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特開2022-8597炎症または神経障害性疼痛を処置する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022008597
(43)【公開日】2022-01-13
(54)【発明の名称】炎症または神経障害性疼痛を処置する方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/496 20060101AFI20220105BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20220105BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20220105BHJP
   A61P 25/08 20060101ALI20220105BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20220105BHJP
【FI】
A61K31/496
A61P25/00
A61P25/04
A61P25/08
A61P43/00 111
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021158088
(22)【出願日】2021-09-28
(62)【分割の表示】P 2017555626の分割
【原出願日】2016-05-10
(31)【優先権主張番号】62/159,770
(32)【優先日】2015-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/297,670
(32)【優先日】2016-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514171762
【氏名又は名称】ルンドベック ラ ホーヤ リサーチ センター,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】ブランクマン,ジャクリーン ロレイン
(72)【発明者】
【氏名】クラッパー,ジェイソン ロバート
(72)【発明者】
【氏名】エゼコウィッツ,アール アラン ビー
(72)【発明者】
【氏名】フレイザー,イアン ピーター
(72)【発明者】
【氏名】グライス,シェリル エー.
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ,トッド,ケイ.
(72)【発明者】
【氏名】オニール,ゲイリー ポール
(72)【発明者】
【氏名】サーストン,アーキー ウェイン,ジュニア.
(72)【発明者】
【氏名】ビールズ,チャニング ロドニー
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC50
4C086GA07
4C086GA12
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA52
4C086NA14
4C086ZA02
4C086ZA06
4C086ZA08
4C086ZC20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】炎症または神経障害性疼痛を処置するための組成物を提供する。
【解決手段】てんかん/発作性疾患または多発性硬化症を処置に使用するための1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラートまたはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物であって、有効な量は1mg-100mgである、組成物を提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法であって、
前記方法は、
有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約500mgである、方法。
【請求項2】
患者におけるてんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛を処置する方法であって、
前記方法は、
有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)、またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約100mgである、方法。
【請求項3】
患者における急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアを処置する方法であって、
前記方法は、
有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約100mgである、方法。
【請求項4】
患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法であって、
前記方法は、
有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、
化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%と共有結合する、方法。
【請求項5】
患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法であって、
前記方法は、
有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、
化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.05μM・hrである、方法。
【請求項6】
患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法であって、
前記方法は、
有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、
化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.05μM・hrである、方法。
【請求項7】
化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも40%と共有結合する、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも50%と共有結合する、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも60%と共有結合する、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも70%と共有結合する、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも80%と共有結合する、請求項4に記載の方法。
【請求項12】
化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも90%と共有結合する、請求項4に記載の方法。
【請求項13】
患者からのPBMC中のMGLLと共有結合した化合物1のフラグメントの測定は、インビトロアッセイを使用して行われる、請求項4および7-12のいずれか1つに記載の方法。
【請求項14】
化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.1μM・hrである、請求項5に記載の方法。
【請求項15】
化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.2μM・hrである、請求項5に記載の方法。
【請求項16】
化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.3μM・hrである、請求項5に記載の方法。
【請求項17】
化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.4μM・hrである、請求項5に記載の方法。
【請求項18】
化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.5μM・hrである、請求項5に記載の方法。
【請求項19】
化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.6μM・hrである、請求項5に記載の方法。
【請求項20】
化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.7μM・hrである、請求項5に記載の方法。
【請求項21】
化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.8μM・hrである、請求項5に記載の方法。
【請求項22】
化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.1μM・hrである、請求項6に記載の方法。
【請求項23】
化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.2μM・hrである、請求項6に記載の方法。
【請求項24】
化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.3μM・hrである、請求項6に記載の方法。
【請求項25】
化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.4μM・hrである、請求項6に記載の方法。
【請求項26】
化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.5μM・hrである、請求項6に記載の方法。
【請求項27】
化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.6μM・hrである、請求項6に記載の方法。
【請求項28】
化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.7μM・hrである、請求項6に記載の方法。
【請求項29】
化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.8μM・hrである、請求項6に記載の方法。
【請求項30】
有効な量は約1mg-約500mgである、請求項4-29のいずれか1つに記載の方法。
【請求項31】
有効な量は約2mg-約400mgである、請求項1および4-29のいずれか1つに記載の方法。
【請求項32】
有効な量は約10mg-約160mgである、請求項1および4-29のいずれか1つに記載の方法。
【請求項33】
有効な量は約2mg-約100mgである、請求項1-29のいずれか1つに記載の方法。
【請求項34】
有効な量は約2mg-約50mgである、請求項1-29のいずれか1つに記載の方法。
【請求項35】
有効な量は約2mg-約20mgである、請求項1-29のいずれか1つに記載の方法。
【請求項36】
化合物1は経口で投与される、請求項1-35のいずれか1つに記載の方法。
【請求項37】
有効な量は食物とともに摂取される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
有効な量は食物なしで摂取される、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
有効な量は1日当たり一度患者に投与される、請求項1-38のいずれか1つに記載の方法。
【請求項40】
有効な量は1日当たり2回、患者に投与される、請求項1-38のいずれか1つに記載の方法。
【請求項41】
患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法であって、
前記方法は、
1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は少なくとも0.05μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす、方法。
【請求項42】
組成物の投与は少なくとも0.1μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
組成物の投与は少なくとも0.2μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
患者におけるてんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛を処置する方法であって、
前記方法は、
1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は少なくとも0.05μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす、方法。
【請求項45】
組成物の投与は少なくとも0.1μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
組成物の投与は少なくとも0.2μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
患者における急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアを処置する方法であって、
前記方法は、
1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は、少なくとも0.05μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす、方法。
【請求項48】
患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法であって、
前記方法は、
1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%を化合物1のフラグメントに共有結合させる、方法。
【請求項49】
患者におけるてんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛を処置する方法であって、
前記方法は、
1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%を化合物1のフラグメントに共有結合させる、方法。
【請求項50】
化合物1は経口で投与される、請求項40-49のいずれか1つに記載の方法。
【請求項51】
有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩の被験体への投与後に被験体のPBMC中で化合物1にMGLLを結合させる方法であって、
化合物1のフラグメントはPBMC中の少なくとも30%のMGLLと共有結合する、方法。
【請求項52】
化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に被験体からのPBMC中のMGLLの少なくとも40%と共有結合する、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に被験体からのPBMC中のMGLLの少なくとも50%と共有結合する、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に被験体からのPBMC中のMGLLの少なくとも60%と共有結合する、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に被験体からのPBMC中のMGLLの少なくとも70%と共有結合する、請求項51に記載の方法。
【請求項56】
化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に被験体からのPBMC中のMGLLの少なくとも80%と共有結合する、請求項51に記載の方法。
【請求項57】
化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に被験体からのPBMC中のMGLLの少なくとも90%と共有結合する、請求項51に記載の方法。
【請求項58】
有効な量は約1mg-約500mgである、請求項51-57のいずれか1つに記載の方法。
【請求項59】
有効な量は約2mg-約400mgである、請求項51-57のいずれか1つに記載の方法。
【請求項60】
有効な量は約10mg-約160mgである、請求項51-57のいずれか1つに記載の方法。
【請求項61】
有効な量は約2mg-約100mgである、請求項51-57のいずれか1つに記載の方法。
【請求項62】
有効な量は約2mg-約50mgである、請求項51-57のいずれか1つに記載の方法。
【請求項63】
有効な量は約2mg-約20mgである、請求項51-57のいずれか1つに記載の方法。
【請求項64】
化合物1は経口で投与される、請求項51-63のいずれか1つに記載の方法。
【請求項65】
炎症または神経障害性疼痛の処置のための医薬組成物であって、
前記医薬組成物は、
有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、有効な量は約1mg-約500mgである、医薬組成物。
【請求項66】
有効な量は約2mg-約400mgである、請求項65に記載の医薬組成物。
【請求項67】
有効な量は約10mg-約160mgである、請求項65に記載の医薬組成物。
【請求項68】
有効な量は約2mg-約100mgである、請求項65に記載の医薬組成物。
【請求項69】
有効な量は約2mg-約50mgである、請求項65に記載の医薬組成物。
【請求項70】
有効な量は約2mg-約20mgである、請求項65に記載の医薬組成物。
【請求項71】
てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛の処置のための医薬組成物であって、
前記医薬組成物は、有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、有効な量は約1mg-約500mgである、医薬組成物。
【請求項72】
急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアの処置のための医薬組成物であって、
前記医薬組成物は、有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、有効な量は約1mg-約500mgである、医薬組成物。
【請求項73】
有効な量は約2mg-約100mgである、請求項71または72に記載の医薬組成物。
【請求項74】
有効な量は約2mg-約50mgである、請求項71または72に記載の医薬組成物。
【請求項75】
有効な量は約2mg-約20mgである、請求項71または72に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<相互参照>
本出願は、2015年5月11日に出願された米国仮出願第62/159,770号と、2016年2月19日に出願された米国仮出願第62/297,670号の優先権を主張するものであり、両文献とも参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
モノアシルグリセロールリパーゼ(MGLLまたはMAGL)は、神経系において、アラキドン酸塩ベースの脂質である2-AG(2-アラキドノイルグリセロール)のようなエンドカンナビノイドの加水分解に関与する酵素である。
【発明の概要】
【0003】
本明細書では、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約500mgである。
【0004】
本明細書では、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、患者の血漿2-AGの濃度は有効な量の投与後に少なくとも2倍増加する。
【0005】
本明細書では、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%と共有結合する。
【0006】
本明細書では、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.05μM・hrである。さらに、本明細書では、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.1μM・hrである。本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.2μM・hrである。
【0007】
本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.05μM・hrである。本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.1μM・hrである。本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.2μM・hrである。
【0008】
本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量の投与後に、(a)患者の血漿2-AGの濃度は少なくとも2倍増加し、および、(b)化合物1のフラグメントは、患者からPBMC中のMGLLの少なくとも30%と共有結合する。
【0009】
本明細書ではさらに、薬物として使用される1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩が開示されている。本明細書ではさらに、ヒトまたは動物の身体の炎症、疼痛、または神経障害性疼痛を処置する方法で使用される化合物1またはその薬学的に許容可能な塩が開示され、有効な量は約1mg-約500mgであり、あるいは、患者の血漿2-AGの濃度は有効な量の投与後に少なくとも2倍増加し、あるいは、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%と共有結合し、あるいは、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.05μM・hrであり、あるいは、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.1μM・hrであり、あるいは、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.2μM・hrであり、あるいは、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.05μM・hrであり、あるいは、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.1μM・hrであり、あるいは、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.2μM・hrであり、あるいは、有効な量の投与後に:(a)患者の血漿2-AGの濃度は少なくとも2倍増加し、および、(b)化合物1のフラグメントは、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%と共有結合する。
【0010】
本明細書ではさらに、患者におけるてんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)、またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約100mgである。
【0011】
本明細書ではさらに、患者における急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアを処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約100mgである。
【0012】
本明細書ではさらに、てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、過敏性腸症候群に関連する腹痛、急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアを処置する方法で使用される化合物1またはその薬学的に許容可能な塩が開示され、有効な量は約1mg-約100mgである。
【0013】
本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも3倍増加する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも4倍増加する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも5倍増加する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも6倍増加する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも7倍増加する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも8倍増加する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも9倍増加する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも10倍増加する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度はインビトロアッセイで測定される。
【0014】
本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも40%と共有結合する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも50%と共有結合する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも60%と共有結合する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも70%と共有結合する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも80%と共有結合する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも90%と共有結合する。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、患者からのPBMC中のMGLLと共有結合した化合物1のフラグメントの測定は、インビトロアッセイを使用して行われる。
【0015】
本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.3μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.4μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.5μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.6μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.7μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.8μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.9μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも1.0μM・hrである。
【0016】
本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.3μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.4μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.5μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.6μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.7μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.8μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.9μM・hrである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも1.0μM・hrである。
【0017】
本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、有効な量は約1mg-約500mgである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、有効な量は約2mg-約400mgである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、有効な量は約10mg-約160mgである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、有効な量は約2mg-約100mgである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、有効な量は約2mg-約50mgである。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、有効な量は約2mg-約20mgである。
【0018】
本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態において、化合物1は経口で投与される。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、有効な量は食物とともに摂取される。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、有効な量は食物なしで摂取される。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、有効な量は1日当たり一度患者に投与される。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、有効な量は1日当たり2回、患者に投与される。本明細書に記載される方法と医薬的使用のいくつかの実施形態では、有効な量は1日当たり3回、患者に投与される。
【0019】
本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は少なくとも0.05μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は少なくとも0.1μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は少なくとも0.2μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。
【0020】
本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は患者の血漿2-AGの濃度を少なくとも2倍増加させる。
【0021】
本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%を化合物1のフラグメントに共有結合させる。
【0022】
本明細書ではさらに、ヒトまたは動物の身体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法で使用される、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物が開示され、組成物の投与は、少なくとも0.05μM・hrの血漿AUC0-infを提供し、あるいは、組成物の投与は、少なくとも0.1μM・hrの血漿AUC0-infを提供し、あるいは、組成物の投与は、少なくとも0.2μM・hrの血漿AUC0-infを提供し、あるいは、組成物の投与は、患者の血漿2-AGの濃度を少なくとも2倍増加させ、あるいは、組成物の投与は、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%を化合物1のフラグメントに共有結合させる。
【0023】
本明細書ではさらに、患者におけるてんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は少なくとも0.05μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。本明細書ではさらに、患者におけるてんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は少なくとも0.1μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。本明細書ではさらに、患者におけるてんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は少なくとも0.2μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。
【0024】
本明細書ではさらに、患者における急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアを処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は、少なくとも0.05μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。本明細書ではさらに、患者における急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアを処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は、少なくとも0.1μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。本明細書ではさらに、患者における急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアを処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は、少なくとも0.2μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。
【0025】
本明細書ではさらに、てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、過敏性腸症候群に関連する腹痛、急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアを処置する方法で使用される化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物が開示され、組成物の投与は、少なくとも0.05μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。本明細書ではさらに、てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、過敏性腸症候群に関連する腹痛、急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアを処置する方法で使用される化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物が開示され、組成物の投与は、少なくとも0.1μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。本明細書ではさらに、てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、過敏性腸症候群に関連する腹痛、急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアを処置する方法で使用される化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物が開示され、組成物の投与は、少なくとも0.2μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。
【0026】
本明細書ではさらに、患者におけるてんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%を化合物1のフラグメントに共有結合させる。
【0027】
本明細書ではさらに、患者における急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアを処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%を化合物1のフラグメントに共有結合させる。
【0028】
本明細書ではさらに、てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、過敏性腸症候群に関連する腹痛、急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアを処置する方法で使用される、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物が開示され、組成物の投与は、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%を化合物1のフラグメントに共有結合させる。
【0029】
本明細書ではさらに、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を使用して、被験体の血漿2-AGの濃度を増加させる方法と医薬的使用が開示され、被験体の血漿2-AGの濃度は少なくとも2倍増加する。いくつかの実施形態では、被験体の血漿2-AGの濃度は少なくとも3倍増加する。いくつかの実施形態では、被験体の血漿2-AGの濃度は少なくとも4倍増加する。いくつかの実施形態では、被験体の血漿2-AGの濃度は少なくとも5倍増加する。いくつかの実施形態では、被験体の血漿2-AGの濃度は少なくとも6倍増加する。いくつかの実施形態では、被験体の血漿2-AGの濃度は少なくとも7倍増加する。いくつかの実施形態では、被験体の血漿2-AGの濃度は少なくとも8倍増加する。いくつかの実施形態では、被験体の血漿2-AGの濃度は少なくとも9倍増加する。いくつかの実施形態では、被験体の血漿2-AGの濃度は少なくとも10倍増加する。
【0030】
本明細書ではさらに、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩の被験体への投与後に被験体のPBMC中で化合物1にMGLLを結合させる方法が開示され、化合物1のフラグメントはPBMC中の少なくとも30%のMGLLと共有結合する。本明細書ではさらに、本明細書で開示される治療の方法のいずれか1つで使用される化合物1またはその薬学的に許容可能な塩が開示され、有効な量の化合物1の投与後、化合物1のフラグメントは、被験体のPBMC中の少なくとも30%のMGLLと共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に被験体からのPBMC中のMGLLの少なくとも40%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に被験体からのPBMC中のMGLLの少なくとも50%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に被験体からのPBMC中のMGLLの少なくとも60%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に被験体からのPBMC中のMGLLの少なくとも70%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に被験体からのPBMC中のMGLLの少なくとも80%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に被験体からのPBMC中のMGLLの少なくとも90%と共有結合する。いくつかの実施形態では、有効な量は約1mg-約500mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約400mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約10mg-約160mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約100mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約50mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約20mgである。いくつかの実施形態では、化合物1は経口で投与される。
【0031】
本明細書ではさらに、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物が開示され、有効な量は約1mg-約500mgである。本明細書ではさらに、炎症または神経障害性疼痛のための医薬組成物が開示され、医薬組成物は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、有効な量は約1mg-約500mgである。本明細書ではさらに、ヒトまたは動物の身体の炎症または神経障害性疼痛の治療方法で使用される医薬組成物が開示され、医薬組成物は有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、有効な量は約1mg-約500mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約400mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約10mg-約160mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約100mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約50mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約20mgである。
【0032】
本明細書ではさらに、てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、有効な量は約1mg-約500mgである。本明細書ではさらに、てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛の処置の方法で使用される医薬組成物が開示され、医薬組成物は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、有効な量は約1mg-約500mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約400mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約10mg-約160mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約100mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約50mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約20mgである。
【0033】
本明細書ではさらに、急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアの治療のための医薬組成物が開示され、医薬組成物は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、有効な量は約1mg-約500mgである。本明細書ではさらに、急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされる疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアの処置の方法で使用される医薬組成物が開示され、医薬組成物は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、有効な量は約1mg-約500mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約400mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約10mg-約160mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約100mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約50mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約20mgである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明の新規な特徴は、とりわけ添付の請求項で説明されている。本発明は、添付の図面と共に精読すると以下の詳細な記載から最も良く理解される。一般的な手法に従って、図面の様々な特徴は同一縮尺ではないことを強調しておく。これに反して、明瞭化のために様々な特徴の寸法が任意に拡大縮小される。以下の図面が含まれている。
図1】化合物1の投薬量(IV投与)に応じたアカゲザルの脳におけるMGLL標的の結合を示す。
図2】ラットにおける化合物1の単回投与後の経時的な効果を示す。MGLL活性(A)、脳の2-AG濃度(B)、および化合物1の濃度(C)に対する、単回投与量の化合物1(3mg/kg、PO、n=3)により誘発された時間依存効果。化合物1の濃度が検出値未満に低下した後に、MGLL活性はほぼ2%/hの平均速度(D)で回復した。1つの代表的な実験に関する結果が示されている。データは平均値±平均値の標準誤差(SEM)として提示される。
図3】ラットの足ホルマリン試験における単回投与量の化合物1の抗侵害受容性効果を示す。単回投与量の化合物1の投与(0.1-10mg/kg、PO、4-4.75時間、n=10)後に、化合物1の濃度(A)は侵害受容性の足を舐める行動の減少(B)、脳のMGLL活性(C)、および脳の2-AG濃度の上昇(D)に関連している。1つの代表的な実験に関する結果が示されている。データは平均値±平均値の標準誤差(SEM)として提示される。*p<0.05、**p<0.01、および***p<0.001は、一元配置分散分析(ANOVA)後のDunnettのポストホックテストによってビヒクルとは著しく異なる。
図4】化合物1によるラットPBMC中のMGLL活性の阻害とラット血漿2-AG濃度の上昇を示す。(A)化合物1(0.03-30mg/kg、PO、4h、1投与量当たりn=3ラット)の単回投与は、0.07mg/kgのED50を有するラットPBMC中のMGLL活性を阻害した。MGLL活性はフルオロホスホナート-ローダミン活性プローブを備えたABPPによってラットPBMC中で観察され、ED50値は対数変換されたデータの非線形回帰によって計算された。(B)化合物1(0.1-10mg/kg、PO、4h、1投与量当たりn=2ラット)の単回投与により、血漿2-AG濃度を最大7倍上昇させた。プロットされたデータは平均値±平均値の標準誤差(SEM)を表す。
図5】化合物1によるヒトPBMC中のMGLL活性の阻害を示す。(A)MGLL活性はフルオロホスホナート-ローダミン活性プローブを用いる活性に基づくタンパク質プロファイリング(ABPP)によってヒトPBMC中で観察された。化合物1(10μM、30min、37°C)を用いる処置により、ヒトPBMC中のMGLL活性が阻害された。カルボキシルエステラーゼ1(CES1)の部分阻害も観察された。(B)MGLL活性は、化合物1(0.3-1000nM、30min、37°C、1ドナー当たりの濃度当たりn=2複製物)で処置された、2人のドナー5569と5392由来のヒト全血から分離されたPBMCライセート中で2-AG加水分解によって測定された。MGLL活性は、47±5nM(平均±標準偏差)の平均IC50値を備える1μMの化合物1によって完全に阻害された。プロットされたデータは平均値±平均値の標準誤差を表す。
図6】PBMC中のエクスビボMGLL媒介性の加水分解を分析するために基質として外因性の2-AGを使用して、ヒト被験体に化合物1を経口投与後のMGLL活性の時間依存的および用量依存的な阻害を示す。
図7】パネルC(10mgのQDx14日)において1日目と13日目に測定された平均の化合物1の血漿濃度を示す。
図8】パネルD(20mgのQDx14日)において1日目と13日目に測定された平均の化合物1の血漿濃度を示す。
図9】1日目の事前投与量ベースラインの2-AGのPBMC媒介性の加水分解対プラセボレシピエントにおける投与後の時間(パネルCとDを組み合わせたもの)の平均パーセントを示す。
図10】1日目の事前投与量ベースラインの2-AGのPBMC媒介性の加水分解対パネルCにおける投与後の時間(10mgのQDx14日)の平均パーセントを示す。
図11】1日目の事前投与量ベースラインの2-AGのPBMC媒介性の加水分解対パネルDにおける投与後の時間(20mgのQDx14日)の平均パーセントを示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
MGLLは、カンナビノイド受容体CB1とCB2の内因性のリガンドである、エンドカンナビノイド2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)の加水分解を触媒する酵素であり、上記受容体はCannabis sativaの精神賦活性成分、Δ9-テトラヒドロカンナビノール(THC)の分子標的である。げっ歯類では、MGLLは、ほとんどの末梢組織と同様にCNS中の主要な2-AGヒドロラーゼであり、CB1、2を介してシグナルに利用可能な2-AGのレベルを制御する原発性の酵素である。
【0036】
CB1は神経系の一次カンナビノイド受容体であり、脳の全体にわたって、および末梢組織中ではより低いレベルで広く分布している。CB1の活性化は、げっ歯類とヒトにおいてTHCと他の外因性のカンナビノイド(エキソカンナビノイド)の神経反応効果の大部分を説明するものである。CB2は主として免疫細胞上で発現され、エキソカンナビノイドの免疫抑制性の効果を媒介する。大麻調製物(例えばSativex(登録商標))、THC(例えば、Marinol(登録商標))、およびカンナビノイドアゴニスト(例えば、Cesamet(登録商標))によるカンナビノイド受容体の直接的な活性化は、疼痛、痙直、睡眠、食欲、および悪心に対する治療上有益な効果を誘発する。
【0037】
2-AG加水分解の生成物であるAAは、シグナル伝達脂質のプロスタノイドファミリーの代謝性前駆体である。MGLLは、げっ歯類の神経系と肝臓と肺を含む選択された末梢組織においてAAとプロスタノイドの産生に寄与する。マウス中のMGLLの遺伝的または薬理学的な不活性化は、カンナビノイド受容体とは無関係のメカニズムによって神経変性のモデルで神経炎症を低下させ、このことはプロスタノイド抑制の関与を示唆している(Nomura, Science, 2011; Chen, Cell Reports, 2012; Piro, Cell Reports, 2012)。
【0038】
本開示は、少なくとも部分的には患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法を対象としており、該方法は、有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)、またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含む。本明細書ではさらに、ヒトまたは動物の身体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法で使用される、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩が開示されている。別の態様において、本明細書では、患者におけるてんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)、またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含む。本明細書ではさらに、てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛を処置する方法で使用される、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩が開示される。別の態様において、本明細書では、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩の投与後に、被験体における血漿2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)の濃度を少なくとも2~10倍増加させるための方法と医薬的使用が開示される。別の態様において、本明細書では、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を使用して、被験体のPBMC中のMGLLの少なくとも50%と結合する方法と医薬的使用が開示される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示された方法と医薬的使用は、約1mg-約500mgの範囲の有効な量の化合物1を必要とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示された方法と医薬的使用は、約1mg-約100mgの範囲の有効な量の化合物1を必要とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示された方法と医薬的使用は、約2mg-約20mgの範囲の有効な量の化合物1を必要とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示された方法と医薬的使用は、化合物1の被験体への投与後に、被験体において約0.2μM・hr-約2.5μM・hrの血漿AUC0-infを供給する化合物1を含む組成物を必要とする。
【0039】
<定義>
明細書と添付の請求項で使用されるように、反対の意味に指定されない限り、次の用語は以下に指定する意味を有する。
【0040】
単数形「a」、「an」、および、「the」は、文脈で別段の定めのない限り、複数の指示物を含んでいる。したがって、例えば、「薬剤」への言及は複数のそうした薬剤を含み、「細胞」への言及は1個以上の細胞(または複数の細胞へ)とその等価物への言及を含む。分子量などの物理的特性、または化学式などの化学的特性に関する範囲が本明細書で使用されているとき、範囲と範囲内の具体的な実施形態の組み合わせと下位の組み合わせがすべて包含されるように意図されている。数値または数値範囲を参照する際の用語「約(about)」とは、参照される数値または数値範囲が実験的な可変性(あるいは統計実験誤差内に)の範囲内の近似値であり、したがってその数値または数値範囲は記載される数値または数値範囲1%~15%の間で変動することを指す。用語「含む(comprising)」(および、関連する用語「comprise」または「comprises」、あるいは「有する(having)」または「including」)は、他の特定の実施形態において、例えば、本明細書に記載される任意の意図されない、どれ、他のある実施形態において、例えば、任意の合成物、組成物、方法、使用、またはプロセスなどの実施形態が、記載された特徴「からなる」または「から本質的になる」こともあるということを除外するものではない。
【0041】
「随意の」または「随意に」とは、後に記載される事象または状況が生じることもあれば生じないこともあること、および本記載が事象または状況が生じた際の例と生じない際の例を含むということを意味する。例えば、「随意に置換したアリール」とは、アリールラジカルが置換されたり置換されなかったりすること、および、本記載が置換されたアリールラジカルと置換を有していないアリールラジカルの両方を含むことを意味している。
【0042】
本明細書で使用されるように、「処置」または「処置する」または「緩和する」または「軽減する」は本明細書では交換可能に使用される。こうした用語は、限定されないが、治療の有用性および/または予防的な利益を含む、有益な結果または望ましい結果を得るための手法を指す。「治療効果」は、処置されている基礎疾患の根絶または寛解を意味する。同様に、治療効果は、患者がまだ基礎疾患に罹っているにもかかわらず患者で改善が観察されるように、基礎疾患に関連する生理的な症状の1つ以上の根絶または寛解により達成される。予防的な利益について、組成物は、たとえ疾患の診断がなされていなくても、特定の疾患を発症させるリスクのある患者、または疾患の生理的な症状の1つ以上を報告した患者に投与される。
【0043】
いくつかの実施形態では、「被験体」と「患者」は交換可能に使用される。いくつかの実施形態において、「被験体」は健康な個体を指す。他の実施形態では、「被験体」は治療を必要とする患者を指す。いくつかの実施形態において、「被験体」はヒトまたは動物、特に哺乳動物を指す。いくつかの実施形態において、「被験体」はヒトを指す。いくつかの実施形態において、「被験体」はヒト以外の哺乳動物を指す。
【0044】
「被験体群」は、関連する薬物動態学的パラメータの統計的に有意な平均測定値を算出するのに十分な数の被験体を抱えている。
【0045】
1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラート(化合物1)は、MGLLの不可逆的な阻害剤である。代替的な名称としては、限定されないが、1-ピペラジンカルボン酸、4-[[2-(1-ピロリジニル)-4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル]-2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチルエステル;1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-{[2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}ピペラジン-1-カルボキシラート;および、2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル4-{[2-(1-ピロリジニル)-4-(トリフルオロメチル)フェニル]メチル}-1-ピペラジンカルボン酸塩が挙げられる。化合物1は以下によって表される構造を有する:
【0046】
【化1】
【0047】
化合物1の調製はWO2013/103973に開示され、その内容は参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0048】
いくつかの実施形態では、化合物1の薬学的に許容可能な塩は塩酸塩である。さらなる実施形態では、化合物1の薬学的に許容可能な塩はモノ塩酸塩である。
【0049】
いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、MGLLに共有結合する。いくつかの実施形態では、フラグメントは次のとおりである:
【0050】
【化2】
【0051】
<方法>
【0052】
<神経障害性疼痛と炎症>
MGLL阻害剤は、神経障害性疼痛のモデルを含む疼痛の複数のげっ歯類モデルで効果的である(Kinsey, JPET, 2009)。MGLL阻害剤はさらに、複数の前臨床モデルにおいて疾患と炎症を減少させる。多発性硬化症のマウス実験的自己免疫性脳脊髄炎モデルにおいて、MGLL阻害は疾患の重症度を低下させ、脱髄を防ぎ、および炎症を低減させた(Bernal-Chico, Glia, 2015)。
【0053】
本明細書では、患者の疼痛または炎症を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約500mgである。いくつかの実施形態では、治療法は疼痛向けである。いくつかの実施形態では、治療法は神経障害性疼痛向けである。いくつかの実施形態では、治療法は炎症向けである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約400mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約10mg-約160mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約20mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は本明細書に記載された群から選択される。いくつかの実施形態では、有効な量は経口で投与される。
【0054】
本明細書では、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約500mgである。いくつかの実施形態では、治療法は神経障害性疼痛向けである。いくつかの実施形態では、治療法は炎症向けである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約400mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約10mg-約160mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約20mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は本明細書に記載された群から選択される。いくつかの実施形態では、有効な量は経口で投与される。
【0055】
本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも2倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも3倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも4倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも5倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも6倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも7倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも8倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも9倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも10倍増加する。いくつかの実施形態では、有効な量は約1mg-約500mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約400mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約10mg-約160mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約20mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は本明細書に記載された群から選択される。いくつかの実施形態では、治療法は神経障害性疼痛向けである。いくつかの実施形態では、治療法は炎症向けである。いくつかの実施形態では、有効な量は経口で投与される。
【0056】
本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも40%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも50%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも60%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも70%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも80%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも90%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも95%と共有結合する。いくつかの実施形態では、有効な量は約1mg-約500mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約400mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約10mg-約160mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約100mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約50mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約20mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は本明細書に記載された群から選択される。いくつかの実施形態では、治療法は神経障害性疼痛向けである。いくつかの実施形態では、治療法は炎症向けである。いくつかの実施形態では、有効な量は経口で投与される。
【0057】
本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.05μM・hrである。本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.01μM・hrである。本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.1μM・hrである。本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.2μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.3μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.4μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.5μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.6μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.7μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.8μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.9μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも1.0μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも1.5μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも2.0μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも2.5μM・hrである。いくつかの実施形態では、有効な量は約1mg-約500mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約400mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約10mg-約160mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約100mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約50mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約20mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は本明細書に記載された群から選択される。いくつかの実施形態では、治療法は神経障害性疼痛向けである。いくつかの実施形態では、治療法は炎症向けである。いくつかの実施形態では、有効な量は経口で投与される。
【0058】
本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.05μM・hrである。本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.01μM・hrである。本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.1μM・hrである。本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.2μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.3μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.4μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.5μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.6μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.7μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.8μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも0.9μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも1.0μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも1.5μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも2.0μM・hrである。いくつかの実施形態では、化合物1の定常状態の血漿AUC0-infは有効な量の投与後、少なくとも2.5μM・hrである。いくつかの実施形態では、有効な量は約1mg-約500mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約400mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約10mg-約160mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約100mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約50mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約20mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は本明細書に記載された群から選択される。いくつかの実施形態では、治療法は神経障害性疼痛向けである。いくつかの実施形態では、治療法は炎症向けである。いくつかの実施形態では、有効な量は経口で投与される。
【0059】
本明細書ではさらに、被験体の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法がさらに開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量の投与後に:(a)患者の血漿2-AGの濃度は少なくとも2倍増加し、および、(b)化合物1のフラグメントは、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%と共有結合する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも3倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも4倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも5倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも6倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも7倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも8倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも9倍増加する。いくつかの実施形態において、患者の血漿2-AGの濃度は、有効な量の投与後に少なくとも10倍増加する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも40%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも50%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも60%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも70%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも80%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも90%と共有結合する。いくつかの実施形態では、化合物1のフラグメントは、有効な量の投与後に、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも95%と共有結合する。いくつかの実施形態では、有効な量は約1mg-約500mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約400mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約10mg-約160mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約100mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約50mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約20mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は本明細書に記載された群から選択される。いくつかの実施形態では、治療法は神経障害性疼痛向けである。いくつかの実施形態では、治療法は炎症向けである。いくつかの実施形態では、有効な量は経口で投与される。
【0060】
本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約500mgである。いくつかの実施形態では、治療法は神経障害性疼痛向けである。いくつかの実施形態では、治療法は炎症向けである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約400mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約10mg-約160mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約100mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約50mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は約2mg-約20mgである。いくつかの実施形態では、有効な量は本明細書に記載された群から選択される。いくつかの実施形態では、組成物は経口で投与される。
【0061】
本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は少なくとも0.05μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は少なくとも0.01μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は少なくとも0.1μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は少なくとも0.2μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。いくつかの実施形態では、組成物の投与は、少なくとも0.3μM・hr、少なくとも0.4μM・hr、少なくとも0.5μM・hr、少なくとも0.6μM・hr、少なくとも0.7μM・hr、少なくとも0.8μM・hr、少なくとも0.9μM・hr、少なくとも1.0μM・hr、少なくとも1.1μM・hr、少なくとも1.2μM・hr、少なくとも1.3μM・hr、少なくとも1.4μM・hr、少なくとも1.5μM・hr、少なくとも1.6μM・hr、少なくとも1.7μM・hr、少なくとも1.8μM・hr、少なくとも1.9μM・hr、少なくとも2.0μM・hr、少なくとも2.1μM・hr、少なくとも2.2μM・hr、少なくとも2.3μM・hr、少なくとも2.4μM・hr、少なくとも2.5μM・hr、少なくとも2.6μM・hr、少なくとも2.7μM・hr、少なくとも2.8μM・hr、少なくとも2.9μM・hr、または少なくとも3.0μM・hrの血漿AUC0-infをもたらす。いくつかの実施形態では、組成物は、約1mgから約500mgの化合物1またはその薬学的に許容可能な塩まで含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約2mgから約400mgの化合物1またはその薬学的に許容可能な塩まで含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約10mgから約160mgの化合物1またはその薬学的に許容可能な塩まで含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約2mgから約20mgの化合物1またはその薬学的に許容可能な塩まで含む。いくつかの実施形態では、組成物は経口で投与される。
【0062】
本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は患者の血漿2-AGの濃度を少なくとも2倍増加させる。いくつかの実施形態では、組成物の投与は患者の血漿2-AGの濃度を、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、または少なくとも10倍増加させる。いくつかの実施形態では、組成物は、約1mgから約500mgの化合物1またはその薬学的に許容可能な塩まで含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約2mgから約400mgの化合物1またはその薬学的に許容可能な塩まで含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約10mgから約160mgの化合物1またはその薬学的に許容可能な塩まで含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約2mgから約20mgの化合物1またはその薬学的に許容可能な塩まで含む。いくつかの実施形態では、組成物は経口で投与される。
【0063】
本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は、患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%を化合物1のフラグメントに共有結合させる。いくつかの実施形態では、組成物の投与は、患者からのPBMC中の少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または少なくとも95%のMGLLを、化合物1のフラグメントに共有結合させる。いくつかの実施形態では、組成物は、約1mgから約500mgの化合物1またはその薬学的に許容可能な塩まで含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約2mgから約400mgの化合物1またはその薬学的に許容可能な塩まで含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約10mgから約160mgの化合物1またはその薬学的に許容可能な塩まで含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約2mgから約20mgの化合物1またはその薬学的に許容可能な塩まで含む。いくつかの実施形態では、組成物は経口で投与される。
【0064】
本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は、(a)患者の血漿2-AGの濃度を少なくとも2倍増加させ、および(b)患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%を化合物1のフラグメントに共有結合させる。
【0065】
本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は(a)少なくとも0.05μM・hrの血漿AUC0-infを提供し、(b)患者の血漿2-AGの濃度を少なくとも2倍増加させ、および、(c)患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%を化合物1のフラグメントに共有結合させる。本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は(a)少なくとも0.01μM・hrの血漿AUC0-infを提供し、(b)患者の血漿2-AGの濃度を少なくとも2倍増加させ、および、(c)患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%を化合物1のフラグメントに共有結合させる。本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は(a)少なくとも0.1μM・hrの血漿AUC0-infを提供し、(b)患者の血漿2-AGの濃度を少なくとも2倍増加させ、および、(c)患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%を化合物1のフラグメントに共有結合させる。本明細書ではさらに、患者の炎症または神経障害性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を患者に投与する工程を含み、組成物の投与は(a)少なくとも0.2μM・hrの血漿AUC0-infを提供し、(b)患者の血漿2-AGの濃度を少なくとも2倍増加させ、および、(c)患者からのPBMC中のMGLLの少なくとも30%を化合物1のフラグメントに共有結合させる。
<急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、および末梢神経障害によって引き起こされる疼痛>
【0066】
MGLL阻害剤は、急性疼痛(Long, Nature Chemical Biology, 2009)、炎症性疼痛(Anderson, Neuropharmacology, 2013)、癌性疼痛(Khasabova, Pharmacology Research, 2011)、および化学療法により誘発された末梢神経障害によって引き起こされた疼痛(Guindon, Pharmacology Research, 2013)のモデルを含む疼痛のいくつかのげっ歯類モデルにおいて有効性を示している。
【0067】
いくつかの実施形態において、本明細書では、患者の急性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、本明細書では、患者の急性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約100mgである。いくつかの実施形態において、患者の炎症性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、患者の炎症性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約100mgである。いくつかの実施形態において、患者の癌性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、患者の癌性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約100mgである。いくつかの実施形態において、末梢神経障害によって引き起こされた患者の疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、末梢神経障害によって引き起こされた患者の疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約100mgである。本明細書ではさらに、約1mg-約100mgの投与量の投与を随意に含む、急性疼痛の処置方法で使用される化合物1またはその薬学的に許容可能な塩が開示される。
<中枢性疼痛>
【0068】
中枢性疼痛は、中枢神経系の病変または機能不全によって引き起こされた神経障害性疼痛であり、例えば、卒中後の多発性硬化症、視神経脊髄炎、特発性の炎症性の横断性脊髄炎、脊髄損傷、上腕の放射状の疼痛症候群、および中央の頭蓋顔面痛である。エキソカンナビノイドは、多発性硬化症に関連する中枢性疼痛において活性を実証した。CB1アゴニスト デルタ-9-テトラヒドロカンナビノールとカンナビジオール(別の大麻由来のアルコール)を含むTHC/CBDを口腔粘膜スプレーとして使用するMSと中枢性疼痛を抱える4週間の無作為化された二重盲検のプラセボ対照の並行群間試験は、疼痛(NRS-11)と睡眠障害の平均強度を減少する際に活性な薬剤がプラセボよりも優れていたことを示した(Rog, Neurology, 2005, 65(6), 812-9)。同じTHC/CBD調製は、二段階設計を利用して中枢神経障害性疼痛を患う大きな集団のMS患者で研究され、この研究の第2段階では、PainNRS-11と睡眠品質で改善が見られたように(Langford, J Neurol, 2013, 260(4), 984-97)、治療成功期間(主要評価項目)は統計的に好意的なTHC/CBDであった、加えて、THCと構造上関連する合成のCB1アゴニストであるナビロンは、MSにより誘発された中枢神経障害性疼痛において有効性を示した(Turcotte, Pain Med, 2015, 16(1), 149-59)。中枢性疼痛におけるエキソカンナビノイドに関するいくつかの研究は活性を示しており、このことはMGLL阻害剤も中枢性疼痛の処置で有効性を備えていることを示唆している。
【0069】
いくつかの実施形態において、本明細書では、患者の中枢性疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、患者の中枢性疼痛を処置する方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約100mgである。本明細書ではさらに、約1mg-約100mgの投与量の投与を随意に含む、中枢性疼痛の処置方法で使用される化合物1またはその薬学的に許容可能な塩が開示される。
<線維筋痛>
【0070】
線維筋痛(FM)は、拡散性の身体疼痛と圧力異痛症の存在の存在を特徴とする一般的な慢性の特発性の疾患である。デュロキセチンとプレガバリンは、FMの疼痛の処置のために特異的に標識され、アミトリプチリンのような三環系抗うつ薬は、FM処置には特異的に標識されないが第一選択薬剤である。FMについては明確な形では病理学的に理解されておらず、実証された前臨床モデルはない。しかしながら、FMのエキソカンナビノイドに関するいくつかの研究は活性を示しており、これはMGLL阻害剤がFMの処置でも有効性持ち得ることを示唆している。疼痛の尺度(例えばNRS-11 疼痛VAS)と、FMによって影響を受けたいくつかの日常生活動作の制限を測定する線維筋痛の影響に関する質問表(FIQ)は、FM臨床試験において薬物の活性を実証した(Burckhardt, J Rheumatol, 1991, 18(5), 728-33; Mease, J Rheumatol, 2008, 35(3), 502-14)。疼痛、凝り、幸福、リラクゼーション、および眠気のような一連の疾患の症状に対する大麻の効果を識別するために、スペイン人の大麻使用者と非使用者のFM患者に関する調査が行われ、認められた緩和は、疼痛、睡眠障害、凝り、気分障害、および不安で共通していた(Fiz, PLoS One, 2011, 6(4), e18440)。8週間にわたる40人の患者の研究では、プラセボと比較して、エキソカンナビノイドナビロンは、10cmのVASで測定された疼痛を改善し、不安のFIQ範囲とFIQ合計点数を改善した(Skrabek, J Pain, 2008, 9(2), 164-73)。31人の患者の研究では、アミトリプチリンナビロンと比較して、睡眠指数(不眠重症度指数)を改善し、疼痛の尺度(マッギール疼痛質問表)とFIQ(Ware, Anesth Analg, 2010, 110(2), 604-10)で非劣性であると判断された。
【0071】
いくつかの実施形態において、患者の線維筋痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、患者の線維筋痛を処置する方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約100mgである。本明細書ではさらに、随意に約1mgから約100mgの投与量を投与する工程を含む線維筋痛の処置方法で使用される化合物1またはその薬学的に許容可能な塩が開示される。
【0072】
<片頭痛>
片頭痛は頭と顔面の疼痛の一般的なの突発性障害である。片頭痛発作は、NSAID、アセトアミノフェン、様々なトリプタン(例えばスマトリプタン)、および鎮吐薬で迅速に処置することができるが、片頭痛患者のなかには既存の処置オプションに反応しない疼痛を抱えている人もいる。データによれば、エンドカンナビノイドの経路が片頭痛に関連している可能性がある。慢性片頭痛と潜在的な鎮痛性の使い過ぎによる頭痛を持っている患者では、CSFサンプルは、健康な対象と比較して、高いレベルのエンドカンナビノイドパルミトイルエタノールアミドと低いレベルのアナンダミドを示した(Sarchielli, Neuropsychopharmacology, 2007, 32(6), 1384-90)。加えて、片頭痛という一時診断を受けた大麻を使用する診療所に参加している患者のレトロスペクティブなチャート調査によれば、大麻治療を開始後に片頭痛の頻度の減少が見られ(Rhyne, Pharmacotherapy, 2016)、このことはMGLL阻害剤が片頭痛の処置でも有効性を有し得ることを示唆している。
【0073】
いくつかの実施形態において、本明細書では、患者の片頭痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含む。いくつかの実施形態において、患者の片頭痛を処置する方法は、有効な量の化合物1またはその薬学的に許容可能な塩を患者に投与する工程を含み、有効な量は約1mg-約100mgである。本明細書ではさらに、随意に約1mgから約100mgの投与量を投与する工程を含む片頭痛の処置方法で使用される化合物1またはその薬学的に許容可能な塩が開示される。
【0074】
<鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作>
血管閉塞性有痛性発作は、鎌状赤血球症(SCD)、即ち成体型ヘモグロビンベータ遺伝子の突然変異による遺伝性疾患を持つ患者における、マイクロキャピラリーの閉塞及び虚血性疼痛により変更された、赤血球(RBC)のレオロジーの結果であると考えられている。SCDにおける血管閉塞性有痛性発作は典型的に、経口又は静脈内用のオピオイド鎮痛薬により処置され;慢性オピオイドは成人患者の半分に使用され得る。神経障害性疼痛は年長者に生じ得、痛覚過敏症と異痛症により明らかとなり;時に慢性神経障害性疼痛用の薬がこのような患者に使用される。ロンドンにおけるSCDを患う患者に関する調査は、質問表の回答者の36%が、SCDに関連する症状(主として疼痛)を和らげるために、昨年に大麻を使用したことを確認した(Howard, Br J Haematol, 2005, 131(1), 123-8)。加えて、ヒト鎌状ヘモグロビンを発現するマウスの痛覚関連行動及び神経化学的変化は、カンナビノイド受容体アゴニストCP-55940により著しく改善された(Kohli, Blood, 2010, 116(3), 456-65)。このデータは、MGLL阻害剤がSCDにおける血管閉塞性有痛性発作を処置するための潜在的な治療薬であることを示唆している。
【0075】
幾つかの実施形態において、本明細書には、必要とする患者の鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含む。幾つかの実施形態において、必要とする患者の鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作を処置する方法であって、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含み、ここで、有効な量は約1mg~約100mgである。また本明細書には、約1mg~約100mgの用量を投与する工程を随意に含む、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作を処置する方法に使用するための、化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩も開示される。
【0076】
<多発性硬化症の対症療法>
全ての亜型の多発性硬化症(MS)患者はほぼ全員、痙縮、疼痛、睡眠障害、膀胱機能不全、及び疲労の1以上の症状を有している。疾患修飾治療は症状を改善しない。痙縮は、MS患者の80%以上に影響を及ぼし;34%が中程度、重度、又は完全な痙縮を有している。重度の痙縮は、ケアのコストとレベルに関連し、MSにおける生活の質とは独立して関連している。近年における2つの総説が、MSの痙縮と疼痛の処置のためにエキソカンナビノイド(exocannabinoids)の使用を支持している(Whiting, JAMA, 2015, 313(24), 2456-2473; Hill, JAMA, 2015, 313(24), 2474-83)。
【0077】
エキソカンナビノイド調製物は、多発性硬化症に関連した痙縮用に承認された治療薬である。Sativex、即ち、CBアゴニストTHCと、別の大麻植物由来のアルコール(カンナビジオール)との口腔粘膜噴霧混合物は、自己報告された痙縮に関連する症状を減少させることが示された。無作為化退薬設計を用いたSativexの重要な試験において、痙攣頻度、痙縮による不眠、被験体が受ける変化の全体的な影響、介護者が受ける変化の全体的な影響、及び医師が受ける変化の全体的な影響におけるSativexの継続による改善が存在した。他の臨床試験は、多発性硬化症による痙縮において様々なエキソカンナビノイドの活性を示した(Zajicek, Lancet, 2003, 362(9395), 1517-26; Collin, Eur J Neurol, 2007, 14(3), 290-6; Collin, Neurol Res, 2010. 32(5); 451-9)。このような平行したグループ研究は、MGLLがMSにおいて痙縮に利益をもたらすことを示すために使用され得る、臨床試験設計及びエンドポイントを例示する。
【0078】
幾つかの実施形態において、本明細書には、必要とする患者の鎌状赤血球症に関連する痙縮又は疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含む。幾つかの実施形態において、必要とする患者の鎌状赤血球症に関連する痙縮又は疼痛を処置する方法であって、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含み、ここで、有効な量は約1mg~約100mgである。また本明細書には、約1mg~約100mgの用量を投与する工程を随意に含む、鎌状赤血球症に関連する痙縮又は疼痛を処置する方法に使用するための、化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩も開示される。
【0079】
<機能性胸痛>
機能性胸痛、時に非GERD、非心臓性胸痛と称されるものは、上部GI構造の不快感が胸部に知覚される、機能性の胃腸障害である。他の処置可能な疾病を除外するために医療資源を消耗することに加えて、機能性胸痛は患者に窮迫を引き起こす。これは、三環系抗鬱薬又はセロトニン・ノルエピネフリン再取込み阻害剤により処置され得るが、全ての患者がそれに応答するとは限らない。GI過敏症に起因する症候群である、機能性胸痛を患う患者において、エキソカンナビノイドドロナビノールは胸部痛症状を改善し、且つ、プラセボ対照の4週の研究において食道のバルーン膨張に対する感覚閾値を上昇させ(Malik, Dis Esophagus, 2016, online pub. DOI: 10.1111/dote.12455)、このことは、MGLL阻害剤が、機能性胸痛の処置においても効果を有し得ることを示唆している。
【0080】
幾つかの実施形態において、本明細書には、必要とする患者の機能性胸痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含む。幾つかの実施形態において、必要とする患者の機能性胸痛を処置する方法であって、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含み、ここで、有効な量は約1mg~約100mgである。また本明細書には、約1mg~約100mgの用量を投与する工程を随意に含む、機能性胸痛を処置する方法に使用するための、化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩も開示される。
【0081】
<関節リウマチ及び変形性関節症>
CB受容体とCB受容体は、関節リウマチ(RA)及び変形性関節症(OA)の患者の滑膜に存在することが分かった。エンドカンナビノイド、アナンダミド、及び2-AGは、正常ボランティアではなく、RA及びOAの患者の滑液中に確認された(Richardson, Arthritis Res Ther, 2008, 10(2), R43)。加えて、ナビキシモルス(THC/CBDの口腔粘膜噴霧)による、小程度のRA患者の試験は、安静時運動中の疼痛の改善、睡眠の改善、28の関節における標準のRA疾患活動スコア(DAS28)の改善を示した(Blake, Rheumatology (Oxford), 2006, 45(1), 50-2)。これらのデータは、MGLLがRA及びOAにおける疼痛及び炎症の処置に重要な治療標的であり得ると予測している。
【0082】
幾つかの実施形態において、本明細書には、必要とする患者の関節リウマチ又は変形性関節症を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含む。幾つかの実施形態において、必要とする患者の関節リウマチ又は変形性関節症を処置する方法であって、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含み、ここで、有効な量は約1mg~約100mgである。
【0083】
幾つかの実施形態において、本明細書には、必要とする患者の関節リウマチ疼痛又は変形性関節症疼痛を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含む。幾つかの実施形態において、必要とする患者の関節リウマチ疼痛又は変形性関節症疼痛を処置する方法であって、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含み、ここで、有効な量は約1mg~約100mgである。また本明細書には、約1mg~約100mgの用量を投与する工程を随意に含む、関節リウマチ又は変形性関節症を処置する方法に使用するための、化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩も開示される。
【0084】
<アルツハイマー病>
アルツハイマー病(AD)は、米国で~530万人々に影響を及ぼす、認知症の最も一般的な原因である。興奮と攻撃性は、認知症の患者の施設収容に関する危険要因である。エキソカンナビノイドドロナビノールは食欲不振を改善し、AD患者の興奮を減らし(Volicer, Int J Geriatr Psychiatry, 1997, 12(9) 913-9)、及びAD患者の夜間興奮を弱めた(Walther, J Clin Psychopharmacol, 2011, 31(2), 256-8)。認知症及び興奮がある選択されたAD患者に関する、平行グループ研究又はクロスオーバー研究の何れかにおいて、MGLL阻害剤が試験され得る。例として、CIT-AD試験は、9週間にわたりプラセボ又はシタロプラムの何れかに加えて心理社会的な介入へと無作為化された患者における興奮を測定した。
【0085】
幾つかの実施形態において、本明細書には、必要とする患者のアルツハイマー病に関連する興奮又は攻撃性を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含む。幾つかの実施形態において、必要とする患者のアルツハイマー病に関連する興奮又は攻撃性を処置する方法であって、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含み、ここで、有効な量は約1mg~約100mgである。また本明細書には、約1mg~約100mgの用量を投与する工程を随意に含む、アルツハイマー病に関連する興奮又は攻撃性を処置する方法に使用するための、化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩も開示される。
【0086】
<機能性ディスペプシア>
機能性ディスペプシア(FD)は、診療において遭遇される最も一般的な胃腸障害の1つである。様々な病態生理学的機構は、FDにおける症状の生成の根底にあると提唱されてきており、該症状は、中枢又は末梢性感作、軽度の炎症性状態、胃腸ホルモン分泌の変化、遺伝性素因、及び異常な胃排出又は胃調節による内臓の過敏症を含む。健康なヒトにおける胃調節は、CB1受容体アンタゴニストであるリモナバンの投与により阻害される(Ameloot, Aliment Pharmacol Ther, 2010, 31(10), 1123-31)。加えて、研究は、エンドカンナビノイドシステムの機能がFD患者において変更されるという仮説を支持しており;従って、CB1受容体を次々に活性化する、2-AGの上昇によるMGLLの阻害は、胃調節を増大させ、機能性ディスペプシアの症状を和らげると推測される(Ly, Psychother Psychosom, 2015, 84(3), 149-58)。
【0087】
幾つかの実施形態において、本明細書には、必要とする患者の機能性ディスペプシアを処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含む。幾つかの実施形態において、必要とする患者の機能性ディスペプシアを処置する方法であって、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含み、ここで、有効な量は約1mg~約100mgである。また本明細書には、約1mg~約100mgの用量を投与する工程を随意に含む、機能性ディスペプシアを処置する方法に使用するための、化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩も開示される。
【0088】
<炎症性腸疾患>
炎症性腸疾患(IBD)は、消化管の全て又は一部の慢性炎症に関係する。IBDは主として潰瘍性大腸炎とクローン病を含む。その両方は通常、重度の下痢症、疼痛、疲労、及び体重減少に関係する。IBDは衰弱性(debilitating)であり得、時には命にかかわる合併症へと通じる。MGLLの阻害は、IBDのマウスモデルにおいて保護的であった(Alhouayek, FASEB, 2011, 2711-2721)。
【0089】
幾つかの実施形態において、本明細書には、必要とする患者の炎症性腸疾患を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含む。幾つかの実施形態において、必要とする患者の炎症性腸疾患を処置する方法であって、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含み、ここで、有効な量は約1mg~約100mgである。また本明細書には、約1mg~約100mgの用量を投与する工程を随意に含む、炎症性腸疾患を処置する方法に使用するための、化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩も開示される。
【0090】
<骨格筋挫傷>
骨格筋挫傷は、筋肉に対する直接的で、鈍的な圧縮力を示す。挫傷は、最も一般的なスポーツ関連の損傷の1つである。挫傷の重症度は、単なる皮膚挫傷から、筋肉及び骨の挫傷、内臓挫傷にまで及ぶ。MGLLの阻害は、ラット骨格筋挫傷モデルの抗炎症効果を実証した(Jiang, European Journal of Pharmacology, 2015, online pub. dx.doi.org/10.1016)。
【0091】
幾つかの実施形態において、本明細書には、必要とする患者の骨格筋挫傷を処置する方法が開示され、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含む。幾つかの実施形態において、必要とする患者の骨格筋挫傷を処置する方法であって、該方法は、有効な量の化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩を、必要とする患者に投与する工程を含み、ここで、有効な量は約1mg~約100mgである。また本明細書には、約1mg~約100mgの用量を投与する工程を随意に含む、ヒト又は動物の身体の骨格筋挫傷を処置する方法に使用するための、化合物1、或いはその薬学的に許容可能な塩も開示される。
【0092】
<付加的な方法>
本明細書には、必要とする患者における炎症又は神経障害性疼痛の処置のための治療効力を最適化する方法が開示され、該方法は、(a)化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を、必要とする患者に投与する工程;(b)患者における血漿2-AGの濃度を測定する工程;及び(c)血漿2-AGの濃度により示されるように、増加量又は減少量の化合物1を投与する工程を含む。また本明細書には、患者における炎症又は神経障害性疼痛の処置のための治療効力を最適化する方法に使用するための、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩が開示され、前記方法は、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を、必要とする患者に投与する工程;(b)患者における血漿2-AGの濃度を測定する工程;及び(c)血漿2-AGの濃度により示されるように、増加量又は減少量の化合物1を投与する工程を含む。
【0093】
本明細書には、必要とする患者における炎症又は神経障害性疼痛の処置のための治療効力を最適化する方法が開示され、該方法は、(a)化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を、必要とする患者に投与する工程;(b)患者からのPBMCにおける化合物1のフラグメントに共有結合されるMGLLのパーセンテージを測定する工程;及び(c)血漿中の化合物1のフラグメントに共有結合されるMGLLのパーセンテージにより示されるように、増加量又は減少量の化合物1を投与する工程を含む。また本明細書には、患者における炎症又は神経障害性疼痛の処置のための治療効力を最適化する方法に使用するための、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩が開示され、前記方法は、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物を、必要とする患者に投与する工程;(b)患者からのPBMCにおける化合物1のフラグメントに共有結合されるMGLLのパーセンテージを測定する工程;及び(c)血漿中の化合物1のフラグメントに共有結合されるMGLLのパーセンテージにより示されるように、増加量又は減少量の化合物1を投与する工程を含む。
【0094】
本明細書には、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩を用いて、被験体における血漿2-AGの濃度を増大させる方法が開示され、被験体における血漿2-AGの濃度は、少なくとも2倍増大される。また本明細書には、被験体における血漿2-AGの濃度を増大させる治療方法に使用するための、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩が開示され、血漿2-AGの濃度は有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩を投与することにより増大され、被験体における血漿2-AGの濃度は、少なくとも2倍増大される。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AGの濃度は、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、又は少なくとも10倍増大される。幾つかの実施形態において、有効量は、約1mg~約500mgの化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩である。幾つかの実施形態において、有効量は、約2mg~約400mgの化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩である。幾つかの実施形態において、有効量は、約10mg~約160mgの化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩である。幾つかの実施形態において、有効量は、約2mg~約20mgの化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩である。幾つかの実施形態において、有効量は経口投与される。
【0095】
また本明細書には、被験体への有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後の被験体のPBMCにおいてMGLLと化合物1とを結合する方法が開示され、化合物1のフラグメントは、PBMCにおいて少なくとも30%のMGLLに共有結合される。また本明細書には、本明細書に開示される治療方法の何れか1つに使用するための、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩が開示され、被験体への有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、化合物1のフラグメントは、被験体のPBMCにおいて少なくとも30%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、化合物1のフラグメントは、PBMCにおいて少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%または少なくとも95%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、有効量は、約1mg~約500mgの化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩である。幾つかの実施形態において、有効量は、約2mg~約400mgの化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩である。幾つかの実施形態において、有効量は、約10mg~約160mgの化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩である。幾つかの実施形態において、有効量は、約2mg~約20mgの化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩である。幾つかの実施形態において、有効量は経口投与される。
【0096】
<投与量及び血漿AUC>
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mg、約360mg、約370mg、約380mg、約390mg、約400mg、約410mg、約420mg、約430mg、約440mg、約450mg、約460mg、約470mg、約480mg、約490mg、又は約500mgであり、それらにおける増加量も含む。
【0097】
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約500mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約450mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約400mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約350mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約300mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約250mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約200mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約150mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約100mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約50mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約25mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約15mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約400mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約350mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約300mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約250mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約200mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約150mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約100mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約50mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約25mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約300mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約250mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約200mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約160mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約100mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約75mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約50mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約25mgである。
【0098】
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、経口投与される。幾つかの実施形態において、有効量は食物と共に摂取される。幾つかの実施形態において、有効量は食物無しで摂取される。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、1日1回投与される。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、1日2回投与される。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、1日3回投与される。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、1日4回投与される。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、2日に1回投与される。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、3日に1回投与される。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、4日に1回投与される。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、5日に1回投与される。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、6日に1回投与される。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、週に1回投与される。
【0099】
幾つかの実施形態において、血液サンプルは、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与の後の被験体から採取される。幾つかの実施形態において、血液サンプルは化合物1の定量化のために分析される。
【0100】
幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.05μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.01μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.1μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.2μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.3μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.4μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.5μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.6μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.7μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.8μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.9μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも1.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも1.2μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも1.4μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも1.6μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも1.8μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも2.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも2.2μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも2.4μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも2.6μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも2.8μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも3.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。
【0101】
幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.01μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.05μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.1μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.15μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.2μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.3μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.4μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.5μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.7μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約1.0μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.01μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.05μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.1μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.15μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.2μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.3μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.4μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.5μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.7μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約1.0μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.01μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.05μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.1μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.15μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.2μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.3μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.4μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.5μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.7μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約1.0μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の血漿AUC0-infをもたらす。
【0102】
幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.05μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.01μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.1μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.2μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.3μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.4μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.5μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.6μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.7μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.8μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも0.9μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも1.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも1.2μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも1.4μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも1.6μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも1.8μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも2.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも2.2μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも2.4μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも2.6μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも2.8μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、少なくとも3.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。
【0103】
幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.01μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.05μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.1μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.15μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.2μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.3μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.4μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.5μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.7μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約1.0μM・hr~約3.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.01μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.05μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.1μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.15μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.2μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.3μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.4μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.5μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.7μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約1.0μM・hr~約2.5μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.01μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.05μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.1μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.15μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.2μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.3μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.4μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.5μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約0.7μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、約1.0μM・hr~約2.0μM・hrである化合物1の定常状態の血漿AUC0-infをもたらす。
【0104】
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも0.05μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも0.01μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも0.1μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも0.2μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも0.3μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも0.4μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも0.5μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも0.6μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも0.7μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも0.8μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも0.9μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも1.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも1.2μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも1.4μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも1.6μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも1.8μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも2.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも2.2μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも2.4μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも2.6μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも2.8μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、少なくとも3.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。
【0105】
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.01μM・hr~約3.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.05μM・hr~約3.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.1μM・hr~約3.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.15μM・hr~約3.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.2μM・hr~約3.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.3μM・hr~約3.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.4μM・hr~約3.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.5μM・hr~約3.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.7μM・hr~約3.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約1.0μM・hr~約3.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.01μM・hr~約2.5μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.05μM・hr~約2.5μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.1μM・hr~約2.5μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.15μM・hr~約2.5μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.2μM・hr~約2.5μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.3μM・hr~約2.5μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.4μM・hr~約2.5μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.5μM・hr~約2.5μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.7μM・hr~約2.5μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約1.0μM・hr~約2.5μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.01μM・hr~約2.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.05μM・hr~約2.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.1μM・hr~約2.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.15μM・hr~約2.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.2μM・hr~約2.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.3μM・hr~約2.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.4μM・hr~約2.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.5μM・hr~約2.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約0.7μM・hr~約2.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、約1.0μM・hr~約2.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。
【0106】
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、ヒト被験体群において、被験体への化合物1の投与後、約0.01μM・hr、約0.05μM・hr、約0.1μM・hr、約0.15μM・hr、約0.2μM・hr、約0.3μM・hr、約0.4μM・hr、約0.5μM・hr、約0.6μM・hr、約0.7μM・hr、約0.8μM・hr、約0.9μM・hr、約1.0μM・hr、約1.1μM・hr、約1.2μM・hr、約1.3μM・hr、約1.4μM・hr、約1.5μM・hr、約1.6μM・hr、約1.7μM・hr、約1.8μM・hr、約1.9μM・hr、約2.0μM・hr、約2.1μM・hr、約2.2μM・hr、約2.3μM・hr、約2.4μM・hr、約2.5μM・hr、約2.6μM・hr、約2.7μM・hr、約2.8μM・hr、約2.9μM・hr、約3.0μM・hr、約3.1μM・hr、約3.2μM・hr、約3.3μM・hr、約3.4μM・hr、約3.5μM・hr、約3.6μM・hr、約3.7μM・hr、約3.8μM・hr、約3.9μM・hr、又は約4.0μM・hrの化合物1の平均血漿AUC0-infをもたらす。
【0107】
幾つかの実施形態において、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与の後の被験体から、尿が採取される。幾つかの実施形態において、尿は、化合物1の定量化及び尿排泄の特徴づけのために分析される。更なる実施形態において、尿は、定質的な代謝物質の特徴づけのために分析される。
【0108】
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、被験体又は患者の気分の状態に対してほとんど、又は全く影響が無い。幾つかの実施形態において、被験体又は患者の気分における投与前と投与後の変動は、Profile of Mood States(POMS Brief Form)の縮約版(30のアイテム)を使用して評価される。幾つかの実施形態において、POMSデータを用いて、気分に対する潜在的な化合物1の用量関連性の効果が評価される。
【0109】
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、被験体又は患者の認知機能に対してほとんど、又は全く影響が無い。幾つかの実施形態において、認知機能に対する効果は、標準化され且つ公認された、コンピュータ化された試験のバッテリー(Cogstate Battery)を用いて評価される。このバッテリーは、以下の試験を含む:Groton Maze Learning Test(GMLT)、検出(DET)、識別(IDN)、One Card Learning(OCL)、及びONB(One Back) Tasks。幾つかの実施形態において、認識、問題の解決/理由付け、処理速度、注意/覚醒状態、及び視覚認識記憶に対する、潜在的な化合物1の用量関連性の効果を評価するために、被験体又は患者は、投与前に、及び投与後にプロトコルで指定された間隔で、このバッテリーを実行する。
【0110】
幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法及び医薬的使用における、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与は、患者又は被験体の皮膚温度閾値(CTT)に対して、中程度の影響をもたらすか、又は全く影響が無い。
【0111】
<標的結合>
幾つかの実施形態において、化合物1の血漿濃度が、化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与の後の被験体から採取した血液サンプルから測定される。
【0112】
幾つかの実施形態において、被験体からの血液サンプルはMGLL活性のために評価される。幾つかの実施形態において、MGLL活性は、血漿2-AG濃度の測定により評価される。2-AGは内因性のMGLL基質である。前臨床医学的な種におけるインビボでのMGLLの阻害は、(脳、同様に末梢血における)2-AG濃度の増加に関連する。幾つかの実施形態において、血漿2-AG濃度は、インビトロアッセイを用いて測定される。幾つかの実施形態において、血漿2-AG濃度は、目的にかなった質量分析アッセイを使用して測定される。幾つかの実施形態において、血漿2-AG濃度は、化合物1の血漿濃度の評価のために採取される同じ血液サンプルから測定される。
【0113】
ヒトにおける血漿2-AG濃度は日周的変動を受けることが知られているため[Hanlon et al., “Circadian rhythm of circulating levels of the endocannabinoid 2-arachidonoylglycerol”, J. Clin. Endocrinol. Metab. 100:220-226, (2015)]、化合物1の塩酸塩のレシピエント及びプラセボのレシピエント両方からの血漿2-AGのデータを使用して、化合物1の塩酸塩の用量関連性効果が評価される。幾つかの実施形態において、未処置の被験体における平均血漿2-AG濃度は、約~1.8ng/mL(~4.8nM)である。幾つかの実施形態において、未処置の被験体における血漿2-AG濃度は、約0.5ng/mL~約5ng/mLである。
【0114】
幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも2倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも3倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも4倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも5倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも6倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも7倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも8倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも9倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも10倍増大する。
【0115】
幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約2倍~約10倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約2倍~約3倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約2倍~約4倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約2倍~約5倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約2倍~約6倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約2倍~約7倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約5倍~約7倍増大する。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約5倍~約10倍増大する。
【0116】
幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約1ng/mL~約10ng/mLである。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約1.5ng/mL~約15ng/mLである。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約2.6ng/mL~約15ng/mLである。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約3.0ng/mL~約18.0ng/mLである。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約4.0ng/mL~約15ng/mLである。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、約5.0ng/mL~約15ng/mLである。
【0117】
幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも2.6ng/mLである。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも約5.4ng/mLである。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも約7.2ng/mLである。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも約9.0ng/mLである。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも約10.8ng/mLである。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも約12.6ng/mLである。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも約14.4ng/mLである。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも約16.2ng/mLである。幾つかの実施形態において、被験体における血漿2-AG濃度は、被験体への化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩の投与後、少なくとも約18.0ng/mLである。
【0118】
幾つかの実施形態において、残りの血漿(即ち、研究の完了及び非盲検の後)が、1以上の他の内在性脂質メディエータ(例えば、他のモノアシルグリセロール脂質及びアナンダミド(AEA)、他の主要な内在性カンナビノイド及びFAAHの一次基質)の存在について分析される。
【0119】
幾つかの実施形態において、被験体からの血液サンプルは、末梢血単核細胞(PBMC)のMGLL活性について評価される。以前のインビトロの研究は、健康なヒトドナーから調製されたPBMCにおいて、測定可能なMGLL活性の存在を実証した。幾つかの実施形態において、これらPBMC調製物における外生的に添加されたMGLL阻害剤の薬理学的活性は、活性に基づくタンパク質プロファイリング(ABPP)電気泳動技術を使用して、又は基質に基づくアッセイにより容易に定量化される。幾つかの実施形態において、PBMCにおけるMGLL標的結合は、目的にかなった基質アッセイを使用して、試験薬の投与前、及び投与後の所定間隔で被験体から採取されたPBMCにおいて測定される。幾つかの実施形態において、PBMC MGLL活性に対する、用量及び曝露に関連した化合物1の効果が、評価される。幾つかの実施形態において、質量分析に基づく基質アッセイを用いて、PBMCにおけるMGLL活性が評価される。
【0120】
幾つかの実施形態において、化合物1のフラグメントは、被験体への化合物1の投与後、被験体からのPBMCにおいて少なくとも30%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、化合物1のフラグメントは、被験体への化合物1の投与後、被験体からのPBMCにおいて少なくとも40%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、化合物1のフラグメントは、被験体への化合物1の投与後、被験体からのPBMCにおいて少なくとも50%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、化合物1のフラグメントは、被験体への化合物1の投与後、被験体からのPBMCにおいて少なくとも55%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、化合物1のフラグメントは、被験体への化合物1の投与後、被験体からのPBMCにおいて少なくとも60%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、化合物1のフラグメントは、被験体への化合物1の投与後、被験体からのPBMCにおいて少なくとも65%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、化合物1のフラグメントは、被験体への化合物1の投与後、被験体からのPBMCにおいて少なくとも70%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、化合物1のフラグメントは、被験体への化合物1の投与後、被験体からのPBMCにおいて少なくとも75%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、化合物1のフラグメントは、被験体への化合物1の投与後、被験体からのPBMCにおいて少なくとも80%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、化合物1のフラグメントは、被験体への化合物1の投与後、被験体からのPBMCにおいて少なくとも85%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、化合物1のフラグメントは、被験体への化合物1の投与後、被験体からのPBMCにおいて少なくとも90%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、化合物1のフラグメントは、被験体への化合物1の投与後、被験体からのPBMCにおいて少なくとも95%のMGLLに共有結合される。幾つかの実施形態において、被験体のPBMCにおいてMGLLに共有結合される化合物1のフラグメントの測定は、インビトロアッセイを使用して実行される。
【0121】
幾つかの実施形態において、残りのPBMC画分(即ち、研究の完了及び非盲検の後)も、ABPP技術を使用して標的結合について分析される。健康なボランティアにおけるPBMCの容易な疎通性(accessibility)は、健康なボランティアの末梢血におけるMGLL標的結合の測定を促進する。
【0122】
幾つかの実施形態において、被験体の血液サンプルは、2-AGを除いた、又は2-AGを加えた1以上の内在性脂質についても分析される。更なる実施形態において、1以上の内在性脂質は、限定されないが、アナンダミド、及び他のモノアシルグリセロールの種を含む。幾つかの実施形態において、1以上の内在性脂質はアナンダミドである。
【0123】
<医薬組成物>
本明細書には、炎症又は神経障害性疼痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩、及び薬学的に許容可能な賦形剤を含み、有効量は約1mg~約500mgである。幾つかの実施形態において、有効量は約2mg~約400mgである。幾つかの実施形態において、有効量は約10mg~約160mgである。幾つかの実施形態において、有効量は約2mg~約100mgである。幾つかの実施形態において、有効量は約2mg~約50mgである。幾つかの実施形態において、有効量は約2mg~約20mgである。
【0124】
更に本明細書には、炎症又は神経障害性疼痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩、及び薬学的に許容可能な賦形剤を含み、有効量は、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mg、約360mg、約370mg、約380mg、約390mg、約400mg、約410mg、約420mg、約430mg、約440mg、約450mg、約460mg、約470mg、約480mg、約490mg、又は約500mgであり、それらの増加量も含む。
【0125】
更に本明細書には、炎症又は神経障害性疼痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩、及び薬学的に許容可能な賦形剤を含み、有効量は約1mg~約500mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約450mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約400mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約350mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約300mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約250mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約200mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約150mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約100mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約50mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約25mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約1mg~約15mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約400mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約350mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約300mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約250mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約200mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約150mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約100mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約50mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約2mg~約25mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約300mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約250mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約200mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約160mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約100mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約75mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約50mgである。幾つかの実施形態において、本明細書に開示される方法において投与される、有効量の化合物1或いはその薬学的に許容可能な塩は、約10mg~約25mgである。
【0126】
本明細書には、神経障害性疼痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約20mgまでである。
【0127】
本明細書には、神経障害性疼痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約20mgまでである。
【0128】
さらに、本明細書には、神経障害性疼痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mg、約360mg、約370mg、約380mg、約390mg、約400mg、約410mg、約420mg、約430mg、約440mg、約450mg、約460mg、約470mg、約480mg、約490mg、または約500mgまで(それらのインクリメントを含む)である。
【0129】
さらに、本明細書には、神経障害性疼痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約450mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約350mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約300mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約250mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約200mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約150mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約25mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約15mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約350mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約300mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約250mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約200mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約150mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約25mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約300mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約250mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約200mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約75mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約25mgまでである。
【0130】
本明細書には、炎症の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約20mgまでである。
【0131】
さらに、本明細書には、炎症の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mg、約360mg、約370mg、約380mg、約390mg、約400mg、約410mg、約420mg、約430mg、約440mg、約450mg、約460mg、約470mg、約480mg、約490mg、または約500mgまで(それらのインクリメントを含む)である。
【0132】
さらに、本明細書には、炎症の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約450mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約350mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約300mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約250mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約200mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約150mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約25mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約15mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約350mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約300mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約250mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約200mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約150mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約25mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約300mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約250mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約200mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約75mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約25mgまでである。
【0133】
本明細書には、炎症または神経障害性疼痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤から本質的に成り、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約20mgまでである。
【0134】
本明細書には、神経障害性疼痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤から本質的に成り、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約20mgまでである。
【0135】
本明細書には、炎症の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤から本質的に成り、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約20mgまでである。
【0136】
本明細書には、てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約20mgまでである。
【0137】
本明細書には、てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約20mgまでである。
【0138】
さらに、本明細書には、てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mg、約360mg、約370mg、約380mg、約390mg、約400mg、約410mg、約420mg、約430mg、約440mg、約450mg、約460mg、約470mg、約480mg、約490mg、または約500mgまで(それらのインクリメントを含む)である。
【0139】
さらに、本明細書には、てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約450mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約350mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約300mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約250mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約200mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約150mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約25mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約15mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約350mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約300mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約250mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約200mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約150mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約25mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約300mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約250mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約200mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約75mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約25mgまでである。
【0140】
本明細書には、てんかん/発作性疾患、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、トゥーレット症候群、アルツハイマー病、または過敏性腸症候群に関連する腹痛の処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤から本質的に成り、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約20mgまでである。
【0141】
本明細書には、急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされた疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアの処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約20mgまでである。
【0142】
本明細書には、急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされた疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアの処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約20mgまでである。
【0143】
さらに、本明細書には、急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされた疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアの処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mg、約2mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、
約19mg、約20mg、約21mg、約22mg、約23mg、約24mg、約25mg、約26mg、約27mg、約28mg、約29mg、約30mg、約31mg、約32mg、約33mg、約34mg、約35mg、約36mg、約37mg、約38mg、約39mg、約40mg、約41mg、約42mg、約43mg、約44mg、約45mg、約46mg、約47mg、約48mg、約49mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約110mg、約120mg、約130mg、約140mg、約150mg、約160mg、約170mg、約180mg、約190mg、約200mg、約210mg、約220mg、約230mg、約240mg、約250mg、約260mg、約270mg、約280mg、約290mg、約300mg、約310mg、約320mg、約330mg、約340mg、約350mg、約360mg、約370mg、約380mg、約390mg、約400mg、約410mg、約420mg、約430mg、約440mg、約450mg、約460mg、約470mg、約480mg、約490mg、または約500mgまで(それらのインクリメントを含む)である。
【0144】
さらに、本明細書には、急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされた疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアの処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤を含み、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約450mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約350mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約300mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約250mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約200mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約150mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約25mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約1mgから約15mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約350mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約300mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約250mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約200mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約150mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約2mgから約25mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約300mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約250mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約200mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約75mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法で投与される、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩は、約10mgから約25mgまでである。
【0145】
本明細書には、急性疼痛、炎症性疼痛、癌性疼痛、末梢神経障害によって引き起こされた疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、片頭痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性有痛性発作、多発性硬化症に関連する痙縮または疼痛、機能性胸痛、関節リウマチ、変形性関節症、または機能性ディスペプシアの処置のための医薬組成物が開示され、医薬組成物の各々は、有効な量の化合物1、またはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能な賦形剤から本質的に成り、ここで有効な量は、約1mgから約500mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約400mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約10mgから約160mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約100mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約50mgまでである。幾つかの実施形態では、有効な量は、約2mgから約20mgまでである。以下の実施例は、様々な実施形態の例証としてのみ提供され、いかなる方法でも本発明を限定するようには解釈されないものとする。
【実施例0146】
実施例1.インビトロでの薬理
化合物1は、ヒト、マウス、ラット、およびイヌのMGLLの強力な阻害剤であり、すべての種がIC50<30nMであった。活性依存性の方法で、酵素活性部位を共有結合的に修飾する化学プローブを使用する機能的なプロテオミクス技術である、活性に基づくタンパク質プロファイリング(ABPP)を使用して、インビトロでの効力を判定した(例えば、触媒活性酵素のみが反応し、ABPPプローブで標識されるようになる)。ポリアクリルアミドゲル電気泳動法または質量分析法を使用して、プローブによって標識されたタンパク質の識別を達成した。化合物1による組織または細胞のホモジネートのインビトロでの処置、続くプローブでのインキュベーション、ゲル電気泳動法、および蛍光イメージングによって、化合物1の標的の直接的な視覚化および定量化を可能にした。
【0147】
マウス、ラット、イヌ、およびヒトの脳組織、および2つのヒト細胞株(PC3前立腺癌細胞および組み換えhMGLLを発現するヒト胚腎臓[HEK]293T細胞)から調製されたライセートにおけるMGLLに対する化合物1の阻害効力を、30分間のプレインキュベーション後にIC50として計算した。IC50値は表1に要約される。MGLLは、ゲル電気泳動法によっておよそ34kDaの複数の分子量種として移動する。化合物1は、すべてのMGLLアイソフォームに対する等価な阻害効力を示す。
【0148】
【表1】
【0149】
化合物1の活性も、質量分析法(MS)ベースの2-AG基質アッセイを使用して、ヒトの脳組織において評価した。ヒトの脳皮質サンプルから調製されたホモジネートにおいて、化合物1は、1.7nMのIC50を有してAAへの2-AGの転換の94%を阻害した。化合物1が2.2nMのIC50でMGLL活性を阻害した無傷のヒトのPC3前立腺癌細胞におけるゲルベースのABPPによって、細胞の効力を評価した。
【0150】
実施例2.インビボでの薬理
<A.MGLL標的結合、2-Ag濃度、および化合物1濃度の間の関連性>
小分子によるタンパク質活性部位の占有および阻害は、標的結合(つまり、標的の近位のマーカーまたは薬物が標的とどれほど強固に相互に作用するかのマーカー)と呼ばれる。化合物1によるMGLLの標的結合を、ヒト以外の霊長類においてはPET、げっ歯類およびイヌにおいてはABPPを使用して測定した。MGLL標的結合は、2-AGの加水分解を阻害することで、組織2-AG濃度を高め、これは、MSによってげっ歯類の組織および流体において測定され得る。2-AGの上昇は、結果として、カンナビノイド受容体のシグナル伝達および生理反応の増強をもたらす。これらの試験の目的は、動物における化合物1の投与後の、MGLL標的結合、2-AG濃度、および化合物1濃度を測定することであった。
【0151】
MGLL阻害剤の標識された形態を使用して、アカゲザルの脳におけるMGLL標的結合を評価した。アカゲザルでは、この標識されたMGLL阻害剤は、CB含有ニューロンにおけるMGLLの既知の発現と一致した、脳浸透および局所分布を実証した。アカゲザルの脳における化合物1によるMGLL占有を、ベースラインでの及び再び化合物1の投与後での標識されたMGLL阻害剤結合を比較する遮断プロトコルを使用して評価した。化合物1(0.01-1mg/kg、PETトレーサー前に90分、2匹の動物)の単回用量での静脈内(IV)投与は、0.047±0.025mg/kgのED50でアカゲザルの脳中にMGLLを結合した(図1を参照)。
【0152】
標的結合に対する経口等価の(oral-equivalent)ED50用量(しかし効能用ではない)を、0.2の分画の吸収係数(fraction absorbed factor)(20%のバイオアベイラビリティ)を使用して、単回用量での静脈内投与から計算した。
【0153】
化合物1で処置されたげっ歯類からの組織および細胞のABPP分析は、インビボでのびMGLL阻害の直接的な視覚化および定量化を可能にした。ラットへの化合物1の単回用量での強制経口(PO)投与(30mg/kgまで、4時間、n=3-10、4回の独立した実験)は、平均で0.6mg/kgのED50で脳中のMGLL活性を阻害した。ラットの肝臓(0.1mg/kgのED50)、心臓(0.08mg/kgのED50)、およびPBMC(0.1mg/kgのED50)において、MGLL活性の用量依存的阻害も観察された。
【0154】
MGLLの阻害は、げっ歯類の脳および末梢中の2-AGの蓄積を引き起こす。ラットの前脳2-AG濃度は、化合物1の単回の経口投与(30mg/kgまで、4時間、n=3-10、3回の独立した実験)後に、対照レベルよりも≧10倍増加し、これは脳MGLL活性に反比例した。脳2-AG濃度は、平均で1.3mg/kgのED50値で増加した。MGLL阻害(0.6mg/kgのED50値)に対する2-AG蓄積(1.3mg/kgのED50)に関する効力の低下、およそ50%のMGLL活性の阻害が2-AG堆積が観察される前に必要とされるという観察を反映している。エンドカンナビノイドのアナンダミドのラットの脳レベルは、化合物1によって上昇されず、これは、これらの濃度での化合物1が、主要なアナンダミド加水分解酵素であるFAAHを阻害しないことを示唆している。ラットの血漿および肝臓中の2-AGの濃度は、化合物1の以下の単回の経口投与後に、それぞれ、7倍およびおよそ3-5倍増加した。脳、肝臓、および血液中の化合物1の濃度は、化合物1の投与量の増加とともに増加し、MGLL阻害および2-AG濃度にプラスに関連した。
【0155】
化合物1は、マウスにおいてMGLL活性、2-AG濃度、および化合物1濃度に対する類似した用量依存効果をもたらした。化合物1(2-32mg/kg、4時間、n=3)の単回用量での経口(PO)投与は、マウスの脳および肝臓中のMGLL活性を、それぞれ、1.4mg/kgおよび0.5mg/kgのED50値で阻害した。マウスの脳2-AG濃度は、化合物1での処置後に最大で30倍増加した。
【0156】
固定した指数アロメトリックスケーリング(fixed exponent allometric scaling)を使用して、ラットおよびサルのED50データに基づいた予測されたヒト経口のED50等価の投与量は、4.4から8.6mgまでの範囲となる。
【0157】
<B.化合物1濃度、MGLL阻害、および2-Ag濃度の時間経過およびMGLL活性の回復>
化合物1の単回投与(0.5-10mg/kg、投与後144時間まで、n=3、3回の独立した実験)の時間経過の効果を、ラットにおいて評価した。ラットの脳では、化合物1は、MGLL活性に対する時間依存的効果を示した。化合物1の濃度は、MGLL活性の阻害および2-AGのレベルとプラスに関連した(図2のA-Cを参照)。投与の4時間後に、ほぼ最大のMGLL阻害および2-AG蓄積が観察され、これは、行動学的試験に対する4時間の時間点の使用を支持している。
【0158】
ラットの脳からの化合物1の除去(即ち、定量化の限界より下[BLQ]のレベルまで)後に、MGLL活性は、毎時およそ2%の平均速度で回復した(図2のDを参照)。ラットの脳中のMGLL活性の回復速度は、他のラットの組織および培養されたヒト細胞中の共有結合的なMGLL阻害後に観察された回復速度に類似している。ラットの脳中のMGLL活性が、前処理の活性のおよそ50%まで回復すると、脳2-AG濃度は、基底レベルまで戻った(図2のBを参照)。
【0159】
マウスにおいて、化合物1の単回投与後に、脳MGLL活性、2-AG濃度、および化合物1濃度に対する類似した時間依存的効果が観察された。
【0160】
<C.疼痛のげっ歯類モデルにおける効果>
化合物1に対するPK/PD関連性を評価する及びヒト投与量の予測を通知するために、ラットのホルマリン足試験(formalin paw test)を、主要な前臨床モデルとして使用した。ホルマリン足試験は、侵害受容器の直接的な刺激が原因の初期反応および炎症および中枢性感作によって促進された遅延反応をもたらす、後足へのホルマリンの局所注射によって誘発された疼痛のモデルである。化合物1で実施された試験では、自動化システムを使用して、足舐めの持続時間および頻度をスコア化することによって、侵害受容を追跡した。
【0161】
化合物1の単回投与(10mg/kgまで、PO、4時間の事前試験、n=10、2回の独立した実験)は、ホルマリンを負荷したラットにおいて用量依存的な抗侵害受容性効果を引き起こし、初期(相1)および後期(相2)の両方において足舐め行動を減少させた(図3のBを参照)。アルファ-2、デルタ-1のカルシウムチャネル遮断薬のプレガバリンの単回投与(30mg/kg、PO、n=10)で、類似した抗侵害受容反応が観察され、これは、神経障害性疼痛の処置に使用される臨床的に有効な鎮痛薬である。ラットのホルマリンモデルにおける化合物1に対するPK/PD関連性は、脳MGLL活性および2-AG濃度とともに、図3のA-Dに描写される。この関連性は、化合物1が、脳内のMGLLを部分的に阻害する及び脳2-AG濃度の準最大な増加を引き起こす投与量で、ラットのホルマリン試験において効果を達成することを実証している。ラットのホルマリン試験の段階2における0.5mg/kgのED50は、5nMの脳の化合物1濃度、7nMの血液の化合物1濃度、脳MGLL活性のおよそ40%の阻害、および脳2-AG濃度のおよそ3倍の上昇に対応している。
【0162】
ラットのホルマリンモデルにおける化合物1の複数回投与(0.5-10mg/kg、5日間1日1回(QD)、n=10)の効果は、単一の試験で調査した。MGLL(1mg/kg)を部分的に阻害する投与量での化合物1の単回および繰り返しの投与は、類似した程度まで疼痛行動を数的に減少させたが、繰り返しの投与の群における効果は、ビヒクルとは統計的に異なってはいなかった。
【0163】
ラットのホルマリン侵害防御機構の(nocifensive)モデルにおける効果に関連した化合物1暴露に対するED50は、0.4μM・hrであった。効果に対する単回の経口ED50投与量(侵害防御機構の足舐め行動)および標的結合(エクスビボでの活性に基づくタンパク質プロファイリング)は、類似した振幅を有していた。侵害防御機構の効果に対するED50投与量はまた、最小効果の投与量であった。ラットにおけるED50投与量で、および20倍多い経口量(ホルマリンを負荷したモデルにおいて評価された化合物1の最大用量)で、観察された抗侵害防御機構の行動とは別の顕性行動または歩行運動(locomotor perturbations)が明白ではなかった。ラットの脳2-AG濃度は、MGLL活性がおよそ40-50%を超えて阻害された場合にのみ測定できるほどに上昇した。
【0164】
実施例3.化合物1を用いるラットのPBMCおよび血漿2-AGレベルにおけるMGLL阻害の判定
ラットに、単回経口(PO)投与量の化合物1(30mg/kgまで、4時間、n=2-3)を投与した。ラットのPBMC中のMGLL活性は、0.07mg/kgの半有効量(ED50)および7倍まで増大された血漿2-AGレベルで、用量依存的に減少した(図4のA-Bを参照)。PBMCライセートにおいてMGLL活性をABPP分析によって評価し、液体クロマトグラフィータンデム質量分析(LC-MS/MS)によって血漿2-AG濃度を測定した。
【0165】
実施例4.化合物1を用いるヒトPBMC中のMGLL阻害の判定
ヒトのPBMC中のMGLL活性は、ABPP分析(図4のAを参照)またはAA生成物の形成を測定する質量分析ベースの2-AG基質アッセイ(図5のBを参照)によって容易に評価され得る。2人の健全なヒトのドナーから得られたヒト全血中の化合物1(0.0003-1000nM、30分、37℃)のインキュベーションは、47nMのIC50で、単離されたPBMC中のMGLL活性を阻害する(図5のBを参照)。
【0166】
実施例5.カプセル製剤
化合物1の塩酸塩を、2、10、および50mgの化合物1と同等である、それぞれ、2.14、10.72、および53.60mgの塩酸塩を含有している、粉末が充填された、ゼラチンカプセルとして製剤する(塩分要因(salt factor)=1.07)。使用されるゼラチンカプセルのシェルは、サイズ2であり、キャップおよび本体の色は両方ともスウェーデンオレンジ(Swedish Orange)である。
【0167】
カプセル製剤において使用される賦形剤は、以下の通りである:微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム(植物由来)、およびゼラチンカプセルのシェル。カプセルのシェルは、ゼラチン、赤色酸化鉱、および二酸化チタンで構成される。賦形剤はすべて、EP/USP/NF仕様に従う。
【0168】
対応したプラセボカプセル剤(化合物1の塩酸塩カプセル剤用のプラセボ)は、同じ賦形剤を含有している。プラセボ製剤では、化合物1の塩酸塩は、微結晶性セルロースと交換される。
【0169】
安定性試験は、そのような化合物1の塩酸塩カプセル剤が、40℃/75%の相対湿度で加速された保存条件で、最大2か月間安定していることを示した。さらなる安定性試験は、そのような化合物1の塩酸塩カプセル剤が、40℃/75%の相対湿度で加速された保存条件で、最大6か月間安定していることを示した。長期的な保存条件および加速された保存条件でのバルクコンテナ(30ct/45ccの瓶)における安定性試験は、第1相試験とともに実行される。
【0170】
長期的な保存条件および加速された保存条件での対応したプラセボカプセル剤に対する安定性試験はまた、第1相試験とともに実行される。
【0171】
実施例6.化合物1の塩酸塩の安全性、耐性、薬物動態および薬効(Pharmacodynamics)を評価するための単回投与量および複数回投与量の試験。
一般的なデザインおよび方法:この試験の目的は、健全な成人における、(化合物1の塩酸塩のカプセルとして投与された)化合物1の初期の安全性、耐性、薬物動態、および薬効を評価することにある。試験のパート1において、個々の被験体に、最大4回の処置期間で単回経口量の化合物1(または対応するプラセボ)の塩酸塩を投与する。試験のパート2において、個々の被験体に、最大14日間、毎日の経口量の化合物1(または対応するプラセボ)の塩酸塩を投与する。この試験からのデータは、続く臨床試験のための投与量および投与レジメンを選択するために使用される。
【0172】
これは、健全な成人の被験体における化合物1の塩酸塩の漸増する単回経口量(パート1、パネルAおよびB)および漸増する複数回の毎日の経口量(パート2、パネルC-G)の安全性、耐性、薬物動態(PK)および薬効(PD)を調査する、無作為化した、二重盲検の、プラセボ比較試験である。
【0173】
パート1において、パネルAおよびBは、それぞれ、交互に行われた、最大4回の処置期間(期間1~4)における、(化合物1の塩酸塩の単回の漸増用量または3:1の比率の対応するプラセボのいずれかをそれぞれ受けるために無作為化された)8人の健全な男性成人の被験体で構成される。化合物1の塩酸塩の薬物動態に対する高脂肪の朝食の効果は、パネルAにおける評価される。
【0174】
パート2において、パネルCからGは、それぞれ、最大14日間で1日1回、(化合物1の塩酸塩または3:1の比率の対応するプラセボのいずれかをそれぞれ受けるために無作為化された)8人の健全な成人の被験体で構成される。パート2において、パネルは連続して投薬される。
【0175】
これがヒトにおける化合物1の塩酸塩の相1の評価であるため、および化合物の薬物動態、薬効および安全性のプロフィールがまだ評価されていることを考慮して、このプロトコルは、第1相臨床試験の固有の動的性質に適応するために柔軟性を持って書かれている。
【0176】
目的:
パートI、主目的:健全な男性の成人の被験体への単回の漸増する経口量の化合物1の塩酸塩の投与後に、化合物1の安全性および耐性を評価すること。
【0177】
パート1、副次目的:(1)健全な男性の成人の被験体への単回の漸増する経口量の投与後に、化合物1の塩酸塩の予備の血漿薬物動態(例えば、Cmax、Tmax、AUC0-t、AUC0-inf、t1/2)を得ること。仮説:化合物1の塩酸塩の1以上の良好な耐性の単回の経口量で、化合物1の幾何平均AUC0-infは、少なくとも0.4μM・hrである。(2)健全な男性の成人の被験体から断食状態の被験体までへの単回の漸増する経口量の投与後に、化合物1の塩酸塩の血漿薬物動態に対する高脂肪の朝食の効果を比較する。予測:健全な男性の成人の被験体への単回用量の化合物1の塩酸塩の経口投与後の化合物1の塩酸塩の血漿薬物動態(例えば、Cmax、Tmax、AUC0-inf)に対する正規化された高脂肪の朝食の効果が予測される。(3)健全な男性の成人の被験体への単回の漸増する経口量の化合物1の塩酸塩の投与後に、無傷の薬物の尿中排泄に関する予備データを得ること。
【0178】
パート2、主目的:健全な成人の被験体への最大14日間連続する複数回の毎日の経口量として投与された化合物1の塩酸塩の安全性および耐性を評価すること。
【0179】
パート2、副次目的:(1)健全な成人の被験体への最大14日間連続する複数回の毎日の経口量の化合物1の塩酸塩の投与後に、化合物1の塩酸塩の単回投与および定常状態の時間-血漿中濃度プロファイル、および薬物動態パラメータ値(例えば、Cmax、Tmax、AUC0-24h、AUC0ーtau、t1/2、蓄積比率)を評価すること。仮説:化合物1の塩酸塩の1以上の良好な耐性の毎日の経口量で、化合物1の定常状態の幾何平均AUC0-24hは、少なくとも0.4μM・hrである。(2)(もし測定された場合)健全な成人の被験体への複数回の毎日の経口量の化合物1の塩酸塩の投与後に、無傷の薬物の尿中排泄に関する予備データを得ること。
【0180】
(計画された)被験体の数:
パート1:
18歳から55歳の間の16人の健全な成人男性の被験体が、試験のパート1に登録される。(化合物1の塩酸塩または対応するプラセボを受けるために無作為化された)8人の異なる被験体が、試験の各パネル(パネルAおよびB)に参加する。
【0181】
パート2:18歳から55歳の間の最大40人の健全な成人の被験体(男性、または出産する可能性がない女性)が、試験のパート2に登録される。(化合物1の塩酸塩または対応するプラセボを受けるために無作為化された)8人の異なる被験体が、試験の各パネル(パネルCからG)に参加する。
【0182】
包含基準:
A)被験体は、試験手順を理解し、書面のインフォームドコンセントを提出うることによって試験に参加することに合意する。
【0183】
B)パート1:被験体は、事前試験/スクリーニング訪問時に18~55歳である男性である。
C)パート2:被験体は、事前試験/スクリーニング訪問時に18~55歳である、男性、または女性(生殖能(reproductive potential)がない)である;さらに:
(1)被験体が閉経後の女性である場合:被験体は、少なくとも1年間月経がなく、事前治験(スクリーニング)に閉経後の範囲内の文書化された濾胞刺激ホルモン(FSH)レベルを有している。
(2)被験体が外科的に無菌状態の女性である場合:被験体は、子宮摘出術、両側卵巣摘出術、または卵管結紮後の状態である。(文書化が利用可能でない場合、子宮摘出術は、超音波または他の画像技術によって確認されてもよい。卵巣摘出術および卵管結紮は、文書化によって確認されなければならない)。
【0184】
D)被験体は、事前試験/スクリーニング訪問時に肥満度指数(BMI)>18から≦30kg/mを有する。BMI=体重(kg)/身長(m)(BMI算出は整数が四捨五入されるべきである)。
【0185】
E)被験体は、事前試験/スクリーニング時に、および試験薬の最初の投与前の24時間以内に得られた、病歴、身体検査、およびバイタルサイン測定、並びに研究室の安全性試験に基づいて良好な健康状態であると判断される。
【0186】
F)被験体は、事前試験/スクリーニング時に、および試験薬の最初の投与前に実施された、心電図検査(ECG)の臨床的に有意な異常を有していない。
【0187】
G)被験体は、非喫煙者である、及び/又は少なくともおよそ3か月間ニコチンまたはニコチン含有物(例えばニコチンパッチ)を使用していない。
【0188】
H)被験体は、試験の制約に従う意思がある。
【0189】
I)パート1:被験体は、プロトコル指定された高脂肪の朝食を食べる意思がある。
【0190】
除外基準:
A)被験体は、法的同意の年齢下にある。
【0191】
B)被験体は、臨床的に有意な精神障害(重度の感情障害、精神病傾向および薬物誘発性精神病を含む)の個人歴を有している。過去に状況うつ病または不安症を有していた被験体は、治験責任医師の裁量で登録され得る。
【0192】
C)被験体は、統合失調症、大感情障害、または他の精神病の一親等以内の家族歴がある。
【0193】
D)被験体は、精神的に又は法的に無力であるか、事前試験/スクリーニング訪問時に有意な感情の問題を有しているか、または試験の実施の間に精神的無能力(ental incapacitation)の可能性があると予測される。
【0194】
E)被験体は、治験責任医師の見解で、試験の結果を混同するかもしれない、または試験への参加によって被験体に対する追加のリスクを引き起こすかもしれない、病歴を有する。
【0195】
F)被験体は、コッククロフト・ゴールト式に基づいて80mL/分の予測されたクレアチニンクリアランス(CrCl)を有する。実際のクレアチニンクリアランスは、24時間の採尿を使用して測定されるように、コッククロフト・ゴールト式の代わりに又はそれとともに使用されてもよい。72-79mL/分の範囲(即ち、80mL/分の10%以内)にある実際の又は算出されたクレアチニンクリアランスを有する被験体は、治験責任医師の裁量で試験に登録され得る。
コッククロフト・ゴールト式:
CrCl=(140-年齢[yr])(体重[kg])/(72)血清クレアチニン[mg/dL])
注:女性の被験体については、クレアチニンクリアランスを得るために0.85を掛ける。
【0196】
G)被験体は、脳卒中、慢性発作、または主要な神経障害の病歴を有する。
【0197】
H)被験体は、臨床的に有意な内分泌、胃腸、心血管、末梢血管、血液、肝臓、免疫学的、腎臓、呼吸器、または尿生殖器の異常または疾患の病歴を有する。無併発性の腎臓結石(自然排出および過去5年において再発なしとして定義された)、または小児喘息の病歴を有する被験体は、治験責任医師の裁量で試験に登録され得る。
【0198】
I)被験体は、皮膚または頚部の十分に処置された局所的またはインサイチュの非黒色腫癌腫(即ち基底細胞癌)を例外として、臨床的に有意な腫瘍疾患の病歴を有する。
【0199】
J)被験体は、有意な多発性及び/又は重度のアレルギー(例えば、食物、薬物、ラテックスのアレルギー)の病歴を有するか、あるいは処方薬または非処方薬(マリファナまたは他の大麻含有薬物を含む)または食物に対するアナフィラキシー反応または有意な不耐性を有している。
【0200】
K)被験体は、大手術をしたことがあるか、1単位(およそ500mL)の血液を提供した又は失ったことがあるか、あるいは事前試験/スクリーニング訪問前の4週以内に別の調査的治験に参加したことがある。4週の窓は、現在の試験の事前治験/スクリーニング訪問に対する臨床試験薬に関連する、前の治験及び/又は有害事象(AE)における最近の治験投薬及び/又は採血の日付から算出される。臨床試験薬が投与されなかった又は侵襲的手法が実行された調査的治験に参加した被験体について、間隔は、間隔条件を含まないように修正されてもよい。
【0201】
L)被験体は、予防接種を受けた(事前試験/スクリーニング訪問後8週以内)か、または試験の間に(即ち、試験後の訪問までに)それを受ける予定である。
【0202】
M)被験体は、初回量の試験薬の投与のおよそ2週間(または5半減期)前に開始して、試験後の訪問まで、試験の全体にわたって(処置期間の間の洗い流し間隔を含む)、処方薬および非処方薬または薬草(セイヨウオトギリソウ[Hypericum perforatum]などの)を含む、薬物の使用を控えることができないか、または想定している。特定の薬物が許可され得る。
【0203】
N)被験体は、1日当たり3>杯のアルコール飲料として定義された(1杯は、300mL[10オンス]のビール、125mL[4オンス]のワイン、25mL[1オンス]の蒸留酒におよそ相当する)、過剰量のアルコールを摂取する。1日当たりわずか4杯のアルコール飲料を摂取している被験体は、治験責任医師の裁量で登録され得る。
【0204】
O)被験体は、1日当たり>6杯のコーヒー、お茶、コーラ、または他のカフェイン飲料として定義された(1杯は、120mgのカフェインにおよそ相当する)、過剰量のカフェインを摂取する。
【0205】
P)被験体は、現在(事前試験/スクリーニング訪問後およそ3か月以内として定義される)、違法薬物(マリファナを含む)の常用者(「娯楽目的での使用」を含む)であるか、または事前試験/スクリーニング訪問後およそ6か月以内に薬物(アルコールを含む)乱用の履歴を有する。
【0206】
Q)男性の被験体に関して:被験体は、試験薬の最初の投与の時間から試験薬の最後の投与後3か月にわたって、女性の性的パートナーとコンドームを使用する意思がないか、または使用することができない。
【0207】
R)男性の被験体に関して:被験体は、試験薬の最初の投与の時間から試験薬の最後の投与後3か月にわたって、精子提供を控える意思がない。
【0208】
S)被験体は、QT延長症候群の家族歴を有する。
【0209】
T)被験体は、>450msecの補正QT間隔を有する(ベースラインで得られた三通りのECGの平均に基づく)。
【0210】
U)治験責任医師は、試験への被験体の安全な参加に関して、または被験体が試験への参加に不適格であると治験責任医師が考慮する他の理由について懸念している。
【0211】
投与の治験薬、投薬および様式:治験薬製品、化合物1の塩酸塩、カプセルおよび対応するプラセボが、経口投与のための製剤された乾燥粉末の2mg、10mg、および50mg(遊離塩基の同等物)のカプセルとして臨床試験ユニットに供給される。試験薬が、適切に標識されたバルク包装で臨床現場に提供される。臨床現場での非盲検の薬剤師(または非盲検の薬剤師の直属の被指名人)(そうでなければ試験の実施と関係がない)は、提供された割り付けスケジュールに従って、被験体への投与のために盲検用の試験薬を調剤する。パート2に関して、最大で投与期間全体の間まで(即ち14日間)の個々の被験体の投薬を支持する試験薬は、非盲検の薬剤師(または非盲検の薬剤師の直属の被指名人)によって臨床現場で再び包装されてもよい。これらの再び包装された非盲検用の臨床用品は、臨床現場でのみ被験体に投与される。
【0212】
処置の期間:
パート1:パート1では、合計の試験参加期間は、およそ84日間(28日のスクリーニング期間を含む)である。パート1では処置の間に少なくとも7日間の最小の洗い流し期間がある。
【0213】
パート2:パート2では、合計の試験参加期間は、およそ56日(28日のスクリーニング期間を含む)である。
【0214】
投与の基準の治療、投薬および様式:
パート1:パネルAおよびBでは、被験体はそれぞれ、投与間の最小の1週間の洗い流し間隔によって分離された4回までの処置期間において、単回の漸増する経口量の化合物1の塩酸塩または対応するプラセボを受ける。パネルAおよびBでは、試験薬の投与間に最小の72時間の期間がある。さらに、期間3および4での投薬を進める前の先行する投与量からの安全性および耐性のデータとともに利用可能な予備の薬物動態データを評価するために、パネルBの期間2とパネルAの期間3との間に最小で2週間の洗い流し期間がある。投与量はすべて、およそ240mLの水と一緒に、経口で投与される。水は、試験薬の投与前1時間、および投与後1時間に制限される。各処置期間において、パネルAの期間4(食効の処置期間)を例外として;試験薬は、一晩の断食(およそ8時間)後に投与される。
【0215】
パネルA:被験体は、期間1~4に(食物とともに)単回の2mg、18mg、100mgおよび18mgの投与量の化合物1の塩酸塩(n=6)または対応するプラセボ(n=2)を受ける。期間2および4(絶食対摂食)に対する割り付けスケジュールは、同じであり、同じ被験体が、それぞれの処置期間において活性薬物または対応するプラセボを受ける。
【0216】
パネルAの期間4において、試験薬は、高脂肪の朝食の摂取後に投与される。高脂肪の朝食の組成物は以下の通りである:2つの卵焼き又はスクランブルエッグ、2切れのベーコン、2塊(pats)のバターとともに2枚のトースト、4oz(113グラム)のハッシュブラウンズ(フライドポテト)、240mLの全乳(栄養素含有量:およそ55.6グラムの脂肪、55グラムの炭水化物、31.1グラムのタンパク質;総カロリー数=脂肪として500.4、炭水化物として220、タンパク質として124.4)。この食効の処置期間において、被験体はまた、試験薬の投与前のおよそ8時間、水以外のすべての食物および飲料を絶食する。しかしながら、試験薬の投与のおよそ30分前に、被験体は、上に記載されるような高脂肪の朝食を摂取し始める。この食事は、20分の期間にわたってその全てが消費されるべきである。食事を摂取したおよそ10分後に、被験体は、およそ240mLの水とともにそれぞれの用量の試験薬を投与され、水は試験薬の投与後さらに1時間、制限される。
【0217】
パネルB:被験体は、期間1~4において単回の6mg、50mg、200mg、および400mgの投与量の化合物1の塩酸塩(n=6)または対応するプラセボ(n=2)を受ける。
【0218】
パート1(パネルAおよびB)における用量漸増のための化合物1の塩酸塩の提案された投与量は、表2に提供される。
【0219】
【表2】
【0220】
本明細書に提案された投与量が、先行するパネルまたは期間からの予備の薬物動態、安全性および耐性のデータに基づいて、下方調整され得ることに留意されたい。
【0221】
この試験における被験体からの予備の薬物動態データは、用量漸増をより高い用量に誘導する。パネルAの期間3におけるさらなる用量漸増前に安全性および耐性のデータととともに利用可能な薬物動態データを評価するために、パネルBの期間2後に薬物動態の休止(pharmacokinetic pause)が生じる。計画された投与量は、前のパネルまたは処置期間からの安全性、耐性及び/又は薬物動態のデータの評価に基づいて下方調整されてもよい。
【0222】
パート2:パネルCからGにおいて、被験体はそれぞれ、最大14日間まで、毎日の経口量の化合物1の塩酸塩または対応するプラセボを受ける。投与量はすべて、およそ240mLの水と一緒に、経口で投与される。水は、試験薬の投与前1時間、および投与後1時間に制限される。パート2は、予備の薬物動態、安全性および耐性のデータが、パート1のパネルAの期間3(100mgの投与量)から入手可能となった後にのみ開始する。パート2の第1のパネル(即ちパネルC)における投与前に、用量選択のメモ/中間報告が、治験責任医師、およびEthics Review Committee(ERC)/Institutional Review Boardに提供される。パネルCにおける投与は、治験責任医師がERC/IRBからパネルCに対して選択された投与量の承認を得るまで進められない。パネルは連続して実施される:続くパネルにおける投与は、前のパネルの投与段階からの安全性および耐性のデータの予備的評価が評価された後(パネルD、E、FおよびGにおける第1の投与とパネルC、D、E、およびFにおける最後の投与との間に1週間以上)にのみ開始する。各処置期間において、試験薬は、一晩の断食(およそ8時間)後に投与される。
【0223】
パネルC:被験体は、最大14日間、毎日の経口の10mgの用量の化合物1の塩酸塩(n=6)または対応するプラセボ(n=2)を受ける。
【0224】
パネルD:被験体は、最大14日間、毎日の経口の20mgの用量の化合物1の塩酸塩(n=6)または対応するプラセボ(n=2)を受ける。
【0225】
パネルE:被験体は、最大14日間、毎日の経口の40mgの用量の化合物1の塩酸塩(n=6)または対応するプラセボ(n=2)を受ける。
【0226】
パネルF:被験体は、最大14日間、毎日の経口の80mgの用量の化合物1の塩酸塩(n=6)または対応するプラセボ(n=2)を受ける。
【0227】
パネルG:被験体は、最大14日間、毎日の経口の160mgの用量の化合物1の塩酸塩(n=6)または対応するプラセボ(n=2)を受ける。
【0228】
本明細書に提案された投与量が、先行するパネルまたは処置期間からの予備の薬物動態、安全性および耐性のデータに基づいて、下方調整され得ることに留意されたい。
【0229】
すべての単回投与量(つまり、パート1におけるすべての投与量)およびパート2において投与された最初(1日目)および最後(14日目)の用量に関して、すべての被験体は、投与後最短でおよそ4時間の間(投与の1時間後から認められる、水を除いて)絶食する。標準化された昼食が投与のおよそ4時間後に摂取され、標準化された夕食が投与のおよそ10時間後に摂取され、およびスナックが、投与の7時間および13時間後に提供される。
【0230】
この試験の目的のために、「標準化された」は、カロリー含有量および組成物が、処置期間およびパネルにわたって類似するはずであることを意味する。非投与日(パート1)および非投与日および2~13日の投与日(パート2)に関して、食事は標準化される必要はない。
【0231】
パート2(パネルCからG)における用量漸増に対する化合物1の塩酸塩の示唆された用量は、表3に提供される。
【0232】
【表3】
【0233】
評価に対する基準:
薬物動態/薬効:
・ 化合物1の血漿および尿濃度の判定のための血液および尿。
【0234】
尿は、質的な代謝産物の特徴づけのために分析される可能性がある。
【0235】
パート1において、尿の化合物1濃度の判定に対する尿サンプルは、投薬前に、および(最も高い予期される投与量(SAD)で、および1回の処置期間のみにおいて)必要に応じて、パート1の選択された処置期間において投与後最大48時間まで収集される。
【0236】
尿サンプルは、各処置パネル(2つの収集分割量で:0-24時間および24-48時間)の14日目の試験薬の最終的な投与の最大48時間後までに収集される。化合物1の定量化および尿中排泄の特徴づけ、および潜在的に、質的な代謝物質の特徴づけに対してこれらの尿サンプルを分析する決定は、パート1からの予備の尿のPKデータに基づいてなされる。これらのパート1の尿のPKデータに基づいて、パート2で収集された尿のPKサンプルが分析されないか、あるいはその幾つか、またはすべてが分析される。さらに、予備データに基づいて、後のパネル中の採尿は中止され得る。必要であれば、および検出の感度を増大させるために、与えられたパネル中の被験体からの尿サンプルは、分析前にプールされてもよい。
【0237】
安全性:化合物1の塩酸塩の安全性および耐性は、有害事象の臨床的評価、およびバイタルサイン、身体検査、重量、神経学的検査、12誘導心電図(ECG)の測定の繰り返しによって、および標準の臨床検査室の安全性試験(血液、化学作用および尿の検査)によってモニタリングされる。
【0238】
有害事象の照会が、ポスト、0時間(事前投与)、および試験訪問後(試験薬の最後の投与の少なくとも14日後)を含む、試験の全体にわたる各訪問で生じる。
【0239】
統計法:
サンプルサイズ/電力:初期のヒトの安全試験に対するサンプルサイズは、限定され、慣習的価値に基づいて選択される。有害事象の割合の比較に対する電力計算は、実際の割合がおよそ知られてさえいないため、不正確すぎて、臨床的な意味がない。しかしながら、有害事象が1%または10%の割合で生じる場合、その投与量を受ける6人の被験体間のそのような有害事象を観察する確率は、それぞれ、6%または47%である。与えられたタイプのAEが与えられた投与量で6人の被験体のいずれにおいても観察されない場合、80%(90%)の信頼を有して、その投与量での有害事象の真の発生率は、高くても24%(32%)である。
【0240】
ランダム化:被験体は、コンピュータ生成ランダム符号に記載のコホート内でランダム化される。
【0241】
統計法:
PK:処置(パート1)および処置および日(パート2)によって、記述統計が提供される。すべてのPKパラメータに、最小値、中央値、最大値およびCVが提供される。生のスケール(raw scale)に基づいた加算平均および標準偏差が、AUCおよびCmaxに提供される。さらに、AUCおよびCmaxのパーセントCVも提供され、以下の式に従って計算され:100 x sqrt(exp(s2)-1)、式中、s2は、自然対数スケールで観察された分散である。調和平均およびジャックナイフSDは、半減期に提供される。定常状態までの時間およびPK直線性の評価が、探索的な方法で評価される。
【0242】
薬効:
【0243】
パート1
【0244】
単回用量の2-AG濃度およびMGLL TEパーセンテージを、記述統計学(descriptive statistics)を用い、時点および処置により表にし、要約する。各被験体および各ベースライン後の時点に対し、ベースラインのパーセントが算出される。ベースラインは、各期間の試験処置前に最後のサンプルのレベルとして定義される。ベースラインのパーセントは、対数スケールの要約統計量から逆変換によって算出される。他のPDの読み出しは、同様に要約され得る。
【0245】
パート2
【0246】
複数回用量の2-AG濃度およびMGLL TEパーセンテージを、記述統計学を用い、日および処置によって表にし、要約する。各被験体および各ベースライン後の時点に対して、ベースラインのパーセントが、対数スケールの要約統計量から逆変換によって算出される。他のPDの読み出しは、同様に要約され得る。
【0247】
パート1(単回漸増用量、パネルAおよびB)の結果
【0248】
17人の健康な男性被験体が、パート1の試験薬物の少なくとも1回の投与を受けた。絶食状態で投与された場合、化合物1HClの200mgまでの1回経口用量は、注目すべきバイタルサイン、安全性臨床検査、または心電図の所見のいずれにも関係しなかった。
【0249】
化合物1の血漿濃度は、2mg用量レベルで検出可能であり、用量の増加とともに増加した。予備的な平均PKデータの要約が表4に示される。投与された最大用量レベル(200mg)で、平均Cmax=109ng/mL、平均Tmax=3.0hr、中央値t1/2=3.61hr、および平均AUCinf=766ng・hr/mLであった。
【0250】
【表4】
【0251】
表4に示すように、100mg用量が投与された2つの処置期間(パネルA、期間3;パネルB、期間4)に対する、血漿PKパラメータ値の平均およびSDの差異が存在した:期間A3の値は、期間B4の値よりも低く、また、試験のパート1における絶食状態で投与された他の全ての用量にわたって観察された用量に関する増加とは一致しなかった。以下に説明するように、末梢血単核細胞(PBMC)MGLL標的結合(TE)データは、50mg用量が投与された期間B2におけるTEよりも高く、異なる、期間A3およびB4において類似したTEを示した。これらのデータは、期間A3に対する血漿PKデータが異常であることを示唆している。これらのPKサンプルの生体分析に関する検査法の評価は、この明白な異常に対する原因を明らかにしておらず、両処置期間の値が、完全を期するために、本明細書で報告される。
【0252】
末梢血単核細胞(PBMC)のアリコートは、MGLL標的結合(TE)とも呼ばれるMGLLの化合物1媒介性阻害の用量依存および時間依存を予備的な方法で評価するために、被験体から採取された。選択された処置期間からの予備的なデータは図6に示され、MGLLの活性は、外因性2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)がPBMCペレットに添加される加水分解アッセイによりPBMC画分において分析され、アラキドン酸(AA)の生成物が質量分析によって定量化される。ベースライン(すなわち、投与前)における加水分解活性は、100%に設定される。MGLLの阻害は、本明細書で示されるような時間依存および用量依存の方法で、2-AGの加水分解の減少を結果として生じさせる。MGLLは、これらの条件下では2-AG加水分解の大部分を占めるが、しかしながら、MGLL非依存性成分が存在し、その振幅が最大TE線によるグラフ上に示される、過度の化合物1を用いてプレインキュベートされたPBMCペレットにおける2-AGの加水分解を表す。
【0253】
図6に示されるように、化合物1HClの経口投与は、MGLLの加水分解活性の時間依存的および用量依存的阻害と関連していた。50mg投与後およそ2時間で、MGLL活性の平均最大阻害が発生した一方、100mgおよび200mg用量の投与後は、平均最大阻害はそれぞれおよそ4-8時間、および8時間で発生した。200mg用量の化合物1HClは、およそ投与後8時間目にPBMCにおけるMGLLの完全な阻害と関連し、続いてベースライン活性へと徐々に戻った。50mg用量の化合物1HClは、合計PBMC 2-AG加水分解活性におけるおよそ46%の平均最大減少に関連しており、この減少は、この投与後のおよそ54%の平均最大MGLL阻害に対応する。
【0254】
パート2(複数回漸増用量(Multiple Ascending Dose)、パネルC-D)の結果
【0255】
パネルC(10mg QD×14日)またはパネルD(20mg QD×14日)において、被験体の中断をもたらす有害事象はなく、またバイタルサイン、臨床的な研究所の値、またはECGにおける臨床的に有意な変化もなかった。
【0256】
パネルCおよびDに関して、投与の1日目および13日目に測定された平均の化合物1血漿PKプロファイルは、それぞれ図7および図8に示される。これらの部分的なパネルからの予備的なPKデータは、パネルCおよびDの~1.2および~1.7の化合物1血漿AUC0-24h蓄積比(13日目/1日目)、ならびに~1.2および~1.2の血漿Cmax蓄積比(13日目/1日目)をそれぞれ示している。パート2における全ての1日用量の試験薬物は、絶食状態において投与された。
【0257】
パネルCおよびDで投与を完了した14人の被験体(2つのパネルの各々における7人の被験体)からの予備的なバイオマーカー(2-AGのPBMC媒介性加水分解により測定されるようなPBMC MGLL 標的結合)のデータは、図9図10、および図11において、それぞれプラセボレシピエントと、化合物1HCl 10mg QD(パネルC)と、20mg QD(パネルD)とに関する予備的なPBMC標的結合データ(パネルCおよびD)で示される。部分的に完成されたパネルからのこれらの予備的なデータは、20mgの化合物1HClの毎日の投与の14日後に、PBMCのMGLLが、24時間の投与間隔の最後に実質的に阻害されたままであることを示唆する(図11)。10mg QD用量では、投与間隔の最後の平均MGLL阻害が、投与の1日目および14日目において類似しており、MGLL加水分解活性が、10mg QDでの化合物1HClの投与後に、24時間で完全に回復し得ることを示唆している(図10)。
【0258】
実施例7.胃貯留能(Gastric Accommodation)および栄養体積許容範囲(Nutrient Volume Tolerance)に対する化合物1塩酸塩の効果の、単回用量で、無作為化された、プラセボ対照の、2期間交差試験。
この試験の主要な目的は、機能性ディスペプシア(functional dyspepsia)(FD)の患者において、胃貯留能に対する化合物1HClの効果を評価することである。
・プラセボと比較した栄養体積許容範囲に対する化合物1HClの効果を評価する;
・FD被験体における化合物1HClの安全性および耐性を評価する;
・末梢血単核細胞(PBMC)中の化合物1HCl血漿濃度(例えば、Cmax、AUC0-4、AUC0-24)、およびモノアシルグリセロールリパーゼ(MGLL)酵素活性に関係するような、IGP、栄養体積許容範囲、満腹(満腹スケール、付録F)、および心窩部の症状(心窩部の症状に関するVAS、付録G)における変化を評価する。
【0259】
患者:機能性ディスペプシア、および以前に胃貯留能障害と特定された、18歳から65歳の12人の、成人男性または成人女性の患者が登録される。
【0260】
基準:
包含基準:
・患者が、RomeIII基準(付録E)により定義された機能性ディスペプシアを有する。
・患者が、過去3カ月の間に、煩わしい食後の満腹感(bothersome postprandial fullness)または早期満腹感(early satiation)の主症状のどちらかを有し、スクリーニングの少なくとも6ヶ月前にこれらの症状を説明し得る有機的で、代謝的な、または全身性の疾患の非存在下で、症状を発症しなければならない。
・患者が、臨床総説に際し、バロスタット試験(barostat test)に基づく胃貯留能障害(gastric accommodation)のエビデンス、胃内圧測定(intragastric pressure measurement)を用いる栄養体積許容範囲試験、またはその他の類似した評価を有する。この異常に対するエビデンスは記録される。
・患者のRomeIII質問表の結果が、共存する心窩部痛(co-existing epigastric pain)、および/または心窩部灼熱感(epigastric burning)の強度が存在することを示すが、食後の満腹感、早期満腹感の評価と同じか、より少ない強度を有する(すなわち、心窩部痛および心窩部灼熱感は、患者の機能性ディスペプシアの顕著な症状ではない)。
・過去8週間にわたる胃食道逆流(gastrointestinal reflux)(例えば胸焼け、吐き戻し)の症状の患者のリコール(recall)が、1週間当たりわずか2回の軽い強度とみなされる胸焼けまたは吐き戻しのエピソードを持たない。(逆流症質問表(RDQ)が、これらの症状を収集する)
・患者が、各処置期間前の少なくとも2週間、消化管運動に影響を及ぼす特定の薬剤を中断する意思がある。制限された薬物は、オピオイド(例えば、ロペラミド)、ドーパミンアンタゴニスト(例えば、メトクロプラミド、ドンペリドン、アリザプリド)、他の腸管運動促進薬(例えばシサプリド、テガセロッド)、酸分泌阻害剤(例えば、オメプラゾール、エソメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾールのようなH2アンタゴニストやプロトンポンプ阻害剤)、およびエリスロマイシンを含む。
・患者が、試験手順を理解し、文書のインフォームドコンセントを提出することで試験に参加することに同意する。
・患者が、事前試験/スクリーニング訪問時において、18歳から65歳の間の男性または女性である;さらに:
・被験体が男性である場合、その被験体は、試験薬物の最初の投与時から試験薬物の最後の投与後3ヶ月間、女性の性的パートナーとコンドームを使用する意思がある。
・被験体が、試験薬物の最初の投与時から試験薬物の最後の投与後3ヶ月間まで、精子提供を控える意思がある。
・被験体が、閉経後の女性である場合:被験体が、少なくとも1年間月経がなく、事前試験/スクリーニング訪問において、閉経後の範囲における実証された卵胞刺激ホルモン(follicle stimulating hormone)(FSH)レベルを有する。
・被験体が、外科的に不妊の女性である場合:被験体が、子宮摘出術(hysterectomy)後、両側卵巣摘出術(bilateral oophorectomy)後、または卵管結紮(tubal ligation)後の状態である。(文書化が利用可能でない場合、子宮摘出が、超音波または他の画像技術により確認されてもよい。卵巣摘出および卵管結紮は、文書化により確認されなければならない)。
・被験体が、出産する可能性がある女性(woman of child bearing potential)(WOCBP)である場合、その被験体は、スクリーニングの時から最後の試験訪問まで、殺精子剤つきの子宮頚部キャップ(cervical cap)、殺精子剤つきのペッサリー(diaphragm)、殺精子剤つきのコンドーム、子宮内避妊器具(intrauterine device)(IUD)を含んでもよいバリア避妊法(barrier contraception)のうち2つの方法を使用することに同意する。また、WOCBPは、スクリーニング時および試験薬物が投与される前に、陰性尿妊娠検査(negative urine pregnancy test)を受ける。注射可能避妊薬(injectable contraceptives)、埋め込み式避妊薬(implanted contraceptives)、薬用リング避妊薬(medicated ring contraceptives)または経口避妊薬(oral contraceptive)の方法を使用しているWOCBPは、参加してもよいが、殺精子剤つきの子宮頚部キャップ、殺精子剤つきのペッサリー、または殺精子剤つきのコンドームのような、バリア避妊法のうち1つの方法を使用しなければならない。
・患者が、事前試験/スクリーニング訪問時に、肥満度指数(BMI)>18から≦30kg/mを有する。
・BMI=体重(kg)/身長(m)である(BMIの算出は、整数に四捨五入すべきである)。
・患者が、事前試験/スクリーニング時に、および試験薬物の最初の投与前24時間以内に得られた、病歴、身体検査、バイタルサイン測定および試験室の安全性試験(laboratory safety tests)(臨床検査所見の解釈については付録Bを参照)に基づく、管理されていない有意な疾患または障害を有していないと判断される。
・患者が、事前試験/スクリーニング時に、および試験薬物の最初の投与の前に実施されたECGの、臨床的に有意な異常を有していない。
・患者が、非喫煙者、または1日当りわずか2本のタバコしか吸わないソーシャルスモーカーであり、臨床試験ユニットに出向く前から試験手順の終了時に解散するまで、喫煙およびニコチンを含む製品を控える意思がある。
・患者が、試験の制限に従う意思がある。
・患者が、栄養体積許容範囲試験を受ける意思がある。
除外基準:
・患者が、法的同意な年齢以下である。
・妊娠中または授乳中の女性患者。
・患者が、臨床的に有意な精神障害(psychiatric disorder)(重度の感情障害(affective disorder)、不安障害(anxiety disorder)、心的外傷後ストレス障害(post-traumatic stress disorder)、精神病(psychotic disorder)または薬物誘発性精神病(drug-induced psychoses)を含む)の個人歴を有する。過去に不安またはうつ病性の特徴を伴う適応障害(adjustment disorder)を有していた患者は、治験責任医師(Investigator)の裁量で登録され得る。
・患者が、統合失調症(schizophrenia)、重度の感情障害、重度の不安障害、または他の精神病の、一親等以内の家族歴を有する。
・患者が、SSRI、SNRI、三環系抗うつ薬(tricyclic antidepressants)、またはブプロピオン、ミルタザピン、トラゾドンもしくはアゴメラチンのような非定型抗うつ薬(atypical antidepressant medication)を含む抗うつ薬を服用している。不安症のためのこれらの、または他のタイプの薬剤を服用している患者もまた除外される。6ヶ月よりも前に抗うつ薬の使用を中断した患者は、治験責任医師の裁量で登録され得る。ガバペンチン、プレガバリンまたはブスピロンを服用している患者もまた除外される。
・患者が精神的または法的に無力であるか、事前試験/スクリーニング訪問時に有意な感情の問題(emotional problems)を有しているか、または試験の実施中に精神的無能力(mental incapacitation)になる可能性があることが予期される。
・治験責任医師の意見において、患者が、治験の結果を混同する可能性がある、または治験への彼らの参加によって患者にさらなるリスクを引き起こす可能性がある疾患の病歴を有する。
・患者が、胃腸の手術を受けている。事前試験/スクリーニング訪問から1年よりも前に虫垂切除(appendectomy)を受けた患者は参加してもよい。
・患者が、過去3カ月間に急性胃腸疾患(acute gastrointestinal illness)を有している。
・患者が、コッククロフト・ゴールト式(Cockcroft-Gault equation)に基づく、≦80mL/minの推定クレアチニンクリアランス(creatinine clearance)(CrCl)を有する。24時間採尿(24-hour urine collection)を使用して測定するような、実際のクレアチニンクリアランスは、コッククロフト・ゴールト算出の代わりに、または併せて使用されてもよい。72-79mL/minの範囲内(すなわち、80mL/minの10%以内)にある、実際のまたは算出されたクレアチニンクリアランスを有する被験体は、治験責任医師の裁量で登録され得る。
コッククロフト・ゴールト式:
CrCl=(140-年齢[yr])(体重[kg])/(72)血清クレアチニン値[mg/dL])
女性の被験体に対しては、クレアチニンクリアランスを得るために0.85を掛ける
・被験体が、発作性疾患(seizure disorder)、てんかん(epilepsy)、脳卒中(stroke)、神経学的疾患(neurological disease)、認知障害 (cognitive impairment)、長時間の意識喪失(>10分)を伴う頭部外傷(head trauma)、または偏頭痛(migraine headaches)を含むが、これには限らない、神経障害の活動性の病歴または先の病歴を有する。
・患者が、試験薬物の初回用量の投与後およそ1週間から始まり、治験の間ずっと(処置期間の間の休薬間隔を含む)、第2の処置期間まで、処方薬および非処方薬または薬草(セイヨウオトギリソウ(St.John’s Wort)[Hypericum perforatum]など)を含む薬剤の使用を控えることができない、または使用を想定している。許可され得る特定の薬剤であってもよい。
・患者が、皮膚または頸部の、適切に処置され局在化した、またはインサイチュの非黒色腫癌種(non-melanoma carcinoma)(例えば、基底細胞癌)を除く、臨床的に有意な腫瘍疾患の病歴を有する。
・患者が、有意な多発性のおよび/または重度のアレルギー(例えば、食物、薬物、ラテックスアレルギー)の病歴、または処方薬もしくは非処方薬(マリファナまたは他のカンナビス含有薬剤を含む)か、食物に対するアナフィラキシー反応または有意な不耐性を有する。
・患者が、大手術を受けたか、1単位(およそ500mL)の血液を提供した、もしくは失ったか、または事前試験/スクリーニング訪問前4週間以内に別の治験に参加した。4週間の窓(window)は、現在の治験の事前治験/スクリーニング訪問に対する臨床試験薬に関係する以前の治験および/または有害事象(AE)における、最近の治験投薬および/または採血の日付から算出される。治験薬物が投与されなかった、または侵襲的手法(invasive procedure)が実行された調査的治験に参加している患者に関して、間隔が間隔条件を含まないように修正され得る。
・患者が、予防接種を受けている(事前試験/スクリーニング訪問の8週間以内)、または治験の間に予防接種を受ける予定(例えば、治験後訪問までに)がある。
・患者が、1日当たり>3杯のアルコール飲料(1杯は、300mL[10オンス]のビール、125mL[4オンス]のワイン、25ml[1オンス]の蒸留酒におよそ相当する)と定義される、過剰量のアルコールを摂取する。1日当たりわずか4杯のアルコール飲料も摂取しない被験体は、治験責任医師の裁量で登録され得る。
・患者が、1日当たり>6杯のコーヒー、お茶、コーラ、または他のカフェイン飲料(1杯は、120mgのカフェインにおよそ相当する)と定義される、過剰量のカフェインを摂取する。
・患者が、現在(事前試験/スクリーニング訪問のおよそ3ヶ月以内として定義される)、違法薬物(マリファナを含む)の常用者(「娯楽目的での使用」を含む)である、または事前試験/スクリーニング訪問のおよそ6ヶ月以内に薬物(アルコールを含む)乱用の病歴を有する。さらに、患者が、本試験中にカンナビス製品の使用を控える意思がない。
・被験体が、QT延長症候群(long QT syndrome)の家族歴を有する。
・被験体が、>450msec(男性被験体)、または>470msec(女性被験体)の補正QT間隔を有する。
・治験責任医師が、試験への患者の安全な参加に関して、または治験責任医師が、被験体が試験の参加には不適切であると考える他の理由に関する懸念を持っている。
【0261】
被験体/患者が、コンピュータ生成ランダム符号(computer-generated random code)に従い、交差処置シーケンス(crossover treatment sequence)AまたはBへ、無作為化される。
期間1 期間2
シーケンスA: プラセボ 化合物1HCl
シーケンスB: 化合物1HCl プラセボ
盲検化:化合物1HClまたはそろいのプラセボは、安全性または有効性のデータの収集に関する他の責任がない非盲検の薬剤師によって、無作為割り付け表を使用して調製される。
【0262】
処置期間:合計の試験参加期間は、60日のスクリーニング期間を含む、およそ83日間である。2回の1日処置の間に少なくとも7日間の最小洗い出し期間(minimum washout period)がある。第1の処置の4週間以内に第2の処置を完了するように努力しなければならない。ホルモン不妊法を用いないWOCBPは、彼女らの月経周期の同じ点で、2回の処置期間の各々において試験されるべきである。
【0263】
主要エンドポイントは、化合物1 対 プラセボを比較する栄養食点滴(胃貯留能)中の、経時的なIGPの変化である。各被験体に関して、これは、栄養飲料点滴の開始から終了までの、圧力時間曲線とゼロ線(負に寄与する0より上の値)との間の領域から算出される。
【0264】
他のエンドポイントは、栄養体積許容範囲試験中に、および栄養体積許容範囲試験後の圧力変換器が取り外されるまでの期間に経時的に測定された、満腹感スコア(Satiation Score)および心窩部の症状に関するVASを含む。
【0265】
実施例8:アルツハイマー病の被験体における化合物1の、第2相単一部位の、無作為化された、二重盲検の、プラセボ対照試験
この治験の目的は、アルツハイマー病の処置における化合物1HClの安全性および有効性を評価することである。
【0266】
患者:適格な被験体は、40歳から95歳までの男性および女性である。
【0267】
基準:
包含基準:
・ほぼ確実なADに対するNINCDS/ADRDA基準
・12-27の間のMMSE
・少なくとも12週間、一定用量のコリンエステラーゼ阻害剤またはNMDA(N-メチル-D-アスパラート)アンタゴニストを用いる処置
・薬剤の監視が可能なホームモニタリング(Home monitoring)
・全ての訪問において患者に同行可能で、情報提供者として試験に参加する意思がある介助者
・英語またはスペイン語が流暢
・記録、内科医の身体検査、神経学的検査、および臨床試験の再検討によって確認される本試験に対する医療安定性
・一定用量の非除外薬剤
・肝機能不全(hepatic insufficiency)のエビデンスがない
・経口薬剤を嚥下することができる
・インフォームドコンセントのプロセスに参加する能力
除外基準:
・除外された抗糖尿病薬(antidiabetic medication)(以下参照)を用いる処置を必要とする真性糖尿病(Diabetes Mellitus)(OGTT基準)の病歴、または低血糖症の病歴。
・活動性の肝臓疾患または腎臓疾患(hepatic or renal disease)
・うっ血性心不全(congestive heart failure)の病歴、またはCHFのための現在の処置を含む、心臓疾患;最近の心筋梗塞(myocardial infarction)の病歴
・過去2ヶ月以内の、別の試験薬物の使用
・臨床的に有意な脳卒中の病歴
・過去2年以内の、発作、頭部外傷、または意識障害の病歴。
・過去2年以内の、精神障害、双極性障害(bipolar disorder)、または主要なうつ病のエピソードを含む主要な精神障害
薬剤除外(Medication Exclusion)
・スルホニル尿素およびメグリチニド(meglintinides)を含む経口血糖降下薬(oral hypoglycemic agents)の現在の使用
・2週間よりも長い、インスリンによる現在の、または過去の処置
・有意な抗コリン作用性または抗ヒスタミン特性を有する薬物の現在の使用
【0268】
試験デザイン:
・割り付け:無作為化
・介入モデル:並行群間比較試験
・遮蔽化:二重盲検(被験体、治験責任医師)
・主目的:処置
主要評価項目:
・アルツハイマー病評価スケール-認知下位スケール(Alzheimer’s Disease Assessment Scale - Cognitive Subscale)(ADAS-Cog)のスコアにおける変化[時間枠:6ヶ月間、訪問2(2週目)、6(12週目)、8(24週目)に測定][安全性問題として指定された:いいえ]
・記憶(memory)、注意(attention)、推論(reasoning)、言語(language)、見当識(orientation)、および実行(praxis)を評価する、精神測定の器具。
副次的評価項目:
・アルツハイマー病共同試験‐変化に対する医師の包括的印象(Alzheimer’s Disease Cooperative Study Clinician’s Global Impression of Change)(ADCS-CGIC)のスコアにおける変化[時間枠:6ヶ月間、訪問2(2週目)、6(12週目)、8(24週目)に測定][安全性問題として指定された:いいえ]。独立した、熟練した経験豊富な臨床医によって検討されるような臨床試験において、臨床的に有意な変化を評価するための体系的な方法。ADCS-CGICは、実験の開始以降、被験体の認知的な、機能的な、および行動学的なパフォーマンスの変化の臨床医の観察に焦点を当てる。それは、被験体の直接的な検査および情報提供者の面接の両方に依存する。標的症状スケールとは異なり、それは、認知的な、行動学的な、および機能的な活性ドメイン(activity domain)における被験体の全体的な機能を考慮する。
・ミニメンタルステート検査(Mini-Mental State Examinaiton)(MMSE)のスコアにおける変化。[時間枠:6ヶ月間、訪問2(2週目)、6(12週目)、8(24週目)に測定][安全性問題として指定された:いいえ]。アルツハイマー病の薬物試験のための頻繁に使用されるスクリーニング手段。それは、見当識、記憶、注意、集中(concentration)、呼称(naming)、反復(repetition)、理解、ならびに文章作成するおよび2個の交差した多角形を複写する能力を評価する。
・アルツハイマー病共同試験の日常生活動作の評価(Alzheimer’s Disease Cooperative Study Activities of Daily Living Inventory)(ADCS-ADL)のスコアにおける変化[時間枠:6ヶ月間、訪問2(2週目)、6(12週目)、8(24週目)に測定][安全性問題として指定された:いいえ]。ADCS-ADLは、アルツハイマー病の被験体における機能的パフォーマンスを評価する。構造的な面接方式で、情報提供者は、被験体が先の4週間の間に目録内の各項目を試みたか否か、および被験体のパフォーマンスレベルについて問われる。ADCS-ADLスケールは、通常の対照と軽度のAD患者との間を上手く識別する。それは、良好な試験-再試験の信頼性有する。ADCS-ADLは、伝統的な基本的ADLスケールのいくつかの項目(身繕い(grooming)、着衣、歩行、入浴、摂食(feeding)、トイレ)、ならびに手段的日常生活動作スケール(instrumental activities of daily living scales)からの項目(例えば、買い物、食事の用意、家庭用機器の使用、約束を守る、読書)を含む。神経精神症状評価(Neuropsychiatric Inventory)(NPI)のスコアにおける変化[時間枠:6ヶ月間、訪問2(2週目)、6(12週目)、8(24週目)に測定][安全性問題として指定された:いいえ]。NPIは、情報提供者との面接に基づき、ADにおける精神病理および行動を評価するために、十分に検証された信頼性の高い、多項目手段である。
・ADバイオマーカーにおける変化[時間枠:訪問2(2週目)、6(12週目)、8(24週目)で採取された血液][安全性問題として指定された:いいえ]。血漿ベータ-アミロイドタンパク質は、訪問2(2週目)、訪問6(12週目)、および訪問8(24週目)に得られた血液サンプルから採取される。
・APO-E遺伝子型判定(APO-E genotyping)[時間枠:訪問2(2週目)に採取][安全性問題として指定された:いいえ]APOe e4は、ADに対する重要な遺伝的危険因子である。この試験で、AD、ならびに老化における記憶および認知の多くの試験において見られるような、APOe e4対立遺伝子(APOe e4 allele)は、経時的に臨床的変化の予測因子として分析される。
【0269】
【表5】
【0270】
実施例9:機能性胸痛(Functional Chest Pain)の患者における、化合物1HClの検査
機能性胸痛(FCP)の約200,000の新しい症例が、アメリカ合衆国で毎年診断される。FCPは、悪い生活の質および高い医療費に関係している。胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease)(GERD)、食道運動障害(esophageal motility disorder)、および精神的疾患(psychological disorder)が、FCPを引き起こす可能性がある。しかしながら、FCPのメカニズム(単数または複数)は探し続けられており、中枢神経性および末梢神経の過敏症(central and peripheral hypersensitivity)と同様に食道壁の生体力学的機能不全(biomechanical dysfunction)を含む。シナプス間隙におけるCB1受容体の活性化は、ニューロン発火(neuronal firing)を細かく調整し、実際に過敏症に関連する過励磁(over excitation)を抑制し得る。この試験の目的は、機能性胸痛の処置における化合物1HClの安全性および有効性を評価することである。
【0271】
患者:適格な被験体は、18歳から75歳までの男性および女性である。
【0272】
基準:
包含基準:
・前月1週間の胸痛の少なくとも一回のエピソード。以前の陰性の心臓の評価(EKG±非侵襲的なストレス試験±冠血管造影(coronary angiogram))。運動性障害(例えばアカラシア)、および胃食道逆流症(GERD)(通常の内視鏡検査、通常の24時間pH試験、または6週間のBID PPI療法に反応しない)に対する、陰性の食道の評価
除外基準:
・麻酔薬または他の鎮痛薬を必要とする被験体
・既知のGERD(PPI療法に反応しないおよび一定用量ではない限り)、食道炎、バレット食道(Barrett’s esophagus)、または内視鏡検査における消化性狭窄(peptic stricture)の被験体
・以前の上部消化管の手術を受けた被験体
・妊娠
・糖尿病(diabetes)、神経筋疾患(neuromuscular disorder)、心機能障害(cardiac disorders)、または他の重度な併存症(心血管の、呼吸器系の、腎臓の、肝臓の、血液の、内分泌性の、神経性の)の被験体。過去2年以内の、発作、頭部外傷、または意識障害の病歴。
・上気道症状(upper airway symptoms)の被験体(嗄声(hoarseness)、喘鳴(wheezing)または喉頭痙攣(laryngospasm)など)。
・バクロフェン、スクラルファートおよび消化管運動改善薬、または鎮静剤(sedative)、睡眠薬(hypnotic)もしくは精神活性薬物(psychoactive drug)と見なされる薬剤のような薬剤
・物質乱用の既知の病歴
・同意することができない被験体
・患者が、躁病(mania)および統合失調症を含む、併存する精神状態の病歴を有する。現在うつ病と診断されているか、うつ病の処置を受けている患者は除外される。
【0273】
試験デザイン:
・割り付け:無作為化
・エンドポイント分類:安全性/有効性試験
・介入モデル:並行群間比較試験
・遮蔽化:二重盲検(被験体、治験責任医師)
・主目的:処置
主要評価項目:
・胸痛[時間枠:12週間の毎日の評価][安全性問題として指定された:いいえ]。患者は、群間比較(comparison among group)のための数値へと正規化される症状の、胸痛質問表および症状の日誌を毎日記入する。
副次的評価項目:
・胸痛強度(Chest Pain Intensity)[時間枠:12週間の毎日の評価][安全性問題として指定された:いいえ]。患者は、群間比較のための値へと正規化される症状の、胸痛質問表および症状の日誌を毎日記入する。
・GERD症状チェックリスト(GERD Symptom Checklist)[時間枠:ベースライン、2、4、8、および12週目][安全性問題として指定された:いいえ][時間枠:6ヶ月間、訪問2(2週目)、6(12週目)、8(24週目)に測定][安全性問題として指定された:いいえ]。患者群間の比較のための数値に正規化するGERD症状に関する質問表に記入する。
・生活の質に関しての36項目(Short Form 36)[時間枠:ベースライン、2、4、8、および12週目][安全性問題として指定された:いいえ]
8つのドメインを検査する一般的な健康に関連する生活の質の質問表:身体機能、役割機能(身体)(Role Functioning Physical)、役割機能(精神)(Role Functioning Emotional)、心の健康(Mental Health)、活力(Vitality)、体の痛み(Bodily Pain)、全体的健康感(General Health)、および社会生活機能(Social Functioning)。
・食道過敏症および食道膨張(Esophageal Hypersensitivity and Distention)[時間枠:ベースライン、4、8、および12週目][安全性問題として指定された:いいえ]食道における第1の感覚、不快感、および疼痛に対する感覚閾値(Sensory thresholds)。反応性食道収縮の頻度、振幅、曲線下面積(area under the curve)(AUC)。
【0274】
【表6】
【0275】
実施例10:多発性硬化症(Multiple Sclerosis)の疼痛および痙縮(Spasticity)に対する、化合物1HClの第3相臨床試験
この試験の目的は、中枢神経障害性疼痛(central neuropathic pain)を有する参加者の疼痛重症度、および多発性硬化症に起因する中程度から重度な痙縮の低下に対する、プラセボと比較した、化合物1HClの有効性および安全性を評価することである。
【0276】
患者:適格な被験体は、18歳から75歳までの男性および女性である。
【0277】
基準:
包含基準:
・疾患診断基準(disease diagnostic criteria)に基づいた多発性硬化症(MS)に起因する中枢神経障害性疼痛を有する
・成人の男性または女性である。
・毎日の24時間平均疼痛スコアで4以上の評価を有する。
・女性は、試験エントリー時に妊娠検査に対して陰性でなければならない。
・試験の少なくとも70%の日数分の、毎日の日誌を仕上げる
・参加者は、試験エントリー前の1ヶ月間安定した投与量である限り、他の処方および非処方の鎮痛剤を続けてもよく、また試験を通してその一定用量を維持することに同意する
疾患診断基準:
○試験エントリー前の少なくとも1年におけるMSの診断
○試験エントリー前の3ヶ月間に疾患処置におけるMS紅斑(MS flares)または変化が見られない
○試験エントリー前の最低3ヶ月間に、MSに起因する毎日の疼痛があった
除外基準:
・現在、MS疾患修飾治療(MS disease-modifying therapy)の臨床試験中である
・MS以外の原因から明確に区別することができない疼痛を有する
・躁病、双極性障害、精神病、または統合失調感情障害(schizoaffective disorder)の現在、または過去の診断
・物質乱用または依存症の病歴
・妊娠または授乳中
試験デザイン:
・割り付け:無作為化
・エンドポイント分類:安全性/有効性試験
・介入モデル:並行群間比較試験
・遮蔽化:二重盲検(被験体、治験責任医師)
・主目的:処置
主要評価項目:
・6週目(急性期)の毎週の24時間平均疼痛スコアにおけるベースラインからの変化(Change From Baseline in the Weekly 24-Hour Average Pain Scores at Week 6 (Acute Phase))[時間枠:ベースライン、6週目][安全性問題として指定された:いいえ]。0(無痛)から10(起こり得る最悪の疼痛)の範囲のスコアを用いて毎週の平均として評価される、11段階のリッカートスケール(Likert scale)で毎日記録された、24時間平均疼痛重症度スコア。参加者は、覚醒時に毎日、電子日誌を仕上げるべきである。11段階のリッカートスケールは、24時間平均疼痛の評価のために使用され、毎週の平均として評価された。スコアは、0(無痛)から10(起こり得る最悪の疼痛)の範囲である。最小二乗平均(LS平均)値(The Least Squares Mean (LS Mean) Value)は、試験現場およびベースライン重症度に対して調整された。
・6週目における痙縮NRSスコア(Spasticity NRS score)のベースラインからの変化[時間枠:ベースライン、6週目][安全性問題として指定された:いいえ]。痙縮数値評価スケール(Numeric Rating Scale)は、痙縮がない0、そして起こり得る最悪の痙縮10を用いて、患者から報告された0から10の痙縮重症度のスケールである。
副次的評価項目:
・6週目(急性期)までの毎週の24時間平均疼痛スコアにおけるベースラインからの変化(Change From Baseline in the Weekly 24-Hour Average Pain Scores up to Week 6 (Acute Phase))[時間枠:ベースライン、6週目][安全性問題として指定された:いいえ]。これは、臨床的に重要な有効性の成果(ベースラインからの≧30%または≧50%の疼痛の減少)が、エンドポイントで達成されたかどうかを反映する名目上の成果である。これは、0(無痛)から10(起こり得る最悪の疼痛)のスコアを用いる順序スケール(ordinal scale)における、ベースラインスコアとエンドポイントスコアとの比較に基づく。最近の24時間にわたる平均疼痛重症度のスコアの毎週の平均が使用される。毎週の平均は、参加者によって日誌に記録された毎日の評価に基づいた。
・6週目のアッシュワース痙縮スコア(Ashworth Spasticity Score)におけるベースラインからの変化[時間枠:6週間][安全性問題として指定された:いいえ]。アッシュワース痙縮スコアは、試験される各筋肉群に対して0から4の5得点を使用して医師が評価した痙縮の評価である。
・6週目の改善に関する患者の全般的印象度(Patient Global Impressions of Improvement Scale)(PGI-I)[時間枠:6週間][安全性問題として指定された:いいえ]。処置の開始と比較された評価時の参加者の改善した知覚を測定するスケール。スコアは、1(非常に良好)から7(非常に悪い)の範囲である。最小二乗(LS)平均値は、試験現場およびベースライン重症度に対して調整された。
・6週目(急性期)における、簡易疼痛調査票の重症度(Brief pain Inventory Severity)および干渉スコア(Interference Scores)(BPI-S/BPI-I)のベースラインからの変化[時間枠:ベースライン、6週目][安全性問題として指定された:いいえ]。疼痛重症度と機能上の干渉を測定する。重症度スコア:過去24時間および現在の、最大、最小、および平均の疼痛を評価する、各質問における0(無痛)から10(重度の疼痛)。干渉スコア:過去24時間の一般活動性(general activity)、気分(mood)、通常の作業(normal work)、他人との関係(relations with other people)、睡眠(sleep)のような疼痛干渉を評価する各質問における、0(干渉なし)から10(完全に干渉する)。平均干渉=個々の干渉項目の非欠損スコア(non-missing scores)の平均。最小二乗(LS)平均値は、試験現場およびベースライン重症度に対して調整された。
・6週目(急性期)の夜間痛スコア(Night Pain Scores)の毎週の平均におけるベースラインからの変化[時間枠:ベースライン、6週目][安全性問題として指定された:いいえ]。0(無痛)から10(起こり得る最悪の疼痛)までの範囲の順序スケールの11段階のリッカートスケールで、毎日記録される夜間痛重症度スコアの毎週の平均。参加者は、覚醒時に毎日、電子日誌を仕上げるべきである。最小二乗(LS)平均値は、試験現場およびベースライン重症度に対して調整された。
【0278】
【表7】
【0279】
実施例11:炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease)(IBD)の処置のための化合物1HClの使用
この試験の目的は、IBDの患者における疾患活動性に対する化合物1HClの効果を、二重盲検プラセボ対照方式で調べることである。
【0280】
患者:適格な被験体は、20歳から80歳までの男性および女性である。
【0281】
基準:
包含基準:
・募集の少なくとも3カ月前に、IBDと診断された患者が試験に適任である。
・5ASA、ステロイド、または免疫調節剤(immunomodulators)に耐性のある活動性疾患(active disease)の患者。
・クローン病における200を超えるCDAI、またはUCの3より上のメイヨースコアの疾患活動性指数。
・20より上の年齢
除外基準:
・既知の精神障害の患者
・妊娠中の女性
・試験薬物の成分のいずれかに敏感な患者。
・インフォームドコンセントを与えることができない患者。
・近い将来、手術が必要な場合のある患者。
試験デザイン:
・割り付け: 無作為化
・エンドポイント分類:安全性/有効性試験
・介入モデル: 並行群間比較試験
・遮蔽化: 二重盲検(被験体、治験責任医師)
・主目的: 処置
主要評価項目:
・CDAIにおける70点の低減[時間枠:8週間][安全性問題として指定された:いいえ]。
副次的評価項目:
・試験中の生活の質の変化[時間枠:8週間][安全性問題として指定された:いいえ]。
・試験期間中の有害事象[時間枠:8週間][安全性問題として指定された:はい]。
【0282】
【表8】
【0283】
実施例12:片頭痛の予防における化合物1HClの有効性および安全性を評価するための、無作為化した、二重盲検の、プラセボ対照の、並行群の、用量反応試験
この試験の目的は、片頭痛の予防において、プラセボと比較された、化合物1HClの3回用量(毎日10mg、20mg、および40mgが摂取される)の安全性および有効性を評価することである。
【0284】
患者:適格な被験体は、18歳から65歳までの男性および女性である。
【0285】
基準:
包含基準:
・試験前の少なくとも6ヶ月間、国際頭痛学会(International Headache Society)(IHS)に従った前兆がある、また前兆がない片頭痛と一致する病歴
・ベースラインフェーズ中の、月当たり、3から12の間の片頭痛期間および15未満の頭痛の日数(片頭痛および非片頭痛)
・ベースライン時に、神経学的検査、心電図(ECG)、または臨床試験の結果において臨床的に有意な異常がない
・女性の患者は、少なくとも1年間閉経である、外科的に出産ができない、節制を実行している、または許容可能な避妊法(陰性の妊娠検査が必要)を実行していなければならない。
除外基準:
・片頭痛以外の頭痛を有する患者
・突発性の緊張型頭痛または副鼻腔炎性頭痛を有する患者
・50歳の後に片頭痛が発症
・片頭痛予防のための2より多くの適切なレジメンに失敗した患者
・鎮痛剤または特定の他の薬剤を過剰使用する患者
試験デザイン:
・割り付け:無作為化
・エンドポイント分類:安全性/有効性試験
・介入モデル:並行群間比較試験
・遮蔽化:二重盲検(被験体、治験責任医師)
・主目的:処置
主要評価項目:
・ベースラインから、有痛性の片頭痛の症状の発症と治療中止の間の時間の長さ(片頭痛期間)における変化。試験中に実施される安全性評価。
副次的評価項目:
・処置に反応する患者の割合。1カ月の片頭痛発作の数、1カ月の片頭痛の日数、救助薬が必要な日/月の数、および健康に関連する生活の質の項目における、ベースラインから二重盲検フェーズまでの変化。
【0286】
これは、片頭痛予防における化合物1HClの3つの異なる用量(毎日10mg、20mg、および40mg)の有効性および安全性を評価するための、無作為化された、二重盲検の、プラセボ対照の、並行群の、多施設における試験である。試験は5フェーズからなる:ベースライン(患者が適格な基準を満たし、かつ既に服用している片頭痛薬物を徐々に減らしているかどうかの判断);初回の用量設定、および5mg/日で始まり、割り当て用量(10、20、および40mg/日の化合物1HCl)へ増加していく二重盲検フェーズ(8週間);その後の、標的用量の維持期間(18週間);テーパ転換フェーズ(tapering transition phase)(7週目まで);用量が、有効性を最大にし、かつ副作用を最小にするように調整される。主要試験の仮説は、化合物1HClの3用量(10、20、および40mg/日)のうち1つ以上が、予期されるベースライン期間から二重盲検フェーズまで毎月(28日)の片頭痛期間率に基づいて、片頭痛の予防においてプラセボよりも優れたものになること、および化合物1HCl処置が十分に許容されることである。用量設定期間(8週間)中、用量は化合物1HClまたはプラセボの標的用量(10、20、および40mg)まで増加し、これらは毎日、経口で2回服用される。投与は18週間継続され、7週間にわたって調整され、非盲検延長中に6カ月までの間継続される。
【0287】
実施例13:バニオン切除術(Bunionectomy)からの急性疼痛を有する患者の処置における化合物1HClの試験
この試験の目的は、バニオン切除術における疼痛に対する化合物1HClの効果を評価することである。
【0288】
患者:適格な被験体は、20-80歳にわたる男性および女性である。
【0289】
基準:
包含基準:
・類似の手順(Akin procedure)のみを用いて、または用いずに、遠位のシェブロン骨切り術(distal Chevron osteotomy)を含む、主要な片側のみの第1中足骨のバニオン切除術(primary unilateral first metatarsal bunionectomy)を受けている患者
・スクリーニングで実施される臨床的な研究所の検査に基づいて健康または医学的に安定している。結果が通常の基準範囲外である場合は、治験責任医師が、異常性もしくは通常からの逸脱が、臨床的に有意ではなくなる、または試験下の集団に対して妥当で合理的となると判断した場合にのみ、患者が含まれ得る。
・女性は、エントリー前および試験全体にわたって性的に活発な場合、閉経後であるか、外科的に不妊であるか、禁欲しているか、または産児制限の有効な方法を実行している、もしくはその実行に同意しなければならない。出産の可能性がある女性は、スクリーニング時に陰性の血清βヒト絨毛性ゴナドトロピン妊娠検査と、手術の前に陰性の尿妊娠検査とを受けなければならない。
・男性は、性的に活発な場合、女性パートナーの妊娠を防止するために承認された産児制限の方法を使用すること、および最初に試験薬物を服用した日から最後に試験薬物を服用した日の3ヶ月後まで精液を提供しないことに同意する。二重盲検処置期間へと入る資格を得るためには、以下の基準を満たさなければならない:
・適格とされるベースライン疼痛強度(PI)が、無作為化前の30分以内に記録される11点(0から10)のPI数値評価スケール(NRS)において、4以上と評価されなければならない。
・適格とされるPIは、第1外科的切開の10時間後よりも早期に生じてはならない。
・適格とされるベースラインPIは、術後の外科的期間中の全身性の鎮痛(systemic analgesia)が終了した後9時間以内に生じなければならない。
除外基準:
・スクリーニングの1年以内の、軽度または中程度の外傷性脳損傷(traumatic brain injury)、脳卒中、一過性脳虚血発作、もしくは脳腫瘍の病歴、および/またはスクリーニングの15年以内の、重度な外傷性脳損傷、24時間の持続時間を超える意識不明(unconsciousness)のエピソード(単数または複数)、もしくは24時間の持続時間を超える外傷後健忘の存在によって示唆される発作性疾患またはてんかんの病歴。
・試験開始前の過去2年以内における悪性腫瘍の病歴
・身体の他の領域に広がる可能性がある活動性感染症のエビデンス、またはヒト免疫不全ウイルス1または2の病歴
・重度の腎不全(renal insufficiency)を反映する臨床的な研究所の値
・中等度または重度に障害性のある肝機能、または異常なアラニンアミノトランスアミナーゼまたはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼを有する患者
・治験責任医師の意見において、手術が容認できる限界の範囲外である臨床的な研究所の値
・試験担当医師の意見において、有効性または安全性の評価に影響を及ぼし得る臨床的に有意な疾患
・無作為化前2週間以内に抗痙攣薬、モノアミン酸化酵素阻害剤(monoamine oxidase inhibitors)、三環系抗うつ薬、神経遮断薬、またはセロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害剤で処置された
・スクリーニング前4週間以内の、ステロイドの吸入器またはステロイド外用薬を使用しない全身性ステロイド療法
・試験中に妊娠する計画がある、または授乳している女性
試験デザイン:
・割り付け:無作為化
・エンドポイント分類:有効性試験
・介入モデル:並行群間比較試験
・遮蔽化:二重盲検(被験体、治験責任医師)
・主目的:処置
主要評価項目:
・48時間にわたる疼痛強度差異の合計(Sum of Pain Intensity Differences)(SPID)[時間枠:48時間]。強度(PI)は、0=無痛から10=想像し得る最悪の疼痛までの、11段階の数値評価スケールで評価される。PIDは、評価におけるベースラインPI(最初の投与前)と現在のPIとの差である。SPIDは、48時間にわたるPIDスコアの時間加重合計(time-weighted Sum)として算出される。総スコアは、SPID48に対して、-480(最悪)から480(最良)までの範囲である。SPIDのより高い値が、より大きな除痛を示す。
副次的評価項目:
・救助薬の初回使用までの時間[時間枠:48時間まで][安全性問題として指定された:いいえ]。
・12、24、48、および72時間目におけるベースラインからの疼痛強度の減少[時間枠:ベースライン(1日目)、12、24、48、および72時間目][安全性問題として指定された:いいえ]
【0290】
これは、バニオン切除術(バニオンを除去する外科手術)を受けている患者における、25mgおよび50mgの化合物1HClの有効性および安全性を評価するための、無作為化された、二重盲検(医師および患者は割り付けされた薬物の名称を知らない)の、プラセボ対照の、並行群の、多施設における試験である。この試験は、スクリーニング期間、手術期間、認定期間および二重盲検処置期間に分割される。スクリーニング期間を含む試験の長さは、32日の最大期間までである。適格な患者が、1:1:1の比率における3つの処置群(化合物1HCl 25mg、化合物1HCl 50mg、またはプラセボ)のうちの1つに無作為に割り付けられる。有効性および安全性の評価は、試験中に実施される。
【0291】
実施例14:中程度から重度の癌性疼痛を有する患者の処置における、化合物1HClを含む、または化合物1HCl含まないオピオイド
この試験の目的は、中程度から重度の癌性疼痛を有する患者の処置において、オピオイドが、化合物1HClと併用投与される時、または化合物1HClなしに投与された時に、どの程度良好に機能するかを確認することである。
【0292】
患者:適格な被験体は、18-70歳の男性および女性である。
【0293】
基準:
・中程度から重度の癌性疼痛
・疼痛スコア≧7/10(0-10の数値疼痛評定スケール)
・疼痛制御のための強いオピオイド(ステップ3)を必要とする、または既に継続してステップ3のオピオイドを服用している
・オピオイドが認知機能不全(cognitive dysfunction)または認知障害を誘発した
・平均余命≧3カ月
・通常の腎機能
・妊娠または授乳中ではない
・陰性の妊娠検査
・電話を所有していなければならない
・患者質問表を一人で、または支援されて仕上げることができる
・せん妄ではない
・肝障害が無い
・患者を介護していない
・難治性の吐き気または嘔吐症状がない
・オピオイドに対する真性アレルギーまたは不耐性がない
・オピオイドの吸収に影響を及ぼす胃腸病変がない
・薬物探索行動または最近の物質乱用の病歴がない
・大うつ病ではない
・呼吸困難ではない
・重度なまたは制御不能の全身性疾患(例えば、不安定な又は非代償性の、呼吸器の、心臓の、肝臓の、または腎臓の疾患)のエビデンスがない
・本試験に参加するために患者にとって望ましくない、他の有意な臨床的な障害または検査所見のエビデンスがない
・先の放射線療法、化学療法、または放射性核種(radionuclides)から1ヶ月以上
・先のビスホスホネートから1ヶ月以上
・オピオイドの吸収に影響を及ぼす先の手術がない
・疼痛に影響を及ぼす同時の治療手順(therapeutic procedures)または処置がない
・同時の現在の放射線治療または抗腫瘍療法がない
・同時のレトロウイルス療法がない
・CYP34A、CYP1A2、またはCYP2D6に干渉する同時の薬物がない
・モルヒネの代謝に干渉する同時の薬物がない
・モルヒネまたはメサドンの性質に影響を及ぼす同時の薬物がない
・他の同時の制吐薬、抗不安薬、または神経遮断薬がない
試験デザイン:
・割り付け:無作為化
・遮蔽化:二重盲検(被験体、治験責任医師)
・主目的:支持療法
主要評価項目:
・ベースラインからの2点の疼痛改善(0-10の数値疼痛評定スケール)[安全性問題として指定された:いいえ]。
副次的評価項目:
・積極的治療 対 プラセボの比較[安全性問題として指定された:いいえ]
・オピオイドの有害作用に対する化合物1HClの効果[安全性問題として指定された:いいえ]
・エンドポイント間の関係[安全性問題として指定された:いいえ]
【0294】
【表9】
【0295】
実施例15:変形性関節症疼痛を処置するための化合物1HClの試験
この試験の目的は、臀部または膝の変形性関節症疼痛に対する化合物1HClの効果を評価することである。
【0296】
患者:適格な被験体は、40歳を超える男性および女性である。
【0297】
基準:
包含基準:
・ベースラインにおいて変形性関節症の文書化される、臀部または膝の機能的分類I-IIIのOAの主要診断
・OA疼痛のための非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)および/またはアセトアミノフェンの慢性のユーザー
・スクリーニング時に全ての鎮痛療法を中止した
・出産の可能性がある女性:妊娠しておらず、授乳中ではなく、産児制限の許容可能な方法を実施している女性
除外基準:
・膝または臀部のOA疼痛を制御するために、オピオイドまたはオピオイドを組合せた製品の連続的な使用を必要とする
・臨床的に有意な不安定な心臓の、呼吸器の、神経の、免疫の、血液の、または腎臓の疾患
・カプセルを飲み込むことに著しい問題がある、または経口投薬を許容できない
・化合物1HClの他の臨床的試験へ以前に参加した、またはスクリーニング前30日間以内に、調査的薬物もしくは装置、または調査的治療を受けた
試験デザイン:
・割り付け:無作為化
・エンドポイント分類:安全性/有効性試験
・介入モデル:並行群間比較試験
・遮蔽化:二重盲検(被験体、治験責任医師)
・主目的:処置
主要評価項目:
・西オンタリオ・マクマスター大学の変形性関節症指数(WOMAC)疼痛下位スケールのスコアで測定された、変形性関節症疼痛におけるベースラインから治験エントリー後12週目までの変化。[時間枠:ベースラインから12カ月目/早期中止][安全性問題として指定された:いいえ]。変形性関節症の被験体における疼痛は、西オンタリオ・マクマスター大学の変形性関節症指数(WOMAC)疼痛下位スケールのスコアを使用して測定される。WOMAC疼痛下位スケールのスコアは、5つの疼痛下位スケールの質問から、視覚的アナログスケール(VAS)のスコアの平均として算出される。被験体は、24時間にわたる疼痛レベルを示すために単一の縦線で、長さ100mmの横線であるVASに印を付け、その0mmが「無痛」を、100mmが「極度な疼痛」を示す。WOMAC疼痛下位スケールのスコアの差は、12週目に評価したWOMAC疼痛下位スケールのスコアから、ベースラインで評価したWOMAC疼痛下位スケールのスコアを引いたものとして算出される。
副次的評価項目:
・西オンタリオ・マクマスター大学の変形性関節症指数(WOMAC)疼痛下位スケールのスコアで測定された、変形性関節症疼痛におけるベースラインから治験エントリー後2週目までの変化
・西オンタリオ・マクマスター大学の変形性関節症指数(WOMAC)疼痛下位スケールのスコアで測定された、変形性関節症疼痛におけるベースラインから治験エントリー後6週目までの変化
・西オンタリオ・マクマスター大学の変形性関節症指数(WOMAC)疼痛下位スケールのスコアで測定された、変形性関節症疼痛におけるベースラインから治験エントリー後2、6、および12週目の平均までの変化
【0298】
【表10】
【0299】
実施例16:関節リウマチの処置のための化合物1HClの2回用量 対 プラセボを比較する第3相試験
この試験の目的は、関節リウマチ患者における兆候および症状、ならびに身体機能の改善に対する化合物1HClの効果を評価することである。
【0300】
患者:適格な被験体は、40歳を超える男性および女性である。
【0301】
基準:
包含基準:
・患者が、米国リウマチ学会(ACR)の1987年改訂基準に基づいて、RAと診断されている。
・患者が、スクリーニングおよびベースラインの両方で活動性疾患を有し、これらは以下の両方によって定義される:運動時の≧6の関節の圧痛または疼痛;≧6の腫大した関節;および前記患者はスクリーニング時の次の2つの基準のうち1つを満たす:1.地域の研究所においてESR(ウェスターグレン法)>28mm。2.中央研究所においてCRP>7mg/L。
・患者が、有効性の欠如または毒性に起因して、少なくとも1つのDMARD(従来の、または生物学的な)への反応が不十分であった。
・結核菌の活動性の、潜在性の、または不適切に処置された感染のエビデンスがない。
・患者が、抗マラリア剤以外の全てのDMARDを中止した
除外基準:
・以下が確認された血液疾患:1.ヘモグロビン<9g/dL、またはヘマトクリット<30%;2.白血球数<3.0×109/L;3.好中球絶対数<1.2×109/L;4.血小板数<100×109/L
・シェーグレン症候群以外の他の自己免疫性のリウマチ性疾患の病歴
・悪性腫瘍がない、または悪性腫瘍の病歴もない。
・入院、非経口抗菌剤療法を必要とする、またはそうでなければ、試験薬物の最初の投与前6カ月以内に、治験責任医師によって臨床的に有意であると判断された、感染症の病歴
試験デザイン:
・割り付け:無作為化
・エンドポイント分類:安全性/有効性試験
・介入モデル:並行群間比較試験
・遮蔽化:二重盲検(被験体、治験責任医師)
・主目的:処置
主要評価項目:
・3カ月で米国リウマチ学会の20%(ACR20)の反応を達成した参加者のパーセンテージ(Percentage of Participants Achieving American College of Rheumatology 20%)[時間枠:3カ月間][安全性問題として指定された:いいえ]。ACR20反応:圧痛関節数の、(>=)20パーセント(%)以上の改善;腫大した関節数の>=20%の改善;および少なくとも3から5の残存ACRコア基準の>=20%の改善:疼痛の参加者の評価;疾患活動性の参加者の包括的評価;疾患活動性の医師の包括的評価;自己評価された障害(健康評価質問表[HAQ]の障害指標);およびC-反応性タンパク質(CRP)。
・3カ月目の健康評価質問表-障害指数(HAQ-DI)のスコアにおける、ベースラインからの変化[時間枠:ベースライン、3カ月目][安全性問題として指定された:いいえ]。HAQ-DI:日常生活動作の8つの機能的カテゴリー(着替え/身支度;起立;食事;歩行;伸展;握力;衛生;および過去1週間にわたる一般的な活動)におけるタスクを実行するための能力の患者から報告された評価。各項目は、0から3までの4点スケールでスコア付けされる:0=困難なし;1=いくらか困難;2=非常に困難;3=不可能。総合スコアはドメインスコアの合計として算出され、応答されたドメインの数で割られた。起こり得る総スコアは、0=最小の機能的困難、および3=極度な機能的困難で表される0-3の範囲である。3ヶ月目で2.6未満の、28-関節数および赤血球沈降速度(4つの変数)(DAS28-4[ESR])を使用する疾患活動性スコアを有する、参加者のパーセンテージ[時間枠:3カ月間][安全性問題として指定された:いいえ]。28の関節数と、赤血球沈降速度(ESR)(時間当たりのミリメートル[mm/hour])と、疾患活動性の患者の包括的評価(PtGA)(0から10までの範囲の変換されたスコア;より高いスコアが、疾患活動性に起因する、より大きい影響を示した)とを使用して、腫大した関節数(SJC)および圧痛性/有痛性の関節数(TJC)から算出された、DAS28-4(ESR)。総スコア範囲:より高いスコアがより高い疾患活動性を示す、0から9.4の範囲。3.2以下(=<3.2)のDAS28-4(ESR)は低い疾患活動性を示し、3.2よりも大きく(>3.2)、5.1までのDAS28-4は中程度から高度の疾患活動性を示し、および2.6よりも小さいもの=寛解(remission)を示す。
副次的評価項目:
2週間目、1カ月目、そして2カ月目の米国リウマチ学会の20%(ACR20)の反応を達成する参加者のパーセンテージ[時間枠:2週目、1カ月目および2カ月目][安全性問題として指定された:いいえ]。
・4、5、6カ月目における米国リウマチ学会の20%(ACR20)の反応を達成する参加者のパーセンテージ[時間枠:4、5および6ヶ月目][安全性問題として指定された:いいえ]。
・2週間目、1カ月目、そして2カ月目の米国リウマチ学会の50%(ACR20)の反応を達成する参加者のパーセンテージ[時間枠:2週間、1カ月目および2カ月目][安全性問題として指定された:いいえ]。
・4、5、6カ月目における米国リウマチ学会の50%(ACR20)の反応を達成する参加者のパーセンテージ[時間枠:4、5および6ヶ月目][安全性問題として指定された:いいえ]。
【0302】
【表11】
【0303】
実施例17:化学療法で誘導された末梢神経障害を有する患者の処置における化合物1HClの効果
この試験の目的は、6週間の処置後の末梢神経障害スコアに対する化合物1HClの効果を評価することであり、これは疼痛および感覚異常スコアの独立的評価に基づく。
【0304】
患者:適格な被験体は、18-80歳にわたる男性および女性である。
【0305】
基準:
包含基準:
・試験に関係する手術が実施される前に、試験に参加するためのインフォームドコンセントにサインしている
・>18歳であり、十分に避妊していて、出産する可能性がある女性
・NCI-CTC version 2の精神障害感覚グレード>/=2の存在によって評価される、パクリタキセル(もしくは他のタキサン)で誘導された末梢神経障害を有する。
・感度、運動機能および深部腱反射の評価を含む神経学的検査中に、臨床的に診断されるような末梢神経障害
・スクリーニング訪問時にリッカート数値評価スケール>/=4点で、測定可能な疼痛知覚の存在(先の24時間)によって評価されるような、およびスコア>/=4点を有するDN4上で確認されるような神経障害性疼痛、ならびに/またはスクリーニング訪問時にリッカート数値評価スケール>/=4点で、測定可能な感覚異常(先の24時間)の存在によって評価されるような感覚異常を有する
・化学療法の終了の少なくとも3カ月後から、しかし12カ月未満の間の持続性神経障害
・疼痛が未処置であるか、現在の疼痛用薬剤(過去1ヶ月にわたって一定の)からの重要な副作用または不十分な緩和を有する
除外基準:
・文書化された神経障害、または疼痛の重症度の評価を妨害する可能性がある、末梢神経障害の危険因子(例えば、限定されないが、2型糖尿病、末梢血管疾患、ビタミンB12欠損、甲状腺機能障害、手術後の神経障害性疼痛、外傷後神経障害、または病状悪化に関連する神経障害を含む)を有する。
・脱力感、感覚消失、もしくは自律神経症状、または臨床検査において異常を生じさせる可能性のある他の神経学的疾患を有する。
・治験責任医師によると、現在のPN症状のために処方される3つ以上の処置によっては改善されないと定義される処置に抵抗性がある。
・HIV陽性血清
・十分に制御された高血圧症を有する患者を除く、現在の不整脈または不整脈の病歴、および/もしくは心筋梗塞を含む心臓血管疾患の病歴
・先の(過去6ヶ月以内)または同時の神経毒性の薬剤を有する(例えば、限定されないが、シスプラチン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、シタラビン、サリドマイド、ボルテゾミブ、またはプロカルバジン、カペシタビン、ナベルビン)。
・スタチン以外の脂質低下剤の現在の薬剤を有する。
・現在の病歴(過去6ヶ月以内)か、アルコールまたは薬物乱用のエビデンスがある
・・システムに関与する同時発生的で不安定な疾患(例えば、タキサンを用いる最近の処置を正当化する癌以外の進行した癌、心筋梗塞、心筋虚血の臨床的なまたはECGの徴候、心不全、狭心症症状、現在のCADの症状、腎機能障害、または患者の治験参加を不適切とする治験責任医師の見解における他の疾病)
・妊娠した女性または授乳中である。
・血液クレアチニン>1.5×正常値上限(ULN)と定義された腎機能障害を有する
・止血障害、または経口抗凝血薬を用いる現在の処置
・以下のような肝障害肝機能を有する:肝酵素(ALTとAST)>2×ULN、または肝転移の場合、>3.5×ULN
・先の3カ月以内に、認証されていない薬剤を用いる、他の試験薬物または調査的治療の試験に参加した
・治験責任医師の意見において、応答能もしくは服薬遵守を妨げる、または試験の完了を妨げる可能性がある他の疾病
試験デザイン:
・割り付け:無作為化
・エンドポイント分類:安全性/有効性試験
・介入モデル:並行群間比較試験
・遮蔽化:二重盲検(被験体、治験責任医師)
・主目的:処置
主要評価項目:
・ベースライン時に存在する、最大神経障害性疼痛の程度(dimension)(疼痛または感覚異常)の50%の最小の減少を有する患者と定義された応答者のパーセンテージ。[時間枠:処置期間の最後の7日の間の平均疼痛スコアが、スクリーニングスコア期間の最後の7日の平均スコアと比較される。][安全性問題として指定された:いいえ]。
副次的評価項目:
・神経障害性疼痛調査スコア(総合または程度)に対する化合物1HClの効果のプラセボに関する評価[時間枠:スクリーニング訪問時;V0;V1;V2;V3;V4;V5][安全性問題として指定された:いいえ]
・簡易BPIに対する化合物1HClの効果のプラセボに関する評価[時間枠:スクリーニング訪問時;V0;V1;V2;V3;V4;V5][安全性問題として指定された:いいえ]
・生活の質の質問表(CIPN 20)に対する化合物1HClの効果のプラセボに関する評価[時間枠:V0;V3;V5][安全性問題として指定された:いいえ]。
・味覚異常(Dysgueusia)質問表に対する化合物1HClの効果のプラセボに関する評価[時間枠:V0;V3;V5][安全性問題として指定された:いいえ]。
・定量的な感覚性試験に対する化合物1HClの効果のプラセボに関する評価[時間枠:V0;V3;V5][安全性問題として指定された:いいえ]。
・ENMGに対する化合物1HClの効果のプラセボに関する評価[時間枠:V0;V3;V5][安全性問題として指定された:いいえ]。
・救助薬の使用に対する化合物1HClの効果のプラセボに関する評価[時間枠:スクリーニング訪問時;V0;V1;V2;V3;V4;V5][安全性問題として指定された:いいえ]
・安全性プロファイルに対する化合物1HClの効果のプラセボに関する評価[時間枠:スクリーニング訪問時;V0;V1;V2;V3;V4;V5][安全性問題として指定された:はい]
・治験責任医師によって評価されるような変化の包括的印象に対する化合物1HClの効果のプラセボに関する評価[時間枠:V1;V2;V3;V4;V5][安全性問題として指定された:いいえ]
・患者によって評価されるような変化の包括的印象に対する化合物1HClの効果のプラセボに関する評価[時間枠:V1;V2;V3;V4;V5][安全性問題として指定された:いいえ]
・病院の不安症およびうつのスケールに対する化合物1HClの効果のプラセボに関する評価[時間枠:V0;V3;V5][安全性問題として指定された:いいえ]
【0306】
【表12】
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2021-10-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
てんかん/発作性疾患または多発性硬化症を処置に使用するための1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラートまたはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物であって、有効な量は1mg-100mgである、組成物。
【請求項2】
線維筋痛、または多発性硬化症に関連する痙縮もしくは疼痛を処置に使用するための、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラートまたはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物であって、有効な量は1mg-100mgである、組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラートまたはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物であって、有効な量は2mg-50mgである、組成物。
【請求項4】
請求項1または2に記載の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラートまたはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物であって、有効な量は約2mg-約20mgである、組成物。
【請求項5】
請求項1または2に記載の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラートまたはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物であって、
1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラートまたはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物は経口で投与される、組成物。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラートまたはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物であって、有効な量は食物とともに摂取される、組成物。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれかに記載の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラートまたはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物であって、有効な量は食物なしで摂取される、組成物。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラートまたはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物であって、有効な量は1日当たり1回患者に投与される、組成物。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれかに記載の1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル4-(2-(ピロリジン-1-イル)-4-(トリフルオロメチル)ベンジル)ピペラジン-1-カルボキシラートまたはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物であって、有効な量は1日当たり2回患者に投与される、組成物。
【外国語明細書】