(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022085792
(43)【公開日】2022-06-08
(54)【発明の名称】マット体、マット体用の被支持材及び支持体
(51)【国際特許分類】
A47L 23/22 20060101AFI20220601BHJP
A47G 27/02 20060101ALI20220601BHJP
【FI】
A47L23/22 F
A47G27/02 101B
A47L23/22 E
A47L23/22 K
A47L23/22 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020197669
(22)【出願日】2020-11-27
(71)【出願人】
【識別番号】000178583
【氏名又は名称】山崎産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095522
【弁理士】
【氏名又は名称】高良 尚志
(72)【発明者】
【氏名】今井 正信
(72)【発明者】
【氏名】福西 健介
【テーマコード(参考)】
3B120
【Fターム(参考)】
3B120AB01
3B120AB04
3B120AB20
3B120AB26
3B120AB27
3B120BA02
3B120BA18
3B120BA19
3B120BA35
3B120CA00
3B120DA26
3B120EA04
3B120EB03
3B120EB16
3B120EB19
(57)【要約】 (修正有)
【課題】被支持材が薄いものであっても、被支持材を支持する支持体の高さを低くしたものであっても、被支持材を支持体によって安定的に支持することができると共に、支持体に対する被支持材の着脱が容易なマット体の提供。
【解決手段】支持体Bによって着脱可能に上側に支持される被支持材Cを有するマット体。支持体Bは、被支持材Cの水平方向移動を防ぐ多数の上方突部B5を有し、被支持材Cは、マット体上に支持された対象体に消毒処理を施し得、上下開口の多数の嵌合孔C1を有する。被支持材Cの多数の嵌合孔C1に、支持体Bの多数の上方突部B5が上向き嵌合することにより、支持体Bに対し被支持材Cが水平方向において所定の位置に位置決めされると共に水平方向に移動することが防がれた状態で、被支持材Cが支持体Bの支持部B1上に着脱可能に支持される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体と、その支持体によって着脱可能に上側に支持される被支持材を有してなるマット体であって、
前記支持体は、前記被支持材を支持するための支持部に、前記被支持材が前記支持体に対し水平方向に移動することを防ぐための多数の上方突部を有し、
前記被支持材は、マット体上に支持された対象体に対し上向きに接して対象体の接した部分に所望の処理を施し得るものであり、支持体によって支持された状態において上方に位置する側である表側を含む部分に、前記所望の処理のための処理部を有し、裏側を含む部分に、少なくとも下方に開口して前記多数の上方突部にそれぞれ嵌合する多数の嵌合孔を有し、
前記被支持材の多数の嵌合孔に、前記支持体における前記多数の上方突部がそれぞれ上向きに嵌合することにより、前記支持体に対し前記被支持材が水平方向において所定の位置に位置決めされると共に水平方向に移動することが防がれた状態で、前記被支持材が前記支持体の前記支持部上に着脱可能に支持されることを特徴とするマット体。
【請求項2】
上記被支持材が、ほぼ二次元的に水平方向に広がる状態で、支持体に支持されるものである請求項1記載のマット体。
【請求項3】
上記処理部が、保液性若しくは保水性を有するものである請求項1又は2記載のマット体。
【請求項4】
上記所望の処理が、処理部に保持された消毒剤による消毒処理である請求項1乃至3の何れか1項に記載のマット体。
【請求項5】
上記被支持材の多数の嵌合孔が上下に開口するものであり、
それらの嵌合孔に支持体の支持部における多数の上方突部がそれぞれ上向きに嵌合し、被支持材が支持体の支持部上に支持された状態において、
前記被支持材の上面位置が多数の上方突部の全て又は部分よりも低く、所定の対象体がマット体上に支持されることにより上方突部が変形し、対象体の底部が被支持材の表側部の処理部に接して所望の処理が施され得るものである請求項1乃至4の何れか1項に記載のマット体。
【請求項6】
上記被支持材の多数の嵌合孔の全て又は部分が、上方突部が2以上嵌合するものである請求項1乃至5の何れか1項に記載のマット体。
【請求項7】
支持体の支持部に有する多数の上方突部は、一定の規則に基づいて配置された、一定形状及び大きさの上方突部である請求項1乃至6の何れか1項に記載のマット体。
【請求項8】
上記支持体が、支持部の外周部を囲む上方立上部を有するものである請求項1乃至7の何れか1項に記載のマット体。
【請求項9】
上記支持部上の上方立上部で囲まれた凹部が、液体貯留部を構成する請求項8記載のマット体。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れか1項に記載のマット体用の被支持材。
【請求項11】
請求項1乃至9の何れか1項に記載のマット体用の支持体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玄関や建物の入り口、その他の床面や路面等において用いるマット体並びにマット体用の被支持材及び支持体に関する。
【背景技術】
【0002】
実用新案登録第3148823号には、マットベース2とマットベース2に設けた凹部3に嵌合するマット本体4から形成されており、靴その他の履物の底の泥などの汚れを除去するための輪状のパイル5を表面に有するマット本体4と、このマット本体4が汚れたときに自在に取り替えるための嵌合用の凹部3を上面に有するマットベース2とからなる、靴その他の履物の底の泥などの汚れを除去するためのレンタル用玄関マットの発明が示されている。
【0003】
マット本体4は、基布6と、この基布6の表側に設けた輪状のパイル5と、基布6の裏側に設けたNBRからなるパッキング材7から形成する。このNBRからなるバッキング材7の裏面には深さ0.1mmのエンボス加工を施してバッキング材7の裏面を凹凸面8に形成している。
【0004】
マット本体4をマットベース2に嵌合するための凹部3を有するマットベース2はゴム部材から形成する。このマットベース2の上面側の凹部3の中には、粘着性弾性体9を設けている。この粘着性弾性体9は、バッキング材7の裏面の所定箇所に配設され、基布6の振動や衝撃を吸収する作用をし、さらに、このマットベース2の凹部3の内部に設けている粘着性弾性体9により、マット本体4の裏面に形成の下面がエンボス状の凹凸面8となっているバッキング材7を、マットベース2の凹部3に嵌合して付着している。
【0005】
このように、マットベースとマット本体を別体とし、粘着力を利用して両者を着脱するものの場合、繰り返し着脱することにより、粘着力が低減することは避けられない。粘着力低下対策として、マット本体をある程度の重量を有するものとすることが挙げられるが、全体の厚さが増大するため、例えば回動開閉ドアの下側においては使用し難いものとならざるを得ない。
【0006】
粘着は、両面テープを利用することもできるが、着脱の都度、両面テープを貼り替える必要が生じる。
【0007】
また、面ファスナーを利用することもできるが、全体として厚さが増して回動開閉ドアの下側においては使用し難いものとなり、また、面ファスナー自体の接合力が必ずしも十分とは言えない。
【0008】
また、マット本体の外周部を挟み込むことができる部分をマットベースの外周部の内側に設けてマット本体を着脱し得るようにすることも行われているが、マット本体の外周部の挟み込みによる取付作業は煩雑であり、而も、マット全体の厚さが厚くなるので、回動開閉ドアの下側においては使用し難いものとならざるを得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、被支持材が薄いものであっても、被支持材を支持する支持体の高さを低くしたものであっても、被支持材を支持体によって安定的に支持することができると共に、支持体に対する被支持材の着脱が容易なマット体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、例えば次のように表すことができる。
【0012】
(1) 支持体と、その支持体によって着脱可能に上側に支持される被支持材を有してなるマット体であって、
前記支持体は、前記被支持材を支持するための支持部に、前記被支持材が前記支持体に対し水平方向に移動することを防ぐための多数の上方突部を有し、
前記被支持材は、マット体上に支持された対象体に対し上向きに接して対象体の接した部分に所望の処理を施し得るものであり、支持体によって支持された状態において上方に位置する側である表側を含む部分に、前記所望の処理のための処理部を有し、裏側を含む部分に、少なくとも下方に開口して前記多数の上方突部にそれぞれ嵌合する多数の嵌合孔を有し、
前記被支持材の多数の嵌合孔に、前記支持体における前記多数の上方突部がそれぞれ上向きに嵌合することにより、前記支持体に対し前記被支持材が水平方向において所定の位置に位置決めされると共に水平方向に移動することが防がれた状態で、前記被支持材が前記支持体の前記支持部上に着脱可能に支持されることを特徴とするマット体。
【0013】
マット体上に支持された対象体に対し上向きに接して対象体の接した部分に所望の処理を施し得る被支持材の多数の嵌合孔に、支持体における前記多数の上方突部がそれぞれ上向きに嵌合することにより、支持体に対し被支持材が水平方向において所定の位置に位置決めされると共に水平方向に移動することが防がれた状態で、被支持材が支持体の支持部上に着脱可能に支持されるので、被支持材が薄いものであっても、支持体の高さを低くしたものであっても、被支持材を支持体によって安定的に支持することができると共に、支持体に対する被支持材の着脱が容易である。
【0014】
(2) 上記被支持材が、ほぼ二次元的に水平方向に広がる状態で、支持体に支持されるものである上記(1)記載のマット体。
【0015】
(3) 上記処理部が、保液性若しくは保水性を有するものである上記(1)又は(2)記載のマット体。
【0016】
(4) 上記所望の処理が、処理部に保持された消毒剤による消毒処理である上記(1)乃至(3)の何れか1項に記載のマット体。
【0017】
(5) 上記被支持材の多数の嵌合孔が上下に開口するものであり、
それらの嵌合孔に支持体の支持部における多数の上方突部がそれぞれ上向きに嵌合し、被支持材が支持体の支持部上に支持された状態において、
前記被支持材の上面位置が多数の上方突部の全て又は部分よりも低く、所定の対象体がマット体上に支持されることにより上方突部が変形し、対象体の底部が被支持材の表側部の処理部に接して所望の処理が施され得るものである上記(1)乃至(4)の何れか1項に記載のマット体。
【0018】
(6) 上記被支持材の多数の嵌合孔の全て又は部分が、上方突部が2以上嵌合するものである上記(1)乃至(5)の何れか1項に記載のマット体。
【0019】
(7) 支持体の支持部に有する多数の上方突部は、一定の規則に基づいて配置された、一定形状及び大きさの上方突部である上記(1)乃至(6)の何れか1項に記載のマット体。
【0020】
(8) 上記支持体が、支持部の外周部を囲む上方立上部を有するものである上記(1)乃至(7)の何れか1項に記載のマット体。
【0021】
(9) 上記支持部上の上方立上部で囲まれた凹部が、液体貯留部を構成する上記(8)記載のマット体。
【0022】
(10) 上記(1)乃至(9)の何れか1項に記載のマット体用の被支持材。
【0023】
(11) 上記(1)乃至(9)の何れか1項に記載のマット体用の支持体。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、被支持材が薄いものであっても、支持体の高さを低くしたものであっても、被支持材を支持体によって安定的に支持することができると共に、支持体に対する被支持材の着脱が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図4】被支持材の一部をめくりかけている状態のマット体の斜視図である。
【
図6】マット体上を人が歩行する状態を示す要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[1] 本発明の実施の形態の一例としてのマット体について、図面を参照しつつ説明する。
【0027】
このマット体Aは、支持体Bと被支持材Cからなり、床面、路面、地面等に載置して使用することができる。
【0028】
(1) 支持体Bは、塩化ビニル樹脂の一体成形によるものであり、平面視において横長長方形状をなし、支持体Bの底面は平面状である。
【0029】
支持体Bの表側において、外周を構成するそれぞれ一対の横辺及び縦辺から一定幅ずつ内側に設けられた横長長方形状平面部が支持部B1を構成している。
【0030】
支持部B1の外周部は一定高さの垂直壁状をなす上方立上部B2により囲まれている。支持部B1は、上方立上部B2で囲まれた水密状凹部B3(液体貯留部)の底面を構成し、水密状凹部B3は、平面視横長長方形状で深さが約5mmである。支持体Bの全高は約7mmである。
【0031】
支持体Bのうち支持部B1の外周側の上面は、上方立上部B2の上端から支持体Bの外周に向かう所定の傾斜角の下降傾斜面B4に形成され、床面等に載置して使用される場合の躓き防止や車輪付きバッグや台車等の円滑な移動に有効である。
【0032】
水密状凹部B3内の支持部B1のうち、外周を構成するそれぞれ一対の横辺及び縦辺から一定幅ずつ内側の横長長方形状の領域には、上部の外径が底部の外径よりもやや小さい円錐台形状をなす高さ約5mmの同一の上方突部B5が、平面視におけるそれぞれの中心位置が縦横等間隔になり、互いの上方突部B5同士の間に水平方向の間隙を有するように直立配置されている。
【0033】
(2) 被支持材Cは、厚さ約2.5mmの保水性の不織布からなり、平面視において支持部B1と同等又はやや小さめの横長長方形状をなし、水密状凹部B3の内側に円滑に嵌め込まれ得るものとされている。
【0034】
被支持材Cには、厚さ方向に貫通し、平面視において角丸長方形状(両端部が上方突部B5の外周形状に可及的に適合する形状)をなす多数の嵌合孔C1が設けられている。
【0035】
嵌合孔C1の配置は、
周縁部に配置される嵌合切欠部C2を除き、縦又は横に並ぶ2つの上方突部B5が両端部に嵌合する同一の平面視角丸長方形状の多数の縦長嵌合孔C1a及び多数の横長嵌合孔C1bが、満遍なく配置されたものであって、
横長嵌合孔C1b同士が、縦及び横に隣接上方突部B5の中心位置同士の水平方向間隔である所定間隔ずつずれた状態で一定間隔を挟んで並んで縦方向又は横方向に対し45度方向の横長嵌合孔列を構成し、
縦長嵌合孔C1a同士が、縦及び横に所定間隔ずつずれた状態で前記と同じ一定間隔を挟んで並んで、横長嵌合孔列と平行に縦方向又は横方向に対し45度方向の縦長嵌合孔列を構成し、
横長嵌合孔列と縦長嵌合孔列が交互に並んで配置されている。
【0036】
被支持材Cの各辺に対し縦長となって交差する位置の嵌合孔に相当する部分は、交差する辺に開口する嵌合切欠部C2として配置され、1つの上方突部B5がその非開口端部に嵌合する。
【0037】
全ての嵌合孔C1及び嵌合切欠部C2に上方突部B5が篏合して被支持材Cが一定高さの支持部B1(水密状凹部B3の底面)上に支持された状態において、各上方突部B5の上端部は約2mm程度被支持材Cの上面よりも上方に位置することとなる。
【0038】
(3) このように、全ての多数の縦長嵌合孔C1aの両端部にそれぞれ縦に並ぶ2つの上方突部B5が嵌合すると共に、全ての多数の横長嵌合孔C1bの両端部にそれぞれ横に並ぶ2つの上方突部B5が嵌合することにより、全体としての耐水平方向力が高められ、厚さ約2.5mmの比較的薄い被支持材Cが支持体Bによって安定的に支持され、支持体Bに対する被支持材Cの着脱(及び交換)を容易に行い得る、全高約7mmという比較的薄い高さのマット体Aが構成される。
【0039】
被支持材Cに対し消毒液を散布することにより、被支持材Cの表面部に消毒液を全面にわたり二次元的に行き渡らせることを比較的容易に行い得、被支持材Cの表面部を構成する処理部に消毒剤を保持させることができる。
【0040】
被支持材C上を歩行する人Dや、移動する車輪付きのバッグ・スーツケース、台車等の物、被支持材C上に載置される物等の靴D1等の底部や車輪等は、該当する上方突部B5の圧縮等の変形により、被支持材Cの表面部が接し得る(好ましくは圧接し得る)状態となり、被支持材Cの処理部による消毒処理が施されると共に、上方突部B5によって汚れや菌・ウィルス等の掻き取り処理も行われ得る。
【0041】
[2] 本発明の実施の形態を、上記以外の形態を含めて更に説明する。
【0042】
本発明のマット体は、支持体と被支持材を有してなるものであり、床面、路面、地面等に支持体を載置して使用する他、床面、路面、各種構造体等の一部が支持体を構成する状態で使用することもできる。
【0043】
(1) 支持体は、被支持材を支持するための支持部に、前記被支持材が前記支持体に対し水平方向に移動することを防ぐための多数の上方突部を有する。
【0044】
(1-1) 被支持材を支持するための支持部は、例えば、平面視において方形状、その他の多角形状、円形状、楕円形状、又は、外周がその他の閉曲線状をなすものとすることができる。
【0045】
支持体は、例えば、支持部の外周部を囲む上方立上部を有するものとすることができる。その場合、支持部に支持された被支持材の上面の高さは、上方立上部で囲まれた凹部の高さ以下とすることが、被支持材を支持体により安定的に支持する上で好ましいが、必ずしもこれに限るものではない。
【0046】
上方立上部は、支持部が支持する被支持材の外周部が、その内側に嵌合するものとすることができるが、必ずしもこれに限るものではなく、例えば、上方立上部が、支持部により支持された被支持材よりも外方に離隔した位置するものとすることもできる。
【0047】
また上方立上部は、全周にわたり周方向に連続する枠状の縁部を構成するものとすることができるが、必ずしもこれに限るものではない。
【0048】
支持体の支持部は、上下方向に液密状(少なくとも水密状)であるものとすることができ、また、上方立上部の少なくとも下部(又は例えば上下方向全体)は、水平方向に液密状(少なくとも水密状)であるものとすることができるが、必ずしもこれに限るものではない。
【0049】
支持体の支持部及び上方立上部の少なくとも下部(又は例えば上下方向全体)が液密状(少なくとも水密状)である場合、支持部上の上方立上部で囲まれた凹部が、消毒液等の液体を貯留し得る液体貯留部を構成する。
【0050】
上方立上部を有する支持体は、外周部が外方に向かって下降傾斜する傾斜部に形成されることが、人の円滑な歩行や、車輪付きの物の円滑な移動のために好ましい。
【0051】
(1-2) 支持体の支持部に有する多数の上方突部は、一定の規則に基づいて配置された、一定形状及び大きさの上方突部であることが望ましいが、必ずしもこれに限るものではない。例えば、上方突部は、平面視において対称形状(例えば縦横それぞれ対称形状)である同一の平面視形状のものとすることや、直立状をなすものとすることができる。また、一定形状及び大きさの上方突部が不規則に配置されたものとすることや、異なる複数の形状の上方突部が一定の規則に基づいて又は不規則に配置されたものとすることもできる。また、多数の上方突部は、同一高さであるものとすることができる他、2種類又は3種類以上の高さの上方突部を有するものとすることもできる。
【0052】
多数の上方突部は、例えば、支持部の全体にわたり配置されたものとすることができ、好ましくは、支持部の全体にわたり所定の一定密度で又は水平方向の位置に応じて設定された密度で配置されたものとすることができる。全ての上方突部同士の間には水平方向の間隙を有するものとすることができるが、必ずしもこれに限らない。
【0053】
支持体の形状は、例えば、柱状又は錐台形状(例えば、円柱形状若しくは断面多角形柱状、上端部が先細の半球状をなす円柱形状若しくは上端部が先細の断面多角形柱状等、又は、円錐台形状、楕円錐台形状若しくは正多角錐台形状等の角錐台形状)であるもの、水平断面がL字状又はその他の屈曲形状のもの、或いは、これらの2種以上の組み合わせとすることができるが、これらに限るものではない。
【0054】
多数の上方突部が一定規則に基づき支持部の全体にわたり所定の一定密度で配置される例としては、直交する2方向(例えば縦方向及び横方向)又は例えば60度等の所定角度を挟んで交差する2方向において何れも等間隔の位置に、(平面視における向きも含めて)同一形状及び大きさの上方突部の中心位置が配置されるものを挙げることができるが、これに限るものではない。
【0055】
上方突部は、支持体におけるその他の部分と一体に成形されたものであることが好ましいが、これに限るものではなく、例えば、上方突部を構成する部材と支持体におけるその他の部分を接着剤やネジ等の締結器具等を用いて接合したものとすることもできる。
【0056】
(1-3) 支持部のうち、被支持材の多数の嵌合孔に前記支持部の多数の上方突部がそれぞれ上向きに嵌合した状態において前記被支持材の底部を上向きに支持する部分は、一定高さとすることができるが、必ずしもこれに限るものではない。
【0057】
(1-4) 支持体は、例えば、板状の底部上若しくはその他の形状のものの一部が構成する底部上に多数の上方突部を有する支持部を有するもの(その板状の底部上の全部が支持部を構成するもの若しくはそれ以外のもの)、板状の底部上若しくはその他の形状のものの一部が構成する底部上に多数の上方突部を有する支持部及び支持部の外周部を囲む上方立上部を有するもの(その板状の底部上の全部が支持部及び上方立上部を構成するもの若しくはそれ以外のもの)を挙げることができる。
【0058】
(1-5) 支持体を構成する材料としては、例えば、塩化ビニル樹脂、その他の合成樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、フッ素樹脂等)、合成ゴム(例えば、スチレン‐ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン‐プロピレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等)、陶磁器やガラス等のセラミック材料、金属、木材等を例示することができるが、必ずしもこれらに限るものではない。
【0059】
(2) 被支持材は、支持体によって着脱可能に上側に支持され、
マット体上に支持された対象体に対し上向きに接して対象体の接した部分に所望の処理を施し得るものであり、
支持体によって支持された状態において上方に位置する側である表側を含む部分に、前記所望の処理のための処理部を有し、
裏側を含む部分に、少なくとも下方に開口して前記多数の上方突部にそれぞれ嵌合する多数の嵌合孔を有する。
【0060】
被支持材の多数の嵌合孔に、前記支持体における前記多数の上方突部がそれぞれ上向きに嵌合することにより、前記支持体に対し前記被支持材が水平方向において所定の位置に位置決めされると共に水平方向に移動することが防がれた状態で、前記被支持材が前記支持体の前記支持部上に支持される。
【0061】
(2-1) 被支持材は、ほぼ二次元的に水平方向に広がる状態(例えば平面視において方形状、その他の多角形状、円形状、楕円形状、又は、外周がその他の閉曲線状をなすもの)で、支持体に支持されるものとすることができる。
【0062】
このような被支持材は、例えば、
処理部(例えば表側の面の一部又は全部を構成する部分)が、保液性若しくは保水性を有するもの、可撓性であるもの、ブラシ状であるもの、又は、凹凸状であるもの、
全体が保液性若しくは保水性を有するもの又は可撓性であるもの、
少なくとも比較的に変形し難い外枠の内側に、保液性若しくは保水性を有する材料からなる部材又は可撓性材料からなる部材が保持されたもの、
少なくとも比較的に変形し難い裏側層と保液性若しくは保水性を有する又は可撓性材料からなる表側層(処理部を含む)を有する積層構造をなすもの、或いは、
全体が比較的に変更しにくい材料からなるもの(保液性若しくは保水性を有するものである場合を含む)
とすることができる。
【0063】
これらの例において、全体又は部分を構成する可撓性材料としては、例えば、好ましくは保水性若しくは保液性を有する繊維製シート状材料、より具体的には、不織布、織布、編物等を挙げることができ、比較的厚手(例えば厚さ1乃至10mm或いは1乃至30mm又はそれ以上)のものであることが好ましい。
【0064】
少なくとも比較的に変形し難い外枠の例としては、金属製、合成樹脂製、又は合成ゴム製の方形状、その他の多角形状、円形状、楕円形状、その他の閉曲線状の外枠を挙げることができる。
【0065】
少なくとも比較的に変形し難い裏側層の例としては、金属製、合成樹脂製、又は合成ゴム製の、方形状、その他の多角形状、円形状、楕円形状、その他の閉曲線状の板状材を挙げることができる。
【0066】
全体が比較的に変形しにくい材料からなるものの例としては、金属製、合成樹脂製、又は合成ゴム製の、方形状、その他の多角形状、円形状、楕円形状、その他の閉曲線状の板状材、並びにそれらの上側がブラシ状又はその他の凹凸状に形成されたもの挙げることができる。
【0067】
(2-2) マット体上に支持される対象体としては、例えば、履物を履いた(若しくは履かない)人や各種動物、車輪付きの又は車輪のないバッグ又はスーツケース類、車両、台車、その他の物を挙げることができるが、これらに限るものではない。
【0068】
対象体は、マット体上に静止状態で支持されるものでもよく、移動状態で支持されるものでもよい。
【0069】
マット体上に支持された対象体のうち、被支持材が上向きに接する(好ましくは圧接する)部分としては、例えば、対象体が人である場合の履物底部又は靴下底部若しくは足裏部、動物の足裏部、車輪付きのバッグ又はスーツケース類の車輪部、車輪のないバッグ又はスーツケース類の底部、車両又は台車の車輪部、その他の物の下面部等を挙げることができるが、これらに限るものではない。
【0070】
(2-3) 所望の処理のための処理部は、被支持材が支持体によって支持された状態において、被支持材の厚さ方向において、上方に位置する側である表側を含む部分、すなわち例えば、被支持材の厚さ方向の全部又は表側の一定部分、被支持材が積層構造である場合は表側を構成する層の全部又は表側の一定部分等に有するものとすることができ、水平方向において、表側の全部又は部分とすることができる。
【0071】
対象体のうち被支持材が接した部分(好ましくは圧接した部分)に対し施し得る所望の処理としては、例えば、塵埃、土、泥等の除去や払拭等の処理、消毒剤(例えば、被支持材の少なくとも表側に保持又は含有するもの)等による消毒や除菌等の処理、消臭処理(例えば、被支持材の少なくとも表側に保持又は含有する消臭剤等によるもの)等を挙げることができるが、これらに限るものではない。
【0072】
好ましくは保液性若しくは保水性を有する不織布、例えば厚さ1.5乃至5mm又は2mm乃至3mmの不織布(又はその他の保液性若しくは保水性を有する繊維製シート状材料)が、被支持材の処理部を構成し、その被支持材の多数の嵌合孔に支持体の支持部における多数の上方突部がそれぞれ上向きに嵌合し、被支持材が支持体の支持部上に支持された状態の前記被支持材の表側に、所望の処理を行うための液状(例えば水溶液状)の処理剤(消毒剤、消臭剤等)を散布等により供給した場合、その液状の処理剤が被支持材の表側において水平方向に二次元的に広がり易く、処理剤を処理部に水平方向に二次元的に行き渡らせ易い。多数の嵌合孔が上下に開口するものである場合も、液状の処理剤が水平方向に二次元的により広がり易く好適である。
【0073】
(2-4) 被支持材は、裏側を含む部分(例えば、被支持材の厚さ方向の全部又は裏側の一定部分、被支持材が積層構造である場合は裏側を構成する層の全部又は裏側の一定部分等)に、少なくとも下方に開口(例えば、下方にのみ開口、又は、上下に開口)して支持体の支持部に有する多数の上方突部がそれぞれ嵌合する多数の嵌合孔を有する。支持部に有する多数の上方突部が、この多数の嵌合孔にそれぞれ上向きに嵌合することにより、支持体に対し被支持材が、着脱可能(好ましくは着脱容易)な状態(従って必要に応じ交換可能な状態)で、水平方向において所定の位置に位置決めされると共に水平方向に移動することが防がれた状態で、支持部上に、好ましくは安定的に、支持される。支持体に対し被支持材が水平方向に移動することが防がれた状態で、支持部上に可及的に安定的に支持されるものとする上で、上方突部は、被支持材の嵌合孔に対し、被支持材の厚さの50%以上嵌合するものであることが好ましい。より好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上である。
【0074】
これにより、被支持材の素材が、例えば、水平面上に載置して外周部を保持するのみでは、その被支持材上を人が歩行したり物が移動することにより、水平方向に皺が生じたり、裂ける等のおそれがあるような素材であっても、水平方向において所定の位置に位置決めされると共に水平方向に移動すること又は破損することが防がれるものとすることが可能である。
【0075】
嵌合孔は、マット体上に支持される対象体の位置、その対象体の移動により被支持材に加わる力、その他の被支持材に加わる外力にかかわらず、被支持材が支持部上に安定的に支持されるものとする上で、支持部上に水平状に支持された状態の被支持材の水平方向の全領域又は偏りのない広い領域にわたり、多数が偏りなく若しくは偏り低く又は可及的に満遍なく配置されることが望ましい。
【0076】
各嵌合孔は、多数の上方突部がそれぞれ嵌合した状態において、少なくとも通常の使用状態において被支持材に水平方向力が加わった場合に、十分な保形性を有するものであることが好ましい。嵌合孔の変形が大きいと、支持体に対する被支持材の水平方向位置がずれたり、支持体による被支持材の安定支持が損なわれるおそれがある。
【0077】
支持体の支持部に有する多数の上方突部が一定の規則に基づいて配置される場合、被支持材の多数の嵌合孔も一定の規則に基づいて配置されるものとすることができる。
【0078】
被支持材の多数の嵌合孔は、支持体の支持部に有する多数の上方突部の全てが嵌合するものとすることができるが、必ずしもこれに限るものではなく、例えば、支持体の支持部に有する多数の上方突部の一部が被支持材の多数の嵌合孔に嵌合しないもの(例えば被支持材の外方に位置して嵌合孔に嵌合しないもの)とすることもできる。
【0079】
(2-5) また、被支持材は、裏側を含む部分に、外方及び少なくとも下方に開口(例えば、外方及び下方にのみ開口、又は、外方及び上下に開口)して支持体の支持部に有する上方突部にそれぞれ嵌合する嵌合切欠部を外周部に有するものとすることができる。
【0080】
(2-6) 被支持材の多数の嵌合孔の全て又は部分(全てではない嵌合孔)と支持体の支持部に有する多数の上方突部の嵌合については、例えば、嵌合孔の全てに対し、上方突部が、例えば、1対1で嵌合するものとすること、又は、1つの嵌合孔に2若しくは3以上の上方突部が嵌合するものとすることができる他、1つの嵌合孔に1つの上方突部が嵌合するもの、1つの嵌合孔に2若しくは3以上の上方突部が嵌合するもの等、2種類又は3種類以上が存在するものとすることができる。
【0081】
1つの嵌合孔に2以上の上方突部が嵌合する場合としては、平面視において略長方形状の嵌合孔の長手方向両端部の2箇所にそれぞれ1つずつの柱状の上方突部が嵌合するもの(より具体的には、例えば、上方突部が横断面が円形状であり、嵌合孔の平面視形状が角丸長方形状[長方形の短辺を、外方に凸の半円周に替えた形状]であってその半円周の半径が前記上方突部の横断面の円形の半径よりもやや大きいもの)や、平面視において略L字形状の嵌合孔の両端部及び折曲部の3箇所にそれぞれ1つずつの略柱状の上方突部が嵌合するものを例示することができる。1つの嵌合切欠部に2以上の上方突部が嵌合する場合も、嵌合孔の一端が開口していることを除き同様である。
【0082】
(2-7) 所定の上方突部が嵌合孔に嵌合した状態において、水平方向力が加わった被支持材が支持体に対し水平方向に移動又は変形することが防がれる耐水平方向力は、例えば、多数の上方突部が(平面視における向きも含めて)同一形状で均一状に配置されている場合を含めて、一定方向に沿って複数の上方突部が嵌合する嵌合孔を設けることにより高めることが可能である。例えば、一定方向に沿って複数の上方突部が嵌合する嵌合孔と、別の一定方向(好ましくは前記一定方向に対し直交する方向又は所定角度[例えば60度以上]の交差方向)に沿って複数の上方突部が嵌合する嵌合孔(好ましくは前記嵌合孔と平面視における向きも含めて同一形状)を、それぞれ多数偏りがないか又は低いように配置することにより、全体としての耐水平方向力を高めることが可能である。なお、更に別の1種以上の一定方向に沿って複数の上方突部が嵌合する嵌合孔を偏りなく若しくは低く多数有するものとすることもできる。
【0083】
(2-8) 支持体の支持部が、縦横等間隔に同一の平面視形状(好ましくは同一の高さ及び大きさ)の上方突部が配置されたものであって、被支持材の嵌合孔が長方形状(例えば角丸長方形状)である場合の嵌合孔の配置例としては、
周縁部に配置される嵌合切欠部を除き、縦又は横に並ぶ2つの上方突部が両端部に嵌合する同一長方形状の多数の縦長嵌合孔及び多数の横長嵌合孔が、それぞれ偏在性がないか若しくは低い状態で又は可及的に満遍なく配置されたものであって、
横長嵌合孔同士が、縦及び横に隣接上方突部の中心位置同士の水平方向間隔である所定間隔ずつずれた状態で並んで縦方向又は横方向に対し45度方向の横長嵌合孔列を構成し、
縦長嵌合孔同士が、縦及び横に所定間隔ずつずれた状態で並んで、横長嵌合孔列と平行に縦方向又は横方向に対し45度方向の縦長嵌合孔列を構成し、
横長嵌合孔列と縦長嵌合孔列が交互に並ぶものを挙げることができる(被支持材の周縁部に位置する上方突部であって、横長嵌合孔又は縦長嵌合孔に嵌合し得ないものがある場合は、対応する位置に前記のような嵌合切欠部を設けることができる。)。これを水平方向の領域毎に方向を変更したもの、例えば、左右方向中央の右側を前後反転させたもの、前後方向中央の後側を左右反転させたもの、左右方向に3分割した中央部を前後反転させたもの等とすることもできる。
【0084】
(2-9) 被支持材は、何れの面を表側としても使用し得ることが好ましい。その例として、支持体の支持部に、平面視において縦横それぞれ対称形状である同一の平面視形状の上方突部が、平面視におけるそれぞれの中心位置が縦横等間隔になり、互いの上方突部同士の間に水平方向の間隙を有するように配置され、平面視において方形状をなす被支持材の嵌合孔が被支持材の厚さ方向に上下に貫通して開口するものである場合を挙げることができる。
【0085】
他の例として、支持部が平面視において被支持材と同等の方形状をなし、支持部の外周が、前記被支持材が内側に嵌まり込むように上方立上部により囲まれており、支持部のうち、外周を構成するそれぞれ一対の横辺及び縦辺から一定幅ずつ内側の横長長方形状の領域に、平面視において縦横それぞれ対称形状である同一の平面視形状の上方突部が、平面視におけるそれぞれの中心位置が縦横等間隔になり、互いの上方突部同士の間に水平方向の間隙を有するように縦横対称状に配置され、前記被支持材の多数の嵌合孔が被支持材の厚さ方向に上下に貫通して開口するものである場合を挙げることができる。
【0086】
(2-10) 被支持材の多数の上下に開口する嵌合孔に支持体の支持部における多数の上方突部がそれぞれ上向きに嵌合し、被支持材が支持体の支持部上に支持された状態における、上方突部の上端と被支持材の上面の位置関係及びマット体上に支持された対象体に対する被支持材と上方突部の処理作用は、例えば次のようなものとすることができる。
【0087】
[i] 被支持材の上面位置が多数の上方突部の全て又は部分(全てではない上方突部。好ましくは、偏りなく配置されたもの全数のうち所定割合の数の上方突部)よりも低く、所定の対象体(対象体として予定するもの、例えば所定体重以上の人、所定重量以上の車輪付きバッグ若しくはスーツケース又は台車等、その他の物)がマット体上に支持されることにより上方突部が変形(例えば高さ方向に圧縮又は圧縮及び屈曲)し、対象体の底部が被支持材の表側部の処理部に接して(好ましくは圧接して)所望の処理(例えば、被支持材の少なくとも表側に保持又は含有する消毒剤による消毒処理)が施され、上方突部も対象体の底部に作用し得るもの。
【0088】
[ii] 被支持材の上面位置が多数の上方突部の全てと同等又は部分(全てではない上方突部。好ましくは、偏りなく配置されたもの全数のうち所定割合の数の上方突部)と同等でその他の上方突部よりも高く、対象体がマット体上に支持されることにより、対象体の底部が被支持材の表側部の処理部に接して(好ましくは圧接して)所望の処理が施され、被支持材が高さ方向に圧縮されて上方突部も対象体の底部に作用し得るもの。
【0089】
[iii] 被支持材の上面位置が多数の上方突部の全てよりも高く、対象体がマット体上に支持されることにより、対象体の底部が被支持材の表側部の処理部に接して(好ましくは圧接して)所望の処理が施され、被支持材が高さ方向に圧縮されて上方突部も対象体の底部に作用し得るもの。
【0090】
これらの例に示されるように、上方突部は、上下に開口する嵌合孔を通じて、対象体の底部に対し、例えば汚れや菌を掻き取る等の処理作用を発揮し得る。
【符号の説明】
【0091】
A マット体
B 支持体
B1 支持部
B2 上方立上部
B3 水密状凹部
B4 下降傾斜面
B5 上方突部
C 被支持材
C1 嵌合孔
C1a 縦長嵌合孔
C1b 横長嵌合孔
C2 嵌合切欠部
D 人
D1 靴