(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022086308
(43)【公開日】2022-06-09
(54)【発明の名称】ゲームシステム、制御方法、制御プログラム、及び外部制御装置
(51)【国際特許分類】
A63F 9/30 20060101AFI20220602BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20220602BHJP
【FI】
A63F9/30 501Z
A63F9/00 513
A63F9/00 508Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020198247
(22)【出願日】2020-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(74)【代理人】
【識別番号】100099645
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 晃司
(74)【代理人】
【識別番号】100161090
【弁理士】
【氏名又は名称】小田原 敬一
(72)【発明者】
【氏名】芝宮 正和
(72)【発明者】
【氏名】千葉 大輔
(72)【発明者】
【氏名】中山 翔太
(57)【要約】
【課題】通常モードによる稼働が予定されていないゲーム機を遠隔モードで稼働させる。
【解決手段】ネットワーク50に接続された業務用のゲーム機群の各ゲーム機11が、ネットワークに接続されたユーザ端末30を介した遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとの間で選択的に動作可能であるゲームシステム100は、ゲーム機が、遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを所定の判別情報に基づいて判別する判別手段43と、ユーザ端末のユーザに対して、許容状態にあるゲーム機をプレイ可能な候補ゲーム機として提示し、ユーザの選択に基づいて、候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を受け付けるゲーム機選択手段44と、プレイ対象ゲーム機にて、遠隔操作に基づくゲームを実行させる遠隔制御手段45とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続された業務用のゲーム機群の各ゲーム機が、前記ネットワークに接続されたユーザ端末を介した遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、前記遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとの間で選択的に動作可能であるゲームシステムであって、
前記ゲーム機が、前記遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを所定の判別情報に基づいて判別する判別手段と、
前記ユーザ端末のユーザに対して、前記許容状態にある前記ゲーム機をプレイ可能な候補ゲーム機として提示し、前記ユーザの選択に基づいて、前記候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を受け付けるゲーム機選択手段と、
前記プレイ対象ゲーム機にて、前記遠隔操作に基づくゲームを実行させる遠隔制御手段とを備える、ゲームシステム。
【請求項2】
前記判別情報は、前記ゲーム機群の各ゲーム機を前記遠隔モードにて動作させるための動作条件の情報を含み、
前記判別手段は、前記ゲーム機群の中から前記動作条件が満たされるゲーム機の少なくとも一部を、前記候補ゲーム機として判別し、残りのゲーム機を前記許容状態ではないと判別する、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記動作条件は、特定の時間帯であることを成立要件の少なくとも一つとして含むように設定されている、請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記ゲーム機群の各ゲーム機には、前記遠隔モード又は前記通常モードを選択するモード選択手段が設けられており、
前記遠隔制御手段は、前記候補ゲーム機が前記遠隔モードにて動作するように前記モード選択手段を制御する、請求項1から3のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記遠隔制御手段は、前記許容状態ではない前記ゲーム機が前記通常モードにて動作するように前記モード選択手段を制御する、請求項4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記ゲーム機群の各ゲーム機には、前記遠隔モード又は前記通常モードを選択するモード選択手段が設けられ、
前記判別手段は、前記モード選択手段によって前記遠隔モードが選択されているかを判別するためのモード選択情報を、前記判別情報の少なくとも一部として各ゲーム機から取得し、取得した前記モード選択情報に基づいて、前記遠隔モードが選択されている前記ゲーム機の少なくとも一部を前記候補ゲーム機として判別し、残りのゲーム機を前記許容状態ではないと判別する、請求項1から3のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記ゲーム機群の各ゲーム機には、前記ゲーム機に対して追加的に取り付け可能な外部制御装置が設けられており、
前記外部制御装置は、前記遠隔制御手段と協働して、前記遠隔操作に基づくゲームの実行を制御し、
前記モード選択手段は、前記外部制御装置に設けられている、請求項4から6のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記ゲームは、景品を獲得するプライズゲームであり、
前記景品の獲得結果を取得する結果取得手段と、
前記ユーザへ前記景品の獲得を通知する通知手段とをさらに備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項9】
ユーザが選択したプレイ対象ゲーム機にて、ネットワークに接続されたユーザ端末を介した遠隔操作に基づくゲームを実行させる遠隔制御手段と協働して、前記遠隔操作に基づくゲームの実行を制御する外部制御装置であって、
前記ネットワークに接続された業務用のゲーム機に追加的に取り付け可能であり、
前記遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、前記遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとのいずれかを選択するモード選択手段を備える、外部制御装置。
【請求項10】
ネットワークに接続された業務用のゲーム機群の各ゲーム機が、前記ネットワークに接続されたユーザ端末を介した遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、前記遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとの間で選択的に動作可能であり、コンピュータを備えるゲームシステムの制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ゲーム機が、前記遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを所定の判別情報に基づいて判別する判別手段と、
前記ユーザ端末のユーザに対して、前記許容状態にある前記ゲーム機をプレイ可能な候補ゲーム機として提示し、前記ユーザの選択に基づいて、前記候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を受け付けるゲーム機選択手段と、
前記プレイ対象ゲーム機にて、前記遠隔操作に基づくゲームを実行させる遠隔制御手段として機能させる、制御プログラム。
【請求項11】
ネットワークに接続された業務用のゲーム機群の各ゲーム機が、前記ネットワークに接続されたユーザ端末を介した遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、前記遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとの間で選択的に動作可能であるゲームシステムの制御方法であって、
前記ゲーム機が、前記遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを所定の判別情報に基づいて判別し、
前記ユーザ端末のユーザに対して、前記許容状態にある前記ゲーム機をプレイ可能な候補ゲーム機として提示し、
前記ユーザの選択に基づいて、前記候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を受け付け、
前記プレイ対象ゲーム機にて、前記遠隔操作に基づくゲームを実行させる、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム機が通常モードと遠隔モードとの間で選択的に動作可能であるゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、ゲームシステムの制御プログラム、及び外部制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、操作部の操作によるコイン遊戯の他、ネットワークを介した遠隔によるオンライン遊戯を行うことができるクレーンゲーム機が開示されている。当該クレーンゲーム機のCPUは、オンライン遊戯の要求があるか否かを判定して、オンライン遊戯の要求があると判定した場合は、遊戯中であるか否かを判定する。また、CPUは、遊戯中であると判定した場合には、待ち通知をユーザの端末に出力する。
【0003】
一方、CPUは、遊戯中であると判定しなかった場合には、コインセレクタによる媒体の受け付けを不可能な状態にした後に、景品取出口を閉塞する扉体をロック状態にする。そして、CPUは、ステイタスをオンライン遊戯状態にセットした後、スタンバイ通知をユーザの端末に出力する。さらに、CPUは、オンライン遊戯の要求があると判定しなかった場合は、コインが投入されたか否かを判定する。そして、CPUは、コインが投入されたと判定した場合は、ステイタスをコイン遊戯状態にセットする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ゲーム機、例えばアーケードゲーム機等の業務用ゲーム機は、店舗等に設置されており、来店したユーザによってプレイされるゲームを提供する。そして、ゲーム機が設置されている店舗は、その営業形態によって営業時間の制限をうける場合がある。例えば、深夜の時間(一例として午前0時から午前6時まで)が、営業禁止時間として定められている場合がある。また、定休日又はメンテナンス等の事情によって、店舗での営業を休止する場合がある。そして、店舗が営業していない営業時間外においては、ゲーム機が稼働しないため、ゲーム機による利益を得ることができなくなってしまう。
【0006】
また、店舗に設置されていた旧型のゲーム機が、新型のゲーム機との交換等の事情によって、倉庫等に保管される場合がある。この場合も、保管されているゲーム機が稼働しないため、ゲーム機による利益を得ることができなくなってしまう。そのため、営業時間外等の事情によって稼働が予定されていないゲーム機を稼働させることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るゲームシステムは、ネットワークに接続された業務用のゲーム機群の各ゲーム機が、前記ネットワークに接続されたユーザ端末を介した遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、前記遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとの間で選択的に動作可能であるゲームシステムであって、前記ゲーム機が、前記遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを所定の判別情報に基づいて判別する判別手段と、前記ユーザ端末のユーザに対して、前記許容状態にある前記ゲーム機をプレイ可能な候補ゲーム機として提示し、前記ユーザの選択に基づいて、前記候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を受け付けるゲーム機選択手段と、前記プレイ対象ゲーム機にて、前記遠隔操作に基づくゲームを実行させる遠隔制御手段とを備える。
【0008】
また、本発明の一態様に係る制御プログラムは、ネットワークに接続された業務用のゲーム機群の各ゲーム機が、前記ネットワークに接続されたユーザ端末を介した遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、前記遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとの間で選択的に動作可能であり、コンピュータを備えるゲームシステムの制御プログラムであって、前記コンピュータを、前記ゲーム機が、前記遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを所定の判別情報に基づいて判別する判別手段と、前記ユーザ端末のユーザに対して、前記許容状態にある前記ゲーム機をプレイ可能な候補ゲーム機として提示し、前記ユーザの選択に基づいて、前記候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を受け付けるゲーム機選択手段と、前記プレイ対象ゲーム機にて、前記遠隔操作に基づくゲームを実行させる遠隔制御手段として機能させる。
【0009】
また、本発明の一態様に係る制御方法は、ネットワークに接続された業務用のゲーム機群の各ゲーム機が、前記ネットワークに接続されたユーザ端末を介した遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、前記遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとの間で選択的に動作可能であるゲームシステムの制御方法であって、前記ゲーム機が、前記遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを所定の判別情報に基づいて判別し、前記ユーザ端末のユーザに対して、前記許容状態にある前記ゲーム機をプレイ可能な候補ゲーム機として提示し、前記ユーザの選択に基づいて、前記候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を受け付け、前記プレイ対象ゲーム機にて、前記遠隔操作に基づくゲームを実行させる。
【0010】
また、本発明の一態様に係る外部制御装置は、ユーザが選択したプレイ対象ゲーム機にて、ネットワークに接続されたユーザ端末を介した遠隔操作に基づくゲームを実行させる遠隔制御手段と協働して、前記遠隔操作に基づくゲームの実行を制御する外部制御装置であって、前記ネットワークに接続された業務用のゲーム機に追加的に取り付け可能であり、前記遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、前記遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとのいずれかを選択するモード選択手段を備える。
【発明の効果】
【0011】
これにより、通常モードによる稼働が予定されていないゲーム機を遠隔モードで稼働させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態において説明する寸法、材料、形状及び構成要素の相対的な位置は任意に設定でき、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施形態に限定されない。なお、本明細書において、上下とは重力方向における上方向と下方向とにそれぞれ対応する。
【0014】
[第1実施形態]
図1を参照して、本発明の概要について説明する。ゲームシステム100において、各ゲーム機11は、遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとの間で選択的に動作可能である。遠隔モードにおいては、ネットワーク50に接続された業務用のゲーム機群の各ゲーム機11が、ネットワーク50に接続されたユーザ端末30を介した遠隔操作によるプレイを許容する。例えば、通常モードにいては、ユーザがゲーム機11の設置場所においてゲームをプレイする。また、遠隔モードにおいては、営業時間外等のユーザが設置場所にいない時に、ゲーム機11がユーザによる遠隔操作を許容する。なお、営業時間外であるので、遠隔モードであるゲーム機11は、設置場所におけるゲームのプレイを制限しなくともよい。また、ゲーム機11は、営業時間内であっても、ユーザが設置場所においてゲームをプレイしない状況等において、遠隔モードで動作してもよい。
【0015】
また、ゲームシステム100は、所有者等の管理者によって管理されている管理領域の一例である店舗10A及び店舗10Bのそれぞれに設置されている複数のゲーム機11を備えている。代替的に、店舗10A及び店舗10Bのそれぞれには、一台のゲーム機11のみが設置されていてもよい。なお、店舗の数は二つには限られず、ゲームシステム100は、三つ以上の店舗に設置されたゲーム機11を含んでいてもよい。さらに、ゲームシステム100は、複数のゲーム機11が設置された一つの店舗のみを含んでいてもよい。代替的に、各ゲーム機11は、店舗以外の管理領域、例えば倉庫又は店舗のバックヤード等の、ユーザが立ち入らない場所に設置されていてもよい。ゲーム機11は、ビデオゲーム、カードゲーム、メダルゲーム、プライズゲーム、及び音楽ゲーム等の遠隔操作が可能な種々のゲームを提供するコンピュータ装置である。以下では、ゲーム機11が、ベルトコンベアユニットを用いて景品を獲得するプライズゲームを提供する例について説明する。ただし、ゲーム機11は、クレーン等を用いて景品を獲得するプライズゲームを提供してもよい。
【0016】
ゲームシステム100は、複数のゲーム機11へゲームサービスを提供するゲームサーバ40を備えている。ゲームサーバ40は、店舗10A及び店舗10Bのそれぞれに設置されていてもよく、ゲームサービスの運営業者が管理する施設に設置されていてもよい。さらに、ゲームシステム100は、ユーザが遠隔操作によってゲームをプレイするユーザ端末30を備えている。当該ユーザ端末30は、ネットワーク接続が可能なコンピュータ装置である。例えば、ユーザ端末30は、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ、及び携帯電話(スマートフォンを含む)のようなモバイル端末装置を含む。その他にも、据置型の家庭用ゲーム装置、携帯型ゲーム装置、及び携帯型タブレット端末装置等の各種のコンピュータ装置が、ユーザ端末30に含まれる。
【0017】
ユーザ端末30は、操作入力装置及び表示装置として機能するタッチパネルを有している。代替的に、ユーザ端末30は、別体の入力装置(例えばコントローラ)と接続されていてもよく、別体の表示装置(例えばディスプレイ)と接続されていてもよい。そして、ユーザ端末30は、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、フロントエンドサーバ20及びゲームサーバ40が提供する種々のサービスをユーザに享受させることができる。例えば、ユーザ端末30は、ウェブブラウザによって、ゲーム機11の選択画面、ゲーム機11の予約画面、ゲームの開始画面、及びゲーム画面を含む遠隔操作用の画面、並びにユーザ認証画面及びゲーム対価の支払画面等を表示させることができる。
【0018】
ゲームシステム100は、各ユーザを識別するユーザ識別情報(以下、ユーザIDともいう)によるユーザ認証処理、及び対価の支払処理等を行うフロントエンドサーバ20を備えている。また、フロントエンドサーバ20が提供するサービスは、ゲームに関する各種の情報を提供する情報提供サービス、ユーザによる情報発信、交換、及び共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、ユーザのプレイデータを管理する管理サービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等の他のサービスを含んでいてもよい。また、フロントエンドサーバ20は、ネットワーク50を介してユーザ端末30のためのプログラム又はデータを配信し、更新する配信サービスを提供してもよい。
【0019】
支払処理において、フロントエンドサーバ20は、ユーザが選択したゲームのプレイに対する対価の支払いを受け入れる。一例として、フロントエンドサーバ20は不図示の機能部として対価受入部を有している。そして、対価受入部は、決済サーバが提供するウェブページのリンクアイコンをユーザ端末30に表示させる。ユーザがリンクアイコンを操作すると、決済サーバが提供するウェブページが表示され、当該ウェブページを介して決済処理が行われる。また、対価は、金銭の他、クレジットカード又はデビッドカード等のカード媒体に関する情報、若しくは代用貨幣、仮想通貨、暗号資産、電子マネー、及びポイント等の消費媒体を用いて支払うことができる。また、対価の支払いは、ユーザが予め所有していた消費媒体を消費することによって支払うこともできる。なお、ユーザが選択可能なゲームには、対価を必要とするゲームの他に、対価を必要としないゲームがあってもよい。一例として、一日一回に限り、対価を必要としないゲームをユーザがプレイできてもよい。
【0020】
ゲームサーバ40は、ネットワーク50を介して、ユーザ端末30のユーザにゲーム機11のゲームをプレイさせるゲームサービスを提供する。一例として、ゲームサーバ40は、ゲーム画面等をユーザ端末30へ表示させ、ユーザの操作に応じてゲーム機11を動作させる。さらに、ゲームサーバ40は、配信サービスを通じて、各ユーザ端末30にゲーム画面等の表示に必要な各種のプログラム又はデータを適宜に配信することもできる。
【0021】
フロントエンドサーバ20及びゲームサーバ40は、複数のコンピュータとしてのサーバユニットが組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによって、各サーバが構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して、各サーバが論理的に構成されてもよい。なお、フロントエンドサーバ20及びゲームサーバ40は、一台のサーバに設けることができる。例えば、フロントエンドサーバ20は、ゲームサーバ40として機能させることができる。また、ゲームサーバ40は、フロントエンドサーバ20として機能させることができる。
【0022】
フロントエンドサーバ20及びゲームサーバ40は、それぞれネットワーク50に接続できるように構成されている。一例として、ネットワーク50は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成されている。具体的には、LAN52が、各サーバとインターネット51とを接続している。そして、WANとしてのインターネット51とLAN52とが、ルータ53を介して接続されている。ゲーム機11及びユーザ端末30も、インターネット51に接続されるように構成されている。各サーバは、LAN52に代えて又は加えてインターネット51により、相互に接続されていてもよい。また、ネットワーク50は、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、その他の通信回線、及びそれらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0023】
ゲームサーバ40は、ゲーム機11が遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを判別する。具体的に、ゲームサーバ40は、遠隔モードにて動作させるための動作条件をゲーム機11が満たしているか否かを判別する。そして、ゲーム機11が動作条件を満たしている場合、ゲームサーバ40は、許容状態にあるゲーム機11をプレイ可能な候補ゲーム機としてユーザへ提示する。さらに、ゲームサーバ40は、遠隔モードが選択されるようにゲーム機11を制御してもよい。遠隔モードが選択されると、ゲーム機11は、ユーザによる遠隔操作を受け付ける状態となる。そして、ゲームサーバ40は、ゲーム機11のカメラ12によって撮影されたゲーム機11の内部のカメラ映像を、ユーザ端末30へ送信する。
【0024】
これにより、通常モードによる稼働が予定されていないゲーム機11を遠隔モードで稼働させることができる。また、複数のゲーム機11をまとめて遠隔モードで稼働させれば、個々のゲーム機11においてモード選択をする作業を簡素化できる。一方、遠隔モードの動作条件を満たしていない場合、ゲーム機11では、通常モードが選択されるか、又は通常モードが維持される。通常モードにおいて、ゲーム機11は、ユーザによる遠隔操作を受け付けない状態となる。そのため、通常モードにおいて、ユーザが遠隔操作によって景品を排出口に落下させてしまうことを防止できる。
【0025】
[ゲーム機11の構成]
続いて、ゲーム機11を正面側から見た概略斜視図である
図2を参照して、ゲーム機11について説明する。ゲーム機11は、景品の獲得を目的としてユーザがプレイするプライズゲームを提供する。具体的に、ユーザの操作に応じて動作する各種の動作機構を介して、有体物である景品が所定位置まで移動した場合に景品がユーザに付与される。代替的に、ユーザが箱等の遊戯媒体としての景品を所定位置まで移動させた場合に、景品と交換する態様で所定の物品がユーザに付与されてもよい。なお、本明細書においては、物品と交換可能な遊戯媒体についても景品の一態様であるものとして説明する。
【0026】
ゲーム機11は、景品を移動させる動作手段として複数のベルトコンベアBCを備えている。また、ゲーム機11の筐体には、ベルトコンベアユニット13と、操作用の押しボタンが設けられた操作装置14と、景品の排出口15と、景品の収容部16とが設けられている。そして、ユーザが操作する各ベルトコンベアBCによって、景品としての搬送物が、落下位置まで搬送される。これにより、ユーザは、落下した景品を排出口15から取り出して獲得できる。なお、収容部16の上部には、収容部16の内部を撮影する不図示のカメラ12が設置されている。さらに、ゲーム機11は、ゲーム機11の外観を撮影するカメラ12、及びゲーム機11の周囲を撮影するカメラ12の少なくとも一方を有していてもよい。また、
図2においては、操作装置14が二つの押しボタンを有しており、ユーザによる押し下げ操作が入力される入力装置として機能する。すなわち、ユーザが押しボタンを押し下げることによって、ベルトコンベアユニット13が動作する。
【0027】
収容部16は、景品としての収容物を収容するために、筐体の内部に形成される空間を構成している。また、収容部16は、透明な素材によって外部と仕切られており、ゲーム機11の外部から内部が視認可能である。収容部16の底面には、排出口15と連通する開口17が形成されている。すなわち、排出口15は、収容部16に収容された景品を、開口17を介して筐体の外部に排出するための出口である。通常モードにおいて、ユーザは、排出口15から景品が取り出すことによって景品を獲得できる。一方、遠隔モードにおいては、オペレータが排出口15から景品を取り出す。オペレータが取り出した景品は、ユーザへ配送されるか、ユーザが店舗等の所定の場所で受け取ることになる。
【0028】
ベルトコンベアユニット13は、搬送装置として複数のベルトコンベアBCを有している。また、ベルトコンベアユニット13は、各ベルトコンベアBCによって景品を所定方向に搬送する。そして、ベルトコンベアユニット13は、複数のベルトコンベアBCが収容部16の底面を形成するように筐体の内部に設けられている。
図2の例では、収容部16に略立方体の空間が形成されており、二台のベルトコンベアユニット13が収容部16の底面を構成している。そして、各ベルトコンベアユニット13は、押しボタンを押し下げる操作に応じて、各ベルトコンベアの上に位置する景品を開口17に向かって搬送する。一例として、各ベルトコンベアユニット13は、10個のベルトコンベアBCを有している。そして、各ベルトコンベアBCは、他のベルトコンベアBCとは独立して動作可能に構成されている。
【0029】
ゲーム機11が提供するプライズゲームにおいて、ユーザが獲得を望む景品は、複数のベルトコンベアBCに跨って位置するようにベルトコンベアBC上に置かれる。そして、ユーザは、移動する光によって所望のベルトコンベアBCが指定されるタイミングを狙って押しボタンを押し下げる。この押し下げ操作時に指定されているベルトコンベアBCが動作する。つまり、ユーザは、景品と接するベルトコンベアBCを狙って動作させて、景品を搬送するようにゲームをプレイする。そして、景品は、開口17まで搬送された場合に開口17から落下し、排出口15に至る。
【0030】
次に、
図3を参照してゲーム機11の制御系について説明する。ゲーム機群の各ゲーム機11は、コンピュータとしてのゲーム機制御部121と、記憶手段としてのゲーム機記憶部122とを有している。また、各ゲーム機11は、ベルトコンベアユニット13と、操作装置14とを有しており、外部制御装置19が設けられている。外部制御装置19は、ゲーム機11に対して追加的に取り付け可能である。これにより、既存のゲーム機11に外部制御装置19を取り付けて、ゲームシステム100において用いることができる。代替的に、外部制御装置19と同等の機能を有する制御装置が、ゲーム機11に内蔵されていてもよい。一例として、ゲーム機制御部121が、このような制御装置として機能する。また、外部制御装置19の一部、例えば、モード選択部191、獲得通知部192、及び映像制御部193の少なくとも一つが、ゲーム機11に内蔵されていてもよい。
【0031】
また、ゲーム機制御部121は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の処理を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。そして、ゲーム機制御部121は、ゲーム機制御部121のハードウェア資源とソフトウェア資源としてのゲーム機プログラムPG1との組合せによって実現される複数の論理的装置を有している。具体的に、ゲーム機制御部121は、論理的装置として、ベルトコンベアユニット13の駆動制御部124を備えている。
【0032】
駆動制御部124は、ベルトコンベアユニット13のモータを制御するための各種の処理を実行する。そして、ベルトコンベアユニット13のモータは、駆動制御部124からの出力信号に従って動作する。一例として、各モータのロータには各ベルトコンベアBCを構成するタイミングプーリが取り付けられている。そして、タイミングプーリは、ロータの回転に伴い回転駆動する。これにより、各モータの動作に伴って各ベルトコンベアBCが動作する。
【0033】
通常モードにおいて、操作装置14の押しボタンを押し下げる操作の結果は、操作信号として駆動制御部124に入力される。また、遠隔モードにおいては、外部制御装置19が、ゲームサーバ40の遠隔制御部45(後述)と協働して、遠隔操作に基づくゲームの実行を制御する。具体的に、遠隔モードの場合は、外部制御装置19が外部のゲームサーバ40からの操作信号を受け付ける。そして、外部制御装置19は、ゲームサーバ40から受信した操作信号を、駆動制御部124等に入力する。一例として、操作信号は、ゲーム開始信号、及びベルトコンベアユニット13の動作に対応する動作信号を含んでいる。そして、動作信号は、ベルトコンベアユニット13の動作量に対応する。なお、ゲーム機11がクレーンゲームを提供する場合、クレーンゲームにおける動作信号は、クレーンの移動方向における動作量、又はクレーンが景品を掴む動作に対応する。
【0034】
外部制御装置19は、遠隔モード又は通常モードを選択するモード選択部191を有しているコンピュータ装置である。例えば、モード選択部191が遠隔モードを選択すると、ゲームサーバ40から受信した操作信号としての動作信号が駆動制御部124に入力される。そして、駆動制御部124は、動作信号に応じて各モータを駆動制御する。さらに、外部制御装置19は、景品の獲得をゲームサーバ40へ通知する獲得通知部192と、カメラ映像の映像制御部193とを有している。
【0035】
ゲーム機11は、検出結果に応じた検知信号を出力する検出装置SMを有している。一例として、検出装置SMは、開口17に配置されており、景品が開口17を通過したか否か検出する赤外線センサである。検出装置SMの検出結果は、検出信号として獲得通知部192に出力される。また、遠隔モードにおいては、獲得通知部192が、景品の獲得を示す獲得信号をゲームサーバ40へ送信する。代替的に、検出装置SMは、景品を撮像する撮像装置であってもよい。この場合、獲得通知部192は、検出装置SMが撮像した画像をゲームサーバ40へ送信する。
【0036】
ゲーム機11はカメラ12を有しており、遠隔モードにおいては、カメラ12が撮影した映像を映像制御部193がゲームサーバ40へと送信する。また、カメラ12の向きが操作可能である場合、外部制御装置19は、ゲームサーバ40から操作信号として切替信号を受信する。そして、外部制御装置19から入力される切替信号に応じて、映像制御部193がカメラ12の向きを変更させる。さらに、ゲーム機11が複数のカメラ12を有している場合、映像制御部193は、外部制御装置19から入力される切替信号に応じて、カメラ映像を切り替える。
【0037】
ゲーム機記憶部122は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含んだ記憶ユニットによって実現される。具体的に、ゲーム機記憶部122は、ハードディスク又は半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体である。そして、ゲーム機記憶部122は、ゲーム機プログラムPG1とともに、ゲーム機データGDを記録している。ゲーム機データGDは、ゲーム機プログラムPG1に従ってユーザにプライズゲームをプレイさせるため、各種のデータを含んでいる。例えば、ゲーム機データGDは、BGMデータ、ベルトコンベアBCの動作の動作設定データ、及びゲーム演出の演出設定データ等を含んでいる。
【0038】
さらに、ゲーム機11は、BGM、或いは効果音等の各種の音声を再生するスピーカ(不図示)と、通常モードにおいてゲームの対価を徴収するための対価徴収装置(不図示)とを備えている。対価徴収装置は、所定の対価として、例えば所定量のコイン、紙幣、又はメダル等の代用貨幣を徴収する。代替的に、対価徴収装置は、各種ポイント等を含む電子通貨、又はその他の各種の価値を徴収してもよい。
【0039】
[ゲームシステム100の制御系]
次に、
図4を参照して、ゲームシステム100の制御系について説明する。ゲームシステム100は、ゲーム機11、ゲームサーバ40、フロントエンドサーバ20、及びユーザ端末30を含んでいる。ゲームサーバ40は、ゲームサーバ制御部41と、ゲームサーバ記憶部42とを備えている。また、フロントエンドサーバ20は、サーバ制御部21と、サーバ記憶部22とを備えている。
【0040】
ゲームサーバ制御部41及びサーバ制御部21は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、プロセッサの動作に必要な内部メモリと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。一例として、各制御部は、不図示のプロセッサを有している。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro-Processing Unit)である。また、ゲームサーバ記憶部42及びサーバ記憶部22は、コンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体である。一例として、各記憶部は、システムワークメモリであるRAM(Random Access Memory)、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)及びSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を含む。
【0041】
そして、ゲームサーバ制御部41及びサーバ制御部21は、ゲームサーバ記憶部42及びサーバ記憶部22に記憶されたプログラムに基づいて、装置全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。また、ゲームサーバ制御部41及びサーバ制御部21には、所定の指令及びデータを入力するキーボード若しくは各種スイッチを含む操作部が、有線接続又は無線接続されている。また、ゲームサーバ制御部41及びサーバ制御部21には、装置の入力状態、設定状態、計測結果、及び各種情報を表示する表示部が、有線接続又は無線接続されている。代替的に、ゲームサーバ制御部41及びサーバ制御部21は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、CF(Compact Flash)カード、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバ等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行うこともできる。
【0042】
[ゲームサーバ40の制御系]
ゲームサーバ制御部41は、判別手段としての判別部43と、ゲーム機選択手段としての選択部44と、遠隔制御手段としての遠隔制御部45とを備えている。さらに、ゲームサーバ制御部41は、景品の獲得結果を取得する結果取得手段としての結果取得部46と、ユーザへ景品の獲得を通知する通知手段としての通知部47とを備えている。また、ゲームサーバ記憶部42は、ゲームシステム100のゲームプログラムPG2を記憶している。ゲームプログラムPG2は、コンピュータとしてのゲームサーバ制御部41を、判別部43、選択部44、遠隔制御部45、結果取得部46、及び通知部47として機能させる。すなわち、判別部43、選択部44、遠隔制御部45、結果取得部46、及び通知部47は、コンピュータハードウエアとソフトウェアとの組み合わせによって実現される論理的装置である。
【0043】
判別部43は、ゲーム機11が遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを、所定の判別情報に基づいて判別する。すなわち、判別情報は、許容状態の判別に利用される情報である。そして、判別情報は、ゲーム機群の各ゲーム機11を遠隔モードにて動作させるための動作条件の情報を含む。一例として、動作条件の情報は、ゲームサーバ40において記憶されている特定の時間帯又は設定時間、及びゲーム機11から取得するゲーム機11の状態を示す情報である。そして、判別部43は、遠隔モードの動作条件を満たすゲーム機11が、許容状態にあると判断する。また、判別部43は、ゲーム機群の中から動作条件が満たされるゲーム機11の少なくとも一部を、候補ゲーム機として判別し、残りのゲーム機11を許容状態ではないと判別する。
【0044】
動作条件は、特定の時間帯であることを成立要件の少なくとも一つとして含むように設定されていてもよい。一例として、特定の時間帯は、ゲームサーバ40において予め設定されており、ゲーム機11の通常モードによるプレイが想定されていない時間である。また、他の成立要件は、ゲーム機11から遠隔操作を受け入れることを示す受入信号を受信していることである。例えば、ゲーム機11は、ゲーム機11において予め設定されている設定時間になったとき、又はオペレータが所定の処理を行ったときに、受入信号をゲームサーバ40へ送信する。一例として、所定の処理は、オペレータが遠隔モード用の景品を補充する処理、又はオペレータによる入力処理である。代替的に、ゲーム機11は、遠隔操作を受け入れ可能な状態で、ゲームサーバ40から問い合わせ信号を受信したときに、問い合わせ信号に対する応答として、受入信号をゲームサーバ40へ送信してもよい。さらに、成立要件として、特定の機種であることが含まれていてもよい。例えば、判別部43は、予め設定されている設定時間になったときに、特定の機種であるゲーム機11が許容状態にあると判別する。
【0045】
判別部43は、動作条件に設定された成立要件が満たされると、動作条件が満たされたと判断する。なお、動作条件が満たされているゲーム機11であっても、所定の場合には候補ゲーム機から除外されてもよい。例えば、ゲームサーバ40の処理可能な上限台数を超えるゲーム機11、又はメンテナンスのために遠隔モードによるプレイが制限されるゲーム機11が、候補ゲーム機から除外される。また、判別部43は、複数の成立要件が満たされる場合に動作条件を満たすと判断してもよく、一つの成立要件が満たされる場合に動作条件を満たすと判断してもよい。
【0046】
選択部44は、ユーザ端末30のユーザに対して、許容状態にあると判断されたゲーム機11をプレイ可能な候補ゲーム機として提示する。そして、選択部44は、ユーザの選択に基づいて、候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を受け付ける。一例として、選択部44は、
図5に示すようなゲーム機11の選択画面をユーザ毎に生成して、ユーザ端末30へ送信する。そして、選択部44は、ユーザ端末30に選択画面を表示させることによって、プレイ可能な候補ゲーム機をユーザへ提示する。代替的に、選択部44は、フロントエンドサーバ20を介して選択画面をユーザ端末30へ送信してもよい。
【0047】
選択画面には、候補ゲーム機の画像141と、候補ゲーム機において獲得可能な景品情報としての景品名称142とが含まれている。選択部44は、画像141に代えて又は加えて、候補ゲーム機から取得したカメラ映像を選択画面に含めてもよい。また、景品名称142に代えて又は加えて、景品の画像又は説明文が選択画面に含められてもよい。また、選択画面には、配送情報として発送時期143が含まれており、
図5の例では「2週間」の文字列が表示されている。なお、配送情報は、ユーザが景品を実際に受領する時期の目安となる情報であって、景品の発送時期の他に、配送先への到着時期、店舗受け取り可能時期、景品の発注時期、又は景品の製造時期を示していてもよい。
【0048】
また、選択画面には、候補ゲーム機を遠隔操作しているユーザの数を示すプレイ人数144と、候補ゲーム機のカメラ映像を閲覧しているユーザの数を示す閲覧者数145と、候補ゲーム機のプレイを予約しているユーザの数を示す予約者数146とが含まれている。さらに、選択画面には、閲覧ボタン147が含まれている。ユーザが閲覧ボタン147を操作すると、プレイ中のユーザ又は予約中のユーザがいる場合には、候補ゲーム機からのカメラ映像を含む予約画面(
図6)が表示される。一方、プレイ中のユーザ及び予約中のユーザがいない場合には、候補ゲーム機からのカメラ映像を含む開始画面(
図7)が表示される。
【0049】
さらに、選択画面には、スクロールボタン148が含まれている。ユーザがスクロールボタン148を操作すると、他の候補ゲーム機が選択画面に表示される。なお、選択画面には、各ゲーム機11がプレイ可能な候補ゲーム機であるか否かを示す受付可否情報が含まれていてもよい。すなわち、候補ゲーム機と、プレイ不能なゲーム機11とが、選択画面に提示されていてもよい。一例として、受付可否情報は、プレイ可能を示す文字列、画像若しくは表示、又はプレイ不能を示す文字列、画像若しくは表示である。なお、選択部44は、許容状態にあると判断された複数のゲーム機11をユーザに提示してもよく、許容状態にある単数のゲーム機11をユーザに提示してもよい。さらに、選択部44は、ゲーム機11の種類毎、又は店舗毎に候補ゲーム機を提示してもよい。
【0050】
一例として、ゲーム機11のプレイ予約は、
図6に示す予約画面から行う。予約画面には、カメラ映像151の表示領域と、各種情報を表示する情報領域と、ユーザが操作する操作領域とが設けられている。情報領域には、カメラ映像の閲覧者数及びゲームの予約者数を示す人数情報欄152と、発送時期等を示す配送情報欄153とが設けられている。また、情報領域には、ユーザ端末30のユーザの状態を示すステータス欄154が設けられている。
図6の例では、ユーザがカメラ映像を閲覧している状態を示す「閲覧中」の文字列が、ステータス欄154に表示されている。さらに、情報領域には、ユーザがゲームをプレイすることによって景品に加えて獲得可能な特典の内容を示す特典欄156が設けられている。なお、獲得可能な特典が無い場合には、特典欄156は省略可能である。
図6の例では、音楽ゲーム機における楽曲の使用権が、特典欄156に表示されている。また、予約画面の操作領域には、予約ボタン157と、前画面に戻る戻るボタン158とが設けられている。
【0051】
ユーザが予約ボタン157を操作すると、ゲームサーバ制御部41は、ユーザ端末30のユーザのユーザIDを予約者リストに追加してゲームサーバ記憶部42に記憶させる。そして、プレイ中のユーザによるゲームのプレイが終了して、当該ユーザのユーザ端末30からゲーム開始要求が追加でなされない場合には、ゲームが再開されない。そして、ゲームサーバ制御部41は、予約者の有無を判断して、予約者がいる場合には、予約者リストにおいて最も先に予約したユーザのユーザ端末30からゲーム開始要求を受け入れる。なお、予約したユーザが予約を取り消す操作を行った場合、及び予約したユーザによるゲームのプレイが終了した場合、当該ユーザは予約者リストから削除される。
【0052】
このように、予約者リストにおいて最も先に予約したユーザがゲームのプレイを開始できる。一方、予約者がいない場合には、全てのユーザがゲームのプレイを開始できる。一例として、ゲームのプレイ開始は、
図7に示す開始画面から行うことができる。開始画面にも、カメラ映像151の表示領域、情報領域、及び操作領域が設けられている。さらに、開始画面の操作領域には、ゲームの開始ボタン159が設けられている。ユーザがゲームの開始ボタン159を操作すると、選択部44は、ユーザの選択に基づいて、候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を受け付ける。そして、ゲームサーバ40の遠隔制御部45はゲーム機11へゲーム開始信号を送信する。これにより、ゲーム機11は、プライズゲームを開始する。また、遠隔制御部45は、
図8に示すゲーム画面を生成してユーザ端末30へ送信する。
【0053】
そして、遠隔制御部45は、ユーザが選択したプレイ対象ゲーム機にて、遠隔操作に基づくゲームを実行させる。すなわち、遠隔制御部45は、ユーザ端末30とゲーム機11との間に介在して遠隔操作によるゲームのプレイを実現させる。具体的に、遠隔制御部45は、生成したゲーム画面を通じて遠隔操作によるゲームのプレイを実現させる。そのために、
図8に示すゲーム画面には、カメラ映像151の表示領域、情報領域、及び操作領域が設けられている。そして、ゲーム画面の操作領域には、ゲームの操作ボタン150Aと、カメラ12の切替ボタン150Bとが設けられている。
【0054】
ユーザは、実際のゲーム機11と同様に、操作ボタン150Aを操作することによって各ベルトコンベアBCを動作させ、景品の獲得を目指す。
図8の例では、景品としてクマのぬいぐるみが複数のベルトコンベアBCに跨って配置されている。そして、ユーザが操作ボタン150Aを操作すると、ユーザ端末30は、操作ボタン150Aの操作を示す操作情報をゲームサーバ40へ送信する。続いて、ゲームサーバ40の遠隔制御部45は、押しボタンの押し下げを示す操作信号として動作信号をゲーム機11へ送信する。動作信号を受けたゲーム機11においては、駆動制御部124が、ベルトコンベアユニット13を駆動制御する。また、ユーザが切替ボタン150Bを操作すると、ユーザ端末30は、カメラ12の切替を示す操作情報をゲームサーバ40へ送信する。続いて、遠隔制御部45は、カメラ12の切替を示す操作信号として切替信号をゲーム機11へ送信する。切替信号を受けたゲーム機11においては、映像制御部193が、ゲームサーバ40へ送信するカメラ映像を、別のカメラ12が撮影しているカメラ映像に切り替えて、ゲームサーバ40へ送信する。
【0055】
図4に戻り、遠隔制御部45は、候補ゲーム機が遠隔モードにて動作するようにモード選択部191を制御する。例えば、遠隔制御部45は、判別部43が許容状態にあると判別したゲーム機11に設けられたモード選択部191へ、遠隔モード信号を送信する。そして、遠隔モード信号を受けたモード選択部191は、遠隔モードを選択する。具体的に、モード選択部191は、ゲーム機11の遠隔操作用の機能を作動させる。一例として、遠隔操作用の機能は、カメラ12が収容部16の内部を撮影してライブ映像を生成して送信する機能と、景品の獲得を示す獲得信号を送信する機能と、外部から操作信号を受信して動作する機能とである。これにより、通常モードによる稼働が予定されていないゲーム機11が遠隔モードにて動作可能な許容状態にある場合に、当該ゲーム機11において遠隔モードを選択させることができる。なお、遠隔モードを選択する場合、店内にはゲームをプレイするユーザがいない。そのため、モード選択部191は、ゲーム機11において、操作装置14からの操作信号を受け入れないように設定する必要はない。ただし、モード選択部191は、ゲーム機11において、操作装置14からの操作信号を受け入れないように設定してもよい。
【0056】
さらに、遠隔制御部45は、許容状態ではないゲーム機11が通常モードにて動作するようにモード選択部191を制御してもよい。例えば、動作条件が示す所定の時間帯ではなくなった場合、判別部43は、遠隔モードにて動作可能な許容状態ではなくなったと判別する。すると、遠隔制御部45は、判別部43が許容状態にないと判別したゲーム機11に対応するモード選択部191へ、通常モード信号を送信する。そして、通常モード信号を受けたモード選択部191は、通常モードを選択する。具体的に、モード選択部191は、ゲーム機11において、遠隔操作用の各機能の作動を停止する。これにより、ゲーム機11が遠隔モードにて動作可能な許容状態ではなくなった場合に、当該ゲーム機11において通常モードを選択させることができる。
【0057】
結果取得部46は、ゲーム機11の獲得通知部192から景品の獲得信号を受信して、景品の獲得結果として、景品を識別する景品識別情報(以下、景品IDともいう)を取得する。当該景品IDは、ゲームサーバ記憶部42に記憶されているが、他の記憶装置に記憶されていてもよい。なお、少なくとも遠隔モードにおいては、ゲーム機11に一種類の景品のみが収容される。そのため、ゲーム機11毎に予め景品IDを記憶しておけば、獲得信号を受信することによって、ユーザが獲得した景品の景品IDが特定される。代替的に、結果取得部46がゲーム機11に設けられていてもよい。この場合、獲得通知部192が景品の検出信号を受信すると、ゲーム機11の結果取得部46は、景品の獲得結果として、ゲーム機記憶部122に記憶されている景品IDを取得する。なお、検出装置SMが撮像した画像を取得した場合、結果取得部46は、画像を解析して景品の種類を判定し、判定結果に対応する景品IDをゲーム機記憶部122から取得する。
【0058】
通知部47は、ユーザへ景品の獲得を通知する。一例として、通知部47は、結果取得部46が取得した景品IDに基づいて、景品IDに対応する景品名称又は景品画像をユーザ端末30へ送信して表示させる。景品名称又は景品画像は、ゲームサーバ記憶部42に記憶されているが、他の記憶装置に記憶されていてもよい。これにより、ユーザは、遠隔操作によってプライズゲームをプレイすることができ、遠隔地であっても獲得した景品を認識できる。代替的に、通知部47は、景品落下時のゲーム画面、又は景品落下時のカメラ映像を送信することによって、ユーザへ景品の獲得を通知してもよい。一例として、カメラ映像は、景品が落下する様子を撮影したカメラ映像である。
【0059】
[フロントエンドサーバ20の制御系]
サーバ制御部21は、表示制御手段としての表示制御部23を備えている。また、サーバ記憶部22は、サーバプログラムPG3を記憶しており、サーバプログラムPG3は、コンピュータとしてのサーバ制御部21を、表示制御部23として機能させる。すなわち、サーバ制御部21は、コンピュータハードウエアとソフトウェアとの組み合わせによって実現される論理的装置として、表示制御部23を有している。
【0060】
表示制御部23は、ゲームサーバ40が生成した各画面をユーザ端末30に表示させるための入り口となるウェブサイトを生成して、ユーザ端末30に表示させる。また、フロントエンドサーバ20がユーザ認証処理を行う場合、表示制御部23は、ユーザID及びパスワードの入力画面をユーザ端末30に表示させる。そして、サーバ制御部21は、ユーザがユーザ端末30から入力したユーザID及びパスワードを取得する。サーバ制御部21は、取得したユーザID及びパスワードと、サーバ記憶部22が記憶しているユーザデータとが一致する場合に、当該ユーザを認証する。
【0061】
また、フロントエンドサーバ20が対価の支払処理を行う場合、表示制御部23は、不図示の決済サーバが提供するウェブページのリンクアイコンをユーザ端末30に表示させる。ユーザがリンクアイコンを操作すると、決済サーバが提供するウェブページがユーザ端末30に表示され、当該ウェブページを介して決済処理が行われる。なお、ユーザは、金銭の他、クレジットカード若しくはデビッドカード等のカード媒体に関する情報、又は代用貨幣、仮想通貨、暗号資産、電子マネー、チケット、及びポイント等の消費媒体を消費して対価を支払うことができる。代替的に、フロントエンドサーバ20は、ユーザがチケット又はポイント等を所有していることを、ゲームサーバ40へ通知してもよい。これにより、ユーザは複数回ゲームをプレイする対価をまとめて取得でき、プレイする都度支払処理をしなくても済む。また、ゲームサーバ40が、消費媒体の所有の有無又は使用の有無を問い合わせる信号を、フロントエンドサーバ20へ送信してもよい。これにより、対価の支払処理に関わるセキュリティ対策をフロントエンドサーバ20に集約できる。
【0062】
さらに、フロントエンドサーバ20が景品の配送処理を行う場合、表示制御部23は、景品の配送先の入力画面をユーザ端末30に表示させる。そして、サーバ制御部21は、ユーザがユーザ端末30から入力した配送先の情報、例えば郵便番号、住所、氏名、及び電話番号等を取得する。そして、サーバ制御部21は、取得した配送先の情報を、景品の配送業者へと送信する。例えば、各店舗のオペレータが景品を配送する場合、サーバ制御部21は、各店舗へ配送先の情報を送信する。なお、ユーザが一度入力した配送先の情報等は、以降の配送処理の際にも利用されてもよい。さらに、フロントエンドサーバ20は、ユーザが景品を獲得した際に配送先の情報等の入力を要求してもよい。
【0063】
[ユーザ端末30の制御系]
端末制御部31は、遠隔操作手段としての遠隔操作部33を備えている。また、端末記憶部32は、端末プログラムPG4を記憶しており、端末プログラムPG4は、コンピュータとしての端末制御部31を、遠隔操作部33として機能させる。すなわち、端末制御部31は、コンピュータハードウエアとソフトウェアとの組み合わせによって実現される論理的装置として、遠隔操作部33を有している。また、端末制御部31は、端末プログラムPG4を実行して、ゲームサーバ40又はフロントエンドサーバ20が生成した各画面をタッチパネルに表示させる。
【0064】
遠隔操作部33は、タッチパネルに表示された各画面を介したユーザによる操作に応じた操作情報を、ゲームサーバ40へ送信する。代替的に、遠隔操作部33は、操作情報を、フロントエンドサーバ20を介してゲームサーバ40へ送信してもよい。例えば、遠隔操作部33は、
図8に示す操作ボタン150Aに対する操作を受け入れて、操作情報をゲームサーバ40へ送信する。これにより、ゲームサーバ40は、操作信号としての動作信号をゲーム機11へ送信する。
【0065】
なお、ゲームサーバ制御部41の各機能部の少なくとも一部が、サーバ制御部21に設けられていてもよい。また、サーバ制御部21の各機能部の少なくとも一部が、ゲームサーバ制御部41に設けられていてもよい。さらに、ゲーム機プログラムPG1、ゲームプログラムPG2、サーバプログラムPG3、及び端末プログラムPG4の少なくとも二つが協働して、ゲームシステム100の制御プログラムとして機能してもよい。
【0066】
[制御のフロー]
上述したように、ゲーム機11は、収容部16の内部を撮影するカメラ12を備えており、映像制御部193は、カメラ映像をゲームサーバ40へと送信する。また、ゲーム機11は、景品が開口17を通過したか否かを検出する検出装置SMを備えており、検出装置SMが景品の通過を検知すると、獲得通知部192が、景品の獲得を示す獲得信号をゲームサーバ40へ送信する。さらに、ゲーム機11には、外部制御装置19が追加的に取り付けられている。そして、遠隔モードにおいては、ゲームサーバ40から受信した操作信号が、外部制御装置19を介して駆動制御部124等に入力される。
【0067】
以下、
図9を参照してゲームシステム100の制御について説明する。ゲームサーバ40の判別部43は、ゲーム機11が、遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを所定の判別情報に基づいて判別する。具体的に、判別情報は、ゲーム機群の各ゲーム機11を遠隔モードにて動作させるための動作条件の情報を含む。そして、判別部43は、遠隔モードの動作条件を満たすゲーム機11が、許容状態にあると判断する。
図9の例では、許容状態にあるか否かの判別において、判別部43が、特定の時間帯であるか否かを判断する(S101)。
【0068】
特定の時間帯でない場合(S101でNO)、ゲーム機11は、プレイ可能な候補ゲーム機として提示されない。例えば、ゲーム機11の設置地域において、ゲームサーバ40において予め記憶されている特定の時間帯(一例として午前0時から午前6時まで)になった場合、判別部43は、特定の時間帯であると判断する。そして、ゲーム機11の設置地域において、特定の時間帯を過ぎた場合、判別部43は、特定の時間帯でないと判断する。なお、特定の時間帯は、休日又は祝日等の日数単位で設定されていてもよい。また、特定の時間帯は、開始タイミングのみが設定されており、終了タイミングが設定されていなくともよい。例えば、特定の時間帯は、バックヤード等に保管される保管開始時又は保管開始日に開始してもよい。これにより、通常モードでゲーム機11が稼働しない時間帯に、遠隔モードでゲーム機11を稼働させることができる。
【0069】
また、許容状態にあるか否かの判別において、特定の時間帯である場合(S101でYES)、判別部43は、受入信号を受信したか否かを判断する(S102)。一方、ゲーム機11は、遠隔モードによるゲームのプレイが可能な状況となったときに、受入信号をゲームサーバ40へ送信する(S201)。一例として、ゲーム機11は、設定時間になったとき、又はオペレータが所定の処理を行ったときに、受入信号をゲームサーバ40へ送信する。遠隔モードを開始するためのオペレータによる所定の処理は、個々のゲーム機11を対象として行われてもよい。ただし、所定の処理が、複数のゲーム機11を対象として一括に行われることにより、個々のゲーム機11においてモード選択をする作業を簡素化できる。
【0070】
これにより、特定の時間帯であっても、ゲーム機11において遠隔操作の受け入れ準備が整ってから遠隔モードによるゲームを提供できる。例えば、営業終了時間になっても店内に客が残っている場合、オペレータは所定の処理を行わない。これにより、受入信号が送信されないので、ゲーム機11は候補ゲーム機として提示されない。ただし、動作条件の成立要件は一つであってもよい。例えば、判別部43は、ゲームサーバ40が受入信号を受信していなくとも、特定の時間帯であれば、ゲーム機11が許容状態にあると判別してもよい。さらに、ゲームサーバ40は、遠隔モードによるゲームを提供するゲーム機11に問い合わせ信号を送信してもよい。判別部43は、ゲーム機11から受入信号として、問い合わせ信号に対する回答(例えば、遠隔モードを設定した又はしていない旨の回答)を受信する。そして、回答を受信している場合、判別部43は、ゲーム機11が許容状態であると判別する。または、判別部43は、回答を受信しない場合に、ゲーム機11が許容状態ではないと判別してもよい。
【0071】
受入信号を受信していない場合(S102でNO)、判別部43は、ゲーム機11が許容状態ではないと判別し、ゲーム機11はプレイ可能な候補ゲーム機として提示されない。これにより、候補ゲーム機として提示されないゲーム機11は、遠隔操作の選択対象から除かれる。そのため、ゲーム機11は、遠隔操作の受け入れ準備が整ってから遠隔モードによるゲームを提供できる。一方、受入信号を受信している場合(S102でYES)、判別部43は、ゲーム機11が許容状態であると判別する。そして、遠隔制御部45は、候補ゲーム機が遠隔モードにて動作するようにモード選択部191を制御する。一例として、遠隔制御部45は、遠隔モード信号をモード選択部191へ送信する(S103)。そして、モード選択部191は、ゲーム機11において、遠隔操作用の各機能を作動させる(S202)。また、映像制御部193は、カメラ映像をゲームサーバ40へ送信する(S203)。
【0072】
判別部43が許容状態であると判別すると、選択部44は、許容状態にあると判別されたゲーム機11を、プレイ可能な候補ゲーム機としてユーザ端末30のユーザに提示する。具体的に、選択部44は、ゲーム機11の選択画面をユーザ毎に生成して、ユーザ端末30へ送信する(S104)。ユーザは予めフロントエンドサーバ20によるユーザ認証等を経ており、ユーザ端末30は選択画面を表示可能な状態となっている。そして、ユーザ端末30の端末制御部31は、選択画面をタッチパネルに表示させる(S301)。ここで、ゲームサーバ40は、ゲーム機11からのカメラ映像を常時受信しており、カメラ映像はゲーム機11毎に管理されている。これにより、ユーザは、ゲームのプレイ開始前であっても、予約画面等を通してゲーム機11毎の景品の位置及び姿勢等を把握できる。代替的に、ゲームサーバ40は、プレイ対象ゲーム機を受け付けた後に、ゲーム機11からのカメラ映像を受信してもよい。
【0073】
なお、動作条件は、景品が補充されていることを成立要件の少なくとも一つとして含んでいてもよい。例えば、オペレータは、営業終了時に景品を配置して、営業時間外は景品が獲得されても補充せず、営業開始時に景品を補充してもよい。この場合、景品が獲得された後、つまりゲームサーバ40が獲得信号を受信した後、判別部43は、当該ゲーム機11が許容状態ではないと判別する。
【0074】
なお、景品が獲得された後に景品が補充されても、特定の時間帯を過ぎていた場合、判別部43は、ゲーム機11が許容状態ではないと判別する。一方、景品が獲得された後に景品が補充されて、且つ特定の時間帯である場合、判別部43は、ゲーム機11が許容状態であると判別する。一例として、判別部43は、獲得信号を受信した後にゲーム機11から受入信号を受信した場合、又はカメラ映像を解析して景品を検出した場合に、景品が補充されていると判断する。
【0075】
ユーザが、候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を選択して、ユーザ端末30に表示されたゲームの開始ボタン159を操作すると、端末制御部31は、操作情報として、操作位置を示す情報と、表示されているゲーム機11を識別する情報をゲームサーバ40へ送信する(S302)。選択部44は、操作情報が当該ゲーム機11におけるゲームのプレイ開始を示すと判断すると、ユーザの選択に基づいて、候補ゲーム機の中から当該ゲーム機11をプレイ対象ゲーム機として受け付ける(S105)。代替的に、ゲームサーバ40は、フロントエンドサーバ20を介してユーザ端末30から操作情報を取得してもよい。なお、他のユーザがプレイ中である場合には、上述したゲームのプレイ予約の処理が行われる。プレイ対象ゲーム機を受け付けると、ゲームサーバ制御部41は、フロントエンドサーバ20から、ユーザ情報として、ユーザID及びユーザが消費する対価の情報を取得する。
【0076】
一例として、操作情報は、ユーザ端末30のタッチパネルに表示されている画面と照らし合わせて、ゲームサーバ40において解釈される。すなわち、タッチ操作位置の情報に基づいて、ゲームサーバ40が、ゲーム開始信号等の操作信号を生成してゲーム機11へ送信する。なお、操作情報は、ユーザ毎に管理される。代替的に、ユーザ端末30が操作信号を生成して、ゲームサーバ40を介してゲーム機11へ送信してもよい。
【0077】
続いて、ゲームサーバ40の遠隔制御部45は、ゲーム機11へ操作信号としてのゲーム開始信号を送信する(S106)。外部制御装置19は、ゲーム開始信号を受け付けてゲーム機制御部121にゲームを開始させる(S204)。そして、遠隔制御部45は、ユーザが選択したプレイ対象ゲーム機にて、遠隔操作に基づくゲームを実行させる。そのために、遠隔制御部45は、ユーザID毎にゲーム画面を生成して(S107)、ユーザIDに対応するユーザ端末30へ送信する。代替的に、遠隔制御部45は、フロントエンドサーバ20を介してゲーム画面を送信してもよい。そして、端末制御部31は、ゲーム画面をタッチパネルに表示させる(S303)。ユーザがゲームの操作ボタン150A等を操作すると、端末制御部31は、操作情報として、操作位置及び操作タイミング等を示す操作情報をゲームサーバ40へ送信する(S304)。
【0078】
操作情報を受信すると、遠隔制御部45は、ゲーム機11へ操作信号として切替信号又は動作信号を送信する(S108)。外部制御装置19は、ゲームサーバ40から操作信号を受信して、各機能部へ操作信号を出力する(S205)。具体的に、切替信号が入力されると、映像制御部193は、別のカメラ12が撮影しているカメラ映像に切り替えてゲームサーバ40へ送信する。また、動作信号が入力されると、ゲーム機11の駆動制御部124は、ベルトコンベアユニット13を駆動する。ユーザによる遠隔操作の結果、景品が開口17を通過すると、獲得通知部192は、景品の獲得信号をゲームサーバ40へ送信して(S206)、処理が終了する。当該獲得信号は、ゲーム機11毎に管理されている。そして、ゲームサーバ40の結果取得部46は、獲得信号を受信することによって、景品の獲得結果を取得する(S109)。
【0079】
景品の獲得結果を取得すると、ゲームサーバ40の通知部47は、ユーザへ景品の獲得を通知する。具体的に、通知部47は、獲得結果として、獲得した景品の景品名称又は景品の画像をユーザ端末30へ送信して(S110)、処理が終了する。そして、端末制御部31は、受信した獲得結果をタッチパネルに表示させて(S305)、処理が終了する。なお、追加特典がある場合、ゲームサーバ制御部41は、特典を識別する特典識別情報(例えば特典ID)をユーザIDに関連付けて、不図示の特典付与サーバへ送信する。これにより、所定の特典がユーザID毎に付与される。
【0080】
その後、景品が補充される場合、オペレータは、ゲームサーバ40に景品を補充したゲーム機11毎に、補充した景品の景品情報として景品IDを入力設定する。代替的に、オペレータは、ゲーム機11毎に予め入力設定されている景品IDに対応する景品を補充してもよい。また、景品IDの入力設定に代えて、景品等に付されたQRコード(登録商標)等の二次元コードを読取装置に読み取らせることによって、オペレータが景品情報を設定してもよい。景品の補充後、ゲーム機11は、受入信号をゲームサーバ40へ送信する。これにより、ゲーム機11毎に、遠隔操作を受け入れ可能な状況か否かを判別できる。
【0081】
すなわち、ユーザが景品を獲得すると、ゲーム機11は、遠隔操作を受け入れ不能な状態となり、ゲームサーバ40は景品の補充を待機する。この状態のゲーム機11は、遠隔操作が受け入れられないので、候補ゲーム機として提示されない。景品の補充後、遠隔操作を受け入れ可能な状況と判別されると、ゲーム機11は候補ゲーム機として提示される。そして、ユーザ操作に従った対価の消費等を条件として、ゲームが開始される。なお、ユーザが無料でゲームをプレイできる場合には、対価の消費が条件とされなくともよい。
【0082】
以上説明した第1実施形態に係るゲームシステム100によれば、通常モードによる稼働が予定されていないゲーム機11を遠隔モードで稼働させることができる。また、複数のゲーム機11をまとめて遠隔モードで稼働させれば、個々のゲーム機11においてモード選択をする作業を簡素化できる。
【0083】
[第2実施形態]
図10を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態においては、判別部43が、モード選択部191によって遠隔モードが選択されているかを判別するためのモード選択情報を、判別情報の少なくとも一部として各ゲーム機11から取得する。そして、判別部43は、取得したモード選択情報に基づいて、遠隔モードが選択されているゲーム機11の少なくとも一部を、候補ゲーム機として判別するとともに、残りのゲーム機11を許容状態ではないと判別する。
【0084】
なお、第2実施形態の説明においては、第1実施形態との相違点について説明し、既に説明した構成要素については同じ参照番号を付し、その説明を省略する。特に説明した場合を除き、同じ参照符号を付した構成要素は略同一の動作及び機能を奏し、その作用効果も略同一である。
【0085】
[制御のフロー]
以下、
図10を参照して第2実施形態に係るゲームシステム100の制御について説明する。ゲームサーバ40の判別部43は、ゲーム機11が遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを所定の判別情報に基づいて判別する。具体的に、判別部43は、判別情報の一部である遠隔モードの動作条件を満たすか否かを判別する。
図10の例では、許容状態にあるか否かの判別において、判別部43は、特定の時間帯であるか否かを判断する(S401)。
【0086】
特定の時間帯でない場合(S401でNO)、ゲーム機11は、プレイ可能な候補ゲーム機として提示されない。また、許容状態にあるか否かの判別において、特定の時間帯である場合(S401でYES)、判別部43は、判別情報の一部として、後述するモード選択情報に基づいて、遠隔モードが選択されているか否かを判断する(S402)。一方、ゲーム機11のモード選択部191は、ゲーム機11において遠隔モードによるゲームのプレイが可能となる所定の設定条件を満たしたときに、遠隔モードを選択して、遠隔操作用の各機能を作動させる(S501)。一例として、所定の設定条件は、設定時間になったとき、又はオペレータが所定の処理を行ったときに満たされる。例えば、所定の処理は、オペレータが遠隔モード用の景品を補充する処理、又はオペレータによる入力処理である。
【0087】
そして、ゲーム機11は、モード選択情報をゲームサーバ40へ送信する(S502)。また、映像制御部193は、カメラ映像をゲームサーバ40へ送信する(S503)。一例として、モード選択情報は、ゲーム機11において遠隔モードが選択されているかを、判別部43が判別するための情報であり、判別情報の一部である。具体的に、モード選択情報は、景品の補充を示す情報、遠隔モードの選択を示す情報、又は設定時間の到達を示す情報である。そして、
図10の例において、判別部43は、モード選択情報と、特定の時間帯であるか否かの動作条件とを含む判別情報に基づいて、ゲーム機11が許容状態にあるか否かを判別する。
【0088】
すなわち、判別部43は、モード選択情報を各ゲーム機11から取得して、遠隔モードが選択されているか否かを判別する(S402)。そして、判別部43は、取得したモード選択情報に基づいて、遠隔モードが選択されているゲーム機11の少なくとも一部を、候補ゲーム機として判別する。また、判別部43は、残りのゲーム機11を許容状態ではないと判別する。これにより、ゲーム機11において遠隔モードが選択された後であることを条件として、遠隔モードによるゲームを提供できる。代替的に、判別部43は、モード選択情報のみに基づいて、ゲーム機11が許容状態にあるか否かを判別してもよい。
【0089】
遠隔モードが選択されていない場合(S402でNO)、判別部43は、ゲーム機11が許容状態ではないと判別し、ゲーム機11はプレイ可能な候補ゲーム機として提示されない。これにより、候補ゲーム機として提示されないゲーム機11は、遠隔操作の選択対象から除かれる。一方、遠隔モードが選択されている場合(S402でYES)、判別部43は、ゲーム機11が許容状態であると判別する。
【0090】
また、選択部44は、許容状態にあると判断されたゲーム機11を、プレイ可能な候補ゲーム機としてユーザ端末30のユーザに提示する。具体的に、選択部44は、ゲーム機11の選択画面をユーザ毎に生成して、ユーザ端末30へ送信する(S403)。そして、ユーザ端末30の端末制御部31は、選択画面をタッチパネルに表示させる(S601)。次に、ユーザが、候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を選択して、ユーザ端末30に表示されたゲームの開始ボタン159を操作すると、端末制御部31は、操作情報をゲームサーバ40へ送信する(S602)。そして、選択部44は、操作情報がゲーム機11におけるゲームのプレイ開始を示すと判断すると、ユーザの選択に基づいて、候補ゲーム機の中から当該ゲーム機11をプレイ対象ゲーム機として受け付ける(S404)。
【0091】
続いて、ゲームサーバ40の遠隔制御部45は、ゲーム機11へ操作信号としてのゲーム開始信号を送信する(S405)。外部制御装置19は、ゲーム開始信号を受け付けてゲーム機制御部121にゲームを開始させる(S504)。そして、遠隔制御部45は、ユーザが選択したプレイ対象ゲーム機にて、遠隔操作に基づくゲームを実行させる。そのために、遠隔制御部45は、ユーザID毎にゲーム画面を生成して、ユーザIDに対応するユーザ端末30へ送信する(S406)。そして、端末制御部31は、ゲーム画面をタッチパネルに表示させる(S603)。ユーザがゲームの操作ボタン150A等を操作すると、端末制御部31は、操作情報として、操作位置及び操作タイミング等を示す操作情報をゲームサーバ40へ送信する(S604)。
【0092】
操作情報を受信すると、遠隔制御部45は、ゲーム機11へ操作信号として切替信号又は動作信号を送信する(S407)。外部制御装置19は、ゲームサーバ40から操作信号を受信して、各機能部へ操作信号を出力する(S505)。ユーザによる遠隔操作の結果、景品が開口17を通過すると、獲得通知部192は、景品の獲得信号をゲームサーバ40へ送信して(S506)、処理が終了する。そして、ゲームサーバ40の結果取得部46は、獲得信号を受信すると、景品の獲得結果を取得する(S408)。
【0093】
そして、ゲームサーバ40の通知部47は、ユーザへ景品の獲得を通知する。具体的に、通知部47は、獲得結果として、獲得した景品の景品名称又は景品の画像をユーザ端末30へ送信して(S409)、処理が終了する。そして、端末制御部31は、受信した獲得結果をタッチパネルに表示させて(S605)、処理が終了する。
【0094】
以上説明した第2実施形態に係るゲームシステム100によっても、通常モードによる稼働が予定されていないゲーム機11を、遠隔モードで稼働させることができる。さらに、第2実施形態に係るゲームシステム100によれば、ゲーム機11において遠隔モードが選択された後であることを条件として、遠隔モードによるゲームを提供できる。
【0095】
以上、各実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、各実施形態及び各変形形態は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
【0096】
例えば、ゲームシステム100は、ゲームサーバ40及びフロントエンドサーバ20のいずれか一方のみによって構成されていてもよい。この場合であっても、通常モードによる稼働が予定されていないゲーム機11を、遠隔モードで稼働させることができる。さらに、各店舗に設置されたゲームサーバ40がフロントエンドサーバ20を兼ねることによって、各店舗で独自のゲームサービスを展開できる。また、ゲームサーバ40が店舗10A及び店舗10Bに設置されており、フロントエンドサーバ20がサービス提供業者に管理されている場合、フロントエンドサーバ20は、各店舗に設置されているゲームサーバ40から候補ゲーム機の情報を取得して選択画面をユーザへ提示してもよい。そして、ユーザがプレイ対象ゲーム機を選択すると、ゲームサーバ40は、ゲーム画面を生成して遠隔操作によるゲームのプレイを実現させる。これにより、ユーザは、フロントエンドサーバ20にアクセスするのみで、ゲーム機11の設置場所に関わらず遠隔操作によってゲームをプレイできる。なお、フロントエンドサーバ20は、候補ゲーム機の設置店舗を選択する画面をユーザへ提示してもよい。ユーザが対象店舗を選択すると、ゲームサーバ40は、選択画面をユーザへ提示する。
【0097】
以下、上述した各実施形態及び各変形例から導き出される各種の態様を記載する。なお、各態様の理解を容易にするため、添付図面に図示された参照符号を付記する。ただし、参照符号は、本発明を図示の形態に限定する意図で付記するものではない。
【0098】
ネットワーク50に接続された業務用のゲーム機群の各ゲーム機11が、前記ネットワークに接続されたユーザ端末30を介した遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、前記遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとの間で選択的に動作可能であるゲームシステム100は、前記ゲーム機が、前記遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを所定の判別情報に基づいて判別する判別手段43と、前記ユーザ端末のユーザに対して、前記許容状態にある前記ゲーム機をプレイ可能な候補ゲーム機として提示し、前記ユーザの選択に基づいて、前記候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を受け付けるゲーム機選択手段44と、前記プレイ対象ゲーム機にて、前記遠隔操作に基づくゲームを実行させる遠隔制御手段45とを備える。
【0099】
ネットワーク50に接続された業務用のゲーム機群の各ゲーム機11が、前記ネットワークに接続されたユーザ端末30を介した遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、前記遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとの間で選択的に動作可能であり、コンピュータ41を備えるゲームシステム100の制御プログラムPG2は、前記コンピュータを、前記ゲーム機が、前記遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを所定の判別情報に基づいて判別する判別手段43と、前記ユーザ端末のユーザに対して、前記許容状態にある前記ゲーム機をプレイ可能な候補ゲーム機として提示し、前記ユーザの選択に基づいて、前記候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を受け付けるゲーム機選択手段44と、前記プレイ対象ゲーム機にて、前記遠隔操作に基づくゲームを実行させる遠隔制御手段45として機能させる。
【0100】
ネットワーク50に接続された業務用のゲーム機群の各ゲーム機11が、前記ネットワークに接続されたユーザ端末30を介した遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、前記遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとの間で選択的に動作可能であるゲームシステム100の制御方法は、前記ゲーム機が、前記遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを所定の判別情報に基づいて判別し、前記ユーザ端末のユーザに対して、前記許容状態にある前記ゲーム機をプレイ可能な候補ゲーム機として提示し、前記ユーザの選択に基づいて、前記候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を受け付け、前記プレイ対象ゲーム機にて、前記遠隔操作に基づくゲームを実行させる。
【0101】
これにより、通常モードによる稼働が予定されていないゲーム機11を遠隔モードで稼働させることができる。また、複数のゲーム機11をまとめて遠隔モードで稼働させれば、個々のゲーム機11においてモード選択をする作業を簡素化できる。
【0102】
前記判別情報は、前記ゲーム機群の各ゲーム機11を前記遠隔モードにて動作させるための動作条件の情報を含み、前記判別手段43は、前記ゲーム機群の中から前記動作条件が満たされるゲーム機の少なくとも一部を、前記候補ゲーム機として判別し、残りのゲーム機を前記許容状態ではないと判別する。また、前記動作条件は、特定の時間帯であることを成立要件の少なくとも一つとして含むように設定されている。これにより、通常モードでゲーム機11が稼働しない時間帯に、遠隔モードでゲーム機11を稼働させることができる。
【0103】
前記ゲーム機群の各ゲーム機11には、前記遠隔モード又は前記通常モードを選択するモード選択手段191が設けられており、前記遠隔制御手段45は、前記候補ゲーム機が前記遠隔モードにて動作するように前記モード選択手段を制御する。これにより、通常モードによる稼働が予定されていないゲーム機11が遠隔モードにて動作可能な許容状態にある場合に、当該ゲーム機11において遠隔モードを選択させることができる。
【0104】
前記遠隔制御手段45は、前記許容状態ではない前記ゲーム機11が前記通常モードにて動作するように前記モード選択手段を制御する、請求項4に記載のゲームシステム。これにより、ゲーム機11が遠隔モードにて動作可能な許容状態ではなくなった場合に、当該ゲーム機11において通常モードを選択させることができる。
【0105】
前記ゲーム機群の各ゲーム機11には、前記遠隔モード又は前記通常モードを選択するモード選択手段191が設けられ、前記判別手段43は、前記モード選択手段によって前記遠隔モードが選択されているかを判別するためのモード選択情報を、前記判別情報の少なくとも一部として各ゲーム機から取得し、取得した前記モード選択情報に基づいて、前記遠隔モードが選択されている前記ゲーム機の少なくとも一部を前記候補ゲーム機として判別し、残りのゲーム機を前記許容状態ではないと判別する。これにより、ゲーム機11において遠隔モードが選択された後であることを条件として、遠隔モードによるゲームを提供できる。
【0106】
前記ゲーム機群の各ゲーム機11には、前記ゲーム機に対して追加的に取り付け可能な外部制御装置19が設けられており、前記外部制御装置は、前記遠隔制御手段45と協働して、前記遠隔操作に基づくゲームの実行を制御し、前記モード選択手段191は、前記外部制御装置に設けられている。これにより、既存のゲーム機11に外部制御装置19を取り付けて、ゲームシステム100において用いることができる。
【0107】
前記ゲームは、景品を獲得するプライズゲームであり、前記景品の獲得結果を取得する結果取得手段46と、前記ユーザへ前記景品の獲得を通知する通知手段47とをさらに備える。これにより、ユーザは、遠隔操作によってプライズゲームをプレイすることができ、遠隔地であっても獲得した景品を認識できる。
【0108】
ユーザが選択したプレイ対象ゲーム機にて、ネットワーク50に接続されたユーザ端末30を介した遠隔操作に基づくゲームを実行させる遠隔制御手段45と協働して、前記遠隔操作に基づくゲームの実行を制御する外部制御装置19は、前記ネットワークに接続された業務用のゲーム機11に追加的に取り付け可能であり、前記遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードと、前記遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードとのいずれかを選択するモード選択手段191を備える。これにより、既存のゲーム機11に外部制御装置19を取り付けて、ゲームシステム100において用いることができる。
【0109】
11 :ゲーム機
19 :外部制御装置
30 :ユーザ端末
40 :ゲームサーバ
41 :ゲームサーバ制御部(コンピュータ)
43 :判別部(判別手段)
44 :選択部(ゲーム機選択手段)
45 :遠隔制御部(遠隔制御手段)
46 :結果取得部(結果取得手段)
47 :通知部(通知手段)
50 :ネットワーク
100 :ゲームシステム
191 :モード選択部(モード選択手段)
PG2 :ゲームプログラム(制御プログラム)