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特開2022-86325ゲームシステム、制御方法、及び制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022086325
(43)【公開日】2022-06-09
(54)【発明の名称】ゲームシステム、制御方法、及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/30 20060101AFI20220602BHJP
   A63F 9/00 20060101ALI20220602BHJP
【FI】
A63F9/30 501Z
A63F9/00 508Z
A63F9/00 513
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020198270
(22)【出願日】2020-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(74)【代理人】
【識別番号】100099645
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 晃司
(74)【代理人】
【識別番号】100161090
【弁理士】
【氏名又は名称】小田原 敬一
(72)【発明者】
【氏名】田中 彩加
(72)【発明者】
【氏名】大城 洋治
(72)【発明者】
【氏名】芝宮 正和
(72)【発明者】
【氏名】中山 翔太
(72)【発明者】
【氏名】千葉 大輔
(57)【要約】
【課題】景品の配送情報をユーザに認識させるための情報をユーザへ提示して、景品の受け取り時期をユーザに把握させる。
【解決手段】ネットワーク50に接続されたユーザ端末30の操作に基づいて、物理的な景品の獲得の要素を含んだゲームを提供するゲーム機11をユーザがプレイして、ユーザによる景品の獲得に対応して、景品の配送を手配するゲームシステム100は、ゲーム機の獲得可能景品を設定する設定手段43と、獲得可能景品に関連付けられた配送情報を取得する情報取得手段44と、獲得可能景品と配送情報とをユーザに認識させるための景品関連情報を、ユーザ端末を介してユーザに提示する情報提示手段45と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続されたユーザ端末の操作に基づいて、物理的な景品の獲得の要素を含んだゲームを提供するゲーム機をユーザがプレイして、前記ユーザによる前記景品の獲得に対応して、前記景品の配送を手配するゲームシステムであって、
前記ゲーム機の獲得可能景品を設定する設定手段と、
前記獲得可能景品に関連付けられた配送情報を取得する情報取得手段と、
前記獲得可能景品と前記配送情報とを前記ユーザに認識させるための景品関連情報を、前記ユーザ端末を介して前記ユーザに提示する情報提示手段と、を備える、ゲームシステム。
【請求項2】
前記情報提示手段は、前記ユーザによる前記ゲームのプレイに先行して、又は前記ゲームのプレイ中に、前記景品関連情報を前記ユーザに提示する、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記配送情報と関連付けて設定された特典付与条件が成立するか否かを、前記配送情報に基づいて判別し、前記特典付与条件が成立する場合には、前記獲得可能景品を獲得した前記ユーザに特典を付与する特典付与手段をさらに備える、請求項1又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記配送情報は前記景品の納期の情報を含み、
前記特典付与条件は、前記配送情報から判別される期間が所定の時間長を超えることを条件成立の要件の少なくとも一つとして含む、請求項3に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記特典付与手段は、所定の特典情報を前記ユーザを識別するユーザ識別情報と関連付けて所定の記憶手段に記録することにより、前記ユーザに前記特典を付与する、請求項3又は4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
コンピュータを備え、ネットワークに接続されたユーザ端末の操作に基づいて、物理的な景品の獲得の要素を含んだゲームを提供するゲーム機をユーザがプレイして、前記ユーザによる前記景品の獲得に対応して、前記景品の配送を手配するゲームシステムの制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ゲーム機の獲得可能景品を設定する設定手段と、
前記獲得可能景品に関連付けられた配送情報を取得する情報取得手段と、
前記獲得可能景品と前記配送情報とを前記ユーザに認識させるための景品関連情報を、前記ユーザ端末を介して前記ユーザに提示する情報提示手段として機能させる、制御プログラム。
【請求項7】
ネットワークに接続されたユーザ端末の操作に基づいて、物理的な景品の獲得の要素を含んだゲームを提供するゲーム機をユーザがプレイして、前記ユーザによる前記景品の獲得に対応して、前記景品の配送を手配するゲームシステムの制御方法であって、
前記ゲーム機の獲得可能景品を設定し、
前記獲得可能景品に関連付けられた配送情報を取得し、
前記獲得可能景品と前記配送情報とを前記ユーザに認識させるための景品関連情報を、前記ユーザ端末を介して前記ユーザに提示する、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、景品の配送を手配するゲームシステム、ゲームシステムの制御方法、及びゲームシステムの制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、管理者が新規の景品を配置する作業の中で、管理者に入力された景品ID、装置ID、景品が配置されたブースを識別するブース識別情報、及び店舗識別情報を含む景品配置データが、通信部からサーバシステムへ送信される構成が開示されている。そして、サーバシステムの装置側通信用サーバは、景品取得ゲーム装置から受信した景品配置データを、景品配置データベースに格納する。また、プレイヤの通信端末が、プレイヤが選択した景品を配置している店舗等の通知要求を送信すると、サーバシステムの端末側通信サーバは、景品配置データベースを検索する。そして、端末側通信サーバは、景品が配置された装置が設置されている店舗名及び配置日時情報を通信端末に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6432143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
物理的な景品の獲得を目的として、ゲームのプレイを通じて、ユーザが獲得した景品を受け取るゲームがある。このようなゲームにおいては、獲得できる景品の魅力が売り上げに大きな影響を与える。そして、人気のある景品を提供するゲームでは、プレイするユーザの数が多く、景品の在庫が不足することがある。在庫が不足すると、ユーザが獲得した景品を受け取る時期は遅くなってしまう。一方、人気のない景品を提供するゲームでは、プレイするユーザの数が少なく、景品の在庫が余ることがある。在庫がある場合には、ユーザが獲得した景品を受け取る時期は早くなる。このように、自らが獲得する又は獲得した景品を受け取る時期について、ユーザは、受け取り時期を予測することが困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係るゲームシステムは、ネットワークに接続されたユーザ端末の操作に基づいて、物理的な景品の獲得の要素を含んだゲームを提供するゲーム機をユーザがプレイして、前記ユーザによる前記景品の獲得に対応して、前記景品の配送を手配するゲームシステムであって、前記ゲーム機の獲得可能景品を設定する設定手段と、前記獲得可能景品に関連付けられた配送情報を取得する情報取得手段と、前記獲得可能景品と前記配送情報とを前記ユーザに認識させるための景品関連情報を、前記ユーザ端末を介して前記ユーザに提示する情報提示手段と、を備える。
【0006】
また、本発明の一態様に係る制御プログラムは、コンピュータを備え、ネットワークに接続されたユーザ端末の操作に基づいて、物理的な景品の獲得の要素を含んだゲームを提供するゲーム機をユーザがプレイして、前記ユーザによる前記景品の獲得に対応して、前記景品の配送を手配するゲームシステムの制御プログラムであって、前記コンピュータを、前記ゲーム機の獲得可能景品を設定する設定手段と、前記獲得可能景品に関連付けられた配送情報を取得する情報取得手段と、前記獲得可能景品と前記配送情報とを前記ユーザに認識させるための景品関連情報を、前記ユーザ端末を介して前記ユーザに提示する情報提示手段として機能させる。
【0007】
また、本発明の一態様に係る制御方法は、ネットワークに接続されたユーザ端末の操作に基づいて、物理的な景品の獲得の要素を含んだゲームを提供するゲーム機をユーザがプレイして、前記ユーザによる前記景品の獲得に対応して、前記景品の配送を手配するゲームシステムの制御方法であって、前記ゲーム機の獲得可能景品を設定し、前記獲得可能景品に関連付けられた配送情報を取得し、前記獲得可能景品と前記配送情報とを前記ユーザに認識させるための景品関連情報を、前記ユーザ端末を介して前記ユーザに提示する。
【発明の効果】
【0008】
これにより、景品の配送情報をユーザに認識させるための情報をユーザへ提示して、景品の受け取り時期をユーザに把握させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ゲームシステムの概要の説明図。
図2】ゲーム機の概略ブロック図。
図3】ゲーム機を含むゲームシステムの概略ブロック図。
図4】特典サーバを含むゲームシステムの概略ブロック図。
図5】選択画面の概略図。
図6】予約画面の概略図。
図7】開始画面の概略図。
図8】ゲーム画面の概略図。
図9】景品配送のフローチャート。
図10】特典付与のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態において説明する寸法、材料、形状及び構成要素の相対的な位置は任意に設定でき、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に具体的に記載された実施形態に限定されない。なお、本明細書において、上下とは重力方向における上方向と下方向とにそれぞれ対応する。
【0011】
[第1実施形態]
図1を参照して、本発明の概要について説明する。ゲームシステム100において、各ゲーム機11は、ネットワーク50に接続されたユーザ端末30の操作に基づいて、物理的な景品の獲得の要素を含んだゲームを提供する。当該ゲーム機11は、コンピュータ装置であり、ビデオゲーム、カードゲーム、メダルゲーム、プライズゲーム、及び音楽ゲーム等の種々のゲームを提供する。そして、ゲーム機11が提供するゲームにおいては、物理的な景品を獲得するための要素が含まれている。
【0012】
例えば、当該要素は、筐体内の景品を所定位置まで移動させることである。例として、プライズゲームにおいてユーザが景品を所定位置まで移動させると、ユーザは落下した景品を獲得できる。また、当該要素は、ゲーム内のイベントを達成することであってもよい。一例として、ビデオゲームにおいてユーザがゲーム内の対戦イベントで勝利するか、又はメダルゲームにおいてユーザが所定量のメダルを取得すると、ユーザは報酬としての景品を獲得できる。さらに、当該要素は、ゲーム内でユーザが所定の操作を行うことであってもよい。一例として、音楽ゲームにおいてユーザが抽選に当選すると、ユーザは当選した景品を獲得できる。そして、獲得した景品は、ユーザの元へ配送されるか、又はユーザが景品を受け取る場所(例えば、店舗又は宅配ボックス等)へ配送される。例えば、ゲームシステム100が景品の配送を手配すると、製造業者又は配送業者が、手配された景品の製造又は配送を行う。なお、ユーザは、ゲーム機11をその設置場所でプレイしてもよく、この場合には、配送される景品を受け取る権利を取得する。
【0013】
景品がカードである場合、ゲーム機11又はカードベンダーから排出されるカードがユーザへ配送されてもよい。さらに、ゲーム機11は、物理的な筐体を備えていない仮想ゲーム機であってもよい。仮想ゲーム機においても、物理的な景品の獲得の要素を含んだゲームを提供できる。以下では、ゲーム機11が、ベルトコンベアユニットを用いて景品を獲得するプライズゲームを提供する例について説明する。ただし、ゲーム機11は、クレーン等を用いて景品を獲得するプライズゲームを提供してもよい。
【0014】
ゲーム機11は、遠隔操作によるプレイを許容する遠隔モードで動作可能である。遠隔モードにおいては、ネットワーク50に接続された業務用のゲーム機群の各ゲーム機11が、ネットワーク50に接続されたユーザ端末30を介した遠隔操作によるプレイを許容する。さらに、ゲーム機11は、遠隔操作によるプレイを許容しない通常モードで動作可能であってもよい。通常モードでは、ユーザがゲーム機11の設置場所においてゲームをプレイする。この場合、営業時間外等のユーザが設置場所にいない時に限って、ゲーム機11が遠隔モードで動作して、ユーザによる遠隔操作を許容してもよい。
【0015】
また、ゲームシステム100は、所有者等の管理者によって管理されている管理領域の一例である店舗10A及び店舗10Bのそれぞれに設置されている複数のゲーム機11を備えている。代替的に、店舗10A及び店舗10Bのそれぞれには、一台のゲーム機11のみが設置されていてもよい。なお、店舗の数は二つには限られず、ゲームシステム100は、三つ以上の店舗に設置されたゲーム機11を含んでいてもよい。さらに、ゲームシステム100は、複数のゲーム機11が設置された一つの店舗のみを含んでいてもよい。代替的に、各ゲーム機11は、店舗以外の管理領域、例えば倉庫又は店舗のバックヤード等の、ユーザが立ち入らない場所に設置されていてもよい。
【0016】
ゲームシステム100は、複数のゲーム機11へゲームサービスを提供するゲームサーバ40を備えている。ゲームサーバ40は、店舗10A及び店舗10Bのそれぞれに設置されていてもよく、ゲームサービスの運営業者が管理する施設に設置されていてもよい。さらに、ゲームシステム100は、ユーザが遠隔操作によってゲームをプレイするユーザ端末30を備えている。当該ユーザ端末30は、ネットワーク接続が可能なコンピュータ装置である。例えば、ユーザ端末30は、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ、及び携帯電話(スマートフォンを含む)のようなモバイル端末装置を含む。その他にも、据置型の家庭用ゲーム装置、携帯型ゲーム装置、及び携帯型タブレット端末装置等の各種のコンピュータ装置が、ユーザ端末30に含まれる。
【0017】
ユーザ端末30は、操作入力装置及び表示装置として機能するタッチパネルを有している。代替的に、ユーザ端末30は、別体の入力装置(例えばコントローラ)と接続されていてもよく、別体の表示装置(例えばディスプレイ)と接続されていてもよい。そして、ユーザ端末30は、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、フロントエンドサーバ20及びゲームサーバ40が提供する種々のサービスをユーザに享受させることができる。例えば、ユーザ端末30は、ウェブブラウザによって、ゲーム機11の選択画面、ゲーム機11の予約画面、ゲームの開始画面、及びゲーム画面を含む遠隔操作用の画面、並びにユーザ認証画面及びゲーム対価の支払画面等を表示させることができる。
【0018】
ゲームシステム100は、各ユーザを識別するユーザ識別情報(以下、ユーザIDともいう)によるユーザ認証処理、及び対価の支払処理等を行うフロントエンドサーバ20を備えている。また、フロントエンドサーバ20が提供するサービスは、ゲームに関する各種の情報を提供する情報提供サービス、ユーザによる情報発信、交換、及び共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、ユーザのプレイデータを管理する管理サービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等の他のサービスを含んでいてもよい。また、フロントエンドサーバ20は、ネットワーク50を介してユーザ端末30のためのプログラム又はデータを配信し、更新する配信サービスを提供してもよい。
【0019】
支払処理において、フロントエンドサーバ20は、ユーザが選択したゲームのプレイに対する対価の支払いを受け入れる。一例として、フロントエンドサーバ20は不図示の機能部として対価受入部を有している。そして、対価受入部は、決済サーバが提供するウェブページのリンクアイコンをユーザ端末30に表示させる。ユーザがリンクアイコンを操作すると、決済サーバが提供するウェブページが表示され、当該ウェブページを介して決済処理が行われる。また、対価は、金銭の他、クレジットカード又はデビッドカード等のカード媒体に関する情報、若しくは代用貨幣、仮想通貨、暗号資産、電子マネー、及びポイント等の消費媒体を用いて支払うことができる。また、対価の支払いは、ユーザが予め所有していた消費媒体を消費することによって支払うこともできる。なお、ユーザが選択可能なゲームには、対価を必要とするゲームの他に、対価を必要としないゲームがあってもよい。一例として、一日一回に限り、対価を必要としないゲームをユーザがプレイできてもよい。
【0020】
ゲームサーバ40は、ネットワーク50を介して、ユーザ端末30のユーザにゲーム機11のゲームをプレイさせるゲームサービスを提供する。一例として、ゲームサーバ40は、ゲーム画面等をユーザ端末30へ表示させ、ユーザの操作に応じてゲーム機11を動作させる。さらに、ゲームサーバ40は、配信サービスを通じて、各ユーザ端末30にゲーム画面等の表示に必要な各種のプログラム又はデータを適宜に配信することもできる。さらに、ゲームサーバ40は、遠隔モードが選択されるようにゲーム機11を制御してもよい。遠隔モードが選択されると、ゲーム機11は、ユーザによる遠隔操作を受け付ける状態となる。そして、ゲームサーバ40は、ゲーム機11のカメラ12によって撮影されたゲーム機11の内部のカメラ映像を、ユーザ端末30へ送信する。
【0021】
また、ゲームシステム100は、景品を獲得したユーザに対して、景品を配送する配送処理を行う景品サーバ60を備えている。一例として、配送処理は、ユーザへ配送する景品の製造を製造業者等へ発注する発注処理、又は景品の在庫情報を管理する在庫管理処理を含んでいる。例えば、景品の配送は、店舗10A、店舗10Bのオペレータ、ゲームの運営業者、景品の製造業者、景品の配送業者、景品の保管業者、又はその他の景品を所持している者が行う。一例として、配送処理においては、景品サーバ60が、配送先の情報を配送者へと送信する。
【0022】
さらに、ゲームシステム100は、景品を獲得したユーザに付与された特典を適用する特典サーバ70を備えている。例えば、特典は、対象ゲーム機が提供するゲームにおいて利用可能なデジタルサービスである。一例として、当該デジタルサービスは、音楽ゲームにおける楽曲の使用権、ゲームにおけるキャラクタの使用権、又はカードベンダーにおいて有体物であるカードを払い出す権利である。また、特典が景品と関連するデジタルサービスである場合には、ユーザがより興味を惹かれる特典を付与することができる。例えば、景品が音楽ゲームのキャラクタのフィギュアである場合には、当該音楽ゲームにおける当該キャラクタの使用権を特典とする。これにより、特典を目当てとするユーザに、店舗10A又は店舗10Bを来店する動機を与えることができる。
【0023】
フロントエンドサーバ20、ゲームサーバ40、景品サーバ60、及び特典サーバ70は、複数のコンピュータとしてのサーバユニットが組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによって、各サーバが構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して、各サーバが論理的に構成されてもよい。なお、フロントエンドサーバ20、ゲームサーバ40、景品サーバ60、及び特典サーバ70の少なくとも二つは、一台のサーバに設けることができる。例えば、フロントエンドサーバ20は、ゲームサーバ40、景品サーバ60、又は特典サーバ70としても機能させることができる。また、ゲームサーバ40は、フロントエンドサーバ20、景品サーバ60、又は特典サーバ70としても機能させることができる。
【0024】
各サーバは、ネットワーク50に接続できるように構成されている。一例として、ネットワーク50は、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成されている。具体的には、LAN52が、各サーバとインターネット51とを接続している。そして、WANとしてのインターネット51とLAN52とが、ルータ53を介して接続されている。ゲーム機11及びユーザ端末30も、インターネット51に接続されるように構成されている。各サーバは、LAN52に代えて又は加えてインターネット51により、相互に接続されていてもよい。また、ネットワーク50は、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、その他の通信回線、及びそれらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0025】
ゲームシステム100において、ゲームサーバ40は、ゲーム機11の獲得可能景品と、景品の配送情報とをユーザに認識させるための景品関連情報をユーザに提示する。一例として、ゲームサーバ40は、獲得可能景品をユーザに認識させる情報としての景品の名称と、配送情報をユーザに認識させる情報としての景品の発注時期とをユーザに提示する。これにより、ユーザは、ゲームにおいて獲得した景品を受け取る時期を把握できる。例えば、オンラインでユーザがゲームをプレイする場合、獲得した景品はユーザへ配送される。そのため、景品を受け取るまでの期間に配送期間が加わり、景品を受け取る時期をユーザが予測することは困難となる。さらに、人気のある景品を獲得できるゲームは、多くのユーザがプレイするため、景品の在庫が無くなることがある。在庫が無くなった場合には、景品を受け取るまでの期間に入荷待ちの期間が加わるため、ユーザが景品を受け取る時期を予測することはより困難となる。一方、店内のゲーム機11をプレイする場合、ユーザは即座に景品を取得できる。そのため、ユーザによる予測受け取り時期よりも景品の受け取り時期が遅くなると、ユーザが不満を感じて、オンラインでゲームをする興味が低減してしまう。そこで、景品を受け取る時期を把握可能な景品関連情報をユーザへ提示して、予測受け取り時期と景品受け取り時期とに差が生じることを抑制する。これによって、ユーザが感じる不満を低減して、オンラインでゲームをする興味の低減を抑制できる。
【0026】
[ゲーム機11]
次に、図2を参照してゲーム機11の制御系について説明する。ゲーム機群の各ゲーム機11は、コンピュータとしてのゲーム機制御部121と、ゲーム機記憶部122とを有している。また、各ゲーム機11は、ベルトコンベアユニット13と、操作装置14とを有しており、外部制御装置19が設けられている。外部制御装置19は、ゲーム機11に対して追加的に取り付け可能である。これにより、既存のゲーム機11に外部制御装置19を取り付けて、ゲームシステム100において遠隔モードで既存のゲーム機11を使用できる。代替的に、外部制御装置19と同等の機能を有する制御装置が、ゲーム機11に内蔵されていてもよい。一例として、ゲーム機制御部121が、このような制御装置として機能する。なお、外部制御装置19の一部、例えば、モード選択部191、獲得通知部192、及び映像制御部193の少なくとも一つが、ゲーム機11に内蔵されていてもよい。また、外部制御装置19は、景品の獲得をゲームサーバ40へ通知する獲得通知部192と、カメラ映像の映像制御部193とを有しているコンピュータ装置である。
【0027】
また、ゲーム機制御部121は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の処理を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。そして、ゲーム機制御部121は、ゲーム機制御部121のハードウェア資源とソフトウェア資源としてのゲーム機プログラムPG1との組合せによって実現される複数の論理的装置を有している。具体的に、ゲーム機制御部121は、論理的装置として、ベルトコンベアユニット13の駆動制御部124を備えている。
【0028】
駆動制御部124は、ベルトコンベアユニット13のモータを制御するための各種の処理を実行する。そして、ベルトコンベアユニット13のモータは、駆動制御部124からの出力信号に従って動作する。一例として、各モータのロータには各ベルトコンベアを構成するタイミングプーリが取り付けられている。そして、タイミングプーリは、ロータの回転に伴い回転駆動する。これにより、各モータの動作に伴って、景品が載置されたベルトコンベアが動作する。
【0029】
遠隔モードでない場合、操作装置14の押しボタンを押し下げる操作の結果は、操作信号として駆動制御部124に入力される。一方、遠隔モードである場合は、外部制御装置19が、ゲームサーバ40の遠隔制御部46(後述)と協働して、遠隔操作に基づくゲームの実行を制御する。具体的に、遠隔モードの場合は、外部制御装置19が外部のゲームサーバ40からの操作信号を受け付ける。そして、外部制御装置19は、ゲームサーバ40から受信した操作信号を、駆動制御部124等に入力する。一例として、操作信号は、ゲーム開始信号、及びベルトコンベアユニット13の動作に対応する動作信号を含んでいる。そして、動作信号は、ベルトコンベアユニット13の動作量に対応する。駆動制御部124は、動作信号に応じて各モータを駆動制御する。なお、ゲーム機11がクレーンゲームを提供する場合、クレーンゲームにおける動作信号は、クレーンの移動方向における動作量、又はクレーンが景品を掴む動作に対応する。
【0030】
そして、ベルトコンベアによって、有体物である景品が所定位置まで移動した場合に景品がユーザに付与される。代替的に、ユーザが箱等の遊戯媒体としての景品を所定位置まで移動させた場合に、景品と交換する態様で所定の物品がユーザに付与されてもよい。なお、本明細書においては、物品と交換可能な遊戯媒体についても景品の一態様であるものとして説明する。
【0031】
ゲーム機11は、検出結果に応じた検知信号を出力する検出装置SMを有している。一例として、検出装置SMは、景品の収容部の底面に形成された開口に配置されており、景品が開口を通過したか否か検出する赤外線センサである。例えば、開口は、景品の排出口と連通している。検出装置SMの検出結果は、検出信号として獲得通知部192に出力される。また、遠隔モードにおいては、獲得通知部192が、景品の獲得を示す獲得信号をゲームサーバ40へ送信する。遠隔モードにおいては、オペレータが排出口から景品を取り出す。そして、オペレータが取り出した景品は、ユーザへ配送されるか、ユーザが店舗又は宅配ボックス等の所定の場所で受け取ることになる。代替的に、検出装置SMは、景品を撮像する撮像装置であってもよい。この場合、獲得通知部192は、検出装置SMが撮像した画像をゲームサーバ40へ送信する。
【0032】
ゲーム機11は景品の収容部の内部を撮影するカメラ12を有しており、遠隔モードにおいては、カメラ12が撮影した映像を映像制御部193がゲームサーバ40へと送信する。また、カメラ12の向きが操作可能である場合、外部制御装置19は、ゲームサーバ40から操作信号として切替信号を受信する。そして、外部制御装置19から入力される切替信号に応じて、映像制御部193がカメラ12の向きを変更させる。さらに、ゲーム機11が複数のカメラ12を有している場合、映像制御部193は、外部制御装置19から入力される切替信号に応じて、カメラ映像を切り替える。さらに、ゲーム機11は、ゲーム機11の外観を撮影するカメラ12、及びゲーム機11の周囲を撮影するカメラ12の少なくとも一方を有していてもよい。
【0033】
ゲーム機記憶部122は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含んだ記憶ユニットによって実現される。具体的に、ゲーム機記憶部122は、ハードディスク又は半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体である。そして、ゲーム機記憶部122は、ゲーム機プログラムPG1とともに、ゲーム機データGDを記録している。ゲーム機データGDは、ゲーム機プログラムPG1に従ってユーザにプライズゲームをプレイさせるため、各種のデータを含んでいる。例えば、ゲーム機データGDは、BGMデータ、ベルトコンベアの動作の動作設定データ、及びゲーム演出の演出設定データ等を含んでいる。
【0034】
さらに、ゲーム機11は、BGM、或いは効果音等の各種の音声を再生するスピーカ(不図示)と、通常モードにおいてゲームの対価を徴収するための対価徴収装置(不図示)とを備えている。対価徴収装置は、所定の対価として、例えば所定量のコイン、紙幣、又はメダル等の代用貨幣を徴収する。代替的に、対価徴収装置は、各種ポイント等を含む電子通貨、又はその他の各種の価値を徴収してもよい。
【0035】
[ゲームシステム100の制御系]
次に、図3及び図4を参照して、ユーザによる景品の獲得に対応して景品の配送を手配するゲームシステム100の制御系について説明する。図3に示すように、ゲームシステム100は、ゲーム機11、ゲームサーバ40、フロントエンドサーバ20、及びユーザ端末30を含んでいる。また、図4に示すように、ゲームシステム100は、景品サーバ60及び特典サーバ70を、さらに含んでいる。ゲームサーバ40は、ゲームサーバ制御部41と、ゲームサーバ記憶部42とを備えている。また、フロントエンドサーバ20は、サーバ制御部21と、サーバ記憶部22とを備えている。さらに、景品サーバ60は、景品サーバ制御部61と、景品サーバ記憶部62とを備えている。そして、特典サーバ70は、特典サーバ制御部71と、特典サーバ記憶部72とを備えている。
【0036】
ゲームサーバ制御部41、サーバ制御部21、景品サーバ制御部61、及び特典サーバ制御部71は、所定のプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサと、プロセッサの動作に必要な内部メモリと、その他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。一例として、各制御部は、不図示のプロセッサを有している。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro-Processing Unit)である。また、ゲームサーバ記憶部42、サーバ記憶部22、景品サーバ記憶部62、及び特典サーバ記憶部72は、コンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体である。一例として、各記憶部は、システムワークメモリであるRAM(Random Access Memory)、並びにプログラム及びシステムソフトウェアを格納するROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)及びSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を含む。
【0037】
そして、各制御部は、各記憶部に記憶されたプログラムに基づいて、各サーバ全体を制御すると共に、各種処理についても統括的に制御する。また、各制御部には、所定の指令及びデータを入力するキーボード若しくは各種スイッチを含む操作部が、有線接続又は無線接続されている。また、各制御部には、装置の入力状態、設定状態、計測結果、及び各種情報を表示する表示部が、有線接続又は無線接続されている。代替的に、各制御部は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、CF(Compact Flash)カード、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬記録媒体、又はインターネット上のサーバ等の外部記憶媒体に記憶されたプログラムに従って制御を行うこともできる。
【0038】
[ユーザ端末30の制御系]
端末制御部31は、遠隔操作手段の一例としての遠隔操作部33を備えている。また、端末記憶部32は、端末プログラムPG4を記憶しており、端末プログラムPG4は、コンピュータとしての端末制御部31を、遠隔操作部33として機能させる。すなわち、端末制御部31は、コンピュータハードウエアとソフトウェアとの組み合わせによって実現される論理的装置として、遠隔操作部33を有している。また、端末制御部31は、端末プログラムPG4を実行して、ゲームサーバ40又はフロントエンドサーバ20が生成した各画面をタッチパネルに表示させる。
【0039】
遠隔操作部33は、タッチパネルに表示された各画面を介したユーザによる操作に応じた操作情報を、ゲームサーバ40へ送信する。代替的に、遠隔操作部33は、操作情報を、フロントエンドサーバ20を介してゲームサーバ40へ送信してもよい。例えば、遠隔操作部33は、図8に示す操作ボタン150Aに対する操作を受け入れて、操作情報をゲームサーバ40へ送信する。これにより、ゲームサーバ40は、操作信号としての動作信号をゲーム機11へ送信する。
【0040】
[ゲームサーバ40の制御系]
図3に示すように、ゲームサーバ制御部41は、設定手段の一例としての設定部43と、情報取得手段の一例としての情報取得部44とを備えている。さらに、ゲームサーバ制御部41は、情報提示手段の一例としての情報提示部45と、遠隔制御手段の一例としての遠隔制御部46と、特典付与手段の一例としての特典付与部47とを備えている。また、ゲームサーバ記憶部42は、ゲームシステム100の制御プログラムの一例としてのゲームプログラムPG2を記憶している。ゲームプログラムPG2は、コンピュータとしてのゲームサーバ制御部41を、設定部43、情報取得部44、情報提示部45、遠隔制御部46、及び特典付与部47として機能させる。すなわち、設定部43、情報取得部44、情報提示部45、遠隔制御部46、及び特典付与部47は、コンピュータハードウエアとソフトウェアとの組み合わせによって実現される論理的装置である。
【0041】
設定部43は、ゲーム機11の獲得可能景品を設定する。一例として、ゲームサーバ記憶部42は、景品データベースを記憶している。そして、設定部43は、各ゲーム機11において獲得可能な獲得可能景品を識別する景品識別情報(以下、景品IDともいう)を、各ゲーム機11を識別するゲーム機識別情報(以下、ゲーム機IDともいう)と紐付けて、景品データベースに設定することにより、獲得可能景品を設定する。景品識別情報は、オペレータがゲーム機11において入力してもよく、設定部43がゲーム機11又は景品サーバ60から取得してもよい。また、オペレータは、景品等に付されたQRコード(登録商標)等の二次元コードを読取装置に読み取らせることによって景品識別情報を入力してもよい。景品識別情報に代えて又は加えて、設定部43は、景品名称、景品画像、及び景品の説明文の少なくとも一つを景品データベースに設定してもよい。また、設定部43は、ゲーム機IDに代えて、各店舗を識別する店舗識別情報、又はゲーム機11の管理者を識別する管理者識別情報を紐付けてもよい。
【0042】
情報取得部44は、獲得可能景品に関連付けられた配送情報を取得する。そして、情報取得部44は、ゲーム機11のそれぞれについて、取得した配送情報を景品識別情報等と関連付けてゲームサーバ記憶部42に記憶させる。一例として、配送情報は、発送時機等の景品の納期の情報を含む。例えば、納期は、配達、発送、受領、発注、又は製造完了までの期間(日数又は時間)を示す情報である。さらに、納期は、発送時機、配達予定時機、受け取り時機、発注時期、又は製造完了時期を示す日にち又は時刻等の情報であってもよい。また、景品の在庫があり配送可能な状態である場合、納期は、配送可能な状態を示す情報(例えば、「0日」又は「在庫あり」の文字列)であってもよい。さらに、配送時機が不明である場合、納期は、配送不能な状態を示す情報(例えば、「未定」又は「在庫なし」の文字列)であってもよい。
【0043】
そして、情報取得部44は、獲得可能景品が設定されたタイミング、又は予め設定されている所定のタイミングで、景品サーバ60から配送情報を取得する。景品サーバ60においては、獲得可能景品の景品IDと関連付けて配送情報が記憶されている。これにより、情報取得部44は、設定部43が設定した景品IDに対応する配送情報を特定して取得できる。また、情報取得部44は、オペレータが入力した配送情報をゲーム機11から取得してもよい。代替的に、情報取得部44は、景品の製造業者又は景品の配送業者等が管理する他のサーバから配送情報を取得してもよい。さらに、配送情報は、配送者、景品の受け取り方法(例えば店舗受け取り等)、又は配送に要する費用等の、配送に関連する情報を含んでいてもよい。
【0044】
情報提示部45は、獲得可能景品と配送情報とをユーザに認識させるための景品関連情報を、ユーザ端末30を介してユーザに提示する。景品関連情報は、獲得可能景品を認識可能な情報と、配送情報を認識可能な情報とを含んでいる。獲得可能景品を認識可能な情報は、一例として、景品ID,景品名称、景品画像、又は景品の説明文等の景品情報であり、複数種類の情報を含んでいてもよい。また、配送情報を認識可能な情報は、ユーザが景品を実際に受け取る時期を把握する目安となる情報である。一例として、配送情報を認識可能な情報は、納期を示す画像又は文字列である。長い期間を示す文字列若しくは画像(例えば、「長期間」の文字列)、短い期間を示す文字列若しくは画像(例えば、「短期間」の文字列)によって、納期が示されてもよい。なお、配送情報を認識可能な情報は、情報取得部44が取得した配送情報であってもよい。
【0045】
また、情報提示部45は、ユーザによるゲームのプレイに先行して、又はゲームのプレイ中に、景品関連情報をユーザに提示する。さらに、情報提示部45は、ユーザが景品を獲得した後に景品関連情報を提示してもよい。ただし、ゲームのプレイに先行して景品関連情報を提示することにより、ユーザにゲーム機11を選択する際の参考情報を与えることができる。つまり、ユーザは、納期が短く、より早く受け取ることができる景品を獲得できるゲーム機11を選択できる。また、ゲームのプレイ中に景品関連情報を提示することにより、複数の景品が選択的に獲得可能な場合、ユーザに目標景品を選択する際の参考情報を与えることができる。さらに、ゲームのプレイ中に景品関連情報を提示することにより、ユーザに対して、追加ゲームをプレイするか否かを選択する際の参考情報を与えることもできる。なお、情報提示部45は、ゲームのプレイ前、プレイ中、及び景品獲得後の、少なくとも一つのタイミングで景品関連情報を提示する。
【0046】
例えば、情報提示部45は、景品関連情報を含むように、図5に示すようなゲーム機11の選択画面をユーザ毎に生成する。そして、情報提示部45は、選択画面をユーザ端末30へ送信して、ユーザ端末30に選択画面を表示させることによって、ゲームのプレイに先行して景品関連情報を提示する。代替的に、情報提示部45は、フロントエンドサーバ20を介して選択画面をユーザ端末30へ送信してもよい。また、情報提示部45は、選択画面によって、ユーザ端末30のユーザに対して、遠隔モードにて動作可能なゲーム機11をプレイ可能な候補ゲーム機として提示する。一例として、ゲームサーバ記憶部42は、遠隔モードにて動作可能な複数のゲーム機11のそれぞれについて、各ゲーム機11のゲーム機IDを記憶している。そして、情報提示部45は、記憶されているゲーム機IDを参照して候補ゲーム機を特定する。代替的に、情報提示部45は、ゲーム機11が設置されている店舗毎、又はゲーム機11を管理する管理者毎に、候補ゲーム機を特定してもよい。
【0047】
選択画面には、候補ゲーム機の画像141と、景品関連情報に含まれる獲得可能景品を認識可能な情報としての景品名称142とが含まれている。情報提示部45は、画像141に代えて又は加えて、候補ゲーム機から取得したカメラ映像を選択画面に含めてもよい。また、景品名称142に代えて又は加えて、景品の画像又は説明文が選択画面に含められてもよい。また、選択画面には、景品関連情報に含まれる配送情報を認識可能な情報としての発送時期143が含まれており、図5の例では「2週間」の文字列が表示されている。なお、景品名称142には、複数の景品の名称が含まれていてもよい。この場合、複数の景品のそれぞれの発送時期143、又は複数の景品に共通の発送時期143が選択画面に含められる。
【0048】
また、選択画面には、候補ゲーム機を遠隔操作しているユーザの数を示すプレイ人数144と、候補ゲーム機のカメラ映像を閲覧しているユーザの数を示す閲覧者数145と、候補ゲーム機のプレイを予約しているユーザの数を示す予約者数146とが含まれている。さらに、選択画面には、閲覧ボタン147が含まれている。ユーザが閲覧ボタン147を操作すると、プレイ中のユーザ又は予約中のユーザがいる場合には、候補ゲーム機からのカメラ映像を含む予約画面(図6)が表示される。一方、プレイ中のユーザ及び予約中のユーザがいない場合には、候補ゲーム機からのカメラ映像を含む開始画面(図7)が表示される。
【0049】
さらに、選択画面には、スクロールボタン148が含まれている。ユーザがスクロールボタン148を操作すると、他の候補ゲーム機が選択画面に表示される。なお、選択画面には、各ゲーム機11がプレイ可能な候補ゲーム機であるか否かを示す受付可否情報が含まれていてもよい。すなわち、候補ゲーム機と、プレイ不能なゲーム機11とが、選択画面に提示されていてもよい。一例として、受付可否情報は、プレイ可能を示す文字列、画像若しくは表示、又はプレイ不能を示す文字列、画像若しくは表示である。なお、情報提示部45は、複数のゲーム機11をユーザに提示してもよく、単数のゲーム機11をユーザに提示してもよい。さらに、情報提示部45は、ゲーム機11の種類毎、又は店舗毎に候補ゲーム機を提示してもよい。
【0050】
一例として、ゲーム機11のプレイ予約は、図6に示す予約画面から行う。予約画面には、カメラ映像151の表示領域と、各種情報を表示する情報領域と、ユーザが操作する操作領域とが設けられている。情報領域には、カメラ映像の閲覧者数及びゲームの予約者数を示す人数情報欄152と、配送情報を認識可能な情報を示す配送情報欄153とが設けられている。また、情報領域には、ユーザ端末30のユーザの状態を示すステータス欄154が設けられている。図6の例では、ユーザがカメラ映像を閲覧している状態を示す「閲覧中」の文字列が、ステータス欄154に表示されている。
【0051】
さらに、後述する特典付与部47が、特典付与条件が成立すると判別した場合、情報領域には、ユーザがゲームをプレイすることによって景品に加えて獲得可能な特典の内容を示す特典欄156が設けられる。なお、獲得可能な特典が無い場合には、特典欄156は省略可能である。図6の例では、音楽ゲーム機における楽曲の使用権が、特典欄156に表示されている。また、予約画面の操作領域には、予約ボタン157と、前画面に戻る戻るボタン158とが設けられている。なお、複数の景品のいずれかを選択的に獲得できてもよく、この場合の特典欄156には、複数の景品のそれぞれの特典の内容、又は複数の景品に共通の特典の内容が示される。また、配送情報欄153にも複数の景品のそれぞれの発送時期、又は複数の景品に共通の発送時期が示される。
【0052】
ユーザが予約ボタン157を操作すると、ゲームサーバ制御部41は、ユーザ端末30のユーザのユーザIDを予約者リストに追加してゲームサーバ記憶部42に記憶させる。そして、プレイ中のユーザによるゲームのプレイが終了して、当該ユーザのユーザ端末30からゲーム開始要求が追加でなされない場合には、ゲームが再開されない。そして、ゲームサーバ制御部41は、予約者の有無を判断して、予約者がいる場合には、予約者リストにおいて最も先に予約したユーザのユーザ端末30からゲーム開始要求を受け入れる。なお、予約したユーザが予約を取り消す操作を行った場合、及び予約したユーザによるゲームのプレイが終了した場合、当該ユーザは予約者リストから削除される。
【0053】
このように、予約者リストにおいて最も先に予約したユーザがゲームのプレイを開始できる。一方、予約者がいない場合には、全てのユーザがゲームのプレイを開始できる。一例として、ゲームのプレイ開始は、図7に示す開始画面から行うことができる。開始画面にも、カメラ映像151の表示領域、情報領域、及び操作領域が設けられている。さらに、開始画面の操作領域には、ゲームの開始ボタン159が設けられている。ユーザがゲームの開始ボタン159を操作すると、情報提示部45は、ユーザの選択に基づいて、候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を受け付ける。そして、ゲームサーバ40の情報提示部45はゲーム機11へゲーム開始信号を送信する。これにより、ゲーム機11は、プライズゲームを開始する。
【0054】
ゲームが開始されると、遠隔制御部46は、図8に示すゲーム画面を生成してユーザ端末30へ送信する。これにより、遠隔制御部46は、ユーザが選択したプレイ対象ゲーム機にて、遠隔操作に基づくゲームを実行させる。すなわち、遠隔制御部46は、ユーザ端末30とゲーム機11との間に介在して遠隔操作によるゲームのプレイを実現させる。具体的に、遠隔制御部46は、生成したゲーム画面を通じて遠隔操作によるゲームのプレイを実現させる。そのために、図8に示すゲーム画面には、カメラ映像151の表示領域、情報領域、及び操作領域が設けられている。そして、ゲーム画面の操作領域には、ゲームの操作ボタン150Aと、カメラ12の切替ボタン150Bとが設けられている。
【0055】
ユーザは、実際のゲーム機11と同様に、操作ボタン150Aを操作することによって各ベルトコンベアを動作させ、景品の獲得を目指す。図8の例では、景品としてクマのぬいぐるみが複数のベルトコンベアに跨って配置されている。そして、ユーザが操作ボタン150Aを操作すると、ユーザ端末30は、操作ボタン150Aの操作を示す操作情報をゲームサーバ40へ送信する。続いて、ゲームサーバ40の遠隔制御部46は、押しボタンの押し下げを示す操作信号として動作信号をゲーム機11へ送信する。動作信号を受けたゲーム機11においては、駆動制御部124が、ベルトコンベアユニット13を駆動制御する。また、ユーザが切替ボタン150Bを操作すると、ユーザ端末30は、カメラ12の切替を示す操作情報をゲームサーバ40へ送信する。続いて、遠隔制御部46は、カメラ12の切替を示す操作信号として切替信号をゲーム機11へ送信する。切替信号を受けたゲーム機11においては、映像制御部193が、ゲームサーバ40へ送信するカメラ映像を、別のカメラ12が撮影しているカメラ映像に切り替えて、ゲームサーバ40へ送信する。
【0056】
また、情報取得部44は、ゲーム機11の獲得通知部192から景品の獲得信号を受信して、景品の獲得結果として、景品IDを取得する。当該景品IDは、ゲームサーバ記憶部42に記憶されているが、他の記憶装置に記憶されていてもよい。なお、ゲーム機11には、一種類の景品のみが収容されてもよい。これにより、ゲーム機11毎に予め景品IDを記憶しておけば、獲得信号を受信することによって、ユーザが獲得した景品の景品IDが特定される。一方、ゲーム機11に多種類の景品が収容される場合、それぞれに対応する複数の検出装置SMを設けてもよい。これにより、獲得信号を送信した検出装置SMを特定することによって、ユーザが獲得した景品の景品IDが特定される。代替的に、ゲーム機11において景品IDが取得されてもよい。この場合、獲得通知部192が景品の検出信号を受信すると、ゲーム機11は、景品の獲得結果として、ゲーム機記憶部122に記憶されている景品IDを取得する。なお、検出装置SMが撮像した画像を取得した場合、ゲーム機11は、画像を解析して景品の種類を判定し、判定結果に対応する景品IDをゲーム機記憶部122から取得してもよい。
【0057】
情報提示部45は、ユーザへ景品の獲得を通知する。一例として、情報提示部45は、情報取得部44が取得した景品IDに基づいて、景品IDに対応する景品名称又は景品画像をユーザ端末30へ送信して表示させる。景品名称又は景品画像は、ゲームサーバ記憶部42に記憶されているが、他の記憶装置に記憶されていてもよい。これにより、ユーザは、遠隔操作によってプライズゲームをプレイすることができ、遠隔地であっても獲得した景品を認識できる。代替的に、情報提示部45は、景品落下時のカメラ映像を送信することによって、ユーザへ景品の獲得を通知してもよい。一例として、当該カメラ映像は、景品が落下する様子を撮影したカメラ映像である。
【0058】
特典付与部47は、配送情報と関連付けて設定された特典付与条件が成立するか否かを、配送情報に基づいて判別する。そして、特典付与部47は、特典付与条件が成立する場合には、ゲーム機11において獲得可能景品を獲得したユーザに特典を付与することを確定する。これにより、獲得した景品を実際に受領するまでの待ち期間の代償として特典が付与されるので、ユーザへ与える不満を減少できる。さらに、待ち期間に特典を利用できる場合には、ユーザへ与える不満を減少できるとともに、待ち期間に来店する動機をユーザに与えることができる。
【0059】
一例として、特典付与条件は、配送情報から判別される期間が所定の時間長を超えることを条件成立の要件の少なくとも一つとして含む。具体的に、配送情報が景品の納期の情報を含み、納期が期間を示す情報である場合に、特典付与部47は、当該期間が予め設定された期間(例えば一週間)よりも長いか否かを判断する。そして、特典付与部47は、予め設定された期間よりも長い場合にはユーザに特典を付与する。なお、予め設定された期間は、ゼロであってもよく、この場合には、納期が発生する(例えば在庫がない)場合に、特典付与部47は、予め設定された期間よりも長いと判断する。代替的に、特典付与条件は、配送情報から判別される景品の受け取り方法が、店舗受け取り等の配送を要しないことを条件成立の要件としてもよい。
【0060】
特典を付与する場合、特典付与部47は、所定の特典情報をユーザを識別するユーザ識別情報と関連付けて所定の記憶手段に記録することにより、ユーザに特典を付与する。一例として、特典情報は、特典内容を特定可能な特典識別情報(以下、特典IDともいう)であるが、特典の名称若しくは画像、又は特典の説明文であってもよい。また、特典情報は、景品ID又は配送情報と関連付けて、ゲームサーバ記憶部42が記憶している。なお、ゲームサーバ記憶部42は、予め景品サーバ60から取得した特典情報を記憶している。代替的に、ゲームサーバ記憶部42は、特典サーバ70等の他のサーバから取得した特典情報、若しくはオペレータが入力した特典情報を記憶していてもよい。そして、特典付与部47は、情報取得部44が取得した配送情報、又は景品IDに基づいて、特典情報を特定できる。
【0061】
また、特典付与部47は、特典情報をユーザIDと関連付けて記憶手段の一例としてのゲームサーバ記憶部42に記憶させる。さらに、特典付与部47は、ユーザIDと関連付けた特典情報を特典サーバ70に送信して記憶させる。なお、特典サーバ70への送信は、ユーザが景品を獲得した時であってもよく、予め決められたタイミングであってもよい。このように、特典付与部47は、納期が長い場合又は納期が発生する場合に、ユーザに特典を付与する。これにより、ユーザが景品を受け取るまでの待ち期間に満足度が低下することを抑制できる。
【0062】
例えば、特典は、他のゲーム機で提供されるデジタルサービス、又は景品のおまけとしての有体物である。一例として、デジタルサービスには、楽曲の使用権、及びゲーム内で使用できるデジタルアイテム等が含まれる。おまけは、カードベンダーにおいて排出されるカード、又はユーザへ景品と共に配送される物品である。また、特典がデジタルサービスである場合、付与直後から利用可能であってもよく、付与から所定の期間経過した後に利用可能となってもよい。所定の期間経過した後に利用可能となる特典であれば、デジタルサービスの準備期間を確保できる。さらに、特典は、無期限で利用可能であってもよく、利用可能期間が設定されていてもよい。例えば、付与直後から利用可能なデジタルサービスに対して、納期に対応する長さの利用可能期間が設定されていてもよい。具体的に、納期が発送までの期間(例えば二週間)である場合、当該期間が利用可能期間(例えば二週間)として設定される。利用可能期間が経過すると、ユーザは特典としてのデジタルサービスを利用できない。
【0063】
また、特典は、景品と関連させることができる。例えば、景品が特定のゲームに登場するキャラクタに関連する物品である場合、特典は当該ゲームで提供されるデジタルサービスとすることができる。これにより、ユーザがより興味を持つ特典を付与することができる。さらに、景品と関連する特典を付与することによって、ユーザに店舗を訪問する動機を与えることができる。
【0064】
[特典サーバ70の制御系]
図4に示すように、特典サーバ制御部71は、付与処理手段の一例としての付与処理部73を備えている。また、特典サーバ記憶部72は、付与プログラムPG5を記憶しており、付与プログラムPG5は、コンピュータとしての特典サーバ制御部71を、付与処理部73として機能させる。すなわち、特典サーバ制御部71は、コンピュータハードウエアとソフトウェアとの組み合わせによって実現される論理的装置として、付与処理部73を有している。なお、特典サーバ70が、対象ゲーム機にゲームサービスを提供する場合、特典サーバ記憶部72はゲームサービスを提供するためのプログラム及びデータを記憶している。そして、特典サーバ制御部71は、当該プログラム及びデータを用いて、対象ゲーム機にゲームサービスを提供する。
【0065】
特典サーバ70が、対象ゲーム機にゲームサービスを提供する例について説明する。付与処理部73は、ゲームサーバ40の特典付与部47から取得したユーザIDと関連付けて、特典情報をユーザのプレイデータに記憶させる。これにより、特典サーバ70が提供するゲームサービスをユーザが利用する場合に、ユーザがプレイするゲームにおいて特典が適用される。すなわち、ユーザが、特典IDを含むプレイデータを用いて対象ゲーム機をプレイする際に、特典サーバ70は、プレイデータを対象ゲーム機に送信してゲーム中に特典を反映させる。例えば、特典として楽曲の使用権が付与される場合、ユーザは、特典サーバ70がゲームサービスを提供する対象ゲーム機において音楽ゲームをプレイする際に、付与された楽曲を使用してゲームをプレイできる。
【0066】
特典は、付与直後から利用できてもよく、付与から所定の期間(例えば、二週間)を経過した後に利用できてもよい。所定の期間を制限条件として設けることによって、特典がゲームに実装される前であっても特典を付与できる。例えば、特典サーバ記憶部72は、特典IDとともに制限条件を記憶しており、当該制限条件を満たす状態では、ユーザが特典の利用を選択できないように管理する。さらに、特典付与から所定の期間は、特典が付与されたユーザのみが、特典に対応するデジタルサービスを利用可能であってもよい。この場合、他のユーザは、特典に対応するデジタルサービス(例えば音楽ゲームにおける楽曲)を利用できない。
【0067】
また、特典は、場所、時間及び内容の少なくとも一つに制限条件が設けられていてもよい。例えば、時間に制限条件が設けられている場合、設定されている期間を経過すると、ユーザは特典を利用できない。設定されている期間が、景品の配送時期に合わせて終了する場合には、獲得した景品を実際に受領するまでの待ち期間にユーザへ与える不満を減少できる。他の例として、場所に制限条件が設けられている場合、設定されている場所(例えば特定店舗)を除いて、ユーザは特典を利用できない。ユーザが特典を利用できる特定店舗を、ユーザが景品を獲得した店舗に限定する場合には、特定店舗を訪問する動機をユーザへ与えることができる。さらに他の例として、内容に制限条件が設けられている場合、設定されている回数(例えば5回)を超えると、ユーザは特典を利用できない。
【0068】
[フロントエンドサーバ20の制御系]
サーバ制御部21は、表示制御手段の一例としての表示制御部23を備えている。また、サーバ記憶部22は、サーバプログラムPG3を記憶しており、サーバプログラムPG3は、コンピュータとしてのサーバ制御部21を、表示制御部23として機能させる。すなわち、サーバ制御部21は、コンピュータハードウエアとソフトウェアとの組み合わせによって実現される論理的装置として、表示制御部23を有している。
【0069】
表示制御部23は、ゲームサーバ40が生成した各画面をユーザ端末30に表示させるための入り口となるウェブサイトを生成して、ユーザ端末30に表示させる。また、フロントエンドサーバ20がユーザ認証処理を行う場合、表示制御部23は、ユーザID及びパスワードの入力画面をユーザ端末30に表示させる。そして、サーバ制御部21は、ユーザがユーザ端末30から入力したユーザID及びパスワードを取得する。サーバ制御部21は、取得したユーザID及びパスワードと、サーバ記憶部22が記憶しているユーザデータとが一致する場合に、当該ユーザを認証する。
【0070】
また、フロントエンドサーバ20が対価の支払処理を行う場合、表示制御部23は、不図示の決済サーバが提供するウェブページのリンクアイコンをユーザ端末30に表示させる。ユーザがリンクアイコンを操作すると、決済サーバが提供するウェブページがユーザ端末30に表示され、当該ウェブページを介して決済処理が行われる。なお、ユーザは、金銭の他、クレジットカード若しくはデビッドカード等のカード媒体に関する情報、又は代用貨幣、仮想通貨、暗号資産、電子マネー、チケット、及びポイント等の消費媒体を消費して対価を支払うことができる。代替的に、フロントエンドサーバ20は、ユーザがチケット又はポイント等を所有していることを、ゲームサーバ40へ通知してもよい。これにより、ユーザは複数回ゲームをプレイする対価をまとめて取得でき、プレイする都度支払処理をしなくても済む。また、ゲームサーバ40が、消費媒体の所有の有無又は使用の有無を問い合わせる信号を、フロントエンドサーバ20へ送信してもよい。これにより、対価の支払処理に関わるセキュリティ対策をフロントエンドサーバ20に集約できる。
【0071】
さらに、表示制御部23は、景品の配送先の入力画面をユーザ端末30に表示させてもよい。サーバ制御部21は、ユーザがユーザ端末30から入力した配送先の情報、例えば郵便番号、住所、氏名、及び電話番号等を取得する。そして、サーバ制御部21は、取得した配送先の情報を、景品の配送業者へと送信する。例えば、各店舗のオペレータが景品を配送する場合、サーバ制御部21は、各店舗へ配送先の情報を送信する。なお、ユーザが一度入力した配送先の情報等は、以降の配送処理の際にも利用されてもよい。さらに、フロントエンドサーバ20は、ユーザが景品を獲得した際に配送先の情報等の入力を要求してもよい。
【0072】
[景品サーバ60の制御系]
景品サーバ制御部61は、配送管理手段の一例としての配送管理部63を備えている。また、景品サーバ記憶部62は、配送プログラムPG6を記憶しており、配送プログラムPG6は、コンピュータとしての景品サーバ制御部61を、配送管理部63として機能させる。すなわち、景品サーバ制御部61は、コンピュータハードウエアとソフトウェアとの組み合わせによって実現される論理的装置として、配送管理部63を有している。一例として、景品サーバ60は、ゲームの運営者、又は景品の配送者、製造者、若しくは保管者が管理している。例えば、店舗のオペレータが景品を配送する場合、景品サーバ60は店舗に設置される。
【0073】
配送管理部63は、ゲームサーバ40から景品IDを特定した問い合わせ信号を受信したときに、問い合わせ信号に対する応答として、配送情報をゲームサーバ40へ送信する。上述したように、配送情報は、納期の情報であってもよく、納期は配送可能又は配送不能な状態を示す情報であってもよい。さらに、配送情報は、配送可能又は配送不能な状態を示す情報と、期間を示す情報とを含んでいてもよい。配送情報は、オペレータが入力してもよく、配送管理部63が他のサーバ等から取得してもよい。代替的に、配送管理部63は、予め設定されている所定のタイミングになると、配送情報をゲームサーバ40へ送信する。
【0074】
また、配送管理部63は、配送処理として発注処理又は在庫管理処理を実行する。例えば、発注処理において、配送管理部63は、景品の製造業者に景品IDと景品の数量とを送信して、景品の製造を発注する。一例として、配送管理部63は、ゲームサーバ40のゲームサーバ制御部41から、景品IDと景品の数量とを取得する。そして、発注された景品は、製造完了後に、ユーザID毎に定められた所定の方法でユーザに発送される。これにより、予め景品の在庫を確保することを要しないため、在庫切れを無くすことができる。なお、在庫がないため、ユーザが景品を受け取る時期は、在庫がある場合と比較して遅くなる。ただし、景品を受け取る時期が遅くなっても、ユーザには、配送情報を認識可能な情報が提示されるため、待ち期間に対する不満を抑制できる。代替的に、景品の発注は、発注を担当するオペレータが行ってもよい。
【0075】
景品の発注は、ユーザが景品を獲得したタイミング、景品の獲得可能期間が経過したタイミング、又は予め設定されたタイミングで行うことができる。景品の獲得可能期間は、ゲーム機11において景品を獲得することが可能な期間である。獲得可能期間が、遠隔モードでのプレイに限定されて設定される場合、店舗に設置されているゲーム機11において景品を獲得可能となるタイミングで終了させてもよい。すなわち、獲得可能期間が終了すると、通常モードでプレイするゲーム機11に景品が収容される。これにより、通常モードでプレイするゲーム機11で景品が獲得可能となる前に、先行して遠隔モードで景品の獲得を確定できる。この場合、遠隔モードでは、景品サンプル又は遊戯媒体としての景品を目標としてユーザがゲームをプレイする。
【0076】
例えば、在庫管理処理において、配送管理部63は、景品IDを参照してユーザによって獲得された景品の数量を景品の在庫数量から減算する。そして、配送管理部63は、景品の在庫が無くなった場合には、その旨を示す情報を配送情報としてゲームサーバ40へ送信する。納期が発生する場合に特典付与条件が成立するのであれば、在庫が無くなった後に景品を獲得したユーザに特典が付与される。さらに、配送管理部63は、景品の在庫が無くなった場合に、景品の発注処理を実行してもよい。また、配送管理部63は、景品が入荷した場合に、入荷数量を景品の在庫数量に加算する。
【0077】
なお、各サーバの各機能部の少なくとも一部が、他のサーバの制御部に設けられていてもよい。例えば、特典付与部47は、特典サーバ制御部71に設けられていてもよい。また、付与処理部73が、景品サーバ制御部61に設けられていてもよい。さらに、ゲーム機プログラムPG1、ゲームプログラムPG2、サーバプログラムPG3、端末プログラムPG4、付与プログラムPG5、及び配送プログラムPG6の少なくとも二つが協働して、ゲームシステム100の制御プログラムとして機能してもよい。
【0078】
また、各サーバが他のサーバを兼ねていてもよく、例えば、景品サーバ60が特典サーバ70を兼ねてもよい。さらに、フロントエンドサーバ20が特典サーバ70を兼ねていてもよい。この場合、フロントエンドサーバ20は、特典IDをゲームサーバ40から取得して、特典IDをユーザIDと関連付けてユーザのプレイデータに記憶する。そして、フロントエンドサーバ20は、ユーザがプレイする対象ゲーム機を制御するサーバへ、記憶したプレイデータを送信する。プレイデータを受信したサーバは、ユーザが対象ゲーム機をプレイする際に、プレイデータを対象ゲーム機に送信してゲーム中に特典を反映させる。
【0079】
[制御のフロー]
一例として、ユーザは、フロントエンドサーバ20において、ユーザ端末30を介してユーザ認証を行う。そして、ユーザは、ゲームサーバ40がゲームサービスを提供するゲーム機11において、ユーザ端末30を介したゲームをプレイする。ユーザ端末30を介してゲームをプレイできる期間は、景品ID毎に定められている配送情報に基づいて設定された景品の獲得可能期間(例えば二週間)である。なお、獲得可能期間は、配送情報が示す発注期間(例えば二か月間)と一致していてもよく、異なっていてもよい。
【0080】
ゲームサーバ40は、獲得可能期間中にユーザが獲得した景品の数量を景品サーバ60へと送信する。そして、景品サーバ60は、必要な数量の景品について発注処理を実行する。これにより、発注期間が経過した後に、ユーザへ景品が配送される。さらに、発注期間が経過した後に、景品は通常モードでプレイするゲーム機11にも収容され、ユーザは各店舗にてゲームをプレイして景品を獲得できる。また、ゲームサーバ40は、ユーザID毎に、ユーザが獲得した特典を特典サーバ70を介してユーザに付与する。これにより、ユーザは、対象ゲーム機をプレイする際に特典を利用できる。なお、特典に利用可能期間が設定されていてもよい。また、利用可能期間は、配送情報が示す発注期間(例えば二か月間)と一致していてもよく、異なっていてもよい。
【0081】
なお、配送情報が示す発注期間が経過した後、特典サーバ70は、景品の獲得以外の条件を達成することで、対象ゲーム機をプレイするユーザに特典を付与してもよい。例えば、発注期間(例えば二か月間)が経過した後は、対象ゲーム機をプレイする全てのユーザが、所定の条件を達成すれば特典を利用できる。一例として、所定の対価の支払い、所定のプレイ回数の達成、又は所定のイベントのクリア等が条件となる。これにより、景品を獲得したユーザは、他のユーザに先行して特典を利用できることになる。
【0082】
以下、図9を参照してゲームシステム100の景品配送のフローについて説明する。ゲームサーバ40の設定部43は、ゲーム機11の獲得可能景品を設定する(S101)。また、景品サーバ60の配送管理部63は、配送情報をゲームサーバ40へ送信する(S201)。そして、情報取得部44は、獲得可能景品に関連付けられた配送情報を取得する(S102)。さらに、情報取得部44は、ゲーム機11のそれぞれについて、取得した配送情報を景品識別情報等と関連付けてゲームサーバ記憶部42に記憶させる。また、ゲームサーバ40の特典付与部47は、景品サーバ60から獲得可能景品に対応する景品IDに関連付けられている特典情報を取得する(S103)。そして、特典付与部47は、景品IDと関連付けて、特典情報をゲームサーバ記憶部42に記憶させる。一例として、情報取得部44及び特典付与部47は、獲得可能景品が設定されたタイミングで景品サーバ60に問い合わせ信号を送信して、配送情報及び特典情報を取得する。代替的に、情報取得部44及び特典付与部47は、予め設定されている所定のタイミングで、景品サーバ60からまとめて複数の景品の配送情報及び特典情報を取得する。
【0083】
そして、情報提示部45は、景品関連情報をユーザ端末30を介してユーザに提示する。具体的に、情報提示部45は、景品関連情報を含むように、ゲーム機11の選択画面を生成する(S104)。そして、情報提示部45は、選択画面をユーザ端末30へ送信して、ユーザ端末30に選択画面を表示させることによって景品関連情報を提示する。また、ゲーム機11の選択画面には、遠隔操作の受け入れ準備が整っているゲーム機11が、プレイ可能な候補ゲーム機として表示される。これにより、情報提示部45は、候補ゲーム機をユーザ端末30のユーザに提示する。また、遠隔操作の受け入れ準備が整っているゲーム機11では、映像制御部193が、カメラ映像をゲームサーバ40へ送信する。
【0084】
ユーザは予めフロントエンドサーバ20によるユーザ認証等を経ており、ユーザ端末30は選択画面を表示可能な状態となっている。そして、ユーザ端末30の端末制御部31は、選択画面をタッチパネルに表示させる(S301)。ここで、ゲームサーバ40は、ゲーム機11からのカメラ映像を常時受信しており、カメラ映像はゲーム機11毎に管理されている。これにより、ユーザは、ゲームのプレイ開始前であっても、予約画面等を通してゲーム機11毎の景品の位置及び姿勢等を把握できる。代替的に、ゲームサーバ40は、プレイ対象ゲーム機を受け付けた後に、ゲーム機11からのカメラ映像を受信してもよい。
【0085】
ユーザが、候補ゲーム機の中からプレイ対象ゲーム機を選択して、ユーザ端末30に表示されたゲームの開始ボタン159を操作すると、端末制御部31は、操作情報として、操作位置を示す情報と、表示されているゲーム機11を識別する情報をゲームサーバ40へ送信する(S302)。ゲームサーバ制御部41は、操作情報が当該ゲーム機11におけるゲームのプレイ開始を示すと判断すると、ユーザの選択に基づいて、候補ゲーム機の中から当該ゲーム機11をプレイ対象ゲーム機として受け付ける。代替的に、ゲームサーバ40は、フロントエンドサーバ20を介してユーザ端末30から操作情報を取得してもよい。なお、他のユーザがプレイ中である場合には、上述したゲームのプレイ予約の処理が行われる。プレイ対象ゲーム機を受け付けると、ゲームサーバ制御部41は、フロントエンドサーバ20から、ユーザ情報として、ユーザID及びユーザが消費する対価の情報を取得する。
【0086】
一例として、操作情報は、ユーザ端末30のタッチパネルに表示されている画面と照らし合わせて、ゲームサーバ40において解釈される。すなわち、タッチ操作位置の情報に基づいて、ゲームサーバ40が、ゲーム開始信号等の操作信号を生成してゲーム機11へ送信する。なお、操作情報は、ユーザ毎に管理される。代替的に、ユーザ端末30が操作信号を生成して、ゲームサーバ40を介してゲーム機11へ送信してもよい。
【0087】
続いて、ゲームサーバ40の遠隔制御部46は、ゲーム機11へ操作信号としてのゲーム開始信号を送信する(S105)。そして、ゲーム機11は、ゲーム開始信号を受け付けてゲーム機制御部121にゲームを開始させる。その後、遠隔制御部46は、ユーザが選択したプレイ対象ゲーム機にて、遠隔操作に基づくゲームを実行させる。そのために、遠隔制御部46は、ユーザID毎にゲーム画面を生成して(S106)、ユーザIDに対応するユーザ端末30へ送信する。代替的に、遠隔制御部46は、フロントエンドサーバ20を介してゲーム画面を送信してもよい。そして、端末制御部31は、ゲーム画面をタッチパネルに表示させる(S303)。ユーザがゲームの操作ボタン150A等を操作すると、端末制御部31は、操作情報として、操作位置及び操作タイミング等を示す操作情報をゲームサーバ40へ送信する(S304)。
【0088】
操作情報を受信すると、遠隔制御部46は、ゲーム機11へ操作信号として切替信号又は動作信号を送信する(S107)。外部制御装置19は、ゲームサーバ40から操作信号を受信して、各機能部へ操作信号を出力する。具体的に、切替信号が入力されると、映像制御部193は、別のカメラ12が撮影しているカメラ映像に切り替えてゲームサーバ40へ送信する。また、動作信号が入力されると、ゲーム機11の駆動制御部124は、ベルトコンベアユニット13を駆動する。ユーザによる遠隔操作の結果、景品が開口を通過すると、獲得通知部192は、景品の獲得信号をゲームサーバ40へ送信する。当該獲得信号は、ゲーム機11毎に管理されている。
【0089】
そして、ゲームサーバ40の情報取得部44は、獲得信号を受信することによって、景品の獲得結果を取得する(S108)。景品の獲得結果を取得すると、情報提示部45は、ユーザへ景品の獲得を通知する。具体的に、情報提示部45は、獲得結果として、獲得した景品の景品名称又は景品の画像をユーザ端末30へ送信する(S109)。そして、端末制御部31は、受信した獲得結果をタッチパネルに表示させて(S305)、処理が終了する。
【0090】
その後、景品が補充される場合、設定部43は、景品を補充したゲーム機11毎に、獲得可能景品を設定する。代替的に、オペレータは、設定されている獲得可能景品に対応する景品を補充してもよい。景品の補充後、ゲーム機11は、受入信号をゲームサーバ40へ送信する。これにより、ゲーム機11毎に、遠隔操作を受け入れ可能な状況か否かを判別できる。すなわち、ユーザが景品を獲得すると、ゲーム機11は、遠隔操作を受け入れ不能な状態となり、ゲームサーバ40は景品の補充を待機する。この状態のゲーム機11は、遠隔操作が受け入れられないので、候補ゲーム機として提示されない。景品の補充後、遠隔操作を受け入れ可能な状況と判別されると、ゲーム機11は候補ゲーム機として提示される。そして、ユーザ操作に従った対価の消費等を条件として、ゲームが開始される。なお、ユーザが無料でゲームをプレイできる場合には、対価の消費が条件とされなくともよい。
【0091】
景品の獲得可能期間が経過したタイミングで、ゲームサーバ40のゲームサーバ制御部41は、景品サーバ60の配送管理部63へ、景品IDと景品の数量とを含む発注の指示を送信する(S110)。そして、配送管理部63は、景品の製造業者に景品IDと景品の数量とを送信する。これにより、配送管理部63は、景品の製造を発注する発注処理を、配送処理として実行して(S202)、処理を終了する。代替的に、ゲームサーバ制御部41は、ユーザが景品を獲得したタイミングで、景品IDと景品の数量とを含む発注の指示を送信してもよい。
【0092】
なお、配送管理部63が在庫管理処理を実行する場合、ゲームサーバ制御部41は、ユーザが景品を獲得したタイミングで、景品IDを含めて、在庫数量を減算する指示を配送管理部63へ送信する(S110)。そして、配送管理部63は、景品IDを参照して、ユーザによって獲得された景品の数量を景品の在庫数量から減算する。これにより、配送管理部63は、在庫管理処理を配送処理として実行して(S202)、処理を終了する。
【0093】
続いて、図10を参照して、ゲームシステム100における特典付与のフローを説明する。選択画面を生成する際に、ゲームサーバ40の特典付与部47は、特典付与条件が成立するか否かを配送情報に基づいて判別する(S401)。そして、特典付与条件が成立すると判別した場合(S401でYES)、情報提示部45は、獲得可能な特典の内容をユーザに提示する(S402)。具体的に、情報提示部45は、予約画面又は開始画面の情報領域に特典欄156を設ける。さらに、遠隔制御部46は、ゲーム画面の情報領域に特典欄156を設ける。そして、ユーザ端末30の端末制御部31は、特典の内容を示す特典欄156をタッチパネルに表示させる。さらに、情報提示部45は、選択画面に特典欄156を設けてもよい。
【0094】
また、特典付与部47は、特典付与条件が成立する場合に、ユーザがゲーム機11において獲得可能景品を獲得すると、当該ユーザに特典を付与することを確定する。具体的に、特典付与部47は、所定の特典情報をユーザIDと関連付けてゲームサーバ記憶部42に記録する。そして、特典付与部47は、ユーザIDと関連付けた特典情報を特典サーバ70に送信して(S403)、特典情報を特典サーバ70に記憶させて処理を終了する。特典サーバ70の付与処理部73は、特典付与部47から取得したユーザIDと関連付けて、特典情報をユーザのプレイデータに記憶させて(S501)、処理を終了する。これにより、特典サーバ70が提供するゲームサービスが提供される対象ゲーム機をユーザがプレイする場合に、ユーザがプレイするゲームにおいて特典が適用される。なお、特典付与条件が成立しない場合も(S401でNO)、特典付与部47は処理を終了する。
【0095】
以上説明した第1実施形態に係るゲームシステム100によれば、景品の配送情報をユーザに認識させるための情報をユーザへ提示して、景品の受け取り時期をユーザに把握させることができる。さらに、当該情報をゲームのプレイに先行して提示することにより、ユーザにゲーム機11を選択する際の参考情報を与えることができる。また、当該情報をゲームのプレイ中に提示することにより、複数の景品が獲得可能な場合に、ユーザに目標景品を選択する際の参考情報を与えることができる。さらに、ユーザに対して、追加ゲームをプレイするか否かを選択する際の参考情報を与えることもできる。
【0096】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、各実施形態及び各変形形態は、本発明に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。例えば、ゲームシステム100は、ゲームサーバ40のみによって構成されていてもよい。この場合であっても、景品の配送情報をユーザに認識させるための情報をユーザへ提示して、景品の受け取り時期をユーザに把握させることができる。さらに、各店舗に設置されたゲームサーバ40がフロントエンドサーバ20を兼ねてもよく、これにより、各店舗で独自のゲームサービスを展開できる。また、ゲームサーバ40が店舗10A及び店舗10Bに設置されており、フロントエンドサーバ20がサービス提供業者に管理されている場合、フロントエンドサーバ20は、各店舗に設置されているゲームサーバ40から候補ゲーム機の情報を取得して選択画面をユーザへ提示してもよい。そして、ユーザがプレイ対象ゲーム機を選択すると、ゲームサーバ40は、ゲーム画面を生成して遠隔操作によるゲームのプレイを実現させる。これにより、ユーザは、フロントエンドサーバ20にアクセスするのみで、ゲーム機11の設置場所に関わらず遠隔操作によってゲームをプレイできる。なお、フロントエンドサーバ20は、候補ゲーム機の設置店舗を選択する画面をユーザへ提示してもよい。ユーザが対象店舗を選択すると、ゲームサーバ40は、選択画面をユーザへ提示する。
【0097】
さらに、遠隔制御部46は、ゲーム機11が遠隔モードにて動作可能な許容状態にあるか否かを、所定の判別情報に基づいて判別してもよい。一例として、判別情報は、ゲーム機群の各ゲーム機11を遠隔モードにて動作させるための動作条件の情報を含む。具体的に、動作条件の情報は、ゲームサーバ40において記憶されている特定の時間帯又は設定時間、及びゲーム機11から取得するゲーム機11の状態を示す情報である。そして、遠隔制御部46は、遠隔モードの動作条件を満たすゲーム機11が、許容状態にあると判断する。また、遠隔制御部46は、ゲーム機群の中から動作条件が満たされるゲーム機11の少なくとも一部を、候補ゲーム機として判別し、残りのゲーム機11を許容状態ではないと判別する。
【0098】
動作条件は、特定の時間帯であることを成立要件の少なくとも一つとして含むように設定されていてもよい。一例として、特定の時間帯は、ゲームサーバ40において予め設定されており、ゲーム機11の通常モードによるプレイが想定されていない時間である。また、他の成立要件は、ゲーム機11から遠隔操作を受け入れることを示す受入信号を受信していることである。例えば、ゲーム機11は、ゲーム機11において予め設定されている設定時間になったとき、又はオペレータが所定の処理を行ったときに、受入信号をゲームサーバ40へ送信する。一例として、所定の処理は、オペレータが遠隔モード用の景品を補充する処理、又はオペレータによる入力処理である。代替的に、ゲーム機11は、遠隔操作を受け入れ可能な状態で、ゲームサーバ40から問い合わせ信号を受信したときに、問い合わせ信号に対する応答として、受入信号をゲームサーバ40へ送信してもよい。さらに、成立要件として、特定の機種であることが含まれていてもよい。例えば、遠隔制御部46は、予め設定されている設定時間になったときに、特定の機種であるゲーム機11が許容状態にあると判別する。
【0099】
遠隔制御部46は、動作条件に設定された成立要件が満たされると、動作条件が満たされたと判断する。なお、動作条件が満たされているゲーム機11であっても、所定の場合には候補ゲーム機から除外されてもよい。例えば、ゲームサーバ40の処理可能な上限台数を超えるゲーム機11、又はメンテナンスのために遠隔モードによるプレイが制限されるゲーム機11が、候補ゲーム機から除外される。また、遠隔制御部46は、複数の成立要件が満たされる場合に動作条件を満たすと判断してもよく、一つの成立要件が満たされる場合に動作条件を満たすと判断してもよい。
【0100】
さらに、遠隔制御部46は、候補ゲーム機が遠隔モードにて動作するようにゲーム機11を制御してもよい。例えば、遠隔制御部46は、許容状態にあると判別したゲーム機11へ、遠隔モード信号を送信する。そして、遠隔モード信号を受けたゲーム機11は、遠隔モードを選択する。具体的に、ゲーム機11は、遠隔操作用の機能を作動させる。一例として、遠隔操作用の機能は、カメラ12が収容部の内部を撮影してライブ映像を生成して送信する機能と、景品の獲得を示す獲得信号を送信する機能と、外部から操作信号を受信して動作する機能とである。これにより、ゲーム機11において遠隔モードを選択させることができる。なお、遠隔モードを選択する場合、店内にはゲームをプレイするユーザがいない。そのため、ゲーム機11は、ゲーム機11において、操作装置14からの操作信号を受け入れないように設定する必要はない。ただし、ゲーム機11において、操作装置14からの操作信号を受け入れないように設定してもよい。
【0101】
さらに、遠隔制御部46は、許容状態ではないゲーム機11が通常モードにて動作するようにゲーム機11を制御してもよい。例えば、動作条件が示す所定の時間帯ではなくなった場合、遠隔制御部46は、遠隔モードにて動作可能な許容状態ではなくなったと判別する。すると、遠隔制御部46は、許容状態にないと判別したゲーム機11へ、通常モード信号を送信する。そして、通常モード信号を受けたゲーム機11は、通常モードを選択する。具体的に、ゲーム機11は、遠隔操作用の各機能の作動を停止する。これにより、ゲーム機11が遠隔モードにて動作可能な許容状態ではなくなった場合に、当該ゲーム機11において通常モードを選択させることができる。
【0102】
以下、上述した各実施形態及び各変形例から導き出される各種の態様を記載する。なお、各態様の理解を容易にするため、添付図面に図示された参照符号を付記する。ただし、参照符号は、本発明を図示の形態に限定する意図で付記するものではない。
【0103】
ネットワーク50に接続されたユーザ端末30の操作に基づいて、物理的な景品の獲得の要素を含んだゲームを提供するゲーム機11をユーザがプレイして、前記ユーザによる前記景品の獲得に対応して、前記景品の配送を手配するゲームシステム100は、前記ゲーム機の獲得可能景品を設定する設定手段43と、前記獲得可能景品に関連付けられた配送情報を取得する情報取得手段44と、前記獲得可能景品と前記配送情報とを前記ユーザに認識させるための景品関連情報を、前記ユーザ端末を介して前記ユーザに提示する情報提示手段45と、を備える。
【0104】
コンピュータ41を備え、ネットワーク50に接続されたユーザ端末30の操作に基づいて、物理的な景品の獲得の要素を含んだゲームを提供するゲーム機11をユーザがプレイして、前記ユーザによる前記景品の獲得に対応して、前記景品の配送を手配するゲームシステム100の制御プログラムPG2は、前記コンピュータを、前記ゲーム機の獲得可能景品を設定する設定手段43と、前記獲得可能景品に関連付けられた配送情報を取得する情報取得手段44と、前記獲得可能景品と前記配送情報とを前記ユーザに認識させるための景品関連情報を、前記ユーザ端末を介して前記ユーザに提示する情報提示手段45として機能させる。
【0105】
ネットワーク50に接続されたユーザ端末30の操作に基づいて、物理的な景品の獲得の要素を含んだゲームを提供するゲーム機11をユーザがプレイして、前記ユーザによる前記景品の獲得に対応して、前記景品の配送を手配するゲームシステムの制御方法では、前記ゲーム機の獲得可能景品を設定し、前記獲得可能景品に関連付けられた配送情報を取得し、前記獲得可能景品と前記配送情報とを前記ユーザに認識させるための景品関連情報を、前記ユーザ端末を介して前記ユーザに提示する。
【0106】
これにより、景品の配送情報をユーザに認識させるための情報をユーザへ提示して、景品の受け取り時期をユーザに把握させることができる。
【0107】
前記情報提示手段45は、前記ユーザによる前記ゲームのプレイに先行して、又は前記ゲームのプレイ中に、前記景品関連情報を前記ユーザに提示する。景品関連情報をゲームのプレイに先行して提示することにより、ユーザにゲーム機11を選択する際の参考情報を与えることができる。また、景品関連情報をゲームのプレイ中に提示することにより、複数の景品が獲得可能な場合、ユーザに目標景品を選択する際の参考情報を与えることができる。さらに、ユーザに対して、追加ゲームをプレイするか否かを選択する際の参考情報を与えることもできる。
【0108】
ゲームシステム100は、前記配送情報と関連付けて設定された特典付与条件が成立するか否かを、前記配送情報に基づいて判別し、前記特典付与条件が成立する場合には、前記獲得可能景品を獲得した前記ユーザに特典を付与する特典付与手段47をさらに備える。また、前記配送情報は前記景品の納期の情報を含み、前記特典付与条件は、前記配送情報から判別される期間が所定の時間長を超えることを条件成立の要件の少なくとも一つとして含む。さらに、前記特典付与手段47は、所定の特典情報を前記ユーザを識別するユーザ識別情報と関連付けて所定の記憶手段42に記録することにより、前記ユーザに前記特典を付与する。これにより、獲得した景品を実際に受領するまでの待ち期間の代償として特典が付与されるので、ユーザへ与える不満を減少できる。さらに、待ち期間に特典を利用できる場合には、ユーザへ与える不満を減少できるとともに、待ち期間に来店する動機をユーザに与えることができる。
【0109】
11 :ゲーム機
30 :ユーザ端末
41 :ゲームサーバ制御部(コンピュータ)
42 :ゲームサーバ記憶部(記憶手段)
43 :設定部
44 :情報取得部
45 :情報提示部
47 :特典付与部
50 :ネットワーク
100 :ゲームシステム
PG2 :ゲームプログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10