移送するための圧電ポンプを含むケースであることである。
【0170】
その他の任意選択の特徴:
・圧電ポンプは、逆に使用して、パーソナルヴェポライザー内の残留eリキッドを吸い出
す。
・圧電ポンプによって移送されるeリキッドの量が計測される。
・計量されたデータは、eリキッドの総消費量及び/またはカートリッジ、さらにはパー
ソナルヴェポライザー自体に残っているeリキッドの量を測定または評価することを可能
にする。
・計量データは、新しいカートリッジの自動再注文機能で使用される。
・圧電ポンプは、インクジェットプリンタでインクを供給するため、または血漿をポンピ
ングするために通常使用される種類の圧電ポンプである。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
【0171】
1つの最後の態様:eリキッドをeリキッドカートリッジまたはリザーバから引出し、
制御された量のeリキッドを電子たばこヴェポライザーのリザーバまたはチャンバにポン
ピングするように動作するよう適合された圧電ポンプ。この適合は、ポリイミド材料を使
用することなど、ニコチンとの相溶性があるようにするために、圧電ポンプに使用される
材料の特定の選択とすることができる。
【0172】
ケースの特徴2:ケースまたはPVに「ディスクリート」モードがある。PVは「ディ
スクリートモード」を含んでいる。例えば生成される蒸気の量を減少させるために、使用
者は、PV(またはケース、または接続されたアプリ)のボタンまたはセンサを作動させ
ることができ、それが生成される蒸気を減少させるように霧化装置の動作の操作を変更す
る。例えば、使用される電力を減らしたり、可能な場合は、例えば、ケースまたはPVが
、異なる割合のPG及びVGを混合することができ、または圧電式、熱式バブルジェット
または超音波霧化器の周波数または他の動作パラメータ(例えば、デューティサイクル)
を変更することができる場合、PGに比べてVGの割合を増やしたりすることができる。
その結果、PVによって生成される蒸気の密度または厚さを著しく減少させることができ
、これは、使用者がまさに個別にベイプしたいと望む場合のとき、屋内で特に有用である
。吸入されるニコチンの量が減少するため、「ヒット」の強さも低下でき、これは、使用
者がニコチンの消費量を減らしたい場合に有用である。
【0173】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0174】
システムの一部を形成するヴェポライザーによって生成される蒸気の量を、通常モード
と比較して減少させるための「ディスクリート」モードで動作可能な電子たばこヴェポラ
イザーシステム。
【0175】
任意選択の特徴は、次の1つまたは複数を含む。
・「ディスクリート」モードは、通常モードと比較して、生成された蒸気が見えない、ま
たは目立たないようにする。
・システムは、選択または起動された場合、生成される蒸気を減少させるような様式でヴ
ェポライザーの動作を変更するボタンまたはセンサを含んでいる。
・使用者は、システム(PVやケースなど)のボタンまたはセンサ、または接続されたス
マートフォンやその他の装置で実行されている接続されたアプリケーションを起動するこ
とができ、それは、通常モードと比較して生成される蒸気を減らすように、霧化または加
熱装置の動作を変更する。
・「ディスクリート」モードは、通常モードと比較して、霧化または加熱ユニットに供給
されるか、それによって使用される電力を例えば10%低減することを含む。
・霧化または加熱ユニットは、パルス信号を使用して電力供給され、パルス信号のデュー
ティサイクルは、通常モードと比較して例えば10%電力を低減するように変化させる。
・パルス信号はPWM(パルス幅変調)信号である。
・「ディスクリート」モードでは、通常モードと比較して、ヴェポライズしているeリキ
ッドのPG(プロピレングリコール)と比べ、VG(植物性グリセリン)の割合の増加を
伴う。
・「ディスクリート」モードは、圧電式、熱式バブルジェットまたは超音波霧化器の周波
数または他の動作パラメータ(例えば、デューティサイクル)を変更することを含む。
・「ディスクリート」モードは、霧化ユニット内の発熱体の最高温度を、通常モードと比
較して、例えば、10%低減することを伴う。
・ヴェポライザー内のマイクロコントローラは、発熱体の温度をモニタする。例えば良好
なベイプを経験させるが、蒸気の量はより少ない範囲内に留まっていることを保証する。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーシステムは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムであ
る。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まれていな

・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能なeリキッドカートリッジから充填される
・電子式ヴェポライザーは、eリキッドをヴェポライザーに移送するための流体移送機構
を含む再充填ケースに、挿入され、完全かつ元のままであり、分解されていない場合にの
み、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプを用いてeリキッドで満たされる
・電子式ヴェポライザーは、消費されたeリキッドの量を示すために点灯するライトを含
んでおり、これらのライトは、ヴェポライザーが「ディスクリート」モードの場合は、薄
暗くするかオフにする。
【0176】
ケースの特徴3:ケースまたはPVは「パワーモード」を含んでいる。例えば、生成す
る蒸気の量を増加させるために、使用者は、ケースまたはPV上のボタンまたはセンサ、
または接続されたアプリを作動させることができ、それが生成される蒸気を増加させるよ
うに霧化装置の動作の操作を変更する。例えば使用される電力を増加させるか、圧電式、
熱式バブルジェットまたは超音波霧化器の周波数またはデューティサイクルを増加させる
ことができる一方で、蒸気の望ましくない化合物に関連する、過度な高温に達していない
ことが確実になるように、コイル温度をモニタする。
【0177】
付加的にまたは代替的に、システムは、可能であれば、VGに比べてPGの割合を増加
させることができる。例えばケースまたはPVは、異なる割合のPG及びVGを混合する
ことができる。その結果、PVによって生成される蒸気の密度または厚さを著しく増加さ
せることができる。吸入されるニコチンの量が多くなるため、「ヒット」の強さも増加さ
せることができる。
【0178】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0179】
システムの一部を形成するヴェポライザーによって生成される蒸気の量を増加させるが
、発熱体が生成する蒸気の望ましくない化合物に関連する過度な高温に達していないこと
が確実になるように、ヴェポライザーの発熱体の温度をモニタする、「パワー」モードで
動作可能な電子式たばこヴェポライザーシステム。
【0180】
任意選択の特徴は、次の1つまたは複数を含む。
・システムは、発熱体の動作を変化させるボタンまたはセンサを含んでおり、通常と比較
して生成する蒸気の量を増加させる。
・ボタンまたはセンサが、ヴェポライザー、またはヴェポライザーのケース、または接続
されたスマートフォンや他の装置で動作している接続されたアプリケーションにある。
・PVは「パワーモード」ボタンを含まない。
・PVは他の制御ボタンを含まない。
・「パワー」モードは、ヴェポライズするeリキッドのVGと比較してPGの割合の増加
を伴う。
・「パワー」モードは、圧電、熱式バブルジェットまたは超音波霧化器の周波数または他
の動作パラメータ(例えばデューティサイクル)を変更する一方、発熱体の温度をモニタ
して安全な温度に確実に維持することを伴う。
・ヴェポライザーは、(i)発熱体の抵抗の特性を検出し、(ii)その抵抗から導出さ
れた温度の推測を制御入力として使用する電子機器モジュールを含むか、それと連携する

・発熱体の温度は、特定の加熱コイル設計について経験的に得られた電子機器モジュール
に記憶されたデータから推定される。
・電子機器モジュールは、発熱体に供給される電力を制御して、約130℃または通常の
10%を超えないことを確実にする
・電子機器モジュールは、抵抗の測定を使用して供給される電力を制御し、導出温度を計
算しない。
・システムは、通常と比較してシステムの一部を形成するヴェポライザーによって生成さ
れる蒸気の量を減少させる「ディスクリート」モードを含んでいる
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
・コイルの温度モニタは、以下に説明するようにして実現する(「PVの特徴9」を参照

・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まない
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能なeリキッドカートリッジから充填される
・電子式ヴェポライザーは、eリキッドをヴェポライザーに移送するための流体移送機構
を含む再充填ケースに、挿入され、完全かつ元のままであり、分解されていない場合にの
み、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプを用いてeリキッドで満たされる
・電子式ヴェポライザーは、消費されたeリキッドの量を示すために点灯するライトを含
んでいる。これらのライトは、ヴェポライザーが「パワー」モードの場合、通常の明るさ
のレベルと比較して明るく輝くよう設定される。
【0181】
ケースの特徴4:ケースにはPV排出機構がある。ケースは、ケースを開けたときにP
Vをケースから数mm静かに上昇させて使用者が容易に把持することができ、また上下逆
に傾けた場合には落下することを防ぐことができる自動リフト機構(磁気またはばねベー
スなど)を含む。機械式なリフトシステムは、PVの一部(例えばその前面)に接触する
単純な旋回式レバーであってもよい。PVがケースに完全に挿入されている場合、減衰中
のばねが張力を受けて配置される。PVがケースから脱着されるとき(例えば、脱着ボタ
ンを押すことによって)、レバーはPVを例えば約12mm静かに上昇させる。磁気リフ
ト機構は、PVの一部にある永久磁石と、ケース内に配置され、ケース内のメインバッテ
リによって電力供給される隣接する電磁石とを含むことができる。PVを脱着する必要が
あるときに電磁石をゆっくりと励磁することにより、PVが適度にケースから上昇する。
【0182】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0183】
電子たばこヴェポライザーのケースであって、ヴェポライザーをケースから数mm上方
に静かに上昇させて使用者がヴェポライザーを容易に把持し、それをケースから引出すこ
とを可能にする自動リフト機構(例えば、磁気またはばねベース)を含むケース。
【0184】
任意選択の特徴は、次の1つまたは複数を含む。
・ケースは、ヴェポライザーにeリキッドを再充填し、またヴェポライザーのバッテリを
再充電する。
・リフト機構は、ヴェポライザーの一部(例えば前面)に接触する旋回式レバーと、ヴェ
ポライザーがケース内に完全に挿入されている場合には張力を受けて配置される減衰中の
ばねであり、ヴェポライザーがケースから脱着されるときに、レバーがヴェポライザーを
例えば約12mm静かに上昇させる。
・リフト機構は、ヴェポライザーの一部にある永久磁石と、ケース内に配置され、ケース
内のメインバッテリによって電力供給される隣接する電磁石とである。PVを脱着する必
要があるときに電磁石をゆっくりと励磁することにより、ヴェポライザーが適度にケース
から上昇する。
・リフト機構は、ヴェポライザーがケース内に完全に挿入されたとき、またはケースが閉
鎖されたときに張力を受けて配置される減衰中のばねである。ラッチはばねを引っ張った
状態で固定し、ケースが開いたときにばねを解放し、ばねが伸びることが可能になり、ヴ
ェポライザーを約1cm上に静かに上昇させて、それを容易に把持できるようにする。
・ケースは、ヴェポライザーと係合する液体の充填ノズルまたはステムまたは開口部を含
み、eリキッドがケース内のリザーバまたはカートリッジからヴェポライザーに入ること
を可能にする。
・リフト機構は、ケースを開くと自動的に作動する。
・ケースはヒンジ付きホルダを含んでおり、それにヴェポライザーを滑動させて貯蔵し、
ホルダがヒンジで開くようにすることで、ケースが開く。
・ケースは、ヴェポライザーがケースから引出された時を検出するセンサを含んでいる。
・リフト機構が作動すると、ヴェポライザーに信号が送られ、ヴェポライザーがオンにな
るか、そうでなければその状態が変わる。
・ケースは、電子たばこシステムなどの電子式ヴェポライザーシステムの一部である。
・ケースは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムの一部である。
・ケースは、電子式ヴェポライザーのホルダを含んでおり、たばこと概ね同じ大きさであ

・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、ケースからのスムーズな排
出を妨げる制御ボタンはない。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能なeリキッドカートリッジから充填される
・電子式ヴェポライザーは、eリキッドをヴェポライザーに移送するための流体移送機構
を含む再充填ケースに挿入され、完全かつ元のままであり、分解されていない場合にのみ
、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を用いてeリキッドで満たされる。
【0185】
ケースの特徴5:ケースからのPVの脱着を非接触センサで検出する。非接触センサ(
例えばリードスイッチ、ホール効果センサなどの磁気センサなど)が、PV内の小さな磁
石または金属片が存在していること、近接していること、または移動していること(また
はセンサの周囲の局所的な磁場を乱す他の何らかのメカニズム)を感知することによって
、PVが充電/再充填ケースを出入りする時を検出し、磁気センサのような非接触スイッ
チは、堅牢で信頼性があるという利点を有し、物理的(例えば電気的)接点とは異なり、
PVを挿入してケースから引出す円滑で触知可能な性質には影響しない。同様に、光セン
サを使用することもできる。例えば、PV内の光センサは、光がPVに入射した時を検出
して、PVが現在開いているケースにあることや、もはやケースには一切存在していない
ことを推測することができる。別法として、ケースは、ケース内のLED光源に面する小
型の光センサを含むことができ、PVを引出すと、LEDからの光がそのときセンサに入
射しているので、光センサをトリガする。センサの多くの変形が可能である。PVを引出
したことをPVが検出すると、使用者が最初のベイプを行ったときPVが最適な動作温度
になるように、霧化コイルの加熱を自動的に開始することができる。
【0186】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0187】
ケースと、ケース内に貯蔵されるヴェポライザーとを含む電子たばこヴェポライザーシス
テムであって、ケースからのヴェポライザーの脱着または引抜きを検出する非接触センサ
を含むシステム。
【0188】
その他の任意選択の特徴:
・ヴェポライザーを引出したことを検出すると、ヴェポライザーの電子回路が状態を変化
させる。
・状態を準備モードに変化させる
・状態を、吸入検出器が作動する準備または予熱モードに変化させる。
・霧化ユニットが少なくとも部分的に起動されている加熱モードに状態を変化させ、最初
の吸入が行われたときにヴェポライザーが完全に加熱されるようにする。
・ケースからヴェポライザーを引出したことがヴェポライザーによって検出されたとき、
またはヴェポライザーがケースから引出されたことを示すデータをヴェポライザーが受信
したとき、自動的に霧化ユニットの加熱が開始され、ヴェポライザーが、使用者が最初の
ベイプを行ったとき最適な動作温度になるようにする。
・ケースは、非接触センサの一部またはすべてを含んでいる
・ヴェポライザーは、非接触センサの一部または全部を含む
・センサはリードスイッチやホール効果センサなどの非接触磁気センサで、PV内に小さ
な磁石または金属片が存在していること、近接していること、または移動していること、
またはセンサの周囲の局所的な磁場を乱す他の何らかのメカニズムを感知することによっ
て、PVが充電/再充填ケースを出入りする時を検出する。
・PV内の光センサが、光がPVに入射した時を検出して、PVが現在開いているケース
にあることや、もはやケースには一切存在していないことを推測する。
・ケースは小型のLED光源とセンサを含んでいる。ヴェポライザーがケース内にあり、
ヴェポライザーから反射した光がセンサによって検出されると、LEDが点灯する。ヴェ
ポライザーを引出したことは、光がヴェポライザーからセンサにもはや反射されないので
、光センサをトリガする。
・センサはPV内のIMUである
・ケースは再充填及び再充電ケースである。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
・ケースは、電子式ヴェポライザーのホルダを含んでおり、たばこと概ね同じ大きさであ

・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、ケースからのスムーズな排
出を妨げる制御ボタンはない。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能なeリキッドカートリッジから充填される
・電子式ヴェポライザーは、eリキッドをヴェポライザーに移送するための流体移送機構
を含む再充填ケースに挿入され、完全かつ元のままであり、分解されていない場合にのみ
、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を用いてeリキッドで満たされる。
【0189】
ケースの特徴6:圧電ポンプフィードラインのセンサ
eリキッド供給管または導入管は、圧電マイクロポンプへ供給されるのが液体であるか
気体であるかを検出できるセンサを含む。圧電ポンプは、ポンピングされる材料の粘度に
応じて異なるモードで動作するので、これを知ることは非常に有用である。したがって、
ポンピングされる物質の自動評価に基づいて、圧電ポンプのサイクル時間または周波数を
自動的に変更することができることは、非常に有用である。
【0190】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0191】
eリキッドを電子式ヴェポライザーにポンピングする圧電ポンプを含む電子式たばこヴ
ェポライザーシステムであって、空気またはeリキッドが圧電ポンプへの液体のフィード
ラインに存在するかどうかをセンサが検出し、それに応じてポンプの動作パラメータを調
整する、電子式たばこヴェポライザーシステム。
【0192】
その他の任意選択の特徴:
・調整される動作パラメータは、圧電ポンプ内のアクチュエータの周波数である
・調整される動作パラメータは、圧電ポンプによって供給される流量である
・調整される動作パラメータは、圧電ポンプによって供給される圧力である
・空気が圧電ポンプに入っていることをセンサが検出すると、圧電ポンプは150~40
0Hz(及び好ましくは300Hz)などの高い周波数で動作するように制御される。
・eリキッドが圧電ポンプに入っていることをセンサが検出すると、圧電ポンプはより低
い周波数、例えば7~20Hz(及び好ましくは15Hz)で動作するように制御される

・温度測定装置は、圧電ポンプの1つまたは複数の動作パラメータを調整するために使用
する、さらなる入力を提供する
・周囲温度及び/またはeリキッドの温度は、温度測定装置によって測定される
・温度測定装置で測定される温度が低くなると、圧電ポンプはより低い周波数で動作する

・粘度測定装置は、圧電ポンプの動作パラメータの1つ以上を調整するために使用する、
さらなる入力を提供する
・粘度が増加すると、圧電ポンプはより低い周波数で作動する
・センサは、管の両側に一対の電気接点を含んでいる。センサが周りに配置されている管
の一部分にeリキッドが存在している場合、大きな抵抗が存在する。その部分に空気があ
る場合、抵抗は無限大であるか、高すぎて測定できない。
・センサは静電容量センサである。
・センサは赤外線センサである。
・圧電ポンプとセンサはケースにある
・圧電ポンプとセンサはヴェポライザーにある
・圧電ポンプとセンサは使用者が交換可能なカートリッジにある
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能なeリキッドカートリッジから充填される
・電子式ヴェポライザーは、eリキッドをヴェポライザーに移送するための流体移送機構
を含む再充填ケースに挿入され、完全かつ元のままであり、分解されていない場合にのみ
、eリキッドを再充填可能である
【0193】
ケースの特徴7:圧電ポンプの対のアクチュエータの不均衡を補正する
圧電ポンプが対の圧電アクチュエータを有する場合、発生する可能性がある1つの問題は
、各アクチュエータが経時的にわずかに異なる動作を開始することである。ポンプを適切
に作動させるためには、両方のアクチュエータが同じように動作することが必要であり、
各ポンプのストロークに対して正確に同じ量の液体を供給する必要がある。この動作と出
力の不整合のために、ポンピングの能力は時間の経過と共に著しく低下する可能性がある
。本システムでは、マイクロコントローラは、両方のアクチュエータが最適に共に動作す
るまで、圧電アクチュエータをトリガする各電圧パルスの位相またはタイミングまたは電
力を独立して調整することができる。
【0194】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0195】
マイクロコントローラが圧電アクチュエータをトリガする各電圧パルスの位相またはタ
イミングまたは電力を独立して調整する、複数の圧電アクチュエータを有する圧電ポンプ
を含む電子たばこヴェポライザーシステム。
【0196】
その他の任意選択の特徴:
・マイクロコントローラは、ポンプ全体の効率または能力を連続的または定期的にモニタ
し、最適なポンピング能力を達成するまで、またはそれを達成するように各圧電アクチュ
エータの関係に供給される位相、タイミング、または電力を調整する。
・ポンピング能力は、MEMSベースの流量センサなどの流量センサを使用して測定され

・一方のアクチュエータが他方のアクチュエータよりも少ないeリキッドを供給している
場合、その第1のアクチュエータに供給される電力が増加するか、他方のアクチュエータ
に供給される電力が減少する。
・有効性の低いアクチュエータの場合、そのアクチュエータに供給されるピーク電圧が増
加するか、他方のアクチュエータに供給されるピーク電圧が減少する。
・有効性の低いアクチュエータの場合、電圧パルスの開始をそのアクチュエータについて
先行させるか、他方のアクチュエータ用の電圧パルスの開始を遅らせる。
・マイクロコントローラは、圧電ポンプ全体からの最適なポンピングが達成されるまで、
各アクチュエータの能力に影響を及ぼす様々なパラメータを連続的または定期的に調整す
る。
・圧電ポンプはケースにある。
・圧電ポンプがヴェポライザーにある。
・圧電ポンプは使用者が交換可能なカートリッジにある。
・電子式ヴェポライザーは、eリキッドをヴェポライザーに移送するための流体移送機構
を含む再充填ケースに挿入され、完全かつ元のままであり、分解されていない場合にのみ
、eリキッドを再充填可能である。
【0197】
別の態様は、複数の圧電アクチュエータを有する圧電ポンプであり、マイクロコントロ
ーラが、圧電ポンプ内の圧電アクチュエータをトリガする各電圧パルスの位相またはタイ
ミングまたは電力を独立して調整する圧電ポンプである。マイクロコントローラは、ポン
プ全体の効率または能力を連続的または定期的にモニタし、最適なポンピング能力を達成
するまで、またはそれを達成するように各圧電アクチュエータの関係に供給される位相、
タイミング、または電力を調整する。
【0198】
カートリッジの特徴1~4
カートリッジの特徴1:カートリッジまたは他の形態または親リザーバは、空気圧弁を含
んでいる。カートリッジ/リザーバ内の流体の高さが低下すると(例えば、流体がPVの
子リザーバ内に移動しているため)、大気圧によって空気圧弁が開き、空気を流入させて
空気圧を確実に均等にする。空気圧の均等化または正規化はまた、大気の圧力が変化する
(例えば、航空機内にいる)とき、または温度が変化して、カートリッジ内のeリキッド
が膨張または収縮するときにはいつも重要である。なぜなら、それ以外の場合に起こり得
る電子流体の漏れを防止するからである。空気圧弁が設けられていない場合、カートリッ
ジが空になると部分的な真空が形成され、カートリッジからの流体の移送が遅れる。
【0199】
弁はまた、汚染物質がカートリッジ/リザーバに入るのを防ぎ、そのためeリキッドの
状態及び安定性を保つ。
【0200】
カートリッジは再充填が不可能であり、タンパーエビデント性であり、移送中及び貯蔵
している間にeリキッドの安定性を保持する気密シールが施されている。カートリッジの
蓋は、プレナムを空気が出入りできるようにするための小さな空気孔と、側面としての蓋
の隆起部と、反対の面として蓋に対向するPTFEシートとを含む。PTFEシートは、
eリキッドに対して不浸透性であるが、通気性であるため、カートリッジ内の空気圧の均
等化を可能にする。プレナムは、大きな表面積の空気/PTFE界面を備える。PTFE
膜は、典型的には、焼結され、かさばった微多孔構造に形成されるPTFE粉末から構築
される。膜は、約50mm×10mm、厚さ0.25mmの長方形の形態であり、大きな
表面積をもたらす。これは、同様のサイズの蓋成形窓開口部と超音波溶着される。カート
リッジの材料はHDPEであり、PTFEに効果的に超音波溶接することができる。PT
FE以外の材料は、eリキッドに対して不浸透性であるが通気性であるという適切な特性
を有する場合に使用することができる。例えば、PTFE被覆紙が適している可能性があ
る。
【0201】
PTFEシートの代わりに、簡素で機械式である、例えばダックビル弁を、代わりに使
用することができる。
【0202】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0203】
カートリッジが空気圧弁を含む、電子たばこヴェポライザーにeリキッドを供給するよ
うに設計されたeリキッドカートリッジまたは他の形態の親リザーバ。
【0204】
その他の任意選択の特徴:
・空気圧弁は、カートリッジ/リザーバ内部の流体の高さが下がるにつれて(例えば、流
体をPV内の子リザーバに移送しているため)、大気圧により空気圧弁が空気を流入して
、空気圧の均等化を確実にし得るように設計されている。
・使用中のカートリッジは、カートリッジからeリキッドを抽出する流体移送機構と係合
する
・弁は通気性であるが、eリキッドに対して不透過性である。
・弁は疎油性材料である
・弁は、疎水性または超疎水性材料である
・弁は、カートリッジ内の空気圧の均等化を可能にする、空気多孔性のeリキッド不浸透
性の層または膜である。
・弁は、空気多孔性のeリキッド不透過性のPTFE層または膜である。
・弁は、空気多孔性のeリキッド不透過性のPTFEコーティングされた紙の層または膜
である。
・PTFE層または膜は、空気界面の表面積を増大させ、及び/またはカートリッジの本
体への溶接を容易にする、ポリプロピレンまたは他のプラスチックの空気に面する側のス
トランドを含む
・弁は、ダックビル弁などの機械弁である。
・カートリッジは再充填が不可能であり、タンパーエビデント性で、貯蔵や移送中のeリ
キッドの安定性を保つための気密シールが付いている。
・カートリッジには蓋があり、その蓋はプレナム室に空気を出入させる小さな空気孔を含
んでおり、プレナム室は(i)プレナムの1つの面としての蓋と、(ii)プレナムの側
面としての蓋にある内部隆起部と、プレナムの反対の面として蓋に向く、空気多孔性のe
リキッド不浸透性シートによって形成され、シートはカートリッジのeリキッドと接触す
る。
・シートは、類似したサイズの蓋成形窓開口部と超音波溶着される。
・カートリッジの材料は、超音波でPTFEに溶接されたHDPE、PETGまたはCO
Cである。
・カートリッジがeリキッドを排出するのに十分な程度には加圧されていない。
・製造時にカートリッジには不活性ガスが充填されている。
・カートリッジは、電子式ヴェポライザーのための携帯型の個人的な貯蔵及びキャリング
ケースに挿入されるか取付けられるよう適合され、さらに、ケース内の流体移送システム
と係合するように適合される。
・カートリッジは、電子式ヴェポライザーに挿入または取付けられるよう適合され、ヴェ
ポライザー内の流体移送システムと係合するようにさらに適合される。
・カートリッジは、一体的な流体移送機構を含んでいる
・カートリッジの容量が10mL以下である。
【0205】
また、eリキッドカートリッジにとどまらず、任意の種類の液体を有するカートリッジ
に一般化することができる。電子式ヴェポライザーに液体を供給するように設計されたカ
ートリッジまたは他の形態の親リザーバであって、カートリッジが空気圧弁を含む、カー
トリッジまたは他の形態の親リザーバ。このカートリッジには、上で定義した各特徴が含
まれ得る。
【0206】
カートリッジの特徴2:チップ付きカートリッジ
大部分の電子式ヴェポライザー電子たばこは、使用者が液体のタンクに何かを再充填する
ことを可能にするが、それは潜在的に高い毒性、コイルの汚染及び装置の誤作動の原因と
なる。このシステムでは、閉鎖されたカートリッジでこのような手動の再充填は不可能で
ある。コンプライアンスを検証し、異物混入を示すために、各カートリッジには、1-W
ireフラッシュメモリチップ(ソリッドステートメモリ、マイクロコントローラ、また
はマイクロプロセッサを示すべく「チップ」という用語を使用している)で書出された固
有のシリアルナンバーがある。このチップはMaxim DS28E15セキュリティチ
ップまたは認証子である。カートリッジが据付けられた後、ケースはカートリッジのシリ
アルナンバーを読取り、ハッシュ関数が有効かどうかを確認する。検証が正常であれば、
カートリッジを使用して電子たばこを再充填する。そうでない場合、ケースはこのカート
リッジの液体を使用するのを阻害する。メモリチップは、インクジェットカートリッジに
使用されるチップと同じ種類のチップであり、その動作は同じである。
【0207】
カートリッジの内部メモリにも液面が記憶されている。例えば、ケースは、カートリッ
ジからポンピングされたeリキッドの量を測定または推測し、カートリッジ内に残った推
定されるeリキッドの記録を記憶する(カートリッジはeリキッド10mLで開始したと
仮定する)。ケースは、この値をカートリッジに書込む。カートリッジが取外されている
が完全に使用されていない場合は、最後の液面をメモリに保持する。ケースにはこの液面
も記憶される。カートリッジをケースに据付けて戻すと、ケースはこの番号を読取り、使
用する。カートリッジを別のケースに移すことができ、その新しいケースはそのカートリ
ッジの正しい液面を読出し、何らかの使用をしてカートリッジに戻した後新しい高さを書
込む。
【0208】
また、シリアルナンバーを読込んで記憶することで、ケースが使用の統計を収集し、イ
ンターネット経由で工場のデータベースに送信することもできる(上記参照)。
【0209】
各カートリッジには、いつ、どこで生産されたのかに関する情報や、税の支払とその支
払い時期に関する情報がある。その情報と現在の時間と使用者のスマートフォンからのデ
ータを使用して、カートリッジ内の液体が古いか偽造品かを検知することができる。
【0210】
この特徴を以下のように一般化することができる。
【0211】
電子たばこヴェポライザーシステム用のeリキッドを提供するように設計されたeリキ
ッドカートリッジであって、カートリッジに固有の識別情報及び/またはカートリッジに
貯蔵されたeリキッドを定義するデータを記憶して出力するチップを含み、電子式ヴェポ
ライザーシステム内に挿入されるか、電子式ヴェポライザーシステムの一体部分を形成す
るように適合されるカートリッジ。
【0212】
その他の任意選択の特徴:
・使用中のカートリッジは、カートリッジからeリキッドを抽出する流体移送機構と係合
する
・カートリッジは、一体的な流体移送機構を含んでいる
・チップによって記憶され出力されるデータは、フレーバー、ニコチン強度、製造バッチ
番号、製造または充填の日付、税のデータ、カートリッジに貯蔵されたeリキッドの量の
うちの1つ以上を定める。
・電子式ヴェポライザーシステムは、カートリッジからのeリキッドを電子式ヴェポライ
ザーに再充填すると共に、電子式ヴェポライザーPVのバッテリを再充電するように適合
された貯蔵ケースを含む。チップは、固有のID及び/またはカートリッジ内に貯蔵され
たeリキッドを定義するデータを、ケース内のマイクロコントローラまたはマイクロプロ
セッサに出力する。
・カートリッジは、電子式ヴェポライザーのための携帯型の個人用の貯蔵及びキャリング
ケースに挿入されるか取付けられるよう適合され、さらに、ケース内の流体移送システム
と係合するように適合される。チップは、固有のID、及び/またはカートリッジ内に貯
蔵されたeリキッドを定義するデータを、ケース内のマイクロコントローラまたはマイク
ロプロセッサに出力し、固有のID及び/またはデータが流体伝達システムの動作を制御
する。
・カートリッジは、電子式ヴェポライザーに挿入されるか取付けられるよう適合され、さ
らに、ヴェポライザー内の流体移送システムと係合するように適合されている。チップは
、固有のID、及び/またはカートリッジ内に貯蔵されたeリキッドを定義するデータを
、ケース内のマイクロコントローラまたはマイクロプロセッサに出力し、固有のID及び
/またはデータが流体伝達システムの動作を制御する。
・カートリッジは、一体的な流体移送機構を含んでいる
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこPVである。
・電子式ヴェポライザーシステムは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムであ
る。
・カートリッジは再充填が不可能であり、タンパーエビデント性で貯蔵や移送中eリキッ
ドの安定性を保つための気密シールが付いている。
・カートリッジは、単一ワイヤプロトコルを使用している接点などのデータ転送接点(複
数可)が含まれる。
・カートリッジの容量は10mL以下である。
・カートリッジは2つの開口部を含み、第1の開口部はファイリングラインのカートリッ
ジを充填するために用い、次いで栓またはプラグで覆い、第2の開口部は、eリキッドを
カートリッジから引出す針またはステムによって貫通または穿刺されるように設計された
隔壁によって封止される。
・単一ワイヤの接続を使用して、チップからデータを読取る。
・固有の識別情報、カートリッジに貯蔵されたeリキッドを定義するデータは、カートリ
ッジが挿入されるか取付けられる装置(例えば、カートリッジが挿入されるか取付けられ
るケースまたはヴェポライザー)内のプロセッサによって処理される。
・装置内のプロセッサは、リモートサーバからデータを受信し、カートリッジをケースで
使用可能にするか、装置で使用できないようにする。
・プロセッサは、固有の識別情報が有効かどうかを計算または判断し、流体移送機構がそ
のカートリッジで動作可能にするか、そのカートリッジでの動作を妨げる信号を送信する

・装置のプロセッサがデータをチップに書出して戻す。
・チップに書出して戻されたデータは、カートリッジに残っている、またはカートリッジ
によって提供されているeリキッドの量の推定値または測定値を含んでいる。
・推定値または測定値は、ポンプからのデータまたはポンプに関連するデータ、例えばポ
ンピングサイクル数から算出する
・推定値または測定値は、周囲温度及び/またはeリキッドの温度を用いて算出する
・装置内のプロセッサは、カートリッジの固有の識別情報で定義されているように、各カ
ートリッジに残っている、または各カートリッジによって提供されるeリキッドの量を記
憶する。
・装置内のプロセッサは、カートリッジ内に残っている、またはカートリッジによって提
供されているeリキッドの量をチップから読取って、そのカートリッジに残っている、ま
たはカートリッジによって提供されるeリキッドの量について、記憶されているデータと
比較し、チップが表しているようにカートリッジに残っている、またはカートリッジによ
って提供されたeリキッドの量がそのカートリッジの記憶データを超えた場合にそのカー
トリッジを使用するのを妨げて認定されていないカートリッジの再充填を無益にする。
・カートリッジがeリキッドを排出する程度には加圧しない。
・製造時にカートリッジに不活性ガスが充填されている
【0213】
eリキッドカートリッジにとどまらず、液体のカートリッジに一般化することができる
。電子式ヴェポライザーシステムに液体を提供するように設計されたカートリッジであっ
て、(i)カートリッジに関する固有の識別情報と、(ii)カートリッジに貯蔵されて
いる液体を定義するデータとを記憶及び出力するチップを含み、電子式ヴェポライザーシ
ステム内に挿入されるか、電子式ヴェポライザーシステムの一体部分を形成するように適
合されているカートリッジ。
【0214】
カートリッジの特徴3:2つの開口部を有するカートリッジ
【0215】
自動または半自動ラインにeリキッドカートリッジまたはカトマイザーを充填するには
、従来、ゴムシールをそのカートリッジまたはカトマイザーに突き刺すために細い針が必
要であった。針を引抜くと、ゴムシール自体が閉じる。この充填プロセスは注意深く行う
必要があり、これはプロセスのコストを追加する。しかし、大量のカートリッジを充填す
ることは、非常に費用効果的かつ迅速に行う必要がある。本システムでは、ファイリング
の段階で針がシールを穿刺する必要性を除いた。その代わりに、カートリッジは2つの開
口部を有するように設計されている。1つの開口部は、ファイリング管を用いてファイリ
ングするために使用され、ゴムシールの穿刺はない。他方は、カートリッジが再充填ケー
スに挿入されたときにのみ穿刺されるゴムシールを有する。この手法は、低コスト、最小
限の適合で自動または半自動製造ラインのeリキッドに関し高速ファイリングする必要性
を、カートリッジ内のeリキッドの確実な貯蔵及び再充填ケースに挿入されたときのカー
トリッジからのeリキッドの確実な供給の必要性と調整する。
【0216】
この特徴は次のように一般化することができる。
【0217】
電子たばこヴェポライザーにeリキッドを供給するように設計されたeリキッドカート
リッジであって、2つの開口部を含み、
第1の開口部がファイリングラインのカートリッジを充填するために使用され、次いで栓
またはプラグまたは他の形態のシールで覆われ、第2の開口部が、使用中にカートリッジ
からeリキッドを引出す針またはステムによって貫通または穿刺されるように設計された
隔壁または他の形態のシールによって密閉される、カートリッジ。
【0218】
任意選択の特徴:
・ストリップは、一方または両方の開口部を覆う。
・ストリップは接着性であり、タンパーエビデント性である
・ストリップは、使用前に使用者が剥がす
・あるいは、ストリップは使用前に使用者が剥がす必要はない。なぜなら、充填針または
ステムがその間隙を通過してカートリッジからeリキッドを抽出し得るのに十分な大きさ
であるが、第2の開口部への隔壁または他のシールへの異物混入を示すのには十分小さい
第2の開口部に亘る間隙を含むからである。
・開口部はカートリッジの片面にある。
・カートリッジを不活性ガスでパージしてから、eリキッドで充填する
・第1の開口部は、自動または半自動製造ライン上でeリキッドを迅速に満たすことがで
きる大きさである
・カートリッジはeリキッドを排出する程度には加圧しない。
・使用中のカートリッジは、カートリッジの第2の開口部を覆う隔壁またはシールを貫通
する針またはステムを介してカートリッジからeリキッドを抽出する流体移送機構と係合
する。
・カートリッジは、電子式ヴェポライザー用の携帯型の個人的な貯蔵及びキャリングケー
スに挿入されるか取付けられるよう適合され、さらに、ケース内の流体移送システムと係
合するように適合される。
・カートリッジは、電子式ヴェポライザーに挿入または取付けられるように適合され、さ
らに、ヴェポライザー内の流体移送システムと係合するように適合される。
・カートリッジは、一体的な流体移送機構を含んでいる
・カートリッジの容量は10mL以下である。
【0219】
eリキッドカートリッジにとどまらず、任意の種類の液体を有するカートリッジに一般
化することができる。ヴェポライザーに液体を提供するように設計されたカートリッジで
あって、2つの開口部を含み、
第1の開口部がファイリングラインのカートリッジを充填するために使用され、次いで
栓またはプラグまたは他の形態のシールで覆われ、第2の開口部が、使用中にカートリッ
ジから液体を引出す針またはステムによって貫通または穿刺されるように設計された隔壁
または他の形態のシールによって封止される、カートリッジ。
【0220】
カートリッジの特徴4:カートリッジは、充填されたeリキッドのバッチ番号を記憶し
、特定のバッチ番号を使用して遠隔で無効にすることができる
製品の安全性は、電子たばこ、また医薬品のカテゴリーにおいて、極めて重要である。
すべてのeリキッドがすべての適用可能な毒物学及びその他の安全基準に確実に合致する
ようにあらゆる注意が払われているが、汚染物質が誤って導入される可能性があること、
または以前に安全だと考えられていた成分が実際に有害である可能性があることを、調査
が明らかにする可能性は残っている。本カートリッジは、使用されるeリキッドの特定の
バッチ番号とそのカートリッジの固有のIDを識別する安全なチップデータを記憶してい
るため、さらには接続されたヴェポライズシステム(つまり、リモートサーバからのデー
タを受信できるもの)にと共に機能するよう設計されるため、使用者が入力する必要なく
、ヴェポライズシステムを遠隔制御することができ、潜在的に有害であると考えられるバ
ッチを使用しない。例えば、バッチが潜在的に有害であると識別された場合、使用者のス
マートフォンで実行されているアプリが受信するサーバからの信号を送信することができ
、それはひいては影響を受けるバッチ番号または固有のIDのあるケースにメッセージを
送信するために使用される。次いでケースは、そのバッチ番号及び/または固有のIDを
記憶し、次いで、ケースに挿入されたすべてのカートリッジのバッチ番号または固有のI
Dを、その記憶された番号と比較することができる。一致する場合、そのケースは、その
影響を受けるカートリッジの使用を無効にするか防止し、さらなるその使用を妨げるため
にそのカートリッジのチップに警告データを書込むことができる。そのとき、ケースと使
用者のスマートフォンに警告メッセージを表示して、代わりに別のカートリッジを使用す
るよう警告することができる。
【0221】
同じ手法をカートリッジのチップに保持された製造日のデータに適用することができる
。例えば、ケースのマイクロコントローラは、製造日が要求されている許容範囲内、例え
ば、保存可能期間が6ヶ月であれば6ヶ月内であるか確認し、カートリッジが6ヶ月以上
存在している場合、使用を禁止することができる。
【0222】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0223】
電子式ヴェポライザーシステム用の液体または他の物質を提供するように設計されたカ
ートリッジを含む電子たばこヴェポライザーシステムであって、カートリッジがカートリ
ッジに貯蔵された物質のバッチ番号に関連するデータを記憶するチップを含み、カートリ
ッジが電子式ヴェポライザーシステムの中に挿入されるか、電子式ヴェポライザーシステ
ムの一体部分を形成するように適合される、電子たばこヴェポライザーシステム。
【0224】
任意選択の特徴:
・電子式ヴェポライザーシステムは、カートリッジのチップからデータを読取り、そのデ
ータと記憶しているデータを比較し、その比較の結果に応じて、その物質の使用を妨害ま
たは許可する。
・電子式ヴェポライザーシステムは、さもなければカートリッジからその物質の一部を移
送する流体移送機構の使用を妨げるか開始しないことによって、その物質の使用を妨げる

・電子式ヴェポライザーシステムは、それによって読込まれたとき、チップ上にフラグま
たは他のマーカを設定するチップへの信号を送ることによって、その物質の使用を妨げる

・フラグまたはマーカは、カートリッジが、カートリッジから物質のいずれをも排出する
のを不可能にするか、妨げる
・電子式ヴェポライザーシステムは、特定のカートリッジの無効化を制御する無線信号を
受信する。
・電子式ヴェポライザーシステムは、不良であるか使用されないバッチ番号を含む無線信
号を受信する。
・特定のカートリッジ、バッチ番号、またはバッチ番号の範囲の無効化を制御するワイヤ
レス信号は、接続しているスマートフォンのアプリまたは他の個人用の装置から送信され
、やがてリモートコントロールセンターから無線制御信号を受信する。
・カートリッジに貯蔵されている物質のバッチ番号に関連するデータは、カートリッジ内
の特定の物質をその製造元に遡ることを可能にする番号または他の識別子である。
・カートリッジに貯蔵されている物質のバッチ番号に関するデータは、バッチ製造番号で
ある
・カートリッジに貯蔵されている物質のバッチ番号に関するデータは、そのカートリッジ
に固有のIDである
・ケースまたは接続されたスマートフォンのアプリまたは他の個人用の装置は、使用され
た、または電子式ヴェポライザーシステムに挿入されたカートリッジのバッチ番号に関連
するデータを、記憶する。
・カートリッジは、物質を放出するのに十分な程度に加圧されない。
・製造時にカートリッジに不活性ガスが充填されている
・使用中のカートリッジは、カートリッジから物質を抽出する流体移送機構と係合する
・物質がeリキッドである。
・チップは、カートリッジに貯蔵された物質の製造日に関するデータを記憶し、システム
はカートリッジのチップから日付のデータを読取り、その日付に応じてその物質の使用を
妨害または許可する。
・カートリッジは、電子式ヴェポライザーのための携帯型の個人的な貯蔵及びキャリング
ケースに挿入されるか取付けられるよう適合され、さらに、ケースの流体移送システムと
係合するように適合される。
・カートリッジは、電子式ヴェポライザーに挿入または取付けられるように適合され、さ
らにヴェポライザーの流体移送システムと係合するように適合される。
・カートリッジは、一体的な流体移送機構を含んでいる
・カートリッジの容量は10mL以下である。
【0225】
上で定義した電子式ヴェポライザーたばこシステムの一部を形成するカートリッジとし
て、この特徴をさらに一般化することができる。
【0226】
PVの特徴1~16
PVの特徴1:PVは空気圧弁を含んでいる。PVは余分な空気をPV内のeリキッド
「子」リザーバから逃がすことができるように、空気圧弁か装置を含んでいる。「子」リ
ザーバは、PV内のリザーバで、「親」リザーバが直接満たすものである。「親」リザー
バは、PVまたはケースから取外し可能なeリキッドカートリッジとすることができる。
この子リザーバは、霧化コイルユニットが、ベーピング用に制御された量のeリキッドを
引出せるように設計されている。二次的な子リザーバ内のeリキッドは、典型的には霧化
コイルユニットにウィックされる。
【0227】
したがって、再度キャップするために、親リザーバ、典型的には使用者が取外し可能で
交換可能な封止または閉鎖されるeリキッド用カプセルまたはカートリッジは、おそらく
容量が5mLか10mLであり、PVか再充填/再充電ケースに挿入し、流体移送機構は
、カプセルまたはカートリッジから、典型的には2mL以下(図示の実装では0.2mL
)のPV内の「子」リザーバに、eリキッドを移送するように動作する。加熱コイルユニ
ットは、通常のベーピング動作において、子リザーバからeリキッドの一部を徐々にウィ
ックするか、さもなければ移送するように構成されている。
【0228】
そのリザーバに、圧力下でeリキッドがいっぱいに入っている場合には、空気をPV内
の子リザーバから逃がす必要があり、そうしなければ、子リザーバ内のeリキッドに過剰
に高い圧力が蓄積する可能性があり、それによって、eリキッドは霧化コイルユニットを
経て出る。したがって、コイルユニットに接続された蒸気吸入開口部を通って出る方法を
見出し、漏出するに至る場合がある。また、通常通りに使用してeリキッドを消費すると
きに、子リザーバに空気が入る必要がある。さもなければ、部分的な真空が生じ、それが
子リザーバ内のeリキッドが霧化コイルユニットをウィックする/それに入るのを防止ま
たは遅延させる傾向があるためである。
【0229】
また、周囲の空気圧が、例えば周囲圧力が急速に海面の大気圧よりも著しく低くなる航
空機内で変化し得る場合、弁は、リザーバ内の空気圧が急速かつ確実に航空機のキャビン
の周囲の空気圧と確実に均等になり得るように作動し、やはりPVからのeリキッドの漏
れを防止する。
【0230】
したがって、PVには、例えば、PVをeリキッドで充填しているときに漏出を防ぎ、
またPVがeリキッドを消費している間に正しい動作を保証するべく、PVの空気圧を周
囲の空気圧と等しくするか、PVを周囲の空気圧に変化させるか近づける(「正規化する
」)弁が含まれる。
【0231】
空気圧弁または装置は、可動部分を有さなくてもよく、代わりに、バリアが存在してい
てもよい。バリアは、焼結されたポリマーや金属などの空気多孔性材料で作られ、疎油性
材料または疎水性または超疎水性材料、例えばPTFEや適切な多孔性セラミックなどの
eリキッドに対して多孔性ではない空気多孔性物質のバリアまたは層で被覆するか、さも
なければそれを含む。空気圧弁または装置は、空気が「子」リザーバから流れ出るように
配置することができる。同様に、eリキッドが消費されるとき、さらには周囲圧力が上昇
する(例えば、航空機が高所から降下するとき)ときに、子リザーバに空気が流れること
が可能になる。適切な疎油性材料の例は、焼結リン青銅、焼結ステンレス鋼及び焼結PU
プラスチックである。
【0232】
ヴェポライザーが従来の綿製の芯及びコイルを使用する場合、空気弁を芯から分離する
。しかし、セラミックコイルを使用する(典型的には、埋込まれる加熱コイルが中空コア
の内部に巻かれた状態である中空のセラミックウィッキングシリンダ)場合、セラミック
自体が通気性であるので、セラミック材料自体が空気弁として機能する。
【0233】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0234】
ヴェポライザーをeリキッドで加圧充填している間に、過剰の空気をヴェポライザーの
eリキッドリザーバから逃がせるようにする空気圧弁または装置を含む電子たばこヴェポ
ライザー。
【0235】
その他の任意選択の特徴:
・リザーバは子リザーバであり、親リザーバが充填し、親リザーバは、ヴェポライザーか
ら取外し可能なカートリッジ、またはヴェポライザーを貯蔵し、再充填し、再充電するケ
ースである。
・子リザーバはeリキッドを供給し、霧化ユニットが、ベーピング用の制御された量のe
リキッドを引込めるように設計されている。
・親リザーバは、使用者が取外し可能で交換可能な、封止または閉鎖されるeリキッド用
カプセルまたはカートリッジで、容量が10mL以下であり、PV、またはPV用の携帯
型再充填/再充電ケースに挿入するか、さもなければそれにより使用される。流体移送機
構は、カプセルまたはカートリッジから、容量3mL以下のPVの子リザーバに、eリキ
ッドを移送するように動作する。
・ヴェポライザーは、セラミックセル(すなわち、セラミック霧化ユニット)を含み、空
気圧装置は、セラミックセルの壁である。
・セラミックセルは、円筒状のボアと、ボア内部に巻かれた埋込み型加熱コイルとを備え
た円筒状のウィッキングシリンダを含む。
・リザーバは、セラミックセルの外壁の外側に配置されたチャンバである
・子リザーバは、(i)1つ以上の小さなチャネルと、(ii)霧化ユニットを取囲み、
それからeリキッドが霧化ユニット(例えば空気チャンバ内の加熱コイル)内に引込まれ
る(例えば芯や他の多孔質部材によって)小さなチャネル(複数可)によって供給される
第2の子リザーバとを含む。
・弁または装置は、通常通りに使用するときにヴェポライザーが液体を消費すると、空気
がヴェポライザーの子リザーバに入ることを可能にする。
・弁または装置は、航空機などで周囲の空気圧が変化した場合に、子リザーバに空気が入
れるようにする。
・弁または装置は、eリキッドに対して多孔性ではない空気多孔性物質のバリアまたは層
で被覆されたか、そうでなければそれを含む、焼結されたポリマーや金属などの空気多孔
性材料で作られたバリアである。
・eリキッドに対して多孔性ではない空気多孔性物質のバリアまたは層は、疎油性物質、
または疎水性物質または超疎水性物質である。
・疎油性材料が焼結リン青銅、焼結ステンレス鋼及び焼結PUプラスチックのうちの1つ
である弁または装置。
・空気多孔性物質はPTFE膜である。
・PTFE膜は、子リザーバに通じる空気通路に接続された開口部内に圧縮して固定され
る。
・弁または装置は、多孔質セラミック材料で作られている。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含んでいない
・ヴェポライザーは、引出されなければヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出さ
れたことを検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーに圧力下でeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケー
スに挿入され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可
能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプを用いてeリキッドを満たす
【0236】
PVの特徴2:PVは、充填時にシートから押上げられる機械弁を含んでいる。PVは
、PVが充填されたときに開く機械弁を含んでいる。例えば、PVをeリキッドで充填す
るために、再充填ケースまたはカートリッジに由来するノズルまたはステムを、PVのe
リキッド充填開口部に挿入する(またはPVを再充填ケースまたはカートリッジに挿入す
る)。これにより、電子充填開口部の真後ろに位置する弁が、押されて開いたりシートか
ら上がったりし、小さなばねの付勢する力に対して移動して、その結果eリキッドがノズ
ルまたはステムからPV内の子リザーバに自由に流れ得る。
【0237】
ノズルまたはステムが引出されると(例えば、PVが再充填ケースから引出されるか、
充填カートリッジまたはカプセルがPVの充填位置から引出され、そこでそのカプセルが
PV内で直接嵌合し、別個の再充填及び再充電ケースがない場合)、弁はそのシートに戻
って自動的に閉じる。
【0238】
したがって、PVが積極的にeリキッドで満たされない場合、例えば、それがベーピン
グ用に保持されているか、バッグに貯蔵されている場合、弁は完全に閉じられ、これによ
り、PVの「子」リザーバのeリキッドが使用者の口内へと漏れ出すのを防ぐ。この場合
、子リザーバは、霧化ユニットを取囲む第2の子リザーバに導かれ、eリキッドが(例え
ば、芯または他の多孔質部材によって)霧化チャンバ内に(例えば、空気チャンバ中の加
熱コイル)引込まれる供給パイプを含む。
【0239】
PVがケースから引出されるか、充填する「親」リザーバからのステムがPVから引抜
かれると、弁は小さなばねの付勢する力の下で戻って載置され、次いで弁はそのシートに
再び封止され、PVの子リザーバからのあらゆる電子流体の漏れを防止する。eリキッド
充填プロセスからの漏れがないことを確実にすることは、PVの充填ノズルまたは開口部
が吸入ノズルと同じ端部にある場合に特に重要であるが、この解決策は充填ノズルまたは
開口部の位置に関係なく適用される。
【0240】
取外し可能なカートリッジまたは他の形態の親リザーバから突出している、またはマイ
クロポンプを介してカートリッジに接続されているステムまたはノズルは、PVの弁と係
合してそれをシートから押出し、またあるダックビル弁または一連の2つ以上のダックビ
ル弁を通る。ステムまたはノズルが引出されると、ダックビルはステムから電子ジュース
のいかなる液滴をも拭取り、それらの液滴が、使用者が摂取するか、PVから漏出する可
能性のあるいかなる表面にも付着せずに、代わりにダックビル弁の後ろにあるPVの空洞
内に保持されることを保証する。
【0241】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0242】
(i)シートから押上げられて、流体移送機構からのeリキッドでヴェポライザーを自
動的に充填することを可能にし、かつ(ii)ヴェポライザーをベイプするか吸入した他
のときに(例えば充填が完了したとき)、戻ってシートを封止する、機械弁を含む電子た
ばこヴェポライザー。
【0243】
その他の任意選択の特徴:
・再充填ケースや取外し可能なカートリッジなどのeリキッド充填装置のノズルまたはス
テムが、PVにeリキッドを充填するためにPVに挿入され、これにより弁が押されて開
かれたりシートから上昇したりし、小さなコイルばねまたは他の付勢装置の付勢する力に
対して移動し、eリキッドがeリキッド充填装置からノズルまたはステムを通ってPVの
子リザーバに自由に流れることができるようにする。
・eリキッド充填装置は、再充填ケースまたは取外し可能なeリキッドカートリッジであ
る。
・ノズルまたはステムが引出されると、弁はシートに戻り、それによって自動的に閉じる

・弁が開いているときにPVの子リザーバが満たされ、流体移送機構がeリキッドをPV
にポンピングする。
・子リザーバは、霧化ユニットを取囲む第2の子リザーバに導く供給パイプを含み、これ
からeリキッドが(例えば、芯または他の多孔性部材、例えばセラミックセルによって)
霧化ユニット(例えば、空気チャンバ内の発熱体)に引込まれる。
・再充填ケースまたはカートリッジにあり、PVの弁と係合してそれを押してシートから
離すステムまたはノズルは、あるダックビル弁または一連の2つ以上のダックビル弁を通
過する。PVがステムまたはノズルから引出されると、ダックビルはステムまたはノズル
からあらゆるeリキッドの液滴を拭取り、それらの液滴が、使用者によって摂取される可
能性があるいかなる表面にも付着されるのではなく、代わりにダックビル弁の後ろのPV
の空洞内に保持されることを保証する。
・再充填ケースまたはカートリッジなどにあり、PVの弁と係合してそれを押してシート
から離すステムまたはノズルは、ヴェポライザーがステムまたはノズルから引出されたと
きにeリキッドを遮断するための止弁を含む。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まない
・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出されたことを
検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を用いてeリキッドで満たされる。
【0244】
PVの特徴3:PVまたはケースにIMUがある。PVは、上昇させているときとケー
スから出ている時を検出するためのIMU(慣性測定装置)を含み、加熱を開始できるよ
うにする(例えば霧化コイルを起動する)。テーブル上に残っているかどうかもわかり、
したがってパワーダウンできる。移動関連のデータは、サーバに記憶してアップロードす
ることができる(例えば、Bluetooth経由で使用者の接続しているスマートフォ
ンに送信し、ひいてはそれがサーバにデータを送信する)。移動データは、圧力作動式セ
ンサまたは吸入を検出するスイッチからのデータと組み合わせることができる。このデー
タは、PVがどのように使用されているか、ベイプセッションの継続時間などを示すので
有用であり得る。すべての事象の時刻を追跡することを含めて、このようにヴェポライザ
ーを完全に装備すると、これらの製品がどのように使用されているかをよりよく理解し、
設計者がシステムを改善できるように模索している科学者及び規制当局にとって非常に有
効であり得るデータを生成する。
【0245】
ケースはまた、IMUまたは加速度計を使用してその移動を感知する。ケースと電子た
ばこPVはまた容量センサがあり、そのセンサの一方または両方が実際に使用者の手の中
にあるかどうかを確認する。これにより、使用者の手になく静止していないことを検出す
ることによってケースがPVファームウェアを安全に更新できるため、PVが移動しない
。移動により、ファームウェアは破損する可能性がある。また、これにより、上下逆にな
っている場合でもケースが再充填処理を停止することができる。
【0246】
また、装置のセンサから収集された情報に基づいて、使用者の活動パターンを計算し、
それを、ファームウェアのアップデートや、フロントの装置のパネルのLEDによるバッ
テリ及び液体の高さの表示など、様々な用途に使用することができる。
【0247】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0248】
IMU(慣性測定装置)を含む電子たばこヴェポライザー。
【0249】
その他の任意選択の特徴:
・IMUは、ヴェポライザーが、上昇させて、貯蔵されているケースから出た時を検出で
きるようにし、それが状態を変更できるようにする。
・状態の変更がオンになる。
・状態の変更は、霧化要素の加熱を開始することも含む。
・IMUからのデータは、ヴェポライザーが、使用されていないかどうかを(例えばテー
ブルの上に置いてあるなど)わかるようにし、パワーダウンすることができる。
・IMUからの移動データは、吸入を検出するヴェポライザーの圧力作動式センサまたは
スイッチからのデータと組合わされる。
・移動事象を含むすべての事象の時刻が記録される。
・ヴェポライザーによって収集されたデータは、外部ストレージ用のヴェポライザーから
送られる。
・外部ストレージは、ヴェポライザーが貯蔵されているケースのメモリである。
・電子式ヴェポライザーは、ケースのデータ転送接点(複数可)に係合するデータ転送接
点(複数可)を含んでいる。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まれていな

・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出されたことを
検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を使用してeリキッドに接続され、
充填される
【0250】
別の特徴は、IMU(慣性測定装置)を含む電子式ヴェポライザーのケースであり、そ
れが処理される時を検出するケースであることである。
【0251】
PVの特徴4:PVは接触センサを含んでいる。PV及び/またはケースは、触れたと
き感知できる。例えば静電容量センサによる。特定のタッチ式入力を検出し、それに従っ
てPVを制御するようにプログラムすることができる。例えば、タッチ式入力はPVを作
動または非作動にするだけでなく、より洗練された作動にもする。例えば、PVの本体を
2回タップして加熱に至らせる。3回タップしてスリープに持ち込む。または、PVが少
なくとも2本の指で保持されていることを検出した後、自動的に電源を入れて加熱を開始
することができる。センサは、PVの任意の場所、または特定の地域のタッチ式制御入力
を検出することができる。静電容量センサを使用すると、個別のボタンが不要になる。ケ
ースで検出されたタッチ式入力は、ケースのディスプレイパネルをオンにすることができ
る。特定のタッチ式入力は、ケース内に貯蔵されたPVの予熱を起動することができるか
、(ケースが手動ヒンジ付きホルダを含まないが、PVがケースから引出すまたは引出さ
れることを可能にする他の設計を含む場合に)PVがケースから延びるか、さもなければ
露わになったりアクセス可能になったりするようにできる。すべての接触データは、記憶
してサーバにアップロードすることができる(例えば、Bluetooth経由で使用者
の接続しているスマートフォンに送信し、それをひいてはサーバに送信する)。このデー
タは、PVがどのように使用されているかということや、ベーピングセッションの継続時
間などを示すので有用であり得る。物理的なプッシュボタンの代わりに接触センサを使用
すると、PV及び/またはケースを、従来のたばことその箱と異なり、滑らかで簡素にす
ることが可能になる。
【0252】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0253】
接触センサを含み、特定の複数の異なる種類のタッチ式入力を検出し、それに従ってP
Vを制御するようにプログラムされた電子たばこヴェポライザーシステムであり、接触セ
ンサがヴェポライザー及び/またはヴェポライザーのケースに含まれる。
【0254】
その他の任意選択の特徴:
・タッチ式入力は、以下の1つまたは複数を含む。ヴェポライザーを作動または非作動に
する。ヴェポライザーのライトをオンまたはオフにする(これらは消費されたeリキッド
の量を示せる)。ヴェポライザーのライトを薄暗くする。ヴェポライザーのライトの色を
変更する。発熱体に供給される電力を変更する。
・タッチ式入力は、定義された1回以上のタップをすること、所定のパターンまたはジェ
スチャで、ヴェポライザーまたはケースの表面に沿って指(複数可)を動かすことを含む

・PVが少なくとも2本の指で保持されていることを検出した後、主回路(つまりタッチ
の感知に必要な回路以外の回路)を自動的にオンにし、加熱を開始することもできる。
・ヴェポライザーへのすべてのタッチ式入力は、ヴェポライザーに記憶された接触データ
を生成し、外部ストレージに送信される
・外部ストレージは、ヴェポライザーが貯蔵されているケースのメモリである。
・電子式ヴェポライザーは、ケースのデータ転送接点(複数可)と係合するデータ転送接
点(複数可)を含む。
・接触データは、短距離無線(例えば、Bluetooth)を介して使用者の接続され
たスマートフォンに送信され、ひいてはそれをサーバに送信する。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーはたばこと同じ大きさで、プッシュ式の制御ボタンは含まれてい
ない
・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出されたことを
検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を使用してeリキッドに接続され、
充填される
・ケースは、タッチされたことを検出すると、ケースのディスプレイパネルを起動するこ
とができる
【0255】
PVの特徴5:「z」形芯コイル
効果的かつ製造が速い特定の形状の芯とコイルを設計することは容易ではない。1つの
設計は「z」の形状の芯を使用するものである。
【0256】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0257】
発熱体が周囲に配置される本体を芯が有する、PV電子たばこヴェポライザー用の芯及
びコイル組立体であって、
(a)本体は、ヴェポライズチャンバ内のPV電子式ヴェポライザーの長軸に沿って長手
方向に配置され、そのチャンバを通る空気流路を遮断する、
(b)芯の一端は、本体に対して角度を付けられ、eリキッドリザーバ内に突出している
端部を含む、
(c)芯の他端は、本体に対して角度を付けられ、eリキッドリザーバ内に突出している
端部を含む、
組立体。
【0258】
その他の任意選択の特徴:
・芯の一方または両方の端部は芯の本体に垂直である。
・各端部は異なる方向に向いている。
・各端部は同じ方向に向いている。
・加熱コイルは、芯の本体の周りに巻かれている。
・組立体は管内に配置され、管はeリキッドリザーバの内面を形成する。
・eリキッドリザーバは、使用者が交換可能なカートリッジが設けられている。
・芯は綿である。
・芯は多孔質セラミックでできている。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まれていな

・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を使用してeリキッドに接続され、
充填される
【0259】
PVの特徴6:交換可能な芯及びコイルを有するPV。霧化ユニットは、特に綿製の芯
を使用する場合、ヴェポライザーの他の成分よりも持続する時間が少なくし得る。霧化コ
イルを含む先端を新しい霧化用先端で置き換え可能であることは、非常に有用である。
【0260】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0261】
eリキッドで充填するために分解するのではなく、代わりに使用者が交換可能なeリキ
ッドカートリッジから充填される電子たばこヴェポライザーであって、
芯及び加熱組立体を含むが、eリキッドカートリッジを含まない前部を含み、前部は、
ヴェポライザーの本体に取外し可能に固定されて、交換前部を使用できるようにする。例
えば、元の芯または発熱体が劣化し始めると、その交換前部がエンドユーザに供給される
がその中にeリキッドは存在しない、ヴェポライザー。
【0262】
任意選択の特徴は以下を含む。
・前部はヴェポライザー本体に磁気でラッチする。
・前部がヴェポライザー本体に圧入される。
・前部がヴェポライザーの本体にねじ込まれる。
・芯は綿素材を含んでいる
・芯はセラミック材料を含んでいる
・セラミック材料はセラミックセルであり、セラミックセル内部に発熱体がある
・前部は、ヴェポライザーの本体の開口または流路またはパイプに接続または接合し、e
リキッドが通過する開口または流路またはパイプを含む。
・発熱体の劣化は、発熱体の電気的特性をモニタし、その特性が発熱体の劣化に関連して
いるかどうかを判断する電子機器モジュールによって自動的に検出される。
・電気的特性は、発熱体の抵抗である。
・電子機器モジュールは、発熱体の劣化が検出された場合に前部を変更すべきであること
を示す信号を生成する。
・マイクロポンプは、前部がヴェポライザーの本体から取外される場合、芯及び加熱組立
体からのeリキッドを排出するように動作する。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まれていな

・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出されたことを
検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を使用してeリキッドに接続され、
充填される
【0263】
PVの特徴7:コイルへのパルス電力
コイル電流のパルス幅変調を利用する。PWMは、PVのMCU(マイクロコントロー
ラユニット)によって生成され、コイルを流れる電流を整流する電源スイッチに送られる
。圧力センサから吸入を示す信号を受信すると、MCUは、デューティサイクルが最大の
PWM信号を生成し始め、極力速くコイルを加熱し、その後、MCUに記憶されているプ
リマップされた温度の計算に従って動作範囲のコイル温度を維持するように減少させる。
【0264】
PWMは、予熱のために約90%から1~10%のデューティサイクルに変化し、アイ
ドル時には0%に変化する。
【0265】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0266】
発熱体と、電源と、発熱体への電力、電流または電圧の供給を管理する電子機器モジュ
ールとを含む電子たばこヴェポライザーであって、電子機器モジュールが、発熱体への電
力、電流または電圧のパルスを制御及び供給する、電子たばこヴェポライザー。
【0267】
その他の任意選択の特徴:
・パルスはPWMである。
・パルスは高スイッチング周波数で供給される。
・高スイッチング周波数は1~10KHzである。
・PWMは予熱のために約90%から1~10%のデューティサイクルに変化し、アイド
ル時には0%に変化する。
・パルスは、ヴェポライザーのバッテリ寿命を延ばす。
・電流または電圧は、潜在的に有害な物質の生成または放出を最小限に抑えるように制御
または形成されている。
・パルスは、ヴェポライザーによる潜在的に有害な物質の生成または放出を最小にするた
めに発熱体の温度を制御する。
・発熱体の温度は、発熱体の抵抗から推定される。
・PWM制御を使用してディスクリートモードのベイプ(ケースの特徴2を参照)を実行
する。つまり、通常モードと比較してヴェポライザーによって生成される蒸気の量を減ら
す。
・PWM制御を使用してパワーモードのベイプ(ケースの特徴3を参照)を実行する。つ
まり、通常モードと比較してヴェポライザーによって生成される蒸気の量を増加させる一
方で、ヴェポライザーの発熱体の温度をモニタして、蒸気の望ましくない化合物に関連す
る過度な高温に達しないのを確実にする。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まれていな

・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出されたことを
検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である

・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を使用してeリキッドに接続され、
充填される
【0268】
PVの特徴8:コイルの劣化を検出する
コイルの抵抗がある限界よりも高くなると、コイルを交換する必要があると言える。コ
イルの抵抗の大きな変動は、コイルの機能不良のように扱われる(例えば、接触不良によ
る可能性がある)。
【0269】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0270】
発熱体を含み、さらに、(i)発熱体への電力、電流または電圧の供給の特性を検出し
、(ii)これらの特性が発熱体の劣化に関連するかどうかを判定する電子機器モジュー
ルを含むか、それと協働する電子たばこヴェポライザー。
【0271】
その他の任意選択の特徴:
・発熱体の劣化に伴う特性は、発熱体の抵抗を増加する
・発熱体の抵抗は、発熱体に抵抗の測定をできるようにするのに十分なテスト電流を流す
電子機器モジュールによって確証される
・テスト電流は、発熱体の温度が、例えば130℃のベイプ温度まで上昇しないレベルま
たは持続時間に設定される。
・電子機器モジュールが発熱体の非常に大きな抵抗を、所定の閾値を超えて測定している
場合は、発熱体が不良であることを示している
・電子機器モジュールは、測定された特性の記録を記憶し、それらの記憶された記録が発
熱体の劣化を示す変動を示しているかどうかを判定する。
・電子機器モジュールは、発熱体を交換すべきであることを示す信号を生成する。
・信号は、ヴェポライザー及び/またはヴェポライザーを貯蔵しているケース及び/また
はケースに無線で接続された装置に、視覚的な表示を与える。
・ヴェポライザーは、電源と電子機器モジュールを含んでいる。
・ヴェポライザーは、電源及び電子機器モジュールを含むケースに貯蔵されている。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まれていな

・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出されたことを
検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を使用してeリキッドに接続され、
充填される
【0272】
PVの特徴9:コイル温度を推定する
システムがマイクロコントローラMCUを使用してコイル加熱プロセス全体を制御して
いるため、その計算能力を使用して、このMCUを使用した間接的な方法により、コイル
温度を得ることができる。市場にある電子式ヴェポライザーの大部分は、コイル温度を制
御できない。次のような問題が発生するのである。
・eリキッドが沸騰し、マウスピースから勢いよく熱い滴りが出る
・液体の高さが低いためコイルが過熱し、高毒性の煙につながる
【0273】
本システムでは、MCUは、コイルの抵抗制御を介して電子式ヴェポライザーのコイル
温度を測定または推定する。コイルと温度センサの間に熱の抵抗がないので、はるかに正
確な方法である。
【0274】
本測定技術は、50~200℃の範囲の温度への抵抗の依存性が線形に近似しているこ
とに依拠している。したがって、MCUはコイルに供給される電流と電圧を直接測定する
。このデータからコイルの抵抗を計算する。様々なコイル/霧化の組み合わせについて、
温度に対する抵抗を経験的にマッピングした。例えば、本実験室実験で、KangerT
ech 1.5Ohmのコイルを用いて、コイルの抵抗R(T)=-1.714T+1
.68の経験式を得た。
【0275】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0276】
ヴェポライザーは、発熱体を含み、(i)発熱体の抵抗の特性を検出し、(ii)その
抵抗から導出された温度の推測を制御入力として使用する電子機器モジュールをさらに含
むか、それと協働する電子たばこヴェポライザーPV。
【0277】
その他の任意選択の特徴:
・特定の発熱体の設計に対して経験的に得られた電子機器モジュールに記憶されたデータ
から、発熱体の温度が推測される。
・電子機器モジュールは、発熱体に供給される電力を制御して、約130℃以下で、かつ
誤差許容内であることを確実にする。
・電子機器モジュールは、抵抗測定を利用して供給される電力を制御し、導出温度を計算
しない。
・電子機器モジュールは、発熱体の抵抗を推定することを含め、発熱体が最適な加熱温度
に確実になるように設計された複数の手法を適用し、各手法の信号に重み付けをする。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まれていな

・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出されたことを
検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を使用してeリキッドに接続され、
充填される
【0278】
PVの特徴10:eリキッドの消費と加熱コイルの劣化を測定するための各吸入のモニ
タリング
電子機器モジュールはまた、PVが電子式ヴェポライザーからの各引込みをカウントで
きるようにする。PVは、使用者がいつ吸入を開始及び停止するかを判断する通例の圧力
センサを含む。MCUはこれらの開始事象と停止事象をカウントし、それらの間の時間を
測定する。この「引込み」または「吸入」時間は、eリキッド消費量の計算に使用する。
【0279】
PVはまた、コイルを洗浄すべきかどうか、新しいものに交換する必要があるかどうか
を推定することができる。なぜなら、コイルが達成するはずの引込み回数を推定できるか
らである。また、各吸入が近似する量または推測できる量のeリキッドを使用しているの
で、このベイプまたは吸入のカウントにより、PVの液体の高さを推定することが可能に
なる。システムの他の部分からのフィードバックに照らしてその近似を変更することがで
きる。例えば、各ポンピングの動作に対して圧電ポンプが正確な量のeリキッドを供給し
、MCUは、毎回PVを充填するのに必要なポンピング動作の回数を追跡するので、次の
充填サイクルでPVにどれだけのeリキッドが供給されるかが極めて正確にわかる。その
ため、ケースからのこの情報を使用して、eリキッドがPVに注入された量を知ることが
できる。
【0280】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0281】
発熱体と、空気圧センサと、マイクロコントローラとを含む電子たばこヴェポライザー
であって、マイクロコントローラが、空気圧センサからの信号を使用して各吸入の程度を
記憶、処理、または判定する、電子たばこヴェポライザー。
【0282】
その他の任意選択の特徴:
・マイクロコントローラは、各吸入の程度からおおよそのeリキッド消費量を計算するか
、外部プロセッサがおおよそのeリキッド消費量を計算できるようにするデータを提供す
る。
・マイクロコントローラは、吸入の回数及び/または程度に基づいて発熱体を洗浄または
交換する必要があるとき、計算したり、外部プロセッサがこの計算を実行できるようにす
るデータを提供したりする。
・マイクロコントローラは、計算されたおおよそのeリキッド消費量に基づいて、ヴェポ
ライザーに残っているeリキッドのおおよその量を計算する。
・マイクロコントローラは、計算されたおおよそのeリキッド消費量に基づいて、またヴ
ェポライザー内の他の要素またはヴェポライザーを再充填するケースからのデータを使用
して、ヴェポライザーに残っているeリキッドのおおよその量を計算する。
・吸入の程度は、持続時間、ピーク流量、平均流量の1つ以上の関数である
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まれていな

・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出されたことを
検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を使用してeリキッドに接続され、
充填される
【0283】
PVの特徴11:コイルの特性をモニタして、コイルの種類を識別する。
コイルのタイプ(例えば、加熱ワイヤの材料、その他の特性)を自動的に識別できるこ
とは有用である。なぜなら、異なるタイプのコイルが異なる最適温度及び最大安全温度を
有していることがあり、上述のパルス電力技術に対して異なった反応をする場合があるか
らである。
【0284】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0285】
ヴェポライザーが発熱体及びマイクロコントローラを含む電子たばこヴェポライザーで
あって、マイクロコントローラが、発熱体の電気的特性をモニタまたは測定し、それを用
いて発熱体の種類を制御入力として自動的に識別する電子たばこヴェポライザー。
【0286】
その他の任意選択の特徴:
・ヴェポライザーは、異なる電気的特性を有する異なるタイプの発熱体を使用するように
動作可能である。
・ヴェポライザーは、電気特性の異なる値またはプロファイル、及び各値またはプロファ
イルに関連する発熱体の種類の記録を記憶し、次いでモニタまたは測定された任意の電気
特性をその記録と比較して、ヴェポライザー内にある発熱体の見込みがあるタイプを判定
することができる。
・電気的特性を、発熱体をその動作温度に加熱するのに十分ではない素子に電流を流すこ
とによって、モニタまたは測定する。
・電気的特性は、発熱体の抵抗を含む。
・マイクロコントローラは、識別された発熱体のタイプに応じて、最適及び最大動作温度
を含む、様々な加熱パラメータ制御を自動的に適用する。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まれていな

・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出されたことを
検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を使用してeリキッドに接続され、
充填される
【0287】
PVの特徴12:外部または周囲温度をモニタして、コイルが最適動作温度にあること
を確実にする
従来の電子式ヴェポライザーは、コイルがその最適動作温度未満で動作するため、低温
状態(例えば、0℃未満)では十分には動作しない。周囲温度を測定し、周囲温度を考慮
してコイルに供給される電力を制御する(例えば非常に寒い時には電力が増す)温度測定
センサをPVまたはケースに含める。
【0288】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0289】
ヴェポライザーが、発熱体及びマイクロコントローラを含む電子たばこヴェポライザー
であって、マイクロコントローラが外部または周囲温度に関するデータをモニタまたは測
定または使用し、それを制御入力として使用する、電子式ヴェポライザー。
【0290】
その他の任意選択の特徴:
・制御入力は、発熱体に供給される電力を自動的に制御して、発熱体が最適温度で確実に
動作するようにする。
・周囲温度が非常に低温であるものとしてモニタまたは測定されている場合は、発熱体へ
の電力が自動的に増加して補正される。
・周囲温度が非常に低温であるものとしてモニタまたは測定されている場合は、最初の吸
入に先立って予熱機能が自動的に作動して、発熱体を最適温度にする。
・ヴェポライザーは、(i)発熱体の抵抗の特性を検出し、(ii)その抵抗から導出さ
れた温度の推測を制御入力として使用する電子機器モジュールを含むか、それと協働する

・特定の発熱体設計に対して経験的に得られた電子機器モジュールに記憶されたデータか
ら、発熱体の温度が推測される。
・マイクロコントローラは、コイルの抵抗の推定を含め、発熱体が最適な加熱温度に確実
になるように設計された複数の手法を適用し、各手法の信号に重み付けをする。
・電子機器モジュールは、抵抗測定を使用して供給される電力を制御し、導出温度を計算
しない。
・電子機器モジュールは、発熱体に供給される電力を制御して、約130℃以下で、かつ
誤差許容内であることを確実にする。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まれていな

・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出されたことを
検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を使用してeリキッドに接続され、
充填される
・電子式ヴェポライザーは、周囲温度を測定するための温度測定センサを含む。
・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーのケース内の温度測定センサからデータまた
は制御信号を受信する。
【0291】
PVの特徴13:コイルが最適動作温度にあることを確実にするため気流をモニタする
従来の電子式ヴェポライザーは、簡素なスイッチとして機能する空気圧センサを含んで
いる。空気がセンサを通過すると、システムは使用者が吸入しているとみなし、直ちに加
熱コイルに電力を印加する。しかし、非常に強い吸入は、とても軽く吸入する場合と比べ
てコイルを冷却する可能性がある。空気圧センサの空気の流速または圧力降下を検出し、
それを加熱コイルに供給される電力を制御するマイクロコントローラへの入力として使用
する。したがって、とても軽く吸入する場合と比較して、吸入中に多くの電力を印加する
ことによって、非常に強い吸入に対して補うことができる。これにより、加熱コイルが最
適な加熱温度に保たれることが保証される。この技術は、コイルの抵抗(コイルの温度に
経験的にマッピングされている)を推定することなどの、コイルが最適な加熱温度にある
ことを保証するように設計された他の技術と組み合わせることができる。
【0292】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0293】
発熱体及びマイクロコントローラを含む電子たばこヴェポライザーであって、マイクロ
コントローラが空気圧センサまたは他のセンサに対する気流の速度または圧力降下をモニ
タまたは測定し、それを発熱体に供給される電力を制御するための入力として使用する、
電子たばこヴェポライザー。
【0294】
その他の任意選択の特徴:
・マイクロコントローラは、とても軽く吸入する場合と比較して、吸入中に多くの電力を
印加することにより、非常に強い吸入に対して補う。
・マイクロコントローラは、発熱体が最適な加熱温度に確実に保たれるように電力を制御
する。
・ヴェポライザーは、(i)発熱体の抵抗の特性を検出し、(ii)その抵抗から導出さ
れた温度の推測を制御入力として使用する電子機器モジュールを含むか、それと協働する

・特定の発熱体の設計に対して経験的に得られた電子機器モジュールに記憶されたデータ
から、発熱体の温度が推測される。
・マイクロコントローラは、発熱体の抵抗を推定することを含め、発熱体が最適な加熱温
度に確実になるように設計された複数の技術を適用し、各技術の信号に重み付けをする。
・電子機器モジュールは、抵抗測定を使用して供給される電力を制御し、導出温度を計算
しない。
・電子機器モジュールは、発熱体に供給される電力を制御し、約130℃以下で、かつ誤
差許容内であることを確実にする。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムである。
・電子式ヴェポライザーは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムである。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まれていな

・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出されたことを
検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を使用してeリキッドに接続され、
充填される
【0295】
PVの特徴14:コイルの加熱を制御するためeリキッドの種類を定義するカートリッ
ジからのデータを使用する
【0296】
異なるeリキッドは、ベイプに対して異なる最適温度を有する。例えば、含水量は、最
良のフレーバーのために加熱コイルが到達すべき最適温度及び最高温度に著しい影響を及
ぼすことがあり、蒸気に有害な生成物の重大なリスクがないことを確実にする。従来の電
子式ヴェポライザーは、この点を考慮に入れて、加熱コイルが到達する温度を自動的に変
化させることができない。本システムは可能である。
【0297】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0298】
eリキッドを加熱するための発熱体と、マイクロコントローラとを含む電子たばこヴェ
ポライザーであって、マイクロコントローラは、使用されるeリキッドのタイプ及び/ま
たは特性を判定し、これを入力として使用して、その特定のタイプのeリキッドまたはこ
れらの特性を有するeリキッドに適した方法でeリキッドを加熱するために発熱体に供給
される電力を自動的に制御する、電子たばこヴェポライザー。
【0299】
その他の任意選択の特徴:
・eリキッドがカートリッジから供給され、そのカートリッジは、カートリッジに貯蔵さ
れているeリキッドの種類及び/またはその特性の記録を含んでおり、マイクロコントロ
ーラはその記録を読取るか、その記録からデータを提供する。
・カートリッジは、カートリッジに充填されたeリキッドの種類及び/またはその特性を
記憶するメモリを含み、ヴェポライザーまたはカートリッジが挿入されるケースは、その
データをメモリから読出すことができる。
・eリキッドのタイプの変数は、物質の含水量である
・ヴェポライザーは、(i)発熱体の抵抗の特性を検出し、(ii)その抵抗から導出さ
れた温度の推測を制御入力として使用する電子機器モジュールを含むか、それと協働する

・特定の発熱体設計に対して経験的に得られた電子機器モジュールに記憶されたデータか
ら、発熱体の温度が推測される。
・電子機器モジュールは、コイルの抵抗を推定することを含め、発熱体が最適な加熱温度
に確実になるように設計された複数の手法を適用し、各手法の信号に重み付けをする。
・電子機器モジュールは、抵抗測定を使用して供給される電力を制御し、導出温度を計算
しない。
・電子機器モジュールは、発熱体に供給される電力を制御して、約130℃以下で、かつ
誤差許容内であることを確実にする。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムであり、その物質はeリキッドで
ある。
・電子式ヴェポライザーシステムは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムであ
る。
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさである
・電子式ヴェポライザーは、たばことおおよそ同じ大きさで、制御ボタンは含まれていな

・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出されたことを
検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルまたは長方形の断面を有していて角が丸みを帯
びており、ヴェポライザーに縦方向で挿入される長尺のPCBを含んでいる
・電子式ヴェポライザーは、スクワークルの断面を有する
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・カートリッジは、貯蔵した物質の種類及び/またはその特性の記録をチップに記憶し、
ヴェポライザーはそのチップを読取るか、チップからデータを提供する。
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を使用してeリキッドに接続され、
充填される
【0300】
PVの特徴15:PVはスクワークルの断面を有する
前述したように、PVは通常のたばことおおよそ同じ大きさで、おおよそ長さが10c
mで、幅が1cmである。断面は正方形で、角が丸みを帯びている。この形状により、P
Vに長尺で長方形の回路基板(「スクワークル」)を入れることができるようになり、そ
のPCBを配置するための設計の自由度が増す。PVのケーシングが円状でPCBが長い
と、正確に直径に取付けなければならない可能性が高く、またバッテリの余地がほとんど
残らない。したがって、正方形の断面は、長いPCBとバッテリをケーシングの内側に含
めると、はるかに優れた形状になる。また、PVは、充填端部から発熱体の周りのリザー
バまでeリキッドを移送するための狭いパイプを含む。このパイプは、PVケーシングの
角に収容することができる。最後に、PVの外側ケーシングは、消費されたeリキッドの
量を示すために点灯する一連の小さなLEDを含んでいる。例えば、たばこが燃焼すると
きその長さが減少する様子を模倣する。そのため、eリキッドが満杯のリザーバについて
はおそらく5または6個のLEDの列全体が照らされ、使用者の口に最も近いLEDのみ
が点灯するまで、ベイプが進むにつれてLEDの点灯が徐々に減少する。LEDは非常に
狭い回路基板に取付けられている。これは、PCB上のLEDのSMT(表面実装技術)
製造を容易にするので、平坦であればより安価である。また、円形の表面に対し、平坦な
PCBをPVの平坦な面に固定する方が容易である。したがって、角が丸みを帯びた四角
形の管は、これらの様々な要素を含むための有効な形状である。
【0301】
この特徴を次のように一般化することができる。
【0302】
ヴェポライザーが、たばことおおよそ同じサイズであり、角が丸い正方形または長方形
の断面を有し、ヴェポライザーに長さ方向に挿入された長尺のPCBを含む、電子たばこ
ヴェポライザー。
【0303】
任意選択の特徴:
・PCBは、断面の中間点に取付けられるのでなく、充電式バッテリがより広いスペース
を確保するように、ヴェポライザーの主面に近い別の位置に取付けられている
・PCBは閉鎖して取付けられ、ヴェポライザーの主面に平行に延びている
・断面がスクワークルである
・ヴェポライザーは、充填端部から発熱体の周りのリザーバにeリキッドを移送するため
の細いパイプを含んでいる。このパイプはヴェポライザーの1つの内側の角に沿って延び
ている。
・電子式ヴェポライザーシステムは電子たばこシステムであり、その物質はeリキッドで
ある。
・電子式ヴェポライザーシステムは、医薬的に承認されたニコチン薬物送達システムであ
る。
・電子式ヴェポライザーは、たばこと同じ大きさと形状である
・電子式ヴェポライザーは、たばこと同じ大きさと形状であり、ヴェポライザーは制御ボ
タンを含んでいない。
・電子式ヴェポライザーは、ヴェポライザーを貯蔵しているケースから引出されたことを
検出すると自動的に作動する。
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖式のeリキッドカートリッジのみで
再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能な閉鎖されたeリキッドカートリッジから
、ヴェポライザーにeリキッドを移送するための流体移送機構を含む再充填ケースに挿入
され、完全かつ元のままで分解されていないときにのみ、eリキッドを再充填可能である
・電子式ヴェポライザーは、圧電ポンプ流体移送機構を使用して、eリキッドに接続され
、充填される
・電子式ヴェポライザーは、使用者が交換可能なeリキッドカートリッジからのみ充填さ
れる
・電子式ヴェポライザーは、eリキッドをヴェポライザーに移送するための流体移送機構
を含む再充填ケースに挿入され、完全かつ元のままであり、分解されていない場合にのみ
、eリキッドを再充填可能である
【0304】
PVの特徴16:セラミックセルへのシリコーンキャップ
発熱体は、通常、まさにこれらのユニットの製造を専門とする会社によって大量生産さ
れる。次に、完全に組立てられたユニットは、ヴェポライザーを製造する会社に供給され
る。次いで、ユニットは、製造ラインでヴェポライザーの本体に挿入される。ユニットの
縁部からのeリキッドの漏れを最小にするために、その大量生産者は、それらを綿素材の
薄い層で包んで供給するのが普通である。これは、ユニットの周りにシールを提供するが
、特に、eリキッドが圧力下で供給される場合、シールは有効ではない。なぜなら、綿は
速やかに浸み込み、次いで漏出を防止しなくなるためである。その結果、綿で包まれた発
熱体の従来の設計は、本目的にとって満足のいくものではない。
【0305】
綿素材の代わりに、加熱ユニットの両端に適合する一対のシリコーンエンドキャップを
提供する。その場合、そのシリコーンエンドキャップを有する加熱ユニットをヴェポライ
ザーの本体内に圧入することができる。シリコーンはユニットの周囲に緊密なシールを形
成し、加圧下で加熱ユニットを囲むリザーバ内にeリキッドがポンピングされても、望ま
しくない漏れを防止する。
【0306】
この手法は、セラミックの加熱ユニットを使用する場合に特に有用である。
【0307】
次のように一般化することができる。
【0308】
電子たばこヴェポライザーのための加熱または霧化ユニットであって、(i)ユニット
をヴェポライザーの本体の内部に適合させ、ユニットの外側周囲の漏れを防止することが
できる一方で、eリキッドが加圧下でユニットを取囲むリザーバに供給され、(ii)e
リキッドがユニットの外部のeリキッドリザーバからユニット内に通ることができるよう
に構成された保護エラストマーの壁またはバリアを含む、ユニット。
【0309】
任意選択の特徴は以下を含む。
・ユニットはセラミックセルである
・セラミックセルは円筒形である
・保護エラストマーの壁またはバリアは、ユニットの両端に適合する一対のエンドキャッ
プである
・各エンドキャップの間に間隙が形成され、それをeリキッドが通過してセラミックセル
の外面に到達でき、次にセラミックを通過してセルの霧化チャンバに入ることができる(
発熱体がある場合)。
・綿素材が間隙に置かれる
・エラストマーは、以下の特性の1つ以上(好ましくはすべて)、(i)セラミックユニ
ットの周囲に効果的なシールを形成すること、(ii)高温(例えば、200℃以上)に
耐えること、(iii)eリキッドにいかなる毒性化合物をも導入しないこと、及び(i
v)ユニット周囲の成形が容易であることを有するように選択される。
・エラストマーは断熱材である。
・エラストマーはシリコーンである。
・エラストマーはゴムである
・ユニットは略円筒状で、エラストマーはシリンダの曲面の周りに薄い壁またはバリアを
形成する
・エラストマーは、ユニットの片側または両側に薄い壁またはバリアを形成する
・ユニットはセラミック加熱ユニットである
・セラミック加熱ユニットは、中央の中空ボアを有する円筒状のセラミックウィッキング
材料を含み、中央のボアの周囲に発熱体が形成される。
・ユニットは、インサート成形製造プロセスを利用して製造されている
・ユニットは、ユニットの半径よりも約1mm大きい半径の丸型の器具に落とされ、エラ
ストマーは、壁またはバリアを形成するために間隙に注がれる
・壁またはバリアの位置で、壁またはバリアに、eリキッド通過孔が形成され、eリキッ
ドの供給を制御するように設計される
【0310】
別の特徴は、上記で定義した加熱または霧化ユニットを含む電子たばこヴェポライザー
である。
【0311】
注:上記の一般化の各々については、電子たばこヴェポライザーに焦点を当てている。
各々の場合において、電子式ヴェポライザー、すなわち、ニコチンを吸入できるようにす
ることに限定しているのではなく、医薬品を含む他の物質を可能にするヴェポライザーが
、さらに一般化可能である。
【0312】
その他の特徴
このセクションでは、ベイプ用システムに存在する様々な雑多な特徴を挙げる。
【0313】
その他1:PVは、ヴェポライズチャンバを電子機器及びバッテリを含むPVの部分か
ら隔てる疎油性バリアを含む。PVは、空気が通るが、eリキッドは通過しないようにす
るワッシャまたは他の形態のバリアを含む。バリアは、eリキッドまたは蒸気が接触する
PVの部分からバッテリ及び電子機器を含むPVの部分を隔てる。ワッシャ/バリアは、
可動部分を有するのではなく、代わりに、空気多孔性の材料、例えば焼結されたポリマー
または金属で作ることができ、空気多孔性だがeリキッドに対して浸透性ではない物質、
例えば疎油性材料または疎水性または超疎水性材料の層またはバリアで被覆されるか、そ
うでなければそれを含む。適切な疎油性材料の例は、焼結リン青銅、焼結ステンレス鋼、
焼結PUプラスチックである。
【0314】
その他2:PVには交換可能なカバーがある。PVは、PVの外観をカスタマイズでき
るように使用者が交換可能なカバーを含んでいる。カバーは、カバーにクリップ留めして
もよい。
【0315】
その他3:PVはケース内で磁気によりラッチする。PV、またはケース内でPVを保
持しているシャーシは、ケースに磁気によりラッチされている(例えば、1つまたは複数
の磁石がPVまたはシャーシのどこかに配置され、PVの充電及び/またはデータ接点が
ケース内の対応する接点に確実にラッチする)。例えば、ケース内の小さなネオジム磁石
と、適合するPVの磁石または金属性の物品(またはその逆)は、PVがケースにほぼ完
全に挿入されると、PVが安全な最終位置への行程の残りの部分に引込まれることを保証
する。それは、親eリキッドリザーバ(例えば、ケース内に挿入されたeリキッドカート
リッジ)からPV内の子リザーバへの流体移送に必要な位置でもある。
【0316】
PV及びケース内の充電及びデータ転送接点は、互いに接触して最適かつ確実に位置決
めされる。ケースが上下逆になっている場合、磁石はPVをケースから落ちないようにし
、接触によるバウンスもなくす、つまりPVがケース内に落ちたとき、である。さらに、
それらは、流体移送機構を正確に位置決めすることを確実にする(例えば、PV内の充填
開口部またはノズルが、カートリッジまたは他の形態の親リザーバからの充填ステムまた
はノズルと正確に並ぶ)。1つの実装では、PVがケース、またはPVを保持するケース
のシャーシの部分に完全に挿入されるときに、バッテリ及びデータ接点の近くの1つまた
は複数の小さな磁石が、PV及びケースの対応するバッテリ及びデータ接点が互いに磁気
によりラッチすることを確実にする。磁石は接点の近くに配置する必要はないが、例えば
PVの一端の適した場所に配置することができ、あるいはPVの主要な本体に沿ってどこ
かに配置することができる。
【0317】
充電ケース内の電源電極に対してPVの充電接点を磁気により固定することは知られて
いるが、電源接点が互いに正確かつ確実に位置決めされるだけでなく、データ接点と流体
移送機構もそうなるのを保証するために磁気のラッチを利用するということは知られてい
ない。磁気のラッチは、電源接点、データ接点、流体移送機構のいずれか1つ以上に適用
できる。まさに電源接点(例えば、電源電極のみが隣接する磁石を有する)のことを言う
ために直接適用されるとき、データ接点と流体移送機構とは、いずれにせよ正確な整列に
できるので、PVまたはケース内に複数の磁石を有する必要はない。
【0318】
同様に、ケース内の小さなネオジム磁石と、先に説明したヒンジ付きシャーシの整合す
る磁石または金属性の物品(またはその逆)は、シャーシがほぼ完全に閉じると、シャー
シが親eリキッドリザーバ(例えば、ケース内に挿入されたeリキッドカートリッジ)か
らPV内の子リザーバへの流体の移送に必要な位置でもある、固定される最終的な位置へ
の行程の残りに引込まれるのが確実になる。やはりこれにより、接触バウンスがなくなり
、シャーシをケース内に閉じ込める良好な触覚的な感触を得て、電源とデータの連結部が
正しく確実に整列される。
【0319】
その他4:PVの交換可能な先端部には、それ自身の一体化した霧化発熱体を含み、P
Vの電子ジュースリザーバから分離可能である。(カトマイザーは、発熱体が付いた交換
可能な先端を含むと言えるが、これらは電子ジュースリザーバを含んでいる)。
【0320】
その他5:PVは加熱されたノズルを有する。PVの部分(特にノズル)のうち、ノズ
ルの部分が冷たい場合にeリキッドの蒸気が凝縮する可能性のある部分は、電気発熱体な
どを利用して加熱する。凝縮した液滴が使用者の口に流入する可能性がある場合、PVの
内部構成要素にあるeリキッドの蒸気の凝縮は問題である。これらの構成要素が加熱され
る場合(例えば、構成要素(複数可)と熱で接続された電気加熱コイルを使用して)、凝
縮を形成する可能性を低減することができる。構成要素を加熱することは、eリキッドの
蒸気を所望の温度に加温するのに利用することもできる。これは、圧電式または他の形態
の液滴のオンデマンドシステムを使用する超音波霧化などの非加熱システムを使用して、
eリキッドの霧化が生じる場合、特に有用である。
【0321】
その他6:カートリッジは、小さいが正確で信頼性の高い計量された量のeリキッドを
移送するための圧電ポンプを含んでいる。圧電ポンプは、eリキッド移送機構として使用
して、カートリッジまたは親リザーバからPVの子リザーバにeリキッドを移送できる。
また、PV内の残留eリキッドを吸引して戻すために、逆に使用することもできる。供給
量を正確に計量することができるため、このことはPV(またはケース、またはスマート
フォンで実行されている関連アプリケーション)が、eリキッドの総消費量及び/または
カートリッジ及びPV自体に残っているeリキッドの量を正確に判定することを意味する
。これは、ひいては自動再注文機能で使用できる。例えば、カートリッジが最後の20%
のeリキッドの量に達していることをシステムが知った場合、使用者のスマートフォンで
実行されているアプリは、使用者が交換用のカートリッジ(複数可)を注文したいかどう
かを尋ねるメッセージで使用者を促せる。インクジェットプリンタでインクを供給するた
めに通常使用される低コストの圧電ポンプを使用することができる。
【0322】
その他7:霧化器は、取外し可能な蓋またはキャップ内に一体化されてカートリッジに
至る。PVが蓋/キャップと係合するとき、蓋/キャップは少量のeリキッドで満たされ
、PVに係止される。そのためPVを上昇させると、蓋は一端に係止される。したがって
、すべてのカートリッジには独自の霧化器が付いている。
【0323】
その他8:カートリッジは、従来のたばこの箱と同じサイズの容器に包装することがで
きる。これにより、既存のたばこ自動販売機及び販売時点管理システムを通じた流通が可
能になる。
【0324】
その他9:ケースは、たばこの箱と同じサイズである。ケースまたはその包装は、従来
のたばこの箱(例えば、20本のたばこの箱)と同じサイズである。例えばこれにより、
既存のたばこ自動販売機及び販売時点管理システムを通じた流通が可能になる。
【0325】
その他10:ケースは取外し可能なカバーを含む。使用者が外観をカスタマイズできる
ように、取外し可能な、例えばクリップで留める、カバーまたは装飾パネル(複数可)を
、ケースは含む。ケースの主要な側面を取外し、新たな面を所定の位置に圧入することが
できる。
【0326】
その他11:PVは取外し可能なカートリッジと機械式シール弁を含んでいる。PVは
、別の再充填及び再充電ケースを必要とせずにPVに直接挿入または付着させる取外し可
能なeリキッドカートリッジを含んでいる。流体移送機構は、eリキッドをカートリッジ
からPVの子リザーバに移送する。その子リザーバは、別個の霧化ユニットにeリキッド
を供給する(すなわち、子リザーバは、霧化ユニットから分離されているが、例えば、チ
ャネルまたは他の何らかの機構を介してそれにeリキッドを供給する)。カートリッジは
、この明細書の他の箇所に記載されたカートリッジと構造が類似しているが、再充填/再
充電ケースに挿入するためのものではない。eリキッドカートリッジは、気密で閉鎖され
たユニットであり、使用者は再充填することができない。充填または流体移送機構も同様
である。カートリッジのマイクロポンプは、PVの残りの部分に対してカートリッジを移
動させることによって作動し、eリキッドをカートリッジからPV内の子リザーバに移す
。PVは、充填装置またはカートリッジのステムまたはノズルが導入されるときに、その
シートから上昇されるように、上記の機械弁を含む。この弁は、PVの子リザーバの充填
中または充填後に、あらゆるeリキッドの漏れを防止する。カートリッジは、PVをベイ
プしている間、PVの内部に残ったり、PVに付着したりすることがある。PVは、上記
の他の特徴のいずれかを含むことができる。カートリッジは、流体の体積が減少するとき
に、部分的な真空が流体の後ろに発生して移送を遅らせるので、他の場合のように、何ら
かの形の空気圧均等化を含む。しかし、蛇腹タイプのカートリッジを使用すると、失われ
た容積は自動的に補償される。カートリッジは、上記の他の特徴のいずれかを含めること
ができる。
【0327】
その他12:親リザーバの内部容積を減少させるピストンまたは他の装置を使用して、
親リザーバからeリキッドを移送する。カートリッジまたは他の形態の親リザーバがeリ
キッドを貯蔵する。プランジャ、ピストンまたは親リザーバの内部容積を減少させる他の
手段が作動され、内部容積が減少するにつれて、eリキッドがノズルからPVの子リザー
バ内に押出される。ホイルキャップは、使用前にノズルを封止し、PVを充填するために
カートリッジを装置に挿入するときに、中空のスピゴットまたは管によって貫通される(
装置はケースまたはPV自体であり得る)。
【0328】
プランジャやピストンなどは、リザーバ内部のねじ山内で回転してプランジャまたはピ
ストンを前方に直接的に押すねじ、またはラックアンドピニオンシステムを使用して、前
に押出すことができる。このシステムは、使用者がサムホイールをピニオンとして回転さ
せて、それが、サムホイールを回転させると前方に押出されるラックに接続されたプラン
ジャに、生じさせる。
【0329】
同様に、リザーバ外部のねじ山に取付けられた回転式エンドキャップがあってもよい。
エンドキャップを回転させると、プランジャまたはピストンを前方に駆動する。
【0330】
プランジャやピストンなどはまた、ロータリーカムを使用して前方に押出すこともでき
る。エンドキャップを回転させると、カムフォロアをプランジャ/ピストンに対して直線
的に前方に押出し、それを前方に押出す。
【0331】
プランジャやピストンなどは、また、管または他の装置の内部を前方に移動し、管の外
側に位置する外側カラーまたは他の装置に接続でき、管のスロットに沿って前方に移動す
ることができる。使用者がスロットに沿ってカラーを前方に引くと、プランジャも前方に
押出される。外側のカラーをねじ山に取付けることもでき、カラーを回転させるとねじ山
に沿ってそれが前方に移動し、そうするにつれてプランジャが前方に移動する。
【0332】
あるいは、プランジャまたはピストンは磁石(例えば、カラーまたは他の装置として形
成されたもの)を含むことができ、別の磁石(例えば、プランジャ上の磁気カラーの外側
にある外側のカラーとして形成されたもの)が、前に移動し、プランジャの磁気カラーを
前進させ得る。外側の磁気カラーをねじ山に取付けることができ、外側の磁気カラーを回
転させるとねじ山に沿って前進し、そのため内側の磁気カラーとプランジャも前進して、
チャンバの容積を減少させ、eリキッドを押出すようにする。
【0333】
上記のすべての場合において、ピストンまたはプランジャは前方に移動する。しかし同
様に、プランジャは固定されたままであり、親リザーバの本体は親リザーバの内部容積を
減少させる方向に動く。このアプローチは、親リザーバがPVに直接挿入され、別個の再
充填/再充電ではない場合、特に妥当である。
【0334】
また、プランジャまたはピストンは、プランジャに面するカートリッジの端部、または
その他の場所でも同様に、親リザーバ内の開口部からeリキッドを押出すことができる。
例えば、開口部は、プランジャを通るステムまたはノズルに存在し得る。
【0335】
その他13:変形可能な親リザーバからeリキッドが移送される。カートリッジまたは
他の形態の親リザーバは、eリキッドを貯蔵する。これは、蛇腹などのチャンバに接続さ
れ、内部容積が増え、親リザーバからeリキッドを吸引し、その後減少し、PV内の子リ
ザーバにeリキッドを排出することができる。チャンバの各端に一方向弁がある。1つの
弁が閉じたときに他方の弁が開く。したがって、例えば、チャンバのカートリッジ/親の
端部の弁が開いてチャンバを満たしながらも、他方の端部の弁は閉じたままである。チャ
ンバが圧縮されている場合、チャンバのカートリッジ/親の端部の弁が閉じ、他端の弁が
開き、流体をPV内の子リザーバに移送することができる。
【0336】
チャンバは、例えば、チャンバが膨張しているときに離れる方へ移動し、チャンバが収
縮しているときに一緒に近づく、折り目または隆起部を備えた蛇腹(例えば、シリコーン
製)として形成することができる。
【0337】
チャンバは、ゴム管などの単純な変形可能な管であってもよい。管を圧搾してチャンバ
からeリキッドを噴出させる。管がその形状を回復することを可能にすることにより、e
リキッドが親から管に吸込まれる。やはり、チャンバの各端に一方向弁があり、1つの弁
が閉じたときに他方の弁が開く。各端部において一方向弁の必要性を取除く別の変形例は
、ローブまたはベーンを備えた回転ポンプであり、これらは回転すると管を介してeリキ
ッドを押出す。
【0338】
その他14:アルキメディアン・スクリュー。カートリッジまたは他の形態の親リザー
バがeリキッドを貯蔵する。リザーバ内のアルキメディアン・スクリューを回すと、eリ
キッドがリザーバを通って一端のノズルからPVの子リザーバに移動する。
【0339】
その他15:重力の供給。カートリッジまたは他の形態の親リザーバがeリキッドを貯
蔵する。重力に基づく流体移送機構を使用して、eリキッドを親リザーバからPVの子リ
ザーバに移送することができる。空気圧均等化は、通気孔を使用することによって達成さ
れ得る。これは、流体がそれから離れたときに空気がリザーバに入ることを可能にするが
、あらゆるeリキッドの漏出または通過を防止する。例えば、通気孔は、可動な箇所がな
い可能性があるが、その代わりに、空気多孔性の材料、例えば焼結されたポリマーまたは
金属であり、空気多孔性だがeリキッドに対して浸透性ではない物質、例えば疎油性材料
または疎水性材料の層またはバリアで被覆される。カートリッジ/リザーバのための様々
な形状因子が可能であり、例えばPVの周りに適合するように形成された同心リング、P
Vの周りを包むらせん状の管、PVの周りを包むサーペンタインまたはマトリックス管が
挙げられる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19A
図19B
図19C
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32A
図32B
図33A
図33B
図34A
図34B
図35
図36