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特開2022-86406使い捨てマスクの包装体及びその製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022086406
(43)【公開日】2022-06-09
(54)【発明の名称】使い捨てマスクの包装体及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/08 20060101AFI20220602BHJP
   B65D 85/07 20170101ALI20220602BHJP
【FI】
B65D83/08 G
B65D85/07
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020198390
(22)【出願日】2020-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000004617
【氏名又は名称】日本車輌製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】西家 昌邦
【テーマコード(参考)】
3E014
3E068
【Fターム(参考)】
3E014LB07
3E014MC07
3E068AA13
3E068AB02
3E068AB03
3E068AC07
3E068BB09
3E068CC22
3E068CD10
3E068CE01
3E068CE03
3E068CE08
3E068DD08
3E068DD31
3E068DE11
3E068EE32
(57)【要約】
【課題】使い捨てマスクを収容し、取り出し口から簡単かつ衛生的に取り出すことができる使い捨てマスクの包装体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】フィルム状の軟包装材料で形成された略直方体状の袋体1と、当該袋体の上面11に形成された取り出し口12をシールする蓋体3とを備え、袋体の中に積層した複数枚の使い捨てマスク2を収納すると共に、取り出し口から使い捨てマスクを取り出し可能に形成された使い捨てマスクの包装体10である。使い捨てマスクは、口や鼻を覆う略長方形状のマスク本体21と、当該マスク本体の短辺側に固着された耳掛け部22と、マスク本体の上端部211に装着されたノーズフィット用部材23とを備え、当該ノーズフィット用部材が同一位置に配置された状態で積層されている。取り出し口は、ノーズフィット用部材が装着されたマスク本体の上端部に隣接した位置に、袋体の上面で長辺111に沿って形成されている。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム状の軟包装材料で形成された略直方体状の袋体と、当該袋体の上面に形成された取り出し口をシールする蓋体とを備え、前記袋体の中に積層した複数枚の使い捨てマスクを収納すると共に、前記取り出し口から前記使い捨てマスクを取り出し可能に形成された使い捨てマスクの包装体であって、
前記使い捨てマスクは、口や鼻を覆う略長方形状のマスク本体と、当該マスク本体の短辺側に固着された耳掛け部と、前記マスク本体の上端部に装着されたノーズフィット用部材とを備え、当該ノーズフィット用部材が同一位置に配置された状態で積層されていること、
前記取り出し口は、前記ノーズフィット用部材が装着された前記マスク本体の上端部に隣接した位置に、前記袋体の上面で長辺に沿って形成されていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体。
【請求項2】
請求項1に記載された使い捨てマスクの包装体において、
前記取り出し口は、前記袋体の上面から側面まで形成されていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載された使い捨てマスクの包装体において、
前記取り出し口の外周縁には、前記蓋体がシールし、硬質材料で成形された枠体が接着されていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体。
【請求項4】
請求項3に記載された使い捨てマスクの包装体において、
前記枠体には、前記蓋体がインテグラルヒンジを介して一体成形され、前記蓋体には、前記枠体の外周縁に嵌合する係合部が形成されていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載された使い捨てマスクの包装体の製造方法であって、
前記軟包装材料で形成されたフィルム帯に取り出し口を形成する取り出し口形成工程と、
前記取り出し口形成工程で形成した前記取り出し口の外周縁で、前記フィルム帯の外面側に可撓性材料で形成された蓋体を貼着させる蓋体貼着工程と、
前記蓋体貼着工程で前記蓋体が貼着された前記フィルム帯を幅方向で折り曲げて、前記フィルム帯の内面側に積層された複数枚の前記使い捨てマスクを所定の間隔で挿入するマスク挿入工程と、
前記マスク挿入工程で挿入された前記使い捨てマスクにおける前記マスク本体の上端部に隣接した位置に、前記取り出し口を配置した前記フィルム帯の幅方向端縁同士を接合して筒状袋体を形成する筒状袋体形成工程と、
前記筒状袋体形成工程で形成された前記筒状袋体において、所定の間隔で収納された前記使い捨てマスク同士の中間部で袋体の長手方向端縁を接合し、前記使い捨てマスクを収納した前記袋体を形成する袋体形成工程と、
前記袋体形成工程で形成した前記袋体の長手方向端縁を切断する袋体分離工程とを備えていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体の製造方法。
【請求項6】
請求項3又は請求項4に記載された使い捨てマスクの包装体の製造方法であって、
前記軟包装材料で形成されたフィルム帯に取り出し口を形成する取り出し口形成工程と、
前記取り出し口形成工程で形成した前記取り出し口の外周縁で、前記フィルム帯の外面側に蓋体付き枠体を貼着させる蓋体付き枠体貼着工程と、
前記蓋体付き枠体貼着工程で前記蓋体付き枠体が貼着された前記フィルム帯を幅方向で折り曲げて、前記フィルム帯の内面側に積層された複数枚の前記使い捨てマスクを所定の間隔で挿入するマスク挿入工程と、
前記マスク挿入工程で挿入された前記使い捨てマスクにおける前記マスク本体の上端部に隣接した位置に前記取り出し口を配置した前記フィルム帯の幅方向端縁同士を接合して筒状袋体を形成する筒状袋体形成工程と、
前記筒状袋体形成工程で形成された前記筒状袋体において、所定の間隔で収納された前記使い捨てマスク同士の中間部で袋体の長手方向端縁を接合し、前記使い捨てマスクを収納した前記袋体を形成する袋体形成工程と、
前記袋体形成工程で形成した前記袋体の長手方向端縁を切断する袋体分離工程とを備えていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体の製造方法。
【請求項7】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載された使い捨てマスクの包装体の製造方法であって、
前記軟包装材料で形成されたフィルム帯に取り出し口を形成する取り出し口形成工程と、
前記取り出し口形成工程で形成した前記取り出し口の外周縁で、前記フィルム帯の外面側に蓋体又は蓋体付き枠体を貼着させる蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程と、
前記蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程で前記蓋体又は前記蓋体付き枠体が貼着された前記フィルム帯の内面側に積層された複数枚の前記使い捨てマスクを所定の間隔で挿入するマスク挿入工程と、
前記マスク挿入工程で挿入された前記使い捨てマスクにおける前記マスク本体の上端部に隣接した位置に前記取り出し口を配置した前記フィルム帯を幅方向に折り曲げて、幅方向端縁同士を接合して筒状袋体を形成する筒状袋体形成工程と、
前記筒状袋体形成工程で形成された前記筒状袋体において、所定の間隔で収納された前記使い捨てマスク同士の中間部で袋体の長手方向端縁を接合し、前記使い捨てマスクを収納した前記袋体を形成する袋体形成工程と、
前記袋体形成工程で形成した前記袋体の長手方向端縁を切断する袋体分離工程とを備えていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨てマスクの包装体及びその製造方法に関し、詳しくは、マスク本体の上端部にノーズフィット用部材が装着された使い捨てマスクを収容し、取り出し口から簡単かつ衛生的に取り出すことができる使い捨てマスクの包装体及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、花粉症の予防のみならず、新型コロナウィルスの感染予防として、使い捨てマスクを着用する機会が増加している。一般に、使い捨てマスクは、不織布で形成され口や鼻を覆う略長方形状のマスク本体と、伸縮自在の材料で形成されマスク本体の短辺側に固着された耳掛け部とを備えている。この使い捨てマスクは、マスク本体と顔面との隙間から花粉やウィルス等を含む飛沫が侵入するのを防止するため、マスク本体の上端部に鼻の形状に沿って変形できるノーズフィット用部材(「ノーズワイヤ」とも言う)が装着されているものが、普及されている。そして、従来、使い捨てマスクは、耳掛け部をマスク本体側へ折り畳んだ状態で複数枚重ね合せて、紙製の箱体又はフィルム状の軟包装材料で形成された長方形状の包装体に収納されている。
【0003】
例えば、図22に示すように、長方形状の袋体101の一方の短辺側に、蓋ラベル102aを有する取り出し口102を形成し、蓋ラベル102aを剥がした取り出し口102から、マスク本体103の短辺側104を指で把持して引き出せるように形成された使い捨てマスクの包装体100が、一般に知られている。ところが、上記使い捨てマスクの包装体100は、取り出し口102からマスク本体103の短辺側104を指で把持して長手方向に引き出すため、重ね合された他の使い捨てマスク105が耳掛け部106と一緒に引き出されてしまう可能性が高く、不便であり、また、一旦引き出した他の使い捨てマスク105を再収納することになり、衛生面でも好ましくなかった。
【0004】
そのため、特許文献1には、上記問題を解決すべく、図23図24に示すように、上面中央部に取り出し口201が形成されている略長方形状の袋体202に、複数枚の衛生マスク(使い捨てマスク)203が、装着時顔面に接触しない面203aを当該取り出し口201側にして耳掛け部204を内側に折り曲げた状態で積層収納されていると共に、当該取り出し口201に蓋ラベル205が開閉自在にシールされていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体200が開示されている。また、上記取り出し口201は、袋体202の長手方向に沿って略長方形状に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3226470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された使い捨てマスクの包装体200には、以下のような問題があった。すなわち、上記使い捨てマスクの包装体200は、略長方形状の袋体202の上面中央部に取り出し口201が形成され、取り出し口201は、袋体202の長手方向に沿って略長方形状に形成されているので、取り出し口201から使い捨てマスク203を取り出す際、マスク本体の中央部を上方から指で摘まむ必要があるが、マスク本体の中央部は平坦に形成され、滑りやすくて摘まみにくいという問題があった。また、摘まむ箇所は、装着時顔面に接触しない面203aではあるが、マスク本体の中央部であるので、指を介してマスク本体の中央部に付着したウィルス等が直接口に入る可能性があって、衛生上も好ましいとは言えなかった。
【0007】
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、使い捨てマスクを収容し、取り出し口から簡単かつ衛生的に取り出すことができる使い捨てマスクの包装体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る使い捨てマスクの包装体及びその製造方法は、以下の構成を備えている。
(1)フィルム状の軟包装材料で形成された略直方体状の袋体と、当該袋体の上面に形成された取り出し口をシールする蓋体とを備え、前記袋体の中に積層した複数枚の使い捨てマスクを収納すると共に、前記取り出し口から前記使い捨てマスクを取り出し可能に形成された使い捨てマスクの包装体であって、
前記使い捨てマスクは、口や鼻を覆う略長方形状のマスク本体と、当該マスク本体の短辺側に固着された耳掛け部と、前記マスク本体の上端部に装着されたノーズフィット用部材とを備え、当該ノーズフィット用部材が同一位置に配置された状態で積層されていること、
前記取り出し口は、前記ノーズフィット用部材が装着された前記マスク本体の上端部に隣接した位置に、前記袋体の上面で長辺に沿って形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明においては、使い捨てマスクは、口や鼻を覆う略長方形状のマスク本体と、当該マスク本体の短辺側に固着された耳掛け部と、マスク本体の上端部に装着されたノーズフィット用部材とを備え、当該ノーズフィット用部材が同一位置に配置された状態で積層され、また、取り出し口は、ノーズフィット用部材が装着されたマスク本体の上端部に隣接した位置に、袋体の上面で長辺に沿って形成されているので、ノーズフィット用部材が装着されたマスク本体の上端部を指で摘まみ、取り出し口から簡単に取り出すことができ、マスク本体の上端部は口や鼻孔から離間し、衛生上の心配も低減できる。
【0010】
すなわち、ノーズフィット用部材が装着されたマスク本体の上端部は、マスク本体の上端下部より厚く形成され、ノーズフィット用部材によって補強されているので、指で摘まみやすく、また、マスク本体の短辺方向に引き出すので、取り出す時に耳掛け部が引っかかりにくい。そのため、複数の使い捨てマスクを一緒に取り出す恐れも少ない。また、ノーズフィット用部材が装着されたマスク本体の上端部は、装着時に呼吸する口や鼻孔から離間しているので、指で触れても衛生上の心配も少ない。
【0011】
よって、本発明によれば、使い捨てマスクを収容し、取り出し口から簡単かつ衛生的に取り出すことができる使い捨てマスクの包装体を提供することができる。
【0012】
(2)(1)に記載された使い捨てマスクの包装体において、
前記取り出し口は、前記袋体の上面から側面まで形成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明においては、取り出し口は、袋体の上面から側面まで形成されているので、数多く積層された使い捨てマスクに対しても、上方に積層された使い捨てマスクのみならず、下方に積層された使い捨てマスクについても、マスク本体の上端部を指で摘まみやすく、簡単に取り出すことができる。
【0014】
(3)(1)又は(2)に記載された使い捨てマスクの包装体において、
前記取り出し口の外周縁には、前記蓋体がシールし、硬質材料で成形された枠体が接着されていることを特徴とする。
【0015】
本発明においては、取り出し口の外周縁には、蓋体がシールし、硬質材料で成形された枠体が接着されているので、取り出し口が枠体によって補強され、取り出し口に対する蓋体の開閉操作がより簡単になると共に、枠体によって補強された取り出し口と蓋体とのシール性が向上し、収納する使い捨てマスクの衛生度をより一層高めることができる。
【0016】
(4)(3)に記載された使い捨てマスクの包装体において、
前記枠体には、前記蓋体がインテグラルヒンジを介して一体成形され、前記蓋体には、前記枠体の外周縁に係合する係合部が形成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明においては、枠体には、蓋体がインテグラルヒンジを介して一体成形され、蓋体には、枠体の外周縁に係合する係合部が形成されているので、蓋体を枠体と同一の硬質材料で成形でき、蓋体の剛性を高めることができる。そのため、枠体に対する蓋体の開閉操作がより一層簡単になると共に、蓋体とマスク本体との接触を回避できる。その結果、収納する使い捨てマスクをより一層衛生的に保管し、取り出すことができる。
【0018】
(5)(1)又は(2)に記載された使い捨てマスクの包装体の製造方法であって、
前記軟包装材料で形成されたフィルム帯に取り出し口を形成する取り出し口形成工程と、
前記取り出し口形成工程で形成した前記取り出し口の外周縁で、前記フィルム帯の外面側に可撓性材料で形成された蓋体を貼着させる蓋体貼着工程と、
前記蓋体貼着工程で前記蓋体が貼着された前記フィルム帯を幅方向で折り曲げて、前記フィルム帯の内面側に積層された複数枚の前記使い捨てマスクを所定の間隔で挿入するマスク挿入工程と、
前記マスク挿入工程で挿入された前記使い捨てマスクにおける前記マスク本体の上端部に隣接した位置に、前記取り出し口を配置した前記フィルム帯の幅方向端縁同士を接合して筒状袋体を形成する筒状袋体形成工程と、
前記筒状袋体形成工程で形成された前記筒状袋体において、所定の間隔で収納された前記使い捨てマスク同士の中間部で袋体の長手方向端縁を接合し、前記使い捨てマスクを収納した前記袋体を形成する袋体形成工程と、
前記袋体形成工程で形成した前記袋体の長手方向端縁を切断する袋体分離工程とを備えていることを特徴とする。
【0019】
本発明においては、軟包装材料で形成されたフィルム帯に取り出し口を形成する取り出し口形成工程と、取り出し口形成工程で形成した取り出し口の外周縁で、フィルム帯の外面側に可撓性材料で形成された蓋体を貼着させる蓋体貼着工程と、蓋体貼着工程で蓋体が貼着されたフィルム帯を幅方向で折り曲げて、フィルム帯の内面側に積層された複数枚の使い捨てマスクを所定の間隔で挿入するマスク挿入工程と、マスク挿入工程で挿入された使い捨てマスクにおけるマスク本体の上端部に隣接した位置に、取り出し口を配置したフィルム帯の幅方向端縁同士を接合して筒状袋体を形成する筒状袋体形成工程と、筒状袋体形成工程で形成された筒状袋体において、所定の間隔で収納された使い捨てマスク同士の中間部で袋体の長手方向端縁を接合し、使い捨てマスクを収納した袋体を形成する袋体形成工程と、袋体形成工程で形成した袋体の長手方向端縁を切断する袋体分離工程とを備えているので、一つの軟包装材料で形成されたフィルム帯等から使い捨てマスクを収納した使い捨てマスクの包装体を自動的に製造することができる。また、使い捨てマスクの包装体を自動的に製造することによって、収納する使い捨てマスクに対する衛生度を向上させることができる。
【0020】
(6)(3)又は(4)に記載された使い捨てマスクの包装体の製造方法であって、
前記軟包装材料で形成されたフィルム帯に取り出し口を形成する取り出し口形成工程と、
前記取り出し口形成工程で形成した前記取り出し口の外周縁で、前記フィルム帯の外面側に蓋体付き枠体を貼着させる蓋体付き枠体貼着工程と、
前記蓋体付き枠体貼着工程で前記蓋体付き枠体が貼着された前記フィルム帯を幅方向で折り曲げて、前記フィルム帯の内面側に積層された複数枚の前記使い捨てマスクを所定の間隔で挿入するマスク挿入工程と、
前記マスク挿入工程で挿入された前記使い捨てマスクにおける前記マスク本体の上端部に隣接した位置に前記取り出し口を配置した前記フィルム帯の幅方向端縁同士を接合して筒状袋体を形成する筒状袋体形成工程と、
前記筒状袋体形成工程で形成された前記筒状袋体において、所定の間隔で収納された前記使い捨てマスク同士の中間部で袋体の長手方向端縁を接合し、前記使い捨てマスクを収納した前記袋体を形成する袋体形成工程と、
前記袋体形成工程で形成した前記袋体の長手方向端縁を切断する袋体分離工程とを備えていることを特徴とする。
【0021】
本発明においては、軟包装材料で形成されたフィルム帯に取り出し口を形成する取り出し口形成工程と、取り出し口形成工程で形成した取り出し口の外周縁で、フィルム帯の外面側に蓋体付き枠体を貼着させる蓋体付き枠体貼着工程と、蓋体付き枠体貼着工程で蓋体付き枠体が貼着されたフィルム帯を幅方向で折り曲げて、フィルム帯の内面側に積層された複数枚の使い捨てマスクを所定の間隔で挿入するマスク挿入工程と、マスク挿入工程で挿入された使い捨てマスクにおけるマスク本体の上端部に隣接した位置に取り出し口を配置したフィルム帯の幅方向端縁同士を接合して筒状袋体を形成する筒状袋体形成工程と、筒状袋体形成工程で形成された筒状袋体において、所定の間隔で収納された使い捨てマスク同士の中間部で袋体の長手方向端縁を接合し、使い捨てマスクを収納した袋体を形成する袋体形成工程と、袋体形成工程で形成した袋体の長手方向端縁を切断する袋体分離工程とを備えているので、一つの軟包装材料で形成されたフィルム帯等から使い捨てマスクを収納した使い捨てマスクの包装体を自動的に製造することができる。また、使い捨てマスクの包装体を自動的に製造することによって、収納する使い捨てマスクに対する衛生度を向上させることができる。
【0022】
(7)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載された使い捨てマスクの包装体の製造方法であって、
前記軟包装材料で形成されたフィルム帯に取り出し口を形成する取り出し口形成工程と、
前記取り出し口形成工程で形成した前記取り出し口の外周縁で、前記フィルム帯の外面側に蓋体又は蓋体付き枠体を貼着させる蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程と、
前記蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程で前記蓋体又は前記蓋体付き枠体が貼着された前記フィルム帯の内面側に積層された複数枚の前記使い捨てマスクを所定の間隔で挿入するマスク挿入工程と、
前記マスク挿入工程で挿入された前記使い捨てマスクにおける前記マスク本体の上端部に隣接した位置に前記取り出し口を配置した前記フィルム帯を幅方向に折り曲げて、幅方向端縁同士を接合して筒状袋体を形成する筒状袋体形成工程と、
前記筒状袋体形成工程で形成された前記筒状袋体において、所定の間隔で収納された前記使い捨てマスク同士の中間部で袋体の長手方向端縁を接合し、前記使い捨てマスクを収納した前記袋体を形成する袋体形成工程と、
前記袋体形成工程で形成した前記袋体の長手方向端縁を切断する袋体分離工程とを備えていることを特徴とする。
【0023】
本発明においては、軟包装材料で形成されたフィルム帯に取り出し口を形成する取り出し口形成工程と、取り出し口形成工程で形成した取り出し口の外周縁で、フィルム帯の外面側に蓋体又は蓋体付き枠体を貼着させる蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程と、蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程で蓋体又は蓋体付き枠体が貼着されたフィルム帯の内面側に積層された複数枚の使い捨てマスクを所定の間隔で挿入するマスク挿入工程と、マスク挿入工程で挿入された使い捨てマスクにおけるマスク本体の上端部に隣接した位置に取り出し口を配置したフィルム帯を幅方向に折り曲げて、幅方向端縁同士を接合して筒状袋体を形成する筒状袋体形成工程と、筒状袋体形成工程で形成された筒状袋体において、所定の間隔で収納された使い捨てマスク同士の中間部で袋体の長手方向端縁を接合し、使い捨てマスクを収納した袋体を形成する袋体形成工程と、袋体形成工程で形成した袋体の長手方向端縁を切断する袋体分離工程とを備えているので、一つの軟包装材料で形成されたフィルム帯等から使い捨てマスクを収納した使い捨てマスクの包装体を自動的に製造することができる。また、使い捨てマスクの包装体を自動的に製造することによって、収納する使い捨てマスクに対する衛生度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、使い捨てマスクを収容し、取り出し口から簡単かつ衛生的に取り出すことができる使い捨てマスクの包装体及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第1実施例の斜視図である。
図2図1に示す第1実施例の使い捨てマスクの包装体の蓋体を一部剥離した状態の斜視図である。
図3図1に示す第1実施例の使い捨てマスクの包装体の蓋体を剥離した状態の袋体を透視した斜視図である。
図4図3に示すA-A断面図である。
図5】本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第2実施例の要部斜視図である。
図6図5に示すB-B断面図である。
図7】本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第3実施例の斜視図である。
図8図7に示すC-C断面図である。
図9】本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第4実施例の斜視図である。
図10図9に示す第4実施例の使い捨てマスクの包装体の蓋体を一部剥離した状態の斜視図である。
図11】本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第5実施例の要部斜視図である。
図12図11に示すD-D断面図である。
図13】本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第6実施例の要部斜視図である。
図14図13に示すE-E断面図である。
図15図13に示すF-F断面図である。
図16】第1実施例及び第4実施例の使い捨てマスクの包装体の製造方法のフローチャート図である。
図17】第1実施例及び第4実施例の使い捨てマスクの包装体の製造工程の概念図であり、(A)は取り出し口形成工程の概念図を示し、(B)は蓋体貼着工程の概念図を示し、(C)はマスク挿入工程の概念図を示し、(D)は筒状袋体形成工程の概念図を示し、(E)は袋体形成工程の概念図を示し、(F)は袋体分離工程を示す。
図18】第2実施例、第3実施例、第5実施例及び第6実施例の使い捨てマスクの包装体の製造方法のフローチャート図である。
図19】第2実施例、第3実施例、第5実施例及び第6実施例の使い捨てマスクの包装体の製造工程の概念図であり、(A)は取り出し口形成工程の概念図を示し、(B)は蓋体付き枠体貼着工程の概念図を示し、(C)はマスク挿入工程の概念図を示し、(D)は筒状袋体形成工程の概念図を示し、(E)は袋体形成工程の概念図を示し、(F)は袋体分離工程を示す。
図20】第1実施例、第2実施例、第4実施例及び第5実施例の使い捨てマスクの包装体の製造方法のフローチャート図である。
図21】第1実施例、第2実施例、第4実施例及び第5実施例の使い捨てマスクの包装体の製造工程の概念図であり、(A)は取り出し口形成工程の概念図を示し、(B)は蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程の概念図を示し、(C)はマスク挿入工程の概念図を示し、(D)は筒状袋体形成工程の概念図を示し、(E)は袋体形成工程の概念図を示し、(F)は袋体分離工程を示す。
図22】従来の使い捨てマスクの包装体の斜視図である。
図23】特許文献1に開示された衛生マスク包装体の斜視図である。
図24図23に示す衛生マスク包装体の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。具体的には、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の具体例(第1実施例~第5実施例)について説明する。その後、各使い捨てマスクの包装体の製造方法における製造工程を説明する。
【0027】
<本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の具体例>
(第1実施例)
まず、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第1実施例について、図1図4を用いて説明する。図1に、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第1実施例の斜視図を示す。図2に、図1に示す第1実施例の使い捨てマスクの包装体の蓋体を一部剥離した状態の斜視図を示す。図3に、図1に示す第1実施例の使い捨てマスクの包装体の蓋体を剥離した状態の袋体を透視した斜視図を示す。図4に、図3に示すA-A断面図を示す。
【0028】
図1図4に示すように、第1実施例の使い捨てマスクの包装体10は、フィルム状の軟包装材料で形成された略直方体状の袋体1と、当該袋体1の上面11に形成された取り出し口12をシールする蓋体3とを備え、袋体1の中に積層した複数枚の使い捨てマスク2を収納すると共に、取り出し口12から使い捨てマスク2を取り出し可能に形成された使い捨てマスクの包装体10である。
【0029】
ここで、袋体1を形成するフィルム状の軟包装材料は、例えば、袋体1の外面側にポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを配置し、その内面側にアルミ箔等を貼り合わせた複合フィルム等で形成されている。袋体1は、略直方体状に形成され、該袋体1の上面11を形成する長方形の長辺111で略角筒状に折り曲げられ、上面11と側面13と下面14と端面15とを備えている。また、袋体1は、端面15の長手方向端部で短辺151、152同士が熱圧着等によって封止され、下面14の幅方向中央部で長辺141同士が熱圧着等によって封止されている。一方の端面15の封止された短辺151には、展示用等に用いる吊り孔153が形成されている。なお、袋体1の上面11には、取り出し口12をシールする蓋体3の上から封印用シール(「バージンシール」とも言う)34が貼付されている。
【0030】
また、収納する使い捨てマスク2は、口や鼻を覆う略長方形状のマスク本体21と、当該マスク本体21の短辺側に固着された耳掛け部22と、マスク本体21の上端部211に装着されたノーズフィット用部材23とを備え、当該ノーズフィット用部材23が同一位置に配置された状態で積層されている。ここでは、ノーズフィット用部材23は、鼻の形状に沿って変形できる針金状の部材(ノーズワイヤ)であるが、必ずしも針金状に限らず、板状の部材等で形成しても良い。なお、マスク本体21は、不織布で形成され、中央部213には幅方向で折り重ねられた襞部が形成されている。
【0031】
また、取り出し口12は、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211に隣接した位置に、袋体1の上面11で長辺111に沿って形成されている。取り出し口12は、一辺が長辺111に沿って形成された略長方形状の貫通孔に形成されている。なお、取り出し口12は、ノーズフィット用部材23の長手方向外方まで延設され、取り出し口12における長手方向端部12aの孔形状は、中間部より幅広形状に形成されていることが好ましい。また、取り出し口12は、略長方形状の貫通孔に限らず、ミシン目状に切断された略長方形状の貫通予定孔であっても良い。この場合、貫通予定孔の内側の袋体フィルムは、例えば、蓋体3と接着されていて、蓋体3を開封したときに貫通予定孔のミシン目が破断されて、取り出し口12が貫通孔に形成されても良い。
【0032】
また、蓋体3は、可撓性のシート材料で形成され、蓋体3の一端には、蓋体3を袋体1から剥がす際に摘まむ摘み部33が形成されている。摘み部33を除く蓋体3の外周縁には、取り出し口12の外周縁121に着脱可能に貼着される貼着剤3aが塗布されている。貼着剤3aには、例えば、アクリル系の糊剤、可塑剤を含んだポリ塩化ビニル組成物等からなる感圧接着剤(PSA)を用いることができる。ここでは、蓋体3の開封方向は、袋体1の長辺方向であるが、短辺方向でも良い。
【0033】
第1実施例の使い捨てマスクの包装体10は、上記構成を有するので、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211を指で摘まみ、取り出し口12から簡単に取り出すことができ、マスク本体21の上端部211は口や鼻孔から離間し、衛生上の心配も低減できる。
【0034】
すなわち、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211は、マスク本体21の上端下部212より厚く形成され、ノーズフィット用部材23によって補強されているので、指で摘まみやすく、また、マスク本体21の短辺方向に引き出すので、取り出す時に耳掛け部22が引っかかりにくい。そのため、複数枚の使い捨てマスク2を一緒に取り出す恐れも少ない。また、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211は、装着時に呼吸する口や鼻孔から離間しているので、指で触れても衛生上の心配も少ない。
【0035】
よって、本実施形態によれば、使い捨てマスク2を収容し、取り出し口12から簡単かつ衛生的に取り出すことができる使い捨てマスクの包装体10を提供することができる。
【0036】
(第2実施例)
次に、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第2実施例について、図5図6を用いて説明する。図5に、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第2実施例の要部斜視図を示す。図6に、図5に示すB-B断面図を示す。ここでは、第2実施例の使い捨てマスクの包装体10Bに特有の構成を説明し、上述した第1実施例の使い捨てマスクの包装体10と共通する構成については、共通の符号を付して原則としてその説明を割愛する。
【0037】
図5図6に示すように、第2実施例の使い捨てマスクの包装体10Bでは、取り出し口12Bは、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211に隣接した位置に、袋体1の上面11で長辺111に沿って形成されていると共に、取り出し口12Bの外周縁121Bには、蓋体3Bがシールし、硬質材料で成形された枠体4Bが接着されている。蓋体3Bは、枠体4Bに着脱可能に貼着されている。蓋体3Bは、可撓性のシート材料で形成され、蓋体3Bの一端には、蓋体3Bを枠体4Bから剥がす際に摘まむ摘み部33Bが形成されている。蓋体3の開封方向は、袋体1の長辺方向であるが、短辺方向でも良い。枠体4Bは、蓋体3Bが貼着された蓋体付き枠体5Bとして、取り出し口12Bの外周縁121Bに接着されている。
【0038】
ここで、枠体4Bは、例えば、ポリプロピレン(PP)等の熱可塑性樹脂材料で長方形状の平坦な板状体に形成されている。また、枠体4Bには、袋体1の上面11で長辺111に沿って形成された取り出し口12Bと略同一形状の貫通孔が形成されている。なお、取り出し口12Bは、一辺が長辺111に沿って形成された略長方形状の貫通孔に形成されている。ただし、取り出し口12Bは、略長方形状の貫通孔に限らず、ミシン目状に切断された略長方形状の貫通予定孔であっても良い。この場合、貫通予定孔の内側フィルムは、例えば、蓋体3Bを開封した後に貫通予定孔のミシン目を破断することによって、取り出し口12Bが貫通孔に形成されても良い。
【0039】
第2実施例の使い捨てマスクの包装体10Bは、上記構成を有するので、取り出し口12Bが枠体4Bによって補強され、取り出し口12Bに対する蓋体3Bの開閉操作がより簡単になると共に、枠体4Bによって補強された取り出し口12Bと蓋体3Bとのシール性が向上し、収納する使い捨てマスク2の衛生度をより一層高めることができる。
【0040】
(第3実施例)
次に、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第3実施例について、図7図8を用いて説明する。図7に、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第3実施例の斜視図を示す。図8に、図7に示すC-C断面図を示す。ここでは、第3実施例の使い捨てマスクの包装体10Cに特有の構成を説明し、上述した第1実施例の使い捨てマスクの包装体10と共通する構成については、共通の符号を付して原則としてその説明を割愛する。
【0041】
図7図8に示すように、第3実施例の使い捨てマスクの包装体10Cでは、取り出し口12Cは、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211に隣接した位置に、袋体1の上面11で長辺111に沿って形成されていると共に、取り出し口12Cの外周縁121Cには、蓋体3Cがシールし、硬質材料で成形された枠体4Cが接着されている。さらに、枠体4Cには、蓋体3Cがインテグラルヒンジ42Cを介して一体成形されている。枠体4Cは、蓋体3Cがインテグラルヒンジ42Cを介して連結された蓋体付き枠体5Cとして、取り出し口12Cの外周縁121Cに接着されている。
【0042】
ここで、枠体4Cは、例えば、ポリプロピレン(PP)等の熱可塑性樹脂材料で略長方形状に形成され、平坦な板体の外周縁に起立する縦壁41Cを備えている。また、枠体4Cには、袋体1の上面11で長辺111に沿って形成された取り出し口12Cと略同一形状の貫通孔が形成されている。また、枠体4Cの一方の長辺側の縦壁41Cには、蓋体3Cの外縁と連結されたインテグラルヒンジ42Cが形成されている。蓋体3Cのインテグラルヒンジ42Cより内側の外周縁には、側壁32Cが形成され、インテグラルヒンジ42Cと対向する側壁32Cには、枠体4Cの縦壁41Cの係止部と着脱可能に形成された係合部31Cを備えている。また、蓋体3Cには、係合部31Cの外方に延びる摘み部33Cを備えている。
【0043】
なお、取り出し口12Cは、一辺が長辺111に沿って形成された略長方形状の貫通孔に形成されている。ただし、取り出し口12Cは、略長方形状の貫通孔に限らず、ミシン目状に切断された略長方形状の貫通予定孔であっても良い。この場合、貫通予定孔の内側フィルムは、例えば、蓋体3Cを開封した後に貫通予定孔のミシン目を破断することによって、取り出し口12Cが貫通孔に形成されても良い。
【0044】
第3実施例の使い捨てマスクの包装体10Cは、上記構成を有するので、取り出し口12Cが枠体4Cによって補強され、取り出し口12Cに対する蓋体3Cの開閉操作がより簡単になると共に、枠体4Cによって補強された取り出し口12Cと蓋体3Cとのシール性が向上し、収納する使い捨てマスク2の衛生度をより一層高めることができる。また、蓋体3Cを枠体4Cと同一の硬質材料で成形でき、蓋体3Cの剛性を高めることができる。そのため、取り出し口12Cに対する蓋体3Cの開閉操作がより一層簡単になると共に、蓋体3Cとマスク本体21との接触を回避できる。その結果、収納する使い捨てマスク2をより一層衛生的に保管し、取り出すことができる。
【0045】
(第4実施例)
次に、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第4実施例について、図9図10を用いて説明する。図9に、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第4実施例の斜視図を示す。図10に、図9に示す第4実施例の使い捨てマスクの包装体の蓋体を一部剥離した状態の斜視図を示す。ここでは、第4実施例の使い捨てマスクの包装体10Dに特有の構成を説明し、上述した第1実施例の使い捨てマスクの包装体10と共通する構成については、共通の符号を付して原則としてその説明を割愛する。
【0046】
図9図10に示すように、第4実施例の使い捨てマスクの包装体10Dでは、取り出し口12Dは、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211に隣接した位置に、袋体1の上面11で長辺111に沿って形成されていると共に、取り出し口12Dは、袋体1の上面11から側面13まで形成されている。
【0047】
ここで、取り出し口12Dは、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211に隣接した位置に、袋体1の上面11及び側面13に長辺111に沿って形成されている。取り出し口12Dは、上面11及び側面13にL字状に屈曲した略長方形状の貫通孔として形成されている。なお、取り出し口12Dは、ノーズフィット用部材23の長手方向外方まで延設され、取り出し口12Dにおける長手方向端部12Daの孔形状は、中間部より幅広形状に形成されていることが好ましい。また、取り出し口12Dは、略長方形状の貫通孔に限らず、ミシン目状に切断された略長方形状の貫通予定孔であっても良い。この場合、貫通予定孔の内側の袋体フィルムは、例えば、蓋体3Dと接着されていて、蓋体3Dを開封したときに貫通予定孔のミシン目が破断されて、取り出し口12Dが貫通孔に形成されても良い。
【0048】
また、蓋体3Dは、可撓性のシート材料で形成され、蓋体3Dの一端には、蓋体3Dを袋体1から剥がす際に摘まむ摘み部33Dが形成されている。摘み部33Dを除く蓋体3Dの外周縁には、取り出し口12Dの外周縁121Dに着脱可能に貼着される貼着剤3Daが塗布されている。貼着剤3Daには、例えば、アクリル系の糊剤、可塑剤を含んだポリ塩化ビニル組成物等からなる感圧接着剤(PSA)を用いることができる。ここでは、蓋体3Dの開封方向は、袋体1の長辺方向であるが、短辺方向でも良い。
【0049】
第4実施例の使い捨てマスクの包装体10Dは、上記構成を有するので、数多く積層された使い捨てマスク2に対しても、上方に積層された使い捨てマスク2のみならず、下方に積層された使い捨てマスク2についても、マスク本体21の上端部211を指で摘まみやすく、簡単に取り出すことができる。
【0050】
(第5実施例)
次に、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第5実施例について、図11図12を用いて説明する。図11に、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第5実施例の要部斜視図を示す。図12に、図11に示すD-D断面図を示す。ここでは、第5実施例の使い捨てマスクの包装体10Eに特有の構成を説明し、上述した第1実施例の使い捨てマスクの包装体10と共通する構成については、共通の符号を付して原則としてその説明を割愛する。
【0051】
図11図12に示すように、第5実施例の使い捨てマスクの包装体10Eでは、取り出し口12Eは、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211に隣接した位置に、袋体1の上面11で長辺111に沿って形成されていると共に、取り出し口12Eは、袋体1の上面11から側面13まで形成されている。取り出し口12Eの外周縁121Eには、蓋体3Eがシールし、硬質材料で成形された枠体4Eが接着されている。枠体4Eには、袋体1の上面11と側面13との折り曲げ部に対応して、折り曲げ可能に形成された薄肉部41Eを備えている。枠体4Eは、平坦な断面の板状体から薄肉部41Eで略L字状に折れ曲がった断面の板状体に変形でき、蓋体3Eが貼着された蓋体付き枠体5Eとして、取り出し口12Eの外周縁121Eに接着されている。
【0052】
ここで、取り出し口12Eは、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211に隣接した位置に、袋体1の上面11及び側面13に長辺111に沿って形成されている。取り出し口12Eは、L字状に屈曲した略長方形状の貫通孔として形成されている。ただし、取り出し口12Eは、略長方形状の貫通孔に限らず、ミシン目状に切断された略長方形状の貫通予定孔であっても良い。この場合、貫通予定孔の内側フィルムは、例えば、蓋体3Eを開封した後に貫通予定孔のミシン目が破断することによって、取り出し口12Eが貫通孔に形成される。
【0053】
また、蓋体3Eは、可撓性のシート材料で形成され、蓋体3Eの一端には、蓋体3Eを枠体4Eから剥がす際に摘まむ摘み部33Eが形成されている。摘み部33Eを除く蓋体3Eの外周縁には、枠体4Eに着脱可能に貼着される貼着剤3Eaが塗布されている。貼着剤3Eaには、例えば、アクリル系の糊剤、可塑剤を含んだポリ塩化ビニル組成物等からなる感圧接着剤(PSA)を用いることができる。ここでは、蓋体3Eの開封方向は、袋体1の短辺方向であるが、長辺方向でも良い。
【0054】
第5実施例の使い捨てマスクの包装体10Eは、上記構成を有するので、数多く積層された使い捨てマスク2に対しても、上方に積層された使い捨てマスク2のみならず、下方に積層された使い捨てマスク2についても、マスク本体21の上端部211を指で摘まみやすく、簡単に取り出すことができる。また、取り出し口12Eが枠体4Eによって補強され、取り出し口12Eに対する蓋体3Eの開閉操作がより簡単になると共に、枠体4Eによって補強された取り出し口12Eと蓋体3Eとのシール性が向上し、収納する使い捨てマスク2の衛生度をより一層高めることができる。
【0055】
(第6実施例)
次に、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第6実施例について、図13図15を用いて説明する。図13に、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第6実施例の要部斜視図を示す。図14に、図13に示すE-E断面図を示す。図15に、図13に示すF-F断面図を示す。ここでは、第6実施例の使い捨てマスクの包装体10Fに特有の構成を説明し、上述した第1実施例の使い捨てマスクの包装体10と共通する構成については、共通の符号を付して原則としてその説明を割愛する。
【0056】
図13図15に示すように、第6実施例の使い捨てマスクの包装体10Fでは、取り出し口12Fは、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211に隣接した位置に、袋体1の上面11で長辺111に沿って形成されていると共に、取り出し口12Fは、袋体1の上面11から側面13まで形成されている。取り出し口12Fの外周縁121Fには、蓋体3Fがシールし、硬質材料で成形された枠体4Fが接着されている。さらに、枠体4Fには、蓋体3Fがインテグラルヒンジ42Fを介して一体成形されている。枠体4Fは、略L字状に折れ曲がった断面で略長方形状に形成され、蓋体3Fがインテグラルヒンジ42Fによって連結された蓋体付き枠体5Fとして、取り出し口12Fの外周縁121Fに接着されている。
【0057】
ここで、枠体4Fは、例えば、ポリプロピレン(PP)等の熱可塑性樹脂材料で形成され、外周縁に内外で略平行に起立する縦壁411F、412Fを備えている。また、枠体4Fには、袋体1の上面11及び側面13で長辺111に沿って形成された取り出し口12Fと略同一形状の貫通孔が形成されている。また、枠体4Fの外方の長辺側の縦壁412Fには、蓋体3Fの外縁と連結されたインテグラルヒンジ42Fが形成されている。蓋体3Fのインテグラルヒンジ42Fより内側の外周縁には、側壁32Fが形成され、当該側壁32Fには、枠体4Fの縦壁411Fの係止部と着脱可能に形成された係合部31Fを備えている。また、蓋体3Fには、係合部31Fの外方に延びる摘み部33Fを備えている。
【0058】
なお、取り出し口12Fは、一辺が長辺111に沿って形成された略長方形状の貫通孔に形成されている。ただし、取り出し口12Fは、略長方形状の貫通孔に限らず、ミシン目状に切断された略長方形状の貫通予定孔であっても良い。この場合、貫通予定孔の内側フィルムは、例えば、蓋体3Fを開封した後に貫通予定孔のミシン目を破断することによって、取り出し口12Fが貫通孔に形成される。
【0059】
第6実施例の使い捨てマスクの包装体10Fは、上記構成を有するので、数多く積層された使い捨てマスク2に対しても、上方に積層された使い捨てマスク2のみならず、下方に積層された使い捨てマスク2についても、マスク本体21の上端部211を指で摘まみやすく、簡単に取り出すことができる。また、取り出し口12Fが枠体4Fによって補強され、取り出し口12Fに対する蓋体3Fの開閉操作がより簡単になると共に、枠体4Fによって補強された取り出し口12Fと蓋体3Fとのシール性が向上し、収納する使い捨てマスク2の衛生度をより一層高めることができる。また、蓋体3Fを枠体4Fと同一の硬質材料で成形でき、蓋体3Fの剛性を高めることができる。そのため、取り出し口12Fに対する蓋体3Fの開閉操作がより一層簡単になると共に、蓋体3Fとマスク本体21との接触を回避できる。その結果、収納する使い捨てマスク2をより一層衛生的に保管し、取り出すことができる。
【0060】
<本他の実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の製造方法>
(第1、第4実施例の製造方法)
次に、本他の実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第1実施例及び第4実施例の製造方法について、図16図17を用いて説明する。図16に、第1実施例及び第4実施例の使い捨てマスクの包装体の製造方法のフローチャート図を示す。図17に、第1実施例及び第4実施例の使い捨てマスクの包装体の製造工程の概念図であり、(A)は取り出し口形成工程の概念図を示し、(B)は蓋体貼着工程の概念図を示し、(C)はマスク挿入工程の概念図を示し、(D)は筒状袋体形成工程の概念図を示し、(E)は袋体形成工程の概念図を示し、(F)は袋体分離工程を示す。
【0061】
図16図17に示すように、本他の実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第1実施例及び第4実施例の製造方法では、軟包装材料で形成されたフィルム帯Wに取り出し口12、12Dを形成する取り出し口形成工程S1と、取り出し口形成工程S1で形成した取り出し口12、12Dの外周縁で、フィルム帯Wの外面W1側に可撓性材料で形成された蓋体3、3Dを貼着させる蓋体貼着工程S2と、蓋体貼着工程S2で蓋体3、3Dが貼着されたフィルム帯Wを幅方向で折り曲げて、フィルム帯Wの内面W2側に積層された複数枚の使い捨てマスク2を所定の間隔で挿入するマスク挿入工程S3と、マスク挿入工程S3で挿入された使い捨てマスク2におけるマスク本体21の上端部211に隣接した位置に取り出し口12、12Dを配置したフィルム帯Wの幅方向端縁W3同士を接合して筒状袋体THを形成する筒状袋体形成工程S4と、筒状袋体形成工程S4で形成された筒状袋体THにおいて、所定の間隔で収納された使い捨てマスク2同士の中間部で袋体TH1の長手方向端縁W4を接合し、使い捨てマスク2を収納した袋体TH1を形成する袋体形成工程S5と、袋体形成工程S5で形成した袋体TH1の長手方向端縁W4を切断する袋体分離工程S6とを備えている。
【0062】
ここで、図17(A)に示すように、取り出し口形成工程S1では、ロール状に捲回されたフィルム帯Wは、所定の幅で形成され、長手方向に送り出される。フィルム帯Wには、取り出し口12、12Dが所定の間隔で形成される。また、図17(B)に示すように、蓋体貼着工程S2では、例えば、蓋体3、3Dを貼付したテープ紙(図示しない)から剥離し、剥離した蓋体3、3Dを1枚ずつ取り出し口12、12Dの外周縁に貼着する。図17(C)に示すように、マスク挿入工程S3では、ノーズフィット用部材23が同一位置に配置された状態で積層された使い捨てマスク2を、幅方向で折り曲げたフィルム帯Wの内面W2側に、フィルム帯Wの送り方向と直交する方向から挿入する。図17(D)に示すように、筒状袋体形成工程S4では、筒状袋体THを形成するため、熱圧着等によってフィルム帯Wの幅方向端縁W3同士を接合する。図17(E)に示すように、袋体形成工程S5では、使い捨てマスク2を収納した袋体TH1を形成するため、熱圧着等によって使い捨てマスク2同士の中間部で袋体TH1の長手方向端縁W4を接合する。図17(F)に示すように、袋体TH1の長手方向端縁W4を切断する方法は、レーザー切断法でも金型切断法でも良い。
【0063】
本他の実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第1実施例及び第4実施例の製造方法は、上記構成を備えているので、一つの軟包装材料で形成されたフィルム帯W等から使い捨てマスク2を収納した使い捨てマスクの包装体10、10Dを自動的に製造することができる。また、使い捨てマスクの包装体10、10Dを自動的に製造することによって、収納する使い捨てマスク2に対する衛生度を向上させることができる。
【0064】
(第2、第3、第5及び第6実施例の製造方法)
次に、本他の実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第2実施例、第3実施例、第5実施例及び第6実施例の製造方法について、図18図19を用いて説明する。図18に、第2実施例、第3実施例、第5実施例及び第6実施例の使い捨てマスクの包装体の製造方法のフローチャート図を示す。図19に、第2実施例、第3実施例、第5実施例及び第6実施例の使い捨てマスクの包装体の製造工程の概念図であり、(A)は取り出し口形成工程の概念図を示し、(B)は蓋体付き枠体貼着工程の概念図を示し、(C)はマスク挿入工程の概念図を示し、(D)は筒状袋体形成工程の概念図を示し、(E)は袋体形成工程の概念図を示し、(F)は袋体分離工程を示す。
【0065】
図18図19に示すように、本他の実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第2実施例、第3実施例、第5実施例及び第6実施例の製造方法では、軟包装材料で形成されたフィルム帯Wに取り出し口12B、12C、12E、12Fを形成する取り出し口形成工程T1と、取り出し口形成工程T1で形成した取り出し口12B、12C、12E、12Fの外周縁121B、121C、121E、121Fで、フィルム帯Wの外面W1側に蓋体付き枠体5B、5C、5E、5Fを貼着させる蓋体付き枠体貼着工程T2と、蓋体付き枠体貼着工程T2で蓋体付き枠体5B、5C、5E、5Fが貼着されたフィルム帯Wを幅方向で折り曲げて、フィルム帯Wの内面W2側に積層された複数枚の使い捨てマスク2を所定の間隔で挿入するマスク挿入工程T3と、マスク挿入工程T3で挿入された使い捨てマスク2におけるマスク本体21の上端部211に隣接した位置に取り出し口12B、12C、12E、12Fを配置したフィルム帯Wの幅方向端縁W3同士を接合して筒状袋体THを形成する筒状袋体形成工程T4と、筒状袋体形成工程T4で形成された筒状袋体THにおいて、所定の間隔で収納された使い捨てマスク2同士の中間部で袋体TH1の長手方向端縁W4を接合し、使い捨てマスク2を収納した袋体TH1を形成する袋体形成工程T5と、袋体形成工程T5で形成した袋体TH1の長手方向端縁W4を切断する袋体分離工程T6とを備えている。
【0066】
ここで、図19(A)に示すように、取り出し口形成工程T1では、ロール状に捲回されたフィルム帯Wは、所定の幅で形成され、長手方向に送り出される。フィルム帯Wには、取り出し口12B、12C、12E、12Fが所定の間隔で形成される。また、図19(B)に示すように、蓋体付き枠体貼着工程T2では、例えば、蓋体3B、3Eを枠体4B、4Eに貼着した蓋体付き枠体5B、5Eを形成した後、又は、蓋体3C、3Fを枠体4C、4Fと一体成形して蓋体付き枠体5C、5Fを形成した後に、フィルム帯Wの外面W1側に蓋体付き枠体5B、5C、5E、5Fを接着させる。なお、第2実施例と第5実施例の蓋体付き枠体5B、5Eは、平坦な状態でフィルム帯Wの外面W1側に接着させることができる。図19(C)に示すように、マスク挿入工程T3では、ノーズフィット用部材23が同一位置に配置された状態で積層された使い捨てマスク2を、幅方向で折り曲げたフィルム帯Wの内面W2側に、フィルム帯Wの送り方向と直交する方向から挿入する。図19(D)に示すように、筒状袋体形成工程T4では、筒状袋体THを形成するため、熱圧着等によってフィルム帯Wの幅方向端縁W3同士を接合する。図19(E)に示すように、袋体形成工程T5では、使い捨てマスク2を収納した袋体TH1を形成するため、熱圧着等によって使い捨てマスク2同士の中間部で袋体TH1の長手方向端縁W4を接合する。図19(F)に示すように、袋体TH1の長手方向端縁W4を切断する方法は、レーザー切断法でも金型切断法でも良い。
【0067】
本他の実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第2実施例、第3実施例、第5実施例及び第6実施例の製造方法は、上記構成を備えているので、一つの軟包装材料で形成されたフィルム帯W等から使い捨てマスク2を収納した使い捨てマスクの包装体10B、10C、10E、10Fを自動的に製造することができる。また、使い捨てマスクの包装体10B、10C、10E、10Fを自動的に製造することによって、収納する使い捨てマスク2に対する衛生度を向上させることができる。
【0068】
(第1、第2、第4及び第5実施例の製造方法)
次に、本他の実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第1実施例、第2実施例、第4実施例及び第5実施例の製造方法について、図20図21を用いて説明する。図20に、第1実施例、第2実施例、第4実施例及び第5実施例の使い捨てマスクの包装体の製造方法のフローチャート図を示す。図21に、第1実施例、第2実施例、第4実施例及び第5実施例の使い捨てマスクの包装体の製造工程の概念図であり、(A)は取り出し口形成工程の概念図を示し、(B)は蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程の概念図を示し、(C)はマスク挿入工程の概念図を示し、(D)は筒状袋体形成工程の概念図を示し、(E)は袋体形成工程の概念図を示し、(F)は袋体分離工程を示す。
【0069】
図20図21に示すように、本他の実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第1実施例、第2実施例、第4実施例及び第5実施例の製造方法では、軟包装材料で形成されたフィルム帯Wに取り出し口12、12B、12D、12Eを形成する取り出し口形成工程U1と、取り出し口形成工程U1で形成した取り出し口12、12B、12D、12Eの外周縁121、121B、121D、121Eで、フィルム帯Wの外面W1側に蓋体3、3B、3D、3E又は蓋体付き枠体5、5B、5D、5Eを貼着させる蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程U2と、蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程U2で蓋体3、3B、3D、3E又は蓋体付き枠体5、5B、5D、5Eが貼着されたフィルム帯Wの内面W2側に積層された複数枚の使い捨てマスク2を所定の間隔で挿入するマスク挿入工程U3と、マスク挿入工程U3で挿入された使い捨てマスク2におけるマスク本体21の上端部211に隣接した位置に取り出し口12、12B、12D、12Eを配置したフィルム帯Wを幅方向に折り曲げて、幅方向端縁W3同士を接合して筒状袋体THを形成する筒状袋体形成工程U4と、筒状袋体形成工程U4で形成された筒状袋体THにおいて、所定の間隔で収納された使い捨てマスク2同士の中間部で袋体TH1の長手方向端縁W4を接合し、使い捨てマスク2を収納した袋体TH1を形成する袋体形成工程U5と、袋体形成工程U5で形成した袋体TH1の長手方向端縁W4を切断する袋体分離工程U6とを備えている。
【0070】
ここで、図21(A)に示すように、取り出し口形成工程U1では、ロール状に捲回されたフィルム帯Wは、所定の幅で形成され、長手方向に送り出される。フィルム帯Wには、取り出し口12、12B、12D、12Eが所定の間隔で形成される。また、図21(B)に示すように、蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程U2では、例えば、蓋体3、3B、3D、3Eを枠体4、4B、4D、4Eに貼着した蓋体付き枠体5、5B、5D、5Eを形成した後、フィルム帯Wの外面W1側に蓋体付き枠体5、5B、5D、5Eを接着させる。なお、第2実施例と第5実施例の蓋体付き枠体5B、5Eは、平坦な状態でフィルム帯Wの外面W1側に接着させることができる。図21(C)に示すように、マスク挿入工程U3では、ノーズフィット用部材23が同一位置に配置された状態で積層された使い捨てマスク2を、平面状のフィルム帯Wの内面W2側に、フィルム帯Wの送り方向と同一の方向から挿入する。図21(D)に示すように、筒状袋体形成工程U4では、筒状袋体THを形成するため、フィルム帯Wを幅方向に折り曲げて、熱圧着等によってフィルム帯Wの幅方向端縁W3同士を接合する。図21(E)に示すように、袋体形成工程U5では、使い捨てマスク2を収納した袋体TH1を形成するため、熱圧着等によって使い捨てマスク2同士の中間部で袋体TH1の長手方向端縁W4を接合する。図21(F)に示すように、袋体TH1の長手方向端縁W4を切断する方法は、レーザー切断法でも金型切断法でも良い。
【0071】
本他の実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の第1実施例、第2実施例、第4実施例及び第5実施例の製造方法は、上記構成を備えているので、一つの軟包装材料で形成されたフィルム帯W等から使い捨てマスク2を収納した使い捨てマスクの包装体10、10B、10D、10Eを自動的に製造することができる。また、使い捨てマスクの包装体10、10B、10D、10Eを自動的に製造することによって、収納する使い捨てマスク2に対する衛生度を向上させることができる。
【0072】
<作用効果>
以上、詳細に説明した本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体10、10B、10C、10D、10E、10Fによれば、使い捨てマスク2は、口や鼻を覆う略長方形状のマスク本体21と、当該マスク本体21の短辺側に固着された耳掛け部22と、マスク本体21の上端部211に装着されたノーズフィット用部材23とを備え、当該ノーズフィット用部材23が同一位置に配置された状態で積層され、また、取り出し口12、12B、12C、12D、12E、12Fは、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211に隣接した位置に、袋体1の上面11で長辺111に沿って形成されているので、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211を指で摘まみ、取り出し口12、12B、12C、12D、12E、12Fから簡単に取り出すことができ、マスク本体21の上端部211は口や鼻孔から離間し、衛生上の心配も低減できる。
【0073】
すなわち、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211は、マスク本体21の上端下部212より厚く形成され、ノーズフィット用部材23によって補強されているので、指で摘まみやすく、また、マスク本体21の短辺方向に引き出すので、取り出す時に耳掛け部22が引っかかりにくい。そのため、複数の使い捨てマスク2を一緒に取り出す恐れも少ない。また、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211は、装着時に呼吸する口や鼻孔から離間しているので、指で触れても衛生上の心配も少ない。
【0074】
よって、本実施形態によれば、使い捨てマスク2を収容し、取り出し口12、12B、12C、12D、12E、12Fから簡単かつ衛生的に取り出すことができる使い捨てマスクの包装体10、10B、10C、10D、10E、10Fを提供することができる。
【0075】
また、本実施形態によれば、取り出し口12D、12E、12Fは、袋体1の上面11から側面13まで形成されているので、数多く積層された使い捨てマスク2に対しても、上方に積層された使い捨てマスク2のみならず、下方に積層された使い捨てマスク2についても、マスク本体21の上端部211を指で摘まみやすく、簡単に取り出すことができる。
【0076】
また、本実施形態によれば、取り出し口12B、12C、12E、12Fの外周縁121B、121C、121E、121Fには、蓋体3B、3C、3E、3Fがシールし、硬質材料で成形された枠体4B、4C、4E、4Fが接着されているので、取り出し口12B、12C、12E、12Fが枠体4B、4C、4E、4Fによって補強され、取り出し口12B、12C、12E、12Fに対する蓋体3B、3C、3E、3Fの開閉操作がより簡単になると共に、枠体4B、4C、4E、4Fによって補強された取り出し口12B、12C、12E、12Fと蓋体3B、3C、3E、3Fとのシール性が向上し、収納する使い捨てマスク2の衛生度をより一層高めることができる。
【0077】
また、本実施形態によれば、枠体4C、4Fには、蓋体3C、3Fがインテグラルヒンジ42C、42Fを介して一体成形され、蓋体3C、3Fには、枠体4C、4Fの外周縁に係合する係合部31C、31Fが形成されているので、蓋体3C、3Fを枠体4C、4Fと同一の硬質材料で成形でき、蓋体3C、3Fの剛性を高めることができる。そのため、枠体4C、4Fに対する蓋体3C、3Fの開閉操作がより一層簡単になると共に、蓋体3C、3Fとマスク本体21との接触を回避できる。その結果、収納する使い捨てマスク2をより一層衛生的に保管し、取り出すことができる。
【0078】
また、他の実施形態に係る使い捨てマスクの包装体の製造方法によれば、軟包装材料で形成されたフィルム帯Wに取り出し口12、12Dを形成する取り出し口形成工程S1と、取り出し口形成工程S1で形成した取り出し口12、12Dの外周縁で、フィルム帯Wの外面W1側に可撓性材料で形成された蓋体3、3Dを貼着させる蓋体貼着工程S2と、蓋体貼着工程S2で蓋体3、3Dが貼着されたフィルム帯Wを幅方向で折り曲げて、フィルム帯Wの内面W2側に積層された複数枚の使い捨てマスク2を所定の間隔で挿入するマスク挿入工程S3と、マスク挿入工程S3で挿入された使い捨てマスク2におけるマスク本体21の上端部211に隣接した位置に、取り出し口12、12Dを配置したフィルム帯Wの幅方向端縁W3同士を接合して筒状袋体THを形成する筒状袋体形成工程S4と、筒状袋体形成工程S4で形成された筒状袋体THにおいて、所定の間隔で収納された使い捨てマスク2同士の中間部で袋体TH1の長手方向端縁W4を接合し、使い捨てマスク2を収納した袋体TH1を形成する袋体形成工程S5と、袋体形成工程S5で形成した袋体TH1の長手方向端縁W4を切断する袋体分離工程S6とを備えているので、一つの軟包装材料で形成されたフィルム帯W等から使い捨てマスク2を収納した使い捨てマスクの包装体10、10Dを自動的に製造することができる。また、使い捨てマスクの包装体10、10Dを自動的に製造することによって、収納する使い捨てマスク2に対する衛生度を向上させることができる。
【0079】
また、本他の実施形態によれば、軟包装材料で形成されたフィルム帯Wに取り出し口12B、12C、12E、12Fを形成する取り出し口形成工程T1と、取り出し口形成工程T1で形成した取り出し口12B、12C、12E、12Fの外周縁121B、121C、121E、121Fで、フィルム帯Wの外面W1側に蓋体付き枠体5B、5C、5E、5Fを貼着させる蓋体付き枠体貼着工程T2と、蓋体付き枠体貼着工程T2で蓋体付き枠体5B、5C、5E、5Fが貼着されたフィルム帯Wを幅方向で折り曲げて、フィルム帯Wの内面W2側に積層された複数枚の使い捨てマスク2を所定の間隔で挿入するマスク挿入工程T3と、マスク挿入工程T3で挿入された使い捨てマスク2におけるマスク本体21の上端部211に隣接した位置に取り出し口12B、12C、12E、12Fを配置したフィルム帯Wの幅方向端縁W3同士を接合して筒状袋体THを形成する筒状袋体形成工程T4と、筒状袋体形成工程T4で形成された筒状袋体THにおいて、所定の間隔で収納された使い捨てマスク2同士の中間部で袋体TH1の長手方向端縁W4を接合し、使い捨てマスク2を収納した袋体TH1を形成する袋体形成工程T5と、袋体形成工程T5で形成した袋体TH1の長手方向端縁W4を切断する袋体分離工程T6とを備えているので、一つの軟包装材料で形成されたフィルム帯W等から使い捨てマスク2を収納した使い捨てマスクの包装体10B、10C、10E、10Fを自動的に製造することができる。また、使い捨てマスクの包装体10B、10C、10E、10Fを自動的に製造することによって、収納する使い捨てマスク2に対する衛生度を向上させることができる。
【0080】
また、本他の実施形態によれば、軟包装材料で形成されたフィルム帯Wに取り出し口12、12B、12D、12Eを形成する取り出し口形成工程U1と、取り出し口形成工程U1で形成した取り出し口12、12B、12D、12Eの外周縁121、121B、121D、121Eで、フィルム帯Wの外面W1側に蓋体3、3B、3D、3E又は蓋体付き枠体5、5B、5D、5Eを貼着させる蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程U2と、蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程U2で蓋体3、3B、3D、3E又は蓋体付き枠体5、5B、5D、5Eが貼着されたフィルム帯Wの内面W2側に積層された複数枚の使い捨てマスク2を所定の間隔で挿入するマスク挿入工程U3と、マスク挿入工程U3で挿入された使い捨てマスク2におけるマスク本体21の上端部211に隣接した位置に取り出し口12、12B、12D、12Eを配置したフィルム帯Wを幅方向に折り曲げて、幅方向端縁W3同士を接合して筒状袋体THを形成する筒状袋体形成工程U4と、筒状袋体形成工程U4で形成された筒状袋体THにおいて、所定の間隔で収納された使い捨てマスク2同士の中間部で袋体TH1の長手方向端縁W4を接合し、使い捨てマスク2を収納した袋体TH1を形成する袋体形成工程U5と、袋体形成工程U5で形成した袋体TH1の長手方向端縁W4を切断する袋体分離工程U6とを備えているので、一つの軟包装材料で形成されたフィルム帯W等から使い捨てマスク2を収納した使い捨てマスクの包装体10、10B、10D、10Eを自動的に製造することができる。また、使い捨てマスクの包装体10、10B、10D、10Eを自動的に製造することによって、収納する使い捨てマスク2に対する衛生度を向上させることができる。
【0081】
<変形例>
以上、本実施形態に係る使い捨てマスクの包装体10、10B、10C、10D、10E、10F及びその製造方法を詳細に説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、本実施形態では、、取り出し口12、12B、12C、12D、12E、12Fは、ノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211に隣接した位置に、袋体1の上面11で長辺111に沿って略長方形状に形成されているが、必ずしも、略長方形状に形成する必要はない。例えば、一辺をノーズフィット用部材23が装着されたマスク本体21の上端部211に隣接した位置に形成すれば、略正方形状、略二等辺台形状又は略半円状等の各種形状に取り出し口を形成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、マスク本体の上端部にノーズフィット用部材が装着された使い捨てマスクを収容し、取り出し口から簡単かつ衛生的に取り出すことができる使い捨てマスクの包装体及びその製造方法として利用できる。
【符号の説明】
【0083】
1 袋体
2 使い捨てマスク
3、3B、3C、3D 蓋体
3E、3F 蓋体
4、4B、4C、4D 枠体
4E、4F 枠体
5B、5C、5E、5F 蓋体付き枠体
11 上面
13 側面
12、12B、12C 取り出し口
12D、12E、12F 取り出し口
21 マスク本体
22 耳掛け部
23 ノーズフィット用部材
31C、31F 係合部
111 長辺
121、121B、121C 外周縁
121D、121E、121F 外周縁
211 上端部
S1、T1、U1 取り出し口形成工程
S2 蓋体貼着工程
T2 蓋付き枠体貼着工程
U2 蓋体又は蓋付き枠体貼着工程
S3、T3、U3 マスク挿入工程
S4、T4、U4 筒状袋体形成工程
S5、T5、U5 袋体形成工程
S6、T6、U6 袋体切断工程
TH 筒状袋体
TH1 袋体
W フィルム帯
W1 外面
W2 内面
W3 幅方向端縁
W4 長手方向端縁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
【手続補正書】
【提出日】2022-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム状の軟包装材料で形成された略直方体状の袋体と、当該袋体の上面に形成された取り出し口をシールする蓋体とを備え、前記袋体の中に積層した複数枚の使い捨てマスクを収納すると共に、前記取り出し口から前記使い捨てマスクを取り出し可能に形成された使い捨てマスクの包装体であって、
前記使い捨てマスクは、口や鼻を覆う略長方形状のマスク本体と、当該マスク本体の短辺側に固着された耳掛け部と、前記マスク本体の上端部に装着されたノーズフィット用部材とを備え、当該ノーズフィット用部材が同一位置に配置された状態で積層されていること、
前記取り出し口は、前記ノーズフィット用部材が装着された前記マスク本体の上端部に隣接した位置に、前記袋体の上面で長辺に沿って形成されていること
前記取り出し口は、一辺が前記長辺に沿って形成された略長方形状の貫通孔に形成され、前記ノーズフィット用部材の長手方向外方まで延設されていること、
前記取り出し口における長手方向端部の孔形状は、中間部より幅広形状に形成されていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体。
【請求項2】
請求項1に記載された使い捨てマスクの包装体において、
前記取り出し口は、前記袋体の上面から側面まで形成されていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載された使い捨てマスクの包装体において、
前記取り出し口の外周縁には、前記蓋体がシールし、硬質材料で成形された枠体が接着されていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体。
【請求項4】
請求項3に記載された使い捨てマスクの包装体において、
前記枠体には、前記蓋体がインテグラルヒンジを介して一体成形され、前記蓋体には、前記枠体の外周縁に嵌合する係合部が形成されていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載された使い捨てマスクの包装体の製造方法であって、
前記軟包装材料で形成されたフィルム帯に取り出し口を形成する取り出し口形成工程と、
前記取り出し口形成工程で形成した前記取り出し口の外周縁で、前記フィルム帯の外面側に可撓性材料で形成された蓋体を貼着させる蓋体貼着工程と、
前記蓋体貼着工程で前記蓋体が貼着された前記フィルム帯を幅方向で折り曲げて、前記フィルム帯の内面側に積層された複数枚の前記使い捨てマスクを所定の間隔で挿入するマスク挿入工程と、
前記マスク挿入工程で挿入された前記使い捨てマスクにおける前記マスク本体の上端部に隣接した位置に、前記取り出し口を配置した前記フィルム帯の幅方向端縁同士を接合して筒状袋体を形成する筒状袋体形成工程と、
前記筒状袋体形成工程で形成された前記筒状袋体において、所定の間隔で収納された前記使い捨てマスク同士の中間部で袋体の長手方向端縁を接合し、前記使い捨てマスクを収納した前記袋体を形成する袋体形成工程と、
前記袋体形成工程で形成した前記袋体の長手方向端縁を切断する袋体分離工程とを備えていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体の製造方法。
【請求項6】
請求項3又は請求項4に記載された使い捨てマスクの包装体の製造方法であって、
前記軟包装材料で形成されたフィルム帯に取り出し口を形成する取り出し口形成工程と、
前記取り出し口形成工程で形成した前記取り出し口の外周縁で、前記フィルム帯の外面側に蓋体付き枠体を貼着させる蓋体付き枠体貼着工程と、
前記蓋体付き枠体貼着工程で前記蓋体付き枠体が貼着された前記フィルム帯を幅方向で折り曲げて、前記フィルム帯の内面側に積層された複数枚の前記使い捨てマスクを所定の間隔で挿入するマスク挿入工程と、
前記マスク挿入工程で挿入された前記使い捨てマスクにおける前記マスク本体の上端部に隣接した位置に前記取り出し口を配置した前記フィルム帯の幅方向端縁同士を接合して筒状袋体を形成する筒状袋体形成工程と、
前記筒状袋体形成工程で形成された前記筒状袋体において、所定の間隔で収納された前記使い捨てマスク同士の中間部で袋体の長手方向端縁を接合し、前記使い捨てマスクを収納した前記袋体を形成する袋体形成工程と、
前記袋体形成工程で形成した前記袋体の長手方向端縁を切断する袋体分離工程とを備えていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体の製造方法。
【請求項7】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載された使い捨てマスクの包装体の製造方法であって、
前記軟包装材料で形成されたフィルム帯に取り出し口を形成する取り出し口形成工程と、
前記取り出し口形成工程で形成した前記取り出し口の外周縁で、前記フィルム帯の外面側に蓋体又は蓋体付き枠体を貼着させる蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程と、
前記蓋体又は蓋体付き枠体貼着工程で前記蓋体又は蓋体付き枠体が貼着された前記フィルム帯の内面側に積層された複数枚の前記使い捨てマスクを所定の間隔で挿入するマスク挿入工程と、
前記マスク挿入工程で挿入された前記使い捨てマスクにおける前記マスク本体の上端部に隣接した位置に前記取り出し口を配置した前記フィルム帯を幅方向に折り曲げて、幅方向端縁同士を接合して筒状袋体を形成する筒状袋体形成工程と、
前記筒状袋体形成工程で形成された前記筒状袋体において、所定の間隔で収納された前記使い捨てマスク同士の中間部で袋体の長手方向端縁を接合し、前記使い捨てマスクを収納した前記袋体を形成する袋体形成工程と、
前記袋体形成工程で形成した前記袋体の長手方向端縁を切断する袋体分離工程とを備えていることを特徴とする使い捨てマスクの包装体の製造方法。