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特開2022-85890車両内でのモバイル接続を提供するための方法およびセルラ接続ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022085890
(43)【公開日】2022-06-08
(54)【発明の名称】車両内でのモバイル接続を提供するための方法およびセルラ接続ユニット
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/15 20180101AFI20220601BHJP
   H04W 8/18 20090101ALI20220601BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20220601BHJP
【FI】
H04W76/15
H04W8/18
H04W88/06
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021192232
(22)【出願日】2021-11-26
(31)【優先権主張番号】20210263
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】596107062
【氏名又は名称】フォルクスヴァーゲン アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】VOLKSWAGEN AKTIENGESELLSCHAFT
【住所又は居所原語表記】Berliner Ring 2, 38440 Wolfsburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ゴンザロ ルシオーニ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】特に自動車分野において使用するためのマルチSIM接続を使用するデータサービスを改善する方法、車内セルラ接続ユニット及び車両を提供する。
【解決手段】モバイル接続を提供するための方法であって、セルラ接続ユニットのセルラユニット内に、共に第1の加入者識別モジュールに関連している第1のアクセスポイント名インタフェースおよび少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェースを構成するステップ101と、第1の加入者識別モジュールに割り当てられたセルラ接続ユニットのネットワーク登録およびデータ転送のために、第1のアクセスポイント名インタフェースを使用するステップ102と、第2の加入者識別モジュールに割り当てられたセルラ接続ユニットのネットワーク登録およびデータ転送のために、少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェースを使用するステップ103と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のモバイルネットワークオペレータについての第1の契約に関連付けられた第1の加入者識別モジュール(203)および第2のモバイルネットワークオペレータについての第2の契約に関連付けられた少なくとも第2の加入者識別モジュール(207,208)を使用して、セルラ接続ユニット(201)を有する車両(200)内でのモバイル接続を提供するための方法であって、
前記セルラ接続ユニット(201)により実行される次の各ステップ、すなわち
-前記セルラ接続ユニット(201)のセルラユニット(202)内に、共に前記第1の加入者識別モジュール(203)に関連している第1のアクセスポイント名インタフェース(206)および少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェース(210)を構成するステップ(101)と、
-前記第1の加入者識別モジュール(203)に割り当てられた前記セルラ接続ユニット(201)のネットワーク登録およびデータ転送のために、前記第1のアクセスポイント名インタフェース(206)を使用するステップ(102)と、
-前記第2の加入者識別モジュール(207)に割り当てられた前記セルラ接続ユニット(201)のネットワーク登録およびデータ転送のために、前記少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェース(210)を使用するステップ(103)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の加入者識別モジュールおよび少なくとも第2の加入者識別モジュール(203,207,208)のうちの少なくとも1つが、組み込まれた加入者識別モジュールである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記セルラ接続ユニット(201)が、N個の加入者識別モジュール(207,208)とのインタフェースを形成し、かつ関連するアクセスポイント名インタフェース(210,211)のIPセッション上でN個までのネットワーク接続を構築することができる、ネットワークプロセッサ(209)を使用する、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記第1のモバイルネットワークオペレータは、前記少なくとも第2の加入者識別モジュール(207,208)に割り当てられたデータの転送のために、専用パケットデータネットワーク(321)を介して、非信頼非3GPPアクセスを提供するための自動車ネットワークスライス(323)を提供する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェース(210,211)を介したアクセスが、前記第1のモバイルネットワークオペレータの前記自動車ネットワークスライス(323)の非3GPPインターワーキング機能(330)に制限される、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記制限が、前記セルラ接続ユニット(201)における適切なファイアウォール設定により達成される、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記制限が、前記第1のモバイルネットワークオペレータネットワーク側でのディープパケットインスペクションサービスフィルタリングにより達成される、請求項5記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも第2の加入者識別モジュールは、潜在的にローミングシナリオにある、車両ユーザの好みのモバイルネットワークオペレータの契約に関連付けられる、請求項2から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
車両(200)におけるモバイル接続を提供するための車内セルラ接続ユニット(201)であって、
-第1のモバイルネットワークオペレータについての第1の契約に関連付けられた第1の加入者識別モジュール(203)と、
-第2のモバイルネットワークオペレータについての第2の契約に関連付けられた少なくとも第2の加入者識別モジュール(207,208)と、
-共に前記第1の加入者識別モジュール(203)に関連している第1のアクセスポイント名インタフェース(206)および少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェース(210,211)を構成する手段と、
-前記第1の加入者識別モジュール(203)に割り当てられた前記セルラ接続ユニット(201)のネットワーク登録およびデータ転送のために、前記第1のアクセスポイント名インタフェース(206)を使用する手段と、
-前記第2の加入者識別モジュール(207,208)に割り当てられた前記セルラ接続ユニット(201)のネットワーク登録およびデータ転送のために、前記少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェース(210,211)を使用する手段と
を備える、車内セルラ接続ユニット(201)。
【請求項10】
請求項1から8までのいずれか1項記載の方法を実行するように構成されているか、または請求項9記載の車内セルラ接続ユニット(201)を備えた、車両(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両内でのモバイル接続を提供するための、特に、自動車領域のためのマルチSIMマルチアクセス(MSMA)ソリューションを提供するための方法および車内セルラ接続ユニットに関する。さらに、本発明は、このような方法または装置を利用する車両に関する。
【0002】
無線通信ネットワーク、例えばデジタルセルラネットワークは今日広く普及しており、ほとんど全ての携帯消費者デバイス、例えば携帯電話機だけでなく、多くの他の装置および領域、例えば自動車においても使用されている。これは、ネットワークオペレータによる第5世代(5G)セルラ無線ネットワークの配備によりさらに増加すると予想されている。
【0003】
デジタルセルラネットワークにアクセスするには、加入者を識別し認証することが必要であり、そのために、SIM(「加入者識別モジュール」)カードとして一般に公知の集積回路が主に使用されている。SIMは、着脱可能なスマートカードであり、ユーザの契約情報に加えて、他のデータ、例えば、加入者の電話帳も含むことができる。より近年では、いわゆる、eSIM(「エンベデッドSIM」)が導入されており、これは、無線通信ネットワークを使用するデバイスに直接に組み込まれている場合がある。eSIMは、プロバイダによりリモートでプロビジョニングすることができ、ユーザは、デバイスからSIMを物理的に交換する必要なしにプロバイダを追加しまたは削除することができる。
【0004】
一部の無線通信デバイス、特に、携帯電話機には、デュアルSIMまたはさらにはマルチSIM機能が搭載されている。デュアルSIM機能によれば、1つのデバイスで2つのSIMカードまたは従来のSIMカードおよびeSIMを並行して使用できるため、SIMカードごとに特定のモバイルネットワークへのアクセスをユーザに提供することができる。すなわち、デバイスは、2つの異なるネットワーク契約を処理することができる。この場合、各ネットワーク契約を、異なるアカウントまたは電話番号に割り当てることができる。
【0005】
デュアルSIMデバイスが単一のセルラモデムのみを含む場合、1回では2つの契約のうちの一方のみが無線周波数(RF)信号を送受信することができる。このようなデバイスは、デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)デバイスと称される。一方の契約が信号をアクティブに送信しまたは受信している間、他方の契約はスタンバイ状態とされるためである。反対に、双方の契約についての信号の同時の送受信は、デュアルSIMデュアルアクティブ(DSDA)デバイスと称される2つのセルラモデムを含む無線デバイスで可能である。
【0006】
同時通信を可能にするのに加えて、DSDAアプローチの別の利点は、2つの契約に対する課金を容易に分割できることにある。このような分割課金については、種々の領域の関心が集まっており、最近では、データサービスのために2つの異なる接続を並列に使用する車両のための自動車分野におけるデジタルセルラネットワークの関心も高い。この場合、1つの接続が例えば車両製造業者により提供されるビジネス-ツー-ビジネス(B2B)オンラインサービスに使用され、別の接続が車両ユーザにより使用されるビジネス-ツー-カスタマ(B2C)オンラインサービスに使用される。車両ユーザにより使用されるこのようなオンラインサービスについての典型的な例は、インフォテインメントサービスである。
【0007】
この場合、DSDAアプローチにより、B2Cデータを、車両ユーザにより支払われたデータプランに関連付けられたB2C SIMにマッピングし、B2Bデータを、車両製造業者により支払われたデータプランに関連付けられたB2B SIMにマッピングすることがそれぞれ可能である。しかしながら、上で言及したように、DSDAアプローチは、シングルSIMソリューションと比較して、追加のセルラ接続ハードウェア、例えば追加のRFアンテナのセットを必要とする。これは、各自動車オンライン接続ソリューションの相当なコストにつながり、このソリューションの明らかな欠点である。特に、この車両を製造して追加のハードウェアを設置する時点で、当該車両の将来の車両ユーザにより使用されるかどうかが分からないためである。
【0008】
別のソリューションでは、シングルSIMを使用するマルチAPN(アクセスポイント名)アプローチによる分割課金が使用される。この場合、オンライン接続は、一方でB2C APN/パケットデータネットワークとの、他方でB2B APN/パケットデータネットワークとのIPセッションを介して実行される。車両ユーザおよび車両製造業者に対する課金はそれぞれ、IPセッションベースで行われる。
【0009】
しかしながら、マルチAPNアプローチでは、単一のモバイルネットワークオペレータ(MNO)に接続が制限され、車両製造業者および車両ユーザの両方が、選択されたMNOとのデータプラン契約をしている必要がある。現在、EUでは、マルチAPNベースの分割課金が標準的ではなく、契約したMNOごとの実装および有効化が必要となるため、選択されるMNOは、常に車両製造業者MNOである。経験上、このアプローチに対する車両ユーザの受容度はかなり低いことが示されている。車両ユーザが自身の携帯電話機について既にSIM契約しているMNOが車両製造業者MNOではない場合、特にこのことが当てはまる。
【0010】
現在のマルチAPNセットアップの車両ユーザ受容問題をターゲットとするアプローチは、「キャリア選択」(CoC)として公知である。ここでは、車両ユーザが既にデータプランを有しているMNOで、マルチAPNセットアップが実装される。「Pair-your-plan」(PyP)または「Pair-the-plan」(PtP)として知られる、車両ユーザプランの再利用が可能である。しかしながら、CoCアプローチは、車両製造業者が多くのMNOとのマルチAPNベースの分割課金契約を有する必要があり、契約されたMNOごとにマルチAPNベースの分割課金設定を有効化する必要もある。
【0011】
米国特許出願公開第2019/0098487号明細書には、無線デバイスにより複数の無線ネットワークのサービスにアクセスする方法が開示されている。この方法では、プライマリSIMまたはeSIMを使用して、プライマリ無線ネットワークの無線アクセスネットワークを介してプライマリ無線ネットワークに接続し、プライマリSIMまたはeSIMを使用してIPネットワークデータ接続のためのコンテキストを確立する。さらに、プライマリ無線ネットワークの無線アクセスネットワークを介して、セカンダリSIMまたはeSIMを使用するセカンダリ無線ネットワークのゲートウェイへのパケットデータネットワーク接続が確立され、無線デバイスは、セカンダリSIMまたはeSIMを使用して、セカンダリ無線ネットワークのサーバによるセカンダリ無線ネットワークのサービスへのアクセスのために登録される。
【0012】
米国特許出願公開第2016/352918号明細書には、データ課金分割の有効化を検証するためのユーザ機器における方法が開示されている。物理的なユニバーサル集積回路カードSIMアプリケーションからの国際モバイル加入者識別を含むクレデンシャルが、ユーザ機器で受信される。当該クレデンシャルは、ユーザ機器に記憶される。ユーザ機器上での仮想加入者識別モジュールプラットフォームサービスモジュールにおいて、当該クレデンシャルがユーザ機器に現在挿入されているユニバーサル集積回路カードの国際モバイル加入者IDと一致するかどうかが検査される。当該検査により、一致していると判定された場合、データ課金分割は有効になり、不一致であると判定された場合、データ課金分割の有効化が妨げられる。
【0013】
米国特許出願公開第2020/154305号明細書には、異なるユーザ機器プロファイルを使用して低帯域幅および高帯域幅通信サービスを提供するための方法およびシステムが開示されている。ユーザ機器デバイスは、第1の識別プロファイルに従って、モバイルネットワーク上の第1のサービスクラスを有する第1のコンテキストトラフィックフローを管理し、第2の識別プロファイルに従って、モバイルネットワーク上の第2のサービスクラスを有する第2のコンテキストトラフィックフローを管理する。ユーザ機器デバイスは、第2のコンテキストトラフィックフローの第1の部分をデバイスの第1の副搬送波送信回路に向け、かつ第2のコンテキストトラフィックフローの少なくとも第2の部分を第2の副搬送波送信回路に向けることにより、第2のコンテキストトラフィックフローの部分を分配する。
【0014】
米国特許出願公開第2020/220983号明細書には、デバイスを契約およびセルラ課金プランに接続するための方法が開示されている。この方法は、セルラ契約内のセルラまたは他の無線サービスへの接続のために有効にされた第2のデバイスと、第1のデバイスに関連付けられた関連課金プランとを登録することを含む。登録は、第2のユーザにより第1のデバイスに関連付けられたセルラサービスプロバイダに、第2のデバイスについての識別子を提供することと、第2のユーザがセルラ契約により管理される第2のデバイスの能力および第1のデバイスに関連付けられた関連課金プランを使用することを可能にすることとを含む。一方、第2のデバイスは、第1のユーザがセルラ契約により管理される第2のデバイスの能力および第1のユーザの選択に関連付けられた課金プランを使用することが可能となるようにも構成される。
【0015】
本発明の目的は、特に自動車分野において使用するためのマルチSIM接続を使用するデータサービスの改善されたソリューションを提供することである。
【0016】
この目的は、請求項1記載の方法、請求項9記載の車内セルラ接続ユニット、および請求項10記載の車両により達成される。
【0017】
各従属請求項は、以下に説明する本発明の基本方式の有利なさらなる発展形態および改善形態を含む。
【0018】
第1の態様によれば、第1のモバイルネットワークオペレータについての第1の契約に関連付けられた第1の加入者識別モジュールおよび第2のモバイルネットワークオペレータについての第2の契約に関連付けられた少なくとも第2の加入者識別モジュールを使用して、セルラ接続ユニットを有する車両内でのモバイル接続を提供するための方法が、セルラ接続ユニットにより実行される次の各ステップ、すなわち
-セルラ接続ユニットのセルラユニット内に、共に第1の加入者識別モジュールに関連している第1のアクセスポイント名インタフェースおよび少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェースを構成するステップと、
-第1の加入者識別モジュールに割り当てられたセルラ接続ユニットのネットワーク登録およびデータ転送のために、第1のアクセスポイント名インタフェースを使用するステップと、
-第2の加入者識別モジュールに割り当てられたセルラ接続ユニットのネットワーク登録およびデータ転送のために、少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェースを使用するステップと
を含む。
【0019】
別の態様によれば、車両内でのモバイル接続を提供するための車内セルラ接続ユニットが、
-第1のモバイルネットワークオペレータについての第1の契約に関連付けられた第1の加入者識別モジュールと、
-第2のモバイルネットワークオペレータについての第2の契約に関連付けられた少なくとも第2の加入者識別モジュールと、
-共に第1の加入者識別モジュールに関連している第1のアクセスポイント名インタフェースおよび少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェースを構成する手段と、
-第1の加入者識別モジュールに割り当てられたセルラ接続ユニットのネットワーク登録およびデータ転送のために、第1のアクセスポイント名インタフェースを使用する手段と、
-第2の加入者識別モジュールに割り当てられたセルラ接続ユニットのネットワーク登録およびデータ転送のために、少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェースを使用する手段と
を備える。
【0020】
本発明に係るソリューションにより、ハードウェアコストが下がり、例えば、B2B/B2C分割課金のためのマルチSIM接続性をスケーリングすることが可能となり、最新のソリューションと比較した場合、非常に柔軟となる。
【0021】
有利な実施形態では、セルラ接続ユニットは、N個の加入者識別モジュールとのインタフェースを形成し、関連するアクセスポイント名インタフェースのIPセッション上でN個までのネットワーク接続を構築することが可能なネットワークプロセッサを使用する。
【0022】
これにより、複数のネットワーク接続を第1の加入者識別モジュールおよび第1のモバイルネットワークオペレータに関連付けることが可能となる。
【0023】
有利な実施形態では、第1のモバイルネットワークオペレータは、少なくとも第2の加入者識別モジュールに割り当てられたデータの転送のために、パケットデータネットワークを介して、非信頼非3GPPアクセスを提供するための自動車ネットワークスライスを提供する。
【0024】
自動車ネットワークスライスを使用することにより、モバイルネットワークに必要とされる適切な5GCリソース割り当てが満たされ、非信頼非3GPPアクセス、例えば、WLANを提供するためのオーケストレーションおよび性能要件が保証される。
【0025】
有利な実施形態では、少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェースを介したアクセスは、第1のモバイルネットワークオペレータの自動車ネットワークスライスの非3GPPインターワーキング機能に制限される。
【0026】
これにより、セルラ接続ユニットとアクセスに必要とされる非3GPPインターワーキング機能との間の特定のトンネルの確立が可能となる。
【0027】
有利な実施形態では、この制限は、セルラ接続ユニットにおける適切なファイアウォール設定により達成される。
【0028】
セルラ接続ユニットにおいて適切なファイアウォール設定を定義することは、データ課金が車内攻撃から保護されるという利点を有する。
【0029】
有利な実施形態では、この制限は、第1のモバイルネットワークオペレータネットワーク側でのディープパケットインスペクションサービスフィルタリングにより達成される。
【0030】
セルラネットワーク、例えば5Gによれば、トンネルアクセスは、インターネットプロトコルネットワーク上で安全な通信を提供するために、IPSecで保護されなければならない。その目的に使用されるDPIサービスは、アクセスポイント名インタフェースを制限するのにも使用することができ、このようにして、追加の手段の必要性を回避することができる。
【0031】
有利な実施形態では、少なくとも第2の加入者識別モジュールは、車両ユーザの好みのモバイルネットワークオペレータの契約に関連付けられる。
【0032】
このようにして、セルラ接続ユニットと非3GPPインターワーキング機能との間に関連付けられたトンネルネットワーク接続は、第2の加入者識別モジュールおよび第2のモバイルネットワークオペレータに関連することができる。同様に、さらなるトンネルネットワーク接続は、さらなる加入者識別モジュールおよびモバイルネットワークオペレータに関連することができる。
【0033】
有利には、車両は、本発明に係る方法を実行するように構成されていてよく、または本発明に係る車内セルラ接続ユニットを含むことができる。車両は、任意のタイプの車両、例えば自動車、バス、オートバイ、商用車、特にトラック、農業機械、建設機械、鉄道車両等であってよい。より一般的には、本発明は、分割課金要件を有するまたはアクティブモバイルマルチ識別要件を有する、任意の種類の接続された車両およびモノのインターネット(IoT)デバイスまたはビジネスに使用することができる。
【0034】
さらに、本発明は、新興のGSMAの自動車識別(AiD)サービスと組み合わせて使用することができる。同サービスにより、例えば、ユーザが異なる自動車間を移動するのと共に、ユーザが自身のAiDサービスを持って行くことが可能となる。
【0035】
本発明のさらなる特徴は、図面と併せて、以下の説明および添付の特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本発明の方法の基本ステップを模式的に示す図である。
図2】B2BおよびB2C接続のために本発明を使用する接続ユニットを有する車両についての実施形態のブロック図を模式的に示す図である。
図3】5Gコアネットワークの観点から、図2の実施形態を模式的に示す図である。
【0037】
本説明は、本開示の基本方式を例証する。このため、当業者であれば、本明細書には明示的に説明されずまたは示されていないが、本開示の基本方式を具体化する種々の構成を考案することが可能であると理解されるであろう。
【0038】
本明細書で列記した全ての例および条件を表す文言は、読者が本開示の基本方式および当技術分野を進めるために本発明者により呈される概念の理解に役立てるための教示の目的を意図しており、このような具体的に列記された例および条件に限定されないものと解釈されるべきである。
【0039】
さらに、本開示の基本方式、態様および実施形態ならびにその特定の例を列記する本明細書における全ての記述は、その構造的均等物および機能的均等物の両方を包含することが意図される。さらに、そのような均等物は、現在公知の等価物と、将来開発される均等物、すなわち、構造にかかわらず、同じ機能を実行する開発された任意の要素との両方を含むことが意図される。
【0040】
このため、例えば、本明細書に提示された図は本開示の基本方式を具現化する例示的な回路の概念図を表すことが、当業者に理解されるであろう。
【0041】
図に示されている種々の要素の機能を、専用のハードウェアおよび適切なソフトウェアに関連してソフトウェアを実行することが可能なハードウェアにより提供することができる。プロセッサにより提供される場合、この機能を、単一の専用プロセッサ、単一の共用プロセッサまたは複数の個々のプロセッサ(その一部は共用される場合がある)により提供することができる。さらに、「プロセッサ」または「コントローラ」という用語の明示的な使用は、ソフトウェアを実行することが可能なハードウェアのみを指すと解釈されるべきではなく、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)ハードウェア、ソフトウェアを記憶するための読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)および不揮発性ストレージを暗黙的に含むことができるが、これらに限定されない。
【0042】
他のハードウェア、通常のものおよび/またはカスタムされたものも含むことができる。同様に、図に示された任意のスイッチは、単に概念的なものである。それらの機能を、プログラムロジックの動作を通じて、専用ロジックを通じて、プログラム制御および専用ロジックの相互作用を通じてまたはさらには手動で実行することができ、特定の技術が、文脈からより具体的に理解されるように、作成者により選択可能である。
【0043】
本願における特許請求の範囲では、指定された機能を実行する手段として表現される任意の要素は、したがって、例えば、機能を実行するソフトウェアの実行に適した回路に組み合わせられたファームウェア、マイクロコード等を含む、任意の形態の機能部もしくはソフトウェアを実行する回路要素の組み合わせを含む機能を実行する任意の手法を包含することが意図される。このような特許請求の範囲により定義された開示は、種々の列記された手段により提供される機能が特許請求の範囲が要求する方法で組み合わされ、まとめられるという事実にある。このため、これらの機能を提供することができる任意の手段は、本明細書に示されるものと均等であると見なされる。
【0044】
図1に、第1のモバイルネットワークオペレータについての第1の契約に関連付けられた第1の加入者識別モジュールおよび第2のモバイルネットワークオペレータについての第2の契約に関連付けられた少なくとも第2の加入者識別モジュールを使用して、セルラ接続ユニットを有する車両内でのモバイル接続を提供するための本発明に係る方法を模式的に示す。
【0045】
最初に、第1のアクセスポイント名インタフェースおよび少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェースが、第1のステップ101において構成される。第1のアクセスポイント名インタフェースと少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェースとの両方が、第1の加入者識別モジュールに関連する。
【0046】
ステップ102において、第1のアクセスポイント名インタフェースが、第1の加入者識別モジュールに割り当てられたセルラ接続ユニットのネットワーク登録およびデータ転送に使用される。
【0047】
ステップ103において、少なくとも1つのさらなるアクセスポイント名インタフェースが、第2の加入者識別モジュールに割り当てられたセルラ接続ユニットのネットワーク登録およびデータ転送に使用される。
【0048】
より詳細には、本発明は、近年標準化された非信頼非3GPPネットワークアクセスのための新しい5G能力を使用する。3GPP TS 24.501で特定されているように、非信頼非3GPPアクセスのためのユーザ装置(UE)のネットワーク登録は、3GPPアクセスとは独立して実行される。加えて、非3GPPアクセスおよび3GPPアクセスが、異なるMNOに属するというシナリオが、明示的に支持される。
【0049】
3GPPアクセスは、モバイル通信システムの一部である無線アクセスネットワーク(RAN)を使用するが、非3GPPアクセスは、無線ローカルエリアネットワーク、例えばWLANを使用して、3GPPコアネットワークに接続することができる。3GPPコアネットワークへの非3GPPアクセスには、非信頼アクセスおよび信頼アクセスの2つの基本原則が存在する。非信頼アクセスの場合、モバイルオペレータは、ユーザ装置(UE)が接続されているアクセスポイントを信頼せず、無線リンク上の暗号化は、モバイルオペレータの範囲外にある。したがって、UEは、モバイルオペレータにより信頼されるネットワーク内のゲートウェイにトラフィックをトンネル接続する。信頼アクセスの場合、モバイルオペレータは、アクセスポイントを信頼し、操作する。すなわち、無線リンクの暗号化も、オペレータにより制御され、クレデンシャルは、UEおよびネットワークにおけるセキュリティコンテキストから導出される。
【0050】
3GPP TS 23.501でさらに特定されているように、5Gコア(5GC)ネットワークへの非信頼非3GPPアクセスは、非3GPPインターワーキング機能(N3IWF)を介して実行される。N3IWFは、アクセスをカプセル化し、接続が実際に3GGPアクセスであるかのように次のコア機能に機能を提示し、このようにして、5GCネットワーク制御プレーンおよびユーザプレーン機能との完全なインタフェースが形成される。
【0051】
図2に、B2BおよびB2C接続のために本発明を使用して、以下では自動車UEと称されるセルラ接続ユニット201を有する車両200を有する実施形態のブロック図を模式的に示す。自動車UE201は、識別および認証のために、3GPPセルラ無線回路およびOEM SIMまたはOEM eSIMプロファイル203それぞれを使用して、セルラユニット202を介してIPオンラインサービスに通信可能に結合される。簡略化のため、以下、物理SIMまたはeSIM内部のプロファイルの使用をeSIMと略称する。
【0052】
音声サービスおよびメッセージングサービスならびにOEM B2Bオンラインサービス204は、3GPPアクセスを提供するホームパブリックランドモバイルネットワーク(HPLMN)を介して提供される。以下、簡潔に、ホームネットワークとも称される。
【0053】
セルラ接続ユニットのネットワーク登録およびデータ転送のために、第1の通常のIMSアクセスポイント名(APN)インタフェース205が提供される。これは、3GPPにより特定されているIPマルチメディアサービスを配信するためのIPマルチメディアサブシステム(IMS)フレームワークを介して、音声サービスおよびメッセージングサービスに使用される。しかしながら、このAPNインタフェースは、本明細書においてこれ以上考慮されない。本発明は、オンラインサービスのためのデータの転送に焦点を当てているためである。
【0054】
オンラインサービスの場合、自動車UEは、IMSデータAPNインタフェース205に加えて、データ転送のための少なくとも2つのさらなるAPNインタフェースをサポートし、各APNインタフェースは、独自のIPセッションを適切に有する。
【0055】
まず、ホームパブリックランドモバイルネットワーク(HPLMN)のために、OEMデータアクセスポイント名(APN)インタフェース206が提供され、これはOEM eSIM203に関連し、OEMデータ、例えばOEM B2BオンラインサービスのB2Bサービスデータの転送に使用される。さらに、本発明によれば、NWuと称される暗号化されたセキュアなIPsec(インターネットプロトコルセキュリティ)トンネルが、特定のeSIM207(以下ではXeSIMと称される)の訪問先のパブリックランドモバイルネットワーク(VPLMN)(以下では簡潔にローミングネットワークとも称される)の非3GPPインターワーキング機能(N3IWF)を介して確立される。さらなるAPNインタフェース210が提供され、これはOEM eSIMにも関連するが、XeSIM207に割り当てられたデータの転送に使用される。
【0056】
アプリケーションに応じて、2つ以上のさらなるeSIMを使用することもできる。一般的には、複数のeSIM、N個までのeSIM(以下ではXeSIMからXeSIMと称される)を利用することができる。その場合、OEM eSIMにも関連するさらなるAPNインタフェース、例えば、図示されているXeSIM208のための追加のAPNインタフェース211を、これらのさらなるeSIMに割り当てられたデータの転送に使用することができる。ただし、これらの追加のeSIMは任意である。
【0057】
自動車UE201は、N個までのeSIMとのインタフェースを形成するネットワークプロセッサ209により強化される。ネットワークプロセッサ209は、関連するAPNインタフェースのIPセッションを介して、N個までの5Gコアネットワーク接続を構築することが可能である。各接続は、5G非信頼非3GPPネットワークアクセスに基づいており、インタフェースされたeSIMのうちの1つを使用する。各5G非信頼非3GPPアクセスの行先は、常にOEM MNOネットワークの特定のスライスのN3IWF FQDN(完全修飾ドメイン名)である。N3IWF FQDNは、インタフェースが形成されているeSIMのホームオペレータによりプロビジョニングされてもよいし、自動車UEにより構築されてもよい。しかし、自動車UEは、3GPP TS 24.502で提案されているようなアクセスのためのWLANの使用は行わない。本発明にとって好ましいアクセスは、セルラAPNインタフェースを介するものであるためである。アクセスが利用可能になると、ネットワークプロセッサは対応するデータトラフィックをルーティングする。例えば、XeSIM関連のオンライン接続が利用可能になると、Xオンラインサービス212からのデータを、または任意選択的にさらなるオンラインサービス、例えばXオンラインサービス213からのデータをルーティングする。
【0058】
特定のAPNインタフェース、例えば、APN#1 210からAPN#N211を介したアクセスは、OEM MNOの自動車ネットワークスライスのN3IWFに制限される。これは、自動車UE201における適切なファイアウォール設定またはOEM MNOネットワーク側でのディープパケットインスペクション(DPI)サービスフィルタリングにより達成することができる。N3IWF自体は、以下に示すように、MSMAアクセスに関連するパケットデータネットワークを介してアクセス可能な場合がある。
【0059】
図3に、OEM eSIM203および車両ユーザのXeSIM207を備える自動車UE201を伴う、5GCの観点からの図2の実施形態を模式的に示す。このアーキテクチャは、サービスベースであり、ここで、5Gにおいてネットワーク機能と称されるコアコンポーネントは、サービスインタフェースを介して連結され、ここで、各コンポーネントは、他の各コンポーネントと内部的に通信することができる。通信は、セキュリティの観点から、サービスコンシューマとサービスプロデューサとの間の接続を保護するセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)ネットワークエンティティを介してネットワーク経由でも拡張することができる。
【0060】
どのネットワーク機能が使用されるかは、ローカルブレイクアウト(LBO)アーキテクチャまたはホームルーティング(HR)アーキテクチャのどちらが使用されるかによって定められる。図示の実施形態では、B2Cのためのホームルーティングローミング設定が使用されているが、代替的に、ローミングをLBOベースで実行することもできる。さらに代替的に、3GPPアクセスを3Gまたは4Gを介して実行することができる。
【0061】
図の上部に、車両ユーザのX1eSIMのホームパブリックランドモバイルネットワーク(HPLMN)に対応するセルラネットワークHPLMNX1 eSIMのコアコンポーネントが示されている。HPLMNX1 eSIMは、複数のネットワーク機能(NF)、すなわち、
-ネットワーク内のネットワーク機能のサービスを追跡し続けるネットワークリポジトリ機能(NRF)301;
-UDMにより生成された認証データに基づいてデバイスを認証する認証サーバ機能(AUSF)302;
-デバイスを認証するのに使用される認証データを生成し、契約データに基づいて特定のユーザのためのアクセスを許可する統合データ管理(UDM)303;
-デバイスにより要求されるネットワークスライスの選択をサポートするネットワークスライス選択機能(NSSF)304;
-アプリケーションのための品質コントローラとして機能し、ポリシー課金のセッション関連情報を提供し、機能要素を統括するアプリケーション機能(AF)305;
-施行すべきポリシー規則をプレーン機能に提供し、統合データ管理機能から契約情報を収集するポリシー制御機能(PCF)306;
-N1インタフェースおよびN2インタフェースを介したシグナリングを通じて、デバイスおよび無線ネットワークと対話するアクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)307;
-個々のセッションを確立し、変更し、解放しかつセッションごとにIPアドレスを割り当てることにより、デバイスセッションを管理するセッション管理機能(SMF)308;
-主にユーザデータを処理し、転送するユーザプレーン機能(UPF)309;
-ネットワークの課金ニーズおよび課金システムとの対話をカバーするコンバージド課金システム(CCS)310に統合されている課金機能(CHF)311
を含む。
【0062】
さらに、このアーキテクチャは、ネットワークローミングシナリオにおけるサービスベースインタフェースを介してNFサービスのアクセスを可能にするために、hSEPP312と称されるホームネットワーク内のセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)ネットワークエンティティも含む。ユーザプレーン機能(UPF)309は、パケットデータネットワーク「int」320に対するゲートウェイとして機能し、例えば、インフォテインメント目的のための車両ユーザのインターネットアクセスに対応する。ネットワーク機能におけるNFサービス間の対話は、ポイント-ツー-ポイント基準点、例えば、ネットワーク機能セッション管理機能(SMF)308とユーザプレーン機能(UPF)309との間のN4により記述される。ローミングシナリオでは、通常、ここに示されたHPLMNX1 eSIMのNFのローミング固有のサブセットのみが必要であることに留意されたい。
【0063】
図の下部に、自動車メーカのOEM eSIM203を介した3GPPアクセスを提供するセルラネットワークHPLMNOEM eSIMのホームパブリックランドモバイルネットワークおよび車両ユーザのXeSIM207を介した非信頼非3GPPアクセスを提供する訪問先のパブリックランドモバイルネットワークVPLMNX1 eSIMに対応するコアコンポーネントが示されている。後者のほとんどは、ローミングシナリオである。自動車UE201のパケットデータネットワーク「b2b」322またはパケットデータネットワーク「msma」321への3GPPアクセスは、それぞれN1,N2および個々のN3のインタフェースを介して行われる。
【0064】
加えて、自動車UE201のN3IWF330への非信頼非3GPPアクセスは、対応するNWuトンネルを介して行われる。
【0065】
セルラネットワークは、HPLMNX1 eSIMのものと同様のネットワーク機能、すなわちネットワークリポジトリ機能(NRF)301’、認証サーバ機能(AUSF)302’、統合データ管理(UDM)303’、ネットワークスライス選択機能(NSSF)304’、アプリケーション機能(AF)305’、ポリシー制御機能(PCF)306’、およびコンバージド課金システム(CCS)310’に統合された課金機能(CHF)311’を含む。さらに、このアーキテクチャは、ネットワークローミングシナリオにおけるサービスベースインタフェースを介したNFサービスのアクセスを可能にするために、訪問先のネットワークvSEPP312’におけるセキュリティエッジ保護プロキシ(SEPP)ネットワークエンティティも含む。
【0066】
さらなるネットワーク機能は、OEM MNOにより提供されるロジック5GCネットワークスライスである自動車ネットワークスライス323の一部である。詳細には、自動車ネットワークスライス323は、次の専用ネットワーク機能、すなわち
-アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)307’、
-セッション管理機能(SMF)308’、
-ユーザプレーン機能(UPF)309’,309’’、および
-非3GPPインターワーキング機能(N3IWF)330
を含む。
【0067】
ユーザプレーン機能(UPF)309’’が、データネットワーク「b2b」322に対するゲートウェイとして機能するのと同様に、ユーザプレーン機能(UPF)309’は、MSMAアクセスに関連するデータネットワーク「msma」321に対するゲートウェイとして機能する。
【0068】
先に既に言及したXeSIMトンネルNWuのローミングは、データネットワーク「msma」321を介して、XeSIM207とN3IWF330との間で確立される。N3IWF330は、N2インタフェースを介して5GCネットワーク制御プレーン機能とのインタフェースを形成する。N3IWF330とUPF309’との間のN3インタフェースがデータ転送のために確立され、これにより、データを自動車UE201とN3IWF330との間のNWu上で搬送することができ、ついで、N3IWF330とUPF309’との間のN3を通過することができる。その後、このUPF309’とHPLMNX1 eSIMのUPF309との間のN9インタフェースが確立され、次に、N6インタフェースを使用して、最後に、このUPF309とデータネットワーク「int」320との間の通信経路が確立される。
【0069】
課金の目的で、ホームネットワークHPLMNX1 eSIM内のhSEPP312と訪問先のネットワークVPLMNX1 eSIM内のvSEPP312’との間の接続(N32と称される)は、適切なサービスベースのインタフェースを介した課金情報の搬送に使用される。課金は、コミットされた規則に従い、ローミングの場合の3GPP標準手順に準拠する。他の制御プレーンNFも、SEPPプロキシを介してローミングネットワークとホームネットワークとの間のサービスベースの接続を使用するであろうことに留意されたい。
【0070】
X1eSIMは、顧客の好みのMNOに関連するため、B2BおよびB2CモバイルオンラインサービスデータのDSDA等価分割課金は、このようにして可能である。この態様は、最終顧客に対する分割課金だけでなく、種々のビジネスからのバックエンドが種々のeSIMおよびさらに種々のMNOを介したモバイルネットワークアクセスを得ることを必要とする可能性があるシナリオに対する分割課金もカバーする。
【0071】
上記の実施例では、OEM MNOは、特定のeSIM、すなわち、XeSIM207のVPLMN(訪問先のパブリックランドモバイルネットワーク)である。一方、OEM MNOが、特定のeSIM、例えばX2eSIMまたはB2B eSIMのHPLMN(ホームPLMN)である場合、課金はOEM MNOにおいて直接に実行される。
【符号の説明】
【0072】
101,102,103 方法ステップ
200 車両
201 OEMセルラ接続ユニット
202 OEMセルラユニット
203 OEM SIM/OEM eSIMプロファイル
204 OEM B2Bオンラインサービス
205 IMS アクセスポイント名インタフェース
206 OEMデータアクセスポイント名インタフェース
207,208 eSIM
209 ネットワークプロセッサ
210,211 アクセスポイント名インタフェース
212,213 オンラインサービス
301,301’ ネットワークリポジトリ機能
302,302’ 認証サービス機能
303,303’ 統合データ管理
304,304’ ネットワークスライス選択機能
305,305’ アプリケーション機能
306,306’ ポリシー管理機能
307,307’ アクセスおよびモビリティ管理機能
308,308’ セッション管理機能
309,309’,309’’ ユーザプレーン機能
310,310’ コンバージド課金システム
311,311’ 課金機能
312,312’ セキュリティエッジ保護プロキシ
320,321,322 パケットデータネットワーク
323 自動車ネットワークスライス
330 非3GPPインターワーキング機能
図1
図2
図3
【外国語明細書】