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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022086191
(43)【公開日】2022-06-09
(54)【発明の名称】予約一括管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20220602BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220602BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020198077
(22)【出願日】2020-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】513217528
【氏名又は名称】株式会社サインド
(74)【代理人】
【識別番号】100087745
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 善廣
(74)【代理人】
【識別番号】100160314
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 公芳
(74)【代理人】
【識別番号】100134038
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 薫央
(74)【代理人】
【識別番号】100150968
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 悠有子
(72)【発明者】
【氏名】奥脇 隆司
(72)【発明者】
【氏名】高橋 直也
(72)【発明者】
【氏名】亀井 信吾
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】サービス提供者の業務効率を向上させることができる予約一括管理システムを提供する。
【解決手段】所定のサービスを提供するサービス提供者に対してサービスを受けるサービス被提供者が行う予約に関する予約情報を受け付ける複数の外部予約システム30と、サービス提供者が使用する提供者側システム3、20と、接続される予約一括管理システム1であって、外部予約システム30から予約情報を取得する予約情報取得部11と、予約情報に対してサービス提供者がサービス被提供者に実際に提供したサービスに関する情報である実績情報を提供者側システム3、20より取得し、実績情報を予約情報を受け付けた外部予約システム30に送信する実績情報取得部14と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のサービスを提供するサービス提供者に対して前記サービスを受けるサービス被提供者が行う予約に関する予約情報を受け付ける少なくとも一の外部予約システムと、前記サービス提供者が使用する提供者側システムと、接続される予約一括管理システムであって、
前記外部予約システムから前記予約情報を取得する予約情報取得部と、
前記予約情報に対して前記サービス提供者が前記サービス被提供者に実際に提供したサービスに関する情報である実績情報を前記提供者側システムより取得し、前記実績情報を前記予約情報を受け付けた前記外部予約システムに送信する実績情報取得部と、を備える、予約一括管理システム。
【請求項2】
前記提供者側システムに、前記実績情報の内容の入力を受け付ける来店処理画面を表示させる表示制御部をさらに備え、
前記実績情報取得部は、前記来店処理画面に入力された情報から前記実績情報を取得する、請求項1記載の予約一括管理システム。
【請求項3】
前記実績情報取得部は、前記提供者側システムが保持する前記実績情報を所定のタイミングで参照することにより前記実績情報を取得する、請求項1記載の予約一括管理システム。
【請求項4】
前記所定のタイミングは、一定周期である、請求項3記載の予約一括管理システム。
【請求項5】
前記実績情報は、複数の内容を含み、
前記外部予約システムごとに予め定められた前記実績情報取得部による送信が必要な前記実績情報の内容を規定した送信内容情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記実績情報取得部は、前記サービス被提供者の予約を受け付けた前記外部予約システムに係る前記送信内容情報を参照し、送信が必要な前記実績情報を前記外部予約システムに送信する、請求項1から4のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項6】
前記実績情報は、複数の内容を含み、
前記外部予約システムごとに予め定められた前記実績情報取得部による送信が必要な前記実績情報の内容を規定した送信内容情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記実績情報取得部は、前記サービス被提供者の予約を受け付けた前記外部予約システムに係る前記送信内容情報を参照し、送信が必要な前記実績情報を前記提供者側システムから取得する、請求項1から4のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項7】
前記実績情報は、複数の内容を含み、
前記外部予約システムごとに予め定められた前記実績情報取得部による送信が必要な前記実績情報の内容を規定した送信内容情報を記憶する記憶部と、
前記提供者側システムに、前記送信内容情報に規定された送信が必要な前記実績情報の内容の入力を受け付ける前記来店処理画面を表示させる表示制御部と、をさらに備え、
前記実績情報取得部は、前記来店処理画面に入力された情報から前記実績情報を取得する、請求項2記載の予約一括管理システム。
【請求項8】
前記予約情報取得部が取得した前記予約情報を、前記提供者側システムに提供する予約情報提供部をさらに備える、請求項1から7のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項9】
前記提供者側システムは、POSシステムである、請求項1および3から5のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項10】
前記提供者側システムは、表示部および入力部を有する情報端末である、請求項1、2、5、および6のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項11】
所定のサービスを提供するサービス提供者に対して前記サービスを受けるサービス被提供者が行う予約に関する予約情報を受け付ける複数の外部予約システムと、前記サービス提供者が使用する提供者側システムと、接続される一括管理システムであって、
前記外部予約システムから前記予約情報を取得する予約情報取得部と、
前記予約情報取得部が取得した前記予約情報を、前記提供者側システムに提供する予約情報提供部と、を備える、予約一括管理システム。
【請求項12】
前記提供者側システムより予約の受付が可能な枠に関する情報である予約可能枠情報の変更に関する変更情報を取得する予約可能枠情報取得部をさらに備え、
前記予約可能枠情報取得部は、取得した前記変更情報を、前記外部予約システムに送信する、請求項11記載の予約一括管理システム。
【請求項13】
前記提供者側システムに、前記予約可能枠情報の変更の入力を受け付ける管理画面を表示させる表示制御部をさらに備え、
前記予約可能枠情報取得部は、前記管理画面で入力を受け付けた情報から前記変更情報を取得する、請求項12記載の予約一括管理システム。
【請求項14】
前記予約可能枠情報取得部は、前記提供者側システムに記憶された前記予約可能枠情報を参照し、更新があった場合に前記提供者側システムより前記変更情報を取得する、請求項12記載の予約一括管理システム。
【請求項15】
前記サービス提供者は、美容サロンである、請求項1から14のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約や予約に基づく実績に関する情報を管理する予約一括管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、美容サロンなどのサービス提供者は、複数の予約手段を介して顧客から予約を受け付けている。例えば、サービス提供者は、店舗における対面や電話予約、自身の管理するホームページや第三者が提供する外部予約システムなどを介したインターネット予約など、種々の手段を介して予約を受け付けている。
【0003】
このことから、従来、複数の予約手段を使用した場合の、人員・手間・コストなどを低減し、予約の重複によるサービスレベル低下を低減するための技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-002574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した複数の予約手段は、予約に基づいて実際に提供されたサービス内容(実績)を報告・登録する処理、いわゆる「来店処理」をサービス提供者に要求している。この来店処理は、例えば外部予約システムやサービス提供者が独自に提供するポイントシステムに利用するために、サービス提供者に要求される。
【0006】
従来、この来店処理は、予約システムごとに用意された入力画面にサービス提供者が実績を入力することにより、行われていた。これは、サービス提供者にとって複雑で手間の掛かる作業となっており、サービス提供者の業務効率を低減させていた。
【0007】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、サービス提供者の業務効率を向上させることができる予約一括管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る予約一括管理システムは、上述した課題を解決するために、所定のサービスを提供するサービス提供者に対して前記サービスを受けるサービス被提供者が行う予約に関する予約情報を受け付ける少なくとも一の外部予約システムと、前記サービス提供者が使用する提供者側システムと、接続される予約一括管理システムであって、前記外部予約システムから前記予約情報を取得する予約情報取得部と、前記予約情報に対して前記サービス提供者が前記サービス被提供者に実際に提供したサービスに関する情報である実績情報を前記提供者側システムより取得し、前記実績情報を前記予約情報を受け付けた前記外部予約システムに送信する実績情報取得部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る予約一括管理システムにおいては、サービス提供者の業務効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】予約一括管理システムと、ネットワークを介して接続された予約一括管理システムを利用するPOSシステム、外部予約システム、サロン端末および顧客端末との関係を説明するネットワーク構成図。
図2】予約一括管理システム、POSシステム、外部予約システム、サロン端末、および顧客端末の機能ブロック図。
図3】一括管理システムにより実行される、サロン指示に基づく予約一括管理処理を説明するフローチャート。
図4図3の予約一括管理処理が実行される場合の、一括管理システム、サロン端末および外部予約システムとの間の処理を説明するシーケンス図。
図5】一括管理システムにより実行される、POSシステム由来の変更に基づく自動取得予約一括管理処理を説明するフローチャート。
図6図5の予約一括管理処理が実行される場合の、一括管理システム、POSシステムおよび外部予約システムとの間の処理を説明するシーケンス図。
図7】一括管理システムにより実行される、外部予約システム由来の変更に基づく自動取得予約一括管理処理を説明するフローチャート。
図8図7の予約一括管理処理が実行される場合の、一括管理システム、POSシステムおよび外部予約システムとの間の処理を説明するシーケンス図。
図9】一括管理システムにより実行される、サロン指示に基づく来店処理を説明するフローチャート。
図10図9の来店処理が実行される場合の、一括管理システム、サロン端末および外部予約システムとの間の処理を説明するシーケンス図。
図11】サロン端末に表示される来店処理画面の画面遷移例を示す図。
図12】一括管理システムにより実行される、POSシステムに新たな実績情報の有無を確認しに行く自動取得来店処理を説明するフローチャート。
図13図12の来店処理が実行される場合の、一括管理システム、POSシステムおよび外部予約システムとの間の処理を説明するシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係る予約一括管理システムの実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0012】
本実施形態においては、所定のサービスを提供するサービス提供者が、美容サービスを提供する「美容サロン」であり、サービスを受けるサービス被提供者が「顧客」である例を用いて、本発明に係る予約一括管理システムの一実施形態を説明する。
【0013】
図1は、予約一括管理システム1と、ネットワーク2を介して接続された予約一括管理システム1を利用するPOSシステム20、外部予約システム30、サロン端末3および顧客端末4との関係を説明するネットワーク構成図である。
【0014】
図2は、予約一括管理システム1、POSシステム20、外部予約システム30、サロン端末3、および顧客端末4の機能ブロック図である。
【0015】
予約一括管理システム1(以下単に「一括管理システム1」という。)は、ネットワーク2を介して複数のPOSシステム20、複数の外部予約システム30、複数のサロン端末3および複数の顧客端末4と接続される。一括管理システム1が複数のPOSシステム20と接続されるということは、複数の美容サロン(営業主体の異なる美容サロン)の情報を管理する各POSシステム20と接続されることを意味する。すなわち、一括管理システム1は、A社、B社、C社のように、一の営業主体に限らず、複数の営業主体のPOSシステム20と接続されることを意味する。以下の説明においては、一括管理システム1が、1つのPOSシステム20と、複数の外部予約システム30との間で行う処理を一例として説明するが、各POSシステム20に対して同様の処理が行われている。
【0016】
サロン端末3は、美容サロン(サービス提供者。以下単に「サロン」という。)が使用する端末であり、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどの情報端末である。サロン端末3は、表示部3aと、入力部3bと、を特に有する。これら各部は、サロン端末3が有するCPU、ROM、RAM、ディスプレイなどの表示装置、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置などにより実現される。サロン端末3は、サービス提供者が使用する提供者側システムの一例である。
【0017】
顧客端末4は、サロンの顧客が使用する端末であり、例えばタブレット、パーソナルコンピュータ、スマートフォンなどの情報端末である。顧客端末4は、表示部4aと、入力部4bと、を特に有する。これら各部は、顧客端末4が有するCPU、ROM、RAM、ディスプレイなどの表示装置、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置などにより実現される。
【0018】
本実施形態においては、サロン端末3および顧客端末4は、一括管理システム1、POSシステム20、および外部予約システム30に指示を入力したり、一括管理システム1、POSシステム20、および外部予約システム30から得られる情報を出力したりする。
【0019】
POSシステム20は、例えばサーバ装置であり、ネットワーク2を介して接続された一括管理システム1、複数の外部予約システム30、複数のサロン端末3および複数の顧客端末4との間で直接または間接的に所要の情報を送受信する。POSシステム20は、美容サロンごとに一または複数設けられ、美容サロンの販売実績情報を管理したり、顧客からの予約情報、実績情報を管理したりする。POSシステム20は、サービス提供者が使用する提供者側システムの一例である。
【0020】
具体的には、POSシステム20は、サロン端末3より入力を受け付けることにより、販売実績情報などを取得する。販売実績情報は、予約情報に基づいて、サロンが顧客に対して実際に提供したサービスに関する、予約情報に紐付いた情報として管理され、施術内容、施術金額、予約キャンセルの有無などの複数の内容を含む情報である。取得された販売実績情報は、サロンに対しては顧客の施術履歴の記録や販売実績管理のために用いられる。また、販売実績情報は、後述する実績情報として一括管理システム1により参照されることにより、外部予約システム30が施術金額に応じて顧客に対して付与するポイントの算出根拠などとして用いられる。このような販売実績情報(実績情報)は、後述する記憶部25に記憶される。
【0021】
POSシステム20は、予約情報取得部21と、予約情報提供部22と、予約可能枠情報管理部23と、記憶部25と、を特に有する。これら各部は、POSシステム20が有するCPU、ROM、RAM、ディスプレイなどの表示装置、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置などにより実現される。
【0022】
予約情報取得部21は、サロン端末3より入力を受け付けることにより、対面や電話、電子メール、SNS(Social Networking Service)などを介して受け付けた顧客からの予約に関する予約情報を取得する。また、POSシステム20は、POSシステム20(美容サロン)が提供するホームページや、アプリケーションソフトを介して入力を受け付けることにより、顧客からの予約情報を顧客端末4を介して取得する。予約情報は、顧客が行う予約に関する情報であり、顧客名、予約時間、施術内容などを含む情報である。
【0023】
また、予約情報取得部21は、他の方法として、一括管理システム1から直接または一括管理システム1を介して外部予約システム30から送信されることにより、予約情報を取得する。一括管理システム1から送信される場合、予約情報には、予約を受け付けた外部予約システム30の名称、外部予約システム30における顧客の情報なども含まれ得る。記憶部25は、予約情報取得部21が取得した予約情報を記憶する。
【0024】
予約情報提供部22は、記憶部25に記憶された予約情報を、一括管理システム1に送信する。
【0025】
予約可能枠情報管理部23は、サロンが予約の受付が可能な時間帯や施術内容などの情報を管理する。具体的には、予約可能枠情報管理部23は、予約情報取得部21が予約情報を取得した場合や、一括管理システム1より予約情報を取得した場合に、記憶部25に記憶される予約可能枠情報を更新する。予約可能枠情報は、サロンが予約の受付可能な枠に関する情報であり、店舗の営業時間や施術者のシフト、受付可能な施術内容などに応じて設定される情報である。
【0026】
外部予約システム30は、複数のサロンに関する情報を集約し、不特定多数の顧客からサロンに代わって予約を受け付ける、いわゆる予約サイトの運営システムである。外部予約システム30は、例えばサーバ装置であり、顧客端末4から外部予約システム30が提供するホームページや、アプリケーションソフトを介して入力を受け付けることにより、顧客がサロンに対して行う予約に関する予約情報を受け付ける。また、外部予約システム30は、サロン端末3からサロン情報の変更などを受け付け得る。
【0027】
外部予約システム30は、予約受付部31と、記憶部35と、を特に有する。これら各部は、外部予約システム30が有するCPU、ROM、RAM、ディスプレイなどの表示装置、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置などにより実現される。
【0028】
予約受付部31は、一括管理システム1より更新される予約可能枠情報に基づく情報をウェブサイトなどを介して顧客端末4に提示し、顧客端末4から予約を受け付ける。予約受付部31は、顧客端末4から受け付けた予約に関する情報を、例えば顧客情報と関連付けて予約情報として記憶部35に記憶し、また一括管理システム1に送信する。また、予約受付部31は、一括管理システム1より随時提供される予約可能枠情報に基づいて、顧客端末4に対して提示する予約可能枠情報をリアルタイムに更新する。記憶部35は、例えばサロン情報と関連付けて予約可能枠情報を記憶する。
【0029】
記憶部35は、顧客情報と、サロン情報と、を記憶する。顧客情報は、外部予約システム30にユーザ登録された顧客に関する情報である。顧客情報は、顧客名、IDなどの固有情報、ログインのためのパスワード、顧客が外部予約システム30を利用して行った予約情報、一括管理システム1(POSシステム20)より受け付けた実績情報を含む情報である。サロン情報は、外部予約システム30が予約の受付を行うサロンに関する情報である。サロン情報は、サロン名、実施可能な施術内容、施術内容に対する予約可能枠情報を含む情報である。
【0030】
一括管理システム1は、外部予約システム30とPOSシステム20との処理の仲介を担うシステムである。一括管理システム1は、例えばサーバ装置であり、ネットワーク2を介して接続されたPOSシステム20と複数の外部予約システム30との間で所要の情報を送受信する。特に、一括管理システム1は、POSシステム20と複数の外部予約システム30との間の処理を一括で管理し、POSシステム20が外部予約システム30と個別に予約可能枠情報、実績情報などに関する情報を送受信し処理することに対する負荷を低減させる。
【0031】
一括管理システム1は、予約管理機能1aと、来店処理機能1bと、を有する。予約管理機能1aは、主に、各サロンに対する複数の外部予約システム30が受け付けた予約情報を一括で管理し、対応する各サロンのPOSシステム20に供給する。また、予約管理機能1aは、POSシステム20、サロン端末3から取得した予約可能枠情報を適宜外部予約システム30に供給する。来店処理機能1bは、外部予約システム30が受け付けた予約情報に対する実績情報を各POSシステム20、サロン端末3より取得し、予約を受け付けた外部予約システム30に送信する。
【0032】
一括管理システム1は、予約情報取得部11と、予約情報提供部12と、予約可能枠情報取得部13と、実績情報取得部14と、表示制御部16と、記憶部15と、を有する。これら各部(予約管理機能1aおよび来店処理機能1b)は、一括管理システム1が有するCPU、ROM、RAM、ディスプレイなどの表示装置、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置などにより実現される。
【0033】
予約情報取得部11は、各外部予約システム30から送信される予約情報を取得する。記憶部15は、取得された予約情報を記憶する。予約情報提供部12は、記憶部15に記憶された予約情報を、POSシステム20に送信する。また、予約情報取得部11は、サロン端末3より送信される予約情報を取得し、記憶し得る。
【0034】
予約可能枠情報取得部13は、POSシステム20、サロン端末3より予約可能枠情報を取得する。予約可能枠情報取得部13は、例えば、POSシステム20の記憶部25に記憶された予約可能枠情報を自動的に、またはサロン端末3側からの要求に基づき取得する。記憶部15は、取得した予約可能枠情報を記憶する。
【0035】
実績情報取得部14は、実績情報をPOSシステム20、サロン端末3より取得する。実績情報取得部14は、例えば、POSシステム20の記憶部25に記憶された実績情報を自動的に、またはサロン端末3側からの要求に基づき取得する。記憶部15は、取得した実績情報を記憶する。また、実績情報取得部14は、実績情報を予約を受け付けた対応する外部予約システム30に送信する。
【0036】
記憶部15は、さらに、送信内容情報と、識別情報と、を記憶する。送信内容情報は、実績情報取得部14が各外部予約システム30およびPOSシステム20の予約可能枠情報および実績情報を更新および送信する際に参照する情報であり、外部予約システム30およびPOSシステム20ごとに予め定められた、予約可能枠情報取得部13による更新が必要な予約可能枠情報および実績情報取得部14による送信が必要な実績情報の内容(種類、情報)を規定した情報である。識別情報は、各外部予約システム30およびPOSシステム20との間で顧客を識別するための情報である。
【0037】
表示制御部16は、サロン端末3の表示部3aに表示される画面の生成に関する制御を行う。表示制御部16は、例えば一括管理システム1が要求する所要の情報をサロン端末3に入力させるための入力画面を表示させる。
【0038】
なお、一括管理システム1は、一括管理システム1がサロンごとに準備し、提供するホームページや、アプリケーションソフトを介して入力を受け付けることにより、顧客からの予約情報を顧客端末4を介して取得し、管理する機能を有することもできる。
【0039】
また、サロンによってはPOSシステム20の機能を一括管理システム1に持たせることもできる。このようなサロンは、POSシステム20を持たず、サロン端末3が直接一括管理システム1にアクセスし、種々の情報を一括管理システム1で管理することになる。
【0040】
次に、本実施形態における一括管理システム1が実施する複数の処理のうち、予約一括管理処理および来店処理の2つの処理について、詳細に説明する。予約一括管理処理は、POSシステム20および複数の外部予約システム30が受け付ける予約可能枠情報を、一括管理システム1が一括で管理する処理である。来店処理は、予約に基づいてサロンで行われた施術の内容に関する実績情報を一括管理システム1が対応する外部予約システム30に返す処理である。
【0041】
以下、予約一括管理処理の一例として、一括管理システム1が、サロン端末3から予約可能枠情報および予約情報(以下単に「予約情報など」という場合がある)を変更(更新)する要求を受け付けることを起点に実行する処理(サロン指示に基づく予約一括管理処理、図3)と、自動的にPOSシステム20および外部予約システム30に予約情報などの変更の有無を確認しに行く処理(自動取得予約一括管理処理、図5および図7)と、を順次説明する。
【0042】
図3は、一括管理システム1により実行される、サロン指示に基づく予約一括管理処理を説明するフローチャートである。
【0043】
図4は、図3の予約一括管理処理が実行される場合の、一括管理システム1、サロン端末3、外部予約システム30およびPOSシステム20との間の処理を説明するシーケンス図である。
【0044】
このサロン指示に基づく予約一括管理処理は、サロン側から手動で入力された予約情報などの変更情報により、一括管理システム1および外部予約システム30が保有する予約情報などを更新する処理である。本処理は、サロン端末3が一括管理システム1との間で予め定められた認証情報を用いて一括管理システム1にログイン処理がなされた上で実行される。図9のサロン指示に基づく来店処理においても、同様である。
【0045】
ステップS1において、一括管理システム1の予約可能枠情報取得部13は、サロン端末3より予約可能枠情報の管理画面の表示を要求されたか否かの判定を行う。予約可能枠情報取得部13は、管理画面の表示が要求されていないと判定した場合(ステップS1のNO)、要求されるまで待機する。
【0046】
一方、予約可能枠情報取得部13により管理画面の表示が要求されたと判定された場合(ステップS1のYES、図4のステップS101)、ステップS2において、表示制御部16は、管理画面をサロン端末3の表示部3aに表示させる(ステップS102)。この管理画面は、例えば記憶部15に記憶されている予約可能枠情報に基づいて現状の予約可能枠に関する情報と、これら情報の変更の入力を受け付け可能な画面で構成される。このとき、一括管理システム1は、サロン端末3より予約情報を受け付け可能な画面を含んでもよい。サロン端末3は、一括管理システム1の指示に基づいて、表示部3aに入力画面を表示する(ステップS103)。
【0047】
サロン端末3は、管理画面上で、入力部3bから予約可能枠情報の変更(変更情報)を受け付ける(ステップS103)。ステップS3において、予約可能枠情報取得部13は、変更情報を取得する(ステップS104、S105)。サロン端末3が予約情報(変更情報)を受け付けた場合には、予約情報取得部11は、予約情報を取得する。また、ステップS4において、予約可能枠情報取得部13または予約情報取得部11は、取得した変更情報を記憶部15に記憶する(ステップS105)。
【0048】
ステップS5において、予約可能枠情報取得部13は、記憶部15において、各外部予約システム30に係る送信内容情報を参照する(ステップS106)。また、予約可能枠情報取得部13は、POSシステム20に係る送信内容情報も参照する。ステップS6において、予約可能枠情報取得部13は、参照した送信内容情報に基づいて、各外部予約システム30に送信が必要な情報を各外部予約システム30に送信し、更新する(ステップS107)。各外部予約システム30は、記憶部35に記憶されているサロン情報と関連付けられている予約可能枠情報を更新する(ステップS108)。
【0049】
ステップS7において、予約可能枠情報取得部13は、参照した送信内容情報に基づいて、POSシステム20に送信が必要な情報をPOSシステム20に送信し、更新する(ステップS109)。POSシステム20(予約可能枠情報管理部23)は、記憶部25に記憶されている予約可能枠情報を更新する(ステップS110)。変更情報取得ステップS3において一括管理システム1が予約情報を取得した場合には、予約情報提供部12は、予約情報を送信し、更新する。POSシステム20(予約情報取得部21)は、記憶部25に記憶されている予約情報を更新する。これにより、各外部予約システム30、POSシステム20、および一括管理システム1が管理する予約可能枠情報は、同期される。
【0050】
次に、自動取得予約一括管理処理について説明する。
【0051】
図5は、一括管理システム1により実行される、POSシステム20由来の変更に基づく自動取得予約一括管理処理を説明するフローチャートである。
【0052】
図6は、図5の予約一括管理処理が実行される場合の、一括管理システム1、POSシステム20および外部予約システム30との間の処理を説明するシーケンス図である。
【0053】
この自動取得予約一括管理処理は、一括管理システム1が自動的にPOSシステム20が保有する予約情報などの変更を確認し、変更がある場合に一括管理システム1および外部予約システム30の保有する予約情報などを更新(同期)する処理である。図5および図7の自動取得予約一括管理処理は、予約可能枠情報の更新のリアルタイム性や外部予約システム30の負荷を考慮して、例えば所定周期(例えば1分~15分の任意時間ごと)で実行される。
【0054】
ステップS11において、一括管理システム1の予約情報取得部11および予約可能枠情報取得部13は、POSシステム20の記憶部25に記憶されている予約情報などを参照する(図6のステップS111)。ステップS12において、予約情報取得部11および予約可能枠情報取得部13は、前回参照時から予約情報などが更新されているか否かを判定する。予約情報取得部11および予約可能枠情報取得部13は、例えば一括管理システム1の記憶部15に記憶されている予約情報などとPOSシステム20の記憶部25に記憶されている予約情報などとを比較し差分で変更の有無を判定したり、POSシステム20の記憶部25に記憶されている予約情報などの更新履歴を参照して変更の有無を判定したりする。予約可能枠情報取得部13は、予約情報などに変更がないと判定した場合(ステップS12のNO)、処理を終了する。
【0055】
一方、予約情報取得部11または予約可能枠情報取得部13は、予約情報などに変更があると判定した場合(ステップS12のYES)、ステップS13において、変更に関する情報を取得する。すなわち、予約情報取得部11は、記憶部25より予約情報(変更情報)を取得する。また、予約可能枠情報取得部13は、記憶部25より変更された予約可能枠情報(変更情報)を取得する(ステップS112、S113)。ステップS14において、予約情報取得部11または予約可能枠情報取得部13は、取得した変更情報などを記憶部15に記憶する(ステップS113)。なお、ここで取得した変更情報が記憶部15に記憶されることで、POSシステム20の保有する予約情報および予約可能枠情報が一括管理システム1と同期することができる。
【0056】
ステップS15において、予約可能枠情報取得部13は、記憶部15において、各外部予約システム30に係る送信内容情報を参照する(ステップS114)。ステップS16において、予約可能枠情報取得部13は、参照した送信内容情報に基づいて、各外部予約システム30に送信が必要な情報を各外部予約システム30に送信し、更新する(ステップS115)。各外部予約システム30は、記憶部35に記憶されているサロン情報と関連付けられている予約可能枠情報を更新する(ステップS116)。これにより、POSシステム20、各外部予約システム30および一括管理システム1が管理する予約可能枠情報は、同期される。
【0057】
図7は、一括管理システム1により実行される、外部予約システム30由来の変更に基づく自動取得予約一括管理処理を説明するフローチャートである。
【0058】
図8は、図7の予約一括管理処理が実行される場合の、一括管理システム1、POSシステム20および外部予約システム30との間の処理を説明するシーケンス図である。
【0059】
この自動取得予約一括管理処理は、一括管理システム1が自動的に外部予約システム30が保有する予約情報などの変更を確認し、変更がある場合に一括管理システム1およびPOSシステム20の保有する予約情報などを更新(同期)する処理である。
【0060】
ステップS21において、一括管理システム1の予約情報取得部11および予約可能枠情報取得部13は、外部予約システム30の記憶部35に記憶されている予約情報などを参照する(図8のステップS121)。ステップS22において、予約情報取得部11および予約可能枠情報取得部13は、前回参照時から予約情報などが更新されているか否かを判定する。予約情報取得部11および予約可能枠情報取得部13は、例えば一括管理システム1の記憶部15に記憶されている予約情報などと外部予約システム30の記憶部35に記憶されている予約情報などとを比較し差分で変更の有無を判定したり、外部予約システム30の記憶部35に記憶されている予約情報などの更新履歴を参照して変更の有無を判定したりする。予約可能枠情報取得部13は、予約情報などに変更がないと判定した場合(ステップS22のNO)、処理を終了する。
【0061】
一方、予約情報取得部11または予約可能枠情報取得部13は、予約情報などに変更があると判定した場合(ステップS22のYES)、ステップS23において、変更に関する情報を取得する(ステップS122、S123)。すなわち、予約情報取得部11は、記憶部35より変更された予約情報を取得する。また、予約可能枠情報取得部13は、記憶部35より変更された予約可能枠情報を取得する。ステップS24において、予約情報取得部11または予約可能枠情報取得部13は、取得した予約情報などを記憶部15に記憶する(ステップS123)。
【0062】
ステップS25において、予約情報に変更がある場合、予約情報提供部12は、記憶部15において、POSシステム20に係る送信内容情報を参照する(ステップS124)。ステップS26において、予約情報提供部12は、参照した送信内容情報に基づいて、POSシステム20に送信が必要な情報をPOSシステム20に送信し、更新する(ステップS125)。また、予約可能枠情報に変更がある場合、予約可能枠情報取得部13は、予約可能枠情報をPOSシステム20に送信し、更新する。POSシステム20は、記憶部25に記憶されている予約情報または予約可能枠情報を更新する(ステップS126)。
【0063】
送信内容情報参照ステップS27(ステップS127)および予約可能枠情報更新ステップS28(ステップS128、S129)は、図5の送信内容情報参照ステップS15(ステップS114)および予約可能枠情報更新ステップS16(ステップS115、S116)と略同様であるため、詳細な説明は省略する。ただし、予約可能枠情報更新ステップS28においては、予約可能枠情報取得部13は、更新判定ステップS22において予約情報などの更新があったと判定された外部予約システム30については、予約可能枠情報の送信は不要であるため行わない。これにより、POSシステム20、各外部予約システム30および一括管理システム1が管理する予約可能枠情報は、同期される。
【0064】
このような予約一括管理処理を実行する一括管理システム1は、予約情報などが更新された場合に、POSシステム20、サロン端末3が複数の外部予約システム30に対して個別に予約可能枠情報の更新を行う必要なく、一括管理システム1との間で更新を行うのみでよい。POSシステム20は、予約を受け付けるための窓口を多く持つことができると同時に、個別の外部予約システム30との間の煩雑なやりとりを低減でき、予約管理のための手間を大きく低減でき、業務効率を向上できる。
【0065】
なお、図7の自動取得予約一括管理処理においては、一括管理システム1が外部予約システム30が保有する予約可能枠情報の変更を確認する例を説明したが、予約情報のみの変更を取得することでも一括管理システム1およびPOSシステム20の予約可能枠情報の更新(同期)は可能である。このため、外部予約システム30に対する一括管理システム1の予約可能枠情報の参照および取得は省略してもよい。
【0066】
次に、一括管理システム1により実行される来店処理について説明する。
【0067】
来店処理の一例として、一括管理システム1が、サロン端末3から受け付ける来店処理要求を起点に実行する処理(サロン指示に基づく来店処理、図9)と、自動的にPOSシステム20に実績情報を確認しに行くことにより実行される来店処理(自動取得来店処理、図12)と、を順次説明する。
【0068】
図9は、一括管理システム1により実行される、サロン指示に基づく来店処理を説明するフローチャートである。
【0069】
図10は、図9の来店処理が実行される場合の、一括管理システム1、サロン端末3、外部予約システム30およびPOSシステム20との間の処理を説明するシーケンス図である。
【0070】
ステップS31において、一括管理システム1の実績情報取得部14は、サロン端末3より実績情報の内容の入力を受け付けるための来店処理画面の表示を要求されたか否かの判定を行う。来店処理画面の要求は、例えば、表示制御部16の制御に基づいて、記憶部15に記憶された予約情報の一覧をサロン端末3の表示部3aに一覧表示させた上で、来店処理を行う予約情報を選択させることにより受け付けることができる。実績情報取得部14は、来店処理画面の表示が要求されていないと判定した場合(ステップS31のNO)、要求されるまで待機する。
【0071】
一方、実績情報取得部14により来店処理画面の表示が要求されたと判定された場合(ステップS31のYES、図10のステップS131)、ステップS32において、表示制御部16は、来店処理画面を、サロン端末3の表示部3aに表示させる(ステップS132)。
【0072】
ここで、図11は、サロン端末3に表示される来店処理画面の画面遷移例を示す図である。表示制御部16は、例えば、サロン端末3における入力部3bを介した指示を受け付けることにより、来店処理の対象となる予約情報に応じた予約情報画面51をサロン端末3の表示部3aに表示させる。表示制御部16は、予約情報画面51に用意された「来店処理」を指示するボタン52を介して来店処理を実行する指示を受け付けることにより、来店処理画面53を表示させる(ステップS132、S133)。
【0073】
来店処理画面53で入力を受け付ける実績内容(項目)は、外部予約システム30の種類に依存せず、共通の項目であってもよいし、予約を受け付けた外部予約システム30が要求する項目のみであってもよい。外部予約システム30ごとに項目を異ならせる場合には、実績情報取得部14の指示のもと、記憶部15に記憶された送信内容情報を参照し、対応する外部予約システム30に応じた、送信が必要な項目の内容を受け付けるための来店処理画面53を生成する。例えば、図11においては、送信内容情報を参照した結果、「HPBeauty」という外部予約システム30に係る送信内容情報が、来店時に顧客が支払った金額「来店処理金額」であったため、金額の入力を受け付ける欄55が来店処理画面53に生成されている。
【0074】
サロン端末3において実績情報の入力を受け付け、登録操作される(ステップS133)ことにより、その実績情報は一括管理システム1に送信される(ステップS134)。
【0075】
ステップS33において、一括管理システム1の実績情報取得部14は、サロン端末3より送信される実績情報を取得する(ステップS135)。ステップS34において、実績情報取得部14は、取得した実績情報を記憶部15に記憶する(ステップS135)。
【0076】
ステップS35において、実績情報取得部14は、記憶部15において、対応する外部予約システム30(来店処理の対象となる予約を受け付けた外部予約システム30)に係る送信内容情報を参照する(ステップS136)。また、予約可能枠情報取得部13は、POSシステム20に係る送信内容情報も参照する。ステップS36において、実績情報取得部14は、参照した送信内容情報に基づいて、対応する外部予約システム30に送信が必要な情報を対応する外部予約システム30に送信する(ステップS137)。対応する外部予約システム30は、記憶部35に記憶されている顧客情報と関連付けて実績情報を記憶する(ステップS138)。これにより、対応する外部予約システム30には、外部予約システム30が受け付けた予約に関する実績情報がフィードバックされる。
【0077】
ステップS37において、実績情報取得部14は、参照した送信内容情報に基づいて、POSシステム20に送信が必要な情報をPOSシステム20に送信し、更新する(ステップS139)。POSシステム20は、記憶部25に実績情報を記憶する(ステップS140)。
【0078】
次に、自動取得来店処理について説明する。
【0079】
図12は、一括管理システム1により実行される、POSシステム20に新たな実績情報の有無を確認しに行く自動取得来店処理を説明するフローチャートである。
【0080】
図13は、図12の来店処理が実行される場合の、一括管理システム1、POSシステム20および外部予約システム30との間の処理を説明するシーケンス図である。
【0081】
図12の来店処理は、外部予約システム30に対する実績情報の反映のリアルタイム性や外部予約システム30の負荷を考慮して、例えば所定の一定周期(例えば10分)で(所定のタイミングで)実行される。
【0082】
ステップS41において、一括管理システム1の実績情報取得部14は、POSシステム20の記憶部25に記憶されている実績情報を参照する(図13のステップS141)。ここで参照する実績情報は、外部予約システム30を経由して行われた予約に関するもののみを対象としてもよい。または、一括管理システム1の保有するデータとPOSシステム20の保有するデータを同期させる目的で、POSシステム20が受け付けた予約に関する実績情報を参照し、処理の対象としてもよい。
【0083】
ステップS42において、実績情報取得部14は、前回参照時から実績情報が更新されているか否かを判定する。実績情報取得部14は、実績情報が更新されていないと判定した場合(ステップS42のNO)、処理を終了する。
【0084】
一方、実績情報取得部14は、実績情報が更新されていると判定した場合(ステップS42のYES)、ステップS43において、POSシステム20の記憶部25より実績情報を取得する(ステップS142)。ここで実績情報取得部14が取得する実績情報は、記憶部25に記憶されている全ての情報を取得してもよいし、対応する外部予約システム30の送信内容情報に基づいて必要とされる情報のみを取得してもよい。ステップS44において、実績情報取得部14は、取得した実績情報を記憶部15に記憶する(ステップS143)。
【0085】
ステップS45において、実績情報取得部14は、記憶部15において、実績情報に係る予約を受け付けた対応する外部予約システム30に係る送信内容情報を参照する(ステップS144)。ステップS46において、実績情報取得部14は、参照した送信内容情報に基づいて、対応する外部予約システム30に送信が必要な情報を、外部予約システム30に送信する(ステップS145)。対応する外部予約システム30は、記憶部35に記憶されている顧客情報と関連付けて、実績情報を記憶する(ステップS146)。
【0086】
従来であれば、サロンは、予約を受け付けた外部予約システム30の仕様ごとに異なる方法で来店処理を行う必要があった。例えば、各外部予約システム30が用意するウェブサイトにアクセスし、予約情報を呼び出した上で、来店処理を行うなどの煩雑な処理が必要であった。これに対し、一括管理システム1は、図9および図12で説明した来店処理を実行することにより、どの外部予約システム30を経由して予約を受け付けた場合であっても、外部予約システム30を意識することなく、共通の方法で来店処理を実行できる。このため、サロンは、予約を受け付けるための窓口を多く持つことができると同時に、個別の外部予約システム30との間の煩雑なやりとりを低減でき、来店処理のための手間を大きく低減できる。
【0087】
以上説明した本実施形態における一括管理システム1は、美容サロンにおける予約管理および来店処理における業務効率を、大幅に向上できる。ゆえに、美容サロンは、複数の外部予約システム30を利用することによる集客基盤の形成に伴って発生し得る、予約可能枠の更新や来店処理に関する業務量の増加という課題を解決でき、顧客へのサービス提供という本来業務に尽力できる。
【0088】
本開示ではいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0089】
例えば、予約一括管理処理および来店処理は、サロン端末3からの要求を起点とするものと、一括管理システム1が周期的に自動的に行うものとの二例を用いて説明したが、これに限らず、種々の処理が可能である。例えば、来店処理については、一括管理システム1が受動的または能動的に、POSシステム20やサロン端末3より実績情報を取得し、その実績情報を予約情報を受け付けた対応する外部予約システム30に送信できれば、どのような取得方法や処理の順番を用いてもよい。
【0090】
サービス提供者は、美容サロンに限らず、マッサージ店や理髪店など受け付けた予約に基づいてサービスを提供するものであれば、どのような業種に携わる者であってもよい。
【0091】
来店処理は、一括管理システム1が実績情報をPOSシステム20またはサロン端末3より取得し、予約を受け付けた外部予約システム30に送信することにより行う例を用いて説明したが、POSシステム20自身が受け付けた予約に対する来店処理を、一括管理システム1がサロン端末3より受け付け、予約を受け付けたPOSシステム20に実績情報を送信することにより行ってもよい。これは、POSシステム20が自店の予約のみを受け付けるという違いはあるが、一括管理システム1に対しては外部予約システム30同様の位置づけとみなすことにより、一括管理システム1がサロンに対する予約管理機能1aおよび来店処理機能1bを一括で担うことができる。
【0092】
ゆえに、サロンにとっては、外部予約システム30から受け付けた予約も、POSシステム20が受け付けた予約も、全て一括管理システム1が管理しているように扱うことができ、予約の窓口毎に異なる処理を要求される煩雑さから解放されることができる。これは、POSシステム20も「外部予約システム30」に含まれうることを意味する。
【符号の説明】
【0093】
1 予約一括管理システム(一括管理システム)
1a 予約管理機能
1b 来店処理機能
2 ネットワーク
3 サロン端末
3a 表示部
3b 入力部
4 顧客端末
4a 表示部
4b 入力部
11 予約情報取得部
12 予約情報提供部
13 予約可能枠情報取得部
14 実績情報取得部
15 記憶部
16 表示制御部
20 POSシステム
21 予約情報取得部
22 予約情報提供部
23 予約可能枠情報管理部
25 記憶部
30 外部予約システム
31 予約受付部
35 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2021-11-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のサービスを提供するサービス提供者に対して前記サービスを受けるサービス被提供者が行う予約に関する予約情報を受け付ける複数の外部予約システムと、前記サービス提供者が使用する提供者側システムと、接続される予約一括管理システムであって、
前記外部予約システムから前記予約情報を取得する予約情報取得部と、
前記予約情報に基づいて来店し前記サービス提供者が前記サービス被提供者に対して実際に提供したサービスに関する情報である実績情報を前記提供者側システムより取得し、前記実績情報を前記複数の外部予約システムのうち前記予約情報を受け付けた前記外部予約システムに送信する実績情報取得部と、を備える、予約一括管理システム。
【請求項2】
前記提供者側システムに、前記実績情報の内容の入力を受け付ける来店処理画面を表示させる表示制御部をさらに備え、
前記実績情報取得部は、前記来店処理画面に入力された情報から前記実績情報を取得する、請求項1記載の予約一括管理システム。
【請求項3】
前記実績情報取得部は、前記提供者側システムが保持する前記実績情報を所定のタイミングで参照することにより前記実績情報を取得する、請求項1記載の予約一括管理システム。
【請求項4】
前記所定のタイミングは、一定周期である、請求項3記載の予約一括管理システム。
【請求項5】
前記実績情報は、複数の内容を含み、
前記外部予約システムごとに予め定められた前記実績情報取得部による送信が必要な前記実績情報の内容を規定した送信内容情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記実績情報取得部は、前記サービス被提供者の予約を受け付けた前記外部予約システムに係る前記送信内容情報を参照し、送信が必要な前記実績情報を前記外部予約システムに送信する、請求項1から4のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項6】
前記実績情報は、複数の内容を含み、
前記外部予約システムごとに予め定められた前記実績情報取得部による送信が必要な前記実績情報の内容を規定した送信内容情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記実績情報取得部は、前記サービス被提供者の予約を受け付けた前記外部予約システムに係る前記送信内容情報を参照し、送信が必要な前記実績情報を前記提供者側システムから取得する、請求項1から4のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項7】
前記実績情報は、複数の内容を含み、
前記外部予約システムごとに予め定められた前記実績情報取得部による送信が必要な前記実績情報の内容を規定した送信内容情報を記憶する記憶部と、
前記提供者側システムに、前記送信内容情報に規定された送信が必要な前記実績情報の内容の入力を受け付ける前記来店処理画面を表示させる表示制御部と、をさらに備え、
前記実績情報取得部は、前記来店処理画面に入力された情報から前記実績情報を取得する、請求項2記載の予約一括管理システム。
【請求項8】
前記予約情報取得部が取得した前記予約情報を、前記提供者側システムに提供する予約情報提供部をさらに備える、請求項1から7のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項9】
前記提供者側システムは、POSシステムである、請求項1および3から5のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項10】
前記提供者側システムは、表示部および入力部を有する情報端末である、請求項1、2、5、および6のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項11】
前記実績情報は、前記サービス提供者が提供した前記サービスの内容、前記サービスの金額、予約のキャンセルの有無の少なくとも一を含む情報である、請求項1から10のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項12】
前記実績情報は、前記サービス提供者が提供した前記サービスの金額を含み、
前記実績情報取得部は、前記外部予約システムにおける前記サービスの金額に基づいて前記サービス被提供者に付与するポイントの算出のために前記実績情報を前記外部予約システムに送信する、請求項1から11のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項13】
前記予約情報は、サービス被提供者名、予約時間、サービス内容を含む、請求項1から12のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明に係る予約一括管理システムは、上述した課題を解決するために、所定のサービスを提供するサービス提供者に対して前記サービスを受けるサービス被提供者が行う予約に関する予約情報を受け付ける複数の外部予約システムと、前記サービス提供者が使用する提供者側システムと、接続される予約一括管理システムであって、前記外部予約システムから前記予約情報を取得する予約情報取得部と、前記予約情報に基づいて来店し前記サービス提供者が前記サービス被提供者に対して実際に提供したサービスに関する情報である実績情報を前記提供者側システムより取得し、前記実績情報を前記複数の外部予約システムのうち前記予約情報を受け付けた前記外部予約システムに送信する実績情報取得部と、を備える。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のサービスを提供するサービス提供者に対して前記サービスを受けるサービス被提供者が行う予約に関する予約情報を受け付ける複数の外部予約システムと、前記サービス提供者が使用する提供者側システムと、接続される予約一括管理システムであって、
前記外部予約システムから前記予約情報を取得する予約情報取得部と、
前記予約情報に基づいて来店し前記サービス提供者が前記サービス被提供者に対して実際に提供したサービスに関する情報である実績情報を前記提供者側システムより取得し、前記実績情報を前記複数の外部予約システムのうち前記予約情報を受け付けた前記外部予約システムにのみ送信する実績情報取得部と、を備え、
各前記外部予約システムは、前記各外部予約システムに登録された前記サービス被提供者に関する、前記予約情報および前記実績情報を含む顧客情報を記憶し、
前記実績情報取得部は、前記実績情報を前記予約情報に対応する前記顧客情報として前記外部予約システムに送信する、予約一括管理システム。
【請求項2】
前記提供者側システムに、前記実績情報の内容の入力を受け付ける来店処理画面を表示させる表示制御部をさらに備え、
前記実績情報取得部は、前記来店処理画面に入力された情報から前記実績情報を取得する、請求項1記載の予約一括管理システム。
【請求項3】
前記実績情報取得部は、前記提供者側システムが保持する前記実績情報を所定のタイミングで参照することにより前記実績情報を取得する、請求項1記載の予約一括管理システム。
【請求項4】
前記所定のタイミングは、一定周期である、請求項3記載の予約一括管理システム。
【請求項5】
前記実績情報は、複数の内容を含み、
前記外部予約システムごとに予め定められた前記実績情報取得部による送信が必要な前記実績情報の内容を規定した送信内容情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記実績情報取得部は、前記サービス被提供者の予約を受け付けた前記外部予約システムに係る前記送信内容情報を参照し、送信が必要な前記実績情報を前記外部予約システムに送信する、請求項1から4のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項6】
前記実績情報は、複数の内容を含み、
前記外部予約システムごとに予め定められた前記実績情報取得部による送信が必要な前記実績情報の内容を規定した送信内容情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記実績情報取得部は、前記サービス被提供者の予約を受け付けた前記外部予約システムに係る前記送信内容情報を参照し、送信が必要な前記実績情報を前記提供者側システムから取得する、請求項1から4のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項7】
前記実績情報は、複数の内容を含み、
前記外部予約システムごとに予め定められた前記実績情報取得部による送信が必要な前記実績情報の内容を規定した送信内容情報を記憶する記憶部と、
前記提供者側システムに、前記送信内容情報に規定された送信が必要な前記実績情報の内容の入力を受け付ける前記来店処理画面を表示させる表示制御部と、をさらに備え、
前記実績情報取得部は、前記来店処理画面に入力された情報から前記実績情報を取得する、請求項2記載の予約一括管理システム。
【請求項8】
前記予約情報取得部が取得した前記予約情報を、前記提供者側システムに提供する予約情報提供部をさらに備える、請求項1から7のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項9】
前記提供者側システムは、POSシステムである、請求項1および3から5のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項10】
前記提供者側システムは、表示部および入力部を有する情報端末である、請求項1、2、5、および6のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項11】
前記実績情報は、前記サービス提供者が提供した前記サービスの内容、前記サービスの金額、予約のキャンセルの有無の少なくとも一を含む情報である、請求項1から10のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項12】
前記実績情報は、前記サービス提供者が提供した前記サービスの金額を含み、
前記実績情報取得部は、前記外部予約システムにおける前記サービスの金額に基づいて前記サービス被提供者に付与するポイントの算出のために前記実績情報を前記外部予約システムに送信する、請求項1から11のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【請求項13】
前記予約情報は、サービス被提供者名、予約時間、サービス内容を含む、請求項1から12のいずれか一項記載の予約一括管理システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明に係る予約一括管理システムは、上述した課題を解決するために、所定のサービスを提供するサービス提供者に対して前記サービスを受けるサービス被提供者が行う予約に関する予約情報を受け付ける複数の外部予約システムと、前記サービス提供者が使用する提供者側システムと、接続される予約一括管理システムであって、前記外部予約システムから前記予約情報を取得する予約情報取得部と、前記予約情報に基づいて来店し前記サービス提供者が前記サービス被提供者に対して実際に提供したサービスに関する情報である実績情報を前記提供者側システムより取得し、前記実績情報を前記複数の外部予約システムのうち前記予約情報を受け付けた前記外部予約システムにのみ送信する実績情報取得部と、を備え、各前記外部予約システムは、前記各外部予約システムに登録された前記サービス被提供者に関する、前記予約情報および前記実績情報を含む顧客情報を記憶し、前記実績情報取得部は、前記実績情報を前記予約情報に対応する前記顧客情報として前記外部予約システムに送信する。