(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022086398
(43)【公開日】2022-06-09
(54)【発明の名称】ネットワーク機器、制御方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 24/08 20090101AFI20220602BHJP
H04W 88/18 20090101ALI20220602BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20220602BHJP
【FI】
H04W24/08
H04W88/18
H04M11/00 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020198367
(22)【出願日】2020-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】500112146
【氏名又は名称】サイレックス・テクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】片岡 賢太郎
(72)【発明者】
【氏名】唐鎌 大兒
(72)【発明者】
【氏名】上田 真由
【テーマコード(参考)】
5K067
5K201
【Fターム(参考)】
5K067AA26
5K067BB04
5K067BB21
5K067DD17
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067FF16
5K067LL01
5K201BA02
5K201CB04
5K201CB10
5K201CB16
5K201CC02
5K201CC07
5K201EB06
5K201EC08
5K201ED05
5K201EE04
5K201FA02
(57)【要約】
【課題】不要な情報を出力することを抑制できるネットワーク機器等を提供する。
【解決手段】ネットワーク機器14は、通信端末12との間で行う無線通信の状態を示す状態情報、無線通信の状態が取得されたタイミングを示すタイミング情報、および通信端末12を識別するための識別情報を紐付けて記憶する記憶部32と、記憶部32に記憶されている状態情報、タイミング情報、および識別情報を出力する出力部34とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末との間で行う無線通信の状態を示す状態情報、前記無線通信の状態が取得されたタイミングを示すタイミング情報、および前記通信端末を識別するための識別情報を紐付けて記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記状態情報、前記タイミング情報、および前記識別情報を出力する出力部とを備える、
ネットワーク機器。
【請求項2】
前記状態情報は、前記無線通信における、電波の受信強度を示す情報を含む、
請求項1に記載のネットワーク機器。
【請求項3】
前記識別情報は、前記通信端末のMAC(Media Access Control)アドレスを示す情報を含む、
請求項1または2に記載のネットワーク機器。
【請求項4】
前記タイミング情報は、前記ネットワーク機器が起動してから前記タイミングまでの経過時間を示す情報を含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載のネットワーク機器。
【請求項5】
前記記憶部は、所定期間における前記無線通信の状態を示す前記状態情報、および当該状態情報に紐付けて記憶されている前記タイミング情報を、記憶後、前記所定期間が経過した後に古い順に削除する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のネットワーク機器。
【請求項6】
ネットワーク機器の制御方法であって、
記憶部が、通信端末との間で行う無線通信の状態を示す状態情報、前記無線通信の状態が取得されたタイミングを示すタイミング情報、および前記通信端末を識別するための識別情報を紐付けて記憶し、
出力部が、前記記憶部に記憶されている前記状態情報、前記タイミング情報、および前記識別情報を出力する、
制御方法。
【請求項7】
請求項6に記載の制御方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク機器、制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信端末の不具合を特定できる装置が知られている。特許文献1には、移動通信端末との間で送受信されるメッセージをその送受信時の時刻情報と関連付けてトレースログとして記憶するトレースログ記憶部と、送受信信号等に基づいて取得された特性値をその取得時の時刻情報と関連付けて特性値ログとして記憶する特性値ログ記憶部とを備える移動通信端末試験装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
無線通信の不具合の原因を特定するために多くの情報を出力すると、不要な情報をも出力してしまうという課題がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、不要な情報を出力することを抑制できるネットワーク機器等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るネットワーク機器は、通信端末との間で行う無線通信の状態を示す状態情報、前記無線通信の状態が取得されたタイミングを示すタイミング情報、および前記通信端末を識別するための識別情報を紐付けて記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記状態情報、前記タイミング情報、および前記識別情報を出力する出力部とを備える。
【0007】
これによれば、通信端末との間で行われている無線通信の状態を示す状態情報、無線通信の状態が取得されたタイミングを示すタイミング情報、および通信端末を識別するための識別情報が紐付けられて記憶される。したがって、当該通信端末との間で行っている無線通信に不具合が発生した場合に、当該通信端末についての状態情報およびタイミング情報だけを出力できるので、不要な情報を出力することを抑制できる。また、無線通信に不具合が発生したタイミングまたは当該タイミング付近における無線通信の状態を示す状態情報だけを出力できるので、不要な情報を出力することを抑制できる。このように、不要な情報を出力することを抑制できるので、出力される情報の情報量が大きくなることを抑制できる。特に、記憶部が十分な記憶領域を有していない場合には効を奏す。
【0008】
また、前記状態情報は、前記無線通信における、電波の受信強度を示す情報を含んでもよい。
【0009】
これによれば、通信端末との間で行っている無線通信における、電波の受信強度に基づいて、無線通信の不具合が発生した原因を容易に特定できる。
【0010】
また、前記識別情報は、前記通信端末のMAC(Media Access Control)アドレスを示す情報を含んでもよい。
【0011】
これによれば、通信端末との間で行っている無線通信に不具合が発生した場合に、当該通信端末のMACアドレスに基づいて、当該通信端末についての状態情報およびタイミング情報を容易に識別して出力できるので、誤って他の情報を出力することを抑制でき、不要な情報を出力することをさらに抑制できる。
【0012】
また、前記タイミング情報は、前記ネットワーク機器が起動してから前記タイミングまでの経過時間を示す情報を含んでもよい。
【0013】
これによれば、通信端末との間で行っている無線通信に不具合が発生した場合に、ネットワーク機器が起動してからの経過時間に基づいて、無線通信に不具合が発生したタイミングまたは当該タイミング付近における無線通信の状態を示す状態情報を容易に識別して出力できるので、誤って他の情報を出力することを抑制でき、不要な情報を出力することをさらに抑制できる。
【0014】
また、前記記憶部は、所定期間における前記無線通信の状態を示す前記状態情報、および当該状態情報に紐付けて記憶されている前記タイミング情報を、記憶後、前記所定期間が経過した後に古い順に削除してもよい。
【0015】
これによれば、所定期間に無線通信の不具合が発生しなかった場合に、所定期間における無線通信の状態を示す状態情報、および当該状態情報に紐付けて記憶されているタイミング情報を古い順に削除できるので、所定期間が経過した後に、誤って当該状態情報および当該タイミング情報を出力することを抑制でき、不要な情報を出力することをさらに抑制できる。
【0016】
また、本発明の一態様に係る制御方法は、ネットワーク機器の制御方法であって、記憶部が、通信端末との間で行う無線通信の状態を示す状態情報、前記無線通信の状態が取得されたタイミングを示すタイミング情報、および前記通信端末を識別するための識別情報を紐付けて記憶し、出力部が、前記記憶部に記憶されている前記状態情報、前記タイミング情報、および前記識別情報を出力する。
【0017】
これによれば、制御方法は、上記ネットワーク機器と同様の効果を奏する。
【0018】
また、本発明の一態様に係るプログラムは、上記の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0019】
これによれば、プログラムは、上記のネットワーク機器と同様の効果を奏する。
【発明の効果】
【0020】
本発明により、ネットワーク機器等は、不要な情報を出力することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る無線通信システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1の無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図3】
図3は、
図1の無線通信システムのネットワーク機器に記憶されている情報の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、
図1の無線通信システムの動作の他の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0023】
以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。なお、同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0024】
(実施の形態)
図1は、実施の形態に係る無線通信システム10の機能構成を示すブロック図である。
図1を参照して、無線通信システム10の機能構成について説明する。
【0025】
図1に示すように、無線通信システム10は、複数の通信端末12と、ネットワーク機器14とを備えている。無線通信システム10は、複数の通信端末12毎に当該通信端末12とネットワーク機器14との間で行われている無線通信の状態を示す状態情報等を記憶しておき、複数の通信端末12のうち、いずれかの通信端末12に通信障害等が発生した場合に、通信障害等が発生した通信端末12についての状態情報等だけを出力できるシステムである。
【0026】
複数の通信端末12のそれぞれは、電波を用いて無線通信を行う通信端末である。この実施の形態では、複数の通信端末12のそれぞれは、スマートフォンまたはタブレット等の携帯情報端末である。なお、たとえば、複数の通信端末12のそれぞれは、無線回路(アンテナおよびRF回路等)を備えるパソコン等の情報端末であってもよい。ここで、実施の形態では、ネットワーク機器14は、アクセスポイントであり、複数の通信端末12のそれぞれは、ネットワーク機器14との間で、電波を用いて無線通信を行う。なお、実施の形態では、ネットワーク機器14は、アクセスポイントを例に説明をするが、たとえば、ネットワーク機器14は、アクセスポイントに接続する通信端末(ステーション)であってもよいし、複数のネットワーク機器14で構成されるメッシュネットワークの通信装置の1つであってもよい。
【0027】
複数の通信端末12のそれぞれは、発信部16と、記憶部17と、受信部18とを有している。
【0028】
発信部16は、ネットワーク機器14との間で行われる無線通信に用いられる電波等を発信する。たとえば、発信部16は、アンテナおよび回路等によって実現される。
【0029】
記憶部17は、無線通信において必要となる情報(たとえば、認証のための情報など)を格納している。たとえば、記憶部17は、記憶媒体(メモリー等)等によって実現される。
【0030】
受信部18は、ネットワーク機器14との間で行われる無線通信に用いられる電波等を受信する。たとえば、受信部18は、アンテナおよび回路等によって実現される。
【0031】
ネットワーク機器14は、複数の通信端末12のそれぞれと無線通信を行う。ネットワーク機器14は、十分な記憶領域を有していない機器である。たとえば、ネットワーク機器14は、10メガバイトよりも大きい記憶領域を有していない。ネットワーク機器14は、発信部20と、受信部22と、取得部24と、操作受付部26と、計時部28、タイムスタンプ付加部30、記憶部32と、出力部34とを有している。
【0032】
発信部20は、通信端末12との間で行われる無線通信に用いられる電波等を発信する。たとえば、発信部20は、アンテナおよび回路等によって実現される。
【0033】
受信部22は、通信端末12との間で行われる無線通信に用いられる電波等を受信する。この実施の形態では、受信部22は、複数の通信端末12のそれぞれから発せられる電波を受信する。また、受信部22は、受信した電波の受信強度を示す情報であるRSSI(Received Signal Strength Indicator)値を算出する。受信部22は、RSSI値を定期的に算出する。たとえば、受信部22は、アンテナおよびRF回路等によって実現される。
【0034】
取得部24は、ネットワーク機器14が通信端末12との間で行っている無線通信の状態を示す状態情報を取得する。この実施の形態では、取得部24は、状態情報として、受信部22が算出したRSSI値を取得する。つまり、この実施の形態では、状態情報は、ネットワーク機器14が通信端末12との間で行っている無線通信における、ネットワーク機器14が受信した電波の受信強度を示す情報を含んでいる。取得部24は、状態情報を定期的に取得する。たとえば、取得部24は、プロセッサ等によって実現される。
【0035】
操作受付部26は、ユーザによる操作を受け付ける。たとえば、操作受付部26は、ネットワーク機器14から無線通信の状態を示す状態情報を取得するためのユーザによる操作を受け付ける。つまり、操作受付部26がユーザによる操作を受け付けた場合、ネットワーク機器14は無線通信の状態を示す状態情報を出力部34によりユーザに提供する。たとえば、操作受付部26は、ハードウェアボタンやネットワーク機器14が提供する機器制御用のWebページ等である。
【0036】
計時部28は、ネットワーク機器14が起動してからの経過時間を計測している。たとえば、操作受付部26がネットワーク機器14を起動するためのユーザによる操作を受け付けてネットワーク機器14が起動した場合、計時部28は、ネットワーク機器14が起動してからの経過時間の計測を開始する。たとえば、計時部28は、ネットワーク機器14に内蔵されている時計等である。
【0037】
タイムスタンプ付加部30は、計時部28によって計測されている経過時間に基づいて、通信端末12とネットワーク機器14との間で行われている無線通信の状態が取得されたタイミングを示すタイムスタンプを生成する。実施の形態では、通信端末12とネットワーク機器14との間で行われている無線通信の状態が取得されたタイミングは、受信部22が電波を受信したタイミングである。たとえば、受信部22が電波を受信し、当該電波のRSSI値が算出された場合、タイムスタンプ付加部30は、当該RSSI値を含む状態情報に対して、受信部22が当該電波を受信したタイミングを示すタイムスタンプを付加する。これによって、受信部22が受信した電波のRSSI値と、当該電波を受信したタイミングとが紐付けられ、受信部22がどのタイミングでどれぐらいのRSSI値の電波を受信していたのかがわかる。このように、タイムスタンプ付加部30がタイムスタンプを生成し、受信部22が電波を受信したタイミングを示すタイムスタンプとすることによって、ネットワーク機器14が通信端末12との間で行っている無線通信の状態が取得されたタイミングを示すタイミング情報が確定される。この実施の形態では、タイムスタンプ付加部30は、ネットワーク機器14が起動してから受信部22が電波を受信したタイミングまでの経過時間を示すタイムスタンプを付加する。つまり、この実施の形態では、タイミング情報は、ネットワーク機器14が起動してから通信端末12との間で行っている無線通信の状態が取得されたタイミングまでの経過時間を示す情報を含んでいる。タイムスタンプ付加部30は、プロセッサ等によって実現される。
【0038】
記憶部32は、複数の通信端末12毎に、受信部22が受信した電波に基づいて取得部24が取得した状態情報、タイミング情報、および通信端末12を識別するための識別情報を互いに紐付けて記憶する。識別情報は、通信端末12のMACアドレスを示す情報を含んでいる。また、記憶部32は、無線通信において必要となる情報(たとえば、認証のための情報など)を格納している。たとえば、記憶部32は、記憶媒体(メモリー等)等によって実現される。なお、従来のネットワーク機器は、状態情報、タイミング情報、および識別情報を紐付けて記憶しない。
【0039】
出力部34は、記憶部32において、複数の通信端末12毎に、互いに紐付けられて記憶されている状態情報、タイミング情報、および識別情報を出力する。たとえば、出力部34は、複数の通信端末12のうちのいずれかの通信端末12との無線通信に通信障害等が発生した場合、識別情報を参照して通信障害等が発生した通信端末12についての状態情報およびタイミング情報だけを出力する。あるいは、出力部34は、記憶部32に記憶された、複数の通信端末12毎に、紐付けられて記憶されている状態情報、タイミング情報、および識別情報を、たとえば、ネットワーク機器14が提供する機器制御用のWebページやログ情報等に出力する。なお、ここでは、識別情報を参照して所定の通信端末12についての状態情報およびタイミング情報だけを出力部34に出力させてもよいし、タイミング情報を参照して所定のタイミングにおける状態情報だけを出力部34に出力させてもよい。たとえば、出力部34は、プロセッサ、通信回路等によって実現される。
【0040】
以上、無線通信システム10の機能構成について説明した。
【0041】
図2は、
図1の無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。
図2を参照して、無線通信システム10の動作の一例について説明する。なお、説明が煩雑になることを避けるため、ここでは、ネットワーク機器14が1つの通信端末12と無線通信を行う場合について説明する。ネットワーク機器14が複数の通信端末12と無線通信を行う場合、ネットワーク機器14は、複数の通信端末12毎に以下の動作を行う。
【0042】
図2に示すように、まず、ネットワーク機器14は、通信端末12と無線接続を開始する(ステップS1)。たとえば、ネットワーク機器14は、通信端末12から送信される無線通信の接続要求に応答し、通信端末12との間で無線通信を確立するための確立処理を行い、通信端末12との無線通信を確立させ、通信端末12と無線接続を開始する。
【0043】
ネットワーク機器14は、無線接続を行っている通信端末12について、その無線通信に関する状態情報、タイミング情報、および識別情報を互いに紐付けて記憶する(ステップS2)。
【0044】
ネットワーク機器14は、何らかの原因でネットワーク機器14と通信端末12との無線接続が切断されたと判断すると、記憶部32に記憶されている状態情報、タイミング情報、および識別情報を出力する(ステップS3)。たとえば、出力部34は、ネットワーク機器14が提供する制御用のWebページやログ情報等に状態情報、タイミング情報、および識別情報を出力する。
【0045】
図3は、
図1の無線通信システム10のネットワーク機器14に記憶されている情報の一例を示す図である。
図3の(a)、(b)、および(c)に示すように、ネットワーク機器14には、各通信端末12の識別情報に紐付けられて、状態情報およびタイミング情報が記憶されている。ここでは、状態情報は、RSSI値を示す情報であり、タイミング情報は、ネットワーク機器14が起動してからの経過時間を示す情報である。
【0046】
たとえば、ネットワーク機器14と通信端末12との間の無線通信が切断した場合、ネットワーク機器14は、識別情報を参照し、当該通信端末12についての状態情報およびタイミング情報だけを出力できる。また、ネットワーク機器14は、タイミング情報を参照し、ネットワーク機器14と通信端末12との無線通信が切断したタイミングまたは当該タイミング付近のタイミングにおける無線通信の状態を示す状態情報だけを出力できる。したがって、ネットワーク機器14は、出力される情報の情報量が増大することを抑制できるとともに、問題の発生原因を絞り込むための情報だけを出力できる。
【0047】
また、状態情報およびタイミング情報は時系列に記憶されているので、ネットワーク機器14と通信端末12との無線通信が切断した場合、当該通信端末12が行っていた無線通信の状態の履歴を出力して表示できる。また、ネットワーク機器14と通信端末12との無線通信が切断する直前から切断したときまでの状態情報だけを出力できる。
【0048】
また、ネットワーク機器14は、通信端末12との無線通信が接続中であるか切断中であるかを問わず、状態情報およびタイミング情報を出力できる。
【0049】
たとえば、ネットワーク機器14と通信端末12との無線通信が切断したタイミングまたは当該タイミング付近における無線通信の状態を示す状態情報を出力することで、切断の要因が物理的な要因であるのかソフトウェア的なバグが要因であるのかを、ユーザは容易に推定できる。たとえば、ネットワーク機器14と通信端末12との無線通信が切断したタイミングまたは当該タイミング付近において、RSSI値が小さい場合、無線通信が切断した要因は、通信端末12がアクセスポイント(たとえば、ネットワーク機器14)から離れたことによる物理的な要因であると推定できる。一方、たとえば、ネットワーク機器14と通信端末12との無線通信が切断したタイミングまたは当該タイミング付近において、RSSI値が大きい場合、無線通信が切断した要因は、電源が切れていないにもかかわらず急に通信が行えなくなった等のソフトウェア的なバグが要因であると推定できる。
【0050】
以上、無線通信システム10の動作の一例について説明した。
【0051】
図4は、
図1の無線通信システム10の動作の他の一例を示すシーケンス図である。
図4では、
図2の場合と異なり、ネットワーク機器14の記憶領域(記憶部32)が十分大きくなく、記憶したい情報量がこれを超えてしまう場合を説明する。
図4を参照して、無線通信システム10の動作の他の一例について説明する。
【0052】
図4に示すように、まず、ネットワーク機器14は、通信端末12と無線接続を開始する(ステップS1)。
【0053】
ネットワーク機器14は、無線接続を行っている通信端末12について、その無線通信に関する状態情報、タイミング情報、および識別情報を互いに紐付けて記憶する(ステップS2)。
【0054】
ネットワーク機器14は、所定期間においてネットワーク機器14と通信端末12との無線接続が切断されず、なおかつ記憶領域に記憶できる情報量を超えていた場合、所定期間における無線通信の状態を示す状態情報、および当該状態情報に紐付けられているタイミング情報を、所定期間が経過した後に一番古い情報から削除する(ステップS4)。ここで、所定期間は、ネットワーク機器14と通信端末12との無線接続が開始してからの所定の期間(たとえば1日など)である。
【0055】
なお、たとえば、ネットワーク機器14の記憶部32は、所定期間における無線通信の状態を示す状態情報、および当該状態情報に紐付けて記憶されているタイミング情報を、記憶後、所定期間が経過した後に古い順に削除してもよい。具体的には、記憶部32は、所定期間に含まれる各時点における状態情報を取得し、各状態情報をタイミング情報と紐付けて記憶する。記憶部32は、所定期間が経過した後に、所定期間における無線通信の状態を示す複数の状態情報のうち、無線通信の状態が取得されたタイミングが古い状態情報から順に削除するとともに、当該状態情報に紐付けられているタイミング情報を削除する。
【0056】
以上、無線通信システム10の動作の他の一例について説明した。
【0057】
ネットワーク機器14によれば、通信端末12との間で行われている無線通信の状態を示す状態情報、無線通信の状態が取得されたタイミングを示すタイミング情報、および通信端末12を識別するための識別情報が紐付けられて記憶される。したがって、当該通信端末12との間で行っている無線通信に不具合が発生した場合に、当該通信端末12についての状態情報およびタイミング情報だけを出力できるので、不要な情報を出力することを抑制できる。また、無線通信に不具合が発生したタイミングまたは当該タイミング付近における無線通信の状態を示す状態情報だけを出力できるので、不要な情報を出力することを抑制できる。このように、不要な情報を出力することを抑制できるので、出力される情報の情報量が大きくなることを抑制できる。
【0058】
また、状態情報は、通信端末12との間で行う無線通信における、ネットワーク機器14が受信した電波の受信強度を示す情報を含んでいるので、通信端末12との間で行われている無線通信における、ネットワーク機器14が受信した電波の受信強度に基づいて、無線通信の不具合が発生した原因を容易に特定できる。
【0059】
また、識別情報は、通信端末12のMACアドレスを示す情報を含んでいるので、通信端末12との間で行っている無線通信に不具合が発生した場合に、当該通信端末12のMACアドレスに基づいて、当該通信端末12についての状態情報およびタイミング情報を容易に識別して出力できるので、誤って他の情報を出力することを抑制でき、不要な情報を出力することをさらに抑制できる。
【0060】
また、タイミング情報は、ネットワーク機器14が起動してから無線通信の状態が取得されたタイミングまでの経過時間を示す情報を含んでいるので、通信端末12との間で行っている無線通信に不具合が発生した場合に、ネットワーク機器14が起動してからの経過時間に基づいて、無線通信に不具合が発生したタイミングまたは当該タイミング付近における無線通信の状態を示す状態情報を容易に識別して出力できるので、誤って他の情報を出力することを抑制でき、不要な情報を出力することをさらに抑制できる。
【0061】
また、記憶部34は、所定期間における無線通信の状態を示す状態情報、および当該状態情報に紐付けて記憶されているタイミング情報を、記憶後、所定期間が経過した後に古い順に削除するので、所定期間に無線通信の不具合が発生しなかった場合に、所定期間における無線通信の状態を示す状態情報、および当該状態情報に紐付けて記憶されているタイミング情報を古い順に削除できるので、所定期間が経過した後に、誤って当該状態情報および当該タイミング情報を出力することを抑制でき、不要な情報を出力することをさらに抑制できる。
【0062】
(他の実施の形態)
上述した実施の形態では、無線通信システム10が、複数の通信端末12を備えており、ネットワーク機器14が、複数の通信端末12と無線通信を行う場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、無線通信システムは、1つの通信端末のみを備えており、ネットワーク機器は、1つの通信端末のみと無線通信を行ってもよい。
【0063】
また、上述した実施の形態では、ネットワーク機器14が、アクセスポイントであり、複数の通信端末12のそれぞれが、ネットワーク機器14との間で発せられる電波を用いて無線通信を行う場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、ネットワーク機器が、アクセスポイントでない場合、複数の通信端末のそれぞれは、任意のアクセスポイント等との間で、電波を用いて無線通信を行ってもよい。この場合、状態情報は、通信端末が当該アクセスポイントから受信した当該電波の受信強度を示す情報を含んでもよい。
【0064】
また、上述した実施の形態では、状態情報が、ネットワーク機器14が受信した電波の受信強度を示す情報を含んでいる場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、状態情報は、通信端末によって行われている無線通信の通信レートを示す情報、または通信端末によって行われている無線通信のMCS(Modulation and Coding Scheme)等を含んでいてもよい。また、たとえば、状態情報は、ネットワーク機器が受信した電波の受信強度を示す情報、通信端末によって行われている無線通信の通信レートを示す情報、および通信端末によって行われている無線通信のMCSのうちの2つ以上を含んでもよい。
【0065】
また、上述した実施の形態では、タイミング情報が、ネットワーク機器14が起動してから通信端末12との間で行っている無線通信の状態が取得されたタイミングまでの経過時間を示す情報を含んでいる場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、タイミング情報は、通信端末12によって行われている無線通信の状態が取得された時刻を示す情報等を含んでいてもよい。
【0066】
また、上述した実施の形態では、識別情報が、通信端末12のMACアドレスを示す情報を含んでいる場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、識別情報は、通信端末の識別子を示す情報、または通信端末のIDを示す情報等を含んでいてもよい。
【0067】
なお、本発明は、システムとして実現できるだけでなく、そのシステムを構成する処理手段をステップとする方法として実現したり、それらステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体として実現したり、そのプログラムを示す情報、データまたは信号として実現したりすることもできる。そして、それらプログラム、情報、データおよび信号は、インターネット等の通信ネットワークを介して配信してもよい。
【0068】
以上、本発明のネットワーク機器等について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、通信端末と無線通信を行うネットワーク機器として利用され得る。
【符号の説明】
【0070】
10 無線通信システム
12 通信端末
14 ネットワーク機器
16、20 発信部
17、32 記憶部
18、22 受信部
24 取得部
26 操作受付部
28 計時部
30 タイムスタンプ付加部
34 出力部